JP2004134856A - 遠隔制御装置および遠隔制御装置システム - Google Patents
遠隔制御装置および遠隔制御装置システム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】被制御装置の方向を意識して制御信号を送信する必要がなく、また、置き場所を忘れた場合でも簡単に発見できる携帯可能な遠隔制御装置を提供する。
【解決手段】被制御装置に対して遠隔制御を行うための携帯可能な遠隔制御装置であって、被制御装置に対し無線により遠隔制御信号を送信する送信部、被制御装置からの無線による探索信号を受信する受信部、無線による送受信の制御を行う無線制御部とを有する無線通信部と、被制御装置からの探索信号を受信したときに遠隔制御装置の位置を知らせる応答部とを備え、方向性のない無線により遠隔制御信号を送信し、また、被制御装置からの無線探索信号を受信すると遠隔制御装置の応答部が使用者に位置を知らせるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】被制御装置に対して遠隔制御を行うための携帯可能な遠隔制御装置であって、被制御装置に対し無線により遠隔制御信号を送信する送信部、被制御装置からの無線による探索信号を受信する受信部、無線による送受信の制御を行う無線制御部とを有する無線通信部と、被制御装置からの探索信号を受信したときに遠隔制御装置の位置を知らせる応答部とを備え、方向性のない無線により遠隔制御信号を送信し、また、被制御装置からの無線探索信号を受信すると遠隔制御装置の応答部が使用者に位置を知らせるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、他の機器(被制御機器)を遠隔制御する携帯可能な遠隔制御装置に関し、更に詳細には遠隔制御装置の置き場所が容易に把握できる遠隔制御装置およびこれを用いた遠隔制御装置システムに関する。
本発明は、たとえばテレビ、ビデオなどオーディオ・ビジュアル(AV)機器、コンピュータ機器などのような赤外線による遠隔操作を行う遠隔制御装置に代替利用できる。
【0002】
【従来の技術】
近年、AV機器などでは、AV機器本体に操作部を設けるとともに携帯可能な遠隔制御装置を付設することにより、少し離れた場所から被制御機器であるAV機器本体の操作を行うことができるようにしている。
【0003】
遠隔制御装置の従来例としては、たとえば赤外線を用いて通信を行うようにしたものがある(たとえば特許文献1参照)。
この種の遠隔制御装置では、制御する装置(遠隔制御装置)から赤外線を用いた制御信号を送信することにより、他の機器(被制御機器)の遠隔制御ができるようになっている。
【特許文献1】
特開昭58−50889公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようなAV機器などに用いられる遠隔制御装置では、遠隔制御される側の被制御機器については、大きさや重さなどについての制限はないものの遠隔制御装置については、小型で携帯性を有することが要求される。
遠隔制御装置を小型で携帯性を有するものにした場合、簡単に置き場所を移動することができるので、前回遠隔制御装置を使用した後にこれを定位置に戻さないでおくと、その置き場所を忘れてしまうことがあり、次回使用時に置き場所を見つけるのに苦労することがあった。
【0005】
そこで、本発明は、遠隔制御装置の置き場所を忘れてしまったり、見失ったりした場合であっても、簡単に置き場所を特定することができる遠隔制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、遠隔制御装置の制御信号を赤外線信号に載せて伝送する場合、赤外線は直進的に進行する物理的性質を有することから被制御機器に向けて信号を送信する必要がある。また、赤外線による伝送方式では、目視できる場所にある機器に対してのみしか制御することができなかった。
そこで、置き場所を特定できる機能に加えて、通常使用のときに被制御機器の位置を意識することなく制御信号を送信することができる遠隔制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
さらには、上述したような機能を有するとともに、遠隔制御装置として必要な消費電力をできるだけ抑えることができるようにした遠隔制御装置を提供することを目的とする。すなわち、携帯型の遠隔制御装置で消費される電力が大きくなると、いくら遠隔制御の性能や機能が良くても大型の電池などを電源として搭載する必要が生じ、遠隔制御装置が大型化するとともに重量が大きくなってしまう。あるいは頻繁に電池交換作業をする必要が生じてしまう。そこで消費電力を抑えつつ上記機能を備えた遠隔制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明の遠隔制御装置は、被制御装置に対して遠隔制御を行うための携帯可能な遠隔制御装置であって、被制御装置に対し無線により遠隔制御信号を送信する送信部、被制御装置からの無線による探索信号を受信する受信部、無線による送受信の制御を行う無線制御部とを有する無線通信部と、被制御装置からの探索信号を受信したときに制御装置の位置を知らせる応答部とを備えるようにしている。
【0009】
この発明によれば、非制御装置に遠隔制御信号を送信する遠隔制御装置は、赤外線ではなく無線により遠隔制御信号を送信する。無線信号は赤外線信号と異なり四方に進行するので、この性質を利用して直接目視できる場所にある機器以外の制御を行うことができるようになる。
また、遠隔制御装置の置場所が不明になったとき、四方に進行する無線信号の性質を利用して非制御装置から無線の探索信号を発信する。すると、遠隔制御装置はこの探索信号を受信部で受信することにより、応答部が遠隔制御装置の位置を知らせるようになる。すなわち、遠隔制御装置が目視できない場所に置かれていたとしても遠隔制御装置の受信部が探索信号を受信することにより応答部が位置を知らせるので、簡単に置き場所を発見することができる。
【0010】
応答部は、音情報で位置を知らせる音情報出力部、光情報で位置を知らせる表示部、振動で位置を知らせる振動部の少なくとも1つで構成されるようにしてもよい。
探索信号を受信した際に、音情報出力部から音声などの音情報を発生させて聴覚的に知らせる方法、表示部から光を点滅させて視覚的に知らせる方向、振動部が振動することで体感的に知らせるか間接的に音を鳴らして知らせる方法の少なくとも1つの方法で遠隔制御装置の使用者に知らせることにより、簡単に置き場所を発見することができる。
【0011】
