JP2004139234A - 運転操作装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中央操作室に設置された監視制御盤全体をイメージできる監視制御盤の全体画像18、個々の個別盤の個別盤画像19、各々の個別盤の一部分を構成する個々のパネルのパネル画像20を、入力装置17からの選択により表示制御手段12は表示装置16に階層的に表示する。全体画像18には、プラントまたはシミュレータの状態信号に対応して警報窓画像22を併せて表示し、パネル画像20中の要素画像21にはプラントまたはシミュレータの状態信号を対応させて表示する。そして、運転員はパネル画像中の操作器(要素画像)を入力装置17により操作して、プラントまたはシミュレータに操作指令を出力する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、実プラントや運転訓練シミュレータの運転操作に使用される運転操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラントの運転操作は、中央制御室に配置された監視制御盤や計算機を用いた監視制御装置にて行われる。監視制御盤には、警報窓(アナンシェータ)、各種計器類や表示器、さらには各種操作器が設置されており、運転員は警報窓の警報状態表示により該当の計器や表示器を監視し、該当の操作器により必要な操作を行う。また、計算機を用いた監視制御装置では、CRT表示装置や大型スクリーンディスプレイ装置等の表示装置に運転操作に必要な表示画面を表示し、表示装置に付随したマウスやタッチスクリーン等の入力装置を使用して計算機に操作指令を入力しプラントの運転操作を行う。
【0003】
一方、プラントの運転訓練シミュレータに対する運転操作には、計算機を用いた監視制御装置が使用され、実機の監視制御盤に代えて、表示装置に監視制御盤の写真を表示し監視制御盤による運転操作をイメージできるようにしたもの(例えば、特許文献1、2参照)や、さらには、運転訓練シミュレータに対する運転操作だけでなく、実プラントに対して運転操作するようにしたものもある(例えば、特許文献3、4参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−36359号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2000−99129号公報
【0006】
【特許文献3】
特開平3−96983号公報
【0007】
【特許文献4】
特開昭61−101807号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの計算機を用いた監視制御装置においては、既存の監視制御盤のイメージを出すために監視制御盤全体の写真を全体画面として表示し、さらに、監視制御盤の一部分を操作画面や監視画面に展開していくようにしているが、監視制御盤全体の写真の画面には、プラントの状態を表示していないので、運転員にとっては監視制御盤のイメージしか把握することができない。
【0009】
従って、プラントの挙動を把握するには監視制御盤の一部分を操作画面や監視画面に展開して初めて把握することになるので、操作画面や監視画面の展開を誤るとプラント状態を早期に把握できないことになる。
【0010】
本発明の目的は、実際の監視制御盤での運転操作に近い感覚で運転操作を行える運転操作装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の運転操作装置は、中央操作室に設置された監視制御盤全体をイメージできる監視制御盤の全体画像、監視制御盤の一部分を構成する個々の個別盤の個別盤画像、各々の個別盤の一部分を構成する個々のパネルのパネル画像を、入力装置からの選択により表示制御手段は表示装置に階層的に表示する。全体画像には、監視制御盤の盤面の上部に設置されるプラントまたはシミュレータの状態信号に対応して警報状態を表示する警報窓の警報窓画像を併せて表示し、パネル画像中の要素画像にはプラントまたはシミュレータの状態信号を対応させて表示する。そして、運転員はパネル画像中の操作器(要素画像)を入力装置により操作して、プラントまたはシミュレータに操作指令を出力する。また、パネル画像を省略した場合には、運転員は個別盤画像中の操作器(要素画像)を入力装置により操作して、プラントまたはシミュレータに操作指令を出力する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る運転操作装置のブロック構成図であり、プラントに適用した場合を示している。プラントからの各種信号はプラント信号入出力手段11を介して入力され、表示制御手段12の表示入力手段13に入力される。一方、表示入力手段13には画像記憶部14に記憶された各種画像も入力され、表示制御手段12の表示定義表記憶部15に記憶された表示定義表に基づいて各種画像が表示装置16に表示される。運転員は表示装置16に表示された各種画像を見ながら入力装置17からプラントへの操作指令を表示制御手段12の表示入力手段13を介して出力することになる。
