JP2004128298A - 半導体レーザ素子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】横多モードレーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込め、NFPの安定な高光出力効率のブロードストライプ型半導体レーザ素子を提供する。
【解決手段】本半導体レーザ素子は、エッチングストップ107層、p−第二及び第三クラッド層108、109、及びコンタクト層110がストライプ状リッジ形に形成され、電流注入領域120を構成する。リッジ側面、及びリッジ脇のp−第一クラッド層106上には、DBRミラー構造の光反射構造部111が形成され、電流非注入領域121を構成する。光反射構造部111を設けたことにより、活性層部105からしみ出した光は、リッジ側面及びリッジ脇の光反射構造部111との界面で反射するので、レーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込められる。
【選択図】 図1
【解決手段】本半導体レーザ素子は、エッチングストップ107層、p−第二及び第三クラッド層108、109、及びコンタクト層110がストライプ状リッジ形に形成され、電流注入領域120を構成する。リッジ側面、及びリッジ脇のp−第一クラッド層106上には、DBRミラー構造の光反射構造部111が形成され、電流非注入領域121を構成する。光反射構造部111を設けたことにより、活性層部105からしみ出した光は、リッジ側面及びリッジ脇の光反射構造部111との界面で反射するので、レーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込められる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザ素子及び半導体レーザ素子の製造方法に関し、更に詳細には、横多モードレーザ光を発振し、かつ安定したNFPプロファイルを示すブロードストライプ型の半導体レーザ素子及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、産業用機器の位置制御機器、医療用機器、プロジェクター等の光源用として、横多モードレーザ光を発振するブロードストライプ型の高出力半導体レーザ装置が使われようとしている。また、高出力半導体レーザを利用した加工機、溶接機も使われ始めている。
【0003】
これらの用途に使われる半導体レーザ素子では、電流から光への変換効率を高めるために、光吸収損失が少ないことが要求されるので、レーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることが重要である。
特に、光を導波する活性層のストライプ幅が数十μmから数百μmのブロードストライプ型の高出力半導体レーザ素子は、その特長から固体レーザ励起用光源、あるいはSHG結晶等を使用した波長変換用光源として使用される。用途によっては、マイクロレンズで集光することが必要であるから、より高い集光効率を得るために横方向において急峻なトップハット形状のNFP(Near Field Pattern)を示す半導体レーザ素子が必要となる。
【0004】
ここで、図6を参照して、電流狭窄構造としてイオン注入領域を有するイオンインプランテーション型の半導体レーザ素子(以下、従来の第1の半導体レーザ素子と言う)の構成を説明する。図6は従来の第1の半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
従来の第1の半導体レーザ素子200は、横多モードレーザ光を発振する半導体レーザ素子であって、基本的には、図6に示すように、化合物半導体基板209上に、順次、エピタキシャル成長させた、下部クラッド層210、活性層211、及び上部クラッド層212からなる積層構造を備えている。
上部クラッド層212は、中央に形成されたストライプ状リッジ形の電流注入領域213と、電流注入領域213の両側に設けられた、例えばボロンイオン(B+ )を注入して電気抵抗を高くした電流非注入領域214とを備えている。
上部クラッド層212上にはp側電極215が、基板209の裏面にはn側電極216が設けられている。
半導体レーザ素子200は、電流注入領域と電流非注入領域との間で横方向の屈折率差がないので、利得導波型の半導体レーザ素子である。
【0005】
次に、図7を参照して、電流狭窄構造として埋め込みリッジ構造を有する従来のブロードストライプ型の半導体レーザ素子(以下、第2の半導体レーザ素子と言う)の構成を説明する。図7は従来の第2の半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
従来の第2の半導体レーザ素子300は、横多モードレーザ光を発振する埋め込みリッジ型半導体レーザ素子として特開2001−230493号公報によって提案されたものであって、図7に示すように、化合物半導体基板309上に、順次、エピタキシャル成長させた、下部クラッド層310、活性層311、上部クラッド層312、及びコンタクト層313からなる積層構造を備えている。
コンタクト層313及び上部クラッド層312の上部層が、ストライプ状リッジとして形成され、電流注入領域314を構成している。電流注入領域314の両側は、電流非注入領域315を構成する、例えばGaAs電流阻止層で埋め込まれている。
図中、316及び317は、それぞれ、電極である。
【0006】
従来の第2の半導体レーザ素子300は、リッジストライプ型の電流注入領域を有し、リッジの両側面が電流注入領域と逆導電型の化合物半導体で埋め込まれていることにより、電流狭窄と屈折率導波を同時に可能としている。
以上の構成により、半導体レーザ素子300は、横多モードレーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることができ、NFPの安定化を図ることが出来るとされている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−230493号公報(図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、横多モードレーザ光を発振する従来の半導体レーザ素子には、ある注入電流値以上の注入電流値では、NFPプロファイルが不安定になるという問題があった。
以下に、図8を参照して、ある注入電流値以上の注入電流値では、NFPプロファイルが不安定になる現象を説明する。
例えば、図3に示す半導体レーザ素子200のような半導体レーザ素子では、図8に示すように、NFPに明るい部分Lと暗い部分Dとができる現象が生じる。そして、注入電流を増大、つまり光出力を増大させていくと、明るい部分Lが左右に揺れて見える。更には、明るい部分Lと暗い部分DのNFPの一部もしくは部分全体の明暗が変化することにより、明るい部分Lと暗い部分Dが逆転した状態になる。すなわち、時間の経過とともに明るい部分Lと暗い部分Dとが不規則に入れ替わる。また、NFP端部Eに発光強度の変化が見られる。
このように、注入電流、従って出力を増大させていくと、NFPプロファイルが不安定になって来る。
【0009】
なお、このようなNFPの明暗が揺らぐという現象は、横多モードレーザ発振の半導体レーザ素子に特有の現象であり、ストライプ幅の狭い、例えば3μm程度もしくはそれ以下のいわゆるシングルモード発振の半導体レーザ素子では発現しないので、NFPプロファイルの不安定は問題にならない。
【0010】
