JP5182074B2 - スピーカ保持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器のスピーカ取り付け部の取り付け穴にスピーカが主に下側から挿入されて主に下方を向くように配設されるスピーカ保持構造に関する。
従来、電子鍵盤楽器等の電子機器において、音響を発生させるためのスピーカが設けられる。下記特許文献1に示すように、電子機器によっては、スピーカが下方を向いて配設されるものもある。
装置本体やスピーカボックス等におけるスピーカ取り付け部に、スピーカを、下方に向けて配設する場合、スピーカを、スピーカ取り付け部の上側から取り付ける構成と、下側から取り付ける構成とが考えられる。
実用新案登録第2560313号公報
下記特許文献1では、スピーカを、スピーカ取り付け部である棚板の上側から取り付けており、電子楽器本体の内側からスピーカが取り付けられることになる。そのため、メンテナンス時等にスピーカを取り外す際に、スピーカに関係のない内装部品まで取り外す必要があり、スピーカの取り外し作業が容易でない。
一方、スピーカを下側から取り付ける場合、一般に、スピーカ取り付け部の取り付け穴にスピーカを下側から挿入し、ネジ等の締結具でスピーカのフランジ部等の部分をスピーカ取り付け部に対して締結する構成となる。しかしながら、締結具の締結/締結解除の作業を行う間、スピーカをスピーカ取り付け部の取り付け穴に挿入した状態で、手等で支える必要があるため、スピーカの着脱作業が容易でない。
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、スピーカの着脱作業を容易にすることができるスピーカ保持構造を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の請求項1のスピーカ保持構造は、スピーカ取り付け部(34)に設けられた表側に開口した取り付け穴(54)に、フランジ部(12)を有するスピーカ(Wo)が表側から挿入されて表側を向くように配設されるスピーカ保持構造であって、係合部(20b)を有し、少なくとも該係合部が水平方向に沿って変位可能なように、前記スピーカ取り付け部に取り付けられた変位部材(20)を有し、前記スピーカ取り付け部における前記取り付け穴に前記スピーカが挿入され且つ前記取り付け穴の周りの表側面である当接面(39)に前記スピーカの前記フランジ部が当接した状態で、前記変位部材は、底面視において、前記係合部が前記スピーカの前記フランジ部に対して干渉する姿勢と前記変位部材のいずれの部分も前記スピーカに対して干渉しない姿勢とに変位可能であり、前記スピーカ取り付け部の前記当接面に前記スピーカの前記フランジ部が当接した状態で、前記変位部材の前記係合部が前記フランジ部に対して干渉する姿勢にされると、前記フランジ部が前記係合部によって表側から支持されることで、前記スピーカが前記取り付け穴から抜け落ちないように構成され、さらに、この状態のまま、締結具(15)にて前記フランジ部を前記当接面に対して表側から締結固定することが可能なように構成され、前記スピーカ取り付け部に切り欠き部が設けられることで、前記スピーカ取り付け部における、前記当接面に対して表側に一段下がった取り付け面が形成され、前記変位部材は、前記取り付け面に取り付けられ、前記変位部材の表側の面は、常時、前記スピーカ取り付け部の表側の面よりも表側から奥まっていることを特徴とする。
好ましくは、前記締結具によって、前記係合部が、前記フランジ部と共締め状態で前記当接面に対して締結固定される(請求項2)。
好ましくは、前記取り付け面は、前記当接面に当接している前記スピーカの前記フランジ部の表側面(12a)と面一である(請求項3)。