【0013】
画像記憶部14には、中央操作室に設置された監視制御盤全体をイメージできる監視制御盤の全体画像18と、監視制御盤の一部分を構成する個々の個別盤の個別盤画像19と、各々の個別盤の一部分を構成する個々のパネルのパネル画像20とが階層的に記憶され、また、監視制御盤の盤面に取り付けられる操作器、計器、表示器等の要素部品の要素画像21が記憶され、さらには、監視制御盤の盤面の上部に設置されるプラントの状態信号に対応して警報状態を表示する警報窓の警報窓画像22が記憶されている。
【0014】
図2は、表示装置16に表示された監視制御盤23の全体画像18の平面図である。例えば、発電プラントの中央操作室に設置される監視制御盤23は複数個の個別盤24から構成されている。個別盤24としては、例えば、BTG盤、BTG盤補助盤、オペレータコンソール盤、電気盤等がある。
【0015】
このような監視制御盤の全体画像18は、中央操作室にて監視制御盤をデジタルカメラで立体的に撮影し、そのデジタル写真データに対して、例えばフォトレタッチソフトなどの画像データ処理ツールを用いて、歪みの補正や立体感、陰影、艶などを付加して作成される。これにより、形状や色彩も含めて監視制御盤を忠実に模擬し現実感を持たせるようにしている。
【0016】
そして、この全体画像18には警報窓画像22を併せて表示するようにしている。警報窓画像22は、立体的に現実感を持たせた全体画像18とは異なり、平面形態で表示する。これは、警報窓に警報発生状況を表示させ、運転員に警報発生状況を適切に報知するためである。すなわち、警報窓25は監視制御盤23の上部に設置されるので、監視制御盤23を立体的に表示した場合には警報窓25は見え難く、警報窓25の警報発生状況が分かり難くなるためである。このように、警報窓画像22を平面形態で全体画像18に合わせて表示し、警報窓の点灯のパターンから警報の原因を容易に認識できるようにしている。
【0017】
図3は、個別盤24を表示装置16に表示した場合の個別盤画像19の平面図である。個別盤画像19も監視制御盤の全体画像18と同様に、実際に存在する個別盤24の写真を基に、形状や色彩を忠実に模擬し立体感を持たせるように加工した画像である。図3では、BTG盤(右)という個別盤24の盤面を平面形態で表示した場合を示している。すなわち、個別盤24の盤面には、操作器、計器、表示器等の要素部品、さらには警報窓25が配置される。そして、操作器や計器等の要素部品はプラント機器やプラントの系統別にまとめて配置され、個別盤画像19は、これらの要素部品の識別や配置関係が一見して分かるように作成される。
【0018】
図4は、表示装置16に表示されたパネル画像20の平面図である。個別盤24の盤面は、操作器や計器等の要素部品がプラント機器やプラントの系統別にまとめて配置されるので、その一纏まりとなった要素部品毎に個別盤24の盤面を区割りして便宜上パネル26を形成している。パネル画像20は、その個別盤24の盤面を区割りしたパネル26部分の画像である。
【0019】
パネル画像20は、まず、パネル26に取り付けられる操作器や計器などの要素部品についての要素画像21を作成し、その要素画像21を組み合わせて作成される。要素画像21は、各々の要素部品のデジタル写真を基に、形状や色彩を忠実に模擬し立体感を持たせて作成される。そして、これら要素画像を各パネル26に組み込むことによりパネル画像20を構成する。
【0020】
次に、図5は表示制御手段12の表示定義表記億部15に記憶された表示定義表の説明図である。表示定義表は、全体画像18、個別盤画像19、パネル画像20に対して、それぞれ用意されている。表示定義表15Aは全体画像18から個別盤画像19に展開する場合の定義表であり、全体画像18のある画像位置を入力装置17で選択することにより(選択領域)、どの個別盤画像19に展開するか(盤番号、画像ファイル名)が定義づけられている。同様に、表示定義表15Bは個別盤画像19からパネル画像20に展開する場合の定義表であり、表示定義表15Cはパネル画像20を構築する際の要素画像21との関係を示す定義表である。このように、これら表示定義表15A、15B、15Cの階層構成の定義に従って、入力装置17からの画像位置選択により、画像を表示装置16に全体から詳細へ階層的に選択表示できるようになっている。
【0021】
図6は、パネル画像20中の要素画像21にプラントの状態信号を対応して表示が変化する場合の表示定義表15C1である。図5に示した表示定義表15Cに対し、プラント信号IDを定義すると共にそのプラント信号IDの変化に対応した画像Qを定義している。例えば、プラント信号のON/OFFやプラント信号が規定値を超えたか否かにより、パネル画像20を形成する各要素画像の画像ファイルとして、画像ファイルPまたは画像ファイルQのいずれかを選択し切り替える。
