JP2004141846A - 分離膜モジュールの運転方法及び分離膜装置 - Google Patents

分離膜モジュールの運転方法及び分離膜装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スパイラル型膜エレメントに巻回された原水スペーサーに蓄積した濁質を効率よく除去する分離膜モジュールの運転方法及び分離膜装置を提供すること。
【解決手段】透過水集水管の外周面に袋状の分離膜を原水スペーサーと共に巻回してなるスパイラル型膜エレメントを装着する分離膜モジュールの運転方法であって、該分離膜モジュールの原水の流れ方向を定期又は不定期に反対方向へ変更する。また、原水の流れ方向変更時にフラッシングを行い、該毎回のフラッシングの最初のフラッシングは直前まで流れていた原水の流れ方向と逆方向に行なう。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スパイラル型膜エレメントに巻回された原水スペーサーに蓄積した濁質を効率よく除去する分離膜モジュールの運転方法及び分離膜装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、海水の淡水化や、超純水、各種製造プロセス用水を得る方法として、逆浸透膜(RO膜)やナノ濾過膜(NF膜)を透過膜とするスパイラル型膜エレメントを用い、原水中からイオン成分や低分子成分を分離する方法が知られている。また低分子ないし高分子成分を分離したり、低分子成分ないし高分子成分の内、高分子成分のみを分離したりする限外濾過法や、微粒子を分離したりする精密濾過法においてもスパイラル型膜エレメントが用いられている。図4に例示されるように、従来から使用されているスパイラル型膜エレメントの一例は、透過水スペーサー42の両面に逆浸透膜41を重ね合わせて3辺を接着することにより袋状膜43を形成し、該袋状膜43の開口部を透過水集水管44に取り付け、網状の原水スペーサー45と共に、透過水集水管44の外周面にスパイラル状に巻回することにより構成されている。そして、原水46はスパイラル型膜エレメント40の一方の端面側4aから供給され、原水スペーサー45に沿って流れ、スパイラル型膜エレメント40の他方の端面側4bから濃縮水48として排出される。原水46は原水スペーサー45に沿って流れる過程で、逆浸透膜41を透過して透過水47となり、この透過水47は透過水スペーサー42に沿って透過水集水管44の内部に流れ込み、透過水集水管44の端部から排出される。このように、巻回された袋状膜43間に配設される原水スペーサー45により原水経路が形成されることになる。
【0003】
このような逆浸透膜スパイラル型エレメントを用いて海水の淡水化や、超純水、各種製造プロセス用水を得る場合、通常、原水の濁質などを除去する目的で前処理が行われている。この前処理を行うのは、逆浸透膜スパイラル型エレメントの原水スペーサーの厚みは、原水流路を確保しつつできる限り原水と逆浸透膜との接触面積を大きくとるため通常1mm以下と薄く、濁質が原水流路にある原水スペーサーに蓄積され、原水流路を閉塞し易い構造となっており、このため、予め原水中の濁質を除去して濁質蓄積による通水差圧の上昇や透過水量、透過水質の低下を回避し、長期間に亘り安定な運転を行うためである。このような除濁目的で用いられる前処理装置は、例えば、凝集沈殿処理、濾過処理及び膜処理などの各装置を含むものであり、これらの設置は、設置コストや運転コストを上昇させると共に、大きな設置面積を必要とするなどの問題を有していた。
【0004】
ところで、スパイラル型膜エレメントを装着する分離膜モジュールに対する前処理装置が省略できれば、工業用水や水道水が前処理なしで逆浸透膜モジュールに供給でき、システムの簡略化、設置面積の低減、低コスト化が可能となり、産業上の利用価値は極めて高いものとなる。従って、濁質が蓄積し難い構造を有する原水スペーサーが開発されるか、あるいは原水スペーサーに濁質が蓄積したとしても、運転方法の変更やフラッシングなどで濁質が除去できれば、極めて有用な技術となる。特に運転方法の変更やフラッシング等で濁質を除去する方法は、従来のスパイラル型膜エレメントをそのまま使用可能な場合がある点で好ましいものである。
【0005】
特開平11―104636号公報には、加圧した気液二層流を通常の原水の流れに対して逆方向の流れで供給して逆浸透膜モジュールを逆洗フラッシングする方法が開示されている。しかし、この逆洗フラッシングは、中空糸型逆浸透膜モジュールの該中空糸膜面に付着した濁質の除去であり、スパイラル型逆浸透膜モジュールの原水スペーサーに付着した濁質の除去ではない。
【0006】