上記目的を達成するために本発明の請求項4のスピーカ保持構造は、スピーカ取り付け部(34)に設けられた表側に開口した取り付け穴(54)にスピーカ(Wo)が表側から挿入されて表側を向くように配設されるスピーカ保持構造であって、係合部(20b、24)を有し、前記スピーカとは別体に構成され、少なくとも該係合部が水平方向に沿って変位可能なように、前記スピーカ取り付け部に取り付けられた変位部材(20)を有し、前記スピーカ取り付け部における前記取り付け穴に前記スピーカが挿入され且つ前記スピーカ取り付け部の当接部(39)に前記スピーカの被当接部(12)が表側から当接した状態で、前記変位部材は、底面視において、前記係合部が前記スピーカに対して干渉する姿勢と前記変位部材のいずれの部分も前記スピーカに対して干渉しない姿勢とに変位可能であり、前記スピーカ取り付け部の前記当接部に前記スピーカの前記被当接部が当接した状態で、前記変位部材の前記係合部が前記スピーカに対して干渉する姿勢にされると、前記スピーカが前記係合部によって表側から支持されることで、前記スピーカが前記取り付け穴から抜け落ちないように構成され、さらに、この状態のまま、付勢機構(24、25)によって前記変位部材の少なくとも前記係合部を上方に付勢する状態を維持することで、前記スピーカが前記スピーカ取り付け部に対して固定状態となるように構成され、前記付勢機構は、前記変位部材自身に備えられ、前記変位部材を前記干渉しない姿勢から前記干渉する姿勢へと変位させることで、前記スピーカが前記係合部によって上方に自動的に押圧されることを特徴とする。
好ましくは、放音穴(43b)を有するスピーカカバー(43)が、前記スピーカ及び前記変位部材を表側から覆うように、前記スピーカ取り付け部に取り付け可能に構成される(請求項)。
なお、上記括弧内の符号は例示である。
本発明の請求項1によれば、スピーカの固定のための締結や締結解除の作業を行う際、スピーカを手で支えながら行う必要がなく、スピーカの着脱作業を容易にすることができる。
請求項2によれば、装置の使用により変位部材の姿勢が変化することがなく、状態を安定させることができる。
請求項3によれば、変位部材の姿勢を円滑に変えられる。
本発明の請求項4によれば、ネジ等を要することなくスピーカを固定状態にすることを可能にして、スピーカの着脱作業を容易にすることができる。
請求項によれば、スピーカ及び変位部材を保護すると共に、外観を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るスピーカ保持構造が適用される電子鍵盤楽器の縦断面図である。
図1において、電子鍵盤楽器100は、不図示の屋根板が取り外され、鍵盤部KBを覆うための鍵盤蓋が開けられた状態が示されている。図1では、スピーカ保持構造に関係のない部分において、一部の構成要素の図示が省略されている。
以降、上下方向については、電子鍵盤楽器100が床面に載置されて演奏使用される状態を基準とし、左右方向については、奏者からみた方向を基準とする。前後方向については、楽器本体30からみて奏者側(図1の左方)が前側とする。
電子鍵盤楽器100は、グランドピアノ型に構成され、楽器本体30が3本の脚部によって支持される。楽器本体30は、左右の側板31と、側板31の各後部を繋ぐ湾曲した形状の背板32とで周囲が囲まれている。
前側棚板33と、それより後方の後側棚板34とが楽器本体30の底部を成している。楽器本体30の主として後半部に、スピーカボックス50が配設される。後側棚板34が、スピーカボックス50の底部を兼ねていて、スピーカ取り付け部を提供する。スピーカボックス50の筐体は、後側棚板34の一部のほか、上板52及び周壁53で構成される。
後側棚板34のうちスピーカボックス50の下部に相当する部分には、低音域用のスピーカであるウーハWoが、後側棚板34にとっての表側である下方に向けて配設されている。一方、スピーカボックス50の上部(主に上板52)には、ウーハWoに対応して、中音域用のスピーカであるスコーカSq及び高音域用のスピーカであるツィータTwが、それぞれ上方に向けて配設されている。ウーハWo、スコーカSq、ツィータTwは4組設けられるが、4組に限定されない。
