JP2004140044A - 半導体素子の実装方法 - Google Patents
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- H01L2924/35—Mechanical effects
- H01L2924/351—Thermal stress
Abstract
【課題】半導体素子の金メッキバンプと実装基板の接合電極との機械的電気的接合を良好にすること。
【解決手段】金メッキバンプの硬度を70Hv〜100Hvとし、少なくとも6μmで且つ略1/2の潰れ量となるように、半導体素子の金メッキバンプを実装基板の接合電極に超音波熱圧着する。
【選択図】 図1
【解決手段】金メッキバンプの硬度を70Hv〜100Hvとし、少なくとも6μmで且つ略1/2の潰れ量となるように、半導体素子の金メッキバンプを実装基板の接合電極に超音波熱圧着する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子の電極上に形成した金メッキバンプと実装基板の接合電極とを超音波熱圧着によりフリップチップ接合する半導体素子の実装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、表面に配線や接合電極を設けたセラミック基板やプリント基板等の実装基板(インターポーザ)に半導体素子を直接搭載して、実装基板の小型化や高集積化を図る半導体素子の実装方法として、▲1▼ワイヤーボンディング法、▲2▼半導体素子の電極上に金属バンプを形成し、ハンダ、導電性接着材、異方性導電接着材等を用いて、あるいは金属バンプを接合電極に圧接した状態で絶縁性接着材を用いて接合するフリップチップ接合方法、▲3▼同じく金属バンプを用いて熱溶融や超音波熱圧着により接合するフリップチップ接合方法等が知られている。金属バンプを用いて実装基板の電極と接合する▲2▼および▲3▼のフリップチップ接合方法は、接合材料の経時変化が少なく、接合部が安定していることから、高信頼性が要求される製品に多用されている(以上のフリップチップ接合方法として、例えば、特許文献1の図14参照。)。
【0003】
上記のフリップチップ接合方法のうち、ハンダを用いる方法は、ハンダの加熱温度が300℃を越える場合があるので、熱的なストレスの影響を受けやすく、微細化ピッチへの対応もハンダ付け時の制約があり、ハンダブリッジを生じ易い。また、熱溶融させる方法も熱ストレスの影響を受けやすい。
【0004】
これに対し、超音波熱圧着による方法は熱的ストレスが少なく、またハンダブリッジによるショート不良が生じ難く、電極部の微細化ピッチに適していると言える。
【0005】
一方、半導体素子表面の電極上に形成されるバンプの形成方法として、転写バンプ法、スタッドバンプ法、印刷法、溶融法、メッキや蒸着などの堆積法などがしられている。
【0006】
これらのバンプ形成方法において、電解メッキや無電解メッキによるいわゆるメッキバンプ法が、バンプ高さが半導体素子を形成したウエハ上でほぼ均一にできることや、量産性にも優れた手法として、用いられるようになっている。
【0007】
メッキバンプの形成は、ウエハの表面に半導体素子の電極部を露出させたレジスト層を周知の技術で形成し、無電解メッキ液に所定時間浸漬して電極上に例えば金を所定厚さメッキするものである。これによれば、レジスト層の開口部内に、高さ方向に均一な断面を有する例えば円柱形状のバンプを形成することができる。
【0008】
一般に、メッキバンプの堆積高さは、レジスト層の厚さや浸漬時間に比例するため、最大でも40μm程度であり、25μm程度がメッキバンプ形成の量産性を考慮した経済性に合致する高さである。
【0009】
【特許文献1】特開平9−223721号公報。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このメッキバンプ法により半導体素子の電極上に形成したバンプは、スタッドバンプ法(ワイヤボンド法により金ボールを形成し、半導体素子の電極上に熱圧着して更に多段積み重ねて高さを高くするバンプ法)により形成したバンプが80μm程度と高くできるのに対し、上記のように25μm程度と低いため、接合の際に生じる実装基板と半導体素子との間の傾きを吸収することが極めて困難となる。
【0011】
すなわち、実装基板は通常2μm〜15μm程度傾き(湾曲)が発生しており、また、メッキバンプの高さのバラツキが2μm〜3μm程度あるので、スタッドバンプ法によるバンプを使用した接合では目立たなかったが、メッキバンプ法によるバンプでは、接合時や接合後に、実装基板と半導体素子との間に3μm〜10μm程度(半導体素子の両端間の隙間の差)の傾きが生じる場合があり、このように傾きが生じた場合は、各バンプでの潰れ具合に差が生じ、潰れ不足のバンプは電気的機械的な接合が不充分で接合不良となることが判明した。この接合不良は数百ppmのレベルで発生していた。