従って、本発明の目的は、スパイラル型膜エレメントに巻回された原水スペーサーに蓄積した濁質を効率よく除去する分離膜モジュールの運転方法及び分離膜装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者は鋭意検討を行った結果、透過水集水管の外周面に袋状の分離膜を原水スペーサーと共に巻回してなるスパイラル型膜エレメントを装着する分離膜モジュールにおいて、原水中の濁質が蓄積するのは原水スペーサーの線材が交差する交点部分であること、分離膜モジュールの運転時に、原水の流れ方向を定期又は不定期に反対方向へ変更しながら運転することにより、原水スペーサーに蓄積した濁質の除去が容易に行なえること、原水の流れ方向変更時に、フラッシングを複数回行なうことで、濁質の除去効果が更に増大すること、分離膜モジュールの運転方法において、フラッシングを適宜行なうと共に、毎回行なうフラッシングの、最初に行なうフラッシングは、その直前まで流れていた原水の流れ方向と逆方向に行なうことで、濁質の除去が更に一層増大すること等を見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明(1)は、透過水集水管の外周面に袋状の分離膜を原水スペーサーと共に巻回してなるスパイラル型膜エレメントを装着する分離膜モジュールの運転方法であって、該分離膜モジュールの原水の流れ方向を定期又は不定期に反対方向へ変更する分離膜モジュールの運転方法を提供するものである。かかる構成を採ることにより、原水スペーサーの交点部分に蓄積した濁質は容易に剥がされ除去される。
【0009】
また、本発明(2)は、前記原水の流れ方向変更時に、両方向から交互に複数回のフラッシングを行う前記分離膜モジュールの運転方法を提供するものである。かかる構成を採ることにより、原水スペーサーの交点部分に蓄積した濁質を確実に除去できる。
【0010】
また、本発明(3)は、毎回のフラッシングの最初に行なうフラッシングは、直前まで流れていた原水の流れ方向と逆方向に行なう前記分離膜モジュールの運転方法を提供するものである。かかる構成を採ることにより、原水スペーサーの交点部分に蓄積した濁質を最初のフラッシングで効率よく剥がすことができ、除去が容易になる。
【0011】
また、本発明(4)は、透過水集水管の外周面に袋状の分離膜を原水スペーサーと共に巻回してなるスパイラル型膜エレメントを装着する分離膜モジュールの運転方法であって、該運転方法は途中に1回ないし複数回のフラッシングを含み、該フラッシングの最初に行なうフラッシングは、直前まで流れていた原水の流れ方向と逆方向に行なう分離膜モジュールの運転方法を提供するものである。かかる構成を採ることにより、前記発明(3)と同様の効果を奏する。
【0012】
また、本発明(5)は、前記フラッシング時に、透過水側の弁を全閉とする前記分離膜モジュールの運転方法を提供するものである。透過水側の弁が開いていると、高圧用分離膜モジュールの場合、フラッシング圧力程度ではフラッシング液である原水が透過することはないが、低圧又は超低圧用分離膜モジュールでは、透過してしまい、フラッシング流量が低減し、且つ水質の低下した水が透過するという問題がある。また、透過水側の弁を閉じた直後に発生する背圧により膜面に堆積した汚染物質を浮遊させる効果もあり、フラッシングの効果を一層高めることができる。
【0013】
また、本発明(6)は、前記フラッシングを行なう前に、原水供給側の圧力を抜く前記分離膜モジュールの運転方法を提供するものである。原水供給側の圧力を抜くことで、それまで膜面を押さえ付けていた圧力が抜けるため、膜が若干浮くことになり、膜面及び原水スペーサーに蓄積する濁質を浮遊させることができる。
【0014】
また、本発明(7)は、原水供給ポンプと第1弁を接続する原水供給第1配管と、第1弁と分離膜モジュールを接続する原水供給第2配管と、該分離膜モジュールと、該分離膜モジュールの透過水側に接続される透過水流出配管と、原水供給第1配管と該分離膜モジュールの濃縮水流出側を接続する濃縮水流出第1分岐配管と第2弁を有する流れ方向転換用配管と、原水供給第2配管から分岐し、原水の流れ方向を逆方向とした場合の濃縮水が流出する濃縮水流出第2分岐配管と、を備える分離膜装置を提供するものである。かかる構成を採ることにより、前記発明(1)〜(5)の方法を簡易な装置で確実に実施できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態における分離膜モジュールの運転方法を図1を参照して説明する。図1は本例の運転方法を実施する逆浸透膜装置のフロー図である。図1中、逆浸透膜装置10は、原水供給ポンプ11と第1弁aを接続する原水供給第1配管12と、第1弁aと逆浸透膜モジュール10Aを接続する原水供給第2配管13と、逆浸透膜モジュール10Aと、逆浸透膜モジュール10Aの透過水側に接続される弁eを有する透過水流出配管14と、原水供給第1配管12と逆浸透膜モジュール10Aの濃縮水流出側を接続する濃縮水流出第1分岐配管151と第2弁bを有する流れ方向転換用配管15と、原水供給第2配管13から分岐し、原水の流れ方向を逆方向とした場合の濃縮水が流出する弁dを有する濃縮水流出第2分岐配管121と、を備える。また、濃縮水流出第1分岐配管151途中には弁cが付設されている。
【0016】
逆浸透膜装置10において、先ず、第2弁b、弁dは閉、弁cはモジュール内を所定の圧力となるように調整され、第1弁a及び弁eは開とする。原水は原水供給ポンプ11により逆浸透膜モジュール10Aに供給される。原水は逆浸透膜モジュール10Aで処理され、濃縮水を濃縮水流出第1分岐配管151から得ると共に透過水流出配管14から透過水を得る。この場合、原水の濁度にもよるが、運転時間の経過と共に、エレメントに巻回された原水スペーサーに原水中の濁質等の浮遊物質が蓄積していく。
