JP2004135378A - 誘導性負荷駆動方法および装置 - Google Patents
誘導性負荷駆動方法および装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004135378A JP2004135378A JP2002294843A JP2002294843A JP2004135378A JP 2004135378 A JP2004135378 A JP 2004135378A JP 2002294843 A JP2002294843 A JP 2002294843A JP 2002294843 A JP2002294843 A JP 2002294843A JP 2004135378 A JP2004135378 A JP 2004135378A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- switching element
- drive
- current
- inductive load
- time
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Control Of Direct Current Motors (AREA)
- Dc-Dc Converters (AREA)
- Inverter Devices (AREA)
- Electronic Switches (AREA)
Abstract
【課題】相互に逆位相でオン・オフ制御される少なくとも一対のスイッチング素子を有する誘導性負荷駆動装置において、これら素子が同時にオンとなる確率を減少させる。
【解決手段】駆動スイッチング素子SW1と、該素子SW1がオフしたときに生成されるフライバック電流を吸収する電流吸収素子D,dと、該フライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、該素子SW1,SW2の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備え、該制御部CNTは、駆動指令CMDに従った素子SW1のオン時間を決定する決定機能3と、決定された決定オン時間の、所定のオン時間に対する大小を判定する判定機能4とを有し、決定オン時間が、所定のオン時間よりも大であるときに素子SW2に対するオン・オフ制御を実行し、所定のオン時間よりも小であるときには素子SW2に対するオン・オフ制御を停止する。
【選択図】 図6
【解決手段】駆動スイッチング素子SW1と、該素子SW1がオフしたときに生成されるフライバック電流を吸収する電流吸収素子D,dと、該フライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、該素子SW1,SW2の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備え、該制御部CNTは、駆動指令CMDに従った素子SW1のオン時間を決定する決定機能3と、決定された決定オン時間の、所定のオン時間に対する大小を判定する判定機能4とを有し、決定オン時間が、所定のオン時間よりも大であるときに素子SW2に対するオン・オフ制御を実行し、所定のオン時間よりも小であるときには素子SW2に対するオン・オフ制御を停止する。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コイルに代表される誘導性負荷を駆動するための誘導性負荷駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コイルに代表される誘導性負荷としては、ソレノイドやモータが一般的である。さらには、スイッチングレギュレータの平滑回路の一部となるコイルなどもある。
【0003】
これらの誘導性負荷を駆動する誘導性負荷駆動装置(以下、単に駆動装置とも称する)は、該誘導性負荷に通電すべき駆動電流をオン・オフするための駆動スイッチング素子を少なくとも備える。
【0004】
さらに、該駆動スイッチング素子がオンからオフに切り換わるときに該誘導性負荷の両端に発生する逆起電力に起因して流れるフライバック電流を吸収するための電流吸収素子も備える。この電流吸収素子は一般にフライホイールダイオードとして周知である。
【0005】
さらにまた、上記電流吸収素子に上記フライバック電流が流れるときに生ずる発熱を低減するために、上記駆動スイッチング素子と逆位相でオン・オフするバイパススイッチング素子も、該電流吸収素子と並列に、設けられる。これにより、いわゆるフライバック電流バイパス制御が実現され、既に広く利用されている。以下、図面を参照しながら説明する。
【0006】
図25は一般的な誘導性負荷駆動装置の一例を示す図である。
【0007】
本図において、参照番号1は、上記の誘導性負荷Lsの1つであるソレノイドを駆動するための誘導性負荷駆動装置を表す。
【0008】
この駆動装置1は、ソレノイドLsに通電すべき駆動電流Iをオン・オフするための駆動スイッチング素子SW1と、そのオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNT(control)と、素子SW1がオンからオフに切り替わる際に生ずる上記のフライバック電流iを吸収する電流吸収素子(フライホイールダイオードD)とから構成される。このような構成では、そのフライホイールダイオードDの順方向電圧Vfと、フライバック電流iとの積に基づく電力による上述の発熱が問題となることから、該電流iをバイパスさせる上述のフライバック電流バイパス制御が採用されるようになった。
【0009】
図26は一般的なバイパス制御形の誘導性負荷駆動装置の一例を示す図である。すなわち、フライバック電流バイパス制御形の誘導性負荷駆動装置2である。
【0010】
本図の構成は、図25の構成をベースにしたものである。なお、全図を通じて同様の構成要素には同一の参照番号または記号を付して示す。
【0011】
したがって図26において新たに示されるのは、バイパススイッチング素子SW2であり、上記の素子SW1と共に、上記のスイッチング素子制御部CNTによりオン・オフ制御される。なお本図では、図25のダイオードDに代えて、素子SW2をなすパワーMOSトランジスタのボディーダイオードdが用いられている。これら素子SW1とSW2は、制御部CNTによって相互に逆位相で、すなわち相補的に、駆動される。
【0012】
図26の駆動装置2によれば、フライバック電流iがダイオードdを流れようとするとき、そのとき同時にオンとなった素子SW2にその電流iがバイパスされ、上述したダイオードdにおける発熱(Vf×i)は抑制される。
【0013】
ところがこの駆動装置2では上記の発熱を抑制するという効果があるものの、一方で上記素子SW1がオン→オフへ、同時に他方で、上記素子SW2がオフ→オンへ切り替わる過渡期に、両素子SW1およびSW2が共にオン状態となる期間が一瞬生じる。しかし一瞬といえども、そのとききわめて大きな貫通電流が流れてしまうため、最悪駆動装置2を破壊するおそれがある。
【0014】
そこで通常は、上述した過渡期に素子SW1およびSW2の双方が同時にはオンとならない期間を、制御部CNTにより、設けている。これがいわゆるデッドタイムである(後に詳述)。
【0015】
なお本発明に関連する公知技術としては、下記の特許文献1〜4がある。しかしいずれの公知技術も、後述する説明から明らかになるとおり、「フライバック電流吸収制御を規制する」という考え方に基づく本発明とは異なる。ちなみに、特許文献1は、Hブリッジ駆動回路において、フライバック電圧を吸収するもの、特許文献2は、上流側トランジスタのオフ時に下流側トランジスタをオンさせてフライバック電圧を吸収するもの、特許文献3は、逆起電力を吸収するもの、特許文献4は、一方の駆動素子がオフのときには他方の駆動素子をオンさせてサージ電圧を吸収するものである。
【0016】
【特許文献1】
特開平7−163184号公報
【特許文献2】
特開平8−22336号公報
【特許文献3】
特開平6−30582号公報
【特許文献4】
特開平8−37454号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上記デッドタイムについて見てみると、このデッドタイムを形成する、制御部CNTによるタイミング制御は微妙であり、万一その制御にエラーがあると上述したきわめて大きい貫通電流が流れてしまう、という問題がある。
【0018】
さらに制御部CNTがPWM(Pulse Width Modulation)制御を行うような場合、そのPWM周波数が高くなると、あるいはそのPWM制御のオン−デューティが小さくなると、上記の微妙なタイミング制御はさらに困難となる。そうすると、上述したきわめて大きい貫通電流が流れてしまうという問題は一層顕著になる。
【0019】
したがって本発明は、上記問題点に鑑み、スイッチング素子SW1およびSW2双方が同時にオンとなる制御を極力少なくするようにすることができる誘導性負荷駆動方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明に基づく誘導性負荷駆動方法を表すフローチャートである。
【0021】
まず、本発明に基づく誘導性負荷駆動装置の駆動方法は、例えば図26を参照すると、誘導性負荷Lsを駆動する駆動スイッチング素子SW1と、この駆動スイッチング素子SW1がオフしたときに誘導性負荷Lsにより生成されるフライバック電流iを吸収する電流吸収素子dと、この電流吸収素子dと並列接続され電流吸収素子dに流れるフライバック電流iをバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、を備える誘導性負荷駆動装置2の駆動方法である。ここにおいて、本発明の特徴は、2つの動作モード(M0およびM1)を有することにある。
【0022】
動作モードM0は、駆動スイッチング素子SW1により誘導性負荷Lsを駆動する通電オン時間が、所定のオン時間よりも大であるときに、バイパススイッチング素子SW2を能動状態にするバイパス・オンモードである。また
動作モードM1は、駆動スイッチング素子SW1により誘導性負荷Lsを駆動する通電オン時間が、上記の所定のオン時間よりも小であるときに、バイパススイッチング素子SW2を非能動状態にするバイパス・オフモードである。
【0023】
そしてこれらのいずれか一方のモードで誘導性負荷Lsを駆動するようにする。
【0024】
この場合、制御部CNTがPWM制御を行う場合は、上記の通電オン時間の上記所定のオン時間に対する大小を、このPWM制御におけるオン・デューティの大小によって決定するようにする。
【0025】
上記の本発明の着眼点は以下のとおりである。
【0026】
上記の本発明の目的で述べたとおり、本発明はスイッチング素子SW1およびSW2双方が同時にオンとなるような制御を極力少なくすることを狙いとしている。
【0027】
そのために本発明は、ダイオードDまたはdにおける発熱を低減させるというフライバック電流バイパス制御本来の効果が真に必要とされる状況下でのみこのバイパス制御を行い、それ以外の状況下ではそのバイパス制御は行わないようにするものである。
【0028】
すなわち、通電オン時間の長いつまり駆動電流が大きい状況下でのみバイパス制御を働かせ、またPWM制御においてはオン−デューティが大つまり駆動電流が大きい状況下でのみバイパス制御を働かせる。このような状況下では、上記の発熱が大きく、バイパス制御が真に必要とされるからである(バイパス・オンモードM0)。
【0029】
一方、通電オン時間が短いときあるいはPWM制御におけるオン−デューティが小さいとき、つまり駆動電流が小さい状況下では、フライバック電流も小さく上記の発熱も少ないからバイパス制御をあえて行うまでもない(バイパス・オフモード)。加えて上記PWM制御が行われるときで、かつ、上記PWM周波数が高いときに、上記のようにオン−デューティが小さいと、既述したデッドタイム形成のためのタイミング制御はかなり困難となり既述の破壊を招く可能性が高まるから、そのようなバイパス制御はしない方が得策である。
【0030】
かくして本発明の誘導性負荷駆動方法によれば、既述した大きな貫通電流を生じさせる可能性を大幅に小さくすることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る誘導性負荷駆動装置の各種実施例を説明するが、その前に、本発明が必要となるきっかけとなった既述のデッドタイムについて詳しく説明する。
【0032】
図2の(a)および(b)は、Hブリッジ構成の誘導性負荷駆動装置を例にとってデッドタイムを説明する図であり、
図3は図2において一般的なPWMのもとでの動作を表すタイミングチャートであり、
図4は図2においてフライバック電流バイパス制御を伴うPWMのもとでの動作を表すタイミングチャートであり、
図5は図4における円A内の拡大波形図であり、上述のデッドタイムは本図中のDTとして示す。
【0033】
まず図2を参照すると、ここでは誘導性負荷の1つとしてモータLmを例示している。そして本図の(a)はモータLmの正転時を示し、(b)はその逆転時を示す。またその正逆転制御のために、誘導性負荷駆動装置2をHブリッジ構成としている。
【0034】
前述のとおり、SW1は駆動スイッチング素子(ここではパワーMOSトランジスタ)、SW2はバイパススイッチング素子(これもパワーMOSトランジスタ)、Iは駆動電流、iはフライバック電流である。なお便宜上、2つのSW1をRL(Reverse Low)とFL(Forward Low)で区別し、2つのSW2をFH(Forward High)とRH(Reverse High)で区別する。以下、図3、図4および図5も参照しながら説明する。
【0035】
DCモータなどの正逆転制御にはHブリッジ構成の駆動回路を用いることが多い。正転動作させる場合(a)には、4つのスイッチング素子のうちFHとFLをオンし、逆転動作させる場合(b)には、RHとRLをオンさせる。
【0036】
また、通電電流値を制御する方法として、例えば、FHオンの状態でFLのオン−ディーティを制御するPWM制御が用いられる(図3および図4)。
【0037】
この場合、FLがオンの期間は図中の実線の経路に駆動電流Iが流れ、モータLmに電流が流れるが、FLがオフの期間は点線の経路でフライバック電流iが、RHのダイオード(スイッチング素子がパワーMOSトランジスタの場合、ボディーダイオードd)を通って流れる。
【0038】
大電流駆動する必要がある大型モータに対してPWM制御をすると、例えば、正転制御の場合(a)、FLがオフの期間に、RHのダイオードdに発生する順方向電圧による発熱が大きくなる。
【0039】
例えば、モータ駆動電流が50AであるモータLmの場合、ダイオードdには、ピークで50Aのフライバック電流iが流れ、ダイオードdの順方電圧Vfを1Vとすると、50A×1V=50Wの電力を消費する。
【0040】
このフライバック電流iによる発熱を低減するため、正転制御の場合(a)は、RHをFLと逆相でオン/オフさせ、FLがオフ時にRHをオンしてダイオードdに流れる電流をバイパスして、発生する電圧降下を小さく発熱を抑える。一方逆転制御の場合(b)には、FHをRLと逆相でオン/オフさせて同様に発熱を抑える。
【0041】
また、このとき、FLとRH(または、RLとFH)双方が同時にオンする期間があると、前述した大きな貫通電流が流れ発熱が大きくなる。このため、その切替わり時に双方ともにオフする期間を設ける必要がある。これが上述のデッドタイムDT(図5)である。以上のとおり、フライバック電流バイパス制御(図4)が行われる。
【0042】
