JP2004131229A - 乗客コンベアの移動手すり駆動装置 - Google Patents

乗客コンベアの移動手すり駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004131229A
JP2004131229A JP2002296353A JP2002296353A JP2004131229A JP 2004131229 A JP2004131229 A JP 2004131229A JP 2002296353 A JP2002296353 A JP 2002296353A JP 2002296353 A JP2002296353 A JP 2002296353A JP 2004131229 A JP2004131229 A JP 2004131229A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moving handrail
outer peripheral
peripheral portion
drive
low friction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002296353A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Yamashita
山下 浩二
Masashi Masuda
増田 正志
Kiyoshi Naganuma
長沼 清
Makoto Shimodera
下寺 誠
Toshiyuki Tadokoro
田所 俊之
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Building Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Building Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Building Systems Co Ltd filed Critical Hitachi Building Systems Co Ltd
Priority to JP2002296353A priority Critical patent/JP2004131229A/ja
Publication of JP2004131229A publication Critical patent/JP2004131229A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Escalators And Moving Walkways (AREA)

Abstract

【課題】機器の脱着等の手間を要せず、容易に駆動ローラの外周部の摩耗状態を知ることができ、比較的安価な乗客コンベアの移動手すり駆動装置の提供。
【解決手段】駆動ローラ10aの外周部15aに、摩擦係数の小さい低摩擦部材18aを円周方向の少なくとも1ヶ所断続的に埋設して、他の駆動ローラ10b、10cもそれぞれ同様に構成した。これにより、外周部15a〜15cが摩耗して低摩擦部材18a〜18cが露出した場合、これらの低摩擦部材18a〜18cと移動手すり9が断続的に接触することで軽微な滑りが発生して移動手すり9に伝わることにより、外周部15a〜15cの摩耗状態を報知できる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、踏段と同期走行する無端状の移動手すりを駆動する乗客コンベアの移動手すり駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は一般的な乗客コンベアの移動手すり駆動装置の要部構成を示す側面図、図15は図14のA−A線に沿う断面図、図16は一般的な乗客コンベアの全体構成を示す側面図である。
【0003】
一般に乗客コンベアは、図16に示すように、フレ−ム1内に設けられた駆動機2と、フレ−ム1内の一端側に設けられ、駆動機2と駆動チェーン3で巻き介され回転駆動する駆動輪4と、フレ−ム1内の駆動輪4の他端側に設けられ、駆動輪4と踏段チェーン5で巻き介され回転駆動する従動輪6と、乗客を運ぶために踏段チェーン5に無端状に連結され走行する複数の踏段7と、これらの踏段7の側方のフレ−ム1上に立設する欄干8と、この欄干8の外周を無端状に走行する移動手すり9とを備えている。
【0004】
そして、従来の移動手すり9の駆動装置は、移動手すり9の裏面に外周面が接触する駆動ローラ10a,10b,10cと、これらの駆動ローラ10a〜10cとそれぞれ対になって移動手すり9の表面に外周面が接触する従動ローラ11a,11b,11cと、スプロケット12を介し、駆動輸4からの動力を駆動ローラ10a〜10cに伝達する第1の駆動チェーン13および第2の駆動チェーン14とを含んで構成されている。なお、一般に1本の移動手すりに対して、2個〜4個の駆動ローラが配設されている。
【0005】
駆動ローラ10aは、図14および図15に示すように、移動手すり9と接触する外周部15aと、この外周部15aの回動を支持する軸部17aを備えた内周部16aとから構成されており、駆動ローラ10aの動力を移動手すり9に効率的に伝達する高い摩擦力を得るため、駆動ローラ10aの外周部15aは摩擦係数の高いゴム材などで形成されている。また、他の駆動ローラ10b、10cも同様に構成されている。
【0006】
このような従来の移動手すり9の駆動装置では、駆動ローラ10a〜10cと従動ローラ11a〜11cで移動手すり9を挟み込んだ状態で駆動ローラ10a〜10cを回転駆動させることにより、駆動ローラ10a〜10cの外周面と移動手すり9の裏面との間に発生する摩擦力で移動手すり9を走行させている。そして、外周部15a〜15cは移動手すり9の走行に応じて経年摩耗するので、外周部15a〜15cの摩耗量が使用限界を越えると、駆動ローラ10a〜10cの外周面と移動手すり9の裏面との間で所望の摩擦力が得られなくなり、移動手すり9が走行不能に至ってしまう。そこで、移動手すり9が走行不能に至る前に駆動ローラ10a〜10cを新しいものに交換するため、定期的に外周部15a〜15cの摩耗量を測定し、使用限度内にあるか否かを確認する点検作業を実施している。
