JP2004127621A - 燃料電池のパージ水素希釈装置 - Google Patents

燃料電池のパージ水素希釈装置 Download PDF

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Abstract

【課題】パージ水素希釈装置から排出される流体の水素濃度を確実に所定の濃度以下にする。
【解決手段】燃料電池1からの水素パージ時に燃料電池1から排出される水素を流入させる水素入口13aと、燃料電池1から排出される空気を流入させる空気入口12aと、水素入口13aから流入させた水素を空気入口12aから流入させた空気で希釈したガスを流出させる希釈ガス出口12bと、を有する希釈ボックス11を備えた燃料電池1のパージ水素希釈装置10において、希釈ガス出口12bから排出されるガスの水素濃度と燃料電池1の最低セル電圧に応じて、水素入口13aから流入する水素と空気入口12aから流入する空気の流量を制御する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料電池からパージされる水素を希釈して排出するパージ水素希釈装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池自動車等に搭載される燃料電池には、固体高分子電解質膜の両側にアノードとカソードとを備え、アノードに燃料ガス(例えば水素ガス)を供給し、カソードに酸化剤ガス(例えば酸素あるいは空気)を供給して、これらガスの酸化還元反応にかかる化学エネルギを直接電気エネルギとして抽出するようにしたものがある。
この燃料電池では、一般に、燃料の利用率を上げて燃費を向上させるために、消費されずに燃料電池から排出される未反応の水素をリサイクルさせ新鮮な燃料ガスと混合して再度燃料電池に供給している。
【0003】
また、この燃料電池では固体高分子電解質膜の乾燥を防止して発電状態を良好に保つために、反応ガス(水素ガスと酸化剤ガスのいずれか一方あるいは両方)に水分を供給している。さらに、この燃料電池では発電に伴って水が生成される。このため、燃料電池のアノード側に水が溜まる場合があるが(フラッディング)、水が溜まると水素ガスの供給が阻害され、発電が不安定になる場合がある。
また、カソードに供給された空気中の窒素は微量ながら固体高分子電解質膜をアノード側に透過して水素ガスに混入するので、水素ガスのリサイクル利用により窒素の濃度が上昇すると発電が不安定になる場合がある。
【0004】
このように燃料電池の発電が不安定になった場合の従来の回復方法としては、反応ガス流量を増加させる方法(例えば、特許文献1参照)や、反応ガスへの加湿を停止する方法(例えば、特許文献2参照)がある。
また、別の方法として、水素ガス循環流路からパージを行い、アノードに溜まった水や、水素ガスに混入した窒素を排出する排出して、燃料電池の発電を安定的に継続させる方法があるが、水素ガス循環流路からのパージは水素ガスも同時に排出されるので、そのまま大気に放出するのは好ましくない。
そこで、パージされた水素をカソードから排出される空気(以下、排出空気という)と混合することで水素濃度を低減してから大気に排出することが考えられている。この水素濃度を低減する装置がパージ水素希釈装置である。
【0005】
【特許文献1】
特開昭64−63273号公報
【特許文献2】
特開平5−47396号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記パージ水素希釈装置は設置スペース等の関係から設計上の限界がある。特に、燃料電池自動車に搭載される燃料電池システムにおいては搭載スペースの制約が大きい。また、水素を希釈するために用いられる前記排出空気の流量は燃料電池の運転状態(出力)によって一意的に決定されるものである。したがって、パージ水素希釈装置には自ずと希釈限界がある。
そこで、この発明は、排出ガスの水素濃度を確実に所定の濃度以下に制御可能なパージ水素希釈装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、燃料電池(例えば、後述する実施の形態における燃料電池1)からの水素パージ時に前記燃料電池から排出される水素を流入させる水素入口(例えば、後述する実施の形態における水素入口13a,15a)と、前記燃料電池から排出される空気を流入させる空気入口(例えば、後述する実施の形態における空気入口12a,16a)と、前記水素入口から流入させた水素を前記空気入口から流入させた空気で希釈したガスを流出させる希釈ガス出口(例えば、後述する実施の形態における希釈ガス出口12b,16b)と、を有する希釈ボックス(例えば、後述する実施の形態における希釈ボックス11)を備えた燃料電池のパージ水素希釈装置(例えば、後述する実施の形態におけるパージ水素希釈装置10)において、前記希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度と前記燃料電池の発電電圧(例えば、後述する実施の形態における最低セル電圧)に応じて、前記水素入口から流入する水素と前記空気入口から流入する空気の流量を制御することを特徴とする。
