JP2004131379A - ガラス板の風冷強化装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス板を連続搬送しながら、ガラス板の品質に問題を与えることなく風冷強化を実施する。
【解決手段】成型ゾーンから冷却エリアにかけて設置された搬送手段22と、複数の上部吹口部材24A〜24Jと、複数の下部吹口部材26A〜26Jと、各吹口部材からの冷却エアの噴射/停止を制御する複数の送風ボックス100,102と、これらの送風ボックスに連結されたエア供給源200とを備える。送風ボックスは、円柱状のダンパと、ケースと、ダンパとケースとのすき間に設置された滑り軸受とを有し、ダンパの回動角度を調整することにより、エア供給源から供給される冷却エアを、エア通路を通じて上部および下部吹口部材に供給する。
【選択図】図1
【解決手段】成型ゾーンから冷却エリアにかけて設置された搬送手段22と、複数の上部吹口部材24A〜24Jと、複数の下部吹口部材26A〜26Jと、各吹口部材からの冷却エアの噴射/停止を制御する複数の送風ボックス100,102と、これらの送風ボックスに連結されたエア供給源200とを備える。送風ボックスは、円柱状のダンパと、ケースと、ダンパとケースとのすき間に設置された滑り軸受とを有し、ダンパの回動角度を調整することにより、エア供給源から供給される冷却エアを、エア通路を通じて上部および下部吹口部材に供給する。
【選択図】図1
Description
本発明はガラス板の風冷強化装置および方法に係り、特に曲げ成形された高温状態下にある湾曲ガラス板の上面及び下面に冷却エアを吹き付けてガラス板を風冷強化するガラス板の風冷強化装置および方法に関する。
ガラス板を加熱炉で軟化点近くまで加熱し、これを成形部にて曲げ成形した後、風冷強化装置で急冷することにより自動車用窓ガラス板を製造する製造装置が従来から知られている。この風冷強化装置は、曲げ成形されたガラス板を搬送する搬送装置と、この搬送装置を挟んで上下に配置されたエア吹口部材とから構成されている。従来の風冷強化装置によれば、搬送装置によって搬送されてきたガラス板の全体が、上下のエア吹口部材によるエア噴射エリアに進入してきた時点で搬送装置を一旦停止し、その後に上下のエア吹口部材の複数のエアノズルからガラス板に冷却エアを一斉に所定時間噴射してガラス板を風冷強化する。この後、搬送装置を再駆動させて、風冷強化されたガラス板を次工程に搬送する(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−281369号公報(第3頁、図1)
ところで、前述した加熱炉、成形部、及び風冷強化装置からなる自動車用窓ガラス製造装置では、成形速度を上げるとともに、ガラス板を連続搬送しながら風冷強化することによって、生産性を高めることができる。
しかしながら、成形部において成形速度を上げた場合、ガラス板は搬送間隔が詰まった状態で風冷強化装置に搬入される。このような状況下で、ガラス板を連続搬送しながら風冷強化しようとすると、従来の風冷強化装置では、風冷強化中のガラス板の上流側に位置する次のガラス板が、冷却エアが噴射されている最中のエア噴射エリアに進入してくることになる。そのため、ガラス板の先端部にエアが当たってから、後端部にエアが当たるまでにタイムラグが生じ、ガラス板に冷却むらが生じてしまう。
したがって、従来の風冷強化装置では、ガラス板を風冷強化する場合、搬送装置を一旦停止せざるを得ず、これにより、従来の風冷強化装置は、ガラス板を連続搬送しながら風冷強化できないので、生産性を高めることができないという欠点があった。
本発明は、このような事情に鑑みて成されたもので、ガラス板を連続搬送しながら、ガラス板の品質に問題を与えることなくガラス板を風冷強化することができるガラス板の風冷強化装置および方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、前記目的を達成するために、成型ゾーンから冷却エリアにかけて設置され高温状体のガラス板を搬送するための搬送手段と、前記冷却エリアにおける前記搬送手段の上方に前記ガラス板の搬送方向に沿って並設された複数の上部吹口部材と、前記冷却エリアにおける前記搬送手段の下方に前記ガラス板の搬送方向に沿って並設された複数の下部吹口部材と、前記上部および下部吹口部材のそれぞれに設置され各吹口部材からの冷却エアの噴射/停止を制御する複数の送風ボックスと、これらの送風ボックスに連結されたエア供給源とを備え、前記送風ボックスは、側面に貫通孔の設けられた円柱状のダンパと、このダンパを回動自在に収容しかつこのダンパが所定の回動角度においてのみエア通路を構成するケースと、前記ダンパと前記ケースとのすき間に設置された滑り軸受とを有し、前記ダンパの回動角度を調整することにより、前記エア供給源から供給される冷却エアを、前記エア通路を通じて前記上部および/または下部吹口部材に供給することを特徴とするガラス板の風冷強化装置を提供する。
また、請求項8に記載の発明は、前記目的を達成するために、成型ゾーンから冷却エリアにかけて設置され高温状体のガラス板を搬送するための搬送手段と、前記冷却エリアにおける前記搬送手段の上方に前記ガラス板の搬送方向に沿って並設された複数の上部吹口部材と、前記冷却エリアにおける前記搬送手段の下方に前記ガラス板の搬送方向に沿って並設された複数の下部吹口部材と、前記上部および下部吹口部材のそれぞれに設置され各吹口部材からの冷却エアの噴射/停止を制御する複数の送風ボックスと、これらの送風ボックスに連結されたエア供給源とを備えたガラス板の風冷強化装置により、ガラス板を風冷強化する方法において、(a)初期状態において、前記冷却エリアにおける全ての上部および下部吹口部材からの冷却エアの噴射を停止させるステップと、(b)搬送されて来たガラス板のほぼ全体が前記冷却エリア内に進入したときにおいて、停止中の全ての前記上部および下部吹口から冷却エアを噴射させるステップと、(c)前記冷却エリア内の最後尾におけるガラス板が通過した後において、このガラス板よりも後方に位置する上部および下部吹口部材から噴射される冷却エアの噴射を前記ガラス板の搬送に追従して順次停止させるステップとを有することを特徴とするガラス板の風冷強化方法を提供する。
