JP2004143628A - 伸縮性経編地 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鎖編に編成された連続するループからなる複数の経編糸と、経編糸に対してループを通すように挿入される弾性経糸と、当該経編糸の2本以上を連結するように挿入される緯糸とからなる伸縮性経編地において、前記経編糸を弾性糸により編成し、伸縮を繰り返しても前記弾性経糸が経編糸のループから抜けないようにする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、衣料品において高い伸縮性が要求される襟元、袖口及び裾などの部分や全体にわたって高い伸縮性が要求されるガードルなどの婦人用下着類に使用される伸縮性経編地に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知の通り、衣料品における襟元、袖口及び裾などの高い伸縮性が要求される部分や全体にわたって高い伸縮性が要求されるガードルなどの婦人用下着には、高い伸縮性を有すると共に安価に製造できる伸縮性経編地が汎用されている。
【0003】
従来の代表的な経編地として、後出特許文献1に開示されている熱可塑性糸条に屈曲癖付したいわゆるクリンプト糸1とこれより細く伸縮性のない糸2とゴム糸3を用い、各ウェール毎に鎖編目列を構成し、糸2は隣接の2ウェールの間を往復して各鎖編目の間を潜通し、数コースの後に1ウェールだけ右あるいは左に移行して隣接2ウェールにわったて前記同様数コース往復し、さらに原位置に戻って隣接2ウェール間を往復して網目編を形成し、ゴム糸3は1ウェールの鎖編目の間を左右に蛇行挿入したパイルを有するゴム条入経メリヤスが挙げられる。
【0004】
【特許文献1】
特公昭37−16893号公報(第2頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記特許文献1に開示されるパイルを有するゴム条入経メリヤス(伸縮性経編地)においては、伸縮を繰り返していると、鎖編目列に蛇行挿通されたゴム糸が鎖編目列の鎖編目から抜け、経編地の端部に挿入されていたゴム糸が経編地の中央部に寄ってしまい糸抜けが生じるという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明は、伸縮を繰り返しても糸抜けが発生しない伸縮性経編地を提供することを技術的課題とする。
【0007】
本発明者は、前記技術的課題を解決すべく、先ず、前記特許文献1に開示されるパイルを有するゴム条入経メリヤスを詳細に検討した結果、鎖編目列に蛇行挿通されたゴム糸が鎖編目列の鎖編目から抜けて糸抜けが生じる現象は、クリンプト糸からなる鎖編目列によるゴム糸の締めつけが弱いことや、鎖編目列に蛇行挿通されたゴム糸が弾性糸であるのに対して鎖編目列を構成するクリンプト糸が非弾性糸であるため、両糸の間に大きな伸縮力の差が生じ、収縮時に伸縮力の強いゴム糸が伸縮力の弱いクリンプト糸よりも勢い良く収縮することが原因であると推察するに至った。
【0008】
そして、本発明者は、前記推察に基づき、さらなる研究・実験を重ねた結果、鎖編に編成された連続するループからなる複数の経編糸と、当該経編糸に対してループを通すように挿入される弾性経糸と、当該経編糸の二本以上を連結するように挿入される緯糸とからなる伸縮性経編地において、前記経編糸を弾性糸により編成すれば、経編糸による弾性経糸の締めつけが増し、また、経編糸の伸縮力と弾性経糸の伸縮力との間に伸縮力の大きな差がなくなって収縮時に経編糸と弾性経糸とがほぼ同じ力で収縮するため、伸縮を繰り返しても弾性経糸が経編糸のループから抜けないという刮目すべき知見を得、前記技術的課題を達成したものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって解決できる。
【0010】
即ち、本発明に係る伸縮性経編地は、鎖編に編成された連続するループからなる複数の経編糸と、当該経編糸に対してループを通すように挿入される弾性経糸と、当該経編糸の2本以上を連結するように挿入される緯糸とからなる伸縮性経編地において、前記経編糸が弾性糸から編成されており、伸縮を繰り返しても前記弾性経糸が経編糸のループから抜けないようになっているものである。
【0011】
また、本発明は、前記伸縮性経編地において、経編糸が弾性経糸と同程度の伸縮力を有する弾性糸から編成されているものである。
【0012】
また、本発明は、前記伸縮性経編地において、経編糸が伸度2〜5倍の弾性糸から編成されているものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0014】
実施の形態1.