このように構成することで、燃料電池の発電状態の良好化を図りつつ、希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度を所定濃度以下に制御可能となる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記発電電圧が所定電圧(例えば、後述する実施の形態における所定電圧V1)以下で、且つ、前記希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度が第1の水素濃度(例えば、後述する実施の形態における第1の水素濃度H1)以上で第2の水素濃度(例えば、後述する実施の形態における第2の水素濃度値H2)以下のときには、前記燃料電池からの水素パージを許可し、前記空気入口から流入する空気の流量を通常時よりも増加させることを特徴とする。
このように構成することにより、水素パージにより燃料電池内に溜まっている発電性能を低下させる成分(水分や窒素等)を排出することができ、また、空気流量の増加により希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度を低下させることができる。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の発明において、前記発電電圧が前記所定電圧以下で、且つ、前記希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度が前記第2の水素濃度を越えるときには、前記燃料電池からの水素パージを禁止し、前記空気入口から流入する空気の流量を通常時よりも増加させることを特徴とする。
このように構成することにより、希釈ボックスに新たに水素がパージされるを阻止することができ、且つ、希釈ボックスに流入する空気流量を増加させることができるので、希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度を早急に低下させることができる。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項2または請求項3に記載の発明において、前記発電電圧が前記所定電圧を越え、且つ、前記希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度が前記第2の水素濃度を越えるときには、前記燃料電池からの水素パージを禁止し、前記空気入口から流入する空気の流量を通常時と同じにすることを特徴とする。
このように構成することにより、希釈ボックスに新たに水素がパージされるを阻止することができるので、希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度を低下させることができる。なお、発電電圧が所定電圧を超えているので発電状態は良好であると考えられ、したがって、水素パージを禁止してもしばらくの間は良好な発電状態を維持可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る燃料電池のパージ水素希釈装置の実施の形態を図1から図4の図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、燃料電池自動車に搭載される燃料電池のパージ水素希釈装置の態様である。
図1は、パージ水素希釈装置を備えた燃料電池システムの概略構成図である。
燃料電池1は、例えば固体ポリマーイオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜をアノードとカソードとで両側から挟み込んで形成されたセルを複数積層して構成されたスタックからなり、アノードに燃料として水素ガスを供給し、カソードに酸化剤として酸素を含む空気を供給すると、アノードで触媒反応により発生した水素イオンが、固体高分子電解質膜を通過してカソードまで移動して、カソードで酸素と電気化学反応を起こして発電し、水が生成される。カソード側で生じた生成水の一部は固体高分子電解質膜を介してアノード側に逆拡散するため、アノード側にも生成水が存在する。
【0012】
空気はコンプレッサ2により所定圧力に加圧され、空気供給流路31を通って燃料電池1のカソードに供給される。燃料電池1に供給された空気は発電に供された後、燃料電池1からカソード側の生成水と共に空気排出流路32に排出され、パージ水素希釈装置10に導入される。以下、燃料電池1に供給される空気を供給空気、燃料電池1から排出される空気を排出空気として区別する。
【0013】
一方、水素タンク4から供給される水素ガスは、水素ガス供給流路33を通って燃料電池1のアノードに供給される。そして、消費されなかった未反応の水素ガスは、アノード側の生成水と共にアノードから水素ガス循環流路34に排出され、さらにエゼクタ5を介して水素ガス供給流路33に合流せしめられる。つまり、燃料電池1から排出された水素ガスは、水素タンク4から供給される新鮮な水素ガスと合流して、再び燃料電池1のアノードに供給される。なお、エゼクタ5の代わりに水素ポンプを用いることも可能である。
水素ガス循環流路34からは、パージ弁6を備えた水素ガス排出流路35が分岐しており、水素ガス排出流路35はパージ水素希釈装置10に接続されている。
【0014】