しかし、PWM制御の周波数(PWM周波数)が低い場合には、デッドタイムDTを設ける制御を行うことが容易であるものの、そのPWM周波数が高い場合(例えば数10kHz )やオン−デューティが非常に小さい場合には、そのオン時間が短くなって、例えば数μs程度になると、デッドタイムDTを設けることが困難になる。この結果、上記貫通電流が流れる確率が高まる。
【0043】
そこで、本発明は図1に示すバイパス・オフモードM1を適宜導入するという方法により、その解決を図る。以下、その方法を実施するための本発明に係る誘導性負荷駆動装置の各種実施例について説明する。
【0044】
図6は本発明の実施例1に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図であり、
図7は図6の基本構成の一具体例を示す図であり、
図8は図6および図7に示すスイッチング素子制御部の動作を表すフローチャートである。
【0045】
まず図6を参照すると、本図の誘導性負荷駆動装置2は、前述の場合と同様、誘導性負荷(ソレノイド)Lsを駆動する駆動スイッチング素子SW1と、この駆動スイッチング素子SW1がオフしたときに誘導性負荷Lsにより生成されるフライバック電流(i)を吸収する電流吸収素子(フライホイールダイオードD)と、この電流吸収素子Dと並列接続され該電流吸収素子(D)に流れるフライバック電流(i)をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、これら駆動スイッチング素子SW1およびバイパススイッチング素子SW2の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置である。
【0046】
ここにスイッチング素子制御部CNTは、外部からの誘導性負荷Lsに対する駆動指令CMD(command)を受けて、この駆動指令CMDに従った駆動スイッチング素子SW1のオン時間を決定する決定機能3と、この決定機能3により決定された決定オン時間の、所定のオン時間に対する大小を判定する判定機能4とを有する。さらに、スイッチング素子制御部CNTは、
(i)上記の決定オン時間が上記の所定のオン時間よりも大であるときに、バイパススイッチング素子SW2に対するオン・オフ制御を実行し(図1のバイパス・オンモードM0)、
(ii)上記の決定オン時間が上記の所定のオン時間よりも小であるときに、バイパススイッチング素子SW2に対するオン・オフ制御を停止する(図1のバイパス・オフモードM1)。
【0047】
なお上述した決定機能3および判定機能4はソフトウェアにより実現される。
【0048】
上記の図6を具体的に示したのが図7であり、スイッチング素子SW1およびSW2としては、ボディーダイオードdを含むパワーMOSトランジスタを用いて構成している。
【0049】
図8にこれらスイッチング素子SW1およびSW2をオン・オフ制御するスイッチング素子制御部CNTの動作を示す。図8において、
ステップS11:外部信号などの駆動指令CMDにより、駆動スイッチング素子SW1のオン時間を決定する。上記の決定オン時間である。
【0050】
ステップS12:SW1の決定オン時間が規定値(上記の所定のオン時間)より大か小か判定する。
【0051】
ステップS13:大なら、バイパススイッチング素子SW2のフライバック電流バイパス制御を行う(モードM0)。
【0052】
ステップS14:小なら、SW2のフライバック電流バイパス制御はしない(モードM1)。
【0053】
なお上記の外部信号とは、例えば車両に搭載されるソレノイドLsを、あるセンサの出力に応じて、強く駆動するか、弱く駆動するか、あるいは駆動しないような場合における、そのセンサの出力のことである。
【0054】
図6〜図8による実施例1は、誘導性負荷としてソレノイドLsを用いた場合を例にとっているが、その誘導性負荷として図2と同様のモータLmを用いることもできる。
【0055】
図9はモータを負荷とする場合の実施例1の基本構成を示す図であり、
図10は図9の基本構成の一具体例を示す図であり、
図11は図9および図10に示すスイッチング素子制御部の動作を表すフローチャートである。なおここでは単相モータの例で示すが、三相モータにも当然本発明を適用することができる(以下、同様)。
【0056】
まず図9を参照すると、図2の原理構成相当のHブリッジ構成が示されている。D1とD2は共にフライホイールダイオードである。図9においても、図6と同様のスイッチング素子制御部CNTが示されている。さらに具体的な構成を図10に示す。
【0057】
図10の構成は制御部CNTを除いて図2と全く同じであり、動作原理は前述の図3および図4に表すとおりである。ただしその制御部CNTは本発明に基づく動作を行う。これを図11に示す。
【0058】
図11において、
ステップS21:駆動指令CMDが、モータLmに対するForward(正転)かReverse(逆転)か判断する。
【0059】
ステップS22:Forwardならば、外部信号などに基づく駆動指令CMDにより、駆動スイッチング素子SW1のうちFLのオン時間を決定する。決定オン時間である。
【0060】
ステップS23:そのFLの決定オン時間が規定値(上記の所定のオン時間)より大か小か判定する。
【0061】
ステップS24:大なら、SW2のうちRHのフライバック電流バイパス制御を行う(モードM0)。
【0062】
ステップS25:小ならばSW2のうちRHのフライバック電流バイパス制御はしない(モードM1)。
【0063】
ステップS22′:上記ステップS21にて、Reverseと判断されると、外部信号などによりSW1のうちRLのオン時間を決定する(上記の決定オン時間)。
【0064】
ステップS23′:そのRLの決定オン時間が上記規定値よりも大か小か判定する。
【0065】
ステップS24′:大ならSW2のうちFHのフライバック電流バイパス制御を行う(モードM0)。
【0066】
ステップS25′:小ならば、SW2のうちFHのフライバック電流バイパス制御はしない(モードM1)。
【0067】
次に本発明に係る実施例2を説明する。
【0068】
図12は本発明の実施例2に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図であり、
図13は図12の基本構成の一具体例を示す図である。
【0069】
まず図12を参照すると、本図の誘導性負荷駆動装置2は、前述の場合と同様、誘導性負荷Lsを駆動する駆動スイッチング素子SW1と、フライバック電流(i)を吸収する電流吸収素子(フライホイールダイオードD)と、そのフライバック電流(i)をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、これら駆動スイッチング素子SW1およびバイパススイッチング素子SW2の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置である。
【0070】
ここにスイッチング素子制御部CNTは、外部からの誘導性負荷に対する駆動指令CMDを受けて、この駆動指令CMDに従った駆動スイッチング素子SW1のオン時間を決定する前述の決定機能3を有する。さらに、オン時間計測/判定手段5をも具備する。
【0071】
このオン時間計測/判定手段5は、
(i)上記の決定機能3により決定された決定オン時間に従って駆動スイッチング素子SW1に印加される駆動制御信号が、所定のオン時間よりも大であると判定したときに、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を、ゲート6を開いて通過させる(バイパス・オンモードM0)。
【0072】
(ii)上記の決定機能3により決定された上記の決定オン時間に従って駆動スイッチング素子SW1に印加される上記の駆動制御信号が、上記の所定のオン時間よりも小であると判定したときには、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を、ゲート6を閉じて遮断する(バイパス・オフモードM1)。
【0073】
さらに具体的に示す図13を参照すると、オン時間計測/判定手段5は、プリドライバ7への駆動制御信号を入力として当該計測ならびに判定を行い、ゲート6(図12)の開閉を行うが、このゲート6は、図13において、スイッチング素子制御部CNTからバイパススイッチング素子SW2のプリドライバ9に向う駆動制御信号の通過または遮断を行う通過/遮断手段例えばANDゲート8として示す。
【0074】
本実施例2は、前述の実施例1におけるソフトウェアによる判定機能4を、ハードウェアによる判定手段(5,8)に置き換えたものと考えることができる。これにより、実施例2では、駆動装置2を含むシステムの制御を司るCPU(図示せず)の処理負荷を軽くすることができる。
【0075】
次に本発明に係る実施例3について説明する。
【0076】
上述の実施例1および実施例2は、駆動スイッチング素子SW1に与える駆動制御信号が、いわゆるパルス幅の長短で制御される場合を前提にしているが、本実施例3はその駆動制御信号がPWM制御される場合を前提とするものである。
【0077】
したがって実施例3の基本構成は、図6と全く同じである。ただし、スイッチング素子制御部CNT内の決定機能3と判定機能4の内容が、実施例1とは異なる。
【0078】
本実施例3の誘導性負荷駆動装置2は、図2の場合と同様、誘導性負荷を駆動する駆動スイッチング素子SW1と、フライバック電流を吸収する電流吸収素子(D,d)と、そのフライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、これらのスイッチング素子の各々に対するPWM制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置である。
【0079】
このとき実施例3のスイッチング素子制御部CNTは、外部からの誘導性負荷に対する駆動指令CMDを受けて、この駆動指令CMDに従った駆動スイッチング素子SW1のオン−デューティを決定する決定機能3と、この決定機能3により決定された決定オン−デューティの、所定のオン−デューティに対する大小を判定する判定機能4とを有する。ここに、スイッチング素子制御部CNTは、
(i)上記の決定オン−デューティが上記の所定のオン−デューティよりも大であるときに、バイパススイッチング素子SW2に対するオン・オフ制御を実行し(図1のバイパス・オンモードM0)、
(ii)上記の決定オン−デューティが上記所定のオン−デューティよりも小であるときに、バイパススイッチング素子SW2に対するオン・オフ制御を停止する(図1のバイパス・オフモードM1)。
【0080】
図14は実施例3におけるスイッチング素子制御部CNTの動作を表すフローチャートである。
【0081】
ステップS31:外部信号などの駆動指令CMDにより、駆動スイッチング素子SW1のオン−デューティを決定する。上記の決定オン−デューティである。
【0082】
ステップS32:SW1の決定オン−デューティが規定値(上記の所定のオン−デューティ)より大か小か判定する。
【0083】
ステップS33:大なら、バイパススイッチング素子SW2のフライバック電流バイパス制御を行う(モードM0)。
【0084】
ステップS34:小なら、SW2のフライバック電流バイパス制御はしない(モードM1)。
【0085】
次に本発明に係る実施例4を説明する。
【0086】
図15は本発明の実施例4に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図であり、
図16は図15の基本構成の一具体例を示す図である。
【0087】
まず図15を参照すると、本図の誘導性負荷駆動装置2は、前述と同様、誘導性負荷Lsを駆動する駆動スイッチング素子SW1と、フライバック電流(i)を吸収する電流吸収素子(フライホイールダイオードD)と、そのフライバック電流(i)をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、これらスイッチング素子の各々に対するPWM制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置である。
【0088】
ここにスイッチング素子制御部CNTは、外部からの誘導性負荷に対する駆動指令CMDを受けて、この駆動指令CMDに従った駆動スイッチング素子SW1のオン−デューティを決定する決定機能3を有する。さらに、オン−デューティ計測/判定手段11をも具備する。
【0089】
このオン−デューティ計測/判定手段11は、
(i)上記の決定機能3により決定された決定オン−デューティに従って駆動スイッチング素子SW1に印加されるPWM駆動制御信号が、所定のオン−デューティよりも大であると判定したときに、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからのPWM駆動制御信号をゲート6を開いて通過させる(バイパス・オンモードM0)。
【0090】
(ii)一方上記の決定機能3により決定された決定オン−デューティに従って駆動スイッチング素子SW1に印加されるPWM駆動制御信号が、所定のオン−デューティよりも小であると判定したときには、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからのPWM駆動制御信号を、ゲート6を閉じて遮断する(バイパス・オフモードM1)。
【0091】
さらに具体的に示す図16を参照すると、オン−デューティ計測/判定手段11は、プリドライバ7へのPWM駆動制御信号を入力として当該計測ならびに判定を行い、ゲート6(図12)の開閉を行うが、このゲート6は、図16において、スイッチング素子制御部CNTからバイパススイッチング素子SW2のプリドライバ9に向うPWM駆動制御信号の通過または遮断を行うANDゲート8として示す。
【0092】
さらにまた、そのオン−デューティ計測/判定手段11は、駆動スイッチング素子SW1のプリドライバ7に印加されるPWM駆動制御信号を積分する積分回路12と、この積分回路12の出力を所定の規定値と比較する比較器13とからなる。
【0093】
もう少し詳しく図16を説明すると、スイッチング素子SW1のプリドライバ7への信号を積分回路12で平滑してその信号のデューティを電圧に変換する。さらにその電圧を比較器13で規定値と比較し、規定値以下のときはANDゲート8の一方の入力をL(Low)にし、素子SW2を常にオフにする。これによりフライバック電流バイパス制御を停止する。
【0094】
上記電圧が規定値以上になると、ANDゲート8の一方の入力をH(High)にしてフライバック電流バイパス制御をアクティブにする。
【0095】
比較器13は、積分回路12の出力が検出レベル付近になったときに発振してしまうため、ヒリテリシス付きの比較器とするのが望ましい。
【0096】
なお、図15および図16は、電源V側に接続された負荷Lsを駆動する場合の構成を示すが、GND側に接続された負荷を駆動する場合にも本発明は適用できるし、また、図10などに示すHブリッジ構成の負荷駆動装置のように複数の駆動用スイッチング素子がある装置にも当然適用できる。
【0097】
次に本発明に係る実施例5を説明する。
【0098】
図17は本発明の実施例5に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【0099】