請求項2に記載の発明は、前記ダンパの回転駆動を制御する制御手段に係る発明であり、この制御手段は、前記ダンパの回転駆動を制御することにより、(a)初期状態においては、前記冷却エリアにおける全ての上部および下部吹口部材からの冷却エアの噴射を停止させ、(b)搬送されて来たガラス板のほぼ全体が前記冷却エリア内に進入したときにおいては、停止中の全ての前記上部および下部吹口から冷却エアを噴射させ、(c)前記冷却エリア内の最後尾におけるガラス板が通過した後においては、このガラス板よりも後方に位置する前記上部および下部吹口部材から噴射される冷却エアの噴射を前記ガラス板の搬送に追従して順次停止させる。
請求項3及び9に記載の発明によれば、前記上部および/または下部吹口部材は、前記ガラス板の搬送方向に沿って首振り可能なエアノズルを備えていることを特徴としている。
請求項4及び10に記載の発明によれば、前記搬送手段は、前記ガラス板の搬送方向に沿って併設された複数のローラからなるローラコンベアであることを特徴としている。
請求項5及び11に記載の発明によれば、前記ローラが前記ガラス板の搬送位置に応じて上下動することにより、湾曲形状のガラス板を搬送可能とすることを特徴としている。
請求項6及び12に記載の発明によれば、複数の前記ダンパを、オルダム継手を介して連結したことを特徴としている。
請求項7及び13に記載の発明によれば、前記ガラス板は、自動車用窓ガラスの製造に用いられることを特徴としている。
以上説明したように本発明に係るガラス板の風冷強化装置は、耐久性に優れた回転式のダンパを使用することにより、冷却エアの噴射/停止を頻繁に制御できるようになり、ガラス板の搬送位置に応じてこまめに冷却エアの噴射/停止を制御でき、搬送中のガラス板を停止することなく風冷強化することができる。特に、本発明では、冷却エリアに進入したガラス板の全体に対して冷却エアを吹き付けることができるため、冷却むらが生じることがなく、高品質のガラス板を製造することができる。
なお、本発明は、自動車用途だけでなく、船舶、航空機、鉄道車両または建築物に使用される窓ガラス等の製造にも好適である。
以下添付図面に従って本発明に係るガラス板の風冷強化装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、実施の形態に係る風冷強化装置が組み込まれたガラス板の曲げ製造装置10の構造を示す斜視図である。
まず、同図に基づいてガラス板の曲げ成形工程の流れについて説明する。曲げ成形前のガラス板18は、加熱炉12の入口において搬送位置が位置決めされた後、図示しない搬入用のローラコンベアによって加熱炉12内に搬入され、加熱炉12内を搬送される過程で所定の曲げ成形温度(600〜700℃程度)まで加熱される。
曲げ成形温度まで加熱されたガラス板18は、加熱炉12の出口から成形ゾーン14の曲げ成形用ローラコンベア20に移載されて成形ゾーン14内で搬送される。ガラス板18は、成形ゾーン14内で搬送される過程において、曲げ成形用ローラコンベア20の上下移動動作により所定の湾曲面を有する形状に曲げ成形される。
曲げ成形されたガラス板18は、成形ゾーン14の出口から風冷強化用ローラコンベア(請求項の搬送手段に相当)22に移載される。そして、風冷強化用ローラコンベア22によって風冷強化装置16に搬送されて風冷強化される。
風冷強化されたガラス板18は、搬出用ローラコンベア28に移載され、次工程の図示しない検査装置に向けて搬送される。
以上のように、ガラス板18は加熱炉12によって曲げ成形温度まで加熱され、成形ゾーン14によって所定の湾曲形状に曲げ成形されたのち、冷却エリア内の風冷強化装置16によって風冷強化される。なお、符号11は、加熱炉12、成形ゾーン14、及び風冷強化装置16を統括制御する制御装置である。
次に、成形ゾーン14の構成について説明する。図13に示す曲げ成形用ローラコンベア20は図2に示すように、直棒状に形成された複数本のローラ20A、20B…によって構成されており、各ローラ20A、20B…は所定の間隔をもって並列配置されている。ガラス板18は、これらのローラ20A、20B…が回転することで、ローラ20A、20B…によって形成される搬送面に沿って搬送される。また、ローラコンベア20を構成する各ローラ20A、20B…は、回転駆動手段によって各々が独立して回転されるとともに、上下方向駆動手段によって各々が独立して上下方向に移動される。
以下に、成形ゾーン14に設置されている回転駆動手段及び上下方向駆動手段の構成について説明する。なお、各ローラ20A、20B…の回転駆動手段及び上下方向駆動手段の構造は同一なので、ここではローラ20Aの回転駆動手段及び上下方向駆動手段の構造について説明し、他のローラ20B、20C…の各手段の説明は省略する。
〔回転駆動手段〕
図3に示すようにローラ20Aは、その両端が上下移動フレーム30上に配設された軸受32、32によって回転自在に支持されている。また、ローラ20Aの図3の左端にはギヤ34が取り付けられ、ギヤ34は、駆動ギヤ36に噛合されている。駆動ギヤ36は、上下移動フレーム30上に設けられたサーボモータ38の回転軸40に連結されている。ローラ20Aは、このサーボモータ38を駆動することにより所定の角速度で回転される。以上が回転駆動手段の構造である。