無線通信部は、探索信号の存在を検出する受信信号検出部と、受信信号検出部が探索信号の存在を検出していない状態では無線制御部のうちで探索信号を復調する機能を実行する部位への通電を停止し、かつ、受信信号検出部が探索信号の存在を検出した状態では無線制御部のうちで探索信号を復調する機能を実行する部位へ通電する制御を行う電源制御部とをさらに備えてもよい。
無線通信部の無線制御部が常に受信信号(探索信号)を復調して受信可能な状態に維持するとなると無線制御部での消費電力が増大してしまう。そのため、受信信号検出部により受信信号が存在するかどうかをモニタする(受信信号検出部では受信信号は復調しない)。 受信信号検出部によるモニタリングは一定レベル以上の受信信号(探索信号)があるか否かをモニタすることにより受信信号が存在するか検出するだけなので消費電力は小さくなる。
なお、受信信号検出部によるモニタリングを一定時間間隔で間欠的に行うようにしてもよい。
【0012】
そして電源制御部は、一定レベル以上の受信信号(探索信号)が存在しない状態が続くと、受信信号検出部を残して無線制御部への不要な通電を停止し大幅な省電力を図る。ここで不要な通電とは受信信号の復調機能のための部位が含まれる。
その後、一定レベル以上の受信信号(探索信号)が送られてきて受信信号検出部が受信信号(探索信号)の存在を検出すると、電源制御部は無線制御部全体への通電を復活させて受信部で受信した信号の復調が可能な状態になる。
これにより、受信部を介して受信信号の復調を行うことができるようになり、受信した信号が探索信号であると応答部が遠隔制御装置の位置を知らせるようになる。
【0013】
また、以下に示すように、本発明は別の観点から遠隔制御装置システムとして捉えることができる。その場合の本発明の遠隔制御装置システムは、携帯可能な遠隔制御装置と、この遠隔制御装置で遠隔制御される被制御装置とからなり、遠隔制御装置は被制御装置に対し無線により遠隔操作するための遠隔制御信号を送信する第一送信部、被制御装置からの無線による探索信号を受信する第一受信部、第一送信部および第一受信部による送受信の制御を行う第一無線制御部とを有する第一無線通信部と、探索信号を受信したときに制御装置の位置を知らせる応答部とを有し、被制御装置は、遠隔制御装置からの遠隔制御信号を受信する第二受信部、遠隔制御装置に探索信号を送信する第二送信部、第二受信部および第二送信部による送受信の制御を行う第二無線制御部とを有する第二無線通信部と、探索信号の送信を指示する入力を行う入力部とを備えるようにしている。
【0014】
また、上記システムにおいて、遠隔制御装置の第一無線通信部は、探索信号の存在を検出する第一受信信号検出部と、第一受信信号検出部が探索信号の存在を検出していない状態では第一無線制御部のうちで探索信号を復調する機能を実行する部位への通電を停止し、かつ、第一受信信号検出部が探索信号の存在を検出した状態では第一無線制御部のうちで探索信号を復調する機能を実行する部位へ通電する制御を行う第一電源制御部とをさらに備え、被制御装置の第二無線通信部は、遠隔制御信号の存在を検出する第二受信信号検出部と、第二受信信号検出部が遠隔制御信号の存在を検出していない状態では第二無線制御部のうちで遠隔制御信号を復調する機能を実行する部位への通電を停止し、かつ、第二受信信号検出部が遠隔制御信号の存在を検出した状態では第二無線制御部のうちで遠隔制御信号を復調する機能を実行する部位へ通電する制御を行う第二電源制御部とをさらに備えるようにしている。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施形態1
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は本発明の一実施形態である遠隔制御装置およびこれを用いた遠隔制御装置システムの構成を示す図である。
図中、Aは遠隔制御装置、Bは遠隔制御装置により制御される被制御装置である。遠隔制御装置Aにおいて、1は電波を送受信するアンテナ、2は無線でのデータ送受信を行う無線通信部(送信部11と受信部14とが含まれる)である。無線通信部2の送信部11や受信部14自体は公知の無線装置の技術を用いている。3は液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、LEDなどで構成され、遠隔制御装置Aの状態や設定情報を表示するため、および、点滅などにより遠隔制御装置Aの位置を知らせるための表示部である。
【0016】
4は通信及び入出力制御を始めとして遠隔制御装置Aの各部を制御するためのCPU、5はCPUの動作状態や動作プログラムの保存およびシステムの設定値、状態を保存するためのメモリ部、6はコマンドを入力するためのキー入力部である。キーは被制御装置Bに合わせて専用のキー配列をもつキーボードを用いるのが好ましい(たとえばテレビ用遠隔制御装置であればチャンネルキーを搭載する)。
7は各種の警報音を鳴動したり遠隔制御装置Aの位置を音で知らせたりするためのスピーカなどの音情報出力部、8は遠隔制御装置の位置を振動で知らせるためのバイブレータなどからなる振動部である。
【0017】
一方、被制御装置B側には以下のものが搭載されている。31は電波を送受信するアンテナ、32は無線でのデータ送信受信を行う無線通信部(受信部44と送信部41とが含まれる)である。アンテナ31、無線通信部32は遠隔制御装置Aの無線通信部2との間で通信可能なものであればよく、たとえば両者は全く同じものを用いてもよい。
33は装置状態などを表示する表示部、34は被制御装置Bの各部を制御するためのCPU、35はメモリ部、36はキー入力部である。39は被制御機器本体でありテレビ本体、ビデオ本体などである。
【0018】
なお、遠隔制御装置システムとして捉えた場合に、遠隔制御装置A側に無線通信部2、被制御装置B側に無線通信部32があり、ともに同様の無線通信部であることから両者を区別するときは遠隔制御装置A側の無線通信部2を第一無線通信部と呼び、被制御装置B側の無線通信部32側を第二無線通信部と呼ぶ。
同様に、遠隔制御装置A側の送信部11、受信部14は第一送信部、第一受信部と呼び、被制御装置B側の送信部41、受信部44は第二送信部、第二受信部と呼ぶ。以下、同様に遠隔制御装置側と被制御装置側とに同様の機能を有するものがあるときは遠隔制御装置A側を「第一」と呼び、被制御装置B側を「第二」と呼ぶことにより区別する。
【0019】
無線通信部2、32が扱う無線周波数は2400MHz〜2500MHz程度のラジオ周波数が好ましいが、四方に送信可能であれば他の周波数域であっても利用することができる。
【0020】
次にこの装置の動作について説明する。遠隔制御装置Aと被制御装置Bとは互いに無線通信部2、32間でリンクされている。
