JP2004142668A - 車両の差動制限制御装置 - Google Patents

車両の差動制限制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004142668A
JP2004142668A JP2002311568A JP2002311568A JP2004142668A JP 2004142668 A JP2004142668 A JP 2004142668A JP 2002311568 A JP2002311568 A JP 2002311568A JP 2002311568 A JP2002311568 A JP 2002311568A JP 2004142668 A JP2004142668 A JP 2004142668A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
control
differential
vehicle
rotation speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002311568A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4263459B2 (ja
Inventor
Koji Matsuno
松野 浩二
Eiji Tatsumi
辰己 英治
Atsushi Fukuda
福田 淳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
Priority to JP2002311568A priority Critical patent/JP4263459B2/ja
Priority to US10/690,988 priority patent/US6932180B2/en
Priority to EP03024476A priority patent/EP1413468B1/en
Priority to DE60327732T priority patent/DE60327732D1/de
Publication of JP2004142668A publication Critical patent/JP2004142668A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4263459B2 publication Critical patent/JP4263459B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K23/00Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for
    • B60K23/08Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for for changing number of driven wheels, for switching from driving one axle to driving two or more axles
    • B60K23/0808Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for for changing number of driven wheels, for switching from driving one axle to driving two or more axles for varying torque distribution between driven axles, e.g. by transfer clutch
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K17/00Arrangement or mounting of transmissions in vehicles
    • B60K17/34Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles
    • B60K17/344Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles having a transfer gear
    • B60K17/346Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles having a transfer gear the transfer gear being a differential gear
    • B60K17/3462Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles having a transfer gear the transfer gear being a differential gear with means for changing distribution of torque between front and rear wheels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2520/00Input parameters relating to overall vehicle dynamics
    • B60W2520/10Longitudinal speed
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2520/00Input parameters relating to overall vehicle dynamics
    • B60W2520/28Wheel speed