【0017】
原水スペーサーに原水中の濁質が蓄積すると、通水差圧が上昇する。このような場合、原水の流れ方向を逆方向に変更する。すなわち、第1弁a、及び弁cは閉、弁dはモジュール内を所定の圧力となるように調整され、第2弁bを開とする。これにより、原水は逆浸透膜モジュール10Aの濃縮水流出側より流入し、逆浸透膜モジュール10Aで処理され、濃縮水を濃縮水流出第2分岐配管121から得ると共に透過水流出配管14から透過水を得る。このような原水の流れ方向を逆方向に変更することにより、原水スペーサーの交点部分に蓄積した濁質が容易に剥がされ、除去される。そして、運転時間の経過と共に、再びエレメントに装着された原水スペーサーに原水中の濁質等の浮遊物質が蓄積していくため、更に原水の流れ方向を逆方向に変更する。以後、この操作を繰り返す。原水の流れ方向の変更時期は、定期又は不定期であり、原水の流れ方向を変更する間隔としては、1時間〜24時間、好ましくは1時間〜12時間が好ましい。1時間未満であると切替弁の切替回数が多くなり、切替弁の寿命を極端に低下させる。また、24時間を越えると、蓄積した濁質が除去し難くなる。また、原水の流れ方向の変更時期は、上記の如く、所定の通水差圧となった時点で変更してもよく、この場合、変更操作を頻繁に行なうことなく、蓄積した濁質の除去もできる点で好ましい。また、所定時間経過後に流れ方向を変更する方法、所定の通水差圧となった時点で変更する方法の両者を組合わせてもよい。
【0018】
本例の逆浸透膜装置10に直接供給される原水としては、工業用水、水道水及び回収水が挙げられる。原水の濁度としては、特に制限されないが、濁度2度程度のスパイラル型膜エレメントにとって、比較的高い濁度のものであっても定期又は不定期に原水の流れを逆方向とするため、長期間運転においても通水差圧が上昇することはない。また、原水は40〜60℃に加温してから供給することが、膜面に発生するスライムを防止、除去することが可能となる点で好ましい。原水の温度が40℃未満ではスライム除去効果がほとんどなく、60℃を越えるとスライム除去効果はあるものの、水処理装置の耐熱温度を超えてしまう。また、40〜60℃に加温した原水は、連続的供給でも、断続的供給でもよい。断続的供給としては、1時間以上1週間以内の間隔で断続的に供給することが、膜面に発生するスライムを無駄なエネルギーを消費することなく効率的に除去できる点で好ましい。供給間隔が1時間未満では不要な加温を行なうことになりエネルギーが無駄になる。一方、1週間を越えるとスライムの発生が起こり易くなり、効果が低減してしまう。また、原水はpHを2.0以上7.0未満の酸性状態にして供給することが、酸性水には大きな殺菌効果があり、スライムの発生を抑制すると共に膜面への濁質の蓄積を低減することができる点で好ましい。pHが2.0未満ではシステムの耐薬品性の問題が生じてしまい、7.0以上であるとスライム発生を抑制する効果が期待できない。また、原水には原水中に砂粒などの粗大粒子を含む場合、予め目の粗いフィルターを通した処理水やスケールやファウリングを防止するための分散剤を添加したものも含まれる。分散剤の添加により、原水スペーサーや膜面への濁質の蓄積を一層抑制することができる。分散剤としては、例えば市販品の「hypersperse MSI300」、「hypersperse MDC200」(共に、ARGO SCIENTIFIC社製)が挙げられる。
【0019】
本例の逆浸透膜装置10によれば、原水の流れを逆方向にして濁質の蓄積を抑制するため、従来、原水中の濁質を除去する目的で用いられていた凝集沈殿処理、濾過処理及び膜処理などの前処理装置の設置を省略することができる。このため、システムの簡略化、設置面積の低減、低コスト化が図れる点で画期的な効果を奏する。
【0020】
次に、本発明の第2の実施の形態における分離膜モジュールの運転方法を図1を参照して説明する。第2の実施の形態例は、第1の実施の形態における逆浸透膜モジュールの運転方法において、前記原水の流れ方向変更時に、両方向から交互に複数回のフラッシングを行うものであり、これにより、原水スペーサーの交点部分に蓄積した濁質を確実に除去できる。逆浸透膜モジュールの両方向から交互にフラッシングを行なう方法としては、最初のフラッシングが直前まで流れていた原水の流れ方向と逆方向に行なう方法(以下、逆方向フラッシングとも言う。)及び直前まで流れていた原水の流れ方向と同方向に行なう方法が挙げられ、このうち、逆方向フラッシングが、最初のフラッシングで原水スペーサーの交点部分に蓄積した濁質を効果的に剥がすことができる点で好ましい。最初のフラッシングを直前まで流れていた方向と同じ方向にすると、一部の濁質は除去できるものの、原水スペーサーの滞留部分に蓄積した濁質を余計に押し付けることになり、経時的に濁質が蓄積してしまう。逆方向フラッシングを行なうには、先ず、第1弁a及び弁cを閉、第2弁b及び弁dを開とする。そして、透過処理における原水供給流量の約3倍流量の原水を急速に逆浸透膜モジュール内に濃縮水流出側より供給し、原水流入側の原水供給第2配管13、濃縮水流出第2分岐配管121より排出すればよい。逆方向フラッシング終了後、今度は逆方向フラッシング時におけるフラッシング方向とは逆方向にフラッシングを行なう。すなわち第2弁b及び弁dを閉、第1弁a及び弁cを開とする。そして、逆方向フラッシングと同様の流量の原水を急速に逆浸透膜モジュール内に原水流入側より供給し、濃縮水流出側の濃縮水流出第1分岐管151より排出する。次いでこのフラッシング時におけるフラッシング方向とは逆方向にフラッシングを行ない、以後、同様の操作が繰り返され、両方向から交互に複数回のフラッシングが行なわれる。
