JP2004138177A - 流路遮断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異常過熱時にガス流路を遮断させる流路遮断装置に関し、通常の配管又は継手の外観を損ねることなく、又、設置場所が限定されることのない流路遮断装置を提供すること。
【解決手段】ガス流路を構成するシリンダー(1)内に設けられ且つシリンダー(1)内を遮断可能な板状弁板状弁(2)と、板状弁板状弁(2)を流路遮断方向に付勢させる付勢手段コイルバネ(3)と、前記付勢手段コイルバネ(3)の付勢力に抗して板状弁板状弁(2)を流路方向に対してその弁軸を約90度回転させた流路開放状態に保持可能な保持部材溶融ピン(5)とからなり、保持部材溶融ピン(5)は、設定温度で変形又は溶融可能な素材より構成されていると共に、シリンダー(1)の周壁には保持部材溶融ピン(5)の一端又は両端を差し込むための貫通孔(14)を形成したこと。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流路遮断装置、特に、火災発生時において、ガス流路を即座に遮断可能な流路遮断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
流路遮断装置をガス流路内に組み込んだものとして、球弁を採用してなるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このものは、前記球弁を収容する弁収容室をガス流路に連通するように並設させた構成としている。前記球弁は常温では支承体によって、前記弁収容室から流路への脱出が阻止された状態に支持されており、火災発生等により、異常過熱状態となった時点において、前記支承体の支持力が失われて、前記球弁が弁収容室から流路内に投入され、これにより、前記流路を遮断させる構成となっている。
【0004】
このものでは、例えば、前記支承体を低融点金属や熱可塑性樹脂材料等のような、設定温度以上の加熱によって融解あるいは変形を起こす性質の材料で構成しておけば、異常加熱時に、支承体が融解又は変形することにより、球弁が弁体収容室からガス流路内に投入させることができ、前記流路を確実に閉塞させることができる。よって、火災発生時において緊急にガスを遮断することができる、安全なガス流路を提供することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−2354号公報
【特許文献2】
特開2000−74239号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のものでは、常温において球弁を収容しておく弁収容室を配管に並設させる構成であるから、配管全体が嵩高となる上に、流路を遮断するには球弁の自重により落下させなければならないから、流路遮断装置を設置する際にその方向性が限定されるといった問題がある。
本発明は、『異常過熱時にガス流路を遮断させる流路遮断装置』において、通常の配管又は継手の外観を損ねることなく、又、設置場所が限定されることのない流路遮断装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
*1項
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『前記ガス流路を構成するシリンダー内に設けられ且つ前記シリンダー内を遮断可能な大きさ形状に形成された板状弁と、
前記板状弁を流路遮断方向に付勢させる付勢手段と、
前記付勢手段の付勢力に抗して前記板状弁を流路方向に対して前記板状弁の弁軸を約90度回転させた流路開放状態に保持可能な保持部材とからなり、
前記保持部材は、設定温度で変形又は溶融可能な素材より構成されていると共に、
前記シリンダーの周壁には前記保持部材の一端又は両端を差し込むための貫通孔が形成されている』ことである。
【0008】
上記技術的手段は次のように作用する。
