JP2004141163A - 発酵処理物及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ミネラルを多量に含有し抗酸化活性や肥満抑制作用を有する優れた天然資源の開発を目的とし、その硬さのため食品や、食品素材として利用されていなかったモモタマナについて、食品や、食品素材としての有効利用を図り、植物を発酵処理することにより、食感や食味を改善し、優れた抗酸化活性や生体内NO産生抑制活性を有し、炎症や循環器系疾患、癌等の治療に有効であり、アミラーゼ阻害活性を保持することにより肥満抑制作用を有する発酵処理物やその製造方法、発酵処理物を含有する食品や、食品素材を提供する。
【解決手段】モモタマナ(Terminalia catappa)の葉を発酵させて得られ、ケルセチンが含有される。発酵には、乳酸菌、乳酸菌と酵母、乳酸菌と枯草菌、又は乳酸菌と酵母と枯草菌が用いられることが好ましく、ラクトバシルス・プランタリム、ストレプトコッカス・サーモフィルス、バシルス・ズブチルスの混合菌が用いられることが好ましい。

Description

 本発明は、街路樹等に利用されているモモタマナの葉を、乳酸菌、酵母、枯草菌等により発酵させることで、優れた抗酸化活性や血糖値上昇抑制効果や肥満抑制効果や、生体内NO産生抑制活性を有する発酵処理物やその製造方法、これを含有する食品素材や食品に関する。
 モモタマナ(Terminalia catappa)はシクンシ科(Combretaceae)に属し、熱帯から亜熱帯にかけて植生する高木で、種子は海流によって散布され、沖縄では街路樹として広く利用されている。モモタマナの種子はアーモンドに似た風味があり食用されているが、種子以外の部分、例えば、25cm程度にもなる葉は皮革質であり食用には用いられてはいない。
 また、モモタマナを灰化して水や海水等で抽出した抽出物を、食品の殺菌・抗菌用としての日持向上剤(例えば、特許文献1参照。)や、食塩の代替え用としての植物ミネラル塩(例えば、特許文献2参照。)として使用することが知られている。しかしながら、この食品用殺菌剤等は灰化処理をして食品に適用されるものであり、皮革質のモモタマナの生葉あるいは乾燥葉を、食品や食品素材として活用することは全く考えられていなかった。
 一方、哺乳類の細胞内において、一酸化窒素(NO)は重要な作用を有することが分かっている。NO合成酵素(nitric oxide synthetase、NOS)の触媒作用によってL−アルギニンからL−シトルリンとNOが産生される。ここで、NOSは、恒常型(constitutive NOS、cNOS)と誘導型(inducible NOS、iNOS)に分類され、cNOSは、血管内皮細胞や胃粘膜細胞において恒常的に低濃度のNOを産生する恒常型触媒作用を有し、他方、iNOSは、マクロファージや好中球などの炎症に関与する細胞、肝細胞や血管平滑筋において、リポポリサッカライド(LPS)、サイトカイン又は病原体等の刺激によって活性化されて非恒常的に多量のNOを産生する誘導型触媒作用を有する。例えば、生体内のマクロファージが病原体からの刺激を受けると、iNOSの発現量が増加し、L−アルギニンからNO産生が促進されることが明らかにされている。産生されたNOは、腫瘍細胞のミトコンドリア系内の電子伝達系酵素に作用してその活性を阻害し(免疫応答調節作用)、感染を阻害する。生体内でのNOの他の有効な作用としては、血管を弛緩させ血圧低下させたり、あるいは多核白血球や血小板の接着を阻止して血小板の凝集を妨ぐことが挙げられる。
 しかしながら、腎炎、肝障害や潰瘍性大腸炎、または慢性関節リウマチ、更にはアレルギー性疾患等の炎症性疾患によって、マクロファージから高濃度のNOが産生されると、NOによって周辺組織が傷害され、自己免疫現象と類似の症状が発現することがあり、例えば、敗血症を患っている場合には、大量のNOの産生により心筋収縮力によるショック症状(敗血症性ショック)が引き起こされる等、別の疾患の発症を誘発することもある。NOの過剰産生による組織や細胞の傷害、又は誘発される疾患の発現を防ぐため、NOが有効な濃度で生体内に存在するようにNOの産生を抑制する必要がある場合がある。このため、NOの産生に関与するNOSの作用を阻害するNOS阻害剤や、NO産生抑制剤の開発が進められており、代表的なNOS阻害剤としては、NG−モノメチル−L−アルギニン(L−NMMA)やNG−ニトロ−L−アルギニンメチルエステル(L−NAME)等のL−アルギニン誘導体(ここで、NGは、グアニジノ基のN原子にニトロ基などが付いていることを表す。)等、基質であるL−アルギニンの構造式と類似の構造式を有する化合物が挙げられる。iNOS誘導阻害剤としては、コルチコステロイドやセリン、システイン・プロテアーゼ阻害剤等があり、あるいは天然物由来のiNOS誘導阻害に基づくNO産生抑制作用を有する、月桂樹由来セスキテルペンのコスツノライド(costunolide)やデヒドロコスツラクトン(dehydrocostus lactone)(例えば、非特許文献1参照。)、ルバーブ由来スチルベンのルハポンチゲニン(rhapontigenin)、ピシアタンノール(piceatannol)、レスベラトロール(resveratrol)(例えば、非特許文献2参照。)、タクシャ由来トリテルペンのアリソール(alisol)F(例えば、非特許文献3参照。)等も報告されている。
特開2000−135074号公報 特開2000−4823号公報 Matsuda H., Kageura T., Toguchida I., UedaH., Morikawa T.,      Yoshikawa M.著 Life Sciences, 66巻, p. 2151−2157、2000年 Matsuda H., Kageura T., Morikawa T., Toguchida I., Harima S.,      Yoshikawa M.著Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters, 10巻,      p. 323−327、2000年 Matsuda H., Kageura T., Toguchida I., Murakami T., Kishi A.,     Yoshikawa M.著Bioorganic&Medicinal Chemistry Letters, 9巻,      p. 3081−3086、1999年
