JP2004125632A - レーザ反射光による表面粗さ測定方法及びその装置 - Google Patents

レーザ反射光による表面粗さ測定方法及びその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】被測定物の材質・形状等の測定面の影響を受けることなく非接触式により被測定物の表面粗さを測定することができ、被測定物の表面に傷つけることがなく、測定者の経験によらず一定の精度で表面粗さの測定をすることができるレーザ反射光による表面粗さ測定方法及びその装置を提供する。
【解決手段】レーザ投光機を被測定物の表面の法線方向から基準角度傾けてレーザ光を前記被測定物の表面に照射し、次に、レーザ光の前記被測定物への照射点を中心に前記レーザ投光機を傾き方向に偏向させることによりレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させながらレーザ光を照射すると共に、前記被測定物の表面に対向する向きに固定した撮像機により前記レーザ光の反射光である粒状斑点模様を撮像し、レーザ光を前記基準角度から照射したときの粒状斑点模様である基準粒状斑点模様を基準にして、レーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させたときの粒状斑点模様である変化粒状斑点模様の変化を測定することにより前記被測定物の表面粗さを求めるようにした。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触式の表面粗さ測定方法であって、レーザ反射光による表面粗さ測定方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被測定物の表面粗さの測定方法としては、目視比較照合によるものや接触針方式がある。
目視比較照合は、比較用表面粗さ標準片と被測定物の表面を目視により比較照合を行い、被測定物の表面に最も近いと思われる基準面を比較用表面粗さ標準片から選び出し、その基準面の粗さ番号を被測定物の表面粗さとするものである。
また、接触針方式は、接触針としてダイヤモンド針を使用し、被測定物の表面を一定の接触圧を加えて走査することにより、被測定物の表面の凹凸を直接的に測定することにより表面粗さを測定するものであり、広く普及している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、目視比較照合は、人の視覚によるため、測定者の経験が必要であり、測定者によって表面粗さの測定精度に差があった。
また、接触針方式では、接触針を被測定物の表面に接触させるために、特に被測定物の表面が柔らかいものである場合に、被計測物の表面を傷つけることがあった。さらに、被測定物の表面が硬いものであっても、接触針の摩耗による測定誤差を生じたり、走査速度や接触圧等の測定条件によって接触針が被測定物の表面の凹凸を飛び越えることによる測定誤差が生じたりするという課題があった。
【0004】
また、被測定物の表面に傷をつけない測定方法として、非接触方式である光波干渉式による測定方法があるが、光学系が複雑であり、被測定物の材質や表面の形状による反射率の違いによって、測定結果に大きく影響を受けるために、被測定物の材質や形状が異なるものには使用できないという課題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は上記課題を解決するために、レーザ投光機を被測定物の表面の法線方向から基準角度傾けてレーザ光を前記被測定物の表面に照射し、次に、レーザ光の前記被測定物への照射点を中心に前記レーザ投光機を傾き方向に偏向させることによりレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させながらレーザ光を照射すると共に、前記被測定物の表面に対向する向きに固定した撮像機により前記レーザ光の反射光である粒状斑点模様を撮像し、レーザ光を前記基準角度から照射したときの粒状斑点模様である基準粒状斑点模様を基準にして、レーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させたときの粒状斑点模様である変化粒状斑点模様の変化を測定することにより前記被測定物の表面粗さを求めるレーザ反射光による表面粗さ測定方法を提供するものである。
本発明によれば、レーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させながらレーザ光を照射することによってレーザ光の反射光である粒状斑点模様が変化し、被測定物の表面粗さの違いにより変化速度が異なるという性質があり、この粒状斑点模様の変化により被測定物の表面粗さを求めるから、被測定物の材質・形状等の測定面の影響を受けることなく非接触式により被測定物の表面粗さを測定することができ、被測定物の表面に傷つけることがなく、測定者の経験によらず一定の精度で表面粗さの測定をすることができる。
【0006】
また、本発明は、レーザ投光機を被測定物の表面の法線方向から基準角度傾けてレーザ光を前記被測定物の表面に照射すると共に、前記被測定物の表面に対向する向きに設けた撮像機により前記レーザ光の反射光である粒状斑点模様を撮像し、次に、レーザ光の前記被測定物への照射点を中心に前記レーザ投光機と前記撮像機を結ぶ方向に前記被測定物を前記レーザ投光機と前記撮像機に対して相対的に偏向させることによりレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させながらレーザ光を照射し、レーザ光を前記基準角度から照射したときの粒状斑点模様である基準粒状斑点模様を基準にして、レーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させたときの粒状斑点模様である変化粒状斑点模様の変化を測定することにより前記被測定物の表面粗さを求めるレーザ反射光による表面粗さ測定方法を提供するものである。
本発明によれば、被測定物をレーザ投光機と撮像機に対して相対的に偏向させることによりレーザ光の被測定物への照射角度を変化させることができると共に、前記被測定物を偏向させることによってもレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させることができ、容易にレーザ光の照射角度を変化させることができる。
【0007】
また、本発明は、前記被測定物の表面に対向する撮像機の向きが前記被測定物の表面の略法線方向である請求項1又は2に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法を提供するものである。
本発明によれば、被測定物の表面の凹凸による死角の影響を受けることなく前記粒状斑点模様を撮像することができるから、表面粗さを精度良く測定することができる。
【0008】
また、本発明は、レーザ光の各照射角度において前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の変化量を算出し、該変化量から変化率(変化量/照射角度の変化量)を算出することにより前記被測定物の表面粗さを求める請求項1乃至3のいずれかに記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の変化量が、前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の一致度の変化量である請求項4に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法を提供するものである。
本発明によれば、基準粒状斑点模様と変化粒状斑点模様の一致度によっても粒状斑点模様の変化を測定することができ、一致度の変化量から被測定物の表面粗さを求めることができる。
【0010】
