JP2004105341A - 遊技機のガラス支持機構 - Google Patents

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Tsunekichi Oyama
大山 恒吉
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Sammy Corp
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Abstract

【課題】ガラス板の運搬や着脱作業を容易化したガラス支持機構を提供する。
【解決手段】窓枠の背面側に窓口開口を塞ぐように取り付けられる前後2枚のガラス板を有し前後のガラス板を透視させてゲームを行う遊技機にあって、前後2枚のガラス板が保護フレーム53に保持されて一体のガラスアッセンブリ75を形成する。保護フレーム53の上部には、窓枠の背面上部に設けられた吊支シャフト72bと係脱可能に係合してガラスアッセンブリを吊り下げ支持する掛止ブラケット76が取り付けられ、保護フレーム53の左右には吊り下げられたガラスアッセンブリを係止するロックアーム78,79が設けられている。掛止ブラケット76における立設部の中央には把持ハンドル部76mが形成され、ガラスアッセンブリ75を片手で手持ち運搬可能にガラス支持機構が構成される。
【選択図】 図13

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前後に開口する窓口を有した窓枠の背面側にこの窓口を塞ぐように取り付けられる少なくとも前後2枚のガラス板を有し、前後のガラス板を透視させてゲームを行う遊技機のガラス窓に関し、なお詳細には、このような遊技機の窓枠にガラス板を着脱可能に支持させるガラス支持機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のようなガラス窓を有する遊技機として、パチンコ機やアレンジボール機、雀球遊技機などの遊技機がある。例えば、この種の遊技機の代表例として例示されるパチンコ機では、開閉搭載枠たる前枠の正面奥部に所定のゲージ設定で遊技領域が形成された遊技盤がセット保持されており、その前面側に遊技領域を透視保護するガラス扉が設けられている。
【0003】
ガラス扉は、中央部に開口する窓口を有して外郭方形状に一体成型された窓枠(扉枠とも称される)と、この窓枠の背面側にガラス保持手段を介して窓口を塞ぐように取り付けられた前後2枚のガラス板とを主体として構成されており、窓枠および前枠の左側縁に配設されたヒンジ機構で横開き開閉自在に支持されるとともに、互いの右側縁に配設された施錠装置を利用して閉鎖保持可能に取り付けられている。ガラス保持手段としては、窓枠の裏面側に窓口を取り囲むようにねじ固定された金属製のガラス枠が従来から広く用いられている。ガラス枠の左右辺部にはガラス板の外周縁部を支持するガイドレール状の支持溝が前後2列に形成されており、ガラス枠の上方から各支持溝に沿ってガラス板を挿入することでガラス板を保持させるように構成されている。
【0004】
ガラス板は、パチンコ機の運搬途上における乱雑な取り扱いや振動等による破損を防止するため、パチンコ機の出荷に際してガラス扉から取り外され別梱包して出荷されており、パチンコ機が遊技施設に固定設置された後に、窓枠を開放させて1枚ずつガラス枠に挿入することで組み付けられている。
【0005】
ところが、上記したような従来のガラス支持機構にあっては、ガラス板がそれ自身1枚ずつ単体で取り扱われるため、着脱作業をガラス板の枚数分行わなければならないうえに、ガラス板の装着、脱着、運搬等の各過程においてチッピングや割れ等の機械的損傷を受けやすく、作業者にとってもガラス板を取り扱う際に周縁のエッジに留意しつつ作業を行わなければならいなど、作業が繁雑であるという問題があった。
【0006】
また、遊技施設においてガラス板を取り付ける際に、すでに立設姿勢に設置されて高所位置にあるガラス枠の上端位置までガラス板を鉛直に立てた状態で持ち上げ支持したうえで、ガラス板の左右側縁下端部を支持溝に位置あわせして係合させ、さらに支持溝に沿って鉛直下方に挿入する必要や、ガラス板を取り外す際も同様にガラス板を高い位置まで鉛直姿勢を維持したまま上方に持ち上げて引き抜く必要があり、特にガラス扉の正面側に位置する前方のガラス板は窓口の背面に密接するように配設されるため、ガラス板を挿抜することが容易でないという問題があった。このため、上記ガラス板の割れやすいという特性に加えてガラス板の着脱作業が繁雑かつ重労働であるという問題があった。
【0007】
こうした問題を解消してガラス板の装着や取り扱いを容易化するため、前後2枚のガラス板を所定の間隔をおいて一体化させたもの(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)や、このように一体化したガラスアッセンブリを所要の施錠部材で4カ所程度固定してガラス扉の背面側に固定保持させるもの(例えば、特許文献3、特許文献4を参照)などが知られている。
【0008】
また、ガラス板の外周縁部を支持するガラス枠を窓枠に対して前後に傾動可能に配設し、窓枠を開放してガラス枠の上部を窓口後方に傾動させた状態で、前後のガラス板を1枚ずつ(または前後のガラス板を保持したガラスアッセンブリを一体として)ガラス枠の上方から斜め下方に挿入させることで、ガラス板の装着作業を容易化しようとしたものがある(例えば、特許文献5を参照)。
【0009】
【特許文献1】
実開昭59−183282号公報(第1−4図)
【特許文献2】
実開平2−106291号公報(第2、3図)
【特許文献3】
特開平9−718号公報(第3−4頁、第1−3図)
【特許文献4】
特開平9−56903号公報(第24−25頁、第2図)
【特許文献5】
特開平10−80555号公報(第5−13頁、第14−16図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1〜特許文献4に記載された技術では、前後のガラス板を一体化することでガラス板を着脱する際の作業工数や安全性等について一定程度改善されるものの、一体化されたガラスアッセンブリでは重量が倍加しており、これに伴って取り扱いが面倒になったという指摘もなされている。例えば、ガラスアッセンブリを持ち運ぶ時にはガラスアッセンブリの上下辺または左右辺を把持して両手で作業を行う必要があり作業効率が上がらないという問題や、運搬中に前後のガラス面に指紋や油脂等の汚れが付着してしまい清掃作業が必要であるなどの問題があった。また、重量が増加したガラスアッセンブリを窓枠の所要位置に整合させる位置合わせ作業や、整合状態を維持して窓枠に固定する固定作業などについては却って作業性が悪化し、ガラス板の着脱作業全体として作業の容易化が図られていないという問題があった。
【0011】
また、特許文献5に開示された構成では、ガラス枠を傾動させることでガラス板の挿入方向が斜め方向に変化するものの、ガラス枠上端の高さ位置、すなわち挿入すべきガラス溝の高さ位置は傾動姿勢にあっても殆ど変化しないため、高所位置にあるガラス枠の上端までガラス板を持ち上げ支持して支持溝に係合させるという作業に大差がなく、また重量が倍増したガラスアッセンブリをそのような高所位置に持ち上げ支持して支持溝に係合させることは容易ではなく、着脱作業の容易化を十分に図ることができないという問題があった。さらに、ガラス板を装着したガラス枠を固定手段により窓枠に固定保持させるまでの間は、ガラス枠またはガラス板の背面側を片手で支えながら他方の手で片手作業を行わなければならず、作業が繁雑であるという問題があった。
【0012】
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであり、ガラス板の取り扱い性を向上させるとともに、煩雑かつ重労働であるガラス板の着脱作業を容易化して作業効率や生産性を高めたガラス支持機構を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、遊技盤を保持する枠部材の前面側に、前後に開口する窓口を有して横開き開閉可能に取り付けられた窓枠とこの窓枠の背面側にガラス保持手段を介して窓口を塞ぐように取り付けられた少なくとも前後2枚のガラス板とを有してなるガラス扉を備え、ガラス扉が遊技盤の前面を覆うように閉鎖された状態でガラス板を通して遊技盤を透視させ遊技を行う遊技機に関するものである。そのうえで、本発明のガラス保持手段には、前後のガラス板の外周縁部と係合して当該前後のガラス板を所定の間隔をおいて保持し一体のガラスアッセンブリを形成させる保護部材(例えば、実施形態における保護フレーム53)と、窓枠の上部に配設された吊支部材(例えば、実施形態における吊支ブラケット52T等)および保護部材の上部に配設されて吊支部材と係脱可能な掛止部材(例えば、実施形態における掛止ブラケット56、掛止シャフト57等)を有し、掛止部材を吊支部材に係合させた係合状態においてガラスアッセンブリを窓口の背後で前後傾動可能に吊り下げ支持する吊掛機構とを備え、掛止部材を吊支部材に係合させてガラスアッセンブリを吊り下げ支持させることで、ガラスアッセンブリが窓口を塞ぐ取付位置に位置して配設されるように構成するとともに、吊掛機構における掛止部材にガラスアッセンブリを片手で手持ち運搬可能な把持構造(例えば、実施形態における把持ハンドル部57m等)を形成してガラス支持機構を構成する。
【0014】
このような構成のガラス支持機構では、前後のガラス板の外周縁部が保護部材に係合保持されて一体のガラスアッセンブリが形成され、このように一体化されたガラスアッセンブリが保護部材および窓枠の上部に設けられた吊掛機構により係脱可能かつ係合状態で前後傾動可能に取り付けられる。このため、外周部が保護された前後2枚のガラス板を一工程で窓枠に着脱させることができるうえ、窓枠の背面側から低い作業位置でガラスアッセンブリの着脱作業を行うことができ、背の低い作業者や非熟練作業者であっても容易かつ安全にガラス板の着脱作業を行うことができる。
【0015】
また、吊掛機構により前後に傾動可能に支持されたガラスアッセンブリを垂下させて吊り下げ支持させるだけで、ガラスアッセンブリが窓口を塞ぐ取付位置に位置して配設されるため、ガラスアッセンブリの荷重を支持しながら位置合わせをしたり、片手でガラスアッセンブリを支えながら固定操作する等の必要がなく、ガラス板の着脱作業を全体的に容易化して作業性が良好なガラス支持機構を構成することができる。
【0016】
さらに、掛止部材に形成された把持構造を利用してガラスアッセンブリを片手で手持ち運搬することができるため、新たに把持のための部材等を追加して設けることなく、両手作業の問題や清掃作業の問題を解決して作業効率や生産性を高めたガラス支持機構を提供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について、好適な実施例を挙げて添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお実施例では、前枠の正面奥部に遊技盤が収容保持されたパチンコ機のガラス扉に本発明を適用した場合を主として説明する。
【0018】
まず、本実施例のパチンコ機PMの概要構成を図1および図2を参照して要約説明する。なお、図1はパチンコ機PMの外観正面図を、図2は後述するガラス扉5および上球皿6を開いた状態におけるパチンコ機の正面図を示している。
【0019】
パチンコ機PMは外郭方形枠サイズに構成されて縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載用の前枠2が互いの正面左側上下に配設されたヒンジ部材3a,3bで横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側に設けられた施錠装置4を利用して常には外枠1と係合された閉鎖状態に保持される。
【0020】
前枠2の各部にはパチンコ遊技を展開する遊技展開部材として、前枠2の前側面域に合わせた方形状のガラス扉5および上球皿6が正面左側部に設けられたヒンジ機構7a,7b,7cを利用して横開き開閉および着脱が可能に組付けられ、上球皿6の下部に下球皿8、操作ハンドル9および打球発射装置10等が装備されている。前枠2の上方奥部には後方に突出する方形枠状の収容枠2aが前枠2と一体に形成されており、この収容枠2aに所定のゲージ設定で構成された遊技盤20が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス扉5に遊技盤正面の遊技領域PAを臨ませている。
【0021】
前枠2の裏側には、詳細図示省略するが、球貯留タンクや球払出装置等を有する裏機構盤が遊技盤20の背面を覆うように横開き開閉および着脱可能に装備されるとともに、裏面各部に主制御基板やターミナル基板、音声基板等の各種基板や電子部品などが取り付けられて各機器がワイヤーハーネスで接続されている。
