JP2004142921A - 印刷版の給版装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カセットの入れ替え作業を手動で行うタイプにおいて、省スペース化を図ることができ、しかも作業者の作業労力を軽減させることができる印刷版の給版装置を得る。
【解決手段】印刷版自動露光装置10の給版部15の一対の前扉60の内側にはガイドレール62が配設されており、前扉60を開放させることにより不要なカセット38を一時的に退避(保持)させるためのカセットストック部64が形成されるようになっている。従って、カセット交換時に不要なカセット38をストックしておくスペースを装置外部に確保する必要がなくなるので、省スペース化を達成でき、カセット交換時の作業労力も軽減される。
【選択図】 図1
【解決手段】印刷版自動露光装置10の給版部15の一対の前扉60の内側にはガイドレール62が配設されており、前扉60を開放させることにより不要なカセット38を一時的に退避(保持)させるためのカセットストック部64が形成されるようになっている。従って、カセット交換時に不要なカセット38をストックしておくスペースを装置外部に確保する必要がなくなるので、省スペース化を達成でき、カセット交換時の作業労力も軽減される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、手動操作によって枚葉位置にあるカセットを別のカセットと入れ替えるタイプの印刷版の給版装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、印刷版(例えば、サーマル版、フォトポリマー版等のPS版等)の記録層(感光層)にレーザビーム等の光ビームを直接照射して画像を記録(形成)する画像形成装置がある。この種の画像形成装置は、印刷版の記録層に光ビームを照射して画像を露光する露光部と、多数の印刷版が積層状態で収容されたカセットから最上層にある印刷版を吸着盤等により取り出して(枚葉して)露光部へ供給する給版部と、を含んで構成されている。
【0003】
ところで、使用する印刷版には種々のサイズのものがある。このため、給版部には、印刷版のサイズごとに異なるカセットに収容させ、これらのカセットをすべて給版部に装着し、予め固定(設定)された吸着ポイントに、使用するカセットを自動的に移動させるタイプ(自動式;特許文献1参照)と、給版部に装填されたカセットに目的のサイズの印刷版が収容されていない場合には、一旦このカセットを作業者が手作業で取り出して装置外の別の場所に置き、目的のサイズの印刷版が収容されたカセットと入れ替えるタイプ(手動式;特許文献2参照)とがある。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−351460公報
【特許文献2】
特開2000−247489公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、手動式でカセットを入れ替えるタイプの場合、使用しない異種サイズのカセットを装置外の別の場所にストックしておくスペースが必要となるため、省スペース化を図ることができない。
【0006】
また、手動式でカセットを入れ替えるタイプの場合、使用する印刷版のサイズが変更される度にカセットを手で入れ替える作業が必要となるため、作業者の作業労力が大変である。
【0007】
本発明は上記事実を考慮し、カセットの入れ替え作業を手動で行うタイプにおいて、省スペース化を図ることができ、しかも作業者の作業労力を軽減させることができる印刷版の給版装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明に係る印刷版の給版装置は、多数枚の印刷版が積層状態で収容されたカセットを装着することが可能とされかつ当該カセットとサイズが異なる別の印刷版が積層状態で収容された別のカセットとの入れ替え作業を手作業にて行う方式のカセット装着部を有し、当該カセット装着部の枚葉位置に位置するカセットから一枚ずつ印刷版を枚葉して次工程の被給版部へ搬送する印刷版の給版装置であって、前記カセット装着部の空いたスペースに、前記別のカセットを予め装着させておくと共に、前記枚葉位置に位置するカセットと前記別のカセットとが装置高さ方向へ複数段に並ぶように配置し、さらに、前記カセット装着部の側方でかつ前記カセットの出し入れを行うための開口部に隣接する位置に、枚葉位置に相当する段に装着されたカセットを別の段に装着された別のカセットと入れ替える際に、不要なカセットを一時的に退避させてその位置に保持する不要カセット退避部を設けた、ことを特徴としている。
【0009】
請求項2記載の本発明に係る印刷版の給版装置は、多数枚の印刷版が積層状態で収容されたカセットを装着することが可能とされかつ当該カセットとサイズが異なる別の印刷版が積層状態で収容された別のカセットとの入れ替え作業を手作業にて行う方式のカセット装着部を有し、当該カセット装着部の枚葉位置に位置するカセットから一枚ずつ印刷版を枚葉して次工程の被給版部へ搬送する印刷版の給版装置であって、前記カセット装着部の空いたスペースに、装置高さ方向へ移動可能とされかつ前記枚葉位置に位置するカセットと前記別のカセットとが上下複数段に装着可能とされたカセット受け部材を配置し、さらに、前記カセット装着部の側面に形成されて前記カセットの出し入れをするための開口部を開閉する扉の内側でかつ当該扉を開放させたときに前記カセット受け部材に装着されたカセットの水平方向への移動軌跡上に、枚葉位置に相当する段に装着されたカセットを別の段に装着されたカセットと入れ替える際に不要なカセットを一時的に退避させてその位置に保持する不要カセット保持手段を設けた、ことを特徴としている。
【0010】
請求項1記載の本発明によれば、印刷版の給版装置のカセット装着部には多数枚の印刷版が積層状態で収容されたカセットが装着可能とされており、印刷時には、当該カセット装着部における枚葉位置に位置するカセットから一枚ずつ印刷版が枚葉され、次工程の被給版部へ搬送される。
【0011】
ここで、枚葉位置に位置するカセット内の印刷版のサイズが要求サイズと異なる場合には、当該要求サイズの印刷版が収容された別のカセットと前記枚葉位置に位置するカセットとを入れ替える必要がある。かかる入れ替え作業は作業者が手作業で行うこととなるが、本発明では、カセット装着部の空いたスペースに前記別のカセットが予め装着されており、枚葉位置に位置するカセットと前記別のカセットとが装置高さ方向へ複数段に並べられている。さらに、本発明では、上記カセット装置部の側方でカセットの出し入れを行うための開口部に隣接する位置に不要カセット退避部が設けられているため、カセットの入れ替えに際しては、枚葉位置にあるカセットを不要カセット退避部に一時的に退避させてその位置に保持させておくことができる。こうした後、要求サイズの印刷版が収容された別のカセットを枚葉位置に装着させ、退避状態にあるカセットを前記別のカセットが装着されていた段に装着させれば、カセットの入れ替え作業が終了する。
【0012】
すなわち、本発明に係る印刷版の給版装置は、要求サイズと異なるサイズの印刷版が収容された別のカセットについてはカセット装着部の空いたスペースに予め収納させておき、カセットの出し入れをするために元々空けておかなければならない開口部の隣接スペースをカセット入れ替え時の不要カセット退避スペースとして利用(活用)する、というものである。これにより、不要なカセットをストックしておくためのスペースを装置外の別の場所に確保する必要がなくなり、省スペース化を図ることができる。
【0013】
また、本発明によれば、カセット入れ替え時には、不要カセットを不要カセット退避部に一旦退避させてその位置に保持させることができるので、作業者の作業労力も軽減される。
【0014】
請求項2記載の本発明によれば、印刷版の給版装置のカセット装着部には多数枚の印刷版が積層状態で収容されたカセットが装着可能とされており、印刷時には、当該カセット装着部における枚葉位置に位置するカセットから一枚ずつ印刷版が枚葉され、次工程の被給版部へ搬送される。