また、本発明は、前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の一致度の変化を前記変化粒状斑点模様の移動距離の関数で表し、該関数の係数から前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項5に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法を提供するものである。
本発明によれば、前記関数の係数からレーザ光照射部分の2乗平均表面粗さを求めることができ、被測定物の表面粗さを直接的に求めることができる。
【0011】
また、本発明は、前記関数の一次の項の係数から前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項6に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法を提供するものである。
本発明によれば、表面粗さが増す毎に前記関数の一次の項の係数の絶対値が大きくなるという関係があるから、前記関数の一次の項の係数によって測定物の表面粗さを直接的に求めることができる。
【0012】
また、本発明は、表面粗さが既知である複数の標準片の標準変化率を予め測定しておき、測定した被測定物の前記変化率を前記標準変化率と比較照合することにより前記被測定物の表面粗さを求める請求項4又は5に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法を提供するものである。
本発明によれば、被測定物の変化率に最も近い標準片の標準変化率を選び出すことにより、被測定物の表面粗さを標準片の表面粗さにより表すことができると共に、表面粗さが増す毎に変化率が大きくなるという関係から各標準片の表面粗さの中間値も表すことができる。
【0013】
また、本発明は、撮像した前記粒状斑点模様を相関法により画像処理し、前記基準粒状斑点模様に対する前記変化粒状斑点模様の変化を測定する請求項1乃至8のいずれかに記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法を提供するものである。
本発明によれば、撮像した前記粒状斑点模様を相関法により画像処理することにより、容易に変化粒状斑点模様の変化を測定することができる。
【0014】
また、本発明は、前記相関法が位相限定相関法であり、前記粒状斑点模様の輪郭画像により前記基準粒状斑点模様に対する前記変化粒状斑点模様の変化を測定する請求項9に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法を提供するものである。
本発明によれば、位相限定相関法により画像処理し、前記粒状斑点模様のフーリエ変換の位相成分に対応する輪郭画像のみを比較するから、レーザ光の照度や被測定物の反射率等の違いによる粒状斑点模様の明暗レベルの変動によって測定誤差を生じないと共に、粒状斑点模様のデータ量が少なくなるので演算速度が早くなり、表面粗さの測定時間を短くすることができる。
【0015】
また、本発明は、被測定物の表面に法線方向から基準角度傾けてレーザ光を照射するように設けたレーザ投光機と、レーザ光の前記被測定物への照射点を中心に前記レーザ投光機を傾き方向に偏向させることによりレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させる照射角度調整機構と、前記レーザ光の反射光である粒状斑点模様を撮像するように前記被測定物の表面に対向する向きに固定して設けた撮像機と、レーザ光を前記基準角度から照射したときの粒状斑点模様である基準粒状斑点模様を基準にして、レーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させたときの粒状斑点模様である変化粒状斑点模様の変化を測定することにより前記被測定物の表面粗さを求める画像処理装置とからなるレーザ反射光による表面粗さ測定装置を提供するものである。
本発明によれば、レーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させながらレーザ光を照射することによってレーザ光の反射光である粒状斑点模様が変化し、被測定物の表面粗さの違いにより変化速度が異なるという性質があり、この粒状斑点模様の変化により被測定物の表面粗さを求めるので、被測定物の材質・形状等の測定面の影響を受けることなく非接触式により被測定物の表面粗さを測定することができ、被測定物の表面に傷つけることがなく、測定者の経験によらず一定の精度で表面粗さの測定をすることができる。
【0016】
また、本発明は、被測定物の表面に法線方向から基準角度傾けてレーザ光を照射するように設けたレーザ投光機と、前記レーザ光の反射光である粒状斑点模様を撮像するように前記被測定物の表面に対向する向きに設けた撮像機と、レーザ光の前記被測定物への照射点を中心に前記レーザ投光機と前記撮像機を結ぶ方向に前記被測定物を前記レーザ投光機と前記撮像機に対して相対的に偏向させることによりレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させる照射角度調整機構と、レーザ光を前記基準角度から照射したときの粒状斑点模様である基準粒状斑点模様を基準にして、レーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させたときの粒状斑点模様である変化粒状斑点模様の変化を測定することにより前記被測定物の表面粗さを求める画像処理装置とからなるレーザ反射光による表面粗さ測定装置を提供するものである。
本発明によれば、被測定物をレーザ投光機と撮像機に対して相対的に偏向させることによりレーザ光の被測定物への照射角度を変化させることができると共に、前記被測定物を偏向させることによってもレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させることができるから、照射角度調整機構の構造を簡素化することができる。
【0017】
また、本発明は、前記画像処理装置は、レーザ光の各照射角度において前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の変化量を算出し、該変化量から変化率(変化量/照射角度の変化量)を算出することにより前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項11又は12に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置を提供するものである。
【0018】
また、本発明は、前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の変化量が、前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の一致度の変化量である請求項13に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置を提供するものである。
本発明によれば、基準粒状斑点模様と変化粒状斑点模様の一致度によっても粒状斑点模様の変化を測定することができ、被測定物の表面粗さを求めることができる。
【0019】
また、本発明は、前記画像処理装置は、前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の一致度の変化を前記変化粒状斑点模様の移動距離の関数で表し、該関数の係数から前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項14に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置を提供するものである。
本発明によれば、前記関数の係数からレーザ光照射部分の2乗平均表面粗さを求めることができ、被測定物の表面粗さを直接的に求めることができる。
【0020】
また、本発明は、前記画像処理装置は、前記関数の一次の項の係数から前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項15に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置を提供するものである。
