JP2004140275A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い放熱特性を有し、実装基板に配線制約を与えない半導体装置を提供する。
【解決手段】封止樹脂4によって封止された半導体チップ1を有する半導体装置で、ダイパッドを兼ねる放熱部5の下面に半導体チップ1を実装する。放熱部5の上面を封止樹脂4の外に露出させる。露出した放熱部5の上面に絶縁層6を形成する。封止樹脂4の底面と略同一面に配置された端子2と、半導体チップ1の電極とが、ワイヤ3により接続されている。
【選択図】 図1
【解決手段】封止樹脂4によって封止された半導体チップ1を有する半導体装置で、ダイパッドを兼ねる放熱部5の下面に半導体チップ1を実装する。放熱部5の上面を封止樹脂4の外に露出させる。露出した放熱部5の上面に絶縁層6を形成する。封止樹脂4の底面と略同一面に配置された端子2と、半導体チップ1の電極とが、ワイヤ3により接続されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に係り、特に放熱部を有する半導体パッケージ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置の高集積化が進み、半導体装置の使用用途が拡大している。これに伴い、特に高出力用の半導体装置に対して高い放熱特性が求められるようになった。
放熱特性を向上させる方法として、半導体パッケージに放熱フィンを外付けする方法がある。しかし、この方法では、パッケージの外形サイズが大きくなってしまうため、製品(例えば、携帯用電子機器)における収納スペースの制約により、パッケージを実装することができないという問題があった。
【0003】
また、別の方法として、図11に示すように、半導体チップ1の裏面に放熱部5を設け、この放熱部5の下面を封止樹脂4の外に露出させる方法がある。この方法では、放熱部5から直接外気環境への放熱が可能であり、より多くの熱量を逃がすことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図12に示すように、端子2と配線11bとを半田13を用いて接合して、図11の半導体パッケージをプリント基板12に実装する際、飛散した半田13aを介して放熱部5と配線11aとが接触する可能性があった。通常、この放熱部5及び端子2は、ハンダ表面処理が施されており導電性である。従って、かかる場合には、放熱部5と配線11aとの間でショートしてしまい、実装不良が発生してしまうという問題があった。なお、この問題は、飛散した半田13aに限らず、金属屑や埃などによっても発生する可能性があった。
特に、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、携帯電話およびポータブルCD装置等の携帯用電子機器においては、半導体装置を高密度にプリント基板に実装し、さらに実装基板ユニットやモジュール部品を高密度に筐体に収納するため、かかる問題が発生しやすい。
【0005】
また、上述した放熱部5と配線11aとの間のショートを防止するためには、プリント基板12の表面のうちで放熱部5と対面する領域には配線を形成することができない。従って、実装基板の設計において配線に制約ができてしまうという問題があった。このため、実装基板のサイズが大きくなってしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたもので、放熱特性を有し、実装基板に配線制約を与えない半導体装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る半導体装置は、樹脂で封止された半導体チップを有する半導体装置であって、
前記半導体チップを下面に実装する放熱部であって、上面が前記樹脂の外に露出する放熱部と、
前記放熱部の上面に形成された絶縁層と、
前記樹脂の底面と略同一面に配置された端子と、
前記端子と、前記半導体チップの電極とを接続するワイヤと、
を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項2の発明に係る半導体装置は、請求項1に記載の半導体装置において、
前記放熱部が、
前記半導体チップを下面に実装するダイパッドと、
前記ダイパッドの上面に形成されたヒートブロックと、
を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項3の発明に係る半導体装置は、請求項1又は2に記載の半導体装置において、
前記端子と接続される配線を含む配線層が表面に形成された実装基板を更に備えたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項4の発明に係る半導体装置は、請求項1から3の何れかに記載の半導体装置において、
前記絶縁層が、有機絶縁性材料、有機絶縁性フィルム、有機絶縁性シート、金属酸化物層および無機材料の少なくとも1つを含むことを特徴とするものである。
【0011】
請求項5の発明に係る半導体装置は、請求項4に記載の半導体装置において、
前記有機絶縁性材料が、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂およびビニール樹脂の少なくとも1つを含むことを特徴とするものである。
【0012】
請求項6の発明に係る半導体装置は、請求項4に記載の半導体装置において、
前記有機絶縁性フィルムが、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ナイロンフィルムおよびビニール樹脂フィルムの少なくとも1つを含むことを特徴とするものである。
【0013】
請求項7の発明に係る半導体装置は、請求項4に記載の半導体装置において、
前記有機絶縁性シートが、フッ素樹脂シートおよびエポキシ樹脂シートの少なくとも1つを含むことを特徴とするものである。