【0015】
ここで、枚葉位置に位置するカセット内の印刷版のサイズが要求サイズと異なる場合には、当該要求サイズの印刷版が収容された別のカセットと前記枚葉位置に位置するカセットとを入れ替える必要がある。かかる入れ替え作業は作業者が手作業で行うこととなるが、本発明では、カセット装着部の空いたスペースにカセット受け部材が装置高さ方向へ移動可能に配置されており、かかるカセット受け部材には枚葉位置に位置するカセットと前記別のカセットとが上下複数段に装着可能とされている。さらに、本発明では、上記カセット装着部の側面に形成されてカセットの出し入れを行うための開口部を開閉する扉の内側でかつ当該扉を開放させたときにカセット受け部材に装着されたカセットの水平方向への移動軌跡上に不要カセット保持手段が設けられているため、カセットの入れ替えに際しては、まず扉を開き、続いて枚葉位置にあるカセットを不要カセット保持手段に一時的に退避させてその位置に保持させておくことができる。こうした後、カセット受け部材を装置高さ方向に移動させながら、要求サイズの印刷版が収容された別のカセットを枚葉位置に装着させ、退避状態にあるカセットを前記別のカセットが装着されていた段に装着させるといった一定の手順を経ることにより、カセットを入れ替えることができる。
【0016】
すなわち、本発明に係る印刷版の給版装置は、要求サイズと異なるサイズの印刷版が収容された別のカセットについてはカセット装着部の空いたスペースにカセット受け部材を使って予め収納させておき、カセットの出し入れをするために元々空けておかなければならない開口部の隣接スペースをカセット入れ替え時の不要カセット退避スペースとして利用(活用)する、というものである。これにより、不要なカセットをストックしておくためのスペースを装置外の別の場所に確保する必要がなくなり、省スペース化を図ることができる。
【0017】
また、本発明によれば、カセット入れ替え時には、不要カセットをカセット受け部材から不要カセット保持手段に一旦退避させてその位置に保持させることができるので、作業者の作業労力も軽減される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図3を用いて、本発明に係る印刷版の給版装置の一実施形態について説明する。
【0019】
図1には、本発明が適用された印刷版自動露光装置10の全体構成が概略的に示されている。まず最初に、印刷版自動露光装置10の全体構成について概説する。
【0020】
〔印刷版自動露光装置10の全体構成〕
この図に示されるように、印刷版自動露光装置10は、印刷版12(サーマル版、フォトポリマー版等のPS版等)の記録層に光ビームを照射して画像を露光する露光部14と、印刷版12を一枚ずつ取り出して露光部14へ搬送する「印刷版の給版装置」としての給版部15と、を主要部として構成されている。なお、この印刷版自動露光装置10によって露光処理された印刷版12は、印刷版自動露光装置10に隣接して設置される図示しない現像装置へ送り出されるようになっている。
【0021】
(露光部14の構成)
露光部14は軸線回りに回転可能に配置された回転ドラム16を備えており、この回転ドラム16の外周面に印刷版12が巻き付けられるようになっている。なお、図面上において反時計方向である矢印A方向が印刷版12の装着露光方向であり、時計方向である矢印B方向が印刷版12の取外し方向である。
【0022】
上記回転ドラム16の上方側近傍には、給版ガイド20と排版ガイド22とから成る搬送ガイドユニット18が配設されている。給版ガイド20及び排版ガイド22はいずれも板材で構成されており、上下に対向して配置されている。搬送ガイドユニット18(正確には給版ガイド20)の入口側には一対の給版ローラ23が配設されており、又出口側は回転ドラム16の外周面に近接して配置されている。さらに、搬送ガイドユニット18は入口側を中心として所定角度回動可能に構成されており、これにより給版ガイド20又は排版ガイド22を選択的に回転ドラム16の接線方向に配置させることができるようになっている。
【0023】
上記搬送ガイドユニット18の出口側上方には、給版部15から送り込まれた印刷版12の先端部に位置決め用の所定形状の切欠を形成するためのパンチャー24が配設されている。
【0024】
また、搬送ガイドユニット18の出口側近傍には、先端チャック26及び装着カム28が配設されている。先端チャック26は回転ドラム16の外周面に設けられており、装着カム28が支軸回りに回動して一端側が押圧されることにより、回転ドラム16の外周面と先端チャック26との間に印刷版12を挿入することが可能となっている。そして、両者の間に印刷版12の先端部が挿入された状態で装着カム28が戻されて先端チャック26への押圧状態を解除することにより、印刷版12の先端部を両者の間に挟持した状態で保持することができるようになっている。なお、このとき、パンチャー24によって形成された切欠内に回転ドラム16の外周面の所定位置に突設された図示しない位置決めピンが入り込み、回転ドラム16に対する印刷版12の位置決めがなされるようになっている。
【0025】
また、回転ドラム16の外周面近傍には、先端チャック26よりも装着露光方向の下流側にスクイズローラ30が配置されている。スクイズローラ30は回転ドラム16の外周面に対して接近及び離間する方向へ移動可能とされており、回転ドラム16の外周面側へ移動することにより、回転ドラム16に巻き付けられる印刷版12を回転ドラム16の外周面側へ押圧し、当該印刷版12を当該外周面に密着させるようになっている。
【0026】
さらに、回転ドラム16の外周面付近には、スクイズローラ30よりも装着露光方向の下流側に後端チャック着脱ユニット32が配設されている。後端チャック着脱ユニット32は、回転ドラム16の外周面へ向けて突出されたシャフト34及びその先端に取り付けられた後端チャック36を備えている。回転ドラム16の外周面に巻き付けられた印刷版12の後端部が後端チャックユニット32に対向すると、シャフト34を突出させて後端チャック36を回転ドラム16の外周面の所定位置に装着するようになっている。これにより、後端チャック36が回転ドラム16の外周面との間で印刷版12の後端部を挟持して保持する構成である。
【0027】
さらに、上述した回転ドラム16の外周面側の搬送ガイドユニット18の下方には、記録ヘッド部37が設けられており、この記録ヘッド部37を用いて印刷版12に走査露光するようになっている。
【0028】
(給版部15の構成)
給版部15は、複数のカセット38が収容可能とされた「カセット装着部」としての収容ユニット40と、この収容ユニット40と露光部14との間に配置された印刷版取出しユニット42と、を主要部として構成されている。収容ユニット40については後述するので、ここでは印刷版取出しユニット42について概説する。
【0029】
印刷版取出しユニット42は装置上部に設けられており、図示しない駆動手段の駆動力が付与されることにより装置長手方向に沿って移動可能とされた一対の移動部材44と、各々先端部に吸着盤46が伸縮可能に取り付けられた複数の吸着部材48と、を含んで構成されている。各吸着部材48の基端部には支軸50が通されて固定されており、この支軸50の両端部が一対の移動部材44に回転自在に軸支されている。なお、軸支構造はこの逆でもよく、吸着部材48の基端部に支軸50を回転自在に挿通させ、当該支軸50の両端部を一対の移動部材44に固定してもよい。この場合、複数の吸着部材48を相互に連結しておく必要がある。また、上記構成では、吸着盤46を伸縮可能に構成したが、吸着盤46を伸縮させずに移動部材44を装置高さ方向(上下方向)へ移動可能に構成してもよい。
【0030】
