JP2004140566A - 画像読取装置の調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】原稿搬送手段(ステッピングモータ)の回転数のずれによらず原稿を忠実に読み取ることができる画像読取装置の調整方法を提供する。
【解決手段】予め決められたライン数(M)に相当する特定パターンが記録されているテストチャートを原稿読取部で読み取り、特定パターン(黒ライン)が検出され始めてから、特定パターンが検出されなくなるまでのライン数(m)を計数し(ST11〜ST15)、計数されたライン数(m)と予め決められたライン数(M)とからM/mを算出し(ST17,ST18)、このM/mをステッピングモータの基準クロックより高い周波数の第2のクロックを分周する分周比とする。これにより、副走査方向の原稿読取速度を較正できる。
【選択図】 図9
【解決手段】予め決められたライン数(M)に相当する特定パターンが記録されているテストチャートを原稿読取部で読み取り、特定パターン(黒ライン)が検出され始めてから、特定パターンが検出されなくなるまでのライン数(m)を計数し(ST11〜ST15)、計数されたライン数(m)と予め決められたライン数(M)とからM/mを算出し(ST17,ST18)、このM/mをステッピングモータの基準クロックより高い周波数の第2のクロックを分周する分周比とする。これにより、副走査方向の原稿読取速度を較正できる。
【選択図】 図9
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ファクシミリ装置やコピー装置等に使用される画像読取装置の調整方法に関し、詳細には副走査方向(原稿の搬送方向)の原稿読取速度を較正する調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像読取装置では、原稿始端から原稿の読取を開始するため、テストチャートを用い、原稿の検出センサと原稿読取位置までの間のモータステップ数を測定し、以降、原稿の検出センサがオンしてから測定したモータステップ数だけ原稿を送ったときに原稿の読取を開始するファクシミリ調整方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−317128号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、読取の線密度は副走査を行うステッピングモータの回転速度に依存しているが、部品のばらつきや環境条件によって、モータの回転数がずれることが考えられる。この場合、読み取った画像を表示したり記録紙上に再生したとき、画像が上下に縮まったり伸びたりすることになる。この画像の伸縮は、原稿の画像を忠実に表現する上で好ましくなく、この点での解決策も待望されている。
【0005】
この発明は、そのような実状に着目してなされたものであって、原稿搬送手段(ステッピングモータ)の回転数のずれによらず原稿を忠実に読み取ることができる画像読取装置の調整方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明の請求項1記載の画像読取装置の調整方法は、予め決められたライン数(M)に相当する特定パターンが記録されているテストチャートを原稿読取部で読み取り、特定パターンが検出され始めてから、特定パターンが検出されなくなるまでのライン数(m)を計数し、計数されたライン数(m)と予め決められたライン数(M)とを比較し、副走査方向の原稿読取速度を自動的に設定することを特徴とする。
【0007】
本発明の調整方法では、テストチャートにおける特定パターンのライン数(M)と実際のライン数(m)との比較に基づいて原稿読取速度を設定するので、テストチャートを読み取らせるだけで、副走査方向の原稿読取速度を較正でき、忠実に原稿を読み取ることができる。
【0008】
本発明において、副走査方向の原稿読取速度を自動的に設定する具体的方法は、副走査を行うステッピングモータの基準クロックの周波数を、計数されたライン数(m)と予め決められたライン数(M)とから設定することである。
【0009】
更に、基準クロックより高い周波数の第2のクロックを分周する分周比を、計数されたライン数(m)と予め決められたライン数(M)とから設定することである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態により、この発明を更に詳細に説明する。
【0011】