【0015】
図1は本実施の形態に係る伸縮性経編地を模型的に示した部分拡大図であり、図2は図1に示す伸縮性経編地における経編糸と弾性経糸との位置関係を示した説明図であり、図3は図1に示す伸縮性経編地における経編糸と緯糸との位置関係を示した説明図であり、これらの図において、1は、鎖編に編成された連続するループからなる複数の経編糸2と、各経編糸2毎に挿入される弾性経糸3と、経編糸2を三本毎に連結するように挿入される緯糸4とからなる伸縮性経編地である。
【0016】
経編糸2は、ループ5とループ5を繋ぐ連結部6とから構成されており、Xコースに位置するループ5から編成方向(図1中、矢印A方向)側のYコースへ延伸された連結部6の一方側(図1中、右側)にXコースに位置するループ5と鎖状に連結するようにループ5が形成され、次に、Yコースに位置するループ5から編成方向側のZコースへ延伸された連結部6の一方側にYコースに位置するループ5と鎖状に連結するようにループ5が形成され、これを繰り返して鎖編に編成されたものである。従って、経編糸2は、各コースに位置するループ5が鎖状に連結された状態となっている。
【0017】
弾性経糸3は、経編糸2のXコースに位置するループ5に通され、次に、Uターン部7を介してYコースに位置するループ5に通され、続いて、Uターン部7を介してZコースに位置するループ5に通され、これを繰り返して経編糸2に対してジグザグ状に挿入される(図2参照)。
【0018】
緯糸4は、連続する三本の経編糸2のXコースに位置する各ループ5に順次通され、次に、Uターン部8を介してYコースに位置する各ループ5に順次通され、続いて、Uターン部8を介してZコースに位置する各ループ5に順次通され、これを繰り返して当該三本の経編糸2に対してジグザグ状に挿入される。そして、図3に示すように、隣り合う緯糸4が一本の経編糸2を共有した状態でそれぞれ三本の経編糸2を連結するように挿入される。
【0019】
経編糸2は弾性糸により編成されており、弾性糸としては、伸度が2〜5倍のゴム糸、スパンデックス又は被覆糸などを使用すればよい。
【0020】
ゴム糸又はスパンデックスとしては、15〜140 デニールのものを使用すればよく、ゴム糸としては、天然ゴムやポリウレタンゴムなどの合成ゴムからなるものがある。
【0021】
被覆糸は、弾性を有する芯糸に外装糸を一重以上に巻き付けたものである。芯糸としては、太さが15〜70デニール、好ましくは30〜40デニールのものを使用すればよく、例えば、天然ゴムやポリウレタンゴムなどの合成ゴムからなるゴム糸又はスパンデックスなどを使用すればよい。具体的には、LYCRA(商品名:東レ・デュポン株式会社製)、エスパ(商品名:東洋紡績株式会社製)、ロイカ(商品名:旭化成株式会社製)又はスパンフレッシュ(商品名:富士紡績株式会社製)などがある。外装糸としては、太さが10〜150 デニールの弾性を有しない糸を使用すればよく、例えば、ナイロン繊維、ポリエステル繊維又はレーヨン繊維などからなる紡績糸やフィラメント糸を使用すればよく、また、紡績糸にバルキー加工を施したものやフィラメント糸にウーリー加工を施したものを使用してもよい。
【0022】
弾性経糸3としては、伸度が2〜5倍のゴム糸、スパンデックス又は被覆糸などを使用すればよい。
【0023】
ゴム糸やスパンデックスとしては、15〜1120デニールのものを使用すればよい。
【0024】
被覆糸の芯糸としては、太さを15〜1120デニール、好ましくは280 〜840 デニールとする外は、前記経編糸2に使用される被覆糸の芯糸と同様の素材からなるものを使用すればよく、また、外装糸としては、太さを10〜300 デニールとする外は、前記経編糸2に使用される被覆糸の外装糸と同様の素材からなるものを使用すればよい。
【0025】