本発明によれば、表面粗さが増す毎に前記関数の一次の項の係数の絶対値が大きくなるという関係があるから、前記関数の一次の項の係数によって測定物の表面粗さを直接的に求めることができる。
【0021】
また、本発明は、前記画像処理装置は、予め測定した表面粗さが既知である複数の標準片の標準変化率を記憶する記憶装置を有し、前記被測定物の前記変化率を前記標準変化率と比較照合して、前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項13又は14に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置を提供するものである。
本発明によれば、被測定物の変化率に最も近い標準片の標準変化率を選び出すことにより、被測定物の表面粗さを標準片の表面粗さにより表すことができると共に、表面粗さが増す毎に変化率が大きくなるという関係から各標準片の表面粗さの中間値も表すことができる。
【0022】
また、本発明は、前記画像処理装置は、撮像した前記粒状斑点模様を相関法により画像処理する相関処理機能を有し、この相関処理機能により前記基準粒状斑点模様に対する前記変化粒状斑点模様の変化を測定するようにした請求項11乃至17のいずれかに記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置を提供するものである。
本発明によれば、撮像した前記粒状斑点模様を相関法により画像処理することにより、容易に変化粒状斑点模様の変化を測定することができる。
【0023】
また、本発明は、前記相関法が位相限定相関法であり、前記粒状斑点模様の輪郭画像により前記基準粒状斑点模様に対する前記変化粒状斑点模様の変化を測定するようにした請求項18に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置を提供するものである。
本発明によれば、位相限定相関法により画像処理し、前記粒状斑点模様のフーリエ変換の位相成分に対応する輪郭画像のみを比較するから、レーザ光の照度や被測定物の反射率等の違いによる粒状斑点模様の明暗レベルの変動によって測定誤差を生じないと共に、粒状斑点模様のデータ量が少なくなるので演算速度が早くなり、表面粗さの測定時間を短くすることができる。
【0024】
また、本発明は、前記撮像機が、CCD素子と、該CCD素子の前方に設けた外来光を遮断する暗視筒とからなる請求項11乃至19のいずれかに記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置を提供するものである。
本発明によれば、CCD素子によりレーザ光の反射光である粒状斑点模様を直接撮像することができ、暗視筒により周囲が明るい場所でも粒状斑点模様を撮像することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図示する実施例に基づいて説明する。
図1又は図2に示す実施例において、本発明に係るレーザ反射光による表面粗さ測定装置は、被測定物9の表面に法線方向から基準角度θs傾けてレーザ光を照射するように設けたレーザ投光機1と、レーザ光の被測定物9への照射点10を中心にレーザ投光機1を傾き方向に偏向させることによりレーザ光の照射角度を基準角度θsから変化させる照射角度調整機構2と、レーザ光の反射光である粒状斑点模様を撮像するように被測定物9の表面に対向する向きに固定して設けた撮像機であるCCDカメラ3と、レーザ光を基準角度θsから照射したときの粒状斑点模様である基準粒状斑点模様11aを基準にして、レーザ光の照射角度を基準角度θsから変化させたときの粒状斑点模様である変化粒状斑点模様11bの変化を測定することにより被測定物9の表面粗さを求める画像処理装置4とから構成してある。
【0026】
本発明に係るレーザ反射光による表面粗さ測定装置は、以下に示す基本原理に基づいて被測定物9の表面粗さを測定するものである。
図3に示すように、被測定物9にレーザ光を照射すると、被測定物9の表面の凹凸によってレーザ光は乱反射し、干渉により粒状斑点模様が生じる。レーザ光の照射点10の位置を固定した状態で照射角度を基準角度θsから微小角度δθずつ変化させながら照射すると、図6(a)に示すように、照射角度の変化に応じて粒状斑点模様が移動すると共に、粒状斑点模様の形状が変化するという性質がある。この粒状斑点模様の変化の度合は、被測定物9の表面の凹凸の平均高さhが高くなるにしたがって大きくなるという関係がある。
【0027】
このとき、図4に示すように、レーザ投光機1からレーザ光を基準角度θsで照射したときの基準粒状斑点模様11aと、レーザ光の照射角度を微小角度δθだけ傾けたときの変化粒状斑点模様11bの相関をとると、相互相関関数の最大値C12(Ax)と最大値の位置Axの関係は、比例係数を除いて数1に示すように表される。
【0028】
【数1】
Figure 2004125632
【0029】
数1において、σは被測定物9の表面の2乗表面粗さ、k(=2π/λ)は波数、θは被測定物9の表面の法線方向とCCD素子17の撮像方向とのなす角度、Lはレーザ光の照射点10とCCD素子17の間の距離を示す。また、最大値の位置Axは数2に示すように表され、レーザ光の照射角度の変化δθによる粒状斑点模様の移動距離を意味する。
【0030】
【数2】
Figure 2004125632
【0031】
図4に示すように、レーザ光を基準角度θsで照射したときの基準粒状斑点模様11aの自己相関をとり、その結果を3次元表示すると、図6(b)に示すような中央に最大値C11を有する形状になる。
次に、レーザ光の照射角度をδθ変化させたときの変化粒状斑点模様11bと基準粒状斑点模様11aとの相互相関をとり、その結果を3次元表示すると、図6(b)に示すように最大値の位置がAxだけ移動し、最大値C12が前記最大値C11より減少した形状になる。この最大値C12に着目して、自己相関関数の最大値C11に対する相互相関関数の最大値C12の割合を百分率で表したものが一致度である。
また、相互相関関数の最大値の位置の移動距離(Ax)は、粒状斑点模様の移動量を示しており、レーザ光の照射角度の変化分に相当する。
本発明に係るレーザ反射光による表面粗さ測定装置は、前記一致度の変化を移動距離(Ax)に対して表した一致度変化率によって被測定物9の表面粗さを求めるようにしてある。
【0032】
なお、基準粒状斑点模様11aと変化粒状斑点模様11bの変化量を算出し、該変化量から変化率(変化量/照射角度の変化量)を算出することにより被測定物の表面粗さを求めることも可能である。
ここで、基準粒状斑点模様11aと変化粒状斑点模様11bの変化量とは、粒状斑点模様の輪郭、又は輪郭と濃淡の変化量をいい、上述のように基準粒状斑点模様11aと変化粒状斑点模様11bをとった場合には、相互相関関数の最大値C12の差によって表される。
【0033】
相関関数の計算には、粒状斑点模様の各画像のフーリエ変換の共役積をとり、それをフーリエ変換して求めることができる。または、フーリエ変換の共役積をとる代わりに、フーリエ変換の位相部分のみを使用する位相限定相関法を使用することもできる。図示の実施例では、位相限定相関法を使用して相関関数を求めるようにしてあり、位相限定相関法を使用した本測定装置の構成について説明する。
【0034】
図1又は図2に示す実施例において、レーザ投光機1は、レーザ素子、冷却回路、駆動回路、及びレンズより構成され、被測定物9に安定した粒状斑点模様を描くために、直進性・高輝度・指向性・干渉性に優れたレーザ光を被測定物9の表面に照射するようにしてある。
図示の実施例では、レーザ投光機1は、波長670nm、出力4mWの赤色光を使用し、平行光を照射するようにしてある。レーザ投光機1のレンズは、照射するレーザ光のビーム径を変えることができるように設けてあり、レーザ光を照射した領域での平均表面粗さを直接求めることができるように構成してある。また、表面粗さ測定中において、粒状斑点模様の大きさを一定に維持するために、照射するレーザ光のビーム径は固定することができるようにしてある。