その実施形態に係る画像読取装置の外観斜視図を図1に示す。この画像読取装置1は、コピー装置とファクシミリ装置を兼用する複合機であり、装置本体2の上部一端側に原稿自動給紙装置(ADF)3が配置され、装置本体2の上部手前側に表示部5を有する操作部4が設けられている。但し、これら各部は、従来の装置と機能的に差異は無いので、詳細は省略する。
【0012】
この画像読取装置1の構成例を示すブロック図を図2(一部)及び図3(残部)に示す。
【0013】
図2及び図3において、MPU(中央処理装置)11は、当該装置全体を制御する機能を有する。
【0014】
このMPU11には、NCU(Network Control Unit)12、MODEM13が接続されている。NCU12は、MPU11により制御されて、回線Lと当該装置との接続を制御すると共に、通信相手の電話番号に応じたダイヤルパルスを送出する機能及び着信を検出する機能を有する。なお、回線Lは一般公衆電話回線網(PSTN)に接続されている。MODEM13は、送受信データの変復調、具体的には本来はデジタル信号である送信データをアナログの音声信号に変調してNCU12を介して回線Lに送出し、また逆に回線LからNCU12を介して受信したアナログの音声信号をデジタル信号に復調する。
【0015】
また、MPU11には、読取機構部駆動回路14、画像処理回路20、読取用CODEC(符号化・復号器:Coder and Decoder )21、操作部23、表示部24、ROM25、RAM26、画像メモリ27、プリンタ用CODEC28、プリンタ画像処理回路29が接続されている。
【0016】
読取機構部駆動回路14は、装置本体2に設けられた検出センサDS1(15),DS2(16)の信号に基づいてステッピングモータ(原稿搬送手段)17の駆動を制御する。図1において、検出センサDS1(15)は、原稿供給トレイ6に原稿がセットされたか否かを検出し、検出センサDS2(16)は、ADF3内の原稿読取位置まで原稿の始端が達したかどうかを検出するものである。なお、検出センサ15,16は、図1では便宜上、拡大表示されているが、実際には装置本体2内部に設けられており、外側から見えない。
【0017】
この読取機構部駆動回路14は、後述するように、予め決められたライン数(M)に相当する特定パターンが記録されているテストチャートを原稿読取部としてのCCD19で読み取り、特定パターンが検出センサ16で検出され始めてから、特定パターンが検出されなくなるまでのライン数(m)を計数し、計数されたライン数(m)と予め決められたライン数(M)とを比較し、副走査方向の原稿読取速度を自動的に設定する機能を有する。
【0018】
画像処理回路20には、AFE18を介してCCD19が接続されている。AFE18は、CCD19の出力をアナログ増幅するとともに、デジタルデータを多値化出力する。画像処理回路20は、AFE18からの原稿画像の信号を処理する。読取用CODEC21は、画像処理回路20からの画像データを符号化し、メモリ22や画像メモリ27に記憶したり、画像メモリ27に記憶された送信すべき画像データを符号化する。
【0019】
操作部23は、電話番号、FAX番号を入力するためのテンキー、相手先の電話番号をワンタッチで呼び出すワンタッチキー、FAXの開始等を指示するスタートキー等を有する。表示部24は、操作部23の操作により入力された電話番号やFAX番号、プリンタ31のトナー残量等の種々の情報をソフトコピー出力して表示する。この表示部24としては、CRTディスプレイやLCD(液晶表示装置)が用いられる。
【0020】
ROM25は、この装置全体の動作を制御するためのプログラム等を予め記憶してある。RAM26は、MPU11による制御に必要なデータ及び制御動作時に一時記憶が必要なデータ等を記憶する。画像メモリ27は、CCD19が読み取って画像処理回路20で画像変換された画像データを圧縮状態で記憶し、また外部から回線LとMODEM13を介して受信した画像データも圧縮状態で記憶する。
【0021】
プリンタ用CODEC28は、画像メモリ27に記憶された圧縮状態の符号化画像データを復号する。プリンタ画像処理回路29は、ページメモリ30に記憶された画像データのビットイメージを介して、プリンタ31に出力する機能を有する。プリンタ31は、受信画像データ、CCD19が読み取った画像データ、又は画像メモリ27に記憶された画像データを用紙に印字することにより記録してハードコピー出力を行う。
【0022】
