JP2004133219A - 投写レンズ及びそれを用いた映像拡大投写システム、並びに当該映像拡大投写システムを用いたビデオプロジェクター及びプロジェクションテレビ - Google Patents
投写レンズ及びそれを用いた映像拡大投写システム、並びに当該映像拡大投写システムを用いたビデオプロジェクター及びプロジェクションテレビ Download PDFInfo
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Abstract
【課題】低コスト化が可能な投写レンズでありながら、高い光学性能を有し、光学フォーカス温度ドリフトの少ない良好な投写レンズを提供する。
【解決手段】4群4枚構成の投写レンズである。第1群レンズG1、第3群レンズG3及び第4群レンズG4のそれぞれの少なくとも一面を非球面とする。全系の焦点距離をf0、第1群レンズG1の焦点距離をf1、第2群レンズG2の焦点距離をf2、第3群レンズG3の焦点距離をf3、第4群レンズG4の焦点距離をf4、第1群レンズG1の中心厚みをd1、第1群レンズG1の最大光線高での面間隔をe1としたとき、下記(1)〜(5)の条件式を満足させる。
(1) 0.1 <f0/f1< 0.2
(2) 0.78<f0/f2< 0.82
(3) 0.3 <f0/f3< 0.38
(4)−0.53<f0/f4<−0.47
(5) e1/d1<1.5
【選択図】 図1
【解決手段】4群4枚構成の投写レンズである。第1群レンズG1、第3群レンズG3及び第4群レンズG4のそれぞれの少なくとも一面を非球面とする。全系の焦点距離をf0、第1群レンズG1の焦点距離をf1、第2群レンズG2の焦点距離をf2、第3群レンズG3の焦点距離をf3、第4群レンズG4の焦点距離をf4、第1群レンズG1の中心厚みをd1、第1群レンズG1の最大光線高での面間隔をe1としたとき、下記(1)〜(5)の条件式を満足させる。
(1) 0.1 <f0/f1< 0.2
(2) 0.78<f0/f2< 0.82
(3) 0.3 <f0/f3< 0.38
(4)−0.53<f0/f4<−0.47
(5) e1/d1<1.5
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、投写レンズ及びそれを用いた映像拡大投写システム、並びに当該映像拡大投写システムを用いたビデオプロジェクター及びプロジェクションテレビに関する。さらに詳細には、本発明は、陰極線管の映像をスクリーン上に拡大投写するプロジェクションテレビ用として好適な投写レンズ及びそれを用いた映像拡大投写システム、並びに当該映像拡大投写システムを用いたビデオプロジェクター及びプロジェクションテレビに関する。
【0002】
【従来の技術】
プロジェクションテレビは、青、緑、赤の3色の単色陰極線管の各々の映像を、投写レンズによってスクリーン上に拡大投写し合成することにより、大画面のカラー映像を映し出すものである。大画面の映像機器としては、最近、プラズマディスプレイが映像も良く市場で人気もあるが、コスト的にはまだかなり高価である。コスト的には、陰極線管を使用したプロジェクションテレビが、まだ、プラズマディスプレイよりも低価格であり、世界的な市場で見れば需要は相変わらず拡大している。プロジェクションテレビがプラズマディスプレイに対抗して今後とも需要を伸ばすためには、商品として今以上の高画質化と低コスト化が必要である。プロジェクションテレビに用いられる投写レンズにも、同様に、より高い光学性能(明るく、高いMTF特性)と低コスト化が要求される。良好な光学性能を有するこの種の投写レンズとしては、特許文献1、特許文献2などに開示されているものが知られている。
【0003】
【特許文献1】特開平3−67210号公報
【0004】
【特許文献2】特開平6−27369号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術における投写レンズは、良好な光学性能が得られているが、構成枚数が5〜6枚と多く、低コスト化を図ることは困難であり、投写レンズの低コスト化を図るためには、構成枚数を削減することが必要である。
【0006】
この種の一般的な投写レンズは、1枚のガラスレンズと3〜5枚のプラスチックレンズ(トータル4〜6枚)とにより構成されている。ここで、プラスチックレンズの製造には高精度の金型が必要であり、金型が高額になってしまう。従って、プラスチックレンズの枚数を削減することは、低コスト化とイニシャルコストの低減に繋がる。一方、プロジェクションテレビの光学システムにおいては、投写レンズと陰極線管との間を特殊な液体で満たし、両者を光学的に結合させている構成が多い(これを『オプティカルカップリング』と呼び、特殊な液体を『オプティカルカップリング液』と呼ぶ)。この構成の場合、ほとんどの例において、光学的結合に寄与するレンズとして、ほぼ薄均等肉厚のレンズが使用されている。これは、陰極線管の映像を投写レンズで拡大するシステムにおいて、コントラストの低下を抑え、かつ、陰極線管の映像表示中の温度上昇を抑えるためである。
【0007】
しかし、このオプティカルカップリング液や投写レンズに使用されているプラスチックレンズは、ガラスレンズに比べて温度変化による屈折率の変化が大きいために、プロジェクションテレビに使用したときにスクリーン上での最適光学フォーカスが変動し(この現象を『光学フォーカス温度ドリフト』と呼ぶ)、画質の劣化を招いていた。このフォーカス変動を改善する方法として、投写レンズの一部のレンズ群を温度変化に対して適度に移動させることにより、フォーカス変動を抑える方式が提案され、この方式を用いたプロジェクションテレビが商品化されているが、コストの高いものとなっている。
【0008】
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、レンズ構成を適切に設定することにより、4枚構成で低コスト化が可能な投写レンズでありながら、高い光学性能を有し、しかも、光学フォーカス温度ドリフトの少ない良好な投写レンズ及びそれを用いた映像拡大投写システム、並びに当該映像拡大投写システムを用いたビデオプロジェクター及びプロジェクションテレビを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る投写レンズの構成は、スクリーン側から順に配置された、正のパワー(焦点距離の逆数)を有する第1群レンズと、全系の中で最も大きい正のパワーを有する第2群レンズと、正のパワーを有する第3群レンズと、スクリーン側に凹面を向けた負のパワーを有する第4群レンズとを備えた4群4枚構成の投写レンズであって、前記第1群レンズ、前記第3群レンズ及び前記第4群レンズは、それぞれ少なくとも一面が非球面であり、全系の焦点距離をf0、前記第1群レンズの焦点距離をf1、第2群レンズの焦点距離をf2、第3群レンズの焦点距離をf3、第4群レンズの焦点距離をf4、前記第1群レンズの中心厚みをd1、前記第1群レンズの最大光線高での面間隔をe1としたとき、下記(1)〜(5)の条件式を満足することを特徴とする。