特に、半導体レーザ素子200のような従来のイオンインプランテーション型の利得導波構造の半導体レーザ素子では、ストライプ状リッジに形成された部分の直下と、リッジの外側との間では屈折率差が設けられていないため、光は、ストライプ状リッジに形成された部分の直下の外側方向にも広がり、上述のようなNFPプロファイルの不安定性が顕著に現れる。
また、NFPプロファイルが不安定になる電流値は、動作環境の温度のような、半導体レーザ素子の動作条件によって変化し、更には、同一材料、同一プロセス条件で製造した半導体レーザ素子であっても、NFPが不安定になる現象が生じる電流値はそれぞれに異なることが多く、そのために、NFPプロファイルが不安定になる動作点を避けることも困難であった。
【0011】
そこで、上述のように、特開2001−230493公報は、NFPプロファイルの不安定性を解決するため、図7に示したように、リッジの内外に吸収損失差及び屈折率差を有する埋め込みリッジストライプ型の構造を提案している。そして、例えばこの構造のAlGaAs系半導体レーザ素子では、埋め込み層をGaAs層で形成したとき、GaAsは光吸収損失があるために、リッジ内外で屈折率差が生じ、屈折率導波がなされるとしている。
しかし、この構造では、GaAs埋め込み層が、活性層部よりしみ出した光を吸収するため、それが光損失となってしまい、電流−光変換効率が低下するといった問題があった。
【0012】
また、埋め込みリッジストライプ型の半導体レーザ素子であって、電流注入領域よりも屈折率が低く、光吸収が小さい材料で埋め込み層を形成した屈折率導波構造も提案されている。
例えばAlGaAs系半導体レーザ素子を例に挙げると、埋め込み層を電流注入領域のAl組成よりも低いAlGaAs層で形成したとき、埋め込み層であるAlGaAsは、光吸収損失がなく、且つ電流注入領域との間で屈折率差が生じ、屈折率導波がなされる。そして、光出力効率の低下を招くことなく、屈折率差を得ることができるので、横多モードレーザ光をストライプ領域に効果的に閉じ込めることができるとしている。
しかし、この構造でも、ブロードエリア型半導体レーザ素子の実デバイスでは、充分に光の閉じ込めを行うことが難しく、NFPの不安定性を改善することは難しかった。その結果、NFPの安定性に関し、埋め込み層にGaAsを用いた従来の第2の半導体レーザ素子300と比較しても、あまり差が見られないのが現状である。
【0013】
そこで、本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、上記問題を解決し、横多モードレーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることができ、NFPが安定した高光出力効率の半導体レーザ素子を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
NFPが安定した高光出力の半導体レーザ素子を実現するために、上述のように、横多モードレーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることが必要である。
そこで、本発明者は、リッジ形の電流注入領域とリッジ外の電流非注入領域との間に屈折率差を設けて屈折率導波型とし、しかも電流非注入領域を光反射構造、例えばDBR(Distributed Bragg Reflector )ミラー構造にして光が活性層部から電流非注入領域に進入し難くなるようにして、横多モードレーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることを着想した。そして、実験により着想が効果的であることを確認し、本発明を発明するに到った。
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体レーザ素子は、活性層部を有する積層構造を基板上に備え、積層構造の上部が、活性層部上の電流注入領域を構成するストライプ状リッジと、リッジの両側を埋め込んで電流非注入領域を構成する埋め込み層とからなる半導体レーザ素子において、
リッジを構成する化合物半導体層の少なくとも一層が、活性層部に関し基板と反対側に設けられた複数層のクラッド層のうちの一層、又は活性層部に関し基板と反対側に設けられたクラッド層の上部層であって、
埋め込み層は、光反射構造部として形成され、かつリッジを構成する化合物半導体層より屈折率が小さいことを特徴としている。
【0015】
本発明に係る半導体レーザ素子では、電流注入領域であるクラッド層が、リッジ型に形成されていることから、電流が効率良くストライプ領域内に狭窄され、活性層部に至る。それにより、電子と正孔が効率よく再結合するので、レーザ光が高い出力効率で発振する。
本発明では、リッジ側面及びリッジ脇の界面上には光反射構造部が設けられているので、光は光反射構造部との界面で反射し、レーザ光はリッジ内、即ちストライプ領域に極めて効率よく閉じ込められる。また、埋め込み層を光吸収損失の小さい材料で形成することにより、埋め込み層での光吸収損失を著しく小さくすることができる。
また、活性層部で発生した光の染み出しは、クラッド層である電流注入領域に達するものの、リッジ外の埋め込み層がリッジを構成するクラッド層より屈折率が小さく、クラッド層と埋め込み層との間に屈折率差が存在するので、レーザ光は、リッジ内、つまりストライプ領域に閉じ込められ、屈折率導波される。
【0016】
従って、本発明に係る半導体レーザ素子では、横多モードレーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることができるので、従来の半導体レーザ素子で問題となっていた光出力、又は電流注入量の増大による発光パターンの時間的変化、端部での強度変化等をおこすことなく、安定なNFPプロファイルを示し、光吸収損失が小さい高光出力効率の屈折率導波型の半導体レーザ素子を実現することができる。
【0017】
本発明に係る半導体レーザ素子は、半導体レーザ素子を構成する基板、化合物半導体層の組成に制約なく適用でき、特に屈折率導波構造であって、ストライプ幅が3μmのシングルモードのレーザ光を発振する、いわゆるナローエリア型の半導体レーザ素子のみならず、横多モードレーザ光を発振する、ストライプ幅が10μm以上のブロードエリア型の半導体レーザ素子に好適に適用できる。
【0018】
光反射構造部は、レーザ光を反射できる構造として形成され、かつリッジストライプを構成する化合物半導体層より光の吸収損失が小さい限り、その構成には制約はなく、例えば、光反射構造部が化合物半導体の多層膜で形成されていても、化合物半導体の多層膜及び金属膜の複合層で形成されていても、誘電体の多層膜で形成されていてもよい。
【0019】
本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法は、化合物半導体層の積層構造を形成する工程と、
積層構造の上部をエッチングして、ストライプ状リッジを形成する工程と、
リッジ上面、リッジ側面、及びリッジ脇の化合物半導体層上に光反射構造部を形成する工程と、
リッジ上面を露出させ、かつリッジ側面、及びリッジ脇の化合物半導体層上に光反射構造部を残留させるように、光反射構造部をエッチングする工程と、
リッジ上面及び光反射構造部上に電極を構成する金属膜を成膜し、オーミック電極をリッジ上面に形成する工程と
を有することを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照して、実施形態例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