上記構成の印刷版取出しユニット42は、非作動時には図1の二点鎖線図示位置に保持されており、この位置が印刷版取出しユニット42の初期位置とされている。吸着盤46はこの初期位置において下方へ所定距離だけ移動することができ、当該所定距離だけ下降した位置(即ち、吸着盤46が最上段に位置するカセット38の最上層に位置する印刷版12の先端部上面に接触し、吸着力(吸引力)を当該印刷版12に及ぼすことができる位置)がピックアップ位置(吸着ポイント)とされている。すなわち、本実施形態では、吸着ポイントは一箇所に固定されている。さらに、印刷版取出しユニット42は、図1の二点鎖線図示位置から一点鎖線図示位置を経て実線図示位置へど水平移動(横方向移動)可能とされている。印刷版取出しユニット42は、この一連の動きの中で、複数の吸着部材48が支軸50を中心として180度回動するようにその駆動が制御されており、印刷版12の表裏を反転させてから露光部14の搬送ガイドユニット18へ搬送(給版)する構成である。
【0031】
〔収容ユニット40の構成〕
次に、本実施形態の要部に係る収容ユニット40の構成について説明する。
【0032】
上述した収容ユニット40には、カセット38を上下複数段(本実施形態では、上下二段)に装着させることが可能なカセット受け部材52(図1、図3参照)が配設されている。カセット受け部材52はカセット38が装着される底部52A、52B及び上下の底部52A、52Bを連結する連結部52Cを含んで構成されており、底部52A、52B(カセット載置面)は装置設置面に対して平行に配置されている。
【0033】
また、カセット受け部材52は装置高さ方向へ上下動可能に支持されており、複数箇所(本実施形態では、図3(A)等に示される中間位置、図3(C)に示される下降位置、図3(D)に示される上昇位置の三箇所)に節度的に停止し、その位置に保持されるようになっている。
【0034】
上記の如く上下に移動可能なカセット受け部材52は、中間位置にあるとき(即ち、図3(A)図示位置にあるとき。以下、この位置を適宜「基準位置」と称す)の上段側に装着されたカセット38から印刷版12が枚葉される。従って、枚葉位置(ピックアップ位置)にあるカセット38と言った場合、カセット受け部材52が基準位置に位置されたときの上段側に装着されたカセット38を指す。
【0035】
なお、請求項1、請求項2の記載における「カセット装着部の空いたスペース」とは、図1の印刷版取出しユニット42の直下に実線で示した枚葉位置に装着されたカセット38の下方の領域54のことであり、この領域54に次述する異なるサイズの印刷版12が収容された別のカセット38(前扉60側のカセット38)を、上記カセット受け部材52を用いて装着させている。
【0036】
上述したカセット受け部材52に装着されるカセット38内には、それぞれ異なるサイズの印刷版12及び薄肉フィルム状の合紙(図示省略)が交互に積層状態で収容されている。なお、印刷版12は記録層が下向きとなるように積層されており、合紙は当該記録層を保護するべく記録層に密着されている。また、前記合紙は、印刷版12をカセット38から取り出す都度、これに先立ち、図示しない合紙排除機構部によって除去されるようになっている。
【0037】
一方、上述したカセット収容部40の外郭を構成するケーシング56(図1参照)の一側壁部(露光部14と反対側の側壁部)には、カセット38を出し入れするための開口部58が形成されており、両開きタイプの一対の前扉60(図2参照)によって開閉されるようになっている。
【0038】
一対の前扉60の開度は90度に設定されており、更に前扉60の内側でかつ前扉60を開放させたときにカセット受け部材52に装着されたカセット38の水平方向への移動軌跡上には、「不要カセット保持手段」としてのアングル状のガイドレール62(図2参照)がそれぞれ固着されている。各ガイドレール62の上面とカセット受け部材52の底部52A、52Bの上面とは同一平面上に配置されており(図1、図3参照。なお、図1、図3では、ガイドレール62を簡略化して図示している)、カセット受け部材52の上段に装着されたカセット38は上段のガイドレール62上に移動することができ、カセット受け部材52の下段に装着されたカセット38は下段のガイドレール62上に移動することができる。すなわち、本実施形態では、一対の前扉60を開けることにより形成されたガイドレール62付きの直方体形状の空間が、「不要カセット退避部」としてのカセットストック部64として用いられている。
【0039】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0040】
まず、印刷版自動露光装置10の装置全体の作動について概説する。
【0041】
図1に示されるように、給版部15の最上段(枚葉位置に相当する段)に装着されたカセット38に対し、二点鎖線図示位置(ピックアップ位置)で待機している印刷版取出しユニット42の吸着盤46が下降され、カセット38内に積層状態で収容された印刷版12の最上層の印刷版12の端部上面に接触される。次いで、吸着盤46による吸引が開始され、最上層の印刷版12の端部上面が吸着盤46に吸着される。次いで、吸着盤46が元の位置まで上昇され、印刷版12の端部が持上げられる。次いで、印刷版取出しユニット42は、移動部材44を露光部14側へ水平移動させながら吸着部材48を反時計方向側へ回動させ倒立状態にさせる(即ち、二点鎖線の状態から一点鎖線の状態を経て実線の状態に至らせる)。これにより、印刷版12は反転され、露光部14の搬送ガイドユニット18側へ給版される。
【0042】
この状態のときには給版ガイド20がパンチャー24に対応しているため、印刷版12はまずパンチャー24に送り込まれて所定のパンチ処理が行われる。この作業が終了すると、印刷版12は一旦給版ガイド20に戻されると共に、搬送ガイドユニット18が回動してその出口側が回転ドラム16の接線方向に位置される。
【0043】
搬送ガイドユニット18から送り込まれた印刷版12は、先端チャック26及び後端チャック36によって回転ドラム16の外周面に緊密に巻き付けられる。これにより、露光のための印刷版12の回転ドラム16に対する位置決めが完了する。その後、画像データが読み込まれ、記録ヘッド部37からの光ビームによって露光処理が開始される。露光処理は、回転ドラム16を高速回転させながら(主走査)、記録ヘッド部37を回転ドラム16の軸線方向へ移動させる所謂走査露光方式で行われる。
【0044】
上記の如くして露光処理が終了すると、搬送ガイドユニット18が切換えられ(即ち、排版ガイド22を回転ドラム16の外周面へ対応させ)、回転ドラム16が印刷版12の取外し方向(矢印B方向)へ回転される。これにより、回転ドラム16の外周面に巻き付けられていた印刷版12が、排版ガイド22にガイドされながら排出されていく。なお、排版ガイド22の排出方向側には図示しない現像部が設けられており、排出された印刷版12は続けて現像部で現像処理される。
【0045】
ここで、枚葉位置に位置するカセット38内の印刷版12のサイズが要求サイズと異なる場合には、当該要求サイズの印刷版12が収容された別のカセット38と前記枚葉位置に位置するカセット38とを入れ替える必要がある。
【0046】
この場合、本実施形態に係る印刷版自動露光装置10では、以下の如くして、カセット38の入れ替えが行われる。なお、説明に際しては、カセット受け部材52の上段に、要求サイズと異なるサイズの印刷版12を収容したカセット38(上カセット)が装着されており、カセット受け部材52の下段に要求サイズの印刷版12を収容したカセット38(下カセット)が装着されているものとする。
【0047】
まず、図3(A)に示されるように、給版部15の一対の前扉60が開放状態(開度90度の全開状態)とされる。これにより、前扉60の内側に取り付けられたガイドレール62が現れ、一対の前扉60間にカセットストック部64が形成される。なお、この状態は図2にも図示されているので、併せて参照されたい。
【0048】
次いで、図3(B)に示されるように、基準位置にあるカセット受け部材52の上段に装着されているカセット38が、前扉60の上段のガイドレール62上に引出(退避)される。さらに、同じ要領で、カセット受け部材52の下段に装着されているカセット38も、前扉60の下段のガイドレール62上に引出(退避)される。