【0010】
(1) 0.1 <f0/f1< 0.2
(2) 0.78<f0/f2< 0.82
(3) 0.3 <f0/f3< 0.38
(4)−0.53<f0/f4<−0.47
(5) e1/d1<1.5
本発明の投写レンズは、上記のような構成を有することにより、主に第4群レンズの温度変化、具体的に言えば、陰極線管のフェースプレートの温度変化によって生じる光学フォーカス温度ドリフトを小さく抑えることができ、その結果、良好な光学性能を安価に安定して維持することができる。
【0011】
前記第3群レンズの形状は、周辺映像の光束の中心光線が通過する位置で、スクリーン側に曲率中心を有する凸のメニスカス形状であるのが好ましい。この好ましい例によれば、周辺の歪曲収差を少なくすることができる。
【0012】
前記本発明の投写レンズの構成においては、前記第1群レンズ及び前記第3群レンズが、両面ともに非球面であるのが好ましい。この好ましい例によれば、収差を容易に補正することができる。
【0013】
また、前記本発明の投写レンズの構成においては、前記第4群レンズの硝材に耐熱アクリル材料を使用するのが好ましい。この好ましい例によれば、従来以上に陰極線管の映像輝度がアップしても、第4群レンズが変形する等の問題を解決することができる。
【0014】
また、前記本発明の投写レンズの構成においては、半画角が38゜以上であり、Fナンバーが1.1以下であるのが好ましい。半画角が38゜以上であれば、当該投写レンズからスクリーンまでの距離(投写距離)を短くすることができ、コンパクトな光学システムを実現することができる。また、Fナンバーが1.1以下であれば、明るい光学システムを実現することができる。
【0015】
本発明に係る映像拡大投写システムの構成は、前記本発明の投写レンズと、映像を映し出す陰極線管と、前記投写レンズと前記陰極線管とを光学的に結合するユニットとを備えていることを特徴とする。この映像拡大投写システムの構成によれば、投写レンズとして前記本発明の投写レンズが用いられているので、陰極線管のフェースプレートの温度変化によって生じる光学フォーカス温度ドリフトを小さく抑えることができる。その結果、陰極線管のフェースプレートの温度が変化しても、映像の最適フォーカス面の移動はほとんど起こらない。従って、安価なコストで良好な拡大映像を得ることができる。
【0016】
また、本発明に係るビデオプロジェクターの構成は、陰極線管が青、緑、赤の単色陰極線管である前記本発明の映像拡大投写システムをそれぞれ1個ずつ備え、前記各映像拡大投写システムから得られる拡大映像をスクリーン上で合成することができることを特徴とする。尚、スクリーンとしては、反射型又は透過型のいずれであってもよい。このビデオプロジェクターの構成によれば、映像拡大投写システムとして前記本発明の映像拡大投写システムが用いられているので、陰極線管のフェースプレートの温度が変化しても、映像の最適フォーカス面の移動がほとんど起こらない。すなわち、陰極線管のフェースプレートの温度が変化しても、スクリーン上の光学フォーカス性能は変化しない。その結果、セット電源投入後、光学フォーカス性能が良好になるまでの準備時間を必要とせずに直ちに使用でき、その後も良好な映像を安定して得ることができる。
【0017】
また、本発明に係るプロジェクションテレビの構成は、前記本発明の映像拡大投写システムと、前記投写レンズから投写された光を折り曲げるミラーと、前記ミラーで折り曲げられた光を映像として映し出す透過型スクリーンとを備えていることを特徴とする。このプロジェクションテレビの構成によれば、映像拡大投写システムとして前記本発明の映像拡大投写システムが用いられているので、陰極線管のフェースプレートの温度が変化しても、映像の最適フォーカス面の移動がほとんど起こらない。その結果、セット電源投入後、時間が経過しても、スクリーン上の光学フォーカスが変動せず、いつでも良好な映像を見ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
【0019】
[第1の実施の形態]
本発明の投写レンズは、スクリーン側から順に配置された、第1群レンズと、第2群レンズと、第3群レンズと、第4群レンズとからなる4群4枚構成の投写レンズであり、第1群レンズ、第2群レンズ及び第3群レンズはそれぞれ正のパワーを有し、第4群レンズは負のパワーを有している。そして、各群のパワーの絶対値を比較的小さく抑えつつ適切なパワー配分とすることにより、簡易なレンズ構成でありながら、光学性能が良好でかつ光学フォーカス温度ドリフトの少ない投写レンズが実現されている。
【0020】
以下、本発明の第1の実施の形態における投写レンズについて、図面を参照しながら説明する。図1、図4、図6は、それぞれ本実施の形態の実施例1、実施例2、実施例3の投写レンズを示す概略構成図である。
【0021】
本発明の投写レンズにおいては、第1群レンズから第3群レンズまでがすべて正のパワーを有するレンズであり、第2群レンズが全系の中で最も大きい正のパワーを有し、第3群レンズが次に大きい正のパワーを有している。また、第4群レンズは、スクリーン側に凹面を向けた負のパワーを有するレンズであり、主に像面湾曲を補正する機能を有している。第1群レンズは、主に球面収差及びコマ収差を補正する機能を有している。第2群レンズは、このレンズ系の正のパワーのかなりの部分を受け持ち、第3群レンズは、このレンズ系の正のパワーのある程度の部分を受け持つと共に、主にコマ収差を補正する機能を有している。このような各群の機能に基づき、第1群レンズ、第3群レンズ及び第4群レンズとしては、それぞれ少なくとも一面が非球面を有するレンズが用いられている。尚、第1群レンズ及び第3群レンズは、両面ともに非球面であるのが好ましい。
【0022】
本発明の特徴は、比較的簡易なレンズ構成でありながら、プラスチックレンズである凹レンズとオプティカルカップリング液と陰極線管とにより構成された第4群の、凹レンズの温度変化による屈折率変化によって生じるスクリーン位置での光学フォーカスずれを、第4群に近い第3群の正のパワーを有するプラスチックレンズの温度変化による屈折率変化によって補正し、光学性能が良好でかつ光学フォーカス温度ドリフトの少ない安定した画質を実現できることにある。
【0023】
本発明の投写レンズは、全系の焦点距離をf0、前記第1群レンズの焦点距離をf1、第2群レンズの焦点距離をf2、第3群レンズの焦点距離をf3、第4群レンズの焦点距離をf4、前記第1群レンズの中心厚みをd1、前記第1群レンズの最大光線高での面間隔をe1としたとき、下記(1)〜(5)の条件式を満足している。
【0024】
(1) 0.1 <f0/f1< 0.2
(2) 0.78<f0/f2< 0.82
(3) 0.3 <f0/f3< 0.38
(4)−0.53<f0/f4<−0.47
(5) e1/d1<1.5
上記条件式(1)は、第1群レンズのパワーに関するものである。f0/f1が0.1以下になると、第2群レンズでのFナンバー光線高が高くなると共に、第2群レンズのパワーが大きくなり、ガラスレンズのコストがアップする。一方、f0/f1が0.2以上になると、球面収差の補正が困難になる。