図3に示すようにローラ20Aは、その両端が上下移動フレーム30上に配設された軸受32、32によって回転自在に支持されている。また、ローラ20Aの図3の左端にはギヤ34が取り付けられ、ギヤ34は、駆動ギヤ36に噛合されている。駆動ギヤ36は、上下移動フレーム30上に設けられたサーボモータ38の回転軸40に連結されている。ローラ20Aは、このサーボモータ38を駆動することにより所定の角速度で回転される。以上が回転駆動手段の構造である。
〔上下方向駆動手段〕
図3に示すように上下移動フレーム30は、固定フレーム42に上下移動自在に支持されている。すなわち、上下移動フレーム30の両側部にはガイドレール44、44が上下方向に沿って配設され、このガイドレール44、44が固定フレーム42に固着されたガイドブロック46、46に係合されている。また、上下移動フレーム30には、両端下部にラック48、48が下側に向けて突設されている。ラック48、48にはピニオン50、50が噛合され、ピニオン50、50は回転軸52に固定されている。回転軸52は、両端が軸受54、54に軸支され、図3の左端にはサーボモータ56のスピンドル58が連結されている。回転軸52は、サーボモータ56を駆動することにより回転され、その回転運動がピニオン50とラック48との作用によって直線運動に変換される。これにより、上下移動フレーム30が上下方向に移動される。そして、上下移動フレーム30の上下移動によって、ローラ20Aが上下方向に移動される。以上が上下方向駆動手段の構造である。なお、図3において符号60、62は、成形ゾーン14に設けられたヒータを示している。
図3に示すように上下移動フレーム30は、固定フレーム42に上下移動自在に支持されている。すなわち、上下移動フレーム30の両側部にはガイドレール44、44が上下方向に沿って配設され、このガイドレール44、44が固定フレーム42に固着されたガイドブロック46、46に係合されている。また、上下移動フレーム30には、両端下部にラック48、48が下側に向けて突設されている。ラック48、48にはピニオン50、50が噛合され、ピニオン50、50は回転軸52に固定されている。回転軸52は、両端が軸受54、54に軸支され、図3の左端にはサーボモータ56のスピンドル58が連結されている。回転軸52は、サーボモータ56を駆動することにより回転され、その回転運動がピニオン50とラック48との作用によって直線運動に変換される。これにより、上下移動フレーム30が上下方向に移動される。そして、上下移動フレーム30の上下移動によって、ローラ20Aが上下方向に移動される。以上が上下方向駆動手段の構造である。なお、図3において符号60、62は、成形ゾーン14に設けられたヒータを示している。
上述した回転駆動手段と上下方向駆動手段とは、図2に示した他のローラ20B、20C…全てに設けられている。そして、これらの駆動手段のサーボモータ38、56が、すべて図1の制御装置11によって制御されている。
制御装置11は、外部入力手段からガラス板18の型式が入力されると、その型式のガラス板18の曲率に対応するローラ20A、20B…の角速度制御データ及び上下移動制御データを作成する。そして、この作成した角速度制御データに基づきサーボモータ38を制御するとともに、上下移動制御データに基づきサーボモータ56を制御する。すなわち、制御装置11は、ガラス板18がローラ20A、20B…による搬送中に所望の曲率で搬送方向に曲げ成形されるように、各ローラ20A、20B…を多軸制御する。
前記のごとく構成されたローラコンベア20によるガラス板18を曲げ成形動作を図2を用いて説明する。
図2(A)に示す初期状態において、全てのローラ20A、20B…は最上位の位置に位置している。そして、図2(B)に示すようにガラス板18の搬送が開始されると、ローラ20D〜20Fが下降する。これにより、ローラ20D〜20Fで形成される搬送面が曲率半径の大きい緩やかな湾曲状に変形する。ガラス板18は、このローラ20D〜20F上を通過することにより、自重でローラ20D〜20Fの湾曲面に沿って撓み、搬送方向に沿って曲げ成形される。
そして、図2(C)の如くガラス板18が更に搬送されると、ローラ20F〜20Hが、先のローラ20D〜20Fよりも大きく下降する。これにより、ローラ20F〜20Hで形成される搬送面が、先の湾曲面よりも曲率半径の小さい湾曲状に変形する。ガラス板18は、このローラ20F〜20H上を通過することにより、自重でローラ20F〜20Hの湾曲面に沿って更に撓み、搬送方向に沿って曲げ成形される。
そして、図2(D)の如くガラス板18が更に搬送されると、ローラ20H〜20Jが、先のローラ20F〜20Hよりも更に大きく下降する。これにより、ローラ20H〜20Jで形成される搬送面が、先の湾曲面よりも曲率半径の小さい湾曲状に変形する。ガラス板18は、このローラ20H〜20J上を通過することにより、自重でローラ20H〜20Jの湾曲面に沿って更に撓み、搬送方向に沿って曲げ形成される。
更に、図2(E)の如くガラス板18が前方に搬送されると、ローラ20J〜20Lが、先のローラ20H〜20Jよりも更に大きく下降する。そして、ローラ20J〜20Lで形成される搬送面が、最終的に得ようとするガラス板18の曲率と同じ曲率の湾曲面に変形する。ガラス板18は、このローラ20J〜20L上を通過することにより、最終的に得ようとする曲率に搬送方向に沿って曲げ成形される。以後、ローラ20Mおよびそれ以降のローラは、この曲率の湾曲面を維持するように上下移動する。
このように、ローラコンベア20は、ローラ20A、20B…の上下移動によって形成される湾曲面の曲率半径を順次小さくして行くことで、ガラス板18を搬送方向に沿って曲げ成形する。