【0049】
次いで、図3(C)に示されるように、空の状態になったカセット受け部材52を一段分下降させ、下降位置に保持させる。そうした後、カセットストック部64の下段のガイドレール62上にストック(退避)されていたカセット38が、カセット受け部材52の上段側に装着される。
【0050】
次いで、図3(D)に示されるように、カセット受け部材52の下段側に、カセットストック部64の上段側のガイドレール62上に保持(退避)されていたカセット38が装着される。
【0051】
次いで、図3(E)に示されるように、カセット受け部材52が一段分下降され、基準位置に復帰される。これにより、図3(A)と図3(E)との対比から解るように、カセット受け部材52に装着されたカセット38の上下関係が逆転され、カセット38の入れ替え作業が終了する。
【0052】
このように本実施形態に係る印刷版自動露光装置10の給版部15では、要求サイズと異なるサイズの印刷版12が収容された別のカセット38についてはカセット収容部40の空いた領域54にカセット受け部材52を使って予め収納させておき、カセット38の出し入れをするために元々空けておかなければならない開口部58の隣接スペースをカセット入れ替え時のカセットストック部64(不要カセット退避スペース)として利用(活用)することができる。これにより、不要なカセット38をストックしておくためのスペースを装置外の別の場所に確保する必要がなくなり、省スペース化を図ることができる。
【0053】
また、本実施形態に係る印刷版自動露光装置10の給版部15では、カセット入れ替え時には、不要カセット38をカセット受け部材52からカセットストック部64のガイドレール62上に一旦退避させてその位置に保持させることができるので、作業者の作業労力も軽減される。換言すれば、容易にカセット38の入れ替えを行うことができる。
【0054】
さらに、本実施形態に係る印刷版の給版装置10の給版部15では、前扉60の内側にガイドレール62を取り付けるだけで不要カセット保持手段を構成したので、低コストで済む。
【0055】
なお、上述した本実施形態では、前扉60を開いたときにガイドレール62が現れてカセットストック部64が形成される構成を採ったが、これに限らず、仮扉或いは仕切り等を着脱可能に取り付けることで、前扉60を開放しっぱなしにする構成を採ってもよい。さらに簡素化して、前扉60を始めから無くしておいてもよい。この場合、一例として、カセット収容部40内にガイドレールを進退可能に配設し、不要カセットを退避させる際には当該ガイドレールをカセット収容部40内から装置外部へ引出すようにすればよい。
【0056】
また、上述した本実施形態では、カセット受け部材52がカセット収容部40の内部にのみ存在する構成を採ったが、これに限らず、他の構成を採ることも可能である。すなわち、カセット受け部材に相当する部材が棚構造である場合において、当該棚の下端部にキャスタ等を付けてカセット収容部40内に出し入れ可能に構成すると共に、当該棚に昇降機能を付加することができれば、開口部58を通して棚ごと装置外へ退出させ、装置外にて前扉60を使ったカセット38の交換作業(即ち、前述したカセット受け部材52に対する操作と同様の操作)を行い、カセット38の入れ替えが終了したら、再び当該棚をカセット収容部40内に戻す構成を採ることも可能である。
【0057】
さらに、上述した本実施形態では、カセット受け部材52を二段構造にしたが、カセット受け部材52の移動を妨げない範囲で三段以上の構造にしてもよい。
【0058】
また、上述した本実施形態では、図3(A)から図3(D)の順にカセット受け部材52を移動させることで、上段側のカセット38と下段側のカセット38とを入れ替える構成を採ったが、カセット受け部材を何段構造にするか、或いは、給版部の下方領域(空いたスペース)をどの程度確保できるのか、といった観点を考慮して、種々の手順変更が可能である。
【0059】
さらに、上述した本実施形態では、不要カセット保持手段としてガイドレール62を用いたが、これに限らず、不要なカセットを一時的に保持できる構成であれば、すべて適用可能である。例えば、ガイドレールに替えて、複数個のプーリを所定間隔ごとに設置してもよいし、複数個の折り畳み式(可動式)の係止部材(カセットを載せることが可能なV字状等のフック等)を所定間隔ごとに設置してもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る印刷版の給版装置は、カセット装着部の空いたスペースに、別のカセットを予め装着させておくと共に、枚葉位置に位置するカセットと前記別のカセットとが装置高さ方向へ複数段に並ぶように配置し、さらに、カセット装着部の側方でかつカセットの出し入れを行うための開口部に隣接する位置に、枚葉位置に相当する段に装着されたカセットを別の段に装着された別のカセットと入れ替える際に、不要なカセットを一時的に退避させてその位置に保持する不要カセット退避部を設けたので、カセットの入れ替え作業を手動で行うタイプにおいて、省スペース化を図ることができ、しかも作業者の作業労力を軽減させることができるという優れた効果を有する。
【0061】
請求項2記載の本発明に係る印刷版の給版装置は、カセット装着部の空いたスペースに、装置高さ方向へ移動可能とされかつ枚葉位置に位置するカセットと別のカセットとが上下複数段に装着可能とされたカセット受け部材を配置し、さらに、カセット装着部の側面に形成されてカセットの出し入れをするための開口部を開閉する扉の内側でかつ当該扉を開放させたときに前記カセット受け部材に装着されたカセットの水平方向への移動軌跡上に、枚葉位置に相当する段に装着されたカセットを別の段に装着されたカセットと入れ替える際に不要なカセットを一時的に退避させてその位置に保持する不要カセット保持手段を設けたので、カセットの入れ替え作業を手動で行うタイプにおいて、省スペース化を図ることができ、しかも作業者の作業労力を軽減させることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る印刷版自動露光装置の概略構成を示す全体構成図である。
【図2】前扉が開かれてカセットストック部が形成された状態を示す印刷版自動露光装置の概略平面図である。
【図3】カセットの入れ替え手順を説明するための説明図である。
【符号の説明】
12 印刷版
14 露光部(次工程の被給版部)
15 給版部(印刷版の給版装置)
38 カセット
40 収容ユニット(カセット装着部)
52 カセット受け部材
54 領域(空いたスペース)
58 開口部
60 前扉
62 ガイドレール(不要カセット保持手段)
64 カセットストック部(不要カセット退避部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、手動操作によって枚葉位置にあるカセットを別のカセットと入れ替えるタイプの印刷版の給版装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、印刷版(例えば、サーマル版、フォトポリマー版等のPS版等)の記録層(感光層)にレーザビーム等の光ビームを直接照射して画像を記録(形成)する画像形成装置がある。この種の画像形成装置は、印刷版の記録層に光ビームを照射して画像を露光する露光部と、多数の印刷版が積層状態で収容されたカセットから最上層にある印刷版を吸着盤等により取り出して(枚葉して)露光部へ供給する給版部と、を含んで構成されている。
【0003】
ところで、使用する印刷版には種々のサイズのものがある。このため、給版部には、印刷版のサイズごとに異なるカセットに収容させ、これらのカセットをすべて給版部に装着し、予め固定(設定)された吸着ポイントに、使用するカセットを自動的に移動させるタイプ(自動式;特許文献1参照)と、給版部に装填されたカセットに目的のサイズの印刷版が収容されていない場合には、一旦このカセットを作業者が手作業で取り出して装置外の別の場所に置き、目的のサイズの印刷版が収容されたカセットと入れ替えるタイプ(手動式;特許文献2参照)とがある。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−351460公報