【0022】
また、要素部品が計器(メーター)である場合には、プラント入出力手段11より得られるプラント信号を割り当て、計器(メーター)の針を動かしたり、数値を表示する画像ファイルを選択する。さらに、表示されたパネル画像20において、要素部品が操作器(スイッチ)である場合には、入力装置17によりその操作器(スイッチ)の操作を行うと表示定義表15C1により関連づけられたプラント出力信号(ON/OFF)を発生させ、スイッチ操作を行うのと同じ動作を行うように定義しておく。この場合、操作状態を表示するためのランプの点消灯をプラント出力信号(ON/OFF)に対応させて変化させる。このようにプラントの状態信号の変化に対応してパネル画像20中の要素画像21の表示が変化する場合には、画像ファイルの切替えにより要素画像21を変化させる。
【0023】
次に、第1の実施の形態における運転操作装置の動作を説明する。まず、運転員は入力装置17より監視制御対象の監視制御盤の全体画像18を指定入力する。表示制御手段12の表示入力手段13は、指定された全体画像18を画像記憶部14から取り出し表示装置16に表示する。この場合、全体画像18には警報窓画像22が併せて表示される。これにより、表示装置16には、図2に示すような画像が表示される。
【0024】
図2に示すように、全体画像18は、中央操作室に配置された監視制御盤を形状や色彩も含めて忠実に表した画像であるので、運転員は中央操作室の雰囲気をそのまま認識でき、実際の中央操作室の中に居る感覚を感じ取ることができる。また、全体画像18の下部には警報窓画像22が表示され、この警報窓画像22にはプラントの状態信号に対応して警報状態が表示されるので、監視制御盤を正面から見た場合の警報窓25の雰囲気を感じ取ることができる。つまり、プラントのどのプロセス信号が警報であるのか即座に認識できる。
【0025】
運転員は、警報窓画像22により警報状態のプロセス信号を認識すると、その警報に対する対応操作を行うべく、その警報に対応する計器や操作器が配置された個別盤を入力装置17から指定して選択する。運転員の個別盤画像選択指令は、表示制御手段12の表示入力手段13に入力され、表示入力手段13は運転員により指定された個別盤画像19を画像記憶部14から取り出し表示装置16に表示する。これにより、表示装置16には、図3に示すような個別盤画像19が表示される。運転員は個別盤画像19により、実際の個別盤24に前面に進み出た雰囲気を感じ取ることができる。
【0026】
次に、個別盤24の前面から警報状態となったプロセス信号に対応する計器や操作器が位置するパネル26を入力装置17から指定して選択する。運転員のパネル画像選択指令は、表示制御手段12の表示入力手段13に入力され、表示入力手段13は運転員により指定されたパネル画像20を画像記憶部14から取り出し表示装置16に表示する。これにより、表示装置16には、図4に示すようなパネル画像20が表示され、運転員はこのパネル画像20により、実際のパネル26の前面で運転操作をする雰囲気を感じ取ることができる。
【0027】
パネル画像20は、パネル26に取り付けられる操作器や計器などの要素部品についての要素画像21を組み合わせて作成され、要素画像21は、各々の要素部品のデジタル写真を基に、形状や色彩を忠実に模擬し立体感を持たせて作成されている。また、要素部品が計器(メーター)である場合には、プラント入出力手段11より得られるプラント信号が割り当てられ、計器(メーター)の針を動かしたり数値を表示し、一方、要素部品が操作器(スイッチ)である場合には、入力装置17によりその操作器(スイッチ)の操作を行うことが可能となっている。例えば、操作器を操作すると、図6に示す表示定義表15C1により定義づけられたプラント出力信号(ON/OFF)が発生し、スイッチ操作を行うのと同じ動作を行うことが可能となっている。従って、運転員は実際の操作器や計器の雰囲気で運転操作を行うことができる。
【0028】
第1の実施の形態によれば、中央操作室に配置される実際の監視制御盤の全体画像と共に警報窓画像を表示するので、全体画像でプラントの警報状態を把握でき、その際の対応操作を取るにあたっては個別盤画像を表示し、さらにパネル画像を表示して操作器や計器を認識できるようにしているので、実際の監視制御盤で操作する感覚でプラントを運転操作できる。
【0029】
以上の説明ではプラントに適用した場合について説明したが、シミュレータに適用した場合にも同様に使用できる。また、全体画像18、個別盤画像19、パネル画像20へと画像を展開していき、3階層目のパネル画像20で操作器を操作するようにしたが、パネル画像20を省略し、2階層目の個別盤画像19で操作器を操作できるようにしても良い。この場合には、個別盤画像19を大きく表示できる大型ディスプレイ装置を用いるか、プラントの規模が比較的小さい場合に適用できる。