半導体レーザ素子の実施形態例
本実施形態例は、本発明に係る半導体レーザ素子の実施形態の一例であって、図1は本実施形態例の半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
本実施形態例の半導体レーザ素子100は、n−GaAs基板101上に、順次、エピタキシャル成長させた、n−GaAsバッファ層102、n−Al0.55Ga0.45As第一クラッド層103、n−Al0.47Ga0.53As第二クラッド層104、活性層部105、p−Al0.47Ga0.53As第一クラッド層106、エッチングストップ層107、p−Al0.47Ga0.53As第二クラッド層108、p−Al0.55Ga0.45As第三クラッド層109、及びp−GaAsコンタクト層110の積層構造を備えている。
【0021】
エッチングストップ層107、p−Al0.47GaAs第二クラッド層108、p−Al0.55GaAs第三クラッド層109、及びp−GaAsコンタクト層110は、ストライプ状リッジ形に形成され、電流注入領域120を構成している。
斜面状のリッジ側面、及びリッジ脇のp−AlGaAs第一クラッド層106上には、光反射構造部111が形成され、電流非注入領域121を構成している。
リッジ上面であるp−GaAsコンタクト層110及び光反射構造部111上には、p側電極112が形成され、n−GaAs基板101の裏面にはn側電極113が形成されている。
【0022】
また、本実施形態例では、n−GaAsバッファ層102の層厚は0. 5μm、n−AlGaAs第一クラッド層103の層厚は1. 0μm、n−AlGaAs第二クラッド層104の層厚は1. 5μm、p−AlGaAs第一クラッド層106の層厚は0. 3μm、エッチングストップ層107の層厚は0. 015μm、p−AlGaAs第二クラッド層108の層厚は1. 2μm、p−AlGaAs第三クラッド層109の層厚は0. 5μm、p−GaAsコンタクト層110の層厚は0. 5μmである。
活性層部105は、光ガイド層を含む光導波層を構成し、SCH(Separated Confinement Heterostructure )構造であって、光ガイド層が膜厚0. 05μmのAl0.3 Ga0.7 As層、光導波層が膜厚0. 01μmのAl0.1 Ga0.9 As層からなるSQW(Single Quantum Well )構造である。
但し、活性層部105は、これに限らず、層構造は多重量子井戸構造等のいかような設計であってもよい。
【0023】
また、光反射構造部111は、膜厚0. 067μmのAl0.9 Ga0.1 As層と膜厚0. 056μmのAl0.1 Ga0.9 Asとの総層数が22層の多層膜からなるDBR(Distributed Bragg Reflector )ミラー構造として形成されている。このような層構成のDBRミラーにより、光反射構造部111の光反射率は約90%になる。
光反射構造部111を設けたことにより、活性層部105からしみ出した光は、リッジ側面及びリッジ脇の光反射構造部111との界面で反射し、レーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることができる。よって、光吸収損失が少なく、高光出力効率の半導体レーザ素子を実現することができる。
【0024】
本実施形態例の半導体レーザ素子100では、電流注入領域120が、エッチングストップ層107、p−AlGaAs第二クラッド層108、p−AlGaAs第三クラッド層109、及びp−GaAsコンタクト層110からなるストライプ状のリッジとして形成されているので、電流が効率よくストライプ内に狭窄され、活性層部105に至る。
これにより、電子と正孔が活性層部105で効率よく再結合し、高い効率でレーザ光が発振する。
【0025】
活性層部105より発生した光の染み出しは、電流注入領域120のあるp−AlGaAs第一クラッド層、エッチングストップ層107、p−AlGaAs第二クラッド層108、及びp−AlGaAs第三クラッド層109に達するものの、リッジ外の光反射構造部111の屈折率がリッジを構成する化合物半導体層より小さく、屈折率差があるので、光はリッジ内、即ちストライプ領域に効果的に閉じ込められる。因みに、リッジを構成する化合物半導体層の屈折率は、約3.3343であり、リッジ外の光反射構造部111の屈折率は約3.3331である。
そして、これにより、屈折率導波構造を構成することができる。
更には、リッジ側面及びリッジ脇の界面には光反射構造部111が存在するので、光はその界面で反射し、レーザ光はストライプ領域内に極めて効率よく閉じ込められる。
また、光反射構造部111による光吸収損失はリッジ内の光吸収損失に比べて大きいものの、埋め込み層をGaAs層で形成した従来の構造に比べて著しく小さいので、半導体レーザ素子100の光吸収損失は従来の半導体レーザ素子に比べて小さくなる。
以上のように、本実施形態例では、横多モードレーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることができるので、従来の半導体レーザ素子で問題となっていた光出力、もしくは電流注入量による発光パターンの時間的変化、端部での強度変化等を引き起こすことなく、安定なNFPプロファイルが得られ、また吸収損失が小さいので、高光出力効率の屈折率導波型の半導体レーザ素子を実現することができる。
【0026】
本実施形態例では、p−AlGaAs第一クラッド層106の層厚を0. 3μmとしたが、この層厚を変更することによって、横方向の光の閉じ込めを制御することが出来るので、使用目的により自由に設計することが可能となる。
【0027】
また、本実施形態例では、光反射構造部111をDBRミラー構造としたが、光反射率を大きく取れる構造であれば誘電体多層膜を用いても良い。
光反射構造部111をDBRミラー構造としたが、p−AlGaAs第一クラッド層106及びp−AlGaAs第二クラッド層108との界面の反射率が高くなるような金属膜としても良い。その際、光反射構造部111に用いる金属膜は、p側電極112を構成する金属膜と同一のものであって、p側電極の形成工程で形成されたものであってもよい。また、DBRミラーと金属膜との複合膜としても良い。
更には、本実施形態例では、電流狭窄及び屈折率を有する横方向の構造をp型半導体側に設けているが、n型半導体側で電流狭窄及び屈折率を有する横方向の構造を形成してもよい。
【0028】
本実施形態例では、n−GaAs基板を用いているが、n型に限らず、p−GaAs基板を用いて形成してもよいことは言うまでもない。
また、AlGaAs系材料を用いた半導体レーザ素子を例に挙げて本発明を説明したが、AlGaAs系材料に限らず、化合物半導体材料として何を使用してもよく、例えばAlGaInP系材料、GaN系材料でも良い。
【0029】
半導体レーザ素子の製造方法の実施形態例
本実施形態例は、本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法を上述の半導体レーザ素子100の製造に適用した実施形態の一例である。図2(a)と(b)、図3(c)と(d)、図4(e)と(f)、及び図5は、それぞれ、本実施形態例の方法に従って半導体レーザ素子を製造する際の工程毎の積層構造断面図である。
