JP2004127552A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】バンクにより囲まれた区画領域に発光素子を設ける際、発光素子の膜厚のばらつきが抑えられて良好な発光特性を有する電気光学装置を提供する。
【解決手段】電気光学装置Sは、バンク4により囲まれた区画領域5に設けられた発光素子1と、区画領域5の周辺部に設けられ、発光素子1に対して電力を供給するドレイン電極26と、区画領域5の周辺部のうちドレイン電極26とは別の位置に設けられ、ドレイン電極26とは電気的に分離したダミー導電部30とを有している。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子や発光ダイオード素子等の発光素子を備えた電気光学装置及び電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、機能性材料で所定のパターンを基材上に形成してデバイスを製造する技術が開発されているが、近年において、液滴吐出方式(インクジェット方式)を用いたデバイスの製造方法が注目されている。この技術は、機能性材料を含んだ液体材料からなる液滴を吐出ヘッドから基材上に吐出することによりパターンを形成してデバイスを製造するものであり、少量多種生産に対応可能である点などにおいて大変有効である。ところで、例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)装置の画素パターンを液滴吐出方式で形成する場合、基材上に吐出した液滴が隣接する画素に流出するのを防ぐため、通常、基材上にバンク(仕切部材)を設け、バンクにより囲まれた区画領域に液滴を吐出する方法が採用されている。この場合において、液滴を区画領域に円滑に配置する必要がある。これに対処するため、下記特許文献1には、バンクで囲まれる領域の親液性を調整するとともに、吐出される液滴の大きさとバンク及びバンクで囲まれる領域の面積との関係を最適化する技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−353594号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えばバンクにより囲まれる区画領域の平面視形状が所定方向を長手方向に設定されているような場合、液滴は球形状であることが安定であるため、バンク表面に改質処理を施したとしても区画領域に配置された液滴は球形状に戻ろうとして区画領域内に十分に濡れ拡がらず、不均一な膜厚となって発光むら(色むら)が発生する場合があるという問題が生じるようになった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、バンクにより囲まれた区画領域に発光素子を設ける際、形成された発光素子の膜厚のばらつきが抑えられて良好な発光特性を有する電気光学装置及びこの電気光学装置を搭載した電子機器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の電気光学装置は、バンクにより囲まれた区画領域に発光素子が設けられた電気光学装置において、前記区画領域の周辺部に設けられ、前記発光素子に対して電力を供給する導電部と、前記区画領域の周辺部のうち前記導電部とは別の位置に設けられたダミー導電部とを有することを特徴とする。
すなわち、本発明者は、区画領域に吐出された液滴のバンクに対する濡れ性(親液性)は区画領域のうち導電部近傍で良好であることを見出した。換言すれば、区画領域の周辺部に導電部を設けることにより、この導電部がバンクに対する液滴の濡れ性を向上させることを見出した。そこで、区画領域の周辺部のうち、発光素子に対して電力を供給する導電部を設けた位置とは別の位置にダミー導電部を設けることにより、区画領域の複数位置においてバンクに対する液滴の濡れ性が向上される。これにより、配置された液滴は区画領域内で良好に濡れ拡がるので、均一な膜厚を有する発光素子を形成でき、良好な発光特性を発揮する電気光学装置を提供できる。ここで、導電部とは発光素子に対して電力を供給する配線あるいは電極など既存のものである。
【0007】
本発明の電気光学装置において、前記ダミー導電部は、前記区画領域を挟んで前記導電部と対向する位置に設けられていることを特徴とする。これによれば、区画領域の中央部を挟んだ両側の位置における濡れ性を向上できるので、吐出された液滴は区画領域において偏ることなく均一に濡れ拡がる。
【0008】
本発明の電気光学装置において、前記ダミー導電部は、前記導電部と電気的に接続されていることを特徴とする。ダミー導電部は前記導電部に対して電気的に分離したものとすることにより、導電性を有する部材を区画領域の周辺部の所定の位置に配置するだけといった簡易な構成で、区画領域に吐出された液滴を良好に濡れ拡がらせることができる。なお、導電部の形成材料としてはアルミニウムやITO等が挙げられ、ダミー導電部の形成材料は導電部と同じ材料であることが好ましい。
【0009】