【0025】
上記条件式(2)は、第2群レンズのパワーに関するものである。f0/f2が0.78以下になると、第1群レンズで受け持つ正のパワーが大きくなって、球面収差を補正することが困難になる。一方、f0/f2が0.82以上になると、第2群レンズで発生するコマ収差を補正することが困難になる。
【0026】
上記条件式(3)は、第3群レンズのパワーに関するものである。上記したように、第4群はプラスチックレンズとオプッティカルカップリング液と陰極線管とにより構成され、この陰極線管は、映像表示時に100℃を超える高温になり、相接するオプティカルカップリング液やプラスチックレンズの温度も上昇する。プラスチックレンズやオプティカルカップリング液の温度変化による屈折率変化は、ガラスレンズの場合に比べて非常に大きく、この屈折率変化が投写レンズの焦点距離やバックフォーカスの変化として顕れる。このため、投写レンズの使用時に、スクリーン位置での光学フォーカスが移動して、画質が劣化してしまう。この画質の劣化を改善する方法としては、第4群の近くの第3群に適切な正のパワーのプラスチックレンズを配置し、第4群で発生する光学フォーカス温度ドリフトを、第3群の正のパワーのプラスチックレンズの温度変化による屈折率変化によって補正することが考えられる。
【0027】
具体的な働きを説明すれば、以下のとおりである。すなわち、陰極線管の温度が上昇した場合、相接するオプティカルカップリング液やプラスチックレンズの温度も上昇し、このために、オプティカルカップリング液やプラスチックレンズの屈折率は小さくなる。その結果、第4群の負のパワーは小さくなり、全系としては正のパワーが強くなって、スクリーン位置での光学フォーカスが移動することになる。しかし、第4群の比較的近くの第3群に正のパワーのプラスチックレンズを配置することにより、第4群の温度上昇に伴って第3群のプラスチックレンズの温度も上昇し、第3群の正のパワーは小さくなる。従って、第3群の正のパワーを適切な値に設定することにより、第4群で生ずる温度上昇に伴う第4群の負のパワーの減少による光学フォーカス温度ドリフトを、第3群の温度上昇による正のパワーの減少によって補正することができる。上記条件式(3)は、この光学フォーカス温度ドリフトを適切に補正するための条件を示すものであり、f0/f3(第3群の正のパワー)が0.3以下になると、補正不足となる。逆に、f0/f3が0.38以上になると、コマ収差及び歪曲収差の補正が困難になる。
【0028】
上記条件式(4)は、第4群のパワーに関するものである。f0/f4が−0.53以下になると、レンズ周辺位置でのオプティカルカップリング液厚が厚くなり、周辺での光学フォーカス温度ドリフトの補正が困難になる。一方、f0/f4が−0.47以上になると、像面湾曲が補正不足となって、周辺の画質が劣化してしまう。
【0029】
上記条件式(5)は、第1群レンズの中心厚と最大光線高さ位置でのレンズ周辺厚の比、すなわち、肉厚比を制限するための条件を示している。第1群レンズは、近軸近くでは正のパワーを有するレンズであるが、非球面形状により周辺では正のパワーが小さくなる。このため、第1群レンズによって球面収差と軸外のコマ収差を補正することができる。但し、e1/d1が1.5以上になると、球面収差及びコマ収差が補正過剰になると共に、肉厚比が大きくなって、高精度の成形レンズを製造し難くなる。
【0030】
本発明の投写レンズにおいては、第4群レンズの硝材に耐熱アクリル材料を使用するのが好ましい。この構成によれば、従来以上に陰極線管の映像輝度がアップしても、第4群レンズが変形する等の問題を解決することができる。
【0031】
また、本発明の投写レンズにおいては、半画角が38゜以上であり、Fナンバー(Fno)が1.1以下であるのが好ましい。半画角が38゜以上であれば、当該投写レンズからスクリーンまでの距離(投写距離)を短くすることができ、コンパクトな光学システムを実現することができる。また、Fナンバーが1.1以下であれば、明るい光学システムを実現することができる。
【0032】
以下、具体的実施例を挙げて、本実施の形態における投写レンズをさらに詳細に説明する。
【0033】
(実施例1)
図1は本発明の第1の実施の形態の実施例1における投写レンズを示す概略構成図である。
【0034】
本実施例は、Fno=1.07、f0=73.4mm、半画角=39゜の投写レンズにおいて、上記条件式(1)〜(5)を満足させることにより、光学性能(MTF)を良好とし、かつ、光学フォーカス温度ドリフトを小さく抑えることを目的とした設計例であり、温度変化によるバックフォーカスの変化は0.01mm程度である。
【0035】
図1において、第1群レンズG1、第3群レンズG3及び第4群レンズG4はアクリル系のプラスチックレンズであり、第2群レンズG2はSK5のガラスレンズである。陰極線管のフェースプレートFと第4群レンズG4との間には、陰極線管とレンズとの間のコントラストの低下を防止し、陰極線管から発生する熱を冷却する等のために、オプティカルカップリング液からなる充填材Lが充填されている。尚、図1の投写レンズにおいて、riはレンズ各面の曲率半径、diはレンズ厚やレンズ面間隔などの面間の軸線方向の距離を示している。また、非球面形状は、下記(数1)によって定義される回転対称非球面である。
【0036】
【数1】
【0037】
但し、上記(数1)中、Xはレンズの光軸から開口の半径hの位置におけるレンズの頂点からの変位量を示し、k、aiは非球面係数を示している。また、rは当該レンズの曲率半径を示している。尚、この非球面形状の表示は、後述する実施例2、3においても同じである。
【0038】
下記(表1)に、具体的数値例を示す。下記(表1)中、niは各面のe線での屈折率を示している。尚、下記(表1)は、陰極線管に映像を所定時間表示し、このために陰極線管が高温になって、オプティカルカップリング液やレンズの温度が上昇した後、温度変化が安定したときの屈折率を含む数値例である(この状態を『飽和状態』と呼ぶ)。図2に、このときの光学性能(MTF)を示す。図2において、MTFのデータの算出は、e線の光を1lp/mm 、2lp/mm 、3lp/mm でシュミレーションすることによって行われ、それぞれ実線がサジタル方向の光線、破線がメリディオナル方向の光線である。尚、かかる条件は後述の図3、図5、図7でも同様である。
以下に、レンズ各面の非球面係数を示す。
次に、光学フォーカス温度ドリフトが少ないことを示す例として、陰極線管の映像表示スタート時にはこの光学システムの温度が上昇していない場合を挙げて説明する。図3に、この光学システムの温度が20℃の場合の光学性能(MTF)を示す。図3に示すように、映像表示スタート時でも光学性能が低下していないことが解る。
【0039】
