JP2004137761A - 透水性コンクリートの表面処理施工方法および透水性コンクリート表面処理物 - Google Patents

透水性コンクリートの表面処理施工方法および透水性コンクリート表面処理物 Download PDF

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蜂谷 和明
Hirotake Takayanagi
高柳 浩武
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Abstract

【課題】透水性コンクリートでは、インターロッキング工法の問題点を解消していて、地球・自然環境的にも優しいものであるが、その表面外観において、一般的に美観や面白さがないという問題点等を解決する。
【解決手段】本発明に係る表面処理工程は、目地8を成形するための型紙3を透水性コンクリート2上に載置する第1の工程(I)と、型紙3を透水性コンクリート2上に載置した後に、セメント系または合成樹脂を含む樹脂系等のペーストもしくはモルタルまたはこれらの混合物を透水性コンクリート2上および透水性コンクリート2上に載置された型紙3上に塗布するモルタル吹付け・塗布工程(第3の工程(III))と、この塗布工程後に、型紙3を剥離することにより目地8に透水性を付与する目地成型用型材剥離・除去工程(第4の工程(IV))とを有する。
【選択図】          図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透水性コンクリートの施工後にその表面に表面処理を施す透水性コンクリートの表面処理施工方法およびこの表面処理施工方法を用いて作製した透水性コンクリート表面処理物に関する。
【0002】
【従来の技術】
古来から、舗道や遊歩道として施工されるインターロッキングブロック工法(以下、「インターロッキング工法」という)が知られている。これは、インターロッキングブロックを砂地にはめ込んだり、インターロッキングブロック間に砂を詰めたりする工法であり、自然環境保護に合致すると共に、砂地部分が透水性を有するため水はけが比較的良好であり、またある程度の美観も作り出せるという利点を有している。
【0003】
一方、米国においては30年前頃から、日本では20年前頃から、新しい表面処理工法に係る装飾用コンクリートシステムが既に施工されている。これは、味気ないコンクリートの舗道や遊歩道や並木道、あるいは高級ホテルのエントランスやパーキングエリア、ショッピングビルのフロア、広場、公園、プール等多岐に亘る装飾用コンクリート床の技術をベースにした、強度や防滑性などの機能性に優れ、しかも自然石模様やレンガ風あるいは木目調模様等のデザインを簡単に施工できることにより装飾・意匠的に卓越していて、しかも短い日数で施工できるという利点を有している。装飾用コンクリートシステムには、大別して、スタンプ工法によるスタンプコンクリート施工プロセス、ペーパー工法によるペーパーコンクリート施工プロセス、スプレー工法によるスプレーコンクリート施工プロセス等(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照)があるが、これらの内容は適宜後述する発明の実施の形態(以下、「実施形態」という)で説明する。
【0004】
最近、主として屋外で使用される透水性コンクリートや透水性アスファルト(以下、これらを総称して「透水性舗装」というときがある)の開発・施工が盛んに行われている。この透水性コンクリートの製造・施工方法としては、種々のものが知られていているが、通常、水透過性(透水性)を持たせるために多孔質構造を採用している(例えば、特許文献1参照)。その用途としては、例えば舗道、高速道路のサービスエリア、歩道や遊歩道等多岐に亘っている。透水性コンクリートを施工する目的としては、水溜まりをできにくくして水はねを防いだり、滑りにくくしたりすることが挙げられる。また、観点を変えて言うならば、透水性コンクリートを施工するということは、可能な限り排水溝等を敷設せずに雨水等を染み通らせてその下の大地に水を戻すという自然環境保護思想にも合致するものであり、それ故に地表水や地下水の蒸散作用をも可能とすることで、いわゆる「ヒートアイランド現象」を緩和することにも役立つというように地球・自然環境的に優しいものとなっている。
透水性コンクリートは、上記インターロッキング工法の後述する問題点を解消すべく、要求される透水性能は勿論のこと、自動車等が走ってもその施工面が凹凸にならないように、基本的には土台となる施工面をしっかり固めていて、一般的に比較的堅固であって耐久性があり、インターロッキング工法と比較して雑草も生えにくいという利点を有している。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−230214号公報(第2〜第8頁)
【非特許文献1】
“HACHIYA CONCRETE SYSTEM”、「平成14年9月1日検索」、インターネット、〈URL:http://www.hachiya.co.jp〉
【非特許文献2】
“レイヤード6”、「平成14年9月1日検索」、インターネット、〈URL:同上〉
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インターロッキング工法では、下地が主として砂であるため、例えば自動車等の重量物が頻繁に走るとその施工面がその重量負荷に耐えきれず凹凸になったり、段差を形成したりしやすいという問題点や、また、染み込んだ水と共に砂や汚れやゴミ等が詰まってくるため、その透水性が経時的に劣化してくるという耐久性の問題点、さらにはブロック間の隙間(目地)の砂地部分から雑草が生えやすいという問題点がある。
【0007】
装飾用コンクリートシステムでは、通常のコンクリートを使うため、その目地部分を含めて一般的には遮水性、すなわち非透水性のものが主流であり、それ故に目地部分に積極的に透水性を持たせたものは今までに存在していない。
【0008】
透水性コンクリートでは、インターロッキング工法の上記問題点を解消していて、地球・自然環境的にも優しいものであるが、その表面外観において、一般的に美観や面白さがないという装飾・意匠性に欠けるという問題点を有している。
【0009】
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、インターロッキング工法の上記問題点を解消すると共に、自然環境的に優しい透水性コンクリートの上に施行される、装飾用コンクリートシステムの有する装飾・意匠性を実質的に犠牲にすることなく、かつ、その堅固性をできる限り維持して、その目地に透水性を付与した新しい透水性コンクリートの表面処理施工方法およびこの表面処理施工方法を用いて作製する透水性コンクリート表面処理物を提供することを主な目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記諸問題点を解決すると共に上記目的を達成するために、請求項ごとの発明では以下の特徴ある手段・構成を採っている。
