JP2004143869A - 引戸錠 - Google Patents

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JP2004143869A
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Toshio Tai
袋 俊男
Kazutada Abe
阿部 枚忠
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Tateyama Aluminum Industry Co Ltd
Goal Co Ltd
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Tateyama Aluminum Industry Co Ltd
Goal Co Ltd
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Abstract

【課題】引戸の開放を所望の間隔に制限するという操作およびその制限を解除する操作に手間がかからないだけでなく、判断能力の乏しい知的障害者や子どもなどがその引戸から外へと勝手に出てしまうことを防止できる引戸錠を提供する。
【解決手段】1対の引戸1,1の一方に取り付けられるストッパー保持体2と、このストッパー保持体2に着脱自在に連結されるストッパー3とを備え、前記ストッパー保持体2に連結したストッパー3が前記1対の引戸1,1の開閉を制限し、ストッパー保持体2からストッパー3を取り外すことにより前記制限が解除される引戸錠Dであって、前記ストッパー保持体2に対するストッパー3の連結およびその解除を、鍵Kを用いた施錠および解錠操作によって行うようにしてある。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、引戸錠に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平7−259416号公報
従来の引戸錠として、前記特許文献1に示すように、通風などのために、引戸を所望の間隔開けた状態で施錠できるようにするためのものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の引戸錠は、引戸の開放を制限して、引戸の外側から室内への侵入を防ぐことができ、防犯を考慮したものであったが、室内側からは容易に前記制限を解除できる構造であったことから、例えば、福祉施設にある引戸に前記引戸錠を設けた場合には、知的障害者や痴呆症患者などがその引戸の前記制限を解除して、室外へと勝手に出ていき、徘徊してしまうことなどを防止できず、また、マンションのベランダへの出入口となる引戸タイプの窓に前記引戸錠を設けた場合には、子どもがその引戸の前記制限を解除してベランダへと勝手に出てしまい、そのベランダから身を乗り出して下に落ちるといった事故が起こる危険性もあった。
【0004】
さらに、上記引戸錠は、1対の引戸の一方の開放のみを制限するものであったことから、他方の引戸の開放をも制限しようとする場合には、引戸錠を2つ設ける必要があり、その分だけ取り付けるためのコストと手間がかかり、また、毎回2つの引戸錠の施錠および解錠操作を行うことは非常に煩わしいという問題があった。
【0005】
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、引戸の開放を所望の間隔に制限するという操作およびその制限を解除する操作に手間がかからないだけでなく、判断能力の乏しい知的障害者や子どもなどがその引戸から外へと勝手に出てしまうことを防止できる引戸錠を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の引戸錠は、1対の引戸の一方に取り付けられるストッパー保持体と、このストッパー保持体に着脱自在に連結されるストッパーとを備え、前記ストッパー保持体に連結したストッパーが前記1対の引戸の開閉を制限し、ストッパー保持体からストッパーを取り外すことにより前記制限が解除される引戸錠であって、前記ストッパー保持体に対するストッパーの連結およびその解除を、鍵を用いた施錠および解錠操作によって行うようにしてある(請求項1)。
【0007】
上記の構成により、引戸の開放を所望の間隔に制限するという操作およびその制限を解除する操作に手間がかからないだけでなく、判断能力の乏しい知的障害者や子どもなどがその引戸から外へと勝手に出てしまうことを防止できる引戸錠を提供することが可能となる。
【0008】