【0014】
請求項8の発明に係る半導体装置は、請求項4に記載の半導体装置において、
前記金属酸化物層が、銅酸化物層、ニッケル酸化物層、クロム酸化物層および銀酸化物層の少なくとも1つを含むことを特徴とするものである。
【0015】
請求項9の発明に係る半導体装置は、請求項4に記載の半導体装置において、
前記無機材料が、アルミナ、窒化珪素およびシリカの少なくとも1つを含むことを特徴とするものである。
【0016】
請求項10の発明に係る半導体装置の製造方法は、樹脂封止された半導体チップを有する半導体装置の製造方法であって、
リードフレームを構成する複数のダイパッドの下面に、前記半導体チップをそれぞれ搭載する工程と、
前記リードフレームの端子と、前記半導体チップの電極とをワイヤで接続する工程と、
前記ダイパッドの上面が露出するように、前記半導体チップを樹脂封止する工程と、
前記リードフレームから前記複数のダイパッドを切り離す工程と、
切り離された前記複数のダイパッドの上面に絶縁層をそれぞれ形成する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
【0017】
請求項11の発明に係る半導体装置の製造方法は、樹脂封止された半導体チップを有する半導体装置の製造方法であって、
リードフレームを構成する複数のダイパッドの上面に、ヒートブロックをそれぞれ接合する工程と、
前記ダイパッドの下面に前記半導体チップを搭載する工程と、
前記リードフレームのリードと、前記半導体チップの電極とをワイヤで接続する工程と、
前記ヒートブロックの上面が露出するように、前記半導体チップを樹脂封止する工程と、
前記リードフレームから前記複数のダイパッドを切り離す工程と、
前記複数のダイパッドを切り離した後、前記ヒートブロックの上面に絶縁層を形成する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付してその説明を簡略化ないし省略することがある。
【0019】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による半導体装置を説明するための断面図である。詳細には、本実施の形態1によるQFN(Quad Flat Non−leaded package)の構造を説明するための断面図である。
図1に示すように、半導体チップ1の上面に、上面が封止樹脂4の外に露出するように放熱部5が設けられ、この放熱部5の上面に絶縁層6が設けられている。すなわち、パッケージの基板実装面とは反対の方向(すなわち半導体チップ1の上方)に放熱部5が設けられ、その放熱部5の上面に外気環境に露出する絶縁層6が設けられている。また、半導体チップ1の下面(主面)に形成された電極(図示省略)と、基板実装用の端子2とがワイヤ3により接続されている。端子2は、封止樹脂4の底面と概略同一の面に配置されている。
【0020】
ここで、半導体チップ1は、例えばパワーが必要なパワーIC等であり、封止樹脂4により封止されている。
また、封止樹脂4は、外部環境から半導体チップ1を保護するためのものである。半導体チップ1、上面を除いた放熱部5、ワイヤ3、及び、一部を除いた端子2は、封止樹脂4により封止され樹脂封止部を構成する。
また、放熱部5は、下面に半導体チップ1を搭載するダイパッドを兼ねるものである。
【0021】
また、絶縁層6は、有機絶縁性材料、有機絶縁性フィルム、有機絶縁性シート、金属酸化物層又は無機材料である。
有機絶縁性材料としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、ビニール樹脂等が挙げられる。有機絶縁性フィルムとしては、例えば、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ナイロンフィルム、ビニール樹脂フィルム等が挙げられる。有機絶縁性シートとしては、例えば、フッ素樹脂シート、エポキシ樹脂シート等が挙げられる。金属酸化物層としては、例えば、銅酸化物層、ニッケル酸化物層、クロム酸化物層、銀酸化物層等が挙げられる。無機材料としては、例えば、アルミナ、窒化珪素、シリカ等が挙げられる。
【0022】
以上説明したように、本実施の形態1による半導体装置では、ダイパッドを兼ねる放熱部5の下面に半導体チップ1が実装され、封止樹脂4の外に露出する放熱部5上面に絶縁層6が形成されている。これにより、放熱部5を半導体チップ1の下面に配置した従来の半導体装置と比べて、より高い放熱特性が得られる。
また、詳細は後述するが、放熱部5と実装基板(プリント基板)の配線が対面しないため、放熱部5とプリント基板の配線との間で起こるショートを防止することができる。よって、プリント基板のパッケージ実装面において、配線の制約を無くすことができる。また、放熱部5上に形成された絶縁層6を、電子機器等の筐体に当接させることにより、外気環境への放熱よりもさらに高い放熱特性が得られる。
【0023】
次に、本実施の形態1による半導体装置の変形例について説明する。
図2は、本実施の形態1による半導体装置の変形例を説明するための断面図である。
図2に示す変形例と、図1に示す半導体装置との相違点は、パッケージ構造がQFNではなくSOP(Small Outline Package)である点である。すなわち、端子2の形状が相違する。その他の構成は概略同一であるため、詳細な説明は省略する。
図2に示す変形例は、図1に示す半導体装置と同様に、ダイパッドを兼ねる放熱部5の下面に半導体チップ1を実装し、封止樹脂4の外に露出する放熱部5上面に絶縁層6を有している。また、端子2としてのリードは、ワイヤ3により半導体チップ1の電極(図示省略)に接続されている。
この変形例によっても、上述した本実施の形態1による半導体装置(図1)で得られる効果と同様の効果が得られる。
【0024】
次に、半導体装置の基板実装について説明する。