遮断弁としての板状弁と、これを流路遮断状態に付勢させる付勢手段と、前記板状弁を流路開放状態に保持する保持部材とからなる流路遮断装置をシリンダーに組み込んだ構成であり、感熱変形又は溶融素材からなる前記保持部材の一端又は両端は、前記シリンダーの周壁に形成された貫通孔に差し込まれた態様で配設されているから、前記保持部材は前記シリンダーの外方域の温度を管壁部から感知する構造となっている。前記板状弁は、常温においては、保持部材によって、例えば、流路に対して平行に位置させる等して流路開放姿勢に維持されるように設定されているから、ガスはシリンダー内を上流側から下流側へ支障なく流れていく。そして、火災の発生等によりシリンダーの外方域が高温に異常加熱された場合、前記シリンダーの周壁に貫通されている前記保持部材が熱によって溶解又は変形する。これにより、板状弁を流路開放姿勢に保持している保持力が喪失される。保持力が喪失されると、付勢手段の付勢力によって板状弁は流路遮断状態に付勢されることとなり、ガスは前流板状弁で遮断されることとなる。
【0009】
尚、前記シリンダーは、2項のように、『ガス配管内に外周気密状態に内挿可能な筒状部材とした』ものでは、既設のガス配管に本発明のシリンダーを内挿させるだけで、流路遮断装置を具備させることができる。このとき、前記保持部材の前記一端又は両端を前記シリンダーの周壁を貫通させて前記ガス流路の内壁に接する構成としておけば、ガス配管が過熱されたときに保持部材に熱が速やかに伝導されることとなる。
【0010】
さらに、3項のように、『前記シリンダーは、一端に一般配管が接続可能なテーパネジ部が設けられていると共に、他端にガスメータの上流側のガス入口管に螺合可能なナット部材が装着されている』ものでは、前記シリンダーを、ガスメータの上流側のガス入口管と、地中からガスを引き込む引き込み管との間に配設させる継手部材として機能させることができる。
【0011】
*4項
上記各項において、『前記付勢手段はコイルバネとし、前記コイルバネの一端は前記板状弁の中心に連結されると共に、他端は前記シリンダー内に固定させた係止ピンに連結される構成とし、
前記保持部材は前記ガス流路に対して直角に突出させる棒状体とし、
前記板状弁は、前記コイルバネの付勢力に抗して、流路開放姿勢にて、前記棒状体によって、回動阻止状態に保持されるように設定されている』ものでは、前記板状弁は、コイルバネの一端に接続されるように1枚だけ設けられており、コイルバネの他端は流路内に固定させた係止ピンに係止される構成となっている。前記板状弁は、前記付勢手段を前記係止ピンを基端として伸張方向に弾性変形させながら、弁軸を90度回動させることにより、流路に対して平行な姿勢となる。これが板状弁の流路開放姿勢である。前記コイルバネの付勢力による前記板状弁の回動を阻止して前記平行姿勢が維持されるように、棒状の保持手段を流路に対して直角に突出させている。火災等の異常過熱によって前記保持部材が融解又は変形すると、前記板状弁は前記コイルバネの弾性復帰力により前記平行姿勢から90度回動させられ、流路に対して直角に位置する態様となって流路を閉塞させることとなる。
【0012】
*5項
上記各項において、『前記シリンダー内には小径段部が突設されており、
前記板状弁が前記流路開放状態にあるとき、前記板状弁の周縁の2点が前記小径段部の周縁の各位置にそれぞれ当接すると共に、
前記付勢手段の付勢力によって前記板状弁が流路遮断状態となったとき、前記板状弁の周縁近傍部分が前記小径段部の一側面に密着状態に圧接される構成とした』ものでは、前記板状弁は、前記小径段部の周縁に当接する2点と、前記保持部材によって保持される保持部分の合計3点で流路開放姿勢に保持される態様となる。又、流路遮断状態においては、前記小径段部の一側面が前記板状弁の弁シートとして機能することとなる。
【0013】
*6項