読取機構部駆動回路14のモータ駆動部分の構成例を図4及び図5のブロック図に示す。図4では、ステッピングモータ17の基準クロックより高い周波数の第2のクロックを分周する分周比がMPU11からレジスタ41に取り込まれ、分周器42はレジスタ41の分周比に基づいてクロック信号を分周し、励磁相発生回路43は分周されたクロック信号に応じてステッピングモータ17の励磁相(図6のA,Aバー,B,Bバー相参照)を発生する。この図4に示すモータ駆動回路は、既によく知られた回路である。
【0023】
また、読取機構部駆動回路14のモータ駆動部分は、図5において、各相ごとにPNP形トランジスタ51、NPN形トランジスタ52、2個のダイオード53を有する他に、コイル54を有する。なお、ここでは、ステッピングモータ17のバイポーラ駆動で、しかも1−2相励磁の場合を示しているが、ユニポーラ駆動でもよく、励磁方式も2相、マイクロステップ等適宜設計変更可能である。バイポーラ1−2相駆動の場合のタイミングチャート例を図6に示す。図6では、励磁相発生回路43から出力される各励磁相は、分周されたクロックの3発分でON、5発分でOFFが位相差に従って繰り返される。
【0024】
次に、上記のように構成した画像読取装置において、副走査方向の原稿読取速度の較正動作について、図8及び図9のフロー図を参照して説明する。但し、図7に示すように、較正に使用するテストチャート60には、予め決められたライン数(M)に相当する幅を副走査方向に持つ特定パターン(黒ライン)61が記録されている。
【0025】
図8のフロー図において、較正モードになると、まずステップST1において、検出センサDS1(15)により装置1の原稿供給トレイ6にテストチャート60がセットされたかどうかを判定する。この判定がNOの場合は、ステップST2において、例えば“テストチャートをセットして下さい。”を表示部5に表示し、テストチャート60がセットされるのを待つ。
【0026】
テストチャート60がセットされると、ステップST3において、表示部5に“スタートキーを押して下さい。”を表示する。次いで、ステップST4において、操作部4のスタートキーがオンになったかどうか判定し、スタートキーがオンになるまで待機する。スタートキーがオンになると、ステップST5において、ライン送り数をカウントする変数nを0とし、ステップST6において、ステッピングモータ17の駆動を開始する。
【0027】
その後、ステップST7において、検出センサDS2(16)によりテストチャート60の始端が検出されたかどうかを判定する。この判定がNOの場合は、始端が検出されるまで待機する。テストチャート60の始端が検出されると、ステップST8において、ステッピングモータ17によりテストチャート60が1ライン送られたか判定し、1ライン送られるまで待機する。テストチャート60が1ライン送られると、ステップST9において、ライン送り数をカウントする変数nを1インクリメントする。
【0028】
そして、ステップST10において、ライン送り数をカウントする変数nが所定値N(テストチャート60の始端が検出センサDS2で検出されてから原稿読取部に達するであろう目安としての設定値)になったかどうか判定し、まだの場合は、ステップST8に戻り、ステップST8〜ST10の処理を繰り返す。ステップ数nが所定値Nになると、すなわちテストチャート60の始端が原稿読取部に近づいたら、図9のステップST11において、テストチャート60の特定パターン61がCCD19で読み取り開始されてから読み取り終了となるまでのライン数mを0にセットする。次のステップST12においては、CCD19で読み取られた画像よりテストチャート60の特定パターン(黒ライン)61が検出されたか否かを判定し、特定パターン61が検出されるまで待機する。
【0029】
特定パターン61が検出されると、ステップST13において、ステッピングモータ17によりテストチャート60が1ライン送られたか判定し、1ライン送られるまで待機する。テストチャート60が1ライン送られると、ステップST14において、ライン数mを1インクリメントする。
【0030】
その後、ステップST15において、テストチャート60の特定パターン61の検出が終わって白ラインが検出されたか否かを判定する。この判定がNOのときは、ステップST13に戻り、ステップST13〜ST15の処理を繰り返す。つまり、黒ラインが検出され始めてから検出されなくなるまでのライン数mを計数する。
【0031】
テストチャート60の特定パターン61の検出が終わって白ラインが検出されると、ステップST16において、テストチャート60を装置1の原稿排出トレイ(図示せず)に排出する。そして、ステップST17において、計数されたライン数mと予め決められた特定パターン61のライン数MとからM/mを算出し、このM/mをステッピングモータ17の基準クロックより高い周波数の第2のクロックを分周する分周比とし、RAM26に記憶する。但し、この場合のRAM26は、設定した分周比(M/m)を保存するために不揮発性である。そして、ステップST18において、その分周比(M/m)をRAM26よりレジスタ41に書き込み、当該較正モードを終了する。