次に、図1の風冷強化装置16について説明する。風冷強化装置16は、風冷強化用ローラコンベア22によって連続搬送されるガラス板18の上面と下面とに冷却エアを吹き付けることによってガラス板18を風冷強化する。また、風冷強化用ローラコンベア22は、前述した曲げ成形用ローラコンベア20と同様に上下移動可能に構成されている。
図1に示すローラコンベア22は、図4の如く直棒状に形成された複数本のローラ22A、22B…で構成され、各ローラ22A、22B…は所定の間隔をもって並列配置されている。各ローラ22A、22B…は、回転駆動手段によって各々が独立して回転駆動されるとともに、上下方向駆動手段によって各々が独立して上下方向に移動される。
次に、各ローラ22A、22B…の回転駆動手段及び上下方向駆動手段の構成について説明する。なお、各ローラ22A、22B…回転駆動手段及び上下方向駆動手段の構造は同一なので、ここではローラ22Aの回転駆動手段及び上下方向駆動手段の構造について説明し、他のローラ22B、22C…の各手段の説明は省略する。
〔回転駆動手段〕
図5に示すようにローラ22Aは、その両端が一対の上下移動フレーム70A、70A上に配設された軸受72A、72Aによって回転自在に支持されている。また、ローラ22Aの図5の右端にはサーボモータ78Aの出力軸が連結されている。ローラ22Aは、サーボモータ78Aを駆動することにより所定の角速度で回転される。以上が回転駆動手段の構造である。
図5に示すようにローラ22Aは、その両端が一対の上下移動フレーム70A、70A上に配設された軸受72A、72Aによって回転自在に支持されている。また、ローラ22Aの図5の右端にはサーボモータ78Aの出力軸が連結されている。ローラ22Aは、サーボモータ78Aを駆動することにより所定の角速度で回転される。以上が回転駆動手段の構造である。
〔上下方向駆動手段〕
一対の上下移動フレーム70A、70Aは、それぞれ一対の固定フレーム82A、82Aによって上下移動自在に支持されている。すなわち、各上下移動フレーム70Aの外側部にはガイドレール84Aが上下方向に沿って配設されており、このガイドレール84Aが固定フレーム82Aの内側部に固着されたガイドブロック86A、86Aに摺動自在に支持されている。また、この上下移動フレーム70Aの外側部にはラック88A、88Aが配設され、ラック88A、88Aにはピニオン90A、90Aが噛合されている。このピニオン90A、90Aは回転軸92Aに固定され、回転軸92Aは、両端が軸受94A、94Aに軸支されている。そして、この回転軸92Aの図5の右端には、一方の固定フレーム82Aの頂部に配設されたサーボモータ96Aのスピンドルが連結されている。回転軸92Aは、サーボモータ96Aを駆動することにより回転され、その回転運動がピニオン90Aとラック88Aとの作用によって直線運動に変換される。これにより、上下移動フレーム70Aが上下方向に移動されるので、ローラ22Aが上下方向に移動される。以上が上下方向駆動手段の構造である。
一対の上下移動フレーム70A、70Aは、それぞれ一対の固定フレーム82A、82Aによって上下移動自在に支持されている。すなわち、各上下移動フレーム70Aの外側部にはガイドレール84Aが上下方向に沿って配設されており、このガイドレール84Aが固定フレーム82Aの内側部に固着されたガイドブロック86A、86Aに摺動自在に支持されている。また、この上下移動フレーム70Aの外側部にはラック88A、88Aが配設され、ラック88A、88Aにはピニオン90A、90Aが噛合されている。このピニオン90A、90Aは回転軸92Aに固定され、回転軸92Aは、両端が軸受94A、94Aに軸支されている。そして、この回転軸92Aの図5の右端には、一方の固定フレーム82Aの頂部に配設されたサーボモータ96Aのスピンドルが連結されている。回転軸92Aは、サーボモータ96Aを駆動することにより回転され、その回転運動がピニオン90Aとラック88Aとの作用によって直線運動に変換される。これにより、上下移動フレーム70Aが上下方向に移動されるので、ローラ22Aが上下方向に移動される。以上が上下方向駆動手段の構造である。
上述した回転駆動手段と上下方向駆動手段とは、図4に示した他のローラ22B、22C…全てに設けられている。そして、これらの駆動手段のサーボモータ78A、78B…、96A、96B…が、すべて図1の制御装置11によって制御されている。
制御装置11は、外部入力手段(図示せず)からガラス板18の型式が入力されると、その型式のガラス板18の曲率に対応するローラ22A、22B…の角速度制御データ及び上下移動制御データを作成する。そして、この作成した角速度制御データに基づきサーボモータ78A、78B…を制御するとともに、上下移動制御データに基づきサーボモータ96A、96B…を制御する。すなわち、制御装置11は、成形ゾーン14で曲げ成形されたガラス板18が、その形状を保持したまま搬送されるように、各ローラ22A、22B…を多軸制御する。
風冷強化装置16の本体部は、図6の如くローラコンベア22を挟んで上方に配置された上部送風ボックス100と、下方に配置された下部送風ボックス102とから構成される。
上部送風ボックス100と下部送風ボックス102とには各々ダクト104、106が連結され、これらのダクト104、106にはブロア等で構成されたエア供給源200が連結されている。したがって、エア供給源200からの冷却エアが、ダクト104、106を介して上部送風ボックス100と下部送風ボックス102とに供給される。