まず、図2(a)に示すように、MOVPE(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy )法やMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition )法等の有機金属気相成長法により、エピタキシャル成長でn−GaAs基板101上に、n−GaAsバッファ層102、n−Al0.55Ga0.45As第一クラッド層103、n−Al0.47Ga0.53As第二クラッド層104、活性層部105、p−Al0.47Ga0.53As第一クラッド層106、エッチングストップ層107、p−Al0.47Ga0.53As第二クラッド層108、p−Al0.55Ga0.45As第三クラッド層109、及びp−GaAsコンタクト層110を順次エピタキシャル成長させ、ダブルヘテロ構造を有する積層体を形成する。
この時、ドーパントとしてはn側にはSiやSe、p側にはZn、Mg、Be等を使用する。
【0030】
次に、図2(b)に示すように、積層体のp−GaAsコンタクト層110上にレジスト膜を成膜し、写真触刻によりパターニングして、ストライプ状のレジストマスク114を形成する。
【0031】
次に、図3(c)に示すように、ウエットエッチング法により、p−GaAsコンタクト層110、p−AlGaAs第三クラッド層109及びp−AlGaAs第二クラッド層108をエッチングして除去し、リッジを形成すると共にリッジ脇にエッチングストップ層107を露出させる。
エッチングを行う際には、エッチングストップ層107に対してp−GaAsコンタクト層110、p−AlGaAs第三クラッド層109及びp−AlGaAs第二クラッド層108を選択的に除去するエッチャントを用いる。
次に、図3(d)に示すように、リッジ外部領域での光反射構造部111との界面で活性層部105からしみ出した光を効率よく反射させるために、エッチングストップ層107をエッチングにより除去し、続いてレジストマスク114も除去する。
【0032】
次に、図4(e)に示すように、第2エピタキシャル成長工程に移行し、MOVPE法やMOCVD法等の有機金属気相成長法により、光反射構造部111を構成する総層数22層の膜厚0. 067μmのAl0.9 Ga0.1 As層と膜厚0. 056μmのAl0.1 Ga0.9 Asとを基板全面にエピタキシャル成長させて、多層膜からなるDBRミラーを形成する。
このとき、光反射構造部111を構成する多層膜は、再成長面に近いほど、またリッジ側面では、リッジの上端に近い領域ほど、その結晶品質が悪くなり層厚のばらつきが顕著になるものの、実際に光導波が行われるときには、光のしみ出しは、その領域まで達しないので、光の閉じ込め上では、問題にはならない。
【0033】
次に、図4(f)に示すように、写真触刻及び例えばフッ酸系エッチャントを用いたウエットエッチング技術により光反射構造部111を構成する多層膜をエッチングして除去し、p−GaAsコンタクト層110をストライプ状に露出させる。
【0034】
次に、図5に示すように、リッジ上部にあるp−GaAsコンタクト層110及びリッジ脇の光反射構造部111上にp側電極112を形成する。次いで、n−GaAs基板101の裏面を研磨して、所定の基板厚さに調整した後、基板裏面にn側電極113を形成する。これにより、図1に示す構造を有するレーザ用半導体ウエハを得ることが出来る。
このレーザ用半導体ウエハをリッジストライプ方向と垂直方向にヘキ開することにより、一対の共振器反射面を持つ半導体レーザ素子100を作製することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、活性層部上の電流注入領域を構成するリッジストライプの両側を埋め込み層により埋め込んだ構成の電流狭窄構造を基板上に有する半導体レーザ素子において、上部クラッド層の一部がリッジストライプの一部を構成し、埋め込み層が、光反射構造部として形成され、かつリッジを構成する化合物半導体層より光の吸収損失が小さい。
これにより、横多モードレーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることができ、NFPが安定した高光出力効率のブロードストライプ型半導体レーザ素子を実現することができる。
本発明方法は、本発明に係る半導体レーザ素子を製造する好適な方法を実現している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例の半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
【図2】図2(a)と(b)は、それぞれ、実施形態例の方法に従って半導体レーザ素子を製造する際の工程毎の積層構造断面図である。
【図3】図3(c)と(d)は、それぞれ、図2(b)に続いて、実施形態例の方法に従って半導体レーザ素子を製造する際の工程毎の積層構造断面図である。
【図4】図4(e)と(f)は、それぞれ、図3(d)に続いて、実施形態例の方法に従って半導体レーザ素子を製造する際の工程毎の積層構造断面図である。
【図5】図4(f)に続いて、実施形態例の方法に従って半導体レーザ素子を製造する際の工程毎の積層構造断面図である。
【図6】従来の第1の半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
【図7】従来の第2の半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
【図8】従来の半導体レーザ素子のNFPの問題を説明する半導体レーザ素子の断面図である。
【符号の説明】
100……実施形態例の半導体レーザ素子、101……n−GaAs基板
102……n−GaAsバッファ層、103……n−Al0.55Ga0.45As第一クラッド層、104……n−Al0.47Ga0.53As第二クラッド層、105……活性層部、106……p−Al0.47Ga0.53As第一クラッド層、107……エッチングストップ層、108……p−Al0.47Ga0.53As第二クラッド層、109……p−Al0.55Ga0.45As第三クラッド層、110……p−GaAsコンタクト層、111……DBRミラー、112……p側電極、113……n側電極、114……レジストマスク、120……電流注入領域、121……電流非注入領域、200……従来の第1の半導体レーザ素子、209……基板、210……下部クラッド層、211……活性層、212……上部クラッド層、213……電流注入領域、214……電流非注入領域、215……p側電極、216……n側電極、300……従来の第2の半導体レーザ素子、309……基板、310……下部クラッド層、311……活性層、312……上部クラッド層、313……コンタクト層、314……電流注入領域、315……電流非注入領域、316、317……電極。
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザ素子及び半導体レーザ素子の製造方法に関し、更に詳細には、横多モードレーザ光を発振し、かつ安定したNFPプロファイルを示すブロードストライプ型の半導体レーザ素子及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、産業用機器の位置制御機器、医療用機器、プロジェクター等の光源用として、横多モードレーザ光を発振するブロードストライプ型の高出力半導体レーザ装置が使われようとしている。また、高出力半導体レーザを利用した加工機、溶接機も使われ始めている。
【0003】
