JP2004143793A - 把手 - Google Patents
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Abstract
【課題】工具を用いずに容易に取付け、取外しでき、強固に取付けできる把手とする。
【解決手段】把手部11と取付支持部12を有する把手本体10と、固定部材20を備え、前記取付支持部12は取付面13と取付け脚部14と抜け止め部15を有し、前記固定部材20は孔21と回転操作部22と抜け止め面23を有する。被取付部30の取付用孔31に抜け止め部15と取付け脚部14を挿通し、固定部材20を抜け止め部15に貫通して取付け脚部14の回りに回転することで固定部材20の抜け止め面23が抜け止め部15の内側面15aに接し、かつ裏面20bが被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周辺部分に接して取付けられる把手。
【選択図】 図1
【解決手段】把手部11と取付支持部12を有する把手本体10と、固定部材20を備え、前記取付支持部12は取付面13と取付け脚部14と抜け止め部15を有し、前記固定部材20は孔21と回転操作部22と抜け止め面23を有する。被取付部30の取付用孔31に抜け止め部15と取付け脚部14を挿通し、固定部材20を抜け止め部15に貫通して取付け脚部14の回りに回転することで固定部材20の抜け止め面23が抜け止め部15の内側面15aに接し、かつ裏面20bが被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周辺部分に接して取付けられる把手。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建具や家具等に取付ける把手に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的な把手はねじ止めタイプである。
例えば、ねじ穴を有する把手本体と、このねじ穴に螺合される取付ねじを備え、建具・家具等の被取付部にあらかじめ取付穴を加工し、この取付穴を挿通した取付ねじを把手本体のねじ穴に螺合して締付けることで把手本体を被取付部に取付ける。
前述したねじ止めタイプの把手は、その把手の取付け、取外しの際にドライバー等の工具が必要である。
【0003】
ドライバー等の工具を用いずに取付け、取外しできる把手が特許文献1に開示されている。
この把手は、図15に示すように把手本体1と取付部材2を備え、把手本体1の取付脚3を被取付部4の取付用孔5に挿通し、この取付脚3の鍔部6と被取付部4の一側面4aとの間に取付部材2を押し込むことで取付け、その取付部材2を抜き出すことで取外している。
具体的には、把手を取付ける場合には、被取付部4の一側面4aに沿って取付部材2を下方に向けてスライドさせ、その一側面4aと鍔部6との間に押し込み、取外す場合には、その取付部材2を上方に向けてスライドさせて鍔部6と一側面4aとの間から抜き出しする。
【0004】
【特許文献】
特開2001−146860号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の把手は、取付部材2を鍔部6と被取付部4の一側面4aとの間に押し込むことで取付けでき、その取付部材2を抜き出すことで取外しできるので、ドライバー等の工具を用いずに取付け、取外しできる。
【0006】
しかしながら、把手本体1をがたつきなく強固に取付けるために、被取付部4の一側面4aと鍔部6の間に取付部材2を強い力で押し込むようにしているので、前述のように被取付部4の一側面4aに沿ってスライドさせながら、一側面4aと鍔部6との間に強い力で押し込むことは困難であるし、鍔部6と一側面4aとの間から抜き出すことも困難である。
このために、取付部材2を押し込み、抜き出しする操作がやりづらく、取付け、取外しが面倒である。
【0007】
この押し込み、抜き出し操作をやり易くするためには、前述の被取付部4の一側面4aと鍔部6との間の間隙を大きくし、その間に取付部材2を小さな力で押し込みできるようにすれば良いが、このようにすると取付強度が低下してしまう。
【0008】
本発明は、前述の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、工具を用いずに取付け・取外しできること、強固に取付けできること、取付け・取外しが容易であることを満足した把手を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、把手部11と取付支持部12を有する把手本体10と、この把手本体10を被取付部30に取付ける固定部材20を備え、
前記取付支持部12は、被取付部30の一側面30aに接する取付面13と、この取付面13から突出した被取付部30の取付用孔31に挿通する取付け脚部14と、この取付け脚部14に設けられ前記取付用孔31に挿通する抜け止め部15を有し、
前記固定部材20は、表面20aと裏面20bに貫通し前記抜け止め部15が挿通する孔21と、表面20aに設けた回転操作部22と、表面20aに設けられ抜け止め部15の内側面15aに接する抜け止め面23を有し、
前記固定部材20は、その孔21が取付け脚部14に嵌まり合った状態から、その裏面20bが被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分に接し、かつ抜け止め面23が抜け止め部15の内側面15aに接する固定位置に回転可能であることを特徴とする把手である。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において固定部材20の抜け止め面23の接触開始部分又は抜け止め部15の内側面15aの接触開始部分を傾斜面とした把手である。
【0011】
第3の発明は、第1又は第2の発明において固定部材20の表面20aに、抜け止め部15に当接して固定位置に位置決め保持する規制部24を設けた把手である。
【0012】
第4の発明は、第1又は第2又は第3の発明において取付用孔31は、取付け脚部14と抜け止め部15が挿通する一側面30aに開口した小径孔31aと、この小径孔31aと連続し他側面30bに開口した大径孔31bで段差面31cを有する段付き形状で、