上部送風ボックス100及び下部送風ボックス102は、図1の如くガラス板18の搬送経路において最も上流側に位置する送風ボックス100A、102A(図6参照)から10個目の送風ボックス100J(送風ボックス102側は不図示)までボックス毎に分割され、分割されたボックス毎にダクト104、106が連結されている。また、分割されたボックス毎にエアノズル25A〜25J、27A〜27Jが設けられている(図4参照)。更に、上部送風ボックス100及び下部送風ボックス102は、後述の図12に示すように、各々20個のエアノズル25A〜25T、27A〜27Tを有し、その内のエアノズル25A〜25J、27A〜27Jが前記分割された10個のボックス側に設けられ、残りのエアノズル25K〜25T、27K〜27Tが、11個目の大型の送風ボックス(不図示)に一括して取り付けられている。なお、図1では、送風ボックス102、前記11個目の大型の送風ボックス、及びエアノズル25K〜25T、27K〜27Tを省略している。なお、図4のエアノズル25A〜25Jは、ガラス板の搬送面に直交してエアを吹き当てられるようにするため、首振り可能な構成を用いているが、本発明はこれに限られるものではない。首振りのできないノズルであっても構わない。
図6の上部送風ボックス100に供給された冷却エアは、図4に示す各ローラ22A、22B…間の上方に配設された上部吹口部材24A、24B…に、図6の3本のフレキシブルダクト108を介して供給された後、図4に示す上部吹口部材24A、24B…の各エアノズル25A、25B…からローラコンベア22に向けて吹き出される。一方で、下部送風ボックス102に供給された冷却エアは、各ローラ22A、22B…間の下方に配設された下部吹口部材26A、26B…に3本のフレキシブルダクト110を介して供給された後、下部吹口部材26A、26B…の各エアノズル27A、27B…からローラコンベア22に向けて吹き出される。これにより、ローラコンベア22によって搬送されるガラス板18の上面と下面とに冷却エアが噴射され、ガラス板18が冷却される。
また、上部吹口部材24A、24B…と下部吹口部材26A、26B…とは、それぞれ上下移動自在に設けられている。そして、上部吹口部材24A、24B…と下部吹口部材26A、26B…とは、それぞれローラ22A、22B…に連動して上下移動される。ローラ22A、22B…は、ガラス板18の搬送にともない上下動される。この場合、ローラ22A、22B…のうちのガラス板18が搬送されている位置のローラが上下動し、これらの位置の複数のローラにより形成される搬送面がガラス板の搬送方向について、曲げ成形されたガラス板の湾曲形状に対応した湾曲面を有する。そして、ガラス板の搬送にともない各ローラを順次上下動させ、各ローラにより形成される湾曲面をガラス板の搬送方向に進行させる。
次に、上部吹口部材24A、24B…と下部吹口部材26A、26B…とを上下移動させる機構について説明する。なお、双方の機構は同一なので、ここでは上部吹口部材24Aの上下移動機構の構造についてのみを説明し、他の上部吹口部材24B、24C…、及び下部吹口部材26A、26B…の構造に関しては同一の符号を付すことによりその説明は省略する。
〔上下移動機構〕
図6に示す上部吹口部材24Aの両側にはフレーム112、112が固定され、このフレーム112、112は、ガイドフレーム114、114にスライダ116、116を介して取り付けられ、ガイドフレーム114、114に沿って上下移動可能に支持される。ガイドフレーム114は、上部送風ボックス100を支持する支持体118の下部に上下方向に延設されている。
図6に示す上部吹口部材24Aの両側にはフレーム112、112が固定され、このフレーム112、112は、ガイドフレーム114、114にスライダ116、116を介して取り付けられ、ガイドフレーム114、114に沿って上下移動可能に支持される。ガイドフレーム114は、上部送風ボックス100を支持する支持体118の下部に上下方向に延設されている。
また、フレーム112、112にはラック120、120が上下方向に固定され、このラック120、120にピニオン122、122が噛合されている。ピニオン122、122は、軸124に取り付けられており、この軸124は支持体118に軸受126、126を介して支持されるとともに、軸124の図6上で右端部がサーボモータ128の回転軸に連結されている。よって、軸124がサーボモータ128によって回転されると、その回転運動がピニオン122とラック120との作用によって直線運動に変換される。これにより、上部吹口部材24Aが上下方向に移動される。以上が上下移動機構の構造である。
この上下移動機構は、他の上部吹口部材24B、24C…及び下部吹口部材26A、26B…全てに設けられている。そして、これらの上下移動機構の全てのサーボモータ128、128…が、すべて図1の制御装置11によって制御されている。
制御装置11は、外部入力手段(図示せず)からガラス板18の型式が入力されると、その型式のガラス板18の曲率に対応する上部吹口部材24A、24B、24C…及び下部吹口部材26A、26B…上下移動制御データを作成する。そして、この作成した上下移動制御データに基づきサーボモータ128、128…を制御する。すなわち、制御装置11は、上部吹口部材24A、24B…と、この上部吹口部材24A、24B…に対向する下部吹口部材26A、26B…との間隔を一定に保持した状態で前記ローラ22A、22B…の上下位置に応じて上部吹口部材24A、24B…と下部吹口部材26A、26B…とを上下移動させる。これにより、ガラス板18の上面と上部吹口部材24A、24B…との距離、及びガラス板18の下面と下部吹口部材26A、26B…との距離が一定に制御されている。
ところで、図1に示した上側の分割送風ボックス100A〜100Jには、図7に示すダンパ130が設けられている。なお、図1には図示していないが、下側の10個の分割送風ボックスにも同様のダンパ130が設けられている。