図2(a)は、図2(b)のA−A線に沿い、ウーハWoの取り付け部分の構成を示す断面図である。図2(b)は、ウーハWoの取り付け部分の底面図である。
本発明のスピーカ保持構造は、本実施の形態ではウーハWoの取り付けに関して適用される。ただし、下向き、斜め下向きまたは垂直に配設されるスピーカであればウーハWoに限らず本発明を適用するのが有用である。従って、本実施の形態で例示するのは、ウーハWoが向く側を表側と称した場合に、表側が下側であるとした例であるが、スピーカの配設角度によっては、表側が斜め下側であったり、側方であったりする。いずれのウーハWoについても、取り付け部分の構成は同じである。
図2(a)に示すように、後側棚板34には、下方に開口したスピーカ取り付け穴54が形成される。ウーハWoは、スピ−カ駆動部11を有し、スピーカ取り付け穴54に下方から挿入されてスピ−カ駆動部11が完全に埋没すると共に、スピーカコーン13が下方を向くように配設される。そして、スピーカカバー43が下方からウーハWoに被せられる。
図2(a)、(b)に示すように、配設状態のウーハWoの下部において、円形のスピーカコーン13の周り(ウーハWoの半径方向外側)には、フランジ部12が形成されている。フランジ部12は、ウーハWoの本体全体に対して固定的な部分である。後側棚板34に取り付けられた2つの変位部材20によってフランジ部12が下方から支持されると、ウーハWoがスピーカ取り付け穴54から抜け落ちない。
図3(a)は、図2(b)のA−A線に沿う、変位部材20の周りの拡大断面図である。図3(b)、(c)は、変位部材20近傍の底面図であり、図3(b)、(c)が、ロック状態、ロック解除状態の変位部材20をそれぞれ示す。図3(a)〜(c)では、代表として、図2(b)における左側の変位部材20の構成を示すが、右側の変位部材20及び関連部分の構成は、左側のものと左右対称で同様の構成である。
図3(a)〜(c)に示すように、後側棚板34には、スピーカ取り付け部として、スピーカ取り付け穴54の周りの下面である環状のフランジ当接面39が形成され、また、フランジ当接面39の半径方向外側において、後側棚板34には、切り欠き部36が2箇所に形成される(図2(b)も参照)。これら切り欠き部36によって、フランジ当接面39に対して下方に一段下がった底面視弧状の取り付け面38が2箇所に形成される。取り付け面38は、後側棚板34の下面よりも一段奥まっている。さらに、後側棚板34には、切り欠き部36よりも半径方向外側において、環状溝37が形成されている。
フランジ部12には、フランジ当接面39に固定されるための締結穴14が、円周方向において8箇所に形成されている(図2(b)、図3(b)、(c)参照)。図2(a)、(b)、図3(a)に示すように、フランジ当接面39には、フランジ部12を固定するためのネジ穴40が、締結穴14に対応して形成されている。フランジ当接面39にフランジ部12が当接した状態で、各締結穴14を介して各ネジ穴40にネジ15が螺合されることで、ウーハWoが後側棚板34に対して締結固定される。
図3(a)〜(c)に示すように、変位部材20は、取り付け面38に取り付けられる。変位部材20は、金属等の丈夫な素材で平板状に構成される。変位部材20は、一端部である基部20aと、基部20aの反対側の端部である係合部20bとを有する。係合部20bの先端は二股状に切り欠かれて、凹部22が形成されている。変位部材20は、取り付け面38と平行に、取り付け面38に接して配設される。取り付け面38には、ネジ穴41が形成されている(図2(a)、図3(a)参照)。ネジ23が下方から変位部材20の基部20aを貫通してネジ穴41に螺合され、ネジ23を中心に係合部20bが回動自在にされている。