【0012】
本発明の目的は、この傾きによる影響を無くし、バンプの潰れ不足を無くして半導体素子のバンプと実装基板の接合電極とが安定した接合となるようにした半導体素子の実装方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、実装基板に接合電極を形成する第1工程と、半導体素子の電極上にメッキバンプを形成する第2工程と、前記実装基板の前記接合電極と前記半導体素子の前記メッキバンプを位置合わせする第3工程と、超音波エネルギーを前記半導体素子の裏面から印加すると共に所定の熱を印加して、前記接合電極に対する前記メッキバンプの潰れ量が元のバンプ高さの略半分になるように接合する第4工程と、を具備することを特徴とする半導体素子の実装方法とした。
【0014】
請求項2に係る発明は、前記メッキバンプの潰れ量を、少なくとも6μmとすることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の実装方法とした。
【0015】
請求項3に係る発明は、前記メッキバンプの常温における硬度を85±15Hvにする熱処理工程を前記第2工程と前記第3工程の間に具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体素子の実装方法とした。
【0016】
請求項4に係る発明は、前記メッキバンプの元のバンプ高さを、25±15μmとすることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の半導体素子の実装方法とした。
【0017】
【発明の実施の形態】
フリップチップ接合においては、図1に示すように、通常のエッチング法等により接合電極101が形成された実装基板(インターポーザ)1の上面に、予め電極201に無電解選択メッキ法等により形成された金メッキバンプ202を有する半導体素子2の当該金メッキバンプ202の面を対向させて、金メッキバンプ202が接合電極101に対応するように位置合わせした後、半導体素子1の裏面に超音波ホーン3を載せて超音波を印加し、半導体素子1を矢印A方向に超音波振動させ、金メッキバンプ202の潰れにより接合電極101との間に電気的機械的接合部を形成する。このとき、超音波ホーン3の押圧力はその超音波ホーン3の自重程度(約70g)とし、印加する熱は約150〜200℃(170℃程度)とする。
【0018】
以上のようにしてフリップチップ接合した金メッキバンプ202の接合不良は、バンプの潰れ不足から発生する。そこで、まず、バンプ潰れ量に対する接合不良発生率を測定した。ここでは、半導体素子2をフリップチップ接合した実装基板1をマザー基板(図示せず)に搭載して、そのマザー基板のハンダ付けのためのハンダリフロー装置に2回自走通過させてハンダの熱ストレスをフリップチップ接合部に与え、その後に半導体素子2の側面から所定荷重を印加する剥離テストを行った。図2はその結果を示す図であり、バンプ潰れ量が6μmよりも少なくなると、接合不良発生率が急激に大きくなった。このことから、バンプ潰れ量は6μm以上が必要であることが分かる。
【0019】
次に、バンプの潰れ易さとバンプの硬度の因果関係を調べた。ここでは、硬度が120Hvの金メッキバンプと、それを熱処理(200℃、30分)により104Hv、86Hv、58Hvの硬度に低下させた4種類の金メッキバンプを使用し、超音波エネルギーを印加してその潰れ量を測定した。なお、上記のように、超音波ホーン3の押圧力はその超音波ホーン3の自重程度(約70g)とし、印加する熱は約150〜200℃(170℃程度)である。印加する超音波電力は1個のバンプ当り5mW、10mW、20mW、30mWとした。
【0020】
図3がその実験結果を示す図であり、いずれの超音波電力を印加した場合でも、86Hvのバンプ硬度が最も潰れ易くなることが判明した。これは、バンプ硬度が低い場合は硬度の低下とともに伸び率が上昇して超音波振動が加わり難くなり、逆にバンプ硬度が高すぎるとバンプ自体の強度が増して超音波振動では潰れ難くなるからと考えられる。前記した6μm以上の潰れ量が得られる硬度は、略70Hv〜100Hv(85Hv±15Hv)の範囲である。
【0021】
次に、この6μm以上の潰れ量が得られる硬度範囲のバンプについて、バンプの高さと潰れ量との関係を把握するための実験を行った。ここでは、図4に示すように、バンプ硬度が93Hv(バンプ高さ40μm)、86Hv(バンプ高さ16μm)、75Hv(バンプ高さ25μm)の場合について行い、超音波電力を1個のバンプ当り5mW、10mW、20mWとした。なお、上記のように、超音波ホーン3の押圧力はその超音波ホーン3の自重程度(約70g)とし、印加する熱は約150〜200℃(170℃程度)である。
【0022】