また、前記ストッパーには、鍵の挿入孔が設けられ、また、前記挿入孔内に挿入した前記鍵の回動操作に連動して、前記ストッパー保持体の被係合部に係合する状態とこの係合が解除された状態とに切り換わる係合部が設けられているとしてもよい(請求項2)。
【0009】
さらに、前記ストッパーは、鍵の挿入孔がその前面から後方に向けて形成されると共に鍵の挿入孔の前後方向の軸まわりに回動する回動部材と、この回動部材を回動自在に保持するハウジングとを備え、前記回動部材の後端部には側方に突出する係合部が設けられており、前記ストッパー保持体は、引戸の枠部に形成された開口部の周縁を挟持する一対のプレート体を備え、前記一対のプレート体に、前記係合部を挿通させるための貫通孔を形成してあるとしてもよい(請求項3)。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1(A)および(B)は、本発明の一実施例に係る引戸錠Dが設置される引戸1,1の閉じた状態の構成を概略的に示す横断面図および正面図、図2(A)および(B)は、前記引戸1,1のうち一方の引戸1を通風可能となるように少し開けて隙間Waを設けた状態(以下、通風状態という)の構成を概略的に示す横断面図および正面図、図3(A)および(B)は、前記引戸1,1の開閉自在状態の構成を概略的に示す横断面図および正面図、図4(A),(B)および(C)は、前記引戸錠Dのストッパー3をストッパー保持体2に連結した状態の構成を概略的に示す説明図、正面図および縦断面図、図5は、前記引戸錠Dのストッパー3をストッパー保持体2から取り外した状態の構成を概略的に示す説明図である。
引戸錠Dは、1対の引戸1,1の一方に取り付けられるストッパー保持体2と、このストッパー保持体2に着脱自在に連結されるストッパー3とを備えている。
【0011】
そして、前記引戸錠Dは、図4に示すように、前記ストッパー保持体2に前記ストッパー3を連結すると、このストッパー3が前記1対の引戸1,1の開放(開閉)を制限し、このとき、引戸1,1は、閉じた状態(図1参照)か、人の出入りが不可能な程度(例えば、引戸1,1とこの引戸1,1により閉塞される開口を形成している窓枠Wとの間の隙間Waが約10cm未満となる程度)に開いた通風状態(図2参照)かのいずれかの状態しかとることがなく、引戸1,1が、人の出入りを可能とする程度(例えば、引戸1,1とこの引戸1,1により閉塞される開口を形成している窓枠Wとの間の隙間Waが約10cmより大きくなる程度)には開くことがないように構成されている。
【0012】
また、前記引戸錠Dは、図5に示すように、前記ストッパー保持体2からストッパー3を取り外すことにより前記引戸1,1の制限が解除され、引戸1,1は最大限にまで開く開閉自在状態(図3参照)となるように構成されている。
【0013】
さらに、前記引戸錠Dでは、前記ストッパー保持体2に対するストッパー3の連結およびその解除を、鍵Kを用いた施錠および解錠操作によって行うようにしてある。
【0014】
以下、各部材の構成について詳述する。
前記1対の引戸1,1は、例えば、サッシ戸など人の出入りの可能な引戸タイプの窓を構成するものであり、所謂従来公知のクレセント等からなる主錠(図示せず)を有している。
【0015】
また、前記1対の引戸1,1はそれぞれ、上枠部分4a,下枠部分4b,左枠部分4c,右枠部分4dからなる枠部4を有しており、枠部4の内側にはガラス板Gが嵌め込まれている。さらに、前記1対の引戸1,1のうち一方の引戸1(奥手側の引戸1)の枠部4の下枠部分4bの手前側の壁には、正面視ほぼ矩形状の開口部1a(図5参照)が形成されている。
【0016】
前記ストッパー保持体2は、前記開口部1aの周縁を挟持する一対のプレート体5,6を備えており、一対のプレート体5,6は、前記下枠部分4bの開口部1aが形成された壁の外側(前面側)および内側(後面側)にそれぞれ配置される。
【0017】
図6(A),(B),(C)および(D)は、前記プレート体5の構成を概略的に示す背面図,横断面図,平面図および正面図である。
前記下枠部分4bの開口部1aの外側に配置されるプレート体5は、正面視がほぼ矩形状をしており、その中央には、後述する係合部9を挿通させるための貫通孔5aが形成され、また、4隅部にはそれぞれネジ用の皿穴5bが形成されている。さらに、前記プレート体5は、その後部5cの周縁部分が削ぎ落とされた形状になっており、後部5cを前記開口部1a内にその前側から嵌め込むことができるように構成されている。
【0018】
図7は、前記プレート体6の構成を概略的に示す背面図である。
前記開口部1aの内側(後面側)に配置されるプレート体6は、正面視がほぼ矩形状をしており、その中央には、後述する係合部9を挿通させるための貫通孔6aが形成され、また、4隅部にはそれぞれネジ穴6bが形成されている。さらに、前記貫通孔6aの4隅付近の縁部分6c,6c…は、それぞれ面取りされている。