【0021】
最初のフラッシングが直前まで流れていた原水の流れ方向と同方向の場合は、前述した逆方向フラッシングの場合の2番目の操作を先に行なうことになる。このように、両方向から交互に複数回のフラッシングにより、原水スペーサーに蓄積した濁質は剥がれエレメント外へ確実に排出される。このようなフラッシングを行なう場合、図1においては、濃縮水流出側の圧力調整用の弁cあるいは弁dにより圧の開放を行っているが、圧力の開放方法としては、これに限定されず、圧力開放用の弁を別途に設けてもよい。その場合には、濃縮水流出配管は排水量を多く採るために、圧力調整用の弁のある配管よりも大径とするのが好ましい。また、濃縮水流出第1分岐管151及び濃縮水流出第2分岐管121にエアーチャンバー(不図示)を設置し、運転によって溜まった水を用いてフラッシングを行なってもよい。ここで言うエアーチャンバーとは、濃縮水の圧力によって加圧された空気により、チャンバー中に溜まった水を流出させる装置を指す。
【0022】
前記原水の流れ方向変更時に、両方向から交互に複数回のフラッシングを行う場合、フラッシングを行なう前に、原水供給側の圧力を抜くことで、それまで膜面を押さえ付けていた圧力が抜け、膜が若干浮くことになるので、原水供給側の圧力を抜くことは膜面及び原水スペーサーに蓄積する濁質を浮遊させることができる点で好ましい。原水供給側の圧力を抜く方法としては、原水供給ポンプ11の吐出側の原水供給第1配管12にブロー配管(不図示)を設け、ブロー配管途中に付設された弁(不図示)を設け、この弁を開ける方法、あるいは第1弁a、弁c、弁eを開としている運転において、濃縮水流出第2分岐配管121に付設した弁dを開ける方法が挙げられる。弁の開放速度としては、特に制限されないが、瞬間的に、好ましくは1秒以内に弁が全開になることが好ましい。瞬間的に圧抜きをする方が、膜を浮かせ易く、また水撃作用による濁質排除効果も期待できる。また、この場合、透過水側の弁eを開とすることが好ましい。弁eが閉では膜間差圧がなくなり、膜を押さえ付けている力がなくなるため、例え原水供給側の圧力を抜いたとしても、膜が浮くことがないからである。
【0023】
また、フラッシング時には、透過水流出管14に付設されている弁eを全閉にすることが好ましい。透過水流出管14に付設されている弁eが開いていると、高圧用逆浸透膜モジュールの場合、フラッシング圧力程度ではフラッシング液である原水が透過することはないが、低圧又は超低圧用逆浸透膜モジュールでは透過してしまい、フラッシング流量が低減し、且つ水質の低下した水が透過するという問題がある。また、透過水流出管に付設されている弁を閉じた直後に発生する背圧により膜面に堆積した汚染物質を浮遊させる効果もあり、フラッシングの効果を一層高めることができる。
【0024】
前記フラッシングは、両方向から交互に2回以上、5回以下のフラッシングを行なうことが好ましい。フラッシング回数が1回では一方向のみのフラッシングとなり洗浄効果が十分ではなく、経時的に濁質が蓄積してしまう。一方、5回を越えると排水する水が多くなり、回収率の低減につながる。また、フラッシングの1回当たりの時間は、特に制限されないが、30秒〜120秒が好ましい。30秒未満では洗浄効果が不十分であり、120秒を越えるとブロー時間が長く、回収率の大幅な低下となる。また、フラッシングの際、圧縮空気を原水中に供給してもよい。圧縮空気を原水に混入させることにより、洗浄効率が一層高まる。圧縮空気の供給量は、特に制限されないが、原水と空気との体積割合が2:1〜1:2とするのが好ましい。
【0025】
フラッシングを所定時間行なった後は、再度原水の処理を行なう。この場合、原水の流れ方向は、最初のフラッシングの直前まで流れていた原水の流れ方向と逆方向である。すなわち、第1弁a及び弁cは閉、弁dはモジュール内を所定の圧力となるように調整され、第2弁b及び弁eは開とし、原水は逆浸透膜モジュール10Aで処理される。このように、原水処理→フラッシング→原水処理→フラッシングを順次繰り返す。原水処理時間としては、1時間〜24時間、好ましくは1時間〜12時間である。原水処理時間が1時間未満であると切替弁の切替回数が多くなり、切替弁の寿命を極端に低下させると共に、回収率の低下につながる。また、24時間を越えると、蓄積した濁質の除去効果が低減してしまう。原水処理からフラッシングに切り替える形態としては、毎回同じ時間経過後に流れ方向を変更する方法、所定の通水差圧に達した時点で変更する方法及びこの両者を組合わせて変更する方法が挙げられる。