固定部材20は、前記大径孔31b内に回転可能に収納されて裏面20bが段差面31cに接する把手である。
【0013】
第5の発明は、第1〜第4いずれか1つの発明において被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部と固定部材20の裏面20bとの間に弾性部材40を設けた把手である。
【0014】
第6の発明は、第1〜第4いずれか1つの発明において固定部材20は、孔21の軸方向に弾性変形する把手である。
【0015】
【作 用】
第1の発明によれば、被取付部30の取付用孔31に取付け脚部14、抜け止め部15を挿通し、その抜け止め部15に固定部材20の孔21を挿通して取付け脚部14に嵌め合わせ、その固定部材20を回転用操作部22に指を掛けて固定位置に回転することで、固定部材20が被取付部30の裏面30bにおける取付用孔31の周縁部分と抜け止め部15の内側面15aとの間に押し込められ、把手本体10を固定部材20で強固に取付けできる。
また、固定部材20を前述とは反対方向に回転して前述の被取付部30の裏面30bにおける取付用孔31の周縁部分と抜け止め部15の内側面15aとの間から抜き出すことで把手本体10を取外しできる。
よって、工具を用いずに取付け、取外しできる。固定部材20を回転して押し込み、抜き出しするから、その操作が容易で、強固に取付けできると共に、取付け・取外しが容易である。
【0016】
第2の発明によれば、固定部材20を固定位置に向けて回転することで傾斜面に沿って抜け止め面23が抜け止め部15の内側面15aにスムーズに接触するので、固定部材20の回転操作が容易である。
【0017】
第3の発明によれば、固定部材20を固定位置に向けて回転することで、その規制部24が抜け止め部15に当接して固定位置に位置決め保持できる。
【0018】
第4の発明によれば、固定部材20が大径孔31b内に回転可能に収納されて他側面30bから突出しないので、その固定部材20に物が引っかかることがない。
【0019】
第5の発明によれば、固定部材20を抜け止め部15に挿通して弾性部材40を弾性変形し、その状態で固定部材20を固定位置に回転することで、前述の弾性部材40の弾性復元力で抜け止め部15の内側面15aと固定部材20の抜け止め面23が強く接触する。
よって、より一層強固に取付けできると共に、固定部材20を緩み止めして外れることを防止できる。
【0020】
第6の発明によれば、第5の発明と同様に固定部材20自身の弾性復元力で抜け止め部15の内側面15aと固定部材20の抜け止め面23が強く接触する。
よって、より一層強固に取付けできると共に、固定部材20を緩み止めして外れることを防止できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1に示すように、把手本体10と固定部材20で把手を構成している。
前記把手本体10は把手部11と、この把手部11から突出した取付支持部12を備えている。
この取付支持部12は取付面13と、この取付面13に設けた取付け脚部14と、この取付け脚部14に設けた抜け止め部15を有している。
前記固定部材20は表面20aと裏面20bに貫通した孔21と、回転操作部22と、表面20a、好ましくは孔21の周縁部に設けた抜け止め面23を有する。前記孔21と前記取付け脚部14、抜け止め部15は、孔21が抜け止め部15を貫通して取付け脚部14に嵌まり合う状態から、抜け止め面23が抜け止め部15に接して抜け出しを防止する固定位置に回転可能な関係となっている。
建物(ドア本体)や家具などの被取付部30には取付用孔31が一側面30aと他側面30bに貫通して有している。
【0022】
前記取付け脚部14と抜け止め部15は前記取付用孔31を挿通可能で、かつ取付面13が被取付部30の一側面30aに接すると抜け止め部15が、被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分(後述する段差面31c)よりも突出するようにしてある。
この抜け止め部15の突出寸法、つまり他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分と抜け止め部15の内側面15aとの間の寸法は固定部材20の抜け止め面23と裏面20bとの間の厚さ、つまり抜け止め面23部分の厚さとほぼ同一である。前記抜け止め部15の内側面15aとは被取付部30の他側面30bに向う面である。前記ほぼ同一とは、同一よりも若干小さいこと又は同一であることである。
【0023】
このようであるから、抜け止め部15と取付け脚部14を取付用孔31に挿通して取付面13を被取付部30の一側面30aに接し、固定部材20の孔21を抜け止め部15に貫通して取付け脚部14に嵌め合わせ、図2に示すように固定部材20の裏面20bを他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分に接する。
この状態では図3に示すように抜け止め面23が抜け止め部15の内側面15aに接触していない。
【0024】
前述の状態から回転操作部22を持って固定部材20を固定位置に向けて(例えば、図3の矢印a方向)回転して図4と図5に示すように、抜け止め面23を抜け止め部15の内側面15aに接触して固定位置とすることで固定部材20を被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分と抜け止め部15の内側面15aとの間に押し込みする。
これによって、固定部材20の裏面20bが被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分に強く接し、かつ取付支持部12の取付面13が被取付部30の一側面30aに強く接する。
よって、把手を強固に取付けできる。
【0025】
また、回転操作部22を持って固定部材20を回転することで前述のように押し込むので、その操作がやり易く、把手を容易に取付けできる。
【0026】
把手を取外しする場合は、回転操作部22を持って固定部材20を前述とは反対方向に向けて回転して被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分と抜け止め部15の内側面15aとの間から抜き出しすれば良い。