ネジ23は、基部20aを完全固定せずに回動自在にするような深さで螺合される構成であればよく、例えば、特殊ネジが採用される。あるいは、ネジ穴41を貫通穴に代え、後側棚板34の上面側にダブルナットを設けて、ネジ23の頭部が基部20aを押さえすぎないような位置でネジ23が止まるように構成してもよい。
ところで、ウーハWoのフランジ部12がフランジ当接面39に当接した状態では、フランジ部12の下面12aと取り付け面38とは面一になっている(図3(a)参照)。ネジ23によって回動自在に支持された変位部材20は、回動操作することで係合部20bが水平方向に沿って変位し、図3(b)に示すロック状態と図3(c)に示すロック解除状態とに姿勢を変化させることができる。その際、フランジ部12の下面12aと取り付け面38とが面一であるので、円滑に姿勢を変えられる。また、変位部材20の上面形状については一様な平坦面を採用でき、変位部材20の構成を簡単にすることができる。
変位部材20を、ロック解除状態からロック状態までの約90度の角度を回動させる行程の途中から、主に係合部20bが取り付け面38を超えてフランジ当接面39の側までせり出す。従って、ロック状態では、フランジ当接面39に当接しているフランジ部12の下面12aに当接し、フランジ部12を支持する。
ただし、本実施の形態では、ロック状態といっても、仮支持状態であって、本格的な締結固定は、ネジ15によってなされる。ネジ15は、締結穴14を介してネジ穴40に螺合されるが、変位部材20に対応している2箇所の締結穴14については、係合部20bの凹部22(の周りの肉部)を通じて螺合される。従って、係合部20bがフランジ部12と共締め状態でフランジ当接面39に対して締結固定される。係合部20bが共締め状態とされることで、電子鍵盤楽器100の使用により変位部材20の姿勢が変化することがなく、状態を安定させることができる。なお、フランジ部12を締結する締結具としてのネジ15は例示であり、他の種類の締結具を採用してもよい。
一方、ロック解除状態(図3(c))では、変位部材20は、全体が取り付け面38の範囲に収まり、底面視においてフランジ部12はもとよりウーハWo自体に干渉することがない。
スピーカカバー43は、上方に屈曲して延出した周縁部43aが、後側棚板34の環状溝37に嵌合されている。ただし、周縁部43aの先端が、環状溝37の奥側(上端)いっぱいまで届いている必要はない。スピーカカバー43には、ウーハWoから発する音を通過させるための小さな放音穴43bが多数形成されている(図2(b)参照)。
図2(b)に示すように、スピーカカバー43の周縁部43aの近傍には、円周方向における4箇所に大穴と小穴が連続したひょうたん型の締結穴44が形成されている。一方、後側棚板34における、フランジ当接面39よりも半径方向外側の下面34aには、締結穴44に対応して4箇所にネジ45が取り付けられている。ネジ45の頭部の直径に比し、締結穴44の大穴は大きく、小穴は小さい。
仮締め状態のネジ45が、締結穴44の大穴を貫通するようにスピーカカバー43を下方から被せ、スピーカカバー43を図2(b)の時計方向に少し回転させて、締結穴44の小穴をネジ45の位置に一致させる。この状態で、ネジ45を本締めすることで、スピーカカバー43が後側棚板34に固定される。
スピーカカバー43は、ウーハWoだけでなく、後側棚板34の取り付け面38や変位部材20もすっぽりと覆うため、これらを保護できると共に、外観を向上させる。しかも、放音穴43b付きであるので、放音性能が確保される。
かかる構成において、ウーハWoは次のようにして着脱される。
ウーハWoを装着するには、まず、変位部材20をロック解除状態としておく(図3(c))。そして、後側棚板34のスピーカ取り付け穴54に、スピーカコーン13が下向きとなるようにウーハWoを下方から挿入し、フランジ当接面39にフランジ部12を当接させた状態を維持する。この状態の維持は片手で行うことができる。そして、この状態で、変位部材20を操作し、ロック状態(図3(b))となるまで水平方向に変位させる。すると、2つの変位部材20によってウーハWoが仮支持されるので、手を離しても、ウーハWoが落下することがない。