【0022】
前枠2の上下中間領域には遊技補助盤と称される補助機構部2bが形成されており、発射レール11やファール球回収経路12、スピーカ13などが設けられている。遊技補助盤2bの左上部は一部上方に延出されて前後に連通する通出口14が形成され(図5を参照)、この通出口14の後方に配設される裏機構盤の球出口と、通出口14の前方に位置整合して配設される上球皿6の通出樋15との間を繋いで、球払出装置から払い出された遊技球を通出口14および通出樋15を通して上球皿6に排出するように構成されている。なお、ガラス扉5はいわゆるダブル錠と称される施錠装置4により収容枠2aの前面を覆う閉鎖姿勢にロック保持され、上球皿6はガラス扉5を開放させた状態においてのみ開閉操作可能なロック機構16により遊技補助盤2bの前面を覆う閉鎖姿勢にロック保持される。
【0023】
パチンコ機PMは、上球皿6およびガラス扉5がともに閉止され施錠された状態で遊技に供され、上球皿6に遊技球を貯留させて操作ハンドル9を回動操作することにより遊技が開始される。操作ハンドル9が回動操作されると、上球皿6に貯留された遊技球が同球皿に内蔵された球送り装置によって1球ずつ発射レール11上に送り出され、打球発射装置10のハンマーに打ち出されて発射レール11および遊技盤20の案内レールに沿って遊技領域PAに導かれ、以降パチンコゲームが展開される。
【0024】
以上のように概要構成されるパチンコ機PMにあって、前枠2およびガラス扉5の左側部に、前枠2に対してガラス扉5を開放状態に保持させる扉開放保持機構40が設けられている。本実施例に開示する扉開放保持機構40は、図3〜図6の各図に示すように、ガラス扉5の下部に水平面内に揺動可能に支持された係止金具41を主体としてガラス扉5を開放状態に係止保持させる第1開放保持機構40Aと、ガラス扉5の背面に垂直面内に揺動可能に支持された固定金具46を主体としてガラス扉5を開放状態に固定させる第2開放保持機構40Bとの二つの開放保持機構を設けた例を示している。
【0025】
なお、図3から図6の各図について概説すると、図3はガラス扉5を開放した状態で前枠2の前方斜め上方から見た扉開放保持機構40の分解斜視図、図4は扉開放保持機構40によりガラス扉5を開放保持させた状態の平面図、図5は扉開放保持機構40によりガラス扉5を開放保持させた状態の背面図、図6はガラス扉5を閉鎖した状態を示す平断面図である。
【0026】
扉開放保持機構40を説明するにあたり、まずガラス扉5について概要構成を説明すると、ガラス扉5は、前後に開口する窓口51aを有して外郭方形の枠状に一体成型された樹脂製の窓枠51の背面側に、窓口51aの周囲を取り囲むように薄板板金製の固定支持枠52(下方枠部52U、左方枠部52L、右方枠部52R)がねじ固定され、この固定支持枠52に保護フレーム53により前後2枚のガラス板54が所定間隔をおいて一体化されたガラスアッセンブリ55が後述する吊掛機構および係止保持機構を利用して前後傾動および係止保持可能に支持されて構成される。ガラス扉5は、窓枠51と前枠2との正面左側に設けられたヒンジ機構7a,7bにより前枠2に対して横開き開閉および着脱が自在に支持されている。
【0027】
扉開放保持機構40における第1開放保持機構40Aは、ガラス扉下部の固定支持枠52(52U)に水平旋回可能に支持される係止金具41を主体として構成される。係止金具41は、帯板状に細長く形成された保持杆部41aと、この保持杆部41aの基端側に形成された旋回軸部41b、保持杆部41aの先端側に穿設された係止孔部41cなどからなり、例えば所定板厚の冷間圧延鋼板をプレス加工等により打ち抜き成形して、円柱軸の中心に雌ネジ部が形成された旋回軸部41bをカシメ圧着した後、クロメート処理等の所要の表面処理を行って図示する形態に構成される。
【0028】
固定支持枠52の下方枠部52Uには、前後のガラス板54,54の中間位置(より詳細には後述する溝間凹部の配設位置)に位置してネジ42を挿通させる丸孔が形成されており、下方枠部52Uの支持面側からネジ42を挿通させて旋回軸部41bの雌ネジ部に螺合させることにより、係止金具41がガラス扉5の下部に水平旋回可能に取り付けられる。下方枠部52Uの左右中間領域には、取付面が切り起こし成形されて後方に突出する係止フック(図示せず)が形成されており、係止金具41を下方枠部52Uに沿うように水平旋回させたときに、支持杆部41aの下面を支持して係止金具41を係止保持可能に構成されている。これにより、常には係止金具41が係止フックに係止されて下方枠部52Uの下部にコンパクトに格納保持される。
【0029】
また、通出口14の上方には、上球皿6に設けられた通出樋15から針金や金属薄板等を挿入して不正操作が行われることを防止するため、通出口14の上方および右側方を覆うように前方に突出する庇部17が形成されており、ガラス扉5を閉鎖したときに庇部17の前方部分が下方枠部52Uに覆われるようになっている。庇部17の後方には係止金具の係止孔部41cと係脱可能なピン状の係止突起部17a,17bが突出形成されている。
【0030】
ここで、係止金具41における保持杆部41aの長さ、及び二つの係止突起部17a,17bの形成位置は、開放保持させようとするガラス扉5の前枠2に対する開放角度に基づいて設定され、例えば、図4中に実線及び二点鎖線で示すように、係止孔部41cを正面右側の係止突起部17aに係合させて張り渡したときに、ガラス扉5の開放角度が90度となり、正面左側の係止突起部17bに係合させて張り渡したときにガラス扉5の開放角度が110度(機構上の最大開き角度近傍の角度)となるように設定される。これにより、隣接するパチンコ機に対して順次ガラス板を装着するときや保守作業を行うとき等にはガラス扉を90度の開放角度に係止保持させ、個別のパチンコ機ごとに釘調整を行うとき等には110度の開放角度で係止保持させるなど、作業目的に応じて2段階の開放角度で保持させることができる。なお、開放角度は他の角度に設定してもよく、また三以上設けて多段階の開放角度位置で係止保持可能に構成してもよい。
【0031】
扉開放保持機構40における第2開放保持機構40Bは、ガラス扉5の背面に垂直面内に上下揺動可能に支持される固定金具46を主体として構成される。固定金具46は、帯板状のアーム部46aと、このアーム部46aの基端側に板面から垂直に延びてカシメ圧着された円筒状の揺動軸部46b、アーム部46aの先端側が揺動軸部46bと反対方向に直角に折り曲げられて形成された固定片部46c、この固定片部に下方に開いて形成されたU字状のネジ係合溝46dなどからなり、上記係止金具41と同様の金属材料を用いて同様の加工手段により構成される。
【0032】
固定金具46が取り付けられる窓枠51の背面側には、窓口側部の面材から後方に突出するボス51bが一体に形成され、その後端側の中心部にネジを受容するネジ受容穴が形成されている。ボス51bの突出高さは固定支持枠52を支持する支持ボスやリブと同一高さに形成される一方、固定支持枠52における左方枠部52Lにはボス51bの後端面を露出させて揺動軸部46bの前端部を回動自在に嵌合支持する支持孔部52hが形成されている。
【0033】
また、ガラス扉5の閉鎖姿勢において窓枠51の背後に位置する前枠2の前端面には、固定金具の固定片部46cを当接支持する固定支持部2cが形成され、その中心部にネジ48を受容するネジ受容穴が形成されている(図5を参照)。
【0034】
固定金具46は、揺動軸部46bの前端部を左方枠部52Lに形成された支持孔部52hに嵌合させてボス51bに当接させ、揺動軸部46bの後方からネジ47を挿通させてボス51bのネジ受容穴に螺合させることにより、ガラス扉5の背面に垂直面内に揺動可能に支持される。
【0035】
本実施例に示す固定金具46はガラス扉5を90度の開放角度で係止保持または固定保持可能に構成されており、アーム部46aの長さおよび固定支持部2cの形成位置は、ガラス扉5を90度の開放角度に開放させた状態で、固定金具のアーム部46aが水平になるように上方から揺動させたときに、ネジ係合溝46dがネジ48のネジ軸部と係合し固定片部46cがネジ頭部と固定支持部2cとの間に挟持されてガラス扉5を90度の開放角度に係止保持し、この状態からネジ48を締め込むと固定片部46cが固定支持部2cにねじ固定されてガラス扉5を上記開放角度に固定保持するようになっている。なお、固定金具におけるアーム部46aの長さおよびアーム部46aに対する固定辺部46cの折り曲げ角度を適宜設定することにより、他の開放角度、例えば前述した110度の開放角度でガラス扉5を係止保持ないし固定保持させるように構成することも可能である。
【0036】
固定金具46は、例えば図5中に二点鎖線で付記するように、先端の固定片部46cが鉛直下方に位置して左方枠部52Lに沿うように収容され、または先端の固定片部46cが鉛直上方に位置して左方枠部52Lに沿うように収容される。なお、固定支持部2cは固定片部46cを当接支持する領域のみが前方に突出するように形成されており、90度近傍の開放角度位置でアーム部46aを揺動させたときに固定片部46cの前後の縁部が固定支持部2c周辺の前枠と当接することなく、ネジ係合溝46cを容易に係合させ得るようになっている。また、固定支持部2cを側断面視台形状に形成することにより上記効果をさらに向上させることも可能である。
【0037】
このように構成される扉開放保持機構40の作用について、ガラス扉5を90度の開放角度に開放保持させる場合を例として説明すると、作業者は、合鍵を施錠装置4の錠部に嵌挿して、例えば反時計回りに回動操作することでガラス扉5のロックを解除し、浮き上がるように開いたガラス扉の窓枠51の側縁に指をかけてガラス扉5を90度近傍の開き角度に開放させる。
【0038】
次いで、下方枠部52Uの係止フックに収容保持されている係止金具41を手前に引き出すように水平旋回させて保持杆部41aの先端側を庇部17上に導き、ガラス扉5の開き角度を微調整しながら保持杆部先端の係止孔部41cを係止突起部17aに位置合わせして、これらを係合連結させる。これにより、係止金具41が下方枠部52Uと庇部17との間に張り渡されて係止され、ガラス扉5が90度の開放角度をもって開放状態に保持される。従って、以上のような係止金具41の係合操作のみによって簡便にガラス扉5を開放状態に係止保持させることができる。
【0039】
一方、より強固な開放保持を望む場合等には、上記係止金具41によるガラス扉5の係止保持に加えて固定金具46によるガラス扉5の係止保持または固定保持を行う。なお、固定金具46の固定片部46cが鉛直下方に位置して収容されている場合には、90度を超える開放角度まで一度ガラス扉5を開いて固定金具46を水平よりも上方の揺動角度位置に待避させておき、この待避状態で係止金具41によるガラス扉5の係止保持または固定金具46によるガラス扉5の係止保持作業を行う。これらの作業はいずれを先行して行ってもよいが、ここでは、固定金具46を上方に待避させた状態で係止金具41による係止保持を行ったものとして以降説明を続ける。
【0040】
上述したように、係止金具41における係止孔部41cを係止突起部17aに係合させた状態では、ガラス扉5が既に90度の開放角度をもって開放状態に保持されている。そこで、作業者は待避姿勢にある固定金具のアーム部46aを時計回りに揺動させてアーム部46aが水平になるように下動させる。すると、アーム部先端の固定片部46cが固定支持部2cの上方から円弧軌跡をもって下動し、ネジ係合溝46dがネジ48のネジ軸部を受容するように係合して固定片部46cがネジ頭部と固定支持部2cの支持面との間に進入し、これらの間に挟持されるように係合する。これにより、ガラス扉5が固定金具46によって90度の開放角度に係止保持される。さらに、このような係合状態からネジ48を締め込むことにより固定片部46cが固定支持部2cにねじ固定され、ガラス扉5が上記開放角度で固定保持される。従って、固定金具46の係合操作によっても前述同様に簡便にガラス扉5を90度の開放角度で係止保持させることができ、さらに、ネジ48を閉め込むことでより強固に固定保持させることができる。
【0041】
また、係止金具41の揺動方向と固定金具46の揺動方向とを直交する平面方向に設定しているため、外力に対する抗力を高めた扉開放保持機構を得ることができる。例えば、ガラス扉5の上部のみを前方に傾動させるような外力が作用して係止金具41における保持杆部41aの先端側が浮き上がり、係止孔部41cと係止突起17aとの係合が解除されるようなことがあっても、固定金具46とネジ48との係合が外れるようなことがなく、開放状態を安定して維持させることができる。
【0042】