Abstract

【課題】ドライバによる差動制限クラッチの締結力の調整を考慮しつつ、運転状態等に対応した自然で最適な車両運動性能を実現する。
【解決手段】センタデファレンシャル差動制限制御部50のモード設定部54は、基本的には、モード切換スイッチ35からの信号に従って、4WDオートモード制御演算部52か、或いは、4WDマニュアルモード制御演算部53に対して演算値の出力実行命令を出力するが、イグニッションスイッチ34がONされた初期状態では、新たにモード切換スイッチ35によって4WDマニュアルモードが選択されるまでは、4WDオートモード制御演算部52に対して演算値の出力実行命令を出力する。また、車速Vが予め設定した閾値VHを超えた運転状態では、4WDオートモード制御演算部52に対して演算値の出力実行命令を出力する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、4輪駆動車の前軸と後軸との間のデファレンシャル装置等に配設して、前輪側の回転軸と後輪側の回転軸との差動制限制御を実行する車両の差動制限制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両においては、4輪駆動車における前後駆動力配分制御や、前後輪或いは左右輪の差動制限制御等の車両の駆動力の伝達制御には、油圧多板クラッチ等のクラッチ締結力を可変制御して行うものが多い。このようなクラッチ締結力を可変制御する差動制限制御は、その制御特性によって車両の走行性能が大きく変化することは勿論、同じ制御ロジック及び定数であっても、タイヤ等の経時変化や路面状況の違いによっても車両の走行性能は変化する。また、ドライバが求める車両の走行性能も個人差や運転状況の違いによって千差万別である。
【0003】
このようなことから、ドライバが路面状態、走行条件等を判断してマニュアル操作で直接差動制限トルクを設定し、任意のトルク配分状態を実現できる車両用前後トルク配分制御装置の技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−132914号広報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ドライバの意図する車両の走行性能を実現するためには、様々な運転状態や路面状態等に応じて差動制限トルクを適切に可変制御する必要があり、上述の特許文献1の如く、マニュアル操作で差動制限トルクを直接変更するだけでは、狙いどおりに差動制限トルクを調節し、最適な車両の走行性能を実現することは困難である。また、ドライバがマニュアル操作により、センタデファレンシャルの差動制限クラッチを解放の状態で走行した場合は低μ路等において車両がスピン傾向となる等の思わぬ車両挙動となる可能性がある。逆に、ドライバがマニュアル操作により、差動制限クラッチを締結した状態で長時間走行すると駆動系に内部循環トルク等の無理な負荷がかかる場合がある。更に、ドライバのマニュアル操作による差動制限クラッチの締結では、燃費の悪化を招く可能性もある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ドライバによる差動制限クラッチの締結力の調整を考慮しつつ、運転状態等に対応した自然で最適な車両の走行性能を実現することができる車両の差動制限制御装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1記載の本発明による車両の差動制限制御装置は、前輪側の回転軸と後輪側の回転軸との間に介装し、上記前輪側の回転軸と上記後輪側の回転軸への駆動力の伝達を可変自在なクラッチ手段を備えた車両の差動制限制御装置において、車両の走行状態に応じて自動で上記クラッチ手段の締結力を演算設定する自動クラッチ制御手段と、上記クラッチ手段に手動により選択した締結力を設定する手動クラッチ制御手段と、上記自動クラッチ制御手段と上記手動クラッチ制御手段のどちらかを選択し上記クラッチ手段の締結力を出力させる制御選択手段とを有し、上記制御選択手段は、イグニッションスイッチがONされた初期状態では、上記手動クラッチ制御手段による上記クラッチ手段の締結力の出力が新たに選択されるまでは上記自動クラッチ制御手段による上記クラッチ手段の締結力を出力させることを特徴としている。
【0008】
また、請求項2記載の本発明による車両の差動制限制御装置は、前輪側の回転軸と後輪側の回転軸との間に介装し、上記前輪側の回転軸と上記後輪側の回転軸への駆動力の伝達を可変自在なクラッチ手段を備えた車両の差動制限制御装置において、車両の走行状態に応じて自動で上記クラッチ手段の締結力を演算設定する自動クラッチ制御手段と、上記クラッチ手段に手動により選択した締結力を設定する手動クラッチ制御手段と、上記自動クラッチ制御手段と上記手動クラッチ制御手段のどちらかを選択し上記クラッチ手段の締結力を出力させる制御選択手段とを有し、上記制御選択手段は、車速が予め設定した閾値を超えた運転状態では、上記自動クラッチ制御手段による上記クラッチ手段の締結力を出力させることを特徴としている。
【0009】
更に、請求項3記載の本発明による車両の差動制限制御装置は、前輪側の回転軸と後輪側の回転軸との間に介装し、上記前輪側の回転軸と上記後輪側の回転軸への駆動力の伝達を可変自在なクラッチ手段を備えた車両の差動制限制御装置において、車両の走行状態に応じて自動で上記クラッチ手段の締結力を演算設定する自動クラッチ制御手段と、上記クラッチ手段に手動により選択した締結力を設定する手動クラッチ制御手段と、上記自動クラッチ制御手段と上記手動クラッチ制御手段のどちらかを選択し上記クラッチ手段の締結力を出力させる制御選択手段とを有し、上記制御選択手段は、イグニッションスイッチがONされた初期状態では、上記手動クラッチ制御手段による上記クラッチ手段の締結力の出力が新たに選択されるまでは上記自動クラッチ制御手段による上記クラッチ手段の締結力を出力させる一方、車速が予め設定した閾値を超えた運転状態では、上記自動クラッチ制御手段による上記クラッチ手段の締結力を出力させることを特徴としている。
【0010】
また、請求項4記載の本発明による車両の差動制限制御装置は、請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の車両の差動制限制御装置において、上記自動クラッチ制御手段は、上記前輪側の回転軸と上記後輪側の回転軸との間の目標とする差動回転数を設定する目標差動回転数設定手段と、上記前輪側の回転軸と上記後輪側の回転軸との間の実際の差動回転数を検出する実差動回転数検出手段と、上記目標とする差動回転数と上記実際の差動回転数との偏差を求め、少なくとも該偏差の積分項に関する極性を用いて切り替え関数を構成し、スライディングモード制御を適応し、上記クラッチ手段の締結力を演算設定するクラッチトルク演算設定手段とを有していることを特徴としている。
【0011】
すなわち、請求項1記載の車両の差動制限制御装置は、自動クラッチ制御手段では、車両の走行状態に応じて自動で、前輪側の回転軸と後輪側の回転軸との間に介装し前輪側の回転軸と後輪側の回転軸への駆動力の伝達を可変自在なクラッチ手段の締結力を演算設定し、手動クラッチ制御手段では、上記クラッチ手段に手動により選択した締結力を設定し、制御選択手段では、自動クラッチ制御手段と手動クラッチ制御手段のどちらかを選択しクラッチ手段の締結力を出力させる。この際、制御選択手段は、イグニッションスイッチがONされた初期状態では、手動クラッチ制御手段によるクラッチ手段の締結力の出力が新たに選択されるまでは自動クラッチ制御手段によるクラッチ手段の締結力を出力させる。このため、例えドライバが手動クラッチ制御手段を選択したままイグニッションスイッチをOFFとして降車した場合であっても、次回発進の際には必ず自動クラッチ制御手段が選択されて最適なクラッチ締結力が得られるので、ドライバによる差動制限クラッチの締結力の調整を考慮しつつ、運転状態等に応じた自然で最適な車両運動性能を実現することができる。
【0012】
また、請求項2記載の車両の差動制限制御装置は、自動クラッチ制御手段では、車両の走行状態に応じて自動で、前輪側の回転軸と後輪側の回転軸との間に介装し前輪側の回転軸と後輪側の回転軸への駆動力の伝達を可変自在なクラッチ手段の締結力を演算設定し、手動クラッチ制御手段では、上記クラッチ手段に手動により選択した締結力を設定し、制御選択手段では、自動クラッチ制御手段と手動クラッチ制御手段のどちらかを選択しクラッチ手段の締結力を出力させる。この際、制御選択手段は、車速が予め設定した閾値を超えた運転状態では、自動クラッチ制御手段によるクラッチ手段の締結力を出力させる。このため、車速が速くなり、ドライバが手動クラッチ制御手段で設定するクラッチ手段の締結力では最適なクラッチトルクの設定が困難と判断できる場合には、自動クラッチ制御手段が選択されて最適なクラッチ締結力が得られるので、ドライバによる差動制限クラッチの締結力の調整を考慮しつつ、運転状態等に応じた自然で最適な車両運動性能を実現することができる。
【0013】
更に、請求項3記載の車両の差動制限制御装置は、自動クラッチ制御手段では、車両の走行状態に応じて自動で、前輪側の回転軸と後輪側の回転軸との間に介装し前輪側の回転軸と後輪側の回転軸への駆動力の伝達を可変自在なクラッチ手段の締結力を演算設定し、手動クラッチ制御手段では、上記クラッチ手段に手動により選択した締結力を設定し、制御選択手段では、自動クラッチ制御手段と手動クラッチ制御手段のどちらかを選択しクラッチ手段の締結力を出力させる。この際、制御選択手段は、イグニッションスイッチがONされた初期状態では、上記手動クラッチ制御手段による上記クラッチ手段の締結力の出力が新たに選択されるまでは上記自動クラッチ制御手段による上記クラッチ手段の締結力を出力させる一方、車速が予め設定した閾値を超えた運転状態では、上記自動クラッチ制御手段による上記クラッチ手段の締結力を出力させる。このため、例えドライバが手動クラッチ制御手段を選択したままイグニッションスイッチをOFFとして降車した場合であっても、次回発進の際には必ず自動クラッチ制御手段が選択されて最適なクラッチ締結力が得られる。また、車速が速くなり、ドライバが手動クラッチ制御手段で設定するクラッチ手段の締結力では最適なクラッチトルクの設定が困難と判断できる場合には、自動クラッチ制御手段が選択されて最適なクラッチ締結力が得られる。従って、ドライバによる差動制限クラッチの締結力の調整を考慮しつつ、運転状態等に応じた自然で最適な車両運動性能を実現することができる。
【0014】
ここで、請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の車両の差動制限制御装置では、請求項4記載のように、自動クラッチ制御手段は、具体的には、目標差動回転数設定手段で前輪側の回転軸と上記後輪側の回転軸との間の目標とする差動回転数を設定し、実差動回転数検出手段で前輪側の回転軸と後輪側の回転軸との間の実際の差動回転数を検出し、クラッチトルク演算設定手段で目標とする差動回転数と実際の差動回転数との偏差を求め、少なくとも該偏差の積分項に関する極性を用いて切り替え関数を構成し、スライディングモード制御を適応し、クラッチ手段の締結力を演算設定する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図6は本発明の実施の一形態を示し、図1は車両の駆動系とセンタデファレンシャル差動制限制御部の概略説明図、図2はセンタデファレンシャル差動制限制御部の機能ブロック図、図3は4WDオートモード制御演算部の機能ブロック図、図4は車速と前後軸間制御開始差動回転数の基本値マップの一例を示す説明図、図5は横加速度に基づく前後軸間制御開始差動回転数の補正係数マップの一例を示す説明図、図6は前後駆動力配分制御プログラムのフローチャートである。
【0016】