本発明の電気光学装置において、前記区画領域は所定方向を長手方向に設定され、前記導電部及びダミー導電部は前記区画領域の長手方向両側にそれぞれ設けられていることを特徴とする。これによれば、区画領域の長手方向両側のそれぞれの位置における濡れ性を向上できるので、区画領域に吐出された液滴をより均一に濡れ拡がらせることができる。
【0010】
本発明の電気光学装置において、前記発光素子の前記区画領域内における膜厚差の目標値に応じて、前記バンクの側面と前記区画領域との境界部と前記導電部及びダミー導電部のそれぞれとの距離が設定されていることを特徴とする。すなわち、本発明者は、導電部及びダミー導電部が区画領域に近接配置されることにより、バンクに対する液滴の濡れ性が向上して液滴を均一に濡れ拡がらせることができることを見出した。そこで、前記境界部と導電部及びダミー導電部のそれぞれとの距離を調整することにより、同一区画領域内における膜厚差が調整できるので、同一区画領域内における膜厚差の目標値に応じて前記距離を調整することにより、所望の均一性を有する膜厚を形成することができる。
【0011】
本発明の電気光学装置において、前記バンクの側面と前記導電部との距離が前記バンクの側面と前記ダミー導電部との距離と等しいことを特徴とする。これによれば、バンクに対して導電部とダミー導電部とが対称に配置される構成となるので、形成される膜の厚みも均一になる。
【0012】
本発明の電気光学装置において、前記バンクは、第1バンクと該第1バンクの下層の第2バンクとを有し、前記第2バンクの側面は前記区画領域に露出しており、前記第2バンクの側面と前記導電部及びダミー導電部のそれぞれとの距離が設定されていることを特徴とする。すなわち、第1バンクを例えば有機物で形成して有機バンク層とし、第2バンクを例えば無機物で形成して無機バンク層とし、この無機バンク層である第2バンクの側面を基準として、導電部及びダミー導電部の位置を設定することもできる。
【0013】
本発明の電気光学装置において、前記バンクは、第1バンクと該第1バンクの下層の第2バンクとを有し、前記第2バンクの側面は前記区画領域に露出しており、前記第2バンクの側面と前記導電部との距離が前記第2バンクの側面とダミー導電部との距離に等しいことを特徴とする。これによれば、第2バンクに対して導電部とダミー導電部とが対称に配置される構成となるので、形成される膜の厚みも均一になる。
【0014】
本発明の電気光学装置は、バンクにより囲まれた区画領域に発光素子が設けられた電気光学装置において、前記区画領域の周辺部に、前記発光素子に対して電力を供給する導電部が設けられ、前記バンクの側面と前記区画領域との境界部と前記導電部との距離が2.5μm以下に設定されていることを特徴とする。すなわち、上述したように、導電部が区画領域に対して近接配置されることによりバンクに対する液滴の濡れ性が向上するので、前記境界部と前記導電部との距離を2.5μm以下に設定することにより、吐出された液滴は十分に濡れ拡がり、区画領域に設けられる膜の膜厚を均一にすることができる。
【0015】
本発明の電気光学装置は、バンクにより囲まれた区画領域に発光素子が設けられた電気光学装置において、前記区画領域が導電部に囲まれたことを特徴とする。すなわち、区画領域の周囲に導電部を設けることによっても、形成される膜の厚みを均一にすることができる。
【0016】
この場合においても、前記発光素子の前記区画領域内における膜厚差の目標値に応じて前記バンクの側面と前記区画領域との境界部と前記導電部のそれぞれとの距離が設定されている構成とすることができる。また、前記バンクは、第1バンクと該第1バンクの下層の第2バンクとを有し、前記第2バンクの側面は前記区画領域に露出しており、前記第2バンクの側面と前記導電部及びダミー導電部のそれぞれとの距離が設定されている構成とすることができる。
【0017】
本発明の電気光学装置において、前記バンクの表面にプラズマ処理が施されていることを特徴とする。これによれば、バンクの表面をプラズマ処理で改質することにより区画領域において液滴をより均一に濡れ拡がらせることができる。また、プラズマ処理により導電部及びダミー導電部に電荷が帯電し、この電荷の作用により濡れ性がより一層向上される。
【0018】
本発明の電子機器は、上記記載の電気光学装置が搭載されたことを特徴とする。これによれば、優れた発光性能を有する表示装置を備えた電子機器が提供される。
【0019】
ここで、本発明における電気光学装置は、バンクにより囲まれた区画領域に発光素子を有するものであればよく、発光素子としては、有機エレクトロルミネッセンス素子や発光ダイオードが挙げられる。
【0020】
上述した液滴を吐出する液滴吐出装置は液滴吐出ヘッドを有し、液滴吐出法に基づくデバイスの製造に用いられるものであって、インクジェットヘッドを備えたインクジェット装置を含む。インクジェット装置のインクジェットヘッドは、インクジェット法により液体材料を定量的に吐出可能であり、例えば1ドットあたり1〜300ナノグラムの液体材料を定量的に断続して滴下可能な装置である。なお、液滴吐出装置としてはディスペンサー装置であってもよい。