【0007】
そこで従来、上述した点検作業を容易とするものとして、駆動ゴムに内蔵された空洞部と、この空洞部を検出する光センサと、駆動ゴムの厚さを演算する演算部と、演算結果を表示する表示部と、駆動ゴムの使用限度を判別する判別部と、判別結果を報知する緑色のランプおよび赤色のランプとを備えた構成のものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
また、中心軸が一致するように配置された複数個の一次側円形コイルとそれらの中央部を貫通するカラムとの間の空隙距離を一定に維持するために、複数個の一次側円形コイルを支持する固定部材の3カ所以上の、前記中心軸の周りに等角度ずつずらした位置に、前記のカラムの外周面に接触して転動するガイドローラを取り付けて成るエレベ−タ駆動用リニアモ−タ装置であって、ガイドローラの材質を前記カラムの材質よりも軟らかな材質とし、ガイドローラの少なくとも一方の側面に当該ガイドローラの材質よりも硬く、かつカラムの材質よりも軟らかな材質、またはカラムと同じ硬度の材質でできた補助ローラを並設し、ガイドローラの外周面と補助ローラの外周面との位置関係を、ガイドローラが前記の空隙距離よりも小さい所定寸法以上に摩耗した時に補助ローラがカラムに接触して転動するように設定し、補助ローラと接触する際の走行音の変化によりローラ磨耗を検出するようにしたものも提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0009】
さらに、昇降路内を昇降する乗かごおよびつり合いおもりと、これらの乗かごおよびつり合いおもりをそれぞれ懸垂する主ロ−プと、昇降路下部のピットに設けられ、つり合いおもりに対向するスプリングバッファとを有するエレベ−タに用いられ、主ロ−プの伸びを検出するエレベ−タの主ロ−プ伸び検出装置において、スプリングバツファの上面に装着される装着体と、つり合いおもりに備えられ、このつり合いおもりと上記装着体との間の隙間寸法を測定する測定装置と、この測定装置の測定値があらかじめ定められる所定値に達したとき作動する報知手段とを設けたものが知られている(例えば、特許文献3参照。)。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−25084号公報
(段落番号0009〜0012、図1,2)
【0011】
【特許文献2】
特開平10−236750号公報
(段落番号0034〜0037、図1)
【0012】
【特許文献3】
特開平5−319727号公報
(段落番号0010〜0013、図1)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術にあって、駆動ゴムの空洞部を検出する光センサを備えたものでは、演算部、表示部および判別部を有し設備が高価であったり設置に手間がかかることや、光センサのメンテナンスも必要になるなどの問題がある。
【0014】
また、補助ローラと接触する際の走行音の変化によりローラ磨耗を検出するものでは、硬い材質同士の接触であれば、走行音が発生しやすい条件であるが、移動手すりは柔軟性のある材質であるため、硬い材質を接触させても、周りの駆動音や周囲の雑音にかき消されない程の大きな音を発生させるのは困難であり、かつ、移動手すりを傷付け移動手すり自体の寿命を短くする恐れがあるという問題がある。
【0015】
また、つり合いおもりと装着体との間の隙間寸法を測定する測定装置を備えたものでは、この測定装置とともに装着体および報知手段を有し設備が高価であったり設置に手間がかかることや、測定装置のメンテナンスも必要になるなどの問題がある。
【0016】
本発明は,上述した従来技術における実情に鑑みてなされたもので、その目的は、機器の脱着等の手間を要せず、容易に駆動ローラの外周部の摩耗状態を知ることができる乗客コンベアの移動手すり駆動装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の請求項1に係わる発明は、無端状の移動手すりの裏面側に接触する外周部、およびこの外周部の回動を支持する軸部を備えた内周部を有する駆動ローラと、この駆動ローラと対になって前記移動手すりの表面側に接触する従動ローラとからなり、これらの駆動ローラおよび従動ローラで前記移動手すりを挟み込むことにより摩擦力で前記移動手すりを駆動する乗客コンベアの移動手すり駆動装置において、前記駆動ローラの外周部に、この外周部の材料より摩擦係数の小さい材料からなる低摩擦部材を前記駆動ローラの円周方向の少なくとも1ヶ所断続的に埋設し、前記駆動ローラの外周部が磨耗したとき前記低摩擦部材が露出して前記移動手すりに接触する構成とした。
【0018】
このように構成した請求項1に係わる発明では、駆動ローラの外周部が摩耗して外周部の材料より摩擦係数の小さい材料からなる低摩擦部材が露出したとき、この低摩擦部材と移動手すりが断続的に接触することで駆動ローラと移動手すりとの間の摩擦力が時々弱まり、移動手すりの走行抵抗に応じて軽微な滑りが発生し、この断続的な滑りが走行振動となって移動手すりに伝わる。これによって、利用者や保守点検作業員が移動手すりを掴むだけで、機器の脱着等の手間を要せず、容易に駆動ローラの外周部の摩耗状態を知ることができる。
【0019】
また、本発明の請求項2に係わる発明は、請求項1に係わる発明において、前記低摩擦部材は、前記移動手すりと前記駆動ローラの接触面以上の面積を有し、これらの移動手すりと駆動ローラの接触面を、前記低摩擦部材が覆う構成とした。
【0020】
