JP3600605B2 - 流路遮断装置 - Google Patents

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良雄 藤井
康次 清水
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流路遮断装置、特に、火災発生時において、設定温度に達した時点で、ガス流路を遮断可能な流路遮断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
流路遮断装置として、特願2002−254486号のものを発明した。このものは、図5に示すように、配管継手(10)内に流路遮断装置を設ける構成としたもので、付勢手段としてのコイルバネ(3)によって流路遮断方向に付勢させた一対の板状弁(2a)(2b)を、保持部材(31)によって流路開放方向に保持させた状態で、前記配管継手(10)内の略中央部分に設置させる構成としたものである。前記配管継手(10)の周壁中央には、補助室(1)が連通状態に突設されており、この補助室(1)の両側で且つ一対の弁シート(18)の両側に位置するように前記板状弁(2a)(2b)は配設されている。
【0003】
前記保持部材(31)は、もう一つのコイルバネ(12)によって、同図の二点鎖線で示すように、板状弁(2a)(2b)を保持できない非保持位置へ向かって付勢されていると共にこの付勢力に抗して前記保持部材(31)が所定の保持位置で前記板状弁(2a)(2b)を保持できるように筒状の位置決め手段(16)が設けられている。前記位置決め手段(16)は、設定温度で変形又は溶融可能な素材から形成されていると共に、前記補助室(1)内に収容されている。
【0004】
この従来のものでは、火災発生時等の熱によって、補助室(1)が過熱されると、内部の位置決め手段(16)が溶融又は変形する。これにより、保持部材(31)による板状弁(2a)(2b)の保持状態が解除され、前記保持部材(31)は同図の二点鎖線に示すように、前記非保持位置へ移動させられる。このように、板状弁(2a)(2b)が自由状態となると、前記板状弁(2a)(2b)は前記コイルバネ(3)の付勢力により、同図の二点鎖線に示すように、配管継手(10)内の流路を遮断する方向に付勢され、前記流路は遮断されることとなる。
【0005】
【特許文献1】
実開昭59−62370号公報
【特許文献2】
特開2000−74239公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来のものでは、上記構成の流路遮断装置を、前記補助室(1)に対応する配管継手(10)の中央部分にセットしなければならない。このためには、配管継手(10)の一端から挿入させた一方の板状弁(2a)にコイルバネ(3)を接続すると共に保持部材(31)の一端で保持させる作業、配管継手(10)の他端から他方の板状弁(2b)を挿入して、これに前記コイルバネ(3)を弾性変形させた状態にてその他端を接続させる作業、及び前記板状弁(2b)を保持部材(31)の他端で保持させる作業、さらには、補助室(1)の開放部から位置決め手段(16)を挿入して、前記保持部材(31)を所定の保持位置にセットする作業等を、配管継手(10)及び補助室(1)の開放端から行わなければならず、このため、流路遮断装置の配管継手(10)内への組み付け作業が大変やりにくいという問題があった。又、一旦取付けられた流路遮断装置は取り外すことも困難であるから、メンテナンスや修理ができないという問題もあった。
【0007】
本発明は、『異常過熱時にガス流路を遮断させる流路遮断装置』において、ガス流路内への流路遮断装置の取付けを容易とすることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
*1項
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『両端へ続く外周面に配管接続用の継手接続部が形成された接続筒と、