これらの用途に使われる半導体レーザ素子では、電流から光への変換効率を高めるために、光吸収損失が少ないことが要求されるので、レーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることが重要である。
特に、光を導波する活性層のストライプ幅が数十μmから数百μmのブロードストライプ型の高出力半導体レーザ素子は、その特長から固体レーザ励起用光源、あるいはSHG結晶等を使用した波長変換用光源として使用される。用途によっては、マイクロレンズで集光することが必要であるから、より高い集光効率を得るために横方向において急峻なトップハット形状のNFP(Near Field Pattern)を示す半導体レーザ素子が必要となる。
【0004】
ここで、図6を参照して、電流狭窄構造としてイオン注入領域を有するイオンインプランテーション型の半導体レーザ素子(以下、従来の第1の半導体レーザ素子と言う)の構成を説明する。図6は従来の第1の半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
従来の第1の半導体レーザ素子200は、横多モードレーザ光を発振する半導体レーザ素子であって、基本的には、図6に示すように、化合物半導体基板209上に、順次、エピタキシャル成長させた、下部クラッド層210、活性層211、及び上部クラッド層212からなる積層構造を備えている。
上部クラッド層212は、中央に形成されたストライプ状リッジ形の電流注入領域213と、電流注入領域213の両側に設けられた、例えばボロンイオン(B+ )を注入して電気抵抗を高くした電流非注入領域214とを備えている。
上部クラッド層212上にはp側電極215が、基板209の裏面にはn側電極216が設けられている。
半導体レーザ素子200は、電流注入領域と電流非注入領域との間で横方向の屈折率差がないので、利得導波型の半導体レーザ素子である。
【0005】
次に、図7を参照して、電流狭窄構造として埋め込みリッジ構造を有する従来のブロードストライプ型の半導体レーザ素子(以下、第2の半導体レーザ素子と言う)の構成を説明する。図7は従来の第2の半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
従来の第2の半導体レーザ素子300は、横多モードレーザ光を発振する埋め込みリッジ型半導体レーザ素子として特開2001−230493号公報によって提案されたものであって、図7に示すように、化合物半導体基板309上に、順次、エピタキシャル成長させた、下部クラッド層310、活性層311、上部クラッド層312、及びコンタクト層313からなる積層構造を備えている。
コンタクト層313及び上部クラッド層312の上部層が、ストライプ状リッジとして形成され、電流注入領域314を構成している。電流注入領域314の両側は、電流非注入領域315を構成する、例えばGaAs電流阻止層で埋め込まれている。
図中、316及び317は、それぞれ、電極である。
【0006】
従来の第2の半導体レーザ素子300は、リッジストライプ型の電流注入領域を有し、リッジの両側面が電流注入領域と逆導電型の化合物半導体で埋め込まれていることにより、電流狭窄と屈折率導波を同時に可能としている。
以上の構成により、半導体レーザ素子300は、横多モードレーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることができ、NFPの安定化を図ることが出来るとされている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−230493号公報(図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、横多モードレーザ光を発振する従来の半導体レーザ素子には、ある注入電流値以上の注入電流値では、NFPプロファイルが不安定になるという問題があった。
以下に、図8を参照して、ある注入電流値以上の注入電流値では、NFPプロファイルが不安定になる現象を説明する。
例えば、図3に示す半導体レーザ素子200のような半導体レーザ素子では、図8に示すように、NFPに明るい部分Lと暗い部分Dとができる現象が生じる。そして、注入電流を増大、つまり光出力を増大させていくと、明るい部分Lが左右に揺れて見える。更には、明るい部分Lと暗い部分DのNFPの一部もしくは部分全体の明暗が変化することにより、明るい部分Lと暗い部分Dが逆転した状態になる。すなわち、時間の経過とともに明るい部分Lと暗い部分Dとが不規則に入れ替わる。また、NFP端部Eに発光強度の変化が見られる。
このように、注入電流、従って出力を増大させていくと、NFPプロファイルが不安定になって来る。
【0009】
なお、このようなNFPの明暗が揺らぐという現象は、横多モードレーザ発振の半導体レーザ素子に特有の現象であり、ストライプ幅の狭い、例えば3μm程度もしくはそれ以下のいわゆるシングルモード発振の半導体レーザ素子では発現しないので、NFPプロファイルの不安定は問題にならない。
【0010】
特に、半導体レーザ素子200のような従来のイオンインプランテーション型の利得導波構造の半導体レーザ素子では、ストライプ状リッジに形成された部分の直下と、リッジの外側との間では屈折率差が設けられていないため、光は、ストライプ状リッジに形成された部分の直下の外側方向にも広がり、上述のようなNFPプロファイルの不安定性が顕著に現れる。
また、NFPプロファイルが不安定になる電流値は、動作環境の温度のような、半導体レーザ素子の動作条件によって変化し、更には、同一材料、同一プロセス条件で製造した半導体レーザ素子であっても、NFPが不安定になる現象が生じる電流値はそれぞれに異なることが多く、そのために、NFPプロファイルが不安定になる動作点を避けることも困難であった。
【0011】
そこで、上述のように、特開2001−230493公報は、NFPプロファイルの不安定性を解決するため、図7に示したように、リッジの内外に吸収損失差及び屈折率差を有する埋め込みリッジストライプ型の構造を提案している。そして、例えばこの構造のAlGaAs系半導体レーザ素子では、埋め込み層をGaAs層で形成したとき、GaAsは光吸収損失があるために、リッジ内外で屈折率差が生じ、屈折率導波がなされるとしている。
しかし、この構造では、GaAs埋め込み層が、活性層部よりしみ出した光を吸収するため、それが光損失となってしまい、電流−光変換効率が低下するといった問題があった。
【0012】
また、埋め込みリッジストライプ型の半導体レーザ素子であって、電流注入領域よりも屈折率が低く、光吸収が小さい材料で埋め込み層を形成した屈折率導波構造も提案されている。
例えばAlGaAs系半導体レーザ素子を例に挙げると、埋め込み層を電流注入領域のAl組成よりも低いAlGaAs層で形成したとき、埋め込み層であるAlGaAsは、光吸収損失がなく、且つ電流注入領域との間で屈折率差が生じ、屈折率導波がなされる。そして、光出力効率の低下を招くことなく、屈折率差を得ることができるので、横多モードレーザ光をストライプ領域に効果的に閉じ込めることができるとしている。
しかし、この構造でも、ブロードエリア型半導体レーザ素子の実デバイスでは、充分に光の閉じ込めを行うことが難しく、NFPの不安定性を改善することは難しかった。その結果、NFPの安定性に関し、埋め込み層にGaAsを用いた従来の第2の半導体レーザ素子300と比較しても、あまり差が見られないのが現状である。
【0013】