この実験結果から、バンプの潰れ量は、バンプの高さが高いほど潰れやすくなり、各バンプ高さでの潰れ量は、バンプ高さが40μm(硬度93Hv)の場合は20μm前後の潰れ量、バンプ高さが25μm(硬度75Hv)の場合は11μm前後の潰れ量、バンプ高さが16μm(硬度86Hv)の場合は6μm前後μmの潰れ量となり、バンプ高さの略1/2程度(1/2±1/6=1/3〜2/3)の潰れとなることがことが明らかになった。
【0023】
バンプ高さは、前記したようにメッキバンプの生産性の理由から40μm程度が上限であり、下限は略半分のバンプ高さに潰した後の半導体素子と実装基板との間の短絡を防ぐ隙間を確保する必要から10μm程度が必要と考えられ、潰す前の元のバンプ高さは、略25μm±15μm(10μm〜40μm)の範囲が好ましいことが分かる。
【0024】
純金の硬度は30Hv程度と言われており、硬度が低いとバンプは潰れ易いと考え勝ちであるが、超音波熱圧着では実際には硬度が低くなると伸び率が大きくなるため塑性変形を起こし難くなり上記のように潰れ量が不充分となり良好な接合が得られない。したがって、バンプ硬度はある値程度以上であることが必要となり、メッキバンプはその工法上から硬度が高くなりやすい特徴を持っているが、あまり高いと超音波エネルギーは良く伝わるもののバンプ自体の剛性が高いためにバンプ潰れが少なくなるので、フリップチップ接合の前段階で、熱処理(例えば、200℃、30分)により硬度を前記した70Hv〜100Hvに低下させる。
【0025】
前記した潰れは、フリップチップ接合では非常に重要なファクタである。フリップチップ接合では半導体素子と実装基板は完全に平行でありかつ全てのバンプ高さが均一であることが要求され、スタットバンプ法ではバンプ形成の後で高さを揃えるレベリング工程を設ける程であるが、実際には半導体素子と実装基板を完全に平行にすることは不可能であり、またバンプ高さは均一ではないので、バンプはある程度まで潰す必要があり、上記のように高いバンプほど潰れ量は大きくなるが、超音波熱圧着を使用するフリップチップ接合では前記した硬度70Hv〜100Hvではバンプ高さが元の略半分になるように潰れることが判明したので、これを考慮にいれてフリップチップ接合前のバンプ高さを設定する。
【0026】
バンプの潰れ量は、前記したように6μm程度は必要で7μm程度ならば接合の不具合の発生はゼロになる。この潰し量を達成するバンプ高さはスタッドバンプのように50μmにすればよいが、バンプ高さが高いと超音波の伝達効率が落ちるので、例えば1バンプ当り100mW程度の電力が必要となって、20バンプ以上では接合させることができなくなる。よって、フリップチップ接合前のバンプ高さは上記したように10μm〜40μmにすれば、超音波出力もスタッドバンプの場合に必要となる出力より大幅に少なくできる。
【0027】
以上のように、6μm以上の潰れ量が得られるバンプ硬度70Hv〜100Hvの範囲の金メッキバンプの高さを、10μm〜40μmに設定しておけば、半導体チップ1と実装基板2との間の平行度が多少劣化していても、良好なバンプ接合が得られる。
【0028】
【発明の効果】
以上から本発明によれば、十分な潰れ量を得ることができ、良好なバンプ接合が実現できるので、実装基板と半導体素子との間の傾きの影響を受けることなく、良好なバンプ接合を実現できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】フリップチップ接合の説明図である。
【図2】バンプ潰れ量に対する接合不良発生率の特性図である。
【図3】バンプ硬度に対するバンプ潰れ量の特性図である。
【図4】バンプ高さに対するバンプ潰れ量の特性図である。
【符号の説明】
1:実装基板(インターポーザ)、101:接合電極
2:半導体素子、201:電極、202:金メッキバンプ
3:超音波ホーン
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子の電極上に形成した金メッキバンプと実装基板の接合電極とを超音波熱圧着によりフリップチップ接合する半導体素子の実装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、表面に配線や接合電極を設けたセラミック基板やプリント基板等の実装基板(インターポーザ)に半導体素子を直接搭載して、実装基板の小型化や高集積化を図る半導体素子の実装方法として、▲1▼ワイヤーボンディング法、▲2▼半導体素子の電極上に金属バンプを形成し、ハンダ、導電性接着材、異方性導電接着材等を用いて、あるいは金属バンプを接合電極に圧接した状態で絶縁性接着材を用いて接合するフリップチップ接合方法、▲3▼同じく金属バンプを用いて熱溶融や超音波熱圧着により接合するフリップチップ接合方法等が知られている。金属バンプを用いて実装基板の電極と接合する▲2▼および▲3▼のフリップチップ接合方法は、接合材料の経時変化が少なく、接合部が安定していることから、高信頼性が要求される製品に多用されている(以上のフリップチップ接合方法として、例えば、特許文献1の図14参照。)。