【0032】
なお、上記実施形態では、原稿自動給紙装置(ADF)の場合で説明したが、フラットベッドスキャナ(FBS)の場合でも適用できる。すなわち、ADFの場合は原稿そのものの搬送速度、FBSの場合はキャリッジの移動速度を較正することになる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、テストチャートを読み取らせるだけで、副走査方向の原稿読取速度を較正でき、原稿搬送手段(ステッピングモータ)の回転数のずれによらず忠実に原稿を読み取ることができる。すなわち、読み取った画像を表示したり、記録紙上に再生したときに、画像が上下に縮まったり、伸びたりすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る画像読取装置(コピー装置とファクシミリ装置を兼用する複合機)の外観斜視図である。
【図2】同画像読取装置の構成例の一部を示すブロック図である。
【図3】同画像読取装置の構成例の残部を示すブロック図である。
【図4】同画像読取装置における読取機構部駆動回路のモータ駆動部分を示すブロック図である。
【図5】同画像読取装置における読取機構部駆動回路のモータ駆動部分を示すブロック図である。
【図6】同画像読取装置におけるステッピングモータがバイポーラ1−2相駆動である場合のタイミングチャート例である。
【図7】同画像読取装置における較正モードに使用するテストチャートを示す平面図である。
【図8】同画像読取装置における較正モードの動作を示すフロー図である。
【図9】図8のフロー図に続くフロー図である。
【符号の説明】
1 画像読取装置
2 装置本体
3 ADF
11 MPU
14 読取機構部駆動回路
15 検出センサDS1
16 検出センサDS2
17 ステッピングモータ
19 CCD
60 テストチャート
61 特定パターン
【発明の属する技術分野】
この発明は、ファクシミリ装置やコピー装置等に使用される画像読取装置の調整方法に関し、詳細には副走査方向(原稿の搬送方向)の原稿読取速度を較正する調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像読取装置では、原稿始端から原稿の読取を開始するため、テストチャートを用い、原稿の検出センサと原稿読取位置までの間のモータステップ数を測定し、以降、原稿の検出センサがオンしてから測定したモータステップ数だけ原稿を送ったときに原稿の読取を開始するファクシミリ調整方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−317128号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、読取の線密度は副走査を行うステッピングモータの回転速度に依存しているが、部品のばらつきや環境条件によって、モータの回転数がずれることが考えられる。この場合、読み取った画像を表示したり記録紙上に再生したとき、画像が上下に縮まったり伸びたりすることになる。この画像の伸縮は、原稿の画像を忠実に表現する上で好ましくなく、この点での解決策も待望されている。
【0005】
この発明は、そのような実状に着目してなされたものであって、原稿搬送手段(ステッピングモータ)の回転数のずれによらず原稿を忠実に読み取ることができる画像読取装置の調整方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明の請求項1記載の画像読取装置の調整方法は、予め決められたライン数(M)に相当する特定パターンが記録されているテストチャートを原稿読取部で読み取り、特定パターンが検出され始めてから、特定パターンが検出されなくなるまでのライン数(m)を計数し、計数されたライン数(m)と予め決められたライン数(M)とを比較し、副走査方向の原稿読取速度を自動的に設定することを特徴とする。
【0007】
本発明の調整方法では、テストチャートにおける特定パターンのライン数(M)と実際のライン数(m)との比較に基づいて原稿読取速度を設定するので、テストチャートを読み取らせるだけで、副走査方向の原稿読取速度を較正でき、忠実に原稿を読み取ることができる。
【0008】