【特許文献2】
特開2000−247489公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、手動式でカセットを入れ替えるタイプの場合、使用しない異種サイズのカセットを装置外の別の場所にストックしておくスペースが必要となるため、省スペース化を図ることができない。
【0006】
また、手動式でカセットを入れ替えるタイプの場合、使用する印刷版のサイズが変更される度にカセットを手で入れ替える作業が必要となるため、作業者の作業労力が大変である。
【0007】
本発明は上記事実を考慮し、カセットの入れ替え作業を手動で行うタイプにおいて、省スペース化を図ることができ、しかも作業者の作業労力を軽減させることができる印刷版の給版装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明に係る印刷版の給版装置は、多数枚の印刷版が積層状態で収容されたカセットを装着することが可能とされかつ当該カセットとサイズが異なる別の印刷版が積層状態で収容された別のカセットとの入れ替え作業を手作業にて行う方式のカセット装着部を有し、当該カセット装着部の枚葉位置に位置するカセットから一枚ずつ印刷版を枚葉して次工程の被給版部へ搬送する印刷版の給版装置であって、前記カセット装着部の空いたスペースに、前記別のカセットを予め装着させておくと共に、前記枚葉位置に位置するカセットと前記別のカセットとが装置高さ方向へ複数段に並ぶように配置し、さらに、前記カセット装着部の側方でかつ前記カセットの出し入れを行うための開口部に隣接する位置に、枚葉位置に相当する段に装着されたカセットを別の段に装着された別のカセットと入れ替える際に、不要なカセットを一時的に退避させてその位置に保持する不要カセット退避部を設けた、ことを特徴としている。
【0009】
請求項2記載の本発明に係る印刷版の給版装置は、多数枚の印刷版が積層状態で収容されたカセットを装着することが可能とされかつ当該カセットとサイズが異なる別の印刷版が積層状態で収容された別のカセットとの入れ替え作業を手作業にて行う方式のカセット装着部を有し、当該カセット装着部の枚葉位置に位置するカセットから一枚ずつ印刷版を枚葉して次工程の被給版部へ搬送する印刷版の給版装置であって、前記カセット装着部の空いたスペースに、装置高さ方向へ移動可能とされかつ前記枚葉位置に位置するカセットと前記別のカセットとが上下複数段に装着可能とされたカセット受け部材を配置し、さらに、前記カセット装着部の側面に形成されて前記カセットの出し入れをするための開口部を開閉する扉の内側でかつ当該扉を開放させたときに前記カセット受け部材に装着されたカセットの水平方向への移動軌跡上に、枚葉位置に相当する段に装着されたカセットを別の段に装着されたカセットと入れ替える際に不要なカセットを一時的に退避させてその位置に保持する不要カセット保持手段を設けた、ことを特徴としている。
【0010】
請求項1記載の本発明によれば、印刷版の給版装置のカセット装着部には多数枚の印刷版が積層状態で収容されたカセットが装着可能とされており、印刷時には、当該カセット装着部における枚葉位置に位置するカセットから一枚ずつ印刷版が枚葉され、次工程の被給版部へ搬送される。
【0011】
ここで、枚葉位置に位置するカセット内の印刷版のサイズが要求サイズと異なる場合には、当該要求サイズの印刷版が収容された別のカセットと前記枚葉位置に位置するカセットとを入れ替える必要がある。かかる入れ替え作業は作業者が手作業で行うこととなるが、本発明では、カセット装着部の空いたスペースに前記別のカセットが予め装着されており、枚葉位置に位置するカセットと前記別のカセットとが装置高さ方向へ複数段に並べられている。さらに、本発明では、上記カセット装置部の側方でカセットの出し入れを行うための開口部に隣接する位置に不要カセット退避部が設けられているため、カセットの入れ替えに際しては、枚葉位置にあるカセットを不要カセット退避部に一時的に退避させてその位置に保持させておくことができる。こうした後、要求サイズの印刷版が収容された別のカセットを枚葉位置に装着させ、退避状態にあるカセットを前記別のカセットが装着されていた段に装着させれば、カセットの入れ替え作業が終了する。
【0012】
すなわち、本発明に係る印刷版の給版装置は、要求サイズと異なるサイズの印刷版が収容された別のカセットについてはカセット装着部の空いたスペースに予め収納させておき、カセットの出し入れをするために元々空けておかなければならない開口部の隣接スペースをカセット入れ替え時の不要カセット退避スペースとして利用(活用)する、というものである。これにより、不要なカセットをストックしておくためのスペースを装置外の別の場所に確保する必要がなくなり、省スペース化を図ることができる。
【0013】
また、本発明によれば、カセット入れ替え時には、不要カセットを不要カセット退避部に一旦退避させてその位置に保持させることができるので、作業者の作業労力も軽減される。
【0014】
請求項2記載の本発明によれば、印刷版の給版装置のカセット装着部には多数枚の印刷版が積層状態で収容されたカセットが装着可能とされており、印刷時には、当該カセット装着部における枚葉位置に位置するカセットから一枚ずつ印刷版が枚葉され、次工程の被給版部へ搬送される。
【0015】
ここで、枚葉位置に位置するカセット内の印刷版のサイズが要求サイズと異なる場合には、当該要求サイズの印刷版が収容された別のカセットと前記枚葉位置に位置するカセットとを入れ替える必要がある。かかる入れ替え作業は作業者が手作業で行うこととなるが、本発明では、カセット装着部の空いたスペースにカセット受け部材が装置高さ方向へ移動可能に配置されており、かかるカセット受け部材には枚葉位置に位置するカセットと前記別のカセットとが上下複数段に装着可能とされている。さらに、本発明では、上記カセット装着部の側面に形成されてカセットの出し入れを行うための開口部を開閉する扉の内側でかつ当該扉を開放させたときにカセット受け部材に装着されたカセットの水平方向への移動軌跡上に不要カセット保持手段が設けられているため、カセットの入れ替えに際しては、まず扉を開き、続いて枚葉位置にあるカセットを不要カセット保持手段に一時的に退避させてその位置に保持させておくことができる。こうした後、カセット受け部材を装置高さ方向に移動させながら、要求サイズの印刷版が収容された別のカセットを枚葉位置に装着させ、退避状態にあるカセットを前記別のカセットが装着されていた段に装着させるといった一定の手順を経ることにより、カセットを入れ替えることができる。
【0016】
すなわち、本発明に係る印刷版の給版装置は、要求サイズと異なるサイズの印刷版が収容された別のカセットについてはカセット装着部の空いたスペースにカセット受け部材を使って予め収納させておき、カセットの出し入れをするために元々空けておかなければならない開口部の隣接スペースをカセット入れ替え時の不要カセット退避スペースとして利用(活用)する、というものである。これにより、不要なカセットをストックしておくためのスペースを装置外の別の場所に確保する必要がなくなり、省スペース化を図ることができる。
【0017】
また、本発明によれば、カセット入れ替え時には、不要カセットをカセット受け部材から不要カセット保持手段に一旦退避させてその位置に保持させることができるので、作業者の作業労力も軽減される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図3を用いて、本発明に係る印刷版の給版装置の一実施形態について説明する。
【0019】
図1には、本発明が適用された印刷版自動露光装置10の全体構成が概略的に示されている。まず最初に、印刷版自動露光装置10の全体構成について概説する。