上記5項において、『前記保持部材は、前記板状弁の表裏両面のうち、前記付勢手段の付勢力によって前記小径段部へ当接させられる面の裏側の面に連結される態様で取付けられている』ものでは、例えば、4項のように、付勢手段としてコイルバネが採用され、前記保持部材として棒状体が採用されるものでは、前記棒状体の一端はシリンダーの貫通孔に嵌め込まれ、他端は、前記コイルバネが取付けられている面(小径段部に圧着させられる面)とは反対側の面に、例えば、嵌め込み又は螺合によって抜け止め状態に取付けられる構成とする。この場合、火災の発生等によりシリンダーの周壁が過熱された場合、熱溶解又は熱変形した前記保持部材は、板状弁のうち小径段部に圧着させられる側とは反対側の面(裏面)に付着することはあるが、前記圧着面側に流れ込むことはない。
尚、保持部材としては、7項に示すように、『熱可塑性合成樹脂、バイメタル、形状記憶合金、又は低融点金属から構成されている』ものが採用可能である。
【0014】
【発明の効果】
本発明は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。
板状弁と付勢手段と保持部材からなる流路遮断装置をシリンダーに組み込む構成としたから、構造が簡単となる上に、遮断弁としての板状弁は付勢手段によって流路を遮断するように設定されているから、シリンダーに対して方向性が限定されることがなく、使用範囲が広がることとなる。又、板状弁を保持する保持部分は、異常加熱状態を感知し易いように配設されているから、異常過熱時において、保持部材に熱が伝わり易く、前記保持部材が変形又は溶融するまでの時間が短縮され、板状弁による迅速な遮断効果を期待することができる。
【0015】
上記構成のシリンダーは、2項に示したものように、ガス配管内に挿入したり、3項のように、ガスメータの上流側の継手部材として使用したりすることができる。このような使用態様とした場合では、全体の外観が変わることがないので、ガス配管や継手等の美観が損なわれることがない。
【0016】
4項のものでは、安価で且つ構造がさらに簡単である上に、板状弁を安定した状態で流路開放姿勢に保持できるといった効果がある。
【0017】
5項においては、流路内に装着させた板状弁は、小径段部の周縁2点と保持部材との3点によって、流路開放状態における安定が確実に保持され、不用意に流路遮断状態になることがない。
【0018】
6項のものでは、溶融又は変形させられた保持部材が、板状弁と小径段部との圧着部分に流れ込むことがないから、両者の圧着が溶融又は変形した保持部材によって阻止される不都合がない。よって、流路は一層確実に遮断させることができる。
【0019】
又、7項のように、保持部材の材料を特定することにより、異常過熱時の溶融又は変形を確実なものとすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、上記した本発明の実施の形態を図面に従って詳述する。
図1から図4に示すものは、第1番目の実施の形態に関するものであり、図1は本発明実施の形態の流路遮断装置の流路開放状態に設置した様子を示す断面図であり、図2は、図1のX−X断面図であり、図3は図1のY−Y断面図であり、図4は図1の流路遮断状態を示している。
【0021】
この実施の形態の流路遮断装置は、板状弁(2)と、板状弁(2)に一端が係止されると共に前記板状弁(2)を流路遮断方向に付勢する付勢手段としてのコイルバネ(3)と、前記コイルバネ(3)の他端が係止される係止ピン(4)と、前記コイルバネ(3)の弾性復帰を阻止する位置に設けられて前記板状弁(2)を流路開放姿勢に保持する保持部材としての溶融ピン(5)とを、前記シリンダー(1)内に組み付けてなるものであり、前記シリンダー(1)を、ガス配管(10)に内装させて使用するものとする。
【0022】
シリンダー(1)は、ガス配管(10)の内径に略一致する外径と、前記板状弁(2)の直径より大径に設定された内径とを有する筒状体であり、その外周には、熱膨張パッキンからなるOリング(11)と、C型弾性リング(12)とが外嵌されている。又、これらOリング(11)及びC型弾性リング(12)の配設域における前記シリンダー(1)の内周壁には、前記板状弁(2)の直径よりも小径な内径を有する小径筒部(13)が形成されている。
又、シリンダー(1)の周壁であって、前記小径筒部(13)から外れた位置には、図2又は図3に示すように、後述する溶融ピン(5)の先端を差し込むための貫通孔(14)が形成されている。