【0021】
液滴吐出装置の液滴吐出方式としては、圧電体素子の体積変化により液体材料の液滴を吐出させるピエゾジェット方式であっても、熱の印加により急激に蒸気が発生することにより液状材料を吐出させる方式であってもよい。
【0022】
液体材料とは、液滴吐出装置の吐出ヘッドのノズルから吐出可能(滴下可能)な粘度を備えた媒体をいう。水性であると油性であるとを問わない。ノズル等から吐出可能な流動性(粘度)を備えていれば十分で、固体物質が混入していても全体として流動体であればよい。また、液体材料に含まれる材料は融点以上に加熱されて溶解されたものでも、溶媒中に微粒子として攪拌されたものでもよく、溶媒の他に染料や顔料その他の機能性材料を添加したものであってもよい。また、基材はフラット基板を指す他、曲面状の基板であってもよい。さらにパターン形成面の硬度が硬い必要はなく、ガラスやプラスチック、金属以外に、フィルム、紙、ゴム等可撓性を有するものの表面であってもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電気光学装置について図面を参照しながら説明する。本実施形態における電気光学装置は有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子を有する有機EL装置である。また、本実施形態における有機EL装置の製造工程では液滴吐出装置(インクジェット装置)が用いられる。
【0024】
図1は本発明の有機EL装置の第1実施形態を示す平面図であって単一の画素100についてのみ図示されている。
図1において、有機EL装置Sは、基板上に配設された走査線101と、走査線101に対して交差する方向に延びる信号線102と、信号線102に並列に延びる共通給電線103とを備えている。そして、走査線101及び信号線102の各交点毎に画素(画素領域)100が設けられている。画素領域100のそれぞれは、走査線101からの走査信号をゲート電極に供給するためのスイッチング薄膜トランジスタ10と、スイッチング薄膜トランジスタ10を介して信号線102から供給された画像信号を保持する保持容量capと、保持容量capにより保持された画像信号をゲート電極に供給するためのカレント薄膜トランジスタ20と、カレント薄膜トランジスタ20を介して共通給電線103に電気的に接続したときに共通給電線103から流れ込む駆動電流に基づき発光する発光素子1とを備えている。
【0025】
図2は図1のA−A線断面図である。図2において、有機EL装置Sは、基板Pと、画素電極(陽極)2と、陽極2に対向する反射電極(陰極)3と、陽極2と陰極3との間に挟み込まれる発光素子(有機EL素子)1とを備えている。陽極2にはカレント薄膜トランジスタ20を介して共通給電線103(図1参照)からの駆動電流が供給される。発光素子1は、陽極2からの正孔を輸送可能な正孔輸送層と、電気光学物質の1つである有機EL物質を含む発光層(有機EL層)とを備えている。そして、発光層の上面に陰極3が設けられている。ここで、発光層と陰極との間に電子輸送層が設けられてもよい。なお、発光素子1は複数の材料層を積層したものであるが、図では簡単のため一層として図示している。陽極2はインジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)等の透明電極材料により形成されている。陰極3はアルミニウム(Al)やマグネシウム(Mg)、金(Au)、銀(Ag)、カルシウム(Ca)等により形成されている。
【0026】
薄膜トランジスタ(以下、適宜「TFT」と称する)20はSiO2を主体とする下地保護層を介して基板Pの表面に設けられており、陽極2にデータ信号を書き込むか否かを制御する通電制御部としての機能を有している。TFT20は、走査線101に接続している走査線駆動回路及び信号線102に接続しているデータ線駆動回路(いずれも不図示)からの作動指令信号に基づいて作動し、陽極2への通電制御を行う。TFT20は、下地保護層の上層に形成されたシリコン層21と、シリコン層21を覆うゲート絶縁層22を挟んでこのシリコン層21と対向する部分に設けられたゲート電極23と、ゲート電極23を覆う第1層間絶縁層24及びゲート絶縁層22にわたって開孔するコンタクトホールを介してシリコン層21と接続するソース電極25と、ゲート電極23を挟んでソース電極25と対向する位置に設けられ、ゲート絶縁層22及び第1層間絶縁層24にわたって開孔するコンタクトホールを介してシリコン層21と接続するドレイン電極(導電部)26とを備えている。また、陽極2の下層にはソース電極25及びドレイン電極26を覆うように第2層間絶縁層27が設けられている。陽極2とドレイン電極26とは第2層間絶縁層27に設けられたコンタクトホール27Aを介して接続されている。
【0027】