図17を参照すると、本図の誘導性負荷駆動装置は、前述と同様、駆動スイッチング素子SW1と、フライバック電流を吸収する電流吸収素子(フライホイールダイオードD)と、そのフライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、これらスイッチング素子の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置である。
【0100】
ここにスイッチング素子制御部CNTは、外部からの誘導性負荷に対する駆動指令CMDを受けて、この駆動指令CMDに従った駆動スイッチング素子SW1のオン時間またはオン−デューティを決定する決定機能3と、この決定機能3により決定された決定オン時間またはオン−デューティの、所定のオン時間またはオン−デューティに対する大小を判定する判定機能4を有する。さらに誘導性負荷の負荷電流Isを検出する負荷電流検出手段13をも備える。ここにスイッチング素子制御部CNTは、
(i)上記の検出された負荷電流が、所定の電流値よりも大であると判定したときに、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を印加し(バイパス・オンモードM0)、
(ii)上記の検出された負荷電流が、上記の所定の電流値よりも小であると判定したときには、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を印加しない(バイパス・オフモードM1)。
【0101】
上記実施例5を変形したのが実施例6である。
【0102】
図18は本発明の実施例6に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【0103】
図18を参照すると、本図の誘導性負荷駆動装置2は、駆動スイッチング素子SW1と、電流吸収素子(ボディーダイオードd)と、バイパススイッチング素子SW2と、これらスイッチング素子の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置である。
【0104】
ここにスイッチング素子制御部CNTは、外部からの駆動指令CMDを受けて、駆動スイッチング素子SW1のオン時間またはオン−デューティを決定する決定機能3を有する。さらに、誘導性負荷Lsの負荷電流を抵抗Rを介して検出しその負荷電流の大小判定を行う負荷電流検出/判定手段14をも具備する。
【0105】
負荷電流検出/判定手段14は、
(i)上記の検出された負荷電流が、所定の電流値よりも大であると判定したときに、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を通過させる。
【0106】
(ii)一方上記の検出された負荷電流が、上記所定の電流値よりも小であると判定したときに、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を遮断する。
【0107】
さらに具体的には、負荷電流検出/判定手段14は、負荷電流Isをモニターし、その電流値を抵抗Rを介して電圧値に変換する電流検出アンプ15と、この電流検出アンプ15の出力を所定の規定値と比較する比較器16とからなる。
【0108】
もう少し詳しく図18を説明すると、負荷Lsに流れる電流を抵抗Rでモニタし、その抵抗Rの両端電圧を電流検出アンプ15で増幅する。その増幅した電圧を比較器16において上記の規定値と比較する。その規定値以下のときはANDゲート8の一方の入力をL(Low)にし、素子SW2を常にオフにする。これにより、フライバック電流バイパス制御を停止する。
【0109】
上記の増幅した電圧が規定値以上になると、ANDゲート8の一方の入力をH(High)にし、フライバック電流バイパス制御をアクティブにする。
【0110】
比較器16は、電流検出アンプ15の出力が検出レベル付近になったときに発振してしまうため、ヒリテリシス付きの比較器とするのが望ましい。
【0111】
なお、図17および図18は、電源V側に接続された負荷Lsを駆動する場合の構成を示すが、前述したように、GND側に接続された負荷を駆動する場合やHブリッジ構成の負荷駆動装置のように複数の駆動スイッチング素子がある装置にも、本発明を適用することができる。
【0112】
次に本発明に係る実施例7を説明する。
【0113】
本実施例7および後述の実施例8に係る技術思想は、本発明において提案する他の全ての実施例に適用できるものである。これら他の全ての実施例において電源V側のスイッチング素子としてNchのパワーMOSトランジスタを使用する場合、このMOSトランジスタのゲート電圧をその電源電圧より高くする必要がある。このために昇圧回路が併用される。さらに詳しくは後述する。
【0114】
図19は、本発明の実施例7に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【0115】
本図に示す誘導性負荷駆動装置2は、駆動スイッチング素子SW1と、フライバック電流を吸収する電流吸収素子(d)と、そのフライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、このスイッチング素子SW2をなすMOSトランジスタのゲート電圧を引き上げるプリドライバ9と、このプリドライバの電源電圧を昇圧する昇圧回路17と、上記スイッチング素子の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置である。
【0116】
ここにスイッチング素子制御部CNTは、外部からの誘導性負荷に対する駆動指令CMDを受けて、この駆動指令CMDに従った駆動スイッチング素子SW1のオン時間またはオン−デューティを決定する決定機能3と、この決定機能3により決定された決定オン時間またはオン−デューティの、所定のオン時間またはオン−デューティに対する大小を判定する判定機能4とを有する。さらにスイッチング素子制御部CNTは、
(i)上記所定のオン時間またはオン−デューティが、所定の規定値よりも大であると判定したとき、昇圧回路17の電流能力を通常より増大させてバイパススイッチング素子SW2に対するオン・オフ制御を実行する。
【0117】
(ii)一方上記所定のオン時間またはオン−デューティが、上記所定の規定値よりも小であると判定したときは、昇圧回路17の電流能力を通常に戻してバイパススイッチング素子SW2に対するオン・オフ制御を停止する。
【0118】
このように昇圧回路17を導入した理由を、後述の図21を参照しながら以下に説明する。
【0119】
本発明において、電源側のスイッチング素子SW2(HサイドSW)に、NchのパワーMOSトランジスタを使用する場合、このMOSトランジスタのゲート電圧を回路の電源電圧V(すなわちMOSトランジスタのドレイン電圧Vd)より高い電圧にする必要がある。このため、パワーMOSプリドライバ9の電源は、DC/DCコンバータやチャージポンプなどの昇圧手段を設けて昇圧する必要がある。これが昇圧回路17である。
【0120】
ところで、NchのパワーMOSトランジスタで構成した上記HサイドSWを駆動する場合、このMOSトランジスタがオフからオンに切り替わるときのみこれにドライブ電流が流れ、一方そのHサイドSWがオフしたままであると、そこにはドライブ電流はほとんど流れない。
【0121】
このことから、既述のフライバック電流バイパス制御を停止した場合には、昇圧回路17の電流能力を小さくしてもよい。しかし、そのフライバック電流バイパス制御を行う場合には、上記HサイドSWを高速でオン/オフする必要があることから、昇圧回路17の電流能力を上げる必要がある。
【0122】
そこで、本実施例7および8では、電源側のスイッチング素子SW(HサイドSW)にNchのMOSトランジスタを使用した誘導性負荷駆動装置に対し、前述のように、フライバック電流バイパス制御切替信号Ssにより昇圧回路17の電流能力を切り替える。例えば、該回路17の発振周波数を切り替え可能とし、フライバック電流バイパス制御を行う場合には、その発振周波数を高くして昇圧回路17の電流能力を増大させるようにする。以下に動作例を示す。
【0123】
図20は実施例7におけるスイッチング素子制御部CNTの動作を表すフローチャートである。
【0124】
ステップS41:外部信号など(CMD)により、駆動スイッチング素子SW1のオン時間を決定する(決定オン時間)。なお、オン時間に代えてオン−デューティとしてもよい(以下、同様)。
【0125】
ステップS42:SW1の決定オン時間が規定値よりも大か小か判定する。
【0126】
ステップS43:大なら、バイパススイッチング素子SW2のフライバック電流バイパス制御を行う(モードM0)。このとき、昇圧回路17の周波数を高周波側に切り替える。
【0127】
ステップS44:小ならば、SW2のフライバック電流バイパス制御はしない(モードM1)。このとき昇圧回路17の周波数を低周波側に切り替える。
【0128】
上記実施例7を変形したのが実施例8である。
【0129】
図21は本発明の実施例8に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【0130】
図21を参照すると、この駆動装置2は、駆動スイッチング素子SW1と、電流吸収素子(D)と、バイパススイッチング素子SW2と、このスイッチング素子SW2をなすMOSトランジスタ(Nch)のゲート電圧Vgを引き上げるプリドライバ9と、このプリドライバ9の電源電圧を昇圧する昇圧回路17と、上記のスイッチング素子の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置であって、スイッチング素子制御部CNTは、外部からの誘導性負荷に対する駆動指令CMDを受けて、駆動スイッチング素子SW1のオン時間またはオン−デューティを決定する決定機能3を有する。そしてさらに、オン時間計測/判定手段5をも具備する。
【0131】
このオン時間計測/判定手段5は、
(i)上記の決定機能3により決定された決定オン時間(オン−デューティを含む)に従って、駆動スイッチング素子SW1に印加される駆動制御信号が、所定のオン時間よりも大であると判定したとき、昇圧回路17の電流能力を通常より増大させると共にバイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を通過させる。
【0132】
(ii)上記の決定機能3により決定された決定オン時間(オン−デューティを含む)に従って駆動スイッチング素子SW1に印加される駆動制御信号が、上記所定のオン時間よりも小であると判定したとき、昇圧回路17の電流能力を通常に戻すと共にバイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を遮断する。
【0133】
ここに上記の昇圧回路17はDC/DCコンバータでもよいし、チャージポンプでもよい。
【0134】
図22はそのチャージポンプで構成した昇圧回路17を示す。
【0135】
本図において、図21に示す切替信号Ssは本図左端のスイッチSW3に印加され、また本図右端のPは図21のプリドライバ9への電源となる。
【0136】
このチャージポンプ(17)は原理的に発振回路を構成しており、その動作(発振)周波数はコンデンサC1およびC2の容量値で決まる。この場合、切替信号Ssが出力されていないとき(バイパス・オフモードのとき)、スイッチSW3はオンとなっており、上記容量値はC1+C2となって動作(発振)周波数は通常の周波数となっている。
【0137】
一方切替信号Ssが出力されたとき(バイパス・オンモードのとき)、スイッチングS3はオフとなり、上記容量値はC1となって上記動作(発振)周波数は高くなる。したがって電源Pの電圧は高くなる。
【0138】
かくのごとく昇圧回路17はチャージポンプからなり、前述の決定オン時間に従って駆動スイッチング素子SW1に印加される駆動制御信号が、前述の所定のオン時間よりも大であると判定したとき、このチャージポンプの動作周波数を増大させる。
【0139】
本発明に基づく最後の実施例は実施例9である。これまで述べてきた各実施例はいずれも、その誘導性負荷の対象を本来の負荷であるソレノイドLsやモータLmとしてきた。
【0140】
ところがそのような誘導性負荷として本来の負荷を対象としない場合にも本発明を適用することができる。例えばスイッチングレギュレータである。このスイッチングレギュレータの中には平滑回路が含まれており、この平滑回路の一部を構成するコイル(Lc)を本発明の適用対象とみなすこともできる。特に同期整流方式のスイッチングレギュレータはそれ自身フライバック電流バイパス制御を行っており、本発明をそのまま適用することができる。
【0141】
図23は本発明の実施例9に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図であり、
図24は従来の同期整流方式スイッチングレギュレータを示す図である。
【0142】
まず図23を参照すると、本図に示す誘導性負荷駆動装置2は、誘導性負荷(コイル)Lcを含む平滑回路31に通電する駆動スイッチング素子SW1と、このスイッチング素子SW1がオフしたときに誘導性負荷Lcにより生成されるフライバック電流を吸収する電流吸収素子(フライホイールダイオードD)と、この電流吸収素子(D)に並列接続され該電流吸収素子(D)に流れる上記のフライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、平滑回路31の出力電圧Voutを監視し所定の出力電圧になるように駆動スイッチング素子SW1およびバイパススイッチング素子SW2の各々に対してPWM制御を行うスイッチング素子制御部CNTとによりスイッチングレギュレータ(好ましくは同期整流方式)を構成する誘導性負荷駆動装置である。
【0143】
ここにおいて、上述の監視した出力電圧Voutに基づいて上記のPWM制御におけるオン−デューティを検出するオン−デューティ検出手段26を設ける。かかる構成のもとでスイッチング素子制御部CNTは、
(i)オン−デューティ検出手段26により検出されたオン−デューティが、所定の規定値よりも大であるときに、上記のPWM制御を実行する(バイパス・オンモードM0)。
【0144】
(ii)一方オン−デューティ検出手段26により検出されたオン−デューティが、上記所定の規定値よりも小であるときに、上記のPWM制御を停止する(バイパス・オフモードM1)。
【0145】
このように例えば同期整流方式のスイッチングレギュレータにおいて、駆動スイッチング素子SW1のオン−デューティを検出するオン−デューティ検出手段26を設け、そのオン−デューティが規定値以上になるときに、フライバック電流バイパス制御を行うようにする。
【0146】
図24は、制御部21を含む通常の同期整流方式スイッチングレギュレータの構成例を示している。負荷への出力電圧Voutが低下すると、エラーアンプ22の出力電圧が上昇する。そうすると、発振器(OSC)24を他方の入力に持つPWMコンパレータ23の出力では、L(Low)の期間が長くなり、スイッチング素子SW1(PchのMOSトランジスタ)のオン時間が長くなる。一方、上記出力電圧Voutが上昇すると逆に、素子SW1のオン時間が短くなる。このような制御により、出力電圧Voutが所望の一定値に維持されるよう制御される。
【0147】
素子SW2は素子SW1と逆位相で動作し、このSW1のオフ時にダイオードDに流れる電流をバイパスして、ダイオードの電圧降下による効率低下を改善する。このときSW1とSW2の双方が同時にオンしないように、デッドタイム制御部25によりデッドタイム(DT)の制御を行う。
【0148】
図23では、図24にオン−デューティ検出用のコンパレータを、上記のオン−デューティ検出手段26として、設け、エラーアンプ22の出力電圧が規定値まで低下したとき(すなわちオン−デューティが規定値以下になったとき)、素子SW2をオフに固定し、フライバック電流バイパス制御を停止する。