前記接続筒の開放端面に対接して前記接続筒内の流路を遮断可能に設けられていると共に前記接続筒の外径よりも小径に形成された板状弁と、
前記板状弁を前記流路遮断方向に付勢する第1付勢手段と、
前記接続筒内の所定の保持位置にて、前記第1付勢手段の付勢力に抗して前記板状弁を流路方向に対して前記板状弁の弁軸を約90度回転させた流路開放姿勢で前記板状弁を保持可能な保持部材と、
前記板状弁の保持状態が解除される非保持位置へ前記保持部材を付勢する第2付勢手段と、
前記第2付勢手段の付勢力に抗して前記保持部材を前記保持位置に維持するように位置決めする位置決め手段とからなり、
前記接続筒の周壁に形成された貫通孔の周囲を囲むように、前記位置決め手段を収容させる補助室が前記流路に連通状態に配設され、
前記位置決め手段は設定温度で変形又は溶融可能な素材より構成されている』ことである。
【0009】
上記技術的手段は次のように作用する。
中央部に補助室が設けられ且つ、その両側方外周に配管を接続させるための継手接続部が形成された構成の接続筒が用意され、その開放端面に板状弁を対接させることにより前記接続筒内の流路が遮断される構成である。前記板状弁は第1付勢手段によって流路遮断方向に付勢されていると共に、第1付勢手段の付勢力に抗して前記板状弁を流路開放姿勢に保持する保持部材が前記接続筒内に設けられている。そして、前記保持部材による板状弁の流路開放姿勢での保持が不可能な非保持位置にまで前記保持部材を移動させる第2付勢手段と、常温において第2付勢手段の付勢力に抗して前記保持部材を所定の保持位置に位置決めする位置決め手段とを設置すれば、前記接続筒が流路遮断装置として機能することとなる。そして、前記接続筒の両側に設けた継手接続部にそれぞれ所定の配管を接続させることにより、全体として一つの配管の中央部分に上記した構成の流路遮断装置が配設された態様に組み付けられることとなる。尚、接続筒の開放端には板状弁を配設させているが、前記板状弁の直径は接続筒の開放端面の外径よりも小さく設定されているから、接続筒の両側に前記配管を接続させる際に前記板状弁が邪魔になることもない。
【0010】
常温においては、前記板状弁は、前記位置決め手段及び保持部材によって、板状弁は接続筒の側方で流路開放姿勢に保持されており、ガスは前記接続筒の両端に接続させた配管内を上流側から下流側へ支障なく流れていく。そして、火災の発生等により配管周辺が異常加熱された場合、前記接続筒の周壁に設けられた補助室内が先に高温となり、内部に収容させている前記位置決め手段が変形又は融解する。これにより、第2付勢手段の付勢力を阻止する力が喪失されるため、前記保持部材は、前記第2付勢手段の付勢力によって、板状弁を流路開放姿勢に保持できない非保持位置へ付勢され、それに伴って、前記板状弁は前記第1付勢手段の付勢力によって前記接続筒の開放端面に対接した状態で、流路を遮断することとなる。すなわち、前記接続筒の開放端面が前記板状弁の弁シートとして機能することとなる。
【0011】
*2項
1項において、『前記継手接続部はそれぞれ雄ネジ部からなり、一方は右ネジであり、他方は左ネジである』ものでは、所定の配管の開放端部に形成されている雌ネジ部を前記接続筒の雄ネジ部に螺合させることにより、接続筒の両側に前記所定の配管をそれぞれ接続させることができる。尚、前記雄ネジ部のネジの向きは左右において異なるように設定されているから、一対の配管の中央に位置するように接続されている接続筒を一方の配管に対してネジを緩める方向に回動させると、他方の配管との螺合も緩むこととなる。このように、接続筒をネジを緩める方向に回動させることにより、その両側に位置する一対の配管を同時に前記接続筒から取り外すことができる。
【0012】
*3項
1項又は2項において、『前記継手接続部は、一般配管が接続可能なテーパネジ部である』ものでは、通常の配管と配管との間や、ガスメータの上流側のガス入口管と、地中の本管から延長接続されている引き込み管との間等に、前記接続筒を接続することができる。
【0013】
*4項
1項から3項の各項において、『前記第1付勢手段はコイルバネとし、前記コイルバネの両端に一対の前記板状弁が対向姿勢でそれぞれ連結されると共に、前記板状弁の対向面は前記コイルバネの弾性復帰力によって前記接続筒の両開放端面にそれぞれ対接状態に付勢され、