図3は、図1に示した半導体装置を実装基板に実装した状態を示す断面図である。すなわち、図1に示したパッケージをプリント基板12に実装した実装基板ユニットを示す図である。
図3に示すように、例えばガラスエポキシ基材からなるプリント基板12の表面には、導体配線11a,11bを含む配線層が形成されている。この導体配線11bと端子2とを接続材料としての半田13を用いて接続することにより、図1に示した半導体パッケージがプリント基板12上に実装される。
また、半導体装置の放熱面5の下方に、導体配線11aが配置されている。しかし、従来の半導体装置とは異なり、放熱部5とプリント基板12の配線11aとは対面しない。従って、放熱部とプリント基板の配線との間でショートを確実に防止することができ、半導体装置の信頼性を向上させることができる。さらに、実装基板の配線制約を無くすことができ、プリント基板12上の配線の自由度が大きくなる。これにより、プリント基板12のサイズを小さくすることができ、また基板層数の増加を防止することができる。
【0025】
また、図4は、図2に示した変形例を実装基板に実装した状態、すなわち、図2に示したパッケージをプリント基板12に実装した実装基板ユニットを示す断面図である。図4に示した実装基板ユニットによっても、上記図3に示した実装基板ユニットで得られる効果と同様の効果が得られる。
【0026】
次に、基板実装した半導体装置の電子機器筐体への収納について説明する。
図5は、実装基板に実装した半導体装置を電子機器筐体に収納した状態を示す断面図である。
図5に示すように、プリント基板12上に半導体パッケージが実装されてなる実装基板ユニットが、基板サポートポスト15を用いて筐体14に収納されている。ここで、放熱部5上に形成された絶縁層6が筐体14と当接している。すなわち、半導体チップ1で発生した熱が、放熱部5および絶縁層6を介して筐体14に放熱される。これにより、外気環境に放熱する場合よりも高い放熱特性が得られる。
【0027】
また、図6は、実装基板に実装した変形例を電子機器筐体に収納した状態を示す断面図である。この場合も、上記図5に示した場合で得られる効果と同様の効果が得られる。
【0028】
次に、本実施の形態1による半導体装置の製造方法について説明する。
図7は、本実施の形態1による半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。詳細には、図1又は図2に示したパッケージ(QFN,SOP)の製造方法を説明するためのフローチャートである。
先ず、リードフレームの成形加工を行う(ステップS11)。これにより、複数のダイパッド(放熱部)5および端子2が形成される。
【0029】
次に、複数のダイパッド5の下面に半導体チップ1をそれぞれ搭載し、接合する(ステップS12)。
そして、半導体チップ1下面の電極(図示省略)と、端子2とをワイヤ3により接続する(ステップS13)。
次に、ダイパッド5の上面が露出するように、半導体チップ1を封止樹脂4により封止する(ステップS14)。
そして、リードフレームから複数のダイパッド5及び対応する端子2を切り離して(すなわち、パッケージを個片化して)、端子2を所定の形状に加工する(ステップS15)。ここで、端子2の基板実装面には半田処理が施される。
【0030】
最後に、ダイパッド5の上面(露出面)に絶縁層6を形成する(ステップS16)。
ここで、絶縁層6として有機絶縁性塗膜を用いる場合には、オフセット印刷、スタンピング印刷、スクリーニング印刷等の方法が用いられる。また、絶縁層6として有機絶縁性フィルム又は有機絶縁性シートを用いる場合には、ロール転写装置や自動貼り付け装置等でフィルム材又はシート材を貼り付ける。また、絶縁層6として金属酸化物層を用いる場合には、化学酸化液により酸化物層を形成するクロメート処理や、酸素リッチな酸化雰囲気中で加熱処理する方法が用いられる。また、絶縁層6として無機材料を用いる場合には、スラリーバイダーを塗布し、加熱焼成する方法が用いられる。
【0031】
本実施の形態1による製造方法では、パッケージを個片化した後に、ダイパッド5の露出面上に絶縁層6を形成した。これにより、パッケージ組立工程における絶縁層6の破損を防止することができる。よって、半導体装置を製造した後でプリント基板への実装前に、目視検査選別工程が不要となる。
また、生産管理面では、絶縁層を形成しないで出荷する半導体装置と、絶縁層を形成して出荷する半導体装置とをパッケージの個片化まで共通に製造することができる。このため、仕様変更や仕掛かり在庫管理に柔軟に対応することができる。
【0032】
なお、本実施の形態1では、パッケージ構造としてQFNおよびSOPについて説明したが、これに限らずQFP(Quad Flat Package)、SON(Small Outline Non−leaded package)、LGA(Land Grid Array)、BGA(Ball Grid Array)等のパッケージ構造にも本発明を適用可能である(後述する実施の形態2についても同様)。
また、本実施の形態1では、絶縁層6を筐体14に当接させているが、ヒートパイプを介して筐体に収納してもよい。この場合も、高い放熱特性が得られる(後述する実施の形態2についても同様)。
【0033】
実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2による半導体装置を説明するための断面図である。詳細には、本実施の形態2によるQFN(Quad Flat Non−leaded package)の構造を説明するための断面図である。
図8に示す半導体装置は、図1に示す半導体装置において、下面に半導体チップ1を実装したダイパッド5上に、上面が封止樹脂4の外に露出するようにヒートブロック7が設けられ、このヒートブロック7の上面に絶縁層6が設けられたことを特徴とするものである。すなわち、ダイパッド5と絶縁層6との間に、ヒートブロック7を介在させたものである。