遠隔制御装置Aにより被制御装置Bの制御を行う際には、遠隔制御装置Aのキー入力部6に所定のキー入力を行い、(第一)無線通信部2から被制御装置Bの(第二)無線通信部32に制御コマンドを送出する。被制御装置Bでは無線伝送された制御コマンドを(第二)受信部44が受信すると、CPU34は被制御機器本体39に対して制御コマンドに対応した動作を行うための制御を行う。また、遠隔制御装置Aに対しては、制御コマンドを受信して制御を開始した状況を知らせるために、遠隔制御装置Aに対して(第二)送信部41から応答信号を返信する。
【0021】
なお、遠隔制御装置Aはこの返信信号を受けるまで一定回数制御コマンドの送出を繰り返すようにプログラムされており、(第一)受信部14が返信信号を受信することにより制御コマンドの送出を終了する。これにより、何らかの理由(たとえば後述するように無線制御部が省電力状態の場合で受信部が停止している場合などを想定している)で遠隔制御装置Aから最初に送られた制御コマンドによって被制御装置Bが動作を開始しなくても、その後続いて送られてくる制御コマンドによって被制御装置Bが動作を開始できるようにしている。
【0022】
遠隔制御装置Aは自由に持ち運び可能であるため、置き場所を忘れることがある。その際に、被制御装置Bのキー入力部36からのコマンド入力により、遠隔制御装置Aに対して発見を助けるための制御コマンドである探索信号を送出する。
遠隔制御装置Aは、被制御装置Bからの探索信号を(第一)受信部14が受信することにより、表示部3の点灯や点滅、音情報出力部7からの音声や警告音の出力、振動部8の起動による振動等の動作を単独又は組み合わせて行う。これにより、物影や、隠れた場所に置かれた遠隔制御装置Aが容易に発見できるようになる。
【0023】
実施形態2
次に、無線通信部での消費電力を抑える機能を備えた実施形態について以下に説明する。この無線通信部の消費電力を抑える機能は遠隔制御装置側Aの(第一)無線通信部2、被制御装置B側の(第二)無線通信部32のどちらでも利用される。
【0024】
図2は本発明の他の一実施形態である遠隔制御装置Aにおける無線通信部2の構成を示す図である。なお、本実施形態は実施形態1の遠隔制御装置および遠隔制御装置システムを基本的に利用しているので、既に説明した部分と同様の部分については説明を省略する。また、被制御装置Bにおける無線通信部32の構成も以下に説明するものと基本的に同様であるので、必要な場合にのみ説明を加えるに留める。
【0025】
図において10は送信受信を切り換える高周波スイッチ、11は受信した無線搬送波信号を周波数変換し、受信ベースバンド信号に変換する受信部である。12は送受信の際に必要とする局部発振信号を発生させるシンセサイザである。
13は受信した無線搬送波信号の受信信号強度を検出することにより受信信号(遠隔制御装置Aの場合は探索信号、被制御装置Bの場合は遠隔制御信号であり総称して受信信号と呼ぶ)の存在を検出する受信信号検出部である。14は無線制御部から渡された変調信号をシンセサイザから発生された局部発振信号とミキシングすることにより無線搬送周波数にアップコンバートするとともに、所定の送信電力レベルに増幅するための送信部である。
【0026】
15は受信時には受信ベースバンド信号を復調するとともにシンセサイザ12に対してどのような周波数の局部発振信号を発生するかの指示を出し、送信時にはシンセサイザに対してどのような周波数の局部発振信号を発生するかの指示を出し、送信データを変調し、送信部へ送る一連の処理を行う無線制御部である。
【0027】
16は受信信号検出部13が受信信号強度を判定した判定結果により無線制御部15への電源供給を制御する電源制御部、17は無線制御部15が動作するために必要な電力を供給する電源(なお、実際には本発明と直接関係ない無線制御部以外の各部にも電力が供給されているがそれについては省略している)である。
なお、遠隔制御装置Aについては、この電源として小型の乾電池やボタン電池を用いるのが携帯性の面から好適である。一方、被制御装置Bについては商用電力を用いることができる。
18は無線制御部15とCPUとデータの送受を行う外部I/Fである。19は電源制御部16により無線制御部15が通電状態か非通電状態かを切り換えるための電源スイッチである。
【0028】
図3に無線制御部15の構成を示す。なお、制御内容を説明するための便宜上、図3においては電源制御部16が無線制御部の一部として図示しているが、これは図2のように電源制御部と無線制御部とが独立に設けられているものとしてもよい。
20は送信部14を制御するとともに送信するデータを変調する送信系I/F制御部、21はシンセサイザを制御するシンセサイザ制御部、22は受信部を制御するとともに受信データを復調する受信系I/F制御部である。
23は各種の制御シーケンスを格納するメモリ、24は制御シーケンスにより電源のON/OFFを行う電源制御部、25は制御シーケンスに必要な時間を制御するタイマ制御部、26は無線制御部15全体のクロックを供給するクロック供給部である。
【0029】
次に、この遠隔制御装置および遠隔制御装置システムの動作について図4に示すフローチャートを用いて説明する。
前提として、この遠隔制御装置Aは一定期間遠隔制御装置Aに操作入力がなく、さらには送受信を行っていない場合には、電源制御部16が送信系I/F制御部20、シンセサイザ制御部21、受信系I/F制御部22への通電を停止するため電源スイッチ19をOFFにするようになっている。
この動作自体は公知の省電力機能を用いて行なわれるものである。すなわち、タイマ制御部25が最後の操作入力などが行われてからの時間を計時し、これが予め設定された基準時間を越えると、不要な部分について電力供給を停止する。そして、本発明の遠隔制御装置では、省電力機能が働く際に電源スイッチ19が同時にOFFになる。電源スイッチ19がOFFになることにより受信ベースバンド信号の処理動作などが停止し、消費電流が低減されることになっている。
【0030】
また、遠隔制御装置Aから遠隔制御信号を送信するためキー入力がなされたときは、たとえ省電力機能が働いていたとしても、ただちに送信機能が優先的に働き出して送信動作を実行する。
【0031】
無線通信部2が、データ受信待ち受けモード(すなわち受信信号の強度のみを検出する状態)に入る際に、待ち受ける無線搬送周波数を設定する必要がある。この周波数は、固定の場合と固定のシーケンスで変化させる場合があるが、いずれの場合であってもシンセサイザ12側に事前に設定する数値を入力しておく。
以上の前提のもとに、以下のフローが実行される。
【0032】
st101では、データ待ち受けモードか否かを判断する。データ待ち受けモードでない場合は現状を維持し、データ待ち受けモードになる場合(一定時間入出力がない静止状態が持続した後)はst102に進む。
【0033】
st102では、予め入力され記憶されていた固定の無線搬送周波数か、あるいは決まったシーケンスで変化する無線搬送周波数をシンセサイザに設定する。これにより受信信号検出部13で無線搬送波が受信できる状態にする。