【0030】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図7は本発明の第2の実施の形態に係る運転操作装置のブロック構成図である。この第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、レイアウト表示手段27および縮小図上選択手段28を追加して設けたものである。レイアウト表示手段27は、個別盤画像19には監視制御盤縮小図を併せて表示し、パネル画像20には個別盤縮小図を併せて表示するものであり、縮小図上選択手段28は、監視制御盤縮小図上または個別盤縮小図上で、個別盤24またはパネル26が入力装置17で選択されたときは、選択された個別盤画像19またはパネル画像20を表示装置17に表示するものである。図1に示した同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0031】
図7において、レイアウト表示手段27は、中央操作室の個々の個別盤24を表示する個別盤画像19については、その上位階層画像である操作室全体を表示する全体画像18の縮小図を個別盤画像上に表示する。また、各個別盤24を構成するパネル26を表示するパネル画像20については、その上位階層画像である中央操作室の個々の個別盤24を表示する個別盤画像19の縮小図を個別盤画像19上に表示する。
【0032】
図8は、レイアウト表示手段27により個別盤画像縮小図29が表示されたパネル画像20の平面図である。図8(a)、図8(b)に示すように、個別盤画像縮小図29は個別盤24の盤面を縮小した図であり、個別盤24の盤面で当該パネル24がどの位置であるかを表示している。図8(a)では、当該パネル26は当該個別盤24の盤面で下2段目の左4番目の位置にあることを示しており、図8(b)では、当該パネル26は当該個別盤24の盤面で下2段目の左1番目の位置にあることを示している。
【0033】
縮小図上選択手段28は、入力装置17からの運転員の指示に基づき、個別盤縮小図29上で指定された位置のパネル画像26を表示する。いま、運転員が図8(a)の個別盤画像縮小図29上の下2段目左1番目の位置を入力装置17で指示したとする。そうすると、縮小図上選択手段28は図8(b)に示すようにその位置のパネル画像26を表示装置16に表示する。
【0034】
以上の説明では、パネル画像20に個別盤画像縮小図29を表示した場合について説明したが、個別盤画像19に監視制御盤の全体画像縮小図を表示して別の個別盤画像を表示する場合も同様である。
【0035】
第2の実施の形態によれば、表示している個別盤画像またはパネル画像から別の個別盤画像またはパネル画像を容易に選択表示できるので、別の個別盤またはパネルに容易に移動して操作するのと同等の感覚で運転操作できる。
【0036】
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。図9は、本発明の第3の実施の形態に係る画面選択メニュー30の平面図である。画像選択メニュー30は、全体画像および個別盤画像を入力装置17から直接選択するための画像であり、表示装置16の画面に常時表示する。図9に示すように、画面選択メニュー30は全体画像および各々の個別盤画像を選択するためのボタンから構成されている。この画面選択メニューは表示装置17の表示画面に常時表示されており、運転員はこの画面選択メニュー30中のボタンを入力装置17で指定することにより、全体画像または各々の個別盤画像を選択し表示することになる。
【0037】
図10は、第3の実施の形態における画像遷移の説明図である。画像記憶部14に記録保持された中央操作室に設置される監視制御盤の全体画像18、個別盤画像19、パネル画像21は、全体画像18→個別盤画像19群→パネル画像20群の順番で階層的に選択表示される。この場合、全体画像18から個別盤画像19への展開は、全体画像18中で個別盤を選択して展開する場合と、画像選択メニュー30から該当の個別盤を選択して展開する場合とがある。
【0038】
画像選択メニュー30は前述の階層的選択表示における先頭部である中央操作室の全体画像18を表示させるだけでなく、中央操作室に設置される個々の個別盤画像19群も直接選択表示する機能を持つ。また、この画像選択メニュー30は表示装置16の画面上の1部分に常時表示されており、常に入力装置17から表示すべき画像を選択できるようになっている。このように監視制御盤を全体から詳細に至るまで階層的に選択表示する以外に、画像選択メニュー30を設け個別盤画像19群も直接選択表示できるので、ある個別盤での監視や操作が完了し次の個別盤に移るのと同感覚で個別盤画像を選択できる。
【0039】
第3の実施の形態によれば、ある個別盤での監視や操作が完了し、次の個別盤に移るのと同感覚で個別盤画像19の選択が行えるので、プラント事故時の対応操作のような複数の個別盤間を往来し対応操作するパターンであっても、運転員に対して実際の個別盤間を移動するのと同じ感覚で画像選択ができる。これにより、画像化された運転操作装置であっても個別盤画像の表示をスムーズにすることができる。