次に、8箇所において、フランジ部12の締結穴14を介してネジ穴40にネジ15(図2(b)参照)を螺合する。特に、変位部材20に対応する箇所では係合部20bの凹部22の周りの肉部も介在させて共締め状態とする。これらにより、ウーハWoが後側棚板34に対して固定される。なお、締結穴14の数は8個に限定されない。
次に、仮締め状態のネジ45(図2(b))が、スピーカカバー43の締結穴44の大穴を貫通するようにスピーカカバー43を下方から被せると、スピーカカバー43の周縁部43aが、後側棚板34の環状溝37にほぼ嵌合される。そして、スピーカカバー43の締結穴44の小穴をネジ45の位置に一致させ、ネジ45を螺合することで、スピーカカバー43を後側棚板34に固定する。
一方、ウーハWoを取り外すには、まず、ネジ45(図2(b))を緩めてスピーカカバー43を反時計方向に回転させて取り外す。次に、8箇所のネジ15を取り外した後、ウーハWoを手等で支えつつ、変位部材20を操作してロック解除状態まで変位させる。すると、ウーハWoをスピーカ取り付け穴54から自重で簡単に抜くことができる。
本実施の形態によれば、フランジ当接面39にウーハWoのフランジ部12を当接させた状態で、変位部材20をロック状態に変位させると、ウーハWoが仮支持され、スピーカ取り付け穴54から抜け落ちない。そのため、ウーハWoの固定のためのネジ15の螺合や取り外しの作業の際に、ウーハWoを手で支えながら行う必要がなく、ウーハWoの着脱作業を容易に行うことができる。
ところで、本実施の形態では、変位部材20をロック状態にした後にネジ15で本格的にフランジ部12を締結する構成を示した。しかし、図4、図5に変形例を示すように、変位部材20をロック状態にすることで、自動的に押圧力や付勢力が働いて、ネジ止めなしでフランジ部12を後側棚板34に対して固定状態にできる構成を採用してもよい。
また、本実施の形態では、変位部材20は、回動変位する構成であったが、図5に変形例を示すように、水平方向に沿った直線的変位をするように構成してもよい。すなわち、変位部材20は、少なくとも係合部20bが水平方向に変位し、底面視において、一部分である係合部20bがウーハWoの一部分に対して干渉する姿勢と変位部材20のいずれの部分もウーハWoに対して干渉しない姿勢とに変位可能な構成であればよい。以下、変形例を説明する。
図4(a)は、第1変形例の変位部材20を採用したスピーカ保持構造における、変位部材20近傍の底面図であり、ロック解除状態を実線、ロック状態を仮想線でそれぞれ示している。図4(b)は、ロック状態の第1変形例の変位部材20の周りの図4(a)のB−B線に沿う断面図である。
図4(a)、(b)に示すように、この変位部材20は、基部20aの途中から、先端部20cに向けて弾性片24が一体に、片持ち状に延設形成されている。変位部材20は、自由状態においては、弾性片24の先端の突部24aが、変位部材20の上面よりも上方に突出するようになっている。一方、ウーハWoのフランジ部12には、締結穴14は設けられておらず、代わりに、変位部材20に対応する2箇所に、上方に凹の凹穴16が形成されている。その他の構成は図1〜図3の例と同様である。
かかる構成において、変位部材20は、ロック解除状態では、底面視においてフランジ部12とは干渉していない(図4(a)の実線)。そして、変位部材20を回動操作してロック状態にすると、フランジ部12の凹穴16に弾性片24の突部24aが嵌り込み(図4(b)参照)、フランジ部12を上方に押圧する状態となる。