なお、シリコン層21のうち、ゲート絶縁層22を挟んでゲート電極21と重なる領域がチャネル領域である。また、シリコン層21のうちチャネル領域のソース側にはソース領域が設けられ、チャネル領域のドレイン側にはドレイン領域が設けられている。そして、ソース領域がゲート絶縁層22及び第1層間絶縁層22にわたって開孔するコンタクトホールを介してソース電極25に接続され、ドレイン領域がゲート絶縁層22及び第1層間絶縁層24にわたって開孔するコンタクトホールを介してドレイン電極26に接続されている。陽極2はドレイン電極26を介してシリコン層21のドレイン領域に接続されている。
【0028】
第2層間絶縁層27の表面のうち発光素子1が設けられている以外の部分と陰極3との間にはバンク(仕切部材)4が設けられている。発光素子1はバンク4により囲まれた区画領域5に設けられている。バンク4は、有機物からなる有機バンク(第1バンク)4Aと、有機バンク4Aの下層の無機バンク(第2バンク)4Bとを有している。そして、無機バンク4Bの側面は区画領域5に露出しており、この無機バンク4Bの側面と発光素子1とが接続している。
【0029】
図1に戻って、バンク4により形成された区画領域5は平面視長円状に形成されており、図中、X軸方向(所定方向)を長手方向に設定されている。そして、発光素子1に対して電力を供給するドレイン電極(導電部)26は区画領域5の周辺部に設けられている構成となっている。一方、区画領域5の周辺部のうちドレイン電極26と別の位置には、ドレイン電極26とはダミー導電部30が設けられている。ダミー導電部30は区画領域5を挟んでドレイン電極26と対向する位置に設けられている。本実施形態では、ドレイン電極26及びダミー導電部30は平面視長円状の区画領域5の長手方向両側にそれぞれ設けられている。そして、バンク4(4A、4B)の側面とドレイン電極26との距離が、バンク4(4A、4B)の側面とダミー導電部30との距離に等しくなるように設定されている。ここで、図2に示すように、ドレイン電極26の上端部とダミー導電部30とは第1層間絶縁層24の上層において同一層に設けられている。
【0030】
上述した有機EL装置Sにおいて、走査線101からの走査信号によりスイッチング薄膜トランジスタ10がオンとなると、そのときの信号線102の電位が保持容量capに保持され、該保持容量capの状態に応じて、カレント薄膜トランジスタ20のオン・オフ状態が決まる。そして、カレント薄膜トランジスタ20のチャネルを介して共通給電線103から陽極(画素電極)2に電流が流れ、発光素子1を通じて陰極(反射電極)3に電流が流れることにより、発光素子(発光層)1はこれを流れる電流量に応じて発光する。
【0031】
次に、有機EL装置Sの製造方法について図3、図4及び図5を参照しながら説明する。
まず、基板Pが用意される。ここで、有機EL素子では後述する発光層による発光光を基板側から取り出す構成(所謂、「ボトムエミッション構造」)とすることも可能であり、また基板と反対側から取り出す構成(所謂、「トップエミッション構造」)とすることも可能である。ボトムエミッション構造とする場合、基板材料としてはガラスや石英、樹脂等の透明ないし半透明なものが用いられるが、特に安価なガラスが好適に用いられる。一方、トップエミッション構造とする場合、基板は不透明であってもよく、アルミナ等のセラミックス、ステンレス等の金属シートに表面酸化などの絶縁処理を施したもの、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができる。本実施形態では、基板としてガラス等からなる透明基板が用いられる。そして、これに対し、必要に応じてTEOS(テトラエトキシシラン)や酸素ガスなどを原料としてプラズマCVD法により厚さ約200〜500nmのシリコン酸化膜からなる下地保護膜(図示せず)が形成される。
【0032】
次に、基板Pの温度が約350℃に設定され、下地保護膜の表面にプラズマCVD法により厚さ約30〜70nmのアモルファスシリコン膜からなる半導体膜が形成される。次いで、この半導体膜に対してレーザアニールまたは固相成長法などの結晶化工程が行われ、半導体膜がポリシリコン膜に結晶化される。そして、この半導体膜をパターニングすることにより、図3(a)に示すように、基板P上に島状のシリコン層21が形成される。
【0033】
次いで、図3(b)に示すように、シリコン層21及び基板P(下地保護膜)の表面に対して、TEOSや酸素ガスなどを原料としてプラズマCVD法により厚さ約60〜150nmのシリコン酸化膜または窒化膜からなるゲート絶縁層22が形成される。なお、シリコン層21は、図1及び図2に示したカレント薄膜トランジスタ20のチャネル領域及びソース・ドレイン領域となるものであるが、異なる断面位置においてはスイッチング薄膜トランジスタ10のチャネル領域及びソース・ドレイン領域となる半導体膜も形成されている。つまり、図3〜図5に示す製造工程では二種類のトランジスタ10、20が同時に形成されるのであるが、同じ手順で作られるため、以下の説明ではトランジスタに関しては、カレント薄膜トランジスタ20についてのみ説明し、スイッチング薄膜トランジスタ10についてはその説明を省略する。
【0034】