下記(表2)に、具体的数値例を示す。この場合、上記(表1)に示す数値例に対し、プラスチックレンズとオプティカルカップリング液の屈折率が変化するだけで、他の数値は上記(表1)と同じであるため、下記(表2)には、光学システムの温度:20℃での屈折率の数値のみを示している。第2群のガラスレンズ及び陰極線管のガラスの温度変化による屈折率の変化は、プラスチックレンズやオプティカルカップリング液の屈折率変化よりも非常に小さいため、映像表示スタート時も飽和状態でも屈折率は同じ値に設計されている。
(実施例2)
図4は本発明の第1の実施の形態の実施例2における投写レンズを示す概略構成図である。
【0040】
本実施例は、上記実施例1に対して、第1群レンズG1のパワー(焦点距離の逆数)を小さくし、その分だけ第2群レンズG2のパワーをより大きくしたものである。本実施例においても、上記実施例1と同様に、光学フォーカス温度ドリフトが小さく抑えられ、温度変化によるバックフォーカスの変化は0.01mm程度である。
【0041】
下記(表3)に、具体的数値例を示す。
以下に、レンズ各面の非球面係数を示す。
(実施例3)
図6は本発明の第1の実施の形態の実施例3における投写レンズを示す概略構成図である。
【0042】
本実施例は、上記実施例1に対して、第2群レンズG2のパワーを小さくし、その分だけ第1群レンズG1のパワーを比較的大きくしたものである。本実施例においても、上記実施例1と同様に、光学フォーカス温度ドリフトが小さく抑えられ、温度変化によるバックフォーカスの変化は0.01mm程度である。
【0043】
下記(表4)に、具体的数値例を示す。
以下に、レンズ各面の非球面係数を示す。
[第2の実施の形態]
図8は本発明の第2の実施の形態における映像拡大投写システムを示す概略構成図である。
【0044】
図8に示すように、本実施の形態の映像拡大投写システムSは、投写レンズAと、映像を映し出す陰極線管Tと、投写レンズAと陰極線管Tとを光学的に結合するオプティカルカップリングユニットUとにより構成されている。ここで、投写レンズAとしては、上記第1の実施の形態で示した投写レンズが用いられている。尚、図8中、Bは本映像拡大投写システムSで投写された映像の最適フォーカス面を示している。
【0045】
本実施の形態の映像拡大投写システムSによれば、投写レンズAとして上記第1の実施の形態で示した投写レンズが用いられているので、陰極線管Tのフェースプレートの温度変化によって生じる光学フォーカス温度ドリフトを小さく抑えることができる。その結果、陰極線管Tのフェースプレートの温度が変化しても、映像の最適フォーカス面Bの移動はほとんど起こらない。
【0046】
[第3の実施の形態]
図9は本発明の第3の実施の形態におけるビデオプロジェクターを示す概略構成図である。
【0047】
図9に示すように、本実施の形態のビデオプロジェクターEは、3つの映像拡大投写システムS1、S2、S3を備えている。ここで、映像拡大投写システムS1、S2、S3としては、上記第2の実施の形態で示した映像拡大投写システムが用いられている。映像拡大投写システムS1、S2、S3は、この順番に配置されており、映像拡大投写システムS1、S2、S3には、それぞれ青、緑、赤の単色陰極線管が搭載されている。また、本ビデオプロジェクターEは、映像拡大投写システムS1、S2、S3から投写される拡大映像を、別途用意したスクリーンC上で合成することができるように構成されている。
【0048】
本実施の形態のビデオプロジェクターEによれば、映像拡大投写システムS1、S2、S3として上記第2の実施の形態で示した映像拡大投写システムが用いられているので、陰極線管のフェースプレートの温度が変化しても、映像の最適フォーカス面の移動がほとんど起こらない。すなわち、陰極線管のフェースプレートの温度が変化しても、スクリーンC上の光学フォーカス性能は変化しない。その結果、セット電源投入後、光学フォーカス性能が良好になるまでの準備時間を必要とせずに直ちに使用でき、その後も良好な映像を安定して得ることができる。
【0049】
[第4の実施の形態]
図10は本発明の第4の実施の形態におけるプロジェクションテレビを示す概略構成図である。
【0050】
図10に示すように、本実施の形態のプロジェクションテレビHは、映像拡大投写システムS1、S2、S3と、映像拡大投写システムS1、S2、S3の投写レンズから投写された光を折り曲げるミラーMと、ミラーMで折り曲げられた光を映像として映し出す透過型スクリーンDとを備えている。ここで、映像拡大投写システムS1、S2、S3としては、上記第2の実施の形態で示した映像拡大投写システムが用いられている。映像拡大投写システムS1、S2、S3は、この順番に配置されており、映像拡大投写システムS1、S2、S3には、それぞれ青、緑、赤の単色陰極線管が搭載されている。
【0051】
本実施の形態のプロジェクションテレビHによれば、映像拡大投写システムS1、S2、S3として上記第2の実施の形態で示した映像拡大投写システムが用いられているので、陰極線管のフェースプレートの温度が変化しても、映像の最適フォーカス面の移動がほとんど起こらない。その結果、セット電源投入後、時間が経過しても、スクリーン上の光学フォーカスが変動せず、いつでも良好な映像を見ることができる。また、投写レンズの半画角が39゜であるため、コンパクトなセットを実現することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、レンズ構成を適切に設定することにより、4枚構成で低コスト化が可能な投写レンズでありながら、高い光学性能を有し、しかも、光学フォーカス温度ドリフトの少ない良好な投写レンズ及びそれを用いた映像拡大投写システム、並びに当該映像拡大投写システムを用いたビデオプロジェクター及びプロジェクションテレビを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の実施例1における投写レンズを示す概略構成図
【図2】本発明の第1の実施の形態の実施例1における投写レンズの光学性能(MTF)を示す図(飽和状態)
【図3】本発明の第1の実施の形態の実施例1における投写レンズの光学性能(MTF)を示す図(光学システムの温度が20℃の時)
【図4】本発明の第1の実施の形態の実施例2における投写レンズを示す概略構成図
【図5】本発明の第1の実施の形態の実施例2における投写レンズの光学性能(MTF)を示す図(飽和状態)
【図6】本発明の第1の実施の形態の実施例3における投写レンズを示す概略構成図
【図7】本発明の第1の実施の形態の実施例3における投写レンズの光学性能(MTF)を示す図(飽和状態)
【図8】本発明の第2の実施の形態における映像拡大投写システムを示す概略構成図
【図9】本発明の第3の実施の形態におけるビデオプロジェクターを示す概略構成図
【図10】本発明の第4の実施の形態におけるプロジェクションテレビを示す概略構成図
【符号の説明】
G1 第1群レンズ
G2 第2群レンズ
G3 第3群レンズ
G4 第4群レンズ
A 投写レンズ
B フォーカス面
C スクリーン
D 透過型スクリーン
E ビデオプロジェクター
F 陰極線管のフェースプレート
H プロジェクションテレビ
M ミラー
S 映像拡大投写システム
T 陰極線管
U オプティカルカップリングユニット