前記コイルバネを伸張させることにより、前記板状弁の対向面相互が同方向を向く前記流路開放姿勢に設定されると共に、前記姿勢は、前記保持部材によって保持されるように設定されている』ものでは、板状弁は2枚用意され、コイルバネの両端に1枚ずつ中心が連結された状態で対向させる態様となる。この対向姿勢から各板状弁の対向面が同方向を向く開放姿勢となるように、板状弁の姿勢を変更させると、前記中心相互間の距離が伸びることから、前記コイルバネは伸張方向に弾性変形させられることとなる。これにより、前記開放姿勢にある板状弁相互間に弾性復帰力が働くこととなる。この開放姿勢で前記板状弁は保持部材に保持されることとなり、この保持状態は位置決め手段によって保持されることとなる。前記位置決め手段が異常過熱により融解又は変形して、前記保持部材による保持状態が解除されると、前記コイルバネの付勢力によって前記板状弁は前記対向姿勢に復帰されて、接続筒の両開放端に対接状態に付勢されることとなる。これにより、前記接続筒内の流路は閉塞されることとなる。
【0014】
*5項
1項から3項の各項において、『前記第1付勢手段はコイルバネとし、前記コイルバネの一端は前記接続筒の一側方に配設させる前記板状弁の中心に連結されると共に、他端は前記接続筒の他方の開放端面に固定させた係止ピンに連結される構成とし、前記板状弁は、前記コイルバネを伸張させることにより前記ガス流路を開放させる開放姿勢に設定されると共に、前記保持部材は、前記板状弁を前記開放姿勢に維持した状態で保持できるようにした流路』ものでは、前記板状弁はコイルバネの一方に接続するように1枚だけ設けられており、コイルバネの他端は接続筒の他方の開放端に固定させた係止ピンに係止される態様となっている。前記板状弁を開放姿勢にすることにより、前記付勢手段は前記係止ピンを基端として伸張方向に弾性変形させられ、この状態にて前記板状弁は保持部材によって保持されることとなる。
【0015】
尚、6項に示すように、『前記位置決め手段は、熱可塑性合成樹脂、バイメタル、形状記憶合金、又は低融点金属から構成されている』ものが採用可能である。
【0016】
【発明の効果】
本発明は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。
前記接続筒の開放端面に板状弁を対接させながら他の構成部品を接続筒へ装着させることができるから、配管の両開放端から板状弁や他の各種部材を内方へ挿入してその内部で組み付け作業を行わなければならなかった従来の構成のものに比べて、流路遮断装置の組み付け作業の作業性が格段に向上することとなる。又、前記接続筒の開放端面を板状弁の弁シートとして機能させるようにしたから、接続筒内に弁シート部を設ける必要もなく、接続筒の構成も簡略化することができる。そして、流路遮断装置としての接続筒の両側に、上流側配管及び下流側配管をそれぞれ接続させるだけで、中央部に流路遮断装置を具備させた配管継手が完成するから、流路遮断装置付きの配管継手の製作が容易となる。又、両側の配管を接続筒から取り外せば、前記接続筒のみを取り出すことができ、板状弁は前記接続筒の外部に設けられた構成となっているから、流路遮断装置付きの配管の修理補修も容易にできることとなる。
【0017】
2項においては、接続筒の両側に螺合接続させた各配管を同時に取り外すことができるようにしたので、前記流路遮断装置の取外しが容易となり、配管のメンテナンス時の作業性が向上するといった効果がある。
【0018】
3項においては、様々な配管方式に対応させることができ、通常の配管を流路遮断装置付きの配管に容易に変更することができる。
【0019】
4項においては、2枚の板状弁によって接続筒の両開放端は二重に遮断される構成としたから、接続筒内の流路の緊急遮断が確実となる。又、どちらか一方の板状弁が加圧状態で閉弁されるので、この点でも流路の遮断が確実となる。さらに、遮断時において下流側の板状弁が密着する弁シート部分には異物が付着することがないので、この点でも流路の遮断が確実となる。