従って、フランジ当接面39にフランジ部12を当接させた状態で、変位部材20をロック状態に変位させるだけで、ウーハWoがスピーカ取り付け穴54(図2(a)参照)から抜け落ちないように支持される。しかも、弾性片24が付勢機構として機能して、フランジ部12を上方に付勢する状態が維持される。これにて、ウーハWoが後側棚板34に対して固定状態となる。よって、ネジ等を要さずにウーハWoの保持固定を可能にして、ウーハWoの着脱作業を容易にすることができる。
ところで、第1変形例の変位部材20において、図4(c)に第1変形例にさらなる改変を加えた変位部材20の斜視図を示したように、先端部20cの下面に突起28を設けてもよい。この突起28は、先端部20cの変位方向に沿って緩やかな曲線を描いて突出している。フランジ部12の下面12aと取り付け面38とは面一であるが、突起28を設けることで、両者の境目を通過する際に動作が一層円滑となり、両者の縁に傷を付けるおそれが少なくなる。このような構成は、図1〜3に例示した変位部材20にも適用可能である。
図5(a)は、第2変形例の変位部材20を採用したスピーカ保持構造における、変位部材20近傍の底面図である。図5(b)は、第2変形例の変位部材20の周りの図5(a)のC−C線に沿う断面図である。図5(a)、(b)において、ロック解除状態を実線、ロック状態を仮想線でそれぞれ示している。
図5(a)、(b)に示すように、この変位部材20には、ウーハWoの半径方向に平行なスリット27が2本形成されている。各スリット27を貫通して、各2つのネジ26が後側棚板34の取り付け面38に螺合されている。ネジ26は、ネジ23(図3(b)参照)と同様に、変位部材20を完全固定するものではなく、スリット27の延設方向に沿って変位部材20をスライド移動自在にする。ただし、変位部材20が一定以上に下方に変位することを規制する。
なお、4つのネジ26に代えて、取り付け面38の側(裏側)に開口した断面コ字状の部材を用いてもよい。変位部材20をスライド操作する際には、係合部20bの下面側に垂下して形成された操作突起20b1を操作する。
また、変位部材20の係合部20bの上面側は、ウーハWoの半径方向内側にいくほど下方に傾斜したテーパ面25となっている(図5(b)参照)。一方、ウーハWoのフランジ部12には、締結穴14は設けられておらず、代わりに、変位部材20に対応する2箇所に、下方に凸の突起部12bがフランジ部12に一体に形成されている。なお、突起部12bは、丸釘のような圧入部品を別体構成で設け、後付けによってフランジ部12に圧入固定してもよい。フランジ部12を金属製とする場合は、プレス加工にて下方にへこますことで突起部12bを突出形成してもよい。突起部12bは、少なくともウーハWoの半径方向に沿って緩やかな曲線を描いて突出している。その他の構成は図1〜図3の例と同様である。
かかる構成において、変位部材20は、ロック解除状態では、底面視においてフランジ部12とは干渉していない(図5(a)の実線)。そして、変位部材20をスライド操作してロック状態に近づけていくと、やがて、係合部20bのテーパ面25が、突起部12bに当接する。そして、ロック状態にまで変位させると、楔を打ち込んだときの押圧作用である楔効果により、テーパ面25が突起部12bを上方に押圧する状態となる。
従って、フランジ当接面39にフランジ部12を当接させた状態で、変位部材20をロック状態に変位させるだけで、ウーハWoがスピーカ取り付け穴54(図2(a)参照)から抜け落ちないように支持される。しかも、テーパ面25が付勢機構として機能して、フランジ部12を上方に付勢する状態が維持される。これにて、ウーハWoが後側棚板34に対して固定状態となる。よって、第1変形例と同様に、ネジ等が不要でウーハWoの保持を可能にして、ウーハWoの着脱作業を容易にすることができる。
