JP2004141232A - 一体化ガラスの支持機構 - Google Patents

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大山 恒吉
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Abstract

【課題】長期信頼性および生産効率を高めたガラス板の一体化構造を得る。
【解決手段】遊技盤の前面に配設された前後2枚のガラス板を透視させて遊技を行う遊技機において、それぞれガラス板を受容する前後2列のガラス溝51を有し前後のガラス板の外周縁部と係脱可能に係合してガラス板を保護する複数に分割された保護フレーム50と、分割された各保護フレーム部材を連結させる連結バンド61と、連結バンドで一体化されたガラスアッセンブリ71を窓枠の背面側に係脱及び上下揺動可能に支持させる揺動支持機構81とを備えて一体化ガラスの支持機構を構成する。揺動支持機構81におけるガラスアッセンブリ側の支持構造81aは連結バンド61の構成部材を利用して形成される。
【選択図】 図16

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤を保持する枠部材の前面側に、横開き開閉可能に取り付けられた窓枠とこの窓枠の背面側にガラス保持手段を介して取り付けられた少なくとも前後2枚のガラス板とを備え、前後のガラス板を通して遊技盤を透視させ遊技を行う遊技機に関し、なお詳細にはこのような遊技機に用いられる前後のガラス板を一体化させた一体化ガラスの支持機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような遊技機としてパチンコ機やアレンジボール機、雀球遊技機などがある。この種の遊技機の代表例とされるパチンコ機では、開閉搭載枠たる前枠の正面奥部に所定のゲージ設定で遊技領域が形成された遊技盤がセット保持されており、その前面側に遊技領域を透視保護するガラス扉が設けられている。ガラス扉は、中央部に開口する窓口を有して外郭方形状に一体成型された窓枠と、この窓枠の背面側にガラス保持手段を介して窓口を塞ぐように取り付けられた前後2枚のガラス板とを主体として構成され、窓枠および前枠の左側縁に配設されたヒンジ機構で横開き開閉自在に支持されるとともに、互いの右側縁に配設された施錠装置を利用して閉鎖保持可能に取り付けられている。
【0003】
前後のガラス板は、遊技盤に近接配設されて遊技領域を画定し遊技盤面に展開される遊技球が機外に飛び出ることを防止する目的の第1のガラス板と、この第1のガラス板から所定間隔を隔てた遊技者側に配設されて遊技盤との間に空間領域を形成させ磁石等を用いた不正行為を防止する目的の第2のガラス板とが用いられる。ガラス保持手段としては、窓枠の裏面側に窓口を取り囲むようにねじ固定された金属製のガラス枠が従来から広く用いられている。ガラス枠の左右辺には上下に延びてガラス板の左右縁部を支持するレール状の支持溝が前後に2列形成されており、ガラス枠の上方から各支持溝に沿って第1,第2のガラス板を1枚ずつ挿入することで、前後2枚のガラス板が所定間隔をおいてセット保持されるようになっている。
【0004】
ところが、上記のような従来のガラス支持機構にあっては、ガラス板がそれ自身1枚ずつ単体で取り扱われるため、着脱作業をガラス板の枚数分行わなければならないうえ、ガラス板の装着、脱着、運搬等の各過程においてチッピングや割れ等の機械的損傷を受けやすく、作業者にとってもガラス板を取り扱う際に周縁のエッジに留意しつつ作業を行わなければならいなど、作業が繁雑であるという問題があった。このため、ガラス板の装着や取り扱いの容易化を目的として、前後2枚のガラス板を所定の間隔をおいて一体化させる技術が考案され(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)、実用化の段階に入りつつあり、例えば一体化したガラスアッセンブリを所要の止め金具で4カ所程度固定することによりガラス扉の背面側に固定支持させる技術が考案されている(例えば、特許文献3、特許文献4を参照)。
【0005】
【特許文献1】
実開昭59−183282号公報(第1、2図)
【特許文献2】
実開平2−106291号公報(第2、3図)
【特許文献3】
特開平9−718号公報(第3−4頁、第1−3図)
【特許文献4】
特開平9−56903号公報(第24−25頁、第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の一体化構造は、ガラス板の外形寸法に合わせて成型された樹脂製の枠部材の前後面に、それぞれ上記第1および第2のガラス板を接着剤によって接着保持させることで前後2枚のガラス板を一体化(複層化)した構成であり、以下のような問題があった。
【0007】
第1に、接着対象である樹脂材料とガラス板との組み合わせは、ともに性質が異なる難接着材料であるうえに、線膨張係数が大きく異なる大型部品であり、かつ捻り変形にも柔軟に追従する必要があることなどから、使用可能な接着剤が限られ、生産コストや工程等を勘案すると一液性のシリコーン系接着剤等に限定されてしまう。ところが、このような接着剤では深部硬化に時間がかかり、生産リードタイムが長期化して生産性が悪化するほか、未硬化の接着剤を硬化させるためにガラスアッセンブリをセット状態のまま保持するジグやストッカーが必要になるなど、生産性の面で問題があった。
【0008】
第2に、線膨張係数が大きく異なる大型部品であることから、被接着面の脱脂処理やプライマー処理等の前処理工程に不具合があると、膨張・収縮の繰り返しにより接着面で剥離を生じてガラス板の保持状態を維持できなくなるおそれがあり、生産管理面や長期信頼性の面で問題があった。
【0009】
第3に、被接着面の前処理を充分に行って枠部材とガラス板とが強固に接着接合されると、今度はこれを人為的に分離させることが困難になる。このため、前後2枚のガラス板のうちいずれか1枚のガラス板が破損したような場合に、破損したガラス板を単品交換することができないうえ、破損していないガラス板や枠部材をリサイクル使用することも難しいという問題があった。
【0010】
また、一体化されたガラスアッセンブリを窓枠の背面に係止保持させる支持機は、窓枠背面の所定位置に4カ所程度設けられて後方に突出する支持金具と、この支持金具を受容可能な貫通穴を有して枠部材に一体整形された取付部と、該取付部の基部に回動可能にネジ固定された止め金具などからなり、ガラスアッセンブリを支持して取付部を支持金具に位置合わせして係合させ、止め金具を回動操作することによって窓枠背面に支持させるように構成されていた。このため、第4の問題として、ガラス支持機構の構成部品が多く部材コストおよび組み立てコストが増大するうえ、一体化して重量が増大したガラスアッセンブリを片手で支持しながら他方の手で固定作業を行わなければならないなど、却って作業性が悪化するとの指摘もなされていた。
【0011】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、複数のガラス板を透視させて遊技を行う遊技機におけるガラス板の取り扱い性を向上させるとともに、生産性や長期信頼性、リサイクル性、作業性等を高め、併せて製造コストをも低減可能なガラス板の支持機構を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、遊技盤を保持する枠部材(例えば、実施形態における前枠)の前面側に、前後に開口する窓口を有して横開き開閉可能に取り付けられた窓枠とこの窓枠の背面側にガラス保持手段を介して窓口を塞ぐように取り付けられた少なくとも前後2枚のガラス板とを備え、前後のガラス板を通して遊技盤を透視させ遊技を行う遊技機に関するものである。そのうえで、本発明におけるガラス保持手段は、それぞれ前後に所定間隔をおいてガラス板を受容する前後2列のガラス溝を有し、前後のガラス板の外周縁部と係脱可能に係合して当該前後のガラス板を保護する複数の保護部材(例えば、実施形態における保護フレーム部材)と、複数の保護部材を連結させる連結部材と、前後のガラス板の外周縁部に係合させた複数の保護部材を連結部材で連結させて一体化したガラスアッセンブリを窓枠の背面側に係脱及び上下揺動可能に支持させる支持手段(例えば、実施形態における揺動支持機構)とを備えており、この支持手段におけるガラスアッセンブリ側の支持構造を連結部材に形成して一体化ガラスの支持機構を構成している。
【0013】
上記一体化ガラスの支持機構では、複数に分割された各保護部材に前後に所定間隔をおいて前後2列のガラス溝が形成されており、このガラス溝に前後のガラス板が係脱可能に係合される。そしてガラス板の外周縁部に係合された複数の保護部材を連結部材で連結させることにより前後のガラス板が所定間隔を保持して一体化される。このため、このような一体化構造によれば、ガラス板および枠部材の前処理工程や、接着剤の塗布工程、および接着姿勢を維持して接着剤を硬化させる硬化工程等が不要であり、生産リードタイムを短縮して生産性を高めることができる。
【0014】
また、複数の保護フレームを連結部材で連結させて一体化する構成のため、接着面の剥離によるガラス保持状態の劣化等を生じることがなく、生産管理を容易化するとともに長期信頼性を向上させることができる。さらに、連結部材を取り外すことで一体化したガラスアッセンブリを容易に分解することができるため、前後2枚のガラス板のうちいずれか1枚のガラス板が破損したような場合であっても、破損したガラス板を簡単に単品交換することができ、かつガラス板や枠部材をリサイクル使用することが可能である。従って、本発明によれば、遊技機におけるガラス板の取り扱い性を向上させるとともに、生産性や長期信頼性、リサイクル性を高めたガラス板の一体化構造を提供することができる。
【0015】
さらに、一体化したガラスアッセンブリを窓枠の背面側に係脱および上下揺動可能に支持させる支持手段が設けられ、かつ当該支持手段におけるガラスアッセンブリ側の支持構造が連結部材に形成されているため、ガラス支持機構の機構構成を簡明化して製造コストを低減できるとともに、重量のあるガラスアッセンブリの着脱作業を容易化して作業性を向上させた一体化ガラスの支持機構を提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について、好適な実施例を挙げて添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお実施例では、前枠の正面奥部に遊技盤が収容保持されたパチンコ機のガラス扉に本発明を適用した場合を主として説明する。
【0017】
まず、本実施例のパチンコ機PMの概要構成を図1および図2を参照して要約説明する。なお、図1はパチンコ機PMの外観正面図を、図2は後述するガラス扉5および上球皿6を開いた状態におけるパチンコ機の正面図を示している。
【0018】
パチンコ機PMは外郭方形枠サイズに構成されて縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載用の前枠2が互いの正面左側上下に配設されたヒンジ部材3a,3bで横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側に設けられた施錠装置4を利用して常には外枠1と係合された閉鎖状態に保持される。
【0019】
前枠2の各部にはパチンコ遊技を展開する遊技展開部材として、前枠2の前側面域に合わせた方形状のガラス扉5および上球皿6が正面左側部に設けられたヒンジ機構7a,7b,7cを利用して横開き開閉および着脱が可能に組付けられ、上球皿6の下側に下球皿8、操作ハンドル9および打球発射装置10等が装備されている。前枠2の上方奥部には後方に突出する方形枠状の収容枠2aが前枠2と一体に形成されており、この収容枠2aに所定のゲージ設定で構成された遊技盤20が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス扉5に遊技盤正面の遊技領域PAを臨ませている。
【0020】
前枠2の裏側には、詳細図示省略するが、球貯留タンクや球払出装置等を有する裏機構盤が遊技盤20の背面を覆うように横開き開閉および着脱可能に装備されるとともに、裏面各部に主制御基板やターミナル基板、音声基板等の各種基板や電子部品などが取り付けられて各機器がワイヤーハーネスで接続されている。
【0021】
前枠2の上下中間領域には遊技補助盤と称される補助機構部2bが形成されており、発射レール11やファール球回収経路12、スピーカ13などが設けられている。遊技補助盤2bの左上部は一部上方に延出されて前後に連通する通出口14が形成され、この通出口14の後方に配設される裏機構盤の球出口と、通出口14の前方に位置整合して配設される上球皿6の通出樋15との間を繋いで、球払出装置から払い出された遊技球を通出口14および通出樋15を通して上球皿6に排出するように構成されている。なお、ガラス扉5はいわゆるダブル錠と称される施錠装置4により収容枠2aの前面を覆う閉鎖姿勢にロック保持され、上球皿6はガラス扉5を開放させた状態においてのみ開閉操作可能なロック機構16により遊技補助盤2bの前面を覆う閉鎖姿勢にロック保持される。
【0022】
パチンコ機PMは、上球皿6およびガラス扉5がともに閉止され施錠された状態で遊技に供され、上球皿6に遊技球を貯留させて操作ハンドル9を回動操作することにより遊技が開始される。操作ハンドル9が回動操作されると、上球皿6に貯留された遊技球が同球皿に内蔵された球送り装置によって1球ずつ発射レール11上に送り出され、打球発射装置10のハンマーに打ち出されて発射レール11および遊技盤20の案内レールに沿って遊技領域PAに導かれ、以降パチンコゲームが展開される。
【0023】
以上のように概要構成されるパチンコ機PMにあって、前枠2およびガラス扉5の左側部に、前枠2に対してガラス扉5を開放状態に保持させる扉開放保持機構30が設けられている。本実施例に開示する扉開放保持機構30は、図3〜図6の各図に示すように、ガラス扉5の下部に水平面内に揺動可能に支持された係止金具31を主体としてガラス扉5を開放状態に係止保持させる第1開放保持機構30Aと、ガラス扉5の背面に垂直面内に揺動可能に支持された固定金具36を主体としてガラス扉5を開放状態に固定させる第2開放保持機構30Bとの二つの開放保持機構を設けた例を示している。なお、図3はガラス扉5を開放した状態で前枠2の前方斜め上方から見た扉開放保持機構30の分解斜視図、図4は扉開放保持機構30によりガラス扉5を開放保持させた状態の平面図、図5は扉開放保持機構30によりガラス扉5を開放保持させた状態の背面図、図6はガラス扉5を閉鎖した状態を示す平断面図である。
【0024】
扉開放保持機構30を詳細説明するにあたり、まずガラス扉5について、ガラス扉5の概要背面図である図7を含めて参照しつつ概略説明すると、ガラス扉5は、前後に開口する窓口5bを有して外郭方形の枠状に一体成型された樹脂製の窓枠5aの背面側に、窓口5bの周囲を取り囲むように薄板板金製の固定支持枠90(91,92,93,94等)が固定され、この固定支持枠90に前後2枚のガラス板58が一体化されたガラスアッセンブリ70(71,72,73,74等)が取り付けられて構成される。
【0025】
固定支持枠90は、窓口5bの下方に配設される下方枠部90U(固定支持枠の番号に添え字Uを付して示す、例えば、固定支持枠91における下方枠部91U等)、正面視において窓口5bの右側に配設される右方枠部90R(同様に添え字Rを付して示す、例えば、右方枠部91R等)および左側に配設される左方枠部90L(同様に添え字Lを付して示す、例えば、左方枠部91L等)を主体として構成され、各枠部が窓口5bの周囲を取り囲むように窓枠5aの背面にねじ固定されて取り付けられる。
【0026】
また、ガラスアッセンブリ70は、各々前後に2列のガラス溝が形成され複数に分割された保護フレーム50、各ガラス溝に支持された前後2枚のガラス板58,58、および保護フレーム50の外周を取り巻くようにして一体に連結させる連結バンド60(61,62,63,64等)等からなり、保護フレーム50の前後のガラス溝51にガラス板58を係合支持させて連結バンド60で連結することにより一体化される。ガラスアッセンブリ70は、後述する揺動支持機構80により固定支持枠90に前後揺動可能に支持され、係止保持機構により窓口5bを塞ぐ取付角度位置に固定保持される。ガラス扉5は、窓枠5aおよび前枠2の正面左側に設けられたヒンジ機構7a,7bにより前枠2に対して横開き開閉および着脱が自在に支持されている。
【0027】
扉開放保持機構30における第1開放保持機構30Aは、下方枠部90Uに水平旋回可能に支持される係止金具31を主体として構成される。係止金具31は、帯板状に細長く形成された保持杆部31aと、この保持杆部31aの基端側に形成された旋回軸部31b、保持杆部31aの先端側に穿設された係止孔部31cなどからなり、例えば所定板厚の冷間圧延鋼板をプレス加工等により打ち抜き成形して、円柱軸の中心に雌ネジ部が形成された旋回軸部31bをカシメ圧着した後、クロメート処理等の所要の表面処理を行って図示する形態に構成される。
【0028】
下方枠部90Uには、前後のガラス板58,58の中間位置(より詳細には後述する溝間凹部52の配設位置)に位置してネジ32を挿通させる丸孔が形成されており、下方枠部の支持面側からネジ32を挿通させて旋回軸部31bの雌ネジ部に螺合させることにより、係止金具31がガラス扉5の下部に水平旋回可能に取り付けられる。下方枠部90Uの左右中間領域には、取付面が切り起こし成形されて後方に突出する係止フック(図示せず)が形成されており、係止金具31を下方枠部に沿うように水平旋回させたときに、支持杆部31aの下面を支持して係止金具31を係止保持可能に構成されている。これにより、常には係止金具31が係止フックに係止されて窓枠5aの裏面下部にコンパクトに格納保持される。
【0029】
また、通出口14の上方には、上球皿6の通出樋15から針金や金属薄板等を挿入して不正操作が行われることを防止するため、通出口14の上方および右側方を覆うように前方に突出する庇部17が形成されており、ガラス扉5を閉鎖したときに庇部17の前方部分が下方枠部90Uに覆われるようになっている。庇部17の後方には係止金具の係止孔部31cと係脱可能なピン状の係止突起部17a,17bが突出形成されている。
【0030】
ここで、係止金具31における保持杆部31aの長さ、および二つの係止突起部17a,17bの形成位置は、開放保持させようとするガラス扉5の前枠2に対する開放角度に基づいて設定され、例えば、図4中に実線および二点鎖線で示すように、係止孔部31cを正面右側の係止突起部17aに係合させて張り渡したときに、ガラス扉5の開放角度が90度となり、正面左側の係止突起部17bに係合させて張り渡したときにガラス扉5の開放角度が110度(機構上の最大開き角度近傍の角度)となるように設定される。これにより、隣接するパチンコ機に対して順次ガラス板を装着するときや保守作業を行うとき等にはガラス扉を90度の開放角度に係止保持させ、特定のパチンコ機に対して釘調整を行うとき等には110度の開放角度で係止保持させるなど、作業目的に応じて2段階の開放角度で保持させることができる。なお、開放角度は他の角度に設定してもよく、また三以上設けて多段階の開放角度位置で係止保持可能に構成してもよい。
【0031】
扉開放保持機構30における第2開放保持機構30Bは、ガラス扉5の背面に垂直面内に上下揺動可能に支持される固定金具36を主体として構成される。固定金具36は、帯板状のアーム部36aと、このアーム部36aの基端側に板面から垂直に延びてカシメ圧着された円筒状の揺動軸部36b、アーム部36aの先端側が揺動軸部36bと反対方向に直角に折り曲げられて形成された固定片部36c、この固定片部に下方に開いて形成されたU字状のネジ係合溝36dなどからなり、上記係止金具31と同様の金属材料を用いて同様の加工手段により構成される。
【0032】
固定金具36が取り付けられる窓枠5aの背面側には、窓口側部の面材から後方に突出するボス5cが一体に形成され、その後端側の中心部にネジを受容するネジ受容穴が形成されている。ボス5cの突出高さは固定支持枠90を支持する支持ボス5dやリブと同一高さに形成される一方、固定支持枠90における左方枠部90Lにはボス5cの後端面を露出させて揺動軸部36bの前端部を回動自在に嵌合支持する支持孔部90hが形成されている。
【0033】
また、ガラス扉5の閉鎖姿勢において窓枠5aの背後に位置する前枠2の前端面には、固定金具の固定片部36cを当接支持する固定支持部2cが形成され、その中心部にネジ38を受容するネジ受容穴が形成されている(図5を参照)。
【0034】
固定金具36は、揺動軸部36bの前端部を左方枠部90Lに形成された支持孔部90hに嵌合させてボス5cに当接させ、揺動軸部36bの後方からネジ37を挿通させてボス5cのネジ受容穴に螺合させることにより、窓枠5aの背面に垂直面内に揺動可能に支持される。
【0035】