【0019】
なお、前記プレート体6の貫通孔6aの周縁部分は、後述する係合部9が係合する被係合部を構成するものでもある。
【0020】
そして、前記プレート体5,6をそれぞれ、前記下枠部分4bの開口部1aが形成された壁の外側(前面側)および内側(後面側)に配置し、図4(A)および図5に示すように、対応する皿穴5bおよびネジ穴6bを介してネジ7で固定することにより、一対のプレート体5,6を備えたストッパー保持体2の引戸1への取り付けが完了する。
【0021】
図8(A),(B)および(C)は、前記ストッパー3の構成を概略的に示す横断面図,一部透視正面図および一部透視背面図である。
前記ストッパー3には、鍵Kの挿入孔8が設けられ、また、前記挿入孔8内に挿入した前記鍵Kの回動操作に連動して、前記ストッパー保持体2の被係合部をなすプレート体6に係合する状態とこの係合が解除された状態とに切り換わる係合部9b,9bを有する係合体9が設けられている。
【0022】
詳しくは、前記ストッパー3は、前記鍵Kの挿入孔8がその前面から後方に向けて形成されると共に鍵Kの挿入孔8の前後方向の軸まわりに回動する回動部材10と、この回動部材10を回動自在に保持するハウジング11とを備え、前記回動部材10の後端部10bには側方に突出する前記係合部9b,9bを有する係合体9が一体的に固着されている。
【0023】
図9(A),(B),(C),(D)および(E)は、前記回動部材10の構成を概略的に示す背面図,平面図,正面図,縦断面図および横断面図、図10(A),(B)および(C)は、前記回動部材10の後端部10bに一体的に固着される係合体9の構成を概略的に示す正面図,側面図および底面図である。
前記回動部材10は、ほぼ円柱形状をしており、その前部外面には鍔部12が形成されているとともに、この鍔部12には、側方に突出する2つの突出部分12a,12aが設けられている。また、前記回動部材10の後面から前方に向けて2つのネジ穴13,13が形成されている。
【0024】
前記係合体9は、正面視がほぼ円形状となっている中央部分14と、この中央部分14の側方(上下)に突出する前記2つの係合部9b,9bとを有している。また、前記中央部分14には、2つのネジ用の皿穴14a,14aが形成されている。さらに、前記係合部9b,9bの端部にはそれぞれ面取り部分9aが設けられている。
【0025】
そして、前記回動部材10と係合体9とは、それぞれのネジ穴13および皿穴14aを介してネジ15(図8(A),(C)参照)を用いて固定することができ、このように固定した状態では、正面視において、前記突出部分12a,12aを結ぶ線と、前記係合部9b,9bを結ぶ線とのなす角度が、例えば約45度となるように前記回動部材10および係合体9は構成されている。
【0026】
また、前記回動部材10の鍔部12と後端部10bとの間には、図8(A)に示すように、前側から順に、スプリングワッシャ16と、ワッシャ17と、固定部材18(図11参照)とが収容される。
【0027】
前記スプリングワッシャ16およびワッシャ17は、それぞれ正面視が環状に形成されており、前記回動部材10における鍔部12よりも後ろ側の部分により挿通された状態で、上述のように収容されるのである。
【0028】
図11(A)および(B)は、前記固定部材18の構成を概略的に示す正面図および平面図である。
前記固定部材18は、正面視ほぼ矩形状をしており、前記回動部材10における鍔部12よりも後ろ側の部分により挿通される貫通孔18aがその中央に形成されており、また、4隅部には、皿穴18bがそれぞれ設けられている。さらに、固定部材18の左右端部には、切り欠き部分18cがそれぞれ設けられている。
【0029】
図12(A),(B),(C),(D),(E)および(F)は、前記ストッパー3を構成するハウジング11の構成を概略的に示す平面図,正面図,側面図,横断面図,縦断面図および背面図である。
前記ハウジング11は、その前面部に、前記鍵Kが挿通する鍵穴19をほぼ中央に有するとともに、この鍵穴19の上下に、ハウジング11の内部に収容される蓄光部材24(図13参照)の突出部分24b,24bを露出させるための穴20,20を有している。
【0030】
また、ハウジング11の内部には、前側から順に、前記蓄光部材24および前記回動部材10の鍔部12より前側の部分を収容するための第1収容部21と、前記回動部材10の鍔部12,スプリングワッシャ16およびワッシャ17を収容するための第2収容部22と、前記固定部材18を固定するための固定部23と、前記ストッパー保持体2のプレート体5が嵌合される凹部29とを有している。
