JP2004144564A - ガス検査装置及び燃料電池装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池発電システムの水素ラインに酸素(空気)が流入する等の異常が生じたときに、係る異常の発生を早期に検知できるようにする。
【解決手段】水素ラインの水素濃度を検出する水素センサ60として、ヒーターで加熱されるセンサ素子61と、該センサ素子61を覆う防爆体63とを備えたものを使用する。そして、前記ヒーターの通電を制御するヒーター回路65bからヒーター電圧,ヒーター電流を測定し、該ヒーター電圧,ヒーター電流からヒーターの抵抗値を求め、更に、前記抵抗値からセンサ素子61の内部温度を推定する。異常検知手段68では、前記内部温度が所定温度を超える場合に、水素ラインに酸素(空気)が流入する異常が生じ、高温のセンサ素子61を着火源として燃焼が発生しているものと判断する。
【選択図】 図1
【解決手段】水素ラインの水素濃度を検出する水素センサ60として、ヒーターで加熱されるセンサ素子61と、該センサ素子61を覆う防爆体63とを備えたものを使用する。そして、前記ヒーターの通電を制御するヒーター回路65bからヒーター電圧,ヒーター電流を測定し、該ヒーター電圧,ヒーター電流からヒーターの抵抗値を求め、更に、前記抵抗値からセンサ素子61の内部温度を推定する。異常検知手段68では、前記内部温度が所定温度を超える場合に、水素ラインに酸素(空気)が流入する異常が生じ、高温のセンサ素子61を着火源として燃焼が発生しているものと判断する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス検査装置及び燃料電池装置に関し、詳しくは、例えば水素ラインへの酸素(空気)の流入などの被検ガスの異常を検知する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被検ガス中の可燃ガス濃度を検出するガスセンサとして、例えば、特許文献1に開示されるものがあった。
【0003】
このものは、ヒーターを内蔵するセンサ素子を覆うように、金網や焼結金属からなる防爆体を備えたものであり、例えば燃料電池装置で水素ラインへ酸素(空気)が流入するような異常が生じ、ヒーターで加熱され高温になっているセンサ素子が着火源となって、センサ内部でガス燃焼が発生した場合でも、前記防爆体が火炎伝播を防ぐフレームアレスター効果を有することで、センサ外部への火炎伝播を防ぐことができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−065783号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のセンサでは、センサ外部への火炎伝播を防ぐことができるが、防爆体内ではガスが燃焼するから、燃料ガスが無駄に消費され、システム効率を悪化させるという問題があった。
【0006】
また、センサ内部で燃焼が起きることは、システム上の異常状態であるにも関わらず、この異常状態を検知できないまま、システムの運転を継続させることは、安全上好ましくない。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、例えば水素ラインへ酸素(空気)が流入するような被検ガスの異常が生じたときに、係る異常の発生を早期に検知できるガス検査装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明に係るガス検査装置は、ヒーターを内蔵する加熱型素子と、該加熱型素子を覆うように設けられ多数の通気孔を有する防爆体とを備え、前記防爆体の内側の温度に基づいて被検ガスの異常を検知する構成とした。
【0009】
【発明の効果】
本発明によると、例えば、燃料電池装置における水素ラインに酸素(空気)が流入する異常が発生すると、係るラインに設けられたガス検査装置の加熱型素子を着火源としてガスが燃焼し、該燃焼によって防爆体の内側の温度が上昇するので、防爆体の内側の温度に基づいて被検ガスの異常が検知される。
【0010】
尚、加熱型素子を着火源としてガスが燃焼しても、防爆体によって防爆体の外側への火炎伝播が防がれる。
【0011】
また、空気ライン(酸素ライン)に水素が混入する異常についても同様にして検知可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0013】
尚、本実施形態において図面に示されるガス検査装置は、現実の寸法を表すものではなく、構成及び作用を解り易く説明するためのものである。
【0014】
図1,2は、本発明の第1の実施形態を示す。
【0015】
図1に示すガス検査装置としての水素センサ60は、被検ガスとしての水素が流れる配管30a内にガスケット70を挟んで取り付けられ、配管30a内の水素濃度を検出するものである。
【0016】
前記配管30aは、後述する燃料電池発電システムにおいて燃料電池本体に水素を供給する水素ラインを構成するものである。
【0017】
前記水素センサ60は、ヒーターを内蔵する固体電解質型のセンサ素子61(加熱型素子)と、該センサ素子61を覆う複数の通気孔を有する防爆体63とを備え、前記火炎伝播防止のための防爆体63を介して前記センサ素子61が被検ガスと接触する構造である。