このように構成した請求項2に係わる発明では、駆動ローラの外周部が摩耗して低摩擦部材が露出したとき、移動手すりと駆動ローラとの接触面が一時的に全面低摩擦部材で覆われて移動手すりに確実な滑りが生じるため、駆動ローラの外周部の摩耗状態を明確に知ることができる。
【0021】
また、上記目的を達成するため本発明の請求項3に係わる発明は、無端状の移動手すりの裏面側に接触する外周部、およびこの外周部の回動を支持する軸部を備えた内周部を有する複数個の駆動ローラと、これらの駆動ローラとそれぞれ対になって前記移動手すりの表面側に接触する複数個の従動ローラとからなり、これらの駆動ローラおよび従動ローラで前記移動手すりを挟み込むことにより摩擦力で前記移動手すりを駆動する乗客コンベアの移動手すり駆動装置において、前記複数個の駆動ローラの少なくとも1個の駆動ローラの前記外周部に、この外周部の材料より摩擦係数の小さい材料からなる低摩擦部材を前記駆動ローラの円周方向の少なくとも1ヶ所断続的に埋設し、前記少なくとも1個の駆動ローラの外周部が磨耗したとき前記低摩擦部材が露出して前記移動手すりに接触する構成とした。
【0022】
このように構成した請求項3に係わる発明では、複数個の駆動ローラのうち、少なくとも1個の駆動ローラの外周部に低摩擦部材を埋設したので、駆動ローラの外周部が摩耗して上記の低摩擦部材が露出したとき移動手すりに滑りが生じるため、機器の脱着等の手間を要せず容易に外周部の摩耗状態を知ることができるとともに、移動手すりの走行抵抗に応じて低摩擦部材を有する駆動ローラを必要最小限に設定できるので、製作コストを低減できる。
【0023】
また、本発明の請求項4に係わる発明は、請求項3に係わる発明において、前記駆動ローラの外周部の摩耗速度に応じて、前記外周部の径方向への所定位置に前記低摩擦部材を埋設する構成とした。
【0024】
このように構成した請求項4に係わる発明では、複数個の駆動ローラの外周部の摩耗速度がそれぞれ異なる場合、各外周部の摩耗速度に応じて低摩擦部材の外周部の径方向への埋設位置を変えることで、複数個の駆動ローラ毎に適正な交換時期を設定できるので、駆動ローラの交換に要するコストを低減できる。
【0025】
また、本発明の請求項5に係わる発明は、請求項4に係わる発明において、前記移動手すりの進入側に配設される駆動ローラの低摩擦部材よりも、前記移動手すりの送出側に配設される他の駆動ローラの低摩擦部材を前記外周部の径方向への浅い位置に埋設した構成とした。
【0026】
このように構成した請求項5に係わる発明では、比較的摩耗の進行が速い進入側に配設される駆動ローラの低摩擦部材よりも、送出側に配設される他の駆動ローラの低摩擦部材を外周部の径方向への浅い位置に埋設したので、複数個の駆動ローラの外周部がそれぞれ磨耗したとき、全ての低摩擦部材がほぼ同時に露出し、これらの低摩擦部材と移動手すりが接触することで確実な滑りが生じるため、駆動ローラの外周部の摩耗状態を明確に知ることができる。
【0027】
また、本発明の請求項6に係わる発明は、請求項3に係わる発明において、前記複数個の駆動ローラの前記移動手すりヘの押圧力を個別に設定する押圧力設定手段を有し、前記駆動ローラのそれぞれの外周部の摩耗量が一定になるように前記押圧力を設定した構成とした。
【0028】
このように構成した請求項6に係わる発明では、複数個の駆動ローラの移動手すりヘの押圧力を個別に設定して各駆動ローラの外周部の摩耗量が一定になるようにしたので、低摩擦部材の前記外周部の径方向への埋設位置を全て同一に設定することができ、これによって、複数個の駆動ローラを全て同一の部品で構成できる。
【0029】
また、本発明の請求項7に係わる発明は、請求項3〜6のいずれかに係わる発明において、前記複数個の駆動ローラの外周部がそれぞれ磨耗したとき、前記低摩擦部材のすべてが同時に前記移動手すりに接触するように配設した構成とした。
【0030】
このように構成した請求項7に係わる発明では、複数個の駆動ローラの低摩擦部材が露出したとき、各駆動ローラに対し断続的に設けられた低摩擦部材が同時に移動手すりに接触して確実な滑りが生じるため、駆動ローラの外周部の摩耗状態をより明確に知ることができる。
【0031】
また、本発明の請求項8に係わる発明は、請求項3〜7のいずれかに係わる発明において、前記低摩擦部材を、前記外周部の摩耗限界位置、またはこの摩耗限界位置よりも前記外周部の径方向への浅い位置に埋設した構成とした。
【0032】
このように構成した請求項8に係わる発明では、駆動ローラの外周部が摩耗限界に達したとき、あるいは摩耗限界に達する前に、駆動ローラの低摩擦部材が露出して移動手すりに断続的な滑りを生じさせるため、駆動ローラの適正な交換時期を知ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の乗客コンベアの移動手すり駆動装置の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0034】
図1は本発明の第1の実施形態に係わる乗客コンベアの移動手すり駆動装置を示す側面図、図2は本実施形態に設けられる駆動ローラの平常時の状態を示す側面図、図3は本実施形態に設けられる駆動ローラの磨耗時の状態を示す側面図、図4は本実施形態に設けられる駆動ローラを拡大して示す側面図、図5は図4のB−B線に沿う断面図である。なお、図1〜図5において前述した図14〜図16に示すものと同等のものには同一符号を付してある。
【0035】
図1に示す本実施形態の移動手すり駆動装置では、駆動ローラ10a〜10cの外周部15a〜15cがそれぞれ例えばウレタンゴムのように摩擦係数の高い材料で構成され、内周部16a〜16cが例えば鉄鋼材料の鋳物品で構成されるとともに、外周部15a〜15cに、外周部15a〜15cの材料よりも摩擦係数の小さい材料、例えば例えばナイロン樹脂やテフロン(登録商標)などからなる低摩擦部材18a〜18cが埋設されている。
【0036】