さらに、例示した係止金具41では、円筒状の旋回軸部41bを設けることで係止金具41と下方枠部52Uとの摺動面積を低減化させて滑らかに水平旋回可能に構成するとともに、例えば後述するように下方枠部52Uの下部にガラスアッセンブリ55の係止保持機構を設ける場合であっても、旋回軸部41bの高さ寸法を適宜変更し、また図5に示すように保持杆部41aを屈曲形成することにより、上述した開放保持機能を発揮させ、かつ固定支持枠52の下部に係止保持金具41を格納できるようになっている。
【0043】
なお、係止金具41では、下方枠部52Uの支持面側から旋回軸部41bにネジ42を螺合させて連結させているが、旋回軸部41bと下方枠部52Uとの間に樹脂製のワッシャを挟持させて摺動抵抗をさらに低減させるように構成してもよく、雄ネジと雌ネジの係合連結に代えて、リベット等の締結手段を用いて係合連結させ、あるいはスナップリングとリング溝等の嵌着手段を用いて係合連結させてもよい。さらに、係止金具41を前枠2側に水平旋回可能に支持させて下方枠部52U側に係止突起等を設ける構成や、前枠側および下方枠部側双方に係止突起を設けて係止金具をこれら両方の係止突起に着脱可能に係止させる構成としてもよい。
【0044】
また、実施例では作図および説明上の便宜から、第1開放保持機構40Aと第2開放保持機構40Bの両者をガラス扉5の下部に配設した例を示したが、第1または第2開放保持機構のいずれか一方を設ける構成としてもよく、両者を設ける場合には、第2開放保持機構40Bを第1開放保持機構40Aと所定間隔離してガラス扉5の上部に配設し、あるいはガラス扉5の上下に複数設ける構成としてもよい。第1開放保持機構40Aと第2開放保持機構40Bとをガラス扉5の上下に分けて配設する構成とすれば、ガラス扉5の上方に偏った外力が作用した場合であってもガラス扉5が捻り変形するようなことがなく、上下バランスよく外力に抗して開放状態を安定的に保持させることができる。また、第2開放保持機構40Bを上下に複数設ける構成とすれば、支持バランスの良好さに加えて、衝撃的な外力に対してもより強固に開放状態を保持させる扉開放保持機構を得ることができる。
【0045】
さて、以上のように開放保持されるガラス扉5に、ガラス板の着脱作業を容易化したガラス支持機構が設けられている。以下、図7〜図12の各図を参照しながら第1実施例のガラス支持機構50について説明する。ここで、図7はガラスアッセンブリを取り外して分離させた状態でガラス支持機構の概要構成を略示する全体図(背面図)、図8はガラス支持機構50の主要部を分解状態で示す斜視図、図9はガラス支持機構50における吊掛機構および下方の係止保持機構を主として示す背面図、図10および図11はガラス支持機構50における右側方の係止保持機構を示す背面図および平断面図、図12(A)(B)はガラス支持機構50の作用を示す側面図である。なお、図7を除く各図ではガラス扉5における窓枠51の記載を省略しており、既述した図3〜図6を適宜参照しながら説明する。
【0046】
ガラス支持機構50は、窓枠51の背面側に設けられており、窓口51aの周囲を取り囲むように窓枠51にねじ固定された固定支持枠52、前後2枚のガラス板54,54の外周縁部と係合してこれらのガラス板を所定の間隔をおいて保持し一体のガラスアッセンブリ55を形成させる保護フレーム53、窓枠51の上部に設けられた吊支部材(吊支ブラケット52T)および保護フレーム53の上部に設けられて吊支部材と係脱可能な掛止部材(掛止ブラケット56、掛止シャフト57)を有して係止部材を吊支部材に係合させた係合状態でガラスアッセンブリ55を窓口51aの背後で前後に傾動可能に吊り下げ支持する吊掛機構、および窓枠51の左右および下部に設けられて吊り下げ支持された保護フレーム53と係脱可能に係合しガラスアッセンブリ55を取付位置に係止させる係止保持機構(ロックアーム58、ロックレバー59等)などからなり、掛止部材にガラスアッセンブリを片手で手持ち運搬可能な把持構造が形成されて構成されている。
【0047】
固定支持枠52は、窓口51aの下方に位置する下方枠部52U、窓口51aの右側(背面視左側)に位置する右方枠部52R、窓口51aの左側(背面視右側)に位置する左方枠部52Lからなり、それぞれ窓枠51の背面に沿って窓口外方に延び窓枠の背面にネジ固定される取付面と、取付面から後方に延びる支持面とを有して断面視L字状のビーム形態に曲げ成形されている。各枠部52U,52R,52Lは、例えば、所定板厚の冷間圧延鋼板をパンチング、ベンディング、プレス等の加工手段により部材ごとに図示する形状に板金加工し所要の表面処理を行った後、下方枠部52Uの左右側端部に左右枠部52L,52Rがスポット溶接やリベット等の接合手段により接合されて上方が開いた枠形状に形成され、窓枠51の背面にねじ固定されて窓口51aの周囲を取り囲むように取り付けられる(図3〜図6を併せて参照)。
【0048】
これにより、窓枠51の背面に強固な支持枠が形成され、保護フレーム53に保護された前後のガラス板54が安定に支持されるとともに、保護フレーム53の装着の有無にかかわらず窓枠51を補強する補強枠としても機能し、ガラスアッセンブリ55の着脱時を含めて窓枠51の撓み変形等が抑制される。なお、ガラスアッセンブリ55を支持する支持枠と窓枠51を補強する補強板とを別体に設ける構成としてもよい。
【0049】
左方枠部52Lおよび右方枠部52Rの取付面には、窓枠51に一体成型されて後方に突出する円筒状の支持ボス51cを挿通させる円孔が穿設され(図11を参照)、支持面側にはこの支持ボス51cに揺動自在に支持されるロックアーム58およびガラスアッセンブリ55に形成されたアーム係合片55bの揺動軌跡に合わせて、これらを導入する切り欠き部52eが形成されている。
【0050】
また、左右枠部52L,52Rにおける支持面の上端部には、左右枠部を結んで吊支ブラケット52Tが設けられている。吊支ブラケット52Tは、左右枠部52L,52Rの配設間隔に合わせてコの字状に曲げ成型されたプレート部52aと、このプレート部52aの後縁部が下方に折り曲げられて形成された左右2箇所の吊支フック部52b(図8では正面左側の吊支フック部、図9では正面右側の吊支フック部がそれぞれ図面上に表れている)とを有して構成される。吊支フック部52bは、プレート部52aから下方に折り曲げ成形されており、後述する掛止シャフト57の軸径に合わせて半円弧状に巻き込まれて斜め上方に開くハンガー状に形成されている。
【0051】
吊支ブラケット52Tは、左右および下方の枠部と同様の金属材料を用いて同様に加工成形されたうえ、左右枠部52L,52Rの上端縁部を結ぶようにリベット締結されて窓口51aの上方に固定配設される。これにより、吊支ブラケット52Tはガラスアッセンブリ55を吊り下げ支持する吊支部材として機能するほか、固定支持枠52を補強する補強杆としても機能する。なお、プレート部52aの前端側を 上方または下方に折り曲げ成形して上下方向に延びるリブを形成し、あるいは他の枠部52U,52L,52Rと同様に断面視L字状に形成して窓枠51にネジ固定してもよく、このような構成により、ガラスアッセンブリ55を吊り下げ支持させたときのプレート部52aの撓み変形を低減させるとともに、固定支持枠52の剛性をさらに向上させることも可能である。
【0052】
一方、上記固定支持枠52に支持されるガラスアッセンブリ55は、前後2枚のガラス板54と、これらのガラス板54の外周縁部と係合してガラス板を保護するとともに、前後のガラス板を所定の間隔を保持して一体のアッセンブリ化させる保護フレーム53とを主体に構成される。
【0053】
保護フレーム53は、内周側にガラス板54を受容支持する前後2列のガラス溝53aを有して外郭方形のフレーム状形態をなし、左右あるいは上下に分割された保護フレーム部材のガラス溝にガラス板54を係合させてシリコーン系接着剤等で接着することにより、図7に示すようにガラス板54の外周全体を取り囲むように接合され、一体のガラスアッセンブリ55が形成される。保護フレーム部材は例えばABS樹脂やポリプロピレン、ポリアミドなど比較的軟質の樹脂材料を用いて射出成型等の成形手段により形成される。
【0054】
前後のガラス溝53a,53aは、前後の溝間を所定間隔に保持するスペーサ部を挟んで、それぞれガラス板54の外周縁部を覆う断面視凹型のレール状に形成され、前方ガラス溝の前面側および後方ガラス溝の背面側には、それぞれの溝内に収容されたガラス板54の前面および背面を保護する前方の保護シート面53sおよび後方の保護シート面53tが形成されている。このため、前後2枚のガラス板54,54がスペーサ部を挟んで所定間隔を保持して平行に支持されるとともに、前後面を含む上下左右の外周縁部全体が比較的軟質の樹脂製の保護フレーム53に包み込まれるように保持され、ガラスアッセンブリ55が固定支持枠に係合支持された後のみならず、ガラスアッセンブリ55の運搬時や着脱作業時などを含めて機械的損傷から保護される。
【0055】
また、前方の保護シート面53sにおける角部は窓口51aの開口部よりも幾分大きめの半径を有したR状に延出され、後方の保護シート面53tおよびスペーサ部の角部は窓口51aの開口部よりも幾分外側を通るコーナ枠状に延出および膨出成型されている。このため、ガラスアッセンブリ55を吊り下げ支持して係止させたときに、前方のガラス板54を窓口51aの開口背面に密着させて不正行為可能な隙間を生じさせることなく配設できるとともに、窓口正面側からの視認性を悪化させることなくガラス板54の支持面積を増大させてガラス板54が安定支持されるようになっている(図7、図9、図11等を参照)。
【0056】
保護フレーム53の外周側には、フレーム内方に膨出成型されたスペーサ部に対応して凹状に窪む溝間凹部53bが形成され、この溝間凹部53bに前後の壁面を繋いで補強用のリブ53dが適宜な間隔をおいて形成されている。これにより単純枠組み構成に比べて保護フレームを軽量化しながらフレーム剛性を向上させ、保護フレーム53の捻り変形を抑制している。また、保護フレーム53の上辺および左右辺の溝間凹部53bには円筒状のネジボス53cが形成され、その中心に溝間凹部の深さを利用してネジの嵌合長さを確保したネジ受容穴53hが形成されている。
【0057】
保護フレーム53の上部には、上記ネジ受容穴53hを利用して掛止ブラケット56がネジ固定され、この掛止ブラケット56に、把持構造を備えた掛止シャフト57が固設されている。
【0058】
掛止ブラケット56は、保護フレーム53の前後方向厚さと略同一の板幅で左右方向に延び、その左右側部が保護フレーム53の左右方向寸法に合わせて下方に折り曲げられて、保護フレーム53の上部を取り囲むコの字状に形成されたプレート部56aを主体として構成され、固定支持枠52と同様の金属材料を用いて同様の加工手段で形成される。プレート部56aの上辺および左右辺には、保護フレーム53の上辺および左右辺に設けられたネジ受容穴53hに対応してサラコネジ63を挿通させるサラモミ孔56hが形成され、また上辺左右のサラモミ孔の内側にリベット61を挿通させるリベット孔が穿設されている(図9を参照)。
【0059】
一方、掛止シャフト57は、軸端面がプレート部56aに固定されてプレート面から垂直上方に延びる左右2カ所の基部57a、基部の上端が所定高さでそれぞれ左右内方に折り曲げられプレート部56aと平行に延びる左右2カ所の支軸部57b、左右の支軸部57bの中間部がさらに上方にクランク状に折り曲げられてプレート部56aの上方にプレート面と平行に延びる把持ハンドル部57mなどからなり、所定線径のみがき鋼棒等をプレス加工等の成形手段で図示する形状に形成し所要の表面処理を施して構成される。
【0060】
掛止シャフト57における左右の基部57aは、その配設間隔がプレート部56aに穿設された左右のリベット孔の形成ピッチと同一寸法に形成され、各基部57aの下端面には所定内径のリベット受容穴が形成されている。基部57aの内側に形成された左右2カ所の支軸部57bは、既述した吊支ブラケット52Tの左右の吊支フック部52bと上下および左右に位置整合して係脱可能に形成されるとともに、各支軸部57bの基部側には左右の吊支フック部52bの外側縁部と係合してガラスアッセンブリ55の左右方向位置を位置決めするスナップリング62が嵌着されている。
【0061】
左右の支軸部57bの中間に形成された把持ハンドル部57mは、支軸部57bが吊支フック部52bに嵌合されて吊り下げられたときに、把持ハンドル部57mの上端が吊支ブラケット52Tにおけるプレート部52aの下面よりもわずかに低くなるように形成されており、把持ハンドル部57mと掛止ブラケットのプレート部56aとの間に指入れ可能な空間を形成するとともに、ガラスアッセンブリ55を前後に揺動させたときに把持ハンドル部57mが吊支ブラケット52Tに当接せずに揺動し得るように構成されている。
【0062】