【0018】
前記防爆体63は、例えば、二重金網,多孔質セラミックス又は焼結金属から構成される。
【0019】
前記センサ素子61は、断熱保持部62を挟んでセンサ本体60aに保持され、リード線64を介してガス濃度検出装置65と接続される。
【0020】
前記ガス濃度検出装置65は、ガス濃度検出機能及びセンサ素子加熱機能を有し、センサ素子61からの検出出力に基づいて水素ライン中の水素濃度を検出するための濃度検出回路65a、及び、センサ素子61に内蔵されたヒーターへの通電を行ってセンサ素子61を水素濃度検出に必要な温度(例えば600℃〜900℃)に加熱するヒーター回路65bで構成される。
【0021】
更に、本実施形態では、前記ヒーター回路65bの状態からセンサ素子61の内部温度を測定する素子内部温度計66と、該素子内部温度計66で測定されたセンサ素子61の内部温度に基づいて被検ガスの異常を検知する異常検知手段68とを設けてある。
【0022】
ここで、前記ヒーター回路65b,素子内部温度計66及び異常検知手段68を、図2を参照して詳細に説明する。
【0023】
前記センサ素子61にはヒーター線61aが埋設されており、前記ヒーター回路65bによる通電によって前記ヒーター線61aが発熱することで、センサ素子61を水素濃度の検出に必要な高温(600℃〜850℃)に加熱する。
【0024】
一方、前記素子内部温度計66は、前記ヒーター線61aの印加電圧を検出するヒーター電圧計66a、及び、前記ヒーター線61aの電流を検出するヒーター電流計66bを含んで構成され、前記電圧及び電流に基づいて前記ヒーター線61aの抵抗値を算出し、該抵抗値に基づいてセンサ素子61の内部温度を推定する。
【0025】
一般に知られるように、ヒーター線61aの温度が変われば、その電気抵抗が変化することから、この抵抗値を測定すれば温度を知ることができる。
【0026】
そして、前記抵抗値は、ヒーター電圧とヒーター電流とから求められることは周知の通りであり、前記ヒーター電圧及びヒーター電流からヒーター線61aの抵抗値が求められ、該抵抗値からヒーター線61aの温度、換言すれば、センサ素子61の内部温度を推定することができる。
【0027】
そして、異常検知手段68は、前記素子内部温度計66で測定されたセンサ素子61の内部温度に基づき水素ライン(被検ガス)の異常を判断し、その結果を燃料電池発電システム(燃料電池装置)の制御部に出力する。
【0028】
前記制御部は、水素ライン(被検ガス)の異常が検知されたときに、水素ガスの供給停止やヒーター電源のOFFなどのフェイルセーフを図り、センサ内部での燃焼を停止させ、無用な水素の燃焼によるシステム効率の低下を回避する。
【0029】
ここで、前記異常検知手段68における異常判断ロジックについて説明する。
【0030】
例えば被検ガスである水素ガス中に空気(或いは酸素)が混入し、高温のセンサ素子61が着火源となってセンサ素子61の表面上で燃焼し始める異常状態が生じた場合、その分の燃焼熱エネルギーがセンサ素子61の内部温度を高める方向に働く。
【0031】
即ち、ヒーター回路65bからのエネルギーに、燃焼熱エネルギーがセンサ素子61に加わり、センサ素子61の内部温度が上昇する。
【0032】
よって、水素ガス中への空気(或いは酸素)の混入がなく、センサ素子61の表面上での燃焼が発生しない被検ガスの正常状態におけるセンサ素子61の内部温度(制御温度)から、所定温度以上に高くなったときには、水素ガス中への空気(或いは酸素)の混入により、センサ素子61の表面上での燃焼が発生していると推定することができる。
【0033】
そこで、前記異常検知手段68では、前記素子内部温度計66で測定されたセンサ素子61の内部温度が所定温度以上になったときに、被検ガスの異常状態の発生を判断する。
【0034】
上記のように、センサ素子61の表面上でガスが燃焼している異常状態では、燃料(水素)が無駄に消費されることになるが、異常判定に基づいて水素の供給停止やヒーター電源をOFFする措置を行うことで、燃焼が停止して無駄な水素の消費は抑えられる。
【0035】
更に、燃焼が停止するまでの間における水素の消費量(燃焼量)は、ガス拡散抵抗が大きい防爆体63によって比較的少量に抑えることができる。
【0036】
また、防爆体63は、フレームアレスター(消炎)効果を発揮するから、センサ素子61の表面上でガスが燃焼しても、防爆体63の外側への延焼を阻止できる。
【0037】
ところで、センサ素子61の外表面には、通常、触媒作用を有する電極(例えば白金電極)が形成され、水素ガス中への空気(或いは酸素)の混入量が燃焼範囲に達していない異常状態で、前記電極の触媒作用によって燃焼が発生する場合がある。
【0038】
この場合も、前記触媒燃焼によってセンサ素子61の内部温度が上昇することで、異常検知が可能であり、酸素(或いは空気)の混入濃度が燃焼範囲に達する前の触媒燃焼が発生する段階で、異常検知が行えることになる。
【0039】
上記のように、本実施形態によると、水素燃料を用いる燃料電池装置のようなシステムにおいて、被検ガスの異常(水素中への酸素混入)を応答良く検知することができる。
【0040】