外周部15aには移動手すり9を摩擦力で走行させるために高い圧力が生じるので、内周部16aと外周部15aとの接着は強固なものでなければならず、外周部15aは内周部16aの外周面に強固に接着固定されている。この外周部15aは例えば5mm程度の厚さのものであり、外周部15aの表面に摩擦力を高める溝加工を施しているものもある。また、他の外周部15a,15cや内周部16,16cもそれぞれ同様に構成されている。
【0037】
低摩擦部材18aと外周部15aとは、内周部16aと外周部15aと同様、強固に接着固定されている。低摩擦部材18aは、図5に示すように駆動ローラ10aの幅と同等の幅を有しているが、移動手すり9の走行抵抗によっては駆動ローラ10aの幅より狭くてもよい。但し、低摩擦部材18aの材料の摩擦係数はより小さいほど望ましく、摩擦力をより小さくしたいので、なるべく駆動ローラ10aと同じ幅とすることが望ましい。さらに、低摩擦部材18aの周方向の長さLは、移動手すり9と駆動ローラ10aの外周部15aとの接触面の周方向の長さよりも長くなっており、すなわち、低摩擦部材18aは、移動手すり9と駆動ローラ10aの外周部15aの接触面を覆い、かつ、大きい面積を有している。なお、低摩擦部材18aの角部は、周囲の外周部15aの摩耗がさらに進行した場合、移動手すり9に引っかかり傷を与える恐れがあるので、あらかじめ丸め加工しているのが望ましい。さらに、低摩擦部材18aを内周部16aまで貫通するねじによって固定する場合、このねじの頭部が低摩擦部材18aの外周側面より出張ってはならない。また、他の低摩擦部材18a,18cもそれぞれ同様に構成されている。
【0038】
また、図1に示す低摩擦部材18aの外周部16aの径方向(すなわち外周部16aの厚さ方向)への埋設深さ寸法H1は、低摩擦部材18bの外周部16bの径方向への埋設深さ寸法H2より大きく、この埋設深さ寸法H2は低摩擦部材18cの外周部16cの径方向への埋設深さ寸法H3より大きく、すなわち、図1の右から左に向かって、低摩擦部材18a〜18cの埋設深さが次第に浅くなっている。
【0039】
この第1の実施形態にあっては、図2に示すように駆動ローラ10aが平常な状態(磨耗していない状態)にある場合、駆動ローラ10aを回転させて移動手すり9を従動ローラ11aと挟み込むことによって、駆動ローラ10aの外周部15aと移動手すり9との間に摩擦力を発生させ、移動手すり9を走行するようにしており、他の駆動ローラ10b、10cも同様である。そして、経年使用で駆動ローラ10a〜10cの外周部15a〜15cが次第に摩耗することにより、低摩擦部材18a〜18cが外周面に露出した状態になる。
【0040】
このとき、各駆動ローラ10a〜10cの移動手すり9にかかる押圧力が均一でなく、例えば図1の右から左に移動手すり9が走行する場合、一般的により図1の右側、すなわち、移動手すり9の進入側にある駆動ローラ10aの押圧力がより高くなるので、外周部15aの摩耗速度>外周部15bの摩耗速度>外周部15cの摩耗速度となる。そこで、低摩擦部材18aの埋設深さ寸法H1>低摩擦部材18bの埋設深さ寸法H2>低摩擦部材18cの埋設深さ寸法H3とすることで、3個の駆動ローラ10a〜10cの表面に低摩擦部材18a〜18cがほぼ同時に露出するようになっている。
【0041】
図3に示すように駆動ローラ10の外周部15aが磨耗して低摩擦部材18aが露出した場合、駆動ローラ10aが1周する間に円周上の1ヶ所に設けられた低摩擦部材18aが移動手すり9と接触するとき、低摩擦部材18aの摩擦係数が小さいことから、移動手すり9を走行するに必要な摩擦力が得られず、駆動ローラ10aがスリップし、すなわち、低摩擦部材18aが接触している間、一時的に移動手すり9の走行が停止する。例えば、駆動ローラ10aが毎秒500mmの周速度で回転し、外周部15aの円周長さが440mmであり、低摩擦部材18の長さLが20mmである場合、移動手すり9は0.88秒おきに0.04秒停止しながら走行することになるので、この断続的な停止が移動手すり9の走行に振動を与える。
【0042】
このように構成した第1の実施形態では、外周部15a〜15cがそれぞれ摩耗して摩擦係数の小さい材料からなる低摩擦部材18a〜18cが外周部15a〜15cの表面に露出したとき、移動手すり9に対して駆動ローラ10a〜10cが断続的にスリップまたは駆動装置全体の駆動力が低下し、移動手すり9に走行振動が発生するので、利用者または保守点検作業員が移動手すり9を掴むことにより、容易に駆動ローラ10a〜10cの外周部15a〜15cが摩耗状態にあることを察知できる。
【0043】
また、この第1の実施形態では、低摩擦部材18a〜18cの長さLを変えることで、移動手すり9の断続的な停止時間を調整でき、例えば長さLを長くした場合、移動手すり9の断続的な停止時間が長くなるので、その状態を移動手すり9を掴まなくても目視のみで確認することも可能である。
【0044】
また、この第1の実施形態では、外周部15a〜15cが摩耗して低摩擦部材18a〜18cが露出したとき、移動手すり9と駆動ローラ10a〜10cとの接触面が一時的に全面低摩擦部材18a〜18cで覆われて移動手すり9に確実な滑りが生じるため、外周部15a〜15cの摩耗状態を明確に知ることができる。
【0045】
また、この第1の実施形態では、各外周部15a〜15cの摩耗速度に応じて低摩擦部材18a〜18cの外周部15a〜15cの径方向への埋設位置を変えることで、複数個の駆動ローラ10a〜10c毎に適正な交換時期を設定できるので、駆動ローラ10a〜10cの交換に要するコストを低減できる。さらに、外周部15a〜15cがそれぞれ磨耗したとき、全ての低摩擦部材18a〜18cがほぼ同時に露出し、これらの低摩擦部材18a〜18cと移動手すり9が接触することで確実な滑りが生じるため、この点からも外周部の摩耗状態15a〜15cを明確に知ることができる。
【0046】