掛止シャフト57は、基部57a下端のリベット受容穴をプレート部56aのリベット孔に位置合わせしてプレート部56aの下面側からリベット61を打ち込むことで掛止ブラケット56に一体的に固着される。そして、このように一体化された掛止ブラケット56および掛止シャフト57は、掛止ブラケット56を保護フレーム53の上辺にかぶせるように係合させ、ネジ受容穴53hにサラモミ孔56hを通してサラコネジ63を螺合締結させることにより保護フレーム53の上部に固定される。掛止ブラケット56におけるリベット孔の形成位置は、ネジボス53cの内側の溝間凹部53bに位置するように形成されており、リベット61の頭部が溝間凹部に収容されるようになっている。
【0063】
そして、このようにして掛止ブラケット56が保護フレーム53の上部にネジ固定されると、把持ハンドル部57mが保護フレームの上部中央に配設され、作業者がこの把持ハンドル部57mを把持して片手でガラスアッセンブリ55を吊り下げ支持し、持ち運び、また着脱作業等を行うことができる。
【0064】
また、固定支持枠52における左右枠部52L,52Rの内面間隔は、掛止ブラケット56の外形幅寸法よりもわずかに大きい程度の寸法に設定されており、保護フレーム53と左右枠部52L,52Rとの間に生じる隙間を掛止ブラケット56の板厚程度に低減させた構成になっている。
【0065】
なお、基部57aにリベット穴を形成してリベット61で締結する形態を例示したが、このような構成に変えて、基部57aの先端部を基部57aの外径よりも小径の段付き形態とし、この小径部をリベット孔に挿通させてプレート部56aの裏面側で押しつぶし、カシメ圧着するような形態としてもよい。また、掛止ブラケット56の上辺を固定するネジは、図9に例示するように、ナベコネジ63′を用いる構成としてもよい。
【0066】
このように吊掛機構の掛止部材(掛止ブラケット56および掛止シャフト57)が取り付けられる保護フレーム53の上辺に対して、保護フレーム53の下辺には、下方に突出して左右に延びるリブ状の支持辺部53eおよび延出片部53fが形成され、その下方には吊掛機構に吊り下げ支持されたガラスアッセンブリ55を取付状態で固定するロックレバー59が設けられている。
【0067】
保護フレーム53の下辺に形成された支持辺部53eは、溝間凹部53bの前方壁面が下方に延出されて形成され、その突出高さは、掛止シャフト57の左右の支軸部57bを吊支ブラケット52Tの左右の吊支フック部52bに嵌合接続してガラスアッセンブリ55を吊り下げ支持させたときに、支持辺部53eの下端面の配設高さ位置が下方枠部52Uの支持面の配設高さ位置と一致するように設定されている。これによりガラスアッセンブリ55を吊り下げ支持させたときに、支持辺部53eが下方枠部52Uの支持面に支持されて、ガラスアッセンブリ55が適正な取付高さ位置に位置決めされるとともに、ガラスアッセンブリ55の荷重が下方枠部52Uと吊支ブラケット52Tを介して左右の枠部52L,52Rとに分散支持されるようになっている(図12(B)を参照)。
【0068】
また、支持辺部53eの後方に位置する延出辺部53fは、溝間凹部53bの後方壁面が下方に延出されて形成され、その突出高さは支持辺部53eよりも下方に延びて形成されている。下方枠部52Uの支持面はこの延出辺部53fの形成位置に合わせて後端が短く形成されており、上記のようにガラスアッセンブリ55を吊り下げ支持させたときに延出部53fが支持面の後端縁部に当接して支持され、後端縁部の後方を覆うように下方に延びて配接される。
【0069】
一方、下方枠部52Uの支持面の下側に位置して左右にロックレバー59が設けられている。ロックレバー59は、窓枠51から後方に突出して成型された支持ボス51dに嵌合して支持ボス51dの軸周りに回動可能に支持される円筒状のカラー部59a、このカラー部59aから軸直交方向に突出する舌片状の係止片部59c、係止片部59cの中央にリブ状に形成された指掛け部59mなどからなり、例えば、ガラス繊維を添加したABS樹脂やポリアセタール等の樹脂材料を用いて射出成型等の成形手段で形成される。
【0070】
ロックレバー59はカラー部59aを支持ボス51dに係合させて、カラー部59aの後方からネジ65を挿通させて支持ボス51dに螺合締結することで、支持ボス51dの軸まわりに回動可能に取り付けられ、係止片部59cが上下揺動可能に支持される。
【0071】
ここで、係止片部59cの形成位置は、上述したようにガラスアッセンブリ55を吊り下げて延出部53fが下方枠部52U支持面の後端縁部に当接するように支持させたときに、延出片部53fの背面の配設位置と係止片部59cの前面(係止面)の配設位置とが前後方向に一致するように設定されており、ロックレバー59を回動操作することで係止片部59cが延出片部53fと係脱可能に係合し、延出片部53fを係止片部59cと下方枠部52Uとの間に挟持して、ガラスアッセンブリ55を鉛直下方に垂下させた取付位置に係止保持可能になっている。
【0072】
そして、このようにガラスアッセンブリ55が取付位置に係止保持されると、保護フレーム53の下辺と下方枠部52Uの支持面との間が前方の支持片部53eおよび後方の延出片部53fにより隙間なく閉鎖され、窓口51aの前面側から保護フレーム53と下方枠部52Uとの隙間に針金や薄板を挿入して遊技盤20に悪戯するような不正行為を効果的に防止することができる。このような延出辺部は保護フレーム53の左右辺部にも設けることができ、上記効果をさらに向上させることが可能である。
【0073】
なお、指掛け部59mは係止片部59cの後面にリブ状に形成されてロックレバー59の回動操作を容易化するとともに、リブの作用により前後方向への押圧力に対する抗力を高めた構成になっている。また、ロックレバー59は、上記のようにガラスアッセンブリ55を係止保持させた状態で、カラー部59aの後端が後方の保護シート面53tよりも後方に突出しないように構成されており(逆説的には、カラー部59aの後端が後方の保護シート面53tよりも後方に突出しないようにカラー部59aおよび係止片部59cを設定し、これに合わせて延出片部53fの形成位置、および下方枠部52Uの支持面の後端位置を設定しており)、対峙する遊技盤や収容枠等に影響を与えないコンパクトな構成になっている。
【0074】
さて、以上では窓口51aの下部に設けられたロックレバー59を主体とする係止保持機構について説明したが、窓口51aの左右には上記ロックレバー59と異なる形態のロックアーム58を主体とする係止保持機構が設けられている。
【0075】
ロックアーム58は、窓枠51から後方に突出して成型された支持ボス51cに嵌合して支持ボス51cの軸周りに回動可能に支持される円筒状のカラー部58aと、このカラー部58aから軸直交方向に突出する板状のアーム部58b、アーム部58bに下方に突出形成されて吊り下げ支持されたガラスアッセンブリ55のアーム係合片55bと係合可能な係止突起58c、アーム部58bの基端側に形成された操作つまみ部58m等からなり、上述したロックレバー59と同様の樹脂材料を用い同様の成形手段で各図に示す形態に形成される。
【0076】
ロックアーム58は、カラー部58aを支持ボス51cに嵌合させ、カラー部58aの後方からネジ64を挿通させて支持ボス51cに螺合締結することで、支持ボス51cの軸まわりに回動可能に取り付けられ、アーム部58bが上下揺動可能に支持される。一方、保護フレーム53の左右辺には、溝間凹部53bから左右外方に突出するアーム係合片55bが形成され、このアーム係合片55bに係止突起58cを受容して係合可能な突起係合孔55cが形成されている。
【0077】
ロックアーム58におけるアーム部58bは、その前後方向の厚さが保護フレーム53に形成された溝間凹部53bの溝幅よりも小さく設定されるとともに、アーム部前面(窓口に向かう面)の配設位置は、ガラスアッセンブリ55を吊り下げ支持させた状態における溝間凹部53bの前面(後ろ向き面)の配設位置と整合して形成されており、ガラスアッセンブリ55を吊り下げ支持させた状態でロックアーム58を枠部内方に揺動させたときに、アーム先端部が切り欠き部52eを通って溝間凹部53bに嵌入し、アーム部58bの前面が溝間凹部53bの前面と係合するようになっている。
【0078】
また、アーム部58bのアーム長さおよび先端部の形状は、上記のようにロックアーム58の先端部を溝間凹部53bに嵌入させたときに、先端面が溝間凹部53bの溝底面と滑らかに係合し、アーム部58bの下面がアーム係合片55bの上面と係合してアーム部58bが水平になるまで揺動させたときに、アーム先端面が溝間凹部53bの溝底面をわずかに枠部内方に押圧するように形成されている。アーム部58bの下面に突出形成された係止突起58cは、アーム係合片55bの突起係合孔55cと位置整合して形成されるとともに、前後方向および左右方向にテーパ面を有して楔状に形成されており、上記のようにアーム部58を揺動させたときに係止突起58cが突起係合孔55cと滑らかにかつ緊密に係合し、アーム部55bと溝間凹部53bとの係合に併せてガラスアッセンブリ55を前後左右方向に固定保持する。
【0079】
一方、左右の枠部に形成された切り欠き部52eは、ガラスアッセンブリ55を吊り下げて前方に揺動させたときのアーム係合片55bの揺動軌跡、およびロックアーム58の揺動軌跡に合わせて形成されており、ガラスアッセンブリ55を上方に移動させるような押圧力が作用したときに、アーム係合片55bの上面が切り欠き部52eの下向きの開口端面に当接し、ガラスアッセンブリの上動が規制されるようになっている。これにより、ガラスアッセンブリ55が前後、左右および上下の全方向に係止保持される。なお、ロックアーム58を支持ボス51cに枢支させるネジ64を締め込むことで、ロックアーム58による係止保持効果をさらに高めることも可能である。
【0080】
さて、以上のように各部構成されるガラス支持機構50を利用してガラスアッセンブリ55を装着し係止保持させる場合の作用について、図12(A)(B)を主として参照しながら説明する。ここで、図12(A)は吊掛機構を利用してガラスアッセンブリ55を固定支持枠52に係合支持させる過程を示す側面図、図12(B)は吊り下げ支持させたガラスアッセンブリ55を係止保持機構により係止させた状態を示す側面図(ともに部分断面図を含む)である。
【0081】
作業者は、前述した扉開放保持機構40によりガラス扉5を例えば90度の開放角度に固定保持させておく。これにより、ガラスアッセンブリ55の着脱作業時に作用する外力でガラス扉5が揺動してしまうようなことがなく、安定した開放姿勢でガラスアッセンブリの着脱作業を行うことができる。また、予めロックアーム58およびロックレバー59を回動させてアーム部58bおよび係止片部59cを固定支持枠52の枠部外方に待避させておき、把持ハンドル部57mを把持してガラスアッセンブリ55をガラス扉5の背面位置まで運搬する。
【0082】
次いで、把持ハンドル部57mを利用してガラスアッセンブリ55を持ち上げるとともに保護フレーム53の下縁に手を添えてガラスアッセンブリをやや前傾姿勢に支持し、固定支持枠52の背面側からガラスアッセンブリ55の上部を斜めに枠内に挿入する。そして、把持ハンドル部57mの左右に位置する支軸部57bを吊支フック部52bの開口部に係合させ、支軸部57bに嵌着された左右のスナップリング62を吊支フック部52bの外側縁部に係合させた状態で、ガラスアッセンブリ55を緩やかに斜め前方に下動させ、支軸部57bを吊支フック部52bに嵌合接続させる。
【0083】
既述したように、支軸部52bに嵌着された左右のスナップリング62は、吊支フック部52bの外側縁部を挟持するように係合して固定支持枠52に対するガラスアッセンブリ55の左右方向位置を位置決めするように設定されており、左右の支軸部57bを吊支フック部52bに係合させることにより、ガラスアッセンブリ55が上部において上下および左右方向に位置決めされる。またこのようにして左右の支軸部57bを吊支フック部52bに係合させて支持させることで、ガラスアッセンブリ55の荷重の大部分が掛止ブラケット56、掛止シャフト57および吊支ブラケット52Tからなる吊掛機構に支持され、作業者は重力に従って前方に揺動しようとするガラスアッセンブリ55を軽く支えるだけの軽作業で以降の装着作業を進めることができる。
【0084】
作業者はガラスアッセンブリ55を支える支持力を緩めてガラスアッセンブリを静かに前方に揺動させ、ガラスアッセンブリ55が窓口51aの背後を覆って鉛直に吊り下げ支持される取付位置まで揺動させる。このとき、保護フレーム53の左右のアーム係合片55bが左右枠部52L,52Rの切り欠き部52e内に進入し、保護フレーム下辺の支持辺部53eが下方枠部52Uの支持面に支持されるとともに、延出辺部53fが支持面の後端縁部に当接してガラスアッセンブリ55が鉛直に垂下した取付位置に吊り下げ支持される。
【0085】
こうしてガラスアッセンブリ55が吊り下げ支持されると、作業者が保護フレーム53から手を離してもガラスアッセンブリ55が倒れ出てきたり、掛止シャフト57と吊支フック部52bとの係合が外れてガラスアッセンブリ55が固定支持枠52から脱落したりするようなことがなく、作業者は保護フレーム53から両手を離して次の作業に移ることができる。