請求項1記載の発明では、透水性コンクリートの施工後に、それぞれ目地を備えた自然石模様、タイル模様、レンガ模様、木目模様等の比較的堅固な表面処理を上記透水性コンクリート上に施工する表面処理工程を有する透水性コンクリートの表面処理施工方法において、上記表面処理工程は、上記目地に透水性を付与する工程を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明では、透水性コンクリートの施工後に、それぞれ目地を備えた自然石模様、タイル模様、レンガ模様、木目模様等の比較的堅固な表面処理を上記透水性コンクリート上に施工する表面処理工程を有する透水性コンクリートの表面処理施工方法において、上記表面処理工程は、上記目地を成形するための目地成形用型材を上記透水性コンクリート上に載置する工程と、上記目地成形用型材を上記透水性コンクリート上に載置した後に、セメント系または樹脂系等のペーストもしくはモルタルまたはこれらの混合物を上記透水性コンクリート上および該透水性コンクリート上に載置された上記目地成形用型材上に塗布する塗布工程と、該塗布工程後に、上記目地成形用型材を剥離することにより上記目地に透水性を付与する工程とを有することを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明では、請求項2記載の透水性コンクリートの表面処理施工方法において、上記目地成形用型材を上記透水性コンクリート上に載置する工程と上記塗布工程との間に、上記目地成形用型材の浮き上がりを防止する網状の浮上防止部材を載置する工程を有することを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明では、請求項3記載の透水性コンクリートの表面処理施工方法において、上記浮上防止部材は、上記網の目の1つの単位が上記目地成形用型材における複数の目地成形部を含む領域を覆う大きさに形成されていることを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明では、請求項1ないし4の何れか一つに記載の透水性コンクリートの表面処理施工方法において、上記目地に透水性を付与する工程は、該目地を貫通し上記透水性コンクリートに達するまで上記透水性の溝を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明では、透水性コンクリートの施工後に、それぞれ目地を備えた自然石模様、タイル模様、レンガ模様、木目模様等の比較的堅固な表面処理を上記透水性コンクリート上に施工する表面処理工程を有する透水性コンクリートの表面処理施工方法において、上記表面処理工程は、上記透水性コンクリート上にセメント系または樹脂系等のペーストもしくはモルタルまたはこれらの混合物を塗布する塗布工程と、該塗布工程後に、上記目地を貫通し上記透水性コンクリートに達するまで上記透水性の溝を形成する工程とを有することを特徴としている。
【0016】
請求項7記載の発明では、請求項5または6記載の透水性コンクリートの表面処理施工方法において、上記目地および上記溝が、直線状または略円弧状であることを特徴とする。
【0017】
請求項8記載の発明は、透水性コンクリートと、それぞれ目地を備えた自然石模様、タイル模様、レンガ模様、木目模様等の比較的堅固な表面処理を上記透水性コンクリート上に施工する表面処理材とからなる透水性コンクリート表面処理物であって、上記目地が、透水性を有することを特徴とする。
【0018】
請求項1、2、6、8における「それぞれ目地を備えた自然石模様、タイル模様、レンガ模様、木目模様等の比較的堅固な表面処理」とは、従来技術で説明したようなインターロッキング工法によるような表面処理を排除することを意味している。すなわち、装飾用コンクリートシステムによる表面処理程度に堅固であることを意味する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して実施例を含む本発明の実施形態を説明する。各実施形態および各変形例等に亘り、同一の機能および形状等を有する構成要素(部材や構成部品)等については、一度説明した後では同一符号を付すことによりその説明を省略する。図および説明の簡明化を図るため、図に表されるべき構成要素であっても、その図において特別に説明する必要がない構成要素は適宜断わりなく省略することがある。また、断面図における各層の厚さ等は、誇張・拡大して示している。
【0020】
(第1の実施形態)
図1ないし図3を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。
第1の実施形態では、透水性コンクリートの施工後に、それぞれ目地を備えた自然石模様、タイル模様、レンガ模様、木目模様等の比較的堅固な表面処理を透水性コンクリート上に施工する表面処理工程が、目地に透水性を付与する工程を含むことを特徴とするものである。さらに詳しくは、上記表面処理工程は、目地を成形するための目地成形用型材を透水性コンクリート上に載置する工程と、目地成形用型材を透水性コンクリート上に載置した後に、セメント系または合成樹脂を含む樹脂系等のペーストもしくはモルタルまたはこれらの混合物を透水性コンクリート上および透水性コンクリート上に載置された目地成形用型材上に塗布する塗布工程と、この塗布工程後に、目地成形用型材を剥離することにより目地に透水性を付与する工程とを有する。
【0021】
以下、図3に示す符号8に括弧を付して示すような目地8を備えた自然石模様を例にとって、これを例えば遊歩道に適用した場合の表面処理施工方法について述べる。
まず、図1に示す表面処理工程の詳細を説明する前提条件として、図2(O)に示すように、遊歩道の大地側である路盤1の上には透水性コンクリート2が打設ないしは敷設されている。透水性コンクリート2の具体例としては、例えば特許文献1の第2〜第8頁に記載されているものが挙げられる。この他、豆砂利を27/34重量部(27kg)、セメントを5/34重量部(5kg)、水を2/34〜3/34重量部(冬2kg、夏3kg)を配合して得られる透水性コンクリート2等であってもよい。
先ず、下地調整として、透水性コンクリート2の表面に異物や汚れが有ったり、あるいは浮きやひび割れ等が有ったりするときには、それらを適宜除去したり場合によっては水洗洗浄等を含む清掃作業を行ったり、浮きやひび割れ等を補修する補修作業を行ったりする。
【0022】
表面処理工程における第1の工程(I)では、図1および図2に示すように、透水性コンクリート2上に図3に示す目地8を成形するための目地成形用型材を載置し敷き込む。目地成形用型材の具体例としては、紙を主材とする材料でできたペーパーテンプレートとも呼ばれる型紙3が用いられる。この型紙3は、例えば0.5〜1.0mm程度の厚みの紙材を数十枚まとめて打ち抜き型による打ち抜き加工によって、所望とする模様である例えば自然石模様、タイル模様、レンガ模様、木目模様等の模様パターンに成形される。型紙3の有る部分が、目地の輪郭形状になる。
型紙3の模様パターンとしては、数十種類のものが用意されており、この中から所望とする模様パターンを選択して使用する。
【0023】
図3において、梨地模様で示す部分は透水性コンクリート2の上面を示し、白抜きで示す部分は自然石模様における目地8を成形するための型紙3の載置部分を示している。目地成形用型材として型紙3を用いるのは、多様な形状を多量に生産できるため比較的安価であり、軽くて取り扱いやすく、また廃棄処分しやすい点等からである。従って、目地成形用型材としては、その用途目的によっては例えば可撓性の合成樹脂やゴム等で製作して繰り返し使用できるようにしてもよい。また、型紙3は軽くて透水性コンクリート2の上面から浮き上がりやすいため、透水性コンクリート2の上面と接する型紙3との接触面に糊等を塗布して透水性コンクリート2との密着性を確保し、これにより後述する第3の工程(III)におけるモルタル等の目地8成形部分への侵入を防いでもよい。
【0024】
第2の工程(II)では、図1および図2に示すように、透水性コンクリート2と第3の工程(III)におけるモルタルとの接着を強化するためにプライマーを塗布する。プライマーは、例えばアクリル樹脂を主成分とするエマルジョンである。プライマーの塗布は、例えばスポンジローラ等の塗布手段に上記プライマー溶液を含浸させて、透水性コンクリート2の上面およびこの上に載置された型紙3の上面に回転させながら略均一に塗布する。プライマー塗布は、これに限らず、例えば専用吹付機による吹付け(スプレー)で行ってもよい。