 本発明の課題は、抗酸化活性や血糖値上昇抑制作用を有する成分を含有する優れた天然資源の開発を目的とし、その硬さのため、食品や食品素材として利用することは考えるに至らなかったモモタマナの、食品や食品素材としての有効利用を図り、植物を発酵処理することにより、食感や食味を改善し、優れた抗酸化活性、血糖値上昇抑制作用や、肥満抑制作用を有する発酵処理物やその製造方法、発酵処理物を含有する食品素材や食品を提供することにある。
 本発明者らは、抗酸化活性作用等を有する有効成分を含有する優れた天然資源の開発のため、沖縄に自生する植物について、食材として利用されていない植物の有効利用を図る研究を行ない、アミラーゼ阻害活性や、抗酸化活性を有する成分を、葉に含有するグアバについて、発酵させた葉の薬効が増進されつつ渋味やえぐ味が抑制され食味が改善されることを見い出し、発酵させたグアバの葉を含む発酵食材を既に開発し(特願2001−63142号)、更に、ニガナ等のキク科植物の葉やシークワーサー等のミカン科植物の外果皮を乳酸菌等により発酵処理すると、食味が向上され、摂取しやすくなると共に、抗酸化性を有する有効成分のケルセチンの含量の増加に伴い抗酸化作用が増加し、血圧上昇抑制作用が強化されることを見い出し、乳酸発酵処理物等を開発した(特願2002−236155号)。本発明者らはミネラルを多く含有しながらその利用が十分にされていない植物について鋭意研究を重ね、沖縄で街路樹としてよく見られるモモタマナを研究の対象として選択し、モモタマナの葉等を乳酸菌等を用いて発酵させることにより得られる発酵処理物が発酵前には含有されないケルセチンを含有し、優れた抗酸化活性を有することを見い出し、本発明を完成するに至った。
 すなわち本発明は、アミラーゼ阻害活性が保持されたモモタマナ(Terminalia catappa)の葉の発酵処理物であって、ケルセチンが含有されることを特徴とする発酵処理物(請求項1)に関し、好ましくは、生体内NO産生抑制活性が、未発酵処理モモタマナの葉に比して上昇していることを特徴とする請求項1記載の発酵処理物(請求項2)や、モモタマナの葉が0.1〜3mmの粒径を有する乾燥葉であることを特徴とする請求項1又は2記載の発酵処理物(請求項3)や、乳酸菌、乳酸菌と酵母、乳酸菌と枯草菌、又は乳酸菌と酵母と枯草菌により発酵させて得られることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の発酵処理物(請求項4)や、乳酸菌が、ストレプトコッカス属(Storeptococcus)、ラクトバシルス属(Lactobacillus)、ロイコノストック属(Leuconostoc)、ペディオコッカス属(Pediococcus)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)又はテトラジェノコッカス属(Tetragenococcus)のいずれかに属することを特徴とする請求項4記載の発酵処理物(請求項5)や、ストレプトコッカス属に属する菌が、ストレプトコッカス・サーモフィルス(S. thermophilus)であることを特徴とする請求項5記載の発酵処理物(請求項6)や、ラクトバシルス属に属する菌が、ラクトバシルス・プランタリム(L. plantarum)、ラクトバシルス・デルブリッキ(L. delbruckii)、ラクトバシルス・ペントサス(L. pentosus)又はラクトバシルス・カセイ(L. casei)のいずれかに属することを特徴とする請求項5記載の発酵処理物(請求項7)や、テトラジェノコッカス属に属する菌が、テトラジェノ・ハロフィルス(T. halophilus)であることを特徴とする請求項5記載の発酵処理物(請求項8)や、酵母が、カンジダ属(Candida)又はサッカロマイセス属(Saccharomyces)に属することを特徴とする請求項4記載の発酵処理物(請求項9)や、カンジダ属に属する菌が、カンジダ・ビルサチルス(C. versatilis)であることを特徴とする請求項9記載の発酵処理物(請求項10)や、サッカロマイセス属に属する菌が、サッカロマイセス・セレビシアエ(S. cerevisiae)であることを特徴とする請求項9記載の発酵処理物(請求項11)や、枯草菌が、バシルス・ズブチルス(B. subtilis)であることを特徴とする請求項4記載の発酵処理物(請求項12)や、ラクトバシルス・プランタリム、ストレプトコッカス・サーモフィルス、バシルス・ズブチルスの混合菌による発酵処理物であることを特徴とする請求項4記載の発酵処理物(請求項13)に関する。
 また、本発明は、請求項1〜13のいずれか記載の発酵処理物を含有することを特徴とする食品素材又は食品(請求項14)に関する。
 また本発明は、モモタマナ(Terminalia catappa)の葉を発酵させ、ケルセチンを生じさせることを特徴とするアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項15)に関し、好ましくは、生体内NO産生抑制活性を、未発酵処理モモタマナの葉に比して上昇させたことを特徴とする請求項15記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項16)や、モモタマナの葉が0.1〜3mmの粒径を有する乾燥葉であることを特徴とする請求項15又は16記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項17)や、乳酸菌、乳酸菌と酵母、乳酸菌と枯草菌、又は乳酸菌と酵母と枯草菌を用いて発酵させることを特徴とする請求項15〜17のいずれか記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項18)や、乳酸菌が、ストレプトコッカス属(Storeptococcus)、ラクトバシルス属(Lactobacillus)、ロイコノストック属(Leuconostoc)、ペディオコッカス属(Pediococcus)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)又はテトラジェノコッカス属(Tetragenococcus)のいずれかに属することを特徴とする請求項18記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