図1において、符号1は車両前部に配置されたエンジンを示し、このエンジン1による駆動力は、エンジン1後方の自動変速装置(トルクコンバータ等も含んで図示)2からトランスミッション出力軸2aを経てセンタデファレンシャル装置3に伝達される。そして、センタデファレンシャル装置3から後輪側には、リヤドライブ軸4、プロペラシャフト5、ドライブピニオン6を介して後輪終減速装置7に入力される一方、前輪側には、トランスファドライブギヤ8、トランスファドリブンギヤ9、ドライブピニオン軸部となっているフロントドライブ軸10を介して前輪終減速装置11に入力される。ここで、自動変速装置2、センタデファレンシャル装置3および前輪終減速装置11等は、一体にケース12内に設けられている。
【0017】
後輪終減速装置7に入力された駆動力は、後輪左ドライブ軸13RLを経て左後輪14RLに伝達される一方、後輪右ドライブ軸13RRを経て右後輪14RRに伝達される。また、前輪終減速装置11に入力された駆動力は、前輪左ドライブ軸13FLを経て左前輪14FLに伝達される一方、前輪右ドライブ軸13FRを経て右前輪14FRに伝達される。
【0018】
センタデファレンシャル装置3は、入力側のトランスミッション出力軸2aに大径の第1のサンギヤ15が形成されており、この第1のサンギヤ15が小径の第1のピニオン16と噛合して第1の歯車列が構成されている。
【0019】
また、後輪への出力を行うリヤドライブ軸4には、小径の第2のサンギヤ17が形成されており、この第2のサンギヤ17が大径の第2のピニオン18と噛合して第2の歯車列が構成されている。
【0020】
第1のピニオン16と第2のピニオン18は、ピニオン部材19に一体に形成されており、複数(例えば3個)のピニオン部材19が、キャリア20に設けた固定軸に回転自在に軸支されている。そして、このキャリア20の前端には、トランスファドライブギヤ8が連結され、前輪への出力が行われる。
【0021】
また、キャリア20には、前方からトランスミッション出力軸2aが回転自在に挿入される一方、後方からはリヤドライブ軸4が回転自在に挿入されて、空間中央に第1のサンギヤ15と第2のサンギヤ17を格納している。そして、複数のピニオン部材19の各第1のピニオン16が第1のサンギヤ15に、各第2のピニオン18が第2のサンギヤ17に、共に噛合されている。
【0022】
こうして、入力側の第1のサンギヤ15に対し、第1,第2のピニオン16,18、及び、第2のサンギヤ17を介して後輪側の回転軸とし、第1,第2のピニオン16,18のキャリア20を介して前輪側の回転軸として噛み合い構成され、リングギヤの無い複合プラネタリギヤを成している。
【0023】
そしてかかる複合プラネタリギヤ式センタデファレンシャル装置3は、第1,第2のサンギヤ15,17、および、これらサンギヤ15,17の周囲に複数個配置される第1,第2のピニオン16,18の歯数を適切に設定することで差動機能を有する。
【0024】
また、第1,第2のピニオン16,18と第1,第2のサンギヤ15,17との噛み合いピッチ半径を適切に設定することで、基準トルク配分を所望の配分(例えば、後輪偏重にした不等トルク配分)にする。
【0025】
センタデファレンシャル装置3は、第1,第2のサンギヤ15,17と第1,第2のピニオン16,18とを例えばはすば歯車にし、第1の歯車列と第2の歯車列のねじれ角を異にしてスラスト荷重を相殺させることなくスラスト荷重を残留させる。更に、ピニオン部材19の両端で発生する摩擦トルクを、第1,第2のピニオン16,18とキャリア20に設けた固定軸の表面に噛み合いによる分離、接線荷重の合成力が作用し摩擦トルクが生じるように設定する。こうして、入力トルクに比例した差動制限トルクを得られるようにすることで、このセンタデファレンシャル装置3自体によっても差動制限機能が得られるようになっている。
【0026】
また、センタデファレンシャル装置3の2つの出力部材、すなわちキャリヤ20とリヤドライブ軸4との間には、前後輪間の駆動力配分を可変する、クラッチ手段としての多板クラッチを採用したセンタデフクラッチ(トランスファクラッチ)21が設けられている。そして、このトランスファクラッチ21の締結力を制御することで、前後輪のトルク配分が、前後50:50の直結による4WDから、センタデファレンシャル装置3によるトルク配分比(例えば前後35:65)の範囲で可変制御することが可能となっている。
【0027】
トランスファクラッチ21は、複数のソレノイドバルブを擁した油圧回路で構成するセンタデフクラッチ駆動部60と接続されており、このセンタデフクラッチ駆動部60で発生される油圧で解放、連結が行われる。そして、センタデフクラッチ駆動部60を駆動させる制御信号(各ソレノイドバルブに対する出力信号)は、後述のセンタデファレンシャル差動制限制御部50から出力される。
【0028】
一方、後輪終減速装置7は、ベベルギヤ式の差動機構部22と、この左右輪間の差動制限を行う、多板クラッチを採用したリヤデフクラッチ23を備えて構成されており、リヤデフクラッチ23は、ドライブピニオン6が噛合されるリングギヤ24が固定されたデフケース25と後輪右ドライブ軸13RRとの間に設けられている。
【0029】
また、前輪終減速装置11も、後輪終減速装置7と略同様に構成され、ベベルギヤ式の差動機構部26と、この左右輪間の差動制限を行う、多板クラッチを採用したフロントデフクラッチ27を備えて構成されている。そして、フロントデフクラッチ27は、フロントドライブ軸10のドライブピニオンが噛合されるリングギヤ28が固定されたデフケース29と前輪右ドライブ軸13FRとの間に設けられている。
【0030】
上述のセンタデファレンシャル差動制限制御部50には、制御に必要な信号が後述の如く各センサ類から入力される。
すなわち、各車輪14FL,14FR,14RL,14RRの車輪速度ωfl,ωfr,ωrl,ωrrが車輪速度センサ31FL,31FR,31RL,31RRにより検出されて、センタデファレンシャル差動制限制御部50に入力される。また、センタデファレンシャル差動制限制御部50には、車両に生じている横加速度Gyが横加速度センサ32から入力される。更に、車両には、図示しないブレーキペダルの踏み込み時にONするブレーキスイッチ33が設けられており、このブレーキスイッチ33からのON−OFF信号も、センタデファレンシャル差動制限制御部50に入力される。また、車両のイグニッションスイッチ34のON−OFF信号もセンタデファレンシャル差動制限制御部50に入力される。更に、車両には、この車両のトランスファクラッチ21による前後駆動力配分制御を車両の運動状態に応じて自動で行う(4WDオートモード)か、或いは、ドライバが好みの配分で手動で行う(4WDマニュアルモード)かの選択を行うモード切換スイッチ35が設けられており、このモード切換スイッチ35からの選択信号がセンタデファレンシャル差動制限制御部50に入力される。そして、ドライバが4WDマニュアルモードを選択した際には、ドライバは特性変更ダイヤル36を操作することにより、トランスファクラッチ21の締結力をフリー状態からロック状態の間で自由に選択するようになっている。また、ドライバが現在選択している前後駆動力配分制御(4WDオートモード或いは4WDマニュアルモード)は、インストルメントパネルのコンビネーションメータ内に所定に設けた表示ランプ37を点灯させることにより、ドライバに報知するように構成されている。また、車両には、制動時における車輪のロックを防止する公知のアンチロックブレーキシステム(ABS)が搭載されており、このABS制御装置38からのABSの作動状態を示す信号(ABS作動時にONとなる信号)も、センタデファレンシャル差動制限制御部50に入力される。
【0031】
センタデファレンシャル差動制限制御部50は、マイクロコンピュータとその周辺回路とで構成され、図2に示すように、車速演算部51、4WDオートモード制御演算部52、4WDマニュアルモード制御演算部53、モード設定部54、クラッチトルク演算部55から主要に構成されている。
【0032】
車速演算部51は、4輪の車輪速センサ、すなわち各車輪速度センサ31FL,31FR,31RL,31RRから各車輪14FL,14FR,14RL,14RRの車輪速度ωfl,ωfr,ωrl,ωrrが入力され、例えばこれらの平均を演算することにより車速V(=(ωfl,ωfr,ωrl,ωrr)/4)を演算し、4WDオートモード制御演算部52、モード設定部54に出力する。
【0033】
4WDオートモード制御演算部52は、各車輪速度センサ31FL,31FR,31RL,31RRから各車輪14FL,14FR,14RL,14RRの車輪速度ωfl,ωfr,ωrl,ωrrが、横加速度センサ32から横加速度Gyが、ブレーキスイッチ33からブレーキスイッチ信号が、車速演算部51から車速Vが、モード設定部54から演算値の出力実行命令の信号が入力される。
【0034】
この4WDオートモード制御演算部52は、自動クラッチ制御手段として設けられるもので、具体的には、後述する如く、前後軸間の目標差動回転数Δωctrft、Δωctrrt、前輪側の左右輪間の目標差動回転数ΔωFtt、後輪側の左右輪間の目標差動回転数ΔωRrtを演算し、前後軸間の実差動回転数Δωctrf、Δωctrr、前輪側の左右輪間の実差動回転数ΔωFt、後輪側の左右輪間の実差動回転数ΔωRrを演算する。そして、これらそれぞれの偏差εctrf、εctrr、εFt、εRrを求め、少なくとも該偏差の積分項に関する極性を用いて切り替え関数を構成し、スライディングモード制御を適応し、これに更に偏差比例分を考慮して、クラッチトルクTlsdfbを演算する。こうして、演算したクラッチトルクTlsdfbは、モード設定部54から演算値の出力実行命令が入力された際に、クラッチトルク演算部55に出力される。
【0035】
すなわち、4WDオートモード制御演算部52は、図3に示すように、ブレーキスイッチディレイ処理部52a、前後軸実差動回転数演算部52b、前輪側左右実差動回転数演算部52c、後輪側左右実差動回転数演算部52d、制御開始差動回転数演算部52e、目標差動回転数設定部52f、スライディングモード制御クラッチトルク演算部52g、偏差比例制御クラッチトルク演算部52h、フィードバック制御クラッチトルク演算出力部52iから主要に構成されている。
【0036】
ブレーキスイッチディレイ処理部52aは、ブレーキスイッチ33からのON−OFF信号が入力され、ハンチング防止のためブレーキスイッチ33がON状態からOFF状態に切り替わるときに所定の短いディレイ時間が設定され、ブレーキスイッチ33がON状態からOFF状態に切り替わるときにこのディレイ時間が経過して初めてブレーキスイッチ33がOFF状態とされる(尚、OFF状態からON状態に切り替わるときにはディレイ処理は行われない)。このブレーキスイッチディレイ処理部52aでディレイ処理されたブレーキスイッチ信号は、スライディングモード制御クラッチトルク演算部52g、偏差比例制御クラッチトルク演算部52hに出力される。
【0037】
前後軸実差動回転数演算部52bは、各車輪速度センサ31FL,31FR,31RL,31RRから各車輪14FL,14FR,14RL,14RRの車輪速度ωfl,ωfr,ωrl,ωrrが入力される。そして、これら車輪速度から、2種類の前後軸間の実差動回転数Δωctrf、Δωctrrを以下の(1)、(2)式により演算する。
Δωctrf=((ωfl+ωfr)−(ωrl+ωrr))/2  …(1)
Δωctrr=((ωrl+ωrr)−(ωfl+ωfr))/2  …(2)
この際、前軸の回転数が後軸の回転数より早い場合には、Δωctrfは正の値、Δωctrrは負の値となり、前軸の回転数が後軸の回転数より遅い場合には、逆に、Δωctrfは負の値、Δωctrrは正の値となる。こうして演算された前後軸間の実差動回転数Δωctrf、Δωctrrは、スライディングモード制御クラッチトルク演算部52g、偏差比例制御クラッチトルク演算部52hに出力される。尚、このように2種類の前後軸間の実差動回転数Δωctrf、Δωctrrを演算するのは、後述のクラッチトルクの演算において、前後軸間の実差動回転数Δωctrf、Δωctrrの正負により、早い回転数の回転軸から遅い回転数の軸にトルクを伝達するようにクラッチトルクの設定をするためである。