なお、レーザ光は、平行光に限らず、収束光、発散光のいずれを使用することもできる。
【0035】
照射角度調整機構2は、図2に示すように、回転軸12と、レーザ投光機1を保持する保持部材13と、該保持部材13を回転軸12に支持する支持部材14とからなる。
保持部材13は、回転軸12の軸中心の延長線上の照射点10にレーザ光を照射することができるように、レーザ投光機1を保持するように設けてある。この構成により、回転軸12を中心に回動してレーザ投光機1の向きを偏向しても、常に照射点10にレーザ光を照射することができると共に、投光機1と照射点10の距離を一定に保った状態でレーザ光の照射角度を変化させることができる。従って、投光機1と照射点10の距離変化による粒状斑点模様の変化を防ぐことができ、レーザ光の照射角度の変化による粒状斑点模様の変化を測定することができる。
【0036】
また、回転軸12には、ステッピングモータ15を設けてあり、微小角度δθずつ回転軸12を回動させて、レーザ投光機1の向きを偏向することができるようにしてある。回転軸12の回動手段は、安定して回動させることができるから、ステッピングモータを使用することが好ましいが、表面粗さを求めるときに角度δθの値は必ずしも必要でないことから、回動角度の調整が容易なサーボモータにより回動させることもでき、ラチェット機構により微小角度δθずつ回動して固定することができるようにすることも可能である。
また、16は、被測定物9を固定する固定器具であり、図示の実施例では、X−Yステージを使用して被測定物9の表面粗さ測定箇所を照射点10に合わせて固定することができるようにしてある。
【0037】
CCDカメラ3は、CCD素子(Charge Coupled Device:電荷結合素子)17と該CCD素子17の前方に設けた外来光を遮断する暗視筒18とからなり、レンズを介さないで粒状斑点模様を直接撮像するように構成してある。
また、CCDカメラ3は、CCD素子17により被測定物9に描く粒状斑点模様を撮像し、アナログ信号で画像処理装置4へ出力するようにしてある。
【0038】
また、図1又は図2に示すように、CCDカメラ3は、被測定物9の表面の法線方向に固定して設けてある。被測定物9の表面の凹凸による死角の影響を受けることなく粒状斑点模様を撮像することができ、精度良く表面粗さを測定することができるから、CCDカメラ3を被測定物9の表面の法線方向に設けることが最も好ましいが、被測定物9の表面の法線方向に限定されるものではなく、粒状斑点模様を撮像できるように被測定物9の表面に対向する向きにCCDカメラ3を設けてあれば良い。例えば、図4に示すように、CCDカメラ3を被測定物9の表面の法線方向から角度θだけ傾けて照射点10を撮像するように設けることもできる。
【0039】
図1又は図2に示す実施例において、画像処理装置4は、位相限定相関処理機能を有する位相限定相関処理装置7と画像処理用コンピュータ8とからなり、CCDカメラ3により撮像された基準粒状斑点模様11aと各照射角度における変化粒状斑点模様11bの相関をとり、相互相関関数の最大値C12を基準粒状斑点模様11aの自己相互相関関数の最大値C11と比較して粒状斑点模様の一致度を算出し、各照射角度における該一致度の変化から被測定物9の表面粗さを求めるように構成してある。
【0040】
位相限定相関処理装置7は、超集積回路(VLSI)により構成され、図示しないが、A/D変換部と、フーリエ変換部と、制御部とからなる。
A/D変換部は、CCDカメラ3から送られた粒状斑点模様のアナログ信号をディジタル信号化し、フーリエ変換部へ送るようにしてある。
フーリエ変換部は、ディジタル信号化された画像データに2次元離散的フーリエ変換(DFT)を施し、画像データを周波数領域に変換することにより、振幅成分(濃淡データ)と位相成分(像の輪郭データ)に分解するようにしてある。
制御部は、上述したように、フーリエ変換された画像データから位相成分のみを抽出し、基準粒状斑点模様11aと変化粒状斑点模様11bの相関をとるように構成してある。
【0041】
位相限定相関処理装置7により、画像データのフーリエ変換の位相成分のみを使用して基準粒状斑点模様11aと変化粒状斑点模様11bの相関をとるようにしたから、レーザ光の照度差や被測定物9の表面の反射率等による粒状斑点模様の明暗の影響を受けることなく表面粗さを測定することができると共に、相関処理を超集積回路に行わせることによって、従来のプログラムによる演算よりも処理を高速化することができ、表面粗さの測定時間を短縮することができる。
なお、制御部は、画像のフーリエ変換の位相成分のみを抽出する場合に限らず、log処理や√処理等の抑制処理によって振幅を抑制し、データ量を削減すると共に位相成分に重みを持たせて基準粒状斑点模様11aと変化粒状斑点模様11bの相関をとるようにすることも可能である。
【0042】
図1に示す実施例において、画像処理用コンピュータ8は、各照射角度における一致度を粒状斑点模様の移動距離Axと対応させて表すようにしてある。
図7乃至図9に示すように、横軸には粒状斑点模様の移動距離Ax(μm)をとり、縦軸には基準粒状斑点模様11aと変化粒状斑点模様11bの一致度をとり、レーザ光の各照射角度において位相限定相関処理装置7により算出された一致度をプロットしてある。そして、レーザ光の照射角度の変化に対する前記一致度の変化を最小自乗法により平均化し直線として表し、該直線の傾きを求めることにより一致度の変化率を算出するように構成してある。
【0043】
また、画像処理用コンピュータ8は、記憶部を有し、該記憶部は、表面粗さが既知である複数の比較用表面粗さ標準片を測定して求めた前記直線の傾き(標準変化率)を記憶するように構成してある。
図7乃至図9に示すグラフは、本表面粗さ測定装置によって、比較用表面粗さ標準片の表面粗さを測定した結果である。粗さ番号SN−5の傾きは−0.0264であり、粗さ番号SN−8の傾きは−0.0289であり、粗さ番号SN−10の傾きは−0.0351であり、粗さ番号が増す(表面粗さが増す)毎に一致度の標準変化率である前記直線の傾きが大きくなっている。
この関係から、画像処理用コンピュータ8は、被測定物9の一致度の変化率を標準変化率と比較照合して、被測定物9の一致度の変化率に最も近い標準変化率の比較用表面粗さ標準片を選び出し、該比較用表面粗さ標準片の粗さ番号を被測定物9の表面粗さとして求めるようにしてある。
【0044】
図1に示す実施例において、5は、表示出力装置であり、画像処理装置4により求めた被測定物9の一致度の変化率、表面粗さ等の測定結果を画面上に表示することができるようにしてある。
また、6は、印字出力装置であり、画像処理装置4により求めた被測定物9の一致度の変化率、表面粗さ等の測定結果を紙、フィルム等に印刷することができるようにしてある。
【0045】
上記のように構成されたレーザ反射光による表面粗さ測定装置により、以下のように被測定物の表面粗さの測定を行う。
図1に示すように、被測定物9の表面粗さを測定する測定箇所を選び、レーザ光の照射点10に該測定箇所を合わせて固定器具16に被測定物9を固定する。
そして、レーザ投光機1を照射角度調整機構2により被測定物9の表面の法線方向から基準角度θs傾け、レーザ光を被測定物9の表面に照射すると共に、レーザ光の反射光である粒状斑点模様をCCDカメラ3により撮像する。
CCDカメラ3により撮像された粒状斑点模様は、位相限定相関処理装置7に送られ、画像データをディジタル化した後、2次元離散的フーリエ変換(DFT)を施し、振幅と位相により表される周波数領域に変換する。この基準粒状斑点模様11aのフーリエ変換された画像データに位相限定処理を行い、位相成分のみを抽出し、位相限定相関処理装置7に記憶する。
【0046】
次に、ステッピングモータ15により照射角度調整機構2を微小角度δθずつ回動させることにより、レーザ光の被測定物9への照射点10を中心にレーザ投光機1を傾き方向に微小角度δθずつ偏向させながらレーザ光を照射する。
