JP2004131959A - 柱主筋の継ぎ手構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、本発明は、簡略な構成で安価な鉄筋コンクリート造の柱を構成する柱主筋の継ぎ手構造を提供する。
【解決手段】柱3には角柱が用いられており、このような断面の柱主筋4は、4角各々に配される第1の柱主筋5と、隣り合う第1の柱主筋5に挟まれるようにして、所定の間隔を持って複数配される第2の柱主筋6とを備えている。これら第1の柱主筋5及び第2の柱主筋6は、前記柱3の内方で各々が上下方向に複数連接されており、第1の柱主筋5が、上下方向で同軸状に配されており、向かい合う上下端部5a、5bどうしは、スリーブ等の機械式継ぎ手8を介して機械的に連結されている。一方、第2の柱主筋6は、上下方向に連接されるものの、側面同士が接する程度に鉛直軸をずらして配置しており、向かい合う上下端部6a、6bどうしが重ね継ぎ手を形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】柱3には角柱が用いられており、このような断面の柱主筋4は、4角各々に配される第1の柱主筋5と、隣り合う第1の柱主筋5に挟まれるようにして、所定の間隔を持って複数配される第2の柱主筋6とを備えている。これら第1の柱主筋5及び第2の柱主筋6は、前記柱3の内方で各々が上下方向に複数連接されており、第1の柱主筋5が、上下方向で同軸状に配されており、向かい合う上下端部5a、5bどうしは、スリーブ等の機械式継ぎ手8を介して機械的に連結されている。一方、第2の柱主筋6は、上下方向に連接されるものの、側面同士が接する程度に鉛直軸をずらして配置しており、向かい合う上下端部6a、6bどうしが重ね継ぎ手を形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋コンクリート造の柱における柱主筋の継ぎ手構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、鉄筋コンクリート造の柱と梁を備えた建築物において、鉛直方向、もしくは水平方向に連続して配された鉄筋を連結する際には、機械式継ぎ手が用いられている(例えば、特許文献1の第9図参照)。
ところで、従来より、高層ないし超高層の建築物を構成する柱の柱主筋には、高強度の太径鉄筋を用いることが一般的になっている。これらの太径鉄筋を上下方向に連続して配置し連結する際にも、同様にスリーブ等の機械式継ぎ手が用いられる。
【0003】
【特許文献1】
特公平3−5453号公報(第9図を参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、太径鉄筋に用いる機械式継ぎ手は資材費用が高価であり、柱1台の構築に要するコストの約1/3を占めている。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、簡略な構成で安価な鉄筋コンクリート造の柱を構成する柱主筋の継ぎ手構造を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の柱主筋の継ぎ手構造は、高層もしくは超高層に構築され、鉄筋コンクリート造の柱と梁を備える建築物の、前記柱を構成する柱主筋の継ぎ手構造であって、前記柱の内方で鉛直軸方向に延在する柱主筋が、柱の延伸軸を中心軸として90°毎の4カ所各々に配され、上下に複数連接される第1の柱主筋と、同じく上下に複数連接され、隣り合う該第1の柱主筋の間に所定の離間間隔を持って複数配される第2の柱主筋とを備えてなり、上下に連接する第1の柱主筋どうしは、鉛直方向で同軸状に配されて向かい合う上下端部に機械式継ぎ手が形成され、第2の柱主筋どうしは、側面どうしが接するように鉛直軸をずらして配されて隣り合う上下端部に重ね継ぎ手が形成されるとともに、該第1の柱主筋、及び第2の柱主筋各々の継ぎ手部が、上下に平行に配される梁に挟まれる高さ位置に形成されることを特徴としている。
【0007】