【0034】
st103では、無線制御部15がその後は受信ベースバンド信号を処理する必要がないことから、無線制御部15での消費電流を低減するために電源制御部16により無線制御部15のうちで受信信号を復調する機能を実行する部位(受信系I/F制御部22)を含む電源供給が不要な部位への電力供給をOFFにする(図3参照)。あるいは間欠的に通電するようにする。これによりデータ受信待ち受け状態となり、省電力機能が実行される。
なお、間欠動作とした場合は、装置間の無線リンク確認のために行うビーコンの受信が可能となり、機器間の無線リンクを保持したまま低消費電流化を実現できる。完全にOFFにすると、相手機器に対してリンクを確立するまでに若干の時間が必要となり、その分だけレスポンスが遅れる。
【0035】
st104では、データ受信待ち受け状態にて、設定した無線搬送周波数の無線搬送波が検出されるのを待つ。受信信号検出部13により無線搬送波の信号強度が一定レベル以上であることを検出するとst105に進む。
【0036】
st105では、受信信号検出部13からの信号に基づいて電源制御部16が無線制御部15のうち電力供給が停止されていた部位の電力供給をON状態に戻す。あるいは間欠動作状態から常時動作状態に戻す。これにより受信ベースバンド信号の復調を行うことができるようになり、受信信号が探索信号であれば、応答部が位置を知らせる動作を実行する。
【0037】
なお、実施形態1でも説明したが、遠隔制御装置Aと被制御装置Bとの間で動作開始を知らせる返信信号を受けるまで一定回数制御コマンドの送出を繰り返すようにプログラムされるようにしてあれば、最初の制御コマンドを受信したとき(この信号強度は一定レベル以上であるから受信信号検出部13により検出される)に受信信号検出部13が無線制御部15に電力供給を行うようにし、続いて繰り返して送出される第2回目の制御コマンドで受信部14が制御コマンドをコマンドとして受信し、これを復調してコマンドに応じた動作を開始する。これにより待ち受け状態からでも誤動作することなく、制御コマンドを実行することができる。
【0038】
なお、遠隔制御装置Aから被制御装置Bに制御コマンドとしての遠隔制御信号が送信される場合も同様の処理や動作をすることで、待ち受け状態から遠隔制御信号を実行することができる。
以上のような制御を行うことにより、データ受信待ち受けモードでの無駄な消費電流の削減が可能となり、無線による送受信を低消費電力で実現することが可能になる。
【0039】
図5、図6は無線制御部15の消費電流と受信信号強度信号との関係を説明する図であり、図5は待ち受け状態で無線制御部への電量区供給を連続停止する場合、図6は待ち受け状態で間欠動作を行う場合である。いずれの場合も受信信号の強度が一定レベルに達するまでは無線制御部での消費電流が抑えられている。
【0040】
なお、受信信号の強度レベルが一定周期で変動を繰り返すパターンがある場合は、このパターンを一定時間間隔にて保持し、このパターンを元に受信信号が強くなると予想される際にのみ、無線制御部の電源をONにすることにより、消費電流の低減を図ることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明では、赤外線ではなく無線搬送波に制御信号を載せるようにしたので、制御信号を送信する際の向きを考慮して送信する必要がなくなる。
また、被制御装置からの無線探索信号を受信して遠隔制御装置の応答部が位置を知らせるようにしたので、使用者が遠隔制御装置を容易に発見することができる。
【0042】
また、遠隔制御装置の受信信号検出部が探索信号の存在を検出してから遠隔制御装置の無線制御部に通電するようにした場合は、無線制御部での消費電力を大幅に節約することができ、たとえば遠隔制御装置が電池を電源とした場合に、電池の交換回数を減らすことができる。
同様に、遠隔制御装置システムにおいて被制御装置側で受信信号検出部が受信信号の存在を検出してから被制御装置側の無線制御部に通電するようにした場合は、被制御装置側の無線制御部での消費電力を大幅に節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である遠隔制御装置および遠隔制御装置システムの構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施形態である遠隔制御装置システムの無線通信部(遠隔制御装置および被制御装置の双方の無線通信部)の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の一実施形態である遠隔制御装置で用いられる無線制御部(遠隔制御装置および被制御装置の双方の無線制御部)の構成を示すブロック図。
【図4】本発明による無線通信部の制御動作を説明するフローチャート。
【図5】本発明による無線通信部の消費電流の推移を説明する図(無線制御部を連続停止状態にする場合)。
【図6】本発明による無線通信部の消費電流の推移を説明する図(無線制御部を間欠的に動作する場合)。
【符号の説明】
A:遠隔制御装置
B:被制御装置
2:無線通信部(第一無線通信部)
3:表示部(応答部)
4:CPU
5:メモリ
6:キー入力部
7:音情報出力部
8:振動部
11:受信部(第一受信部)
12:シンセサイザ
13:受信信号検出部
14:送信部(第一送信部)
15:無線制御部
16:電源制御部
17:電源
18:外部I/F部
19:電源スイッチ
20:送信系I/F制御部
21:シンセサイザ制御部
22:受信系I/F制御部
25:タイマ制御部
32:無線通信部(第二無線通信部)
41:送信部(第二送信部)
44:受信部(第二受信部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、他の機器(被制御機器)を遠隔制御する携帯可能な遠隔制御装置に関し、更に詳細には遠隔制御装置の置き場所が容易に把握できる遠隔制御装置およびこれを用いた遠隔制御装置システムに関する。
本発明は、たとえばテレビ、ビデオなどオーディオ・ビジュアル(AV)機器、コンピュータ機器などのような赤外線による遠隔操作を行う遠隔制御装置に代替利用できる。
【0002】
【従来の技術】
近年、AV機器などでは、AV機器本体に操作部を設けるとともに携帯可能な遠隔制御装置を付設することにより、少し離れた場所から被制御機器であるAV機器本体の操作を行うことができるようにしている。
【0003】
遠隔制御装置の従来例としては、たとえば赤外線を用いて通信を行うようにしたものがある(たとえば特許文献1参照)。
この種の遠隔制御装置では、制御する装置(遠隔制御装置)から赤外線を用いた制御信号を送信することにより、他の機器(被制御機器)の遠隔制御ができるようになっている。
【特許文献1】