そこで、本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、上記問題を解決し、横多モードレーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることができ、NFPが安定した高光出力効率の半導体レーザ素子を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
NFPが安定した高光出力の半導体レーザ素子を実現するために、上述のように、横多モードレーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることが必要である。
そこで、本発明者は、リッジ形の電流注入領域とリッジ外の電流非注入領域との間に屈折率差を設けて屈折率導波型とし、しかも電流非注入領域を光反射構造、例えばDBR(Distributed Bragg Reflector )ミラー構造にして光が活性層部から電流非注入領域に進入し難くなるようにして、横多モードレーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることを着想した。そして、実験により着想が効果的であることを確認し、本発明を発明するに到った。
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体レーザ素子は、活性層部を有する積層構造を基板上に備え、積層構造の上部が、活性層部上の電流注入領域を構成するストライプ状リッジと、リッジの両側を埋め込んで電流非注入領域を構成する埋め込み層とからなる半導体レーザ素子において、
リッジを構成する化合物半導体層の少なくとも一層が、活性層部に関し基板と反対側に設けられた複数層のクラッド層のうちの一層、又は活性層部に関し基板と反対側に設けられたクラッド層の上部層であって、
埋め込み層は、光反射構造部として形成され、かつリッジを構成する化合物半導体層より屈折率が小さいことを特徴としている。
【0015】
本発明に係る半導体レーザ素子では、電流注入領域であるクラッド層が、リッジ型に形成されていることから、電流が効率良くストライプ領域内に狭窄され、活性層部に至る。それにより、電子と正孔が効率よく再結合するので、レーザ光が高い出力効率で発振する。
本発明では、リッジ側面及びリッジ脇の界面上には光反射構造部が設けられているので、光は光反射構造部との界面で反射し、レーザ光はリッジ内、即ちストライプ領域に極めて効率よく閉じ込められる。また、埋め込み層を光吸収損失の小さい材料で形成することにより、埋め込み層での光吸収損失を著しく小さくすることができる。
また、活性層部で発生した光の染み出しは、クラッド層である電流注入領域に達するものの、リッジ外の埋め込み層がリッジを構成するクラッド層より屈折率が小さく、クラッド層と埋め込み層との間に屈折率差が存在するので、レーザ光は、リッジ内、つまりストライプ領域に閉じ込められ、屈折率導波される。
【0016】
従って、本発明に係る半導体レーザ素子では、横多モードレーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることができるので、従来の半導体レーザ素子で問題となっていた光出力、又は電流注入量の増大による発光パターンの時間的変化、端部での強度変化等をおこすことなく、安定なNFPプロファイルを示し、光吸収損失が小さい高光出力効率の屈折率導波型の半導体レーザ素子を実現することができる。
【0017】
本発明に係る半導体レーザ素子は、半導体レーザ素子を構成する基板、化合物半導体層の組成に制約なく適用でき、特に屈折率導波構造であって、ストライプ幅が3μmのシングルモードのレーザ光を発振する、いわゆるナローエリア型の半導体レーザ素子のみならず、横多モードレーザ光を発振する、ストライプ幅が10μm以上のブロードエリア型の半導体レーザ素子に好適に適用できる。
【0018】
光反射構造部は、レーザ光を反射できる構造として形成され、かつリッジストライプを構成する化合物半導体層より光の吸収損失が小さい限り、その構成には制約はなく、例えば、光反射構造部が化合物半導体の多層膜で形成されていても、化合物半導体の多層膜及び金属膜の複合層で形成されていても、誘電体の多層膜で形成されていてもよい。
【0019】
本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法は、化合物半導体層の積層構造を形成する工程と、
積層構造の上部をエッチングして、ストライプ状リッジを形成する工程と、
リッジ上面、リッジ側面、及びリッジ脇の化合物半導体層上に光反射構造部を形成する工程と、
リッジ上面を露出させ、かつリッジ側面、及びリッジ脇の化合物半導体層上に光反射構造部を残留させるように、光反射構造部をエッチングする工程と、
リッジ上面及び光反射構造部上に電極を構成する金属膜を成膜し、オーミック電極をリッジ上面に形成する工程と
を有することを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照して、実施形態例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
半導体レーザ素子の実施形態例
本実施形態例は、本発明に係る半導体レーザ素子の実施形態の一例であって、図1は本実施形態例の半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
本実施形態例の半導体レーザ素子100は、n−GaAs基板101上に、順次、エピタキシャル成長させた、n−GaAsバッファ層102、n−Al0.55Ga0.45As第一クラッド層103、n−Al0.47Ga0.53As第二クラッド層104、活性層部105、p−Al0.47Ga0.53As第一クラッド層106、エッチングストップ層107、p−Al0.47Ga0.53As第二クラッド層108、p−Al0.55Ga0.45As第三クラッド層109、及びp−GaAsコンタクト層110の積層構造を備えている。
【0021】
エッチングストップ層107、p−Al0.47GaAs第二クラッド層108、p−Al0.55GaAs第三クラッド層109、及びp−GaAsコンタクト層110は、ストライプ状リッジ形に形成され、電流注入領域120を構成している。
斜面状のリッジ側面、及びリッジ脇のp−AlGaAs第一クラッド層106上には、光反射構造部111が形成され、電流非注入領域121を構成している。
リッジ上面であるp−GaAsコンタクト層110及び光反射構造部111上には、p側電極112が形成され、n−GaAs基板101の裏面にはn側電極113が形成されている。
【0022】
また、本実施形態例では、n−GaAsバッファ層102の層厚は0. 5μm、n−AlGaAs第一クラッド層103の層厚は1. 0μm、n−AlGaAs第二クラッド層104の層厚は1. 5μm、p−AlGaAs第一クラッド層106の層厚は0. 3μm、エッチングストップ層107の層厚は0. 015μm、p−AlGaAs第二クラッド層108の層厚は1. 2μm、p−AlGaAs第三クラッド層109の層厚は0. 5μm、p−GaAsコンタクト層110の層厚は0. 5μmである。
活性層部105は、光ガイド層を含む光導波層を構成し、SCH(Separated Confinement Heterostructure )構造であって、光ガイド層が膜厚0. 05μmのAl0.3 Ga0.7 As層、光導波層が膜厚0. 01μmのAl0.1 Ga0.9 As層からなるSQW(Single Quantum Well )構造である。