【0023】
板状弁(2)は、前記小径筒部(13)の内径よりも大径で且つシリンダー(1)の内径よりも小径な直径を有する金属製の円板であり、前記円板の一方の面(以下、圧着面(21)という)の中心部に係止突起(20)が設けられていると共に、前記シリンダー(1)内において前記小径筒部(13)の一側方に位置するように配設される。
又、係止ピン(4)は、前記シリンダー(1)の内径に略一致する長さの金属線材からなり、前記小径筒部(13)の他側方にて、シリンダー(1)の軸線に対して直角に交わる中心線に沿って位置するように配設される。
【0024】
そして、これら板状弁(2)の係止突起(20)と前記係止ピン(4)との間にコイルバネ(3)を介在させて、その付勢力によって、板状弁(20)は、前記小径筒部(13)の一側面に密着状態に圧接されるように設定されている。
【0025】
この実施の形態の流路遮断装置をガス配管(10)内にセットするには、まず、係止突起(20)にコイルバネ(3)の一端を係止させた状態の板状弁(2)を、シリンダー(1)の一側方から軸線に対して平行な姿勢で差し込み、図1に示すように、板状弁(2)の周縁の2点(2a)(2b)が小径筒部(13)の開放端縁の所定位置にそれぞれ当接した状態にて、前記平行姿勢が維持されるように指で支持しておく。このとき、図3に示すように、係止突起(20)が突設されている前記圧着面(21)が、シリンダー(1)の貫通孔(14)に対向するように、前記板状弁(2)の向きを設定しておく。
【0026】
この姿勢を保ちながら、コイルバネ(3)を弾性変形させてシリンダー(1)の他側方へ引っ張り、コイルバネ(3)の他端を、係止ピン(4)の略中央域に係止させると共に、係止ピン(4)を、小径筒部(13)の他側面に係止されるようにシリンダー(1)内に収容させる。
【0027】
この状態において、板状弁(2)は、前記コイルバネ(3)の付勢力によって、前記平行姿勢から、前記圧着面(21)がシリンダー(1)内の小径筒部(13)の一側面に圧着される流路遮断姿勢となる方向に、前記流路に直角に位置する前記板状弁(2)の中心線を弁軸として、90度回動するように付勢されることとなるが、この回動を阻止するために、溶融ピン(5)がシリンダー(1)内に差込まれる。
【0028】
溶融ピン(5)は、設定温度以上になると溶融する熱可塑性樹脂からなる棒状体であり、その一端には、前記シリンダー(1)の肉厚に略一致する長さで且つ貫通孔(14)に挿入可能な太さの先端小径部(50)が形成されていると共に、前記先端小径部(50)を除いた部分の長さは、前記シリンダー(1)の内径の半径長さに略一致するように設定されている。そこで、この溶融ピン(5)の先端小径部(50)をシリンダー(1)の周壁の貫通孔(14)に差し込むと、溶融ピン(5)の他端は、図3に示すように、シリンダー(1)の中心に位置する態様となる。
【0029】
尚、板状弁(2)の周縁の2点(2a)(2b)を小径筒部(13)の開放端縁の所定位置にそれぞれ当接させると共に前記平行姿勢に維持させた状態にて、前記板状弁(2)の圧着面(21)の前記係止突起(20)よりもシリンダー(1)の開放端側に偏った所定位置に、前記溶融ピン(5)が当接するように、前記板状弁(2)の大きさに対する小径筒部(13)及び貫通孔(14)の位置は所定の関係に設定されているものとする。
【0030】
よって、板状弁(2)をシリンダー(1)内で流路に対して平行に位置させると共に前記溶融ピン(5)の先端小径部(50)を前記貫通孔(14)に差し込んで溶融ピン(5)の他端を前記板状弁(2)の前記圧着面(21)の所定位置に当接させた状態において、前記コイルバネ(3)の弾性復帰力による板状弁(2)の回動は前記溶融ピン(5)によって阻止されることとなる上に、前記板状弁(2)は、前記小径筒部(13)の開放端縁とに接する2点と、前記溶融ピン(5)の他端が当接する1点との合計3点で安定した状態で支持されることとなり、流路開放姿勢が維持されることとなる。
【0031】