特開昭58−50889公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようなAV機器などに用いられる遠隔制御装置では、遠隔制御される側の被制御機器については、大きさや重さなどについての制限はないものの遠隔制御装置については、小型で携帯性を有することが要求される。
遠隔制御装置を小型で携帯性を有するものにした場合、簡単に置き場所を移動することができるので、前回遠隔制御装置を使用した後にこれを定位置に戻さないでおくと、その置き場所を忘れてしまうことがあり、次回使用時に置き場所を見つけるのに苦労することがあった。
【0005】
そこで、本発明は、遠隔制御装置の置き場所を忘れてしまったり、見失ったりした場合であっても、簡単に置き場所を特定することができる遠隔制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、遠隔制御装置の制御信号を赤外線信号に載せて伝送する場合、赤外線は直進的に進行する物理的性質を有することから被制御機器に向けて信号を送信する必要がある。また、赤外線による伝送方式では、目視できる場所にある機器に対してのみしか制御することができなかった。
そこで、置き場所を特定できる機能に加えて、通常使用のときに被制御機器の位置を意識することなく制御信号を送信することができる遠隔制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
さらには、上述したような機能を有するとともに、遠隔制御装置として必要な消費電力をできるだけ抑えることができるようにした遠隔制御装置を提供することを目的とする。すなわち、携帯型の遠隔制御装置で消費される電力が大きくなると、いくら遠隔制御の性能や機能が良くても大型の電池などを電源として搭載する必要が生じ、遠隔制御装置が大型化するとともに重量が大きくなってしまう。あるいは頻繁に電池交換作業をする必要が生じてしまう。そこで消費電力を抑えつつ上記機能を備えた遠隔制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明の遠隔制御装置は、被制御装置に対して遠隔制御を行うための携帯可能な遠隔制御装置であって、被制御装置に対し無線により遠隔制御信号を送信する送信部、被制御装置からの無線による探索信号を受信する受信部、無線による送受信の制御を行う無線制御部とを有する無線通信部と、被制御装置からの探索信号を受信したときに制御装置の位置を知らせる応答部とを備えるようにしている。
【0009】
この発明によれば、非制御装置に遠隔制御信号を送信する遠隔制御装置は、赤外線ではなく無線により遠隔制御信号を送信する。無線信号は赤外線信号と異なり四方に進行するので、この性質を利用して直接目視できる場所にある機器以外の制御を行うことができるようになる。
また、遠隔制御装置の置場所が不明になったとき、四方に進行する無線信号の性質を利用して非制御装置から無線の探索信号を発信する。すると、遠隔制御装置はこの探索信号を受信部で受信することにより、応答部が遠隔制御装置の位置を知らせるようになる。すなわち、遠隔制御装置が目視できない場所に置かれていたとしても遠隔制御装置の受信部が探索信号を受信することにより応答部が位置を知らせるので、簡単に置き場所を発見することができる。
【0010】
応答部は、音情報で位置を知らせる音情報出力部、光情報で位置を知らせる表示部、振動で位置を知らせる振動部の少なくとも1つで構成されるようにしてもよい。
探索信号を受信した際に、音情報出力部から音声などの音情報を発生させて聴覚的に知らせる方法、表示部から光を点滅させて視覚的に知らせる方向、振動部が振動することで体感的に知らせるか間接的に音を鳴らして知らせる方法の少なくとも1つの方法で遠隔制御装置の使用者に知らせることにより、簡単に置き場所を発見することができる。
【0011】
無線通信部は、探索信号の存在を検出する受信信号検出部と、受信信号検出部が探索信号の存在を検出していない状態では無線制御部のうちで探索信号を復調する機能を実行する部位への通電を停止し、かつ、受信信号検出部が探索信号の存在を検出した状態では無線制御部のうちで探索信号を復調する機能を実行する部位へ通電する制御を行う電源制御部とをさらに備えてもよい。
無線通信部の無線制御部が常に受信信号(探索信号)を復調して受信可能な状態に維持するとなると無線制御部での消費電力が増大してしまう。そのため、受信信号検出部により受信信号が存在するかどうかをモニタする(受信信号検出部では受信信号は復調しない)。 受信信号検出部によるモニタリングは一定レベル以上の受信信号(探索信号)があるか否かをモニタすることにより受信信号が存在するか検出するだけなので消費電力は小さくなる。
なお、受信信号検出部によるモニタリングを一定時間間隔で間欠的に行うようにしてもよい。
【0012】
そして電源制御部は、一定レベル以上の受信信号(探索信号)が存在しない状態が続くと、受信信号検出部を残して無線制御部への不要な通電を停止し大幅な省電力を図る。ここで不要な通電とは受信信号の復調機能のための部位が含まれる。
その後、一定レベル以上の受信信号(探索信号)が送られてきて受信信号検出部が受信信号(探索信号)の存在を検出すると、電源制御部は無線制御部全体への通電を復活させて受信部で受信した信号の復調が可能な状態になる。
これにより、受信部を介して受信信号の復調を行うことができるようになり、受信した信号が探索信号であると応答部が遠隔制御装置の位置を知らせるようになる。
【0013】
また、以下に示すように、本発明は別の観点から遠隔制御装置システムとして捉えることができる。その場合の本発明の遠隔制御装置システムは、携帯可能な遠隔制御装置と、この遠隔制御装置で遠隔制御される被制御装置とからなり、遠隔制御装置は被制御装置に対し無線により遠隔操作するための遠隔制御信号を送信する第一送信部、被制御装置からの無線による探索信号を受信する第一受信部、第一送信部および第一受信部による送受信の制御を行う第一無線制御部とを有する第一無線通信部と、探索信号を受信したときに制御装置の位置を知らせる応答部とを有し、被制御装置は、遠隔制御装置からの遠隔制御信号を受信する第二受信部、遠隔制御装置に探索信号を送信する第二送信部、第二受信部および第二送信部による送受信の制御を行う第二無線制御部とを有する第二無線通信部と、探索信号の送信を指示する入力を行う入力部とを備えるようにしている。
【0014】