なお、図5(c)に、上記第2変形例の変位部材20に改良を加えた第3変形例の変位部材20を示すように、係合部20bから基部20aまでの途中まではテーパ面25とし、それより基部20a側の面は、取り付け面38に平行な平坦面29としてもよい。上記第2変形例では、テーパ面25による楔効果がある反面、そのような機構特有の、変位部材20がロック状態から戻ろうとする戻り現象が生じるため、付勢力が減少するおそれがある。これに対し、ロック状態において、テーパ面25に連続して設けた平坦面29で突起部12bを押圧するようにすることで、戻り現象がなく、平坦面29が突起部12bを押圧した状態が安定する。しかも、ウーハWoが振動しても、振動により押圧状態が緩むことが回避される。
なお、図4または図5の構成を採用してネジ止め不要にした場合には、ウーハWoが後側棚板34に対して当接する箇所(被当接部)は、フランジ部12に限られず、後側棚板34の一部(当接部)に対して下側から当接する部分であればよい。
ところで、図4または図5の構成を採用した場合であっても、ネジ15(図2(b))による締結を併せて行うようにしてもよい。
なお、弾性片24を有した第1変形例(図4)に示す変位部材20において、変位方向を、図5の例のように、ウーハWoの半径方向に沿う直線変位となるように構成してもよい。また、これとは逆に、テーパ面25を有した第2変形例(図5)に示す変位部材20を、図4の例のように、回動変位をするように構成してもよい。
なお、第1、第2変形例の変位部材20において、フランジ部12を上方に付勢する付勢機構は、変位部材20自身に設けられるとしたが、変位部材20とは別個に構成されるものであってもよい。
また、図1〜図3の構成において、ネジ23に通常のネジを採用し、変位部材20をロック状態とした後にネジ23を増し締めすることで、変位部材20に、フランジ部12の仮支持ではなく本支持の機能を果たさせるように構成してもよい。その場合、例えば、変位部材20の上面のうち、少なくとも係合部20bを、ロック状態におけるフランジ部12に干渉しない部分よりも高く形成する。そして、ネジ23を、変位部材20のロック解除状態では仮締め状態にすることで変位部材20を回動変位自在にすると共に、変位部材20をロック状態としてから増し締めすることで、フランジ部12に対して上方への押圧力を発生させる。
なお、第1、第2変形例を含む上記実施の形態において、変位部材20の数は2つに限られず、1つでもよいし、3つ以上でもよい。また、フランジ部12を支持乃至押圧する部分(係合部20b、係合部20bのテーパ面25、弾性片24の突部24a)は、必ずしも変位部材20の先端である必要はなく、変位する一部分であればよい。
なお、本発明のスピーカ保持構造は、電子鍵盤楽器に限られず、スピーカを有する各種の電子機器に適用可能である。
本発明の一実施の形態に係るスピーカ保持構造が適用される電子鍵盤楽器の縦断面図である。 図2(b)のA−A線に沿い、ウーハの取り付け部分の構成を示す断面図(図(a))、ウーハの取り付け部分の底面図(図(b))である。 図2(b)のA−A線に沿う、変位部材の周りの拡大断面図(図(a))、変位部材近傍の底面図(図(b)、(c))である。 第1変形例の変位部材を採用したスピーカ保持構造における、変位部材近傍の底面図(図(a))、ロック状態の第1変形例の変位部材の周りの図4(a)のB−B線に沿う断面図(図(b))、第1変形例にさらなる改変を加えた変位部材の斜視図(図(c))である。 第2変形例の変位部材を採用したスピーカ保持構造における、変位部材20近傍の底面図(図(a))、同変位部材の周りの図5(a)のC−C線に沿う断面図(図(b))、第3変形例の変位部材の周りの断面図(図(c))である。
符号の説明
12 フランジ部(被当接部)、 12a 下面(表側面)、 12b 突起部、 15 ネジ(締結具)、 16 凹穴、 20 変位部材、 20b 係合部、 24 弾性片(係合部、付勢機構)、 25 テーパ面(付勢機構)、 34 後側棚板(スピーカ取り付け部)、 38 取り付け面、 39 フランジ当接面(当接面、当接部)、 43 スピーカカバー、 43b 放音穴、 54 スピーカ取り付け穴(取り付け穴)、 Wo ウーハ(スピーカ)