【0020】
5項においては、板状弁を1枚とすることにより、構造を簡略化することができ、組み付け作業もさらに容易となるといった効果がある。
【0021】
6項のものでは、保持部材の材料を特定することにより、異常過熱時の溶融又は変形を確実なものとすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、上記した本発明の実施の形態を図面に従って詳述する。
図1から図3に示すものは、第1番目の実施の形態に関するものであり、流路遮断装置として機能させる接続筒(21)を一対の配管(22a)(22b)とは別体に構成すると共に前記配管(22a)(22b)間に介在されるように両者を螺合接続させることにより、中央部分に流路遮断装置を具備させた、全体として一つのガス配管継手(22)を構成するようにしたものである。
【0023】
図1に示すように、前記接続筒(21)は中央部がその両側部分よりも大径に構成された筒体であり、前記中央部の周壁を貫通するように貫通孔(11)が一つ形成されていると共に、前記貫通孔(11)の周囲を囲むように、筒状の補助室(23)が接続筒(21)の外方に突設されている。又、前記接続筒(21)の両側外周壁には、継手接続部としての雄ネジ部(24a)(24b)が形成されているが、向かって左側の雄ネジ部(24a)は左ネジ(逆ネジ)とし、右側の雄ネジ部(24b)は一般的な右ネジに形成されているものとする。
【0024】
前記接続筒(21)の両開放端側には、一対の板状弁(2a)(2b)が配設されている。これら板状弁(2a)(2b)は、図5に示した従来のものと同様な構成のものが採用可能であり、第1付勢手段としてのコイルバネ(3)によって流路遮断方向に付勢されると共に、前記コイルバネ(3)の付勢力に抗して、板状弁(2a)(2b)が流路に対して平行に位置する流路開放姿勢に維持されるように、第1保持体(31)によって保持される構成となっている。
【0025】
板状弁(2a)(2b)は、前記配管(22a)(22b)の流路の内径よりも小径で且つ前記接続筒(21)の開放端の内径よりも大径に形成された金属製の円板であり、前記円板の一方の面の中心部に、環状の係止突起(20a)(20b)が設けられていると共に、前記係止突起(20a)(20b)に、コイルバネ(3)の両端がそれぞれ係止される構成となっている。
【0026】
第1保持体(31)の両端には、図2に示すように、前記板状弁(2a)(2b)の周縁の一部を嵌め込み可能な係止凹部(30)が開放しており、前記第1保持体(31)の中央に、貫通孔(11)を貫通する棒軸状の第2保持体(32)の一端が第1保持体(31)に対して直角にネジ止めされる構成とする。
【0027】
前記補助室(23)内に収容されている第2保持体(32)の他端には、前記貫通孔(11)よりも大径な鍔部(33)が張り出しており、前記鍔部(33)と前記貫通孔(11)の周辺部との間に、第2付勢手段としてのコイルバネ(17)を配設させている。
【0028】
補助室(23)の開放端は、閉塞蓋(13)によって外方気密状態に閉塞されていると共に、前記閉塞蓋(13)と前記鍔部(33)との間には、低融点金属から構成された位置決め手段としての保持筒(14)が介在されている。
【0029】
尚、常温においては、図1に示したように、第1保持体(31)を、接続筒(21)内において、前記板状弁(2a)(2b)の係止突起(20a)(20b)と同高さで且つ水平姿勢に位置させた状態が、板状弁(2a)(2b)が第1保持体(31)によって流路開放姿勢に保持される状態であり、この第1保持体(31)の位置を保持位置とする。この保持位置が維持されるように、貫通孔(11)から接続筒(21)内に突出される第2保持体(32)の長さと、コイルバネ(17)の付勢力と、保持筒(14)の高さと、さらには、補助室(23)の高さとがそれぞれ所定の寸法関係及び力関係となるように設定されているものとする。
【0030】