次いで、図3(c)に示すように、アルミニウム、タンタル、モリブデン、チタン、タングステンなどの金属膜からなる導電膜がスパッタ法により形成された後、この導電膜がパターニングされ、ゲート電極23が形成される。次いで、この状態で高濃度のリンイオンが打ち込まれ、シリコン層21に、ゲート電極23に対して自己整合的にソース領域21A及びドレイン領域21Bが形成される。なお、不純物が導入されなかった部分がチャネル領域21Cとなる。
【0035】
次いで、図4(a)に示すように、第1層間絶縁層24が形成された後、フォトリソグラフィー法により2つのコンタクトホールが形成され、これらコンタクトホール内に、アルミニウムやクロム、タンタル等の金属(導電性材料)が埋め込まれてソース電極25及びドレイン電極26が形成される。ここで、ソース電極25の上端部及びドレイン電極26の上端部は、第1層間絶縁層24上に配置される。これと同時に、第1層間絶縁層24上には信号線、走査線、及び共通給電線(図4では不図示)が形成される。ここで、共通給電線はソース電極25に接続するように形成される。そして、信号線の形成とともに、第1層間絶縁層24上におけるドレイン電極26とは別の位置にダミー導電部30が形成される。ダミー導電部30(信号線102)の形成材料としては、ドレイン電極26と同じであることが好ましい。
【0036】
そして、図4(b)に示すように、第1層間絶縁層24、ソース電極25、ドレイン電極26、及び各配線の上面を覆うように第2層間絶縁層27が形成され、ドレイン電極26に対応する位置にコンタクトホール27Aが形成され、第2層間絶縁層27上にコンタクトホール27A内にも埋め込まれるようにITO膜が形成され、さらにそのITO膜がパターニングされて、走査線、信号線、及び共通給電線(図示せず)に囲まれた所定位置に、ドレイン電極26に電気的に接続する画素電極(陽極)2が形成される。
【0037】
なお、上述した工程において、例えばゲート絶縁層22や、第1、第2層間絶縁層24、27の形成を液滴吐出装置を用いてもよい。液滴吐出装置の液滴吐出ヘッドよりゲート絶縁層や層間絶縁層の形成材料を含む液滴が基板P上に吐出され、乾燥・焼成処理されることにより前記絶縁層が形成される。ここで、基板P上の材料層上に対して液滴を吐出する前に、この材料層に対して液滴の親和性を制御する表面処理を行うことが好ましい。例えばゲート絶縁層を形成するための吐出動作の前に下地保護膜に対して表面処理が行われる。この場合の表面処理はプラズマ処理等の親液化処理である。こうすることにより、吐出された液滴は材料層の表面に密着するとともに平坦化される。更には、信号線、走査線、共通給電線などの各配線、及びダミー導電部30を形成する際にも液滴吐出装置を用いることが可能である。
【0038】
次いで、図4(c)に示すように、発光素子1の形成場所を囲むように、例えば二酸化珪素等の無機物からなる無機バンク(第2バンク)4Bが形成される。無機バンク4Bは、無機物膜を形成した後、フォトリソグラフィー法によりパターニングすることで形成される。これにより、発光素子1の形成場所である区画領域5が設定される。
【0039】
次いで、図5(a)に示すように、無機バンク4Bの上層に、例えばポリイミド樹脂やアクリル樹脂といった合成樹脂の有機物からなる有機バンク(第1バンク)4Aが形成される。ここで、無機バンク4Bの側面及び上面の一部は区画領域5に露出される。有機バンク4Aの膜厚は例えば1〜2μmに設定される。これら有機バンク4A及び無機バンク4Bは仕切部材として機能し、発光素子1の形成場所である区画領域5を設定する。こうして、発光素子1の形成場所、すなわち発光素子1の形成材料の塗布位置とその周囲のバンク4との間に十分な高さの段差が形成される。
【0040】
ここで、バンク4A、4Bの表面には、親液性を示す領域と、撥液性を示す領域とが形成される。親液性領域を形成する親液化処理及び撥液性領域を形成する撥液化処理は例えばプラズマ処理により行われる。プラズマ処理工程は、予備加熱工程と、バンク4A、4Bの区画領域5に面した側面(壁面)並びに画素電極2の電極面を親液性にする親液化工程と、バンク4Aの上面を撥液性にする撥液化工程と、冷却工程とを有している。この場合、無機バンク4Bのうち区画領域5に露出している側面及び上面の一部も親液化処理される。具体的には、基材(バンクを含む基板P)を所定温度(例えば70〜80度程度)に加熱した後、親液化工程として大気雰囲気中で酸素を反応ガスとするプラズマ処理(O2プラズマ処理)が行われる。続いて、撥液化工程として大気雰囲気中で4フッ化メタンを反応ガスとするプラズマ処理(CF4プラズマ処理)が行われ、プラズマ処理のために加熱された基材を室温まで冷却することで、親液性及び撥液性が所定箇所に付与される。なお、画素電極2の電極面はCF4プラズマ処理の影響を多少受けるが、画素電極2の材料であるITO等はフッ素に対する親和性に乏しいため、親液化工程で付与された水酸基がフッ素基で置換されることがなく、親液性が保たれる。ここで、プラズマ処理によりドレイン電極26及びダミー導電部30を含む各導電性部材には電荷が帯電する。
【0041】