本発明において、副走査方向の原稿読取速度を自動的に設定する具体的方法は、副走査を行うステッピングモータの基準クロックの周波数を、計数されたライン数(m)と予め決められたライン数(M)とから設定することである。
【0009】
更に、基準クロックより高い周波数の第2のクロックを分周する分周比を、計数されたライン数(m)と予め決められたライン数(M)とから設定することである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態により、この発明を更に詳細に説明する。
【0011】
その実施形態に係る画像読取装置の外観斜視図を図1に示す。この画像読取装置1は、コピー装置とファクシミリ装置を兼用する複合機であり、装置本体2の上部一端側に原稿自動給紙装置(ADF)3が配置され、装置本体2の上部手前側に表示部5を有する操作部4が設けられている。但し、これら各部は、従来の装置と機能的に差異は無いので、詳細は省略する。
【0012】
この画像読取装置1の構成例を示すブロック図を図2(一部)及び図3(残部)に示す。
【0013】
図2及び図3において、MPU(中央処理装置)11は、当該装置全体を制御する機能を有する。
【0014】
このMPU11には、NCU(Network Control Unit)12、MODEM13が接続されている。NCU12は、MPU11により制御されて、回線Lと当該装置との接続を制御すると共に、通信相手の電話番号に応じたダイヤルパルスを送出する機能及び着信を検出する機能を有する。なお、回線Lは一般公衆電話回線網(PSTN)に接続されている。MODEM13は、送受信データの変復調、具体的には本来はデジタル信号である送信データをアナログの音声信号に変調してNCU12を介して回線Lに送出し、また逆に回線LからNCU12を介して受信したアナログの音声信号をデジタル信号に復調する。
【0015】
また、MPU11には、読取機構部駆動回路14、画像処理回路20、読取用CODEC(符号化・復号器:Coder and Decoder )21、操作部23、表示部24、ROM25、RAM26、画像メモリ27、プリンタ用CODEC28、プリンタ画像処理回路29が接続されている。
【0016】
読取機構部駆動回路14は、装置本体2に設けられた検出センサDS1(15),DS2(16)の信号に基づいてステッピングモータ(原稿搬送手段)17の駆動を制御する。図1において、検出センサDS1(15)は、原稿供給トレイ6に原稿がセットされたか否かを検出し、検出センサDS2(16)は、ADF3内の原稿読取位置まで原稿の始端が達したかどうかを検出するものである。なお、検出センサ15,16は、図1では便宜上、拡大表示されているが、実際には装置本体2内部に設けられており、外側から見えない。
【0017】
この読取機構部駆動回路14は、後述するように、予め決められたライン数(M)に相当する特定パターンが記録されているテストチャートを原稿読取部としてのCCD19で読み取り、特定パターンが検出センサ16で検出され始めてから、特定パターンが検出されなくなるまでのライン数(m)を計数し、計数されたライン数(m)と予め決められたライン数(M)とを比較し、副走査方向の原稿読取速度を自動的に設定する機能を有する。
【0018】
画像処理回路20には、AFE18を介してCCD19が接続されている。AFE18は、CCD19の出力をアナログ増幅するとともに、デジタルデータを多値化出力する。画像処理回路20は、AFE18からの原稿画像の信号を処理する。読取用CODEC21は、画像処理回路20からの画像データを符号化し、メモリ22や画像メモリ27に記憶したり、画像メモリ27に記憶された送信すべき画像データを符号化する。
【0019】
操作部23は、電話番号、FAX番号を入力するためのテンキー、相手先の電話番号をワンタッチで呼び出すワンタッチキー、FAXの開始等を指示するスタートキー等を有する。表示部24は、操作部23の操作により入力された電話番号やFAX番号、プリンタ31のトナー残量等の種々の情報をソフトコピー出力して表示する。この表示部24としては、CRTディスプレイやLCD(液晶表示装置)が用いられる。
【0020】
ROM25は、この装置全体の動作を制御するためのプログラム等を予め記憶してある。RAM26は、MPU11による制御に必要なデータ及び制御動作時に一時記憶が必要なデータ等を記憶する。画像メモリ27は、CCD19が読み取って画像処理回路20で画像変換された画像データを圧縮状態で記憶し、また外部から回線LとMODEM13を介して受信した画像データも圧縮状態で記憶する。
【0021】