項19)や、ストレプトコッカス属に属する菌が、ストレプトコッカス・サーモフィルス(S. thermophilus)であることを特徴とする請求項19記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理植物の製造方法(請求項20)や、ラクトバシルス属に属する菌が、ラクトバシルス・プランタリム(L. plantarum)、ラクトバシルス・デルブリッキ(L. delbruckii)、ラクトバシルス・ペントサス(L. pentosus)又はラクトバシルス・カセイ(L. casei)のいずれかに属することを特徴とする請求項19記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項21)や、テトラジェノコッカス属に属する菌が、テトラジェノ・ハロフィルス(T. halophilus)であることを特徴とする請求項19記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項22)や、酵母が、カンジダ属(Candida)又はサッカロマイセス属(Saccharomyces)に属することを特徴とする請求項18記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項23)や、カンジダ属に属する菌が、カンジダ・ビルサチルス(C. versatilis)であることを特徴とする請求項23記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項24)や、サッカロマイセス属に属する菌が、サッカロマイセス・セレビシアエ(S. cerevisiae)であることを特徴とする請求項23記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項25)や、枯草菌が、バシルス・ズブチルス(B. subtilis)であることを特徴とする請求項18記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項26)や、ラクトバシルス・プランタリム、ストレプトコッカス・サーモフィルス、バシルス・ズブチルスの混合菌を用いることを特徴とする請求項18記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項27)や、ケルセチン含量が3×10-3重量%以上となるまで発酵することを特徴とする請求項15〜27のいずれか記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項28)や、乾物葉1重量部に対し2〜10重量部の水分の存在下で発酵させることを特徴とする請求項15〜28のいずれか記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項29)や、炭水化物及び/又は蛋白質を添加して発酵させることを特徴とする請求項15〜29のいずれか記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項30)や、蛋白質が、米ぬか及び/又はふすまであることを特徴とする請求項30記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法(請求項31)に関する。
 本発明の発酵処理物やその製造方法によれば、有効成分を含有するモモタマナ植物について、発酵により食感や食味の改善を図り、ミネラルの豊富な食材として利用でき、ケルセチンの含有量を増加させ、優れた抗酸化活性を備え、アミラーゼ阻害活性を保持することにより血糖値上昇抑制効果や肥満抑制効果を有し、食品や食品素材としての利用価値が大きい。
 本発明はモモタマナ(Terminalia catappa)の葉の乳酸発酵処理物であれば、特に制限されることはない。本発明に適用されるモモタマナは、シクンシ科に属し、熱帯から亜熱帯にかけて植生し、高さが20m以上にもなる高木であり、紅葉する植物である。モモタマナの発酵処理の対象となる部分は、葉、種子、果皮等いずれであってもよいが、葉が好適であり、生体であっても、乾燥体であってもよい。
 本発明の発酵処理物は、ケルセチン含量が3.00×10-3重量%以上であることを特徴とする。未発酵のモモタマナ中にはケルセチンは全く含有されないが、未発酵植物に含有されるケルセチン配糖体が発酵菌により加水分解を受けることで発酵処理物中に生成される。ケルセチンはアグリコンである抗酸化活性作用を有するため、モモタマナの発酵処理物においては、ケルセチンに起因する抗酸化活性が増大する。発酵によりケルセチンの含有量が3.00×10-3重量%以上、特に5.78×10-3重量%以上増大したものが好ましい。尚、ケルセチンの含有量の測定は、100%メタノールで抽出し、高速液体クロマトグラフィーで測定した値であり、発酵前後におけるケルセチン含量を図1に示す。
 本発明の発酵処理物は抗酸化活性が優れたものである。抗酸化活性の強度はβカロテン法、DPPH法、ロダン鉄法等により測定することができる。ここで、βカロテン法とは、容易に酸化されることにより黄色が退色して透明になるβカロテンを利用した測定法であって、βカロテンとリノール酸及び被検体の混合液を自然酸化させ、一定時間における吸光度の減少が酸化されたβカロテンの量に相当することから、吸光度の変化を測定しβカロテンの酸化率を求める方法である。このβカロテンの酸化率は、その値が小さいものほど、即ち、βカロテンの酸化量が少ないものほど被検体の酸化反応が高速に進行したことを示し、その値が小さいと被検体の抗酸化活性が高いことを表す。また、DPPH法とは、1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル(DPPH)を利用したラジカル消去能の測定による方法であり、ラジカルを容易に捕捉することにより黒紫色が退色するDPPHを使用し、被検体を加えた液にDPPHを添加すると即時に酸化され、吸光度の変化はラジカルを捕捉したDPPHの量に相当することから、吸光度の変化を測定しDPPHによるラジカル消費率を求める方法である。このラジカル消費率は、その値が小さいものほど、即ち、DPPHの消費量が少ないものほど被検体のラジカル捕捉反応(酸化反応)が高速に進行したことを示し、被検体の抗酸化活性が高いことを表す。