緯糸4としては、吸汗性、速乾性、制菌性、消臭性、恒久性又は放湿性などの特性やマイナスイオンや遠赤外線を発生させる機能などを備えた各種機能性糸を使用することができ、例えば、アクリル繊維、綿繊維又はレーヨン繊維などからなる弾力性を有しない紡績糸或いはナイロン繊維、ポリエステル繊維又はレーヨン繊維などからなる弾力性を有しないフィラメント糸などを使用すればよい。具体的には、吸汗性、速乾性、制菌性及び消臭性に優れたビオセーフ(商品名:カネボウ株式会社製)、マイナスイオンを発生させる機能を備えたイオンセーフ(商品名:カネボウ株式会社製)、遠赤外線を発生させる機能を備えたマソニック(商品名:カネボウ株式会社製)、吸汗性及び速乾性に優れたスピンエア(商品名:倉敷紡績株式会社製)やテクノファイン(商品名:旭化成株式会社)、恒久性及び放湿性に優れたキュープ(商品名:東レ株式会社製)などの機能性糸が使用できる。緯糸4として異なる特性や機能を備えた複数の機能糸を引き揃えて使用してもよい。
【0026】
なお、本実施の形態においては、緯糸4が経編糸2を三本毎に連結するように挿入されているが、経編糸2を二本毎に連結するように挿入してもよく、また、経編糸2を四本以上毎に連結するように挿入してもよい。さらに、各緯糸4毎に連結する経編糸2の本数を変更してもよい。
【0027】
また、経編糸を編成する弾性糸又は/及び弾性経糸として被覆糸を使用した場合には、被覆糸の表面は複雑な形状になっているので該弾性経糸が経編糸の表面に引っ掛かってより抜け難くなり、ゴム糸やスパンデックスを使用した場合には、ゴム糸やスパンデックスの表面は摩擦力が大きいので該弾性経糸と経編糸との間の滑りが防止されてより抜け難くなる。さらに、外装糸を緩く巻き付けた被覆糸を使用した場合には、伸長時に外装糸の隙間から芯糸であるゴム糸やスパンデックスが表出するので表面はより複雑な形状になると共に摩擦力が大きくなる。
【0028】
本実施の形態によれば、経編糸を弾性糸により編成したので、経編糸が弾性経糸の伸縮に対して追従して伸縮し、弾性経糸の伸縮が経編糸により妨げられることがないので、経方向に対して高い伸縮性を得ることができ、また、経編糸のループが小さくなり、編目が細かく、風合いの良いものが得られる。
【0029】
実施の形態2.
【0030】
本実施の形態は前記実施の形態1に係る経編糸に挿入される緯糸の変形例であり、図4は本実施の形態に係る経編糸に挿入される緯糸の一変形例を示した説明図であり、図5は本実施の形態に係る経編糸に挿入される緯糸の他の変形例を示した説明図であり、これらの図において、図1〜図3と同一符号は同一又は相当部分を示している。
【0031】
変形例1:図4に示す緯糸4は、連続する五本の経編糸2を連結するように挿入されており、当該五本の経編糸2の内で一端側(図4中、左側)に位置する経編糸2を含む連続した三本の経編糸2における六つのコース(X1〜X6コース)に位置する各ループ5にジグザグ状に挿入され、続いて、Uターン部8を介してX7コースに位置する当該五本の経編糸2の各ループ5に順次挿入され、次に、Uターン部8を介して当該五本の経編糸2の内で他端側(図4中、右側)に位置する経編糸2を含む連続した三本の経編糸2における六つのコース(Y1〜Y6コース)に位置する各ループ5にジグザグ状に挿入され、続いて、Uターン部8を介してY7コースに位置する当該五本の経編糸2の各ループ5に順次挿入され、これを繰り返して当該一端側に位置する経編糸2を含む連続した三本の経編糸2を連結するように挿入された部分と当該他端側に位置する経編糸2を含む連続した三本の経編糸2を連結するように挿入された部分とが交互に形成される。そして、各緯糸4毎に連結する五本の経編糸2における緯糸4が挿入されていない部分を通気孔9としたメッシュ状の伸縮性経編地1が形成される。
【0032】
本変形例によれば、伸縮性経編地がメッシュ状に形成されているため、着用時に通気性が確保される。
【0033】
変形例2:図5に示す各緯糸4は、連続する四本の経編糸2を連結するようにジグザグ状に挿入される。そして、隣合う緯糸4が二本の経編糸2を共有した状態でそれぞれ四本の経編糸2を連結するように挿入される。
【0034】
本変形例によれば、隣合う緯糸が二本の経編糸2を共有した状態で挿入されているため、伸縮性経編地の強度が増す。
【0035】
なお、本実施の形態の各変形例においても前記実施の形態1と同様の作用・効果を得ることができる。
【0036】
実施の形態3.