【0086】
そこで、作業者は枠部外方に待避させていた左右のロックアーム58を操作つまみ部58mを利用して支持ボス51cまわりに回動させ、アーム部58bの先端部を保護フレームの溝間凹部53bに嵌入させる。このとき、アーム部58bの前面が溝間凹部53bの前面と係合して保護フレーム53を前後方向に位置決めする。ロックアーム58をさらに回動させると、アーム部58bの先端面が溝間凹部53bの溝底面と滑らかに係合するとともに、係止突起58cが突起係合孔55c内に進入する。
【0087】
そして、ロックアーム58の下面がアーム係合片55bの上面に当接してアーム部58bが水平になるまで回動されると、左右アーム部の先端面がそれぞれ溝間凹部53bの溝底面をわずかに枠部内方に押圧して保護フレーム53を左右から挟持するように位置決め固定する一方、係止突起58cが突起係合孔55cと係合し、これら両者が協働するようにしてガラスアッセンブリ55を前後左右方向に強固に固定保持する。また、このときアーム係合片55bが左右枠部の切り欠き部52e内に位置して係止され、ガラスアッセンブリ55の上動が規制される。こうしてガラスアッセンブリ55が前後、左右および上下の全方向に係止保持される。
【0088】
また、作業者は保護フレーム53の下方に位置するロックレバー59を回動操作して保護フレームの下辺を係止保持させる。作業者は指掛け部59mを利用してロックレバー59を支持ボス51dまわりに回動操作し、係止片部59cが鉛直上方を向く角度位置まで回動させて、係止片部59cの前面を保護フレームの延出片部53fの後面に係合させる。これにより、保護フレームの延出片部53fが係止片部59cと下方枠部52Uの支持面との間に挟持されガラスアッセンブリ55が取付位置に係止保持される。
【0089】
こうしてガラスアッセンブリ55がロックアーム59に係止保持されると、保護フレーム53の下辺と下方枠部52Uの支持面との間が前方の支持片部53eと後方の延出片部53fとにより隙間なく閉鎖され、窓口51aの前面側から保護フレーム53と下方枠部52との隙間に針金や薄板を挿入して遊技盤20に悪戯するような不正行為を効果的に防止することができる。
【0090】
そして、以上のようにしてガラスアッセンブリ55が固定支持枠52に前後、左右、および上下に位置決め固定されると、前方のガラス板54が窓口開口との間に隙間なく配設され(図11を参照)、ガラスアッセンブリ55が窓枠51に強固に固定保持される。
【0091】
従って、以上説明したようなガラス支持機構50によれば、前後のガラス板54が保護フレーム53部材に係合保持されて一体のガラスアッセンブリ55が形成され、ガラス板54の前後面を含む外周縁部全体が保護されるため、ガラス板54の装着時のみならずガラスアッセンブリ55の運搬時や着脱作業時等においてもガラス板が機械的損傷から保護される。また、このように一体化されたガラスアッセンブリ55が窓枠51の上部に設けられた吊掛機構により、ガラス扉5の背面側から着脱可能に支持されるため、前後2枚のガラス板54を一工程で窓枠51に着脱させることができるうえ、窓枠51の背面側から低い作業位置でガラス板の着脱作業を行うことができ、背の低い作業者や非熟練作業者であっても容易かつ安全にガラス板の着脱作業を行うことができる。また、掛止シャフト57の中央部に把持ハンドル部57mが形成されているため、ガラスアッセンブリ55を片手で手持ち運搬し、また着脱作業に利用することができ、両手作業の問題や清掃作業の問題を解決することができる。
【0092】
さらに、ガラス支持機構50では、掛止シャフトの支軸部57bを吊支フック部52bに嵌合させるだけでガラスアッセンブリ55が上下左右方向に位置決めされ、以降はガラスアッセンブリ55の揺動を軽く支えるだけの軽作業で以降の装着作業を進めることができるため、ガラスアッセンブリ55の荷重を支持しながら位置合わせをしたり、片手でガラスアッセンブリ55を支えながら固定操作する等の必要がなく、ガラス板の着脱作業を全体的に容易化して作業性が良好なガラス支持機構を提供することができる。
【0093】
なお、以上説明した実施例では、ガラスアッセンブリ55を固定支持枠52に吊り下げ支持させた後、ロックアーム58を先に固定操作し、次いでロックレバー59を固定操作する例を示したが、固定順序は任意であり上例と逆順であってもよい。また、実施例ではロックアーム58を主体して構成される係止保持機構と、ロックレバー59を主体として構成される係止保持機構の両方を設けた例を示したが、これら二つの係止保持機構のいずれか一方を設ける構成であってもよい。なお、ロックレバー59のみを設ける構成とする場合には、例えば、図8中に二点鎖線で付記するように、保護フレーム53の左右辺の下部に左右枠部52L,52Rの内寸に合わせた位置決め突起55sを形成することで、ガラスアッセンブリ下部の左右方向の位置決めを行うとともに、振動等に対してもガタなくアッセンブリを支持させることができる。このとき、位置決め突起55sの前端角部をテーパ状ないしR状に形成することで、ガラスアッセンブリを滑らかに固定支持枠52に収容させて位置決めさせることができる。
【0094】
次に、第2実施例のガラス支持機構70について、図13〜図15を参照しながら説明する。ここで、図13はガラス支持機構70の主要部を分解状態で示す斜視図、図14はガラス支持機構70における吊掛機構および仮止め機構を主として示す背面図、図15(A)(B)はガラス支持機構70の作用を示す側面図であって、このうち図15(A)は吊掛機構を利用してガラスアッセンブリ75を固定支持枠72に係合支持させる過程を示す側面図、図15(B)は吊り下げ支持させたガラスアッセンブリ75を係止保持機構により係止させた状態を示す側面図(ともに部分断面図を含む)である。なお、窓枠51や保護フレーム53等の基本的な構成は既述したガラス支持機構50と同様であるため同様の構成部分に同一番号を付して重複説明を省略し、ガラス支持機構50と異なる部分の構成を中心に詳細説明する。
【0095】
ガラス支持機構70は、窓口51aの周囲を取り囲むように窓枠51にねじ固定された固定支持枠72、前後2枚のガラス板54,54の外周縁部と係合してこれらのガラス板を所定の間隔をおいて保持し一体のガラスアッセンブリ75を形成させる保護フレーム53、窓枠51の上部に設けられた吊支部材(吊支シャフト72b)および保護フレーム53の上部に設けられて吊支部材と係脱可能な掛止部材(掛止ブラケット76)を有して係止部材を吊支部材に係合させた係合状態でガラスアッセンブリ75を窓口51aの背後で前後に傾動可能に吊り下げ支持する吊掛機構、窓枠51の下部に設けられて吊り下げ支持された保護フレーム53の下縁部と係脱可能に係合しガラスアッセンブリ75を取付位置に仮止め支持する仮止め機構(仮止めフック77)、および窓枠51の左右に設けられて吊り下げ支持された保護フレーム53と係脱可能に係合しガラスアッセンブリ75を取付位置に係止させる係止保持機構(第1ロックアーム78、第2ロックアーム79等)などからなり、掛止部材にガラスアッセンブリを片手で手持ち運搬可能な把持構造が形成されて構成されている。
【0096】
固定支持枠72は、それぞれL字状に曲げ成形されて後方に延びる支持面が形成された下方枠部72U、左方枠部72Lおよび右方枠部72Rからなり、各枠部材が既述した固定支持枠52と同様の加工手段により図示する形態に加工されたのち、窓口51aの周囲を取り囲むように窓枠51の背面にねじ固定される。
【0097】
左右枠部72L,72Rにおける取付面には、窓枠51に一体成型されて後方に突出する円筒状の支持ボス51cを挿通させる円孔が穿設され、支持面にはこの支持ボス51cに揺動自在に支持される第1ロックアーム78および保護フレーム53における固定フランジ75bの揺動軌跡に合わせて、これらを導入する第1切り欠き部72eが形成されている。また、第1切り欠き部72eの上方には保護フレームの固定フック75fの揺動軌跡に合わせて固定フック75fを受容する第2切り欠き部72fが形成されている。
【0098】
左右枠部72L,72Rにおける支持面の上端部には、詳細図示省略する円孔が穿設され、左右枠部を結んで所定線径の吊支シャフト72bがリベット82により締結固定されている。吊支シャフト72bの長さ寸法は左右枠部72L,72Rの内面間隔と同一寸法に形成されており、後述する吊掛機構における吊支部材として作用するほか、上記のように左右の枠部を適正な間隔に保持して連結させ、左右枠部に作用する外力に抗して固定支持枠72を補強する補強杆としても機能する。
【0099】
固定支持枠72に支持されるガラスアッセンブリ75は、前後2枚のガラス板54と、これらのガラス板54の外周縁部と係合してガラス板を保護するとともに、前後のガラス板を所定の間隔を保持して一体のアッセンブリ化させる保護フレーム53とを主体に構成される。保護フレーム53は内周側にガラス板54を受容支持する前後2列のガラス溝53a、前後の溝間を所定間隔に保持するスペーサ部およびその外周側に形成される溝間凹部53b、前方ガラス溝の前面側および後方ガラス溝の背面側に設けられて収容されたガラス板54の前面および背面を保護する前後の保護シート面53s,53tなどを有して外郭方形のフレーム状に形成され、前述した保護フレーム53と略同様に形成される。
【0100】
保護フレーム53の上辺および左右辺の溝間凹部53bには、既述したと同様に円筒状のネジボス53cが形成され、その中心に溝間凹部の深さを利用してネジの嵌合長さを確保したネジ受容穴53hが形成されている(図8を参照)。そして、これらのネジ受容穴53hを利用して保護フレーム53の上部に掛止ブラケット76がネジ固定される。
【0101】
掛止ブラケット76は、保護フレーム53の前後方向厚さと略同一の板幅で左右方向に延びるプレート部76a、プレート部76aの中間領域が曲げ起こされて上方に突出する掛止フック部76b、および曲げ起こされた立設辺の中央部に形成された把持ハンドル部76mなどを主体として構成され、固定支持枠と同様の金属材料を用いて同様の加工手段で加工成形して構成される。
【0102】
プレート部76aは、その左右側部が保護フレーム53の左右方向幅に合わせて下方に曲げ成形され、保護フレーム53の上部を取り囲むコの字状に形成されるとともに、各辺には保護フレーム53に形成されたネジ受容穴53hと位置整合してサラコネジ63を挿通させるサラモミ孔が穿設されており、プレート部76aを保護フレーム53の上部に係合させてサラコネジ63を螺合させることにより保護フレーム53の上部にネジ固定される。一方、左方枠部72Lと右方枠部72Rとの内面間隔は掛止ブラケット76の外形幅寸法よりもわずかに大きい程度の寸法に設定されており、このような構成により、左右枠部72L,72Rの内面間隔を掛止ブラケット76の外形寸法とほぼ同一寸法まで縮小させて保護フレーム53と左右枠部との間の隙間を低減させるとともに、掛止ブラケット76を吊り下げ支持させるだけでガラスアッセンブリ75を左右方向に位置決め可能に構成されている。なお、前述した吊掛機構と同様に吊支シャフト72bにスナップリング(62、図8及び図9を参照)を嵌着してガラスアッセンブリ75の左右方向の位置決めを行うように構成してもよい。
【0103】
プレート部76aの左右中間領域は、中央部が打ち抜き成型されたうえ上方に折り曲げられてアーチ状に形成され、その上端部が吊支シャフト72bの軸径に合わせて半円弧状に巻き込まれて斜め下方に開くハンガー状の掛止フック部76b、および左右の立設辺の間に把持可能な把持ハンドル部76mが形成される。これにより、作業者が中央の把持ハンドル部76mを把持して片手でガラスアッセンブリ75を吊り下げ支持し、持ち運び、着脱作業等を行うことができるとともに、図15に示すように下方に開いた開口部を吊支シャフト72bにあてがって斜め下方に押圧することで、掛止フック部76bを吊支シャフト72bに嵌合接続させ、ガラスアッセンブリ75を前後に揺動可能に吊り下げ支持させることができる。
【0104】
このように掛止ブラケット76が取り付けられる保護フレーム53の上辺に対して、保護フレーム53の下辺には、下方に突出して左右に延びるリブ状の支持辺部53eおよび延出片部53fが形成され、その下方には吊掛機構に吊り下げ支持されたガラスアッセンブリ75を取付状態に仮止め支持する仮止めフック77が左右対称に2カ所設けられている。
【0105】
支持辺部53eは、溝間凹部53bの前方壁面が下方に延出されて形成され、その突出高さは、掛止フック部76bを吊支シャフト72bに係合させてガラスアッセンブリ75を吊り下げ支持させたときに、支持辺部53eの下端面の配設高さ位置が下方枠部72Uの支持面の配設高さ位置と一致するように設定されている。これによりガラスアッセンブリ75を吊り下げ支持させたときに、支持辺部53eが下方枠部72Uの支持面に支持されて、ガラスアッセンブリ75が適正な取付高さ位置に位置決めされるとともに、ガラスアッセンブリ75の荷重が左右の枠部72L,72Rと下方枠部72Uとに分散支持されるようになっている(図15(B)を参照)。