【0026】
次に、本発明の第3の実施の形態における分離膜モジュールの運転方法を図1を参照して説明する。本例の分離膜モジュールの運転方法は、スパイラル型膜エレメントを装着する分離膜モジュールの運転方法であって、該運転方法は途中にフラッシングを含み、該フラッシングの最初に行なうフラッシングは、直前まで流れていた原水の流れ方向と逆方向に行なう方法である。すなわち、第3の実施の形態は、フラッシング後、原水の流れ方向は直前の原水の流れ方向と同方向であっても、逆方向であってもよいのであり、この点を除いて第2の実施の形態例と同じである。従って、原水処理時の原水の好ましい形態、フラッシング時における弁類の操作形態、フラッシング方法の好ましい形態等は全て第2の実施の形態例と同じである。第3の実施の形態例においては、フラッシング時に逆方向に流すことで濁質は十分に除去されるため、第2の実施の形態例と同様の効果を奏する。
【0027】
本発明で用いる分離膜モジュールに装着されるスパイラル型膜エレメントとしては、透過水集水管の外周面に袋状の分離膜を原水スペーサーと共に巻回してなるものであれば特に制限されず、当該原水スペーサーは、(i)原水の流入側から流出側に向かって緩やかな曲線で蛇行する形状で延在する第1線材及び第2線材からなるものであって、該第1線材は分離膜のうちの対向する一方の膜面に沿って延在すると共に、隣接する第1線材同士間で一方の原水流路を形成し、該第2線材は分離膜のうち対向する他方の膜面に沿って延在すると共に、隣接する第2線材同士間で他方の原水流路を形成し、該第1線材と該第2線材とは一部が重なり、該重なり箇所で結合されてなるもの、(ii)分離膜の原水流入側端部、又は原水流入側端部と濃縮水流出側端部に固設されてなるもの、(iii)前記(ii)において、分離膜の原水流入側端部、又は原水流入側端部と濃縮水流出側端部への原水スペーサーの固設方法が、二つ折りされた原水スペーサーを当該端部に対して両側から挟持するようにして固定したもの、(iv)原水スペーサーを構成する線材の平均交点数が、スペーサー1m当たり500以上、10,000未満であるもの、(v)原水スペーサーを構成する線材の交点数密度が、原水の流れ方向に沿って、漸次減少するか、または断続的に減少するもの、(vi)原水スペーサーを構成する線材の交点数密度が、原水の流れ方向に沿って、漸次増加するか、または断続的に増加するもの等が使用できる。上記(i)においては、更に前記緩やかな曲線で蛇行する形状が、屈曲点のない規則性を有する形状であって、振幅Hと波長Lの比(H/L)が0.02〜2であり、且つ1本の線材1m当たり1〜100波長のものが、交点数が好適な範囲であると共に、原水は原水流路内を穏やかに蛇行しながらほぼ直線状に流入側から流出側に向かって流れ、原水流路内への濁質の蓄積が一層防止される点で好ましい。上記(ii)及び(iii)において、該分離膜の原水流入側端部、又は濃縮水流出側端部の前記透過水集水管に対する長手方向における長さは、それぞれ該分離膜の原水流入側端、又は濃縮水流出側端から内側へ、該分離膜の透過水集水管に対する長手方向長さの1〜10%であるものが好ましい。
【0028】
本発明の分離膜モジュールの運転方法において、前記(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の原水スペーサーを備えるスパイラル型膜エレメントを装着した分離膜モジュールは、前記第1の実施の形態例〜第3の実施の形態例のいずれも適用できる。前記(v)、(vi)の原水スペーサーを備えるスパイラル型膜エレメントを装着した分離膜モジュールは、原水スペーサーの交点数密度が原水の流れ方向で限定されるため、原水の流れ方向を反対方向へ変更する前記第1の実施の形態例及び第2の実施の形態例は適用できない。前記(v)の原水スペーサーを備えるスパイラル型膜エレメントを装着した分離膜モジュールは、第3の実施の形態例の逆方向フラッシングを用いることが、原水スペーサーの入口近傍に敢えて濁質を蓄積させる構造を採る点で必須である。また、前記(vi)の原水スペーサーを備えるスパイラル型膜エレメントを装着した分離膜モジュールは、第3の実施の形態例を適用することができる。
【0029】
上記(ii)〜(vi)の原水スペーサーは、例えば複数の第1線材および複数の第2線材から構成される網目状のスペーサーが挙げられる。この場合、網目の形状としては、特に制限されないが、ひし形、四角形および波形などが挙げられ、その線材同士の交差形態としては、特に制限されず、線材同士を織らずに接合した形態、平織りによる交差形態およびあや織りによる交差形態などが挙げられる。また、交点とは、第1線材及び第2線材とが交わる点を言うが、例えば第1線材及び第2線材が波形の場合における交点のように、第1線材と第2線材が少し重なる部分を有するものであってもよい。また、第1線材及び第2線材の断面形状としては、特に制限されないが、例えば円形、三角形、四角形などが挙げられる。また、第1線材及び第2線材は同一寸法、同一断面形状のものが使用される。原水スペーサーの厚さは、第1線材の径と第2線材の径を合わせたもの、若しくはそれよりも若干薄いものであり、0.4〜3.0mmの範囲である。また、原水スペーサーの材質としては、特に制限されないが、ポリプロピレンやポリエチレンが、成形性やコスト面から好ましい。また、原水スペーサーの製造方法は、特に制限されず、公知の方法を適用できるが、押出成形法が、コスト面及び精度面からも好ましい。