また、この第1の実施形態では、低摩擦部材18a〜18cの埋設深さ寸法H1、H2、H3を、駆動ローラ10a〜10cの外周部15a〜15cの摩耗限界の位置とするか、ある程度余裕を見て駆動ローラ10a〜10cの外周部15a〜15cの摩耗限界より浅く設定することにより、駆動ローラ10a〜10cの外周部15a〜15cが摩耗限界に達したとき、あるいは摩耗限界に達する前に、低摩擦部材18a〜18cが露出して移動手すり9に断続的な滑りが生じるため、駆動ローラ10a〜10cの交換時期を知り、駆動ローラ10a〜10cの適正な予防保全が図れる。
【0047】
なお、上記第1の実施形態では、低摩擦部材18aを1個の駆動ローラ10aに対し外周部15aの円周方向に1ヶ所のみ埋設し、他の外周部15b,15cも同様に構成した場合を例示したが、低摩擦部材を外周部の円周方向へ数カ所断続的に埋設してもよく、その場合には移動手すり9の断続的な停止周期が短くなり、移動手すり9の走行振動は小刻みなものになる。
【0048】
さらに、上記第1の実施形態では、3個の駆動ローラ10a〜10cの全てにそれぞれ低摩擦部材18a〜18cを埋設した場合を例示したが、例えば3個のうちの1個のみ、例えば駆動ローラ10aのみに低摩擦部材18aを配設することもできる。これにより、移動手すり9の走行抵抗に応じて低摩擦部材18aを有する駆動ローラ10aを必要最小限に設定できるので、製作コストを低減できる。この場合には、図3のように駆動ローラ10a〜10cの外周部15a〜15cがそれぞれ摩耗状態に達したとき、駆動ローラ10aの外周部15aのみ、その表面に低摩擦部材18aが露出して移動手すり9と接触して、駆動装置全体の移動手すり9の駆動力が一時的に低下する。一方、他の駆動ローラ10b、10cは外周部15b、15cの表面が常に移動手すり9と接触することになり、駆動ローラ10bの外周部15b、および駆動ローラ10cの外周部15cと移動手すり9との摩擦力は低下しない。よって、移動手すり9の走行抵抗によって差はあるが移動手すり9が完全に停止するには至らないまでも、駆動力の変化が移動手すり9に走行振動となって伝わるので、移動手すり9を掴むことにより駆動ローラ10aの摩耗状態を察知することができる。
【0049】
さらに、上記第1の実施形態では、低摩擦部材18a〜18cの各々が同時に移動手すり9に接触するようにそれぞれの外周部15a〜15cの円周上の同じ位置に配置したが、低摩擦部材18a〜18cをそれぞれの外周部15a〜15cの円周上のバラバラの位置に配置する場合でも、前述したように、駆動装置全体の移動手すり9の駆動力が低下することで移動手すり9の走行振動が発生するので、同様に目的は達成できる。つまり、移動手すり9の停止時間が長く、周期が短いほど、駆動ローラ10a〜10cの摩耗状態をより察知し易いが、逆に移動手すり9が停止した分、踏段7の走行に対する遅れが大きくなるので、利用者にとっては不都合を感じさせるという難がある。よって、主に乗客コンベアの階高および利用客数により増減する移動手すり9の走行抵抗に応じて、低摩擦部材18a〜18cの設置個数、設置位置、長さL、幅および複数個の駆動ローラ10a〜10cに対する外周部15a〜15cの円周位置により摩耗状態での移動手すり9の停止度合いを調整することが必要になる。
【0050】
さらに、上記第1の実施形態では、例えば、移動手すり9の走行方向が一方向固定ではなく時間によって変動するような場合、各駆動ローラ10a〜10cの摩耗速度も変わってくるので、それぞれの摩耗速度に応じて低摩擦部材18a、18b、18cの埋設深さ寸法H1、H2、H3を設定すればよい。
【0051】
図6は本発明の第2の実施形態に係わる乗客コンベアの移動手すり駆動装置の駆動ローラを拡大して示す側面図、図7は図6のC−C線に沿う断面図である。なお、図6、図7において前述した図1〜図5および図14〜図16に示すものと同等のものには同一符号を付してある。
【0052】
図6および図7に示す本実施形態は、前述した図1〜図5に示すものと比べて、駆動ローラ10aの低摩擦部材18aが内周部16aの外周面までに達する厚さを有する点が異なっており、その他の構成は基本的に同等である。
【0053】
この第2の実施形態にあっても、前述した図1〜図5に示すものと同様の効果が得られる。さらに、この第2の実施形態にあっては、低摩擦部材18aを内周部16aに直接固定するので、駆動ローラ10aに対して低摩擦部材18aをより強固に固定することができる。
【0054】
図8は本発明の第3の実施形態に係わる乗客コンベアの移動手すり駆動装置の駆動ローラを拡大して示す側面図、図9は図8のD−D線に沿う断面図である。なお、図8、図9において前述した図1〜図7および図14〜図16に示すものと同等のものには同一符号を付してある。
【0055】
図8、図9に示す本実施形態は、前述した図1〜図5に示すものと比べて、例えば鉄鋼材料の鋳物品で形成される駆動ローラ10aの内周部16aの外周に、突起部19を一体的に形成し、この突起部19により、外周部15aの円周方向の少なくとも1ヶ所断続的に埋設される低摩擦部材を構成した点が異なっており、その他の構成は基本的に同等である。
【0056】
この第3の実施形態にあっても、前述した図1〜図5に示すものと同様の効果が得られる。さらに、この第3の実施形態にあっては、鉄鋼材料の鋳物品で形成される駆動ローラ10aの内周部16aの突起部19はそのまま低摩擦部材としてなり得るため、別の低摩擦部材を要せずに同様の効果が期待でき、安価に製作できる。
【0057】
なお、上記第3の実施形態では、駆動ローラ10aの外周部15aの摩耗が進行した場合、突起部19の角部が移動手すり9に引っかかり傷を与える恐れがあるので、突起部19の角部をあらかじめ丸め加工しているのが望ましい。
【0058】
図10は本発明の第4の実施形態に係わる乗客コンベアの移動手すり駆動装置の駆動ローラを拡大して示す側面図、図11は図10のE−E線に沿う断面図である。なお、図10、図11において前述した図1〜図9および図14〜図16に示すものと同等のものには同一符号を付してある。