これにより、各構成部品のシリンダー(1)への組み付けが完了する。
シリンダー(1)は、一般的なガス配管に内挿可能な大きさに設定されているから、これを既設のガス配管(10)内に挿入すれば、シリンダー(1)が挿入された配管は、流路遮断装置付きの配管として機能することとなる。
【0032】
尚、前記シリンダー(1)の外周には、上記したように、Oリング(11)及びC型弾性リング(12)を具備させた構成したから、前記シリンダー(1)は、ガス配管(10)内に外周気密状態に収容可能となっている。
【0033】
そして、火災の発生等によって、ガス配管(10)が異常過熱状態となった場合、溶融ピン(5)の一部である先端小径部(50)は、シリンダー(1)を貫通して前記ガス配管(10)に接するように配設されているから、ガス配管(10)の熱は迅速に溶融ピン(5)に伝達される。溶融ピン(5)は上記したように設定温度で溶融する熱可塑性の合成樹脂から成型されていることから、設定温度以上に過熱されると、溶解又は変形してしまう。溶融ピン(5)が溶融又は変形してしまうと、板状弁(2)を回動阻止状態に保持しきれなくなり、板状弁(2)は、コイルバネ(3)の付勢力によって係止ピン(4)側へ引っ張られ、図4に示すように、前記圧着面(21)の周縁近傍が、小径筒部(13)の側面に圧着させられることとなる。
【0034】
これにより、シリンダー(1)内の流路は板状弁(2)によって遮断されると共に、シリンダー(1)と配管(10)との間も熱膨張パッキンからなる前記Oリング(11)が熱膨張することにより気密性が確保されることから、ガス配管(10)内の流路は確実に遮断されることとなる。
【0035】
図5に示すものは、前記溶融ピン(5)の変形例であり、溶融ピン(5)を、シリンダー(1)の外径に略一致する長さで且つ全体に同一太さの棒状体に成型すると共に、前記シリンダー(1)の周壁の対向する位置に、前記溶融ピン(5)が挿通可能な一対の貫通孔(15a)(15b)が形成されているものとする。
【0036】
尚、前記溶融ピン(5)の両端を前記貫通孔(15a)(15b)にそれぞれ貫通させた状態にて、前記溶融ピン(5)は、前記板状弁(2)の回動を阻止可能な位置で且つ前記板状弁(2)の弁軸と平行に位置するように設定されているものとする。
【0037】
このものでは、溶融ピン(15)の両端がシリンダー(1)を貫通して、配管(10)の内壁に接触する態様となっているから、火災発生時の異常過熱が溶融ピン(15)に伝達され易く、前記溶融ピン(15)が変形又は溶融するまでの時間が短縮されるから、板状弁(2)による迅速な流路遮断効果を期待することができる。
【0038】
図6に示すものは、シリンダー(1)を、配管に内挿させることなく、ガスメータ(M)の上流側のガス入口管(40)と、地中からガスを引き込む引き込み管(41)との間に配設させる継手部材(100)として機能させるようにしたものであり、上端には、一般配管が接続可能なテーパネジ部(16)が設けられていると共に、下端には、ガスメータ(M)の上流側のガス入口管(40)に螺合可能なナット部材(17)が装着された構成となっている。
【0039】
シリンダー(1)内には、上記実施の形態の場合と同様に、小径筒部(13)が設けられていると共に、その上方には板状弁(2)が、下方には係止ピン(4)が、それぞれコイルバネ(3)で張設された態様で配設されていると共に、板状弁(2)を、同図に示す流路開放姿勢に保持するための溶融ピン(5)を、シリンダー(1)の周壁に設けた差込穴(18)から差し込んで、前記板状弁(2)の回動を阻止させている。尚、前記差込穴(18)の外方開放端は、溶融ピン(5)よりも大径な雌ネジ筒部(19)が形成されており、差込穴(18)に溶融ピン(5)を外方から差し込んで、差込端を板状弁(2)の所定位置に当接させた状態において、前記差込穴(18)の開放端は、前記雌ネジ筒部(19)に螺合可能な閉塞ネジ(30)を螺合させることにより、気密状態に閉塞される構成とする。
【0040】