【0020】
〔印刷版自動露光装置10の全体構成〕
この図に示されるように、印刷版自動露光装置10は、印刷版12(サーマル版、フォトポリマー版等のPS版等)の記録層に光ビームを照射して画像を露光する露光部14と、印刷版12を一枚ずつ取り出して露光部14へ搬送する「印刷版の給版装置」としての給版部15と、を主要部として構成されている。なお、この印刷版自動露光装置10によって露光処理された印刷版12は、印刷版自動露光装置10に隣接して設置される図示しない現像装置へ送り出されるようになっている。
【0021】
(露光部14の構成)
露光部14は軸線回りに回転可能に配置された回転ドラム16を備えており、この回転ドラム16の外周面に印刷版12が巻き付けられるようになっている。なお、図面上において反時計方向である矢印A方向が印刷版12の装着露光方向であり、時計方向である矢印B方向が印刷版12の取外し方向である。
【0022】
上記回転ドラム16の上方側近傍には、給版ガイド20と排版ガイド22とから成る搬送ガイドユニット18が配設されている。給版ガイド20及び排版ガイド22はいずれも板材で構成されており、上下に対向して配置されている。搬送ガイドユニット18(正確には給版ガイド20)の入口側には一対の給版ローラ23が配設されており、又出口側は回転ドラム16の外周面に近接して配置されている。さらに、搬送ガイドユニット18は入口側を中心として所定角度回動可能に構成されており、これにより給版ガイド20又は排版ガイド22を選択的に回転ドラム16の接線方向に配置させることができるようになっている。
【0023】
上記搬送ガイドユニット18の出口側上方には、給版部15から送り込まれた印刷版12の先端部に位置決め用の所定形状の切欠を形成するためのパンチャー24が配設されている。
【0024】
また、搬送ガイドユニット18の出口側近傍には、先端チャック26及び装着カム28が配設されている。先端チャック26は回転ドラム16の外周面に設けられており、装着カム28が支軸回りに回動して一端側が押圧されることにより、回転ドラム16の外周面と先端チャック26との間に印刷版12を挿入することが可能となっている。そして、両者の間に印刷版12の先端部が挿入された状態で装着カム28が戻されて先端チャック26への押圧状態を解除することにより、印刷版12の先端部を両者の間に挟持した状態で保持することができるようになっている。なお、このとき、パンチャー24によって形成された切欠内に回転ドラム16の外周面の所定位置に突設された図示しない位置決めピンが入り込み、回転ドラム16に対する印刷版12の位置決めがなされるようになっている。
【0025】
また、回転ドラム16の外周面近傍には、先端チャック26よりも装着露光方向の下流側にスクイズローラ30が配置されている。スクイズローラ30は回転ドラム16の外周面に対して接近及び離間する方向へ移動可能とされており、回転ドラム16の外周面側へ移動することにより、回転ドラム16に巻き付けられる印刷版12を回転ドラム16の外周面側へ押圧し、当該印刷版12を当該外周面に密着させるようになっている。
【0026】
さらに、回転ドラム16の外周面付近には、スクイズローラ30よりも装着露光方向の下流側に後端チャック着脱ユニット32が配設されている。後端チャック着脱ユニット32は、回転ドラム16の外周面へ向けて突出されたシャフト34及びその先端に取り付けられた後端チャック36を備えている。回転ドラム16の外周面に巻き付けられた印刷版12の後端部が後端チャックユニット32に対向すると、シャフト34を突出させて後端チャック36を回転ドラム16の外周面の所定位置に装着するようになっている。これにより、後端チャック36が回転ドラム16の外周面との間で印刷版12の後端部を挟持して保持する構成である。
【0027】
さらに、上述した回転ドラム16の外周面側の搬送ガイドユニット18の下方には、記録ヘッド部37が設けられており、この記録ヘッド部37を用いて印刷版12に走査露光するようになっている。
【0028】
(給版部15の構成)
給版部15は、複数のカセット38が収容可能とされた「カセット装着部」としての収容ユニット40と、この収容ユニット40と露光部14との間に配置された印刷版取出しユニット42と、を主要部として構成されている。収容ユニット40については後述するので、ここでは印刷版取出しユニット42について概説する。
【0029】
印刷版取出しユニット42は装置上部に設けられており、図示しない駆動手段の駆動力が付与されることにより装置長手方向に沿って移動可能とされた一対の移動部材44と、各々先端部に吸着盤46が伸縮可能に取り付けられた複数の吸着部材48と、を含んで構成されている。各吸着部材48の基端部には支軸50が通されて固定されており、この支軸50の両端部が一対の移動部材44に回転自在に軸支されている。なお、軸支構造はこの逆でもよく、吸着部材48の基端部に支軸50を回転自在に挿通させ、当該支軸50の両端部を一対の移動部材44に固定してもよい。この場合、複数の吸着部材48を相互に連結しておく必要がある。また、上記構成では、吸着盤46を伸縮可能に構成したが、吸着盤46を伸縮させずに移動部材44を装置高さ方向(上下方向)へ移動可能に構成してもよい。
【0030】
上記構成の印刷版取出しユニット42は、非作動時には図1の二点鎖線図示位置に保持されており、この位置が印刷版取出しユニット42の初期位置とされている。吸着盤46はこの初期位置において下方へ所定距離だけ移動することができ、当該所定距離だけ下降した位置(即ち、吸着盤46が最上段に位置するカセット38の最上層に位置する印刷版12の先端部上面に接触し、吸着力(吸引力)を当該印刷版12に及ぼすことができる位置)がピックアップ位置(吸着ポイント)とされている。すなわち、本実施形態では、吸着ポイントは一箇所に固定されている。さらに、印刷版取出しユニット42は、図1の二点鎖線図示位置から一点鎖線図示位置を経て実線図示位置へど水平移動(横方向移動)可能とされている。印刷版取出しユニット42は、この一連の動きの中で、複数の吸着部材48が支軸50を中心として180度回動するようにその駆動が制御されており、印刷版12の表裏を反転させてから露光部14の搬送ガイドユニット18へ搬送(給版)する構成である。
【0031】
〔収容ユニット40の構成〕
次に、本実施形態の要部に係る収容ユニット40の構成について説明する。
【0032】
上述した収容ユニット40には、カセット38を上下複数段(本実施形態では、上下二段)に装着させることが可能なカセット受け部材52(図1、図3参照)が配設されている。カセット受け部材52はカセット38が装着される底部52A、52B及び上下の底部52A、52Bを連結する連結部52Cを含んで構成されており、底部52A、52B(カセット載置面)は装置設置面に対して平行に配置されている。
【0033】
また、カセット受け部材52は装置高さ方向へ上下動可能に支持されており、複数箇所(本実施形態では、図3(A)等に示される中間位置、図3(C)に示される下降位置、図3(D)に示される上昇位置の三箇所)に節度的に停止し、その位置に保持されるようになっている。
【0034】
上記の如く上下に移動可能なカセット受け部材52は、中間位置にあるとき(即ち、図3(A)図示位置にあるとき。以下、この位置を適宜「基準位置」と称す)の上段側に装着されたカセット38から印刷版12が枚葉される。従って、枚葉位置(ピックアップ位置)にあるカセット38と言った場合、カセット受け部材52が基準位置に位置されたときの上段側に装着されたカセット38を指す。
【0035】
なお、請求項1、請求項2の記載における「カセット装着部の空いたスペース」とは、図1の印刷版取出しユニット42の直下に実線で示した枚葉位置に装着されたカセット38の下方の領域54のことであり、この領域54に次述する異なるサイズの印刷版12が収容された別のカセット38(前扉60側のカセット38)を、上記カセット受け部材52を用いて装着させている。