【0059】
図10および図11に示す本実施形態は、前述した図1〜図5に示すものと比べて、駆動ローラ10aの内周部16aの外周に突起部20を一体的に形成し、この突起部20の表面に、外周部15aの材料より摩擦係数の小さい材料からなる低摩擦部材21を配設した点が異なっており、その他の構成は基本的に同等である。
【0060】
この第4の実施形態にあっても、前述した図1〜図5に示すものと同様の効果が得られる。さらに、この第4の実施形態にあっては、突起部20の表面に低摩擦部材21を配設しているため、この低摩擦部材21をより薄いものにできるとともに強固に内周部16aに固定することができる。
【0061】
図12は本発明の第5の実施形態に係わる乗客コンベアの移動手すり駆動装置を示す側面図、図13は図12のF−F線に沿う断面図である。なお、図12、図13において前述した図1〜図11および図14〜図16に示すものと同等のものには同一符号を付してある。
【0062】
図12および図13に示す本実施形態は、前述した図1〜図5に示すものと比べて、駆動ローラ10a〜10cの移動手すり9ヘの押圧力を個別に設定する押圧力設定手段22〜24を有し、それぞれの外周部15a〜15cの摩耗量が一定になるように前記の押圧力を設定した点が異なっており、その他の構成は基本的に同等である。
【0063】
押圧力設定手段22は、従動ローラ11aを支持し、かつ駆動ローラ10aの摺動を支持する支持枠25と、この支持枠25の上端より垂下されるねじ部26と、このねじ部26の下部に設けられ、支持枠25に摺動可能に支持されるとともに駆動ローラ10aの軸部17aを回動白在に保持する摺動枠27と、この摺動枠27を介して駆動ローラ10aを移動手すり9の方向(図13の下方)へ付勢し、ねじ部26が挿入されるテンションばね28と、このテンションばね28の上端に接触し、ねじ部26が挿入される間座29と、ねじ部26の上端に螺合する調整ナット30とから構成されており、他の押圧力設定手段23,24もそれぞれ同様に構成されている。
【0064】
この第5の実施形態にあっては、押圧力設定手段22の調整ナット30を締めて間座29を押し下げテンションばね28を圧縮することにより、摺動枠27を介して駆動ローラ10aを移動手すり9に押し付ける。この状態で駆動ローラ10aを回転させることによって駆動ローラ10aと従動ローラ11aとに挟まれた移動手すり9が外周部15aとの問に生じる摩擦力により走行する。そして、このようにして各押圧力設定手段22〜24を操作して各駆動ローラ10a〜10c毎に移動手すり9の押圧力を調整することにより各外周部15a〜15cの摩耗速度が均一になる。
【0065】
このように構成した第5の実施形態にあっても、前述した図1〜図5に示すものと同様の効果が得られる。さらに、この第5の実施形態では、各外周部15a〜15cの摩耗速度が均一であり、低摩擦部材18a〜18cの埋設深さ寸法H1、H2、H3を均等にして低摩擦部材18a〜18cの外周部15a〜15cの径方向への埋設位置を全て同一に設定することができ、配置場所によって埋設深さの異なる駆動ローラ10a〜10cを用意する必要がないので、複数個の駆動ローラ10a〜10cを全て同一の部品で構成することにより、低コスト化が図れる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に係わる発明によれば、駆動ローラの外周部が摩耗して低摩擦部材が露出したとき、この低摩擦部材と移動手すりが断続的に接触することで走行振動となって移動手すりに伝わるので、移動手すりを掴むだけで機器の脱着等の手間を要せず、容易に駆動ローラの外周部の摩耗状態を知ることができる。したがって、設備費や保守コストが少なくて済み、比較的安価な乗客コンベアの移動手すり駆動装置を提供できるという効果がある。
【0067】
また、本発明の請求項2に係わる発明によれば、駆動ローラの外周部が摩耗して低摩擦部材が露出したとき、移動手すりと駆動ローラとの接触面が一時的に全面低摩擦部材で覆われることにより確実な滑りが生じるため、駆動ローラの外周部の摩耗状態を明確に知ることができる。
【0068】
また、本発明の請求項3に係わる発明によれば、複数個の駆動ローラが磨耗したとき、1個以上の駆動ローラの外周部に埋設された低摩擦部材が露出して移動手すりと断続的に接触することで走行振動となって移動手すりに伝わるので、移動手すりを掴むだけで機器の脱着等の手間を要せず、容易に駆動ローラの外周部の摩耗状態を知ることができる。さらに、移動手すりの走行抵抗に応じて低摩擦部材を有する駆動ローラを必要最小限に設定できるので、比較的安価に乗客コンベアの移動手すり駆動装置を提供できる。
【0069】
また、本発明の請求項4に係わる発明によれば、複数個の駆動ローラの摩耗の進行速度がそれぞれ異なる場合、各駆動ローラに応じて低摩擦部材の外周部の径方向への埋設位置を変えることで駆動ローラ毎に適正な交換時期を設定できるので、駆動ローラの無駄な交換を防ぐことができ、比較的安価な乗客コンベアの移動手すり駆動装置を提供できる。
【0070】
また、本発明の請求項5に係わる発明によれば、比較的摩耗の進行が速い進入側に配設される駆動ローラの低摩擦部材よりも、送出側に配設される他の駆動ローラの低摩擦部材を外周部の径方向への浅い位置に埋設したので、複数個の駆動ローラの外周部がそれぞれ磨耗したとき、全ての低摩擦部材が同時に露出し、これらの低摩擦部材と移動手すりが接触することで確実な滑りが生じるため、駆動ローラの外周部の摩耗状態をより明確に知ることができる。
【0071】
また、本発明の請求項6に係わる発明によれば、各駆動ローラの外周部の摩耗量が一定になるように押圧力を設定し、低摩擦部材の外周部の径方向への埋設位置を全て同一としたことで、複数個の駆動ローラを全て同一の部品で構成でき、機器の脱着等の手間を要せず、容易に外周部の摩耗状態を知ることができる比較的安価な乗客コンベアの移動手すり駆動装置を提供できる。