【0149】
なお、図23および図24は、降圧制御スイッチングレギュレータに適用した場合を例にとって示すが、これに限らず昇圧制御、極性変転制御などの形式のスイッチングレギュレータにも適用できる。また、SW1にはPchのMOSトランジスタを、SW2にはNchのMOSトランジスタを使用しているが、これら以外の他のスイッチング素子を使用することもできる。
【0150】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように本発明によれば、特にデッドタイムの形成を行うフライバック電流バイパス制御形の誘導性負荷駆動装置において、駆動スイッチング素子とバイパススイッチング素子の双方が同時にオンして大きな貫通電流が流れる確率を減少させ、当該装置の破壊の可能性を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく誘導性負荷駆動方法を表すフローチャートである。
【図2】(a)および(b)は、Hブリッジ構成の誘導性負荷駆動装置を例にとってデッドタイムを説明する図である。
【図3】図2において一般的なPWMのもとでの動作を表す図である。
【図4】図2においてフライバック電流バイパス制御を伴うPWMのもとでの動作を表す図である。
【図5】図4における円A内の拡大波形図である。
【図6】本発明の実施例1に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図7】図6の基本構成の一具体例を示す図である。
【図8】図6および図7に示すスイッチング素子制御部の動作を表すフローチャートである。
【図9】モータを負荷とする場合の実施例1の基本構成を示す図である。
【図10】図9の基本構成の一具体例を示す図である。
【図11】図9および図10に示すスイッチング素子制御部の動作を表すフローチャートである。
【図12】本発明の実施例2に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図13】図12の基本構成の一具体例を示す図である。
【図14】実施例3におけるスイッチング素子制御部の動作を表すフローチャートである。
【図15】本発明の実施例4に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図16】図15の基本構成の一具体例を示す図である。
【図17】本発明の実施例5に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図18】本発明の実施例6に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図19】本発明の実施例7に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図20】実施例7におけるスイッチング素子制御部の動作を表すフローチャートである。
【図21】本発明の実施例8に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図22】図21における昇圧回路の具体例を示す図である。
【図23】本発明の実施例9に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図24】従来の同期整流方式スイッチングレギュレータを示す図である。
【図25】一般的な誘導性負荷駆動装置の一例を示す図である。
【図26】一般的なバイパス制御形の誘導性負荷駆動装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…誘導性負荷駆動装置(一般形)
2…誘導性負荷駆動装置(フライバック電流バイパス形)
3…決定機能
4…判定機能
5…オン時間計測/判定手段
6…ゲート
7…プリドライバ
8…ANDゲート(通過/遮断手段)
9…プリドライバ
11…オン−デューティ計測/判定手段
12…負荷電流検出手段
14…負荷電流検出/判定手段
15…電流検出アンプ
16…比較器
17…昇圧回路
26…オン−デューティ検出手段
31…平滑回路
Ls…誘導性負荷(ソレノイド)
Lm…誘導性負荷(モータ)
Lc…コイル
SW1…駆動スイッチング素子
SW2…バイパススイッチング素子
D…電流吸収素子(フライホイールダイオード)
d…電流吸収素子(ボディーダイオード)
CNT…スイッチング素子制御部
M0…バイパス・オンモード
M1…バイパス・オフモード
DT…デッドタイム
CMD…駆動指令
Ss…フライバック電流バイパス制御切替信号
【発明の属する技術分野】
本発明は、コイルに代表される誘導性負荷を駆動するための誘導性負荷駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コイルに代表される誘導性負荷としては、ソレノイドやモータが一般的である。さらには、スイッチングレギュレータの平滑回路の一部となるコイルなどもある。
【0003】
これらの誘導性負荷を駆動する誘導性負荷駆動装置(以下、単に駆動装置とも称する)は、該誘導性負荷に通電すべき駆動電流をオン・オフするための駆動スイッチング素子を少なくとも備える。
【0004】
さらに、該駆動スイッチング素子がオンからオフに切り換わるときに該誘導性負荷の両端に発生する逆起電力に起因して流れるフライバック電流を吸収するための電流吸収素子も備える。この電流吸収素子は一般にフライホイールダイオードとして周知である。
【0005】
さらにまた、上記電流吸収素子に上記フライバック電流が流れるときに生ずる発熱を低減するために、上記駆動スイッチング素子と逆位相でオン・オフするバイパススイッチング素子も、該電流吸収素子と並列に、設けられる。これにより、いわゆるフライバック電流バイパス制御が実現され、既に広く利用されている。以下、図面を参照しながら説明する。
【0006】
図25は一般的な誘導性負荷駆動装置の一例を示す図である。
【0007】
本図において、参照番号1は、上記の誘導性負荷Lsの1つであるソレノイドを駆動するための誘導性負荷駆動装置を表す。
【0008】
この駆動装置1は、ソレノイドLsに通電すべき駆動電流Iをオン・オフするための駆動スイッチング素子SW1と、そのオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNT(control)と、素子SW1がオンからオフに切り替わる際に生ずる上記のフライバック電流iを吸収する電流吸収素子(フライホイールダイオードD)とから構成される。このような構成では、そのフライホイールダイオードDの順方向電圧Vfと、フライバック電流iとの積に基づく電力による上述の発熱が問題となることから、該電流iをバイパスさせる上述のフライバック電流バイパス制御が採用されるようになった。
【0009】
図26は一般的なバイパス制御形の誘導性負荷駆動装置の一例を示す図である。すなわち、フライバック電流バイパス制御形の誘導性負荷駆動装置2である。
【0010】
本図の構成は、図25の構成をベースにしたものである。なお、全図を通じて同様の構成要素には同一の参照番号または記号を付して示す。
【0011】
したがって図26において新たに示されるのは、バイパススイッチング素子SW2であり、上記の素子SW1と共に、上記のスイッチング素子制御部CNTによりオン・オフ制御される。なお本図では、図25のダイオードDに代えて、素子SW2をなすパワーMOSトランジスタのボディーダイオードdが用いられている。これら素子SW1とSW2は、制御部CNTによって相互に逆位相で、すなわち相補的に、駆動される。
【0012】
図26の駆動装置2によれば、フライバック電流iがダイオードdを流れようとするとき、そのとき同時にオンとなった素子SW2にその電流iがバイパスされ、上述したダイオードdにおける発熱(Vf×i)は抑制される。
【0013】
ところがこの駆動装置2では上記の発熱を抑制するという効果があるものの、一方で上記素子SW1がオン→オフへ、同時に他方で、上記素子SW2がオフ→オンへ切り替わる過渡期に、両素子SW1およびSW2が共にオン状態となる期間が一瞬生じる。しかし一瞬といえども、そのとききわめて大きな貫通電流が流れてしまうため、最悪駆動装置2を破壊するおそれがある。
【0014】
そこで通常は、上述した過渡期に素子SW1およびSW2の双方が同時にはオンとならない期間を、制御部CNTにより、設けている。これがいわゆるデッドタイムである(後に詳述)。
【0015】
なお本発明に関連する公知技術としては、下記の特許文献1〜4がある。しかしいずれの公知技術も、後述する説明から明らかになるとおり、「フライバック電流吸収制御を規制する」という考え方に基づく本発明とは異なる。ちなみに、特許文献1は、Hブリッジ駆動回路において、フライバック電圧を吸収するもの、特許文献2は、上流側トランジスタのオフ時に下流側トランジスタをオンさせてフライバック電圧を吸収するもの、特許文献3は、逆起電力を吸収するもの、特許文献4は、一方の駆動素子がオフのときには他方の駆動素子をオンさせてサージ電圧を吸収するものである。
【0016】
【特許文献1】
特開平7−163184号公報
【特許文献2】
特開平8−22336号公報
【特許文献3】
特開平6−30582号公報
【特許文献4】
特開平8−37454号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上記デッドタイムについて見てみると、このデッドタイムを形成する、制御部CNTによるタイミング制御は微妙であり、万一その制御にエラーがあると上述したきわめて大きい貫通電流が流れてしまう、という問題がある。
【0018】
さらに制御部CNTがPWM(Pulse Width Modulation)制御を行うような場合、そのPWM周波数が高くなると、あるいはそのPWM制御のオン−デューティが小さくなると、上記の微妙なタイミング制御はさらに困難となる。そうすると、上述したきわめて大きい貫通電流が流れてしまうという問題は一層顕著になる。
【0019】
したがって本発明は、上記問題点に鑑み、スイッチング素子SW1およびSW2双方が同時にオンとなる制御を極力少なくするようにすることができる誘導性負荷駆動方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明に基づく誘導性負荷駆動方法を表すフローチャートである。
【0021】
まず、本発明に基づく誘導性負荷駆動装置の駆動方法は、例えば図26を参照すると、誘導性負荷Lsを駆動する駆動スイッチング素子SW1と、この駆動スイッチング素子SW1がオフしたときに誘導性負荷Lsにより生成されるフライバック電流iを吸収する電流吸収素子dと、この電流吸収素子dと並列接続され電流吸収素子dに流れるフライバック電流iをバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、を備える誘導性負荷駆動装置2の駆動方法である。ここにおいて、本発明の特徴は、2つの動作モード(M0およびM1)を有することにある。
【0022】
動作モードM0は、駆動スイッチング素子SW1により誘導性負荷Lsを駆動する通電オン時間が、所定のオン時間よりも大であるときに、バイパススイッチング素子SW2を能動状態にするバイパス・オンモードである。また
動作モードM1は、駆動スイッチング素子SW1により誘導性負荷Lsを駆動する通電オン時間が、上記の所定のオン時間よりも小であるときに、バイパススイッチング素子SW2を非能動状態にするバイパス・オフモードである。
【0023】
そしてこれらのいずれか一方のモードで誘導性負荷Lsを駆動するようにする。
【0024】
この場合、制御部CNTがPWM制御を行う場合は、上記の通電オン時間の上記所定のオン時間に対する大小を、このPWM制御におけるオン・デューティの大小によって決定するようにする。
【0025】
上記の本発明の着眼点は以下のとおりである。
【0026】
上記の本発明の目的で述べたとおり、本発明はスイッチング素子SW1およびSW2双方が同時にオンとなるような制御を極力少なくすることを狙いとしている。
【0027】
そのために本発明は、ダイオードDまたはdにおける発熱を低減させるというフライバック電流バイパス制御本来の効果が真に必要とされる状況下でのみこのバイパス制御を行い、それ以外の状況下ではそのバイパス制御は行わないようにするものである。
【0028】
すなわち、通電オン時間の長いつまり駆動電流が大きい状況下でのみバイパス制御を働かせ、またPWM制御においてはオン−デューティが大つまり駆動電流が大きい状況下でのみバイパス制御を働かせる。このような状況下では、上記の発熱が大きく、バイパス制御が真に必要とされるからである(バイパス・オンモードM0)。
【0029】
一方、通電オン時間が短いときあるいはPWM制御におけるオン−デューティが小さいとき、つまり駆動電流が小さい状況下では、フライバック電流も小さく上記の発熱も少ないからバイパス制御をあえて行うまでもない(バイパス・オフモード)。加えて上記PWM制御が行われるときで、かつ、上記PWM周波数が高いときに、上記のようにオン−デューティが小さいと、既述したデッドタイム形成のためのタイミング制御はかなり困難となり既述の破壊を招く可能性が高まるから、そのようなバイパス制御はしない方が得策である。
【0030】
かくして本発明の誘導性負荷駆動方法によれば、既述した大きな貫通電流を生じさせる可能性を大幅に小さくすることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る誘導性負荷駆動装置の各種実施例を説明するが、その前に、本発明が必要となるきっかけとなった既述のデッドタイムについて詳しく説明する。
【0032】
図2の(a)および(b)は、Hブリッジ構成の誘導性負荷駆動装置を例にとってデッドタイムを説明する図であり、
図3は図2において一般的なPWMのもとでの動作を表すタイミングチャートであり、
図4は図2においてフライバック電流バイパス制御を伴うPWMのもとでの動作を表すタイミングチャートであり、
図5は図4における円A内の拡大波形図であり、上述のデッドタイムは本図中のDTとして示す。
【0033】
まず図2を参照すると、ここでは誘導性負荷の1つとしてモータLmを例示している。そして本図の(a)はモータLmの正転時を示し、(b)はその逆転時を示す。またその正逆転制御のために、誘導性負荷駆動装置2をHブリッジ構成としている。
【0034】
前述のとおり、SW1は駆動スイッチング素子(ここではパワーMOSトランジスタ)、SW2はバイパススイッチング素子(これもパワーMOSトランジスタ)、Iは駆動電流、iはフライバック電流である。なお便宜上、2つのSW1をRL(Reverse Low)とFL(Forward Low)で区別し、2つのSW2をFH(Forward High)とRH(Reverse High)で区別する。以下、図3、図4および図5も参照しながら説明する。
【0035】
DCモータなどの正逆転制御にはHブリッジ構成の駆動回路を用いることが多い。正転動作させる場合(a)には、4つのスイッチング素子のうちFHとFLをオンし、逆転動作させる場合(b)には、RHとRLをオンさせる。
【0036】
また、通電電流値を制御する方法として、例えば、FHオンの状態でFLのオン−ディーティを制御するPWM制御が用いられる(図3および図4)。
【0037】
この場合、FLがオンの期間は図中の実線の経路に駆動電流Iが流れ、モータLmに電流が流れるが、FLがオフの期間は点線の経路でフライバック電流iが、RHのダイオード(スイッチング素子がパワーMOSトランジスタの場合、ボディーダイオードd)を通って流れる。