本実施例に示す固定金具36はガラス扉5を90度の開放角度で係止保持または固定保持可能に構成されており、アーム部36aの長さおよび固定支持部2cの形成位置は、ガラス扉5を90度の開放角度に開放させた状態で、固定金具のアーム部36aが水平になるように上方から揺動させたときに、ネジ係合溝36dがネジ38のネジ軸部と係合し固定片部36cがネジ頭部と固定支持部2cとの間に挟持されてガラス扉5を90度の開放角度に係止保持し、この状態からネジ38を締め込むと固定片部36cが固定支持部2cにねじ固定されてガラス扉5を上記開放角度に固定保持するようになっている。なお、固定金具36におけるアーム部36aの長さおよびアーム部36aに対する固定辺部36cの折り曲げ角度を適宜設定することにより、他の開放角度、例えば前述した110度の開放角度でガラス扉5を係止保持ないし固定保持させるように構成することも可能である。
【0036】
固定金具36は、例えば図5中に二点鎖線で付記するように、先端の固定片部36cが鉛直下方に位置して左方枠部90Lに沿うように収容され、または先端の固定片部36cが鉛直上方に位置して左方枠部90Lに沿うように収容される。なお、固定支持部2cは固定片部36cを当接支持する領域のみが前方に突出するように形成されており、90度近傍の開放角度位置でアーム部36aを揺動させたときに固定片部36cの前後の縁部が固定支持部2c周辺の前枠と当接することなく、ネジ係合溝36cを容易に係合させ得るようになっている。また、固定支持部2cを側断面視台形状に形成することにより上記効果をさらに向上させることも可能である。
【0037】
このように構成される扉開放保持機構30の作用について、ガラス扉5を90度の開放角度に開放保持させる場合を例として説明すると、作業者は、合鍵を施錠装置4の錠部に嵌挿して、例えば反時計回りに回動操作することでガラス扉5のロックを解除し、浮き上がるように開いたガラス扉の窓枠5aの側縁に指をかけてガラス扉5を90度近傍の開き角度に開放させる。
【0038】
次いで、下方枠部90Uの係止フックに収容保持されている係止金具31を手前に引き出すように水平旋回させて保持杆部31aの先端側を庇部17上に導き、ガラス扉5の開き角度を微調整しながら保持杆部先端の係止孔部31cを係止突起部17aに位置合わせして、これらを係合連結させる。これにより、係止金具31が下方枠部90Uと庇部17との間に張り渡されて係止され、ガラス扉5が90度の開放角度をもって開放状態に保持される。従って、以上のような係止金具31の係合操作のみによって簡便にガラス扉5を開放状態に係止保持させることができる。
【0039】
一方、より強固な開放保持を望む場合等には、上記係止金具31によるガラス扉5の係止保持に加えて固定金具36によるガラス扉5の係止保持または固定保持を行う。なお、固定金具36の固定片部36cが鉛直下方に位置して収容されている場合には、90度を超える開放角度まで一度ガラス扉5を開いて固定金具36を水平よりも上方の揺動角度位置に待避させておき、この待避状態で係止金具31によるガラス扉5の係止保持または固定金具36によるガラス扉5の係止保持作業を行う。これらの作業はいずれを先行して行ってもよいが、ここでは、固定金具36を上方に待避させた状態で係止金具31による係止保持を行ったものとして以降説明を続ける。
【0040】
上述したように、係止金具31における係止孔部31cを係止突起部17aに係合させた状態では、ガラス扉5が既に90度の開放角度をもって開放状態に保持されている。そこで、作業者は待避姿勢にある固定金具のアーム部36aを時計回りに揺動させてアーム部36aが水平になるように下動させる。すると、アーム部先端の固定片部36cが固定支持部2cの上方から円弧軌跡をもって下動し、ネジ係合溝36dがネジ38のネジ軸部を受容するように係合して固定片部36cがネジ頭部と固定支持部2cの支持面との間に進入し、これらの間に挟持されるように係合する。これにより、ガラス扉5が固定金具36によって90度の開放角度に係止保持される。さらに、このような係合状態からネジ38を締め込むことにより固定片部36cが固定支持部2cにねじ固定され、ガラス扉5が上記開放角度で固定保持される。従って、固定金具36の係合操作によっても前述同様に簡便にガラス扉5を90度の開放角度で係止保持させることができ、さらに、ネジ38を閉め込むことでより強固に固定保持させることができる。
【0041】
また、係止金具31の揺動方向と固定金具36の揺動方向とを直交する平面方向に設定しているため、外力に対する抗力を高めた扉開放保持機構を得ることができる。例えば、ガラス扉5の上部のみを前方に傾動させるような外力が作用して係止金具31における保持杆部31aの先端側が浮き上がり、係止孔部31cと係止突起17aとの係合が解除されるようなことがあっても、固定金具36とネジ38との係合が外れるようなことがなく、開放状態を安定して維持させることができる。
【0042】
さらに、例示した係止金具31では、円筒状の旋回軸部31bを設けることで係止金具31と下方枠部90Uとの摺動面を一定の円環領域に低減化させて滑らかに水平旋回可能に構成している。なお、係止金具31では、下方枠部90Uの支持面側から旋回軸部31bにネジ32を螺合させて連結させているが、旋回軸部31bと下方枠部90Uとの間に樹脂製のワッシャを挟持させて摺動抵抗をさらに低減させるように構成してもよく、雄ネジと雌ネジの係合連結に代えて、リベット等の締結手段を用いて係合連結させ、あるいはスナップリングとリング溝等の嵌着手段を用いて係合連結させてもよい。さらに、係止金具31を前枠2側に水平旋回可能に支持させて下方枠部90U側に係止突起等を設ける構成や、前枠側および下方枠部側双方に係止突起を設けて係止金具をこれら両方の係止突起に着脱可能に係止させる構成としてもよい。
【0043】
また、実施例では作図および説明上の便宜から、第1開放保持機構30Aと第2開放保持機構30Bの両者をガラス扉5の下部に配設した例を示したが、第1または第2開放保持機構のいずれか一方を設ける構成としてもよく、両者を設ける場合には、第2開放保持機構30Bを第1開放保持機構30Aと所定間隔離してガラス扉5の上部に配設し、あるいはガラス扉5の上下に複数設ける構成としてもよい。第1開放保持機構30Aと第2開放保持機構30Bとをガラス扉5の上下に分けて配設する構成とすれば、ガラス扉5の上方に偏った外力が作用した場合であってもガラス扉5が捻り変形するようなことがなく、上下バランスよく外力に抗して開放状態を安定的に保持させることができる。また、第2開放保持機構30Bを上下に複数設ける構成とすれば、支持バランスの良好さに加えて、さらに強固に開放状態を保持させる扉開放保持機構を得ることができる。
【0044】
さて、以上のように開放保持されるガラス扉5における窓枠5aの背面側に、ガラス支持機構40(41,42,43,44等)を介して前後2枚のガラス板58が窓口5bの背後を覆うように取り付けられる。ガラス支持機構40では、前後のガラス板58が保護フレーム50および連結バンド60(61,62,63,64等)により予め複層化されて一体のガラスアッセンブリ70(71,72,73,74等)が形成され、こうして一体化されたガラスアッセンブリ70が窓枠背面の固定支持枠90に係脱および揺動可能に支持される。以下、図7〜図9を参照して、ガラスアッセンブリ70の基本構成から説明する。
【0045】
ここで、図7は窓枠5aからガラスアッセンブリ70を取り外して分解させた状態でガラス支持機構40の概要を略示する全体図(背面図)、図8は連結バンド60を分離させた状態でガラスアッセンブリ70の基本構成を例示する分解斜視図、図9は部分断面図を含むガラスアッセンブリ70の背面図である。なお、ガラス支持機構40の詳細については、ガラスアッセンブリ70の基本構成および連結バンド60の構成形態について説明した後に続けて説明する。
【0046】
ガラスアッセンブリ70は、前後2枚のガラス板58と、これらのガラス板58と係脱可能に係合してガラス板を保護する保護フレーム50と、保護フレーム50の外周を取り巻くように係合して一体に連結させる連結バンド60とを主体として構成され、保護フレーム50に前後のガラス板58を係合支持させて連結バンド60で連結することにより一体のアッセンブリとして形成される。
【0047】
保護フレーム50は、内周側にガラス板58を受容する前後2列のガラス溝51を有して全体として外郭方形のフレーム形態をなし、ガラス板58の外周縁部全体をガラス溝51に受容係合させて保護するため、複数の保護フレーム部材に分割されて形成される。保護フレーム50の分割形態は、図15(A)に例示するように上下に2分割する形態(上下の保護フレーム部材50a,50a)や、図15(B)に例示するように左右に2分割する形態(左右の保護フレーム部材50b,50b)が代表例として示されるが、そのほか、コの字状の枠体と開放辺を塞ぐ一辺とに2分割する形態、角部ごとにコーナ枠状に4分割する形態、上下左右の各辺に4分割する形態などであってもよい。複数に分割された各保護フレーム部材は、例えば、ABS樹脂やポリアセタール(POM)、ポリプロピレン(PP)その他の比較的軟質の樹脂材料を用いて射出成型等の成形手段により形成される。
【0048】
前後のガラス溝51,51は、前後の溝間を所定間隔に保持するスペーサ部を挟んで、それぞれガラス板58の外周縁部を覆う断面視凹型のレール状に形成され、前方ガラス溝の前面側および後方ガラス溝の背面側には、それぞれの溝内に収容されたガラス板58の前面および背面を保護する前方の保護シート面55aおよび後方の保護シート面55bが形成されている。このため、前後のガラス板58をガラス溝51に係合支持させることで、これら2枚のガラス板がスペーサ部を挟んで所定間隔を保持して平行に支持されるとともに、各ガラス板58の前後面を含む上下左右の外周縁部全体が樹脂製の保護フレーム50に包み込まれるように保持される。
【0049】
また、前方の保護シート面55aにおける角部は窓口5bの開口部よりも幾分大きめの半径を有したR状に形成され、後方の保護シート面55bおよびスペーサ部の角部は窓口5bの開口部よりも幾分外側を通るコーナ枠状に形成されている。このため、前方のガラス板58を窓口5bの開口背面に密着させて不正行為可能な隙間を生じることなく配設し得るとともに、窓口正面側からの視認性を確保しつつガラス板58の支持面積を増大させて前後2枚のガラス板58が安定に支持されるようになっている(図5および図6を参照)。
【0050】
保護フレーム50の外周側には、フレーム内方に膨出成型されたスペーサ部に対応して凹状に窪む溝間凹部52が形成され、この溝間凹部52に前後の壁面を繋いで補強用のリブ54が適宜な間隔をおいて形成されている。これにより単純枠組み構成に比べて保護フレームを軽量化しながらフレーム剛性を向上させ、保護フレーム50の捻り変形を抑制している。また、保護フレーム50の上辺および左右辺の溝間凹部52には円筒状のネジボス53が形成され、その中心に溝間凹部の深さを利用してネジの嵌合長さを確保したネジ受容穴53hが形成されている。なお、図7〜図9に示すガラスアッセンブリ70では、連結バンド60を溝間凹部52に収容させて固定する実施形態を示しており、ネジボス53およびリブ54の形成高さは、連結バンド60を固定したときに連結バンドおよびこれを取り付けるナベコネジ68の頭部が保護フレーム50の外周に突出しないように低めに設定されている。
【0051】
一方、連結バンド60は、溝間凹部52の溝幅よりも幾分小さめの幅寸法を有した帯板状の金属板を曲げ加工して形成され、全体として外郭方形の枠状に構成される。連結バンド60の相対する二辺の内面間隔は、分割された保護フレーム部材の各ガラス溝51にガラス板58を係合させて複数の保護フレーム部材でガラス板の外周全体を覆うように支持させた状態において、保護フレーム50の相対する二辺のネジボス53およびリブ54の外面間隔(外向きの端面間隔)と同一若しくはわずかに小さめの寸法に形成されている。また、図示する形態の連結バンド(後述する60Iの形態の連結バンド)では、連結バンド60の一端に他端と重なり合うフランジ部60fが形成されるとともに、このフランジ部60fを含む各辺には、上記のように保護フレーム部材をガラス板の外周縁部に係合させたときに各ネジ受容穴53hの配設位置と整合してナベコネジ68を挿通させるネジ取付孔60hが形成されている。
【0052】
このように構成される各部材は、保護フレーム部材の各ガラス溝51にガラス板58を係合させて複数の保護フレーム部材で前後のガラス板の外周全体を覆うように支持させ、このように係合された保護フレーム50の溝間凹部52に連結バンド60を係合させてネジ固定することで一体化される。
【0053】
例えば、図15(A)に示すように保護フレーム50が上下に2分割される形態の場合について具体的に説明すると、作業者は下方の保護フレーム部材50aにおける左右辺のガラス溝51に、ガラス板58の左右側縁を係合させて下方にスライドさせ、ガラス板58の下縁が下方のガラス溝51の溝底面に当接するまで挿入する。これを前後のガラス板について行うことで、前後2枚のガラス板58の下縁全体と左右側縁の下半分が下方の保護フレーム部材50aに係合され、ガラス板58の上半分が露出した状態に保持される。
【0054】
次いで、上方の保護フレーム部材50aにおける左右辺のガラス溝51を前後のガラス板58の左右側縁上端部に係合させ、上方の保護フレーム部材を覆い被せるように下方にスライドさせてガラス板58の上縁が上方のガラス溝51の溝底面に当接するまで下動させる。これにより前後のガラス板58の上縁全体と左右側縁の上半分が上方の保護フレーム部材50aに係合保持され、前後2枚のガラス板が上下の保護フレーム部材50a,50aに外周縁部全体を覆われるように保持される。
【0055】
次に、連結バンド60の端部を開いて上下の保護フレーム部材の溝間凹部52に係合させ、フランジ部の外側から保護フレーム部材のネジ受容穴53hにナベコネジ68を螺合締結させる。また、連結バンド60の各辺のネジ取付孔60hを通してネジ受容穴53hにナベコネジ68を螺合させ締め込んで連結バンド60を固定する。既述したように、連結バンド60の内面間隔は、上下の保護フレーム部材をガラス板58に係合させた状態におけるネジボス53およびリブ54の外面間隔と同一若しくはわずかに小さめに形成されており、上記のように連結バンド60をネジ固定したときに、連結バンド60が保護フレーム50の外周を締め込む「タガ」のように作用し、上下の保護フレーム部材でガラス板58を挟み込むように緊密に締結させる。
【0056】
こうして上下の保護フレーム部材が連結されガラス板58の外周を取り囲む保護フレーム50が形成されると、前後のガラス板58が所定間隔をおいて平行に支持され、これら2枚のガラス板が複層化された一体のガラスアッセンブリ70が形成される。これにより、前後のガラス板58の各前後面を含む外周縁部全体が前後のガラス溝51、保護シート面55a,55bおよびスペーサ部に包み込まれるように保持され、ガラスアッセンブリ70の運搬時や着脱作業時などを含めて機械的損傷から保護される。
【0057】
従って、このような複数ガラスの一体化構造では、連結バンド60をネジ固定する工程だけで直ちに使用可能なガラスアッセンブリ70が形成されるため、被接着部材の前処理工程や接着剤の塗布工程、接着姿勢を維持して接着剤を硬化させる硬化工程等が不要であり、生産リードタイムを短縮して生産性を高めることができる。また、複数の保護フレーム部材を連結バンド60で機械的に連結させて一体化する構成のため、接着面の剥離や接着剤の経時変化等によるガラス保持力の低下を生じるようなことがなく、生産管理を容易化するとともに長期信頼性を向上させることができる。さらに、ナベコネジ68を緩めて連結バンド60を取り外すことでガラスアッセンブリ70を容易に分解することができるため、前後2枚のガラス板58のうちいずれか1枚が破損したような場合であっても、破損したガラス板を簡単に単品交換することができ、かつ各部材を完全に分離可能なため、分解して取り外したガラス板58や保護フレーム部材等をリサイクル使用することも可能である。
【0058】
さて、以上では、連結バンド60を用いたガラスアッセンブリ70の基本構成について、1枚の帯板状の金属板を方形枠状に曲げ成形してバンド全体を保護フレーム50の溝間凹部52に収容させるとともに、その一端部に他端部と重なり合うフランジ部60fを設けて保護フレーム部材にネジ固定する形態の連結バンドを用いた場合について説明したが、本発明のガラスアッセンブリは上記と異なる形態の連結バンドを用いて構成することもできる。図10〜図14に連結バンドの構成例を示しており、以下これらの各図を参照して連結バンド60の構成形態について説明する。
【0059】
なお、図10および図11は連結バンド60の構成例をそれぞれ正面図と展開図とで示す概要構成図、図12(A)(B)(C)は連結バンド60の板幅についての変更例を示す斜視図、図13は連結バンド60の収容状態を示す平面図(部分断面図)、図14(A)(B)は連結バンド60の取付状態を例示する背面図(部分断面図)である。
【0060】
まず、図10に示す連結バンド60(60I,60II)は、ともに1枚の帯板状の金属板を曲げ加工して構成した例を示している。このうち第1の連結バンド60Iは、図7〜図9に示した連結バンドと同様の構成形態であり、上下左右の四辺を有して方形枠状に曲げ成形した一辺の端部に、他辺の端部と重なり合うフランジ部60fを設け、このフランジ部60fに形成されたネジ取付孔60hおよび他辺の端部に形成されたネジ取付孔60hにナベコネジ68を挿通させて保護フレーム部材のネジ受容穴53hにネジ止めすることで、複数の保護フレーム部材を緊密に連結させる形態の連結バンドである(図14(A)を併せて参照)。なお図10中の展開図では第1の連結バンド60Iを実線で示している。
【0061】
一方、第2の連結バンド60IIは、帯板状の金属板の両端にフランジ部60fを形成し、これら2つのフランジ部60f,60fが上下左右いずれか一辺の中間部において外向きに突出し互いに対向するように構成した形態の連結バンドである。連結バンド60IIの内面間隔は、ガラス板58を複数の保護フレーム部材に係合支持させた状態におけるネジボス53およびリブ54の外面間隔と同一若しくはわずかに小さめに形成され、2つのフランジ部60f,60fは、溝間凹部52に連結バンド60IIを係合させたときに所定間隔を隔てて対向するように形成されている。そしてこれら2つのフランジ部60f,60fの一方にはナベコネジ68の雄ねじ部を挿通させるネジ取付孔60hが穿設され、他方にはナベコネジ68の雄ねじ部と螺合する雌ネジ60sが形成されている(図14(B)を併せて参照)。なお、図10中の展開図では第2の連結バンド60IIを二点鎖線で示している。
【0062】
このような形態の連結バンドを用いて複数の保護フレーム部材を連結させる場合、例えば、図10に示す連結バンド60IIを用いて上下2分割の保護フレーム部材50a,50aを連結させる場合には、既述したガラスアッセンブリ70と同様に前後2枚のガラス板58を上下の保護フレーム部材に係合支持させたうえ、連結バンド60IIの2つのフランジ部60f,60fを上下に開くようにして保護フレーム部材の溝間凹部52に係合させる。そして、ネジ取付孔60hが穿設されたフランジ部60f側からナベコネジ68を挿通させて他方のフランジ部60fの雌ネジ60sに螺合させ、ナベコネジ68を締め込んで上下の保護フレーム部材50a,50aを挟み込むように連結させる。また、連結バンド60IIの各辺のネジ取付孔60hと位置整合したネジ受容穴53hにナベコネジ68を螺合させ締め込んで連結バンド60IIを固定する。これにより、連結バンド60IIが保護フレーム50を締め込む「タガ」のように作用し、前後2枚のガラス板58が上下の保護フレーム部材50a,50aに挟み込まれるように緊密に締結される。
【0063】
よって、本実施形態の連結バンド60IIを用いてガラスアッセンブリを形成しても既述したガラスアッセンブリ70と同様の効果を得ることができる。また連結バンド60IIでは、1対のフランジ部60fの形成位置によって主たる締結力の発揮方向を変化させることができ、これにより保護フレーム部材の分割形態に対応して上下方向あるいは左右方向に強い締結力を発揮させる連結バンドを構成することができる。なお、実施例では2つのフランジ部60fのいずれか一方に雌ネジ60sを形成した例を示したが、雌ネジ形成(バーリング加工を含む)に代えて溶接ナットやカシメナット等を固着してもよく、また両フランジ部ともにネジ取付孔60hを形成しナットを用いて締結してもよい。
【0064】
次に、図11に示す連結バンド60(60III,60IV)は、ともに2枚の帯板状の金属板を曲げ加工して構成した例を示している。このうち第3の連結バンド60IIIは、方形枠状の連結バンドを上下辺または左右辺の中間部で分割して2つのコの字状のバンド部材を形成し、各バンド部材の両端に相互に対向する2つのフランジ部60f,60fを設けてこれらを連結させる形態の連結バンドである。各バンド部材における対向する二辺の内面間隔(例えば、左右分割形態の連結バンドにおける各バンド部材の上下辺の内面間隔)は、ガラス板58を複数の保護フレーム部材に係合支持させた状態におけるネジボス53およびリブ54の外面間隔と同一若しくはわずかに小さめに形成され、両端のフランジ部60f,60fは、保護フレーム50の左右または上下から溝間凹部52にバンド部材を係合させたときに相対向する各1対のフランジ部が所定間隔を隔てて位置するように形成されている。そしてこれら2つのフランジ部60f,60fの一方にはナベコネジ68の雄ねじ部を挿通させるネジ取付孔60hが穿設され、他方にはナベコネジ68の雄ねじ部と螺合する雌ネジ60sが形成されている(図10中の展開図および図14(B)を参照)。
【0065】
このような形態の連結バンドを用いて複数の保護フレーム部材を連結させる場合、例えば、図11に示す連結バンド60IIIを用いて左右2分割の保護フレーム部材50b,50bを連結させる場合には、既述したガラスアッセンブリ70と同様に前後2枚のガラス板58を左右の保護フレーム部材に係合支持させたうえ、左右のバンド部材を各保護フレーム部材の溝間凹部52に係合させる。そして、所定間隔をおいて対向する上下各1対のフランジ部に、ネジ取付孔60hが穿設されたフランジ部60f側からナベコネジ68を挿通させて他方のフランジ部60fの雌ネジ60sに螺合させ、それぞれナベコネジ68を締め込んで左右の保護フレーム部材50b,50bを挟み込むように連結させる。また、連結バンド60IIIの各辺のネジ取付孔60hと位置整合したネジ受容穴53hにナベコネジ68を螺合させ締め込んで連結バンド60IIIを固定する。これにより、連結バンド60IIIが保護フレーム50を締め込む「タガ」のように作用し、前後2枚のガラス板58が左右の保護フレーム部材50b,50bに挟み込まれるように緊密に締結される。
【0066】
従って、本実施形態の連結バンド60IIIを用いてガラスアッセンブリを形成しても既述したガラスアッセンブリ70と同様の効果を得ることができる。また連結バンド60IIIでは、各1対のフランジ部60fの形成位置によって主たる締結力の発揮方向を変化させることができ、これにより保護フレーム部材の分割形態に対応して上下方向あるいは左右方向に強い締結力を発揮させる連結バンドを構成することができる。
【0067】
なお、図11では、左右連結バンドの共通化のため、連結バンドを対称位置で2分割するとともに、各バンド部材における一方のフランジ部60fにネジ取付孔60hを穿設し、他方のフランジ部60fに雌ネジ60sを形成してバンド部材を共通化した構成例を示した。しかし、分割位置は適宜オフセットして形成することができ、またいずれか一方のバンド部材の両端フランジ部にネジ取付孔60hを形成し、他方の両端フランジ部に雌ネジ60sやカシメナット等を設けあるいはネジ取付孔60hを穿設してナット締結するように構成してもよい。
【0068】
さらに、2カ所の分割位置のうち、一方の分割位置を上辺または下辺、他方の分割位置を左辺または右辺として、これら2カ所の分割位置に上記同様のフランジ部を形成して連結バンドを構成してもよく、このような構成によれば上下および左右の両方向に強い締結力を発揮する連結バンドを得ることができる。
【0069】
図11中に示す第4の連結バンド60IVは、上下左右の四辺からなる方形枠状の連結バンドを三辺と他の一辺とに分割して、コの字状の第1バンド部材60aと第1バンド部材60aの開放辺を塞ぐ第2バンド部材60bとから構成し、第2バンド部材の両端に第1バンド部材の両端部と重なり合う2つのフランジ部60f,60fを設けて、第1バンド部材60aの両端部を第2バンド部材60bの2つのフランジ部で挟み込むように連結させる形態の連結バンドである。
【0070】
第1バンド部材60aにおける対向する二辺の内面間隔は、ガラス板58を複数の保護フレーム部材に係合支持させた状態におけるネジボス53およびリブ54の外面間隔と同一若しくはわずかに小さめに形成され、第2バンド部材60bにおける両端のフランジ部60f,60fの内面間隔は、保護フレームの溝間凹部52に第1バンド部材60aを係合させた状態における第1バンド部材の両端部の外面間隔よりもわずかに小さめに設定されている。第1バンド部材60aの両端部と第2バンド部材60bのフランジ部との重複部には、ナベコネジ68を挿通させるネジ取付孔60hがそれぞれ形成されており、第1バンド部材60aの両端部に第2バンド部材60bの両端のフランジ部を係合させたときに、これらのネジ取付孔60hと保護フレームのネジ受容穴53hとが位置整合して連通するように構成されている。(図11中の展開図および図14(A)を参照)。
【0071】
このような形態の連結バンドを用いて複数の保護フレーム部材を連結させる場合、例えば、図11に示す連結バンド60IVを用いて上下2分割の保護フレーム部材50a,50aを連結させる場合には、既述したガラスアッセンブリ70と同様に前後2枚のガラス板58を上下の保護フレーム部材に係合支持させたうえ、第1バンド部材60aの上下辺の先端部を保護フレーム部材の溝間凹部52に係合させて右方にスライドさせ、第1バンド部材60aの三辺を保護フレーム部材の溝間凹部52に係合させる。次いで右辺側から第1バンド部材60aの両端部を挟み込むように第2バンド部材60bの上下のフランジ部60f,60fを係合させ、その外側からネジ取付孔60hを通して保護フレーム部材のネジ受容穴53hにナベコネジ68を螺合締結させる。また、連結バンド60IVの各辺のネジ取付孔60hを通してネジ受容穴53hにナベコネジ68を螺合させ締め込んで連結バンド60IVを固定する。これにより、連結バンド60IVが保護フレーム50を締め込んで前後2枚のガラス板58が上下の保護フレーム部材50a,50aに挟み込まれるように緊密に締結される。
【0072】
従って、本実施形態の連結バンド60IVを用いてガラスアッセンブリを形成しても既述したガラスアッセンブリ70と同様の効果を得ることができる。また連結バンド60IVでは、第2バンド部材60bを上下左右辺のいずれに設けるかによって主たる締結力の発揮方向を変化させることができ、これにより保護フレーム部材の分割形態に対応して上下方向あるいは左右方向に強い締結力を発揮させる連結バンドを構成することができる。また連結バンド60IVでは、第1の連結バンド60Iと同様にフランジ部60fやその締結ネジ68を含めて保護フレームの溝間凹部52内に収容させることができるため、ガラスアッセンブリをコンパクトに構成することができる。
【0073】
以上では、連結バンド60を保護フレームの溝間凹部52の幅寸法に合わせた一定のバンド幅に形成し、バンド部全体が溝間凹部52に収容固定される構成例を主として説明したが、連結バンド60は、このような構成形態のみならず、バンド部全体が保護フレーム50の外周を取り囲むように取り付けられる形態や、上下左右の少なくとも一辺が保護フレームの溝間凹部52に収容され、他辺が保護フレーム50の外周を取り囲むように取り付けられる形態であってもよい。図12(A)(B)(C)は、このような構成形態の連結バンドを部分的に例示したものである。
【0074】
図12(A)に示す第5の連結バンド60Vは、連結バンドの上下左右四辺を保護フレーム50の前後方向寸法(厚さ寸法)と略同一寸法の一定のバンド幅で形成した構成例である。この連結バンド60Vが係合される保護フレーム50では、上下左右の溝間凹部52に設けられるネジボス53およびリブ54が保護フレーム各辺の外周端面と同一高さに形成される一方、連結バンド60Vの各辺には、連結バンドを保護フレーム50の外周端面に係合させたときに、ネジボス中央のネジ受容穴53hと容易に位置整合する長孔状のネジ取付孔60hが形成されている。連結バンド60Vの分割形態や締結形態は、既述した第1〜第4の連結バンド60I〜60IVのいずれを適用するものであってもよい。
【0075】
このような連結バンド60Vでは、既述したガラスアッセンブリ70と同様に、前後2枚のガラス板58を複数の保護フレーム部材に係合支持させたうえ、これらの保護フレーム部材の外周を取り囲むように連結バンド60Vを係合させ、例えば、図14(A)に示す締結形態におけるナベコネジ68を締め込み、あるいは図14(B)に示す締結形態におけるナベコネジ68を締め込んで複数の保護フレーム部材を締結させ、さらに連結バンド60Vにおける各辺のネジ取付孔60hを通してネジ受容穴53hにナベコネジ68を螺合させ締め込んで連結バンド60Vを固定する。これにより、連結バンド60Vが保護フレーム50を締め込んで前後2枚のガラス板58が複数の保護フレーム部材に挟み込まれるように緊密に締結される。
【0076】
従って、このような構成の連結バンド60Vを用いても既述したガラスアッセンブリ70と同様の効果を得ることができる。また連結バンド60Vでは、バンド幅が保護フレーム50の前後方向寸法に合わせて略同一寸法に形成されているため、保護フレーム50の外周縁部全体が金属製の連結バンドに取り巻かれるように保護され、機械的損傷に対する抗力を高めたガラスアッセンブリを構成することができる。また、ネジ取付孔60hを長孔形状に形成しているため、保護フレーム部材、ガラス板58、連結バンド60V等の各構成部材の寸法精度を緩めて部材コストを低減させることができ、かつ組み立て容易なガラスアッセンブリを提供することができる。なお、ネジ取付孔60hは必要に応じて所定位置のネジ取付孔(例えば、図14(A)に示す締結形態におけるフランジ部60fおよび重複辺のネジ取付孔)を通常の円孔に形成し、あるいは各辺のネジ取付孔をサラモミ孔やサラモミ長孔に形成してネジ頭部の突出を防止するように構成してもよい。
【0077】
次に、図12(B)および図12(C)に示す連結バンドは、ともに連結バンド60における上下辺のバンド幅と左右辺のバンド幅とを異なる幅寸法に形成した構成例を示している。このうち、図12(B)に示す第6の連結バンド60VIは、その上下辺が保護フレーム50における上下の溝間凹部52の形成位置および溝幅寸法に合わせて溝間凹部52に収容可能に形成され、左右辺が保護フレーム50の左右端面位置および厚さ寸法に合わせて形成されている。連結バンド60VIが係合される保護フレーム50では、上下辺の溝間凹部52に設けられるネジボス53およびリブ54が、図8,図9等に示したネジボス53およびリブ54と同様に保護フレームの外周端面よりも所定寸法低く形成される一方、左右辺の溝間凹部52に設けられるネジボス53およびリブ54は、保護フレーム左右辺の外周端面と同一高さに形成されている。連結バンド60VIの各辺には、連結バンドの上下辺を保護フレームの溝間凹部52に係合させ、左右辺を保護フレーム50の左右外周端面に係合させたときに、ネジボス中央のネジ受容穴53hと容易に位置整合する長孔状のネジ取付孔60hが形成されている。
【0078】
また、図12(C)に示す第7の連結バンド60VIIは、上記第6の連結バンド60VIと上下左右の構成を逆にしたものであり、その左右辺が保護フレーム50における左右の溝間凹部52の形成位置および溝幅寸法に合わせて溝間凹部52に収容可能に形成され、上下辺が保護フレーム50の上下端面位置および厚さ寸法に合わせて形成されている。連結バンド60VIIが係合される保護フレーム50のネジボス53およびリブ54についても、上記連結バンド60VIが係合される保護フレーム50と同様にバンド幅に応じて形成され、左右辺の溝間凹部52に設けられるネジボス53およびリブ54が保護フレームの外周端面よりも所定寸法低く形成される一方、上下辺の溝間凹部52に設けられるネジボス53およびリブ54が保護フレーム上下辺の外周端面と同一高さに形成されている。なお、連結バンド60VI,60VIIの分割形態や締結形態は、上述した第5の連結バンド60Vと同様に、第1〜第4の連結バンド60I〜60IVのいずれを適用するものであってもよい。
【0079】
このような連結バンド60VI,60VIIでは、既述したガラスアッセンブリ70と同様に、前後2枚のガラス板58を複数の保護フレーム部材に係合支持させたうえ、連結バンド60VIにおける上下辺を保護フレームの溝間凹部52に係合させ、左右辺を保護フレーム50の左右外周端面に係合させて(あるいは連結バンド60VIIにおける左右辺を保護フレームの溝間凹部52に係合させ、上下辺を保護フレーム50の上下外周端面に係合させて)、保護フレーム部材を取り囲むように連結バンドを係合させ、例えば、図14(A)に示す締結形態におけるナベコネジ68を締め込み、あるいは図14(B)に示す締結形態におけるナベコネジ68を締め込んで複数の保護フレーム部材を締結させ、さらに連結バンド各辺のネジ取付孔60hを通してネジ受容穴53hにナベコネジ68を螺合させ締め込んで連結バンドを固定する。これにより、連結バンド60VI,60VIIが保護フレーム50を締め込んで前後2枚のガラス板58が複数の保護フレーム部材に挟み込まれるように緊密に締結される。
【0080】
従って、このような構成の連結バンド60VI,60VIIを用いても既述したガラスアッセンブリ70と同様の効果を得ることができる。また連結バンド60VIでは、連結バンドの上下辺を保護フレーム50の溝間凹部52収容させることでアッセンブリの上下方向寸法を小型化するとともに、連結バンドの左右辺を保護フレーム50の厚さ寸法と略同一に形成して左右端面に密着配設することで左右辺の保護を強化したガラスアッセンブリを構成することができる。一方、連結バンド60VIIでは、連結バンドの左右辺を保護フレーム50の溝間凹部52収容させることでアッセンブリの左右方向寸法を小型化するとともに、連結バンドの上下辺を保護フレーム50の厚さ寸法と略同一に形成して上下端面に密着配設することで上下辺の保護を強化したガラスアッセンブリを構成することができる。
【0081】
なお、上記第6および第7の連結バンド60VI,60VIIでは、上下または左右の対向する二辺のバンド幅を同一幅に構成する例を示したが、上下左右四辺のうち任意の一辺のみを他辺と異なるバンド幅に形成してもよい。例えば、左右辺および下辺のバンド幅を保護フレーム50の厚さ寸法と略同一に形成してこれら三辺の保護を強化し、上辺を保護フレームの溝間凹部52に収容させて保護フレームの上辺とその上部に配設される支持機構との隙間を生じないように構成する等、その目的に応じて適宜組み合わせて構成することが可能である。また、ネジ取付孔60hの構成、変更例およびこれらの効果については上述した第5の連結バンド60Vと同様である。
【0082】
以上、連結バンド60の種々の構成形態について説明したが、連結バンドの形状は四角形に限らずガラス板58や保護フレーム50の形状等に応じて適宜変更可能であり、例えば多角形や円形、またはこれらを組み合わせた形態であってもよい。また連結バンド60は、予め曲げ加工された金属製の枠形態に限るものではなく、いわゆる荷締めバンドのように可撓性のある薄肉の金属バンドや樹脂製バンドを用いてこれをカシメ圧着や溶着、締結部品を用いて連結させる等の手段で固定する形態であってもよい。さらに、保護フレーム50を上下または左右に2分割する場合やコーナ枠状に4分割するような場合に、保護フレーム部材の角部にテーパ面を設けて(例えばスペーサ部を利用して斜め45度のテーパ面を設けて)このテーパ面を連結バンドで押圧して連結させるように構成してもよい。このような形態のガラスアッセンブリによれば、保護フレーム部材の分割方向や連結バンドの分割数および分割方向等にかかわらず、複数の保護フレーム部材をガラス板の中心方向に押圧して緊密に締結させることができる。
【0083】
さて、以上では複数に分割された保護フレーム部材を連結させる連結部材として、保護フレーム部材の四辺全体を取り巻くように係合して連結させる連結バンド60(60I〜60VII)を例示したが、連結部材はこのような全周取り巻き形態の連結バンドに限るものではなく、保護フレームの分割形態に応じて他の形態、例えばプレート状やブロック状にすることもできる。図15(A)(B)はプレート状の連結バンド(以下、連結プレートという)で複数の保護フレーム部材を連結させた構成形態を例示している。
【0084】
このうち、図15(A)に示す連結プレート60IXは、保護フレーム50が上下に2分割された形態の保護フレーム部材50a,50aを連結させるに好適な構成例である。連結プレート60IXは、保護フレーム50の前後方向寸法(厚さ寸法)に合わせた板幅で、上下の保護フレーム部材50a,50aをガラス板58に係合させた状態における保護フレーム50の上下方向高さと同程度の長さに形成された板状体からなり、左右の連結プレートを上下の保護フレーム部材50a,50aを繋ぐように左右側端面に固定することで連結させるものである。
【0085】
保護フレーム部材50aは、左右の溝間凹部52に複数のネジボス53が、上下の溝間凹部52に複数のリブ54がそれぞれ保護フレーム部材の外周端面と同一高さに形成されている。一方、連結プレート60IXには、上下の保護フレーム部材50a,50aをガラス板58の外周縁部に係合させ、連結プレート60IXを保護フレーム50の左右端面に係合させたときに、ネジボス中央のネジ受容穴53hと位置整合するネジ取付孔60hが形成されている。
【0086】
このような連結プレート60IXでは、既述したガラスアッセンブリ70と同様に、前後2枚のガラス板58を上下の保護フレーム部材50a,50aに係合支持させたうえ、これら上下の保護フレーム部材の左右端面に連結プレート60IXをあてがい、ネジ取付孔60hを通してネジ受容穴53hにナベコネジ68を螺合させ締め込んで連結プレート60IXを固定する。これにより、上下の保護フレーム部材50a,50aが連結プレート60IXを介して一体に連結され、前後2枚のガラス板58が上下の保護フレーム部材に挟み込まれるように保持される。
【0087】
従って、このような構成の連結プレート60IXを用いても既述したガラスアッセンブリ70と同様の効果を得ることができる。また連結プレート60IXでは、板幅が保護フレーム50の前後方向寸法に合わせて略同一寸法に形成されているため、保護フレーム50の左右辺全体が金属製の連結プレートに保護され、機械的損傷に対する抗力を高めたガラスアッセンブリを構成することができる。なお、ネジ取付孔60hは、既述した各連結バンド60と同様に適宜長孔に形成して組み立て性を向上させ、あるいはサラモミ孔、サラモミ長孔に形成してネジ頭部の突出を防止するように構成することができる。また連結プレート60IXの板幅を溝間凹部52の溝幅よりも幾分小さめに形成して連結プレート60IXを溝間凹部52に収容させるように構成してもよい。
【0088】
さらに、図中に二点鎖線で付記するように、連結プレート60IXの上端部を延長し(あるいは下端部を延長し、図15(B)を参照)、曲げ加工等して固定支持枠90に対する揺動支持機構80を形成することができ、これにより部品点数および組み立て工数を削減して生産コストを抑制しつつガラス板58の保護を強化したガラスアッセンブリを構成することができる。
【0089】
一方、図15(B)に示す連結プレート60Xは、保護フレーム50が左右に2分割された形態の保護フレーム部材50b,50bを連結させるに好適な構成例であり、上述した保護プレート60Iと上下左右を変換させた構成例である。すなわち、連結プレート60Xは、保護フレーム50の前後方向寸法(厚さ寸法)に合わせた板幅で、左右保護フレーム部材50b,50bをガラス板58に係合させた状態における保護フレーム50の左右方向寸法と同程度の長さに形成された板状体からなり、上下の連結プレートを左右の保護フレーム部材50b,50bを繋ぐように上下端面に固定することで連結させるものである。
【0090】
保護フレーム部材50bは、上下の溝間凹部52に複数のネジボス53が、左右の溝間凹部52に複数のリブ54がそれぞれ保護フレーム部材の外周端面と同一高さに形成されている。一方、連結プレート60Xには、左右の保護フレーム部材50b,50bをガラス板58の外周縁部に係合させ、連結プレート60Xを保護フレーム50の上下端面に係合させたときに、ネジボス中央のネジ受容穴53hと位置整合するネジ取付孔60hが形成されている。
【0091】
このような連結プレート60Xでは、既述したガラスアッセンブリ70と同様に、前後2枚のガラス板58を左右の保護フレーム部材50b,50bに係合支持させたうえ、これら左右の保護フレーム部材の上下端面に連結プレート60Xをあてがい、ネジ取付孔60hを通してネジ受容穴53hにナベコネジ68を螺合させ締め込んで連結プレート60Xを固定する。これにより、左右の保護フレーム部材50b,50bが連結プレート60Xを介して一体に連結され、前後2枚のガラス板58が左右の保護フレーム部材に挟み込まれるように保持される。
【0092】
従って、このような構成の連結プレート60Xを用いても既述したガラスアッセンブリ70と同様の効果を得ることができる。また連結プレート60Xでは、板幅が保護フレーム50の厚さ寸法に合わせて略同一寸法に形成されているため、保護フレーム50の上下辺全体が金属製の連結プレートに保護され、機械的損傷に対する抗力を高めたガラスアッセンブリを構成することができる。なお、ネジ取付孔60hは、上記連結プレート60IXと同様に適宜長孔に形成して組み立て性を向上させ、あるいはサラモミ孔、サラモミ長孔に形成してネジ頭部の突出を防止するように構成することができる。また連結プレート60Xの板幅を溝間凹部52の溝幅よりも幾分小さめに形成して連結プレート60Xを溝間凹部52に収容させるように構成してもよい。
【0093】
さらに、図中に二点鎖線で付記するように、下方の連結プレート60Xの左右端部を折り曲げ加工し、(あるいは上方の連結プレートの左右端部を折り曲げ加工し、図15(A)を参照)、またはこれらの左右中間部を切り起こし成型する等して固定支持枠90に対する揺動支持機構80を形成することができ、これにより部品点数および組み立て工数を削減して生産コストを抑制しつつガラス板58の保護を強化したガラスアッセンブリを構成することができる。