これら各種部材を接続筒(21)内にセットするには、まず、第1保持体(31)を接続筒(21)の一方開放端から流路内へ挿入し、第1保持体(31)の中央に設けたネジ孔が前記貫通孔(11)に対応するように支持しておく。そして、補助室(23)の上方開放端からコイルバネ(17)を巻回させた状態の第2保持体(32)を差込み、その差込方向の一端を貫通孔(11)を貫通させた後、前記第1保持体(31)の前記ネジ孔に螺合させる。これにより、前記第1保持体(31)と第2保持体(32)とは一体となる。その後、第2保持体(32)の他端に設けられている鍔部(33)の上面に保持筒(14)を配設し、鍔部(33)の下面周縁部分によってコイルバネ(17)を弾性変形させながら閉塞蓋(13)で補助室(23)の開放端を閉塞させることにより、第2保持体(32)は降下していき、第1保持体(31)は接続筒(21)内で前記保持位置に位置決めされることとなる。
【0031】
この状態で、コイルバネ(3)の一端を係止させた一方の板状弁(2a)を接続筒(21)の一端に配設すると共に、その周縁を第1保持体(31)の一方の係止凹部(30)に差込む。そして、前記コイルバネ(3)の他端を接続筒(21)の他方開放端から引っ張りながら、他方の板状弁(2b)の係止突起(20b)に係止させると共に他方の板状弁(2b)の周縁を、前記第1保持体(31)の他方の係止凹部(30)に嵌め込む。これにより、接続筒(21)の両側開放端に、コイルバネ(3)の弾性復帰力に抗して、前記第1保持体(31)によって流路開放姿勢に保持された状態で、前記板状弁(2a)(2b)が配設される態様となり、流路遮断装置を構成する各種部材の接続筒(21)への設置が完了する。
【0032】
このように、流路遮断用の各種部材を装着させた状態の接続筒(21)は、流路遮断装置として機能することとなり、前記補助室(23)の両側方に形成されている雄ネジ部(24a)(24b)に、それぞれ上流側配管(22a)及び下流側配管(22b)を螺合接続させると、中央部分に流路遮断装置を具備させた配管継手(22)が構成されることとなる。
【0033】
一対の板状弁(2a)(2b)は、コイルバネ(3)によって、相互に対向する姿勢に復元される方向に付勢されているが、前記板状弁(2a)(2b)は、それぞれ第1保持体(31)の係止凹部(30)に挟持されていることから、第1保持体(31)が接続筒(21)内の前記保持位置に存在する限り、板状弁(2a)(2b)の姿勢は流路に対して平行な流路開放姿勢に維持されることとなる。言い換えれば、常温においては、接続筒(21)の流路は開放状態に維持され、上流側配管(22a)から下流側配管(22b)までガスは支障なく流れていくこととなり、圧力損失も少ないものとなる。
【0034】
そして、火災の発生等によって、接続筒(21)の外周域が異常過熱状態となった場合、補助室(23)は接続筒(21)の周壁から外方に突出する態様に設けられているから、外部の熱は、迅速に補助室(23)に伝達され、補助室(23)の周壁及び閉塞蓋(13)が過熱される。
【0035】
保持筒(14)は閉塞蓋(13)に接触するように補助室(23)内に収容されていると共に、上記したように低融点金属から成型されているから、設定温度以上に過熱されると溶解してしまう。補助室(23)内における保持筒(14)の外周には所定の空間部(15)が形成されているものとし、保持筒(14)が溶解したとき前記空間部(15)に流れ出すこととなる。保持筒(14)が溶融すると、コイルバネ(17)の弾性復帰力を制限していた復帰阻止力が喪失されるため、コイルバネ(17)が弾性復帰することとなる。これによって、鍔部(33)が閉塞蓋(13)側へ押し上げられ、それに伴って、第2保持体(32)及び第1保持体(31)が一体的に上昇する。第1保持体(31)の上昇によって、図3に示すように、第1保持体(31)の係止凹部(30)が板状弁(2a)(2b)の周縁から外れた非保持位置に移動させられることとなる。
【0036】
第1保持体(31)が板状弁(2a)(2b)を保持できない非保持位置に移動させられて、板状弁(2a)(2b)の保持力が喪失されると、板状弁(2a)(2b)は、コイルバネ(3)の付勢力によって、同図に示すように、相互に対向する姿勢に復帰することとなる。