よって、把手を容易に取外しできる。
【0027】
次に、第1の実施の形態の具体形状を説明する。
前記把手本体10は、ほぼ棒状の把手部11の両端部に取付支持部12がそれぞれ設けたほぼコ字形状で、その各取付支持部12を前述のように固定部材20でそれぞれ被取付部30に取付けする。
前記取付け脚部14は大径部14aと小径部14bを有する断面円形の段付き軸で、その大径部14aが取付面13に設けられ、小径部14bの先端部に抜け止め部15が設けてある。
前記抜け止め部15は非円形、例えば長方形で、その長辺の長さは大径部14aの直径よりも小さく、小径部14bの直径よりも大きく、短辺の長さは小径部14bの直径とほぼ同一、好ましくは同一である。
【0028】
前記取付用孔31は被取付部30の一側面30aに開口した小径孔31aと他側面30bに開口した大径孔31bで段差面31cを有する断面円形の段付き孔で、その小径孔31aの直径が大径部14aの直径よりも僅かに大きく、大径部14aをがたつきなく回転自在に支承できるようにしてある。
つまり、取付け脚部14を長手方向全長に亘って同一径として前述のようにしてがたつきなく支承すると、抜け止め部15が取付け脚部14の外周面から突出しないので固定部材20を段差面31cと抜け止め部15の内側面15aとの間に押し込むことができないので、小径部14bを形成しその小径部14bの外周面から抜け止め部15を突出して固定部材20を小径部14bの回りに回転することで押し込むことができるようにしてある。
なお、取付け脚部14の外周面から抜け止め部15が突出するようにすれば、取付け脚部14を長手方向全長に亘って同一径とすることが可能である。この場合には取付け脚部14が取付用孔31に対して径方向にがたつくことになる。
【0029】
前記固定部材20は、前述の取付用孔31の大径孔31b内に回転可能に収納される形態で、その固定部材20が被取付部30の他側面30bよりも突出しないようにしてある。つまり、固定部材20の裏面20bが段差面31cに接触し、その段差面31cが前述の被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分である。
また、固定部材20は前述のように回転操作されるので、大径孔31bを固定部材20とほぼ同一の大きさにできる。特に、固定部材20を円形とすると共に、大径孔31bを円形とすれば、その大径孔31bを固定部材20と同一の大きさにできる。
このようにすれば、固定部材20と大径孔31bでがたつきを防ぐことができるので、大径部14aを小径孔31aよりもかなり小さくできる。つまり、大径部14aを小径部14bと同じくらい小さくして取付け脚部14を長手方向全長に亘って同一径としてもかまわない。
【0030】
なお、大径孔31bを断面矩形で、固定部材20を断面円形としたり、大径孔31bを断面円形で、固定部材20を断面矩形としても良い。
また、前記取付け脚部14を断面矩形としても良い。
また、取付用孔31を長手方向に連続して同一径とし、固定部材20の裏面20bが被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分に接するようにしても良い。この場合には固定部材20が被取付部30の他側面30bよりも突出する。
【0031】
前記固定部材20の孔21はほぼ長円形状で抜け止め部15とほぼ同一大きさである。これに限ることはない。
前記回転操作部22は孔21の長軸方向両側に設けた一対の突片形状で、2つの指で回転操作できるようにしてある。
この一対の突片形状の回転操作部22は孔21の短軸方向両側に設けても良いし、3つ以上でも良いし、1つでも良い。
また、回転操作部22は指先がかかる溝形状でも良く、この場合にも回転操作部22は1つでも、2つ以上でも良い。
つまり、回転操作部22は指先がかかる形態であれば良い。
【0032】
前記抜け止め面23は孔21の短軸方向両側にそれぞれ設けてある。
前記抜け止め面23と連続して規制部24が設けてあり、この規制部24に抜け止め部15が当接することで固定部材20を前述の固定位置に位置決め保持し、それ以上回転しないようにしてある。
前記抜け止め面23は抜け止め部15の内側面15aに接触し易いように接触開始部分が傾斜面25としてある。なお、図1に仮想線で示すように抜け止め部15の内側面15aにおける接触開始部分を傾斜面15bとしても良い。
【0033】
図6に示すように、抜け止め面23の傾斜面25寄りに僅かな高さの凸部26を設け、取付部材20を固定位置に回転した状態で、取付部材20が振動などで回転する前の状態に回転することを凸部26で防止するようにしても良い。
【0034】
前述の固定部材20は樹脂製であるが、金属製とすることもできる。
例えば、図7〜図9に示すように所定形状の基板27をプレス成形して外周辺部分を切り起こして突片形状の回転操作部22とし、基板27の中間部を打抜きして孔21とし、この孔21の両側部分を打ち出して抜け止め面23、規制部24、傾斜面25を形成する。この実施の形態では基板27が仮想線で示すように円形であるが、矩形などであっても良い。
【0035】
次に、本発明の第2の実施の形態を図10に基づいて説明する。
この実施の形態は固定部材20の裏面20bと被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分、図10では段差面31cとの間に弾性部材40を設けたことが第1の実施の形態と相違し、他の構成は同一である。弾性部材40としては波形座金、皿ばねなどである。
【0036】
このようにすれば、弾性部材40を弾性変形して固定部材20を前述のようにして取付けることで、その固定部材20の抜け止め面23が弾性部材40の弾性復元力で抜け止め部15の内側面15aに強く押しつけられる。
よって、より一層強固に取付けできる。また固定部材20が振動などで第1の位置に回転することを防止できる。つまり、固定部材20を緩み止めして外れることを防止できる。
【0037】
次に、本発明の第3の実施の形態を図11と図12に基づいて説明する。
この実施の形態は、固定部材20を孔21の軸方向に弾性変形するものとしたことが前述の第1の実施の形態と相違し、他の構成は同一である。前述の孔21の軸方向とは厚さ方向である。
例えば固定部材20の裏面20bに凹陥部50を形成し、その裏面20bを取付用孔31の段差面31cに押しつけた時に図12に示すように中央部分が厚さ方向に弾性変形するようにする。この実施の形態は固定部材20が樹脂製であるが、前述の図7〜図9に示す金属製の場合には打ち出し部分(抜け止め面23を形成する部分)が弾性変形するようにすれば良い。
【0038】
このようにすることで、固定部材20を取付ける時に、その固定部材20の中央部が孔21の軸方向に弾性変形し、その弾性復元力で抜け止め面23が抜け止め部15の内側面15aに強く押しつけられる。
よって、より一層強固に取付けできる。固定部材20が振動などで第1の位置に回転することを防止できる。つまり、固定部材20を緩み止めして外れることを防止できる。
【0039】
前述の各実施の形態において、固定部材20が取付用孔31の大径孔31b内に収納される場合には、その大径孔31bにキャップを嵌合して固定部材20が見えないようにすることができる。
例えば図13に示すように筒状部60と蓋61を有するキャップ62とし、その筒状部60を大径孔31bに嵌合して蓋61を被取付部30の他側面30bに接する。
【0040】
前述の各実施の形態において、取付支持部12の取付面13を摩擦抵抗大とし、その取付面13が被取付部30の一側面30aに接触した状態で取付支持部12が被取付部30に対して回転することを防止できるようにすることもできる。
【0041】
例えば、図14に示すように取付支持部12の取付面13に微小な凹凸70を形成し、前述のように固定部材20で取付けることで、この凹凸70が被取付部30の一側面30aに接触して取付支持部12が被取付部30に対して回転しないようにする。
このようにすれば、把手本体10が1つの把手部11と1つの取付支持部12を有する形態の場合に、その把手部11を手で持って回転しようとしても回転しないから、誤って把手本体10が固定部材20から外れてしまうことがない。
【0042】
前述の各実施の形態において、被取付部30の材質は木材、金属、樹脂など任意である。
また、前述の各実施の形態の把手は室内ドア、クローゼット用ドアなどの建具、机、タンス、げた箱などの家具、その他の把手を有する商品全般に適用できるものである。
【0043】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、被取付部30の取付用孔31に取付け脚部14、抜け止め部15を挿通し、その抜け止め部15に固定部材20の孔21を挿通して取付け脚部14に嵌め合わせ、その固定部材20を回転用操作部22に指を掛けて固定位置に回転することで、固定部材20が被取付部30の裏面30bにおける取付用孔31の周縁部分と抜け止め部15の内側面15aとの間に押し込められ、把手本体10を固定部材20で強固に取付けできる。
また、固定部材20を前述とは反対方向に回転して前述の被取付部30の裏面30bにおける取付用孔31の周縁部分と抜け止め部15の内側面15aとの間から抜き出すことで把手本体10を取外しできる。
よって、工具を用いずに取付け、取外しできる。固定部材20を回転して押し込み、抜き出しするから、その操作が容易で、強固に取付けできると共に、取付け・取外しが容易である。
【0044】
請求項2に係る発明によれば、固定部材20を固定位置に向けて回転することで傾斜面に沿って抜け止め面23が抜け止め部15の内側面15aにスムーズに接触するので、固定部材20の回転操作が容易である。
【0045】
請求項3に係る発明によれば、固定部材20を固定位置に向けて回転することで、その規制部24が抜け止め部15に当接して固定位置に位置決め保持できる。
【0046】
請求項4に係る発明によれば、固定部材20が大径孔31b内に回転可能に収納されて他側面30bから突出しないので、その固定部材20に物が引っかかることがない。
【0047】
請求項5に係る発明によれば、固定部材20を抜け止め部15に挿通して弾性部材40を弾性変形し、その状態で固定部材20を固定位置に回転することで、前述の弾性部材40の弾性復元力で抜け止め部15の内側面15aと固定部材20の抜け止め面23が強く接触する。
よって、より一層強固に取付けできると共に、固定部材20を緩み止めして外れることを防止できる。
【0048】
請求項6に係る発明によれば、請求項5に係る発明と同様に固定部材20自身の弾性復元力で抜け止め部15の内側面15aと固定部材20の抜け止め面23が強く接触する。
よって、より一層強固に取付けできると共に、固定部材20を緩み止めして外れることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す取外し状態の斜視図である。
【図2】仮取付け状態の断面図である。
【図3】仮取付け状態の正面図である。
【図4】取付け状態の断面図である。
【図5】取付け状態の正面図である。
【図6】固定部材の第2の実施の形態を示す斜視図である。
【図7】固定部材の第3の実施の形態を示す正面図である。
【図8】固定部材の第3の実施の形態を示す側面図である。
【図9】固定部材の第3の実施の形態を示す斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態を示す取付け状態の断面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態を示す取付け状態の断面図である。
【図12】固定部材の弾性変形状態の説明図である。
【図13】キャップを取付ける実施の形態の説明図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態を示す取外し状態の斜視図である。
【図15】従来例の断面説明図である。
【符号の説明】
1…把手本体、2…取付部材、10…把手本体、11…把手部、12…取付支持部、13…取付面、14…取付け脚部、15…抜け止め部、15a…内側面、15b…傾斜面、20…固定部材、21…孔、22…回転操作部、23…抜け止め面、24…規制部、25…傾斜面、30…被取付部、30a…一側面、30b…他側面、31…取付用孔、31a…大径孔、31b…小径孔、31c…段差面、40…弾性部材、50…凹陥部、62…キャップ、70…凹凸。
【発明の属する技術分野】
本発明は、建具や家具等に取付ける把手に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的な把手はねじ止めタイプである。
例えば、ねじ穴を有する把手本体と、このねじ穴に螺合される取付ねじを備え、建具・家具等の被取付部にあらかじめ取付穴を加工し、この取付穴を挿通した取付ねじを把手本体のねじ穴に螺合して締付けることで把手本体を被取付部に取付ける。
前述したねじ止めタイプの把手は、その把手の取付け、取外しの際にドライバー等の工具が必要である。
【0003】
ドライバー等の工具を用いずに取付け、取外しできる把手が特許文献1に開示されている。
この把手は、図15に示すように把手本体1と取付部材2を備え、把手本体1の取付脚3を被取付部4の取付用孔5に挿通し、この取付脚3の鍔部6と被取付部4の一側面4aとの間に取付部材2を押し込むことで取付け、その取付部材2を抜き出すことで取外している。
具体的には、把手を取付ける場合には、被取付部4の一側面4aに沿って取付部材2を下方に向けてスライドさせ、その一側面4aと鍔部6との間に押し込み、取外す場合には、その取付部材2を上方に向けてスライドさせて鍔部6と一側面4aとの間から抜き出しする。
【0004】
【特許文献】
特開2001−146860号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の把手は、取付部材2を鍔部6と被取付部4の一側面4aとの間に押し込むことで取付けでき、その取付部材2を抜き出すことで取外しできるので、ドライバー等の工具を用いずに取付け、取外しできる。
【0006】
しかしながら、把手本体1をがたつきなく強固に取付けるために、被取付部4の一側面4aと鍔部6の間に取付部材2を強い力で押し込むようにしているので、前述のように被取付部4の一側面4aに沿ってスライドさせながら、一側面4aと鍔部6との間に強い力で押し込むことは困難であるし、鍔部6と一側面4aとの間から抜き出すことも困難である。
このために、取付部材2を押し込み、抜き出しする操作がやりづらく、取付け、取外しが面倒である。
【0007】
この押し込み、抜き出し操作をやり易くするためには、前述の被取付部4の一側面4aと鍔部6との間の間隙を大きくし、その間に取付部材2を小さな力で押し込みできるようにすれば良いが、このようにすると取付強度が低下してしまう。
【0008】
本発明は、前述の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、工具を用いずに取付け・取外しできること、強固に取付けできること、取付け・取外しが容易であることを満足した把手を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、把手部11と取付支持部12を有する把手本体10と、この把手本体10を被取付部30に取付ける固定部材20を備え、
前記取付支持部12は、被取付部30の一側面30aに接する取付面13と、この取付面13から突出した被取付部30の取付用孔31に挿通する取付け脚部14と、この取付け脚部14に設けられ前記取付用孔31に挿通する抜け止め部15を有し、
前記固定部材20は、表面20aと裏面20bに貫通し前記抜け止め部15が挿通する孔21と、表面20aに設けた回転操作部22と、表面20aに設けられ抜け止め部15の内側面15aに接する抜け止め面23を有し、
前記固定部材20は、その孔21が取付け脚部14に嵌まり合った状態から、その裏面20bが被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分に接し、かつ抜け止め面23が抜け止め部15の内側面15aに接する固定位置に回転可能であることを特徴とする把手である。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において固定部材20の抜け止め面23の接触開始部分又は抜け止め部15の内側面15aの接触開始部分を傾斜面とした把手である。
【0011】
第3の発明は、第1又は第2の発明において固定部材20の表面20aに、抜け止め部15に当接して固定位置に位置決め保持する規制部24を設けた把手である。
【0012】
第4の発明は、第1又は第2又は第3の発明において取付用孔31は、取付け脚部14と抜け止め部15が挿通する一側面30aに開口した小径孔31aと、この小径孔31aと連続し他側面30bに開口した大径孔31bで段差面31cを有する段付き形状で、
固定部材20は、前記大径孔31b内に回転可能に収納されて裏面20bが段差面31cに接する把手である。
【0013】
第5の発明は、第1〜第4いずれか1つの発明において被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部と固定部材20の裏面20bとの間に弾性部材40を設けた把手である。
【0014】
第6の発明は、第1〜第4いずれか1つの発明において固定部材20は、孔21の軸方向に弾性変形する把手である。
【0015】
【作 用】
第1の発明によれば、被取付部30の取付用孔31に取付け脚部14、抜け止め部15を挿通し、その抜け止め部15に固定部材20の孔21を挿通して取付け脚部14に嵌め合わせ、その固定部材20を回転用操作部22に指を掛けて固定位置に回転することで、固定部材20が被取付部30の裏面30bにおける取付用孔31の周縁部分と抜け止め部15の内側面15aとの間に押し込められ、把手本体10を固定部材20で強固に取付けできる。
また、固定部材20を前述とは反対方向に回転して前述の被取付部30の裏面30bにおける取付用孔31の周縁部分と抜け止め部15の内側面15aとの間から抜き出すことで把手本体10を取外しできる。
よって、工具を用いずに取付け、取外しできる。固定部材20を回転して押し込み、抜き出しするから、その操作が容易で、強固に取付けできると共に、取付け・取外しが容易である。
【0016】
第2の発明によれば、固定部材20を固定位置に向けて回転することで傾斜面に沿って抜け止め面23が抜け止め部15の内側面15aにスムーズに接触するので、固定部材20の回転操作が容易である。
【0017】
第3の発明によれば、固定部材20を固定位置に向けて回転することで、その規制部24が抜け止め部15に当接して固定位置に位置決め保持できる。
【0018】
第4の発明によれば、固定部材20が大径孔31b内に回転可能に収納されて他側面30bから突出しないので、その固定部材20に物が引っかかることがない。
【0019】
第5の発明によれば、固定部材20を抜け止め部15に挿通して弾性部材40を弾性変形し、その状態で固定部材20を固定位置に回転することで、前述の弾性部材40の弾性復元力で抜け止め部15の内側面15aと固定部材20の抜け止め面23が強く接触する。
よって、より一層強固に取付けできると共に、固定部材20を緩み止めして外れることを防止できる。
【0020】
第6の発明によれば、第5の発明と同様に固定部材20自身の弾性復元力で抜け止め部15の内側面15aと固定部材20の抜け止め面23が強く接触する。
よって、より一層強固に取付けできると共に、固定部材20を緩み止めして外れることを防止できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1に示すように、把手本体10と固定部材20で把手を構成している。
前記把手本体10は把手部11と、この把手部11から突出した取付支持部12を備えている。
この取付支持部12は取付面13と、この取付面13に設けた取付け脚部14と、この取付け脚部14に設けた抜け止め部15を有している。
前記固定部材20は表面20aと裏面20bに貫通した孔21と、回転操作部22と、表面20a、好ましくは孔21の周縁部に設けた抜け止め面23を有する。前記孔21と前記取付け脚部14、抜け止め部15は、孔21が抜け止め部15を貫通して取付け脚部14に嵌まり合う状態から、抜け止め面23が抜け止め部15に接して抜け出しを防止する固定位置に回転可能な関係となっている。
建物(ドア本体)や家具などの被取付部30には取付用孔31が一側面30aと他側面30bに貫通して有している。
【0022】
前記取付け脚部14と抜け止め部15は前記取付用孔31を挿通可能で、かつ取付面13が被取付部30の一側面30aに接すると抜け止め部15が、被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分(後述する段差面31c)よりも突出するようにしてある。
この抜け止め部15の突出寸法、つまり他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分と抜け止め部15の内側面15aとの間の寸法は固定部材20の抜け止め面23と裏面20bとの間の厚さ、つまり抜け止め面23部分の厚さとほぼ同一である。前記抜け止め部15の内側面15aとは被取付部30の他側面30bに向う面である。前記ほぼ同一とは、同一よりも若干小さいこと又は同一であることである。
【0023】
このようであるから、抜け止め部15と取付け脚部14を取付用孔31に挿通して取付面13を被取付部30の一側面30aに接し、固定部材20の孔21を抜け止め部15に貫通して取付け脚部14に嵌め合わせ、図2に示すように固定部材20の裏面20bを他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分に接する。
この状態では図3に示すように抜け止め面23が抜け止め部15の内側面15aに接触していない。
【0024】
前述の状態から回転操作部22を持って固定部材20を固定位置に向けて(例えば、図3の矢印a方向)回転して図4と図5に示すように、抜け止め面23を抜け止め部15の内側面15aに接触して固定位置とすることで固定部材20を被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分と抜け止め部15の内側面15aとの間に押し込みする。
これによって、固定部材20の裏面20bが被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分に強く接し、かつ取付支持部12の取付面13が被取付部30の一側面30aに強く接する。
よって、把手を強固に取付けできる。
【0025】
また、回転操作部22を持って固定部材20を回転することで前述のように押し込むので、その操作がやり易く、把手を容易に取付けできる。
【0026】
把手を取外しする場合は、回転操作部22を持って固定部材20を前述とは反対方向に向けて回転して被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分と抜け止め部15の内側面15aとの間から抜き出しすれば良い。
よって、把手を容易に取外しできる。
【0027】
次に、第1の実施の形態の具体形状を説明する。
前記把手本体10は、ほぼ棒状の把手部11の両端部に取付支持部12がそれぞれ設けたほぼコ字形状で、その各取付支持部12を前述のように固定部材20でそれぞれ被取付部30に取付けする。
前記取付け脚部14は大径部14aと小径部14bを有する断面円形の段付き軸で、その大径部14aが取付面13に設けられ、小径部14bの先端部に抜け止め部15が設けてある。
前記抜け止め部15は非円形、例えば長方形で、その長辺の長さは大径部14aの直径よりも小さく、小径部14bの直径よりも大きく、短辺の長さは小径部14bの直径とほぼ同一、好ましくは同一である。
【0028】
前記取付用孔31は被取付部30の一側面30aに開口した小径孔31aと他側面30bに開口した大径孔31bで段差面31cを有する断面円形の段付き孔で、その小径孔31aの直径が大径部14aの直径よりも僅かに大きく、大径部14aをがたつきなく回転自在に支承できるようにしてある。
つまり、取付け脚部14を長手方向全長に亘って同一径として前述のようにしてがたつきなく支承すると、抜け止め部15が取付け脚部14の外周面から突出しないので固定部材20を段差面31cと抜け止め部15の内側面15aとの間に押し込むことができないので、小径部14bを形成しその小径部14bの外周面から抜け止め部15を突出して固定部材20を小径部14bの回りに回転することで押し込むことができるようにしてある。
なお、取付け脚部14の外周面から抜け止め部15が突出するようにすれば、取付け脚部14を長手方向全長に亘って同一径とすることが可能である。この場合には取付け脚部14が取付用孔31に対して径方向にがたつくことになる。
【0029】
前記固定部材20は、前述の取付用孔31の大径孔31b内に回転可能に収納される形態で、その固定部材20が被取付部30の他側面30bよりも突出しないようにしてある。つまり、固定部材20の裏面20bが段差面31cに接触し、その段差面31cが前述の被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分である。
また、固定部材20は前述のように回転操作されるので、大径孔31bを固定部材20とほぼ同一の大きさにできる。特に、固定部材20を円形とすると共に、大径孔31bを円形とすれば、その大径孔31bを固定部材20と同一の大きさにできる。
このようにすれば、固定部材20と大径孔31bでがたつきを防ぐことができるので、大径部14aを小径孔31aよりもかなり小さくできる。つまり、大径部14aを小径部14bと同じくらい小さくして取付け脚部14を長手方向全長に亘って同一径としてもかまわない。
【0030】
なお、大径孔31bを断面矩形で、固定部材20を断面円形としたり、大径孔31bを断面円形で、固定部材20を断面矩形としても良い。
また、前記取付け脚部14を断面矩形としても良い。
また、取付用孔31を長手方向に連続して同一径とし、固定部材20の裏面20bが被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分に接するようにしても良い。この場合には固定部材20が被取付部30の他側面30bよりも突出する。
【0031】
前記固定部材20の孔21はほぼ長円形状で抜け止め部15とほぼ同一大きさである。これに限ることはない。
前記回転操作部22は孔21の長軸方向両側に設けた一対の突片形状で、2つの指で回転操作できるようにしてある。
この一対の突片形状の回転操作部22は孔21の短軸方向両側に設けても良いし、3つ以上でも良いし、1つでも良い。
また、回転操作部22は指先がかかる溝形状でも良く、この場合にも回転操作部22は1つでも、2つ以上でも良い。
つまり、回転操作部22は指先がかかる形態であれば良い。
【0032】
前記抜け止め面23は孔21の短軸方向両側にそれぞれ設けてある。
前記抜け止め面23と連続して規制部24が設けてあり、この規制部24に抜け止め部15が当接することで固定部材20を前述の固定位置に位置決め保持し、それ以上回転しないようにしてある。
前記抜け止め面23は抜け止め部15の内側面15aに接触し易いように接触開始部分が傾斜面25としてある。なお、図1に仮想線で示すように抜け止め部15の内側面15aにおける接触開始部分を傾斜面15bとしても良い。
【0033】
図6に示すように、抜け止め面23の傾斜面25寄りに僅かな高さの凸部26を設け、取付部材20を固定位置に回転した状態で、取付部材20が振動などで回転する前の状態に回転することを凸部26で防止するようにしても良い。
【0034】
前述の固定部材20は樹脂製であるが、金属製とすることもできる。
例えば、図7〜図9に示すように所定形状の基板27をプレス成形して外周辺部分を切り起こして突片形状の回転操作部22とし、基板27の中間部を打抜きして孔21とし、この孔21の両側部分を打ち出して抜け止め面23、規制部24、傾斜面25を形成する。この実施の形態では基板27が仮想線で示すように円形であるが、矩形などであっても良い。
【0035】
次に、本発明の第2の実施の形態を図10に基づいて説明する。
この実施の形態は固定部材20の裏面20bと被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分、図10では段差面31cとの間に弾性部材40を設けたことが第1の実施の形態と相違し、他の構成は同一である。弾性部材40としては波形座金、皿ばねなどである。
【0036】
このようにすれば、弾性部材40を弾性変形して固定部材20を前述のようにして取付けることで、その固定部材20の抜け止め面23が弾性部材40の弾性復元力で抜け止め部15の内側面15aに強く押しつけられる。
よって、より一層強固に取付けできる。また固定部材20が振動などで第1の位置に回転することを防止できる。つまり、固定部材20を緩み止めして外れることを防止できる。
【0037】
次に、本発明の第3の実施の形態を図11と図12に基づいて説明する。
この実施の形態は、固定部材20を孔21の軸方向に弾性変形するものとしたことが前述の第1の実施の形態と相違し、他の構成は同一である。前述の孔21の軸方向とは厚さ方向である。
例えば固定部材20の裏面20bに凹陥部50を形成し、その裏面20bを取付用孔31の段差面31cに押しつけた時に図12に示すように中央部分が厚さ方向に弾性変形するようにする。この実施の形態は固定部材20が樹脂製であるが、前述の図7〜図9に示す金属製の場合には打ち出し部分(抜け止め面23を形成する部分)が弾性変形するようにすれば良い。
【0038】
このようにすることで、固定部材20を取付ける時に、その固定部材20の中央部が孔21の軸方向に弾性変形し、その弾性復元力で抜け止め面23が抜け止め部15の内側面15aに強く押しつけられる。
よって、より一層強固に取付けできる。固定部材20が振動などで第1の位置に回転することを防止できる。つまり、固定部材20を緩み止めして外れることを防止できる。
【0039】
前述の各実施の形態において、固定部材20が取付用孔31の大径孔31b内に収納される場合には、その大径孔31bにキャップを嵌合して固定部材20が見えないようにすることができる。
例えば図13に示すように筒状部60と蓋61を有するキャップ62とし、その筒状部60を大径孔31bに嵌合して蓋61を被取付部30の他側面30bに接する。
【0040】
前述の各実施の形態において、取付支持部12の取付面13を摩擦抵抗大とし、その取付面13が被取付部30の一側面30aに接触した状態で取付支持部12が被取付部30に対して回転することを防止できるようにすることもできる。
【0041】
例えば、図14に示すように取付支持部12の取付面13に微小な凹凸70を形成し、前述のように固定部材20で取付けることで、この凹凸70が被取付部30の一側面30aに接触して取付支持部12が被取付部30に対して回転しないようにする。
このようにすれば、把手本体10が1つの把手部11と1つの取付支持部12を有する形態の場合に、その把手部11を手で持って回転しようとしても回転しないから、誤って把手本体10が固定部材20から外れてしまうことがない。
【0042】
前述の各実施の形態において、被取付部30の材質は木材、金属、樹脂など任意である。
また、前述の各実施の形態の把手は室内ドア、クローゼット用ドアなどの建具、机、タンス、げた箱などの家具、その他の把手を有する商品全般に適用できるものである。
【0043】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、被取付部30の取付用孔31に取付け脚部14、抜け止め部15を挿通し、その抜け止め部15に固定部材20の孔21を挿通して取付け脚部14に嵌め合わせ、その固定部材20を回転用操作部22に指を掛けて固定位置に回転することで、固定部材20が被取付部30の裏面30bにおける取付用孔31の周縁部分と抜け止め部15の内側面15aとの間に押し込められ、把手本体10を固定部材20で強固に取付けできる。
また、固定部材20を前述とは反対方向に回転して前述の被取付部30の裏面30bにおける取付用孔31の周縁部分と抜け止め部15の内側面15aとの間から抜き出すことで把手本体10を取外しできる。
よって、工具を用いずに取付け、取外しできる。固定部材20を回転して押し込み、抜き出しするから、その操作が容易で、強固に取付けできると共に、取付け・取外しが容易である。
【0044】
請求項2に係る発明によれば、固定部材20を固定位置に向けて回転することで傾斜面に沿って抜け止め面23が抜け止め部15の内側面15aにスムーズに接触するので、固定部材20の回転操作が容易である。
【0045】
請求項3に係る発明によれば、固定部材20を固定位置に向けて回転することで、その規制部24が抜け止め部15に当接して固定位置に位置決め保持できる。
【0046】
請求項4に係る発明によれば、固定部材20が大径孔31b内に回転可能に収納されて他側面30bから突出しないので、その固定部材20に物が引っかかることがない。
【0047】
請求項5に係る発明によれば、固定部材20を抜け止め部15に挿通して弾性部材40を弾性変形し、その状態で固定部材20を固定位置に回転することで、前述の弾性部材40の弾性復元力で抜け止め部15の内側面15aと固定部材20の抜け止め面23が強く接触する。
よって、より一層強固に取付けできると共に、固定部材20を緩み止めして外れることを防止できる。
【0048】
請求項6に係る発明によれば、請求項5に係る発明と同様に固定部材20自身の弾性復元力で抜け止め部15の内側面15aと固定部材20の抜け止め面23が強く接触する。
よって、より一層強固に取付けできると共に、固定部材20を緩み止めして外れることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す取外し状態の斜視図である。
【図2】仮取付け状態の断面図である。
【図3】仮取付け状態の正面図である。
【図4】取付け状態の断面図である。
【図5】取付け状態の正面図である。
【図6】固定部材の第2の実施の形態を示す斜視図である。
【図7】固定部材の第3の実施の形態を示す正面図である。
【図8】固定部材の第3の実施の形態を示す側面図である。
【図9】固定部材の第3の実施の形態を示す斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態を示す取付け状態の断面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態を示す取付け状態の断面図である。
【図12】固定部材の弾性変形状態の説明図である。
【図13】キャップを取付ける実施の形態の説明図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態を示す取外し状態の斜視図である。
【図15】従来例の断面説明図である。
【符号の説明】
1…把手本体、2…取付部材、10…把手本体、11…把手部、12…取付支持部、13…取付面、14…取付け脚部、15…抜け止め部、15a…内側面、15b…傾斜面、20…固定部材、21…孔、22…回転操作部、23…抜け止め面、24…規制部、25…傾斜面、30…被取付部、30a…一側面、30b…他側面、31…取付用孔、31a…大径孔、31b…小径孔、31c…段差面、40…弾性部材、50…凹陥部、62…キャップ、70…凹凸。
Claims (6)
- 把手部11と取付支持部12を有する把手本体10と、この把手本体10を被取付部30に取付ける固定部材20を備え、
前記取付支持部12は、被取付部30の一側面30aに接する取付面13と、この取付面13から突出した被取付部30の取付用孔31に挿通する取付け脚部14と、この取付け脚部14に設けられ前記取付用孔31に挿通する抜け止め部15を有し、
前記固定部材20は、表面20aと裏面20bに貫通し前記抜け止め部15が挿通する孔21と、表面20aに設けた回転操作部22と、表面20aに設けられ抜け止め部15の内側面15aに接する抜け止め面23を有し、
前記固定部材20は、その孔21が取付け脚部14に嵌まり合った状態から、その裏面20bが被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部分に接し、かつ抜け止め面23が抜け止め部15の内側面15aに接する固定位置に回転可能であることを特徴とする把手。 - 固定部材20の抜け止め面23の接触開始部分又は抜け止め部15の内側面15aの接触開始部分を傾斜面とした請求項1記載の把手。
- 固定部材20の表面20aに、抜け止め部15に当接して固定位置に位置決め保持する規制部24を設けた請求項1又は2記載の把手。
- 取付用孔31は、取付け脚部14と抜け止め部15が挿通する一側面30aに開口した小径孔31aと、この小径孔31aと連続し他側面30bに開口した大径孔31bで段差面31cを有する段付き形状で、
固定部材20は、前記大径孔31b内に回転可能に収納されて裏面20bが段差面31cに接する請求項1又は2又は3記載の把手。 - 被取付部30の他側面30bにおける取付用孔31の周縁部と固定部材20の裏面20bとの間に弾性部材40を設けた請求項1〜4いずれか1項記載の把手。
- 固定部材20は、孔21の軸方向に弾性変形する請求項1〜4いずれか1項記載の把手。
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