【0038】
大電流駆動する必要がある大型モータに対してPWM制御をすると、例えば、正転制御の場合(a)、FLがオフの期間に、RHのダイオードdに発生する順方向電圧による発熱が大きくなる。
【0039】
例えば、モータ駆動電流が50AであるモータLmの場合、ダイオードdには、ピークで50Aのフライバック電流iが流れ、ダイオードdの順方電圧Vfを1Vとすると、50A×1V=50Wの電力を消費する。
【0040】
このフライバック電流iによる発熱を低減するため、正転制御の場合(a)は、RHをFLと逆相でオン/オフさせ、FLがオフ時にRHをオンしてダイオードdに流れる電流をバイパスして、発生する電圧降下を小さく発熱を抑える。一方逆転制御の場合(b)には、FHをRLと逆相でオン/オフさせて同様に発熱を抑える。
【0041】
また、このとき、FLとRH(または、RLとFH)双方が同時にオンする期間があると、前述した大きな貫通電流が流れ発熱が大きくなる。このため、その切替わり時に双方ともにオフする期間を設ける必要がある。これが上述のデッドタイムDT(図5)である。以上のとおり、フライバック電流バイパス制御(図4)が行われる。
【0042】
しかし、PWM制御の周波数(PWM周波数)が低い場合には、デッドタイムDTを設ける制御を行うことが容易であるものの、そのPWM周波数が高い場合(例えば数10kHz )やオン−デューティが非常に小さい場合には、そのオン時間が短くなって、例えば数μs程度になると、デッドタイムDTを設けることが困難になる。この結果、上記貫通電流が流れる確率が高まる。
【0043】
そこで、本発明は図1に示すバイパス・オフモードM1を適宜導入するという方法により、その解決を図る。以下、その方法を実施するための本発明に係る誘導性負荷駆動装置の各種実施例について説明する。
【0044】
図6は本発明の実施例1に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図であり、
図7は図6の基本構成の一具体例を示す図であり、
図8は図6および図7に示すスイッチング素子制御部の動作を表すフローチャートである。
【0045】
まず図6を参照すると、本図の誘導性負荷駆動装置2は、前述の場合と同様、誘導性負荷(ソレノイド)Lsを駆動する駆動スイッチング素子SW1と、この駆動スイッチング素子SW1がオフしたときに誘導性負荷Lsにより生成されるフライバック電流(i)を吸収する電流吸収素子(フライホイールダイオードD)と、この電流吸収素子Dと並列接続され該電流吸収素子(D)に流れるフライバック電流(i)をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、これら駆動スイッチング素子SW1およびバイパススイッチング素子SW2の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置である。
【0046】
ここにスイッチング素子制御部CNTは、外部からの誘導性負荷Lsに対する駆動指令CMD(command)を受けて、この駆動指令CMDに従った駆動スイッチング素子SW1のオン時間を決定する決定機能3と、この決定機能3により決定された決定オン時間の、所定のオン時間に対する大小を判定する判定機能4とを有する。さらに、スイッチング素子制御部CNTは、
(i)上記の決定オン時間が上記の所定のオン時間よりも大であるときに、バイパススイッチング素子SW2に対するオン・オフ制御を実行し(図1のバイパス・オンモードM0)、
(ii)上記の決定オン時間が上記の所定のオン時間よりも小であるときに、バイパススイッチング素子SW2に対するオン・オフ制御を停止する(図1のバイパス・オフモードM1)。
【0047】
なお上述した決定機能3および判定機能4はソフトウェアにより実現される。
【0048】
上記の図6を具体的に示したのが図7であり、スイッチング素子SW1およびSW2としては、ボディーダイオードdを含むパワーMOSトランジスタを用いて構成している。
【0049】
図8にこれらスイッチング素子SW1およびSW2をオン・オフ制御するスイッチング素子制御部CNTの動作を示す。図8において、
ステップS11:外部信号などの駆動指令CMDにより、駆動スイッチング素子SW1のオン時間を決定する。上記の決定オン時間である。
【0050】
ステップS12:SW1の決定オン時間が規定値(上記の所定のオン時間)より大か小か判定する。
【0051】
ステップS13:大なら、バイパススイッチング素子SW2のフライバック電流バイパス制御を行う(モードM0)。
【0052】
ステップS14:小なら、SW2のフライバック電流バイパス制御はしない(モードM1)。
【0053】
なお上記の外部信号とは、例えば車両に搭載されるソレノイドLsを、あるセンサの出力に応じて、強く駆動するか、弱く駆動するか、あるいは駆動しないような場合における、そのセンサの出力のことである。
【0054】
図6〜図8による実施例1は、誘導性負荷としてソレノイドLsを用いた場合を例にとっているが、その誘導性負荷として図2と同様のモータLmを用いることもできる。
【0055】
図9はモータを負荷とする場合の実施例1の基本構成を示す図であり、
図10は図9の基本構成の一具体例を示す図であり、
図11は図9および図10に示すスイッチング素子制御部の動作を表すフローチャートである。なおここでは単相モータの例で示すが、三相モータにも当然本発明を適用することができる(以下、同様)。
【0056】
まず図9を参照すると、図2の原理構成相当のHブリッジ構成が示されている。D1とD2は共にフライホイールダイオードである。図9においても、図6と同様のスイッチング素子制御部CNTが示されている。さらに具体的な構成を図10に示す。
【0057】
図10の構成は制御部CNTを除いて図2と全く同じであり、動作原理は前述の図3および図4に表すとおりである。ただしその制御部CNTは本発明に基づく動作を行う。これを図11に示す。
【0058】
図11において、
ステップS21:駆動指令CMDが、モータLmに対するForward(正転)かReverse(逆転)か判断する。
【0059】
ステップS22:Forwardならば、外部信号などに基づく駆動指令CMDにより、駆動スイッチング素子SW1のうちFLのオン時間を決定する。決定オン時間である。
【0060】
ステップS23:そのFLの決定オン時間が規定値(上記の所定のオン時間)より大か小か判定する。
【0061】
ステップS24:大なら、SW2のうちRHのフライバック電流バイパス制御を行う(モードM0)。
【0062】
ステップS25:小ならばSW2のうちRHのフライバック電流バイパス制御はしない(モードM1)。
【0063】
ステップS22′:上記ステップS21にて、Reverseと判断されると、外部信号などによりSW1のうちRLのオン時間を決定する(上記の決定オン時間)。
【0064】
ステップS23′:そのRLの決定オン時間が上記規定値よりも大か小か判定する。
【0065】
ステップS24′:大ならSW2のうちFHのフライバック電流バイパス制御を行う(モードM0)。
【0066】
ステップS25′:小ならば、SW2のうちFHのフライバック電流バイパス制御はしない(モードM1)。
【0067】
次に本発明に係る実施例2を説明する。
【0068】
図12は本発明の実施例2に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図であり、
図13は図12の基本構成の一具体例を示す図である。
【0069】
まず図12を参照すると、本図の誘導性負荷駆動装置2は、前述の場合と同様、誘導性負荷Lsを駆動する駆動スイッチング素子SW1と、フライバック電流(i)を吸収する電流吸収素子(フライホイールダイオードD)と、そのフライバック電流(i)をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、これら駆動スイッチング素子SW1およびバイパススイッチング素子SW2の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置である。
【0070】
ここにスイッチング素子制御部CNTは、外部からの誘導性負荷に対する駆動指令CMDを受けて、この駆動指令CMDに従った駆動スイッチング素子SW1のオン時間を決定する前述の決定機能3を有する。さらに、オン時間計測/判定手段5をも具備する。
【0071】
このオン時間計測/判定手段5は、
(i)上記の決定機能3により決定された決定オン時間に従って駆動スイッチング素子SW1に印加される駆動制御信号が、所定のオン時間よりも大であると判定したときに、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を、ゲート6を開いて通過させる(バイパス・オンモードM0)。
【0072】
(ii)上記の決定機能3により決定された上記の決定オン時間に従って駆動スイッチング素子SW1に印加される上記の駆動制御信号が、上記の所定のオン時間よりも小であると判定したときには、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を、ゲート6を閉じて遮断する(バイパス・オフモードM1)。
【0073】
さらに具体的に示す図13を参照すると、オン時間計測/判定手段5は、プリドライバ7への駆動制御信号を入力として当該計測ならびに判定を行い、ゲート6(図12)の開閉を行うが、このゲート6は、図13において、スイッチング素子制御部CNTからバイパススイッチング素子SW2のプリドライバ9に向う駆動制御信号の通過または遮断を行う通過/遮断手段例えばANDゲート8として示す。
【0074】
本実施例2は、前述の実施例1におけるソフトウェアによる判定機能4を、ハードウェアによる判定手段(5,8)に置き換えたものと考えることができる。これにより、実施例2では、駆動装置2を含むシステムの制御を司るCPU(図示せず)の処理負荷を軽くすることができる。
【0075】
次に本発明に係る実施例3について説明する。
【0076】
上述の実施例1および実施例2は、駆動スイッチング素子SW1に与える駆動制御信号が、いわゆるパルス幅の長短で制御される場合を前提にしているが、本実施例3はその駆動制御信号がPWM制御される場合を前提とするものである。
【0077】
したがって実施例3の基本構成は、図6と全く同じである。ただし、スイッチング素子制御部CNT内の決定機能3と判定機能4の内容が、実施例1とは異なる。
【0078】
本実施例3の誘導性負荷駆動装置2は、図2の場合と同様、誘導性負荷を駆動する駆動スイッチング素子SW1と、フライバック電流を吸収する電流吸収素子(D,d)と、そのフライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、これらのスイッチング素子の各々に対するPWM制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置である。
【0079】
このとき実施例3のスイッチング素子制御部CNTは、外部からの誘導性負荷に対する駆動指令CMDを受けて、この駆動指令CMDに従った駆動スイッチング素子SW1のオン−デューティを決定する決定機能3と、この決定機能3により決定された決定オン−デューティの、所定のオン−デューティに対する大小を判定する判定機能4とを有する。ここに、スイッチング素子制御部CNTは、
(i)上記の決定オン−デューティが上記の所定のオン−デューティよりも大であるときに、バイパススイッチング素子SW2に対するオン・オフ制御を実行し(図1のバイパス・オンモードM0)、
(ii)上記の決定オン−デューティが上記所定のオン−デューティよりも小であるときに、バイパススイッチング素子SW2に対するオン・オフ制御を停止する(図1のバイパス・オフモードM1)。
【0080】
図14は実施例3におけるスイッチング素子制御部CNTの動作を表すフローチャートである。
【0081】
ステップS31:外部信号などの駆動指令CMDにより、駆動スイッチング素子SW1のオン−デューティを決定する。上記の決定オン−デューティである。
【0082】
ステップS32:SW1の決定オン−デューティが規定値(上記の所定のオン−デューティ)より大か小か判定する。
【0083】
ステップS33:大なら、バイパススイッチング素子SW2のフライバック電流バイパス制御を行う(モードM0)。
【0084】
ステップS34:小なら、SW2のフライバック電流バイパス制御はしない(モードM1)。
【0085】
次に本発明に係る実施例4を説明する。
【0086】
図15は本発明の実施例4に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図であり、
図16は図15の基本構成の一具体例を示す図である。
【0087】
まず図15を参照すると、本図の誘導性負荷駆動装置2は、前述と同様、誘導性負荷Lsを駆動する駆動スイッチング素子SW1と、フライバック電流(i)を吸収する電流吸収素子(フライホイールダイオードD)と、そのフライバック電流(i)をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、これらスイッチング素子の各々に対するPWM制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置である。
【0088】
ここにスイッチング素子制御部CNTは、外部からの誘導性負荷に対する駆動指令CMDを受けて、この駆動指令CMDに従った駆動スイッチング素子SW1のオン−デューティを決定する決定機能3を有する。さらに、オン−デューティ計測/判定手段11をも具備する。
【0089】
このオン−デューティ計測/判定手段11は、
(i)上記の決定機能3により決定された決定オン−デューティに従って駆動スイッチング素子SW1に印加されるPWM駆動制御信号が、所定のオン−デューティよりも大であると判定したときに、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからのPWM駆動制御信号をゲート6を開いて通過させる(バイパス・オンモードM0)。
【0090】
(ii)一方上記の決定機能3により決定された決定オン−デューティに従って駆動スイッチング素子SW1に印加されるPWM駆動制御信号が、所定のオン−デューティよりも小であると判定したときには、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからのPWM駆動制御信号を、ゲート6を閉じて遮断する(バイパス・オフモードM1)。
【0091】
さらに具体的に示す図16を参照すると、オン−デューティ計測/判定手段11は、プリドライバ7へのPWM駆動制御信号を入力として当該計測ならびに判定を行い、ゲート6(図12)の開閉を行うが、このゲート6は、図16において、スイッチング素子制御部CNTからバイパススイッチング素子SW2のプリドライバ9に向うPWM駆動制御信号の通過または遮断を行うANDゲート8として示す。
【0092】
さらにまた、そのオン−デューティ計測/判定手段11は、駆動スイッチング素子SW1のプリドライバ7に印加されるPWM駆動制御信号を積分する積分回路12と、この積分回路12の出力を所定の規定値と比較する比較器13とからなる。
【0093】
もう少し詳しく図16を説明すると、スイッチング素子SW1のプリドライバ7への信号を積分回路12で平滑してその信号のデューティを電圧に変換する。さらにその電圧を比較器13で規定値と比較し、規定値以下のときはANDゲート8の一方の入力をL(Low)にし、素子SW2を常にオフにする。これによりフライバック電流バイパス制御を停止する。
【0094】
上記電圧が規定値以上になると、ANDゲート8の一方の入力をH(High)にしてフライバック電流バイパス制御をアクティブにする。
【0095】
比較器13は、積分回路12の出力が検出レベル付近になったときに発振してしまうため、ヒリテリシス付きの比較器とするのが望ましい。
【0096】
なお、図15および図16は、電源V側に接続された負荷Lsを駆動する場合の構成を示すが、GND側に接続された負荷を駆動する場合にも本発明は適用できるし、また、図10などに示すHブリッジ構成の負荷駆動装置のように複数の駆動用スイッチング素子がある装置にも当然適用できる。
【0097】
次に本発明に係る実施例5を説明する。
【0098】
図17は本発明の実施例5に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【0099】
図17を参照すると、本図の誘導性負荷駆動装置は、前述と同様、駆動スイッチング素子SW1と、フライバック電流を吸収する電流吸収素子(フライホイールダイオードD)と、そのフライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、これらスイッチング素子の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置である。
【0100】
ここにスイッチング素子制御部CNTは、外部からの誘導性負荷に対する駆動指令CMDを受けて、この駆動指令CMDに従った駆動スイッチング素子SW1のオン時間またはオン−デューティを決定する決定機能3と、この決定機能3により決定された決定オン時間またはオン−デューティの、所定のオン時間またはオン−デューティに対する大小を判定する判定機能4を有する。さらに誘導性負荷の負荷電流Isを検出する負荷電流検出手段13をも備える。ここにスイッチング素子制御部CNTは、
(i)上記の検出された負荷電流が、所定の電流値よりも大であると判定したときに、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を印加し(バイパス・オンモードM0)、
(ii)上記の検出された負荷電流が、上記の所定の電流値よりも小であると判定したときには、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を印加しない(バイパス・オフモードM1)。
【0101】
上記実施例5を変形したのが実施例6である。
【0102】
図18は本発明の実施例6に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【0103】
図18を参照すると、本図の誘導性負荷駆動装置2は、駆動スイッチング素子SW1と、電流吸収素子(ボディーダイオードd)と、バイパススイッチング素子SW2と、これらスイッチング素子の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置である。
【0104】
ここにスイッチング素子制御部CNTは、外部からの駆動指令CMDを受けて、駆動スイッチング素子SW1のオン時間またはオン−デューティを決定する決定機能3を有する。さらに、誘導性負荷Lsの負荷電流を抵抗Rを介して検出しその負荷電流の大小判定を行う負荷電流検出/判定手段14をも具備する。
【0105】
負荷電流検出/判定手段14は、
(i)上記の検出された負荷電流が、所定の電流値よりも大であると判定したときに、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を通過させる。
【0106】
(ii)一方上記の検出された負荷電流が、上記所定の電流値よりも小であると判定したときに、バイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を遮断する。
【0107】
さらに具体的には、負荷電流検出/判定手段14は、負荷電流Isをモニターし、その電流値を抵抗Rを介して電圧値に変換する電流検出アンプ15と、この電流検出アンプ15の出力を所定の規定値と比較する比較器16とからなる。
【0108】
もう少し詳しく図18を説明すると、負荷Lsに流れる電流を抵抗Rでモニタし、その抵抗Rの両端電圧を電流検出アンプ15で増幅する。その増幅した電圧を比較器16において上記の規定値と比較する。その規定値以下のときはANDゲート8の一方の入力をL(Low)にし、素子SW2を常にオフにする。これにより、フライバック電流バイパス制御を停止する。
【0109】
上記の増幅した電圧が規定値以上になると、ANDゲート8の一方の入力をH(High)にし、フライバック電流バイパス制御をアクティブにする。
【0110】
比較器16は、電流検出アンプ15の出力が検出レベル付近になったときに発振してしまうため、ヒリテリシス付きの比較器とするのが望ましい。
【0111】
なお、図17および図18は、電源V側に接続された負荷Lsを駆動する場合の構成を示すが、前述したように、GND側に接続された負荷を駆動する場合やHブリッジ構成の負荷駆動装置のように複数の駆動スイッチング素子がある装置にも、本発明を適用することができる。
【0112】
次に本発明に係る実施例7を説明する。
【0113】
本実施例7および後述の実施例8に係る技術思想は、本発明において提案する他の全ての実施例に適用できるものである。これら他の全ての実施例において電源V側のスイッチング素子としてNchのパワーMOSトランジスタを使用する場合、このMOSトランジスタのゲート電圧をその電源電圧より高くする必要がある。このために昇圧回路が併用される。さらに詳しくは後述する。
【0114】
図19は、本発明の実施例7に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【0115】
本図に示す誘導性負荷駆動装置2は、駆動スイッチング素子SW1と、フライバック電流を吸収する電流吸収素子(d)と、そのフライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、このスイッチング素子SW2をなすMOSトランジスタのゲート電圧を引き上げるプリドライバ9と、このプリドライバの電源電圧を昇圧する昇圧回路17と、上記スイッチング素子の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置である。
【0116】
ここにスイッチング素子制御部CNTは、外部からの誘導性負荷に対する駆動指令CMDを受けて、この駆動指令CMDに従った駆動スイッチング素子SW1のオン時間またはオン−デューティを決定する決定機能3と、この決定機能3により決定された決定オン時間またはオン−デューティの、所定のオン時間またはオン−デューティに対する大小を判定する判定機能4とを有する。さらにスイッチング素子制御部CNTは、
(i)上記所定のオン時間またはオン−デューティが、所定の規定値よりも大であると判定したとき、昇圧回路17の電流能力を通常より増大させてバイパススイッチング素子SW2に対するオン・オフ制御を実行する。
【0117】
(ii)一方上記所定のオン時間またはオン−デューティが、上記所定の規定値よりも小であると判定したときは、昇圧回路17の電流能力を通常に戻してバイパススイッチング素子SW2に対するオン・オフ制御を停止する。
【0118】
このように昇圧回路17を導入した理由を、後述の図21を参照しながら以下に説明する。
【0119】
本発明において、電源側のスイッチング素子SW2(HサイドSW)に、NchのパワーMOSトランジスタを使用する場合、このMOSトランジスタのゲート電圧を回路の電源電圧V(すなわちMOSトランジスタのドレイン電圧Vd)より高い電圧にする必要がある。このため、パワーMOSプリドライバ9の電源は、DC/DCコンバータやチャージポンプなどの昇圧手段を設けて昇圧する必要がある。これが昇圧回路17である。
【0120】
ところで、NchのパワーMOSトランジスタで構成した上記HサイドSWを駆動する場合、このMOSトランジスタがオフからオンに切り替わるときのみこれにドライブ電流が流れ、一方そのHサイドSWがオフしたままであると、そこにはドライブ電流はほとんど流れない。
【0121】
このことから、既述のフライバック電流バイパス制御を停止した場合には、昇圧回路17の電流能力を小さくしてもよい。しかし、そのフライバック電流バイパス制御を行う場合には、上記HサイドSWを高速でオン/オフする必要があることから、昇圧回路17の電流能力を上げる必要がある。
【0122】
そこで、本実施例7および8では、電源側のスイッチング素子SW(HサイドSW)にNchのMOSトランジスタを使用した誘導性負荷駆動装置に対し、前述のように、フライバック電流バイパス制御切替信号Ssにより昇圧回路17の電流能力を切り替える。例えば、該回路17の発振周波数を切り替え可能とし、フライバック電流バイパス制御を行う場合には、その発振周波数を高くして昇圧回路17の電流能力を増大させるようにする。以下に動作例を示す。
【0123】
図20は実施例7におけるスイッチング素子制御部CNTの動作を表すフローチャートである。
【0124】
ステップS41:外部信号など(CMD)により、駆動スイッチング素子SW1のオン時間を決定する(決定オン時間)。なお、オン時間に代えてオン−デューティとしてもよい(以下、同様)。
【0125】
ステップS42:SW1の決定オン時間が規定値よりも大か小か判定する。
【0126】
ステップS43:大なら、バイパススイッチング素子SW2のフライバック電流バイパス制御を行う(モードM0)。このとき、昇圧回路17の周波数を高周波側に切り替える。
【0127】
ステップS44:小ならば、SW2のフライバック電流バイパス制御はしない(モードM1)。このとき昇圧回路17の周波数を低周波側に切り替える。
【0128】
上記実施例7を変形したのが実施例8である。
【0129】
図21は本発明の実施例8に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【0130】
図21を参照すると、この駆動装置2は、駆動スイッチング素子SW1と、電流吸収素子(D)と、バイパススイッチング素子SW2と、このスイッチング素子SW2をなすMOSトランジスタ(Nch)のゲート電圧Vgを引き上げるプリドライバ9と、このプリドライバ9の電源電圧を昇圧する昇圧回路17と、上記のスイッチング素子の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部CNTと、を備える誘導性負荷駆動装置であって、スイッチング素子制御部CNTは、外部からの誘導性負荷に対する駆動指令CMDを受けて、駆動スイッチング素子SW1のオン時間またはオン−デューティを決定する決定機能3を有する。そしてさらに、オン時間計測/判定手段5をも具備する。
【0131】
このオン時間計測/判定手段5は、
(i)上記の決定機能3により決定された決定オン時間(オン−デューティを含む)に従って、駆動スイッチング素子SW1に印加される駆動制御信号が、所定のオン時間よりも大であると判定したとき、昇圧回路17の電流能力を通常より増大させると共にバイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を通過させる。
【0132】
(ii)上記の決定機能3により決定された決定オン時間(オン−デューティを含む)に従って駆動スイッチング素子SW1に印加される駆動制御信号が、上記所定のオン時間よりも小であると判定したとき、昇圧回路17の電流能力を通常に戻すと共にバイパススイッチング素子SW2に対するスイッチング素子制御部CNTからの駆動制御信号を遮断する。
【0133】
ここに上記の昇圧回路17はDC/DCコンバータでもよいし、チャージポンプでもよい。
【0134】
図22はそのチャージポンプで構成した昇圧回路17を示す。
【0135】
本図において、図21に示す切替信号Ssは本図左端のスイッチSW3に印加され、また本図右端のPは図21のプリドライバ9への電源となる。
【0136】
このチャージポンプ(17)は原理的に発振回路を構成しており、その動作(発振)周波数はコンデンサC1およびC2の容量値で決まる。この場合、切替信号Ssが出力されていないとき(バイパス・オフモードのとき)、スイッチSW3はオンとなっており、上記容量値はC1+C2となって動作(発振)周波数は通常の周波数となっている。
【0137】
一方切替信号Ssが出力されたとき(バイパス・オンモードのとき)、スイッチングS3はオフとなり、上記容量値はC1となって上記動作(発振)周波数は高くなる。したがって電源Pの電圧は高くなる。
【0138】
かくのごとく昇圧回路17はチャージポンプからなり、前述の決定オン時間に従って駆動スイッチング素子SW1に印加される駆動制御信号が、前述の所定のオン時間よりも大であると判定したとき、このチャージポンプの動作周波数を増大させる。
【0139】
本発明に基づく最後の実施例は実施例9である。これまで述べてきた各実施例はいずれも、その誘導性負荷の対象を本来の負荷であるソレノイドLsやモータLmとしてきた。
【0140】
ところがそのような誘導性負荷として本来の負荷を対象としない場合にも本発明を適用することができる。例えばスイッチングレギュレータである。このスイッチングレギュレータの中には平滑回路が含まれており、この平滑回路の一部を構成するコイル(Lc)を本発明の適用対象とみなすこともできる。特に同期整流方式のスイッチングレギュレータはそれ自身フライバック電流バイパス制御を行っており、本発明をそのまま適用することができる。
【0141】
図23は本発明の実施例9に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図であり、
図24は従来の同期整流方式スイッチングレギュレータを示す図である。
【0142】
まず図23を参照すると、本図に示す誘導性負荷駆動装置2は、誘導性負荷(コイル)Lcを含む平滑回路31に通電する駆動スイッチング素子SW1と、このスイッチング素子SW1がオフしたときに誘導性負荷Lcにより生成されるフライバック電流を吸収する電流吸収素子(フライホイールダイオードD)と、この電流吸収素子(D)に並列接続され該電流吸収素子(D)に流れる上記のフライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子SW2と、平滑回路31の出力電圧Voutを監視し所定の出力電圧になるように駆動スイッチング素子SW1およびバイパススイッチング素子SW2の各々に対してPWM制御を行うスイッチング素子制御部CNTとによりスイッチングレギュレータ(好ましくは同期整流方式)を構成する誘導性負荷駆動装置である。
【0143】
ここにおいて、上述の監視した出力電圧Voutに基づいて上記のPWM制御におけるオン−デューティを検出するオン−デューティ検出手段26を設ける。かかる構成のもとでスイッチング素子制御部CNTは、
(i)オン−デューティ検出手段26により検出されたオン−デューティが、所定の規定値よりも大であるときに、上記のPWM制御を実行する(バイパス・オンモードM0)。
【0144】
(ii)一方オン−デューティ検出手段26により検出されたオン−デューティが、上記所定の規定値よりも小であるときに、上記のPWM制御を停止する(バイパス・オフモードM1)。
【0145】
このように例えば同期整流方式のスイッチングレギュレータにおいて、駆動スイッチング素子SW1のオン−デューティを検出するオン−デューティ検出手段26を設け、そのオン−デューティが規定値以上になるときに、フライバック電流バイパス制御を行うようにする。
【0146】
図24は、制御部21を含む通常の同期整流方式スイッチングレギュレータの構成例を示している。負荷への出力電圧Voutが低下すると、エラーアンプ22の出力電圧が上昇する。そうすると、発振器(OSC)24を他方の入力に持つPWMコンパレータ23の出力では、L(Low)の期間が長くなり、スイッチング素子SW1(PchのMOSトランジスタ)のオン時間が長くなる。一方、上記出力電圧Voutが上昇すると逆に、素子SW1のオン時間が短くなる。このような制御により、出力電圧Voutが所望の一定値に維持されるよう制御される。
【0147】
素子SW2は素子SW1と逆位相で動作し、このSW1のオフ時にダイオードDに流れる電流をバイパスして、ダイオードの電圧降下による効率低下を改善する。このときSW1とSW2の双方が同時にオンしないように、デッドタイム制御部25によりデッドタイム(DT)の制御を行う。
【0148】
図23では、図24にオン−デューティ検出用のコンパレータを、上記のオン−デューティ検出手段26として、設け、エラーアンプ22の出力電圧が規定値まで低下したとき(すなわちオン−デューティが規定値以下になったとき)、素子SW2をオフに固定し、フライバック電流バイパス制御を停止する。
【0149】
なお、図23および図24は、降圧制御スイッチングレギュレータに適用した場合を例にとって示すが、これに限らず昇圧制御、極性変転制御などの形式のスイッチングレギュレータにも適用できる。また、SW1にはPchのMOSトランジスタを、SW2にはNchのMOSトランジスタを使用しているが、これら以外の他のスイッチング素子を使用することもできる。
【0150】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように本発明によれば、特にデッドタイムの形成を行うフライバック電流バイパス制御形の誘導性負荷駆動装置において、駆動スイッチング素子とバイパススイッチング素子の双方が同時にオンして大きな貫通電流が流れる確率を減少させ、当該装置の破壊の可能性を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく誘導性負荷駆動方法を表すフローチャートである。
【図2】(a)および(b)は、Hブリッジ構成の誘導性負荷駆動装置を例にとってデッドタイムを説明する図である。
【図3】図2において一般的なPWMのもとでの動作を表す図である。
【図4】図2においてフライバック電流バイパス制御を伴うPWMのもとでの動作を表す図である。
【図5】図4における円A内の拡大波形図である。
【図6】本発明の実施例1に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図7】図6の基本構成の一具体例を示す図である。
【図8】図6および図7に示すスイッチング素子制御部の動作を表すフローチャートである。
【図9】モータを負荷とする場合の実施例1の基本構成を示す図である。
【図10】図9の基本構成の一具体例を示す図である。
【図11】図9および図10に示すスイッチング素子制御部の動作を表すフローチャートである。
【図12】本発明の実施例2に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図13】図12の基本構成の一具体例を示す図である。
【図14】実施例3におけるスイッチング素子制御部の動作を表すフローチャートである。
【図15】本発明の実施例4に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図16】図15の基本構成の一具体例を示す図である。
【図17】本発明の実施例5に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図18】本発明の実施例6に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図19】本発明の実施例7に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図20】実施例7におけるスイッチング素子制御部の動作を表すフローチャートである。
【図21】本発明の実施例8に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図22】図21における昇圧回路の具体例を示す図である。
【図23】本発明の実施例9に係る誘導性負荷駆動装置の基本構成を示す図である。
【図24】従来の同期整流方式スイッチングレギュレータを示す図である。
【図25】一般的な誘導性負荷駆動装置の一例を示す図である。
【図26】一般的なバイパス制御形の誘導性負荷駆動装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…誘導性負荷駆動装置(一般形)
2…誘導性負荷駆動装置(フライバック電流バイパス形)
3…決定機能
4…判定機能
5…オン時間計測/判定手段
6…ゲート
7…プリドライバ
8…ANDゲート(通過/遮断手段)
9…プリドライバ
11…オン−デューティ計測/判定手段
12…負荷電流検出手段
14…負荷電流検出/判定手段
15…電流検出アンプ
16…比較器
17…昇圧回路
26…オン−デューティ検出手段
31…平滑回路
Ls…誘導性負荷(ソレノイド)
Lm…誘導性負荷(モータ)
Lc…コイル
SW1…駆動スイッチング素子
SW2…バイパススイッチング素子
D…電流吸収素子(フライホイールダイオード)
d…電流吸収素子(ボディーダイオード)
CNT…スイッチング素子制御部
M0…バイパス・オンモード
M1…バイパス・オフモード
DT…デッドタイム
CMD…駆動指令
Ss…フライバック電流バイパス制御切替信号
Claims (16)
- 誘導性負荷を駆動する駆動スイッチング素子と、該駆動スイッチング素子がオフしたときに前記誘導性負荷により生成されるフライバック電流を吸収する電流吸収素子と、該電流吸収素子と並列接続され前記電流吸収素子に流れる前記フライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子と、を備える誘導性負荷駆動装置の駆動方法において、
前記駆動スイッチング素子により前記誘導性負荷を駆動する通電オン時間が、所定のオン時間よりも大であるときに、前記バイパススイッチング素子を能動状態にするバイパス・オンモード、および
前記駆動スイッチング素子により前記誘導性負荷を駆動する前記通電オン時間が、前記所定のオン時間よりも小であるときに、前記バイパススイッチング素子を非能動状態にするバイパス・オフモード、のいずれか一方のモードで前記誘導性負荷を駆動することを特徴とする誘導性負荷駆動方法。 - PWM制御が行われるとき、前記通電オン時間の前記所定のオン時間に対する大小を、該PWM制御におけるオン−デューティの大小によって決定することを特徴とする請求項1に記載の誘導性負荷駆動方法。
- 誘導性負荷を駆動する駆動スイッチング素子と、
前記駆動スイッチング素子がオフしたときに前記誘導性負荷により生成されるフライバック電流を吸収する電流吸収素子と、
前記電流吸収素子と並列接続され前記電流吸収素子に流れる前記フライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子と、
前記駆動スイッチング素子および前記バイパススイッチング素子の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部と、を備える誘導性負荷駆動装置において、
前記スイッチング素子制御部は、外部からの前記誘導性負荷に対する駆動指令を受けて、該駆動指令に従った前記駆動スイッチング素子のオン時間を決定する決定機能と、該決定機能により決定された決定オン時間の、所定のオン時間に対する大小を判定する判定機能とを有し、ここに、該スイッチング素子制御部は、
(i)前記決定オン時間が前記所定のオン時間よりも大であるときに、前記バイパススイッチング素子に対するオン・オフ制御を実行し、
(ii)前記決定オン時間が前記所定のオン時間よりも小であるときに、前記バイパススイッチング素子に対するオン・オフ制御を停止することを特徴とする誘導性負荷駆動装置。 - 誘導性負荷を駆動する駆動スイッチング素子と、
前記駆動スイッチング素子がオフしたときに前記誘導性負荷により生成されるフライバック電流を吸収する電流吸収素子と、
前記電流吸収素子と並列接続され前記電流吸収素子に流れる前記フライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子と、
前記駆動スイッチング素子および前記バイパススイッチング素子の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部と、を備える誘導性負荷駆動装置において、
前記スイッチング素子制御部は、外部からの前記誘導性負荷に対する駆動指令を受けて、該駆動指令に従った前記駆動スイッチング素子のオン時間を決定する決定機能を有すると共に、オン時間計測/判定手段を具備し、
該オン時間計測/判定手段は、(i)前記決定機能により決定された決定オン時間に従って前記駆動スイッチング素子に印加される駆動制御信号が、所定のオン時間よりも大であると判定したときに、前記バイパススイッチング素子に対する前記スイッチング素子制御部からの駆動制御信号を通過させ、(ii)前記決定機能により決定された前記決定オン時間に従って前記駆動スイッチング素子に印加される駆動制御信号が、前記所定のオン時間よりも小であると判定したときに、前記バイパススイッチング素子に対する前記スイッチング素子制御部からの駆動制御信号を遮断することを特徴とする誘導性負荷駆動装置。 - 前記スイッチング素子制御部からの前記バイパススイッチング素子に対する前記駆動制御信号の通過または遮断を行う通過/遮断手段を有することを特徴とする請求項4に記載の誘導性負荷駆動装置。
- 誘導性負荷を駆動する駆動スイッチング素子と、
前記駆動スイッチング素子がオフしたときに前記誘導性負荷により生成されるフライバック電流を吸収する電流吸収素子と、
前記電流吸収素子と並列接続され前記電流吸収素子に流れる前記フライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子と、
前記駆動スイッチング素子および前記バイパススイッチング素子の各々に対するPWM制御を行うスイッチング素子制御部と、を備える誘導性負荷駆動装置において、
前記スイッチング素子制御部は、外部からの前記誘導性負荷に対する駆動指令を受けて、該駆動指令に従った前記駆動スイッチング素子のオン−デューティを決定する決定機能と、該決定機能により決定された決定オン−デューティの、所定のオン−デューティに対する大小を判定する判定機能とを有し、ここに、該スイッチング素子制御部は、
(i)前記決定オン−デューティが前記所定のオン−デューティよりも大であるときに、前記バイパススイッチング素子に対するオン・オフ制御を実行し、
(ii)前記決定オン−デューティが前記所定のオン−デューティよりも小であるときに、前記バイパススイッチング素子に対するオン・オフ制御を停止することを特徴とする誘導性負荷駆動装置。 - 誘導性負荷を駆動する駆動スイッチング素子と、
前記駆動スイッチング素子がオフしたときに前記誘導性負荷により生成されるフライバック電流を吸収する電流吸収素子と、
前記電流吸収素子と並列接続され前記電流吸収素子に流れる前記フライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子と、
前記駆動スイッチング素子および前記バイパススイッチング素子の各々に対するPWM制御を行うスイッチング素子制御部と、を備える誘導性負荷駆動装置において、
前記スイッチング素子制御部は、外部からの前記誘導性負荷に対する駆動指令を受けて、該駆動指令に従った前記駆動スイッチング素子のオン−デューティを決定する決定機能を有すると共に、オン−デューティ計測/判定手段を具備し、
該オン−デューティ計測/判定手段は、(i)前記決定機能により決定された決定オン−デューティに従って前記駆動スイッチング素子に印加されるPWM駆動制御信号が、所定のオン−デューティよりも大であると判定したときに、前記バイパススイッチング素子に対する前記スイッチング素子制御部からのPWM駆動制御信号を通過させ、(ii)前記決定機能により決定された決定オン−デューティに従って前記駆動スイッチング素子に印加されるPWM駆動制御信号が、所定のオン−デューティよりも小であると判定したときに、前記バイパススイッチング素子に対する前記スイッチング素子制御部からのPWM駆動制御信号を遮断することを特徴とする誘導性負荷駆動装置。 - 前記スイッチング素子制御部からの前記バイパススイッチング素子に対する前記PWM駆動制御信号の通過または遮断を行う通過/遮断手段を有することを特徴とする請求項7に記載の誘導性負荷駆動装置。
- 前記オン−デューティ計測/判定手段は、前記駆動スイッチング素子に印加されるPWM駆動制御信号を積分する積分回路と、該積分回路の出力を所定の規定値と比較する比較器とからなる請求項7に記載の誘導性負荷駆動装置。
- 誘導性負荷を駆動する駆動スイッチング素子と、
前記駆動スイッチング素子がオフしたときに前記誘導性負荷により生成されるフライバック電流を吸収する電流吸収素子と、
前記電流吸収素子と並列接続され前記電流吸収素子に流れる前記フライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子と、
前記駆動スイッチング素子および前記バイパススイッチング素子の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部と、を備える誘導性負荷駆動装置において、
前記スイッチング素子制御部は、外部からの前記誘導性負荷に対する駆動指令を受けて、該駆動指令に従った前記駆動スイッチング素子のオン時間またはオン−デューティを決定する決定機能と、該決定機能により決定された決定オン時間またはオン−デューティの、所定のオン時間またはオン−デューティに対する大小を判定する判定機能と共に、前記誘導性負荷の負荷電流を検出する負荷電流検出手段を備え、ここに該スイッチング素子制御部は、
(i)前記の検出された負荷電流が、所定の電流値よりも大であると判定したときに、前記バイパススイッチング素子に対する前記スイッチング素子制御部からの駆動制御信号を印加し、(ii)前記の検出された負荷電流が、前記所定の電流値よりも小であると判定したときに、前記バイパススイッチング素子に対する前記スイッチング素子制御部からの駆動制御信号を印加しないことを特徴とする誘導性負荷駆動装置。 - 誘導性負荷を駆動する駆動スイッチング素子と、
前記駆動スイッチング素子がオフしたときに前記誘導性負荷により生成されるフライバック電流を吸収する電流吸収素子と、
前記電流吸収素子と並列接続され前記電流吸収素子に流れる前記フライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子と、
前記駆動スイッチング素子および前記バイパススイッチング素子の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部と、を備える誘導性負荷駆動装置において、
前記スイッチング素子制御部は、外部からの前記誘導性負荷に対する駆動指令を受けて、該駆動指令に従った前記駆動スイッチング素子のオン時間またはオン−デューティを決定する決定機能を有すると共に、前記誘導性負荷の負荷電流を検出する負荷電流検出手段ならびにその負荷電流の検出と大小判定を行う負荷電流検出/判定手段を具備し、