本実施の形態2による半導体装置では、実施の形態1による半導体装置よりも更に放熱特性を向上させることができる。
【0034】
次に、本実施の形態2による半導体装置の変形例について説明する。
図9は、本実施の形態2による半導体装置の変形例を説明するための断面図である。
図9に示す変形例と、図8に示す半導体装置との相違点は、パッケージ構造がQFNではなくSOPである点である。
図9に示す変形例は、図8に示す半導体装置と同様に、下面に半導体チップ1を実装したダイパッド5の上面にヒートブロック7が設けられ、封止樹脂4の外に露出するヒートブロック7上面に絶縁層6が設けられている。
この変形例によっても、上述した本実施の形態2による半導体装置で得られる効果と同一の効果が得られる。
【0035】
なお、上述した半導体装置の基板実装、さらに電子機器筐体への収納については、前述した実施の形態1と同様であるため、本実施の形態2では図示ならびにその説明を省略する。
【0036】
次に、本実施の形態2による半導体装置の製造方法について説明する。
図10は、本実施の形態2による半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。詳細には、図8又は図9に示したパッケージ(QFN,SOP)の製造方法を説明するためのフローチャートである。
先ず、リードフレームの成型加工を行う(ステップS21)。これにより、複数のダイパッド5および端子2が形成される。
【0037】
次に、複数のダイパッド5の上面にヒートブロック7をそれぞれ接合する(ステップS22)。
そして、複数のダイパッド5の下面に半導体チップ1をそれぞれ搭載し、接合する(ステップS23)。
次に、半導体チップ1上の電極(図示省略)と、端子2とをワイヤ3により接続する(ステップS24)。
次に、ヒートブロック7の上面が露出するように、半導体チップ1を封止樹脂4により封止する(ステップS25)。
そして、リードフレームから複数のダイパッド5及び対応する端子2を切り離して(すなわち、パッケージを個片化して)、端子としてのリード2を所定の形状に加工する(ステップS26)。ここで、端子2の基板実装面には半田処理が施される。
最後に、ヒートブロック7の上面(露出面)に絶縁層6を形成する(ステップS27)。なお、絶縁層6の形成方法については、前述の実施の形態1で説明した方法と同様であるので、説明を省略する。
【0038】
本実施の形態2による半導体装置の製造方法では、パッケージを個片化した後に、ヒートブロック7の露出面に絶縁層を形成した。従って、前述した実施の形態1による製造方法で得られる効果と同様の効果が得られる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、高い放熱特性を有し、実装基板に配線制約を与えない半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による半導体装置を説明するための断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1による半導体装置の変形例を説明するための断面図である。
【図3】図1に示した半導体装置を実装基板に実装した状態を示す断面図である。
【図4】図2に示した変形例を実装基板に実装した状態を示す断面図である。
【図5】実装基板に実装した半導体装置を電子機器筐体に収納した状態を示す断面図である。
【図6】実装基板に実装した変形例を電子機器筐体に収納した状態を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態1による半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態2による半導体装置を説明するための断面図である。
【図9】本発明の実施の形態2による半導体装置の変形例を説明するための断面図である。
【図10】本実施の形態2による半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図11】従来の半導体装置を説明するための断面図である。
【図12】図11に示す半導体装置を実装基板に実装した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 半導体チップ、 2 端子(リード)、 3 ワイヤ、 4 封止樹脂、5 ダイパッド(放熱部)、 6 絶縁層、 7 ヒートブロック、 11a,11b 配線、 12 プリント基板(実装基板)、 13 半田(接続材料)、 14 筐体、 15 基板サポートポスト。
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に係り、特に放熱部を有する半導体パッケージ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置の高集積化が進み、半導体装置の使用用途が拡大している。これに伴い、特に高出力用の半導体装置に対して高い放熱特性が求められるようになった。
放熱特性を向上させる方法として、半導体パッケージに放熱フィンを外付けする方法がある。しかし、この方法では、パッケージの外形サイズが大きくなってしまうため、製品(例えば、携帯用電子機器)における収納スペースの制約により、パッケージを実装することができないという問題があった。
【0003】
また、別の方法として、図11に示すように、半導体チップ1の裏面に放熱部5を設け、この放熱部5の下面を封止樹脂4の外に露出させる方法がある。この方法では、放熱部5から直接外気環境への放熱が可能であり、より多くの熱量を逃がすことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図12に示すように、端子2と配線11bとを半田13を用いて接合して、図11の半導体パッケージをプリント基板12に実装する際、飛散した半田13aを介して放熱部5と配線11aとが接触する可能性があった。通常、この放熱部5及び端子2は、ハンダ表面処理が施されており導電性である。従って、かかる場合には、放熱部5と配線11aとの間でショートしてしまい、実装不良が発生してしまうという問題があった。なお、この問題は、飛散した半田13aに限らず、金属屑や埃などによっても発生する可能性があった。