【0038】
前輪側左右実差動回転数演算部52cは、前輪側左右輪の車輪速度センサ31FL,31FRから左右前輪14FL,14FRの車輪速度ωfl,ωfrが入力され、横加速度センサ32から横加速度Gyが入力されて、車両の旋回状態(直進状態も含む)に応じて以下の(3)、(4)、(5)式の何れかにより、左前輪14FLと右前輪14FRとの間の実際の差動回転数ΔωFtを演算する。この際、車両の旋回状態は、横加速度Gyにより判定し、横加速度の絶対値|Gy|が予め設定しておいた所定値Ays以下の場合は車両は略直進状態と判定し、横加速度Gyが所定値Aysより大きい場合は車両は左旋回状態、横加速度Gyが所定値−Aysより小さい場合は車両は右旋回状態と判定する。尚、車両の旋回状態は、その他、ヨーレートや舵角等によっても判定可能であり、これらから判定するようにしても良い。
右旋回時…ΔωFt=ωfr−ωfl     …(3)
左旋回時…ΔωFt=ωfl−ωfr     …(4)
略直進時…ΔωFt=|ωfr−ωfl|   …(5)
尚、左右両方の車輪がスリップしていない状態においては、旋回外輪の方が車輪速度が速くなるため(3)、(4)式で得られる実際の差動回転数ΔωFtは負の値となる。こうして、演算された左前輪14FLと右前輪14FRとの間の実際の差動回転数ΔωFtは、スライディングモード制御クラッチトルク演算部52g、及び、偏差比例制御クラッチトルク演算部52hに出力される。
【0039】
後輪側左右実差動回転数演算部52dは、後輪側左右輪の車輪速度センサ31RL,31RRから左右後輪14RL,14RRの車輪速度ωrl,ωrrが入力され、横加速度センサ32から横加速度Gyが入力されて、車両の旋回状態(直進状態も含む)に応じて以下の(6)、(7)、(8)式の何れかにより、左後輪14RLと右後輪14RRとの間の実際の差動回転数ΔωRrを演算する。この際、車両の旋回状態は、上述の前輪側左右実差動回転数演算部50eと同様、横加速度Gyにより判定し、横加速度の絶対値|Gy|が予め設定しておいた所定値Ays以下の場合は車両は略直進状態と判定し、横加速度Gyが所定値Aysより大きい場合は車両は左旋回状態、横加速度Gyが所定値−Aysより小さい場合は車両は右旋回状態と判定する。尚、車両の旋回状態は、その他、ヨーレートや舵角等によっても判定可能であり、これらから判定するようにしても良い。
右旋回時…ΔωRr=ωrr−ωrl     …(6)
左旋回時…ΔωRr=ωrl−ωrr     …(7)
略直進時…ΔωRr=|ωrr−ωrl|   …(8)
尚、左右両方の車輪がスリップしていない状態においては、旋回外輪の方が車輪速度が速くなるため(6)、(7)式で得られる実際の差動回転数ΔωRrは負の値となる。こうして、演算された左後輪14RLと右後輪14RRとの間の実際の差動回転数ΔωRrは、スライディングモード制御クラッチトルク演算部52g、及び、偏差比例制御クラッチトルク演算部52hに出力される。
【0040】
以上の前後軸実差動回転数演算部52b、前輪側左右実差動回転数演算部52c、及び、後輪側左右実差動回転数演算部52dは、自動クラッチ制御手段における実差動回転数検出手段として設けられている。
【0041】
制御開始差動回転数演算部52eは、横加速度センサ32から横加速度Gyが、車速演算部51から車速Vがそれぞれ入力される。そして、前後軸間の実差動回転数Δωctrfの実際の差動回転数の下限値となる制御開始差動回転数(前後軸間制御開始差動回転数Δωctrfs)を、車速V、横加速度Gyに応じ、予め設定しておいたマップを参照し、演算設定する。また、前後軸間の実差動回転数Δωctrrの実際の差動回転数の下限値となる制御開始差動回転数(前後軸間制御開始差動回転数Δωctrrs)を、横加速度Gyに応じ、予め設定しておいたマップを参照し、演算設定する。更に、左前輪14FLと右前輪14FRとの間の実際の差動回転数ΔωFt、左後輪14RLと右前輪14RRとの間の実際の差動回転数ΔωRrのそれぞれの実際の差動回転数の下限値となる制御開始差動回転数(前輪側制御開始差動回転数ΔωFts、後輪側制御開始差動回転数ΔωRrs)として、予め設定しておいた一定値Cfts、CRrsを設定する。
【0042】
上述の前後軸間制御開始差動回転数Δωctrfsの設定では、まず、図4に示すような、車速Vと前後軸間制御開始差動回転数Δωctrfsの基本値マップから、現在の車速Vを基に前後軸間制御開始差動回転数Δωctrfsの基本値Δωctrfsbを設定する。また、図5に示すような、横加速度Gyに基づく前後軸間制御開始差動回転数Δωctrfsの補正係数マップから、現在の横加速度Gyを基に前後軸間制御開始差動回転数Δωctrfsの補正係数kωgyを求める。そして、これらを乗じて、最終的な前後軸間制御開始差動回転数Δωctrfs(=Δωctrfsb・kωgy)を演算する。
【0043】
この際、図4のマップでは、車速Vが高速になるほど前後軸間制御開始差動回転数Δωctrfsが大きく設定されるようにしているが、これは、高速ほど閾値を緩和し、高速ほどクラッチの締結度合いを緩和して燃費の向上が図れるようにするためである。また、図5のマップでは、横加速度Gyが大きくなるほど前後軸間制御開始差動回転数Δωctrfsが大きく設定されるようにしているが、これは、横加速度Gyが大きくなるほど閾値を緩和し、横加速度Gyが大きくなるほどクラッチの締結度合いを緩和し、車両の旋回性能が向上されるようにするためである。
【0044】
前後軸間制御開始差動回転数Δωctrrsの設定も、特に図示はしないが、上述の図5のような、横加速度Gyが大きくなるほど前後軸間制御開始差動回転数Δωctrrsが大きく設定されるマップにより設定される。
【0045】
ここで、それぞれの制御開始差動回転数Δωctrfs、Δωctrrs、ΔωFts、ΔωRrsは、後述の如く、前後軸間、前輪左右輪間、後輪左右輪間の差動制限制御を実行するまでどの程度許容するかを定める閾値であり、実差動回転数Δωctrf、Δωctrr、ΔωFt、ΔωRrが制御開始差動回転数Δωctrfs、Δωctrrs、ΔωFts、ΔωRrsよりも小さい場合は、トランスファクラッチ21に対する締結トルクを0とする。特に前後軸間においては、実際に制御する差動回転数が小さくなり過ぎて、トランスファクラッチ21が静止摩擦状態で連結し、トランスファクラッチ21の制御がスリップ−ロック状態となり制御の収束が遅くなり、また、制御安定性が悪化することを防止するために設定される。また、前輪左右輪間や後輪左右輪間においては、制御開始差動回転数ΔωFts、ΔωRrsが、例えば0に設定されている場合は、旋回内輪の車輪速度が旋回外輪の車輪速度より大きくなった場合、直ぐにセンタデファレンシャルの差動制限制御が実行されることとなり、それ以外の場合では、フロントデフクラッチ27やリヤデフクラッチ23が通常に作動しているとし、センタデファレンシャルの差動制限制御が、このデファレンシャル制御と干渉しないような制御設定となる。
【0046】
尚、本実施の形態では、前後軸間制御開始差動回転数Δωctrfsを、車速V、横加速度Gyに応じて設定するようになっているが、更に、センタデファレンシャル装置3に入力されるトルク(センタデフ入力トルク)をも考慮して設定するようにしても良く、また、ドライバの好みに合わせて選択的に可変できるように設定しても良い。更に、車両仕様によっては、これらのパラメータの何れか1つのみ、或いは、他の複数のパラメータの組み合わせ(例えば、横加速度Gyとセンタデフ入力トルクの組み合わせ)に応じて設定されるようにしても良く、また、一定値としても良い。
【0047】
前後軸間制御開始差動回転数Δωctrrsも同様に、本実施の形態では、横加速度Gyに応じて設定するようになっているが、更に、車速V、センタデフ入力トルク、ドライバの好みに応じて設定されるものであっても良い。また、車両仕様によっては、横加速度Gy以外のパラメータの何れか1つのみ、或いは、他の複数のパラメータの組み合わせ(例えば、横加速度Gyとセンタデフ入力トルクの組み合わせ)に応じて設定されるようにしても良く、また、一定値としても良い。
【0048】
また、前輪側制御開始差動回転数ΔωFts、後輪側制御開始差動回転数ΔωRrsは、本実施の形態では、一定値に設定されるようになっているが、前後軸間制御開始差動回転数Δωctrfs、Δωctrrsの如く、他の車両挙動を示すパラメータの1つ、或いは、複数のパラメータに応じて設定するようにしても良い。
【0049】
こうして、演算設定された、各制御開始差動回転数Δωctrfs、Δωctrrs、ΔωFts、ΔωRrsは、目標差動回転数設定部52f、スライディングモード制御クラッチトルク演算部52g、及び、偏差比例制御クラッチトルク演算部52hに出力される。
【0050】
目標差動回転数設定部52fは、制御開始差動回転数演算部52eから各制御開始差動回転数Δωctrfs、Δωctrrs、ΔωFts、ΔωRrsが入力され、それぞれの制御開始差動回転数Δωctrfs、Δωctrrs、ΔωFts、ΔωRrsを基に以下の(9)、(10)、(11)、(12)式により、前後軸間目標差動回転数Δωctrft、Δωctrrt、前輪側目標差動回転数ΔωFtt、後輪側目標差動回転数ΔωRrtを演算する。
Δωctrft=Δωctrfs+Cctrft     …(9)
Δωctrrt=Δωctrrs+Cctrrt    …(10)
ΔωFtt=ΔωFts+CFtt      …(11)
ΔωRrt=ΔωRrs+CRrt     …(12)
ここで、Cctrft、Cctrrt、CFtt、CRrは、予め演算や実験等を基に設定しておいた定数である。こうして、設定された各目標差動回転数Δωctrft、Δωctrrt、ΔωFtt、ΔωRrtは、スライディングモード制御クラッチトルク演算部52g、及び、偏差比例制御クラッチトルク演算部52hに出力される。このように、制御開始差動回転数演算部52eと、目標差動回転数設定部52fは、自動クラッチ制御手段における目標差動回転数設定手段として設けられている。
【0051】
スライディングモード制御クラッチトルク演算部52gは、ブレーキスイッチディレイ処理部52aからディレイ処理されたブレーキスイッチ信号、前後軸実差動回転数演算部52bから前後軸間の実差動回転数Δωctrf、Δωctrr、前輪側左右実差動回転数演算部52cから左前輪14FLと右前輪14FRとの間の実際の差動回転数ΔωFt、後輪側左右実差動回転数演算部52dから左後輪14RLと右前輪14RRとの間の実際の差動回転数ΔωRr、制御開始差動回転数演算部52eから各制御開始差動回転数Δωctrfs、Δωctrrs、ΔωFts、ΔωRrs、目標差動回転数設定部52fから各目標差動回転数Δωctrft、Δωctrrt、ΔωFtt、ΔωRrtが入力される。そして、このスライディングモード制御クラッチトルク演算部52gは、それぞれの回転数毎に目標差動回転数と実差動回転数との偏差を求め、少なくともこの偏差の積分項に関する極性を用いて切り替え関数を構成し、スライディングモード制御を適応し、トランスファクラッチ21のクラッチトルクを演算する。
【0052】
すなわち、各回転数毎の目標差動回転数と実差動回転数との偏差は、以下のようにして演算できる。
前後軸間の差動回転数偏差εctrf=Δωctrf−Δωctrft …(13)
前後軸間の差動回転数偏差εctrr=Δωctrr−Δωctrrt …(14)
前輪左右輪間の差動回転数偏差εFt=ΔωFt−ΔωFtt …(15)
後輪左右輪間の差動回転数偏差εRr=ΔωRr−ΔωRrt …(16)
【0053】
そして、各回転数毎のスライディングモード制御によるトランスファクラッチ21に対するクラッチトルクTSMCctrf、TSMCctrr、TSMCFt、TSMCRrは、それぞれ、以下のような切り替え関数(17)式、(20)式、(23)式、(26)式を用いて演算される。
【0054】
まず、前後軸間の差動回転数偏差εctrfを用いるスライディングモード制御によるクラッチトルクTSMCctrfの設定について説明する。
TSMCctrf=sat(xctrf)     …(17)