【0025】
第3の工程(III)では、プライマー塗布後から30分〜1時間経過した後であって、表面処理を行う被施工地を除く周囲を適宜塩化ビニル等を用いて覆った後、図1および図2に示すように、セメント系および合成樹脂系のペーストとモルタルとの混合物を透水性コンクリート2上および透水性コンクリート2上に載置された型紙3上に塗布する塗布工程としてのモルタル吹付け・塗布を行い、これによりモルタル層5を形成する。モルタルは、スプレーコンクリートの主成分となる着色された特殊な水溶性アクリル樹脂とセメントとのプレミックス粉体からなる。このモルタルを吹付け施工直前に混合させ、専用吹付機で吹付ける。上記プレミックス粉体には天然骨材が含まれており、これと上記着色との兼ね合いによってこの例では例えば自然石風の独特の色模様パターンが生じる。
【0026】
モルタル層5の厚さが、1〜3mm程度になるように、上記専用吹付機での吹付け量、吹付け圧および吹付け時間等を調整して吹付ける。このような特殊モルタルの塗布によるモルタル層5の形成によって、優れた防滑性が得られる。また、モルタル層5の形成後に、自然石割肌調ゴム型等をモルタル層5の表面部に押し付けたりすることでさらに自然石風の凹凸模様を付けたりすることもできる。モルタルの具体例としては、例えばハチヤ建材工業(株)製のSDレジン(商品名)とSDグラウト(商品名)とからなるものが好適である。
【0027】
第4の工程(IV)では、モルタル吹付け・塗布後においてモルタルが硬化し始める前に、図1および図2に示すように、型紙3の剥離・除去を行う。この際、型紙3上に塗布・積層されたプライマー層4およびモルタル層5は、型紙3の剥離・除去と一緒に剥離・除去されることとなるから、その除去した跡には水透過性の透水性目地6が成形される。透水性目地6の色は、下地の透水性コンクリート2の表面色に近くなる。型紙3を剥離・除去した後、3〜7日間位、乾燥養生を行う。
【0028】
次いで、第5の工程(V)では、図1および図2に示すように、揮発性の被覆材溶液を塗布する。被覆材溶液中の被覆材は、スプレーコンクリートの発色を助け、耐候性・耐汚染性を高める機能を有し、この機能を得るには例えば溶剤系アクリル樹脂を主成分とするものが好ましい。被覆材溶液は、溶剤系アクリル樹脂をその溶剤である石油系溶剤にて設定された配合率で溶かして作製される。
被覆材溶液の具体例としては、例えばハチヤ建材工業(株)製(以下、「非特許文献1に記載」というときがある)のSDスーパーシール(商品名)が好適である。
【0029】
被覆材溶液を塗布する際には、例えばスポンジローラ等の塗布手段に被覆材溶液を透水性目地6内の透水性コンクリート2上に溜まらなくなる程度に含浸させて、モルタル層5上面に回転させながら略均一に塗布しすることにより、揮発性成分が蒸発して被覆材層7が形成される。スプレー塗布や刷毛塗りでは、被覆材溶液が透水性目地6の内壁を伝って透水性コンクリート2上に溜まり、透水性コンクリート2の多孔質部分に侵入して透水性機能を劣化させないようにする必要がある。
【0030】
第1の実施形態の表面処理工程は、従来の装飾用コンクリートシステムにおけるスプレー工法のスプレーコンクリート施工プロセスと呼ばれている表面処理工程(例えば、非特許文献1参照)と比較して、一番始めに行うプライマーコート塗布を、第1の実施形態では透水性目地6の成形部位に塗布してしまうことによる目詰まりを防ぐために型紙3を載置する第1の工程(I)の次の第2の工程(II)に変更したこと、および目地の色になる1回目のファーストコート吹付け工程を除去したことが主に相違する。第1の実施形態の表面処理工程は、従来と同様に約1日程度あればその全ての工程を完了することができると共に、従来と略同様に通常コンクリートに比べ約3倍の圧縮強度を有する比較的堅固な表面処理を得ることができる。
【0031】
上述したとおり、第1の実施形態によれば、透水性コンクリート2上に透水性目地6が成形されたことにより、雨水を含む水等が透水性目地6を透過して透水性コンクリート2内へと染み込んでいくから、水溜まりをできにくくして水はねを防いだり、滑りにくくしたりすることができることは勿論、インターロッキング工法の上記諸問題点を解決することができる。すなわち、自動車等の重量負荷により凹凸や段差を形成したりせず、またその透水性に耐久性があり、インターロッキング工法と比較して目地部分から雑草が生えにくいという利点があり、かつ、透水性コンクリート2上に透水性目地6を有することにより地球・自然環境的にも優しく、なおかつ、その外観において装飾・意匠性に優れていて、数十種類のバリエーションに富んだ美観や面白さを短時間で容易に作り出すことができるという利点がある。
【0032】
換言すれば、第1の実施形態によれば、地球・自然環境的に優しい透水性コンクリート2の上に、従来の装飾用コンクリートシステムにおけるスプレー工法の有する装飾・意匠性を実質的に犠牲にすることなく、かつ、その堅固性をできる限り維持して、その目地に透水性を付与した新しい透水性コンクリートの表面処理施工方法を提供することができる。
【0033】
(変形例1)
図4ないし図6を参照して、第1の実施形態の変形例1を説明する。
変形例1は、第1の実施形態と共通する工程を含む表面処理工程を有する。すなわち、変形例1の表面処理工程は、目地を成形するための目地成形用型材を透水性コンクリート上に載置する工程と、目地成形用型材を透水性コンクリート上に載置した後に、セメント系または合成樹脂を含む樹脂系等のペーストもしくはモルタルまたはこれらの混合物を透水性コンクリート上および透水性コンクリート上に載置された目地成形用型材上に塗布する塗布工程と、この塗布工程後に、目地成形用型材を剥離することにより目地に透水性を付与する工程とを有している。
【0034】
以下、第1の実施形態と同様に図3に示したような目地8を備えた自然石模様を例にとって、これを例えば遊歩道に適用した場合の表面処理施工方法について述べる。
変形例1の表面処理工程は、第1の実施形態のそれと比較して、第3の工程(III)におけるモルタル吹付け・塗布工程に代えて、モルタル塗布工程を有すること、第4の工程(IV)としての着色剥離剤塗布工程および第5の工程(V)としての型押し成形工程を有することが主に相違する。以下、変形例1の表面処理工程について、第1の実施形態のそれと相違する点を中心に説明する。
【0035】
第2の工程(II)では、図4および図5に示すように、透水性コンクリート2と第3の工程(III)におけるモルタルとの接着を強化するためにプライマーを塗布する。プライマーは、例えばアクリル樹脂を主成分とするエマルジョンである。プライマー塗布の仕方等は、第1の実施形態のそれと同様に行われる。
【0036】
第3の工程(III)では、プライマー塗布後から30分〜1時間経過した後であって、表面処理を行う被施工地を除く周囲を適宜塩化ビニル等を用いて覆った後、図4および図5に示すように、セメント系および合成樹脂系のペーストとモルタルとの混合物を透水性コンクリート2上および透水性コンクリート2上に載置された型紙3上に塗布する塗布工程としてのモルタル塗布を行い、これによりモルタル層5を形成する。このモルタルの具体例としては、例えばハチヤ建材工業(株)製のスタンプコンクリート施工システムの一種である専用プレミックスモルタルからなるレイヤード6(商品名)グラウトよりもさらに薄くした例えば厚さ1〜3mm程度の厚さに形成できるレイヤードグラウトが用いられる。この専用プレミックスモルタルからなるレイヤードグラウトと、特殊ポリマー樹脂である「レイヤード・レジン」の水溶液とを混練し、「とんぼ」とよばれるへら状の作業具を用いて厚さ1〜3mm程度の範囲で均一の厚さになるように均す。