パージ水素希釈装置10は、密閉された希釈ボックス11と、この希釈ボックス11を貫通する空気管12と、一端が希釈ボックス11の壁面を貫通し他端が希釈ボックス11内で開口する水素管13と、から構成されている。
希釈ボックス11の壁面を貫通する水素管13の前記一端は水素入口13aとされ、水素入口13aには水素ガス排出流路35が接続されている。したがって、パージ弁6が開かれると、燃料電池1から排出された水素ガスが、水素ガス循環流路34および水素ガス排出流路35を通って水素管13に流入し、さらに水素管13の先端13bから希釈ボックス11内に排出され、希釈ボックス11内を滞留する。
【0015】
また、空気管12の一端は希釈ボックス11の空気入口12aとされ、空気入口12aには空気排出流路32が接続されている。また、空気管12の他端は希釈ボックス11の希釈ガス出口12bとされ、希釈ガス出口12bには排気管36が接続されている。したがって、燃料電池1から排出空気が排出されている時には、空気管12には常に排出空気が流通し、排気管36から排出される。また、希釈ボックス11の内部に配された空気管12には多数の孔12cが設けられている。
このパージ水素希釈装置10において、希釈ボックス11の内部に滞留する水素ガスは、空気管12内の空気の流れによって生じる負圧により孔12cから空気管12内に徐々に吸引され、その結果、水素ガスは空気によって希釈され、希釈されたガスが排気管36から排出ガスとして排出される。
【0016】
燃料電池1には、燃料電池1を構成する各セルのセル電圧を検出するセル電圧センサ44が設けられ、排気管36には、排気管36を流通する排出ガスの水素濃度を検出する水素センサ45が設けられており、これらセンサ44,45の出力信号がECU40に入力される。
【0017】
このように構成された燃料電池システムの通常の運転状態においては、燃料電池1の運転中は一定時間毎にパージ弁6を所定時間だけ開くことにより、水素ガス循環流路34を流れるガスを間欠的にパージし(以下、これを「通常時の水素パージ」と称す)、発電性能を低下させる要因となり得るアノード側の水分やガス中の窒素を排出し、常に良好な発電状態を維持できるように管理している。
このように通常時の水素パージを行っていても、何らかの理由により燃料電池1のアノード側に水分が溜まったり、水素の循環利用により窒素濃度が高まって発電状態が悪化することも予想される。
また、前述したようにパージ水素希釈装置10には希釈限界があるため、燃料電池1の運転状態によっては排気管36から排出される排出ガスの水素濃度が管理上の上限濃度を越える虞もある。
そこで、このパージ水素希釈装置10では、燃料電池1の発電電圧に基づいて発電状態の良否を判定し、排出ガスの水素濃度と発電状態に応じて希釈ボックス11に流入する水素ガスおよび空気の流量を制御し、これによって良好な発電状態の維持と排出ガス水素濃度の適正な管理を行うようにしている。以下、具体的な流量制御方法を説明する。
【0018】
図2は、この実施の形態におけるパージ水素希釈装置のガス流量制御用マップである。
発電状態の良否判定の基となる発電電圧には、セル電圧センサ44で検出された各セルの電圧値の中から最低電圧値(以下、最低セル電圧という)を採用する。
この最低セル電圧が所定電圧V1を越えている場合には、燃料電池1の発電状態は良好であり、燃料電池1のアノード側に水分が溜まっていたり、水素ガス循環流路34を流れるガス中の窒素濃度が高まるなどしていないと判定する。一方、最低セル電圧が所定電圧V1以下の場合には、燃料電池1のアノード側に水分が溜まっていたり、水素ガス循環流路34を流れるガス中の窒素濃度が高まるなどの原因により、燃料電池1の発電状態が悪化していると判定する。
【0019】
また、排出ガスの水素濃度には、実際の管理上の上限濃度Hhighよりも低い濃度において、第1の水素濃度H1と、第2の水素濃度H2の二つの閾値を設定する(H1<H2<Hhigh)。
そして、排出ガスの水素濃度と最低セル電圧に応じて次の四つの領域を設定する。
(1)A領域
図2におけるA領域は、排出ガスの水素濃度が第2の水素濃度H2以下であって最低セル電圧が所定電圧V1を越えている場合、および、最低セル電圧が所定電圧V1以下であって排出ガスの水素濃度が第1の水素濃度H1より低い場合である。
このA領域では、通常時の水素パージの実行を許可し、また、燃料電池1に供給する空気流量も燃料電池1の出力に応じて予め設定された所定流量(以下、通常空気流量と称す)で燃料電池1を運転する。
【0020】
(2)B領域
図2におけるB領域は、最低セル電圧が所定電圧V1以下で、且つ、排出ガスの水素濃度が第1の水素濃度H1以上で第2の水素濃度値H2以下の場合である。
このB領域では、燃料電池1の発電状態が悪化してきており水素パージが必要であるので、水素パージを許可する。水素パージの実行により燃料電池1の発電状態を良好な状態に引き上げることができる。また、排出ガスの水素濃度が若干悪化してきているので、燃料電池1に供給する空気流量を通常空気流量よりも増加させて燃料電池1を運転する。これによりパージ水素希釈装置10に流入する空気流量を増大させることができ、排出ガスの水素濃度を早急に低下させることができる。
【0021】
(3)C領域
