JP3600599B2 - 流路遮断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流路遮断装置、特に、火災発生時において、ガス流路を即座に遮断可能な流路遮断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
緊急遮断装置としての流路遮断装置をガス流路内に組み込んだものとして、例えば、特開2000−2354号に開示のものがある。
【0003】
このものは、流路遮断弁として球弁を採用してなるもので、前記球弁を収容する弁収容室をガス流路に連通するように並設させた構成としている。前記球弁は常温では支持体によって、前記弁収容室から流路への脱出が阻止された状態に支持されており、火災発生等により、異常過熱状態となった時点において、前記支持体の支持力が失われて、前記球弁が弁収容室から流路内に投入され、これにより、前記流路を遮断させる構成となっている。
【0004】
このものでは、例えば、前記支持体を低融点金属や熱可塑性樹脂材料等のような、設定温度以上の加熱によって融解あるいは変形を起こす性質の材料で構成しておけば、異常加熱時に、支持体が融解又は変形することにより、球弁が弁体収容室からガス流路内に投入させることができ、前記流路を確実に閉塞させることができる。よって、火災発生時において緊急にガスを遮断することができる、安全なガス流路を提供することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のものでは、常温において球弁を収容しておく弁収容室を配管に並設させる構成であるから、流路遮断装置を具備させるためのガス配管をわざわざ別途製造しなければならない。又、弁収容室は配管に並設させる構成であるために、配管全体が嵩高となるといった問題がある。
本発明は、『異常過熱時にガス流路を遮断させる流路遮断装置』において、構造が簡単で圧力損失が少ない流路遮断装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
*1項
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『前記ガス流路を遮断可能な大きさ形状に形成された板状弁と、前記板状弁を常時流路遮断方向に付勢させる付勢手段と、前記付勢手段の付勢力に抗して前記板状弁を流路方向に対して前記板状弁の弁軸を約90度回転させた流路開放状態に保持可能な保持部材とからなり、
前記保持部材が設定温度で変形又は溶融可能な素材より構成され、
前記付勢手段はコイルバネとし、前記板状弁は、前記コイルバネの両端にそれぞれ相互に対向姿勢に配設されると共に、その対向面の中心に前記コイルバネの両端がそれぞれ接続され、
前記板状弁は、前記コイルバネを伸張させることにより、前記対向面相互が同方向を向く開放姿勢に設定されると共に、前記保持部材は、前記板状弁を前記開放姿勢に維持した状態にて保持できるようにした』ことである。
【0007】
上記技術的手段は次のように作用する。
遮断弁としての板状弁と、これを流路遮断状態に付勢させる付勢手段と、前記板状弁を流路開放状態に保持する保持部材とから、流路遮断装置が構成されており、前記保持部材をガス流路の所定位置に挿入させて固定させれば、流路遮断装置の設置が完了する。前記板状弁は、常温においては、保持部材によって、例えば、流路に対して平行に位置させる等して流路開放姿勢に維持されるように設定されているから、ガスは流路内を上流側から下流側へ支障なく流れていくこととなる。前記保持部材は、少なくとも、前記板状弁を流路開放状態に保持する保持部分を、設定温度で変形又は溶融可能な素材より形成したものが採用可能である。この場合、火災の発生等によりガス配管が高温に異常加熱された場合、前記保持部分が熱によって溶解又は変形することにより、板状弁を保持している保持力が喪失される。保持力が喪失されると、付勢手段の付勢力によって板状弁は流路遮断状態に付勢されることとなり、ガスは前流板状弁の上流側で遮断されることとなる。前記保持部材のうち前記保持部分以外の一部分が溶解せずに流路内に残存することとなっても前記板状弁による流路遮断状態に支障が生じることはない。
【0009】