【0037】
本実施の形態は前記実施の形態1に係る経編糸の変形例であり、図7は本実施の形態に係る伸縮性経編地を模型的に示した部分拡大図である。同図において、図1〜図3と同一符号は同一又は相当部分を示している。図中、1は、鎖編に編成されてなる複数の経編糸10と、各経編糸10毎に挿入される弾性経糸3と、経編糸10を三本毎に連結するように挿入される緯糸4とからなる伸縮性経編地である。
【0038】
図7に示す経編糸10は、ループ11とループ11を繋ぐ連結部12とから構成されており、Xコースに位置する連結部12の一方側(図中、右側)にループ11が形成され、次に、Xコースに位置するループ11から編成方向(図7中、矢印B方向)側のYコースへ延伸された連結部12の他方側(図中、左側)にXコースに位置する連結部12と鎖状に連結するようにループ11が形成され、続いて、Yコースに位置するループ11から編成方向側のZコースへ延伸された連結部12の一方側にYコースに位置する連結部12と鎖状に連結するようにループ11が形成され、これを繰り返して鎖編に編成されてなるものである。従って、経編糸10は、各コースに位置するループ11が編成方向に対して一コース手前に位置する連結部12と鎖状に連結された状態になっている。
【0039】
本実施の形態においても前記実施の形態1と同様の作用・効果を得ることができる。
【0040】
実施の形態4.
【0041】
図7は本実施の形態に係る伸縮性経編地における経編糸と弾性経糸との位置関係を示した説明図であり、図8は本実施の形態に係る伸縮性経編地における経編糸と緯糸との位置関係を示した説明図であり、これらの図において、図1〜図3と同一符号は同一又は相当部分を示している。本実施の形態に係る伸縮性経編地は、鎖編に編成された連続するループからなる七本の経編糸2a,2b,…2gと、当該経編糸2a,2b,…2gに対してループ5を通すように挿入される三本の弾性経糸3a,3b,3cと、経編糸2a,2b,…2gを複数本連結するように挿入される三本の緯糸4a,4b,4cとからなる細幅状のものである。
【0042】
弾性経糸3aは、七本の経編糸2a,2b,…2gの内で一端(図7中、左端)に位置する経編糸2aと経編糸2aに隣接する経編糸2bとからなる二本の経編糸2a,2bに挿入されており、経編糸2aにおける四つのコース(X1〜X4コース)に位置する各ループ5にジグザグ状に挿入され、続いて、Uターン部7を介してX5コースに位置する経編糸2a,2bの各ループ5に順次挿入された後、Uターン部7を介してX6コースに位置する経編糸2b,2aの各ループ5に順次挿入され、これを繰り返すようにして経編糸2a,2bに挿入されている。
【0043】
弾性経糸3bは、七本の経編糸2a,2b,…2gの内で中央に位置する経編糸2dと経編糸2dの一端側(図7中、左側)に隣接する経編糸2cと経編糸2dの他端側(図7中、右側)に隣接する経編糸2eとからなる三本の経編糸2c,2d,2eに挿入されており、経編糸2dにおける三つのコース(X1〜X3コース)に位置する各ループ5にジグザグ状に挿入され、続いて、Uターン部7を介してX4コースに位置する経編糸2d,2cの各ループ5に順次挿入された後、Uターン部7を介してX5コースに位置する経編糸2c,2d,2eの各ループ5に順次挿入され、さらに、Uターン部7を介してX6コースに位置する経編糸2e,2dの各ループ5に順次挿入され、これを繰り返すようにして経編糸2c,2d,2eに挿入されている。
【0044】
弾性経糸3cは、七本の経編糸2a,2b,…2gの内で他端(図7中、右端)に位置する経編糸2gと経編糸2gに隣接する経編糸2fとからなる二本の経編糸2f,2gに挿入されており、経編糸2gにおける三つのコース(X1〜X3コース)に位置する各ループ5にジグザグ状に挿入され、続いて、Uターン部7を介してX4コースに位置する経編糸2g,2fの各ループ5に順次挿入された後、Uターン部7を介してX5コースに位置する経編糸2f,2gの各ループ5に順次挿入され、さらに、Uターン部7を介してX6コースに位置する経編糸2gのループ5に挿入され、これを繰り返すようにして経編糸2f,2gに挿入されている。
【0045】
緯糸3aは、三本の経編糸2a,2b,2cを連結するように挿入されており、X1コースに位置する経編糸2a,2b,2cの各ループ5に順次挿入された後、Uターン部8を介してX2コースに位置する経編糸2c,2b,2aの各ループ5に順次挿入され、続いて、Uターン部8を介して経編糸2a,2bにおける四つのコース(X3〜X6コース)に位置する各ループ5にジグザグ状に挿入され、これを繰り返すようにして経編糸2a,2b,2cに挿入されている。
【0046】
緯糸3bは、五本の経編糸2b,2c,2d,2e,2fを連結するように挿入されており、X1コースに位置する経編糸2c,2d,2e,2fの各ループ5に順次挿入された後、Uターン部8を介してX2コースに位置する経編糸2f,2e,2d,2c,2bの各ループ5に順次挿入され、さらに、Uターン部8を介してX3コースに位置する経編糸2b,2c,2d,2eの各ループ5に順次挿入され、続いて、Uターン部8を介して経編糸2c,2d,2eにおける三つのコース(X4〜X6コース)に位置する各ループ5にジグザグ状に挿入され、これを繰り返すようにして経編糸2b,2c,2d,2e,2fに挿入されている。
【0047】
緯糸3cは、三本の経編糸2e,2f,2gを連結するように挿入されており、X1コースに位置する経編糸2f,2gの各ループ5に順次挿入された後、Uターン部8を介してX2コースに位置する経編糸2g,2f,2eの各ループ5に順次挿入され、さらに、Uターン部8を介してX3コースに位置する経編糸2e,2f,2gの各ループ5に順次挿入され、続いて、Uターン部8を介して経編糸2f,2gにおける三つのコース(X4〜X6コース)に位置する各ループ5にジグザグ状に挿入され、これを繰り返すようにして経編糸2e,2f,2gに挿入されている。
【0048】
本実施の形態においても前記実施の形態1と同様の作用・効果を得ることができる。
【0049】
【実施例】
実施例.