【0030】
当該スパイラル型膜エレメントは、透過水集水管の外周面に袋状の分離膜を前記原水スペーサーと共に、1枚の袋状の分離膜を巻回したものであるか、又は複数の袋状の分離膜を巻回したものである。分離膜としては、精密濾過膜、限外濾過膜及び逆浸透膜などが挙げられる。このうち、逆浸透膜が、原水中からイオン成分や低分子成分を分離する目的で使用され、従来から前処理が必須のものとなっているという点でその効果をより発揮する。逆浸透膜としては、食塩水中の塩化ナトリウムに対する90%以上の高い除去率を有する通常の逆浸透膜、及び低脱塩率のナノ濾過膜やルーズ逆浸透膜が挙げられる。ナノ濾過膜やルーズ逆浸透膜は脱塩性能を有するものの、通常の逆浸透膜よりも脱塩性能が低いもので、特にCa、Mg等の硬度成分の分離性能を有するものである。なお、ナノ濾過膜とルーズ逆浸透膜はNF膜と称されることがある。
【0031】
本例で用いる逆浸透膜モジュールは、前記スパイラル型膜エレメントを備えるものであれば特に制限されず、例えば図2に示す構造を有する逆浸透膜モジュールが挙げられる。図2に示したように、透過水集水管20の外周面に袋状の逆浸透膜21を原水スペーサーと共にスパイラル状に巻きつけ、その上部を外装体22で被覆する。そしてスパイラル状に巻きつけた逆浸透膜21がせり出すのを防止するために、数本の放射状のリブ23を有するテレスコープ止め24が両端に取り付けられている。これらの透過水集水管20、逆浸透膜21、外装体22、テレスコープ止め24でひとつのスパイラル型膜エレメント25を形成し、夫々の透過水集水管20をコネクタ(図示せず)で連通して、ハウジング26内にスパイラル型膜エレメント25を複数個装填する。なお、スパイラル型膜エレメント25の外周とハンジング26の内周の間に隙間27が形成されるが、この隙間27をブラインシール28で閉塞してある。なおハウジング26の一端には原水をハウジング内部に流入するための原水流入管(図示せず)、また他端には透過水集水管20に連通する処理水管(図示せず)および非透過水管(図示せず)が付設され、ハウジング26、その内部部品および配管(ノズル)等で逆浸透膜モジュール29が構成される。
【0032】
このような構造の逆浸透膜モジュール29で原水を処理する場合は、ハウジング26の一端からポンプを用いて原水を圧入するが、図2において矢線で示したように原水はテレスコープ止め24の各放射状のリブ23の間を通って最初のスパイラル型膜エレメント25内に侵入し、一部の原水はスパイラル型膜エレメント25の膜間の原水スペーサーで区画される原水流路を通り抜けて次のスパイラル型膜エレメント25に達し、他部の原水は逆浸透膜21を透過して透過水となり当該透過水は透過水集水管20に集水される。このようにしてスパイラル型膜エレメント25に次々に原水が通り抜けて、逆浸透膜を透過しなかった原水は濁質及びイオン性不純物を高濃度で含む濃縮水としてハウジング26の他端から取り出され、また逆浸透膜を透過した透過水は透過水として透過水集水管20を介してハウジング26外に取り出される。なお、本発明で用いる逆浸透膜モジュールは図2のように複数のスパイラル型膜エレメントを装着するものの他、例えばスパイラル型膜エレメント1個装着するものであってもよい。
【0033】
次に、本発明の第4の実施の形態における分離膜モジュールの運転方法を図3を参照して説明する。図3において、図1と同一構成要素には同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について主に説明する。すなわち、図3において、図1と異なる点は、逆浸透膜モジュール10Aの下流側に後段逆浸透膜モジュール10Bを設置したものであり、前段逆浸透膜モジュール10Aと後段逆浸透膜モジュール10Bは前段逆浸透膜モジュール10Aの透過水を後段の装置の被処理水として供給する一次透過水流出配管14で連結され、後段逆浸透膜モジュール10Bには透過水を排出する透過水流出配管16及び濃縮水を原水供給ポンプの前に戻す戻り配管18を備える。また、後段逆浸透膜モジュール10Bには濃縮水流出配管17を備えている。前段逆浸透膜モジュール10Aは本発明に係る逆浸透膜装置を使用し、後段逆浸透膜モジュール10Bは従来の逆浸透膜装置を使用する。すなわち、逆浸透膜装置10aにおいて、原水は原水供給ポンプ11により前段逆浸透膜モジュール10Aに供給される。原水は前段逆浸透膜モジュール10Aで処理され、一次濃縮水を濃縮水流出配管15から得ると共に一次透過水流出配管14から一次透過水を得る。次いで、この一次透過水は後段逆浸透膜モジュール10Bで処理され、透過水流出配管16から二次透過水を得ると共に、二次濃縮水は戻り配管18から原水供給原水供給ポンプの前に戻される。