【0003】
上記のフリップチップ接合方法のうち、ハンダを用いる方法は、ハンダの加熱温度が300℃を越える場合があるので、熱的なストレスの影響を受けやすく、微細化ピッチへの対応もハンダ付け時の制約があり、ハンダブリッジを生じ易い。また、熱溶融させる方法も熱ストレスの影響を受けやすい。
【0004】
これに対し、超音波熱圧着による方法は熱的ストレスが少なく、またハンダブリッジによるショート不良が生じ難く、電極部の微細化ピッチに適していると言える。
【0005】
一方、半導体素子表面の電極上に形成されるバンプの形成方法として、転写バンプ法、スタッドバンプ法、印刷法、溶融法、メッキや蒸着などの堆積法などがしられている。
【0006】
これらのバンプ形成方法において、電解メッキや無電解メッキによるいわゆるメッキバンプ法が、バンプ高さが半導体素子を形成したウエハ上でほぼ均一にできることや、量産性にも優れた手法として、用いられるようになっている。
【0007】
メッキバンプの形成は、ウエハの表面に半導体素子の電極部を露出させたレジスト層を周知の技術で形成し、無電解メッキ液に所定時間浸漬して電極上に例えば金を所定厚さメッキするものである。これによれば、レジスト層の開口部内に、高さ方向に均一な断面を有する例えば円柱形状のバンプを形成することができる。
【0008】
一般に、メッキバンプの堆積高さは、レジスト層の厚さや浸漬時間に比例するため、最大でも40μm程度であり、25μm程度がメッキバンプ形成の量産性を考慮した経済性に合致する高さである。
【0009】
【特許文献1】特開平9−223721号公報。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このメッキバンプ法により半導体素子の電極上に形成したバンプは、スタッドバンプ法(ワイヤボンド法により金ボールを形成し、半導体素子の電極上に熱圧着して更に多段積み重ねて高さを高くするバンプ法)により形成したバンプが80μm程度と高くできるのに対し、上記のように25μm程度と低いため、接合の際に生じる実装基板と半導体素子との間の傾きを吸収することが極めて困難となる。
【0011】
すなわち、実装基板は通常2μm〜15μm程度傾き(湾曲)が発生しており、また、メッキバンプの高さのバラツキが2μm〜3μm程度あるので、スタッドバンプ法によるバンプを使用した接合では目立たなかったが、メッキバンプ法によるバンプでは、接合時や接合後に、実装基板と半導体素子との間に3μm〜10μm程度(半導体素子の両端間の隙間の差)の傾きが生じる場合があり、このように傾きが生じた場合は、各バンプでの潰れ具合に差が生じ、潰れ不足のバンプは電気的機械的な接合が不充分で接合不良となることが判明した。この接合不良は数百ppmのレベルで発生していた。
【0012】
本発明の目的は、この傾きによる影響を無くし、バンプの潰れ不足を無くして半導体素子のバンプと実装基板の接合電極とが安定した接合となるようにした半導体素子の実装方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、実装基板に接合電極を形成する第1工程と、半導体素子の電極上にメッキバンプを形成する第2工程と、前記実装基板の前記接合電極と前記半導体素子の前記メッキバンプを位置合わせする第3工程と、超音波エネルギーを前記半導体素子の裏面から印加すると共に所定の熱を印加して、前記接合電極に対する前記メッキバンプの潰れ量が元のバンプ高さの略半分になるように接合する第4工程と、を具備することを特徴とする半導体素子の実装方法とした。
【0014】
請求項2に係る発明は、前記メッキバンプの潰れ量を、少なくとも6μmとすることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の実装方法とした。
【0015】
請求項3に係る発明は、前記メッキバンプの常温における硬度を85±15Hvにする熱処理工程を前記第2工程と前記第3工程の間に具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体素子の実装方法とした。
【0016】
請求項4に係る発明は、前記メッキバンプの元のバンプ高さを、25±15μmとすることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の半導体素子の実装方法とした。
【0017】
【発明の実施の形態】