請求項2記載の柱主筋の継ぎ手構造は、上下に連接される前記第2の柱主筋どうしが、鉛直方向で同軸状に配されて、両者の向かい合う上下端部を跨ぐようにして、第2の柱主筋より径の小さい継ぎ手筋が鉛直方向に延在するように配されることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の柱主筋の継ぎ手構造を図1から図4に示す。
【0009】
(第1の実施の形態)
図1に示すように、高層ないし超高層の建築物1は、鉄筋コンクリート造の柱3と、同じく鉄筋コンクリート造の梁2とを備えている。前記柱3は、一般に用いられている鉛直方向に延在する複数の柱主筋4と、該柱主筋4を囲うようにして、水平方向に配される複数の帯筋7と、これらを埋設するように打設されるコンクリート9とにより構成されている。なお、本実施の形態では、柱主筋4を囲うように配される閉鎖型の帯筋7を用いたが、必ずしもこれにこだわるものではなく、例えば井桁状のもち網式等せん断補強筋として機能するものであれば、いずれの形式の帯筋7を用いてもよい。
本実施の形態では、図2に示すように、前記柱3に角柱が用いられている。このような断面の前記柱主筋4には、高強度(SD390やSD490等)の太径鉄筋(最大D41)が用いられており、柱断面から見て4角各々に配される第1の柱主筋5と、隣り合う第1の柱主筋5に挟まれるようにして、所定の間隔を持って複数配される第2の柱主筋6とを備えている。なお、このような柱主筋4を備える前記柱3は、必ずしも角柱にこだわるものではなく、円柱や異型断面を有する柱を用いて良い。この場合に、前記第1の柱主筋5は、柱3の延伸軸を中心軸として90°毎の4カ所に配置することとする。
【0010】
図3に示すように、これら第1の柱主筋5及び第2の柱主筋6は、前記柱3の内方で各々が上下方向に複数連接されており、その高さ方向の配置位置は、両端部が常に柱3に接合されている梁2と同じ高さにならない位置、つまり、上下に平行に配される梁2に挟まれる高さに位置するように配置されている。このとき、前記第1の柱主筋5は、上下方向に複数連接されたすべての合計長さが、柱3の部材長に満たない長さに成形されており、上下方向に連接すると隣り合う上下端部5a、5bどうしが接することはなく向かい合う長さに成形される。
一方、第2の柱主筋6は、上下方向に連接されたすべての合計長さが、柱3の部材長より長く成形されており、上下方向に連接すると、隣り合う上下端部6a、6bどうしが重なり合うように成形される。
【0011】
このような構成の柱主筋4の継ぎ手構造は、第1の柱主筋5が、上下方向で同軸状に配されており、向かい合う上下端部5a、5bどうしは、スリーブ等の機械式継ぎ手8を介して機械的に連結されている。なお、このような継ぎ手の構成は、機械式継ぎ手8にこだわるものではなく、上下方向の同軸状に配された第1の柱主筋5の端部どうしを、向かい合わせた状態で連結できる継ぎ手であれば、いずれを用いても良い。
一方、前記第2の柱主筋6は、上下方向に連接されるものの、図2に示すように、側面同士が接する程度に鉛直軸をずらして配置しており、向かい合う上下端部6a、6bどうしが重ね継ぎ手を形成する。
【0012】
上述する構成によれば、柱主筋4の継ぎ手構造は、柱3の延伸軸を中心軸として90°毎の4カ所に配置された第1の柱主筋5の、上下方向の連結に機械式継ぎ手8等の継ぎ手を用い、隣り合う第1の柱主筋5の間に所定の間隔を持って複数配された第2の柱主筋6の、上下方向の連結には、重ね継ぎ手が用いられていることから、柱主筋4の継ぎ手構造が簡略で施工性を向上でき、工期短縮、工費削減に寄与することが可能となる。また、柱主筋4を構成する第1の柱主筋5にのみ、機械式継ぎ手8が用いられることから、機械式継ぎ手8等の継ぎ手の数量を削減できることに伴い、資材コストを大幅に削減でき、引いては工費全体のコストを大幅に削減することが可能となる。
【0013】
なお、上述する第2の柱主筋6の継ぎ手構造は、前記第2の柱主筋6が、太径鉄筋どうしの重ね継ぎ手となるため、柱3の断面が十分大きい場合には問題が生じないが、小さい場合にはかぶり厚を確保することが困難となり、重ね継ぎ手を形成できない場合が生じる。そこで、他の事例を図4に示す。