そして、前記付勢手段はコイルバネとし、前記板状弁は、前記コイルバネの両端にそれぞれ相互に対向姿勢に配設されると共に、その対向面の中心に前記コイルバネの両端がそれぞれ接続され、前記板状弁は、前記コイルバネを伸張させることにより、前記対向面相互が同方向を向く開放姿勢に設定されると共に、前記保持部材は、前記板状弁を前記開放姿勢に維持した状態にて保持できるようにしたので、板状弁は2枚用意され、コイルバネの両端に1枚ずつ中心が連結された状態で対向させる態様となる。この対向姿勢から各板状弁の対向面が同方向を向く開放姿勢となるように、板状弁の姿勢を変更させると、前記中心相互間の距離が伸びることから、前記コイルバネは伸張方向に弾性変形させられることとなる。これにより、前記開放姿勢にある板状弁相互間に弾性復帰力が働くこととなる。この開放姿勢で前記板状弁は保持部材に保持されることとなり、前記保持部材が異常過熱により融解又は変形すると、前記コイルバネの付勢力によって前記板状弁は前記対向姿勢に復帰されることとなる。これにより、流路が閉塞されることとなる。
【0010】
2項
また、本発明の技術的手段は、『異常過熱時にガス流路を遮断させる流路遮断装置において、前記ガス流路を遮断可能な大きさ形状に形成された板状弁と、前記板状弁を常時流路遮断方向に付勢させる付勢手段と、前記付勢手段の付勢力に抗して前記板状弁を流路方向に対して前記板状弁の弁軸を約90度回転させた流路開放状態に保持可能な保持部材とからなり、
前記保持部材が設定温度で変形又は溶融可能な素材より構成され、
前記付勢手段はコイルバネとし、前記コイルバネの一端は前記板状弁の中心に連結されると共に、他端は前記流路内に固定させた係止ピンに連結される構成とし、
前記板状弁は、前記コイルバネを伸張させることにより前記ガス流路を開放させる開放姿勢に設定されると共に、前記保持部材は、前記板状弁を前記開放姿勢に維持した状態で保持できるようにした』ことである。
このものでは、前記板状弁はコイルバネの一方に接続するように1枚だけ設けられており、コイルバネの他端は流路内に固定させた係止ピンに係止される態様となっている。前記板状弁を開放姿勢にすることにより、前記付勢手段は前記係止ピンを基端として伸張方向に弾性変形させられ、この状態にて前記板状弁は保持部材によって保持されることとなる。火災等の異常過熱によって前記保持部材が融解又は変形すると、前記板状弁は前記付勢手段の付勢力により、流路を遮断させる方向に付勢されることとなる。
【0011】
*3項
また、本発明の技術的手段は、『異常過熱時にガス流路を遮断させる流路遮断装置において、前記ガス流路を遮断可能な大きさ形状に形成された板状弁と、前記板状弁を常時流路遮断方向に付勢させる付勢手段と、前記付勢手段の付勢力に抗して前記板状弁を流路方向に対して前記板状弁の弁軸を約90度回転させた流路開放状態に保持可能な保持部材とからなり、
前記保持部材が設定温度で変形又は溶融可能な素材より構成され、
前記保持部材は前記ガス流路に内嵌される筒状体とし、前記筒状体の開放端部に前記板状弁を流路開放状態に保持させるようにした』ことである。
このものでは、付勢手段の付勢力に抗して流路開放姿勢に設定させた状態の板状弁を筒状体の両方又は一方の開放部に装着させると共に、前記筒状体をガス配管の所定位置に挿入させれば、流路遮断装置の設置が完了する。
*4項
また、本発明の技術的手段は、『異常過熱時にガス流路を遮断させる流路遮断装置において、前記ガス流路を遮断可能な大きさ形状に形成された板状弁と、前記板状弁を常時流路遮断方向に付勢させる付勢手段と、前記付勢手段の付勢力に抗して前記板状弁を流路方向に対して前記板状弁の弁軸を約90度回転させた流路開放状態に保持可能な保持部材とからなり、
前記保持部材が設定温度で変形又は溶融可能な素材より構成され、
前記保持部材は、前記ガス流路の内径に略一致する幅を有する板状体とし、前記板状体を前記流路内に内嵌状態に嵌め込んだ状態にて、前記板状体の流路方向両側面に、前記板状弁が流路開放状態に保持される構成とした』ことである。
このものでは、保持部材としての板状体を流路の内径に沿って嵌め込み、その上流側側面及び下流側側面の両方又は一方に板状弁を装着させれば良い。
【0012】
*5項
上記各項において、『前記ガス流路内に、前記保持部材をずれ止め防止状態に固定させる固定手段が設けられている』ものでは、流路内に挿入させた状態の保持部材が不用意にずれることがない。
*6項
上記各項において、『前記保持部材は熱可塑性合成樹脂、バイメタル、形状記憶合金、又は低融点金属から構成されている』ものが採用可能である。
【0013】
7項