【0037】
第4の工程(IV)では、図4および図5に示すように、上記モルタルの硬化状態を確認し、着色剥離剤を例えばスポンジローラに含浸させて塗布する。これにより、モルタル層5の表面部に着色層10が積層して所望の色模様が形成される。着色剥離剤の具体例としては、例えばハチヤ建材工業(株)製の、脂肪酸と顔料を主成分とする粉体状のものと(リリースパウダー(商品名))、あるいは石油系溶剤や天然ガス系溶剤とアルコール系界面活性剤を混合させた液状剥離剤(リリースオイル(商品名))と、リリースパウダーを混合させて着色した液状剥離剤(着色済みリリースオイル(商品名))を塗布して、半硬化状態のモルタルとゴム型との剥離をスムーズに行い、陰影となる着色が行える。また、液状剥離剤塗布前にスタンプハードナー(商品名)を塗布することにより、本表面処理の耐久性が大幅にアップする。
スタンプハードナーとしては、標準16色、カラーパウダー21色があり、これらの色の組み合わせにより、思い描いているデザインがリアルに実現できるようになっている。
【0038】
次いで、第5の工程(V)では、図4および図6に示すように、着色層10を含むモルタル層5の硬さが適度な硬さになったら、型押し成形が行われる。この工程では、図6に示すように、型材としての押しパターン型11を、モルタル層5の表面上に形成された着色層10の表面に載せて押圧する。この時の着色層10を含むモルタル層5の表面部の状態は、硬化前の比較的柔らかい状態であることが必要である。
押しパターン型11としては、図6に示すように、扁平な板状をした可撓性型材が使用される。着色層10を含むモルタル層5の表面との接触面となる押しパターン型11の一面(図における下面)には、自然石模様、タイル模様、レンガ模様、木目模様等の凹凸状の転写模様が形成されている。目地模様は、次の第6の工程(VI)で成形されるため、押しパターン型11の転写模様は、テクスチャ(例えば自然石の石肌模様)のみをスタンプするようになされている。押しパターン型11としては、天然ゴム、シリコンゴム等のゴム材およびプラスチック材を主成分とする弾性体で形成されているものを適宜選択して使用するとよい。
【0039】
このような押しパターン型11で着色層10を含むモルタル層5の表面(以下、「モルタル層5の表面部」という)を押圧すると、型に応じた凹凸状の所望の模様が成形されると共に、表面付近のモルタル層5中に着色溶液中の着色剤が混合されて着色層10が形成されるので、モルタル層5の表面部を着色でき、周囲の景観にマッチした色彩感あふれる質感および風合いを出すことができる。
【0040】
押しパターン型11に弾性体のものを使用すると、モルタル層5の表面部への押圧時に、型の馴染みが良くなると共に、型をモルタル層5の表面部から剥がす際の離型性が良くなり、所望の模様を良好に成形することができる。所望の模様とは、型に形成された転写模様に対応する模様である。
押しパターン型11は、図6に示した板状の可撓性型材に限らず、例えば転写模様を周面に形成されたローラ状の可撓性型材を用いても効率よく所望の模様を良好に成形することができる。以下、後述する第2の実施形態でも同様である。
【0041】
第6の工程(VI)では、型押し成形後の上記モルタルが硬化し始める前に、図4および図6に示すように、型紙3の剥離・除去を行う。この際、型紙3上に塗布・積層されたプライマー層4、モルタル層5および着色層10は、型紙3の剥離・除去と一緒に剥離・除去されることとなるから、その除去した跡には水透過性の透水性目地6が成形される。透水性目地6の色は、下地の透水性コンクリート2の表面色に近くなる。型紙3を剥離・除去した後、3〜7日間位、乾燥養生を行う。
【0042】
次いで、第7の工程(VII)では、図4および図6に示すように、揮発性の被覆材溶液を塗布して、被覆材層7を形成する。被覆材溶液は、上述したように形成した着色層10の耐久性を高める機能を有し、この機能を得るには例えばハチヤ建材工業(株)製のトップコートが好適である。トップコートは、溶剤系アクリル樹脂である。被覆材溶液の塗布の仕方は、第1の実施形態のそれと同様である。
【0043】
変形例1の表面処理工程は、従来の装飾用コンクリートシステムにおけるスタンプ工法のスタンプコンクリート:レイヤード6と呼ばれている表面処理工程(例えば、非特許文献2参照)と比較して、一番始めに行うプライマーコート塗布を、変形例1では透水性目地6の成形部位に塗布してしまうことによる目詰まりを防ぐために型紙3を載置する第1の工程(I)の次の第2の工程(II)に変更したことが主に相違する。
変形例1の表面処理工程は、従来と同様に1〜2日程度あればその全ての工程を完了することができると共に、通常コンクリートに比べ従来と略同様に約3倍の圧縮強度を有する比較的堅固な表面処理を得ることができる。上述したとおり、変形例1によれば、第1の実施形態と同様の利点を得ることができる。
【0044】
(変形例2)
図7および図8に、第1の実施形態の変形例2を示す。
変形例2は、図1ないし図3に示した第1の実施形態と比較して、図1に示した第1の工程(I)における目地成形用型材としての型紙3を透水性コンクリート2上に載置する工程と第2の工程(II)におけるプライマー塗布工程との間に、図8に示すように型紙3の浮き上がりを防止する浮上防止部材としての網9を載置する工程(I’)を有することが主に相違する。
【0045】
網9は、例えば外径1〜3mm程度の細線からなり、例えばステンレススチールで形成された金属製細線や樹脂繊維で形成された樹脂製細線で編まれたものが用いられる。網9の外径は、後述する修正作業をできる限り少ない範囲にする上から、また外観の見栄え・意匠性を損なわないようにする上からも細いものが好ましい。この利点を得る上から、網9は、その網の目の1つの単位が目地成形用型材(型紙3)における複数の目地成形部を含む領域を覆う大きさに形成されている。
【0046】
本発明に係る表面処理施工は、主として屋外で人の作業によって行われるため屋外の環境状態や作業者の技能程度の影響を受ける。第1の実施形態で用いられる型紙3は軽くて取り扱いやすいが、これを正しい形状に広げて透水性コンクリート2上に隙間なく載置するにはある程度の熟練が必要であり、また突風の発生等によっても、型紙3が透水性コンクリート2上に正確に広げられて載置されても途中でずれてしまったり、透水性コンクリート2の上面から浮いて隙間が発生してしまうことがある。このような場合に、図8に示したような特有の網の目の大きさの網9で透水性コンクリート2上に載置された型紙3をその上から覆って押さえ付けるというだけで、型紙3のずれおよび透水性コンクリート2との隙間の発生を防いで所望のデザイン模様を確保することができると共に、目地成形部(透水性目地6形成部の透水性コンクリート2上)へのプライマーやモルタルの侵入を防いで所望の透水性目地6を確実に成形することができる。
【0047】
網9の剥離・除去は、図7に示す第4の工程(IV)において、型紙3(目地成型用型材)の剥離・除去と一緒に行う。この際、網9が載置されていたモルタル層5の部分は少し凹んだ跡が生じるから、金てこやへら等で均してその跡を埋めるという比較的簡単な修正作業を行うだけで済む。
変形例2は、変形例1にも適用できることは言うまでもない。すなわち、変形例1を示す図4の第1の工程(I)における型紙3を透水性コンクリート2上に載置する工程と第2の工程(II)におけるプライマー塗布工程との間に、図8に示したと同様の型紙3の浮き上がりを防止する浮上防止部材としての網9を載置する図7に示したと同様の工程(I’)を設けてもよい。