図2におけるC領域は、最低セル電圧が所定電圧V1以下で、且つ、排出ガスの水素濃度が第2の水素濃度H2を越えている場合である。
このC領域では、燃料電池1の発電状態が悪化してきており本来ならば水素パージが必要であるが、排出ガスの水素濃度も大分悪化してきているので、まずは、排出ガスの水素濃度を低下させるために、水素パージを禁止することでパージ水素希釈装置10への新たな水素の流入を阻止し、さらに、燃料電池1に供給する空気流量を通常空気流量よりも増加させてパージ水素希釈装置10に流入する空気流量を増加させ、排出ガスの水素濃度を早急に低下させて、水素パージの早急な再開を図る。このようにして排出ガスの水素濃度を低下させると、C領域からB領域に移行するので、水素パージが許可されるようになり、水素パージの再開により燃料電池1を良好な発電状態に回復することができる。
【0022】
(4)D領域
図2におけるD領域は、最低セル電圧が所定電圧V1を越えており、且つ、排出ガスの水素濃度が第2の水素濃度H2を越えている場合である。
このD領域では、排出ガスの水素濃度が大分悪化してきているので、まずは、排出ガスの水素濃度を低下させるために、水素パージを禁止することでパージ水素希釈装置10への新たな水素の流入を阻止する。ただし、燃料電池1の発電状態は良好であるので、水素のパージを禁止してもしばらくの間は良好な発電状態を維持可能である。つまり、水素パージ再開の要求はC領域のときに比べるとそれほど高くない。それゆえ、このD領域では、燃料電池1に供給する空気流量を増加させずに、通常空気流量で燃料電池1を運転する。これによりコンプレッサ2の消費電力を抑制することができる。このようにして排出ガスの水素濃度を低下させると、D領域からA領域に移行するので、水素パージが許可されるようになり、水素パージの実行により燃料電池1を良好な発電状態に回復することができる。
【0023】
次に、この実施の形態におけるパージ水素希釈装置のガス流量制御について、図3のフローチャートに従って説明する。
図3に示すフローチャートは、ガス流量制御ルーチンを示すものであり、このガス流量制御ルーチンは、ECU40によって一定時間毎に実行される。
まず、ステップS101において、セル電圧センサ44で検出された各セル電圧を読み込み、その中の最低セル電圧が所定電圧V1以下か否かを判定する。
S101における判定結果が「YES」(最低セル電圧≦V1)である場合は、ステップS102に進み、水素センサ45で検出された排出ガスの水素濃度が第2の水素濃度値H2よりも大きいか否かを判定する。
ステップS102における判定結果が「NO」(排出ガスの水素濃度≦H2)である場合は、ステップS103に進み、水素センサ45で検出された排出ガスの水素濃度が第1の水素濃度値H1以上か否かを判定する。
ステップS103における判定結果が「NO」(排出ガスの水素濃度<H1)である場合は、A領域に該当するのでステップS104に進んで、水素パージを許可するとともに、燃料電池1を通常空気流量で運転して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0024】
一方、ステップS103における判定結果が「YES」(排出ガスの水素濃度≧H1)である場合は、B領域に該当するのでステップS105に進み、水素パージを許可するとともに、空気流量を通常空気流量よりも増加させて燃料電池1を運転し、本ルーチンの実行を一旦終了する。
また、ステップS102における判定結果が「YES」(排出ガスの水素濃度>H2)である場合は、C領域に該当するのでステップS106に進み、水素パージを禁止するとともに、空気流量を通常空気流量よりも増加させて燃料電池1を運転し、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0025】
また、ステップS101における判定結果が「NO」(最低セル電圧>V1)である場合は、ステップS107に進み、水素センサ45で検出された排出ガスの水素濃度が第2の水素濃度値H2よりも大きいか否かを判定する。
ステップS107における判定結果が「NO」(排出ガスの水素濃度≦H2)である場合は、A領域に該当するのでステップS104に進んで、水素パージを許可するとともに、燃料電池1を通常空気流量で運転して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
一方、ステップS107における判定結果が「YES」(排出ガスの水素濃度>H2)である場合は、D領域に該当するのでステップS108に進んで、水素パージを禁止するとともに、燃料電池1を通常空気流量で運転して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0026】
〔他の実施の形態〕
なお、この発明は前述した実施の形態に限られるものではない。
例えば、前述した実施の形態では希釈ガス出口から排出される排出ガスの水素濃度を水素センサによって検出しているが、排出ガスの水素濃度を燃料電池の運転状態から予測し、予測された水素濃度と発電電圧に応じて希釈ボックスに流入する水素と空気の流量を制御するようにしてもよい。
【0027】
また、パージ水素希釈装置の構造は前述した実施の形態に限るものではない。例えば、図4に示すように、希釈ボックス11の内部が隔壁14によって滞留室15と希釈室16の二室に区画され、滞留室15と希釈室16がパンチングメタルのような多孔体からなる通流部17によって連通され、滞留室15の水素入口15aに水素ガス排出流路35が接続され、希釈室16の空気入口16aに空気排出流路32が接続され、希釈室16の希釈ガス出口16bに排気管36が接続されて、パージ水素希釈装置10が構成されていてもよい。
このパージ水素希釈装置10においては、燃料電池1から排出された排出空気が希釈室16に流入し、希釈室16を流通して排気管36に排出される。また、パージ弁6が開かれている間に、燃料電池1から排出された水素ガスが滞留室15に流入し、滞留する。滞留室15に滞留する水素ガスは通流部17を介して希釈室16へと徐々に吸い込まれていき、希釈室16において排出空気と混合され希釈されて排気管36から排出される。
【0028】
【発明の効果】
以上説明するように、請求項1に係る発明によれば、燃料電池の発電状態の良好化を図りつつ、希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度を所定濃度以下に制御することができるという優れた効果が奏される。
請求項2に係る発明によれば、水素パージにより燃料電池内に溜まっている発電性能を低下させる成分(水分や窒素等)を排出することができるので、発電状態を良好な状態に回復させることができる。また、空気流量の増加により希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度を低下させることができ、水素濃度を所定濃度以下に保持することができる。
【0029】
請求項3に係る発明によれば、希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度を早急に低下させることができるので、水素パージを早急に再開することができるようになり、結果的に、燃料電池の発電状態を早急に良好な状態に回復させることができる。
請求項4に係る発明によれば、空気流量を増大させることなく希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度を低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る燃料電池のパージ水素希釈装置を備えた燃料電池システムの第1の実施の形態における概略構成図である。
【図2】前記実施の形態におけるパージ水素希釈装置のガス流量制御用マップの一例である。
【図3】前記実施の形態におけるガス流量制御を示すフローチャートである。
【図4】他の実施の形態におけるパージ水素希釈装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 燃料電池
10 パージ水素希釈装置
11 希釈ボックス
12a,16a 空気入口
12b,16b 希釈ガス出口
13a,15a 水素入口
V1 所定電圧
H1 第1の水素濃度
H2 第2の水素濃度

Claims (4)

  1. 燃料電池からの水素パージ時に前記燃料電池から排出される水素を流入させる水素入口と、前記燃料電池から排出される空気を流入させる空気入口と、前記水素入口から流入させた水素を前記空気入口から流入させた空気で希釈したガスを流出させる希釈ガス出口と、を有する希釈ボックスを備えた燃料電池のパージ水素希釈装置において、
    前記希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度と前記燃料電池の発電電圧に応じて、前記水素入口から流入する水素と前記空気入口から流入する空気の流量を制御することを特徴とする燃料電池のパージ水素希釈装置。
  2. 前記発電電圧が所定電圧以下で、且つ、前記希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度が第1の水素濃度以上で第2の水素濃度以下のときには、前記燃料電池からの水素パージを許可し、前記空気入口から流入する空気の流量を通常時よりも増加させることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池のパージ水素希釈装置。
  3. 前記発電電圧が前記所定電圧以下で、且つ、前記希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度が前記第2の水素濃度を越えるときには、前記燃料電池からの水素パージを禁止し、前記空気入口から流入する空気の流量を通常時よりも増加させることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池のパージ水素希釈装置。
  4. 前記発電電圧が前記所定電圧を越え、且つ、前記希釈ガス出口から排出されるガスの水素濃度が前記第2の水素濃度を越えるときには、前記燃料電池からの水素パージを禁止し、前記空気入口から流入する空気の流量を通常時と同じにすることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の燃料電池のパージ水素希釈装置。
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