この二次濃縮水は既に前段逆浸透膜モジュール10Aで脱塩された透過水を後段逆浸透膜モジュール10Bで濃縮されたものであり、原水に比べて導電率が低い。このため、二次濃縮水の全量を循環させることが可能となり、水回収率を向上させることができる。このように、逆浸透膜装置10aにおいて、本発明の運転方法が適用されるのは、前段逆浸透膜モジュール10Aである。また、逆浸透膜装置10aは、従来型の装置で使用されている濁質除去のみを目的とした前処理装置の代わりに、本発明における運転方法を実施できる逆浸透膜モジュールを前段に使用しているので、実質的に逆浸透膜を2段使用することになる。従来型の装置における前処理装置は当然脱塩機能がないので、逆浸透膜装置10aは従来型の逆浸透膜装置と比較して透過水の水質も格段に優れる。
【0034】
【実施例】
実施例1
濁度2度、導電率20mS/mの工業用水を図1に示すフローの逆浸透膜装置で処理し、下記運転条件下において、2000時間の耐久運転を行った。逆浸透膜装置は、網目状の原水スペーサーを巻回した8インチエレメントES−10(日東電工社製)1個を装着した逆浸透膜モジュールを1個用いた。逆浸透膜モジュールの性能評価は運転初期及び2000時間における通水差圧(MPa)、透過水量(l/分)及び透過水の導電率(mS/m)を測定することで行った。また、2000時間後、逆浸透膜モジュールを解体して原水流路内の濁質の付着状況を観察した。測定値の結果を表1に、原水流路の目視観察結果を表2に示す。
【0035】
(運転条件)
前記第2の実施の形態例に示すように、原水の流れ方向変更時に両方向から交互に3回のフラッシングを行い、最初のフラッシングは直前まで流れていた原水の流れ方向と逆方向に行なう方法に準拠した。すなわち、原水処理8時間→逆方向フラッシング60秒→順方向フラッシング60秒→逆方向フラッシング60秒を1サイクルとして、これを繰り返し行なう。なお、順方向フラッシングとは、逆方向フラッシングを行なう直前の原水の流れ方向と同じ方向に行なうフラッシングを言う。
透過処理条件;操作圧力が0.75MPa、濃縮水流量が2.7m/時間、水温が25℃、原水pH7.0。
フラッシング条件;弁c又は弁dを全開とし、フラッシング流量が8.0m/時間、水温が25℃。
【0036】
実施例2
実施例1の毎回のフラッシング時に、原水と空気の体積比が1:1となるように空気を混入させた以外、実施例1と同様の運転方法で2000時間の耐久運転を行った。逆浸透膜モジュールの性能評価結果を表1及び表2に示す。
【0037】
実施例3
原水処理における温度25℃の原水の連続的供給に代えて、1日1回温度50℃の原水を1時間供給する断続的供給した以外、実施例1と同様の運転方法で2000時間の耐久運転を行った。50℃の原水は25℃の原水を加熱器で加熱することで得た。逆浸透膜モジュールの性能評価結果を表1及び表2に示す。
【0038】
実施例4
原水処理におけるpH7.0の原水に代えて、pH4.0の原水を使用した以外、実施例1と同様の運転方法で2000時間の耐久運転を行った。pH4.0の原水は、pH7.0の原水に塩酸を添加することで調製した。逆浸透膜モジュールの性能評価結果を表1及び表2に示す。
【0039】
実施例5
濁度2度、導電率20mS/mの工業用水に分散剤「hypersperse MSI300」(ARGOSCIENTIFIC社製)を5mg/l添加した以外は、実施例1と同様の運転方法で2000時間の耐久運転を行った。逆浸透膜モジュールの性能評価結果を表1及び表2に示す。
【0040】
実施例6
濁度2度、導電率20mS/mの工業用水を図3に示すフローの逆浸透膜装置で処理し、下記運転条件下において、2000時間の耐久運転を行った。前段逆浸透膜モジュール10A及び後段逆浸透膜モジュール10Bは、それぞれ網目状の原水スペーサーを巻回した8インチエレメントES−10(日東電工社製)1個を装着したモジュールであり、逆浸透膜装置はこれらのモジュールをそれぞれ1個使用した。逆浸透膜モジュールの性能評価は実施例1と同様の方法で行なった。(運転条件)
前段逆浸透膜モジュール10A及び後段逆浸透膜モジュール10B共に、操作圧力が0.75MPa、濃縮水流量が2.7m/時間、水温が25℃、pHが7.0で、前段逆浸透膜モジュール10Aのみ8時間毎に1回、実施例1と同様のフラッシングを行う。なお、原水の流れ方向の変更は、前段逆浸透膜モジュールのみであり、後段逆浸透膜モジュールでは行なわない。なお、表1の値は後段逆浸透膜モジュールの値である。
【0041】
比較例1
膜処理からなる公知の前処理装置を前段に配置したこと、原水の流れ方向の変更及びフラッシングを行なわない以外、実施例1と同様の方法で行った。すなわち、濁度2度、導電率20mS/mの工業用水を、前処理装置で処理し、その処理水を従来の市販の逆浸透膜モジュールで更に通常の処理を行なった。その結果を表1及び表2に示す。
【0042】
比較例2
実施例1の運転条件に代えて、下記の運転条件とした以外、実施例1と同様の方法で行った。すなわち、濁度2度、導電率20mS/mの工業用水を、前処理装置で処理することなく直接従来の市販の逆浸透膜モジュールで通常の処理を行なった。その結果を表1及び表2に示す。なお、この比較例2では800時間頃に、通水差圧が極端に上昇し、透過水が得られなくなったため、この時点で運転を停止した。