【0048】
(第2の実施形態)
図9ないし図17を参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。
第2の実施形態では、透水性コンクリートの施工後に、それぞれ目地を備えた自然石模様、タイル模様、レンガ模様、木目模様等の比較的堅固な表面処理を透水性コンクリート上に施工する表面処理工程が、目地に透水性を付与する工程を含むことを特徴とするものである。さらに詳しくは、上記表面処理工程は、透水性コンクリート上にセメント系または合成樹脂を含む樹脂系等のペーストもしくはモルタルまたはこれらの混合物を塗布する塗布工程と、この塗布工程後に、目地を貫通し透水性コンクリートに達するまで透水性の溝を形成する工程とを有する。
【0049】
以下、図16に示すような目地8を備えたレンガ模様を例にとって、これを例えば遊歩道に適用した場合の表面処理施工方法について述べる。
まず、図9に示す表面処理工程の詳細を説明する前提条件として、図10(O)に示すように、第2の実施形態と同様に、遊歩道の大地側である路盤1の上には透水性コンクリート2が打設ないしは敷設されていて、上述したと同様の下地調整が行われる。
図9に示すように、第1の工程(I)では、コンクリートの打設が行われる。この工程では、図10に示すように、透水性コンクリート2上の一定の施工地部分に、強度の発現が不十分な状態、すなわち中締まり状態(半濁状態)のコンクリート12を打設する。
【0050】
第2の工程(II)では、図9、図10に示すように、液状離型剤と着色剤とを混合した液体13の塗布が行われる。この工程では、図10に示すように、打設した半濁状態のコンクリート12の表面12aに液体13を塗布する。この液体13は、図12に示すように、第1の工程(I)の終了後に作業者によって平らに均されたコンクリート12の表面12aに、例えばスポンジローラ等の塗布手段に含浸させて、それをコンクリート12の表面12aで回転させることによって略均一に塗布される。液体13は、液状離型剤としての石油系溶剤14に着色剤15を、例えば、石油系溶剤14を100リットル(あるいはグラム)としたとき、着色剤15を6〜20リットル(あるいはグラム)の割合で混合分散させたものである。液体13の具体例としては、例えば非特許文献1に記載の剥離剤としてのリリースオイル(商品名)が好適に用いられる。
【0051】
着色剤15の混合割合に幅を持たせているのには理由がある。コンクリート12は一般に灰色である。このような灰色に対して薄い色の着色剤15を用いると、着色剤15の色がコンクリートの色に負けてしまい所望の色を再現できないことがある。このため、薄い色の着色剤15を用いる場合には、着色剤15の混合割合を高くしたほうが好ましい。反対に黒やこげ茶色等の比較的濃い色の着色剤15を用いる場合には、少ない量でも十分に所望の色を再現できるためである。また、石油系溶剤14に対する着色剤15の混合割合が余りに高いと、石油系溶剤14の流動性が損なわれ、コンクリート12の表面12aに対して均一に塗布しにくく、馴染みにくくなるためである。特に、作業者が手作業で液体13を延ばして塗布する場合、流動性を確保することは大変重要となる。
【0052】
石油系溶剤14としては、石油化学系炭化水素とアロマチックハイドロカーボンを混合したものを使用するのが好ましい。着色剤15としては、顔料と脂肪酸を混合したものが使用される。顔料としては、常備色6色、準常備色6色、注文色18色の顔料が任意に選ばれて使用される。図中、着色剤15は、その存在や状態を示するために粒状に誇張して記載してあるが、実際の状態は粉状である。
【0053】
このように中締まり状態(半濁状態)のコンクリート12の表面12aに、石油系溶剤14に着色剤15を混合分散させた液体13を塗布することで、コンクリート12の表面12aに離型用の膜が液体13で形成されると共に、コンクリート12の地肌色(灰色)と異なる色を塗布することができる。このため、離型剤や着色剤を周囲に飛散させることなく塗布することができ、施工地の周囲を汚すことがなくなる。よって、施工地周囲を養生する工程を省くことができ、作業時間の短縮、コストの低減を図ることができる。また、離型剤と着色剤とをコンクリート12の表面12aに同時に塗布することができるので、作業工程をより簡略化することができ、作業時間を一層短縮することができる。
【0054】
第3の工程(III)では、図9に示すように型押し成形が行われる。この工程では、図10に示すように、型材としての押しパターン型11を、液体13を塗布したコンクリート12の表面12aに載せて押圧する。この時の表面12aの状態は、半濁状態あるいはそれに近い状態であり、少なくとも硬化前の状態であることが肝心である。押しパターン型11としては、図10に示すように、扁平な板状をした可撓性型材が使用される。図10に示すように、コンクリート12の表面12aとの接触面となる押しパターン型11の一面(図における下面)には、図16に例示したレンガ模様の凹凸状の転写模様が形成されていて、図10に示す下方に突出した矩形状の3つの目地用凸部11aは、図16に示すS10−S10断面の3箇所の目地8の成形部に対応している。
【0055】
このような押しパターン型11でコンクリート12の表面12aを押圧すると、図10に示す目地8を含む型に応じた凹凸状の所望の模様が成形されると共に、図13に示すように、表面12a付近のコンクリート12中に着色剤15が混合されて着色層16が形成されるので、コンクリート12の表面12aを着色することができ、周囲の景観にマッチした色彩感あふれる質感および風合いを出すことができる。
【0056】
押しパターン型11に弾性体のものを使用すると、コンクリート12の表面12aへの押圧時に、型の馴染みが良くなると共に、型をコンクリート12の表面12aから剥がす際の離型性が良くなり、所望の模様を良好に成形することができる。所望の模様とは、型に形成された転写模様に対応する模様である。図13は、型押し成形後におけるコンクリート12の表面12aの目地8の成形部を除く一般部の状態を示している。この状態において、液体13はコンクリート12の表面12aに形成された凹部17にも行き渡っている。また、塗布された液体13は、塗布された時点から石油系溶剤14が蒸発し、最終的には図14に示すように所望の模様が形成されたコンクリート12の表面12aに着色剤15だけが残留する。
【0057】
第4の工程(IV)では、図9に示すように洗浄が行われる。この工程では、図11に示すように、型押しされて所望の模様の成形と着色とが施されたコンクリート12の表面12a上の残留着色剤を取り除くと共に、この残留着色剤を利用して模様に陰影を出す。具体的には、作業者がホースなどを用いて水道水をコンクリート12の表面12aにかけて洗浄する。あるいは、洗浄液を高圧洗浄機などの機器を使って高圧化し、コンクリート12の表面12aに噴射して洗浄する形態でも良い。また、最初にコンクリート12の表面12aに希硫酸溶液を塗布し、その後に水道水などの洗浄水を掛けて洗浄しても良い。
【0058】
このような洗浄工程を行うことで、コンクリート12の表面12aの残留着色剤を取り除くことができる。また、コンクリート12の表面12aは凹凸状になっているので、図15に示すように凹部17内に着色剤15が残留することもあり、このように残留した着色剤15によって表面12aに形成された模様に陰影を出すことができる。模様に陰影を出すことや作業性を考慮すると、高圧洗浄機等を用いずに、ホースの先端を絞って水道水を表面12aにかける洗浄方法で良いが、模様に陰影を出さないのであれば、高圧洗浄機等を用いて高圧の洗浄液を表面12aに吹き付ける洗浄の方が洗浄効率が良く好ましい。