特に、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、携帯電話およびポータブルCD装置等の携帯用電子機器においては、半導体装置を高密度にプリント基板に実装し、さらに実装基板ユニットやモジュール部品を高密度に筐体に収納するため、かかる問題が発生しやすい。
【0005】
また、上述した放熱部5と配線11aとの間のショートを防止するためには、プリント基板12の表面のうちで放熱部5と対面する領域には配線を形成することができない。従って、実装基板の設計において配線に制約ができてしまうという問題があった。このため、実装基板のサイズが大きくなってしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたもので、放熱特性を有し、実装基板に配線制約を与えない半導体装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る半導体装置は、樹脂で封止された半導体チップを有する半導体装置であって、
前記半導体チップを下面に実装する放熱部であって、上面が前記樹脂の外に露出する放熱部と、
前記放熱部の上面に形成された絶縁層と、
前記樹脂の底面と略同一面に配置された端子と、
前記端子と、前記半導体チップの電極とを接続するワイヤと、
を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項2の発明に係る半導体装置は、請求項1に記載の半導体装置において、
前記放熱部が、
前記半導体チップを下面に実装するダイパッドと、
前記ダイパッドの上面に形成されたヒートブロックと、
を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項3の発明に係る半導体装置は、請求項1又は2に記載の半導体装置において、
前記端子と接続される配線を含む配線層が表面に形成された実装基板を更に備えたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項4の発明に係る半導体装置は、請求項1から3の何れかに記載の半導体装置において、
前記絶縁層が、有機絶縁性材料、有機絶縁性フィルム、有機絶縁性シート、金属酸化物層および無機材料の少なくとも1つを含むことを特徴とするものである。
【0011】
請求項5の発明に係る半導体装置は、請求項4に記載の半導体装置において、
前記有機絶縁性材料が、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂およびビニール樹脂の少なくとも1つを含むことを特徴とするものである。
【0012】
請求項6の発明に係る半導体装置は、請求項4に記載の半導体装置において、
前記有機絶縁性フィルムが、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ナイロンフィルムおよびビニール樹脂フィルムの少なくとも1つを含むことを特徴とするものである。
【0013】
請求項7の発明に係る半導体装置は、請求項4に記載の半導体装置において、
前記有機絶縁性シートが、フッ素樹脂シートおよびエポキシ樹脂シートの少なくとも1つを含むことを特徴とするものである。
【0014】
請求項8の発明に係る半導体装置は、請求項4に記載の半導体装置において、
前記金属酸化物層が、銅酸化物層、ニッケル酸化物層、クロム酸化物層および銀酸化物層の少なくとも1つを含むことを特徴とするものである。
【0015】
請求項9の発明に係る半導体装置は、請求項4に記載の半導体装置において、
前記無機材料が、アルミナ、窒化珪素およびシリカの少なくとも1つを含むことを特徴とするものである。
【0016】
請求項10の発明に係る半導体装置の製造方法は、樹脂封止された半導体チップを有する半導体装置の製造方法であって、
リードフレームを構成する複数のダイパッドの下面に、前記半導体チップをそれぞれ搭載する工程と、
前記リードフレームの端子と、前記半導体チップの電極とをワイヤで接続する工程と、
前記ダイパッドの上面が露出するように、前記半導体チップを樹脂封止する工程と、
前記リードフレームから前記複数のダイパッドを切り離す工程と、
切り離された前記複数のダイパッドの上面に絶縁層をそれぞれ形成する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
【0017】
請求項11の発明に係る半導体装置の製造方法は、樹脂封止された半導体チップを有する半導体装置の製造方法であって、
リードフレームを構成する複数のダイパッドの上面に、ヒートブロックをそれぞれ接合する工程と、
前記ダイパッドの下面に前記半導体チップを搭載する工程と、
前記リードフレームのリードと、前記半導体チップの電極とをワイヤで接続する工程と、
前記ヒートブロックの上面が露出するように、前記半導体チップを樹脂封止する工程と、
前記リードフレームから前記複数のダイパッドを切り離す工程と、
前記複数のダイパッドを切り離した後、前記ヒートブロックの上面に絶縁層を形成する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付してその説明を簡略化ないし省略することがある。
【0019】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による半導体装置を説明するための断面図である。詳細には、本実施の形態1によるQFN(Quad Flat Non−leaded package)の構造を説明するための断面図である。