【0014】
(第2の実施の形態)
図4に示すように、前記第2の柱主筋6は、第1の柱主筋5と同様に、上下方向に複数連接されたすべての合計長さが、柱3の部材長に満たない長さに成形され、上下に隣り合う上下端部6a、6bどうしが接することはない。また、配置位置についても第1の柱主筋5と同様で、上下方向に連接される複数の第2の柱主筋6は、鉛直方向の同軸状に配されて、上下端部6a、6bどうしが向かい合うように配置されている。このような構成の上下方向に連接される第2の柱主筋6の継ぎ手構造は、上下方向に向かい合う上端部6a及び下端部6bの両者に跨るように継ぎ手筋10が配されており、上端部6aと継ぎ手筋10、該継ぎ手筋10と下端部6bで重ね継ぎ手が形成されている。なお、ここで用いる継ぎ手筋10には、前記第2の柱主筋6よりも径の小さい細鉄筋が用いられている。
【0015】
上述する構成によれば、第2の柱主筋6の連結に用いられる継ぎ手筋10は、一般に用いられている細鉄筋を用いればよいことから、汎用性がよいとともに、機械式継ぎ手8等の継ぎ手を用いる場合と比較して、コストを抑制することが可能となる。
また、太径鉄筋よりなる第2の柱主筋6を用いて重ね継ぎ手を形成する場合と比較して、コンクリートのかぶり厚を小さくでき、柱の寸法を小さくすることが可能となる。
【0016】
【発明の効果】
請求項1記載の柱主筋の継ぎ手構造によれば、高層もしくは超高層に構築され、鉄筋コンクリート造の柱と梁を備える建築物の、前記柱を構成する柱主筋の継ぎ手構造であって、前記柱の内方で鉛直軸方向に延在する柱主筋が、柱の延伸軸を中心軸として90°毎の4カ所各々に配され、上下に複数連接される第1の柱主筋と、同じく上下に複数連接され、隣り合う該第1の柱主筋の間に所定の離間間隔を持って複数配される第2の柱主筋とを備えてなり、上下に連接する第1の柱主筋どうしは、鉛直方向で同軸状に配されて向かい合う上下端部に機械式継ぎ手が形成され、第2の柱主筋どうしは、側面どうしが接するように鉛直軸をずらして配されて隣り合う上下端部に重ね継ぎ手が形成されるとともに、該第1の柱主筋、及び第2の柱主筋各々の継ぎ手部が、上下に平行に配される梁に挟まれる高さ位置に形成されることから、柱主筋の継ぎ手構造が簡略で施工性を向上でき、工期削減工費短縮に寄与することが可能となる。また、柱主筋の継ぎ手には、4カ所に配置される第1の柱主筋の連結にのみ、機械式継ぎ手が用いられることから、機械式継ぎ手の数量を削減できることにより、資材コストを大幅に削減でき、これに伴い工費全体のコストを大幅に削減することが可能となる。
【0017】
請求項2記載の柱主筋の継ぎ手構造によれば、上下に連接される前記第2の柱主筋どうしが、鉛直方向で同軸状に配されて、両者の向かい合う上下端部を跨ぐようにして、第2の柱主筋より径の小さい継ぎ手筋が鉛直方向に延在するように配されることから、継ぎ手筋には、一般に用いられている細鉄筋を用いればよく、汎用性がよいとともに、機械式継ぎ手を用いる場合と比較して、コストを抑制することが可能となる。
また、太径鉄筋よりなる第2の柱主筋を用いて重ね継ぎ手を形成する場合と比較して、コンクリートのかぶりを小さくでき、柱の寸法を小さくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態の柱主筋の継ぎ手構造の平面を示す図である。
【図2】本発明に係る第1の実施の形態の柱の断面を示す図である。
【図3】本発明に係る第2の実施の形態の柱主筋の継ぎ手構造の斜視を示す図である。
【図4】本発明に係る第2の実施の形態の柱主筋の継ぎ手構造を示す図である。
【符号の説明】
1 建築物
2 梁
3 柱
4 柱主筋
5 第1の柱主筋
6 第2の柱主筋
7 帯筋
8 機械式継ぎ手
9 コンクリート
10 継ぎ手筋
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋コンクリート造の柱における柱主筋の継ぎ手構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、鉄筋コンクリート造の柱と梁を備えた建築物において、鉛直方向、もしくは水平方向に連続して配された鉄筋を連結する際には、機械式継ぎ手が用いられている(例えば、特許文献1の第9図参照)。