フリップチップ接合においては、図1に示すように、通常のエッチング法等により接合電極101が形成された実装基板(インターポーザ)1の上面に、予め電極201に無電解選択メッキ法等により形成された金メッキバンプ202を有する半導体素子2の当該金メッキバンプ202の面を対向させて、金メッキバンプ202が接合電極101に対応するように位置合わせした後、半導体素子1の裏面に超音波ホーン3を載せて超音波を印加し、半導体素子1を矢印A方向に超音波振動させ、金メッキバンプ202の潰れにより接合電極101との間に電気的機械的接合部を形成する。このとき、超音波ホーン3の押圧力はその超音波ホーン3の自重程度(約70g)とし、印加する熱は約150〜200℃(170℃程度)とする。
【0018】
以上のようにしてフリップチップ接合した金メッキバンプ202の接合不良は、バンプの潰れ不足から発生する。そこで、まず、バンプ潰れ量に対する接合不良発生率を測定した。ここでは、半導体素子2をフリップチップ接合した実装基板1をマザー基板(図示せず)に搭載して、そのマザー基板のハンダ付けのためのハンダリフロー装置に2回自走通過させてハンダの熱ストレスをフリップチップ接合部に与え、その後に半導体素子2の側面から所定荷重を印加する剥離テストを行った。図2はその結果を示す図であり、バンプ潰れ量が6μmよりも少なくなると、接合不良発生率が急激に大きくなった。このことから、バンプ潰れ量は6μm以上が必要であることが分かる。
【0019】
次に、バンプの潰れ易さとバンプの硬度の因果関係を調べた。ここでは、硬度が120Hvの金メッキバンプと、それを熱処理(200℃、30分)により104Hv、86Hv、58Hvの硬度に低下させた4種類の金メッキバンプを使用し、超音波エネルギーを印加してその潰れ量を測定した。なお、上記のように、超音波ホーン3の押圧力はその超音波ホーン3の自重程度(約70g)とし、印加する熱は約150〜200℃(170℃程度)である。印加する超音波電力は1個のバンプ当り5mW、10mW、20mW、30mWとした。
【0020】
図3がその実験結果を示す図であり、いずれの超音波電力を印加した場合でも、86Hvのバンプ硬度が最も潰れ易くなることが判明した。これは、バンプ硬度が低い場合は硬度の低下とともに伸び率が上昇して超音波振動が加わり難くなり、逆にバンプ硬度が高すぎるとバンプ自体の強度が増して超音波振動では潰れ難くなるからと考えられる。前記した6μm以上の潰れ量が得られる硬度は、略70Hv〜100Hv(85Hv±15Hv)の範囲である。
【0021】
次に、この6μm以上の潰れ量が得られる硬度範囲のバンプについて、バンプの高さと潰れ量との関係を把握するための実験を行った。ここでは、図4に示すように、バンプ硬度が93Hv(バンプ高さ40μm)、86Hv(バンプ高さ16μm)、75Hv(バンプ高さ25μm)の場合について行い、超音波電力を1個のバンプ当り5mW、10mW、20mWとした。なお、上記のように、超音波ホーン3の押圧力はその超音波ホーン3の自重程度(約70g)とし、印加する熱は約150〜200℃(170℃程度)である。
【0022】
この実験結果から、バンプの潰れ量は、バンプの高さが高いほど潰れやすくなり、各バンプ高さでの潰れ量は、バンプ高さが40μm(硬度93Hv)の場合は20μm前後の潰れ量、バンプ高さが25μm(硬度75Hv)の場合は11μm前後の潰れ量、バンプ高さが16μm(硬度86Hv)の場合は6μm前後μmの潰れ量となり、バンプ高さの略1/2程度(1/2±1/6=1/3〜2/3)の潰れとなることがことが明らかになった。
【0023】
バンプ高さは、前記したようにメッキバンプの生産性の理由から40μm程度が上限であり、下限は略半分のバンプ高さに潰した後の半導体素子と実装基板との間の短絡を防ぐ隙間を確保する必要から10μm程度が必要と考えられ、潰す前の元のバンプ高さは、略25μm±15μm(10μm〜40μm)の範囲が好ましいことが分かる。
【0024】
純金の硬度は30Hv程度と言われており、硬度が低いとバンプは潰れ易いと考え勝ちであるが、超音波熱圧着では実際には硬度が低くなると伸び率が大きくなるため塑性変形を起こし難くなり上記のように潰れ量が不充分となり良好な接合が得られない。したがって、バンプ硬度はある値程度以上であることが必要となり、メッキバンプはその工法上から硬度が高くなりやすい特徴を持っているが、あまり高いと超音波エネルギーは良く伝わるもののバンプ自体の剛性が高いためにバンプ潰れが少なくなるので、フリップチップ接合の前段階で、熱処理(例えば、200℃、30分)により硬度を前記した70Hv〜100Hvに低下させる。
【0025】
前記した潰れは、フリップチップ接合では非常に重要なファクタである。フリップチップ接合では半導体素子と実装基板は完全に平行でありかつ全てのバンプ高さが均一であることが要求され、スタットバンプ法ではバンプ形成の後で高さを揃えるレベリング工程を設ける程であるが、実際には半導体素子と実装基板を完全に平行にすることは不可能であり、またバンプ高さは均一ではないので、バンプはある程度まで潰す必要があり、上記のように高いバンプほど潰れ量は大きくなるが、超音波熱圧着を使用するフリップチップ接合では前記した硬度70Hv〜100Hvではバンプ高さが元の略半分になるように潰れることが判明したので、これを考慮にいれてフリップチップ接合前のバンプ高さを設定する。