【0040】
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。図11は本発明の第4の実施の形態に係る運転操作装置のブロック構成図である。この第4の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、マルチウインドウ表示手段31を追加して設けたものである。マルチウインドウ表示手段31は、画像記憶部14に記憶された全体画像18、個別盤画像19、パネル画像20をマルチウインドウ方式で表示装置16に表示するものである。図1に示した同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0041】
マルチウインドウ表示手段31は、複数の画像を同時に表示装置16上に表示する。そのために、入力装置17より表示要求を受け付けた複数の画像の表示装置16上での表示位置データを保持する。入力装置17により、アクティブにされた画像を表示位置データから判定してその画像を再表示することにより、最前面に表示する。
【0042】
また、個別盤画像19とその個別盤を構成するパネル画像20とを同時表示する場合は、図12(a)に示すように、パネル画像20の表示位置を個別盤画像19の前面に表示する。また、図12(b)に示すように、選択されたパネル画像20が個別盤画像19上での該当部分20’に重ならないように表示する。
【0043】
第4の実施の形態によれば、全体画像18、個別盤画像19、パネル画像20をマルチウインドウ方式で表示装置16に表示できるので、画像の切り換え表示をスムーズにすることができる。
【0044】
次に本発明の第5の実施の形態を説明する。図13は本発明の第5の実施の形態に係る運転操作装置のブロック構成図である。この第5の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、重畳表示手段32を追加して設けたものである。図1に示した同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0045】
重畳表示手段32は、図14に示すように、隣接する複数の画像N1〜N4を組合せて同時に表示するものであり、入力装置17より表示要求された互いに隣接する画像N1〜N4の表示位置データを保持し、重複位置範囲Nn+1の画像を表示装置16に表示する。例えば、全体画像上で隣接した複数の個別盤の重複位置が入力装置17により選択されたときは、選択された重複位置範囲の個別盤画像19を表示装置16に表示する。また、個別盤画像上で隣接した複数のパネルの重複位置が入力装置17により選択されたときは、選択された重複位置範囲のパネル画像20を表示装置16に表示する。この場合、第2の実施の形態のように、縮小図を表示する場合には、その縮小図上に重複位置範囲Nn+1を表示する。
【0046】
第5の実施の形態によれば、通常の個別盤画像19やパネル画像20の端部に位置する部分を中心にして、新たに個別盤画像19やパネル画像20を表示できるので、隣接する画像の境界部分であっても分かり易く表示することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、CRT表示装置や大型ディスプレイ装置等の表示装置を用いて、監視制御盤を用いたのと同様にプラントの状態把握や操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る運転操作装置のブロック構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態における表示装置に表示された監視制御盤の全体画像の平面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態における表示装置に表示された個別盤画像の平面図。
【図4】本発明の第1の実施の形態における表示装置に表示されたパネル画像の平面図。
【図5】本発明の第1の実施の形態おける表示制御手段の表示定義表記億部に記憶された表示定義表の説明図。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるパネル画像中の要素画像にプラントの状態信号を対応して表示が変化する場合の表示定義表の説明図。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る運転操作装置のブロック構成図。
【図8】本発明の第2の実施の形態におけるレイアウト表示手段により個別盤画像縮小図が表示されたパネル画像20の平面図。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る画面選択メニューの平面図。
【図10】本発明の第3の実施の形態における画像遷移の説明図。
【図11】本発明の第4の実施の形態に係る運転操作装置のブロック構成図。