洗浄工程を行う時期は、コンクリート12の表面12aが硬化した後が望ましい。これは、作業者がコンクリート12の表面12aに乗って作業するからである。
【0059】
第5の工程(V)では、上記洗浄工程と一緒かあるいは数時間後に、図9に示すように透水性の溝の形成が行われる。この工程では、図11に示すように、切削手段としてのコンクリート目地切り用専用カッタ20(以下、「カッタ20」という)を回転駆動することで透水性の溝19を形成する。カッタ20は、回転刃であり、溝19の幅が2〜6mm程度に形成されるような刃幅のものを選択して用いる。溝19の深さは、目地8を貫通し少なくとも透水性コンクリート2に達するまでに設定される。表面12aを含むコンクリート12の層の深さや透水性コンクリート2の表面の凹凸等のバラツキを考慮して、透水性コンクリート2表面部を1〜3mm程度切削するように、溝19の深さを設定するとよい。カッタ20を備えたカッタ装置の具体例としては、例えば非特許文献1に記載のソフカット:SOFF−CUT(商品名)やコンクリートカッタが挙げられる。
【0060】
回転刃からなるカッタ20を使用することにより、溝19を能率よく形成することができると共に、その幅や深さを正確に形成することができる。このようなカッタ20を使用する都合から、目地8および溝19の形状は図16に示したような直線状であることが好ましい。図16に例示したレンガ模様では、図17において左右方向に長い直線上の3本の目地8に、ハッチングを施して示す溝19が形成される。
【0061】
透水性の溝19は、いわゆるカッター目地(誘発目地)のうちのリードカット工法と呼ばれる工法で形成してもよい。すなわち、打設したコンクリートの強度が上がる前の段階、例えばコンクリート12の凝結硬化の終結時点以降から1日か2日程度のうちに切削して誘発目地を形成する周知の工法である。この工法によれば、乾式切削のために、コンクリート仕上げ面を汚さずに作業を行えるという利点がある。
【0062】
次いで、第6の工程(VI)では、図9に示す被覆材溶液の塗布が行われる。被覆材溶液塗布は、透水性の溝19を形成した後、環境温度やコンクリート12の配合にもよるが、3〜7日間位の乾燥養生後に行う。図11に示すように、透水性の溝19形成後、コンクリート12の表面12aに施した模様や着色等の堅牢性を増すために、被覆材溶液をローラブラシ、エアーレスガン、チロン塗装機等で塗布することで表面12aを被覆する。被覆材溶液としては、アクリルポリマー、トルエンを主な成分とするクリアシール(INCO CHEMICAL CO.製の被覆材の商品名)が使用される。コンクリート12の表面12aにクリアシールを施すことにより、コンクリート12の表面12aの着色剤15がコンクリート12の内部に浸透する浸透性を増すと共に、表面12aに被覆材層18(皮膜)が形成される。このため、着色剤15の定着性が向上すると共に、被覆材層18を形成しない場合よりも耐候性が向上し、模様や着色を長期間保護することができる。被覆材層18で表面12aを被覆することで着色剤15の浸透性が増すのは、コンクリート12が多孔質であり、その表面12aが被覆材で覆われることで、着色層16の石油系溶剤14や表面12aの着色剤15の逃げ場がコンクリート12内部になるためである。このような施工方法を行うことで、表面12aに興趣・色彩感あふれるコンクリート12を得ることができる。
【0063】
なお、透水性の溝19は、上記リードカット工法による利点をそれ程望まなくてもよいのであれば、第5の工程(V)で形成することに代えて、被覆材溶液の塗布を行った後の最終工程で形成してもよい。
【0064】
第2の実施形態の表面処理工程は、従来の装飾用コンクリートシステムにおけるスタンプ工法のスタンプコンクリート施工プロセスと呼ばれている表面処理工程(例えば、非特許文献1参照)と比較して、洗浄工程中またはこの後に、透水性の溝19の形成を行う工程を追加したことが主に相違する。
第2の実施形態変形例1の表面処理工程は、従来と同様に4〜9日程度あればその全ての工程を完了することができると共に、通常コンクリートに比べ従来と略同様に約3倍の圧縮強度を有する比較的堅固な表面処理を得ることができる。
【0065】
上述したとおり、第2の実施形態によれば、透水性コンクリート2上に透水性の溝19が成形されたことにより、雨水等が溝19を透過して透水性コンクリート2内へと染み込んでいくから、水溜まりをできにくくして水はねを防いだり、滑りにくくしたりすることができることは勿論、インターロッキング工法の上記諸問題点を解決することができる。すなわち、自動車等の重量負荷により凹凸や段差を形成したりせず、またその透水性に耐久性があり、インターロッキング工法と比較して目地部分から雑草が生えにくいという利点があり、かつ、透水性コンクリート2上に透水性の溝19を有することにより地球・自然環境的にも優しく、なおかつ、その外観において装飾・意匠性に優れていて、数十種類のバリエーションに富んだ美観や面白さを短時間で容易に作り出すことができるという利点がある。
換言すれば、第2の実施形態によれば、地球・自然環境的に優しい透水性コンクリート2の上に、従来の装飾用コンクリートシステムにおけるスタンプ工法の有する装飾・意匠性を実質的に犠牲にすることなく、かつ、その堅固性をできる限り維持して、その目地に透水性を付与した新しい透水性コンクリートの表面処理施工方法を提供することができる。
【0066】
第2の実施形態に限らず、例えば特開2001−271305号公報の図8ないし図10に示されているように、液体13を構成する液状離型剤と着色剤との混合割合を調整して、第2の実施形態における洗浄工程を省略できるようにした表面処理工程であってもよい。
【0067】
(変形例3)
図18を参照して、第2の実施形態の変形例3について説明する。
変形例3は、第2の実施形態の表面処理工程と比較して、図10の第3の工程(III)で用いた押しパターン型11における転写模様の目地用凸部11aを除去・変更してオリジナルのデザインを創作できるうようにしたこと、および実質的に目地8を兼ねる透水性の溝19をカッタ20で切削可能な略円弧状の輪郭形状にしたことのみ相違する。
【0068】
目地8および溝19の形状は、カッタ20の回転刃の大きさに左右されるため、変形例3では比較的曲率半径の大きい略円弧状の目地8を兼ねる透水性の溝19をオリジナルのデザインをもってカッタ20で切削・形成したものである。目地8を兼ねる透水性の溝19で囲まれている部分は、例えば自然石風の異なる色調の石肌模様となっている。
従って、変形例3によれば、第2の実施形態の利点に加えて、オリジナルのデザインをもってカッタ20により、容易に新しいデザインを創作することが可能となる。
【0069】
第2の実施形態や変形例3は、これらに限らず、例えば厚さ6mmの極薄スタンプ工法であるレイヤード6(商品名)による従来と同様の表面処理工程(例えば、非特許文献2参照)において(型紙3を用いずに、図4に示した第1の工程(I)での目地成型用型材としての型紙3の載置を廃止すると共に、図4に示した第6の工程(VI)での型紙3の剥離・除去を廃止した表面処理工程に相当する)、型押し成形後、カッタ20によって所望とする模様の目地形成および透水性の溝を形成してもよい。
また、透水性の溝19は、第2の実施形態や変形例3の表面処理工程で形成することに限らず、第1の実施形態の透水性目地6をさらに切削したり、オリジナルデザインの目的で透水性目地6の他の模様部位に追加加工・切削で形成してもよい(請求項5参照)。
【0070】
(第3の実施形態)
図19に、第3の実施形態を示す。