【0050】
経編糸を編成する弾性糸として40デニールのスパンデックス(ロイカ 商品名:旭化成株式会社製)からなる芯材に50デニールのナイロン糸を一重に巻き付けた伸度3の被覆糸を用意し、弾性経糸として伸度5・840デニールのスパンデックス(ロイカ 商品名:旭化成株式会社製)を用意し、緯糸として100デニールのポリエステル糸にウーリー加工を施したものを用意した。そして、各糸を縦編み機(ラッシェリーナRD3 :商品名;ヤコブミューラー日本株式会社製)に供給した。
【0051】
縦編み機により、前記実施の形態4と同じ編組織に編成した幅7mmの伸縮性経編地を得た。
【0052】
次に、定速伸長形引張試験機(島津オートグラフSD−500形 型番:株式会社島津製作所製)を使用し、つかみ間隔10cm・引張速度30cm/ 分・設定伸長率100 %の条件の下で前記伸縮性経編地の伸長時・収縮時におけるパワーを測定した。その結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
また、JIS−L−0217 103法(洗濯ネット使用)スクリーン乾燥により洗濯による寸法変化率を測定したところ寸法変化率は−0.9%であった。さらに、前記伸縮性経編地の伸縮を繰り返したところ弾性経糸の抜けは生じなかった。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、伸縮性経編地において経編糸を弾性糸により編成しているので、経編糸による弾性経糸の締めつけが増し、また、経編糸の伸縮力と弾性経糸の伸縮力との間に伸縮力の大きな差がなくなって収縮時に経編糸と弾性伸縮とがほぼ同じ力で収縮するため、伸縮を繰り返しても弾性経糸が経編糸のループから抜けない。さらに、経編糸が弾性経糸に追従して伸縮するので経方向に対して高い伸縮性が得られる。しかも、編目が細かくなり、風合いも良くなる。
【0056】
従って、本発明の産業上利用性は非常に高いといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る伸縮性経編地を模型的に示した部分拡大図である。
【図2】図1に示す伸縮性経編地における経編糸と弾性経糸との位置関係を示した説明図である。
【図3】図1に示す伸縮性経編地における経編糸と緯糸との位置関係を示した説明図である。
【図4】実施の形態2に係る経編糸に挿入される緯糸の一変形例を示した説明図である。
【図5】実施の形態2に係る経編糸に挿入される緯糸の他の変形例を示した説明図である。
【図6】実施の形態3に係る伸縮性経編地を模型的に示した部分拡大図である。
【図7】実施の形態4に係る伸縮性経編地における経編糸と弾性経糸との位置関係を示した説明図である。
【図8】実施の形態4に係る伸縮性経編地における経編糸と緯糸との位置関係を示した説明図である。
【符号の説明】
1 伸縮性経編地
2,10 経編糸
3 弾性経糸
4 緯糸
5,11 ループ
6,12 連結部
7,8 Uターン部
9 通気孔
Claims (3)
- 鎖編に編成された連続するループからなる複数の経編糸と、当該経編糸に対してループを通すように挿入される弾性経糸と、当該経編糸の二本以上を連結するように挿入される緯糸とからなる伸縮性経編地において、前記経編糸が弾性糸から編成されており、伸縮を繰り返しても前記弾性経糸が経編糸のループから抜けないようになっていることを特徴とする伸縮性経編地。
- 経編糸が弾性経糸と同程度の伸縮力を有する弾性糸から編成されている請求項1記載の伸縮性経編地。
- 経編糸が伸度2〜5倍の弾性糸から編成されている請求項1記載の伸縮性経編地。
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