【0037】
コイルバネ(3)の付勢力は、板状弁(2a)(2b)の係止突起(20a)(20b)が形成されている対向面相互が前記接続筒(21)の両開放端面にそれぞれ密着状態に対接可能な強さに設定されており、前記接続筒(21)の開放端面が前記板状弁(2a)(2b)に対する弁シートとして機能することにより、接続筒(21)内の流路は板状弁(2a)(2b)の上流側及び下流側の両方において二重に遮断されることとなる。尚、板状弁(2a)(2b)の直径は、前記接続筒(21)の開放端面の外径よりも小さく設定されているから、前記接続筒(21)の両側に配管(22a)(22b)を螺合接続させる際に、前記板状弁(2a)(2b)が邪魔になることがない。
【0038】
又、板状弁(2a)(2b)は金属により形成されているから、過熱によって溶融したり変形したりすることなく、接続筒(21)の両開放端を確実に遮断させた状態に保持することができる。
【0039】
尚、接続筒(21)と前記各配管(22a)(22b)に螺合される雄ネジ部(24a)(24b)のどちらか一方を、締付け方向が反時計回りである逆ネジになるように設定しておけば、各配管(22a)(22b)に螺合状態にある接続筒(21)を、一方の配管(22a)に対してネジを緩める方向に回動させると、他方の配管(22b)との螺合も緩んでいくこととなる。これにより、両配管(22a)(22b)は同時に接続筒(21)から外れることとなる。
このように、接続筒(21)を回動させるだけで、配管(22a)(22b)から取り外すことができるので、流路遮断装置の点検修理が容易となる。
【0040】
図4に示すものは、第2番目の実施の形態の流路遮断装置であり、ガスメータ(M)の上流側のガス入口管(40)と、地中の本管から延長接続されている引き込み管(41)との間に介在させる継手部材(4)を、流路遮断装置としての接続筒(21)と、接続筒(21)と前記引き込み管(41)との間に介在される上流側配管(42)と、前記接続筒(21)と前記ガス入口管(40)との間に介在される下流側配管(43)とから構成したものである。
尚、前記接続筒(21)及びこれに装着させる流路遮断用の各種部材は、上記第1番目の実施の形態のものと同様な構成のものを採用している。
【0041】
このものでは、火災発生等の異常過熱状態において、接続筒(21)から外方へ突設させた補助室(23)内が設定温度以上に過熱されると、補助室(23)内の保持筒(14)が溶融して第1保持体(31)の位置決め力が喪失し、コイルバネ(17)の弾性復帰力が作用することとなる。これにより、第1保持体(31)が板状弁(2a)(2b)を保持しきれなくなり、板状弁(2a)(2b)はコイルバネ(3)の付勢力によって、接続筒(21)内の流路を遮断する態様となる。このように、火災発生時において、引き込み管(41)からガスメータ(M)へ送られてくるガスを、接続筒(21)の上流端で遮断することができるから、何らかの原因で不用意にガスメータ(M)が落下した場合でも、引き込み管(41)内のガスは継手部材(4)の上流側配管(42)で遮断され、ガスが外部に漏れる危険性を防止することができる。
【0042】
尚、上記各実施の形態で採用した保持筒(14)及び筒体(21)は、低融点金属製としたが、熱可塑性樹脂やバイメタルの他、形状記憶合金等も採用可能である。又、コイルバネ(17)を、形状記憶合金から構成しておけば、一層確実に、第1保持体(31)を、板状弁(2a)(2b)を流路開放姿勢に保持可能な保持位置から、保持不可能な非保持位置へ移動させることができる。
【0043】
又、上記各実施の形態の流路遮断装置は、コイルバネ(3)の両端に2枚の板状弁(2a)(2b)をそれぞれ設け、これら2枚の板状弁(2a)(2b)によって流路を遮断させる構成としたが、前記板状弁はコイルバネ(3)の一端にのみ1枚だけ設ける構成としても良い。この場合、接続筒(21)の開放端の一方に直径方向に係止ピン(図示せず)を固定しておき、この係止ピンにコイルバネ(3)の他端を係止させる構成としておけば良い。
【0044】