【0031】
前記第2収容部22は、前記回動部材10の軸まわりの360度の回動を許容するものではなく、例えば約90度の軸まわりの回動を許容するものであり、そのために、前記回動部材10の回動に伴う鍔部12の動きを許容するスペース22aを上部および下部のみに有しており、左右には有していないのである。
【0032】
前記固定部23の左右端部のほぼ中央にはそれぞれ、前記固定部材18の切り欠き部分18cに対応する突出部分23aが設けられている。また、固定部23の4隅部にはネジ穴23bがそれぞれ設けられている。
【0033】
図13(A),(B)および(C)は、前記蓄光部材24の構成を概略的に示す横断面図,正面図および縦断面図である。
前記蓄光部材24は、ほぼ円板形状をしており、その中央に、前記鍵Kを挿通させるための挿通孔24aが設けられている。また、前面の上下には、それぞれ前方に突出する突出部分24bが設けられており、前記ハウジング11の穴20,20に挿通させた突出部分24bが、ハウジング11から外部に露出した状態で保持されるように構成されている。
【0034】
そして、前記蓄光部材24は、いわゆる蓄光樹脂を用いて形成されており、昼間の太陽光や何らかの光を吸収して蓄積し、その蓄積した光を自然に発光し、突出部分24bが鍵穴19付近を照らすので、夜間などの暗がりでも、鍵Kを鍵穴19に容易に挿入して操作することができるという効果を有する。
【0035】
図14(A),(B)および(C)は、前記鍵Kの構成を概略的に示す正面図,側面図および平面図である。
前記鍵Kは、手で持つための部分となる摘まみ部25と、前記鍵穴19からストッパー3内に挿入される部分となる挿入部分26と、前記摘まみ部25および挿入部分26の間に設けられる中間部分27とを備えており、前記摘まみ部25および挿入部分26が互いにほぼ平行となっているとともに、前記中間部分27が、前記摘まみ部25および挿入部分26とは平行でなく、傾斜がついた形状となっている。
【0036】
前記の構成からなるストッパー3の組み立ては、まず、前記ハウジング11の第1収容部21に蓄光部材24を収容し、続いて、鍔部12と後端部10bとの間に、前側から順に、スプリングワッシャ16と、ワッシャ17と、固定部材18とを収容し、次いで、前記後端部10bに係合体9を固着した状態とした前記回動部材10をハウジング11内に収容し、前記固定部材18の各皿穴18bとハウジング11の各ネジ穴23bとを介してネジ28で固定することにより、行うことができる。
【0037】
次に、上記の構成からなる引戸錠Dの施錠および解錠について説明する。
前記引戸錠Dの施錠は、引戸1に取り付けられたストッパー保持体2に対してストッパー3を取り付ける操作であり、以下のように行われる。まず、前記ハウジング11の鍵穴19に対して回動部材10の挿入孔8の向きが一致する状態となるように回動部材10を回動させておき、鍵Kを鍵穴19から挿入孔8内に挿入する。このとき、前記回動部材10の後端部10bに固着された係合体9は、2つの係合部9b,9bがそれぞれ上下に向いており、このままでは前記ストッパー保持体2の貫通孔5a,6aに挿通させることができない状態となっている。
【0038】
続いて、前記挿入孔8内に挿入した状態の鍵Kを回動操作して、回動部材10をその軸まわりに約90度回転させる。この操作により、前記2つの係合部9b,9bがそれぞれ左右に位置する状態まで回動し、前記ストッパー保持体2の貫通孔5a,6a内に挿通させることが可能な状態となる。なお、このときのストッパー3は、前記ハウジング11の鍵穴19に対して回動部材10の挿入孔8の向きが一致しなくなり、鍵Kを挿入孔8から抜けない状態となっている。
【0039】
その後、上記の状態となったストッパー3を引戸1に取り付けられたストッパー保持体2に近づけ、前記ハウジング11の凹部29内にプレート体5を嵌合しつつ、前記係合部9b,9bを有する係合体9をストッパー保持体2の貫通孔5a,6aに挿通させる。
【0040】