次いで、図5(b)に示すように、基板Pの上面を上に向けた状態で、発光素子の形成材料を含む液滴が、液滴吐出装置の吐出ヘッドHより区画領域5に対して吐出され、乾燥・焼成処理されることで発光素子1が形成される。具体的には、発光素子1のうち正孔輸送層の形成材料を含む液滴の吐出工程の後、乾燥・焼成処理が行われ、次いで、発光層(有機EL層)の形成材料を含む液滴の吐出工程の後、乾燥・焼成処理が行われることで、発光素子1が形成される。ここで、正孔輸送層形成材料としては、ポリマー前駆体がポリテトラヒドロチオフェニルフェニレンであるポリフェニレンビニレン、1,1−ビス−(4−N,N−ジトリルアミノフェニル)シクロヘキサン、トリス(8−ヒドロキシキノリノール)アルミニウム、バイトロンP、ポリスチレンスルフォン酸等が挙げられる。発光層形成材料としては、例えば共役系高分子有機化合物の前駆体と、得られる発光層の発光特性を変化させるための蛍光色素とを含んでなるものが好適に用いられる。そして、図5(c)に示すように、基板Pの表面全体に、あるいはストライプ状に反射電極(陰極)3が形成される。こうして、有機EL装置Sが製造される。なお、本実施形態において発光素子1は正孔輸送層、発光層により構成されているように説明したが、画素電極及び反射電極を含んだものとしてもよい。更には、電子輸送層が含まれてもよい。
【0042】
バンク4(4A、4B)で設定された区画領域5に発光素子1の形成材料を含む液滴を吐出ヘッドHから吐出した際、吐出された液滴は流動性が高いため水平方向に拡がろうとするが、塗布された位置を囲んでバンク4が形成されているので、液滴はバンク4を越えてその外側に拡がることが防止されている。また、吐出された液滴が仮にバンク4Aの上面に着弾しても、この上面は撥液化処理されているので、液滴は親液化処理されているバンク4の側面及び区画領域5に転がり込むようにして配置される。
【0043】
更に、ダミー導電部30が設けられていることにより、区画領域5に配置された液滴は良好に濡れ拡がって均一な膜厚となる。このことについて、図6を参照しながら説明する。
図6(a)は、バンク4により平面視長円状に設定された区画領域5に、発光素子1の形成材料を含む液滴が吐出された場合の模式図である。図6(a)では、区画領域5の周辺部には導電部(ドレイン電極)26及びダミー導電部30の双方が設けられてない。この場合において、液滴は球形状であることが安定であるため、バンク表面に対して親液化処理等の改質処理を施したとしても区画領域5に吐出された液滴は球形状に戻ろうとして区画領域5内に十分に濡れ拡がらず、不均一な膜厚となって発光むらが発生する場合がある。図6(b)は、区画領域5の周辺部の一部に導電部(ドレイン電極)26が配置されている場合の模式図である。ここで、本発明者は、区画領域5に配置された液滴のバンク4及び画素電極2に対する濡れ性(親液性)は区画領域5のうち導電部26近傍で良好であることを見出した。これは、プラズマ処理を施すことにより導電部26が帯電し、帯電した電荷の作用により区画領域5内のうち導電部26近傍の濡れ性(親液性)が向上する現象が生じるためである。したがって、区画領域5に配置された液滴は、図6(b)中の矢印で示すように導電部26近傍で良好に濡れ拡がる。そこで、図6(c)の模式図に示すように、区画領域5の周辺部において導電部26の他にダミー導電部30を設け、プラズマ処理でダミー導電部30を帯電させることにより、区画領域5内における濡れ性(親液性)はこのダミー導電部30近傍においても向上される。したがって、区画領域5に配置された液滴は、図6(c)中の矢印で示すように、区画領域5の全域にわたって良好に濡れ拡がる。したがって、均一な膜厚を有する発光素子1を形成でき、良好な発光特性を発揮する電気光学装置を提供できる。
【0044】
そして、本実施形態のように、ダミー導電部30を、区画領域5を挟んで導電部(ドレイン電極)26と対向する位置に設けることにより、区画領域5の中央部を挟んだ両側の位置における濡れ性を向上できるので、吐出された液滴は区画領域5において偏ることなく均一に濡れ拡がる。
【0045】
なお、本実施形態ではダミー導電部は1つであるが、区画領域5の周辺部の複数の所定位置のそれぞれにダミー導電部を設ける構成でもよい。更に、区画領域5の周辺部全体に導電部(ダミー導電部)を設ける構成、すなわち、区画領域5が導電部(ダミー導電部)により囲まれた構成とすることができる。
【0046】
上記第1実施形態では、区画領域5内における濡れ性向上のためにダミー導電部30を設けた構成であるが、図6を用いて説明したように、区画領域5の周辺部に設けた導電部の帯電作用により濡れ性の向上が見られるため、導電性を有する部材を区画領域5に対して近接配置することによっても濡れ性を向上できる。このことについて図7〜図10を参照しながら説明する。図7は、本発明の第2実施形態を示す図であって、上記第1実施形態と異なる点は、ダミー導電部30が設けられていない点、及び導電部としての信号線102と共通給電線103とが図1に比べて区画領域5に近接配置されている点である。また、図8は図7のB−B線断面図である。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略もしくは省略する。