図7に示した分割送風ボックス100A〜100Jは、ブロア側に連結される3つ開口部132が形成されSUS等からなる上ケース134と、図6に示した3本フレキシブルダクト108に連結される3つの開口部133が形成されSUS等からなる下ケース136とからなり、上ケース134の3つ開口部132と下ケース136の3つの開口部133とが上下方向において一致するように重ね合わされて構成されている。また、上ケース134と下ケース136との対向面には、図8の如く断面が円弧状の溝138が各々形成され、これらの溝138、138により形成される断面円形の空間にダンパ130が挿入配置される。
SUS等の金属製のダンパ130は円柱状に形成され、その長手方向に3つの貫通孔142が形成されている。ダンパ130は、3つの貫通孔142が上ケース134の3つ開口部132と一致する位置に挿入配置される。また、ダンパ130は、図8に示す一対の長尺板状に形成されたメタル製の2本の滑り軸受144、144を介して下ケース136内に回動自在に支持されている。貫通孔142と上下の開口部132とが一致することで送風ボックス内にエア通路が構成され、エア供給源200から吹口部材に冷却エアが供給される。
更に、滑り軸受144は、図9(a)、(b)の如く下ケース136に形成された溝146に挿入される。また、滑り軸受144には、その長手方向に沿って皿ボルト148とスプリング149とが交互に設けられ、皿ボルト148、148…を下ケース136側に締結することにより滑り軸受144が下ケース136に固定されるとともにスプリング149の付勢力によってダンパ130に押圧付勢される。カラー145は皿ボルト148の高さを固定し、滑り軸受144に所定のストロークを与える。ダンパ130は、この付勢力によって断面円形の空間の中央位置に安定して支持される。
図7に示したダンパ130の端部に形成された軸131には、モータ150の出力軸152が不図示の減速機構を介して連結されている。よって、モータ150の回転駆動力がダンパ130に伝達されると、ダンパ130が空間140内で回転される。
また、ダンパ130の回転は、ダンパ130の貫通孔142と上ケース134の開口部132及び下ケースの開口部133とが合致した位置を基準として、90°毎に回動するように図1に示した制御装置11によって制御されている。したがって、ダンパ130は、図10(a)で示すダンパ130の貫通孔142と開口部132、133とが合致した開位置と、図10(b)で示す開口部132、133に対して貫通孔142が90°ずれた閉位置との間で間欠回動される。この開閉動作によって、図1に示した上部吹口部材24A〜24J、及び下部吹口部材26A〜26Jに対する冷却エアの供給/供給停止が行われる。
図11は、ガラス板18の下方から冷却エアをガラス板18に向けて上吹きする分割送風ボックス101の他の実施の形態を示している。分割送風ボックス101は、各々3つの開口部132、133が形成された図7の分割送風ボックス100を長手方向に突き合わせるとともに、各々に設けられた不図示のダンパをオルダム継手を介して連結し、一つのユニットとして構成したものである。この分割送風ボックス101によれば、開口部の個数を3つから6つに変えることで、上吹きの風量を下吹きの風量よりも上げることができる。
次に、制御装置11による各ダンパ130、130…の制御方法について、図12〜図16に示したエアノズル25A〜25J、27A〜27Jの噴射/停止動作図を参照して説明する。なお、図12〜図16では、冷却エアを噴射しているノズルを白抜きで図示し、停止しているノズルを黒塗りで図示している。また、ノズルの噴射/停止動作を分かり易く図示するために、曲げ成形用ローラコンベア20及び風冷強化用ローラコンベア22による搬送路を直線状に示している。更に、エアノズル25K〜25T、27K〜27Tにはダンパ130が設けられていないため、エアノズル25K〜25T、27K〜27Tからは冷却エアが連続的に噴射されている。なお、初期状態では、冷却エリア内の全てのエアノズルからのエア噴射を停止させておく。
図12には、先行する2枚のガラス板18A、18Bが風冷強化用ローラコンベア22によって連続搬送されながら風冷強化されている状況が示されるとともに、3枚目のガラス板18Cが曲げ成形用ローラコンベア20によって風冷強化装置16の入口まで搬送されてきた状況が示されている。また、この製造装置10では、成形ゾーン14での搬送速度が上げられているため、ガラス板18の間隔が詰まった状態でガラス板18が風冷強化装置16に連続搬送されている。
先行する1枚目のガラス板18Aは、エアノズル25M〜25T、27M〜27Tから連続的に噴射されている冷却エアによって風冷強化されながら連続搬送されている。一方、2枚目のガラス板18Bは、ダンパ130で噴射/停止制御可能なエアノズル25A〜25J、27A〜27Jによる冷却エア噴射エリアを通過しているため、制御装置11(図1参照)は、ガラス板18Bが位置する冷却エア噴射エリアに冷却エアを噴射可能なエアノズル25C〜25J、27C〜27Jの各ダンパ130、130…を開に制御している。これにより、ガラス板18Bは、その全体がエアノズル25C〜25J、27C〜27Jから噴射される冷却エアによって風冷強化されながら連続搬送される。なお、制御装置11は、ガラス板18Bが通過した冷却エア噴射エリアのエアノズル25A、25B、27A、27Bの各ダンパ130、130…を閉に制御している。これは、3枚目のガラス板18Cが風冷強化装置16に進入してくるためである。