そして、前記鍵Kを回動操作して、回動部材10をその軸まわりに、かつ、上記とは反対の方向に約90度回転させる。ここで、この鍵Kの回動操作前において、前記係合体9の係合部9b,9bは、前記貫通孔6aよりも完全に後方に抜けている状態となっていない。これは、前記回動部材10の鍔部12と後端部10bとの間に配置したスプリングワッシャ16が、回動部材10および係合体9全体を前方へと付勢しているためである。しかし、上述したような鍵Kの回動操作を行うと、それぞれ面取りされた前記プレート体6の貫通孔6aの縁部分6a,6aに対して、面取り部分9aを有する係合部9b,9bが容易にのりあげることとなり、こののりあげに伴って、前記スプリングワッシャ16の付勢に抗して回動部材10および係合体9全体が後方へと移動し、係合部9b,9bが貫通孔6aの後方へと完全に抜けた状態となる。すなわち、上記の操作により、前記2つの係合部9b,9bが、被係合部としてのプレート体6の貫通孔6aの周縁部分に係合する状態となり、ストッパー保持体2にストッパー3が連結された状態となる。なお、この連結状態にある引戸錠Dは、前記被係合部(プレート体6の貫通孔6aの周縁部分)に係合する係合部9b,9bを有する係合体9が、前記スプリングワッシャ16により前方へ付勢されていることにより、ガタツクことがなく安定した状態となっている。
【0041】
上記操作により、前記ハウジング11の鍵穴19に対して回動部材10の挿入孔8の向きが一致する状態となっているのであり、最後に、前記挿入孔8から鍵Kを抜き取ることで、引戸錠Dの施錠が完了する。
【0042】
一方、前記引戸錠Dの解錠は、引戸1に取り付けられた前記ストッパー保持体2からストッパー3を取り外すための操作であり、以下のように行われる。すなわち、まず、前記ハウジング11の鍵穴19から、この鍵穴19に対して向きが一致する状態となっている回動部材10の挿入孔8内に前記鍵Kを挿入し、回動する。この回動操作により、前記係合部9b,9bの被係合部(プレート体6の貫通孔6aの周縁部分)に対する係合が解除される。そのため、上記操作の後は、前記ストッパー3の回動部材10および係合体9をストッパー保持体2から引き抜いて取り外せばよいのであり、これにより、引戸錠Dの解錠が完了する。
【0043】
上記の構成からなる引戸錠Dでは、1対の引戸1,1の開放をそれぞれ所望の間隔に制限するに際して、上述した従来の引戸錠のように、1対の引戸1,1に対してそれぞれ1つずつ計2つ設ける必要がなく、1対の引戸1,1に対して1つだけ設け、この1つの引戸錠Dについての施錠操作および解錠操作を行うだけで、1対の引戸1,1のそれぞれの開放を所望の間隔に制限することができるのであり、引戸1,1の開放を所望の間隔に制限するという操作およびその制限を解除する操作に手間がかからず、また、取り付けるためのコストも低減することが可能となっている。
【0044】
また、前記施錠操作および解錠操作に用いる鍵Kを、判断能力のある介護者や大人などが管理しておくことにより、判断能力の乏しい知的障害者や子どもあるいは痴呆症患者などが、前記施錠操作を行うことにより開放を所望の間隔に制限した引戸1,1から外へと勝手に出てしまうことを防止できるのである。
【0045】
さらに、上記の構成からなる引戸錠Dでは、施錠および解錠に用いる鍵Kを適宜に屈曲させてあることから、前記引戸錠Dを引戸1の下枠部分4b、すなわち足元付近の作業を行いにくい位置に設けても、前記鍵Kを用いた回動操作を容易に行うことができるのである。また、前記引戸錠Dを上記のような足元付近の位置に設けた場合であっても、上記施錠および解錠操作を行おうとする者に対して、前記蓄光部材24により鍵穴19を探し当てる目安を与えるようにしてあることから、これによっても、前記鍵穴19をすぐに見つけることができ、上記施錠および解錠操作に容易に取りかかれるのである。
【0046】
なお、上記実施例では、引戸錠Dを、引戸1,1の開放を所望の間隔に制限する状態としない状態とに切り換えるために用いているが、このような構成に限るものではない。
【0047】
例えば、図1(B)に示すように、閉まった状態の1対の引戸1,1の一方の引戸1に対して、他方の引戸1から適宜の距離(例えば、前記隙間Waと同程度の距離)だけ離れた位置に引戸錠Dを設けるのではなく、破線で示すように、閉まった状態の1対の引戸1,1の一方の引戸1に対して、他方の引戸1にほぼ当接する位置に前記引戸錠Dを設けてもよい。この場合には、引戸錠Dを、引戸1,1の主錠を補助する補助錠として用いることが可能となる。
【0048】
また、上記2つの位置のいずれにも引戸錠Dを取り付けるように構成してもよい。この場合には、それぞれの位置に対応する開口部1aを設けるとともに、各開口部1aにストッパー保持体2を取り付けるだけでよく、前記ストッパー3は1つだけ用意すればよい。もちろん、引戸1,1における前記引戸錠Dの取り付け位置は、上記以外の箇所でもよく、また、引戸1,1の3箇所以上に引戸錠Dの取り付け位置を設けてもよい。
【0049】
さらに、上記実施例では、回動部材10および係合体9を前方に付勢するための手段としてスプリングワッシャ16を用いているが、このような構成に限るものではなく、スプリングワッシャ16に代えて、スプリングワッシャ16と同様の機能を果たす他の弾性部材を用いてもよい。
【0050】