【図12】本発明の第4の実施の形態におけるマルチウインドウ画面の説明図。
【図13】本発明の第5の実施の形態に係る運転操作装置のブロック構成図。
【図14】本発明の第5の実施の形態における画像選択の説明図。
【符号の説明】
11…プラント信号入出力手段、12…表示制御手段、13…表示入力手段、14…画像記憶部、15…表示定義表記億部、16…表示装置、17…入力装置、18…全体画像、19…個別盤画像、20…パネル画像、21…要素画像、22…警報窓画像、23…監視制御盤、24…個別盤、25…警報窓、26…パネル、27…レイアウト表示手段、28…縮小図上選択手段、29…個別盤画像縮小図、30…画面選択メニュー、31…マルチウインドウ表示手段、32…重畳表示手段
Claims (10)
- 中央操作室に設置された監視制御盤全体をイメージできる監視制御盤の全体画像と、前記監視制御盤の盤面の上部に設置されプラントまたはシミュレータの状態信号に対応して警報状態を表示する警報窓の警報窓画像と、前記監視制御盤の盤面に取り付けられる操作器を含む要素部品の要素画像と、前記監視制御盤の一部分を構成する個々の個別盤の個別盤画像と、各々の個別盤の一部分を構成する個々のパネルのパネル画像とを予め記憶した画像記憶部を備え、前記画像記憶部に記憶された前記全体画像、前記個別盤画像、前記パネル画像を階層的に選択する入力装置と、前記入力装置で少なくとも前記全体画像が選択されたときは前記警報窓画像を併せて取り出し、前記パネル画像が選択されたときは前記パネル画像中の要素画像にプラントまたはシミュレータの状態信号を対応させて取り出す表示制御手段と、前記表示制御手段で取り出された画像を表示する表示装置とを備えたことを特徴とする運転操作装置。
- 前記表示制御手段は、前記パネル画像中の要素画像が操作器である場合に、その操作器が前記入力装置により操作されたときは、プラントまたはシミュレータに操作指令を出力することを特徴とする請求項1記載の運転操作装置。
- 前記表示制御手段は、プラントまたはシミュレータの状態信号を対応させて表示する前記要素画像が操作器である場合は操作状態を示すランプの点消灯を、前記要素画像が計器である場合にはプロセス値の指針または数値を併せて前記表示装置に表示することを特徴とする請求項1に記載の運転操作装置。
- 前記表示制御手段は、前記個別盤画像にはその個別盤が前記監視制御盤のどの部分に該当するかを示す監視制御盤縮小図を併せて表示し、前記パネル画像にはそのパネルが前記個別盤のどの部分に該当するかを示す個別盤縮小図を併せて表示することを特徴とする請求項1記載の運転操作装置。
- 前記表示制御手段は、前記監視制御盤縮小図上で前記個別盤が前記入力装置で選択されたときは、選択された個別盤画像を前記表示装置に表示し、前記個別盤縮小図上で前記パネルが前記入力装置で選択されたときは、選択されたパネル画像を前記表示装置に表示することを特徴とする請求項4記載の運転操作装置。
- 前記表示制御手段は、全体画像および個別盤画像を入力装置から直接選択するための画像選択メニューを前記表示装置に常時表示することを特徴とする請求項1記載の運転操作装置。
- 前記表示制御手段は、前記画像記憶部に記憶された前記全体画像、前記個別盤画像、前記パネル画像をマルチウインドウ方式で表示装置に表示することを特徴とする請求項1記載の運転操作装置。
- 前記表示制御手段は、前記全体画像上で隣接した複数の個別盤の重複位置が前記入力装置により選択されたときは、選択された重複位置範囲の個別盤画像を前記表示装置に表示し、前記個別盤画像上で隣接した複数のパネルの重複位置が前記入力装置により選択されたときは、選択された重複位置範囲のパネル画像を前記表示装置に表示することを特徴とする請求項1記載の運転操作装置。
- 中央操作室に設置された監視制御盤全体をイメージできる監視制御盤の全体画像と、前記監視制御盤の盤面上部に設置されプラントまたはシミュレータの状態信号に対応して警報状態を表示する警報窓の警報窓画像と、前記監視制御盤の盤面に取り付けられる操作器を含む要素部品の要素画像と、前記監視制御盤の一部分を構成する個々の個別盤の個別盤画像とを予め記憶した画像記憶部を備え、前記画像記憶部に記憶された前記全体画像と前記個別盤画像とを階層的に選択する入力装置と、前記入力装置で少なくとも前記全体画像が選択されたときは前記警報窓画像を併せて取り出し、前記個別盤画像が選択されたときは前記個別盤画像中の要素画像にプラントまたはシミュレータの状態信号を対応させて取り出す表示制御手段と、前記表示制御手段で取り出された画像を表示する表示装置とを備えたことを特徴とする運転操作装置。
- 前記表示制御手段は、前記個別画像中の要素画像が操作器である場合に、その操作器が前記入力装置により操作されたときは、プラントまたはシミュレータに操作指令を出力することを特徴とする請求項1記載の運転操作装置。
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