但し、活性層部105は、これに限らず、層構造は多重量子井戸構造等のいかような設計であってもよい。
【0023】
また、光反射構造部111は、膜厚0. 067μmのAl0.9 Ga0.1 As層と膜厚0. 056μmのAl0.1 Ga0.9 Asとの総層数が22層の多層膜からなるDBR(Distributed Bragg Reflector )ミラー構造として形成されている。このような層構成のDBRミラーにより、光反射構造部111の光反射率は約90%になる。
光反射構造部111を設けたことにより、活性層部105からしみ出した光は、リッジ側面及びリッジ脇の光反射構造部111との界面で反射し、レーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることができる。よって、光吸収損失が少なく、高光出力効率の半導体レーザ素子を実現することができる。
【0024】
本実施形態例の半導体レーザ素子100では、電流注入領域120が、エッチングストップ層107、p−AlGaAs第二クラッド層108、p−AlGaAs第三クラッド層109、及びp−GaAsコンタクト層110からなるストライプ状のリッジとして形成されているので、電流が効率よくストライプ内に狭窄され、活性層部105に至る。
これにより、電子と正孔が活性層部105で効率よく再結合し、高い効率でレーザ光が発振する。
【0025】
活性層部105より発生した光の染み出しは、電流注入領域120のあるp−AlGaAs第一クラッド層、エッチングストップ層107、p−AlGaAs第二クラッド層108、及びp−AlGaAs第三クラッド層109に達するものの、リッジ外の光反射構造部111の屈折率がリッジを構成する化合物半導体層より小さく、屈折率差があるので、光はリッジ内、即ちストライプ領域に効果的に閉じ込められる。因みに、リッジを構成する化合物半導体層の屈折率は、約3.3343であり、リッジ外の光反射構造部111の屈折率は約3.3331である。
そして、これにより、屈折率導波構造を構成することができる。
更には、リッジ側面及びリッジ脇の界面には光反射構造部111が存在するので、光はその界面で反射し、レーザ光はストライプ領域内に極めて効率よく閉じ込められる。
また、光反射構造部111による光吸収損失はリッジ内の光吸収損失に比べて大きいものの、埋め込み層をGaAs層で形成した従来の構造に比べて著しく小さいので、半導体レーザ素子100の光吸収損失は従来の半導体レーザ素子に比べて小さくなる。
以上のように、本実施形態例では、横多モードレーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることができるので、従来の半導体レーザ素子で問題となっていた光出力、もしくは電流注入量による発光パターンの時間的変化、端部での強度変化等を引き起こすことなく、安定なNFPプロファイルが得られ、また吸収損失が小さいので、高光出力効率の屈折率導波型の半導体レーザ素子を実現することができる。
【0026】
本実施形態例では、p−AlGaAs第一クラッド層106の層厚を0. 3μmとしたが、この層厚を変更することによって、横方向の光の閉じ込めを制御することが出来るので、使用目的により自由に設計することが可能となる。
【0027】
また、本実施形態例では、光反射構造部111をDBRミラー構造としたが、光反射率を大きく取れる構造であれば誘電体多層膜を用いても良い。
光反射構造部111をDBRミラー構造としたが、p−AlGaAs第一クラッド層106及びp−AlGaAs第二クラッド層108との界面の反射率が高くなるような金属膜としても良い。その際、光反射構造部111に用いる金属膜は、p側電極112を構成する金属膜と同一のものであって、p側電極の形成工程で形成されたものであってもよい。また、DBRミラーと金属膜との複合膜としても良い。
更には、本実施形態例では、電流狭窄及び屈折率を有する横方向の構造をp型半導体側に設けているが、n型半導体側で電流狭窄及び屈折率を有する横方向の構造を形成してもよい。
【0028】
本実施形態例では、n−GaAs基板を用いているが、n型に限らず、p−GaAs基板を用いて形成してもよいことは言うまでもない。
また、AlGaAs系材料を用いた半導体レーザ素子を例に挙げて本発明を説明したが、AlGaAs系材料に限らず、化合物半導体材料として何を使用してもよく、例えばAlGaInP系材料、GaN系材料でも良い。
【0029】
半導体レーザ素子の製造方法の実施形態例
本実施形態例は、本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法を上述の半導体レーザ素子100の製造に適用した実施形態の一例である。図2(a)と(b)、図3(c)と(d)、図4(e)と(f)、及び図5は、それぞれ、本実施形態例の方法に従って半導体レーザ素子を製造する際の工程毎の積層構造断面図である。
まず、図2(a)に示すように、MOVPE(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy )法やMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition )法等の有機金属気相成長法により、エピタキシャル成長でn−GaAs基板101上に、n−GaAsバッファ層102、n−Al0.55Ga0.45As第一クラッド層103、n−Al0.47Ga0.53As第二クラッド層104、活性層部105、p−Al0.47Ga0.53As第一クラッド層106、エッチングストップ層107、p−Al0.47Ga0.53As第二クラッド層108、p−Al0.55Ga0.45As第三クラッド層109、及びp−GaAsコンタクト層110を順次エピタキシャル成長させ、ダブルヘテロ構造を有する積層体を形成する。
この時、ドーパントとしてはn側にはSiやSe、p側にはZn、Mg、Be等を使用する。
【0030】
次に、図2(b)に示すように、積層体のp−GaAsコンタクト層110上にレジスト膜を成膜し、写真触刻によりパターニングして、ストライプ状のレジストマスク114を形成する。
【0031】
次に、図3(c)に示すように、ウエットエッチング法により、p−GaAsコンタクト層110、p−AlGaAs第三クラッド層109及びp−AlGaAs第二クラッド層108をエッチングして除去し、リッジを形成すると共にリッジ脇にエッチングストップ層107を露出させる。
エッチングを行う際には、エッチングストップ層107に対してp−GaAsコンタクト層110、p−AlGaAs第三クラッド層109及びp−AlGaAs第二クラッド層108を選択的に除去するエッチャントを用いる。
次に、図3(d)に示すように、リッジ外部領域での光反射構造部111との界面で活性層部105からしみ出した光を効率よく反射させるために、エッチングストップ層107をエッチングにより除去し、続いてレジストマスク114も除去する。
【0032】
次に、図4(e)に示すように、第2エピタキシャル成長工程に移行し、MOVPE法やMOCVD法等の有機金属気相成長法により、光反射構造部111を構成する総層数22層の膜厚0. 067μmのAl0.9 Ga0.1 As層と膜厚0. 056μmのAl0.1 Ga0.9 Asとを基板全面にエピタキシャル成長させて、多層膜からなるDBRミラーを形成する。
このとき、光反射構造部111を構成する多層膜は、再成長面に近いほど、またリッジ側面では、リッジの上端に近い領域ほど、その結晶品質が悪くなり層厚のばらつきが顕著になるものの、実際に光導波が行われるときには、光のしみ出しは、その領域まで達しないので、光の閉じ込め上では、問題にはならない。