第3の実施形態は、図19に示すように、第1の実施形態における表面処理工程の最終工程で得られた、それぞれ目地を備えた自然石模様、タイル模様、レンガ模様または木目模様等の比較的堅固な表面処理を透水性コンクリート2上に施工した透水性目地6を備えた表面処理材21と、所定の厚さtの透水性コンクリート2とからなる透水性コンクリート表面処理物22を対象とするものである。
【0071】
換言すれば、透水性コンクリート表面処理物22は、所定の厚さtの透水性コンクリート2の上に、これと一体的に表面処理材21が形成されている構造物であり、施工地現場ではなく、主として例えば工場等で量産するのに適している。透水性コンクリート表面処理物22を、適宜の運搬手段である例えばトラックやトレーラー等で運送して施工現場の路盤上に設置する。
ここで、所定の厚さtの透水性コンクリート2とは、表面処理材21の厚さやその面積および透水性コンクリート2の面積にもよるが、透水性コンクリート表面処理物22を支持する適宜の支持手段を介して適宜の運搬手段で運送したり設置したりする際に、透水性コンクリート2や表面処理材21にひびが入ったり欠けたり等しない破損しない程度の剛性および強度を持たせることを意味する。以下、同様である。
【0072】
図20に、第3の実施形態の別の例を示す。
図20に示した例は、変形例1における表面処理工程の最終工程で得られた、それぞれ目地を備えた自然石模様、タイル模様、レンガ模様または木目模様等の比較的堅固な表面処理を透水性コンクリート2上に施工した透水性目地6を備えた表面処理材21Aと、所定の厚さtの透水性コンクリート2とからなる透水性コンクリート表面処理物22Aを対象とするものである。
換言すれば、透水性コンクリート表面処理物22Aは、所定の厚さtの透水性コンクリート2の上に、これと一体的に表面処理材21Aが形成されている構造物であり、施工地現場ではなく、主として例えば工場等で量産するのに適している。
【0073】
図21に、第3の実施形態のさらに別の例を示す。
図21に示した例は、第2の実施形態における表面処理工程の最終工程で得られた、それぞれ目地を備えた自然石模様、タイル模様、レンガ模様または木目模様等の比較的堅固な表面処理を透水性コンクリート2上に施工した透水性の溝19が形成された表面処理材21Bと、所定の厚さtの透水性コンクリート2とからなる透水性コンクリート表面処理物22Bを対象とするものである。
換言すれば、透水性コンクリート表面処理物22Bは、所定の厚さtの透水性コンクリート2の上に、これと一体的に表面処理材21Bが形成されている構造物であり、施工地現場ではなく、主として例えば工場等で量産するのに適している。
【0074】
図22に、第3の実施形態のさらに別の例を示す。
図22に示した例は、図19ないし図21および変形例3を含めた組み合わせ例である。すなわち、第1の実施形態1の透水性目地6を備えた表面処理材21、変形例1の透水性目地6を備えた表面処理材21A、および第2の実施形態の透水性の溝19が形成された表面処理材21Bと、所定の厚さtの透水性コンクリート2とからなる透水性コンクリート表面処理物22Cを対象とするものである。透水性コンクリート表面処理物22Cは、例えば図22に示したように家の出入り口路(エントランス)等に好ましく適用される。
【0075】
上述した実施形態や変形例等では、透水性コンクリートの施工後にその表面に特有の表面処理を施す透水性コンクリートの表面処理施工方法およびこの表面処理施工方法を用いて作製した透水性コンクリート表面処理物に関するものであったが、これに限らず、透水性コンクリートに代えた透水性アスファルトを使用し、その透水性アスファルトの施工後にその表面に上記したと同様の特有の表面処理を施す透水性アスファルトの表面処理施工方法およびこの表面処理施工方法を用いて作製した透水性アスファルト表面処理物であってもよい。すなわち、本発明は、広い概念として、透水性コンクリートや透水性アスファルトを含む透水性舗装の表面処理施工方法およびこの表面処理施工方法を用いて作製した透水性舗装表面処理物に適用できるものである。
以上述べたとおり、本発明を実施例を含む特定の実施形態や変形例等について説明したが、本発明の構成は、上述した実施形態や変形例等に限定されるものではなく、これらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性および用途等に応じて種々の実施形態や実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
【0076】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、上述した従来技術の諸問題点を解決して新規な透水性コンクリートの表面処理施工方法および透水性コンクリート表面処理物を提供することができる。請求項ごとの効果を挙げれば次のとおりである。請求項1、2記載の発明によれば、水等が透水性を付与された目地から透水性コンクリート内へと染み込んでいくため、水溜まりをできにくくして水はねを防いだり、滑りにくくしたりすることができると共に、地球・自然環境的にも優しく、かつ、自動車等の重量負荷により凹凸や段差を形成したりせず、またその透水性に耐久性があり、従来のインターロッキング工法と比較して目地部分から雑草が生えにくく、なおかつ、その外観において装飾・意匠性に優れていて、バリエーションに富んだ美観や面白さを短時間で容易に作り出せる透水性コンクリートの表面処理施工方法を提供することができる。
【0077】
請求項3記載の発明によれば、網状の浮上防止部材を載置する工程という比較的簡単な工程を追加するだけで、目地成形用型材の浮き上がりを防止することができるので、請求項2記載の発明の効果に加えて、セメント系または樹脂系等のペーストもしくはモルタルまたはこれらの混合物等が透水性を付与される目地成形部へ侵入するのを防いで透水性を有する目地を確実に成形することができる。
【0078】
請求項4記載の発明によれば、透水性を付与された目地成形後の浮上防止部材載置部の修正の範囲が減少するので、請求項3記載の発明の効果に加えて、修正工数を低減することができる。
【0079】
請求項5記載の発明によれば、目地に透水性を付与する工程は、目地を貫通し透水性コンクリートに達するまで透水性の溝を形成する工程を含むことにより、請求項1、2記載の発明の効果をさらに確実に奏すると共に、例えばオリジナルのデザインを追加することも可能となる。
【0080】
請求項6記載の発明によれば、水等が目地を貫通して形成された透水性の溝から透水性コンクリート内へと染み込んでいくため、水溜まりをできにくくして水はねを防いだり、滑りにくくしたりすることができると共に、地球・自然環境的にも優しく、かつ、自動車等の重量負荷により凹凸や段差を形成したりせず、またその透水性に耐久性があり、従来のインターロッキング工法と比較して目地部分から雑草が生えにくく、なおかつ、その外観において装飾・意匠性に優れていて、バリエーションに富んだ美観や面白さを短時間で容易に作り出せる透水性コンクリートの表面処理施工方法を提供することができる。
【0081】
請求項7記載の発明によれば、目地および溝が、直線状または略円弧状であることにより、例えば回転刃を備えた切断手段を使用するような場合に、目地および溝を効率よく形成することができ、装飾・意匠性を損なうことを最低限に抑えることができる。
【0082】