また、本発明の技術的手段は、『異常過熱時にガス流路を遮断させる流路遮断装置において、前記ガス流路を遮断可能な大きさ形状に形成された板状弁と、前記板状弁を常時流路遮断方向に付勢させる付勢手段と、前記付勢手段の付勢力に抗して前記板状弁を流路方向に対して前記板状弁の弁軸を約90度回転させた流路開放状態に保持可能な保持部材とからなり、
前記保持部材が設定温度で変形又は溶融可能な素材より構成され、
前記ガス流路内に一定の間隔をおいて一対の環状リブを突設させ、前記保持部材は前記環状リブ間に嵌め込まれる大きさに設定されていると共に、前記保持部材の流路方向の両側部に一対の板状弁をそれぞれ常温にて前記流路開放状態に保持させ、前記保持部材が異常過熱されて前記保持部材による保持力が喪失するとき、前記板状弁は前記環状リブの外側面にそれぞれ密着状態に押圧可能となるように前記付勢手段の付勢力が設定されている』ことである。
このものでは、前記環状リブが前記保持部材を流路方向にずれないように固定させる固定手段として機能すると共に、付勢手段の付勢力によって板状弁が密着してガスを遮断させる弁シートとしても機能することとなる。
*8項
上記各項において、『前記保持部材は前記ガス流路の内壁に接するように設けられている』ものでは、ガス配管が高温に異常加熱された場合、これに接触状態に設置された保持部材にも熱が速やかに伝導することとなる。
【0014】
【発明の効果】
本発明は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。
板状弁を流路開放状態に保持させた状態では、ガス流路の流路方向に対して、板状弁の弁軸を約90度回転させた状態となっているので、流路開放状態での圧力損失が少ない。
又、構造が簡単であるから、ガス配管内や継手内に装着することができる。このとき、ガス配管や継手等の外観が変わることなく、美観が損なわれることがない。
保持部材のうち、少なくとも、板状弁を保持する保持部分が設定温度で変形又は溶融する素材によって形成される構成としたものでは、溶解又は変形させる部分を少なくすることができる。これにより、異常過熱時において、板状弁が保持部材によって保持される保持力が喪失されるまでの時間が短縮され、板状弁による迅速な遮断効果を期待することができる。尚、この場合、前記保持部分以外の部分を熱伝導性の高い素材によって形成しておけば、前記保持部分に外部の熱が伝わり易くなるため、さらに迅速な対応を効果が期待できる。
【0016】
また、2枚の板状弁で流路を二重に遮断させる構成としたから、ガス流路の緊急遮断が確実となる。又、どちらか一方の板状弁が加圧状態で閉弁されるので、この点でも流路の遮断が確実となる。さらに、遮断時において下流側の板状弁が密着する弁シート部分には異物が付着することがないので、この点でも流路の遮断が確実となる。
【0017】
又、2項においては、板状弁を1枚としたから、安価で且つ構造がさらに簡単な流路遮断装置を提供することができるといった効果がある。
【0018】
3項においては、保持部材を、ガス流路に内嵌される筒状に構成したから、外部の熱が保持部材に伝わり易く、遮断動作が迅速に行われるといった効果があり、4項のように、保持部材を板状としたものでは、保持部材の構造をさらに簡略化することができ、三方継手にも使用可能となる。
【0019】
さらに、5項のものでは、流路内に装着させた保持部材は不用意にずれることがないので、メンテナンスの必要がない。
【0020】
6項のものでは、保持部材の材料を特定することにより、異常過熱時の溶融又は変形を確実なものとすることができる。
【0021】
7項のものでは、前記1項に記した効果と同様な効果がある。
8項においては、外部の熱が保持部材に伝わり易いと共に、保持部材の圧力損失も小さいものとなる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、上記した本発明の実施の形態を図面に従って詳述する。
図1から図3に示すものは、第1番目の実施の形態に関するものであり、ガス配管(10)内に内嵌させた保持筒(1)と、前記保持筒(1)の両端開放部にそれぞれ保持させる一対の板状弁(2)と、これら板状弁(2)を流路遮断方向に付勢する付勢手段としてのコイルバネ(3)とから構成されているものとする。
【0023】
板状弁(2)は、前記ガス配管(10)の内径に略一致する直径を有する金属製の円板とし、前記円板の一方の面の中心部に、環状の係止突起(20)が設けられており、前記係止突起(20)に、コイルバネ(3)の両端がそれぞれ係止される構成とする。
【0024】