【0072】
また、本発明の請求項7に係わる発明によれば、複数個の駆動ローラの低摩擦部材が露出したとき、各駆動ローラに対し断続的に設けられた低摩擦部材が同時に移動手すりに接触して確実な滑りが生じるため、駆動ローラの外周部の摩耗状態をより明確に知ることができる。
【0073】
また、本発明の請求項8に係わる発明によれば、駆動ローラの外周部が摩耗限界に達したとき、あるいは摩耗限界に達する前に、駆動ローラの低摩擦部材が露出して移動手すりに断続的な滑りを生じさせるため、駆動ローラの適正な交換時期を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる乗客コンベアの移動手すり駆動装置を示す側面図である。
【図2】本実施形態に設けられる駆動ローラの平常時の状態を示す側面図である。
【図3】本実施形態に設けられる駆動ローラの磨耗時の状態を示す側面図である
【図4】本実施形態に設けられる駆動ローラを拡大して示す側面図である。
【図5】図4のB−B線に沿う断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係わる乗客コンベアの移動手すり駆動装置の駆動ローラを拡大して示す側面図である。
【図7】図6のC−C線に沿う断面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係わる乗客コンベアの移動手すり駆動装置の駆動ローラを拡大して示す側面図である。
【図9】図8のD−D線に沿う断面図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係わる乗客コンベアの移動手すり駆動装置の駆動ローラを拡大して示す側面図である。
【図11】図10のE−E線に沿う断面図である。
【図12】本発明の第5の実施形態に係わる乗客コンベアの移動手すり駆動装置を示す側面図である。
【図13】図12のF−F線に沿う断面図である。
【図14】一般的な乗客コンベアの駆動装置の要部構成を示す側面図である。
【図15】図14のA−A線に沿う断面図である。
【図16】一般的な乗客コンベアの全体構成を示す側面図である。
【符号の説明】
9 移動手すり
10a〜10c 駆動ローラ
11a〜11c 従動ローラ
15a〜15c 外周部、
16a〜16c 内周部
17a〜17c 軸部
18a〜18c 低摩擦部材
19 突起部
20 突起部
21 低摩擦部材
22〜24 押圧力設定手段
25 支持枠
26 ねじ部
27 摺動枠
28 テンションばね
29 間座
30 調整ナット

Claims (8)

  1. 無端状の移動手すりの裏面側に接触する外周部、およびこの外周部の回動を支持する軸部を備えた内周部を有する駆動ローラと、この駆動ローラと対になって前記移動手すりの表面側に接触する従動ローラとからなり、これらの駆動ローラおよび従動ローラで前記移動手すりを挟み込むことにより摩擦力で前記移動手すりを駆動する乗客コンベアの移動手すり駆動装置において、
    前記駆動ローラの外周部に、この外周部の材料より摩擦係数の小さい材料からなる低摩擦部材を前記駆動ローラの円周方向の少なくとも1ヶ所断続的に埋設し、前記駆動ローラの外周部が磨耗したとき前記低摩擦部材が露出して前記移動手すりに接触するようにしたことを特徴とする乗客コンベアの移動手すり駆動装置。
  2. 前記低摩擦部材は、前記移動手すりと前記駆動ローラの接触面以上の面積を有し、これらの移動手すりと駆動ローラの接触面を、前記低摩擦部材が覆うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの移動手すり駆動装置。
  3. 無端状の移動手すりの裏面側に接触する外周部、およびこの外周部の回動を支持する軸部を備えた内周部を有する複数個の駆動ローラと、これらの駆動ローラとそれぞれ対になって前記移動手すりの表面側に接触する複数個の従動ローラとからなり、これらの駆動ローラおよび従動ローラで前記移動手すりを挟み込むことにより摩擦力で前記移動手すりを駆動する乗客コンベアの移動手すり駆動装置において、
    前記複数個の駆動ローラの少なくとも1個の駆動ローラの前記外周部に、この外周部の材料より摩擦係数の小さい材料からなる低摩擦部材を前記駆動ローラの円周方向の少なくとも1ヶ所断続的に埋設し、前記少なくとも1個の駆動ローラの外周部が磨耗したとき前記低摩擦部材が露出して前記移動手すりに接触するようにしたことを特徴とする乗客コンベアの移動手すり駆動装置。
  4. 前記駆動ローラの外周部の摩耗速度に応じて、前記外周部の径方向への所定位置に前記低摩擦部材を埋設するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の乗客コンベアの移動手すり駆動装置。
  5. 前記移動手すりの進入側に配設される駆動ローラの低摩擦部材よりも、前記移動手すりの送出側に配設される他の駆動ローラの低摩擦部材を前記外周部の径方向への浅い位置に埋設したことを特徴とする請求項4に記載の乗客コンベアの移動手すり駆動装置。
  6. 前記複数個の駆動ローラの前記移動手すりヘの押圧力を個別に設定する押圧力設定手段を有し、前記駆動ローラのそれぞれの外周部の摩耗量が一定になるように前記押圧力を設定したことを特徴とする請求項3に記載の乗客コンベアの移動手すり駆動装置。
  7. 前記複数個の駆動ローラの外周部がそれぞれ磨耗したとき、前記低摩擦部材のすべてが同時に前記移動手すりに接触するように配設したことを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の乗客コンベアの移動手すり駆動装置。