該負荷電流検出/判定手段は、(i)前記の検出された負荷電流が、所定の電流値よりも大であると判定したときに、前記バイパススイッチング素子に対する前記スイッチング素子制御部からの駆動制御信号を通過させ、(ii)前記の検出された負荷電流が、前記所定の電流値よりも小であると判定したときに、前記バイパススイッチング素子に対する前記スイッチング素子制御部からの駆動制御信号を遮断することを特徴とする誘導性負荷駆動装置。 - 前記負荷電流検出/判定手段は、前記負荷電流をモニターし、その電流値を電圧値に変換する電流検出アンプと、該電流検出アンプの出力を所定の規定値と比較する比較器とからなることを特徴とする請求項11に記載の誘導性負荷駆動装置。
- 誘導性負荷を駆動する駆動スイッチング素子と、
前記駆動スイッチング素子がオフしたときに前記誘導性負荷により生成されるフライバック電流を吸収する電流吸収素子と、
前記電流吸収素子と並列接続され前記電流吸収素子に流れる前記フライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子と、
前記バイパススイッチング素子をなすMOSトランジスタのゲート電圧を引き上げるプリドライバと、
前記プリドライバの電源電圧を昇圧する昇圧回路と、
前記駆動スイッチング素子および前記バイパススイッチング素子の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部と、を備える誘導性負荷駆動装置において、
前記スイッチング素子制御部は、外部からの前記誘導性負荷に対する駆動指令を受けて、該駆動指令に従った前記駆動スイッチング素子のオン時間またはオン−デューティを決定する決定機能と、該決定機能により決定された決定オン時間またはオン−デューティの、所定のオン時間またはオン−デューティに対する大小を判定する判定機能とを有し、ここに該スイッチング素子制御部は、
(i)前記所定のオン時間またはオン−デューティが、所定の規定値よりも大であると判定したとき、前記昇圧回路の電流能力を通常より増大させて前記バイパススイッチング素子に対するオン・オフ制御を実行し、(ii)前記所定のオン時間またはオン−デューティが、前記所定の規定値よりも小であると判定したとき、前記昇圧回路の電流能力を通常に戻して前記バイパススイッチング素子に対するオン・オフ制御を停止することを特徴とする誘導性負荷駆動装置。 - 誘導性負荷を駆動する駆動スイッチング素子と、
前記駆動スイッチング素子がオフしたときに前記誘導性負荷により生成されるフライバック電流を吸収する電流吸収素子と、
前記電流吸収素子と並列接続され前記電流吸収素子に流れる前記フライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子と、
前記バイパススイッチング素子をなすMOSトランジスタのゲート電圧を引き上げるプリドライバと、
前記プリドライバの電源電圧を昇圧する昇圧回路と、
前記駆動スイッチング素子および前記バイパススイッチング素子の各々に対するオン・オフ制御を行うスイッチング素子制御部と、を備える誘導性負荷駆動装置において、
前記スイッチング素子制御部は、外部からの前記誘導性負荷に対する駆動指令を受けて、該駆動指令に従った前記駆動スイッチング素子のオン時間またはオン−デューティを決定する決定機能を有すると共に、オン時間計測/判定手段を、具備し、
該オン時間計測/判定手段は、(i)前記決定機能により決定された決定オン時間に従って前記駆動スイッチング素子に印加される駆動制御信号が、所定のオン時間よりも大であると判定したとき、前記昇圧回路の電流能力を通常より増大させると共に前記バイパススイッチング素子に対する前記スイッチング素子制御部からの駆動制御信号を通過させ、(ii)前記決定機能により決定された前記決定オン時間に従って前記駆動スイッチング素子に印加される駆動制御信号が、前記所定のオン時間よりも小であると判定したとき、前記昇圧回路の電流能力を通常に戻すと共に前記バイパススイッチング素子に対する前記スイッチング素子制御部からの駆動制御信号を遮断することを特徴とする誘導性負荷駆動装置。 - 前記昇圧回路はチャージポンプからなり、前記決定オン時間に従って前記駆動スイッチング素子に印加される駆動制御信号が、前記所定のオン時間よりも大であると判定したとき、前記チャージポンプの動作周波数を増大させることを特徴とする請求項14に記載の誘導性負荷駆動装置。
- 誘導性負荷を含む平滑回路に通電する駆動スイッチング素子と、前記駆動スイッチング素子がオフしたときに前記誘導性負荷により生成されるフライバック電流を吸収する電流吸収素子と、前記電流吸収素子に並列接続され前記電流吸収素子に流れる前記フライバック電流をバイパスさせるバイパススイッチング素子と、前記平滑回路の出力電圧を監視し所定の出力電圧になるように前記駆動スイッチング素子および前記バイパススイッチング素子の各々に対してPWM制御を行うスイッチング素子制御部とによりスイッチングレギュレータを構成する誘導性負荷駆動装置において、
前記の監視した出力電圧に基づいて前記PWM制御におけるオン−デューティを検出するオン−デューティ検出手段を設け、ここに前記スイッチング素子制御部は、
(i)前記オン−デューティ検出手段により検出されたオン−デューティが、所定の規定値よりも大であるときに、前記PWM制御を実行し、
(ii)前記オン−デューティ検出手段により検出されたオン−デューティが、前記所定の規定値よりも小であるときに、前記PWM制御を停止することを特徴とする誘導性負荷駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002294843A JP2004135378A (ja) | 2002-10-08 | 2002-10-08 | 誘導性負荷駆動方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002294843A JP2004135378A (ja) | 2002-10-08 | 2002-10-08 | 誘導性負荷駆動方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004135378A true JP2004135378A (ja) | 2004-04-30 |
Family
ID=32285268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002294843A Pending JP2004135378A (ja) | 2002-10-08 | 2002-10-08 | 誘導性負荷駆動方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004135378A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006081291A (ja) * | 2004-09-09 | 2006-03-23 | Sanyo Electric Co Ltd | 電源回路とモータ駆動回路 |
JP2009536893A (ja) * | 2006-05-12 | 2009-10-22 | デルファイ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド | 制御モジュール |
JP2011004103A (ja) * | 2009-06-18 | 2011-01-06 | Hitachi Automotive Systems Ltd | ソレノイドの電流推定方法,自動変速機制御装置およびブレーキ制御装置 |
JP2011097755A (ja) * | 2009-10-30 | 2011-05-12 | Renesas Electronics Corp | 半導体装置および電源装置 |
WO2015019448A1 (ja) * | 2013-08-07 | 2015-02-12 | 三菱電機株式会社 | 半導体スイッチング装置 |
WO2016136302A1 (ja) * | 2015-02-23 | 2016-09-01 | サンケン電気株式会社 | 発光負荷の駆動装置及び発光装置 |
WO2017188489A1 (ko) * | 2016-04-26 | 2017-11-02 | 주식회사 모스트파워 | 위상 오프 제어를 위한 유도성 킥백 전압 제거 장치 |
-
2002
- 2002-10-08 JP JP2002294843A patent/JP2004135378A/ja active Pending
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006081291A (ja) * | 2004-09-09 | 2006-03-23 | Sanyo Electric Co Ltd | 電源回路とモータ駆動回路 |
JP4522201B2 (ja) * | 2004-09-09 | 2010-08-11 | 三洋電機株式会社 | 電源回路とモータ駆動回路 |
JP2009536893A (ja) * | 2006-05-12 | 2009-10-22 | デルファイ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド | 制御モジュール |
JP2011004103A (ja) * | 2009-06-18 | 2011-01-06 | Hitachi Automotive Systems Ltd | ソレノイドの電流推定方法,自動変速機制御装置およびブレーキ制御装置 |
JP2011097755A (ja) * | 2009-10-30 | 2011-05-12 | Renesas Electronics Corp | 半導体装置および電源装置 |
CN105493407A (zh) * | 2013-08-07 | 2016-04-13 | 三菱电机株式会社 | 半导体开关装置 |
WO2015019448A1 (ja) * | 2013-08-07 | 2015-02-12 | 三菱電機株式会社 | 半導体スイッチング装置 |
US9503072B2 (en) | 2013-08-07 | 2016-11-22 | Mitsubishi Electric Corporation | Semiconductor switching device |
JP6052417B2 (ja) * | 2013-08-07 | 2016-12-27 | 三菱電機株式会社 | 半導体スイッチング装置 |
CN105493407B (zh) * | 2013-08-07 | 2018-11-13 | 三菱电机株式会社 | 半导体开关装置 |
DE112013007309B4 (de) | 2013-08-07 | 2022-05-19 | Mitsubishi Electric Corporation | Halbleiterschaltvorrichtung |
WO2016136302A1 (ja) * | 2015-02-23 | 2016-09-01 | サンケン電気株式会社 | 発光負荷の駆動装置及び発光装置 |
JPWO2016136302A1 (ja) * | 2015-02-23 | 2017-11-16 | サンケン電気株式会社 | 発光負荷の駆動装置及び発光装置 |
WO2017188489A1 (ko) * | 2016-04-26 | 2017-11-02 | 주식회사 모스트파워 | 위상 오프 제어를 위한 유도성 킥백 전압 제거 장치 |
WO2017188579A1 (ko) * | 2016-04-26 | 2017-11-02 | 주식회사 모스트파워 | 위상 오프 제어를 위한 유도성 킥백 전압 제거 장치 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6765371B2 (en) | Non-isolated DC-DC converter for performing direct current power conversion | |
US7436162B2 (en) | Buck converter having improved transient response to load step down | |
JP4811852B2 (ja) | スイッチング電源と半導体集積回路 | |
JP3657256B2 (ja) | スイッチング電源装置 | |
JP6169262B2 (ja) | 電源開閉装置及びそれを用いたシステム | |
JP2003244943A (ja) | 電源装置の昇圧装置 | |
US7855864B2 (en) | Switched mode power supply method and apparatus | |
US20090045762A1 (en) | Motor drive circuit, method, and cooling device using the same | |
US20100165811A1 (en) | Management of disk drive during power loss | |
US7560884B2 (en) | Electronic braking and energy recycling system associated with DC brushless motor | |
US7830128B2 (en) | Switching regulator circuit for operation as a switching device in a switching mode and a passive device in a passive mode | |
JP2004135378A (ja) | 誘導性負荷駆動方法および装置 | |
US7612511B2 (en) | Load drive apparatus | |
JP3307814B2 (ja) | 直流電源装置 | |
JP2006311635A (ja) | 昇圧コンバータ制御装置 | |
JP3467361B2 (ja) | Dc−dcコンバータ及び当該dc−dcコンバータを制御する制御回路 | |
JP6818140B2 (ja) | 電力変換装置 | |
US6877584B2 (en) | Electrically operated power steering device | |
JP3848903B2 (ja) | 電力変換装置 | |
JP2001292567A (ja) | Dc/dcコンバータ | |
JP4281374B2 (ja) | スイッチ制御回路 | |
EP1865595A2 (en) | Electronic braking and energy recycling system associated with DC brushless motor | |
JP3755507B2 (ja) | 電源装置 | |
JP2004282963A (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP4178981B2 (ja) | スイッチ制御回路 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050714 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080715 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081202 |