保持筒(1)は、全体に熱可塑性の合成樹脂により、前記ガス配管(10)の内径に略一致する外径を有する筒状に成型されており、保持筒(1)の両開放端の対向位置には、図2に示すように、前記板状弁(2)の周縁の一部が嵌め込まれるフォーク部(11a)からなる弁保持部(11)がそれぞれ内方に突設されている。前記フォーク部(11a)間の距離は、前記板状弁(2)の肉厚に略一致するように設定されているものとする。
【0025】
尚、保持筒(1)が内嵌されるガス配管(10)の内壁の所定位置には、前記保持筒(1)の高さ分の距離をおいて一対の環状リブ(12)が設けられており、これら環状リブ(12)間に前記保持筒(1)がちょうど配設される寸法関係に設定されているものとする。
【0026】
この実施の形態の流路遮断装置をガス配管(10)内にセットするには、まず、前記保持筒(1)の両端の弁保持部(11)のフォーク部(11a)間にそれぞれ板状弁(2)を、図1に示すように、保持筒(1)の両側からそれぞれ差し込む。これにより、板状弁(2)は、流路に対して平行に位置するように保持されることとなる。このとき、一方の板状弁(2)の係止突起(20)にコイルバネ(3)の一端を係止させておき、保持筒(1)への装着後に、コイルバネ(3)を伸張させて、前記コイルバネ(3)の他端を他方の板状弁(2)の係止突起(20)に係止させれば良い。このように、板状弁(2)及びコイルバネ(3)がセットされた状態の保持筒(1)をガス配管(10)内に差込み、環状リブ(12)間に位置するように強制的に挿入させる。これで本発明の流路遮断装置の設置が完了する。
【0027】
この状態においては、一対の板状弁(2)は、コイルバネ(3)によって相互に対向する姿勢に復元される方向に付勢される構成となっているが、前記板状弁(2)は、それぞれ保持筒(1)の弁保持部(11)に挟持されていることから、保持筒(1)が存在する限り、板状弁(2)の姿勢は流路に対して平行な姿勢が維持されることとなる。言い換えれば、常温においては、ガス配管(10)の流路は開放状態に維持され、圧力損失も少ないものとなる。
【0028】
そして、火災の発生等によって、ガス配管(10)が異常過熱状態となった場合、保持筒(1)はガス配管(10)に内嵌する筒状に構成されていることから、ガス配管(10)の熱は即座に保持筒(1)に伝達される。保持筒(1)は上記したように熱可塑性の合成樹脂から成型されていることから、所定温度以上に過熱されると、溶解又は変形してしまう。特に弁保持部(11)が溶融又は変形することにより、弁保持部(11)は板状弁(2)を保持しきれなくなり、弁保持部(11)の板状弁(2)の保持力が喪失されると、これと同時に板状弁(2)は、コイルバネ(3)の付勢力によって、図3に示すように、相互に対向する姿勢に復帰することとなる。
【0029】
尚、コイルバネ(3)の付勢力は、板状弁(2)の係止突起(20)が形成されている対向面相互が環状リブ(12)にそれぞれ密着状態に当接させることができる強さに設定されているものとする。これにより、ガス配管(10)は板状弁(2)によって、環状リブ(12)の上流側及び下流側の両方において二重に遮断される態様となる。
【0030】
又、板状弁(2)は金属により形成されているから、過熱によって溶融したり変形したりすることなく、ガス配管(10)を確実に遮断させた状態に保持することができる。
【0031】
図4に示すものは、第2番目の実施の形態の流路遮断装置の使用状態を示す説明図であり、直線状の第1配管(31)とこれに直角に連通する第2配管(32)からなる三方継手(33)に実施したものである。
【0032】
この実施の形態の板状弁(2)は、上記した第1番目の実施の形態の板状弁(2)と同様に、金属製の円板状に形成されていると共に、コイルバネ(3)の両端に各々の中心が連結された構成となっている。これら板状弁(2)を保持させる保持部材(13)は、熱可塑性樹脂によって三方継手(33)を構成する配管の内径に略一致する幅の板状に形成されているものとし、第1配管(31)と第2配管(32)とが交叉する部分の前記第1配管(31)内に、前記第1配管(31)の流路に対して平行に位置するように嵌め込んで固定させることができるものとする。保持部材(13)の幅は上記したとおりであるから、第1配管(31)の内径に沿って密に嵌め込むことができるが、前記嵌め込み部分の両側に、環状リブ(12)を形成しておけば、図5に示すように、嵌め込まれた状態の保持部材(13)がずれることがない。
【0033】