但し、xctrf>0のとき、TSMCctrf=sat(xctrf)=xctrf
xctrf≦0のとき、TSMCctrf=sat(xctrf)=0
Figure 2004142668
ここで、
sctrf=εctrf+ki・∫(εctrf)dt    …(19)
(但し、積分範囲は0からtまで)
また、kwctrfは微分項ゲインであり、(dεctrf/dt)>0の場合はkwu、(dεctrf/dt)≦0の場合はkwdとする。更に、Jwは慣性項、Tsgは切替ゲイン、δはチャタリング防止用定数、kiは積分項ゲインである。
【0055】
そして、実差動回転数Δωctrfが制御開始差動回転数Δωctrfsを下回った場合には、実際に制御する差動回転数が小さくなり過ぎて、トランスファクラッチ21が静止摩擦状態で連結し、トランスファクラッチ21の制御がスリップ−ロック状態となり制御の収束が遅くなり、また、制御安定性が悪化することを防止するため、クラッチトルクTSMCctrfは0とし、更に、積分値もリセット(∫(εctrf)dt=0:但し、積分範囲は0からtまで)する。また、ブレーキスイッチのON信号が入力された場合も、このブレーキ状態との干渉を避けるため、同様に、クラッチトルクTSMCctrfは0とし、積分値もリセットする。
【0056】
次に、前後軸間の差動回転数偏差εctrrを用いるスライディングモード制御によるクラッチトルクTSMCctrrの設定について説明する。
TSMCctrr=sat(xctrr)     …(20)
但し、xctrr>0のとき、TSMCctrr=sat(xctrr)=xctrr
xctrr≦0のとき、TSMCctrr=sat(xctrr)=0
Figure 2004142668
ここで、
sctrr=εctrr+ki・∫(εctrr)dt    …(22)
(但し、積分範囲は0からtまで)
また、kwctrrは微分項ゲインであり、(dεctrr/dt)>0の場合はkwu、(dεctrr/dt)≦0の場合はkwdとする。更に、Jwは慣性項、Tsgは切替ゲイン、δはチャタリング防止用定数、kiは積分項ゲインである。
【0057】
そして、実差動回転数Δωctrrが制御開始差動回転数Δωctrrsを下回った場合には、実際に制御する差動回転数が小さくなり過ぎて、トランスファクラッチ21が静止摩擦状態で連結し、トランスファクラッチ21の制御がスリップ−ロック状態となり制御の収束が遅くなり、また、制御安定性が悪化することを防止するため、クラッチトルクTSMCctrrは0とし、更に、積分値もリセット(∫(εctrr)dt=0:但し、積分範囲は0からtまで)する。また、ブレーキスイッチのON信号が入力された場合も、このブレーキ状態との干渉を避けるため、同様に、クラッチトルクTSMCctrrは0とし、積分値もリセットする。
【0058】
次に、前輪左右輪間の差動回転数偏差εFtを用いるスライディングモード制御によるクラッチトルクTSMCFtの設定について説明する。
TSMCFt=sat(xFt)     …(23)
但し、xFt>0のとき、TSMCFt=sat(xFt)=xFt
xFt≦0のとき、TSMCFt=sat(xFt)=0
Figure 2004142668
ここで、
sFt=εFt+ki・∫(εFt)dt    …(25)
(但し、積分範囲は0からtまで)
また、kwFtは微分項ゲインであり、(dεFt/dt)>0の場合はkwu、(dεFt/dt)≦0の場合はkwdとする。更に、Jwは慣性項、Tsgは切替ゲイン、δはチャタリング防止用定数、kiは積分項ゲインである。
【0059】
そして、前輪側左右輪間の実差動回転数ΔωFtが制御開始差動回転数ΔωFtsを下回った場合には、フロントデフクラッチ27の制御で十分対応可能な状態と判断し、トランスファクラッチ21の制御が不必要に干渉しないように、クラッチトルクTSMCFtは0とし、更に、積分値もリセット(∫(εFt)dt=0:但し、積分範囲は0からtまで)する。また、ブレーキスイッチのON信号が入力された場合も、このブレーキ状態との干渉を避けるため、同様に、クラッチトルクTSMCFtは0とし、積分値もリセットする。
【0060】
次に、後輪左右輪間の差動回転数偏差εRrを用いるスライディングモード制御によるクラッチトルクTSMCRrの設定について説明する。
TSMCRr=sat(xRr)     …(26)
但し、xRr>0のとき、TSMCRr=sat(xRr)=xRr
xRr≦0のとき、TSMCRr=sat(xRr)=0
Figure 2004142668
ここで、
sRr=εRr+ki・∫(εRr)dt    …(28)
(但し、積分範囲は0からtまで)
また、kwRrは微分項ゲインであり、(dεRr/dt)>0の場合はkwu、(dεRr/dt)≦0の場合はkwdとする。更に、Jwは慣性項、Tsgは切替ゲイン、δはチャタリング防止用定数、kiは積分項ゲインである。
【0061】
そして、後輪側左右輪間の実差動回転数ΔωRrが制御開始差動回転数ΔωRrsを下回った場合には、リヤデフクラッチ23の制御で十分対応可能な状態と判断し、トランスファクラッチ21の制御が不必要に干渉しないように、クラッチトルクTSMCRrは0とし、更に、積分値もリセット(∫(εRr)dt=0:但し、積分範囲は0からtまで)する。また、ブレーキスイッチのON信号が入力された場合も、このブレーキ状態との干渉を避けるため、同様に、クラッチトルクTSMCRrは0とし、積分値もリセットする。
【0062】
このように、本実施の形態のスライディングモード制御においては、偏差の積分項に関する極性を用いて切り替え関数を構成している。すなわち、切り替え関数(18)式においては、偏差の積分項sctrfを(|sctrf|+δ)で除して積分項に関する極性を求め、切り替え関数(21)式においては、偏差の積分項sctrrを(|sctrr|+δ)で除して積分項に関する極性を求め、切り替え関数(24)式においては、偏差の積分項sFtを(|sFt|+δ)で除して積分項に関する極性を求め、切り替え関数(27)式においては、偏差の積分項sRrを(|sRr|+δ)で除して積分項に関する極性を求めている。尚、δは、0で除することを防止する値ともなっている。このため、例え、それぞれの積分項の値が小さい場合であっても、この値の小ささに関係なく、その値をスライディングモード制御に利用してクラッチトルクを設定することにより、高応答に対応することが可能で、高精度でレスポンスの良いトラクション性能を実現することができるようになっている。
【0063】
こうして、スライディングモード制御クラッチトルク演算部52gで演算された各クラッチトルクTSMCctrf、TSMCctrr、TSMCFt、TSMCRrは、フィードバック制御クラッチトルク演算出力部52iに出力される。
【0064】
偏差比例制御クラッチトルク演算部52hは、ブレーキスイッチディレイ処理部52aからディレイ処理されたブレーキスイッチ信号、前後軸実差動回転数演算部52bから前後軸間の実差動回転数Δωctrf、Δωctrr、前輪側左右実差動回転数演算部52cから左前輪14FLと右前輪14FRとの間の実際の差動回転数ΔωFt、後輪側左右実差動回転数演算部52dから左後輪14RLと右前輪14RRとの間の実際の差動回転数ΔωRr、制御開始差動回転数演算部52eから各制御開始差動回転数Δωctrfs、Δωctrrs、ΔωFts、ΔωRrs、目標差動回転数設定部52fから各目標差動回転数Δωctrft、Δωctrrt、ΔωFtt、ΔωRrtが入力される。そして、この偏差比例制御クラッチトルク演算部52hは、それぞれの回転数毎に目標差動回転数と実差動回転数との偏差を後述の如く求め、この偏差に応じて実差動回転数を目標差動回転数に収束させるクラッチトルクの比例成分(クラッチトルクTpcctrf、Tpcctrr、TpcFt、TpcRr)を演算する。
【0065】
すなわち、各回転数毎の目標差動回転数と実差動回転数との偏差は、以下のようにして演算できる。
Figure 2004142668
【0066】
そして、この偏差比例制御によるクラッチトルクTpcctrf、Tpcctrr、TpcFt、TpcRrは、それぞれ以下のように算出される。
まず、前後軸間の差動回転数偏差εpctrfを用いた偏差比例制御によるクラッチトルクTpcctrfは、
εpctrf>0の場合、Tpcctrf=kp1・εpctrf+kp2・Δωctrf
εpctrf≦0の場合、Tpcctrf=kp2・Δωctrf
【0067】
次に、前後軸間の差動回転数偏差εpctrrを用いた偏差比例制御によるクラッチトルクTpcctrrは、
εpctrr>0の場合、Tpcctrr=kp1・εpctrr+kp2・Δωctrr
εpctrr≦0の場合、Tpcctrr=kp2・Δωctrr
【0068】
次に、前輪左右輪間の差動回転数偏差εpFtを用いた偏差比例制御によるクラッチトルクTpcFtは、
εpFt>0の場合、TpcFt=kp1・εpFt+ΔωFt
εpFt≦0の場合、TpcFt=ΔωFt
【0069】
次に、後輪左右輪間の差動回転数偏差εpRrを用いた偏差比例制御によるクラッチトルクTpcRrは、
εpRr>0の場合、TpcRr=kp1・εpRr+ΔωRr
εpRr≦0の場合、TpcRr=ΔωRr
ここで、kp1は第1の比例項ゲイン、kp2は第2の比例項ゲインである。
【0070】
また、上述の偏差比例制御による各クラッチトルクTpcctrf、Tpcctrr、TpcFt、TpcRrは、ブレーキスイッチのON信号が入力された場合、このブレーキ状態との干渉を避けるため、それぞれ0に設定される。
【0071】
こうして、偏差比例制御クラッチトルク演算部50jで演算された各クラッチトルクTpcctrf、Tpcctrr、TpcFt、TpcRrは、フィードバック制御クラッチトルク演算出力部52iに出力される。
【0072】
フィードバック制御クラッチトルク演算出力部52iは、スライディングモード制御クラッチトルク演算部52gから各クラッチトルクTSMCctrf、TSMCctrr、TSMCFt、TSMCRrが、偏差比例制御クラッチトルク演算部52hから各クラッチトルクTpcctrf、Tpcctrr、TpcFt、TpcRrが入力される。
【0073】
そして、以下のように、それぞれに対応した4つのクラッチトルクTctrf、Tctrr、TFt、TRrを和算により求め、得られたトルクの最大値を最終的なトランスファクラッチ21に対するフィードバック制御によるクラッチトルクTlsdfbとして設定し、モード設定部54から演算値の出力実行命令が入力された際に、このクラッチトルクTlsdfbをクラッチトルク演算部55に出力する。
すなわち、
Tctrf=TSMCctrf+Tpcctrf
Tctrr=TSMCctrr+Tpcctrr
TFt=TSMCFt+TpcFt
TRr=TSMCRr+TpcRr
Tlsdfb=MAX(Tctrf,Tctrr,TFt,TRr)  …(33)
【0074】
こうして、スライディングモード制御クラッチトルク演算部52g、偏差比例制御クラッチトルク演算部52h、フィードバック制御クラッチトルク演算出力部52iは、自動クラッチ制御手段におけるクラッチトルク演算出力手段として設けられている。
【0075】
一方、図2において、4WDマニュアルモード制御演算部53は、特性変更ダイヤル36からダイヤル位置の信号が、モード設定部54から演算値の出力実行命令の信号が入力される。
【0076】
すなわち、この4WDマニュアルモード制御演算部53は、手動クラッチ制御手段として設けられるもので、モード設定部54から演算値の出力実行命令が入力された際に、ドライバが設定した特性変更ダイヤル36のダイヤル位置に対応するクラッチトルクTlsdhをクラッチトルク演算部55に出力する。
【0077】
モード設定部54は、制御選択手段として設けられており、イグニッションスイッチ34からイグニッションスイッチ34のON−OFF信号が、モード切換スイッチ35からドライバが選択した前後駆動力配分制御の信号(4WDオートモードか、或いは、4WDマニュアルモードの選択信号)が、車速演算部51から車速Vが入力される。