従って、レーザ光の被測定物9への照射点10の位置を固定することができると共に、レーザ投光機1と照射点10の距離を一定に保った状態で、レーザ光の照射角度を基準角度θsから微小角度δθずつ変化させながらレーザ光を被測定物9の表面に照射することができる。
【0047】
このようにレーザ光の照射角度を微小角度δθずつ変化させながら照射することにより、図6に示すように、CCDカメラ3に撮像される粒状斑点模様は、レーザ光の照射角度の変化に対応して移動していき、連続する粒状斑点模様がCCDカメラ3に撮像される。
すなわち、被測定物9の表面の法線方向から基準角度θs傾けてレーザ光を被測定物9の表面に照射すると、基準粒状斑点模様11aが撮像される。そして、照射角度を微小角度δθ変化させると、基準粒状斑点模様11aから角度δθに対応する距離Axだけ移動した位置に形状も変化した変化粒状斑点模様11bが撮像される。このように、微小角度δθ、δθ、・・・、δθと照射角度を変化させると、角度δθ、δθ、・・・、δθに対応する距離Axだけ移動した位置に、変化粒状斑点模様11b、11b、・・・、11bが撮像される。
【0048】
そして、それぞれの照射角度においてCCDカメラ3により撮像された変化粒状斑点模様11b、11b、・・・、11bは、基準粒状斑点模様11aと同様に、位相限定相関処理装置7に送られ、画像データをディジタル化した後、2次元離散的フーリエ変換(DFT)を施し、振幅と位相により表される周波数領域に変換する。
この変化粒状斑点模様11bのフーリエ変換された画像データに位相限定処理を行い、位相成分のみを抽出する。
この位相限定処理された変化粒状斑点模様11bの画像データと、位相限定相関処理装置7に記憶されている位相限定処理された基準粒状斑点模様11aの画像データとの相関をとることによって、図6(b)に示すような相互相関関数が得られる。このとき、基準粒状斑点模様11aの自己相関関数の最大値C11を100としたときの、変化粒状斑点模様11bと基準粒状斑点模様11aの相互相関関数C12の最大値が一致度である。
【0049】
そして、各照射角度において算出された基準粒状斑点模様11aと変化粒状斑点模様11b、11b、・・・、11bの一致度は、画像処理用コンピュータ8に送られる。
画像処理用コンピュータ8は、図7乃至図9に示すように、横軸に粒状斑点模様の移動距離Ax(μm)、縦軸に変化粒状斑点模様11bと基準粒状斑点模様11aの一致度をとり、前記一致度を図にプロットし、粒状斑点模様の移動距離Axに対する前記一致度の変化を最小自乗法により平均化して直線で表し、該直線の傾きを求めることにより一致度の変化率を算出することができる。
【0050】
上記の測定方法により、予め表面粗さが既知である複数の比較用表面粗さ標準片を測定して一致度の標準変化率を算出し、画像処理用コンピュータ8の記憶部に記憶させておく。
同様にして、被測定物9を測定して算出した一致度の変化率を、記憶部に記憶してある標準変化率と比較照合し、該一致度の変化率に最も近い標準変化率の比較用表面粗さ標準片を選び出すことにより、該比較用表面粗さ標準片の粗さ番号を被測定物9の表面粗さとして求めることができる。
【0051】
次に、第二の実施例について説明する。
図5に示す実施例において、本発明に係るレーザ反射光による表面粗さ測定装置は、被測定物9の表面に法線方向から基準角度θs傾けてレーザ光を照射するように設けたレーザ投光機1と、レーザ光の反射光である粒状斑点模様を撮像するように被測定物9の表面に対向する向きに設けた撮像機3と、レーザ光の被測定物9への照射点10を中心にレーザ投光機1と撮像機3を結ぶ方向に被測定物9をレーザ投光機1と撮像機3に対して相対的に偏向させることによりレーザ光の照射角度を基準角度θsから変化させる照射角度調整機構19と、レーザ光を基準角度θsから照射したときの粒状斑点模様である基準粒状斑点模様11aを基準にして、レーザ光の照射角度を基準角度θsから変化させたときの粒状斑点模様である変化粒状斑点模様11bの変化を測定することにより被測定物9の表面粗さを求める画像処理装置とから構成してある。
【0052】
レーザ投光機1は、図5に示すように、測定開始状態において、被測定物9の表面の法線方向から基準角度θs傾けて、被測定物9の照射点10にレーザ光を照射することができるように固定して設けてあると共に、CCDカメラ3は、被測定物9の表面の法線方向に固定して設けてある。
【0053】
図5に示す実施例において、照射角度調整機構19は、照射点10を中心にレーザ投光機1と撮像機3を結ぶ方向に固定器具16を微小角度δθずつ回動することができるようにステッピングモータ15を設けてあり、固定器具16に固定された被測定物9を偏向させることにより、レーザ光の照射角度を基準角度θsから変化させるように構成してある。
【0054】
また、図示の実施例のように、被測定物9を偏向させてレーザ光の照射角度を変化させる場合に限らず、被測定物9を固定しておき、撮像機3とレーザ投光機1を結ぶ方向に、レーザ投光機1及び撮像機3を一体的に偏向させてレーザ光の照射角度を変化させることも可能である。
また、照射角度の異なる複数個のレーザ投光機1を設けておき、順次切り替えてレーザ光を照射することにより、レーザ光の照射角度を変化させるように設けることもできる。
なお、その他の構成は、図1に記載の実施例と同様である。
【0055】
次に、第三の実施例について説明する。
図1又は図5に記載の構成において、画像処理用コンピュータ8は、変化粒状斑点模様11bと基準粒状斑点模様11aの一致度を算出し、前記数1の理論式に基づいて前記一致度Yの変化を移動距離Xの関数として表し、該関数の係数から被測定物9の表面粗さを求めるように構成してある。
一致度Yは、移動距離Xの2次関数で表され、横軸に粒状斑点模様の移動距離X(μm)、縦軸に変化粒状斑点模様11bと基準粒状斑点模様11aの一致度Yをとると、図10乃至図13に示すように表される。
【0056】
図10乃至図13に示すように、移動距離Xの一次の項の係数の絶対値は、被測定物9の表面の凹凸の平均高さhが高くなるにしたがって大きくなるという関係がある。この関係を利用して、画像処理用コンピュータ8は、移動距離Xの一次の項の係数から直接的に被測定物9の表面粗さを求めるように構成してある。
【0057】
また、図1又は図4に記載の実施例において、位相限定相関処理装置7を設けないで、濃淡データを含む基準粒状斑点模様11aと変化粒状斑点模様11bの相関をとることにより一致度を求めることも可能であると共に、前記一致度に限らず、画像処理用コンピュータ8により基準粒状斑点模様11aと変化粒状斑点模様11bの一致度や歪量等の変化量を算出して、被測定物9の表面粗さを求めるように構成することも可能である。
すなわち、画像処理装置4は、画像データを位相限定相関処理することなく、濃淡データを含む基準粒状斑点模様11aの任意の画素毎の濃淡を認識し、CCDカメラ3から送られてくる変化粒状斑点模様11bと前記認識した濃淡を位置的に照合し、粒状斑点模様の歪により変化した量をCCD素子17の画素単位に演算することにより、基準粒状斑点模様11aと変化粒状斑点模様11bの歪量等の変化量を算出して、被測定物9の表面粗さを求めるようにすることも可能である。
【0058】
なお、被測定物の表面粗さの測定には、被測定物9の表面がレーザ光を透過する透明な物質で覆われている場合も含まれる。