又、保持部材(13)の両側面には、図4及び図5に示すように、板状弁(2)の肉厚に略一致する幅の溝(14)が両側方に開放するように形成されており、前記溝(14)に板状弁(2)の周縁部分がそれぞれ差し込まれることにより、板状弁(2)はコイルバネ(3)の付勢力に抗して、保持部材(13)と同様に、第1配管(31)の流路に対して平行に位置する姿勢を維持させることができる。
【0034】
この実施の形態のものでは、火災の発生等により、保持部材(13)が異常過熱された場合、その内周壁に接触状態に嵌め込まれている保持部材(13)が熱により溶解又は変形し、溝(14)も喪失されていく。これにより、板状弁(2)はコイルバネ(3)の弾性復帰力によって対向姿勢となると共に、図4の二点鎖線に示すように、保持部材(13)の両側の環状リブ(12)にそれぞれ当接することとなる。これにより、保持部材(13)の第1配管(31)が第2配管(32)の両側において遮断され、ガスの供給を停止させることができる。
【0035】
図6に示すものは、板状の保持部材(15)の他の例であり、板状弁(2)の一方面の中心部にコイルバネ(3)を接続させる係止突起(20)を設けると共に、他方面の中心部に、係止突起(20)と同様な環状の係止突起(21)を設ける構成とし、保持部材(15)の両側面に、前記係止突起(21)に差し込まれる係止軸(16)を突設させる構成としたものである。このものでは、熱変形材料によって、保持部材(15)と係止軸(16)とを一体的に成型するほか、保持部材(15)は金属板とし、これに例えば、バイメタル製の係止軸(16)を別途突設させる構成としてもよい。
【0036】
このものでは、異常過熱状態となったとき、係止軸(16)のみが変形することとなり、係止突起(21)が係止軸(16)から外れると、板状弁(2)は、コイルバネ(3)の付勢力によって、流路遮断方向に付勢されることとなる。
【0037】
図7に示すものは、コイルバネ(3)の一端は板状弁(2)の係止突起(20)に、他端は、ガス配管(10)内に別途設けた係止ピン(22)に連結させる構成としたものである。
【0038】
この実施の形態のものでは、板状弁(2)は1枚だけ設けられると共に、第1番目の実施の形態で示したような保持筒(1)の一端開放部に保持させておけばよい。保持筒(1)は熱可塑性樹脂から構成されていると共にガス配管(10)内に設けられている一対の環状リブ(12)間に設置され、係止ピン(22)は、金属製とすると共に、一方の環状リブ(12)の外側に位置するように設置される。
【0039】
このものでは、異常過熱によって保持筒(1)が変形したとき、板状弁(2)がコイルバネ(3)の付勢力によって、係止ピン(22)側へ引っ張られ、他方の環状リブ(12)に密着状態に当接することとなる。これにより、ガス配管(10)が遮断されることとなる。
【0040】
尚、各実施の形態において、板状弁(2)を流路開放状態に保持させる保持部材としては、設定温度以上に過熱されたときに、板状弁(2)を保持している部分が溶解又は変形する材質のものであれば、何ら限定されることなく、熱可塑性樹脂やバイメタルの他、形状記憶合金や低融点金属等も採用可能である。又、板状弁(2)を保持する部分のみを、上記したような熱可塑性材料で構成しても良い。
又、本発明の流路遮断装置は、安全性の面から、ガスメータの上流側の配管に設置させておくことが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1番目の実施の形態の流路遮断装置をガス流路に使用した例を示す常温時の断面図。
【図2】本発明の第1番目の実施の形態の流路遮断装置に採用した保持部材の斜視図。
【図3】本発明の第1番目の実施の形態の流路遮断装置の異常過熱時の様子を示す断面図。
【図4】本発明の第2番目の実施の形態の流路遮断装置を三方継手に使用した例を示す常温時の断面図。
【図5】図4のX−X断面図。
【図6】本発明の第3番目の実施の形態の流路遮断装置の断面図。
【図7】本発明の第4番目の実施の形態の流路遮断装置の断面図。
【符号の説明】
(1) ・・・・保持部材
(10)・・・・ガス配管
(2) ・・・・板状弁
(3) ・・・・付勢手段

Claims (8)

  1. 異常過熱時にガス流路を遮断させる流路遮断装置において、前記ガス流路を遮断可能な大きさ形状に形成された板状弁と、前記板状弁を常時流路遮断方向に付勢させる付勢手段と、前記付勢手段の付勢力に抗して前記板状弁を流路方向に対して前記板状弁の弁軸を約90度回転させた流路開放状態に保持可能な保持部材とからなり、