【0078】
そして、このモード設定部54では、基本的には、モード切換スイッチ35からの信号に従って、4WDオートモード制御演算部52か、或いは、4WDマニュアルモード制御演算部53に対して演算値の出力実行命令を出力するが、以下の2つの場合には、4WDオートモード制御演算部52に対して演算値の出力実行命令を出力する。尚、このモード設定部54で選択された前後駆動力配分制御は、モード表示ランプ37にて表示される。
【0079】
i)イグニッションスイッチ34がONされた初期状態では、例え、モード切換スイッチ35によって4WDマニュアルモードが選択されている場合であっても、新たにモード切換スイッチ35によって4WDマニュアルモードが選択されるまでは、4WDオートモード制御演算部52に対して演算値の出力実行命令を出力する。このため、例えドライバが4WDマニュアルモードを選択したままイグニッションスイッチ35をOFFとして降車した場合であっても、次回発進の際には必ず4WDオートモードが選択されて最適なクラッチトルクが得られるので、ドライバによるトランスファクラッチ21のクラッチトルクの調整を考慮しつつ、運転状態等に応じた自然で最適な車両運動性能を実現することができる。
【0080】
ii)車速Vが予め設定した閾値VH(例えば、50〜60km/h)を超えた運転状態では、例え、モード切換スイッチ35によって4WDマニュアルモードが選択されている場合であっても、4WDオートモード制御演算部52に対して演算値の出力実行命令を出力する。このため、車速Vが速くなり、ドライバが4WDマニュアルモードで設定するトランスファクラッチ21のクラッチトルクでは最適なクラッチトルクの設定が困難と判断できる場合には、4WDオートモードが選択されて最適なクラッチ締結力が得られるので、ドライバによるトランスファクラッチ21のクラッチトルクの調整を考慮しつつ、運転状態等に応じた自然で最適な車両運動性能を実現することができる。
【0081】
クラッチトルク演算部55は、ブレーキスイッチ33からON−OFF信号が、ABS制御装置38からON−OFF信号が、4WDオートモード制御演算部52からクラッチトルクTlsdfb(モード設定部54から出力実行命令があった際)が、4WDマニュアルモード制御演算部53からクラッチトルクTlsdh(モード設定部54から出力実行命令があった際)が、それぞれ入力される。
【0082】
そして、入力された4WDオートモード制御演算部52からクラッチトルクTlsdfb、或いは、4WDマニュアルモード制御演算部53からクラッチトルクTlsdhの信号をクラッチトルクTlsdの信号に変換し、センタデフクラッチ駆動部60に出力する。
【0083】
ここで、ABS制御装置38からON信号、すなわちABS作動中の信号がある場合は、ABS制御との干渉を防止するため、クラッチトルクTlsdは、予め設定しておいた一定値CABSとする。また、ブレーキスイッチ33からブレーキスイッチのON信号がある場合も、このブレーキ状態との干渉を防止するため、クラッチトルクTlsdは、予め設定しておいた一定値Cbrkとする。
【0084】
次に、上記構成のセンタデファレンシャル差動制限制御部50における前後駆動力配分制御を図6のフローチャートで説明する。このフローチャートは、イグニッションスイッチ34がONされると所定時間毎に実行されるフローチャートで、まず、S101で必要なパラメータを読み込み、S102でイグニッションスイッチ34が未だON状態か否か判定する。
【0085】
このS102の判定で、イグニッションスイッチ34がONの場合には再びS101に戻り、イグニッションスイッチ34がOFFの場合にはS103に進む。
【0086】
S103では、モード切換スイッチ35から信号が入力されたか否か判定し、何ら信号が入力されていない場合にはS104に進み、前後駆動力配分制御を4WDオートモードに設定し、モード表示ランプ37にて4WDオートモードであることを表示させる。
【0087】
そして、S105に進み、モード設定部54は、4WDオートモード制御演算部52に対して演算値の出力実行命令を出力し、4WDオートモード制御演算部52で演算したクラッチトルクTlsdfbをクラッチトルク演算部55に出力させ、クラッチトルク演算部55は、入力されたクラッチトルクTlsdfbを、ブレーキスイッチ33のON−OFF状態や、ABS制御装置38のON−OFF状態に応じて出力する。
【0088】
一方、S103で、モード切換スイッチ35から信号が入力された場合は、S106に進み、ドライバがモード切換スイッチ35で選択した前後駆動力配分制御が4WDマニュアルモードか否か判定する。この判定の結果、4WDマニュアルモードではない場合は、4WDオートモードであるため上述のS104へと進み、4WDマニュアルモードの場合は、S107に進む。
【0089】
S107では、現在の車速Vが予め設定した閾値VH(例えば、50〜60km/h)を超えている(V>VH)か判定し、V>VHの場合は、ドライバが4WDマニュアルモードで設定するトランスファクラッチ21のクラッチトルクでは最適なクラッチトルクの設定が困難と判断し、前後駆動力配分制御を4WDオートモードに変更すべく上述のS104へと進む。
【0090】
逆に、S107で、現在の車速Vが予め設定した閾値VH以下(V≦VH)の場合は、そのままS108に進み、前後駆動力配分制御を4WDマニュアルモードに設定し、モード表示ランプ37にて4WDマニュアルモードであることを表示させる。この場合、例えば、4WDオートモードの場合にモード表示ランプ37を点灯させるものでは、モード表示ランプ37を消灯させる。
【0091】
そして、S109に進んで、モード設定部54は、4WDマニュアルモード制御演算部53に対して特性変更ダイヤル36でドライバが設定したクラッチトルクの出力実行命令を出力し、4WDマニュアルモード制御演算部53にクラッチトルクTlsdhをクラッチトルク演算部55に出力させ、クラッチトルク演算部55は、入力されたクラッチトルクTlsdhを、ブレーキスイッチ33のON−OFF状態や、ABS制御装置38のON−OFF状態に応じて出力する。
【0092】
以上のように本発明の実施の形態によれば、イグニッションスイッチ34がONされた初期状態では、新たにモード切換スイッチ35によって4WDマニュアルモードが選択されるまでは4WDオートモードとするようになっている。このため、例えドライバが4WDマニュアルモードを選択したままイグニッションスイッチ35をOFFとして降車した場合であっても、次回発進の際には必ず4WDオートモードが選択されて最適なクラッチトルクが得られる。これにより、ドライバが4WDマニュアルモードにしたことを忘れて発進するような場合でも4WDオートモードが選択されて4WDオートモードによる最適なクラッチトルクが得られ、低μ路等において車両がスピン傾向となる等の思わぬ車両挙動となることが防止され、また、ドライバがマニュアル操作により、トランスファクラッチ21を締結した状態で長時間走行して駆動系に内部循環トルク等の無理な負荷がかかる、また、燃費が悪化する等の問題を確実に防止できる。また、本発明の実施の形態によれば、車速Vが予め設定した閾値VHを超えた運転状態の場合に強制的に4WDオートモードとするようになっているので、車速Vが速くなり、ドライバが4WDマニュアルモードで設定するトランスファクラッチ21のクラッチトルクでは最適なクラッチトルクの設定が困難と判断できる場合には、4WDオートモードが選択されて最適なクラッチトルクが得られる。このため、4WDマニュアルモードで不適切なクラッチトルクが設定されて、車両挙動が不安定になることが確実に防止でき、また、トランスファクラッチ21を締結した状態で長時間走行して駆動系に内部循環トルク等の無理な負荷がかかる、また、燃費が悪化する等の問題が確実に防止できる。
【0093】
尚、本発明の実施の形態では、i)イグニッションスイッチ34がONされた初期状態では、新たにモード切換スイッチ35によって4WDマニュアルモードが選択されるまでの場合と、ii)車速Vが予め設定した閾値VHを超えた運転状態の場合の両方の場合に強制的に4WDオートモードとするようになっているが、車両の仕様によっては、i)イグニッションスイッチ34がONされた初期状態では、新たにモード切換スイッチ35によって4WDマニュアルモードが選択されるまでの場合のみ、或いは、ii)車速Vが予め設定した閾値VHを超えた運転状態の場合のみ強制的に4WDオートモードとする制御としても良い。
【0094】
また、本発明の実施の形態では、4WDオートモード制御演算部52は、前後軸間の目標差動回転数Δωctrft、Δωctrrt、前輪側の左右輪間の目標差動回転数ΔωFtt、後輪側の左右輪間の目標差動回転数ΔωRrtを演算し、前後軸間の実差動回転数Δωctrf、Δωctrr、前輪側の左右輪間の実差動回転数ΔωFt、後輪側の左右輪間の実差動回転数ΔωRrを演算する。そして、これらそれぞれの偏差εctrf、εctrr、εFt、εRrを求め、少なくとも該偏差の積分項に関する極性を用いて切り替え関数を構成し、スライディングモード制御を適応し、これに更に偏差比例分を考慮して、クラッチトルクTlsdfbを演算する構成としているが、他に、スロットル開度に応じて、予め実験等により設定しておいたマップを参照してトランスファクラッチ21に対するフィードフォワード制御によるクラッチトルクを求める構成のもの等であっても良い。
【0095】
更に、本発明の実施の形態では、センタデファレンシャル装置3は、リングギヤの無い複合プラネタリギヤ式のもので構成しているが、他の構成のもの(例えば、リングギヤを有する複合プラネタリギヤ式のもの)でも良いことは云うまでもない。また、センタデファレンシャル装置3が無く、トランスファクラッチ21のみの前後駆動力配分制御装置であっても適用できる。更に、トランスミッションの形式は、自動変速装置2以外のマニュアルトランスミッションでも良い。
【0096】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、ドライバによる差動制限クラッチの締結力の調整を考慮しつつ、運転状態等に対応した自然で最適な車両運動性能を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の駆動系とセンタデファレンシャル差動制限制御部の概略説明図
【図2】センタデファレンシャル差動制限制御部の機能ブロック図
【図3】4WDオートモード制御演算部の機能ブロック図
【図4】車速と前後軸間制御開始差動回転数の基本値マップの一例を示す説明図
【図5】横加速度に基づく前後軸間制御開始差動回転数の補正係数マップの一例を示す説明図
【図6】前後駆動力配分制御プログラムのフローチャート
【符号の説明】
3  センタデファレンシャル装置
14FL、14FR 左右前輪
14RL、14RR 左右後輪
21  トランスファクラッチ(クラッチ手段)
31FL、31FR 前輪側左右車輪速センサ
31RL、31RR 後輪側左右車輪速センサ
34  イグニッションスイッチ
35  モード切換スイッチ
36  特性変更ダイヤル
50  センタデファレンシャル差動制限制御部
51  車速演算部
52  4WDオートモード制御演算部(自動クラッチ制御手段)
52b 前後軸実差動回転数演算部(実差動回転数検出手段)
52c 前輪側左右実差動回転数演算部(実差動回転数検出手段)
52d 後輪側左右実差動回転数演算部(実差動回転数検出手段)
52e 制御開始差動回転数演算部(目標差動回転数設定手段)
52f 目標差動回転数設定部(目標差動回転数設定手段)
52g スライディングモード制御クラッチトルク演算部(クラッチトルク演算出力手段)
52h 偏差比例制御クラッチトルク演算部(クラッチトルク演算出力手段)
52i フィードバック制御クラッチトルク演算出力部(クラッチトルク演算出力手段)
53  4WDマニュアルモード制御演算部(手動クラッチ制御手段)
54  モード設定部(制御選択手段)
55  クラッチトルク演算部
60  センタデフクラッチ駆動部