請求項8記載の発明によれば、目地が透水性を有することにより、水等が透水性を有する目地から透水性コンクリート内へと染み込んでいくため、水溜まりをできにくくして水はねを防いだり、滑りにくくしたりすることができると共に、地球・自然環境的にも優しく、かつ、自動車等の重量負荷により凹凸や段差を形成したりせず、またその透水性に耐久性があり、従来のインターロッキング工法と比較して目地部分から雑草が生えにくく、かつ、その外観において装飾・意匠性に優れていて、バリエーションに富んだ美観や面白さを短時間で容易に作り出せる透水性コンクリート表面処理物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る透水性コンクリートの表面処理施工方法のフローチャートである。
【図2】第1の実施形態における各工程の表面処理状態を示す部分拡大断面図である。
【図3】第1の実施形態における透水性コンクリート上に型紙を載置した状態を示す要部の平面図である。
【図4】第1の実施形態の変形例1に係る透水性コンクリートの表面処理施工方法のフローチャートである。
【図5】変形例1における各工程の表面処理状態を示す部分拡大断面図である。
【図6】図5の続きを表す変形例1における各工程の表面処理状態を示す部分拡大断面図である。
【図7】第1の実施形態の変形例2に係る透水性コンクリートの表面処理施工方法のフローチャートである。
【図8】変形例2における透水性コンクリート、型紙上に網を載置した状態を示す要部の平面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る透水性コンクリートの表面処理施工方法のフローチャートである。
【図10】第2の実施形態における各工程の表面処理状態を示す部分拡大断面図である。
【図11】図9の続きを表す第2の実施形態における各工程の表面処理状態を示す部分拡大断面図である。
【図12】打設工程終了時のコンクリートの表面と液体の状態を示す部分拡大断面図である。
【図13】型押し成形後のコンクリートの表面と液体の状態を示す部分拡大断面図である。
【図14】液状離型剤が蒸発した後のコンクリートの表面の状態を示す部分拡大断面図である。
【図15】洗浄工程終了後のコンクリートの表面の状態を示す部分拡大断面図である。
【図16】第2の実施形態に係る透水性コンクリートの表面処理の一例としての目地を備えたレンガ模様を示す要部の平面図である。
【図17】第2の実施形態に係る透水性コンクリートの最終表面処理工程で得られた透水性の溝形状を示す要部の平面図である。
【図18】第2の実施形態の変形例3に係る透水性コンクリートの最終表面処理工程で得られた透水性の溝形状を示す要部の平面図である。
【図19】第3の実施形態における透水性コンクリート表面処理物の一例を示す部分拡大断面図である。
【図20】第3の実施形態における透水性コンクリート表面処理物の別の例を示す部分拡大断面図である。
【図21】第3の実施形態における透水性コンクリート表面処理物のさらに別の例を示す部分拡大断面図である。
【図22】第3の実施形態における透水性コンクリート表面処理物のさらに別の例を示す一部断面斜視図である。
【符号の説明】
2   透水性コンクリート
3   目地成型用型材としての型紙
4   プライマー層
5   モルタル層
6   透水性を有する透水性目地
7   被覆材層
8   目地
9   浮上防止部材としての網
10  着色層
11  可撓性型材としての押しパターン型
12  コンクリート
12a コンクリートの表面
13  液体
14  液状離型剤としての石油系溶剤
15  着色剤
18  被覆材層
19  溝
20  カッタ
20,20A,20B 表面処理材
21,21A,21B 透水性コンクリート表面処理物

Claims (8)

  1. 透水性コンクリートの施工後に、それぞれ目地を備えた自然石模様、タイル模様、レンガ模様、木目模様等の比較的堅固な表面処理を上記透水性コンクリート上に施工する表面処理工程を有する透水性コンクリートの表面処理施工方法において、
    上記表面処理工程は、上記目地に透水性を付与する工程を含むことを特徴とする透水性コンクリートの表面処理施工方法。
  2. 透水性コンクリートの施工後に、それぞれ目地を備えた自然石模様、タイル模様、レンガ模様、木目模様等の比較的堅固な表面処理を上記透水性コンクリート上に施工する表面処理工程を有する透水性コンクリートの表面処理施工方法において、
    上記表面処理工程は、上記目地を成形するための目地成形用型材を上記透水性コンクリート上に載置する工程と、上記目地成形用型材を上記透水性コンクリート上に載置した後に、セメント系または樹脂系等のペーストもしくはモルタルまたはこれらの混合物を上記透水性コンクリート上および該透水性コンクリート上に載置された上記目地成形用型材上に塗布する塗布工程と、該塗布工程後に、上記目地成形用型材を剥離することにより上記目地に透水性を付与する工程とを有することを特徴とする透水性コンクリートの表面処理施工方法。
  3. 請求項2記載の透水性コンクリートの表面処理施工方法において、
    上記目地成形用型材を上記透水性コンクリート上に載置する工程と上記塗布工程との間に、上記目地成形用型材の浮き上がりを防止する網状の浮上防止部材を載置する工程を有することを特徴とする透水性コンクリートの表面処理施工方法。
  4. 請求項3記載の透水性コンクリートの表面処理施工方法において、
    上記浮上防止部材は、上記網の目の1つの単位が上記目地成形用型材における複数の目地成形部を含む領域を覆う大きさに形成されていることを特徴とする透水性コンクリートの表面処理施工方法。
  5. 請求項1ないし4の何れか一つに記載の透水性コンクリートの表面処理施工方法において、
    上記目地に透水性を付与する工程は、該目地を貫通し上記透水性コンクリートに達するまで上記透水性の溝を形成する工程を含むことを特徴とする透水性コンクリートの表面処理施工方法。
  6. 透水性コンクリートの施工後に、それぞれ目地を備えた自然石模様、タイル模様、レンガ模様、木目模様等の比較的堅固な表面処理を上記透水性コンクリート上に施工する表面処理工程を有する透水性コンクリートの表面処理施工方法において、
    上記表面処理工程は、上記透水性コンクリート上にセメント系または樹脂系等のペーストもしくはモルタルまたはこれらの混合物を塗布する塗布工程と、該塗布工程後に、上記目地を貫通し上記透水性コンクリートに達するまで上記透水性の溝を形成する工程とを有することを特徴とする透水性コンクリートの表面処理施工方法。
  7. 請求項5または6記載の透水性コンクリートの表面処理施工方法において、
    上記目地および上記溝が、直線状または略円弧状であることを特徴とする透水性コンクリートの表面処理施工方法。
  8. 透水性コンクリートと、それぞれ目地を備えた自然石模様、タイル模様、レンガ模様、木目模様等の比較的堅固な表面処理を上記透水性コンクリート上に施工する表面処理材とからなる透水性コンクリート表面処理物であって、
    上記目地が、透水性を有することを特徴とする透水性コンクリート表面処理物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014122486A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Ohbayashi Corp セメント組成体の表面仕上げ方法
JP2016125261A (ja) * 2014-12-30 2016-07-11 Muse有限会社 目地溝の形成方法
CN111574157A (zh) * 2020-05-27 2020-08-25 山东科技大学 一种透水阻油混凝土的制备方法
CN114891410A (zh) * 2022-05-24 2022-08-12 江苏佳境生态工程技术有限公司 一种透水混凝土高耐候型保护剂及其制备方法

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