  8. 前記低摩擦部材を、前記外周部の摩耗限界位置、またはこの摩耗限界位置よりも前記外周部の径方向への浅い位置に埋設したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の乗客コンベアの移動手すり駆動装置。
JP2002296353A 2002-10-09 2002-10-09 乗客コンベアの移動手すり駆動装置 Pending JP2004131229A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002296353A JP2004131229A (ja) 2002-10-09 2002-10-09 乗客コンベアの移動手すり駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002296353A JP2004131229A (ja) 2002-10-09 2002-10-09 乗客コンベアの移動手すり駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004131229A true JP2004131229A (ja) 2004-04-30

Family

ID=32286368

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002296353A Pending JP2004131229A (ja) 2002-10-09 2002-10-09 乗客コンベアの移動手すり駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004131229A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010241588A (ja) * 2009-04-10 2010-10-28 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd 乗客コンベアの手摺駆動装置及び乗客コンベアの異常検出装置
WO2014142987A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-18 Otis Elevator Company Traction sheave for elevator system
CN105565134A (zh) * 2014-10-30 2016-05-11 株式会社日立制作所 乘客传送装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010241588A (ja) * 2009-04-10 2010-10-28 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd 乗客コンベアの手摺駆動装置及び乗客コンベアの異常検出装置
WO2014142987A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-18 Otis Elevator Company Traction sheave for elevator system
US10301151B2 (en) 2013-03-15 2019-05-28 Otis Elevator Company Traction sheave for elevator system
CN105565134A (zh) * 2014-10-30 2016-05-11 株式会社日立制作所 乘客传送装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1464919B1 (en) Chain wear monitoring method and apparatus
JP5627829B2 (ja) 駆動プーリと支持手段を備えた支持手段システム、およびこのような支持手段システムを備えたエレベータ設備
KR101420111B1 (ko) 에스컬레이터 역회전 방지 장치
KR20090023373A (ko) 트래블레이터의 구동 장치의 조립체, 트래블레이터의 핸드레일의 핸드레일 벨트의 구동 벨트를 교체하기 위한 방법 및 트래블레이터의 핸드레일의 핸드레일 벨트의 지지 요소
JP2009538805A5 (ja)
JP2007176671A (ja) 乗客コンベア
JP2009040587A (ja) エレベータ用巻上機
JP4754499B2 (ja) ニューエルの上で移動するハンドレールを支持するニューエルガイド
JP2004131229A (ja) 乗客コンベアの移動手すり駆動装置
JP2006290502A (ja) 乗客コンベア
EP2969876B1 (en) Traction sheave for elevator system
JP2004352498A (ja) エスカレータまたは動く歩道のための手摺り駆動装置
JPS5958261A (ja) 駆動用シ−ブ
JP6339521B2 (ja) ハンドレール駆動装置用チェーン張力検出装置
JP2006327811A (ja) 乗客コンベアの移動手摺速度検出装置
JP6109913B1 (ja) 乗客コンベアの手摺りベルト清掃装置及びそれを用いた乗客コンベア
EP1790611A1 (en) Elevator apparatus
JPWO2019008708A1 (ja) エレベータのガイドレール加工方法、ガイドレール加工装置、及びリニューアル方法
EP3733585A1 (en) Modular sheave unit
JP3054550B2 (ja) ワイヤソー装置
WO2019142362A1 (ja) エレベータのガイドレール加工装置
JP2003267649A (ja) エレベータの駆動装置
JP4366907B2 (ja) 駆動装置の検出装置
JP6235074B1 (ja) 乗客コンベアの手摺りベルト及びそれを用いた乗客コンベア
JP4925106B2 (ja) エレベータの駆動装置