【0033】
次に、図4(f)に示すように、写真触刻及び例えばフッ酸系エッチャントを用いたウエットエッチング技術により光反射構造部111を構成する多層膜をエッチングして除去し、p−GaAsコンタクト層110をストライプ状に露出させる。
【0034】
次に、図5に示すように、リッジ上部にあるp−GaAsコンタクト層110及びリッジ脇の光反射構造部111上にp側電極112を形成する。次いで、n−GaAs基板101の裏面を研磨して、所定の基板厚さに調整した後、基板裏面にn側電極113を形成する。これにより、図1に示す構造を有するレーザ用半導体ウエハを得ることが出来る。
このレーザ用半導体ウエハをリッジストライプ方向と垂直方向にヘキ開することにより、一対の共振器反射面を持つ半導体レーザ素子100を作製することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、活性層部上の電流注入領域を構成するリッジストライプの両側を埋め込み層により埋め込んだ構成の電流狭窄構造を基板上に有する半導体レーザ素子において、上部クラッド層の一部がリッジストライプの一部を構成し、埋め込み層が、光反射構造部として形成され、かつリッジを構成する化合物半導体層より光の吸収損失が小さい。
これにより、横多モードレーザ光をストライプ領域に有効に閉じ込めることができ、NFPが安定した高光出力効率のブロードストライプ型半導体レーザ素子を実現することができる。
本発明方法は、本発明に係る半導体レーザ素子を製造する好適な方法を実現している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例の半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
【図2】図2(a)と(b)は、それぞれ、実施形態例の方法に従って半導体レーザ素子を製造する際の工程毎の積層構造断面図である。
【図3】図3(c)と(d)は、それぞれ、図2(b)に続いて、実施形態例の方法に従って半導体レーザ素子を製造する際の工程毎の積層構造断面図である。
【図4】図4(e)と(f)は、それぞれ、図3(d)に続いて、実施形態例の方法に従って半導体レーザ素子を製造する際の工程毎の積層構造断面図である。
【図5】図4(f)に続いて、実施形態例の方法に従って半導体レーザ素子を製造する際の工程毎の積層構造断面図である。
【図6】従来の第1の半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
【図7】従来の第2の半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。
【図8】従来の半導体レーザ素子のNFPの問題を説明する半導体レーザ素子の断面図である。
【符号の説明】
100……実施形態例の半導体レーザ素子、101……n−GaAs基板
102……n−GaAsバッファ層、103……n−Al0.55Ga0.45As第一クラッド層、104……n−Al0.47Ga0.53As第二クラッド層、105……活性層部、106……p−Al0.47Ga0.53As第一クラッド層、107……エッチングストップ層、108……p−Al0.47Ga0.53As第二クラッド層、109……p−Al0.55Ga0.45As第三クラッド層、110……p−GaAsコンタクト層、111……DBRミラー、112……p側電極、113……n側電極、114……レジストマスク、120……電流注入領域、121……電流非注入領域、200……従来の第1の半導体レーザ素子、209……基板、210……下部クラッド層、211……活性層、212……上部クラッド層、213……電流注入領域、214……電流非注入領域、215……p側電極、216……n側電極、300……従来の第2の半導体レーザ素子、309……基板、310……下部クラッド層、311……活性層、312……上部クラッド層、313……コンタクト層、314……電流注入領域、315……電流非注入領域、316、317……電極。
Claims (7)
- 活性層部を有する積層構造を基板上に備え、積層構造の上部が、活性層部上の電流注入領域を構成するストライプ状リッジと、リッジの両側を埋め込んで電流非注入領域を構成する埋め込み層とからなる半導体レーザ素子において、
リッジを構成する化合物半導体層の少なくとも一層が、活性層部に関し基板と反対側に設けられた複数層のクラッド層のうちの一層、又は活性層部に関し基板と反対側に設けられたクラッド層の上部層であって、
埋め込み層は、光反射構造部として形成され、かつリッジを構成する化合物半導体層より屈折率が小さいことを特徴とする半導体レーザ素子。 - 光反射構造部が化合物半導体の多層膜で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ素子。
- 光反射構造部が化合物半導体の多層膜及び金属膜の複合層で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ素子。
- 光反射構造部が誘電体の多層膜で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ素子。
- リッジのストライプ幅が10μm以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
- 化合物半導体層の積層構造を形成する工程と、
積層構造の上部をエッチングして、ストライプ状リッジを形成する工程と、
リッジ上面、リッジ側面、及びリッジ脇の化合物半導体層上に光反射構造部を形成する工程と、
リッジ上面を露出させ、かつリッジ側面、及びリッジ脇の化合物半導体層上に光反射構造部を残留させるように、光反射構造部をエッチングする工程と、
リッジ上面及び光反射構造部上に電極を構成する金属膜を成膜し、オーミック電極をリッジ上面に形成する工程と
を有することを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。 - 光反射構造部を形成する工程では、光反射構造部として、化合物半導体の多層膜、化合物半導体の多層膜及び金属膜の複合層、及び誘電体の多層膜のいずれかを形成することを特徴とする請求項6に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
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JP2002291967A JP2004128298A (ja) | 2002-10-04 | 2002-10-04 | 半導体レーザ素子及びその製造方法 |
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JP2006269988A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Sony Corp | 半導体レーザ |
CN104332823A (zh) * | 2014-11-20 | 2015-02-04 | 长春理工大学 | 一种改善宽条形大功率半导体激光器光束质量的方法 |
-
2002
- 2002-10-04 JP JP2002291967A patent/JP2004128298A/ja active Pending
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