【0106】
延出辺部53fは、後方の保護シート面53tが下方に延出されて形成され、その突出高さは支持辺部53eよりも下方に延びて形成されている。延出辺部53fは、仮止めフック77の配設位置に整合して一部切り欠かれるとともに、この切り欠き部の前方に溝間凹部53bの後方壁面が下方に延出されて仮止め係合辺部53gが形成され、背面視においてこの領域のみが前方に凹設されたボックス状の形態に形成されている。これにより、仮止めフック77を係合させてガラスアッセンブリ75を仮止め支持させたときに仮止めフック77の先端部がボックス内に収容され、保護シート面53tよりも後方に突出しないようになっている。
【0107】
下方枠部72Uの支持面は、この延出辺部53fおよび仮止め係合辺部53gの形態に合わせて形成されており、上記のようにガラスアッセンブリ75を吊り下げ支持させたときに延出部53fおよび仮止め係合辺部53gの前面が支持面の後端縁部に当接して支持され、後端縁部の後方を覆って下方に延びるように配接される。
【0108】
下方枠部72Uの支持面の下側には、上記仮止め係合辺部53gと位置整合して左右対称に仮止めフック77が設けられている。仮止めフック77は、窓枠51に形成された支持ボス51eを利用して下方枠部72Uの取付面にネジ固定される固定部77a、固定辺部77aの先端側が直角に折り曲げられて下方枠部72Uの支持面と平行に後方に延びるアーム部77b、アーム部77bの先端側が吊り下げ支持された仮止め係合辺部53gの配設位置に合わせて上方に折り曲げられた係止部77c、係止部77cの上端側が折り返されて斜め下方に延びる受容面77dなどからなり、所定板厚のバネ鋼板やステンレス鋼板を用いてプレス成形等の公知の成形手段により図示する形状に形成される。
【0109】
仮止めフック77は下方枠部72Uの下部にネジ固定された取付姿勢において、アーム部77bの先端側が上下に弾性変位可能であり、吊支シャフト72bに掛止フック部76bを係合させてガラスアッセンブリ75を前方に揺動させたときに、仮止め係合片53gが斜面状の受容面77dと係合してアーム部77bを下方に弾性変形させ、仮止め係合辺部53gが下方枠部の支持面と当接するまで揺動されたときに、弾性変形していたアーム部77bが上方に自己復帰して係止部77cが仮止め係合辺部53gと係合し、仮止め係合辺部53gを下方枠部72Uと係止部77dとの間に挟持して、ガラスアッセンブリ75を鉛直下方に垂下させた取付位置に仮止め可能に構成されている。
【0110】
そして、このようにガラスアッセンブリ75が仮止め支持されると、後方への押圧力に抗してガラスアッセンブリ75が窓口51aの背後を覆う取付位置に仮止めされるとともに、保護フレーム53の下辺と下方枠部72Uの支持面との間が前方の支持辺部53eおよび後方の延出片部53fにより隙間なく閉鎖され、窓口51aの前面側から保護フレーム53と下方枠部72との隙間に針金や薄板を挿入して遊技盤20に悪戯するような不正行為を効果的に防止することができる。
【0111】
さて、窓口51aの左右には吊支シャフト72bに吊り下げ支持されたガラスアッセンブリ75を固定支持枠72に固定する係止保持機構が設けられている。図13および図15では、左右枠部72L,72Rの取付面と平行な面内で上下揺動可能な第1ロックアーム78を主体とする第1係止保持機構と、左右枠部72L,72Rの支持面と平行な面内で上下揺動可能な第2ロックアーム79を主体とする第2係止保持機構との二つの形態の係止保持機構を左右枠部の上下に分けて例示している。
【0112】
第1係止保持機構は、保護フレーム53の左右に設けられた固定フランジ75bおよびロックピン75pと、これらと係脱可能に係合する第1ロックアーム78とを主要構成部材として構成される。前後の固定フランジ75bは溝間凹部53bを挟んでそれぞれ左右側方に張り出し形成されており、前後の固定フランジ75bを結んでロックピン75pが圧入固定されている。
【0113】
第1ロックアーム78は、窓枠51から後方に突出成型された支持ボス51cに嵌合して回動可能に支持される円筒状のカラー部78aと、このカラー部78aから軸直交方向に突出する板状のアーム部78b、アーム部78bに形成されてガラスアッセンブリ75のロックピン75pと係合可能な円弧形態の係止溝78p、アーム部78bの基端側に形成された操作つまみ部78m等からなり、既述したロックアーム58と同様の樹脂材料を用いて同様の成形手段で形成される。第1ロックアーム78はカラー部78aを支持ボス51cに係合させて、カラー部78aの後方からネジ84を挿通させて支持ボス51cに螺合締結することで、支持ボス51cの軸まわりに回動可能に取り付けられ、アーム部78bが上下揺動可能に支持される。
【0114】
第1ロックアーム78におけるアーム部78bは、その前後方向の厚さが溝間凹部53bの溝幅よりもわずかに小さめに設定されるとともに、アーム部78bの前後方向の配設位置は、ガラスアッセンブリ75を吊り下げ支持させて仮止めした状態における溝間凹部53bの配設位置と整合して形成されており、ガラスアッセンブリ75を吊り下げ支持させた状態で第1ロックアーム78を枠部内方に揺動させたときに、アーム先端部が切り欠き部72eを通って溝間凹部53bに嵌入し、溝間凹部53bの前後面と係合するようになっている。
【0115】
また、アーム部78bのアーム長さおよび先端部の形状は、上記のように第1ロックアーム78の先端部を溝間凹部53bに嵌入させたときに、先端面が溝間凹部53bの溝底面と滑らかに係合し、ロックピン75pに係止溝78pを係合させてアーム部78bが水平になるまで揺動させたときに、アーム先端部が前後の固定フランジ75b間に挟持されるとともに、アーム先端面が溝間凹部53bの溝底面をわずかに枠部内方に押圧してガラスアッセンブリ75を前後左右に係止保持するように形成されている。
【0116】
一方、左右の枠部に形成された第1切り欠き部72eは、ガラスアッセンブリ75を吊り下げて前方に揺動させたときの固定フランジ75bの揺動軌跡、および第1ロックアーム78の揺動軌跡に合わせて形成されており、ガラスアッセンブリ75を上方に移動させるような押圧力が作用したときに、固定フランジ75bの上端面が切り欠き部72eの開口端面に当接し、ガラスアッセンブリの上動が規制されるようになっている。これにより、ガラスアッセンブリ75が前後、左右および上下の全方向に係止保持される。
【0117】
このような構成により、ガラスアッセンブリ75を吊り下げ支持させて、左右の第1ロックアーム78をそれぞれのアーム部78bが水平になる角度位置まで揺動させたときに、アーム部先端が溝間凹部53b内に嵌入して左右内側に緩く押圧するように係合し、ガラスアッセンブリ75が前後方向および左右方向に位置決めされて取付位置に係止保持される。
【0118】
なお、第1ロックアーム78を支持ボス51cに枢支させるネジ84を締め込むことで、第1ロックアーム78による係止保持効果を高めることが可能である。また、ロックピン75pに代えて前後の固定フランジ75b,75bを結ぶロックネジを螺合させ、ロックネジを締め込んで第1ロックアーム78を前後の固定フランジ間に挟持固定するように構成してもよく、このような構成により上記係止保持の効果をさらに強固にすることも可能である。
【0119】
次に、第2係止保持機構は、保護フレーム53の左右に設けられた固定フック75fと、この固定フック75fと係脱可能に係合する第2ロックアーム79とを主要構成部材として構成される。固定フック75fは溝間凹部53bの後側に位置して左右側方に張り出し形成されており、上方に開いた係止溝を有してL字状に形成されている。
【0120】
第2ロックアーム79は、左方枠部52Lおよび右方枠部52Rの支持面にリベット締結されて回動可能に支持される円筒状のカラー部79aと、基端側にカラー部が固着されて回動軸と直交方向に延びるアーム部79b、アーム部79bの先端側に形成されて上記固定フック75fと係合可能なフック部79f、アーム部79bから左右外方に折り曲げ形成された操作つまみ部79m等からなり、所定板厚の冷間圧延鋼板等を打ち抜き、曲げ成型、並びにカシメ加工して図示する形態に形成した後所要の表面処理を施して形成され、左右枠部の支持面に上下に揺動可能にリベット締結される。
【0121】
第2ロックアーム79におけるフック部79fは、ガラスアッセンブリ75を吊り下げ支持させて仮止めした状態における固定フック75fの配設位置と整合して形成されており、ガラスアッセンブリ75を吊り下げ支持させた状態で第2ロックアーム79を後方に揺動させたときに、フック部79fが固定フック75fと相互に係合してガラスアッセンブリ75を前後方向および左右方向に係止保持可能に形成されている。
【0122】
また、左右枠部に形成された第2切り欠き部72fは、図15(A)に示すように、掛止ブラケット76の掛止フック部76bを吊支シャフト72bに当接させて係合させる高さ位置において、固定フック75fを受容し得るように形成される一方、ガラスアッセンブリ75を鉛直に吊り下げ支持させたときには固定フック75fの前面と当接して第2ロックアームのフック部79fとの間に固定フック75fを挟持固定するように形成されており、ガラスアッセンブリの係脱操作を容易化しつつ強固な固定保持が可能な構成になっている。
【0123】
さて、以上のように構成されるガラス支持機構70を利用してガラスアッセンブリ75を装着し係止保持させる場合の作用について、図15を参照しながら説明する。
【0124】
作業者は、予め扉開放保持機構40によりガラス扉5を例えば90度の開放角度に固定保持させるとともに、第1ロックアーム78および第2ロックアーム79を回動させてアーム部78b,79bを上方に起立させ、固定フランジ75bおよび固定フック75fの揺動軌跡の外側に待避させておき、把持ハンドル部76mを把持してガラスアッセンブリ75をガラス扉5の背面位置まで運搬する。
【0125】
次いで、把持ハンドル部77mを利用してガラスアッセンブリ75を持ち上げるとともに保護フレーム53の下縁に手を添えてガラスアッセンブリをやや前傾姿勢に支持し、固定支持枠72の背面側からガラスアッセンブリ75の上部を斜めに枠内に挿入する。そして、図15(A)に示すように、掛止ブラケットの掛止フック部76bを吊支シャフト72bに当接させ、ガラスアッセンブリ75を斜め前方に下動させて掛止フック部76bを吊支シャフト72bに嵌合接続させてガラスアッセンブリ75を支持させる。
【0126】
前述したように、左右枠部72L,72Rの内面間隔は、掛止ブラケットの外形幅寸法よりもわずかに大きめに形成されており、上記のように掛止ブラケット76を吊支シャフト72bに嵌合接続させることで、ガラスアッセンブリ75の上辺部が左右方向に位置決めされる。またこのように嵌合接続させることでガラスアッセンブリ75の荷重の大部分が掛止ブラケット76および吊支シャフト72bからなる吊掛機構に支持され、前方に揺動しようとするガラスアッセンブリ75を軽く支えるだけの軽作業で以降の装着作業を進めることができる。
【0127】
作業者はガラスアッセンブリ75を支える支持力を緩めてガラスアッセンブリを静かに前方に揺動させる。このとき保護フレーム下辺の仮止め係合辺部53gが仮止めフック77の受容面77dに当接し、この受容面77dを押し下げるように斜面上を滑ってアーム部77bを下方に弾性変形させる。そして、仮止め係合辺部53gが下方枠部72Uの支持面と当接するまで揺動されたときに、仮止め係合辺部53gの下端面との係合が解除され、下方に弾性変形していたアーム部77bが上方に自己復帰して係止部77cが仮止め係合辺部53gの背面と係合し、仮止め係合辺部53gを下方枠部72Uと係止部77dとの間に挟持するように係止保持する。
【0128】
そして、このようにガラスアッセンブリ75が仮止め支持されると、後方への押圧力に抗してガラスアッセンブリ75が窓口51aの背後を覆う取付位置に仮止めされ、作業者が保護フレーム53から手を離してもガラスアッセンブリ75が倒れ出てきたり、ガラスアッセンブリ75が固定支持枠72から脱落したりするようなことがなく、作業者は保護フレーム53から両手を離して次の作業に移ることができる。
【0129】
また、ガラスアッセンブリ75が仮止め支持されると、保護フレーム53の左右の固定フランジ75bが左右枠部72L,72Rの第1切り欠き部72e内に進入して第1ロックアーム78と係合可能に位置決め配設され、固定フック75fが第2切り欠き部72f内に進入して第2ロックアーム79と係合可能に位置決め配設される。
【0130】