【0036】
上述したカセット受け部材52に装着されるカセット38内には、それぞれ異なるサイズの印刷版12及び薄肉フィルム状の合紙(図示省略)が交互に積層状態で収容されている。なお、印刷版12は記録層が下向きとなるように積層されており、合紙は当該記録層を保護するべく記録層に密着されている。また、前記合紙は、印刷版12をカセット38から取り出す都度、これに先立ち、図示しない合紙排除機構部によって除去されるようになっている。
【0037】
一方、上述したカセット収容部40の外郭を構成するケーシング56(図1参照)の一側壁部(露光部14と反対側の側壁部)には、カセット38を出し入れするための開口部58が形成されており、両開きタイプの一対の前扉60(図2参照)によって開閉されるようになっている。
【0038】
一対の前扉60の開度は90度に設定されており、更に前扉60の内側でかつ前扉60を開放させたときにカセット受け部材52に装着されたカセット38の水平方向への移動軌跡上には、「不要カセット保持手段」としてのアングル状のガイドレール62(図2参照)がそれぞれ固着されている。各ガイドレール62の上面とカセット受け部材52の底部52A、52Bの上面とは同一平面上に配置されており(図1、図3参照。なお、図1、図3では、ガイドレール62を簡略化して図示している)、カセット受け部材52の上段に装着されたカセット38は上段のガイドレール62上に移動することができ、カセット受け部材52の下段に装着されたカセット38は下段のガイドレール62上に移動することができる。すなわち、本実施形態では、一対の前扉60を開けることにより形成されたガイドレール62付きの直方体形状の空間が、「不要カセット退避部」としてのカセットストック部64として用いられている。
【0039】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0040】
まず、印刷版自動露光装置10の装置全体の作動について概説する。
【0041】
図1に示されるように、給版部15の最上段(枚葉位置に相当する段)に装着されたカセット38に対し、二点鎖線図示位置(ピックアップ位置)で待機している印刷版取出しユニット42の吸着盤46が下降され、カセット38内に積層状態で収容された印刷版12の最上層の印刷版12の端部上面に接触される。次いで、吸着盤46による吸引が開始され、最上層の印刷版12の端部上面が吸着盤46に吸着される。次いで、吸着盤46が元の位置まで上昇され、印刷版12の端部が持上げられる。次いで、印刷版取出しユニット42は、移動部材44を露光部14側へ水平移動させながら吸着部材48を反時計方向側へ回動させ倒立状態にさせる(即ち、二点鎖線の状態から一点鎖線の状態を経て実線の状態に至らせる)。これにより、印刷版12は反転され、露光部14の搬送ガイドユニット18側へ給版される。
【0042】
この状態のときには給版ガイド20がパンチャー24に対応しているため、印刷版12はまずパンチャー24に送り込まれて所定のパンチ処理が行われる。この作業が終了すると、印刷版12は一旦給版ガイド20に戻されると共に、搬送ガイドユニット18が回動してその出口側が回転ドラム16の接線方向に位置される。
【0043】
搬送ガイドユニット18から送り込まれた印刷版12は、先端チャック26及び後端チャック36によって回転ドラム16の外周面に緊密に巻き付けられる。これにより、露光のための印刷版12の回転ドラム16に対する位置決めが完了する。その後、画像データが読み込まれ、記録ヘッド部37からの光ビームによって露光処理が開始される。露光処理は、回転ドラム16を高速回転させながら(主走査)、記録ヘッド部37を回転ドラム16の軸線方向へ移動させる所謂走査露光方式で行われる。
【0044】
上記の如くして露光処理が終了すると、搬送ガイドユニット18が切換えられ(即ち、排版ガイド22を回転ドラム16の外周面へ対応させ)、回転ドラム16が印刷版12の取外し方向(矢印B方向)へ回転される。これにより、回転ドラム16の外周面に巻き付けられていた印刷版12が、排版ガイド22にガイドされながら排出されていく。なお、排版ガイド22の排出方向側には図示しない現像部が設けられており、排出された印刷版12は続けて現像部で現像処理される。
【0045】
ここで、枚葉位置に位置するカセット38内の印刷版12のサイズが要求サイズと異なる場合には、当該要求サイズの印刷版12が収容された別のカセット38と前記枚葉位置に位置するカセット38とを入れ替える必要がある。
【0046】
この場合、本実施形態に係る印刷版自動露光装置10では、以下の如くして、カセット38の入れ替えが行われる。なお、説明に際しては、カセット受け部材52の上段に、要求サイズと異なるサイズの印刷版12を収容したカセット38(上カセット)が装着されており、カセット受け部材52の下段に要求サイズの印刷版12を収容したカセット38(下カセット)が装着されているものとする。
【0047】
まず、図3(A)に示されるように、給版部15の一対の前扉60が開放状態(開度90度の全開状態)とされる。これにより、前扉60の内側に取り付けられたガイドレール62が現れ、一対の前扉60間にカセットストック部64が形成される。なお、この状態は図2にも図示されているので、併せて参照されたい。
【0048】
次いで、図3(B)に示されるように、基準位置にあるカセット受け部材52の上段に装着されているカセット38が、前扉60の上段のガイドレール62上に引出(退避)される。さらに、同じ要領で、カセット受け部材52の下段に装着されているカセット38も、前扉60の下段のガイドレール62上に引出(退避)される。
【0049】
次いで、図3(C)に示されるように、空の状態になったカセット受け部材52を一段分下降させ、下降位置に保持させる。そうした後、カセットストック部64の下段のガイドレール62上にストック(退避)されていたカセット38が、カセット受け部材52の上段側に装着される。
【0050】
次いで、図3(D)に示されるように、カセット受け部材52の下段側に、カセットストック部64の上段側のガイドレール62上に保持(退避)されていたカセット38が装着される。
【0051】
次いで、図3(E)に示されるように、カセット受け部材52が一段分下降され、基準位置に復帰される。これにより、図3(A)と図3(E)との対比から解るように、カセット受け部材52に装着されたカセット38の上下関係が逆転され、カセット38の入れ替え作業が終了する。
【0052】
このように本実施形態に係る印刷版自動露光装置10の給版部15では、要求サイズと異なるサイズの印刷版12が収容された別のカセット38についてはカセット収容部40の空いた領域54にカセット受け部材52を使って予め収納させておき、カセット38の出し入れをするために元々空けておかなければならない開口部58の隣接スペースをカセット入れ替え時のカセットストック部64(不要カセット退避スペース)として利用(活用)することができる。これにより、不要なカセット38をストックしておくためのスペースを装置外の別の場所に確保する必要がなくなり、省スペース化を図ることができる。
【0053】
また、本実施形態に係る印刷版自動露光装置10の給版部15では、カセット入れ替え時には、不要カセット38をカセット受け部材52からカセットストック部64のガイドレール62上に一旦退避させてその位置に保持させることができるので、作業者の作業労力も軽減される。換言すれば、容易にカセット38の入れ替えを行うことができる。
【0054】
さらに、本実施形態に係る印刷版の給版装置10の給版部15では、前扉60の内側にガイドレール62を取り付けるだけで不要カセット保持手段を構成したので、低コストで済む。
【0055】
なお、上述した本実施形態では、前扉60を開いたときにガイドレール62が現れてカセットストック部64が形成される構成を採ったが、これに限らず、仮扉或いは仕切り等を着脱可能に取り付けることで、前扉60を開放しっぱなしにする構成を採ってもよい。さらに簡素化して、前扉60を始めから無くしておいてもよい。この場合、一例として、カセット収容部40内にガイドレールを進退可能に配設し、不要カセットを退避させる際には当該ガイドレールをカセット収容部40内から装置外部へ引出すようにすればよい。