プリンタ用CODEC28は、画像メモリ27に記憶された圧縮状態の符号化画像データを復号する。プリンタ画像処理回路29は、ページメモリ30に記憶された画像データのビットイメージを介して、プリンタ31に出力する機能を有する。プリンタ31は、受信画像データ、CCD19が読み取った画像データ、又は画像メモリ27に記憶された画像データを用紙に印字することにより記録してハードコピー出力を行う。
【0022】
読取機構部駆動回路14のモータ駆動部分の構成例を図4及び図5のブロック図に示す。図4では、ステッピングモータ17の基準クロックより高い周波数の第2のクロックを分周する分周比がMPU11からレジスタ41に取り込まれ、分周器42はレジスタ41の分周比に基づいてクロック信号を分周し、励磁相発生回路43は分周されたクロック信号に応じてステッピングモータ17の励磁相(図6のA,Aバー,B,Bバー相参照)を発生する。この図4に示すモータ駆動回路は、既によく知られた回路である。
【0023】
また、読取機構部駆動回路14のモータ駆動部分は、図5において、各相ごとにPNP形トランジスタ51、NPN形トランジスタ52、2個のダイオード53を有する他に、コイル54を有する。なお、ここでは、ステッピングモータ17のバイポーラ駆動で、しかも1−2相励磁の場合を示しているが、ユニポーラ駆動でもよく、励磁方式も2相、マイクロステップ等適宜設計変更可能である。バイポーラ1−2相駆動の場合のタイミングチャート例を図6に示す。図6では、励磁相発生回路43から出力される各励磁相は、分周されたクロックの3発分でON、5発分でOFFが位相差に従って繰り返される。
【0024】
次に、上記のように構成した画像読取装置において、副走査方向の原稿読取速度の較正動作について、図8及び図9のフロー図を参照して説明する。但し、図7に示すように、較正に使用するテストチャート60には、予め決められたライン数(M)に相当する幅を副走査方向に持つ特定パターン(黒ライン)61が記録されている。
【0025】
図8のフロー図において、較正モードになると、まずステップST1において、検出センサDS1(15)により装置1の原稿供給トレイ6にテストチャート60がセットされたかどうかを判定する。この判定がNOの場合は、ステップST2において、例えば“テストチャートをセットして下さい。”を表示部5に表示し、テストチャート60がセットされるのを待つ。
【0026】
テストチャート60がセットされると、ステップST3において、表示部5に“スタートキーを押して下さい。”を表示する。次いで、ステップST4において、操作部4のスタートキーがオンになったかどうか判定し、スタートキーがオンになるまで待機する。スタートキーがオンになると、ステップST5において、ライン送り数をカウントする変数nを0とし、ステップST6において、ステッピングモータ17の駆動を開始する。
【0027】
その後、ステップST7において、検出センサDS2(16)によりテストチャート60の始端が検出されたかどうかを判定する。この判定がNOの場合は、始端が検出されるまで待機する。テストチャート60の始端が検出されると、ステップST8において、ステッピングモータ17によりテストチャート60が1ライン送られたか判定し、1ライン送られるまで待機する。テストチャート60が1ライン送られると、ステップST9において、ライン送り数をカウントする変数nを1インクリメントする。
【0028】
そして、ステップST10において、ライン送り数をカウントする変数nが所定値N(テストチャート60の始端が検出センサDS2で検出されてから原稿読取部に達するであろう目安としての設定値)になったかどうか判定し、まだの場合は、ステップST8に戻り、ステップST8〜ST10の処理を繰り返す。ステップ数nが所定値Nになると、すなわちテストチャート60の始端が原稿読取部に近づいたら、図9のステップST11において、テストチャート60の特定パターン61がCCD19で読み取り開始されてから読み取り終了となるまでのライン数mを0にセットする。次のステップST12においては、CCD19で読み取られた画像よりテストチャート60の特定パターン(黒ライン)61が検出されたか否かを判定し、特定パターン61が検出されるまで待機する。
【0029】
特定パターン61が検出されると、ステップST13において、ステッピングモータ17によりテストチャート60が1ライン送られたか判定し、1ライン送られるまで待機する。テストチャート60が1ライン送られると、ステップST14において、ライン数mを1インクリメントする。
【0030】