【発明の属する技術分野】
本発明は、投写レンズ及びそれを用いた映像拡大投写システム、並びに当該映像拡大投写システムを用いたビデオプロジェクター及びプロジェクションテレビに関する。さらに詳細には、本発明は、陰極線管の映像をスクリーン上に拡大投写するプロジェクションテレビ用として好適な投写レンズ及びそれを用いた映像拡大投写システム、並びに当該映像拡大投写システムを用いたビデオプロジェクター及びプロジェクションテレビに関する。
【0002】
【従来の技術】
プロジェクションテレビは、青、緑、赤の3色の単色陰極線管の各々の映像を、投写レンズによってスクリーン上に拡大投写し合成することにより、大画面のカラー映像を映し出すものである。大画面の映像機器としては、最近、プラズマディスプレイが映像も良く市場で人気もあるが、コスト的にはまだかなり高価である。コスト的には、陰極線管を使用したプロジェクションテレビが、まだ、プラズマディスプレイよりも低価格であり、世界的な市場で見れば需要は相変わらず拡大している。プロジェクションテレビがプラズマディスプレイに対抗して今後とも需要を伸ばすためには、商品として今以上の高画質化と低コスト化が必要である。プロジェクションテレビに用いられる投写レンズにも、同様に、より高い光学性能(明るく、高いMTF特性)と低コスト化が要求される。良好な光学性能を有するこの種の投写レンズとしては、特許文献1、特許文献2などに開示されているものが知られている。
【0003】
【特許文献1】特開平3−67210号公報
【0004】
【特許文献2】特開平6−27369号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術における投写レンズは、良好な光学性能が得られているが、構成枚数が5〜6枚と多く、低コスト化を図ることは困難であり、投写レンズの低コスト化を図るためには、構成枚数を削減することが必要である。
【0006】
この種の一般的な投写レンズは、1枚のガラスレンズと3〜5枚のプラスチックレンズ(トータル4〜6枚)とにより構成されている。ここで、プラスチックレンズの製造には高精度の金型が必要であり、金型が高額になってしまう。従って、プラスチックレンズの枚数を削減することは、低コスト化とイニシャルコストの低減に繋がる。一方、プロジェクションテレビの光学システムにおいては、投写レンズと陰極線管との間を特殊な液体で満たし、両者を光学的に結合させている構成が多い(これを『オプティカルカップリング』と呼び、特殊な液体を『オプティカルカップリング液』と呼ぶ)。この構成の場合、ほとんどの例において、光学的結合に寄与するレンズとして、ほぼ薄均等肉厚のレンズが使用されている。これは、陰極線管の映像を投写レンズで拡大するシステムにおいて、コントラストの低下を抑え、かつ、陰極線管の映像表示中の温度上昇を抑えるためである。
【0007】
しかし、このオプティカルカップリング液や投写レンズに使用されているプラスチックレンズは、ガラスレンズに比べて温度変化による屈折率の変化が大きいために、プロジェクションテレビに使用したときにスクリーン上での最適光学フォーカスが変動し(この現象を『光学フォーカス温度ドリフト』と呼ぶ)、画質の劣化を招いていた。このフォーカス変動を改善する方法として、投写レンズの一部のレンズ群を温度変化に対して適度に移動させることにより、フォーカス変動を抑える方式が提案され、この方式を用いたプロジェクションテレビが商品化されているが、コストの高いものとなっている。
【0008】
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、レンズ構成を適切に設定することにより、4枚構成で低コスト化が可能な投写レンズでありながら、高い光学性能を有し、しかも、光学フォーカス温度ドリフトの少ない良好な投写レンズ及びそれを用いた映像拡大投写システム、並びに当該映像拡大投写システムを用いたビデオプロジェクター及びプロジェクションテレビを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る投写レンズの構成は、スクリーン側から順に配置された、正のパワー(焦点距離の逆数)を有する第1群レンズと、全系の中で最も大きい正のパワーを有する第2群レンズと、正のパワーを有する第3群レンズと、スクリーン側に凹面を向けた負のパワーを有する第4群レンズとを備えた4群4枚構成の投写レンズであって、前記第1群レンズ、前記第3群レンズ及び前記第4群レンズは、それぞれ少なくとも一面が非球面であり、全系の焦点距離をf0、前記第1群レンズの焦点距離をf1、第2群レンズの焦点距離をf2、第3群レンズの焦点距離をf3、第4群レンズの焦点距離をf4、前記第1群レンズの中心厚みをd1、前記第1群レンズの最大光線高での面間隔をe1としたとき、下記(1)〜(5)の条件式を満足することを特徴とする。
【0010】
(1) 0.1 <f0/f1< 0.2
(2) 0.78<f0/f2< 0.82
(3) 0.3 <f0/f3< 0.38
(4)−0.53<f0/f4<−0.47
(5) e1/d1<1.5
本発明の投写レンズは、上記のような構成を有することにより、主に第4群レンズの温度変化、具体的に言えば、陰極線管のフェースプレートの温度変化によって生じる光学フォーカス温度ドリフトを小さく抑えることができ、その結果、良好な光学性能を安価に安定して維持することができる。
【0011】
前記第3群レンズの形状は、周辺映像の光束の中心光線が通過する位置で、スクリーン側に曲率中心を有する凸のメニスカス形状であるのが好ましい。この好ましい例によれば、周辺の歪曲収差を少なくすることができる。
【0012】
前記本発明の投写レンズの構成においては、前記第1群レンズ及び前記第3群レンズが、両面ともに非球面であるのが好ましい。この好ましい例によれば、収差を容易に補正することができる。
【0013】
また、前記本発明の投写レンズの構成においては、前記第4群レンズの硝材に耐熱アクリル材料を使用するのが好ましい。この好ましい例によれば、従来以上に陰極線管の映像輝度がアップしても、第4群レンズが変形する等の問題を解決することができる。
【0014】
また、前記本発明の投写レンズの構成においては、半画角が38゜以上であり、Fナンバーが1.1以下であるのが好ましい。半画角が38゜以上であれば、当該投写レンズからスクリーンまでの距離(投写距離)を短くすることができ、コンパクトな光学システムを実現することができる。また、Fナンバーが1.1以下であれば、明るい光学システムを実現することができる。
【0015】
本発明に係る映像拡大投写システムの構成は、前記本発明の投写レンズと、映像を映し出す陰極線管と、前記投写レンズと前記陰極線管とを光学的に結合するユニットとを備えていることを特徴とする。この映像拡大投写システムの構成によれば、投写レンズとして前記本発明の投写レンズが用いられているので、陰極線管のフェースプレートの温度変化によって生じる光学フォーカス温度ドリフトを小さく抑えることができる。その結果、陰極線管のフェースプレートの温度が変化しても、映像の最適フォーカス面の移動はほとんど起こらない。従って、安価なコストで良好な拡大映像を得ることができる。