【0056】
また、上述した本実施形態では、カセット受け部材52がカセット収容部40の内部にのみ存在する構成を採ったが、これに限らず、他の構成を採ることも可能である。すなわち、カセット受け部材に相当する部材が棚構造である場合において、当該棚の下端部にキャスタ等を付けてカセット収容部40内に出し入れ可能に構成すると共に、当該棚に昇降機能を付加することができれば、開口部58を通して棚ごと装置外へ退出させ、装置外にて前扉60を使ったカセット38の交換作業(即ち、前述したカセット受け部材52に対する操作と同様の操作)を行い、カセット38の入れ替えが終了したら、再び当該棚をカセット収容部40内に戻す構成を採ることも可能である。
【0057】
さらに、上述した本実施形態では、カセット受け部材52を二段構造にしたが、カセット受け部材52の移動を妨げない範囲で三段以上の構造にしてもよい。
【0058】
また、上述した本実施形態では、図3(A)から図3(D)の順にカセット受け部材52を移動させることで、上段側のカセット38と下段側のカセット38とを入れ替える構成を採ったが、カセット受け部材を何段構造にするか、或いは、給版部の下方領域(空いたスペース)をどの程度確保できるのか、といった観点を考慮して、種々の手順変更が可能である。
【0059】
さらに、上述した本実施形態では、不要カセット保持手段としてガイドレール62を用いたが、これに限らず、不要なカセットを一時的に保持できる構成であれば、すべて適用可能である。例えば、ガイドレールに替えて、複数個のプーリを所定間隔ごとに設置してもよいし、複数個の折り畳み式(可動式)の係止部材(カセットを載せることが可能なV字状等のフック等)を所定間隔ごとに設置してもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る印刷版の給版装置は、カセット装着部の空いたスペースに、別のカセットを予め装着させておくと共に、枚葉位置に位置するカセットと前記別のカセットとが装置高さ方向へ複数段に並ぶように配置し、さらに、カセット装着部の側方でかつカセットの出し入れを行うための開口部に隣接する位置に、枚葉位置に相当する段に装着されたカセットを別の段に装着された別のカセットと入れ替える際に、不要なカセットを一時的に退避させてその位置に保持する不要カセット退避部を設けたので、カセットの入れ替え作業を手動で行うタイプにおいて、省スペース化を図ることができ、しかも作業者の作業労力を軽減させることができるという優れた効果を有する。
【0061】
請求項2記載の本発明に係る印刷版の給版装置は、カセット装着部の空いたスペースに、装置高さ方向へ移動可能とされかつ枚葉位置に位置するカセットと別のカセットとが上下複数段に装着可能とされたカセット受け部材を配置し、さらに、カセット装着部の側面に形成されてカセットの出し入れをするための開口部を開閉する扉の内側でかつ当該扉を開放させたときに前記カセット受け部材に装着されたカセットの水平方向への移動軌跡上に、枚葉位置に相当する段に装着されたカセットを別の段に装着されたカセットと入れ替える際に不要なカセットを一時的に退避させてその位置に保持する不要カセット保持手段を設けたので、カセットの入れ替え作業を手動で行うタイプにおいて、省スペース化を図ることができ、しかも作業者の作業労力を軽減させることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る印刷版自動露光装置の概略構成を示す全体構成図である。
【図2】前扉が開かれてカセットストック部が形成された状態を示す印刷版自動露光装置の概略平面図である。
【図3】カセットの入れ替え手順を説明するための説明図である。
【符号の説明】
12 印刷版
14 露光部(次工程の被給版部)
15 給版部(印刷版の給版装置)
38 カセット
40 収容ユニット(カセット装着部)
52 カセット受け部材
54 領域(空いたスペース)
58 開口部
60 前扉
62 ガイドレール(不要カセット保持手段)
64 カセットストック部(不要カセット退避部)
Claims (2)
- 多数枚の印刷版が積層状態で収容されたカセットを装着することが可能とされかつ当該カセットとサイズが異なる別の印刷版が積層状態で収容された別のカセットとの入れ替え作業を手作業にて行う方式のカセット装着部を有し、当該カセット装着部の枚葉位置に位置するカセットから一枚ずつ印刷版を枚葉して次工程の被給版部へ搬送する印刷版の給版装置であって、
前記カセット装着部の空いたスペースに、前記別のカセットを予め装着させておくと共に、前記枚葉位置に位置するカセットと前記別のカセットとが装置高さ方向へ複数段に並ぶように配置し、
さらに、前記カセット装着部の側方でかつ前記カセットの出し入れを行うための開口部に隣接する位置に、枚葉位置に相当する段に装着されたカセットを別の段に装着された別のカセットと入れ替える際に、不要なカセットを一時的に退避させてその位置に保持する不要カセット退避部を設けた、
ことを特徴とする印刷版の給版装置。 - 多数枚の印刷版が積層状態で収容されたカセットを装着することが可能とされかつ当該カセットとサイズが異なる別の印刷版が積層状態で収容された別のカセットとの入れ替え作業を手作業にて行う方式のカセット装着部を有し、当該カセット装着部の枚葉位置に位置するカセットから一枚ずつ印刷版を枚葉して次工程の被給版部へ搬送する印刷版の給版装置であって、
前記カセット装着部の空いたスペースに、装置高さ方向へ移動可能とされかつ前記枚葉位置に位置するカセットと前記別のカセットとが上下複数段に装着可能とされたカセット受け部材を配置し、
さらに、前記カセット装着部の側面に形成されて前記カセットの出し入れをするための開口部を開閉する扉の内側でかつ当該扉を開放させたときに前記カセット受け部材に装着されたカセットの水平方向への移動軌跡上に、枚葉位置に相当する段に装着されたカセットを別の段に装着されたカセットと入れ替える際に不要なカセットを一時的に退避させてその位置に保持する不要カセット保持手段を設けた、
ことを特徴とする印刷版の給版装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002312195A JP2004142921A (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | 印刷版の給版装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002312195A JP2004142921A (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | 印刷版の給版装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004142921A true JP2004142921A (ja) | 2004-05-20 |
Family
ID=32457159
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002312195A Pending JP2004142921A (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | 印刷版の給版装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004142921A (ja) |
-
2002
- 2002-10-28 JP JP2002312195A patent/JP2004142921A/ja active Pending
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