図13には、1枚目のガラス板18Aが風冷強化装置16から搬出されて行く状況が示されるとともに、2枚目のガラス板18Bが継続して風冷強化されながら連続搬送されている状況が示されている。同図に示すように、冷却エリア内の最後尾(冷却エリア内に1枚のガラス板のみある場合はそのガラス板)におけるガラス板18Bが通過した後において、このガラス板18Bよりも後方に位置する上部および下部吹口部材から噴射される冷却エアの噴射をガラス板18Bの搬送に追従して順次停止させている。また、3枚目のガラス板18Cの搬送方向先頭部が、風冷強化用ローラコンベア22によって風冷強化装置16に搬送されてきた状況が示されている。
2枚目のガラス板18Bは、ダンパ130で噴射/停止制御可能なエアノズル25A〜25J、27A〜27Jによる冷却エア噴射エリアを通過しているため、制御装置11(図1参照)は、ガラス板18Bが位置する冷却エア噴射エリアに冷却エアを噴射可能なエアノズル25F〜25J、27F〜27Jの各ダンパ130、130…を開に制御している。これにより、ガラス板18Bは、その全体がエアノズル25F〜25J、27F〜27J、及びエアノズル25K〜25M、27K〜27Mから噴射される冷却エアによって風冷強化されながら連続搬送される。なお、制御装置11は、ガラス板18Bが通過した冷却エア噴射エリアのエアノズル25A〜25E、27A〜27Eの各ダンパ130、130…を閉に制御している。これは、3枚目のガラス板18Cの全体が風冷強化装置16に進入していないためである。
図14には、1枚目のガラス板18Aが風冷強化装置16から搬出されて行く直前の状況が示されるとともに、2枚目のガラス板18Bが継続して風冷強化されながら連続搬送されている状況が示されている。また、3枚目のガラス板18Cの約半分が風冷強化装置16に進入してきた状況が示されている。
2枚目のガラス板18Bは、ダンパ130で噴射/停止制御可能なエアノズル25A〜25J、27A〜27Jによる冷却エア噴射エリアを通過しているため、制御装置11(図1参照)は、ガラス板18Bが位置する冷却エア噴射エリアに冷却エアを噴射可能なエアノズル25H〜25J、27H〜27Jの各ダンパ130、130…を開に制御している。これにより、ガラス板18Bは、そのほぼ全体がエアノズル25H〜25J、27H〜27J、及びエアノズル25K〜25P、27K〜27Pから噴射される冷却エアによって風冷強化されながら連続搬送される。ガラス板18Cが完全に冷却エリア内に進入してからエアの吹き付けを開始する必要はなく、エアノズル25Aまたは27Aの幅一つ分程度冷却エリアからはみ出ている状体で吹き付けを開始してもよい。
なお、制御装置11は、ガラス板18Bが通過した冷却エア噴射エリアのエアノズル25A〜25G、27A〜27Gの各ダンパ130、130…を閉に制御している。これは、3枚目のガラス板18C全体が風冷強化装置16に未だ進入していないためである。
図15には、1枚目のガラス板18Aが風冷強化装置16から完全に搬出された状況が示されるとともに、2枚目のガラス板18Bが継続して風冷強化されながら連続搬送されている状況が示されている。また、3枚目のガラス板18Cの略全体が風冷強化装置16に進入してきた状況が示されている。このとき、制御装置11(図1参照)は、エアノズル25A〜25J、27A〜27Jの各ダンパ130、130…を開に制御する。これにより、3枚目のガラス板18Cは、その略全体がエアノズル25A〜25H、27A〜27Hから噴射される冷却エアによって風冷強化されながら連続搬送される。
図16には、2枚目のガラス板18Bが風冷強化装置16から搬出されて行く状況が示されるとともに、3枚目のガラス板18Cが継続して風冷強化されながら連続搬送されている状況が示されている。また、4枚目のガラス板18Dが曲げ成形用ローラコンベア20によって風冷強化装置16の入口まで搬送されてきた状況が示されている。
3枚目のガラス板18Cは、ダンパ130で噴射/停止制御可能なエアノズル25A〜25J、27A〜27Jによる冷却エア噴射エリアを通過しているため、制御装置11(図1参照)は、ガラス板18Cが位置する冷却エア噴射エリアに冷却エアを噴射可能なエアノズル25C〜25J、27C〜27Jの各ダンパ130、130…を開に制御している。これにより、ガラス板18Cは、その全体がエアノズル25C〜25J、27C〜27Jから噴射される冷却エアによって風冷強化されながら連続搬送される。なお、制御装置11は、ガラス板18Cが通過した冷却エア噴射エリアのエアノズル25A、25B、27A、27Bの各ダンパ130、130…を閉に制御している。これは、4枚目のガラス板18D全体が風冷強化装置16に未だ進入していないためである。
以上の如く、実施の形態の風冷強化装置16によれば、図15にて示したように、風冷強化用ローラコンベア22で搬送されてきたガラス板18Cの全体が冷却エア噴射エリアに進入してきたときに、制御装置11が、冷却エア噴射エリアに冷却エアを噴射可能な複数のエアノズル25A〜25J、27A〜27Jの複数のダンパ130を制御して、これらの複数のエアノズル25A〜25J、27A〜27Jからガラス板18に冷却エアを一斉に噴射するように制御する。
そして、制御装置11は、図12〜図14に示したように、風冷強化用ローラコンベア22によるガラス板18の搬送動作に追従させ、ガラス板18が通過した位置に対応する複数のエアノズル25A〜25J、27A〜27Jからの冷却エアの噴射を順次停止するように複数のダンパ130を制御する。これにより、ガラス板18を連続搬送しながら、ガラス板18の品質に支障を与えることなくガラス板18を風冷強化することができる。
なお、実施の形態では、湾曲成形されたガラス板の風冷強化装置について説明したが、これに限定されず、平板状のガラス板の風冷強化装置にも適用することができる。