図1に示すように、半導体チップ1の上面に、上面が封止樹脂4の外に露出するように放熱部5が設けられ、この放熱部5の上面に絶縁層6が設けられている。すなわち、パッケージの基板実装面とは反対の方向(すなわち半導体チップ1の上方)に放熱部5が設けられ、その放熱部5の上面に外気環境に露出する絶縁層6が設けられている。また、半導体チップ1の下面(主面)に形成された電極(図示省略)と、基板実装用の端子2とがワイヤ3により接続されている。端子2は、封止樹脂4の底面と概略同一の面に配置されている。
【0020】
ここで、半導体チップ1は、例えばパワーが必要なパワーIC等であり、封止樹脂4により封止されている。
また、封止樹脂4は、外部環境から半導体チップ1を保護するためのものである。半導体チップ1、上面を除いた放熱部5、ワイヤ3、及び、一部を除いた端子2は、封止樹脂4により封止され樹脂封止部を構成する。
また、放熱部5は、下面に半導体チップ1を搭載するダイパッドを兼ねるものである。
【0021】
また、絶縁層6は、有機絶縁性材料、有機絶縁性フィルム、有機絶縁性シート、金属酸化物層又は無機材料である。
有機絶縁性材料としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、ビニール樹脂等が挙げられる。有機絶縁性フィルムとしては、例えば、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ナイロンフィルム、ビニール樹脂フィルム等が挙げられる。有機絶縁性シートとしては、例えば、フッ素樹脂シート、エポキシ樹脂シート等が挙げられる。金属酸化物層としては、例えば、銅酸化物層、ニッケル酸化物層、クロム酸化物層、銀酸化物層等が挙げられる。無機材料としては、例えば、アルミナ、窒化珪素、シリカ等が挙げられる。
【0022】
以上説明したように、本実施の形態1による半導体装置では、ダイパッドを兼ねる放熱部5の下面に半導体チップ1が実装され、封止樹脂4の外に露出する放熱部5上面に絶縁層6が形成されている。これにより、放熱部5を半導体チップ1の下面に配置した従来の半導体装置と比べて、より高い放熱特性が得られる。
また、詳細は後述するが、放熱部5と実装基板(プリント基板)の配線が対面しないため、放熱部5とプリント基板の配線との間で起こるショートを防止することができる。よって、プリント基板のパッケージ実装面において、配線の制約を無くすことができる。また、放熱部5上に形成された絶縁層6を、電子機器等の筐体に当接させることにより、外気環境への放熱よりもさらに高い放熱特性が得られる。
【0023】
次に、本実施の形態1による半導体装置の変形例について説明する。
図2は、本実施の形態1による半導体装置の変形例を説明するための断面図である。
図2に示す変形例と、図1に示す半導体装置との相違点は、パッケージ構造がQFNではなくSOP(Small Outline Package)である点である。すなわち、端子2の形状が相違する。その他の構成は概略同一であるため、詳細な説明は省略する。
図2に示す変形例は、図1に示す半導体装置と同様に、ダイパッドを兼ねる放熱部5の下面に半導体チップ1を実装し、封止樹脂4の外に露出する放熱部5上面に絶縁層6を有している。また、端子2としてのリードは、ワイヤ3により半導体チップ1の電極(図示省略)に接続されている。
この変形例によっても、上述した本実施の形態1による半導体装置(図1)で得られる効果と同様の効果が得られる。
【0024】
次に、半導体装置の基板実装について説明する。
図3は、図1に示した半導体装置を実装基板に実装した状態を示す断面図である。すなわち、図1に示したパッケージをプリント基板12に実装した実装基板ユニットを示す図である。
図3に示すように、例えばガラスエポキシ基材からなるプリント基板12の表面には、導体配線11a,11bを含む配線層が形成されている。この導体配線11bと端子2とを接続材料としての半田13を用いて接続することにより、図1に示した半導体パッケージがプリント基板12上に実装される。
また、半導体装置の放熱面5の下方に、導体配線11aが配置されている。しかし、従来の半導体装置とは異なり、放熱部5とプリント基板12の配線11aとは対面しない。従って、放熱部とプリント基板の配線との間でショートを確実に防止することができ、半導体装置の信頼性を向上させることができる。さらに、実装基板の配線制約を無くすことができ、プリント基板12上の配線の自由度が大きくなる。これにより、プリント基板12のサイズを小さくすることができ、また基板層数の増加を防止することができる。
【0025】
また、図4は、図2に示した変形例を実装基板に実装した状態、すなわち、図2に示したパッケージをプリント基板12に実装した実装基板ユニットを示す断面図である。図4に示した実装基板ユニットによっても、上記図3に示した実装基板ユニットで得られる効果と同様の効果が得られる。
【0026】
次に、基板実装した半導体装置の電子機器筐体への収納について説明する。
図5は、実装基板に実装した半導体装置を電子機器筐体に収納した状態を示す断面図である。
図5に示すように、プリント基板12上に半導体パッケージが実装されてなる実装基板ユニットが、基板サポートポスト15を用いて筐体14に収納されている。ここで、放熱部5上に形成された絶縁層6が筐体14と当接している。すなわち、半導体チップ1で発生した熱が、放熱部5および絶縁層6を介して筐体14に放熱される。これにより、外気環境に放熱する場合よりも高い放熱特性が得られる。
【0027】
また、図6は、実装基板に実装した変形例を電子機器筐体に収納した状態を示す断面図である。この場合も、上記図5に示した場合で得られる効果と同様の効果が得られる。
【0028】
次に、本実施の形態1による半導体装置の製造方法について説明する。