また、水素の燃焼によるセンサ素子内部温度の上昇を、ヒーターの抵抗値に基づいて判断するから、温度センサを設ける構成に対してコストアップを招くことなく異常検知機能を付加できる。
【0041】
そして、異常検知に基づいて、水素の供給停止やヒーター電源をOFFするなどの措置を施すようにすることで、水素の無駄な消費を抑え、かつ、センサ内での燃焼を速やかに停止させて安全な運転を図れる。
【0042】
尚、上記実施形態では、燃料電池発電システムの水素ラインに配設される水素センサ60に、異常検知機能を持たせるようにしたが、酸素(空気)ラインに配設される酸素センサの場合も、図1,2に示されるように、ヒーター内蔵のセンサ素子,防爆体からなる構成であれば、同様な異常検知機能を持たせることが可能である。
【0043】
酸素センサの場合も、センサ素子がヒーターを内蔵する加熱型素子であれば、酸素(空気)中に水素が混入する異常が生じると、センサ素子の熱で燃焼が生じ、センサ素子の内部温度を上昇させることになり、更に、水素の混入量が燃焼に至らない範囲であっても、センサ素子の電極における触媒反応によって燃焼する濃度に達した時点で、異常を検知することが可能である。
【0044】
例えば、空気中での水素の燃焼範囲は4〜75%水素濃度であるが、空気中に水素が混入する異常状態の場合、水素濃度が4%に達しなくても前記触媒反応による燃焼が生じることで、より早い段階で異常を検知することができる。
【0045】
次に、本発明の第2の実施形態を、図3,4に基づいて説明する。
【0046】
尚、第1の実施形態と同等の構成部位には同一符号を付けて詳細な説明を省略する。
【0047】
第1の実施形態では、被検ガスの異常による燃焼(触媒燃焼)の発生による防爆体63の内側での温度上昇を、センサ素子61の内部温度の上昇として検知する構成としたが、第2の実施形態では、センサ素子61の外部温度を温度センサで測定する構成とした点が異なる。
【0048】
即ち、図3に示すように、センサ素子61の外部温度を測定するための温度センサ61bと、この温度センサ61bの検出出力に基づいて前記外部温度を測定する素子外部温度計67と、この素子外部温度計67の測定結果に基づいて被検ガスの異常判断を行う異常検知手段68とが設けられる。
【0049】
具体的には、図4に示すように、前記温度センサ61bは、センサ素子61の外部温度としてセンサ素子61表面温度を測定するための温度センサであり、水素中に酸素(或いは空気)が混入する異常が生じ、触媒燃焼或いは高温のセンサ素子61を着火源とする燃焼が生じると、前記温度センサ61bで検出されるセンサ素子61の表面温度が、被検ガスが正常で燃焼が発生していないときに比べて上昇する。
【0050】
従って、第2の実施形態においても被検ガスの異常を、温度センサ61bで検出されるセンサ素子外部温度(素子表面温度)の上昇に基づいて検知できる。
【0051】
また、特に第2の実施形態では、異常燃焼が生じる燃焼ゾーンに近い素子外部の温度を温度センサによって直接検出するから、異常判断を正確に行え、異常検知の信頼性がより高まる。
【0052】
尚、センサ素子61の表面温度を検出する温度センサ61bの代わりに、センサ素子61と防爆体63とで挟まれる空間内のガス温度を検出する温度センサ61c、或いは、防爆体63の内壁温度を検出する温度センサ61dを設け、素子外部温度として、前記ガス温度,防爆体63の内壁温度を検出させる構成としても同様の作用・効果を得られる。
【0053】
更に、第2の実施形態において、水素センサ60を酸素センサに置き換え、該酸素センサのセンサ素子の表面温度,センサ素子と防爆体とで挟まれる空間内のガス温度,防爆体の内壁温度のいずれかを検出して、燃料電池発電システムの空気ライン(空気又は酸素)に対して水素が混入する異常を検知させることができることは、第1の実施形態と同様である。
【0054】
次に、図5に基づいて本発明の第3の実施形態を説明する。
【0055】
尚、図5において、第1の実施形態及び第2の実施形態と同等の構成部位には同一符号を付けて説明を省略する。
【0056】
図5において、異常検知手段68には、第1の実施形態で説明したセンサ素子61の内部温度をヒーター線61aの抵抗値に基づいて測定する素子内部温度計66と、第2の実施形態で説明したセンサ素子61の外部温度を測定する素子外部温度計67とが接続され、異常検知手段68は、両温度計66,67の測定結果に基づいて被検ガスの異常を検知する。
【0057】
上記構成によると、第1,第2の実施形態と同様に、センサ素子の内部温度及び/又はセンサ素子の外部温度の異常上昇に基づいて、被検ガスの異常を検知できる一方、内部温度と外部温度との比較に基づいて異常検知を行わせることができる。
【0058】
即ち、システムの起動に伴い、センサ素子61が常温からヒーター線61aの加熱により所定の温度(約800℃)で安定するまでの間は、被検ガスが正常であってもセンサ素子温度は変化することになるが、この間、被検ガスが正常であれば、ヒーター線61aによってセンサ素子61の内部が加熱されその熱で素子外部が加熱されるから、常に、内部温度>外部温度の関係となる。
【0059】