 尚、ロダン鉄法とは、リノール酸の自動酸化の度合いを分光光度計(500nm)で測定する方法である。
 本発明の発酵処理物の抗酸化活性は、βカロテン法又はDPPH法のいずれの方法によって測定しても高い値を示している。上述のβカロテン法による本発明の発酵処理物の抗酸化活性の測定は、発酵処理物の80%エタノール抽出液又は熱水抽出液とβカロテンとの混合液からなるサンプルを数時間、例えば、4時間自然酸化させ、自然酸化前後における吸光を測定し、この吸光度の差から、発酵処理物の抽出液無添加のコントロールにおける吸光度の減少を100として換算した吸光度の減少率、即ち、酸化率を求めることができる。このようにして得られた本発明の発酵処理物の酸化率は、図2に示すように、80%エタノール抽出、熱水抽出のいずれの場合もコントロールと比較して低く、本発明の発酵処理物は発酵により抗酸化活性を損なわず、特に、熱水抽出による場合は、抗酸化剤として使用されるt−ブチル−4−オキシアニソール(BHA)又はビタミンE(α−Toc)に匹敵する優れた抗酸化活性を示す。尚、βカロテン法を適用するに当たり、サンプルの80%エタノール抽出は、サンプル1mgにつき1mLの80%エタノールによる抽出であり、熱水抽出は、サンプルの50倍重量の80℃の熱水による抽出である。
 また、DPPH法による本発明の発酵処理物の抗酸化活性の測定は、発酵処理物の80%エタノール抽出液又は熱水抽出液にDPPHを添加して30秒後における吸光度を測定し、DPPH添加前における吸光度との差から、発酵処理物の抽出液無添加のコントロールにおける吸光度の減少を100として換算した吸光度の減少率、即ち、ラジカル消費率を求めることができる。このようにして得られた本発明の発酵処理物のラジカル消費率は、図3に示すように、80%エタノール抽出、熱水抽出のいずれの場合もコントロールと比較して低く、本発明の発酵処理物は、DPPH法による測定においても、発酵により抗酸化活性は損なわれず、AsA又はα−Tocに匹敵する優れた抗酸化活性を示す。尚、DPPH法を適用するに当たり、サンプルの80%エタノール抽出、熱水抽出はβカロテン法における抽出と同様の方法によるものである。
 本発明の発酵処理物はアミラーゼ阻害活性を有する。本発明の発酵処理物のアミラーゼ阻害活性は発酵処理により低減されず、特に、優れたα−アミラーゼ阻害活性を有する。マイクロプレート法により測定した本発明の発酵処理物のα−アミラーゼ阻害活性は図4に示すとおりである。マイクロプレート法とは、溶液中のデンプン濃度が濁度に比例することを利用してアミラーゼにより分解されたデンプンの量を、溶液の吸光度を測定してアミラーゼ阻害活性を検出する方法であり、その吸光度の値をアミラーゼ標準液を用いて作成した検量線を用い、被検体の見かけ上のアミラーゼ濃度を求め、実際のアミラーゼ濃度に対する割合からアミラーゼ活性値を求める。アミラーゼ活性値が小さいほど被検体のアミラーゼ阻害活性が高いものとなる。本発明の発酵処理物は発酵によってもアミラーゼ阻害活性を保持しており、アミラーゼ阻害活性に基づく血糖値上昇抑制剤や肥満抑制剤として適用することができる。
 本発明の発酵処理物は生体内におけるNO産生抑制活性を有する。本発明の発酵処理物は生体内で種々の要因により過剰に発現し過剰なNOを生産するiNOSの発現を抑制することによりNO産生抑制活性を有する。本発明の発酵処理物のNO産生抑制活性は発酵処理により未発酵のモモタマナと比較して上昇しており、生体内、特にマクロファージにおける優れた過剰NO産生抑制活性を有し、マクロファージのNO産生に起因する疾病、例えば、毒性ショックや、LPSやIFN−γ等のサイトカインによる治療等による全身性血圧低下、血圧応答低下、自己免疫疾患、炎症、関節炎、リウマチ性関節炎、糖尿病、炎症性腸疾患、血管機能不全、病因性血管拡張、組織損傷、心臓血管系虚血、痛感過敏症、脳虚血、血管新生を伴う疾病、がん等に有用であり、これらの疾病の治療、予防剤として適用することができる。
 かかるNO産生抑制作用は、化学発光法や電極法、電子スピン共鳴(ESR)法、Griess法等により測定することができる。Griess法はNOの代謝物であるNO2 -とGriess試薬(スルファニルアミドとN−(1−ナフチル)エチレンジアミン)とのジアゾ化カップリング反応により生成する赤色のアゾ化合物について吸光度を測定してその量を検出し、アゾ化合物の生成量からNO2 -量を算出し、コントロールにおけるNO2 -量の算出値を100として換算してNO2 -の生成量、即ち、NO生成量を求め、これから被検体のNO産生抑制率を算出し、NO産生抑制活性の評価の指標とするものである。
 更に、これと併用して、MTT法等により生存細胞数を検出することにより、産生されたNO産生量を検出することができ、NO産生抑制活性の程度を求めることができる。かかるMTT法とは、3−(4,5−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフェニル−2Hテトラゾリウムブロミド(MTT)が細胞内のミトコンドリアの脱水酵素の基質であり、生存能の高い細胞ほど還元されるMTT量が多く、その結果生じる黄色〜赤色のホルマザン量が生存細胞数とよく対応することを利用した方法であり、生細胞のみを測定することができる方法であり、630nmを参照波長とし570nmの波長におけるサンプルの吸光度を測定し、以下の計算式によりサンプルの細胞生存率を求めることができる。
   細胞生存率=100×B/A
式中、Aはコントロールの570nmの吸光度から630nm吸光度を除した値、Bはサンプルの570nmの吸光度から630nm吸光度を除した値を示す。本発明の発酵処理物についてMTT法により検出した細胞生存率は、コントロールより高く、コントロールより多量の細胞が増殖されていることから、本発明の発酵処理物はNO産生抑制活性を有することが明かにされている。
 本発明の発酵処理物の製造方法は、モモタマナ植物を発酵させる方法であれば特に制限されるものではないが、発酵処理するために使用される微生物としては、乳酸菌、酵母、枯草菌を挙げることができ、これらを単独又は2種以上を適宜組み合わせて使用することもでき、これらのうち乳酸菌を用いることが好ましく、乳酸菌単独、乳酸菌と酵母、乳酸菌と枯草菌、又は乳酸菌と酵母と枯草菌等の組み合わせとして使用することができる。
 本発明の発酵処理物の製造方法に用いられる乳酸菌としては、ストレプトコッカス属(Storeptococcus)、ラクトバシルス属(Lactobacillus)、ロイコノストック属(Leuconostoc)、ペディオコッカス属(Pediococcus)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)又はテトラジェノコッカス属(Tetragenococcus)のいずれかに属する菌が好ましく、特にラクトバシルス属が好ましい。上記ストレプトコッカス属に属する菌としては、ストレプトコッカス・サーモフィルス(S. thermophilus)であることが好ましく、ストレプトコッカス・サーモフィルスIFO13957菌株を具体的に例示することができる。また、ラクトバシリルス属に属する菌としては、ラクトバシルス・プランタリム(L. plantrum)、ラクトバシルス・デルブリッキ(L. delbruckii)、ラクトバシルス・ペントサス(L. pentosus)又はラクトバシルス・カセイ(L. casei)のいずれかに属する菌であることが好ましく、これらの菌のうち、特にラクトバシルス・プランタリムが好ましい。かかるラクトバシルス・プランタリムとしてIFO14712菌株やIFO14713菌株を、ラクトバシルス・デルブリッキとしてIFO13953菌株を、ラクトバシルス・ペントサスとしてIFO12011菌株を、ラクトバシルス・カセイとしてIFO15883菌株を、それぞれ具体的に例示することができる。また、テトラジェノコッカス属に属する菌としては、テトラジェノ・ハロフィルス(T. halophilus)であることが好ましく、テトラジェノ・ハロフィルスIFO12172菌株を具体的に例示することができる。これら乳酸菌は、モモタマナの葉の乾物1gあたり、通常103〜107個、特に106〜107個用いることが好ましい。
 また、本発明の発酵処理物の製造方法において用いられる酵母は、主として香りの改善のために添加され、かかる酵母としては、カンジダ属(Candida)又はサッカロマイセス属(Saccharomyces)に属する菌が好ましい。かかるカンジダ属に属する菌として、カンジダ・ビルサチルス(Candida versatilis)であることが好ましく、カンジダ・ビルサチルスとしてIFO10038菌株を具体的に例示することができる。サッカロマイセス属に属する菌として、サッカロマイセス・セレビシアエ(S. cerevisiae)であることが好ましく、サッカロマイセス・セレビシアエとしてIFO0555菌株を具体的に例示することができる。これら酵母菌は、モモタマナの葉の乾物1gあたり、通常103〜107個、特に106〜107個用いることが好ましい。
 更に、本発明の発酵処理物の製造方法において用いられる枯草菌としては、バシルス・ズブチルス(B. subtilis)IFO3013菌株を具体的に例示することができる。これら枯草菌は、モモタマナの葉の乾物1gあたり、通常103〜107個、特に106〜107個用いることが好ましい。
 本発明の発酵処理物の製造方法において、好ましく用いられる微生物群としては、乳酸菌、酵母及び枯草菌を含む微生物群が好ましく、これら微生物群の中でも、ラクトバシルス・プランタリム、ストレプトコッカス・サーモフィルス、バシルス・ズブチルスの混合菌であることが好ましく、これらはモモタマナの葉の乾物に対し、菌数として同数を使用することが好ましい。このような菌数の組合せにおいて菌を使用することにより、発酵時間の短縮を図り、ひいては雑菌の繁殖を抑制することができる。
 本発明の発酵処理物の製造方法においては、上記モモタマナの葉の乾燥体を、3mm以下、好ましくは0.5〜1.0mmの粒径まで粉砕する。3mm以下の粒径とすることにより、発酵菌との接触面積を十分に確保することができ、発酵を効果的に進行させることができ、0.5〜1.0mmの範囲の粒径であれば、かかる効果がより顕著に得られる。このような植物の粉砕物に、発酵の進行を促進するため、乾物1重量部に対し、1〜10重量部、特に4〜6重量部程度の水分を添加することが好ましい。かかる粉砕植物に、上述の菌又は菌群を添加する。菌群は各々菌を培養後、培地へ添加する前に予め混合し、乾燥体である場合の植物の重量に対して、1〜10重量%添加することが好ましい。発酵は、温度20〜50℃、好ましくは40℃で行なわれることが好ましく、発酵時間は、pHや、菌数等の条件による発酵の進行状況や、嗜好により適宜選択することができ、例えば、pH4〜5、菌数106以上であれば、約72時間とすることが好ましい。発酵処理時、必要に応じてエアレーションや脱酸素処理を行なうことができるが、脱酸素処理後に静置培養において発酵させることができる。発酵形式は、液体培養でなく固体培養が好ましい。
 かかる発酵処理において、発酵菌の資化剤として炭水化物や蛋白質を添加することができる。資化剤としての炭水化物は市販のブドウ糖、蔗糖、廃糖蜜等の糖が好ましく、これらの添加量としては培地当たり1〜10重量%が好ましく、特に3重量%前後が適当である。資化剤としての蛋白質は米糠、ふすま等が好ましく、これらの添加量としては培地当たり1〜5重量%が好ましい。これらの資化剤は1種を単独で、又は2種以上を混合して用いてもよい。
 発酵終了後、乾燥機により水分値が10重量%以下となるように乾燥させることが好ましく、乾燥方法としては、加熱乾燥や凍結乾燥によることができ、加熱乾燥の場合は、品温が100℃以下で行われることが、生理活性成分の失活を防止することができるため好ましい。乾燥後、必要に応じて加熱等公知の方法により滅菌処理を行ない、食品素材や、エキスの原料として使用される発酵処理物が得られる。
 本発明の発酵処理物は、食品素材としては発酵処理物自体や、飲用水に抽出したエキスから作製するタブレット、顆粒、カプセル等や、ティーバック、ペットボトル、缶、ドリンク剤用の茶葉を挙げることができる。また、発酵処理物自体や抽出したエキスから作製する顆粒等をふりかけ等の食品素材として利用したり、健康食品として利用することもできる。また、かかるエキスや顆粒を飲用水や、ジュース等に溶解した飲料や、パン、ケーキ、煎餅などの焼き菓子、羊羹などの和菓子、冷菓、チューインガム、ゼリー等のパン・菓子類や、うどん、そば等の麺類や、かまぼこ、ハム、魚肉ソーセージ等の魚肉練り製品や、みそ、しょう油、ドレッシング、マヨネーズ、甘味料等の調味類や、チーズ、バター、ヨーグルト、アイスクリーム、プディング等の乳製品や、豆腐、こんにゃく、その他佃煮等の各種総菜に配合した食品として使用することができる。