【0047】
図7及び図8に示すように、導電部である信号線102及び共通給電線103は区画領域に5に近接配置されている。そして、製造工程において、これら信号線102及び共通給電線103にはプラズマ処理により電荷が帯電される。これにより、図6を用いて説明したように区画領域5の信号線102及び共通給電線103近傍での濡れ性が向上し、発光素子1の膜厚を均一化できる。
【0048】
そして、区画領域5内における液滴の濡れ性、すなわち、区画領域5に形成される発光素子1の膜厚の均一性は、区画領域5と導電部との距離により調整可能である。このことについて、図9及び図10を参照しながら説明する。なお、以下の説明では導電部を発光素子1に対して電力を供給する共通給電線103として説明するが、信号線102やドレイン電極26であってももちろん構わない。図9(a)は、共通給電線(導電部)103と有機バンク4Aとの距離L1と、1つ区画領域5における発光素子1の膜厚差との関係を示す測定結果図である。ここで、距離L1は、図10に示すように、有機バンク4Aの側面と区画領域5との境界部E1と、導電部103との距離である。また、膜厚差とは、1つの区画領域(画素)において形成された発光素子1の膜表面の最高位置と最低位置との差である。そして、距離L1を1μm〜3μmの間で変化させた際の膜厚差を測定し、グラフ化した。図9(b)は、導電部103と無機バンク4Bとの距離L2と、1つ区画領域(画素)における発光素子1の膜厚差との関係を示す測定結果図である。ここで、距離L2は、図10に示すように、無機バンク4Bの側面と区画領域5との境界部E2と、導電部103との距離である。そして、距離L2を4μm〜6μmの間で変化させた際の膜厚差を測定し、グラフ化した。ここで、図9(a)及び(b)のグラフにおける横軸は距離であって単位は「μm」であり、縦軸は膜厚差であって単位は「Å」である。
【0049】
図9(a)及び(b)に示す実験結果から、導電部103が区画領域5に対して近づくに従い、濡れ性が向上して形成される発光素子1の膜厚が均一化されることが分かる。したがって、発光素子1の区画領域5内における膜厚差の目標値に応じて、換言すれば、発光素子1の膜厚の均一性が所望の状態となるように、バンクの側面と導電部との距離を設定して膜厚分布を制御することができる。例えば、膜厚差の目標値が小さく設定されたら(膜厚の十分な均一性が必要とされたら)、導電部103を区画領域5に近い位置に設ければよい。一方、膜厚の均一性がある程度許容される場合には、導電部103を区画領域5から遠い位置に設けることができる。この場合、素子設計の自由度が増す。
【0050】
そして、図9(a)より、距離L1が2.5μm以下である場合に膜厚差が減少することが分かる。したがって、距離L1を2.5μm以下に設定することにより膜厚差を低減できる。こうすることにより発光素子1は均一な膜厚となる。
【0051】
なお、第1実施形態で説明したダミー導電部30とバンク4の側面の境界部E1(E2)との距離L1(L2)を調整してもよく、これにより区画領域5の複数位置において濡れ性(親液性)を調整できる。
【0052】
なお、上記第1実施形態では、ダミー導電部30を設けることにより濡れ性を向上させているが、ダミー導電部30を設けずに、例えば走査線101とバンク4との距離を短く設定することによっても、長円状に形成された区画領域5の長手方向両側における濡れ性を向上することができる。
【0053】
本発明の有機EL装置Sを備えた電子機器の適用例について説明する。
図11は携帯電話の一例を示した斜視図である。図11において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記の有機EL装置を用いた表示部を示している。図12は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図12において、符号1100は時計本体を示し、符号1101は上記の有機EL装置を用いた表示部を示している。図13は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図13において、符号1200は情報処理装置、符号1202はキーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置本体、符号1206は上記の有機EL装置を用いた表示部を示している。図11〜図13に示す電子機器は、上記実施の形態の有機EL装置を備えているので、表示品位に優れ、明るい画面の有機EL表示部を備えた電子機器を実現することができる。
【0054】
なお、上述した例に加えて、他の例として、液晶テレビ、ビューファインダ型やモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、電子ペーパー、タッチパネルを備えた機器等が挙げられる。本発明の電気光学装置は、こうした電子機器の表示部としても適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気光学装置の第1実施形態を示す平面図である。