従って、内部温度と外部温度との差或いは比をシステム起動時から監視し、内部温度>外部温度の関係が崩れ、内部温度≦外部温度となったときに、ガス燃焼によって外部温度が高くなったと判断でき、被検ガスの異常を検知できる。
【0060】
上記のように、センサ素子61の内部温度と外部温度との比較に基づいて異常検知を行わせる構成であれば、ガス濃度検出装置65を起動直後、即ち、燃料電池発電システムの起動直後から異常検知が可能となる。
【0061】
尚、上記第3の実施形態において、センサ素子61の外部温度として、センサ素子61の表面温度,センサ素子と防爆体とで挟まれる空間内のガス温度,防爆体の内壁温度のいずれかを検出すれば良い。
【0062】
また、第3の実施形態においても、水素センサを同様なセンサ構造の酸素センサに置き換えることができる。
【0063】
図6は、上記第1〜第3の実施形態に示した水素センサ(酸素センサ)が適用される燃料電池発電システム(燃料電池装置)の概略構成を示す。
【0064】
図6において、燃料電池本体10は、イオン伝導性高分子膜11、及び、このイオン伝導性高分子膜11の両面に形成されたガス拡散層を兼ねた電極12a,13aからなり、酸化ガス極12側には空気20(或いは酸素)が、燃料極13側には水素30が供給される。
【0065】
前記燃料電池本体11では、水素イオン(或いは酸素イオン)伝導と電極反応とにより起電力が生じ、外部の電気負荷40によって電力が取り出される。
【0066】
ここで、空気ライン20a上の燃料電池本体11のガス入口側及び出口側のそれぞれに、空気ライン20a内の酸素濃度を検出する酸素センサ50A,50Bが介装される。
【0067】
前記酸素センサ50A,50Bは、上記実施形態に示したように、ヒーターを内蔵したセンサ素子と防爆体とからなり、防爆体の内側の温度(素子内部温度及び/又は素子外部温度)に基づいて被検ガスの異常を検知する機能を有したものである。
【0068】
そして、前記酸素センサ50A,50Bにより空気ライン20aでの異常発生が検知されると、ガス供給停止等の安全作動が実行される。
【0069】
また、水素ライン30a上の燃料電池本体11のガス入口側及び出口側のそれぞれに、水素ライン30a内の水素濃度を検出する水素センサ60A,60Bが介装される。
【0070】
前記水素センサ60A,60Bも、上記実施形態に示したように、ヒーターを内蔵したセンサ素子と防爆体とからなり、防爆体の内側の温度(素子内部温度及び/又は素子外部温度)に基づいて被検ガスの異常を検知する機能を有したものである。
【0071】
そして、前記水素センサ60A,60Bにより水素ライン30aでの異常発生が検知されると、ガス供給停止等の安全作動が実行される。
【0072】
尚、前記酸素センサ,水素センサは、システムに必要な部位や数量に応じて設置すればよい。
【0073】
また、上記実施形態では、水素センサ或いは酸素センサに被検ガスの異常検知機能を付加した例を説明したが、濃度検出機能が無い被検ガス異常検知機能のみのガス検査装置を構成し、上記の燃料電池発電システムに適用することができる。
【0074】
前記濃度検出機能が無い被検ガス異常検知機能のみのガス検査装置は、濃度検出機能がない素子にヒーターを内蔵させて加熱型素子を構成すると共に、該素子を防爆体で覆い、ヒーターによる加熱を行わせつつ、素子の内部温度及び/又は素子の外部温度を検出させ、該検出温度から被検ガスの異常を検知するものである。
【0075】
上記のように、濃度検出機能が無い被検ガス異常検知機能のみのガス検査装置であれば、コストの削減ができ、また、その分設置箇所を増やして異常検知を多くの箇所で行わせることが可能となる。
【0076】
また、必要に応じて濃度検出機能と被検ガス異常検知機能とを併せ持つガス検査装置と、被検ガス異常検知機能のみのガス検査装置とを設置場所によって使い分けるようにしても良い。
【0077】
更に、上記実施形態では、燃料電池装置の水素ライン又は酸素(空気)ラインで、被検ガスの異常を検知させる構成としたが、被検出ガスの異常が、加熱型素子を着火源として燃焼することになる異常であれば、上記実施形態に示したガス検査装置を適用することができ、燃料電池装置のみに適用が限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態におけるガス検査装置のシステムブロック図。
【図2】第1の実施形態におけるガス検査装置のシステムブロック図。
【図3】第2の実施形態におけるガス検査装置のシステムブロック図。
【図4】第2の実施形態におけるガス検査装置のシステムブロック図。
【図5】第3の実施形態におけるガス検査装置のシステムブロック図。
【図6】第1〜第3の実施形態のガス検査装置が適用される燃料電池発電システムを示す構成概略図。
【符号の説明】
60…水素センサ
61…センサ素子
61a…ヒーター線
61b,61c,61d…素子外部温度センサ
65…ガス濃度検出装置
65a…濃度検出回路
65b…ヒーター回路
66…素子内部温度計
66a…ヒーター電圧計
66b…ヒーター電流計
67…素子外部温度計
68…異常検知手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス検査装置及び燃料電池装置に関し、詳しくは、例えば水素ラインへの酸素(空気)の流入などの被検ガスの異常を検知する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被検ガス中の可燃ガス濃度を検出するガスセンサとして、例えば、特許文献1に開示されるものがあった。