 また、本発明の発酵処理物のエキス等を抗酸化活性組成物や肥満抑制剤や、マクロファージのNO産生に起因する疾病、炎症、がん等の治療・予防剤等の医薬品として用いることもでき、その場合は、薬学的に許容される通常の担体、結合剤、安定化剤、賦形剤、希釈剤、pH緩衝剤、崩壊剤、可溶化剤、溶解補助剤、等張剤などの各種調剤用配合成分を添加することができる。またこれら予防若しくは治療剤は、経口的又は非経口的に投与することができる。すなわち通常用いられる投与形態、例えば粉末、顆粒、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液等の剤型で経口的に投与することができ、あるいは、例えば溶液、乳剤、懸濁液等の剤型にしたものを注射の型で非経口投与することもできる他、スプレー剤の型で鼻孔内投与することもできる。
 以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[発酵処理物の製造]
 乾燥したモモタマナの葉30gを0.1〜3mmの粒径に粉砕し容器に入れた。モモタマナを入れた容器に水150g、糖蜜0.9g、米ぬか0.9gを添加した。かかる粉砕モモタマナを収納した容器に、ラクトバシルス・プランタリム、ストレプトコッカス・サーモフィルス、バシルス・ズブチルスの各々の菌を培養後、菌数1:1:1の割合で混合し、モモタマナの重量に対し、10重量%を添加し、容器を密閉し、静置培養により発酵を行った。発酵温度は40℃、発酵時間は72時間とした。その後、乾燥機により水分値が10重量%以下になるまで60℃で乾燥した後、滅菌処理(130℃蒸気、5〜15秒)を行い、発酵モモタマナ30gを得た。
[発酵処理物の成分含有量の測定]
 各種ミネラルについて発酵前と発酵後の含有量を測定した。測定は原子吸光法により行った。
 試料0.5gをユニシールに入れ、硝酸10mLを加え、150℃で90分間反応させた。放冷後、100mLトールビーカーに移し、塩酸:過酸化水素(1:1)溶液を10mL加えサンドバス上にて蒸発乾固した後、希塩酸10mLを加え加熱した。放冷後50mLに定容し測定用サンプルとした。調製したサンプルは適宜希釈し、原子吸光度計(SHIMADZU社製:AA−660)を用い各種ミネラルの含有量を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2004141163
[βカロテン法による抗酸化活性の測定]
(1)サンプルの調製
 実施例1で得られた発酵モモタマナについて、発酵モモタマナ1mgに対して80%エタノール1mLで抽出したサンプルと、発酵モモタマナの50重量部の80℃熱水で抽出した各サンプルを調製した。
(2)試薬の調製
 リノール酸(東京化成(株)社製)1gをクロロホルムに溶解して10mLとしたリノール酸溶液0.2mLと、β−カロテン(WAKO(株)社製)10mgをクロロホルムに溶解して10mLとしたβカロテン溶液0.25mLと、ツイーン40(WAKO(株)社製)2gをクロロホルムに溶解して10mLとしたツイーン40溶液0.5mLとを混合し、窒素ガスを噴きつけクロロホルムを完全に除去した後、蒸留水45mLと0.2Mリン酸緩衝液5mLを加え攪拌し、試薬を調製した。
(3)測定
 各サンプル0.1mLと上記試薬4.9mLとを混合し、50℃で4時間インキュベートした。インキュベート前後において、サンプルの吸光度(470nm)を分光光度計(島津(株)社製、UV−1200V)を用いて測定した。コントロールとして水を用い、コントロールのインキュベート前後の吸光度の差を100としたときの、サンプルのインキュベート前後の吸光度の差の値を、酸化率として求めた。結果を表2に示す。
 比較例として、発酵前のモモタマナ、BHA、α−Tocについて同様に行なった。結果を表2に示す。
Figure 2004141163
[DPPH法による抗酸化活性の測定]
 実施例3と同様にして調製したサンプル0.05mLに、0.05Mトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)(WAKO(株)社製)0.95mLと、0.1mMDPPH−エタノール溶液(WAKO(株)社製)1.0mLと、100%エタノール1.0mLとを混合して得た試薬を添加した。試薬添加前と、添加30秒後の吸光度(517nm)を測定した。コントロールとして水を用い、コントロールの試薬添加前後の吸光度の差を100としたときの、サンプルの試薬添加前後の吸光度の差の値を、ラジカル消費率として求めた。結果を表3にしめす。
 比較例として、発酵前のモモタマナ、AsA、α−Tocについて同様に行なった。結果を表3に示す。
Figure 2004141163
[ケルセチンの含有量の測定]
 実施例1で得られた発酵モモタマナのケルセチンの含有量について、サンプルを100%メタノールで抽出し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(SHIMADZU(株)社製)で測定したところ5.78mg%であった。これに対し、発酵前のモモタマナではケルセチンの含有量は認められなかった。結果からも、発酵によりケルセチンが生成されることが明らかである。
[α−アミラーゼ阻害活性の測定]
 デンプン(SIGMA(株)社製)1重量%のクエン酸緩衝液と、寒天(WAKO(株)社製)3.2重量%のクエン酸緩衝液とを1:1の割合で混合して調製した試薬を測定用マイクロプレートに200μLずつ分注し、37℃で10分間インキュベートした。インキュベートしたマイクロプレートに、実施例1で得られた発酵モモタマナ1gに対して50%エタノール溶液20mLで抽出した抽出物を、水で2倍希釈した液0.1mLと、10.8unit濃度のα−アミラーゼ溶液(SIGMA(株)社製)0.9mLとを混合して得られたサンプル25μLずつをマイクロプレート上に分注し、37℃で5分間インキュベートし、吸光度(655nm)をマイクロプレートリーダー(日本バイオ・ラッド ラボラトリー(株)社製:Model550)で測定した。更に37℃で1時間インキュベートを行ない、同様にして吸光度を測定した。コントロールとして上記試薬に0.108、1.08、10.8unit濃度のα−アミラーゼ溶液を添加して同様にインキュベートした後の吸光度から作成した検量線からサンプルを添加した場合の見かけ上のα−アミラーゼ濃度を求め、見かけ上のα−アミラーゼ濃度の実際のα−アミラーゼ濃度10.8unitに対する割合として、α−アミラーゼ活性を求めた。結果を表4に示す。
 結果から、発酵モモタマナについて顕著なα−アミラーゼ阻害活性が認められた。
Figure 2004141163
[NO産生抑制活性の評価]
(1)サンプルの調製
 実施例1で得られた発酵モモタマナについて、発酵モモタマナ1gに対して80%エタノール水溶液10mLを加え12時間静置抽出した後、濾液と濾過残渣に分離した。濾過残渣に80%エタノール水溶液10mLを加え、再度同様に抽出後、濾過して濾液を得た。得られた濾液を合わせ、1mL中に発酵モモタマナ10mg由来の抽出物が溶解するように、濃度調整してサンプルを調製した。
(2)NO産生
 24穴マイクロプレートに2×105 cell/ウェルになるようにマウスマクロファージ由来RAW264.7細胞(ATCCから購入)を加え、37℃で12時間前培養した。その後、PBS1mLで2回洗浄し、DMEM培地を0.5mL加え、サンプルを5μL加え、サンプル最終濃度を4μg/mLとした。コントロールにはDMSO5μLを用いた。これに、L−アルギニン10μL(最終濃度を2mMとした。)、LPS(SIGMA社製)を10μL(最終濃度を100ng/mLとした。)、IFN−γ(Genzyme社製)10μL(最終濃度を100U/mLとした。)と、DMEM培地0.5mLとを加え、プレートをよく振り混ぜ、37℃で24時間培養した。
(3)NO2 -測定
 培養上清500μLに以下の組成のGriess試薬を500μL加え、攪拌後、543nmにおける吸光度を分光光度計(UV−1200V:島津社製)で測定した。コントロールの場合の吸光度を100としてサンプルの吸光度を測定した。測定値を表5に示す。測定した吸光度からNO2 -生成量の減少割合をNO産生抑制率として、下記の式により算出し、細胞内におけるNO産生抑制活性の評価の指標とした。尚、測定は5回行ない、その平均値をNO産生抑制活性の値とした。結果を表5及び図5に示す。尚、図5中のp値はStudent's t−testを用いて算出した(*:p<0.05)。
   NO産生抑制率=100×(A−B)/A
式中、Aはコントロールの吸光度、Bはサンプルの吸光度を示す。
 Griess試薬
 1重量%サルファニルアミドを5重量%リン酸水溶液に溶解した溶液と、0.1重量%N−(1−ナフチル)−エチレンジアミドジヒドロクロリド溶液とを、同容量の割合で混合し用いた。
 結果から、発酵モモタマナは発酵処理しないモモタマナと比較して、細胞内におけるNO産生抑制活性を有意に上昇させることが明かである。
Figure 2004141163
[細胞生存率に及ぼす影響の評価]
MTT法
 上清を取り除いた上記プレートの各ウェルにDMEM培地500μLと、MTT試薬50μLを加え、37℃で1.5時間培養した。その後、各ウェルにDMSO1mLを加え、超音波(超音波洗浄装置:東京理科器械(株)社製)にて細胞を壊した後、各ウェルに塩酸・2−プロパノール500μLを加えよく攪拌し、630nmを参照波長として570nmの波長における吸光度を分光光度計(UV−1200V:島津社製)で測定した。測定値を表6に示す。測定した吸光度から以下の計算式により、細胞生存率を求めた。結果を表6に示す。
   細胞生存率=100×B/A
式中、Aはコントロールの吸光度、Bはサンプルの吸光度を示す。尚、吸光度は570nmの波長における吸光度から630nmの波長における吸光度を除した値とした。
 結果から、発酵モモタマナは発酵処理しないモモタマナと比較して、細胞生存率を上昇させることが明かである。
Figure 2004141163
[食味の検査]
 発酵モモタマナについて、嗜好性の試験を行った。
 実施例1で得られた発酵モモタマナ2gを、500mLの沸騰水で5分間煮出し、10人のパネラーが試飲した。乾燥葉モモタマナについても同様に行なった。9人のパネラーが発酵モモタマナをおいしく感じ、1人が乾燥葉モモタマナをおいしく感じた。
 結果から、発酵モモタマナの食味が向上され、嗜好性の改善が図れたことが明らかである。
本発明の発酵処理物のケルセチンの含量を示す図である。 本発明の発酵処理物のβカロテン法により検出された抗酸化活性を示す図である。 本発明の発酵処理物のDPPH法により検出された抗酸化活性を示す図である。 本発明の発酵処理物のα−アミラーゼ活性を示す図である。 本発明の発酵処理物のマウスマクロファージにおけるNO産生抑制活性を示す図である。

Claims (31)

  1. アミラーゼ阻害活性が保持されたモモタマナ(Terminalia catappa)の葉の発酵処理物であって、ケルセチンが含有されていることを特徴とする発酵処理物。
  2. 生体内NO産生抑制活性が、未発酵処理モモタマナの葉に比して上昇していることを特徴とする請求項1記載の発酵処理物。
  3. モモタマナの葉が0.1〜3mmの粒径を有する乾燥葉であることを特徴とする請求項1又は2記載の発酵処理物。
  4. 乳酸菌、乳酸菌と酵母、乳酸菌と枯草菌、又は乳酸菌と酵母と枯草菌により発酵させて得られることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の発酵処理物。
  5. 乳酸菌が、ストレプトコッカス属(Storeptococcus)、ラクトバシルス属(Lactobacillus)、ロイコノストック属(Leuconostoc)、ペディオコッカス属(Pediococcus)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)又はテトラジェノコッカス属(Tetragenococcus)のいずれかに属することを特徴とする請求項4記載の発酵処理物。
  6. ストレプトコッカス属に属する菌が、ストレプトコッカス・サーモフィルス(S. thermophilus)であることを特徴とする請求項5記載の発酵処理物。
  7. ラクトバシルス属に属する菌が、ラクトバシルス・プランタリム(L. plantarum)、ラクトバシルス・デルブリッキ(L. delbruckii)、ラクトバシルス・ペントサス(L. pentosus)又はラクトバシルス・カセイ(L. casei)のいずれかに属することを特徴とする請求項5記載の発酵処理物。
  8. テトラジェノコッカス属に属する菌が、テトラジェノ・ハロフィルス(T. halophilus)であることを特徴とする請求項5記載の発酵処理物。
  9. 酵母が、カンジダ属(Candida)又はサッカロマイセス属(Saccharomyces)に属することを特徴とする請求項4記載の発酵処理物。
  10. カンジダ属に属する菌が、カンジダ・ビルサチルス(C. versatilis)であることを特徴とする請求項9記載の発酵処理物。
  11. サッカロマイセス属に属する菌が、サッカロマイセス・セレビシアエ(S. cerevisiae)であることを特徴とする請求項9記載の発酵処理物。
  12. 枯草菌が、バシルス・ズブチルス(B. subtilis)であることを特徴とする請求項4記載の発酵処理物。
  13. ラクトバシルス・プランタリム、ストレプトコッカス・サーモフィルス、バシルス・ズブチルスの混合菌による発酵処理物であることを特徴とする請求項4記載の発酵処理物。
  14. 請求項1〜13のいずれか記載の発酵処理物を含有することを特徴とする食品素材又は食品。
  15. モモタマナ(Terminalia catappa)の葉を発酵させ、ケルセチンを生じさせることを特徴とするアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。
  16. 生体内NO産生抑制活性を、未発酵処理モモタマナの葉に比して上昇させたことを特徴とする請求項15記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。
  17. モモタマナの葉が0.1〜3mmの粒径を有する乾燥葉であることを特徴とする請求項15又は16記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。
  18. 乳酸菌、乳酸菌と酵母、乳酸菌と枯草菌、又は乳酸菌と酵母と枯草菌を用いて発酵させることを特徴とする請求項15〜17のいずれか記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。
  19. 乳酸菌が、ストレプトコッカス属(Storeptococcus)、ラクトバシルス属(Lactobacillus)、ロイコノストック属(Leuconostoc)、ペディオコッカス属(Pediococcus)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)又はテトラジェノコッカス属(Tetragenococcus)のいずれかに属することを特徴とする請求項18記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。
  20. ストレプトコッカス属に属する菌が、ストレプトコッカス・サーモフィルス(S. thermophilus)であることを特徴とする請求項19記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理植物の製造方法。
  21. ラクトバシルス属に属する菌が、ラクトバシルス・プランタリム(L. plantarum)、ラクトバシルス・デルブリッキ(L. delbruckii)、ラクトバシルス・ペントサス(L. pentosus)又はラクトバシルス・カセイ(L. casei)のいずれかに属することを特徴とする請求項19記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。
  22. テトラジェノコッカス属に属する菌が、テトラジェノ・ハロフィルス(T. halophilus)であることを特徴とする請求項19記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。
  23. 酵母が、カンジダ属(Candida)又はサッカロマイセス属(Saccharomyces)に属することを特徴とする請求項18記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。
  24. カンジダ属に属する菌が、カンジダ・ビルサチルス(C. versatilis)であることを特徴とする請求項23記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。
  25. サッカロマイセス属に属する菌が、サッカロマイセス・セレビシアエ(S. cerevisiae)であることを特徴とする請求項23記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。
  26. 枯草菌が、バシルス・ズブチルス(B. subtilis)であることを特徴とする請求項18記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。
  27. ラクトバシルス・プランタリム、ストレプトコッカス・サーモフィルス、バシルス・ズブチルスの混合菌を用いることを特徴とする請求項18記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。
  28. ケルセチン含量が3×10-3重量%以上となるまで発酵することを特徴とする請求項15〜27のいずれか記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。
  29. 乾物葉1重量部に対し2〜10重量部の水分の存在下で発酵させることを特徴とする請求項15〜28のいずれか記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。
  30. 炭水化物及び/又は蛋白質を添加して発酵させることを特徴とする請求項15〜29のいずれか記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。
  31. 蛋白質が、米ぬか及び/又はふすまであることを特徴とする請求項30記載のアミラーゼ阻害活性を有する発酵処理物の製造方法。

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