10…ガラス板の曲げ製造装置、11…制御装置、12…加熱炉、14…成形ゾーン、16…風冷強化装置、18…ガラス板、20…曲げ成形用のローラコンベア、22…風冷強化用のローラコンベア、24A〜24J…上部吹口部材、25A〜25T、26A〜26J…下部吹口部材、27A〜27T…エアノズル、100A〜100J、101、102A〜102J…分割送風ボックス、130…ダンパ、150…モータ、200…エア供給源
Claims (13)
- 成型ゾーンから冷却エリアにかけて設置され高温状体のガラス板を搬送するための搬送手段と、前記冷却エリアにおける前記搬送手段の上方に前記ガラス板の搬送方向に沿って並設された複数の上部吹口部材と、前記冷却エリアにおける前記搬送手段の下方に前記ガラス板の搬送方向に沿って並設された複数の下部吹口部材と、前記上部および下部吹口部材のそれぞれに設置され各吹口部材からの冷却エアの噴射/停止を制御する複数の送風ボックスと、これらの送風ボックスに連結されたエア供給源とを備え、
前記送風ボックスは、
側面に貫通孔の設けられた円柱状のダンパと、このダンパを回動自在に収容しかつこのダンパが所定の回動角度においてのみエア通路を構成するケースと、前記ダンパと前記ケースとのすき間に設置された滑り軸受とを有し、
前記ダンパの回動角度を調整することにより、前記エア供給源から供給される冷却エアを、前記エア通路を通じて前記上部および/または下部吹口部材に供給することを特徴とするガラス板の風冷強化装置。 - 前記ダンパの回転駆動を制御することにより、(a)初期状態においては、前記冷却エリアにおける全ての上部および下部吹口部材からの冷却エアの噴射を停止させ、(b)搬送されて来たガラス板のほぼ全体が前記冷却エリア内に進入したときにおいては、停止中の全ての前記上部および下部吹口から冷却エアを噴射させ、(c)前記冷却エリア内の最後尾におけるガラス板が通過した後においては、このガラス板よりも後方に位置する前記上部および下部吹口部材から噴射される冷却エアの噴射を前記ガラス板の搬送に追従して順次停止させる制御手段をさらに備えた請求項1に記載のガラス板の風冷強化装置。
- 前記上部および/または下部吹口部材は、前記ガラス板の搬送方向に沿って首振り可能なエアノズルを備えている請求項1または2に記載のガラス板の風冷強化装置。
- 前記搬送手段は、前記ガラス板の搬送方向に沿って併設された複数のローラからなるローラコンベアである請求項1〜3の何れか一項に記載のガラス板の風冷強化装置。
- 前記ローラが前記ガラス板の搬送位置に応じて上下動することにより、湾曲形状のガラス板を搬送可能とする請求項4に記載のガラス板の風冷強化装置。
- 複数の前記ダンパを、オルダム継手を介して連結した請求項1〜5の何れか一項に記載のガラス板の風冷強化装置。
- 前記ガラス板は、自動車用窓ガラスの製造に用いられる請求項1〜6の何れか一項に記載のガラス板の風冷強化装置。
- 成型ゾーンから冷却エリアにかけて設置され高温状体のガラス板を搬送するための搬送手段と、前記冷却エリアにおける前記搬送手段の上方に前記ガラス板の搬送方向に沿って並設された複数の上部吹口部材と、前記冷却エリアにおける前記搬送手段の下方に前記ガラス板の搬送方向に沿って並設された複数の下部吹口部材と、前記上部および下部吹口部材のそれぞれに設置され各吹口部材からの冷却エアの噴射/停止を制御する複数の送風ボックスと、これらの送風ボックスに連結されたエア供給源とを備えたガラス板の風冷強化装置により、ガラス板を風冷強化する方法において、
(a)初期状態において、前記冷却エリアにおける全ての上部および下部吹口部材からの冷却エアの噴射を停止させるステップと、
(b)搬送されて来たガラス板のほぼ全体が前記冷却エリア内に進入したときにおいて、停止中の全ての前記上部および下部吹口から冷却エアを噴射させるステップと、
(c)前記冷却エリア内の最後尾におけるガラス板が通過した後において、このガラス板よりも後方に位置する上部および下部吹口部材から噴射される冷却エアの噴射を前記ガラス板の搬送に追従して順次停止させるステップとを有することを特徴とするガラス板の風冷強化方法。 - 前記上部および/または下部吹口部材は、前記ガラス板の搬送方向に沿って首振り可能なエアノズルを備えている請求項8に記載のガラス板の風冷強化方法。
- 前記搬送手段は、前記ガラス板の搬送方向に沿って併設された複数のローラからなるローラコンベアである請求項8または9に記載のガラス板の風冷強化方法。
- 前記ローラが前記ガラス板の搬送位置に応じて上下動することにより、湾曲形状のガラス板を搬送可能とする請求項10に記載のガラス板の風冷強化方法。
- 複数の前記ダンパを、オルダム継手を介して連結した請求項8〜11の何れか一項に記載のガラス板の風冷強化方法。
- 前記ガラス板は、自動車用窓ガラスの製造に用いられる請求項8〜12の何れか一項に記載のガラス板の風冷強化方法。
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JP2011026169A (ja) * | 2009-07-24 | 2011-02-10 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | 単一方向曲げガラスの製造装置、単一方向曲げガラス及び単一方向曲げガラスの製造方法 |
-
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- 2003-09-19 JP JP2003328550A patent/JP2004131379A/ja active Pending
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