また、上記システムにおいて、遠隔制御装置の第一無線通信部は、探索信号の存在を検出する第一受信信号検出部と、第一受信信号検出部が探索信号の存在を検出していない状態では第一無線制御部のうちで探索信号を復調する機能を実行する部位への通電を停止し、かつ、第一受信信号検出部が探索信号の存在を検出した状態では第一無線制御部のうちで探索信号を復調する機能を実行する部位へ通電する制御を行う第一電源制御部とをさらに備え、被制御装置の第二無線通信部は、遠隔制御信号の存在を検出する第二受信信号検出部と、第二受信信号検出部が遠隔制御信号の存在を検出していない状態では第二無線制御部のうちで遠隔制御信号を復調する機能を実行する部位への通電を停止し、かつ、第二受信信号検出部が遠隔制御信号の存在を検出した状態では第二無線制御部のうちで遠隔制御信号を復調する機能を実行する部位へ通電する制御を行う第二電源制御部とをさらに備えるようにしている。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施形態1
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は本発明の一実施形態である遠隔制御装置およびこれを用いた遠隔制御装置システムの構成を示す図である。
図中、Aは遠隔制御装置、Bは遠隔制御装置により制御される被制御装置である。遠隔制御装置Aにおいて、1は電波を送受信するアンテナ、2は無線でのデータ送受信を行う無線通信部(送信部11と受信部14とが含まれる)である。無線通信部2の送信部11や受信部14自体は公知の無線装置の技術を用いている。3は液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、LEDなどで構成され、遠隔制御装置Aの状態や設定情報を表示するため、および、点滅などにより遠隔制御装置Aの位置を知らせるための表示部である。
【0016】
4は通信及び入出力制御を始めとして遠隔制御装置Aの各部を制御するためのCPU、5はCPUの動作状態や動作プログラムの保存およびシステムの設定値、状態を保存するためのメモリ部、6はコマンドを入力するためのキー入力部である。キーは被制御装置Bに合わせて専用のキー配列をもつキーボードを用いるのが好ましい(たとえばテレビ用遠隔制御装置であればチャンネルキーを搭載する)。
7は各種の警報音を鳴動したり遠隔制御装置Aの位置を音で知らせたりするためのスピーカなどの音情報出力部、8は遠隔制御装置の位置を振動で知らせるためのバイブレータなどからなる振動部である。
【0017】
一方、被制御装置B側には以下のものが搭載されている。31は電波を送受信するアンテナ、32は無線でのデータ送信受信を行う無線通信部(受信部44と送信部41とが含まれる)である。アンテナ31、無線通信部32は遠隔制御装置Aの無線通信部2との間で通信可能なものであればよく、たとえば両者は全く同じものを用いてもよい。
33は装置状態などを表示する表示部、34は被制御装置Bの各部を制御するためのCPU、35はメモリ部、36はキー入力部である。39は被制御機器本体でありテレビ本体、ビデオ本体などである。
【0018】
なお、遠隔制御装置システムとして捉えた場合に、遠隔制御装置A側に無線通信部2、被制御装置B側に無線通信部32があり、ともに同様の無線通信部であることから両者を区別するときは遠隔制御装置A側の無線通信部2を第一無線通信部と呼び、被制御装置B側の無線通信部32側を第二無線通信部と呼ぶ。
同様に、遠隔制御装置A側の送信部11、受信部14は第一送信部、第一受信部と呼び、被制御装置B側の送信部41、受信部44は第二送信部、第二受信部と呼ぶ。以下、同様に遠隔制御装置側と被制御装置側とに同様の機能を有するものがあるときは遠隔制御装置A側を「第一」と呼び、被制御装置B側を「第二」と呼ぶことにより区別する。
【0019】
無線通信部2、32が扱う無線周波数は2400MHz〜2500MHz程度のラジオ周波数が好ましいが、四方に送信可能であれば他の周波数域であっても利用することができる。
【0020】
次にこの装置の動作について説明する。遠隔制御装置Aと被制御装置Bとは互いに無線通信部2、32間でリンクされている。
遠隔制御装置Aにより被制御装置Bの制御を行う際には、遠隔制御装置Aのキー入力部6に所定のキー入力を行い、(第一)無線通信部2から被制御装置Bの(第二)無線通信部32に制御コマンドを送出する。被制御装置Bでは無線伝送された制御コマンドを(第二)受信部44が受信すると、CPU34は被制御機器本体39に対して制御コマンドに対応した動作を行うための制御を行う。また、遠隔制御装置Aに対しては、制御コマンドを受信して制御を開始した状況を知らせるために、遠隔制御装置Aに対して(第二)送信部41から応答信号を返信する。
【0021】
なお、遠隔制御装置Aはこの返信信号を受けるまで一定回数制御コマンドの送出を繰り返すようにプログラムされており、(第一)受信部14が返信信号を受信することにより制御コマンドの送出を終了する。これにより、何らかの理由(たとえば後述するように無線制御部が省電力状態の場合で受信部が停止している場合などを想定している)で遠隔制御装置Aから最初に送られた制御コマンドによって被制御装置Bが動作を開始しなくても、その後続いて送られてくる制御コマンドによって被制御装置Bが動作を開始できるようにしている。
【0022】
遠隔制御装置Aは自由に持ち運び可能であるため、置き場所を忘れることがある。その際に、被制御装置Bのキー入力部36からのコマンド入力により、遠隔制御装置Aに対して発見を助けるための制御コマンドである探索信号を送出する。
遠隔制御装置Aは、被制御装置Bからの探索信号を(第一)受信部14が受信することにより、表示部3の点灯や点滅、音情報出力部7からの音声や警告音の出力、振動部8の起動による振動等の動作を単独又は組み合わせて行う。これにより、物影や、隠れた場所に置かれた遠隔制御装置Aが容易に発見できるようになる。
【0023】
実施形態2
次に、無線通信部での消費電力を抑える機能を備えた実施形態について以下に説明する。この無線通信部の消費電力を抑える機能は遠隔制御装置側Aの(第一)無線通信部2、被制御装置B側の(第二)無線通信部32のどちらでも利用される。
【0024】
図2は本発明の他の一実施形態である遠隔制御装置Aにおける無線通信部2の構成を示す図である。なお、本実施形態は実施形態1の遠隔制御装置および遠隔制御装置システムを基本的に利用しているので、既に説明した部分と同様の部分については説明を省略する。また、被制御装置Bにおける無線通信部32の構成も以下に説明するものと基本的に同様であるので、必要な場合にのみ説明を加えるに留める。
【0025】
図において10は送信受信を切り換える高周波スイッチ、11は受信した無線搬送波信号を周波数変換し、受信ベースバンド信号に変換する受信部である。12は送受信の際に必要とする局部発振信号を発生させるシンセサイザである。
13は受信した無線搬送波信号の受信信号強度を検出することにより受信信号(遠隔制御装置Aの場合は探索信号、被制御装置Bの場合は遠隔制御信号であり総称して受信信号と呼ぶ)の存在を検出する受信信号検出部である。14は無線制御部から渡された変調信号をシンセサイザから発生された局部発振信号とミキシングすることにより無線搬送周波数にアップコンバートするとともに、所定の送信電力レベルに増幅するための送信部である。