(運転条件)
操作圧力が0.75MPa、濃縮水流量が2.7m/時間、水温が25℃、原水pH7.0で行なった。また、原水処理8時間毎に、原水処理を中断し、濃縮水流出第1分岐管151に付設されている弁cを全開して透過処理における原水供給流量の約3倍の流量で、60秒間原水を逆浸透膜モジュール内に流入し、洗浄排水を濃縮水流出管から流出させるいわゆる順方向フラッシングを行なった。
【0043】
【表1】
Figure 2004141846
【0044】
【表2】
Figure 2004141846
【0045】
実施例1〜6において、2000時間後、通水差圧の上昇はほとんどなく、透過水量の低下もなく、透過水の水質も高いものであった。比較例1は2000時間後の性能評価において、実施例と遜色ない結果を示しているが、これは前処理装置を設置しており、設置場所や設置コストなどが余分に必要となる。従って、実施例1〜5の比較対象は比較例2であるが、比較例2は約800時間で透過水量がゼロになるまで濁質の付着が激しいものであった。実施例6の比較対象は比較例1であるが、実施例6は非常に優れた性能を示しており、しかもコスト的に安価である。
【0046】
【発明の効果】
本発明の分離膜モジュールの運転方法によれば、原水スペーサーの交点部分に蓄積した濁質は容易に剥がされ、確実に除去される。また、低圧又は超低圧用逆浸透膜モジュールで起こり得るフラッシング流量が低減するという問題もないと共に、透過水側の弁を閉じた直後に発生する背圧により膜面に堆積した汚染物質を浮遊させる効果もあり、フラッシングの効果を一層高めることができる。また、原水供給側の圧力を抜くことで、それまで膜面を押さえ付けていた圧力が抜けるため、膜が若干浮くことになり、膜面及び原水スペーサーに蓄積する濁質を浮遊させることができる。本発明の分離膜装置によれば、簡易な装置で前記運転方法を確実に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における分離膜モジュールの運転方法を実施する装置のフローを示す図である。
【図2】本実施の形態例における分離膜モジュールの構造の一例を示す図である。
【図3】本発明の他の実施の形態における分離膜モジュールの運転方法を実施する装置のフローを示す図である。
【図4】従来の逆浸透膜モジュールの概略図である。
【符号の説明】
10、10a  逆浸透膜装置
10A、10B、29  逆浸透膜モジュール
11    原水供給ポンプ
12    原水供給第1配管
13    原水供給第2配管
14    透過水流出配管
15    流れ方向転換用配管
a     第1弁
b     第2弁
20、44     透過水集水管
21、41     逆浸透膜
25、40     スパイラル型膜エレメント

Claims (7)

  1. 透過水集水管の外周面に袋状の分離膜を原水スペーサーと共に巻回してなるスパイラル型膜エレメントを装着する分離膜モジュールの運転方法であって、該分離膜モジュールの原水の流れ方向を定期又は不定期に反対方向へ変更することを特徴とする分離膜モジュールの運転方法。
  2. 前記原水の流れ方向変更時に、両方向から交互に複数回のフラッシングを行うことを特徴とする請求項1記載の分離膜モジュールの運転方法。
  3. 毎回のフラッシングの最初に行なうフラッシングは、直前まで流れていた原水の流れ方向と逆方向に行なうことを特徴とする請求項2記載の分離膜モジュールの運転方法。
  4. 透過水集水管の外周面に袋状の分離膜を原水スペーサーと共に巻回してなるスパイラル型膜エレメントを装着する分離膜モジュールの運転方法であって、該運転方法は途中に1回ないし複数回のフラッシングを含み、該フラッシングの最初に行なうフラッシングは、直前まで流れていた原水の流れ方向と逆方向に行なうことを特徴とする分離膜モジュールの運転方法。
  5. 前記フラッシング時に、透過水側の弁を全閉とすることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項記載の分離膜モジュールの運転方法。
  6. 前記フラッシングを行なう前に、原水供給側の圧抜きを行なうことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項記載の分離膜モジュールの運転方法。
  7. 原水供給ポンプと第1弁を接続する原水供給第1配管と、第1弁と分離膜モジュールを接続する原水供給第2配管と、該分離膜モジュールと、該分離膜モジュールの透過水側に接続される透過水流出配管と、原水供給第1配管と該分離膜モジュールの濃縮水流出側を接続する濃縮水流出第1分岐配管と第2弁を有する流れ方向転換用配管と、原水供給第2配管から分岐し、原水の流れ方向を逆方向とした場合の濃縮水が流出する濃縮水流出第2分岐配管と、を備えることを特徴とする分離膜装置。
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