そこで、作業者は上向きに起立待避させていた左右の第1ロックアーム78を操作つまみ部78mを利用して支持ボス51cまわりに回動させ、アーム部78bの先端部を保護フレームの溝間凹部53bに嵌入させる。このとき、アーム部先端面が溝間凹部53bの溝底面と滑らかに係合し、アーム部78bが水平になるまで揺動させたときに、アーム先端部が前後の固定フランジ75b間に挟持されるとともに、左右のアーム先端面がそれぞれ溝間凹部53bの溝底面をわずかに枠部内方に押圧してガラスアッセンブリ75を左右から挟み込むように係止し、ガラスアッセンブリ75を前後左右に位置決めして固定保持する。またこのとき固定フランジ75bが左右枠部の切り欠き部52e内に位置して係止され、ガラスアッセンブリ75の上動が規制される。こうしてガラスアッセンブリ75が前後、左右および上下の全方向に係止保持される。
【0131】
また、作業者は上向きに起立待避させていた左右の第2ロックアーム79を操作つまみ部79mを利用して回動させ、先端のフック部79fを固定フック75fに係合させる。これにより固定フック75fが第2切り欠き部72fとフック部79fとの間に挟持固定され、ガラスアッセンブリ75が前後左右方向に係止保持される。
【0132】
こうしてガラスアッセンブリ75が第1ロックアーム78、第2ロックアーム79に係止保持されると、保護フレーム53の下辺と下方枠部72Uの支持面との間が前方の支持片部53eと後方の延出片部53fとにより隙間なく閉鎖され、窓口51aの前面側から保護フレーム53と下方枠部72との隙間に針金や薄板を挿入して遊技盤20に悪戯するような不正行為を効果的に防止する。
【0133】
そして、以上のようにしてガラスアッセンブリ75が固定支持枠72に前後、左右、および上下に位置決め固定されると、前方のガラス板54が窓口開口との間に隙間なく配設され、ガラスアッセンブリ75が窓枠51に強固に固定保持される。
【0134】
従って、以上説明したようなガラス支持機構70によっても、前述したガラス支持機構50と同様に、ガラス板54の装着時のみならずガラスアッセンブリ75の運搬時や着脱作業時等においてもガラス板が機械的損傷から保護される。また、一体化されたガラスアッセンブリ75がガラス扉5の背面側から着脱可能に支持されるため、前後2枚のガラス板54を一工程で窓枠51に着脱させることができるとともに、低い作業位置でガラス板の着脱作業を行うことができ、背の低い作業者や非熟練作業者であっても容易かつ安全にガラス板の着脱作業を行うことができる。また、掛止ブラケット76の中央部に把持ハンドル部76mが形成されているため、ガラスアッセンブリ75を片手で手持ち運搬し、また着脱作業に利用することができ、両手作業の問題や清掃作業の問題を解決することができる。
【0135】
さらに、ガラス支持機構70では、掛止ブラケット76の掛止フック部76bを吊支シャフト72bに嵌合連結させた後は、ガラスアッセンブリ75の揺動を軽く支えるだけの軽作業で以降の装着作業を進めることができるため、ガラスアッセンブリ75の荷重を支持しながら位置合わせをしたり、片手でガラスアッセンブリ75を支えながら固定操作する等の必要がなく、ガラス板の着脱作業を全体的に容易化して作業性が良好なガラス支持機構を構成することができる。
【0136】
なお、実施例では、第1ロックアーム58を主体して構成される係止保持機構を窓口51aの左右下方に設け、第2ロックアーム79を主体として構成される係止保持機構を窓口51aの上方に設けた例を示したが、これら二つの係止保持機構の配設位置は上下逆であってもよく、またいずれか一方の係止保持機構を設ける構成であってもよい。また実施例では吊支シャフト72bを左右枠部にリベット締結した例を示したが、図13中に二点鎖線で付記するように上方に開く吊支溝72cを形成して吊支シャフト72bを吊り下げ支持させ、あるいは吊支シャフト72bの両端にネジ部を形成して吊り下げ支持させた吊支シャフトを左右枠部72L,72Rにナット締結させるように構成してもよい。
【0137】
次に、第3実施例のガラス支持機構90について、図16を参照しながら説明する。ここで、図16はガラス支持機構90における吊掛機構および係止保持機構を主として示す背面図である。なお窓枠51や保護フレーム53等の構成は既述したガラス支持機構50,70と同様であるため同様の構成部材に同一番号を付して重複説明を省略し、また窓口51aの左右に配設される係止保持機構は既述したいずれの係止保持機構を用いてもよいため記載を省略して、既述したガラス支持機構と異なる吊掛機構及び係止保持機構の構成を中心に簡潔に説明する。
【0138】
本実施例に示す吊掛機構は、保護フレーム53の上部にネジ固定される掛止ブラケット91、掛止ブラケット91に回動可能に係合される掛止シャフト92、固定支持枠72における左右枠部72L,72R(または、固定支持枠52における左右枠部52L,52R。以下同様)の支持面上端に形成された吊支溝72c(図13を参照)などからなり、掛止シャフト92にガラスアッセンブリ95を片手で手持ち運搬可能な把持構造が形成されて構成されている。
【0139】
掛止ブラケット91は、保護フレーム53の前後方向厚さと略同一の板幅で左右方向に延びるプレート部91a、プレート部が切り起こされて上方に突出する左右2カ所のフランジ部91bを主体として構成され、固定支持枠72と同様の金属材料を用いて同様の加工手段で形成される。またプレート部91aは、既述した各掛止ブラケットのプレート部と略同様に保護フレーム53の上部を取り囲むコの字状に形成され、プレート部91aを保護フレーム53の上部に係合させて、各辺に形成されたサラモミ孔を通してネジ受容穴53hにサラコネジ63を螺合締結させることで、保護フレーム53の上部に固定される。
【0140】
プレート部91aから上方に突出する左右のフランジ部91bには、掛止シャフト92の軸部外径に合わせた軸支孔が形成されており、左右の軸支孔を通して掛止シャフト92を軸支させることで、掛止シャフト92を軸まわりに回動自在に支持し得るようになっている。
【0141】
掛止シャフト92は、所定外径を有して左右に延びるシャフト部92aと、このシャフト部92aの左右端部が左右枠部52L,52Rの支持面間隔(左右の枠部の内面間隔)に合わせて小径に段落としされて形成されたショルダ部92b、シャフト部が段落としされてシャフト部よりも小径に形成された支軸部92c、支軸部92cの両端部に形成されたネジ部、シャフト部92aの中間領域がクランク状に折り曲げられて形成された把持ハンドル部92mなどを主体として構成され、既述した掛止シャフト57と同様の金属棒材を用いて同様の加工手段により形成される。
【0142】
掛止シャフト92の左右のシャフト部92aには、フランジ部91bの形成位置と整合してスナップリング溝が形成されており、一方の支軸部92c、例えば図16における左側フランジ部の支軸孔に左端側の支軸部を挿通させ、折り返し右側フランジ部の支軸孔に右側の支軸部を挿通させたうえ、掛止シャフトを中央に位置させ、左右フランジ部の両外側に位置するスナップリング溝にスナップリング93を嵌着させることで、掛止シャフト92が掛止ブラケット91にラジアル方向にのみ回動自在に軸支される。
【0143】
こうして軸支された掛止シャフト92は、左右のフランジ部91b,91bを挟持するようにシャフト部92aに嵌着された左右のスナップリング93,93の作用によりスラスト方向(左右方向)への移動が規制され、掛止シャフト両端のショルダ部92b,92bおよび支軸部92c,92cがガラスアッセンブリ95に対して左右対称かつ所定の高さ位置に配設される。なお、上記のような嵌着形態のスナップリング93に代えて左右のシャフト部にカシメ圧着形態の係止リングを固着させて掛止シャフト92を支持させる形態としてもよい。
【0144】
一方、左右枠部72L,72Rの支持面上端には、掛止シャフト92の支軸部92cを受容して係合支持可能なU字状の吊支溝72cが上方に開いて形成されている。吊支溝72cの溝幅は、上端の開口部で支軸部92cの外径よりも大きく、下端の溝底部で支軸部92cの外径と同一径の半円弧状に形成され、その溝底部の形成位置は、掛止シャフト92を係合支持させたときに、掛止シャフト92に吊り下げ支持されたガラスアッセンブリ95が窓口51aの背後を覆う適正な取付位置に配設され、ナット94を締め込むことで掛止シャフト92を固定可能になっている。
【0145】
また、上記のように掛止ブラケット91および掛止シャフト92が取り付けられる保護フレーム53の上辺に対して、保護フレーム53の下辺には、下方に突出して左右に延びるリブ状の支持辺部53eおよび延出片部53fが形成され、その下方には吊掛機構に吊り下げ支持されたガラスアッセンブリ95を取付状態で固定するロックレバー96が設けられている。
【0146】
ロックレバー96は、既述したロックレバー59と同様に、窓枠51から後方に突出して成型された支持ボス51d(図12を参照)に嵌合して軸周りに回動可能に支持される円筒状のカラー部96aと、このカラー部96aからダイヤピンないしウィングノブ状に軸直交方向に突出する係止片部96cからなり、既述したロックレバー59と同様の樹脂材料を用いて同様の加工手段により形成される。ロックレバー96はカラー部96aを支持ボス51dに係合させて、カラー部96aの後方からネジ97を挿通させて支持ボス51dに螺合締結することで、支持ボス51dの軸まわりに回動可能に取り付けられ、係止片部96cが回動可能に支持される。
【0147】
ここで、係止片部96cの形成位置は、ガラスアッセンブリ95を吊り下げて延出部53fが下方枠部72U支持面の後端縁部に当接するように支持させたときに、係止片部96cの前面(係止面)の配設位置が延出片部53fの背面の配設位置と前後方向に一致するように設定されている。一方、延出辺部53fには、係止辺部96が鉛直上下方向を向く回動角度位置にあるときにのみ、ロックレバー96を前後に挿通させ得るレバー溝53iが形成されている。このため、係止辺部96cを上下に位置させた状態で、ガラスアッセンブリ95を前後に揺動させて着脱させることができ(図16における右側のロックレバーを参照)、またガラスアッセンブリ95を吊り下げ支持させてロックレバー96を回動操作することで係止片部96cがレバー溝53iの周囲の延出片部53fと係合して(図16における左側のロックレバーを参照)、ガラスアッセンブリ95を鉛直下方に垂下させた取付位置に係止保持可能になっている。
【0148】
なお、ロックレバー96は、ガラスアッセンブリ95を係止保持させた状態でカラー部96aの後端が後方の保護シート面53tよりも後方に突出しないように構成されており(図12に記載したロックレバー59を参照)、ロックレバー96と対峙する遊技盤や収容枠等に影響を与えないコンパクトな構成になっている。
【0149】
以上のように構成されるガラス支持機構90にあっては、作業者は既述したと同様に予めガラス扉5を例えば90度の開放角度に固定保持させるとともに、ロックアーム96を回動させて係止辺部96cが鉛直上下方向を向く回動角度位置に待避させておき、把持ハンドル部92mを把持してガラスアッセンブリ95をガラス扉5の背面位置まで運搬する。
【0150】
次いで、把持ハンドル部77mを利用してガラスアッセンブリ95持ち上げるとともに保護フレーム53の下縁に手を添えてガラスアッセンブリをやや前傾姿勢に支持し、固定支持枠72の背面側からガラスアッセンブリ95の上部を斜めに枠内に挿入する。そして、ガラスアッセンブリ95を緩やかに下動させて掛止シャフト92両端の支軸部92cを左方枠部72Lおよび右方枠部72Rの吊支溝72cに進入させ、支軸部92cを吊支溝72cの溝底面に係合させてガラスアッセンブリ95を支持させる。
【0151】
ここで、掛止シャフト92の左右端部には左右枠部の内面間隔に合わせて段付き加工されたショルダ部92bが形成されており、左右の支軸部92cを吊支溝72cに係合させることにより、ガラスアッセンブリ95が上下および左右方向に位置決めされる。またこのようにして左右の支軸部92cを吊支溝72cに係合させて支持させることで、ガラスアッセンブリ95の荷重の大部分が掛止ブラケット91、掛止シャフト92および左右の吊支溝72cからなる吊掛機構に支持され、作業者は重力に従って前方に揺動しようとするガラスアッセンブリ95を軽く支えるだけの軽作業で以降の装着作業を進めることができる。
【0152】
作業者はガラスアッセンブリ95を支える支持力を緩めてガラスアッセンブリを静かに前方に揺動させ、ガラスアッセンブリ95が窓口51aの背後を覆って鉛直に吊り下げ支持される取付位置まで揺動させる。このとき、保護フレーム下辺の支持辺部53eが下方枠部72Uの支持面に支持されるとともに、延出辺部53fが支持面の後端縁部に当接してガラスアッセンブリ95が鉛直に垂下した取付位置に吊り下げ支持される。この状態では作業者が保護フレーム53から手を離してもガラスアッセンブリが倒れ出てきたり、掛止シャフト92と吊支溝72cとの係合が外れてガラスアッセンブリが脱落したりするようなことがなく、作業者は保護フレーム53から両手を離して次の作業に移ることができる。