【0094】
なお、ガラス板58が正方形の場合には、上記した保護フレーム部材50a,50bおよび連結プレート60IX,60Xを、ともに共通化することができ、保護を強化すべき側縁の方向や揺動支持機構80の構成形態等に応じて、例えば機種ごとに適宜上下左右辺を変更することが可能である。
【0095】
また上記実施例では連結プレート60IX,60Xを、分割される辺の全幅かつ全長にわたって形成した構成例を示したが、連結プレートはかかる形態に限るものではない。例えば、図15(A)に示す連結プレート60IXにおいて、プレート部の上下端部をコの字状にフレーム内方に折り曲げて挟持片部を形成し、これら上下の挟持片部で上下の保護フレーム部材50a,50aを弾性的に挟み込むように構成してもよく、あるいは、上下保護フレーム部材の接合部近傍の溝間凹部52に係止リブを設け(またはネジボス53の側面を利用して係止部を設け)、これら上下の係止リブをクリップ状の連結部材で弾性的に挟持させ、上下の保護フレーム部材50a,50aを連結させるように構成してもよい。このような連結部材によれば分割された保護フレームを相互の連結方向に付勢させて緊密に締結させることができる。
【0096】
さて、以上では、図7〜図9を参照してガラスアッセンブリ70の基本構成を説明し、次いで、このようなガラスアッセンブリを形成させる連結部材の種々の構成形態について図10〜図15の各図を参照しながら説明した。パチンコ機PMでは、以上説明したようなガラスアッセンブリ70がガラス支持機構40を介して窓枠5aの背面に着脱および揺動可能に取り付けられており、以降、ガラス支持機構40の詳細構成について図16〜図28を参照して説明する。
【0097】
なお、図16〜図18に第1実施例のガラス支持機構41、図19〜図21に第2実施例のガラス支持機構42、図22〜図24に第3実施例のガラス支持機構43、図25〜図27に第4実施例のガラス支持機構44、図28に第5実施例のガラス支持機構45を示しており、まず図16〜図18の各図を参照して第1実施例のガラス支持機構41から順に説明する。ここで、図16は第1実施例のガラス支持機構41の主要部を分解状態で示す斜視図、図17はガラス支持機構41における揺動支持機構81を主として示す側面図、図18はガラス支持機構41における係止保持機構を主として示す側断面図である。なお、以降説明する各図ではガラス扉5の記載を省略しており、既述した図3〜図7を適宜参照しながら説明する。
【0098】
ガラス支持機構41は、窓口5bの周囲を取り囲むように窓枠5aの背面にねじ固定された固定支持枠91、複数の保護フレーム部材からなり前後2枚のガラス板58の外周縁部と係合してガラス板を所定の間隔をおいて保持する保護フレーム50、保護フレーム50の外周縁部を取り囲むように固定されて複数の保護フレーム部材を連結させ一体のガラスアッセンブリ71を形成させる連結バンド61、ガラスアッセンブリ71を固定支持枠91に係脱及び上下揺動可能に支持させる揺動支持機構81(揺動軸81a,支軸溝81b)、ガラスアッセンブリ71が上方に起立されて窓口5bを塞ぐ取付角度位置に位置したときにガラスアッセンブリ71を仮止めする仮止め機構101(仮支持アーム101a,仮支持孔101b)、および取付角度位置に位置したガラスアッセンブリ71と係脱可能に係合して当該ガラスアッセンブリを取付角度位置に係止させる係止保持機構110(ロックアーム111,ローレットネジ112,115,係止孔116等)などから構成される。
【0099】
固定支持枠91は、窓口5bの下方に位置する下方枠部91U、窓口5bの右側(背面視左側)に位置する右方枠部91R、窓口5bの左側(背面視右側)に位置する左方枠部91Lを主体として構成され、それぞれ窓枠5aの背面に沿って窓口外方に延び窓枠の背面にネジ固定される取付面と、取付面から後方に延びる支持面とを有して断面視L字状のビーム形態に曲げ成形されている。左右枠部91L,91Rにおける支持面の上端部には、これらの間を繋いで帯板状の補強杆91Tが設けられ、左右枠部の支持面間隔を一定に保持させるとともに枠部上方の強度を向上させている。
【0100】
各枠部91U,91R,91Lおよび補強杆91Tは、例えば、所定板厚の冷間圧延鋼板をパンチング、ベンディング、プレス等の加工手段により加工成形することで部材ごとに図示形状に形成され、所要の表面処理を行った後、左右枠部91L,91Rの下端部に下方枠部91Uを、左右枠部91L,91Rの上端部に補強杆91Tを、それぞれスポット溶接やリベット等の接合手段で接合することにより一体の固定支持枠91に形成される。固定支持枠91は、窓枠5aの背面に形成された支持ボス5dを利用して窓口5bの周囲を取り囲むようにねじ固定される(図3〜図6を参照)。
【0101】
これにより、窓枠5aの背面に強固な支持枠が形成され、ガラスアッセンブリ71が安定に支持されるとともに、ガラスアッセンブリ71の装着の有無にかかわらず窓枠5aを補強する補強枠としても機能し、ガラスアッセンブリ71の着脱時を含めて窓枠5aの撓み変形等が抑制される。また、左右枠部91L,91Rの支持面間隔は、後述するガラスアッセンブリ71の外形寸法よりもわずかに大きい程度に形成され、ガラスアッセンブリ71を係止保持させた状態でガラスアッセンブリ71と左右枠部91L,91Rとの間に殆ど隙間が生じないように設定されており、これらの間に薄板や針金を挿入して遊技盤20に悪戯するような不正行為を効果的に防止し得る構成になっている。なお、窓枠5aを補強する補強板を固定支持枠と別体に設ける構成としてもよい。
【0102】
ガラスアッセンブリ71は、前後2枚のガラス板58(図16では記載を省略している)と、これらのガラス板58と係脱可能に係合してガラス板を保護する保護フレーム50と、保護フレーム50の外周縁部を取り囲むように係合して複数の保護フレーム部材を連結させる連結バンド61とを主体として構成され、前後のガラス板58の外周縁部に保護フレーム部材を係合支持させて連結バンド61で連結することにより一体のアッセンブリとして形成される。
【0103】
保護フレーム50は、図8および図9を用いて説明したように、内周側にガラス板58を受容する前後2列のガラス溝51を有して全体として外郭方形のフレーム形態をなし、例えば、図15(B)に示したような左右2分割の保護フレーム部材(50b,50b)から形成される。前後のガラス溝51,51はスペーサ部を挟んで各ガラス板58の外周縁部を覆う凹状断面のレール状に形成され、前方ガラス溝の前面側および後方ガラス溝の背面側に各溝内に収容されたガラス板の前面および背面を保護する保護シート面55a,55bが形成されている。また、スペーサ部に対応して保護フレーム50の外周側に溝間凹部52が形成され、この溝間凹部52に、図示省略するネジボス53およびリブ54が、ともに保護フレーム50の外周端面と同一高さで形成されている。
【0104】
保護フレーム50の外周を取り囲む連結バンド61は、保護フレーム50の厚さ(前後方向寸法)と略同一の板幅を有し、コの字状に折り曲げられて保護フレーム50の上辺および左右辺の三辺と係合する第1バンド部材61aと、第1バンド部材61aの開放辺を塞ぎ保護フレーム50の下辺と係合する第2バンド部材61bとからなり、既述した第4の連結バンド60IVにおける第1バンド部材60aと第2バンド部材60bとの締結方向を逆にした構成の連結バンドである。すなわち、連結バンド61では、第2バンド部材61bの左右両端部が枠部外方である下方に折り曲げられてフランジ部61bfが形成される一方、第1バンド部材61aの左右辺が下方に延出されて第2バンド部材と同様のフランジ部61afが形成され、第1バンド部材のフランジ部61afが第2バンド部材のフランジ部61bfを外側から挟み込むように締結されて、バンド部材の枠内に位置する左右の保護フレーム部材を緊密に連結させるものである。
【0105】
第1バンド部材61aにおける左右二辺の内面間隔は、左右の保護フレーム部材をガラス板58の外周縁部に係合支持させた状態における保護フレーム50の左右の端面間隔と同一若しくはわずかに小さめに形成され、第2バンド部材61bにおける左右のフランジ部61bf,61bfの外面間隔は、上記左右の端面間隔よりも小さく、すなわち第1バンド部材61aを保護フレーム50の外周面に係合させた状態における第1バンド部材の左右のフランジ部61af,61afの内面間隔よりも小さく設定されている。第1バンド部材61aの左右フランジ部61afと第2バンド部材61bの左右フランジ部61bfとには、それぞれ揺動軸81aのネジ部を挿通させる円孔が穿設され、また第1バンド部材61aおよび第2バンド部材61bの各辺には、バンド係合時に保護フレームのネジ受容穴53hと位置整合するサラモミ孔形態のネジ取付孔60hが形成されている。
【0106】
連結バンド61を用いて左右の保護フレーム部材を連結させる際には、既述したガラスアッセンブリ70と同様に前後2枚のガラス板58を左右の保護フレーム部材に係合支持させたうえ、第2バンド部材61bをこれら保護フレームの下辺に係合させ、第1バンド部材61aを保護フレームの上辺側から覆い被せるようにして上辺および左右辺に係合させる。そして、相互に重複した第1バンド部材のフランジ部61afと第2バンド部材のフランジ部61bfに対して、第1バンド部材のフランジ部61afの外側から揺動軸81aを取り付ける。
【0107】
揺動軸81aは、図16中にフランジ部から取り外した状態の揺動軸81aを示すように、雄ねじ部、雄ねじ部の外径よりも大きな径に形成された軸部、およびフランジ状に形成されたネジ頭部からなり、ショルダボルトないしストリッパボルト状に形成されている。揺動軸81aにおける軸部の長さ寸法は、この軸部が係合する支軸溝81b下端の支軸面の位置寸法(下方枠部91Uに形成された支軸面の側端位置)に合わせて形成されており、ネジ頭部の座面が下方枠部91Uの上端部を挟み込むように係合する。なお、ネジ頭部の座面を円錐状に形成してもよく、これにより下方枠部91Uとの係合を滑らかに行わせることができる。揺動軸81aは、第1バンド部材61a側からフランジ部61afの円孔にネジ部を挿通させ、挿通されたネジ部に第2バンド部材側からナットNを螺合させて締め込むことで、第1バンド部材のフランジ部61afと第2バンド部材のフランジ部61bfとを締結させて、一体のフランジ部61fを形成するように取り付けられる。
【0108】
ここで、上述したように、第1バンド部材61aの左右二辺の内面間隔は、左右の保護フレーム部材をガラス板58の外周縁部に係合支持させた状態における保護フレーム50の左右端面間隔と同一若しくはわずかに小さめに形成され、また第2バンド部材61bにおける左右のフランジ部61bf,61bfの外面間隔は、第1バンド部材61aを保護フレーム50の外周面に係合させた状態における第1バンド部材の左右のフランジ部61af,61afの内面間隔よりも小さく設定されている。このため、上記のように第1バンド部材61aを保護フレーム50の外周に係合させて第2バンド部材61bと締結させることにより左右の保護フレーム部材およびガラス板が挟み込まれるように緊密に連結される。
【0109】
また、このとき連結バンド61の外周部では、連結バンド61のネジ取付孔60hと保護フレーム50のネジ受容穴53hとが位置整合する。そこで、各ネジ取付孔60hを通してネジ受容穴53hにサラコネジ69を螺合させ締め込んで固定する。これにより、左右の保護フレーム部材が強固に連結され、前後のガラス板58の外周縁部全体が保護フレーム50に保護されるとともに、さらに保護フレーム50の全周が金属製の連結バンド61に取り囲まれるように保護されたガラスアッセンブリ71が形成される。
【0110】
ガラスアッセンブリ71の各部には、連結バンド61および保護フレームの溝間凹部52を利用して、揺動支持機構81、仮止め機構101および係止保持機構110のアッセンブリ側構造が形成されている。すなわち、ガラスアッセンブリ71の左右下端部には、第1バンド部材61aと第2バンド部材61bとを連結させる連結手段としての機能を兼ね備える揺動支持機構81の揺動軸81aが設けられ、ガラスアッセンブリ71の左右辺上部には、仮止め機構101における仮支持アーム101aを受容係合可能な仮支持孔101bが形成され、その下方には係止保持機構110における第2係止機構のローレットネジ112が螺着されている。また、ガラスアッセンブリ71の上辺には、係止保持機構110における第1係止機構のローレットネジ115を受容して係合する係止孔116が形成されている。第1バンド部材61aに穿設された係止孔116およびその直下に位置する保護フレームの受容穴53h′は、この係止孔116と係合するローレットネジ115先端の係合突起の外径に合わせた前後方向幅で左右方向に長い長孔状に形成されており、容易かつ確実な係止保持を実現している。
【0111】
一方、上記ガラスアッセンブリ71を収容して固定支持する固定支持枠91では、左方枠部91Lおよび右方枠部91Rの下部に、後端の開口部から揺動軸81aの軸部を受容して係合し、ガラスアッセンブリ71を前後揺動可能に支持する支軸溝81bが形成されている。支軸溝81bは、揺動軸81aの軸部の直径よりも大きな溝幅で斜め下方に延びる導入部と、この導入部の先端側に軸部の直径と略同一の溝幅で下方に延びる支軸部とからなり、導入部後端の開口部から揺動軸81aを受容して支軸部に案内し、支軸部下端の支軸面で軸部の外周面を回動可能に位置決め支持する。左右枠部91L,91Rに固着された下方枠部91Uの左右端部は、その先端が上方に延出されて支軸溝81bの支軸面と整合する半円弧状の支軸面が形成されており、支軸溝81b下端の支軸面と下方枠部91Uに形成された支軸面との両方でガラスアッセンブリ71の荷重を支持するように構成されている。このため、比較的重量のあるガラスアッセンブリであっても安定して支持可能になっている。
【0112】
左右枠部91L,91Rの上方には、前方および上下が切り離されて左右方向に弾性変位可能な仮支持アーム101aが形成されている。仮支持アーム101aは、アーム部が固定支持枠91の枠部内方に折り曲げられて枠内に斜めに突出する傾斜辺部と、突出したアーム部の先端側が左右外方に折り返されて左右枠部の取付面と平行に枠部外方に突出する係止辺部とからなり、各枠部の部材加工時にこれら枠部と一体に形成される。係止辺部は上述したガラスアッセンブリ71の仮支持孔101bの配接位置に合わせて形成されており、揺動軸81aを支軸溝81bに係合支持させてガラスアッセンブリ71を鉛直上方に起立させた取付角度位置において、アーム先端部が仮支持孔101bを通して保護フレームの溝間凹部52に突出してガラスアッセンブリ71を取付角度位置に仮止め支持可能に形成されている。
【0113】
この仮止め機構101を挟む窓口5bの上方および左右に、係止保持機構110が設けられている。このうち窓口5bの上方に配設される第1係止機構は、左右枠部を繋ぐ補強杆91Tに螺合されたローレットネジ115と、ガラスアッセンブリ71の上辺に形成された係止孔116とから構成される。ローレットネジ115は、図18に示すように、ネジ部の先端が段落としされてピン状の係止突起が形成され、その先端角部が面取りされてテーパ面が形成されている。ローレットネジ115は、ガラスアッセンブリ71が取付角度位置に起仰されたときにガラスアッセンブリ上辺の係止孔116と位置整合するように配設されており、ローレットネジ115を締め込むことで先端の係止突起が係止孔116に嵌入して係合し、ガラスアッセンブリ71を取付角度位置に係止保持可能に構成されている。
【0114】
窓口5bの左右に配設される第2係止機構は、ガラスアッセンブリ71の左右辺に螺合されたローレットネジ112と、左右枠部91L,91Rの支持面にローレットネジ112の揺動軌跡に合わせて形成された揺動支持溝91bと、左右枠部の支持面に上下揺動可能に枢結され取付角度位置に位置したローレットネジ112と係脱可能に係合するロックアーム111とから構成される。
【0115】
このうち、揺動支持溝91bは、溝部の下縁がローレットネジ112の揺動軌跡に合わせて形成されるとともに、その溝幅が支持面後端の開口部でローレットネジ112のネジ部外径よりも大きく溝部前端でローレットネジ112のネジ部外径と略同一に形成されている。このため、揺動軸81aを支軸溝81bに係合支持させてガラスアッセンブリ71を前方に揺動させたときに、ローレットネジ112を容易かつ確実に溝内に受容するとともに、取付角度位置において溝部前端でガタなく強固に係合し、ガラスアッセンブリ71の前方への揺動および上下方向への移動を規制する。
【0116】
ロックアーム111は、基端部が左右枠部91L,91Rの支持面に上下揺動可能に枢結され先端部が支持面に沿って前後に延びるアーム部111b、アーム部111bの先端側にローレットネジ112のネジ外径に合わせて形成された係止溝111f、アーム部111bから左右外方に折り曲げ形成された操作つまみ部111m等からなり、所定板厚の冷間圧延鋼板等を打ち抜き、曲げ加工等して図示する形状に形成し、左右枠部の支持面にリベット締結される。
【0117】
ロックアーム111は、上記のようにガラスアッセンブリ71を取付角度位置に起仰させて、ローレットネジ112のネジ部を揺動支持溝91bの溝内前端部に位置させた状態で、ロックアーム111を上下に揺動させたときに、アーム部先端の係止溝111fがローレットネジ112のネジ部と係脱可能に係合してガラスアッセンブリ71を取付角度位置に係止保持可能に構成されている。
【0118】
さて、以上のように各部構成されるガラス支持機構41を利用してガラスアッセンブリ71を装着し係止保持させる場合の作用について、以下、図17および図18を主として参照しながら説明する。
【0119】
作業者は、前述した扉開放保持機構30によりガラス扉5を例えば90度の開放角度に係止保持させておく。これにより、ガラスアッセンブリ71の着脱作業時に作用する外力でガラス扉5が揺動してしまうようなことがなく、安定した開放姿勢でガラスアッセンブリ71の着脱作業を行うことができる。また、予めロックアーム111を揺動させてアーム部111bを揺動支持溝91bの上方に待避させるとともに、ローレットネジ115を緩めて先端の係止突起を上方に待避させておく。
【0120】
次いで、ガラスアッセンブリ71の左右辺を把持してガラスアッセンブリをやや後傾姿勢に支持し、左右下端の揺動軸81aを左右枠部後端の開口部から支軸溝81bの導入部に進入させてゆっくりと下動させる。左右の揺動軸81aは支軸溝81bの導入部および支軸部に案内されて溝部下端の支軸面に導かれ、ガラスアッセンブリ71が前後方向に揺動自在に支持される。
【0121】
ここで、支軸溝81bの導入部は、その溝幅が揺動軸81aの軸部よりも大きく且つ揺動軸81aの導入方向に沿うように斜め下方に向けて形成されているため、揺動軸81aを容易に係合させることができる。また導入部と繋がる支軸部は軸部の直径と略同一の溝幅で下端の支軸面に向けて形成されているため、揺動軸81aを容易に且つ確実に支軸面に案内し、揺動軸81aを介してガラスアッセンブリ71の下端部を前後および左右方向に位置決めして支持する。さらに、支軸溝81bの下端では、揺動軸81aが支軸溝81bの支軸面のみならず下方枠部91Uに形成された支軸面にも支持される構成のため、比較的重量のあるガラスアッセンブリであっても安定に支持される。そして、この係合によりガラスアッセンブリ71の荷重の大部分が支軸溝81bに支持され、以降の装着作業はガラスアッセンブリ71の背面を前方に押圧する軽い操作力だけで進めることができる。
【0122】
そこで、作業者はガラスアッセンブリ71の上部を前方に押圧して左右揺動軸81aの軸線まわりにガラスアッセンブリ71を揺動させ、ガラス板58が窓口5bの背後を覆って上方に起立した取付角度位置まで傾動させる。このとき、仮支持アーム101aの傾斜辺部が連結バンド61(第1バンド部材61a)の前縁部に押圧されて弾性変形し、一旦、左右外方に待避してガラスアッセンブリ71の進入を許容する一方、ガラスアッセンブリ71が取付角度位置まで傾動されると、この角度位置で位置整合する仮支持孔101bにより押圧が解放されて孔内に突出し、係止辺部の前面が仮支持孔101bの開口縁部および溝間凹部52の前方壁面と係合する。またガラスアッセンブリ左右のローレットネジ112のネジ部が揺動支持溝91bに進入し、取付角度位置において揺動支持溝91bの前端部に係合する。
【0123】
これにより、ガラスアッセンブリ71は前後方向への揺動および上下方向への移動が規制され上記取付角度位置に仮止めされる。このため、作業者がガラスアッセンブリ71を支えていなくても、ガラスアッセンブリ71が倒れ出てきたり、揺動軸81aと支軸溝81bとの係合が外れてガラスアッセンブリ71が固定支持枠91から脱落したりするようなことがなく、作業者はガラスアッセンブリ71を仮止め支持させた状態で両手を離して次の作業に移ることができる。
【0124】
また、上記のようにガラスアッセンブリ71が仮止めされた取付角度位置では、ガラスアッセンブリ上辺の係止孔116が第1係止機構におけるローレットネジ115の直下に位置し、ガラスアッセンブリ左右辺のローレットネジ112が揺動支持溝91bの溝前端部、すなわち第2係止機構におけるロックアームの係止溝111fの揺動軌跡上に位置して支持されている。
【0125】
そこで、作業者は上方に待避させていた第1係止機構のローレットネジ115を締め込んで下動させ、先端の係止突起を係止孔116に嵌入させる。既述したように、係止孔116は左右に長孔状に形成され、また係止突起の先端部にテーパ面が形成されている。このため、上記ローレットネジ115の締め込み操作によりローレットネジ先端の係止突起が滑らかに係止孔116に嵌入して係合し、ガラスアッセンブリ71が取付角度位置に係止保持される。
【0126】
また、上方に待避させていた第2係止機構のロックアーム111を、操作つまみ部111mを利用して下方に揺動させ、先端の係止溝111fをローレットネジ112のネジ部に係合させる。そして、ローレットネジ112を締め込むと、ロックアーム111がローレットネジ112に締め付けられて固定され、これによりローレットネジ112が揺動支持溝91bと係止溝111fとに前後および上下を挟まれるように固定され、ガラスアッセンブリ71が第2係止機構によっても取付角度位置に係止保持される。
【0127】
こうしてガラスアッセンブリ71が固定支持枠91に係止されると、ガラスアッセンブリ71が左右枠部91L,91Rの間に隙間なく支持され、前方のガラス板58が窓口5bの開口を塞いで隙間なく配設されて(図3〜図6を参照)、ガラスアセンブリ71が窓枠5aの背面に強固に固定支持される。これにより、窓口5bの前面側から薄板や針金を挿入して遊技盤20に悪戯するような不正行為が効果的に防止される。
【0128】
従って、以上説明したようなガラス支持機構41では、ガラス板58の外周縁部に保護フレーム部材を係合させて外周に連結バンド61をネジ固定するだけで直ちに使用可能なガラスアッセンブリ71が形成されるため、接着を主とする従来の一体化構造に比べて生産リードタイムを短縮し生産性を高めた一体化構造を得ることができる。また複数の保護フレーム部材を連結バンド61で機械的に連結させる構成のため、接着面の剥離や接着剤の経時変化等に起因するガラス保持力の低下を生じるようなことがなく、生産管理を容易化するとともに長期信頼性を向上させることができる。
【0129】
また、ガラスアッセンブリ71では、ガラス板58の前後面を含む外周縁部全体が保護フレーム50に包み込まれるように保護されたうえ、その外周辺全体がさらに金属製の連結バンド61に取り囲まれて保護される構成のため、外力に対する抗力が高く機械的損傷を受けにくいアッセンブリ構造となっている。さらに、ガラスアッセンブリ71では、連結バンド61周縁のサラコネジ69および揺動軸81aを締結するナットNを緩めることで、一体化されたガラスアッセンブリ71を簡単に分解することができるため、前後2枚のガラス板58のいずれか1枚が破損したような場合であっても破損したガラス板を容易に交換することができ、また各部材を完全に分離可能なため、分解して取り外したガラス板58や保護フレーム部材、連結バンド61等をリサイクル使用することも可能である。
【0130】
また、ガラス支持機構41では、ガラスアッセンブリ71を着脱および上下揺動可能に支持する揺動支持機構81が窓枠5aの下部に設けられ、アッセンブリ側の支持構造たる揺動軸81aが連結バンド61の締結部材を利用して形成されている。このため、ガラス支持機構の機構構成を簡明化して製造コストを抑制しつつ、背の低い作業者や非熟練作業者等であっても窓枠5aの背面側から容易かつ安全にガラス板の着脱作業を行えるガラス支持機構を提供できる。
【0131】
さらに、ガラス支持機構41では、係脱容易に形成された支軸溝81bに揺動軸81aを係合支持させることで、ガラスアッセンブリ71が前後左右に位置決めされるとともに、その荷重の大部分が支持される。このため、以降ガラスアッセンブリ71の背面を前方に押圧する軽い操作力だけで装着作業を進めることができ、加えて仮止め機構101が設けられているため、仮止め後はガラスアッセンブリ71から両手を離して固定作業等を行うことができる。従って、前後ガラス板の一体化により重量が増大したガラスアッセンブリを支持しながら位置合わせをしたり、片手でガラスアッセンブリを支えながら固定操作する等の必要がなく、ガラス板の着脱作業を全体的に容易化して作業性が良好なガラス支持機構を提供することができる。
【0132】
なお、以上説明した実施例では、ガラスアッセンブリ71を固定支持枠91に仮止め支持させた後、第1係止機構のローレットネジ115を先に固定操作し、次いで第2係止機構のロックアーム111を固定操作する例を示したが、固定順序は上記と逆順であってもよい。また、実施例では、係止保持機構として第1係止機構と第2係止機構との両方を設けた例を示したが、これら係止機構のいずれか一方を設ける構成であってもよい。
【0133】
次に、第2実施例のガラス支持機構42について、図19〜図21の各図を参照しながら説明する。ここで、図19は第2実施例のガラス支持機構42の主要部を分解状態で示す斜視図、図20はガラス支持機構42における揺動支持機構82を主として示す側面図、図21はガラス支持機構42における係止保持機構を主として示す側断面図である。
【0134】
ガラス支持機構42は、窓口5bの周囲を取り囲むように窓枠5aの背面にねじ固定された固定支持枠92、複数の保護フレーム部材からなり前後2枚のガラス板58の外周縁部と係合してガラス板を所定の間隔をおいて保持する保護フレーム50、保護フレーム50の外周縁部を取り囲むように固定されて複数の保護フレーム部材を連結させ一体のガラスアッセンブリ72を形成させる連結バンド62、ガラスアッセンブリ72を固定支持枠92に係脱及び上下揺動可能に支持させる揺動支持機構82(係合溝82a,支持ピン82b)、ガラスアッセンブリ72が上方に揺動起立され窓口5bを塞ぐ取付角度位置に位置したときにガラスアッセンブリ72と係脱可能に係合してガラスアッセンブリを当該取付角度位置に係止させる係止保持機構120(ロックアーム121,フック部122,ローレットネジ125,係止溝126a等)などから構成される。
【0135】
固定支持枠92は、窓口5bの下方に位置する下方枠部92U、窓口5bの右側に位置する右方枠部92R、窓口5bの左側に位置する左方枠部92Lを主体として構成され、それぞれ窓枠5aの背面に沿って窓口外方に延び窓枠の背面にネジ固定される取付面と、取付面から後方に延びる支持面とを有して断面視L字状のビーム形態に曲げ成形されている。固定支持枠92は、前述した固定支持枠91と同様の加工手段により一体に形成され、窓口5bの周囲を取り囲むように窓枠5aの背面にねじ固定される(図3〜図6を参照)。
【0136】
これにより、窓枠5aの背面に強固な支持枠が形成されてガラスアッセンブリ72が安定支持されるとともに、窓枠5aを補強する補強枠としても機能し窓枠5aの撓み変形等が抑制される。また、左右枠部92L,92Rの支持面間隔は、ガラスアッセンブリ72の外形寸法よりもわずかに大きい程度に形成され、ガラスアッセンブリ72と左右枠部92L,92Rとの間に殆ど隙間が生じないように設定されており、これらの間に薄板や針金を挿入して遊技盤20に悪戯するような不正行為を効果的に防止し得る構成になっている。
【0137】
ガラスアッセンブリ72は、前後2枚のガラス板58(図19では記載を省略している)と、これらのガラス板58と係脱可能に係合してガラス板を保護する保護フレーム50と、保護フレーム50の外周縁部を取り囲むように係合して複数の保護フレーム部材を連結させる連結バンド62とを主体として構成され、前後のガラス板58の外周縁部に保護フレーム部材を係合支持させて連結バンド62で連結することにより一体のアッセンブリとして形成される。
【0138】
保護フレーム50は、内周側にガラス板58を受容する前後2列のガラス溝51を有して全体として外郭方形のフレーム形態をなし、例えば、図15(A)に示したような上下2分割の保護フレーム部材(50a,50a)から形成される。なお、保護フレーム50のその余の構成は、第1実施例の支持機構41における保護フレーム50と同様であり、ここでは重複説明を省略する。
【0139】
連結バンド62は、保護フレーム50の厚さと略同一の板幅を有し、コの字状に折り曲げられて保護フレーム50の上辺および左右辺の三辺と係合する第1バンド部材62aと、第1バンド部材62aの開放辺を塞ぎ保護フレーム50の下辺と係合する第2バンド部材62bとからなり、前述した連結バンド61と同様に第4の連結バンド60IVにおける第1バンド部材60aと第2バンド部材60bとの接続方向を逆にした構成の連結バンドである。連結バンド62では、第2バンド部材62bの左右両端部が枠部外方である下方に折り曲げられてフランジ部62bfが形成される一方、第1バンド部材62aの左右辺が下方に延出されて第2バンド部材と同様のフランジ部62afが形成されており、第1バンド部材のフランジ部62afと第2バンド部材のフランジ部62bfとを重ね合わせてスポット溶接やリベット等の接合手段で接合することにより一体の枠状に形成される。
【0140】
枠状に形成された連結バンド62の内面間隔は、上下の保護フレーム部材をガラス板58の外周縁部に係合支持させた状態における保護フレーム50の外形寸法と同一寸法若しくはわずかに大きめに形成され、第1,第2バンド部材62a,62bの各辺には、連結バンド62の枠内に保護フレーム50を受容したときに保護フレームのネジ受容穴53hと位置整合するサラモミ孔形態のネジ取付孔60hが形成されている。
【0141】
連結バンド62を用いて上下の保護フレーム部材を連結させる際には、前後2枚のガラス板58の外周縁部に上下の保護フレーム部材を係合させて一体化させ、その外周に枠状の連結バンド62を覆い被せるようにして係合させる。そして、連結バンド62のネジ取付孔60hと位置整合した保護フレーム50のネジ受容穴53hに、サラコネジ69を螺合させ締め込んで連結バンド62を固定する。これにより、上下の保護フレーム部材が連結され、前後のガラス板58の外周縁部全体が保護フレーム50に保護されるとともに、さらに保護フレーム50の全周が金属製の連結バンド62に取り囲まれるように保護されたガラスアッセンブリ72が形成される。
【0142】
なお、上記では、連結バンド62の内面間隔を保護フレーム50の外形寸法とほぼ同一寸法に形成し、保護フレーム50の外周に連結バンド62を覆いかぶせてねじ止めすることにより各保護フレーム部材を連結させる例を示したが、連結バンド62または保護フレーム部材の外周辺の少なくともいずれか一方を前後方向に緩いテーパ状に形成し、保護フレーム50の外周に連結バンド62を係合させたときに(または連結バンド62の枠内に保護フレーム50を収容させたときに)、上記テーパの効果により複数の保護フレーム部材がガラス板58の中心に向けて緩く押圧されるように構成してもよい。このような構成によれば前述したガラスアッセンブリ71と同様に複数の保護フレーム部材およびガラス板をより緊密に連結させたガラスアッセンブリを得ることができる。
【0143】
ガラスアッセンブリ72の各部には、連結バンド62を利用して揺動支持機構82および係止保持機構120のアッセンブリ側構造が形成されている。すなわち、ガラスアッセンブリ72の左右下端部には、第1バンド部材のフランジ部62afと第2バンド部材のフランジ部62bfとが接合されたフランジ部62fの中心に、揺動支持機構82のアッセンブリ側構造であるU字状の係合溝82aが形成され、その上方には係止保持機構120における第2係止機構のロックアーム121と係脱可能なフック部122が形成されている。また、ガラスアッセンブリ72の上辺には、第1バンド部材62aの上辺後方の一部が前方に切り起こされて係止フランジ126が設けられ、その中心に係止保持機構120における第1係止機構のローレットネジ125を受容係合可能なU字状の係止溝126aが形成されている。
【0144】
一方、上記ガラスアッセンブリ72を収容して固定支持する固定支持枠92では、下方枠部92Uの左右側端が一部切り欠かれてガラスアッセンブリ72の左右フランジ部62fを挿通可能な溝状の開口92aが形成されるとともに、その下方に左右枠部92L,92Rの支持面から各左右内方に突出して左右フランジ部の係合溝82aと係脱可能な支持ピン82bが固着されている。なお、左右独立した支持ピンに代えて、左右枠部92L,92Rの支持面間を結ぶ支軸を設ける構成としてもよい。このような構成によれば比較的重量のあるガラスアッセンブリであっても安定支持可能であるとともに、固定保持枠92の剛性をさらに強化することができる。
【0145】
固定支持枠92の上部には、窓口5bを囲むように係止保持機構120が設けられている。このうち窓口5bの上方に配設される第1係止機構は、左右枠部92L,92Rを繋いでガラスアッセンブリ72の上方に張り渡された係止シャフト123、この係止シャフト123に回動可能に支持された係止ブロック124、係止ブロック124に螺合されたローレットネジ125、および上述したガラスアッセンブリ側の係止フランジ126などから構成される。
【0146】
係止シャフト123は、所定線径のみがき鋼棒を左右枠部92L,92Rの外面間隔に合わせて端面加工するとともに、シャフト部中間の所定位置に溝切り加工した棒状体からなり、シャフト部に係止ブロック124を嵌合させて軸端に円盤状の係止部材を圧入固定することで一体化される。左右枠部92L,92Rの支持面上端には、係止シャフト123の軸径に合わせて上方に開くU字状の吊支溝92cが形成されており、係止シャフト123を吊支溝92cに係合支持させたときに、シャフト部外周面が吊支溝92cの溝底面と係合して上下および前後方向に位置決めされ、左右端部の係止部材が左右枠部92L,92Rの支持面と係合して左右方向に位置決めされる。係止シャフト123が係合支持されると、この係止シャフトに123より左右枠部の上端部が連結され左右枠部を開こうとする外力に対抗する補強杆としての機能も果たす。
【0147】
このように位置決めされる係止シャフト123の中間部には、ガラスアッセンブリ72の上辺に形成された左右の係止溝126aと位置整合してスナップリング溝状の位置決め溝123aが形成されており(図21を参照)、係止ブロック124に螺合されるローレットネジ125のネジ先端部を受容してその左右方向位置を規定し、これによりローレットネジ125と係止溝126aとの整合性を高めてガラスアッセンブリ72の係止操作を容易化している。
【0148】
係止ブロック124は、矩形断面の引き抜き棒の角部を面取り加工し、その中心に係止シャフト123の軸径に合わせた嵌合孔を形成するとともに、その一辺にローレットネジ125を受容するネジ孔を形成して構成される。係止ブロック124の外形寸法は係止フランジ126との相対関係によって規定され、ガラスアッセンブリ72を取付角度位置に起仰させたときに、係止フランジ126の前面が係止ブロック124の外周辺に当接し、係止フランジの係止溝126aとローレットネジ125のネジ部とが位置整合して、ローレットネジ125を締め込むことで係止フランジ126を挟み込んでガラスアッセンブリ72を取付角度位置に係止保持可能に構成されている。
【0149】
窓口5bの左右に配設される第2係止機構は、ガラスアッセンブリ72の左右辺に形成されたフック部122と、左右枠部92L,92Rに切り欠き形成されたフック支持溝92b(図20を参照、図19では記載を省略している)と、左右枠部92L,92Rの支持面に上下揺動可能に枢結され取付角度位置に位置したフック部122と係脱可能に係合するロックアーム121とから構成される。
【0150】
フック支持溝92bは、ガラスアッセンブリ72の下端の係合溝82aを支持ピン82bに係合支持させてガラスアッセンブリ72を取付角度位置まで揺動させたときのフック部122の揺動軌跡、および取付角度位置におけるフック部122の配設位置に合わせて切り欠き形成されており、この溝内に受容したフック部122の前端面と係合してガラスアッセンブリ72の前方および上下方向への移動を規制する。
【0151】
ロックアーム121は、基端部が左右枠部92L,92Rの支持面に上下揺動可能に枢結され先端部が支持面に沿って前後に延びるアーム部121b、アーム部121bの先端側に取付角度位置にあるフック部122の背面位置に合わせて形成された係止片121f、アーム部121bから左右外方に折り曲げ形成された操作つまみ部121m等からなり、所定板厚の冷間圧延鋼板等を打ち抜き、曲げ加工等して図示する形状に形成し、左右枠部の支持面にリベット締結される。ロックアーム121は、上記のようにガラスアッセンブリ72を取付角度位置に起仰させて、フック部122をフック支持溝92bの溝内前端部に位置させた状態で、ロックアーム121を上下に揺動させたときに、先端の係止片121fがフック部122と係脱可能に係合し、フック支持溝92bと係止片121fとの間にフック部122を挟持するように固定してガラスアッセンブリ72を取付角度位置に係止保持可能に構成されている。
【0152】
さて、以上のように各部構成されるガラス支持機構42を利用してガラスアッセンブリ72を装着し係止保持させる場合の作用について、以下、図20および図21を主として参照しながら説明する。
【0153】
作業者は、既述した扉開放保持機構30によりガラス扉5を例えば90度の開放角度に係止保持させておく。これにより、ガラスアッセンブリ72の着脱作業時に作用する外力でガラス扉5が揺動してしまうようなことがなく、安定した開放姿勢でガラスアッセンブリの着脱作業を行うことができる。また、予めローレットネジ125を上方に揺動待避させ、ロックアーム121をフック支持溝92bの上方に揺動待避させておく。
【0154】
次いで、ガラスアッセンブリ72の左右辺を把持してガラスアッセンブリをやや後傾姿勢に支持し、固定支持枠92の背面側から斜めに枠内に挿入して左右下端のフランジ部62fを下方枠部92U左右の開口92aから進入させ、係合溝82aを左右枠部の支持ピン82bに係合させてガラスアッセンブリ72を支持させる。これによりガラスアッセンブリ72の下端部が前後および左右方向に位置決めされて揺動自在に支持されるとともに、ガラスアッセンブリ72の荷重の大部分が左右の支持ピン82bに支持され、以降はガラスアッセンブリ72の背面を前方に押圧する軽い操作力だけで装着作業を進めることができる。
【0155】
そこで、作業者はガラスアッセンブリ72の上部を前方に押圧してガラスアッセンブリ72を支持ピン82bの軸まわりに揺動させ、ガラスアッセンブリ72上部の係止フランジ126を係止ブロック124に近接させる。そこで上方に待避させていたローレットネジ125を緩めて係止ブロック124を回動させ、ローレットネジ125を係止フランジの係止溝126aに係合させる。これにより、ガラスアッセンブリ72がほぼ起立した角度範囲内に仮止めされ、ガラスアッセンブリ72から手を離しても倒れ出てくるようなことがない。そこで、作業者は緩くガラスアッセンブリ72を前方に押圧して係止フランジ126を係止ブロック124のネジ取付面に当接させ、その状態でローレットネジ125を締め込んで係止ブロック124のネジ取付面とローレットネジ125のネジ頭部との間に係止フランジ126を挟み込むように締結して係止フランジ126を固定する。これにより、ガラス板58が窓口5bの背後を覆う取付角度位置に位置決めされ、ガラスアッセンブリ72が当該取付角度位置に係止保持される。
【0156】
また、上方に待避させていた第2係止機構のロックアーム121を、操作つまみ部121mを利用して下方に揺動させ、先端の係止片121fをフック部122の背面に係合させる。これによりフック部122の前後面がフック支持溝92bと係止片121fとに前後方向に挟まれ、またフック部122の上下端面がフック支持溝92bに上下方向に挟まれるように固定されて、ガラスアッセンブリ72が第2係止機構によっても取付角度位置に係止保持される。
【0157】
こうしてガラスアッセンブリ72が固定支持枠92に係止されると、ガラスアッセンブリ72が左右枠部92L,92Rの間に隙間なく支持され、前方のガラス板58が窓口5bの開口を塞いで隙間なく配設されて(図3〜図6を参照)、ガラスアセンブリ72が窓枠5aの背面に強固に固定支持される。これにより、窓口5bの前面側から薄板や針金を挿入して遊技盤20に悪戯するような不正行為が効果的に防止される。
【0158】
従って、以上説明したようなガラス支持機構42では、ガラス板58の外周縁部に保護フレーム部材を係合させて外周に連結バンド62をネジ固定するだけで直ちに使用可能なガラスアッセンブリ72が形成されるため、前述したガラスアッセンブリ71と同様に、生産リードタイムを短縮し生産性を高めた一体化構造を得ることができ、接着面の剥離や接着剤の経時変化等に起因するガラス保持力の低下を生じるようなことがないため、生産管理を容易化するとともに長期信頼性を向上させることができる。また、ガラス板58の前後面を含む外周縁部全体が保護フレーム50に包み込まれ、さらにその外周辺全体が金属製の連結バンド62に取り囲まれて保護される構成のため、外力に対する抗力が高く機械的損傷を受けにくいアッセンブリ構造となっている。
【0159】
さらに、ガラスアッセンブリ72では、連結バンド62周縁のサラコネジ69を緩めることでガラスアッセンブリ72を簡単に分解することができるため、前後2枚のガラス板58のいずれか1枚が破損したような場合であっても破損したガラス板を容易に交換することができるうえ、分解して取り外したガラス板58や保護フレーム部材、連結バンド62等をリサイクル使用することも可能である。
【0160】
また、ガラス支持機構42では、ガラスアッセンブリ72を着脱および上下揺動可能に支持する揺動支持機構82が窓枠5aの下部に設けられ、アッセンブリ側の支持構造たる係合溝82aが連結バンド62の接合部を利用して形成されている。このため、ガラス支持機構の機構構成を簡明化して製造コストを抑制しつつ、背の低い作業者や非熟練作業者等であっても窓枠5aの背面側から容易かつ安全にガラス板の着脱作業を行えるガラス支持機構を提供できる。
【0161】
また、ガラス支持機構42では、固定支持枠側の支持ピン82bにガラスアッセンブリ側の係合溝82aを係合支持させることで、ガラスアッセンブリ72が前後左右に位置決めされるとともに、その荷重の大部分が支持される構成のため、以降ガラスアッセンブリ72の背面を前方に押圧し軽く支えるだけで固定作業を行うことができる。従って、ガラスアッセンブリを支持しながら位置合わせをしたり固定操作する等の必要がなく、ガラス板の着脱作業を全体的に容易化して作業性が良好なガラス支持機構を提供することができる。
【0162】
なお、上記説明では、ガラスアッセンブリ72を係止保持させるに際し、第1係止機構のローレットネジ125を先に固定操作し、次いで第2係止機構のロックアーム121を固定操作する例を示したが、固定順序は上記と逆順であってもよい。また、実施例では、第1係止機構と第2係止機構との両方を設けた例を示したが、これら係止機構のいずれか一方を設ける構成であってもよい。
【0163】
また、図21中に二点鎖線で付記したように、ガラスアッセンブリ72の左右辺に、後述するローレットネジ135を用いた係止機構を設けてもよく、係止シャフト123の両端にネジ部を形成してボルトやナットまたはローレットネジ等を螺合させ左右枠部92L,92Rの支持面を締め込むように形成し、あるいは係止シャフト123を左右枠部の支持面に直接リベット止めしてもよい。このような構成によれば、ガラスアッセンブリ72の係止保持力をさらに高めたガラス支持機構を得ることができる。
【0164】
次に、第3実施例のガラス支持機構43について、図22〜図24の各図を参照しながら説明する。ここで、図22は第3実施例のガラス支持機構43の主要部を分解状態で示す斜視図、図23はガラス支持機構43における揺動支持機構83を主として示す側面図、図24はガラス支持機構43における係止保持機構を主として示す側断面図である。
【0165】
ガラス支持機構43は、窓口5bの周囲を取り囲むように窓枠5aの背面にねじ固定された固定支持枠93、複数の保護フレーム部材からなり前後2枚のガラス板58の外周縁部と係合してガラス板を所定の間隔をおいて保持する保護フレーム50、保護フレーム50の外周縁部を取り囲むように固定されて複数の保護フレーム部材を連結させ一体のガラスアッセンブリ73を形成させる連結バンド63、ガラスアッセンブリ73を固定支持枠93に係脱及び上下揺動可能に支持させる揺動支持機構83(掛止フック83a,吊支シャフト83b)、ガラスアッセンブリ73が垂下され窓口5bを塞ぐ取付角度位置に位置したときにガラスアッセンブリ73と係脱可能に係合してガラスアッセンブリを当該取付角度位置に係止させる係止保持機構130(ロックアーム131,アーム係合部132,ローレットネジ135,係止孔136等)などから構成される。
【0166】
固定支持枠93は、窓口5bの下方に位置する下方枠部93U、窓口5bの右側に位置する右方枠部93R、窓口5bの左側に位置する左方枠部93Lを主体として構成され、それぞれ既述した各固定支持枠91,92と同様に窓枠の背面にネジ固定される取付面と取付面から後方に延びる支持面とを有して同様の加工手段により一体に形成され、窓口5bの周囲を取り囲むように窓枠5aの背面にねじ固定される(図3〜図6を参照)。左右枠部93L,93Rの支持面間隔は、ガラスアッセンブリ73の外形寸法よりもわずかに大きい程度に形成されて殆ど隙間が生じないように設定されており、これらの間に薄板や針金を挿入して遊技盤20に悪戯するような不正行為を効果的に防止し得る構成になっている。
【0167】
ガラスアッセンブリ73は、前後2枚のガラス板58(図22では記載を省略している)と、これらのガラス板58と係脱可能に係合してガラス板を保護する保護フレーム50と、保護フレーム50の外周縁部を取り囲むように係合して複数の保護フレーム部材を連結させる連結バンド63とを主体として構成され、前後のガラス板58の外周縁部に保護フレーム部材を係合支持させて連結バンド63で連結することにより一体のアッセンブリとして形成される。
【0168】
保護フレーム50は、内周側にガラス板58を受容する前後2列のガラス溝51を有して全体として外郭方形のフレーム形態をなし、例えば、図15(B)に示したような左右2分割の保護フレーム部材(50b,50b)から形成される。なお、保護フレーム50のその余の構成は、第1実施例の支持機構41における保護フレーム50と同様であり、ここでは重複説明を省略する。
【0169】
連結バンド63は、保護フレーム50の厚さと略同一の板幅を有し、コの字状に折り曲げられて保護フレーム50の上辺および左右辺の三辺と係合する第1バンド部材63aと、第1バンド部材63aの開放辺を塞ぎ保護フレーム50の下辺と係合する第2バンド部材63bとからなり、全体として、既述した連結バンド61,62と同様の形態の連結バンドである。連結バンド63では、第2バンド部材63bの左右両端部が枠部外方である下方に折り曲げられてフランジ部63bfが形成される一方、第1バンド部材63aの左右辺が下方に延出されて第2バンド部材と同様のフランジ部63afが形成されており、第1バンド部材のフランジ部63afと第2バンド部材のフランジ部63bfとを重ね合わせてリベット等の接合手段で接合することにより、バンド部材の枠内に位置する左右の保護フレーム部材を緊密に連結させるものである。
【0170】
第1バンド部材63aにおける左右二辺の内面間隔は、左右の保護フレーム部材をガラス板58の外周縁部に係合支持させた状態における保護フレーム50の左右の端面間隔と同一若しくはわずかに小さめに形成され、第2バンド部材63bにおける左右のフランジ部63bf,63bfの外面間隔は、上記左右の端面間隔よりも小さく、すなわち第1バンド部材63aを保護フレーム50の外周面に係合させた状態における第1バンド部材の左右のフランジ部63af,63afの内面間隔よりも小さく設定されている。また第1バンド部材63aおよび第2バンド部材63bの各辺には、バンド係合時に保護フレームのネジ受容穴53hと位置整合するサラモミ孔形態のネジ取付孔60hが形成されている。
【0171】
連結バンド63を用いて左右の保護フレーム部材を連結させる際には、前後2枚のガラス板58を左右の保護フレーム部材に係合支持させたうえ、第2バンド部材63bをこれら保護フレームの下辺に係合させ、第1バンド部材63aを保護フレームの上辺側から覆い被せるようにして上辺および左右辺に係合させる。そして、相互に重なり合う第1バンド部材のフランジ部63afと第2バンド部材のフランジ部63bfとをリベット等の締結手段で接合させ(フランジ部63f)、保護フレーム50の外周を取り囲む方形枠状に形成させる。
【0172】
ここで、上述したように、第1バンド部材63aの左右二辺の内面間隔は、左右の保護フレーム部材をガラス板58の外周縁部に係合支持させた状態における保護フレーム50の左右端面間隔と同一若しくはわずかに小さめに形成され、また第2バンド部材63bにおける左右のフランジ部63bf,63bfの外面間隔は、第1バンド部材63aを保護フレーム50の外周面に係合させた状態における第1バンド部材の左右のフランジ部63af,63afの内面間隔よりも小さく設定されている。このため、上記のように第1バンド部材63aを保護フレーム50の外周に係合させて第2バンド部材63bと接合させることにより左右の保護フレーム部材およびガラス板が挟み込まれるように緊密に連結される。
【0173】
また、連結バンド63のネジ取付孔60hと位置整合した保護フレーム50のネジ受容穴53hに、サラコネジ69を螺合させ締め込んで連結バンド63を固定する。これにより、左右の保護フレーム部材が緊密に連結され、前後のガラス板58の外周縁部全体が保護フレーム50に保護されるとともに、さらに保護フレーム50の全周が金属製の連結バンド63に取り囲まれるように保護されたガラスアッセンブリ73が形成される。
【0174】
ガラスアッセンブリ73の各部には、連結バンド63を利用して揺動支持機構83および係止保持機構130のアッセンブリ側構造が形成されている。すなわち、ガラスアッセンブリ73の上部には、第1バンド部材63aの上辺前方の一部が後方に曲げ起こされて上方に突出する左右2カ所の掛止フック83aが形成され、ガラスアッセンブリ73の左右辺には、下部に係止保持機構130における第1係止機構のロックアーム131と係脱可能なアーム係合部132が形成され、その上方に係止保持機構130における第2係止機構のローレットネジ135と係脱可能な係止孔136が形成されている。
【0175】
このうち、揺動支持機構83のアッセンブリ側構造である掛止フック83aは、第1バンド部材63aの上辺の一部が切り起こされて上方に突出するとともに、その上端部が後述する吊支シャフト83bの軸径に合わせて巻き込まれ、斜め下方に開くハンガー状に形成されている。このため図23に示すように下方に開いた開口部を吊支シャフト83bにあてがって斜め下方に押圧することで、掛止フック83aを吊支シャフト83bに嵌合接続させ、ガラスアッセンブリ73を前後に揺動可能に吊り下げ支持させることができるようになっている。なお、左右掛止フック83aの側縁位置に合わせて吊支シャフト83bにスナップリングを嵌着し、あるいは円盤状の座金をカシメ圧着し、ガラスアッセンブリ73の左右方向の位置決めを行うように構成してもよい。
【0176】
第1係止機構のアッセンブリ側構造であるアーム係合部132は、ガラスアッセンブリ73の左右外方に突出する前後の固定フランジ132bと、これら前後の固定フランジ132bを結んで設けられた係止ピン132pとからなる。固定フランジ132bは第1バンド部材63aの左右辺の前後を枠部外方に曲げ起こすことで前後に対峙して形成され、これら前後の固定フランジ132bの間を結んで係止ピン132pが両フランジ間に固着されている。
【0177】
また、第2係止機構のアッセンブリ側構造である係止孔136は、既述したガラス支持機構41における係止孔116と同様に、保護フレームの溝間凹部52を利用してローレットネジ135の先端部を受容可能に形成されており、第1バンド部材63aに穿設された係止孔136およびその背後に位置する保護フレームの受容穴53h′が、ローレットネジ135先端部の外径に合わせた前後方向幅で上下方向に長い長孔状に形成され、容易かつ確実に係止保持可能になっている(図16および図18を参照)。
【0178】
一方、ガラスアッセンブリ73を固定支持する固定支持枠93には、揺動支持機構83および係止保持機構130の支持枠側構造が形成されている。すなわち、固定支持枠93の上部には、ガラスアッセンブリ73の掛止フック83aと係脱可能に係合してガラスアッセンブリ73を揺動可能に吊り下げ支持する吊支シャフト83bが設けられ、固定支持枠93の左右辺には、下部に係止保持機構130における第1係止機構のロックアーム131が固定支持枠93の取付面と平行な面内に揺動可能に取り付けられ、その上方の支持面には係止保持機構130における第2係止機構のローレットネジ135が枠部内方に出没移動可能に螺合されている。
【0179】
このうち、揺動支持機構83の支持枠側構造である吊支シャフト83bは、所定線径のみがき鋼棒を左右枠部93L,93Rの内面間隔と同一寸法に端面加工して形成され、シャフトの両端がそれぞれ左右枠部93L,93Rにリベット締結され、これら枠部の支持面間を結んで固定される。これにより、吊支シャフト83bは、ガラスアッセンブリ73を揺動可能に吊り下げ支持する吊支部材として機能するほか、左右枠部の支持面を適正な間隔に維持して連結させ、左右枠部に作用する外力に抗して固定支持枠93を補強する補強杆としても機能する。
【0180】
第1係止機構の支持枠側構造は、固定支持枠93の取付面と平行な面内に揺動可能に取り付けられたロックアーム131と、このロックアームと隣接する支持面が切り欠かれて形成された切り欠き部93eを主体として構成される。
【0181】
切り欠き部93eはロックアーム131およびアーム係合部132の揺動軌跡に合わせて形成されており、吊支シャフト83bに吊り下げられたガラスアッセンブリ73が前方に揺動されたときに、切り欠き部93eの前端縁部が前方の固定フランジ132bの前面と当接してガラスアッセンブリ73が過度に前方に揺動することを規制するとともに、切り欠き部93eの上下縁部が固定フランジ132bの上下に位置してガラスアッセンブリ73の上下移動を規制する。
【0182】
ロックアーム131は、窓枠5aから後方に突出成型された円柱状の支軸ボス5e(図24を参照)に嵌合して回動可能に支持される円筒状のカラー部131aと、このカラー部131aから軸直交方向に突出する板状のアーム部131b、アーム部131bの先端側に形成されてアーム係合部132の係止ピン132pと係合可能な円弧形態の係止溝131p、アーム部131bの基端側に形成された操作つまみ部131m等からなり、例えば、ガラス繊維を添加したABS樹脂やポリアセタール等の樹脂材料を用いて射出成型等の成形手段で形成される。ロックアーム131はカラー部131aを支軸ボス5eに係合させて、カラー部131aの後方からネジ134を挿通させて支軸ボス5eに螺合締結することで、支軸ボス5eの軸まわりに回動可能に取り付けられ、アーム部131bが左右枠部93L,93Rの取付面と平行な面内に上下揺動可能に支持される。
【0183】
アーム部131bの配設位置は、ガラスアッセンブリ73を吊支シャフト83bに吊り下げ支持させて、前方の固定フランジ132bが切り欠き部93eの前端面に当接する取付角度位置に位置させたときに、アーム部131bが前後の固定フランジ132bの間に進入してアーム係合部132と係合するように配設されている。また、アーム部131bのアーム長さおよび先端部の形状は、上記のようにロックアーム131の先端部を前後の固定フランジ132b,132b間に進入させたときに、係止溝131pが係止ピン132pと係合するとともに、アーム先端面が連結バンド63の側面と滑らかに係合し、アーム部131bを水平になるまで揺動させたときに、アーム先端面が連結バンド63の側面をわずかに枠部内方に押圧してガラスアッセンブリ73を係止保持するように形成されている。
【0184】
このような第1係止機構により、ガラスアッセンブリ73を吊支シャフト83bに吊り下げ支持させて垂下させ、左右のロックアーム131をそれぞれのアーム部131bが水平になる角度位置まで揺動させたときに、アーム部先端が連結バンド63の左右側面と係合して左右内側に緩く押圧するように係合し、ガラスアッセンブリ73が左右に位置決めされて係止保持される。なお、アーム部131b前面の配設位置を前方の固定フランジ132bの配設位置と位置整合させ、ガラスアッセンブリ73を取付角度位置に位置させてロックアーム131をアーム係合部132に係合させたときに、切り欠き部93eの前端面とアーム部131の前面との間に前方の固定フランジ132bを挟持するように構成してもよい。このような構成によれば、左右のロックアーム131をアーム係合部132に係合させることで、ガラスアッセンブリ73を前後左右に位置決めして固定支持枠93に係止保持させることができる。
【0185】
一方、上記切り欠き部93eの上方に位置して第2係止機構の支持枠側構造が設けられている。第2係止機構の支持枠側構造は、左右枠部93L,93Rの支持面から枠部内方に出没移動可能に螺合されたローレットネジ135を主体として構成される。左右枠部の支持面にはローレットネジ135のネジ部外径と略同径の支持孔が穿設されており、その外側に雌ネジが形成された補強パッド93fが支持孔と同軸に固着されている。
【0186】
これらの支持孔および雌ネジは取付角度位置に位置したガラスアッセンブリ73の係止孔136と位置整合して設けられており、補強パッド93fの外側から雌ネジにローレットネジ135を螺合させることでネジ先端部が枠部内方に出没移動可能に支持され、取付角度位置に吊り下げ支持されたガラスアッセンブリの係止孔136と係脱可能になっている。そしてこのような補強パッド93fによりネジの嵌合長さを確保するとともに、その内側に設けられた支持孔の内壁面でローレットネジ135のネジ外周面を支持することで、ネジ直交方向に作用する押圧力に対する抗力を高めた支持構造になっている。
【0187】
なお、ローレットネジ135に代えて、いわゆるインデックスプランジャやスプリングプランジャ、あるいはボールプランジャ等を用いてもよい。このような構成によれば、ガラスアッセンブリ73の着脱操作を容易化して作業性を向上させたガラス支持機構を得ることができる。
【0188】
さて、以上のように構成されるガラス支持機構43を利用してガラスアッセンブリ73を装着し係止保持させる場合の作用について、以下、図23および図24を主として参照しながら説明する。
【0189】
作業者は、既述した扉開放保持機構30によりガラス扉5を例えば90度の開放角度に係止保持させるとともに、ロックアーム131を上方に起立させてアーム係合部132の揺動軌跡の外側に待避させ、またローレットネジ135を緩めてネジ先端部が枠部内方に突出しないように待避させておく。
【0190】
そして、ガラスアッセンブリ73の左右側縁を把持してやや前傾姿勢に支持し、固定支持枠93の背面側からガラスアッセンブリの上部を斜めに枠内に挿入して掛止フック83aを吊支シャフト83bに当接させ、ガラスアッセンブリ73を斜め前方に下動させて掛止フック83aを吊支シャフト83bに嵌合接続させる。これによりガラスアッセンブリ73の上部が前後および左右方向に概略位置決めされて揺動自在に支持されるとともに、ガラスアッセンブリ73の荷重の大部分が吊支シャフト83bに支持され、以降は前方に揺動しようとするガラスアッセンブリ73を軽く支えるだけの軽作業で装着作業を進めることができる。
【0191】
作業者はガラスアッセンブリ73を支える支持力を緩めてガラスアッセンブリ73を静かに前方に揺動させる。すると、ガラスアッセンブリ73の左右のアーム係合部が左右枠部93L,93Rの切り欠き部93e内に進入し、固定フランジ132bの前面が切り欠き部93eの前端面と当接して係止ピン132pがロックアーム131と係合可能に位置決め配設され、またガラスアッセンブリ73の係止孔136がローレットネジ135と係合可能に位置決め配設される。
【0192】
そこで、作業者は上向きに起立待避させていた左右のロックアーム131を操作つまみ部131mを利用して支軸ボス5eまわりに回動させ、アーム先端部を前後の固定フランジ132b,132bの間に進入させる。このとき、アーム部131bの先端面が連結バンド63の側面と滑らかに係合し、アーム部131bが水平になるまで揺動されたときに、アーム先端部が前後の固定フランジ間に挟まれるように配設されるとともに、アーム先端面がそれぞれ連結バンド63の側面をわずかに枠部内方に押圧してガラスアッセンブリ73を左右から挟み込むように係止し、これによりガラスアッセンブリ73が前後左右に係止保持される。またこのときアーム係合部132が左右枠部の切り欠き部93e内に係止され、ガラスアッセンブリ73の上下動が規制される。こうしてガラスアッセンブリ73が前後、左右および上下の全方向に係止保持され、ガラス板58が窓口5bの背後を覆う取付角度位置に係止保持される。
【0193】
また、作業者は枠部外方に待避させていた左右のローレットネジ135を回動してネジ部を枠部内方に突出させ、ネジ先端部をガラスアッセンブリの係止孔136に係合させる。これにより、ガラスアッセンブリ73が第2係止機構によっても前後および左右方向に係止され、ガラスアッセンブリ73が取付角度位置に係止保持される。
【0194】
こうしてガラスアッセンブリ73が固定支持枠93に係止されると、ガラスアッセンブリ73が左右枠部93L,93Rの間に隙間なく支持され、前方のガラス板58が窓口5bの開口を塞いで隙間なく配設されて(図3〜図6を参照)、ガラスアセンブリ73が窓枠5aの背面に強固に固定支持される。これにより、窓口5bの前面側から薄板や針金を挿入して遊技盤20に悪戯するような不正行為が効果的に防止される。
【0195】
従って、以上説明したようなガラス支持機構43においても、既述した各ガラス支持機構41,42と同様に、生産リードタイムを短縮して生産性を高め得るとともに、外力に対する抗力が高く長期信頼性を向上させた一体化構造を得ることがでる。また、必要に応じてフランジ部63fのリベットを切断しサラコネジ69を取り外すことで、ガラスアッセンブリ73を分解し組み立てることができ、分解して取り外したガラス板や保護フレーム部材等の各構成部材をリサイクル使用することも可能である。
【0196】
また、ガラス支持機構43では、揺動支持機構83におけるアッセンブリ側構造が連結バンド63を利用して形成されているため、ガラス支持機構の機構構成を簡明化して製造コストを抑制することができるとともに、窓枠5aの背面側から容易かつ安全にガラス板の着脱作業を行えるガラス支持機構を提供できる。さらに、ガラス支持機構43では、固定支持枠側の吊支シャフト83bにアッセンブリ側の掛止フック83aを係合させることで、以降ガラスアッセンブリ73の揺動を軽く支えるだけの軽作業で固定作業を進めることができる。従って、ガラスアッセンブリを支持しながら位置合わせをしたり固定操作する等の必要がなく、ガラス板の着脱作業を全体的に容易化して作業性が良好なガラス支持機構を提供することができる。
【0197】
なお、実施例では係止保持機構として、ロックアーム131を主体とした第1係止機構を窓枠下方に設け、ローレットネジ135を主体とした第2係止機構を窓枠上方に設けた例を示したが、これらの配設位置は上下逆であってもよく、また第1または第2係止機構のいずれか一方を設ける構成であってもよい。
【0198】
次に、第4実施例のガラス支持機構44について、図25〜図27の各図を参照しながら説明する。ここで、図25は第4実施例のガラス支持機構44の主要部を分解状態で示す斜視図、図26はガラス支持機構44における揺動支持機構84を主として示す側面図、図27はガラス支持機構44における係止保持機構を主として示す側断面図である。
【0199】
ガラス支持機構44は、窓口5bの周囲を取り囲むように窓枠5aの背面にねじ固定された固定支持枠94、複数の保護フレーム部材からなり前後2枚のガラス板58の外周縁部と係合してガラス板を所定の間隔をおいて保持する保護フレーム50、保護フレーム50の外周縁部を取り囲むように固定されて複数の保護フレーム部材を連結させ一体のガラスアッセンブリ74を形成させる連結バンド64、ガラスアッセンブリ74を固定支持枠94に係脱及び上下揺動可能に支持させる揺動支持機構84(掛止シャフト84b,吊支溝84c等)、ガラスアッセンブリ74が垂下され窓口5bを塞ぐ取付角度位置に位置したときにガラスアッセンブリ74と係脱可能に係合してガラスアッセンブリを当該取付角度位置に係止させる係止保持機構140(ロックアーム141,アーム係合孔142)などから構成される。
【0200】
固定支持枠94は、既述した各固定支持枠と同様に形成された下方枠部94U、右方枠部94R、左方枠部94Lを主体とし、窓口5bの周囲を取り囲むように窓枠5aの背面にねじ固定される。左右枠部94L,94Rの支持面間隔は、ガラスアッセンブリ74の下端部の外形寸法よりも幾分大きめに形成される。
【0201】
ガラスアッセンブリ74は、前後2枚のガラス板58(図25では記載を省略している)と、これらのガラス板58と係脱可能に係合してガラス板を保護する保護フレーム50と、保護フレーム50の外周縁部を取り囲むように係合して複数の保護フレーム部材を連結させる連結バンド64とを主体として構成され、前後のガラス板58の外周縁部に保護フレーム部材を係合支持させて連結バンド64で連結することにより一体のアッセンブリとして形成される。
【0202】
保護フレーム50は、内周側にガラス板58を受容する前後2列のガラス溝51を有して全体として外郭方形のフレーム形態をなし、例えば、図15(B)に示したような左右2分割の保護フレーム部材(50b,50b)から形成される。なお、保護フレーム50のその余の構成は、第1実施例の支持機構41における保護フレーム50と同様であり、ここでは重複説明を省略する。
【0203】
連結バンド64は、保護フレーム50の厚さと略同一の板幅を有し、コの字状に折り曲げられて保護フレーム50の上辺および左右辺の三辺と係合する第1バンド部材64aと、第1バンド部材64aの開放辺を塞ぎ保護フレーム50の下辺と係合する第2バンド部材64bとからなり、図11を参照して説明した第4の連結バンド60IVと同様形態の連結バンドである。連結バンド64では、第2バンド部材64bの左右端部が上方に折り曲げられて第1バンド部材64aの左右の下端部と重なり合う2つのフランジ部64fが形成されており、第2バンド部材のフランジ部64fが第1バンド部材の下端部を外側から挟み込むように締結してバンド部材の枠内に位置する左右の保護フレーム部材を連結させる。
【0204】
第1バンド部材64aにおける左右二辺の内面間隔は、左右の保護フレーム部材をガラス板58の外周縁部に係合支持させた状態における保護フレーム50の左右の端面間隔と同一若しくはわずかに小さめに形成され、第2バンド部材64bにおける左右のフランジ部64f,64fの内面間隔は、第1バンド部材64aを保護フレーム50の外周面に係合させた状態における第1バンド部材64aの左右の外形寸法よりもわずかに小さめに設定されている。第1,第2バンド部材64a,64bの各辺には、保護フレーム50の外周に連結バンド64を係合させたときに保護フレームのネジ受容穴53hと位置整合するサラモミ孔形態のネジ取付孔60hが形成され、第1バンド部材64aの下端部と第2バンド部材のフランジ部64fとの重複部には、保護フレームのネジ受容穴53hと位置整合して円孔形態のネジ取付孔が形成されている。
【0205】
連結バンド64を用いて左右の保護フレーム部材を連結させる際には、前後2枚のガラス板58の外周縁部に左右の保護フレーム部材を係合させて一体化させたうえ、第1バンド部材64aを保護フレームの上辺側から覆い被せるようにして上辺および左右辺に係合させる。次いで保護フレーム50の下辺側から第1バンド部材64aの左右の下端部を挟み込むように第2バンド部材のフランジ部64f,64fを係合させ、各フランジ部の外側から保護フレーム部材のネジ受容穴53hにナベコネジ68を螺合締結させる。また、連結バンド64の各辺のネジ取付孔60hを通してネジ受容穴53hにサラコネジ69を螺合させ締め込んで連結バンド64を固定する。これにより、左右の保護フレーム部材およびガラス板が挟み込まれるように緊密に連結され、前後のガラス板58の外周縁部全体が保護フレーム50に保護されるとともに、さらに保護フレーム50の全周が金属製の連結バンド64に取り囲まれるように保護されたガラスアッセンブリ74が形成される。
【0206】
ガラスアッセンブリ74の各部には、連結バンド64および保護フレームの溝間凹部52を利用して、揺動支持機構84および係止保持機構140のアッセンブリ側構造が設けられている。すなわち、ガラスアッセンブリ74の上部には、揺動支持機構84のアッセンブリ側構造として、第1バンド部材64aの上辺の一部が切り起こされて上方に突出する左右2カ所の掛止フランジ84aが形成され、その上部にそれそれ左右外方に延びて掛止シャフト84bが固設されている。またガラスアッセンブリ74の左右辺の下部には、係止保持機構140のアッセンブリ側構造として、固定支持枠側のロックアーム141と係脱可能なアーム係合部142が形成されている。
【0207】
このうち、掛止フランジ84aは、第1バンド部材64aの上辺中央の一部がそれぞれ左右外方に切り起こされ上方に突出して形成される。また、掛止シャフト84bは、シャフトの一端が段落としされて雄ねじ部84dが形成され、他端が掛止フランジ84aの上部にカシメ等の接合手段により固着されて、ガラスアッセンブリ74の上部に左右外方に延びて配設される。左右の掛止シャフト84b,84bにおける段付き部の相互の外面間隔(雄ねじ部基端の座面間隔)は、左右枠部94L,94Rの支持面の内面間隔に合わせて形成されており、左右の雄ねじ部84dを左右の吊支溝84cに係合させたときに、ガラスアッセンブリ74が左右方向に位置決めされるようになっている。
【0208】
また、係止保持機構140のアッセンブリ側構造であるアーム係合部142は、後述するロックアーム141の揺動軌跡に合わせて形成された矩形開口からなり、ロックアーム141の先端部を矩形開口から溝間凹部52に受容して係脱可能に構成されている。アーム係合部142はその下端領域が第1バンド部材64aと第2バンド部材のフランジ部64fとの重複領域にわたって形成されており、ロックアーム141の先端部と係合して強固に係止保持されるようになっている。
【0209】
一方、ガラスアッセンブリ74を固定支持する固定支持枠94には、揺動支持機構84および係止保持機構140の支持枠側構造が形成されている。すなわち、固定支持枠94の上部には、揺動支持機構84の支持枠側構造として、ガラスアッセンブリ74の掛止シャフト84bを係脱可能に受容してガラスアッセンブリ74を揺動可能に吊り下げ支持する吊支溝84cが設けられている。また、固定支持枠94の左右辺の下部には、係止保持機構140の支持枠側構造として、ロックアーム141が固定支持枠94の取付面と平行な面内に揺動可能に取り付けられ、このロックアーム141と隣接する支持面に切り欠き部94eが設けられている。
【0210】
このうち吊支溝84cは、左右枠部の支持面に上方にU字状に開いて形成され、その溝幅は上端の開口部で雄ねじ部84dの外径よりも大きく、下端の溝底部で雄ねじ部84dの外径と同一径の半円弧状に形成され、その溝底部の形成位置は、掛止シャフト84bを係合支持させたときに、この掛止シャフト84bに吊り下げ支持されたガラスアッセンブリ74が窓口5bの背後を覆う取付角度位置に配設されるようになっている。
【0211】
切り欠き部94eはロックアーム141の揺動軌跡に合わせて形成されており、ロックアーム141を回動させたときに、アーム先端部がこの切り欠き部94eを通って枠部の内外に出没移動可能になっている。
【0212】
ロックアーム141は、窓枠5aから後方に突出成型された円柱状の支軸ボス5e(図27を参照)に嵌合して回動可能に支持される円筒状のカラー部141aと、このカラー部141aから軸直交方向に突出する板状のアーム部141b、アーム部141bの先端側に形成されてアーム係合部142の開口縁部と係合可能な係止片141f、アーム部141bの基端側に形成された操作つまみ部141m等からなり、前述したロックアーム131と同様の樹脂材料を用いて同様の加工手段で形成される。ロックアーム141はカラー部141aを支軸ボス5eに係合させ、カラー部141aの後方からネジ144を挿通させて支軸ボス5eに螺合締結することで、支軸ボス5eの軸まわりに回動可能に取り付けられ、アーム部141bが左右枠部94L,94Rの取付面と平行な面内に上下揺動可能に支持される。
【0213】
アーム部141bの配設位置は、ガラスアッセンブリ74を吊支溝84cに吊り下げ支持させて、前方のガラス板が窓口5bを塞ぐ取り付け角度位置に位置させたときに、アーム部141bがアーム係合部142の開口位置と整合して、アーム係合部142と係脱可能に配設されている。また、アーム先端部の形状は、ロックアーム141の先端部をアーム係合部142の開口から溝間凹部52に進入させたときに、係止片141fの内向き面がアーム係合部の開口下縁と滑らかに係合するとともに、アーム先端面が溝間凹部52の底面と滑らかに係合し、係止片141fが連結バンド64の背面と溝間凹部52の底面との間に楔状に食い込むように係合してガラスアッセンブリ74を係止保持するように形成されている。
【0214】
このため、ガラスアッセンブリ74を吊支溝84cに吊り下げ支持させて垂下させ、左右のロックアーム141をそれぞれのアーム部141bが水平になる角度位置まで揺動させたときに、アーム先端部がアーム係合部142に進入して開口縁部と係合するとともに、係止片141fがそれぞれ連結バンド64の背面と溝間凹部52の底面との間に楔状に食い込むように係合し、ガラスアッセンブリ74を前後左右に位置決めして係止保持可能になっている。
【0215】
さて、以上のように構成されるガラス支持機構44を利用してガラスアッセンブリ74を装着し係止保持させる場合の作用について、以下、図26および図27を主として参照しながら説明する。
【0216】
作業者は、既述した扉開放保持機構30によりガラス扉5を例えば90度の開放角度に係止保持させるとともに、掛止シャフト84b先端の雄ねじ部84dに螺合されたナット84nを緩め、また左右のロックアーム141を上方に起立させて左右枠部94L,94Rの支持面の外側に待避させておく。
【0217】
そして、ガラスアッセンブリ74の左右側縁を把持してやや前傾姿勢に支持し、固定支持枠94の背面側からガラスアッセンブリの上部を斜めに枠内に挿入して左右の掛止シャフトの雄ねじ部84dを吊支溝84cに係合させ、ガラスアッセンブリ74をゆっくりと下動させて吊支溝84cの溝底面に雄ねじ部84dを係合させる。これによりガラスアッセンブリ74の上部が前後および左右方向に位置決めされて揺動自在に支持されるとともに、ガラスアッセンブリ74の荷重の大部分が吊支溝84cに支持され、以降は前方に揺動しようとするガラスアッセンブリ74を軽く支えるだけの軽作業で装着作業を進めることができる。
【0218】
作業者はガラスアッセンブリ74を支える支持力を緩めてガラスアッセンブリ74を静かに前方に揺動させ、前方のガラス板が窓口5bの背面を覆う取付角度位置位置に吊り下げ支持させる。このとき、ガラスアッセンブリ74の左右のアーム係合部142がロックアーム141のアーム部141bと前後方向に位置整合し、アーム先端部がアーム係合部142と係合可能に配設される。
【0219】
そこで、作業者は上向きに起立待避させていた左右のロックアーム141を操作つまみ部141mを利用して支軸ボス5eまわりに回動させ、アーム先端部をアーム係合部142の開口内に進入させる。このとき、係止片141fの内向き面がアーム係合部の開口下縁と滑らかに係合するとともに、アーム先端面が溝間凹部52の底面と滑らかに係合し、アーム部141bが水平になるまで揺動されたときに、係止片141fが連結バンド64の背面と溝間凹部52の底面との間に楔状に食い込むように係合して、ガラスアッセンブリ74が前後左右に位置決めされて係止保持される。前述したように、ロックアーム141と係合するアーム係合部142の下縁部分は第1バンド部材64aと第2バンド部材64bとの重複領域に形成されており、上記係止片の楔状の係合形態と相まってガラスアッセンブリ74が強固に係止保持される。
【0220】
また、作業者は掛止シャフト84b先端のナット84nを締め込んで、掛止シャフト84bの段付き面とナット84nの座面との間に左右枠部94L,94Rの支持面を挟み込むように固定する。これにより、ガラスアッセンブリ74の上部が前後左右および上下に位置決めされた状態で固定され、この揺動支持機構84によってもガラスアッセンブリ74が取付角度位置に係止保持される。なお、ナット84nに代えてローレットナットや蝶ナット等を用いてもよい。
【0221】
こうしてガラスアッセンブリ74が固定支持枠94に係止されると、前方のガラス板58が窓口5bの開口を塞いで隙間なく配設されて、ガラスアセンブリ74が窓枠5aの背面に強固に固定支持される。これにより、窓口5bの前面側から薄板や針金を挿入して遊技盤20に悪戯するような不正行為が効果的に防止される。
【0222】
従って、以上説明したようなガラス支持機構44においても、既述した各ガラス支持機構41〜43と同様に、生産リードタイムを短縮して生産性を高め得るとともに、外力に対する抗力が高く長期信頼性を向上させた一体化構造を得ることがでる。また、必要に応じてガラスアッセンブリ74を容易に分解し組み立てることができ、分解して取り外したガラス板や保護フレーム部材等の各構成部材をリサイクル使用することも可能である。
【0223】
また、ガラス支持機構44では、揺動支持機構84におけるアッセンブリ側構造が連結バンド64を利用して形成されているため、ガラス支持機構の機構構成を簡明化して製造コストを抑制することができるとともに、窓枠5aの背面側から容易かつ安全にガラス板の着脱作業を行えるガラス支持機構を提供できる。さらに、ガラス支持機構44では、固定支持枠側の吊支溝84cにアッセンブリ側の掛止シャフト84bを係合させることで、以降ガラスアッセンブリ74の揺動を軽く支えるだけの軽作業で固定作業を進めることができる。従って、ガラスアッセンブリを支持しながら位置合わせをしたり固定操作する等の必要がなく、ガラス板の着脱作業を全体的に容易化して作業性が良好なガラス支持機構を提供することができる。
【0224】
なお、図25中に二点鎖線で付記したように、左右の掛止シャフト84b,84bを一体の掛止シャフト84b′として形成し、左右の掛止フランジ84a,84aを貫通させて両フランジに支持させるとともに、左右の掛止フランジの両外側にこれらのフランジを挟み込むようにスナップリングを嵌着させ、左右に位置決めさせつつ回動可能に支持させるような構成としてもよい。このような構成によれば、連結バンド64の構成を簡明化するとともに、比較的大型のガラス板を用いた重量のあるガラスアッセンブリであっても安定して支持可能なガラス支持機構を得ることができ、さらに中間のシャフト部が把持ハンドルとしても利用可能なため作業性が良好なガラス支持機構を得ることができる。また、図26および図27に二点鎖線で付記したように、左右枠部94L,94Rの支持面に、既述したと同様のローレットネジ135を用いた係止機構(図22および図23を参照)を設けてもよい。このような構成によればガラスアッセンブリ74に作用する外力に対してさらに抗力を高めた支持構造とすることができる。
【0225】
次に、第5実施例のガラス支持機構45について、このガラス支持機構45におけるガラスアッセンブリ75の構成を中心に、図28を参照しながら説明する。図28はガラス支持機構45におけるガラスアッセンブリ75の主要部を分解状態で示す斜視図である。なお、図28では既述した各ガラス支持機構の分解斜視図と同様に窓枠5aや窓口5b等の記載を省略している。また、図28はガラスアッセンブリ75を背面方向から見た斜視図であり、以降の説明の便宜上、図28における左右方向(背面視における左右方向)をもって左方または右方と称して説明する。
【0226】
ガラス支持機構45は、複数の保護フレーム部材からなり前後2枚のガラス板58の外周縁部と係合してガラス板を所定の間隔をおいて保持する保護フレーム50、保護フレーム50の外周縁部を取り囲むように固定されて複数の保護フレーム部材を連結させ一体のガラスアッセンブリ75を形成させる連結バンド65、ガラスアッセンブリ75を窓枠5aに係脱及び左右揺動可能に支持させる揺動支持機構85(第1ヒンジピン85a、第2ヒンジピン85b、ヒンジブラケット85c)、ガラスアッセンブリ75が窓口5bを塞ぐ取付角度位置に位置したときにガラスアッセンブリ75を仮止めする仮止め機構105、および取付角度位置に位置したガラスアッセンブリ75と係脱可能に係合して当該ガラスアッセンブリを取付角度位置に係止させる係止保持機構(図28では記載を省略している)などから構成され、既述した各実施例のガラス支持機構41〜44と窓枠5aに対するガラスアッセンブリの揺動方向が異なるガラス支持機構である。
【0227】
このガラス支持機構45におけるガラスアッセンブリ75は、前後2枚のガラス板58(図28では記載を省略している)と、これらのガラス板58と係脱可能に係合してガラス板を保護する保護フレーム50と、保護フレーム50の外周縁部を取り囲むように係合して複数の保護フレーム部材を連結させる連結バンド65とを主体として構成され、前後のガラス板58の外周縁部に保護フレーム部材を係合支持させて連結バンド65で連結することにより一体のアッセンブリとして形成される。
【0228】
保護フレーム50は、内周側にガラス板58を受容する前後2列のガラス溝51を有して全体として外郭方形のフレーム形態をなし、例えば、図15(A)に示したような上下2分割の保護フレーム部材(50a,50a)から形成される。保護フレーム50のその余の構成は、第1実施例の支持機構41における保護フレーム50と同様であり、ここでは重複説明を省略する。
【0229】
連結バンド65は、保護フレーム50の厚さと略同一の板幅を有し、コの字状に折り曲げられて保護フレーム50の上下辺および左辺(パチンコ機の正面視にあっては右辺)の三辺と係合する第1バンド部材65aと、第1バンド部材65aの開放辺を塞ぎ保護フレーム50の右辺(パチンコ機の正面視にあっては左辺)と係合する第2バンド部材65bとからなり、既述した連結バンド61または連結バンド62と類似した形態の連結バンドである。連結バンド65では、第2バンド部材65bの上下両端部が枠部外方である右方に折り曲げられてフランジ部65bfが形成される一方、第1バンド部材65aの上下辺が右方に延出されて第2バンド部材と同様のフランジ部65afが形成されており、第1バンド部材のフランジ部65afと第2バンド部材のフランジ部65bfとを重ね合わせて、後述する揺動機構85の第1および第2ヒンジピン85a,85bをカシメ圧着することにより一体の枠状に形成される。
【0230】
枠状に形成された連結バンド65の内面間隔は、上下の保護フレーム部材をガラス板58の外周縁部に係合支持させた状態における保護フレーム50の外形寸法と同一寸法若しくはわずかに大きめに形成され、第1,第2バンド部材65a,65bの各辺には、連結バンド65の枠内に保護フレーム50を受容したときに保護フレームのネジ受容穴53hと位置整合するサラモミ孔形態のネジ取付孔60hが形成されている。
【0231】
連結バンド65を用いて上下の保護フレーム部材を連結させる際には、前後2枚のガラス板58の外周縁部に上下の保護フレーム部材を係合させて一体化させ、その外周に枠状の連結バンド65を覆い被せるようにして係合させる。そして、連結バンド65のネジ取付孔60hと位置整合した保護フレーム50のネジ受容穴53hに、サラコネジ69を螺合させ締め込んで連結バンド65を固定する。これにより、上下の保護フレーム部材が連結されて前後のガラス板58の外周縁部全体が保護フレーム50に保護されるとともに、さらに保護フレーム50の全周が金属製の連結バンド65に取り囲まれるように保護されたガラスアッセンブリ72が形成される。
【0232】
なお、既述した連結バンド62と同様に、連結バンド65または保護フレーム部材の外周辺の少なくともいずれか一方を前後方向に緩いテーパ状に形成し、保護フレーム50の外周に連結バンド65を係合させたときに複数の保護フレーム部材がガラス板58の中心に向けて緩く押圧されるように構成してもよく、あるいは既述した連結バンド63と同様に、第2バンド部材65bの上下フランジ部の外面間隔を保護フレーム50の外形寸法よりも小さく設定して、第1,第2ヒンジピン85a,85bをカシメ圧着することで枠内に位置する保護フレームを締め込むように構成してもよい。このような構成によれば複数の保護フレーム部材およびガラス板をより緊密に連結させたガラスアッセンブリを得ることができる。
【0233】
ガラスアッセンブリ75の右辺側には、連結バンド65を利用して揺動支持機構85のアッセンブリ側構造が設けられている。すなわち、第1バンド部材のフランジ部65afと第2バンド部材のフランジ部65bfとを接合して一体のフランジ部65fを形成させる接合部材としてヒンジピン85a,85bが用いられ、これらのヒンジピンを利用して揺動支持機構が形成される。ヒンジピンは、下方のフランジ部65fにカシメ圧着された第1ヒンジピン85aと、上方のフランジ部65fにカシメ圧着された第2ヒンジピン85bとからなり、両ヒンジピンが同軸上に配設されて上下に延びる揺動軸が形成される。第1ヒンジピン85aは第2ヒンジピン85bよりも長く形成されるとともに、各ピンの先端部には円錐状の導入部が形成されている。
【0234】
また、ガラスアッセンブリ75の左辺側には把持構造151が設けられている。把持構造151は、第1バンド部材65aの左辺中央の一部がそれぞれ上下外方に切り起こされて左方に突出形成された把持フランジ151a,151aと、これら上下の把持フランジの間を結んで固着された把持ハンドル151bとからなり、ガラスアッセンブリ75の運搬や着脱、開閉等の作業を容易に行い得るようになっている。
【0235】
一方、窓枠5aの背面右側には、揺動支持機構85の支持枠側構造が設けられている。この支持枠側構造は、窓枠5aの背面側に取り付けられた上下のヒンジブラケット85c,85cからなり、それぞれ窓枠5aの背面側に固定される固定面とガラスアッセンブリのフランジ部65fを支持する支持面とを有して側面視アングル状の形態に形成される。ヒンジブラケット85の支持面には、第1,第2ヒンジピン85a,85bを係脱可能に受容して軸まわりに回動可能に支持するヒンジホール85dが形成されている。上下のヒンジブラケット85c,85cは、ガラスアッセンブリ75が窓口5bの背後を覆おう取付角度位置に位置されたときの上下のフランジ部65f,65fの高さ位置およびヒンジピン85a,85bの平面位置に合わせて窓枠5aの背面側にネジ固定される。
【0236】
また、窓枠5aの背面下側にはガラスアッセンブリ75を取付角度位置に仮止め支持する仮止め機構105が設けられている。仮止め機構105は、窓枠5aの背面側に固定された基部から後方に延びるアーム部105b、アーム部105bの先端側が取付角度位置にあるガラスアッセンブリ75の背面位置に合わせて上方に折り曲げられた係止部105c、係止部105cの上端が折り返されて斜め下方に延びる傾斜辺部105dなどからなり、所定板厚のバネ鋼板やステンレス鋼板を用いてプレス成形等の公知の成形手段により図示する形状に形成され、窓枠5aの背面側にねじ等により固定される。
【0237】
仮止め機構105は、アーム部105bの先端側が上下に弾性変位可能であり、第1,第2ヒンジピン85a,85bをヒンジホール85dに嵌合させて支持させガラスアッセンブリ75を前方に揺動させたときに、連結バンド65の下辺(第1バンド部材65aの下辺)が傾斜辺部105dと係合してアーム部105bを下方に弾性変形させ、ガラスアッセンブリ75が窓口5bの背後を覆う取付角度位置まで揺動されたときに、下方に弾性変形していたアーム部105bが上方に自己復帰して係止部105cがガラスアッセンブリ75の背面と係合し、ガラスアッセンブリ75を取付角度位置に仮止めするように構成されている。
【0238】
以上のように構成されるガラス支持機構45を利用してガラスアッセンブリ75を装着し係止保持させる場合には、まず、既述した扉開放保持機構30によりガラス扉5を例えば90度の開放角度に係止保持させておく。
【0239】
次に、ガラスアッセンブリ75の把持ハンドル151bおよび下辺を把持してフランジ部65fを斜め前方に支持し、窓枠5aの背面側からヒンジブラケット85cに近づける。そして、まず第1ヒンジピン85aを下方のヒンジブラケットのヒンジホール85dに位置合わせし、ガラスアッセンブリ75をわずかに下動させて先端の導入部を係合させる。次いで第2ヒンジピン85bを上方のヒンジブラケットのヒンジホール85dに位置合わせし、ガラスアッセンブリ75を下動させて先端の導入部を係合させる。そして、これら第1,第2ヒンジピン85a,85bがともに上下のヒンジホール85d,85dに係合したところでガラスアッセンブリ75をさらに下動させ、上下のフランジ部65f,65fをそれぞれ上下のヒンジブラケット85c,85cに支持させる。
【0240】
これにより、ガラスアッセンブリ75の右端部が上下および左右方向に位置決めされて揺動自在に支持されるとともに、ガラスアッセンブリ75の荷重が上下のヒンジブラケット85cに支持され、以降はガラスアッセンブリ75を前方に押圧する軽い操作力だけで装着作業を進めることができる。また、上下2本のヒンジピン85a,85bを異なる長さに設定しているため、上下のヒンジピンをそれぞれのヒンジホールに係合させる際に、作業者は1カ所ずつ注目して段階的に係合作業を進めることができ、非熟練作業者にとっても容易に着脱作業を行える構成になっている。
【0241】
作業者は、ガラスアッセンブリ75の把持ハンドル151bを前方に押圧して第1,第2ヒンジピン85a,85bによる揺動軸まわりにガラスアッセンブリ75を揺動させ、ガラス板58が窓口5bの背後を覆う取付角度位置まで揺動させる。このとき、仮止め機構105の傾斜辺部105dが連結バンド65の前縁部に押圧されて弾性変形し、一旦、下方に待避してガラスアッセンブリ75の進入を許容する一方、ガラスアッセンブリ75が取付角度位置まで揺動されると、連結バンド65の下辺との係合が解除されて上方に自己復帰し、係止部105cがガラスアッセンブリ75の背面と係合してガラスアッセンブリ75を取付角度位置に仮止めする。
【0242】
これにより、ガラスアッセンブリ75は前後方向への揺動および左右方向への移動が規制され上記取付角度位置に仮止め支持される。このため、作業者がガラスアッセンブリ75を支えていなくても、ガラスアッセンブリ75が開放方向に揺動して出てきたり、ガラスアッセンブリ75が脱落したりするようなことがなく、作業者はガラスアッセンブリ75を仮止め支持させた状態でガラスアッセンブリから両手を離して次の作業に移ることができる。
【0243】
なお、図28では係止保持機構の記載を省略しているが、例えば、把持構造151を利用して係止保持機構を構成することができるほか、図16〜図27に示したと同様の係止保持機構を設けることも可能であり、作業者は既述した各係止機構と同様に固定作業を行うことができる。
【0244】
従って、以上説明したようなガラス支持機構45においても、既述した各ガラス支持機構41〜44と同様に、生産リードタイムを短縮して生産性を高め得るとともに、外力に対する抗力が高く長期信頼性を向上させた一体化構造を得ることがでる。また、必要に応じてガラスアッセンブリ75を容易に分解し組み立てることができ、分解して取り外したガラス板や保護フレーム部材等の各構成部材をリサイクル使用することも可能である。
【0245】
また、ガラス支持機構45では、揺動支持機構85におけるアッセンブリ側構造が連結バンド65を利用して形成されているため、ガラス支持機構の機構構成を簡明化して製造コストを抑制することができるとともに、窓枠5aの背面側から容易かつ安全にガラス板の着脱作業を行えるガラス支持機構を提供できる。さらに、ガラス支持機構45では、ヒンジプレートのヒンジホール85dにアッセンブリ側のヒンジピン85a,85bを係合させることで、ガラスアッセンブリ全体の荷重が支持され、以降ガラスアッセンブリ75を軽く揺動させるだけの軽作業で固定作業を進めることができる。従って、ガラスアッセンブリを支持しながら位置合わせをしたり固定操作する等の必要がなく、ガラス板の着脱作業を全体的に容易化して作業性が良好なガラス支持機構を提供することができる。
【0246】
なお、以上ではガラス支持機構の実施例ごとに揺動支持機構、仮止め機構、係止保持機構の説明を行ったが、これらの各機構は適宜組み合わせを変更して適用可能であることはいうまでもなく、各機構の配設位置を上下あるいは左右に変更するなど適宜変更して適用することも可能である。また、以上各実施例においてはパチンコ機のガラス扉に本発明を適用した場合について説明したが、本発明はパチンコ機に限らずガラス板を透視して遊技を行う遊技機、例えばアレンジボール機や、雀球遊技機、パチスロ機、アーケードゲーム機などに対しても同様に適用し同様の効果を得ることができる。
【0247】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、枠部材の前面側にガラス保持手段を介して取り付けられた前後2枚のガラス板を透視させて遊技を行う遊技機において、ガラス保持手段に、ガラス板を受容する前後2列のガラス溝を有し前後のガラス板の外周縁部と係脱可能に係合してガラス板を保護する複数の保護部材と、これらの複数の保護部材を連結させる連結部材と、連結部材で一体化されたガラスアッセンブリを窓枠の背面側に係脱及び上下揺動可能に支持させる支持手段とを備え、この支持手段におけるガラスアッセンブリ側の支持構造を連結部材に形成して一体化ガラスの支持機構を構成する。
【0248】
このため、連結部材による一体化後、直ちに使用可能なガラスアッセンブリを得ることができ、生産リードタイムを短縮して生産性を高めることができる。また、接着部の経時変化に伴うガラス保持力の低下等を生じることがなく、生産管理を容易化するとともに長期信頼性を向上させることができる。さらに、連結部材を取り外すことで一体化したガラスアッセンブリを容易に分解することができるため、前後2枚のガラス板のうちいずれか1枚のガラス板が破損したような場合であっても、破損したガラス板を簡単に単品交換することができ、かつガラス板や枠部材をリサイクル使用することが可能である。従って、本発明によれば、遊技機におけるガラス板の取り扱い性を向上させるとともに、生産性や長期信頼性、リサイクル性を高めたガラス板の支持機構を提供することができる。
【0249】
また、一体化したガラスアッセンブリを窓枠の背面側に係脱および上下揺動可能に支持させる支持手段が設けられ、かつ当該支持手段におけるガラスアッセンブリ側の支持構造が連結部材に形成されているため、ガラス支持機構の機構構成を簡明化して製造コストを低減するとともに、重量のあるガラスアッセンブリの着脱作業を容易化して作業性を向上させた一体化ガラスの支持機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガラス板の一体化構造を利用した遊技機の一例として示すパチンコ機の正面図である。
【図2】ガラス扉と上球皿とを開放した状態のパチンコ機の正面図である。
【図3】ガラス扉を開放した状態で前枠の前方斜め上方から見た扉開放保持機構の分解斜視図である。
【図4】ガラス扉を開放保持させた状態の扉開放保持機構の平面図である。
【図5】ガラス扉を開放保持させた状態の扉開放保持機構の背面図である。
【図6】ガラス扉を閉鎖した状態のパチンコ機の平断面図である。
【図7】ガラスアッセンブリを取り外して分離させた状態でガラス支持機構の概要構成を略示する全体図(背面図)である。
【図8】連結バンドを分離させた状態でガラスアッセンブリの基本構成を例示する分解斜視図である。
【図9】部分断面図を含む上記ガラスアッセンブリの背面図である。
【図10】連結バンドの構成例を正面図と展開図で示す概要構成図である。
【図11】図10に続き連結バンドの構成例を正面図と展開図で示す概要構成図である。
【図12】連結バンドの板幅についての変更例を(A)(B)(C)の各図に示す斜視図である。
【図13】連結バンドの収容状態を示す平面図(部分断面図)である。
【図14】連結バンドの取付状態を(A)(B)の両図に例示する背面図(部分断面図)である。
【図15】プレート状の連結部材で複数の保護フレーム部材を連結させた構成例を(A)(B)の両図に例示する斜視図である。
【図16】第1実施例のガラス支持機構の主要部を分解状態で示す斜視図である。
【図17】第1実施例のガラス支持機構における揺動支持機構を主として示す側面図である。
【図18】第1実施例のガラス支持機構における係止保持機構を主として示す側断面図である。
【図19】第2実施例のガラス支持機構の主要部を分解状態で示す斜視図である。
【図20】第2実施例のガラス支持機構における揺動支持機構を主として示す側面図である。
【図21】第2実施例のガラス支持機構における係止保持機構を主として示す側断面図である。
【図22】第3実施例のガラス支持機構の主要部を分解状態で示す斜視図である。
【図23】第3実施例のガラス支持機構における揺動支持機構を主として示す側面図である。
【図24】第3実施例のガラス支持機構における係止保持機構を主として示す側断面図である。
【図25】第4実施例のガラス支持機構の主要部を分解状態で示す斜視図である。
【図26】第4実施例のガラス支持機構における揺動支持機構を主として示す側面図である。
【図27】第4実施例のガラス支持機構における係止保持機構を主として示す側断面図である。
【図28】第5実施例のガラス支持機構におけるガラスアッセンブリの構成を主として示す分解斜視図である。
【符号の説明】
PA 遊技領域
PM パチンコ機
N ナット
1 外枠
2 前枠
(2a 収容枠、2b 遊技補助盤、2c 固定支持部)
3a,3b ヒンジ部材
4 施錠装置
5 ガラス扉
(5a 窓枠、5b 窓口、5c ボス、5d 支持ボス、 5e 支軸ボス)
6 上球皿
7 ヒンジ機構
(7a 上部ヒンジ機構、7b 中間ヒンジ機構、7c 下部ヒンジ機構)
8 下球皿
9 操作ハンドル
10 打球発射装置
11 発射レール
12 ファール球回収経路
13 スピーカ
14 通出口
15 通出樋
16 ロック機構
17 庇部
(17a,17b 開放保持突起)
20 遊技盤
30 扉開放保持機構
(30A 第1開放保持機構、30B 第2開放保持機構)
31 係止金具
(31a 保持杆部、31b 旋回軸部、31c 係止孔部)
32 ネジ
36 固定金具
(36a アーム部、36b 揺動軸部、36c 係合溝部)
37 ネジ
38 ネジ
40 ガラス支持機構(代表番号)
41 ガラス支持機構(第1実施例)
42 ガラス支持機構(第2実施例)
43 ガラス支持機構(第3実施例)
44 ガラス支持機構(第4実施例)
45 ガラス支持機構(第5実施例)
50 保護フレーム
(50a 保護フレーム部材、50b保護フレーム部材)
51 ガラス溝
52 溝間凹部
53 ネジボス
(53h ネジ受容穴、53h′ 受容穴)
54 リブ
55a 前方の保護シート面
55b 後方の保護シート面
58 ガラス板
60 連結バンド(代表番号、60I〜60X 連結バンドの構成形態)
(60f フランジ部、60h ネジ取付孔、60s 雌ネジ部)
61 連結バンド(第1実施例)
(61a 第1バンド部材、61b 第2バンド部材、61f フランジ部、
61af 第1バンド部材のフランジ部、61bf 第2バンド部材のフランジ部)
62 連結バンド(第2実施例)
(62a 第1バンド部材、62b 第2バンド部材、62f フランジ部、
62af 第1バンド部材のフランジ部、62bf 第2バンド部材のフランジ部)
63 連結バンド(第3実施例)
(63a 第1バンド部材、63b 第2バンド部材、63f フランジ部、
63af 第1バンド部材のフランジ部、63bf 第2バンド部材のフランジ部)
64 連結バンド(第4実施例)
(64a 第1バンド部材、64b 第2バンド部材、64f フランジ部)
65 連結バンド(第5実施例)
(65a 第1バンド部材、65b 第2バンド部材、65f フランジ部、65af 第1バンド部材のフランジ部、65bf 第2バンド部材のフランジ部)
68 ナベコネジ
69 サラコネジ
70 ガラスアッセンブリ(代表番号)
71 ガラスアッセンブリ(第1実施例)
72 ガラスアッセンブリ(第2実施例)
73 ガラスアッセンブリ(第3実施例)
74 ガラスアッセンブリ(第4実施例)
75 ガラスアッセンブリ(第5実施例)
80 揺動支持機構(代表番号)
81 揺動支持機構(第1実施例)
(81a 揺動軸、81b 支軸溝)
82 揺動支持機構(第2実施例)
(82a 係合溝、82b 支持ピン)
83 揺動支持機構(第3実施例)
(83a 掛止フック、83b 吊支シャフト)
84 揺動支持機構(第4実施例)
(84a 掛止フランジ、84b,84b′ 掛止シャフト、84c 吊支溝
84d 雄ねじ部、84n ナット)
85 揺動支持機構(第5実施例)
(85a 第1ヒンジピン、85b 第2ヒンジピン、
85c ヒンジブラケット、85d ヒンジホール)
90 固定支持枠(代表番号)
(90L 左方枠部、90R 右方枠部、90U 下方枠部、
90h 支持孔部)
91 固定支持枠(第1実施例)
(91L 左方枠部、91R 右方枠部、91U 下方枠部、91T 補強杆
91b 揺動支持溝)
92 固定支持枠(第2実施例)
(92L 左方枠部、92R 右方枠部、92U 下方枠部、92a 開口、92b フック支持溝、92c 吊支溝)
93 固定支持枠(第3実施例)
(93L 左方枠部、93R 右方枠部、93U 下方枠部、93e 切り欠き部、93f 補強パッド)
94 固定支持枠(第4実施例)
(94L 左方枠部、94R 右方枠部、94U 下方枠部、94e 切り欠き部)
101 仮止め機構(第1実施例)
(101a 仮支持アーム、101b 仮支持孔)
105 仮止め機構(第5実施例)
(105b アーム部、105c 係止部、105d 傾斜辺部)
110 係止保持機構(第1実施例)
111 ロックアーム
(111b アーム部、111f 係止溝、111m 操作つまみ部)
112 ローレットネジ
115 ローレットネジ
116 係止孔
120 係止保持機構(第2実施例)
121 ロックアーム
(121b アーム部、121f 係止片、121m 操作つまみ部)
122 フック部
123 係止シャフト
(123a 位置決め溝)
124 係止ブロック
125 ローレットネジ
126 係止フランジ
(126a 係止溝)
130 係止保持機構(第3実施例)
131 ロックアーム
(131a カラー部、131b アーム部、131m 操作つまみ部、131p 係止溝)
132 アーム係合部
(132b 固定フランジ、132p 係止ピン)
134 ネジ
135 ローレットネジ
136 係止孔
140 係止保持機構(第4実施例)
141 ロックアーム
(141a カラー部、141b アーム部、141f 係止片、141m 操作つまみ部)
142 アーム係合部
144 ネジ
151 把持構造
(151a 把持フランジ、151b 把持ハンドル)

Claims (1)

  1. 遊技盤を保持する枠部材の前面側に、前後に開口する窓口を有して横開き開閉可能に取り付けられた窓枠とこの窓枠の背面側にガラス保持手段を介して前記窓口を塞ぐように取り付けられた少なくとも前後2枚のガラス板とを備え、前記前後のガラス板を通して前記遊技盤を透視させ遊技を行う遊技機において、
    前記ガラス保持手段は、
    それぞれ前後に前記所定間隔をおいて前記ガラス板を受容する前後2列のガラス溝を有し、前記前後のガラス板の外周縁部と係脱可能に係合して当該前後のガラス板を保護する複数の保護部材と、
    前記複数の保護部材を連結させる連結部材と、
    前記前後のガラス板の外周縁部に係合させた前記複数の保護部材を前記連結部材で連結させて一体化したガラスアッセンブリを、前記窓枠の背面側に係脱及び上下揺動可能に支持させる支持手段とを備え、
    前記支持手段におけるガラスアッセンブリ側の支持構造が前記連結部材に形成されていることを特徴とする一体化ガラスの支持機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011010919A (ja) * 2009-07-03 2011-01-20 Hikari Nanotech Kk 遊技機固定具
JP2017159127A (ja) * 2017-06-21 2017-09-14 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機

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