【0016】
また、本発明に係るビデオプロジェクターの構成は、陰極線管が青、緑、赤の単色陰極線管である前記本発明の映像拡大投写システムをそれぞれ1個ずつ備え、前記各映像拡大投写システムから得られる拡大映像をスクリーン上で合成することができることを特徴とする。尚、スクリーンとしては、反射型又は透過型のいずれであってもよい。このビデオプロジェクターの構成によれば、映像拡大投写システムとして前記本発明の映像拡大投写システムが用いられているので、陰極線管のフェースプレートの温度が変化しても、映像の最適フォーカス面の移動がほとんど起こらない。すなわち、陰極線管のフェースプレートの温度が変化しても、スクリーン上の光学フォーカス性能は変化しない。その結果、セット電源投入後、光学フォーカス性能が良好になるまでの準備時間を必要とせずに直ちに使用でき、その後も良好な映像を安定して得ることができる。
【0017】
また、本発明に係るプロジェクションテレビの構成は、前記本発明の映像拡大投写システムと、前記投写レンズから投写された光を折り曲げるミラーと、前記ミラーで折り曲げられた光を映像として映し出す透過型スクリーンとを備えていることを特徴とする。このプロジェクションテレビの構成によれば、映像拡大投写システムとして前記本発明の映像拡大投写システムが用いられているので、陰極線管のフェースプレートの温度が変化しても、映像の最適フォーカス面の移動がほとんど起こらない。その結果、セット電源投入後、時間が経過しても、スクリーン上の光学フォーカスが変動せず、いつでも良好な映像を見ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
【0019】
[第1の実施の形態]
本発明の投写レンズは、スクリーン側から順に配置された、第1群レンズと、第2群レンズと、第3群レンズと、第4群レンズとからなる4群4枚構成の投写レンズであり、第1群レンズ、第2群レンズ及び第3群レンズはそれぞれ正のパワーを有し、第4群レンズは負のパワーを有している。そして、各群のパワーの絶対値を比較的小さく抑えつつ適切なパワー配分とすることにより、簡易なレンズ構成でありながら、光学性能が良好でかつ光学フォーカス温度ドリフトの少ない投写レンズが実現されている。
【0020】
以下、本発明の第1の実施の形態における投写レンズについて、図面を参照しながら説明する。図1、図4、図6は、それぞれ本実施の形態の実施例1、実施例2、実施例3の投写レンズを示す概略構成図である。
【0021】
本発明の投写レンズにおいては、第1群レンズから第3群レンズまでがすべて正のパワーを有するレンズであり、第2群レンズが全系の中で最も大きい正のパワーを有し、第3群レンズが次に大きい正のパワーを有している。また、第4群レンズは、スクリーン側に凹面を向けた負のパワーを有するレンズであり、主に像面湾曲を補正する機能を有している。第1群レンズは、主に球面収差及びコマ収差を補正する機能を有している。第2群レンズは、このレンズ系の正のパワーのかなりの部分を受け持ち、第3群レンズは、このレンズ系の正のパワーのある程度の部分を受け持つと共に、主にコマ収差を補正する機能を有している。このような各群の機能に基づき、第1群レンズ、第3群レンズ及び第4群レンズとしては、それぞれ少なくとも一面が非球面を有するレンズが用いられている。尚、第1群レンズ及び第3群レンズは、両面ともに非球面であるのが好ましい。
【0022】
本発明の特徴は、比較的簡易なレンズ構成でありながら、プラスチックレンズである凹レンズとオプティカルカップリング液と陰極線管とにより構成された第4群の、凹レンズの温度変化による屈折率変化によって生じるスクリーン位置での光学フォーカスずれを、第4群に近い第3群の正のパワーを有するプラスチックレンズの温度変化による屈折率変化によって補正し、光学性能が良好でかつ光学フォーカス温度ドリフトの少ない安定した画質を実現できることにある。
【0023】
本発明の投写レンズは、全系の焦点距離をf0、前記第1群レンズの焦点距離をf1、第2群レンズの焦点距離をf2、第3群レンズの焦点距離をf3、第4群レンズの焦点距離をf4、前記第1群レンズの中心厚みをd1、前記第1群レンズの最大光線高での面間隔をe1としたとき、下記(1)〜(5)の条件式を満足している。
【0024】
(1) 0.1 <f0/f1< 0.2
(2) 0.78<f0/f2< 0.82
(3) 0.3 <f0/f3< 0.38
(4)−0.53<f0/f4<−0.47
(5) e1/d1<1.5
上記条件式(1)は、第1群レンズのパワーに関するものである。f0/f1が0.1以下になると、第2群レンズでのFナンバー光線高が高くなると共に、第2群レンズのパワーが大きくなり、ガラスレンズのコストがアップする。一方、f0/f1が0.2以上になると、球面収差の補正が困難になる。
【0025】
上記条件式(2)は、第2群レンズのパワーに関するものである。f0/f2が0.78以下になると、第1群レンズで受け持つ正のパワーが大きくなって、球面収差を補正することが困難になる。一方、f0/f2が0.82以上になると、第2群レンズで発生するコマ収差を補正することが困難になる。
【0026】
上記条件式(3)は、第3群レンズのパワーに関するものである。上記したように、第4群はプラスチックレンズとオプッティカルカップリング液と陰極線管とにより構成され、この陰極線管は、映像表示時に100℃を超える高温になり、相接するオプティカルカップリング液やプラスチックレンズの温度も上昇する。プラスチックレンズやオプティカルカップリング液の温度変化による屈折率変化は、ガラスレンズの場合に比べて非常に大きく、この屈折率変化が投写レンズの焦点距離やバックフォーカスの変化として顕れる。このため、投写レンズの使用時に、スクリーン位置での光学フォーカスが移動して、画質が劣化してしまう。この画質の劣化を改善する方法としては、第4群の近くの第3群に適切な正のパワーのプラスチックレンズを配置し、第4群で発生する光学フォーカス温度ドリフトを、第3群の正のパワーのプラスチックレンズの温度変化による屈折率変化によって補正することが考えられる。
【0027】
具体的な働きを説明すれば、以下のとおりである。すなわち、陰極線管の温度が上昇した場合、相接するオプティカルカップリング液やプラスチックレンズの温度も上昇し、このために、オプティカルカップリング液やプラスチックレンズの屈折率は小さくなる。その結果、第4群の負のパワーは小さくなり、全系としては正のパワーが強くなって、スクリーン位置での光学フォーカスが移動することになる。しかし、第4群の比較的近くの第3群に正のパワーのプラスチックレンズを配置することにより、第4群の温度上昇に伴って第3群のプラスチックレンズの温度も上昇し、第3群の正のパワーは小さくなる。従って、第3群の正のパワーを適切な値に設定することにより、第4群で生ずる温度上昇に伴う第4群の負のパワーの減少による光学フォーカス温度ドリフトを、第3群の温度上昇による正のパワーの減少によって補正することができる。上記条件式(3)は、この光学フォーカス温度ドリフトを適切に補正するための条件を示すものであり、f0/f3(第3群の正のパワー)が0.3以下になると、補正不足となる。逆に、f0/f3が0.38以上になると、コマ収差及び歪曲収差の補正が困難になる。