【0026】
バンプの潰れ量は、前記したように6μm程度は必要で7μm程度ならば接合の不具合の発生はゼロになる。この潰し量を達成するバンプ高さはスタッドバンプのように50μmにすればよいが、バンプ高さが高いと超音波の伝達効率が落ちるので、例えば1バンプ当り100mW程度の電力が必要となって、20バンプ以上では接合させることができなくなる。よって、フリップチップ接合前のバンプ高さは上記したように10μm〜40μmにすれば、超音波出力もスタッドバンプの場合に必要となる出力より大幅に少なくできる。
【0027】
以上のように、6μm以上の潰れ量が得られるバンプ硬度70Hv〜100Hvの範囲の金メッキバンプの高さを、10μm〜40μmに設定しておけば、半導体チップ1と実装基板2との間の平行度が多少劣化していても、良好なバンプ接合が得られる。
【0028】
【発明の効果】
以上から本発明によれば、十分な潰れ量を得ることができ、良好なバンプ接合が実現できるので、実装基板と半導体素子との間の傾きの影響を受けることなく、良好なバンプ接合を実現できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】フリップチップ接合の説明図である。
【図2】バンプ潰れ量に対する接合不良発生率の特性図である。
【図3】バンプ硬度に対するバンプ潰れ量の特性図である。
【図4】バンプ高さに対するバンプ潰れ量の特性図である。
【符号の説明】
1:実装基板(インターポーザ)、101:接合電極
2:半導体素子、201:電極、202:金メッキバンプ
3:超音波ホーン
Claims (4)
- 実装基板に接合電極を形成する第1工程と、
半導体素子の電極上にメッキバンプを形成する第2工程と、
前記実装基板の前記接合電極と前記半導体素子の前記メッキバンプを位置合わせする第3工程と、
超音波エネルギーを前記半導体素子の裏面から印加すると共に所定の熱を印加して、前記接合電極に対する前記メッキバンプの潰れ量が元のバンプ高さの略半分になるように接合する第4工程と、
を具備することを特徴とする半導体素子の実装方法。 - 前記メッキバンプの潰れ量を、少なくとも6μmとすることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の実装方法。
- 前記メッキバンプの常温における硬度を85±15Hvにする熱処理工程を前記第2工程と前記第3工程の間に具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体素子の実装方法。
- 前記メッキバンプの元のバンプ高さを、25±15μmとすることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の半導体素子の実装方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009296115A (ja) * | 2008-06-03 | 2009-12-17 | Daishinku Corp | 音叉型圧電振動片、音叉型圧電振動デバイス、および音叉型圧電振動片の製造方法 |
US20160315064A1 (en) * | 2015-04-24 | 2016-10-27 | Kulicke And Soffa Industries, Inc. | Thermocompression bonders, methods of operating thermocompression bonders, and horizontal scrub motions in thermocompression bonding |
-
2002
- 2002-10-16 JP JP2002301211A patent/JP2004140044A/ja active Pending
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US9847313B2 (en) * | 2015-04-24 | 2017-12-19 | Kulicke And Soffa Industries, Inc. | Thermocompression bonders, methods of operating thermocompression bonders, and horizontal scrub motions in thermocompression bonding |
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