【0003】
このものは、ヒーターを内蔵するセンサ素子を覆うように、金網や焼結金属からなる防爆体を備えたものであり、例えば燃料電池装置で水素ラインへ酸素(空気)が流入するような異常が生じ、ヒーターで加熱され高温になっているセンサ素子が着火源となって、センサ内部でガス燃焼が発生した場合でも、前記防爆体が火炎伝播を防ぐフレームアレスター効果を有することで、センサ外部への火炎伝播を防ぐことができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−065783号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のセンサでは、センサ外部への火炎伝播を防ぐことができるが、防爆体内ではガスが燃焼するから、燃料ガスが無駄に消費され、システム効率を悪化させるという問題があった。
【0006】
また、センサ内部で燃焼が起きることは、システム上の異常状態であるにも関わらず、この異常状態を検知できないまま、システムの運転を継続させることは、安全上好ましくない。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、例えば水素ラインへ酸素(空気)が流入するような被検ガスの異常が生じたときに、係る異常の発生を早期に検知できるガス検査装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明に係るガス検査装置は、ヒーターを内蔵する加熱型素子と、該加熱型素子を覆うように設けられ多数の通気孔を有する防爆体とを備え、前記防爆体の内側の温度に基づいて被検ガスの異常を検知する構成とした。
【0009】
【発明の効果】
本発明によると、例えば、燃料電池装置における水素ラインに酸素(空気)が流入する異常が発生すると、係るラインに設けられたガス検査装置の加熱型素子を着火源としてガスが燃焼し、該燃焼によって防爆体の内側の温度が上昇するので、防爆体の内側の温度に基づいて被検ガスの異常が検知される。
【0010】
尚、加熱型素子を着火源としてガスが燃焼しても、防爆体によって防爆体の外側への火炎伝播が防がれる。
【0011】
また、空気ライン(酸素ライン)に水素が混入する異常についても同様にして検知可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0013】
尚、本実施形態において図面に示されるガス検査装置は、現実の寸法を表すものではなく、構成及び作用を解り易く説明するためのものである。
【0014】
図1,2は、本発明の第1の実施形態を示す。
【0015】
図1に示すガス検査装置としての水素センサ60は、被検ガスとしての水素が流れる配管30a内にガスケット70を挟んで取り付けられ、配管30a内の水素濃度を検出するものである。
【0016】
前記配管30aは、後述する燃料電池発電システムにおいて燃料電池本体に水素を供給する水素ラインを構成するものである。
【0017】
前記水素センサ60は、ヒーターを内蔵する固体電解質型のセンサ素子61(加熱型素子)と、該センサ素子61を覆う複数の通気孔を有する防爆体63とを備え、前記火炎伝播防止のための防爆体63を介して前記センサ素子61が被検ガスと接触する構造である。
【0018】
前記防爆体63は、例えば、二重金網,多孔質セラミックス又は焼結金属から構成される。
【0019】
前記センサ素子61は、断熱保持部62を挟んでセンサ本体60aに保持され、リード線64を介してガス濃度検出装置65と接続される。
【0020】
前記ガス濃度検出装置65は、ガス濃度検出機能及びセンサ素子加熱機能を有し、センサ素子61からの検出出力に基づいて水素ライン中の水素濃度を検出するための濃度検出回路65a、及び、センサ素子61に内蔵されたヒーターへの通電を行ってセンサ素子61を水素濃度検出に必要な温度(例えば600℃〜900℃)に加熱するヒーター回路65bで構成される。
【0021】
更に、本実施形態では、前記ヒーター回路65bの状態からセンサ素子61の内部温度を測定する素子内部温度計66と、該素子内部温度計66で測定されたセンサ素子61の内部温度に基づいて被検ガスの異常を検知する異常検知手段68とを設けてある。
【0022】
ここで、前記ヒーター回路65b,素子内部温度計66及び異常検知手段68を、図2を参照して詳細に説明する。
【0023】
前記センサ素子61にはヒーター線61aが埋設されており、前記ヒーター回路65bによる通電によって前記ヒーター線61aが発熱することで、センサ素子61を水素濃度の検出に必要な高温(600℃〜850℃)に加熱する。
【0024】
一方、前記素子内部温度計66は、前記ヒーター線61aの印加電圧を検出するヒーター電圧計66a、及び、前記ヒーター線61aの電流を検出するヒーター電流計66bを含んで構成され、前記電圧及び電流に基づいて前記ヒーター線61aの抵抗値を算出し、該抵抗値に基づいてセンサ素子61の内部温度を推定する。
【0025】
一般に知られるように、ヒーター線61aの温度が変われば、その電気抵抗が変化することから、この抵抗値を測定すれば温度を知ることができる。
【0026】
そして、前記抵抗値は、ヒーター電圧とヒーター電流とから求められることは周知の通りであり、前記ヒーター電圧及びヒーター電流からヒーター線61aの抵抗値が求められ、該抵抗値からヒーター線61aの温度、換言すれば、センサ素子61の内部温度を推定することができる。
【0027】
そして、異常検知手段68は、前記素子内部温度計66で測定されたセンサ素子61の内部温度に基づき水素ライン(被検ガス)の異常を判断し、その結果を燃料電池発電システム(燃料電池装置)の制御部に出力する。
【0028】
前記制御部は、水素ライン(被検ガス)の異常が検知されたときに、水素ガスの供給停止やヒーター電源のOFFなどのフェイルセーフを図り、センサ内部での燃焼を停止させ、無用な水素の燃焼によるシステム効率の低下を回避する。
【0029】
ここで、前記異常検知手段68における異常判断ロジックについて説明する。
【0030】
例えば被検ガスである水素ガス中に空気(或いは酸素)が混入し、高温のセンサ素子61が着火源となってセンサ素子61の表面上で燃焼し始める異常状態が生じた場合、その分の燃焼熱エネルギーがセンサ素子61の内部温度を高める方向に働く。
【0031】
即ち、ヒーター回路65bからのエネルギーに、燃焼熱エネルギーがセンサ素子61に加わり、センサ素子61の内部温度が上昇する。
【0032】
よって、水素ガス中への空気(或いは酸素)の混入がなく、センサ素子61の表面上での燃焼が発生しない被検ガスの正常状態におけるセンサ素子61の内部温度(制御温度)から、所定温度以上に高くなったときには、水素ガス中への空気(或いは酸素)の混入により、センサ素子61の表面上での燃焼が発生していると推定することができる。
【0033】
そこで、前記異常検知手段68では、前記素子内部温度計66で測定されたセンサ素子61の内部温度が所定温度以上になったときに、被検ガスの異常状態の発生を判断する。
【0034】
上記のように、センサ素子61の表面上でガスが燃焼している異常状態では、燃料(水素)が無駄に消費されることになるが、異常判定に基づいて水素の供給停止やヒーター電源をOFFする措置を行うことで、燃焼が停止して無駄な水素の消費は抑えられる。
【0035】
更に、燃焼が停止するまでの間における水素の消費量(燃焼量)は、ガス拡散抵抗が大きい防爆体63によって比較的少量に抑えることができる。
【0036】
また、防爆体63は、フレームアレスター(消炎)効果を発揮するから、センサ素子61の表面上でガスが燃焼しても、防爆体63の外側への延焼を阻止できる。
【0037】
ところで、センサ素子61の外表面には、通常、触媒作用を有する電極(例えば白金電極)が形成され、水素ガス中への空気(或いは酸素)の混入量が燃焼範囲に達していない異常状態で、前記電極の触媒作用によって燃焼が発生する場合がある。
【0038】
この場合も、前記触媒燃焼によってセンサ素子61の内部温度が上昇することで、異常検知が可能であり、酸素(或いは空気)の混入濃度が燃焼範囲に達する前の触媒燃焼が発生する段階で、異常検知が行えることになる。
【0039】
上記のように、本実施形態によると、水素燃料を用いる燃料電池装置のようなシステムにおいて、被検ガスの異常(水素中への酸素混入)を応答良く検知することができる。
【0040】
また、水素の燃焼によるセンサ素子内部温度の上昇を、ヒーターの抵抗値に基づいて判断するから、温度センサを設ける構成に対してコストアップを招くことなく異常検知機能を付加できる。
【0041】
そして、異常検知に基づいて、水素の供給停止やヒーター電源をOFFするなどの措置を施すようにすることで、水素の無駄な消費を抑え、かつ、センサ内での燃焼を速やかに停止させて安全な運転を図れる。
【0042】
尚、上記実施形態では、燃料電池発電システムの水素ラインに配設される水素センサ60に、異常検知機能を持たせるようにしたが、酸素(空気)ラインに配設される酸素センサの場合も、図1,2に示されるように、ヒーター内蔵のセンサ素子,防爆体からなる構成であれば、同様な異常検知機能を持たせることが可能である。
【0043】
酸素センサの場合も、センサ素子がヒーターを内蔵する加熱型素子であれば、酸素(空気)中に水素が混入する異常が生じると、センサ素子の熱で燃焼が生じ、センサ素子の内部温度を上昇させることになり、更に、水素の混入量が燃焼に至らない範囲であっても、センサ素子の電極における触媒反応によって燃焼する濃度に達した時点で、異常を検知することが可能である。
【0044】
例えば、空気中での水素の燃焼範囲は4〜75%水素濃度であるが、空気中に水素が混入する異常状態の場合、水素濃度が4%に達しなくても前記触媒反応による燃焼が生じることで、より早い段階で異常を検知することができる。
【0045】
次に、本発明の第2の実施形態を、図3,4に基づいて説明する。
【0046】
尚、第1の実施形態と同等の構成部位には同一符号を付けて詳細な説明を省略する。
【0047】
第1の実施形態では、被検ガスの異常による燃焼(触媒燃焼)の発生による防爆体63の内側での温度上昇を、センサ素子61の内部温度の上昇として検知する構成としたが、第2の実施形態では、センサ素子61の外部温度を温度センサで測定する構成とした点が異なる。
【0048】
即ち、図3に示すように、センサ素子61の外部温度を測定するための温度センサ61bと、この温度センサ61bの検出出力に基づいて前記外部温度を測定する素子外部温度計67と、この素子外部温度計67の測定結果に基づいて被検ガスの異常判断を行う異常検知手段68とが設けられる。
【0049】
具体的には、図4に示すように、前記温度センサ61bは、センサ素子61の外部温度としてセンサ素子61表面温度を測定するための温度センサであり、水素中に酸素(或いは空気)が混入する異常が生じ、触媒燃焼或いは高温のセンサ素子61を着火源とする燃焼が生じると、前記温度センサ61bで検出されるセンサ素子61の表面温度が、被検ガスが正常で燃焼が発生していないときに比べて上昇する。
【0050】
従って、第2の実施形態においても被検ガスの異常を、温度センサ61bで検出されるセンサ素子外部温度(素子表面温度)の上昇に基づいて検知できる。
【0051】
また、特に第2の実施形態では、異常燃焼が生じる燃焼ゾーンに近い素子外部の温度を温度センサによって直接検出するから、異常判断を正確に行え、異常検知の信頼性がより高まる。
【0052】
尚、センサ素子61の表面温度を検出する温度センサ61bの代わりに、センサ素子61と防爆体63とで挟まれる空間内のガス温度を検出する温度センサ61c、或いは、防爆体63の内壁温度を検出する温度センサ61dを設け、素子外部温度として、前記ガス温度,防爆体63の内壁温度を検出させる構成としても同様の作用・効果を得られる。
【0053】
更に、第2の実施形態において、水素センサ60を酸素センサに置き換え、該酸素センサのセンサ素子の表面温度,センサ素子と防爆体とで挟まれる空間内のガス温度,防爆体の内壁温度のいずれかを検出して、燃料電池発電システムの空気ライン(空気又は酸素)に対して水素が混入する異常を検知させることができることは、第1の実施形態と同様である。
【0054】
次に、図5に基づいて本発明の第3の実施形態を説明する。
【0055】
尚、図5において、第1の実施形態及び第2の実施形態と同等の構成部位には同一符号を付けて説明を省略する。
【0056】
図5において、異常検知手段68には、第1の実施形態で説明したセンサ素子61の内部温度をヒーター線61aの抵抗値に基づいて測定する素子内部温度計66と、第2の実施形態で説明したセンサ素子61の外部温度を測定する素子外部温度計67とが接続され、異常検知手段68は、両温度計66,67の測定結果に基づいて被検ガスの異常を検知する。
【0057】
上記構成によると、第1,第2の実施形態と同様に、センサ素子の内部温度及び/又はセンサ素子の外部温度の異常上昇に基づいて、被検ガスの異常を検知できる一方、内部温度と外部温度との比較に基づいて異常検知を行わせることができる。
【0058】
即ち、システムの起動に伴い、センサ素子61が常温からヒーター線61aの加熱により所定の温度(約800℃)で安定するまでの間は、被検ガスが正常であってもセンサ素子温度は変化することになるが、この間、被検ガスが正常であれば、ヒーター線61aによってセンサ素子61の内部が加熱されその熱で素子外部が加熱されるから、常に、内部温度>外部温度の関係となる。
【0059】
従って、内部温度と外部温度との差或いは比をシステム起動時から監視し、内部温度>外部温度の関係が崩れ、内部温度≦外部温度となったときに、ガス燃焼によって外部温度が高くなったと判断でき、被検ガスの異常を検知できる。
【0060】
上記のように、センサ素子61の内部温度と外部温度との比較に基づいて異常検知を行わせる構成であれば、ガス濃度検出装置65を起動直後、即ち、燃料電池発電システムの起動直後から異常検知が可能となる。
【0061】
尚、上記第3の実施形態において、センサ素子61の外部温度として、センサ素子61の表面温度,センサ素子と防爆体とで挟まれる空間内のガス温度,防爆体の内壁温度のいずれかを検出すれば良い。
【0062】
また、第3の実施形態においても、水素センサを同様なセンサ構造の酸素センサに置き換えることができる。
【0063】
図6は、上記第1〜第3の実施形態に示した水素センサ(酸素センサ)が適用される燃料電池発電システム(燃料電池装置)の概略構成を示す。
【0064】
図6において、燃料電池本体10は、イオン伝導性高分子膜11、及び、このイオン伝導性高分子膜11の両面に形成されたガス拡散層を兼ねた電極12a,13aからなり、酸化ガス極12側には空気20(或いは酸素)が、燃料極13側には水素30が供給される。
【0065】
前記燃料電池本体11では、水素イオン(或いは酸素イオン)伝導と電極反応とにより起電力が生じ、外部の電気負荷40によって電力が取り出される。
【0066】
ここで、空気ライン20a上の燃料電池本体11のガス入口側及び出口側のそれぞれに、空気ライン20a内の酸素濃度を検出する酸素センサ50A,50Bが介装される。
【0067】
前記酸素センサ50A,50Bは、上記実施形態に示したように、ヒーターを内蔵したセンサ素子と防爆体とからなり、防爆体の内側の温度(素子内部温度及び/又は素子外部温度)に基づいて被検ガスの異常を検知する機能を有したものである。
【0068】
そして、前記酸素センサ50A,50Bにより空気ライン20aでの異常発生が検知されると、ガス供給停止等の安全作動が実行される。
【0069】
また、水素ライン30a上の燃料電池本体11のガス入口側及び出口側のそれぞれに、水素ライン30a内の水素濃度を検出する水素センサ60A,60Bが介装される。
【0070】
前記水素センサ60A,60Bも、上記実施形態に示したように、ヒーターを内蔵したセンサ素子と防爆体とからなり、防爆体の内側の温度(素子内部温度及び/又は素子外部温度)に基づいて被検ガスの異常を検知する機能を有したものである。
【0071】
そして、前記水素センサ60A,60Bにより水素ライン30aでの異常発生が検知されると、ガス供給停止等の安全作動が実行される。
【0072】
尚、前記酸素センサ,水素センサは、システムに必要な部位や数量に応じて設置すればよい。
【0073】
また、上記実施形態では、水素センサ或いは酸素センサに被検ガスの異常検知機能を付加した例を説明したが、濃度検出機能が無い被検ガス異常検知機能のみのガス検査装置を構成し、上記の燃料電池発電システムに適用することができる。
【0074】
前記濃度検出機能が無い被検ガス異常検知機能のみのガス検査装置は、濃度検出機能がない素子にヒーターを内蔵させて加熱型素子を構成すると共に、該素子を防爆体で覆い、ヒーターによる加熱を行わせつつ、素子の内部温度及び/又は素子の外部温度を検出させ、該検出温度から被検ガスの異常を検知するものである。
【0075】
上記のように、濃度検出機能が無い被検ガス異常検知機能のみのガス検査装置であれば、コストの削減ができ、また、その分設置箇所を増やして異常検知を多くの箇所で行わせることが可能となる。
【0076】
また、必要に応じて濃度検出機能と被検ガス異常検知機能とを併せ持つガス検査装置と、被検ガス異常検知機能のみのガス検査装置とを設置場所によって使い分けるようにしても良い。
【0077】
更に、上記実施形態では、燃料電池装置の水素ライン又は酸素(空気)ラインで、被検ガスの異常を検知させる構成としたが、被検出ガスの異常が、加熱型素子を着火源として燃焼することになる異常であれば、上記実施形態に示したガス検査装置を適用することができ、燃料電池装置のみに適用が限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態におけるガス検査装置のシステムブロック図。
【図2】第1の実施形態におけるガス検査装置のシステムブロック図。
【図3】第2の実施形態におけるガス検査装置のシステムブロック図。
【図4】第2の実施形態におけるガス検査装置のシステムブロック図。
【図5】第3の実施形態におけるガス検査装置のシステムブロック図。
【図6】第1〜第3の実施形態のガス検査装置が適用される燃料電池発電システムを示す構成概略図。
【符号の説明】
60…水素センサ
61…センサ素子
61a…ヒーター線
61b,61c,61d…素子外部温度センサ
65…ガス濃度検出装置
65a…濃度検出回路
65b…ヒーター回路
66…素子内部温度計
66a…ヒーター電圧計
66b…ヒーター電流計
67…素子外部温度計
68…異常検知手段
Claims (8)
- ヒーターを内蔵する加熱型素子と、該加熱型素子を覆うように設けられ多数の通気孔を有する防爆体とを備え、
前記防爆体の内側の温度に基づいて被検ガスの異常を検知することを特徴とするガス検査装置。 - 前記防爆体の内側の温度として、前記加熱型素子の内部温度を検出し、該内部温度に基づいて被検ガスの異常を検知することを特徴とする請求項1記載のガス検査装置。
- 前記防爆体の内側の温度として、前記加熱型素子の外部温度を検出し、該外部温度に基づいて被検ガスの異常を検知することを特徴とする請求項1記載のガス検査装置。
- 前記防爆体の内側の温度として、前記加熱型素子の内部温度、及び、前記加熱型素子の外部温度を検出し、該内部温度及び外部温度に基づいて被検ガスの異常を検知することを特徴とする請求項1記載のガス検査装置。
- 前記外部温度が内部温度以上であるときに、被検ガスの異常を判定することを特徴とする請求項4記載のガス検査装置。
- 前記外部温度として、前記加熱型素子の表面温度,前記加熱型素子と前記防爆体との間のガス温度,前記防爆体の内壁温度のうちの少なくとも1つを検出することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1つに記載のガス検査装置。
- 前記加熱型素子が、被検ガス中の特定成分ガス濃度を検出するセンサ素子であり、該センサ素子の出力に基づいて特定成分ガス濃度を検出すると共に、前記防爆体の内側の温度に基づいて被検ガスの異常を検知することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のガス検査装置。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載のガス検査装置を備えた燃料電池装置。
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2002
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