又、前記雄ネジ部(24a)(24b)を一般的な接続継手に設けられているテーパネジ状に形成しておけば、通常の配管の途中に流路遮断装置を容易に設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1番目の実施の形態の流路遮断装置をガス配管継手に使用した例を示す常温時の断面図。
【図2】本発明の第1番目の実施の形態の流路遮断装置に採用した保持部材の平面図。
【図3】本発明の第1番目の実施の形態の流路遮断装置の異常過熱時の様子を示す断面図。
【図4】本発明の第2番目の実施の形態の流路遮断装置の説明図。
【図5】従来の流路遮断装置を具備する配管継手の説明図。
【符号の説明】
(1) ・・・・・・・補助室
(14)・・・・・・・位置決め手段(保持筒)
(17)・・・・・・・第2付勢手段
(2a)(2b)・・・・・板状弁
(21)・・・・・・・接続筒
(24a)(24b)・・・・継手接続部(雄ネジ部)
(3) ・・・・・・・第1付勢手段(コイルバネ)
(31)・・・・・・保持部材

Claims (6)

  1. 異常過熱時にガス流路を遮断させる流路遮断装置において、
    両端へ続く外周面に配管接続用の継手接続部が形成された接続筒と、
    前記接続筒の開放端面に対接して前記接続筒内の流路を遮断可能に設けられていると共に前記接続筒の外径よりも小径に形成された板状弁と、
    前記板状弁を前記流路遮断方向に付勢する第1付勢手段と、
    前記接続筒内の所定の保持位置にて、前記第1付勢手段の付勢力に抗して前記板状弁を流路方向に対して前記板状弁の弁軸を約90度回転させた流路開放姿勢で前記板状弁を保持可能な保持部材と、
    前記板状弁の保持状態が解除される非保持位置へ前記保持部材を付勢する第2付勢手段と、
    前記第2付勢手段の付勢力に抗して前記保持部材を前記保持位置に維持するように位置決めする位置決め手段とからなり、
    前記接続筒の周壁に形成された貫通孔の周囲を囲むように、前記位置決め手段を収容させる補助室が前記流路に連通状態に配設され、
    前記位置決め手段は設定温度で変形又は溶融可能な素材より構成されていることを特徴とする流路遮断装置。
  2. 請求項1に記載の流路遮断装置において、前記継手接続部はそれぞれ雄ネジ部からなり、一方は右ネジであり、他方は左ネジである流路遮断装置。
  3. 請求項1又は2に記載の流路遮断装置において、前記継手接続部は、一般配管が接続可能なテーパネジ部である流路遮断装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の流路遮断装置において、前記第1付勢手段はコイルバネとし、前記コイルバネの両端に一対の前記板状弁が対向姿勢でそれぞれ連結されると共に、前記板状弁の対向面は前記コイルバネの弾性復帰力によって前記接続筒の両開放端面にそれぞれ対接状態に付勢され、
    前記コイルバネを伸張させることにより、前記板状弁の対向面相互が同方向を向く前記流路開放姿勢に設定されると共に、前記姿勢は、前記保持部材によって保持されるように設定されている流路遮断装置。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載の流路遮断装置において、前記第1付勢手段はコイルバネとし、前記コイルバネの一端は前記接続筒の一側方に配設させる前記板状弁の中心に連結されると共に、他端は前記接続筒の他方の開放端面に固定させた係止ピンに連結される構成とし、
    前記板状弁は、前記コイルバネを伸張させることにより前記ガス流路を開放させる開放姿勢に設定されると共に、前記保持部材は、前記板状弁を前記開放姿勢に維持した状態で保持できるようにした流路遮断装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の流路遮断装置において、前記位置決め手段は、熱可塑性合成樹脂、バイメタル、形状記憶合金、又は低融点金属から構成されている流路遮断装置。
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