その後、ステップST15において、テストチャート60の特定パターン61の検出が終わって白ラインが検出されたか否かを判定する。この判定がNOのときは、ステップST13に戻り、ステップST13〜ST15の処理を繰り返す。つまり、黒ラインが検出され始めてから検出されなくなるまでのライン数mを計数する。
【0031】
テストチャート60の特定パターン61の検出が終わって白ラインが検出されると、ステップST16において、テストチャート60を装置1の原稿排出トレイ(図示せず)に排出する。そして、ステップST17において、計数されたライン数mと予め決められた特定パターン61のライン数MとからM/mを算出し、このM/mをステッピングモータ17の基準クロックより高い周波数の第2のクロックを分周する分周比とし、RAM26に記憶する。但し、この場合のRAM26は、設定した分周比(M/m)を保存するために不揮発性である。そして、ステップST18において、その分周比(M/m)をRAM26よりレジスタ41に書き込み、当該較正モードを終了する。
【0032】
なお、上記実施形態では、原稿自動給紙装置(ADF)の場合で説明したが、フラットベッドスキャナ(FBS)の場合でも適用できる。すなわち、ADFの場合は原稿そのものの搬送速度、FBSの場合はキャリッジの移動速度を較正することになる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、テストチャートを読み取らせるだけで、副走査方向の原稿読取速度を較正でき、原稿搬送手段(ステッピングモータ)の回転数のずれによらず忠実に原稿を読み取ることができる。すなわち、読み取った画像を表示したり、記録紙上に再生したときに、画像が上下に縮まったり、伸びたりすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る画像読取装置(コピー装置とファクシミリ装置を兼用する複合機)の外観斜視図である。
【図2】同画像読取装置の構成例の一部を示すブロック図である。
【図3】同画像読取装置の構成例の残部を示すブロック図である。
【図4】同画像読取装置における読取機構部駆動回路のモータ駆動部分を示すブロック図である。
【図5】同画像読取装置における読取機構部駆動回路のモータ駆動部分を示すブロック図である。
【図6】同画像読取装置におけるステッピングモータがバイポーラ1−2相駆動である場合のタイミングチャート例である。
【図7】同画像読取装置における較正モードに使用するテストチャートを示す平面図である。
【図8】同画像読取装置における較正モードの動作を示すフロー図である。
【図9】図8のフロー図に続くフロー図である。
【符号の説明】
1 画像読取装置
2 装置本体
3 ADF
11 MPU
14 読取機構部駆動回路
15 検出センサDS1
16 検出センサDS2
17 ステッピングモータ
19 CCD
60 テストチャート
61 特定パターン
Claims (3)
- 予め決められたライン数(M)に相当する特定パターンが記録されているテストチャートを原稿読取部で読み取り、特定パターンが検出され始めてから、特定パターンが検出されなくなるまでのライン数(m)を計数し、計数されたライン数(m)と予め決められたライン数(M)とを比較し、副走査方向の原稿読取速度を自動的に設定することを特徴とする画像読取装置の調整方法。
- 副走査を行うステッピングモータの基準クロックの周波数を、計数されたライン数(m)と予め決められたライン数(M)とから設定することを特徴とする請求項1記載の画像読取装置の調整方法。
- 基準クロックより高い周波数の第2のクロックを分周する分周比を、計数されたライン数(m)と予め決められたライン数(M)とから設定することを特徴とする請求項2記載の画像読取装置の調整方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002302950A JP2004140566A (ja) | 2002-10-17 | 2002-10-17 | 画像読取装置の調整方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008110277A (ja) * | 2006-10-27 | 2008-05-15 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 低温作動型電気化学リアクター |
-
2002
- 2002-10-17 JP JP2002302950A patent/JP2004140566A/ja active Pending
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