ところで、従来より、高層ないし超高層の建築物を構成する柱の柱主筋には、高強度の太径鉄筋を用いることが一般的になっている。これらの太径鉄筋を上下方向に連続して配置し連結する際にも、同様にスリーブ等の機械式継ぎ手が用いられる。
【0003】
【特許文献1】
特公平3−5453号公報(第9図を参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、太径鉄筋に用いる機械式継ぎ手は資材費用が高価であり、柱1台の構築に要するコストの約1/3を占めている。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、簡略な構成で安価な鉄筋コンクリート造の柱を構成する柱主筋の継ぎ手構造を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の柱主筋の継ぎ手構造は、高層もしくは超高層に構築され、鉄筋コンクリート造の柱と梁を備える建築物の、前記柱を構成する柱主筋の継ぎ手構造であって、前記柱の内方で鉛直軸方向に延在する柱主筋が、柱の延伸軸を中心軸として90°毎の4カ所各々に配され、上下に複数連接される第1の柱主筋と、同じく上下に複数連接され、隣り合う該第1の柱主筋の間に所定の離間間隔を持って複数配される第2の柱主筋とを備えてなり、上下に連接する第1の柱主筋どうしは、鉛直方向で同軸状に配されて向かい合う上下端部に機械式継ぎ手が形成され、第2の柱主筋どうしは、側面どうしが接するように鉛直軸をずらして配されて隣り合う上下端部に重ね継ぎ手が形成されるとともに、該第1の柱主筋、及び第2の柱主筋各々の継ぎ手部が、上下に平行に配される梁に挟まれる高さ位置に形成されることを特徴としている。
【0007】
請求項2記載の柱主筋の継ぎ手構造は、上下に連接される前記第2の柱主筋どうしが、鉛直方向で同軸状に配されて、両者の向かい合う上下端部を跨ぐようにして、第2の柱主筋より径の小さい継ぎ手筋が鉛直方向に延在するように配されることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の柱主筋の継ぎ手構造を図1から図4に示す。
【0009】
(第1の実施の形態)
図1に示すように、高層ないし超高層の建築物1は、鉄筋コンクリート造の柱3と、同じく鉄筋コンクリート造の梁2とを備えている。前記柱3は、一般に用いられている鉛直方向に延在する複数の柱主筋4と、該柱主筋4を囲うようにして、水平方向に配される複数の帯筋7と、これらを埋設するように打設されるコンクリート9とにより構成されている。なお、本実施の形態では、柱主筋4を囲うように配される閉鎖型の帯筋7を用いたが、必ずしもこれにこだわるものではなく、例えば井桁状のもち網式等せん断補強筋として機能するものであれば、いずれの形式の帯筋7を用いてもよい。
本実施の形態では、図2に示すように、前記柱3に角柱が用いられている。このような断面の前記柱主筋4には、高強度(SD390やSD490等)の太径鉄筋(最大D41)が用いられており、柱断面から見て4角各々に配される第1の柱主筋5と、隣り合う第1の柱主筋5に挟まれるようにして、所定の間隔を持って複数配される第2の柱主筋6とを備えている。なお、このような柱主筋4を備える前記柱3は、必ずしも角柱にこだわるものではなく、円柱や異型断面を有する柱を用いて良い。この場合に、前記第1の柱主筋5は、柱3の延伸軸を中心軸として90°毎の4カ所に配置することとする。
【0010】
図3に示すように、これら第1の柱主筋5及び第2の柱主筋6は、前記柱3の内方で各々が上下方向に複数連接されており、その高さ方向の配置位置は、両端部が常に柱3に接合されている梁2と同じ高さにならない位置、つまり、上下に平行に配される梁2に挟まれる高さに位置するように配置されている。このとき、前記第1の柱主筋5は、上下方向に複数連接されたすべての合計長さが、柱3の部材長に満たない長さに成形されており、上下方向に連接すると隣り合う上下端部5a、5bどうしが接することはなく向かい合う長さに成形される。