Claims (4)

  1. 前輪側の回転軸と後輪側の回転軸との間に介装し、上記前輪側の回転軸と上記後輪側の回転軸への駆動力の伝達を可変自在なクラッチ手段を備えた車両の差動制限制御装置において、
    車両の走行状態に応じて自動で上記クラッチ手段の締結力を演算設定する自動クラッチ制御手段と、
    上記クラッチ手段に手動により選択した締結力を設定する手動クラッチ制御手段と、
    上記自動クラッチ制御手段と上記手動クラッチ制御手段のどちらかを選択し上記クラッチ手段の締結力を出力させる制御選択手段とを有し、
    上記制御選択手段は、イグニッションスイッチがONされた初期状態では、上記手動クラッチ制御手段による上記クラッチ手段の締結力の出力が新たに選択されるまでは上記自動クラッチ制御手段による上記クラッチ手段の締結力を出力させることを特徴とする車両の差動制限制御装置。
  2. 前輪側の回転軸と後輪側の回転軸との間に介装し、上記前輪側の回転軸と上記後輪側の回転軸への駆動力の伝達を可変自在なクラッチ手段を備えた車両の差動制限制御装置において、
    車両の走行状態に応じて自動で上記クラッチ手段の締結力を演算設定する自動クラッチ制御手段と、
    上記クラッチ手段に手動により選択した締結力を設定する手動クラッチ制御手段と、
    上記自動クラッチ制御手段と上記手動クラッチ制御手段のどちらかを選択し上記クラッチ手段の締結力を出力させる制御選択手段とを有し、
    上記制御選択手段は、車速が予め設定した閾値を超えた運転状態では、上記自動クラッチ制御手段による上記クラッチ手段の締結力を出力させることを特徴とする車両の差動制限制御装置。
  3. 前輪側の回転軸と後輪側の回転軸との間に介装し、上記前輪側の回転軸と上記後輪側の回転軸への駆動力の伝達を可変自在なクラッチ手段を備えた車両の差動制限制御装置において、
    車両の走行状態に応じて自動で上記クラッチ手段の締結力を演算設定する自動クラッチ制御手段と、
    上記クラッチ手段に手動により選択した締結力を設定する手動クラッチ制御手段と、
    上記自動クラッチ制御手段と上記手動クラッチ制御手段のどちらかを選択し上記クラッチ手段の締結力を出力させる制御選択手段とを有し、
    上記制御選択手段は、イグニッションスイッチがONされた初期状態では、上記手動クラッチ制御手段による上記クラッチ手段の締結力の出力が新たに選択されるまでは上記自動クラッチ制御手段による上記クラッチ手段の締結力を出力させる一方、車速が予め設定した閾値を超えた運転状態では、上記自動クラッチ制御手段による上記クラッチ手段の締結力を出力させることを特徴とする車両の差動制限制御装置。
  4. 上記自動クラッチ制御手段は、上記前輪側の回転軸と上記後輪側の回転軸との間の目標とする差動回転数を設定する目標差動回転数設定手段と、上記前輪側の回転軸と上記後輪側の回転軸との間の実際の差動回転数を検出する実差動回転数検出手段と、上記目標とする差動回転数と上記実際の差動回転数との偏差を求め、少なくとも該偏差の積分項に関する極性を用いて切り替え関数を構成し、スライディングモード制御を適応し、上記クラッチ手段の締結力を演算設定するクラッチトルク演算設定手段とを有していることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の車両の差動制限制御装置。
JP2002311568A 2002-10-25 2002-10-25 車両の差動制限制御装置 Expired - Fee Related JP4263459B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002311568A JP4263459B2 (ja) 2002-10-25 2002-10-25 車両の差動制限制御装置
US10/690,988 US6932180B2 (en) 2002-10-25 2003-10-23 Differential limiting control apparatus for vehicle
EP03024476A EP1413468B1 (en) 2002-10-25 2003-10-23 Differential limiting control apparatus for vehicle
DE60327732T DE60327732D1 (de) 2002-10-25 2003-10-23 Differentialbegrenzende Steuervorrichtung für ein Fahrzeug