Claims (5)

  1. スピーカ取り付け部に設けられた表側に開口した取り付け穴に、フランジ部を有するスピーカが表側から挿入されて表側を向くように配設されるスピーカ保持構造であって、
    係合部を有し、少なくとも該係合部が水平方向に沿って変位可能なように、前記スピーカ取り付け部に取り付けられた変位部材を有し、
    前記スピーカ取り付け部における前記取り付け穴に前記スピーカが挿入され且つ前記取り付け穴の周りの表側面である当接面に前記スピーカの前記フランジ部が当接した状態で、前記変位部材は、底面視において、前記係合部が前記スピーカの前記フランジ部に対して干渉する姿勢と前記変位部材のいずれの部分も前記スピーカに対して干渉しない姿勢とに変位可能であり、
    前記スピーカ取り付け部の前記当接面に前記スピーカの前記フランジ部が当接した状態で、前記変位部材の前記係合部が前記フランジ部に対して干渉する姿勢にされると、前記フランジ部が前記係合部によって表側から支持されることで、前記スピーカが前記取り付け穴から抜け落ちないように構成され、さらに、この状態のまま、締結具にて前記フランジ部を前記当接面に対して表側から締結固定することが可能なように構成され
    前記スピーカ取り付け部に切り欠き部が設けられることで、前記スピーカ取り付け部における、前記当接面に対して表側に一段下がった取り付け面が形成され、
    前記変位部材は、前記取り付け面に取り付けられ、前記変位部材の表側の面は、常時、前記スピーカ取り付け部の表側の面よりも表側から奥まっていることを特徴とするスピーカ保持構造。
  2. 前記締結具によって、前記係合部が、前記フランジ部と共締め状態で前記当接面に対して締結固定されることを特徴とする請求項1記載のスピーカ保持構造。
  3. 前記取り付け面は、前記当接面に当接している前記スピーカの前記フランジ部の表側面と面一であることを特徴とする請求項1または2記載のスピーカ保持構造。
  4. スピーカ取り付け部に設けられた表側に開口した取り付け穴にスピーカが表側から挿入されて表側を向くように配設されるスピーカ保持構造であって、
    係合部を有し、前記スピーカとは別体に構成され、少なくとも該係合部が水平方向に沿って変位可能なように、前記スピーカ取り付け部に取り付けられた変位部材を有し、
    前記スピーカ取り付け部における前記取り付け穴に前記スピーカが挿入され且つ前記スピーカ取り付け部の当接部に前記スピーカの被当接部が表側から当接した状態で、前記変位部材は、底面視において、前記係合部が前記スピーカに対して干渉する姿勢と前記変位部材のいずれの部分も前記スピーカに対して干渉しない姿勢とに変位可能であり、
    前記スピーカ取り付け部の前記当接部に前記スピーカの前記被当接部が当接した状態で、前記変位部材の前記係合部が前記スピーカに対して干渉する姿勢にされると、前記スピーカが前記係合部によって表側から支持されることで、前記スピーカが前記取り付け穴から抜け落ちないように構成され、さらに、この状態のまま、付勢機構によって前記変位部材の少なくとも前記係合部を上方に付勢する状態を維持することで、前記スピーカが前記スピーカ取り付け部に対して固定状態となるように構成され
    前記付勢機構は、前記変位部材自身に備えられ、前記変位部材を前記干渉しない姿勢から前記干渉する姿勢へと変位させることで、前記スピーカが前記係合部によって上方に自動的に押圧されることを特徴とするスピーカ保持構造。
  5. 放音穴を有するスピーカカバーが、前記スピーカ及び前記変位部材を表側から覆うように、前記スピーカ取り付け部に取り付け可能に構成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスピーカ保持構造。
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