【0153】
そこで、作業者は鉛直上下方向の回動角度に待避させていたロックアーム96を支持ボス51cまわりに回動させ、係止辺部96cをレバー溝53iの周囲の延出片部53fに係合させる。これにより、保護フレームの延出片部53fが係止片部59cと下方枠部72Uの支持面との間に挟持されガラスアッセンブリ95が取付位置に係止保持される。
【0154】
次いで、作業者は支軸部92c両端のネジ部に螺合されたナット94を締め込み、シャフト部両端のショルダ部92bとナット94との間に左右枠部72L,72Rを挟み込むようにして掛止シャフト92を固定する。既述したように、支持シャフト92の左右のショルダ部92bは左右枠部72L,72Rの支持面間隔に合わせて形成されているため、上記のように左右のナット94を締め込んでも左右枠部を引き込んで変形させるようなことがなく、支持シャフト92を強固に固定させることができる。また、このように固定された支持シャフト92は、左方枠部72Lの支持面と右方枠部72Rの支持面とを適正な間隔に保持して連結させ、左右の枠部に作用する外力に抗して固定支持枠を補強する補強杆としても機能する。なお、ナット94に代えてローレットナットや蝶ナット等を用いる構成としてもよい。
【0155】
そして、以上のようにしてガラスアッセンブリ95が固定支持枠72に係止保持されると、前方のガラス板54が窓口開口との間に隙間なく配設されるとともに、保護フレーム53の下辺と下方枠部72Uの支持面との間が前方の支持片部53eと後方の延出片部53fとにより隙間なく閉鎖され、窓口51aの前面側から針金や薄板を挿入して遊技盤20に悪戯するような不正行為を効果的に防止することができる。
【0156】
なお、窓口51aの左右には、既述した各ロックアーム58,78,79等いずれの係止保持機構を設けることもできるが、図16中に二点鎖線で付記するように、保護フレーム53における左右辺にローレットネジ98を螺合させるとともに、左右枠部72L,72Rにローレットネジの揺動軌跡に合わせて後方に開くネジ受容溝72dを形成し、ローレットネジ98を締め込むことで、ガラスアッセンブリ95を固定させるように固定支持機構を構成してもよい。
【0157】
従って、以上説明したようなガラス支持機構90によっても、既述したガラス支持機構50,70と同様に、ガラス板の着脱作業を容易化して容易かつ安全にガラス板54の着脱作業を行うことができるとともに、ガラス板の着脱作業を全体的に容易化して作業性が良好なガラス支持機構を構成することができる。また、掛止シャフト92の中央部に把持ハンドル部92mが形成されているため、ガラスアッセンブリ95を片手で手持ち運搬し、また着脱作業に利用することができ、両手作業の問題や清掃作業の問題を解決することができる。
【0158】
さらに、ガラス支持機構90では、掛止シャフト92を吊支溝72cに係合させるだけでガラスアッセンブリ95が上下左右方向に位置決めされ、以降はガラスアッセンブリの揺動を軽く支えるだけの軽作業で以降の装着作業を進めることができるため、ガラスアッセンブリの荷重を支持しながら位置合わせをしたり、片手でガラスアッセンブリを支えながら固定操作する等の必要がなく、ガラス板の着脱作業を全体的に容易化して作業性が良好なガラス支持機構を構成することができる。
【0159】
なお、以上ではガラス支持機構の実施例ごとに吊掛機構、仮止め機構、係止保持機構の説明を行ったが、これらの各機構は適宜組み合わせを変更して適用可能であることはいうまでもなく、各機構の配設位置を上下変更しあるいは仮止め機構を左右辺に設ける等適宜変更して適用することも可能である。また、以上各実施例においてはパチンコ機のガラス扉に本発明のガラス支持機構を適用した場合について説明したが、本発明は必ずしも開閉可能な扉状の枠体に取り付けるものでなくてもよく、またパチンコ機に限らずガラス板を透視して遊技を行う遊技機、例えばアレンジボール機や、雀球遊技機、パチスロ機、アーケードゲーム機などに対しても同様に適用し同様の効果を得ることができる。
【0160】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、遊技盤を保持する枠部材の前面側に横開き開閉可能に取り付けられた窓枠とこの窓枠の背面側にガラス保持手段を介して窓口開口を塞ぐように取り付けられた少なくとも前後2枚のガラス板とを有してなるガラス扉を備え、ガラス扉が遊技盤の前面を覆うように閉鎖された状態でガラス板を通して遊技盤を透視させ遊技を行う遊技機において、ガラス保持手段に、前後のガラス板の外周縁部と係合して一体のガラスアッセンブリを形成させる保護部材と、窓枠の上部に配設された吊支部材および保護部材の上部に配設されて吊支部材と係脱可能な掛止部材を有してガラスアッセンブリを窓口の背後で前後傾動可能に吊り下げ支持する吊掛機構とを備え、掛止部材を吊支部材に係合させてガラスアッセンブリを吊り下げ支持させることで、ガラスアッセンブリが窓口を塞ぐ取付位置に位置して配設されるように構成するとともに、吊掛機構における掛止部材にガラスアッセンブリを片手で手持ち運搬可能な把持構造を形成してガラス支持機構を構成する。
【0161】
このため、外周部が保護された前後2枚のガラス板を一工程で窓枠に着脱させることができるうえ、窓枠の背面側から低い作業位置でガラスアッセンブリの着脱作業を行うことができ、背の低い作業者や非熟練作業者であっても容易かつ安全にガラス板の着脱作業を行うことができる。また、また掛止部材に形成された把持構造を利用してガラスアッセンブリを片手で手持ち運搬することができるため、新たに把持のための部材等を追加して設けることなく両手作業による作業性の問題や油脂等付着による清掃作業の問題等を解決して作業効率や生産性を高めたガラス支持機構を提供することができる。さらに、ガラスアッセンブリを吊り下げ支持させた後は前後方向への揺動を軽く支えるだけの軽作業で以降の装着作業を進めることができるため、ガラスアッセンブリの荷重を支持しながら位置合わせをしたり、片手でガラスアッセンブリを支えながら固定操作する等の必要がなく、ガラス板の着脱作業を全体的に容易化して作業性が良好なガラス支持機構を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガラス支持機構を備えた遊技機の一例として示すパチンコ機の正面図である。
【図2】ガラス扉と上球皿とを開放した状態のパチンコ機の正面図である。
【図3】ガラス扉を開放した状態で前枠の前方斜め上方から見た扉開放保持機構の分解斜視図である。
【図4】ガラス扉を開放保持させた状態の扉開放保持機構の平面図である。
【図5】ガラス扉を開放保持させた状態の扉開放保持機構の背面図である。
【図6】ガラス扉を閉鎖した状態のパチンコ機の平断面図である。
【図7】ガラスアッセンブリを取り外して分離させた状態で第1実施例のガラス支持機構の概要構成を略示する全体図(背面図)である。
【図8】第1実施例のガラス支持機構の主要部を分解状態で示す斜視図である。
【図9】第1実施例のガラス支持機構における吊掛機構および下方の係止保持機構を主として示す背面図である。
【図10】第1実施例のガラス支持機構における右側方の係止保持機構を示す背面図である。
【図11】第1実施例のガラス支持機構における右側方の係止保持機構を示す平断面図である。
【図12】第1実施例のガラス支持機構の作用を示す説明図であって、(A)図は吊掛機構を利用してガラスアッセンブリを固定支持枠に係合支持させる過程を示す側面図、 (B)図は吊り下げ支持させたガラスアッセンブリを係止保持機構により係止させた状態を示す側面図である。
【図13】第2実施例のガラス支持機構の主要部を分解状態で示す斜視図である。
【図14】第2実施例のガラス支持機構における吊掛機構および仮止め機構を主として示す背面図である。
【図15】第2実施例のガラス支持機構の作用を示す側面図であって、(A)図は吊掛機構を利用してガラスアッセンブリを固定支持枠に係合支持させる過程を示す側面図、 (B)図は吊り下げ支持させたガラスアッセンブリを係止保持機構により係止させた状態を示す側面図である。
【図16】第3実施例のガラス支持機構における吊掛機構および仮止め機構を主として示す背面図である。
【符号の説明】
PA 遊技領域
PM パチンコ機
1 外枠
2 前枠(2a 収容枠、2b 遊技補助盤、2c )
3a,3b ヒンジ部材
4 施錠装置
5 ガラス扉
6 上球皿
7 ヒンジ機構(7a 上部ヒンジ機構、7b 中間ヒンジ機構、7c 下部ヒンジ機構)
8 下球皿
9 操作ハンドル
10 打球発射装置
11 発射レール
12 ファール球回収経路
13 スピーカ
14 通出口
15 通出樋
16 ロック機構
17 庇部
(17a,17b 開放保持突起)
20 遊技盤
40 扉開放保持機構
(40A 第1開放保持機構、40B 第2開放保持機構)
41 係止金具
(41a 保持杆部、41b 旋回軸部、41c 係止孔部)
42 ネジ
46 固定金具
(46a アーム部、46b 揺動軸部、46c 係合溝部)
47 ネジ
48 ネジ
50 ガラス支持機構(第1実施例)
51 窓枠
(51a 窓口、51b ボス、51c 支持ボス、51d 支持ボス、51e支持ボス)
52 固定支持枠
(52U 下方枠部、52L 左方枠部、52R 右方枠部、
52T 吊支ブラケット、52a プレート部、52b 吊支フック部、
52e 切り欠き部、52h 支持孔部)
53 保護フレーム
(53a ガラス溝、53b 溝間凹部、53c ネジボス、53d リブ、
53e 支持辺部、53f 延出辺部、53g 仮止め係合辺部、
53h ネジ受容穴、53i レバー溝、53s 前方の保護シート面、
53t 後方の保護シート面)
54 ガラス板
55 ガラスアッセンブリ
(55b アーム係合片、55c 突起係合孔、55s 位置決め突起)
56 掛止ブラケット
(56a プレート部、56h サラモミ孔)
57 掛止シャフト
(57a 基部、57b 支軸部、57m 把持ハンドル部)
58 ロックアーム
(58a カラー部、58b アーム部、58c 係止突起、
58m 操作つまみ部)
59 ロックレバー
(59a カラー部、59c 係止片部、59m 指掛け部)
61 リベット
62 スナップリング
63 サラコネジ(63′ ナベコネジ)
64 ネジ
65 ネジ
70 ガラス支持機構(第2実施例)
72 固定支持枠
(72U 下方枠部、72L 左方枠部、72R 右方枠部、
72b 吊支シャフト、72c 吊支溝、72d ネジ受容溝、
72e 第1切り欠き部、72f 第2切り欠き部)
75 ガラスアッセンブリ
(75b 固定フランジ、75f 固定フック、75p ロックピン)
76 掛止ブラケット
(76a プレート部、76b 掛止フック部、76m 把持ハンドル部)
77 仮止めフック
(77a 固定部、77b アーム部、77c 係止部、77d 受容面)
78 第1ロックアーム
(78a カラー部、78b アーム部、78p 係止溝、
78m 操作つまみ部)
79 第2ロックアーム
(79a カラー部、79b アーム部、79f フック部、
79m 操作つまみ部)
82 リベット
84 ネジ
90 ガラス支持機構(第3実施例)
91 掛止ブラケット
(91a プレート部、91b フランジ部)
92 掛止シャフト
(92a シャフト部、92b ショルダ部、92c 支軸部、
92m 把持ハンドル部)
93 スナップリング
94 ナット
95 ガラスアッセンブリ
96 ロックレバー
(96a カラー部、96b 係止片部)
97 ネジ
98 ローレットネジ

Claims (1)

  1. 遊技盤を保持する枠部材の前面側に、前後に開口する窓口を有して横開き開閉可能に取り付けられた窓枠とこの窓枠の背面側にガラス保持手段を介して前記窓口を塞ぐように取り付けられた少なくとも前後2枚のガラス板とを有してなるガラス扉を備え、前記ガラス扉が前記遊技盤の前面を覆うように閉鎖された状態で前記ガラス板を通して前記遊技盤を透視させ遊技を行う遊技機において、
    前記ガラス保持手段には、
    前記前後のガラス板の外周縁部と係合して当該前後のガラス板を所定の間隔をおいて保持し一体のガラスアッセンブリを形成させる保護部材と、
    前記窓枠の上部に配設された吊支部材および前記保護部材の上部に配設されて前記吊支部材と係脱可能な掛止部材を有し、前記掛止部材を前記吊支部材に係合させた係合状態において前記ガラスアッセンブリを前記窓口の背後で前後傾動可能に吊り下げ支持する吊掛機構とを備え、
    前記掛止部材には、前記ガラスアッセンブリを片手で手持ち運搬可能な把持構造が形成され、
    前記掛止部材を前記吊支部材に係合させて前記ガラスアッセンブリを吊り下げ支持させることで、前記ガラスアッセンブリが前記窓口を塞ぐ取付位置に位置して配設されることを特徴とする遊技機のガラス支持機構。
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