また、被測定物9の表面形状は、図示の実施例のように平面状のものに限らず、曲面状のものでも測定することができる。さらに、照射するレーザ光の径を絞ることにより、被計測物9の表面形状が複雑な場合にも、各部位の独自の領域での測定も可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上の通り、本発明に係るレーザ反射光による表面粗さ測定方法によれば、レーザ投光機を被測定物の表面の法線方向から基準角度傾けてレーザ光を前記被測定物の表面に照射し、次に、レーザ光の前記被測定物への照射点を中心に前記レーザ投光機を傾き方向に偏向させることによりレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させながらレーザ光を照射すると共に、前記被測定物の表面に対向する向きに固定した撮像機により前記レーザ光の反射光である粒状斑点模様を撮像し、レーザ光を前記基準角度から照射したときの粒状斑点模様である基準粒状斑点模様を基準にして、レーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させたときの粒状斑点模様である変化粒状斑点模様の変化を測定することにより前記被測定物の表面粗さを求める構成を有することにより、粒状斑点模様の変化により被測定物の表面粗さを求めるから、被測定物の材質・形状等の測定面の影響を受けることなく非接触式により被測定物の表面粗さを測定することができ、被測定物の表面に傷つけることがなく、測定者の経験によらず一定の精度で表面粗さの測定をすることができる効果がある。
【0060】
また、本発明は、レーザ投光機を被測定物の表面の法線方向から基準角度傾けてレーザ光を前記被測定物の表面に照射すると共に、前記被測定物の表面に対向する向きに設けた撮像機により前記レーザ光の反射光である粒状斑点模様を撮像し、次に、レーザ光の前記被測定物への照射点を中心に前記レーザ投光機と前記撮像機を結ぶ方向に前記被測定物を前記レーザ投光機と前記撮像機に対して相対的に偏向させることによりレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させながらレーザ光を照射し、レーザ光を前記基準角度から照射したときの粒状斑点模様である基準粒状斑点模様を基準にして、レーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させたときの粒状斑点模様である変化粒状斑点模様の変化を測定することにより前記被測定物の表面粗さを求める構成を有することにより、被測定物をレーザ投光機と撮像機に対して相対的に偏向させることによりレーザ光の被測定物への照射角度を変化させることができると共に、前記被測定物を偏向させることによってもレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させることができ、容易にレーザ光の照射角度を変化させることができる効果がある。
【0061】
また、本発明は、前記被測定物の表面に対向する撮像機の向きが前記被測定物の表面の略法線方向である請求項1又は2に記載の構成を有することにより、被測定物の表面の凹凸による死角の影響を受けることなく前記粒状斑点模様を撮像することができるから、表面粗さを精度良く測定することができる効果がある。
【0062】
また、本発明は、レーザ光の各照射角度において前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の変化量を算出し、該変化量から変化率(変化量/照射角度の変化量)を算出することにより前記被測定物の表面粗さを求める請求項1乃至3のいずれかに記載の構成を有することにより、被測定物の表面粗さを前記変化率によって数値的に表すことができるから、客観的に被測定物の表面粗さを比較することができる効果がある。
【0063】
また、本発明は、前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の変化量が、前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の一致度の変化量である請求項4に記載の構成を有することにより、基準粒状斑点模様と変化粒状斑点模様の一致度によっても粒状斑点模様の変化を測定することができ、一致度の変化量から被測定物の表面粗さを求めることができる効果がある。
【0064】
また、本発明は、前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の一致度の変化を前記変化粒状斑点模様の移動距離の関数で表し、該関数の係数から前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項5に記載の構成を有することにより、前記関数の係数からレーザ光照射部分の2乗平均表面粗さを求めることができ、被測定物の表面粗さを直接的に求めることができる効果がある。
【0065】
また、本発明は、前記関数の一次の項の係数から前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項6に記載の構成を有することにより、表面粗さが増す毎に前記関数の一次の項の係数の絶対値が大きくなるという関係があるから、前記関数の一次の項の係数によって測定物の表面粗さを直接的に求めることができる効果がある。
【0066】
また、本発明は、表面粗さが既知である複数の標準片の標準変化率を予め測定しておき、測定した被測定物の前記変化率を前記標準変化率と比較照合することにより前記被測定物の表面粗さを求める請求項4又は5に記載の構成を有することにより、被測定物の変化率に最も近い標準片の標準変化率を選び出すことにより、被測定物の表面粗さを標準片の表面粗さにより表すことができると共に、表面粗さが増す毎に変化率が大きくなるという関係から各標準片の表面粗さの中間値も表すことができる効果がある。
【0067】
また、本発明は、撮像した前記粒状斑点模様を相関法により画像処理し、前記基準粒状斑点模様に対する前記変化粒状斑点模様の変化を測定する請求項1乃至8のいずれかに記載の構成を有することにより、撮像した前記粒状斑点模様を相関法により画像処理することにより、容易に変化粒状斑点模様の変化を測定することができる効果がある。
【0068】
また、本発明は、前記相関法が位相限定相関法であり、前記粒状斑点模様の輪郭画像により前記基準粒状斑点模様に対する前記変化粒状斑点模様の変化を測定する請求項9に記載の構成を有することにより、位相限定相関法により画像処理し、前記粒状斑点模様のフーリエ変換の位相成分に対応する輪郭画像のみを比較するから、レーザ光の照度や被測定物の反射率等の違いによる粒状斑点模様の明暗レベルの変動によって測定誤差を生じないと共に、粒状斑点模様のデータ量が少なくなるので演算速度が早くなり、表面粗さの測定時間を短くすることができる効果がある。
【0069】
また、本発明に係るレーザ反射光による表面粗さ測定装置によれば、被測定物の表面に法線方向から基準角度傾けてレーザ光を照射するように設けたレーザ投光機と、レーザ光の前記被測定物への照射点を中心に前記レーザ投光機を傾き方向に偏向させることによりレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させる照射角度調整機構と、前記レーザ光の反射光である粒状斑点模様を撮像するように前記被測定物の表面に対向する向きに固定して設けた撮像機と、レーザ光を前記基準角度から照射したときの粒状斑点模様である基準粒状斑点模様を基準にして、レーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させたときの粒状斑点模様である変化粒状斑点模様の変化を測定することにより前記被測定物の表面粗さを求める画像処理装置とからなる構成を有することにより、粒状斑点模様の変化により被測定物の表面粗さを求めるから、被測定物の材質・形状等の測定面の影響を受けることなく非接触式により被測定物の表面粗さを測定することができ、被測定物の表面に傷つけることがなく、測定者の経験によらず一定の精度で表面粗さの測定をすることができる効果がある。
【0070】