【0026】
15は受信時には受信ベースバンド信号を復調するとともにシンセサイザ12に対してどのような周波数の局部発振信号を発生するかの指示を出し、送信時にはシンセサイザに対してどのような周波数の局部発振信号を発生するかの指示を出し、送信データを変調し、送信部へ送る一連の処理を行う無線制御部である。
【0027】
16は受信信号検出部13が受信信号強度を判定した判定結果により無線制御部15への電源供給を制御する電源制御部、17は無線制御部15が動作するために必要な電力を供給する電源(なお、実際には本発明と直接関係ない無線制御部以外の各部にも電力が供給されているがそれについては省略している)である。
なお、遠隔制御装置Aについては、この電源として小型の乾電池やボタン電池を用いるのが携帯性の面から好適である。一方、被制御装置Bについては商用電力を用いることができる。
18は無線制御部15とCPUとデータの送受を行う外部I/Fである。19は電源制御部16により無線制御部15が通電状態か非通電状態かを切り換えるための電源スイッチである。
【0028】
図3に無線制御部15の構成を示す。なお、制御内容を説明するための便宜上、図3においては電源制御部16が無線制御部の一部として図示しているが、これは図2のように電源制御部と無線制御部とが独立に設けられているものとしてもよい。
20は送信部14を制御するとともに送信するデータを変調する送信系I/F制御部、21はシンセサイザを制御するシンセサイザ制御部、22は受信部を制御するとともに受信データを復調する受信系I/F制御部である。
23は各種の制御シーケンスを格納するメモリ、24は制御シーケンスにより電源のON/OFFを行う電源制御部、25は制御シーケンスに必要な時間を制御するタイマ制御部、26は無線制御部15全体のクロックを供給するクロック供給部である。
【0029】
次に、この遠隔制御装置および遠隔制御装置システムの動作について図4に示すフローチャートを用いて説明する。
前提として、この遠隔制御装置Aは一定期間遠隔制御装置Aに操作入力がなく、さらには送受信を行っていない場合には、電源制御部16が送信系I/F制御部20、シンセサイザ制御部21、受信系I/F制御部22への通電を停止するため電源スイッチ19をOFFにするようになっている。
この動作自体は公知の省電力機能を用いて行なわれるものである。すなわち、タイマ制御部25が最後の操作入力などが行われてからの時間を計時し、これが予め設定された基準時間を越えると、不要な部分について電力供給を停止する。そして、本発明の遠隔制御装置では、省電力機能が働く際に電源スイッチ19が同時にOFFになる。電源スイッチ19がOFFになることにより受信ベースバンド信号の処理動作などが停止し、消費電流が低減されることになっている。
【0030】
また、遠隔制御装置Aから遠隔制御信号を送信するためキー入力がなされたときは、たとえ省電力機能が働いていたとしても、ただちに送信機能が優先的に働き出して送信動作を実行する。
【0031】
無線通信部2が、データ受信待ち受けモード(すなわち受信信号の強度のみを検出する状態)に入る際に、待ち受ける無線搬送周波数を設定する必要がある。この周波数は、固定の場合と固定のシーケンスで変化させる場合があるが、いずれの場合であってもシンセサイザ12側に事前に設定する数値を入力しておく。
以上の前提のもとに、以下のフローが実行される。
【0032】
st101では、データ待ち受けモードか否かを判断する。データ待ち受けモードでない場合は現状を維持し、データ待ち受けモードになる場合(一定時間入出力がない静止状態が持続した後)はst102に進む。
【0033】
st102では、予め入力され記憶されていた固定の無線搬送周波数か、あるいは決まったシーケンスで変化する無線搬送周波数をシンセサイザに設定する。これにより受信信号検出部13で無線搬送波が受信できる状態にする。
【0034】
st103では、無線制御部15がその後は受信ベースバンド信号を処理する必要がないことから、無線制御部15での消費電流を低減するために電源制御部16により無線制御部15のうちで受信信号を復調する機能を実行する部位(受信系I/F制御部22)を含む電源供給が不要な部位への電力供給をOFFにする(図3参照)。あるいは間欠的に通電するようにする。これによりデータ受信待ち受け状態となり、省電力機能が実行される。
なお、間欠動作とした場合は、装置間の無線リンク確認のために行うビーコンの受信が可能となり、機器間の無線リンクを保持したまま低消費電流化を実現できる。完全にOFFにすると、相手機器に対してリンクを確立するまでに若干の時間が必要となり、その分だけレスポンスが遅れる。
【0035】
st104では、データ受信待ち受け状態にて、設定した無線搬送周波数の無線搬送波が検出されるのを待つ。受信信号検出部13により無線搬送波の信号強度が一定レベル以上であることを検出するとst105に進む。
【0036】
st105では、受信信号検出部13からの信号に基づいて電源制御部16が無線制御部15のうち電力供給が停止されていた部位の電力供給をON状態に戻す。あるいは間欠動作状態から常時動作状態に戻す。これにより受信ベースバンド信号の復調を行うことができるようになり、受信信号が探索信号であれば、応答部が位置を知らせる動作を実行する。
【0037】
なお、実施形態1でも説明したが、遠隔制御装置Aと被制御装置Bとの間で動作開始を知らせる返信信号を受けるまで一定回数制御コマンドの送出を繰り返すようにプログラムされるようにしてあれば、最初の制御コマンドを受信したとき(この信号強度は一定レベル以上であるから受信信号検出部13により検出される)に受信信号検出部13が無線制御部15に電力供給を行うようにし、続いて繰り返して送出される第2回目の制御コマンドで受信部14が制御コマンドをコマンドとして受信し、これを復調してコマンドに応じた動作を開始する。これにより待ち受け状態からでも誤動作することなく、制御コマンドを実行することができる。
【0038】
なお、遠隔制御装置Aから被制御装置Bに制御コマンドとしての遠隔制御信号が送信される場合も同様の処理や動作をすることで、待ち受け状態から遠隔制御信号を実行することができる。
以上のような制御を行うことにより、データ受信待ち受けモードでの無駄な消費電流の削減が可能となり、無線による送受信を低消費電力で実現することが可能になる。
【0039】
図5、図6は無線制御部15の消費電流と受信信号強度信号との関係を説明する図であり、図5は待ち受け状態で無線制御部への電量区供給を連続停止する場合、図6は待ち受け状態で間欠動作を行う場合である。いずれの場合も受信信号の強度が一定レベルに達するまでは無線制御部での消費電流が抑えられている。