このものでは、火災発生等の異常過熱状態において、シリンダー(1)が設定温度以上に過熱されると、溶融ピン(5)が溶融して板状弁(2)に対する保持力が喪失し、コイルバネ(3)の弾性復帰力が作用することとなる。これにより、板状弁(2)はコイルバネ(3)の付勢力によって、小径筒部(13)の上端面に圧着し、シリンダー(1)内の流路が遮断されることとなる。
【0041】
このように、火災発生時において、引き込み管(41)からガスメータ(M)へ送られてくるガスを、ガスメータ(M)の上流側に設けた継手部材(100)としてのシリンダー(1)内で遮断することができるから、何らかの原因で不用意にガスメータ(M)が落下した場合でも、引き込み管(41)内のガスは継手部材(100)の上流側で遮断されることとなり、ガスが外部に漏れる危険性を防止することができる。
又、シリンダー(1)からなる継手部材(100)は、構造上、ガスメータ(M)の入口側又は出口側のどちらの配管継手としても取付けることができるが、安全性の面から、ガスメータの上流側の配管に設置させておくことが望ましい。
【0042】
図7及び図8に示すものは、板状弁(2)と保持部材との変形例の説明図である。
ガス配管(10)に内挿されるシリンダー(1)に、小径筒部(13)を設けると共にその両側に板状弁(2)と係止ピン(4)とをコイルバネ(3)を介して配設させる構成は、上記した各実施の形態の流路遮断装置と同様であるが、保持部材としての溶融ピン(5)を、板状弁(2)の圧着面(21)側に設けずに、その裏側に相当する面(22)側に位置するように設ける構成としたものである。
【0043】
図7のものでは、溶融ピン(5)の一端は、シリンダー(1)に設けた貫通孔(14)に差し込まれると共に、他端は、板状弁(2)を流路開放姿勢に維持させたとき、係止ピン(4)から最も離れて位置する前記他方の面(22)の端縁近傍に設けたネジ筒部(23)に螺合させる構成としてあり、図8に示したものでは、係止突起(20)のちょうど裏側に溶融ピン(5)の前記他端が差し込まれる差込筒部(24)を設ける構成としたものである。
【0044】
これら各図に示す実施の形態のものでは、異常過熱時において、溶融ピン(5)が熱溶解又は変形したとき、その溶融又は変形物は、板状弁(2)の他方の面(22)側に付着する態様となるため、コイルバネ(3)の弾性復帰力によって、板状弁(2)の前記圧着面(22)が小径筒部(13)に圧接する際に、前記溶解又は変形させられた溶融ピン(5)が前記圧着の邪魔になることがなく、流路を確実に遮断することができる。
【0045】
特に、図8に示したものでは、板状弁(2)を流路に対して平行に位置する流路開放姿勢に保持した状態にて、差込筒部(24)を、前記他方の面(22)の中央部から、シリンダー(1)の周壁近傍にまで達するまで垂直に延長させた構成としており、先端には、溶融ピン(5)の軸部を差し込むための差込孔が形成されている。
【0046】
シリンダー(1)の周壁の所定位置には、貫通孔としてさら孔(51)が形成されていると共に、前記溶融ピン(5)は、前記さら孔(51)のテーパに合わせた逆円錐形状の頭部を有する形状に構成されているものとする。
【0047】
前記差込筒部(24)を前記さら孔(51)に対向させた状態にて、前記溶融ピン(5)をシリンダー(1)の外側から差し込んで、その軸部を、差込筒部(24)の先端の差込孔に差し込む。これにより、板状弁(2)は、流路開放姿勢に保持されることとなる。
【0048】
このものでは、シリンダー(1)の外周面に露出する溶融ピン(5)の径を大きく設定することができるから、異常過熱時に溶融ピン(5)に熱が伝わり易い。又、溶融ピン(5)の全体長さを短く設けることができるから、熱溶融又は変形される量は少なくなり、板状弁(2)の小径筒部(13)への圧着面(21)側に溶融又は変形された溶融ピン(5)が流れ込む不都合を一層防止することができる。
【0049】
図7及び図8の構成の流路遮断装置は、図6に示したもののように、継手部材(100)として使用できるようにすることも可能である。