また、本発明は、被測定物の表面に法線方向から基準角度傾けてレーザ光を照射するように設けたレーザ投光機と、前記レーザ光の反射光である粒状斑点模様を撮像するように前記被測定物の表面に対向する向きに設けた撮像機と、レーザ光の前記被測定物への照射点を中心に前記レーザ投光機と前記撮像機を結ぶ方向に前記被測定物を前記レーザ投光機と前記撮像機に対して相対的に偏向させることによりレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させる照射角度調整機構と、レーザ光を前記基準角度から照射したときの粒状斑点模様である基準粒状斑点模様を基準にして、レーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させたときの粒状斑点模様である変化粒状斑点模様の変化を測定することにより前記被測定物の表面粗さを求める画像処理装置とからなる構成を有することにより、被測定物をレーザ投光機と撮像機に対して相対的に偏向させることによりレーザ光の被測定物への照射角度を変化させることができると共に、前記被測定物を偏向させることによってもレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させることができるから、照射角度調整機構の構造を簡素化することができる効果がある。
【0071】
また、本発明は、前記画像処理装置が、レーザ光の各照射角度において前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の変化量を算出し、該変化量から変化率(変化量/照射角度の変化量)を算出することにより前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項11又は12に記載の構成を有することにより、被測定物の表面粗さを前記変化率によって数値的に表すことができるから、客観的に被測定物の表面粗さを比較することができる効果がある。
【0072】
また、本発明は、前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の変化量が、前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の一致度の変化量である請求項13に記載の構成を有することにより、基準粒状斑点模様と変化粒状斑点模様の一致度によっても粒状斑点模様の変化を測定することができ、被測定物の表面粗さを求めることができる効果がある。
【0073】
また、本発明は、前記画像処理装置が、前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の一致度の変化を前記変化粒状斑点模様の移動距離の関数で表し、該関数の係数から前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項14に記載の構成を有することにより、前記関数の係数からレーザ光照射部分の2乗平均表面粗さを求めることができ、被測定物の表面粗さを直接的に求めることができる効果がある。
【0074】
また、本発明は、前記画像処理装置が、前記関数の一次の項の係数から前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項15に記載の構成を有することにより、表面粗さが増す毎に前記関数の一次の項の係数の絶対値が大きくなるという関係があるから、前記関数の一次の項の係数によって測定物の表面粗さを直接的に求めることができる効果がある。
【0075】
また、本発明は、前記画像処理装置が、予め測定した表面粗さが既知である複数の標準片の標準変化率を記憶する記憶装置を有し、前記被測定物の前記変化率を前記標準変化率と比較照合して、前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項13又は14に記載の構成を有することにより、被測定物の変化率に最も近い標準片の標準変化率を選び出すことにより、被測定物の表面粗さを標準片の表面粗さにより表すことができると共に、表面粗さが増す毎に変化率が大きくなるという関係から各標準片の表面粗さの中間値も表すことができる効果がある。
【0076】
また、本発明は、前記画像処理装置は、撮像した前記粒状斑点模様を相関法により画像処理する相関処理機能を有し、この相関処理機能により前記基準粒状斑点模様に対する前記変化粒状斑点模様の変化を測定するようにした請求項11乃至17のいずれかに記載の構成を有することにより、撮像した前記粒状斑点模様を相関法により画像処理することにより、容易に変化粒状斑点模様の変化を測定することができる効果がある。
【0077】
また、本発明は、前記相関法が位相限定相関法であり、前記粒状斑点模様の輪郭画像により前記基準粒状斑点模様に対する前記変化粒状斑点模様の変化を測定するようにした請求項18に記載の構成を有することにより、位相限定相関法により画像処理し、前記粒状斑点模様のフーリエ変換の位相成分に対応する輪郭画像のみを比較するから、レーザ光の照度や被測定物の反射率等の違いによる粒状斑点模様の明暗レベルの変動によって測定誤差を生じないと共に、粒状斑点模様のデータ量が少なくなるので演算速度が早くなり、表面粗さの測定時間を短くすることができる効果がある。
【0078】
また、本発明は、前記撮像機が、CCD素子と、該CCD素子の前方に設けた外来光を遮断する暗視筒とからなる請求項11乃至19のいずれかに記載の構成を有することにより、CCD素子によりレーザ光の反射光である粒状斑点模様を直接撮像することができ、暗視筒により周囲が明るい場所でも粒状斑点模様を撮像することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ反射光による表面粗さ測定装置の第一実施例を示す構成図
【図2】第一実施例の要部を示す概略正面図
【図3】第一実施例の詳細を示すA部拡大図
【図4】本測定装置の原理を示す概略正面図
【図5】第二実施例を示す構成図
【図6】(a)粒状斑点模様の撮像図
(b)粒状斑点模様の相関関数を示す斜視図
【図7】第一実施例の表面粗さの測定結果を示す図
【図8】第一実施例の表面粗さの測定結果を示す図
【図9】第一実施例の表面粗さの測定結果を示す図
【図10】第二実施例の表面粗さの測定結果を示す図
【図11】第二実施例の表面粗さの測定結果を示す図
【図12】第二実施例の表面粗さの測定結果を示す図
【図13】第二実施例の表面粗さの測定結果を示す図
【符号の説明】
1 レーザ投光機
2 照射角度調整機構
3 CCDカメラ
4 画像処理装置
5 表示出力装置
6 印字出力装置
7 位相限定相関処理装置
8 画像処理用コンピュータ
9 被測定物
10 照射点
11a 基準粒状斑点模様
11b 変化粒状斑点模様
12 回転軸
13 保持部材
14 支持部材
15 ステッピングモータ
16 固定器具
17 CCD素子
18 暗視筒
19 照射角度調整機構

Claims (20)

  1. レーザ投光機を被測定物の表面の法線方向から基準角度傾けてレーザ光を前記被測定物の表面に照射し、次に、レーザ光の前記被測定物への照射点を中心に前記レーザ投光機を傾き方向に偏向させることによりレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させながらレーザ光を照射すると共に、前記被測定物の表面に対向する向きに固定した撮像機により前記レーザ光の反射光である粒状斑点模様を撮像し、レーザ光を前記基準角度から照射したときの粒状斑点模様である基準粒状斑点模様を基準にして、レーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させたときの粒状斑点模様である変化粒状斑点模様の変化を測定することにより前記被測定物の表面粗さを求めるレーザ反射光による表面粗さ測定方法。
  2. レーザ投光機を被測定物の表面の法線方向から基準角度傾けてレーザ光を前記被測定物の表面に照射すると共に、前記被測定物の表面に対向する向きに設けた撮像機により前記レーザ光の反射光である粒状斑点模様を撮像し、次に、レーザ光の前記被測定物への照射点を中心に前記レーザ投光機と前記撮像機を結ぶ方向に前記被測定物を前記レーザ投光機と前記撮像機に対して相対的に偏向させることによりレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させながらレーザ光を照射し、レーザ光を前記基準角度から照射したときの粒状斑点模様である基準粒状斑点模様を基準にして、レーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させたときの粒状斑点模様である変化粒状斑点模様の変化を測定することにより前記被測定物の表面粗さを求めるレーザ反射光による表面粗さ測定方法。