【0028】
上記条件式(4)は、第4群のパワーに関するものである。f0/f4が−0.53以下になると、レンズ周辺位置でのオプティカルカップリング液厚が厚くなり、周辺での光学フォーカス温度ドリフトの補正が困難になる。一方、f0/f4が−0.47以上になると、像面湾曲が補正不足となって、周辺の画質が劣化してしまう。
【0029】
上記条件式(5)は、第1群レンズの中心厚と最大光線高さ位置でのレンズ周辺厚の比、すなわち、肉厚比を制限するための条件を示している。第1群レンズは、近軸近くでは正のパワーを有するレンズであるが、非球面形状により周辺では正のパワーが小さくなる。このため、第1群レンズによって球面収差と軸外のコマ収差を補正することができる。但し、e1/d1が1.5以上になると、球面収差及びコマ収差が補正過剰になると共に、肉厚比が大きくなって、高精度の成形レンズを製造し難くなる。
【0030】
本発明の投写レンズにおいては、第4群レンズの硝材に耐熱アクリル材料を使用するのが好ましい。この構成によれば、従来以上に陰極線管の映像輝度がアップしても、第4群レンズが変形する等の問題を解決することができる。
【0031】
また、本発明の投写レンズにおいては、半画角が38゜以上であり、Fナンバー(Fno)が1.1以下であるのが好ましい。半画角が38゜以上であれば、当該投写レンズからスクリーンまでの距離(投写距離)を短くすることができ、コンパクトな光学システムを実現することができる。また、Fナンバーが1.1以下であれば、明るい光学システムを実現することができる。
【0032】
以下、具体的実施例を挙げて、本実施の形態における投写レンズをさらに詳細に説明する。
【0033】
(実施例1)
図1は本発明の第1の実施の形態の実施例1における投写レンズを示す概略構成図である。
【0034】
本実施例は、Fno=1.07、f0=73.4mm、半画角=39゜の投写レンズにおいて、上記条件式(1)〜(5)を満足させることにより、光学性能(MTF)を良好とし、かつ、光学フォーカス温度ドリフトを小さく抑えることを目的とした設計例であり、温度変化によるバックフォーカスの変化は0.01mm程度である。
【0035】
図1において、第1群レンズG1、第3群レンズG3及び第4群レンズG4はアクリル系のプラスチックレンズであり、第2群レンズG2はSK5のガラスレンズである。陰極線管のフェースプレートFと第4群レンズG4との間には、陰極線管とレンズとの間のコントラストの低下を防止し、陰極線管から発生する熱を冷却する等のために、オプティカルカップリング液からなる充填材Lが充填されている。尚、図1の投写レンズにおいて、riはレンズ各面の曲率半径、diはレンズ厚やレンズ面間隔などの面間の軸線方向の距離を示している。また、非球面形状は、下記(数1)によって定義される回転対称非球面である。
【0036】
【数1】
【0037】
但し、上記(数1)中、Xはレンズの光軸から開口の半径hの位置におけるレンズの頂点からの変位量を示し、k、aiは非球面係数を示している。また、rは当該レンズの曲率半径を示している。尚、この非球面形状の表示は、後述する実施例2、3においても同じである。
【0038】
下記(表1)に、具体的数値例を示す。下記(表1)中、niは各面のe線での屈折率を示している。尚、下記(表1)は、陰極線管に映像を所定時間表示し、このために陰極線管が高温になって、オプティカルカップリング液やレンズの温度が上昇した後、温度変化が安定したときの屈折率を含む数値例である(この状態を『飽和状態』と呼ぶ)。図2に、このときの光学性能(MTF)を示す。図2において、MTFのデータの算出は、e線の光を1lp/mm 、2lp/mm 、3lp/mm でシュミレーションすることによって行われ、それぞれ実線がサジタル方向の光線、破線がメリディオナル方向の光線である。尚、かかる条件は後述の図3、図5、図7でも同様である。
以下に、レンズ各面の非球面係数を示す。
次に、光学フォーカス温度ドリフトが少ないことを示す例として、陰極線管の映像表示スタート時にはこの光学システムの温度が上昇していない場合を挙げて説明する。図3に、この光学システムの温度が20℃の場合の光学性能(MTF)を示す。図3に示すように、映像表示スタート時でも光学性能が低下していないことが解る。
【0039】
下記(表2)に、具体的数値例を示す。この場合、上記(表1)に示す数値例に対し、プラスチックレンズとオプティカルカップリング液の屈折率が変化するだけで、他の数値は上記(表1)と同じであるため、下記(表2)には、光学システムの温度:20℃での屈折率の数値のみを示している。第2群のガラスレンズ及び陰極線管のガラスの温度変化による屈折率の変化は、プラスチックレンズやオプティカルカップリング液の屈折率変化よりも非常に小さいため、映像表示スタート時も飽和状態でも屈折率は同じ値に設計されている。
(実施例2)
図4は本発明の第1の実施の形態の実施例2における投写レンズを示す概略構成図である。
【0040】
本実施例は、上記実施例1に対して、第1群レンズG1のパワー(焦点距離の逆数)を小さくし、その分だけ第2群レンズG2のパワーをより大きくしたものである。本実施例においても、上記実施例1と同様に、光学フォーカス温度ドリフトが小さく抑えられ、温度変化によるバックフォーカスの変化は0.01mm程度である。
【0041】
下記(表3)に、具体的数値例を示す。
以下に、レンズ各面の非球面係数を示す。
(実施例3)
図6は本発明の第1の実施の形態の実施例3における投写レンズを示す概略構成図である。
【0042】
本実施例は、上記実施例1に対して、第2群レンズG2のパワーを小さくし、その分だけ第1群レンズG1のパワーを比較的大きくしたものである。本実施例においても、上記実施例1と同様に、光学フォーカス温度ドリフトが小さく抑えられ、温度変化によるバックフォーカスの変化は0.01mm程度である。
【0043】
下記(表4)に、具体的数値例を示す。
以下に、レンズ各面の非球面係数を示す。
[第2の実施の形態]
図8は本発明の第2の実施の形態における映像拡大投写システムを示す概略構成図である。
【0044】
図8に示すように、本実施の形態の映像拡大投写システムSは、投写レンズAと、映像を映し出す陰極線管Tと、投写レンズAと陰極線管Tとを光学的に結合するオプティカルカップリングユニットUとにより構成されている。ここで、投写レンズAとしては、上記第1の実施の形態で示した投写レンズが用いられている。尚、図8中、Bは本映像拡大投写システムSで投写された映像の最適フォーカス面を示している。
【0045】