また、前記ストッパー保持体2およびストッパー3の連結およびその解除を行うための機構は、上記実施例に示したものに限られず、例えば、一般的な家屋の玄関などに用いられている錠と同様の機構などであってもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、引戸の開放を所望の間隔に制限するという操作およびその制限を解除する操作に手間がかからないだけでなく、判断能力の乏しい知的障害者や子どもなどがその引戸から外へと勝手に出てしまうことを防止できる引戸錠を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)および(B)は、本発明の一実施例に係る引戸錠が設置される引戸の閉じた状態の構成を概略的に示す横断面図および正面図である。
【図2】(A)および(B)は、前記引戸の通風状態の構成を概略的に示す横断面図および正面図である。
【図3】前記引戸の開閉自在状態の構成を概略的に示す横断面図および正面図である。
【図4】(A),(B)および(C)は、上記実施例におけるストッパーをストッパー保持体に連結した状態の構成を概略的に示す説明図、正面図および縦断面図である。
【図5】上記実施例におけるストッパーをストッパー保持体から取り外した状態の構成を概略的に示す説明図である。
【図6】(A),(B),(C)および(D)は、上記実施例におけるプレート体の構成を概略的に示す背面図,横断面図,平面図および正面図である。
【図7】上記実施例におけるプレート体の構成を概略的に示す背面図である。
【図8】(A),(B)および(C)は、上記実施例におけるストッパーの構成を概略的に示す横断面図,一部透視正面図および一部透視背面図である。
【図9】(A),(B),(C),(D)および(E)は、上記実施例における回動部材の構成を概略的に示す背面図,平面図,正面図,縦断面図および横断面図である。
【図10】(A),(B)および(C)は、上記実施例における係合体の構成を概略的に示す正面図,側面図および底面図である。
【図11】(A)および(B)は、上記実施例における固定部材の構成を概略的に示す正面図および平面図である。
【図12】(A),(B),(C),(D),(E)および(F)は、上記実施例におけるハウジングの構成を概略的に示す平面図,正面図,側面図,横断面図,縦断面図および背面図である。
【図13】(A),(B)および(C)は、上記実施例における蓄光部材の構成を概略的に示す横断面図,正面図および縦断面図である。
【図14】(A),(B)および(C)は、上記実施例における鍵の構成を概略的に示す正面図,側面図および平面図である。
【符号の説明】
1…引戸、2…ストッパー保持体、3…ストッパー、D…引戸錠、K…鍵。

Claims (3)

  1. 1対の引戸の一方に取り付けられるストッパー保持体と、このストッパー保持体に着脱自在に連結されるストッパーとを備え、前記ストッパー保持体に連結したストッパーが前記1対の引戸の開閉を制限し、ストッパー保持体からストッパーを取り外すことにより前記制限が解除される引戸錠であって、前記ストッパー保持体に対するストッパーの連結およびその解除を、鍵を用いた施錠および解錠操作によって行うようにしてあることを特徴とする引戸錠。
  2. 前記ストッパーには、鍵の挿入孔が設けられ、また、前記挿入孔内に挿入した前記鍵の回動操作に連動して、前記ストッパー保持体の被係合部に係合する状態とこの係合が解除された状態とに切り換わる係合部が設けられている請求項1に記載の引戸錠。
  3. 前記ストッパーは、鍵の挿入孔がその前面から後方に向けて形成されると共に鍵の挿入孔の前後方向の軸まわりに回動する回動部材と、この回動部材を回動自在に保持するハウジングとを備え、前記回動部材の後端部には側方に突出する係合部が設けられており、前記ストッパー保持体は、引戸の枠部に形成された開口部の周縁を挟持する一対のプレート体を備え、前記一対のプレート体に、前記係合部を挿通させるための貫通孔を形成してある請求項1または2に記載の引戸錠。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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ES2337643A1 (es) * 2007-07-02 2010-04-27 Jorge Basart Arraut Dispositivo antirrobo aplicable a puertas y ventanas correderas.

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