尚、各実施の形態において、板状弁(2)を流路開放状態に保持させる保持部材としては、設定温度以上に過熱されたときに、板状弁(2)を保持している部分が溶解又は変形する材質のものであれば、何ら限定されることなく、熱可塑性樹脂やバイメタルの他、形状記憶合金や低融点金属等も採用可能である。又、シリンダー(1)の貫通孔(14)(15a)(15b)又は差込穴(18)に差し込まれて固定される部分のみを、上記したような熱可塑性材料で構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1番目の実施の形態の流路遮断装置をガス配管に内挿させた例を示す常温時の断面図。
【図2】図1のX−X断面図。
【図3】図1のY−Y断面図。
【図4】本発明の第1番目の実施の形態の流路遮断装置の異常過熱時の様子を示す断面図。
【図5】本発明の第2番目の実施の形態の流路遮断装置をガス配管に内挿させた例を示す常温時の断面図。
【図6】本発明の第3番目の実施の形態の流路遮断装置の断面図。
【図7】本発明の他の実施の形態の流路遮断装置の断面図。
【図8】本発明の他の実施の形態の流路遮断装置の断面図。
【符号の説明】
(1)・・・・シリンダー
(14) ・・・・貫通孔
(2)・・・・板状弁
(3)・・・・付勢手段(コイルバネ)
(5) ・・・・保持部材(溶融ピン)

Claims (7)

  1. 異常過熱時にガス流路を遮断させる流路遮断装置において、
    ガス流路を構成するシリンダー内に設けられ且つ前記シリンダー内を遮断可能な大きさ形状に形成された板状弁と、
    前記板状弁を流路遮断方向に付勢させる付勢手段と、
    前記付勢手段の付勢力に抗して前記板状弁を流路方向に対して前記板状弁の弁軸を約90度回転させた流路開放状態に保持可能な保持部材とからなり、
    前記保持部材は、設定温度で変形又は溶融可能な素材より構成されていると共に、
    前記シリンダーの周壁には前記保持部材の一端又は両端を差し込むための貫通孔が形成されている流路遮断装置。
  2. 請求項1に記載の流路遮断装置において、前記シリンダーは、ガス配管内に外周気密状態に内挿可能な筒状部材とした流路遮断装置。
  3. 請求項1に記載の流路遮断装置において、前記シリンダーは、一端に一般配管が接続可能なテーパネジ部が設けられていると共に、他端にガスメータの上流側のガス入口管に螺合可能なナット部材が装着されている流路遮断装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の流路遮断装置において、前記付勢手段はコイルバネとし、前記コイルバネの一端は前記板状弁の中心に連結されると共に、他端は前記シリンダー内に固定させた係止ピンに連結される構成とし、
    前記保持部材は前記ガス流路に対して直角に突出させた棒状体とし、
    前記板状弁は、前記コイルバネの付勢力に抗して、流路開放姿勢にて、前記棒状体によって回動阻止状態に保持されるように設定されている流路遮断装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の流路遮断装置において、前記シリンダー内には小径段部が突設されており、
    前記板状弁が前記流路開放状態にあるとき、前記板状弁の周縁の2点が前記小径段部の周縁の各位置にそれぞれ当接すると共に、
    前記付勢手段の付勢力によって前記板状弁が流路遮断状態となったとき、前記板状弁の周縁近傍部分が前記小径段部の一側面に密着状態に圧接される構成とした流路遮断装置。
  6. 請求項5に記載の流路遮断装置において、前記保持部材は、前記板状弁の表裏両面のうち、前記付勢手段の付勢力によって前記小径段部へ当接させられる面の裏側の面に連結される態様で取付けられている流路遮断装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の流路遮断装置において、前記保持部材は熱可塑性合成樹脂、バイメタル、形状記憶合金、又は低融点金属から構成されている流路遮断装置。
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