図7は、本実施の形態1による半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。詳細には、図1又は図2に示したパッケージ(QFN,SOP)の製造方法を説明するためのフローチャートである。
先ず、リードフレームの成形加工を行う(ステップS11)。これにより、複数のダイパッド(放熱部)5および端子2が形成される。
【0029】
次に、複数のダイパッド5の下面に半導体チップ1をそれぞれ搭載し、接合する(ステップS12)。
そして、半導体チップ1下面の電極(図示省略)と、端子2とをワイヤ3により接続する(ステップS13)。
次に、ダイパッド5の上面が露出するように、半導体チップ1を封止樹脂4により封止する(ステップS14)。
そして、リードフレームから複数のダイパッド5及び対応する端子2を切り離して(すなわち、パッケージを個片化して)、端子2を所定の形状に加工する(ステップS15)。ここで、端子2の基板実装面には半田処理が施される。
【0030】
最後に、ダイパッド5の上面(露出面)に絶縁層6を形成する(ステップS16)。
ここで、絶縁層6として有機絶縁性塗膜を用いる場合には、オフセット印刷、スタンピング印刷、スクリーニング印刷等の方法が用いられる。また、絶縁層6として有機絶縁性フィルム又は有機絶縁性シートを用いる場合には、ロール転写装置や自動貼り付け装置等でフィルム材又はシート材を貼り付ける。また、絶縁層6として金属酸化物層を用いる場合には、化学酸化液により酸化物層を形成するクロメート処理や、酸素リッチな酸化雰囲気中で加熱処理する方法が用いられる。また、絶縁層6として無機材料を用いる場合には、スラリーバイダーを塗布し、加熱焼成する方法が用いられる。
【0031】
本実施の形態1による製造方法では、パッケージを個片化した後に、ダイパッド5の露出面上に絶縁層6を形成した。これにより、パッケージ組立工程における絶縁層6の破損を防止することができる。よって、半導体装置を製造した後でプリント基板への実装前に、目視検査選別工程が不要となる。
また、生産管理面では、絶縁層を形成しないで出荷する半導体装置と、絶縁層を形成して出荷する半導体装置とをパッケージの個片化まで共通に製造することができる。このため、仕様変更や仕掛かり在庫管理に柔軟に対応することができる。
【0032】
なお、本実施の形態1では、パッケージ構造としてQFNおよびSOPについて説明したが、これに限らずQFP(Quad Flat Package)、SON(Small Outline Non−leaded package)、LGA(Land Grid Array)、BGA(Ball Grid Array)等のパッケージ構造にも本発明を適用可能である(後述する実施の形態2についても同様)。
また、本実施の形態1では、絶縁層6を筐体14に当接させているが、ヒートパイプを介して筐体に収納してもよい。この場合も、高い放熱特性が得られる(後述する実施の形態2についても同様)。
【0033】
実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2による半導体装置を説明するための断面図である。詳細には、本実施の形態2によるQFN(Quad Flat Non−leaded package)の構造を説明するための断面図である。
図8に示す半導体装置は、図1に示す半導体装置において、下面に半導体チップ1を実装したダイパッド5上に、上面が封止樹脂4の外に露出するようにヒートブロック7が設けられ、このヒートブロック7の上面に絶縁層6が設けられたことを特徴とするものである。すなわち、ダイパッド5と絶縁層6との間に、ヒートブロック7を介在させたものである。
本実施の形態2による半導体装置では、実施の形態1による半導体装置よりも更に放熱特性を向上させることができる。
【0034】
次に、本実施の形態2による半導体装置の変形例について説明する。
図9は、本実施の形態2による半導体装置の変形例を説明するための断面図である。
図9に示す変形例と、図8に示す半導体装置との相違点は、パッケージ構造がQFNではなくSOPである点である。
図9に示す変形例は、図8に示す半導体装置と同様に、下面に半導体チップ1を実装したダイパッド5の上面にヒートブロック7が設けられ、封止樹脂4の外に露出するヒートブロック7上面に絶縁層6が設けられている。
この変形例によっても、上述した本実施の形態2による半導体装置で得られる効果と同一の効果が得られる。
【0035】
なお、上述した半導体装置の基板実装、さらに電子機器筐体への収納については、前述した実施の形態1と同様であるため、本実施の形態2では図示ならびにその説明を省略する。
【0036】
次に、本実施の形態2による半導体装置の製造方法について説明する。
図10は、本実施の形態2による半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。詳細には、図8又は図9に示したパッケージ(QFN,SOP)の製造方法を説明するためのフローチャートである。
先ず、リードフレームの成型加工を行う(ステップS21)。これにより、複数のダイパッド5および端子2が形成される。
【0037】
次に、複数のダイパッド5の上面にヒートブロック7をそれぞれ接合する(ステップS22)。
そして、複数のダイパッド5の下面に半導体チップ1をそれぞれ搭載し、接合する(ステップS23)。
次に、半導体チップ1上の電極(図示省略)と、端子2とをワイヤ3により接続する(ステップS24)。
次に、ヒートブロック7の上面が露出するように、半導体チップ1を封止樹脂4により封止する(ステップS25)。
そして、リードフレームから複数のダイパッド5及び対応する端子2を切り離して(すなわち、パッケージを個片化して)、端子としてのリード2を所定の形状に加工する(ステップS26)。ここで、端子2の基板実装面には半田処理が施される。