【図2】図2のA−A線断面図である。
【図3】電気光学装置の製造工程を説明するための図である。
【図4】電気光学装置の製造工程を説明するための図である。
【図5】電気光学装置の製造工程を説明するための図である。
【図6】導電部及びダミー導電部により区画領域の濡れ性が向上される様子を説明するための模式図である。
【図7】本発明の電気光学装置の第2実施形態を示す平面図である。
【図8】図7のB−B線断面図である。
【図9】バンク側面と導電部との距離と膜厚差との関係を示す実験結果図である。
【図10】図9における距離L1及びL2を説明するための図である。
【図11】本発明の電気光学装置が搭載された電子機器を示す図である。
【図12】本発明の電気光学装置が搭載された電子機器を示す図である。
【図13】本発明の電気光学装置が搭載された電子機器を示す図である。
【符号の説明】
1…発光素子(有機EL素子)、4…バンク、
4A…有機バンク(第1バンク)、4B…無機バンク(第2バンク)、
5…区画領域、S…有機EL装置(電気光学装置)、
26…ドレイン電極(導電部)、30…ダミー導電部、
102…信号線(導電部)、103…共通給電線(導電部)

Claims (14)

  1. バンクにより囲まれた区画領域に発光素子が設けられた電気光学装置において、
    前記区画領域の周辺部に設けられ、前記発光素子に対して電力を供給する導電部と、
    前記区画領域の周辺部のうち前記導電部とは別の位置に設けられたダミー導電部とを有することを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記ダミー導電部は、前記区画領域を挟んで前記導電部と対向する位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気光学装置。
  3. 前記ダミー導電部は、前記導電部と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の電気光学装置。
  4. 前記区画領域は所定方向を長手方向に設定され、
    前記導電部及びダミー導電部は前記区画領域の長手方向両側にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の電気光学装置。
  5. 前記発光素子の前記区画領域内における膜厚差の目標値に応じて、前記バンクの側面と前記区画領域との境界部と前記導電部及びダミー導電部のそれぞれとの距離が設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の電気光学装置。
  6. 前記バンクの側面と前記導電部との距離が前記バンクの側面と前記ダミー導電部との距離と等しいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の電気光学装置。
  7. 前記バンクは、第1バンクと該第1バンクの下層の第2バンクとを有し、
    前記第2バンクの側面は前記区画領域に露出しており、
    前記第2バンクの側面と前記導電部及びダミー導電部のそれぞれとの距離が設定されていることを特徴とする請求項5記載の電気光学装置。
  8. 前記バンクは、第1バンクと該第1バンクの下層の第2バンクとを有し、
    前記第2バンクの側面は前記区画領域に露出しており、
    前記第2バンクの側面と前記導電部との距離が前記第2バンクの側面とダミー導電部との距離に等しいことを特徴とする請求項7記載の電気光学装置。
  9. バンクにより囲まれた区画領域に発光素子が設けられた電気光学装置において、
    前記区画領域の周辺部に、前記発光素子に対して電力を供給する導電部が設けられ、
    前記バンクの側面と前記区画領域との境界部と前記導電部との距離が2.5μm以下に設定されていることを特徴とする電気光学装置。
  10. バンクにより囲まれた区画領域に発光素子が設けられた電気光学装置において、
    前記区画領域が導電部により囲まれたことを特徴とする電気光学装置。
  11. 前記発光素子の前記区画領域内における膜厚差の目標値に応じて前記バンクの側面と前記区画領域との境界部と前記導電部のそれぞれとの距離が設定されていることを特徴とする請求項9又は10記載の電気光学装置。
  12. 前記バンクは、第1バンクと該第1バンクの下層の第2バンクとを有し、
    前記第2バンクの側面は前記区画領域に露出しており、
    前記第2バンクの側面と前記導電部及びダミー導電部のそれぞれとの距離が設定されていることを特徴とする請求項9記載の電気光学装置。
  13. 前記バンクの表面にプラズマ処理が施されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項記載の電気光学装置。
  14. 請求項1〜請求項13のいずれか一項記載の電気光学装置が搭載されたことを特徴とする電子機器。
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