    前記保持部材が設定温度で変形又は溶融可能な素材より構成され、
    前記付勢手段はコイルバネとし、前記板状弁は、前記コイルバネの両端にそれぞれ相互に対向姿勢に配設されると共に、その対向面の中心に前記コイルバネの両端がそれぞれ接続され、
    前記板状弁は、前記コイルバネを伸張させることにより、前記対向面相互が同方向を向く開放姿勢に設定されると共に、前記保持部材は、前記板状弁を前記開放姿勢に維持した状態にて保持できるようにしたことを特徴とする流路遮断装置。
  2. 異常過熱時にガス流路を遮断させる流路遮断装置において、前記ガス流路を遮断可能な大きさ形状に形成された板状弁と、前記板状弁を常時流路遮断方向に付勢させる付勢手段と、前記付勢手段の付勢力に抗して前記板状弁を流路方向に対して前記板状弁の弁軸を約90度回転させた流路開放状態に保持可能な保持部材とからなり、
    前記保持部材が設定温度で変形又は溶融可能な素材より構成され、
    前記付勢手段はコイルバネとし、前記コイルバネの一端は前記板状弁の中心に連結されると共に、他端は前記流路内に固定させた係止ピンに連結される構成とし、
    前記板状弁は、前記コイルバネを伸張させることにより前記ガス流路を開放させる開放姿勢に設定されると共に、前記保持部材は、前記板状弁を前記開放姿勢に維持した状態で保持できるようにしたことを特徴とする流路遮断装置。
  3. 異常過熱時にガス流路を遮断させる流路遮断装置において、前記ガス流路を遮断可能な大きさ形状に形成された板状弁と、前記板状弁を常時流路遮断方向に付勢させる付勢手段と、前記付勢手段の付勢力に抗して前記板状弁を流路方向に対して前記板状弁の弁軸を約90度回転させた流路開放状態に保持可能な保持部材とからなり、
    前記保持部材が設定温度で変形又は溶融可能な素材より構成され、
    前記保持部材は前記ガス流路に内嵌される筒状体とし、前記筒状体の開放端部に前記板状弁を流路開放状態に保持させるようにしたことを特徴とする流路遮断装置。
  4. 異常過熱時にガス流路を遮断させる流路遮断装置において、前記ガス流路を遮断可能な大きさ形状に形成された板状弁と、前記板状弁を常時流路遮断方向に付勢させる付勢手段と、前記付勢手段の付勢力に抗して前記板状弁を流路方向に対して前記板状弁の弁軸を約90度回転させた流路開放状態に保持可能な保持部材とからなり、
    前記保持部材が設定温度で変形又は溶融可能な素材より構成され、
    前記保持部材は、前記ガス流路の内径に略一致する幅を有する板状体とし、前記板状体を前記流路内に内嵌状態に嵌め込んだ状態にて、前記板状体の流路方向両側面に、前記板状弁が流路開放状態に保持される構成としたことを特徴とする流路遮断装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の流路遮断装置において、前記ガス流路内に、前記保持部材をずれ止め防止状態に固定させる固定手段が設けられている流路遮断装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の流路遮断装置において、前記保持部材は熱可塑性合成樹脂、バイメタル、形状記憶合金、又は低融点金属から構成されている流路遮断装置。
  7. 異常過熱時にガス流路を遮断させる流路遮断装置において、前記ガス流路を遮断可能な大きさ形状に形成された板状弁と、前記板状弁を常時流路遮断方向に付勢させる付勢手段と、前記付勢手段の付勢力に抗して前記板状弁を流路方向に対して前記板状弁の弁軸を約90度回転させた流路開放状態に保持可能な保持部材とからなり、
    前記保持部材が設定温度で変形又は溶融可能な素材より構成され、
    前記ガス流路内に一定の間隔をおいて一対の環状リブを突設させ、前記保持部材は前記環状リブ間に嵌め込まれる大きさに設定されていると共に、前記保持部材の流路方向の両側部に一対の板状弁をそれぞれ常温にて前記流路開放状態に保持させ、前記保持部材が異常過熱されて前記保持部材による保持力が喪失するとき、前記板状弁は前記環状リブの外側面にそれぞれ密着状態に押圧可能となるように前記付勢手段の付勢力が設定されていることを特徴とする流路遮断装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の流路遮断装置において、前記保持部材は前記ガス流路の内壁に接するように設けられている流路遮断装置。
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