  3. 前記被測定物の表面に対向する撮像機の向きが前記被測定物の表面の略法線方向である請求項1又は2に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法。
  4. レーザ光の各照射角度において前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の変化量を算出し、該変化量から変化率(変化量/照射角度の変化量)を算出することにより前記被測定物の表面粗さを求める請求項1乃至3のいずれかに記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法。
  5. 前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の変化量が、前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の一致度の変化量である請求項4に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法。
  6. 前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の一致度の変化を前記変化粒状斑点模様の移動距離の関数で表し、該関数の係数から前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項5に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法。
  7. 前記関数の一次の項の係数から前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項6に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法。
  8. 表面粗さが既知である複数の標準片の標準変化率を予め測定しておき、測定した被測定物の前記変化率を前記標準変化率と比較照合することにより前記被測定物の表面粗さを求める請求項4又は5に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法。
  9. 撮像した前記粒状斑点模様を相関法により画像処理し、前記基準粒状斑点模様に対する前記変化粒状斑点模様の変化を測定する請求項1乃至8のいずれかに記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法。
  10. 前記相関法が位相限定相関法であり、前記粒状斑点模様の輪郭画像により前記基準粒状斑点模様に対する前記変化粒状斑点模様の変化を測定する請求項9に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定方法。
  11. 被測定物の表面に法線方向から基準角度傾けてレーザ光を照射するように設けたレーザ投光機と、レーザ光の前記被測定物への照射点を中心に前記レーザ投光機を傾き方向に偏向させることによりレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させる照射角度調整機構と、前記レーザ光の反射光である粒状斑点模様を撮像するように前記被測定物の表面に対向する向きに固定して設けた撮像機と、レーザ光を前記基準角度から照射したときの粒状斑点模様である基準粒状斑点模様を基準にして、レーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させたときの粒状斑点模様である変化粒状斑点模様の変化を測定することにより前記被測定物の表面粗さを求める画像処理装置とからなるレーザ反射光による表面粗さ測定装置。
  12. 被測定物の表面に法線方向から基準角度傾けてレーザ光を照射するように設けたレーザ投光機と、前記レーザ光の反射光である粒状斑点模様を撮像するように前記被測定物の表面に対向する向きに設けた撮像機と、レーザ光の前記被測定物への照射点を中心に前記レーザ投光機と前記撮像機を結ぶ方向に前記被測定物を前記レーザ投光機と前記撮像機に対して相対的に偏向させることによりレーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させる照射角度調整機構と、レーザ光を前記基準角度から照射したときの粒状斑点模様である基準粒状斑点模様を基準にして、レーザ光の照射角度を前記基準角度から変化させたときの粒状斑点模様である変化粒状斑点模様の変化を測定することにより前記被測定物の表面粗さを求める画像処理装置とからなるレーザ反射光による表面粗さ測定装置。
  13. 前記画像処理装置は、レーザ光の各照射角度において前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の変化量を算出し、該変化量から変化率(変化量/照射角度の変化量)を算出することにより前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項11又は12に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置。
  14. 前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の変化量が、前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の一致度の変化量である請求項13に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置。
  15. 前記画像処理装置は、前記基準粒状斑点模様と前記変化粒状斑点模様の一致度の変化を前記変化粒状斑点模様の移動距離の関数で表し、該関数の係数から前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項14に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置。
  16. 前記画像処理装置は、前記関数の一次の項の係数から前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項15に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置。
  17. 前記画像処理装置は、予め測定した表面粗さが既知である複数の標準片の標準変化率を記憶する記憶装置を有し、前記被測定物の前記変化率を前記標準変化率と比較照合して、前記被測定物の表面粗さを求めるようにした請求項13又は14に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置。
  18. 前記画像処理装置は、撮像した前記粒状斑点模様を相関法により画像処理する相関処理機能を有し、この相関処理機能により前記基準粒状斑点模様に対する前記変化粒状斑点模様の変化を測定するようにした請求項11乃至17のいずれかに記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置。
  19. 前記相関法が位相限定相関法であり、前記粒状斑点模様の輪郭画像により前記基準粒状斑点模様に対する前記変化粒状斑点模様の変化を測定するようにした請求項18に記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置。
  20. 前記撮像機が、CCD素子と、該CCD素子の前方に設けた外来光を遮断する暗視筒とからなる請求項11乃至19のいずれかに記載のレーザ反射光による表面粗さ測定装置。
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