【0040】
なお、受信信号の強度レベルが一定周期で変動を繰り返すパターンがある場合は、このパターンを一定時間間隔にて保持し、このパターンを元に受信信号が強くなると予想される際にのみ、無線制御部の電源をONにすることにより、消費電流の低減を図ることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明では、赤外線ではなく無線搬送波に制御信号を載せるようにしたので、制御信号を送信する際の向きを考慮して送信する必要がなくなる。
また、被制御装置からの無線探索信号を受信して遠隔制御装置の応答部が位置を知らせるようにしたので、使用者が遠隔制御装置を容易に発見することができる。
【0042】
また、遠隔制御装置の受信信号検出部が探索信号の存在を検出してから遠隔制御装置の無線制御部に通電するようにした場合は、無線制御部での消費電力を大幅に節約することができ、たとえば遠隔制御装置が電池を電源とした場合に、電池の交換回数を減らすことができる。
同様に、遠隔制御装置システムにおいて被制御装置側で受信信号検出部が受信信号の存在を検出してから被制御装置側の無線制御部に通電するようにした場合は、被制御装置側の無線制御部での消費電力を大幅に節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である遠隔制御装置および遠隔制御装置システムの構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施形態である遠隔制御装置システムの無線通信部(遠隔制御装置および被制御装置の双方の無線通信部)の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の一実施形態である遠隔制御装置で用いられる無線制御部(遠隔制御装置および被制御装置の双方の無線制御部)の構成を示すブロック図。
【図4】本発明による無線通信部の制御動作を説明するフローチャート。
【図5】本発明による無線通信部の消費電流の推移を説明する図(無線制御部を連続停止状態にする場合)。
【図6】本発明による無線通信部の消費電流の推移を説明する図(無線制御部を間欠的に動作する場合)。
【符号の説明】
A:遠隔制御装置
B:被制御装置
2:無線通信部(第一無線通信部)
3:表示部(応答部)
4:CPU
5:メモリ
6:キー入力部
7:音情報出力部
8:振動部
11:受信部(第一受信部)
12:シンセサイザ
13:受信信号検出部
14:送信部(第一送信部)
15:無線制御部
16:電源制御部
17:電源
18:外部I/F部
19:電源スイッチ
20:送信系I/F制御部
21:シンセサイザ制御部
22:受信系I/F制御部
25:タイマ制御部
32:無線通信部(第二無線通信部)
41:送信部(第二送信部)
44:受信部(第二受信部)
Claims (5)
- 被制御装置に対して遠隔制御を行うための携帯可能な遠隔制御装置であって、
被制御装置に対し無線により遠隔制御信号を送信する送信部、被制御装置からの無線による探索信号を受信する受信部、無線による送受信の制御を行う無線制御部とを有する無線通信部と、
被制御装置からの探索信号を受信したときに制御装置の位置を知らせる応答部とを備えたことを特徴とする遠隔制御装置。 - 応答部が、音情報で位置を知らせる音情報出力部、光情報で位置を知らせる表示部、振動で位置を知らせる振動部の少なくとも1つで構成されることを特徴とする請求項1に記載の遠隔制御装置。
- 無線通信部は、探索信号の存在を検出する受信信号検出部と、受信信号検出部が探索信号の存在を検出していない状態では無線制御部のうちで探索信号を復調する機能を実行する部位への通電を停止し、かつ、受信信号検出部が探索信号の存在を検出した状態では無線制御部のうちで探索信号を復調する機能を実行する部位へ通電する制御を行う電源制御部とをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の遠隔制御装置。
- 携帯可能な遠隔制御装置と、この遠隔制御装置で遠隔制御される被制御装置とからなり、
遠隔制御装置は被制御装置に対し無線により遠隔操作するための遠隔制御信号を送信する第一送信部、被制御装置からの無線による探索信号を受信する第一受信部、第一送信部および第一受信部による送受信の制御を行う第一無線制御部とを有する第一無線通信部と、探索信号を受信したときに制御装置の位置を知らせる応答部とを有し、
被制御装置は、遠隔制御装置からの遠隔制御信号を受信する第二受信部、遠隔制御装置に探索信号を送信する第二送信部、第二受信部および第二送信部による送受信の制御を行う第二無線制御部とを有する第二無線通信部と、探索信号の送信を指示する入力を行う入力部とを備えたことを特徴とする遠隔制御装置システム。 - 遠隔制御装置の第一無線通信部は、探索信号の存在を検出する第一受信信号検出部と、第一受信信号検出部が探索信号の存在を検出していない状態では第一無線制御部のうちで探索信号を復調する機能を実行する部位への通電を停止し、かつ、第一受信信号検出部が探索信号の存在を検出した状態では第一無線制御部のうちで探索信号を復調する機能を実行する部位へ通電する制御を行う第一電源制御部とをさらに備え、
被制御装置の第二無線通信部は、遠隔制御信号の存在を検出する第二受信信号検出部と、第二受信信号検出部が遠隔制御信号の存在を検出していない状態では第二無線制御部のうちで遠隔制御信号を復調する機能を実行する部位への通電を停止し、かつ、第二受信信号検出部が遠隔制御信号の存在を検出した状態では第二無線制御部のうちで遠隔制御信号を復調する機能を実行する部位へ通電する制御を行う第二電源制御部とをさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載の遠隔制御装置システム。
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JP2007228204A (ja) * | 2006-02-23 | 2007-09-06 | Nohmi Bosai Ltd | 信号受信装置および通信システム |
JP2013258024A (ja) * | 2012-06-12 | 2013-12-26 | Panasonic Corp | 照明制御システム |
JP5680219B2 (ja) * | 2011-11-25 | 2015-03-04 | 三菱電機株式会社 | 携帯機 |
-
2002
- 2002-10-08 JP JP2002294937A patent/JP2004134856A/ja active Pending
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