一方、第2の柱主筋6は、上下方向に連接されたすべての合計長さが、柱3の部材長より長く成形されており、上下方向に連接すると、隣り合う上下端部6a、6bどうしが重なり合うように成形される。
【0011】
このような構成の柱主筋4の継ぎ手構造は、第1の柱主筋5が、上下方向で同軸状に配されており、向かい合う上下端部5a、5bどうしは、スリーブ等の機械式継ぎ手8を介して機械的に連結されている。なお、このような継ぎ手の構成は、機械式継ぎ手8にこだわるものではなく、上下方向の同軸状に配された第1の柱主筋5の端部どうしを、向かい合わせた状態で連結できる継ぎ手であれば、いずれを用いても良い。
一方、前記第2の柱主筋6は、上下方向に連接されるものの、図2に示すように、側面同士が接する程度に鉛直軸をずらして配置しており、向かい合う上下端部6a、6bどうしが重ね継ぎ手を形成する。
【0012】
上述する構成によれば、柱主筋4の継ぎ手構造は、柱3の延伸軸を中心軸として90°毎の4カ所に配置された第1の柱主筋5の、上下方向の連結に機械式継ぎ手8等の継ぎ手を用い、隣り合う第1の柱主筋5の間に所定の間隔を持って複数配された第2の柱主筋6の、上下方向の連結には、重ね継ぎ手が用いられていることから、柱主筋4の継ぎ手構造が簡略で施工性を向上でき、工期短縮、工費削減に寄与することが可能となる。また、柱主筋4を構成する第1の柱主筋5にのみ、機械式継ぎ手8が用いられることから、機械式継ぎ手8等の継ぎ手の数量を削減できることに伴い、資材コストを大幅に削減でき、引いては工費全体のコストを大幅に削減することが可能となる。
【0013】
なお、上述する第2の柱主筋6の継ぎ手構造は、前記第2の柱主筋6が、太径鉄筋どうしの重ね継ぎ手となるため、柱3の断面が十分大きい場合には問題が生じないが、小さい場合にはかぶり厚を確保することが困難となり、重ね継ぎ手を形成できない場合が生じる。そこで、他の事例を図4に示す。
【0014】
(第2の実施の形態)
図4に示すように、前記第2の柱主筋6は、第1の柱主筋5と同様に、上下方向に複数連接されたすべての合計長さが、柱3の部材長に満たない長さに成形され、上下に隣り合う上下端部6a、6bどうしが接することはない。また、配置位置についても第1の柱主筋5と同様で、上下方向に連接される複数の第2の柱主筋6は、鉛直方向の同軸状に配されて、上下端部6a、6bどうしが向かい合うように配置されている。このような構成の上下方向に連接される第2の柱主筋6の継ぎ手構造は、上下方向に向かい合う上端部6a及び下端部6bの両者に跨るように継ぎ手筋10が配されており、上端部6aと継ぎ手筋10、該継ぎ手筋10と下端部6bで重ね継ぎ手が形成されている。なお、ここで用いる継ぎ手筋10には、前記第2の柱主筋6よりも径の小さい細鉄筋が用いられている。
【0015】
上述する構成によれば、第2の柱主筋6の連結に用いられる継ぎ手筋10は、一般に用いられている細鉄筋を用いればよいことから、汎用性がよいとともに、機械式継ぎ手8等の継ぎ手を用いる場合と比較して、コストを抑制することが可能となる。
また、太径鉄筋よりなる第2の柱主筋6を用いて重ね継ぎ手を形成する場合と比較して、コンクリートのかぶり厚を小さくでき、柱の寸法を小さくすることが可能となる。
【0016】
【発明の効果】
請求項1記載の柱主筋の継ぎ手構造によれば、高層もしくは超高層に構築され、鉄筋コンクリート造の柱と梁を備える建築物の、前記柱を構成する柱主筋の継ぎ手構造であって、前記柱の内方で鉛直軸方向に延在する柱主筋が、柱の延伸軸を中心軸として90°毎の4カ所各々に配され、上下に複数連接される第1の柱主筋と、同じく上下に複数連接され、隣り合う該第1の柱主筋の間に所定の離間間隔を持って複数配される第2の柱主筋とを備えてなり、上下に連接する第1の柱主筋どうしは、鉛直方向で同軸状に配されて向かい合う上下端部に機械式継ぎ手が形成され、第2の柱主筋どうしは、側面どうしが接するように鉛直軸をずらして配されて隣り合う上下端部に重ね継ぎ手が形成されるとともに、該第1の柱主筋、及び第2の柱主筋各々の継ぎ手部が、上下に平行に配される梁に挟まれる高さ位置に形成されることから、柱主筋の継ぎ手構造が簡略で施工性を向上でき、工期削減工費短縮に寄与することが可能となる。また、柱主筋の継ぎ手には、4カ所に配置される第1の柱主筋の連結にのみ、機械式継ぎ手が用いられることから、機械式継ぎ手の数量を削減できることにより、資材コストを大幅に削減でき、これに伴い工費全体のコストを大幅に削減することが可能となる。
【0017】
請求項2記載の柱主筋の継ぎ手構造によれば、上下に連接される前記第2の柱主筋どうしが、鉛直方向で同軸状に配されて、両者の向かい合う上下端部を跨ぐようにして、第2の柱主筋より径の小さい継ぎ手筋が鉛直方向に延在するように配されることから、継ぎ手筋には、一般に用いられている細鉄筋を用いればよく、汎用性がよいとともに、機械式継ぎ手を用いる場合と比較して、コストを抑制することが可能となる。
また、太径鉄筋よりなる第2の柱主筋を用いて重ね継ぎ手を形成する場合と比較して、コンクリートのかぶりを小さくでき、柱の寸法を小さくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態の柱主筋の継ぎ手構造の平面を示す図である。
【図2】本発明に係る第1の実施の形態の柱の断面を示す図である。
【図3】本発明に係る第2の実施の形態の柱主筋の継ぎ手構造の斜視を示す図である。
【図4】本発明に係る第2の実施の形態の柱主筋の継ぎ手構造を示す図である。
【符号の説明】
1 建築物
2 梁
3 柱
4 柱主筋
5 第1の柱主筋
6 第2の柱主筋
7 帯筋
8 機械式継ぎ手
9 コンクリート
10 継ぎ手筋
Claims (2)
- 高層もしくは超高層に構築され、鉄筋コンクリート造の柱と梁を備える建築物の、前記柱を構成する柱主筋の継ぎ手構造であって、
前記柱の内方で鉛直軸方向に延在する柱主筋が、柱の延伸軸を中心軸として90°毎の4カ所各々に配され、上下に複数連接される第1の柱主筋と、
同じく上下に複数連接され、隣り合う該第1の柱主筋の間に所定の離間間隔を持って複数配される第2の柱主筋とを備えてなり、
上下に連接する第1の柱主筋どうしは、鉛直方向で同軸状に配されて向かい合う上下端部に機械式継ぎ手が形成され、
第2の柱主筋どうしは、側面どうしが接するように鉛直軸をずらして配されて隣り合う上下端部に重ね継ぎ手が形成されるとともに、
該第1の柱主筋、及び第2の柱主筋各々の継ぎ手部が、上下に平行に配される梁に挟まれる高さ位置に形成されることを特徴とする柱主筋の継ぎ手構造。 - 請求項1に記載の柱主筋の継ぎ手構造において、
上下に連接される前記第2の柱主筋どうしが、鉛直方向で同軸状に配されて、両者の向かい合う上下端部を跨ぐようにして、第2の柱主筋より径の小さい継ぎ手筋が鉛直方向に延在するように隣接配置されることを特徴とする柱主筋の継ぎ手構造。
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JP2002295146A JP2004131959A (ja) | 2002-10-08 | 2002-10-08 | 柱主筋の継ぎ手構造 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011117138A (ja) * | 2009-12-01 | 2011-06-16 | Taisei Corp | 鉄筋コンクリート造の部材 |
JP2012144918A (ja) * | 2011-01-13 | 2012-08-02 | Railway Technical Research Institute | 鉄道高架橋柱の取換え工法 |
JP2013231353A (ja) * | 2013-08-22 | 2013-11-14 | Taisei Corp | 鉄筋コンクリート造の部材 |
-
2002
- 2002-10-08 JP JP2002295146A patent/JP2004131959A/ja active Pending
Cited By (3)
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