本実施の形態の映像拡大投写システムSによれば、投写レンズAとして上記第1の実施の形態で示した投写レンズが用いられているので、陰極線管Tのフェースプレートの温度変化によって生じる光学フォーカス温度ドリフトを小さく抑えることができる。その結果、陰極線管Tのフェースプレートの温度が変化しても、映像の最適フォーカス面Bの移動はほとんど起こらない。
【0046】
[第3の実施の形態]
図9は本発明の第3の実施の形態におけるビデオプロジェクターを示す概略構成図である。
【0047】
図9に示すように、本実施の形態のビデオプロジェクターEは、3つの映像拡大投写システムS1、S2、S3を備えている。ここで、映像拡大投写システムS1、S2、S3としては、上記第2の実施の形態で示した映像拡大投写システムが用いられている。映像拡大投写システムS1、S2、S3は、この順番に配置されており、映像拡大投写システムS1、S2、S3には、それぞれ青、緑、赤の単色陰極線管が搭載されている。また、本ビデオプロジェクターEは、映像拡大投写システムS1、S2、S3から投写される拡大映像を、別途用意したスクリーンC上で合成することができるように構成されている。
【0048】
本実施の形態のビデオプロジェクターEによれば、映像拡大投写システムS1、S2、S3として上記第2の実施の形態で示した映像拡大投写システムが用いられているので、陰極線管のフェースプレートの温度が変化しても、映像の最適フォーカス面の移動がほとんど起こらない。すなわち、陰極線管のフェースプレートの温度が変化しても、スクリーンC上の光学フォーカス性能は変化しない。その結果、セット電源投入後、光学フォーカス性能が良好になるまでの準備時間を必要とせずに直ちに使用でき、その後も良好な映像を安定して得ることができる。
【0049】
[第4の実施の形態]
図10は本発明の第4の実施の形態におけるプロジェクションテレビを示す概略構成図である。
【0050】
図10に示すように、本実施の形態のプロジェクションテレビHは、映像拡大投写システムS1、S2、S3と、映像拡大投写システムS1、S2、S3の投写レンズから投写された光を折り曲げるミラーMと、ミラーMで折り曲げられた光を映像として映し出す透過型スクリーンDとを備えている。ここで、映像拡大投写システムS1、S2、S3としては、上記第2の実施の形態で示した映像拡大投写システムが用いられている。映像拡大投写システムS1、S2、S3は、この順番に配置されており、映像拡大投写システムS1、S2、S3には、それぞれ青、緑、赤の単色陰極線管が搭載されている。
【0051】
本実施の形態のプロジェクションテレビHによれば、映像拡大投写システムS1、S2、S3として上記第2の実施の形態で示した映像拡大投写システムが用いられているので、陰極線管のフェースプレートの温度が変化しても、映像の最適フォーカス面の移動がほとんど起こらない。その結果、セット電源投入後、時間が経過しても、スクリーン上の光学フォーカスが変動せず、いつでも良好な映像を見ることができる。また、投写レンズの半画角が39゜であるため、コンパクトなセットを実現することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、レンズ構成を適切に設定することにより、4枚構成で低コスト化が可能な投写レンズでありながら、高い光学性能を有し、しかも、光学フォーカス温度ドリフトの少ない良好な投写レンズ及びそれを用いた映像拡大投写システム、並びに当該映像拡大投写システムを用いたビデオプロジェクター及びプロジェクションテレビを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の実施例1における投写レンズを示す概略構成図
【図2】本発明の第1の実施の形態の実施例1における投写レンズの光学性能(MTF)を示す図(飽和状態)
【図3】本発明の第1の実施の形態の実施例1における投写レンズの光学性能(MTF)を示す図(光学システムの温度が20℃の時)
【図4】本発明の第1の実施の形態の実施例2における投写レンズを示す概略構成図
【図5】本発明の第1の実施の形態の実施例2における投写レンズの光学性能(MTF)を示す図(飽和状態)
【図6】本発明の第1の実施の形態の実施例3における投写レンズを示す概略構成図
【図7】本発明の第1の実施の形態の実施例3における投写レンズの光学性能(MTF)を示す図(飽和状態)
【図8】本発明の第2の実施の形態における映像拡大投写システムを示す概略構成図
【図9】本発明の第3の実施の形態におけるビデオプロジェクターを示す概略構成図
【図10】本発明の第4の実施の形態におけるプロジェクションテレビを示す概略構成図
【符号の説明】
G1 第1群レンズ
G2 第2群レンズ
G3 第3群レンズ
G4 第4群レンズ
A 投写レンズ
B フォーカス面
C スクリーン
D 透過型スクリーン
E ビデオプロジェクター
F 陰極線管のフェースプレート
H プロジェクションテレビ
M ミラー
S 映像拡大投写システム
T 陰極線管
U オプティカルカップリングユニット
Claims (7)
- スクリーン側から順に配置された、正のパワー(焦点距離の逆数)を有する第1群レンズと、全系の中で最も大きい正のパワーを有する第2群レンズと、正のパワーを有する第3群レンズと、スクリーン側に凹面を向けた負のパワーを有する第4群レンズとを備えた4群4枚構成の投写レンズであって、前記第1群レンズ、前記第3群レンズ及び前記第4群レンズは、それぞれ少なくとも一面が非球面であり、
全系の焦点距離をf0、前記第1群レンズの焦点距離をf1、第2群レンズの焦点距離をf2、第3群レンズの焦点距離をf3、第4群レンズの焦点距離をf4、前記第1群レンズの中心厚みをd1、前記第1群レンズの最大光線高での面間隔をe1としたとき、下記(1)〜(5)の条件式を満足することを特徴とする投写レンズ。
(1) 0.1 <f0/f1< 0.2
(2) 0.78<f0/f2< 0.82
(3) 0.3 <f0/f3< 0.38
(4)−0.53<f0/f4<−0.47
(5) e1/d1<1.5 - 前記第1群レンズ及び前記第3群レンズが、両面ともに非球面である請求項1に記載の投写レンズ。
- 前記第4群レンズの硝材に耐熱アクリル材料を使用した請求項1又は2に記載の投写レンズ。
- 半画角が38゜以上であり、Fナンバーが1.1以下である請求項1又は2に記載の投写レンズ。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の投写レンズと、映像を映し出す陰極線管と、前記投写レンズと前記陰極線管とを光学的に結合するユニットとを備えた映像拡大投写システム。
- 陰極線管が青、緑、赤の単色陰極線管である請求項5に記載の映像拡大投写システムをそれぞれ1個ずつ備え、前記各映像拡大投写システムから得られる拡大映像をスクリーン上で合成することができることを特徴とするビデオプロジェクター。
- 請求項5に記載の映像拡大投写システムと、前記投写レンズから投写された光を折り曲げるミラーと、前記ミラーで折り曲げられた光を映像として映し出す透過型スクリーンとを備えたプロジェクションテレビ。
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