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002311568A JP4263459B2 (ja) 2002-10-25 2002-10-25 車両の差動制限制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004142668A true JP2004142668A (ja) 2004-05-20
JP4263459B2 JP4263459B2 (ja) 2009-05-13

Family

ID=32064386

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002311568A Expired - Fee Related JP4263459B2 (ja) 2002-10-25 2002-10-25 車両の差動制限制御装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6932180B2 (ja)
EP (1) EP1413468B1 (ja)
JP (1) JP4263459B2 (ja)
DE (1) DE60327732D1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006308010A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Toyota Motor Corp パワートレーンの潤滑装置

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004046008B4 (de) * 2004-09-16 2012-01-26 Getrag Driveline Systems Gmbh Antriebsstrang und Verfahren zum Ansteuern eines Antriebsstranges
JP4696224B2 (ja) * 2005-07-19 2011-06-08 三菱自動車工業株式会社 4輪駆動車の差動制限制御装置
US9145127B2 (en) 2008-12-26 2015-09-29 Komatsu Ltd. Traction control device
CN102320300B (zh) 2008-12-26 2014-05-28 株式会社小松制作所 牵引力控制装置
WO2010079705A1 (ja) 2009-01-08 2010-07-15 株式会社小松製作所 車両速度推定装置及びトラクションコントロール装置
WO2010079704A1 (ja) 2009-01-08 2010-07-15 株式会社小松製作所 トラクションコントロール装置
FR2948074B1 (fr) * 2009-07-17 2011-10-28 Renault Sa Dispositif de selection d'un mode de motricite d'un vehicule a quatre roues motrices
JP6497353B2 (ja) * 2016-04-28 2019-04-10 トヨタ自動車株式会社 自動運転制御装置
CN110789337A (zh) * 2018-08-01 2020-02-14 广州汽车集团股份有限公司 一种电控四驱系统的模式切换控制方法及控制装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3580350A (en) * 1969-01-23 1971-05-25 Gen Motors Corp Vehicle power unit and drive train
CA1294559C (en) * 1987-04-15 1992-01-21 Terutaka Takei Working vehicle
JPH08132914A (ja) 1994-11-11 1996-05-28 Fuji Heavy Ind Ltd 手動変速機を備えた車両用前後トルク配分制御装置の焼損防止装置
DE19780706B4 (de) * 1996-07-05 2007-08-23 Mitsubishi Jidosha Kogyo K.K. Kraftübertragungsvorrichtung
EP0893296B1 (en) * 1997-07-22 2007-01-10 Kanzaki Kokyukoki Mfg. Co., Ltd. Driving system for a working vehicle
US6174255B1 (en) * 1999-10-05 2001-01-16 Deere & Company Differential lock control system for articulated work vehicle
JP4370651B2 (ja) * 1999-12-20 2009-11-25 いすゞ自動車株式会社 車両用多段変速機
JP3945118B2 (ja) * 2000-03-21 2007-07-18 いすゞ自動車株式会社 セレクティブクラッチの制御装置
JP2001280466A (ja) * 2000-03-31 2001-10-10 Isuzu Motors Ltd 車両の変速装置
JP2002087102A (ja) * 2000-09-14 2002-03-26 Mitsubishi Motors Corp 車両用差動制限装置
JP3940266B2 (ja) * 2001-01-22 2007-07-04 株式会社エクセディ クラッチ操作システム用油圧機構

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006308010A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Toyota Motor Corp パワートレーンの潤滑装置
JP4701820B2 (ja) * 2005-04-28 2011-06-15 トヨタ自動車株式会社 パワートレーンの潤滑装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP1413468A3 (en) 2005-11-23
EP1413468A2 (en) 2004-04-28
EP1413468B1 (en) 2009-05-27
DE60327732D1 (de) 2009-07-09
US6932180B2 (en) 2005-08-23
JP4263459B2 (ja) 2009-05-13
US20040129476A1 (en) 2004-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4294286B2 (ja) 車両の差動制限制御装置
JP4615321B2 (ja) 4輪駆動車の制御装置
JP4263441B2 (ja) 4輪駆動車の制御装置
JP4263448B2 (ja) 車両の差動制限制御装置
JP4265891B2 (ja) 車両の駆動力伝達制御装置
JP4263459B2 (ja) 車両の差動制限制御装置
JP2003240024A (ja) 車両の駆動力伝達制御装置
JP3978569B2 (ja) 車両用駆動力配分装置
JP4000438B2 (ja) 車両用差動制限装置
JP5039000B2 (ja) 駆動力制御装置
JP2612718B2 (ja) 4輪駆動車のトルクスプリット制御装置
JP2002087102A (ja) 車両用差動制限装置
JP7167568B2 (ja) 車両の制御装置
JP6421210B2 (ja) 四輪駆動車両のトルク配分制御装置
JP3301220B2 (ja) 左右輪と前後輪の駆動力配分総合制御装置
JP2848107B2 (ja) 車両用差動制限制御装置
JP3937121B2 (ja) 車両用差動制限装置
JP2002187447A (ja) 車両用差動制限装置
JP2002096651A (ja) 車両用差動制限装置
JP2007055387A (ja) 車両の駆動力配分制御装置
JP2006248331A (ja) 4輪駆動車の制御装置
JP2018091435A (ja) 車両のトルク配分制御装置
JP2002087104A (ja) 車両用差動制限装置
JP2006021621A (ja) 四輪駆動車

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051014

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080715

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080805

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081002

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090203

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090212

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140220

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees