JP2004141419A - 電子内視鏡 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内視鏡先端部8の先端にユニット収納部17bを形成し、このユニット収納部17bに撮像ユニット13を装着すると、その後部に設けた信号処理回路素子16がユニット収納部17bの後部に形成した後部対向面17aに当接する。信号処理回路素子16は球状素子を用いて形成されており、後端側端面16aに電極19aが球面に沿って設けられている。一方後部対向面17aは信号処理回路素子16の球面に沿って形成されており、その内周面に電極19aに接続される電極19bが設けられている。両電極19a,19bは球面に沿う形状を有しているため、接触面積を大きく確保することかでき、接続が容易で、撮像ユニット13を簡単に着脱させることができる。又信号処理回路素子16ヲ球状素子としたので高い密度で実装することが可能となり、撮像ユニット13全体の小型化を実現することが可能となる。
【選択図】図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像ユニットに組み込まれる固体撮像素子と信号処理回路素子との少なくとも一方を球状素子とした電子内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、医療用内視鏡の場合、使用した内視鏡を確実に滅菌処理することが感染症等を防止するために必要不可欠である。医療用内視鏡を洗浄液で消毒や滅菌処理を施す場合、消毒作業が繁雑であり、洗浄液の廃液処理に多大な費用が必要となる欠点がある。
【0003】
そのため、最近では、煩雑な作業を伴わない高圧高温水蒸気滅菌(オートクレーブ等)が内視鏡機器、特に硬性鏡では主流になりつつある。
【0004】
しかし、電子内視鏡においては、湿気などの水分が僅かにでも侵入すると、対物光学系に内側から曇りを生じさせたり、固体撮像素子や固体撮像素子からの信号を処理する電子部品を搭載した基板などを腐食させたり、短絡させたりする可能性があり、このような状態で得られる内視鏡画像は画質が著しく低下したものとなってしまう。
【0005】
そのため、高圧高温水蒸気滅菌処理を行なうに際し、対物光学系と固体撮像素子と信号処理回路とにより構成される撮像ユニットへの水分の侵入を防ぎ、構成部材の劣化を防止する技術が従来から種々提案されている。
【0006】
例えば、特開平10−229966号公報には、先端部本体に対して撮像ユニットを着脱自在とし、この撮像ユニットを先端部本体に装着したとき、撮像ユニットに配置されている電気接点としての接点ピンが、先端部本体に配置されている電気接点としての溝に嵌合されて電気的な接続が行なわれる電子内視鏡が開示されている。
【0007】
この公報に開示されている技術によれば、高圧高温水蒸気滅菌処理を行なうに際しては、撮像ユニットを先端部本体から取り外すことで、この撮像ユニットを熱害等から保護することができる。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−229966号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した公報に開示されている技術では、撮像ユニットに配設されている接点ピンを先端部本体に設けた溝に嵌合させることで、電気的な接続を行なうようにしているため、製造工程においては撮像ユニットへの多数の接点ピンの取り付け作業が必要で、作業工数が嵩み、製品コストがアップしてしまう問題がある。
【0010】
又、撮像ユニットを先端部本体に装着するに際しては、撮像ユニット側の接点ピンを先端部本体側の溝に嵌合させる必要があり、その際、接点ピンの数が多いため、細心の注意が必要となり、装着作業に手間取ってしまう問題がある。
【0011】
更に、多数の接点ピンと、これに嵌合する溝とを必要とするため、先端部周辺が大型化し易く、撮像ユニット及び、その周辺の小型化を実現する上での障害となっている。
【0012】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、球状素子を用いることで、撮像ユニットの組立と先端部本体への着脱との双方を容易にし、且つ、撮像ユニット及びその周辺の小型化を実現することの可能な電子内視鏡を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の電子内視鏡は、内視鏡挿入部の先端に配置された硬質の先端部本体と、対物光学系と、前記対物光学系により結像される像を撮像する固体撮像素子と、前記固体撮像素子からの信号を処理する信号処理回路素子とを有する電子内視鏡において、前記固体撮像素子と前記信号処理回路素子との少なくとも一方に球状素子を用い、前記対物光学系と前記固体撮像素子と前記信号処理回路素子とからなる撮像ユニットを前記先端部本体に対して着脱自在としたことを特徴とする。
【0014】
この場合、好ましい態様としては、前記撮像ユニットの後端側端面を球面に形成し、前記先端部本体の前記撮像ユニットの後端側端面に対向する面を前記撮像ユニットの後端側端面に応じた球面に形成し、前記撮像ユニットと前記先端部本体との前記各球面に形成した電極を介して、電気信号を伝送するように構成するとよい。
【0015】
又、他の好ましい態様としては、前記撮像ユニット内に無線送受信素子と無線電源供給素子とを設け、前記無線送受信素子により電気信号を伝送するように構成すると良い。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0017】
(第1実施の形態)
図1〜図9に本発明の第1実施の形態を示す。図1には電子内視鏡の概略構成図が示されている。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態で採用する電子内視鏡1は、細長な挿入部2と、この挿入部2の手元側に連設されていると共に術者が把持して種々の操作を行う操作部3と、この操作部3から延設したユニバーサルコード4とを有している。このユニバーサルコード4の他端には、図示しない光源装置、CCU(カメラコントロールユニット)に接続されるコネクタ部5が設けられている。この場合、光源装置には、ライトガイドコネクタ6が接続され、CCUにはカメラコネクタ7が接続される。
【0019】
挿入部2は、操作部3に連設された可撓性を有する可撓管10と、この可撓管10の先端に連設された湾曲部9と、この湾曲部9の先端に連設された先端部8とを有している。一方、操作部3には、湾曲部9を上下左右方向へ湾曲操作する湾曲操作レバー11と、鉗子等の処置具を挿入する処置具挿入口12等が設けられている。
【0020】
図2に、内視鏡先端部8の要部拡大断面図を示す。内視鏡先端部8に設けた硬質の先端部本体17には撮像ユニット13が先端面側から着脱自在に装着されている。
【0021】
この撮像ユニット13のユニット本体13aに、対物光学系14と、この対物光学系14により結像された被写体像を撮像する固体撮像素子15と、この固体撮像素子15からの信号等を処理する球状素子としての球状に形成された信号処理回路素子16とが収納されている。この撮像ユニット13は、先端部本体17に穿設されているユニット収納部17bに対して、先端面側から装着され、ビス18にて固定される。
【0022】
又、信号処理回路素子16の後端側端面16aは球状に形成されており、一方、先端部本体17に穿設したユニット収納部17bの、信号処理回路素子16の後端側端面16aに対設する後部対向面17aが、後端側端面16aに沿う球状に形成されている。更に、後端側端面16aの外周には 球状に形成した電極19aが設けられており、一方、後部対向面17aの、電極19aに対応する部位には、この電極19aに面接触する形状(球状)に形成された電極19bが配設されている。
【0023】
撮像ユニット13を先端部本体17に穿設されているユニット収納部17bに装着すると、撮像ユニット13の後部に設けられている信号処理回路素子16の後端側端面16aに設けた電極19aが、ユニット収納部17bの後部対向面17aに設けられている電極19bに接続される。尚、この電極19bにはケーブル20が電気的に接続されており、このケーブル20を介して、撮像ユニット13で撮像した信号が内視鏡本体を経てCCU(図示せず)へ伝達される。
【0024】
又、ユニット本体13aの外周にはOリング21が装着されており、このOリング21によって、ユニット本体13aの外周と、先端部本体17に穿設したユニット収納部17bの内周との間がシールされて、電極19a,19b側への水分の侵入が阻止される。
【0025】
又、球状に形成された信号処理回路素子16は、固体撮像素子15に対してボールボンディング等のボンディング手段22を介して電気的に接続されている。この信号処理回路素子16には信号処理回路、抵抗、コンデンサ、電極等が所定に組み込まれている。尚、固体撮像素子15と信号処理回路素子16との接続はTAB(Tape Automated Bonding)やインナーリードを介して行っても良い。
【0026】
このような構成では、電子内視鏡1に対して、オートクレーブ等の高圧高温水蒸気滅菌を施す場合などに際しては、撮像ユニット13を内視鏡先端部8から取り外しておく。
【0027】
撮像ユニット13を内視鏡先端部8から取り外すに際しては、先ず、内視鏡先端部8の先端部本体17に螺入されているビス18を解離して、先端部本体17のユニット収納部17bに装着されている撮像ユニット13との係合を外し、撮像ユニット13を先端方向へ取り出す。
【0028】
一方、高圧高温水蒸気滅菌等が完了した後、図3に示すように、撮像ユニット13を先端部本体17に穿設されているユニット収納部17bに対して内視鏡先端部8の先端側から装着すると、撮像ユニット13の後部に設けられている信号処理回路素子16の後端側端面16aに設けた電極19aが、ユニット収納部17bに形成した後部対向面17aに設けられている電極19bに接続される。
【0029】
この後部対向面17aは、球状の信号処理回路素子16の外周に沿う形状(球状)に形成されているため、位置決めが容易で、両電極19a,19bどうしを簡単に接続させることができる。
【0030】
そして、撮像ユニット13をユニット収納部17bに所定に装着した後、ビス18にて撮像ユニット13のユニット本体13aを、ユニット収納部17b内に位置決め固定する。この状態では、ユニット本体13aの外周に装着されているOリング21がユニット本体13aの外周とユニット収納部17bの内周との間をシールするため、電極19a,19b側へ水分が侵入することはない。
【0031】
このように、本実施の形態によれば、撮像ユニット13の接続部に設けた信号処理回路素子16を球状素子とし、更に、この信号処理回路素子16に接続するユニット収納部17bの後部に形成した後部対向面17aを、信号処理回路素子16の外周に沿う形状の球状とし、又、信号処理回路素子16に設けた電極19aを球状に形成し、一方、この電極19aに接続する電極19bを電極19aに面接触する形状(球状)に形成したので、平面で接触させる場合に比し、電極19a,19bどうしの接触面積を大きく確保することができ、従って、接続が容易となり、より確実に接続させることができる。
【0032】
又、電極19a,19bどうしの面接触で電気的に導通させるようにしたので、従来のような多数の接点ピンを設ける必要がなく、先端部本体17に形成されているユニット収納部17bに対して撮像ユニット13を簡単に着脱することができて交換が容易になると共に、接点ピン等の取付が不要となった分、作業工数が削減でき、製品コストの低減を実現することができる。
【0033】
更に、撮像ユニット13を簡単に取り外すことができるため、撮像ユニット13を取り外すことで、この撮像ユニット13に負荷をかけることなく高圧高温水蒸気滅菌を行なうことができる。
【0034】
ところで、球状素子は、その外周球面に回路等を形成することにより、平面素子よりも実装密度が高められる利点があり、近年、様々な用途に用いられている。以下、図4〜図9を用いて、球状素子の様々な用途について説明する。
【0035】
図4に示す球状素子は、3次元ジャイロセンサー23と、無線送受信素子としての無線送受信回路24aと、無線送受信回路24aに対して外部から無線による電源供給を可能にする無線電源供給素子としての無線電源供給回路24bとによって構成された3次元位置検出素子25である。
【0036】
この3次元位置検出素子25は外部からの無線操作により位置検出が可能であり、その信号をもとにコンピュータによって3次元グラフィックで描画させることができる。
【0037】
従って、図5に示すように、この3次元位置検出素子25を、電子内視鏡1に設けられている挿入部2の予め決めた位置に対して所定間隔毎に複数配設することで、挿入部2の動きをコンピュータによって3次元グラフィックで描画させることで、術者の内視鏡操作の手助けとなる情報を提供することができる。
【0038】
又、図6、図7に示す球状素子は、圧力検出素子26である。ここで、図6は内視鏡先端部を斜め前方から見た斜視図、図7は内視鏡先端部の概略側面図である。
【0039】
この圧力検出素子26を内視鏡先端部8の先端側外周に均等に複数配置することで、圧力検出素子26に一定以上の圧力が印加されたときに、アラーム等で知らせるようにすれば、生体への穿孔を防止することができる。
【0040】
又、送気時には、圧力検出素子26からの信号を自動的に送気制御回路(図示せず)にフィードバックさせることで、過送気を防止することができる。
【0041】
又、図8に示す球状素子は、例えば、カテーテル28に挿通したガイドワイヤー29の先端に配置された圧力検出素子26であり、この圧力検出素子26は複数の圧力センサー27を有しており、無線送受信回路24aに対してボールボンディング等のボンディング手段22を介して電気的に接続されている。無線送受信回路24aには、この無線送受信回路24aに対して、外部から無線によりる電源供給を可能にする無線電源供給回路24bが併設されている。
【0042】
そして、圧力検出素子26に配設されている各圧力センサー27からの信号を無線送受信回路24aを介してガイドワイヤー屈曲部制御機構(図示せず)に自動的にフィードバックさせることで、生体への穿孔を防止することができる。
【0043】
又、図9に示す球状素子は、その表面に光源31を有する照明素子30である。この照明素子30を内視鏡先端部8の先端面に配設すると共に、この照明素子30自体を回転制御手段32により回転調整自在にすることで、内視鏡操作中において、先端側を湾曲させることなく配光を最良な状態に調整することができる。
【0044】
(第2実施の形態)
図10に本発明の第2実施の形態による内視鏡先端部8に配置された撮像ユニット13の構成を示す。
【0045】
撮像ユニット13は、対物光学系14と、対物光学系14により結像された被写体像を撮像する球状の固体撮像素子33と、この固体撮像素子33にボールボンディング22を介して電気的に接続されて固体撮像素子33からの信号等を処理する球状の信号処理回路素子16と、この信号処理回路素子16にボールボンディング22を介して電気的に接続されて信号処理回路素子16で処理された信号やCCU(図示せず)等の外部からの信号を送受信する無線送受信回路24aと、この無線送受信回路24aに対して外部から無線による電源供給を可能にする無線電源供給回路24bとで構成されている。
【0046】
この撮像ユニット13は、内視鏡先端部8の先端側より先端部本体17に穿設されているユニット収納部17bに嵌合させ、固体撮像素子33の先端側半球面33aを、先端部本体17を保護・絶縁するために先端部本体17に対して先端側から装着した先端部本体カバー34に形成されているテーパ部34aで抑えて、ユニット収納部17bに位置決めされた状態で固定されている。
【0047】
尚、球状の固体撮像素子33に設けられている撮像エリア35は、凸状に形成すると対物光学系14が大きくなる可能性があるため平面状に形成されている。
【0048】
このような構成では、撮像ユニット13に無線送受信回路24aを内蔵したので、外部からの無線操作による信号の授受が可能となり、撮像ユニット13と先端部本体17との電気的接触も不要となり、撮像ユニット13の着脱が容易となる。
【0049】
又、球状素子は、平面素子で必要な回路面積を球面に形成しているため、実装効率が良く、その分素子自体を小さくすることができるので、撮像ユニット13全体の小型化を実現することができるばかりでなく、撮像ユニット13を装着する電子内視鏡の挿入部先端側の細径化が可能となる。
【0050】
ここで、図11〜図13に球状の固体撮像素子33の様々な構造を示す。
図11に示す球状の固体撮像素子33は、内視鏡先端部8の先端側外周に配置されていると共に、回転制御手段32に連設されており、この回転制御手段32により、固体撮像素子33を上下左右方向へ回転させることで、1つの固体撮像素子33で、前方視、斜視、側視が可能となる。尚、図中の符号14は対物光学系である。
【0051】
又、固体撮像素子33と共に照明素子30も球状に形成することで、常に最良な配光を得ることができる。更に、視野方向を変えることにより、撮像エリア35を病変等に対して正面視させることが可能となるため、内視鏡湾曲部9の湾曲操作を行なって撮像エリア35を正面視させる必要がなくなり、その分、電子内視鏡の湾曲機構を簡素化することができ、挿入部の細径化を実現することができる。
【0052】
又、図12に示す球状の固体撮像素子33には、例えば、可視光、赤外光を撮像する等、異なる機能を有する撮像エリア35a,35bが設けられており、回転制御手段32により固体撮像素子33を回転させて、各撮像エリア35a,35bを対物光学系14に対して選択的に正対させることで、各撮像エリア35a,35bを用途に応じて簡単に切換えることができる。
【0053】
又、図13に示す球状の固体撮像素子33は、前方視と後方斜視を同時に観察できるように複数の撮像エリア35c、35dを配設し、この固体撮像素子33をボールボンディング22を介して球状の信号処理回路素子16に電気的に接続したものである。尚、各撮像エリア35c、35dの視野方向には対物光学系14が正対されている。
【0054】
このような構成では、前方視と後方斜視を同時に観察できるため、観察可能な範囲が拡がり、壁の裏側等、観察の困難な部位の観察も容易に行なうことができる。
【0055】
(第3実施の形態)
図14〜図17に本発明の第3実施の形態を示す。図14には内視鏡先端部に配置される撮像ユニットの構成図が示されている。
【0056】
本実施の形態で採用する撮像ユニット13に内蔵されている球状の固体撮像素子33は内腔を有しており、この内腔の凹面33bに撮像エリア(撮像面)35が設けられている。
【0057】
撮像ユニット13は、対物光学系14と球状の固体撮像素子33と球状の信号処理回路素子16とを備えており、この固体撮像素子33と信号処理回路素子16とがボールボンディング22を介して電気的に接続されている。
【0058】
固体撮像素子33は内腔を有しており、この内腔の凹面33bの後部に、撮像エリア35が設けられ、この撮像エリア35に、対物光学系14を通して入光された被写体像が結像されるように調整されている。
【0059】
図15には、本実施の形態で採用する固体撮像素子33の製造工程が示されている。
同図(a)に示すように、先ず、球状の半導体素子36の内部(ハッチングで示す部位)をガス37等を用いて球状の凹面33bが形成されるように浸食させる。次いで、同図(b)に示すように、対物光学系14に対向する面に、機械加工又はケミカルエッチング等の穿孔手段を用いて貫通孔33cを形成する。
【0060】
その後、同図(c)に示すように、貫通孔33cを通して内腔の凹面33bにパターン露光により固体撮像素子を構成する回路を形成し、固体撮像素子33を完成させる。
【0061】
そして、固体撮像素子33の後部に信号処理回路素子16をボールボンディング22を介して電気的に接続する。尚、信号処理回路素子16により処理された信号はケーブル20を介して内視鏡本体に伝送される。
【0062】
このような構成によれば、固体撮像素子33の内腔の凹面33bに撮像エリア35を形成したので、対物光学系と固体撮像素子33との小型化を実現することができ、撮像ユニット13全体の小型化が実現できる。更には、この撮像ユニット13を装着する挿入部先端側の細径化が可能となる。又、、撮像エリア35が凹面であるため対物光学系14で調整しきれない画像周辺の収差なども改善することができる。
【0063】
この場合、内腔を有する球状の固体撮像素子33は、図16、或いは図17に示す構成としても、同一の作用効果を得ることができる。
【0064】
図16に示す球状の固体撮像素子33は、貫通孔33cから、この貫通孔33cを閉塞するように光学部品38を内腔に挿入し、その後端を撮像エリア35に接着固定したものである。
【0065】
一方、図14に示す内腔を有する球状の固体撮像素子33は、半球体に加工されており、その開口部分に光学部品38を接着固定したものである。
【0066】
[付記]以上詳述したように、本発明によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
【0067】
(1)球状の内腔を有し、該内腔の凹面に撮像面を形成したことを特徴とする球状の固体撮像素子。
【0068】
(背景技術)
球状素子は、その外周球面に回路等を形成することにより、平面素子よりも実装密度を高めることができるため、様々な用途に用いられている。この球状素子の外周面に固体撮像素子を形成すると、撮像面が凸面となり、対物光学系は撮像周辺の収差の調整などのために外径が大きくなる傾向があるので、たとえ、固体撮像素子が小型化されたとしても、この固体撮像素子や対物光学系が組み込まれている撮像ユニット全体は小型化を達成することが困難となる。
【0069】
これに対して、上記構成によれば、固体撮像素子の内腔の凹面に撮像面を形成することで、固体撮像素子の小型化を実現することができる。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、固体撮像素子と信号処理回路素子との少なくとも一方に球状素子を採用することで、実装密度が高められるため、相対的に撮像ユニットの小型化かを実現することができる。
【0071】
更に、撮像ユニットの後端側端面を球面に形成し、先端部本体の撮像ユニットの後端側端面に対向する面を撮像ユニットの後端側端面に応じた球面に形成し、撮像ユニットと先端部本体との各球面に形成した電極を介して電気信号を伝送するようにしたので、撮像ユニットと先端部本体との接続に接点ピンが不要となり、従って、撮像ユニットの組立、及び先端部本体への着脱或いは交換が容易となる。
【0072】
又、撮像ユニットを内視鏡先端に設けた先端部本体から取り外すことで、撮像ユニットに負荷をかけることなく、高圧高温水蒸気滅菌を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態による電子内視鏡の概略構成図
【図2】同、内視鏡先端部の要部拡大断面図
【図3】同、撮像ユニットを先端部本体に装着する状態の要部拡大断面図
【図4】同、球状の3次元位置検出素子の概略構成図
【図5】同、球状の3次元位置検出素子を設けた電子内視鏡の構成図
【図6】同、球状の圧力検出素子を設けた内視鏡先端部の斜め前方から見た斜視図
【図7】同、内視鏡先端部の概略側面図
【図8】同、球状の圧力検出素子を組み込んだガイドワイヤーの概略図
【図9】同、球状の照明素子を組み込んだ内視鏡先端部の概略図
【図10】本発明の第2実施の形態による内視鏡先端部に配置された撮像ユニットの構成図
【図11】同、球状の固体撮像素子を組み込んだ内視鏡先端部の概略図
【図12】同、他の態様による球状の固体撮像素子を組み込んだ内視鏡先端部の概略図
【図13】同、別の態様による球状の固体撮像素子を組み込んだ内視鏡先端部の概略図
【図14】第3実施の形態による内視鏡先端部に配置される撮像ユニットの構成図
【図15】同、固体撮像素子の製造工程を示す説明図
【図16】同、他の態様による球状の固体撮像素子の概略構成図
【図17】同、別の態様による球状の固体撮像素子の概略構成図
【符号の説明】
1 電子内視鏡
2 挿入部
13 撮像ユニット
14 対物光学系
15,33 固体撮像素子
16 信号処理回路素子
16a 後端側端面
17 先端部本体
17a 後部対向面
19a,19b 電極
24a 無線送受信回路(無線送受信素子)
24b 無線電源供給回路(無線電源供給素子)
Claims (3)
- 内視鏡挿入部の先端に配置された硬質の先端部本体と、対物光学系と、前記対物光学系により結像される像を撮像する固体撮像素子と、前記固体撮像素子からの信号を処理する信号処理回路素子とを有する電子内視鏡において、
前記固体撮像素子と前記信号処理回路素子との少なくとも一方に球状素子を用い、
前記対物光学系と前記固体撮像素子と前記信号処理回路素子とからなる撮像ユニットを前記先端部本体に対して着脱自在としたことを特徴とする電子内視鏡。 - 前記撮像ユニットの後端側端面を球面に形成し、
前記先端部本体の前記撮像ユニットの後端側端面に対向する面を前記撮像ユニットの後端側端面に応じた球面に形成し、
前記撮像ユニットと前記先端部本体との前記各球面に形成した電極を介して、電気信号を伝送するようにしたことを特徴とする請求項1記載の電子内視鏡。 - 前記撮像ユニット内に無線送受信素子と無線電源供給素子とを設け、
前記無線送受信素子により電気信号を伝送するようにしたことを特徴とする請求項1記載の電子内視鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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