最後に、ヒートブロック7の上面(露出面)に絶縁層6を形成する(ステップS27)。なお、絶縁層6の形成方法については、前述の実施の形態1で説明した方法と同様であるので、説明を省略する。
【0038】
本実施の形態2による半導体装置の製造方法では、パッケージを個片化した後に、ヒートブロック7の露出面に絶縁層を形成した。従って、前述した実施の形態1による製造方法で得られる効果と同様の効果が得られる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、高い放熱特性を有し、実装基板に配線制約を与えない半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による半導体装置を説明するための断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1による半導体装置の変形例を説明するための断面図である。
【図3】図1に示した半導体装置を実装基板に実装した状態を示す断面図である。
【図4】図2に示した変形例を実装基板に実装した状態を示す断面図である。
【図5】実装基板に実装した半導体装置を電子機器筐体に収納した状態を示す断面図である。
【図6】実装基板に実装した変形例を電子機器筐体に収納した状態を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態1による半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態2による半導体装置を説明するための断面図である。
【図9】本発明の実施の形態2による半導体装置の変形例を説明するための断面図である。
【図10】本実施の形態2による半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図11】従来の半導体装置を説明するための断面図である。
【図12】図11に示す半導体装置を実装基板に実装した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 半導体チップ、 2 端子(リード)、 3 ワイヤ、 4 封止樹脂、5 ダイパッド(放熱部)、 6 絶縁層、 7 ヒートブロック、 11a,11b 配線、 12 プリント基板(実装基板)、 13 半田(接続材料)、 14 筐体、 15 基板サポートポスト。
Claims (11)
- 樹脂で封止された半導体チップを有する半導体装置であって、
前記半導体チップを下面に実装する放熱部であって、上面が前記樹脂の外に露出する放熱部と、
前記放熱部の上面に形成された絶縁層と、
前記樹脂の底面と略同一面に配置された端子と、
前記端子と、前記半導体チップの電極とを接続するワイヤと、
を備えたことを特徴とする半導体装置。 - 請求項1に記載の半導体装置において、
前記放熱部が、
前記半導体チップを下面に実装するダイパッドと、
前記ダイパッドの上面に形成されたヒートブロックと、
を備えたことを特徴とする半導体装置。 - 請求項1又は2に記載の半導体装置において、
前記端子と接続される配線を含む配線層が表面に形成された実装基板を更に備えたことを特徴とする半導体装置。 - 請求項1から3の何れかに記載の半導体装置において、
前記絶縁層が、有機絶縁性材料、有機絶縁性フィルム、有機絶縁性シート、金属酸化物層および無機材料の少なくとも1つを含むことを特徴とする半導体装置。 - 請求項4に記載の半導体装置において、
前記有機絶縁性材料が、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂およびビニール樹脂の少なくとも1つを含むことを特徴とする半導体装置。 - 請求項4に記載の半導体装置において、
前記有機絶縁性フィルムが、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ナイロンフィルムおよびビニール樹脂フィルムの少なくとも1つを含むことを特徴とする半導体装置。 - 請求項4に記載の半導体装置において、
前記有機絶縁性シートが、フッ素樹脂シートおよびエポキシ樹脂シートの少なくとも1つを含むことを特徴とする半導体装置。 - 請求項4に記載の半導体装置において、
前記金属酸化物層が、銅酸化物層、ニッケル酸化物層、クロム酸化物層および銀酸化物層の少なくとも1つを含むことを特徴とする半導体装置。 - 請求項4に記載の半導体装置において、
前記無機材料が、アルミナ、窒化珪素およびシリカの少なくとも1つを含むことを特徴とする半導体装置。 - 樹脂封止された半導体チップを有する半導体装置の製造方法であって、
リードフレームを構成する複数のダイパッドの下面に、前記半導体チップをそれぞれ搭載する工程と、
前記リードフレームの端子と、前記半導体チップの電極とをワイヤで接続する工程と、
前記ダイパッドの上面が露出するように、前記半導体チップを樹脂封止する工程と、
前記リードフレームから前記複数のダイパッドを切り離す工程と、
切り離された前記複数のダイパッドの上面に絶縁層をそれぞれ形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 樹脂封止された半導体チップを有する半導体装置の製造方法であって、
リードフレームを構成する複数のダイパッドの上面に、ヒートブロックをそれぞれ接合する工程と、
前記ダイパッドの下面に前記半導体チップを搭載する工程と、
前記リードフレームのリードと、前記半導体チップの電極とをワイヤで接続する工程と、
前記ヒートブロックの上面が露出するように、前記半導体チップを樹脂封止する工程と、
前記リードフレームから前記複数のダイパッドを切り離す工程と、
前記複数のダイパッドを切り離した後、前記ヒートブロックの上面に絶縁層を形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |