JP2005274345A - 可動物体又は静止物体の形状測定装置及び測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 パルス光を発光するパルス光源と、このパルス光源からのパルス光を分割する光分割手段と、この光分割手段で分割された一方のパルス光を略一定周期で動く可動被測定物に照射して、その反射光を物体光とし、他方のパルス光を参照光として、この物体光と参照光とを干渉させて干渉縞を取得する干渉縞取得手段と、この干渉縞のパワースペクトルがピークとなる波数の符号を検出するための符号検出手段とを有することである。
【選択図】図3
Description
また、ポリゴンミラーの回転数は、画像機器に要求される書き込み速度に応じて決められるが、近年のポリゴンミラーでは高速書き込みのため高速回転が要求され、この高速回転に伴う熱や遠心力の影響等によりミラー面が変形を生じることがある。このように変形したミラー面により反射されたビームは所定の位置に結像しなくなるため、高速回転中のポリゴンミラーの面形状を正確に測定し評価したいという要求がある。
しかしながら、この測定器ではビームを走査するためのメカ駆動部が必要であり、測定時間がかかる上、駆動誤差が測定誤差となる。そして、ミラーの折返しによりメカ駆動部の誤差を補正しているが、補正のために構成要素が多くなるため、それらの設置誤差、位置ずれ誤差等、誤差要因が増えることになる。さらに、面内の空間分解能は走査するビーム径に依存するため、一般に高い空間分解能は望めない。また、空間分解能を上げるためにビーム径を絞ると測定時間が非常に長くなる。
したがって、上記特許公報に記載された測定装置では周期の差を検出するため、被測定物の変位の非周期成分が測定誤差となり、正確な測定が困難になる。
しかしながら、この方法においても、被測定物の運動に非周期成分があると、被測定物への変位と光源の発光とに同期がとれなくなり、静止画像データを取得することが困難になって測定できなくなる。
〔解決手段1〕(請求項1に対応)
上記課題を解決するために講じた解決手段1は、パルス光を発光するパルス光源と、このパルス光源からのパルス光を分割する光分割手段と、この光分割手段で分割された一方のパルス光を略一定周期で動く可動被測定物に照射して、その反射光を物体光とし、他方のパルス光を参照光として、この物体光と参照光とを干渉させて干渉縞を取得する干渉縞取得手段と、この干渉縞のパワースペクトルがピークとなる波数の符号を検出するための符号検出手段とを有することである。
なお、上記「パルス光源」は、パルス光を発光する光源のみに限定するものでなく、連続発光する光源からの光を何らかの手段(例えば、シャッタ等)により、パルス光にする光源手段を含むものとして用いている。また、上記「干渉縞のパワースペクトル」は、これに限定するものではなく「干渉縞の振幅スペクトル」を含むものとして用いている。これらのことは、この明細書のみでなく、特許請求の範囲についても同じである。
フーリエ変換法により形状を測定するとき、空間変調した干渉縞のピーク波数を検出して用いるが、干渉縞をみるだけでピーク波数の符号は決められない場合がある。静止状態における被測定物の形状を別の形状測定装置で予め測定しておき、本装置により静止状態における被測定物形状を前もって測定して両結果を比較することによって、ピーク波数の符号と形状測定値の符号との整合を確認しておいてもよいが、静止状態での被測定物形状を前もって知っておく必要があるため、手間がかかる。
この解決手段1によれば、干渉縞のピーク波数の符号検出手段を構成として付加し、符号を明確化したピーク波数を用いて形状を求めるので、手間をかけずに形状測定値の符号についても正確な測定をすることが可能である。
実施態様1は、上記解決手段1の動的形状測定装置において、可動被測定物の動きと、パルス光源の発光タイミングと、符号検出手段の検出タイミングを調整するタイミング調整手段を有することである。
〔作 用〕
この実施態様1の作用は、前記解決手段1の作用と共通するものである。
実施態様2は、上記解決手段1又は実施態様1の動的形状測定装置において、符号検出手段は、可動被測定物に光を照射する符号検出用光源と、該可動被測定物からの反射光の位置を検出する位置検出手段を有することである。
〔作 用〕
この実施態様2では、符号検出用光源により、干渉測定光学系の光軸以外の方向から被測定物に光を照射し、該被測定物からの反射光を位置検出手段にて受光する。該干渉測定光学系における参照光の光軸と該反射光の光軸が略一致したときの位置検出手段の出力を把握しておけば、形状測定時の位置検出手段の出力をモニターすることにより、参照光と被測定物からの反射光との相対的な傾きを検出することができる。
実施態様3は、上記解決手段1又は実施態様1の動的形状測定装置において、符号検出手段は、物体光と参照光を結像させる結像手段と、該結像手段により結像された該物体光による物体光像と該参照光による参照光像の位置を検出する位置検出手段を有することである。
〔作 用〕
被測定物からの反射光を分岐して所定位置に結像させ、該被測定物からの反射光の光軸と略垂直な平面内での位置を検出することにより、参照光と該被測定物からの反射光との相対的な傾きを検知することができる。
実施態様4は、上記実施態様3の動的形状測定装置において、物体光像の形状と参照光像の形状が異なる光学系を有することである。
〔作 用〕
前記実施態様3によれば、被測定物からの反射光を部分的に取り出して像を作り、その像の位置を検出することによって、干渉縞のピーク波数の符号を求めている。しかしながら、被測定物からの反射光を部分的に取り出すための光学系の配置によっては、該反射光による像と参照光による像の2つの像が現れる。この参照光による像の位置を所定位置に決めておいて、該参照光の像に対する該反射光の像の相対的位置関係を求めればよいが、該参照光による像の位置は時間がたつと移動する可能性がある。その場合、2つの像のうちどちらが被測定物からの反射光によるものかが判らなくなるため、上記ピーク波数の符号が把握できなくなる。
この実施態様4では、参照面と反射面の大きさ又は形態を異なるものとすることにより、反射像の大きさ、形態、又は明るさに違いを生じさせ、両像の識別を可能にしている。
実施態様5は、上記実施態様4の動的形状測定装置において、物体光像の形状と参照光像の形状を識別する像識別手段を有することである。
〔作 用〕
前記実施態様3において、参照面と被測定物の反射面との間で形態や大きさが似通っていると、反射像の大きさや形態が似通ってくるため、像の相違を検出し難くなる。
この実施態様5では、2つの像の大きさ、形状、又は明るさを検出することにより、どちらが被測定物からの反射光による像かを識別するための像識別手段を構成に加えることによって、2つの像の相対的位置関係を把握可能にしている。
実施態様6は、上記解決手段1、又は実施態様1〜実施態様5のいずれかの動的形状測定装置において、光源は可干渉距離の短い光源であり、干渉縞の振幅スペクトルから可動被測定物の略照射光光軸方向における位置を検出するための位置検出手段を有することである。
〔作 用〕
可動物体の中には、可動部が並列に並べられ、それぞれが運動するものがある。例えば、図2に示されているポリゴンミラーアレイでは、2a,2bがそれぞれポリゴンミラーであって、共通の軸心2cを回転軸にしてそれぞれ回転する。このような可動物体の場合、回転中の各ポリゴンミラー面の形状を測定することも必要であるが、加えて各ポリゴンミラー面の相対的な位置関係を測定したいという要求がある。しかし、これまでに述べたような干渉計測の原理では不連続領域を挟んだ形状測定値の関連性がなくなるため、各ポリゴンミラー2a,2bの相対的な位置関係が分からなくなる。
この実施態様6では、光源に低コヒーレンス光源を用い、参照光路長と物体光路長の相違により干渉縞のコントラストが変わるという低コヒーレンス干渉の原理を用いて、各ポリゴンミラー2a,2bのミラー面上で発生した干渉縞の振幅スペクトルの差を検出することにより、不連続領域を挟んだ形状測定値に関連性を持たせている。これにより、不連続領域を挟んだ面であっても相互の位置関係を把握した上で、各面の形状を測定することができる。
上記課題を解決するために講じた解決手段2は、光源と、この光源からの光を分割する光分割手段と、この光分割手段で分割された一方の光を可動被測定物に照射してその反射光を物体光とし、他方の光を参照光として、該物体光と参照光を干渉させることにより発生する干渉縞を、該可動被測定物の動作速度に対して十分短い時間幅で受光するための干渉縞受光手段と、この干渉縞のパワースペクトルがピークとなる波数の符号を検出する符号検出手段とを有することである。
〔作 用〕
前記解決手段1の動的形状測定装置では、被測定物の動作速度に対して十分短い時間幅のパルス光を被測定物に照射することにより、被測定物の動きの影響を受けずに干渉縞を発生させている。これに対して、光源に連続発光(CW)光源を用いて、干渉縞を受光する手段の干渉縞露光の時間幅を被測定物の動作に対して十分短くすることによっても、被測定物にパルス光を照射する場合と同様に、被測定物の動きの影響を受けずに干渉縞を発生させることができる。この解決手段2においても、前記解決手段1と同様の効果を得ることができる。
上記課題を解決するために講じた解決手段3は、光源と、この光源からの光を分割する光分割手段と、この光分割手段で分割された一方の光を被測定物に照射してその反射光を物体光とし、他方の光を参照光として、この物体光と参照光とを干渉させて干渉縞を取得する干渉縞取得手段と、この干渉縞のパワースペクトルがピークとなる波数の符号を検出する符号検出手段とを有することである。
〔作 用〕
この解決手段3の作用は、前記解決手段1の作用と共通するものである。
実施態様7は、上記解決手段3の形状測定装置において、符号検出手段は、被測定物に光を照射する符号検出用光源と、該被測定物からの反射光の位置を検出する位置検出手段を有することである。
〔作 用〕
この実施態様7の作用は、前記実施態様2の作用と共通するものである。
実施態様8は、上記解決手段3の形状測定装置において、符号検出手段は、物体光と参照光を結像させる結像手段と、該結像手段により結像された該物体光による物体光像と該参照光による参照光像の位置を検出する位置検出手段を有することである。
〔作 用〕
この実施態様8の作用は、前記実施態様3の作用と共通するものである。
実施態様9は、上記実施態様8の形状測定装置において、物体光像の形状と参照光像の形状が異なる光学系を有することである。
〔作 用〕
この実施態様9の作用は、前記実施態様4の作用と共通するものである。
実施態様10は、上記実施態様9の形状測定装置において、物体光像の形状と参照光像の形状を識別する像識別手段を有することである。
〔作 用〕
この実施態様10の作用は、前記実施態様5の作用と共通するものである。
実施態様11は、上記解決手段3、又は実施態様7〜実施態様10のいずれかの形状測定装置において、光源は可干渉距離の短い光源であり、干渉縞の振幅スペクトルから被測定物の略照射光光軸方向における位置を検出するための位置検出手段を有することである。
〔作 用〕
この実施態様11の作用は、前記実施態様6の作用と共通するものである。
上記課題を解決するために講じた解決手段4は、光源から発光される可干渉距離の短い光を分割し、この分割された一方の光を可動被測定物に照射してその反射光を物体光とし、他方の光を参照光として、この物体光と参照光とを干渉させて干渉縞を取得し、この干渉縞のパワースペクトルがピークとなる波数の符号を検出し、該干渉縞の振幅スペクトルから上記可動被測定物の略照射光光軸方向における位置を検出する動的形状測定方法であって、上記取得した干渉縞の画像において複数の領域に分割し、分割した各領域ごとに求めた干渉縞のピーク波数を用いて上記可動被測定物の形状又は位置を測定することである。
前記実施態様6の動的形状測定装置により、図2に示されているポリゴンミラーアレイのように独立した複数の領域で干渉縞が発生する場合において、各ポリゴンミラー2a,2bで偏心特性や形状特性がほぼ同じであれば、干渉画像における各ポリゴンミラー2a,2bが観察される領域で、ほぼ同じピーク波数の干渉縞が観察される。しかし、偏心特性や形状特性が異なれば、領域ごとにピーク波数の異なる干渉画像が得られる。ピーク波数を用いて形状を演算するとき、ピーク波数近傍での干渉縞の歪みが検出されるため、実際の干渉縞のピーク波数に近い干渉縞のピーク波数を計算で求めた方が、測定精度が高い。
この解決手段4では、上述のように干渉画像における領域ごとで干渉縞のピーク波数が異なる場合、干渉画像における複数の領域を分割し、分割した各領域ごとで干渉縞のピーク波数を求めて被測定物の動作中における形状又は位置を求める。これにより、測定精度を向上させることができる。
(1) 請求項1、請求項2及び請求項9に係る発明
干渉縞のピーク波数の符号検出手段を構成として付加し、符号を明確化したピーク波数を用いて形状を求めることにより、手間をかけずに形状測定値の符号についても正確な測定をすることができる。
(2) 請求項3及び請求項10に係る発明
形状測定時に位置検出手段の出力をモニターすることにより、参照光と被測定物からの反射光との相対的な傾きを検知できるので、干渉縞ピーク波数の符号が明確になり、形状測定値の符号を明確化することができる。
参照光と被測定物からの反射光との相対的な傾きを検知することにより、干渉縞ピーク波数の符号が明確になり、形状測定値の符号を明確化することができる。
(4) 請求項5及び請求項12に係る発明
参照面と反射面の大きさ、又は形態を異なるものとすることにより、反射像の大きさ、形態、又は明るさに違いを生じさせ、両像の識別を可能にすることより、干渉縞ピーク波数の符号が明確になり、形状測定値の符号を明確化することができる。
2つの像の大きさ、形状、又は明るさを検知して、どちらが被測定物からの反射光による像かを識別するための像識別手段を構成に加えることにより、2つの像の相対的位置関係を把握可能となるので、干渉縞ピーク波数の符号が明確になり、形状測定値の符号を明確化することができる。
(6) 請求項7及び請求項14に係る発明
光源に低コヒーレンス光源を用い、参照光路長と物体光路長の相違により干渉縞のコントラストが変わるという低コヒーレンス干渉の原理を用いて、それぞれのポリゴンミラー2a,2bの各ミラー面上で発生した干渉縞の振幅スペクトルの差を検出して、不連続領域を挟んだ形状測定値に関連性をもたせることにより、不連続領域を挟んだ面であっても相互の位置関係を把握した上で、各面の形状を測定し得るばかりでなく、測定の機能性を高めることができる。
光源に連続発光(CW)光源を用い、干渉縞を受光する手段の干渉縞露光の時間幅を被測定物の動作に対して十分短くすることによっても、請求項1に係る発明のような被測定物にパルス光を照射する場合と同様に、被測定物の動きの影響を受けずに干渉縞を発生させることができる。これにより、請求項1に係る発明と同様の効果を生じる。
(8) 請求項15に係る発明
干渉画像における領域ごとで干渉縞のピーク波数が異なる場合、干渉画像における複数の領域を分割し、分割した各領域ごとで干渉縞のピーク波数を求めて被測定物の動作中における形状、又は位置を求めることにより、測定精度を向上することができる。
図3において、3は所定のパルス幅のパルス光を発光する光源の半導体レーザであり、4は半導体レーザからの光の強度を調整するためのNDフィルタであり、5はビームエキスパンダである。この半導体レーザ3の光は、図示しないビーム整形レンズとコリメートレンズにより平行化されている。ビームエキスパンダ5により拡大された光の一部はビームスプリッター6を透過し、他の一部は該ビームスプリッター6で反射される。このビームスプリッター6を透過した光は、被測定物であるポリゴンミラー1に照射され、このポリゴンミラー1にて反射された光は往きの光路を逆行して、該ビームスプリッター6にて反射され、レンズ7を介してCCDカメラ8に到達する。一方、上記ビームスプリッター6にて反射された光はミラー9を照射し、このミラー9にて反射された光は往きの光路を逆行して、該ビームスプリッター6を透過して、レンズ7を介して上記CCDカメラ8に到達する。
図6において、ポリゴンミラー1における回転に伴う面外変位の様子を示しているが、ミラー面の中心からの距離xに応じてポリゴンミラー中心からの距離rが変化するため、ミラー面では場所によって変位速度Vが変わり、(1)式のように表される。
fはポリゴンミラーの回転周波数であり、他の記号は図6に示す通りである。光源のパルス発光時間中におけるポリゴンミラー面の変位量が光源波長の半分より小さければ、ポリゴンミラー面の全面で十分コントラストの高い干渉縞を得ることができる。
上記(2)式において、形状測定に不要な項a(x,y)とb(x,y)を除去し、ポリゴンミラー面反射光の位相φ(x,y)を抽出して、それを形状に変換することにより、表面形状が求められる。空間変調法では、参照光と物体反射光との間に傾きを与えた状態で両者を干渉させることにより、(3)式に示されるような空間キャリヤ周波数fX0とfY0をもつ干渉縞を得る。
また、本実施例ではポリゴンミラーを被測定物の例として示したが、DMDや共振ミラー等の鏡面可動物にも適用可能である。
図7は形状測定装置の構成を示し、図8はポリゴンミラーと参照ミラーそれぞれの反射像の違いを示す図である。
21はポリゴンミラー1からの反射光と参照ミラー9からの反射光の合成光の一部を反射するビームスプリッタであり、22はレンズ7による該合成光のほぼ結像位置に設置されたCCDカメラである。このCCDカメラ22により撮像された画像は、フレームグラバ10を介してパソコン11に取り込まれる。該CCDカメラ22では参照光とポリゴンミラー反射光の各スポット像が観察され、該参照光の光軸とポリゴンミラー反射光の光軸がほぼ一致していると、両スポット像はほぼ重なって観察され、両光軸が傾いていると図8に示すようにポリゴンミラー1によるスポット像23と参照光によるスポット像24は分離して観察される。
ポリゴンミラー1からの反射像と参照ミラー9からの反射像を、CCDカメラ22で撮像すると、例えば図9に示すような画像が得られる。この図9において、25がポリゴンミラー1による反射像であり、24が参照ミラー9による反射像である。ポリゴンミラー1による反射像25は矩形であり、参照ミラー9による反射像24は円形であるため、両反射像の形態の相違は画像処理にて容易に検知することができる。参照光の光軸は、参照ミラー像の位置を検出することで把握できるため、ポリゴンミラー反射光と参照光の相対的な傾きがわかる。それにより、干渉縞のピーク波数の符号を把握することができるため、動的形状測定においてCCDカメラ22からの出力をもとに干渉縞ピーク波数の符号を求めることにより、形状測定値の符号が明確化される。
前記実施例1(図3参照)又は実施例2(図7参照)において、光源3にコヒーレンス長が短いものを用い、被測定物には図2に示すようなポリゴンミラーアレイ2をセットする。測定において干渉縞を発生させたとき、膨張の差などの理由により各ポリゴンミラー2a,2bにおいて高さの差(各ポリゴンミラーのミラー面の位置の差)が生じると、図10において概略的に示すように各ポリゴンミラー2a,2bにおいてコントラストの異なる干渉縞が得られる。参照光路長と物体光路長が最もよく一致したとき、干渉縞のコントラスト(干渉縞の明るい部分と暗い部分の比)は最も高くなり、両光路長の差が大きくなるにつれて干渉縞のコントラストは低くなる。
前記実施例1(図3参照)においては、パルスジェネレータ12からポリゴンミラードライバ13と半導体レーザドライバ14に対してトリガー信号を出力し、これによりポリゴンミラーの駆動とパルス光照射との同期をとって干渉縞を発生させていた。ここで、半導体レーザ3はそのドライバ14の駆動電圧を一定にすれば連続発光させることができる。また、パルスジェネレータ12からのトリガー信号をCCDカメラドライバ15に入力することにより、ポリゴンミラーの回転に同期した干渉画像をCCDカメラ8により収録することができる。回転中におけるポリゴンミラー面の測定光学系光軸方向への変位量が半導体レーザ3の波長の半分以下になるような露光時間で、干渉縞をCCDカメラの受光面に露光すれば、半導体レーザ3の発光時間幅を短くするのと同様に、ポリゴンミラー面全体にわたって発生した干渉縞の画像を取得することができる。CCDが機能として持っているシャッターが開く時間の調整により、CCDの露光時間を調整することができる。高速度カメラを用いればより短い時間での露光が可能となり、より高速で回転するポリゴンミラーに対しても干渉縞を発生させて測定を行うことができる。
1d‥‥干渉縞 2‥‥ポリゴンミラーアレイ
2a,2b‥‥ポリゴンミラー 3‥‥半導体レーザ(光源)
6,21‥‥ビームスプリッター 8,22‥‥CCDカメラ
9‥‥ミラー 10‥‥フレームグラバー
11‥‥コンピュータ 12‥‥パルスジェネレータ
16‥‥半導体レーザ 18‥‥位置検出素子
19‥‥電流電圧変換器
23,25‥‥スポット像(ポリゴンミラーの反射光による)
24‥‥スポット像(参照光による)
Claims (15)
- パルス光を発光するパルス光源と、
このパルス光源からのパルス光を分割する光分割手段と、
この光分割手段で分割された一方のパルス光を略一定周期で動く可動被測定物に照射して、その反射光を物体光とし、他方のパルス光を参照光として、この物体光と参照光とを干渉させて干渉縞を取得する干渉縞取得手段と、
この干渉縞のパワースペクトルがピークとなる波数の符号を検出するための符号検出手段と、
を有することを特徴とする動的形状測定装置。 - 上記可動被測定物の動きと、上記パルス光源の発光タイミングと、上記符号検出手段の検出タイミングを調整するタイミング調整手段を有することを特徴とする請求項1に記載の動的形状測定装置。
- 上記符号検出手段は、上記可動被測定物に光を照射する符号検出用光源と、該可動被測定物からの反射光の位置を検出する位置検出手段を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の動的形状測定装置。
- 上記符号検出手段は、上記物体光と参照光を結像させる結像手段と、該結像手段により結像された該物体光による物体光像と該参照光による参照光像の位置を検出する位置検出手段を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の動的形状測定装置。
- 上記物体光像の形状と上記参照光像の形状が異なる光学系を有することを特徴とする請求項4に記載の動的形状測定装置。
- 上記物体光像の形状と上記参照光像の形状を識別する像識別手段を有することを特徴とする請求項5に記載の動的形状測定装置。
- 上記光源は可干渉距離の短い光源であり、上記干渉縞の振幅スペクトルから上記可動被測定物の略照射光光軸方向における位置を検出するための位置検出手段を有することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の動的形状測定装置。
- 光源と、
この光源からの光を分割する光分割手段と、
この光分割手段で分割された一方の光を可動被測定物に照射してその反射光を物体光とし、他方の光を参照光として、該物体光と参照光を干渉させることにより発生する干渉縞を、該可動被測定物の動作速度に対して十分短い時間幅で受光するための干渉縞受光手段と、
この干渉縞のパワースペクトルがピークとなる波数の符号を検出する符号検出手段と、を有することを特徴とする動的形状測定装置。 - 光源と、
この光源からの光を分割する光分割手段と、
この光分割手段で分割された一方の光を被測定物に照射してその反射光を物体光とし、他方の光を参照光として、この物体光と参照光とを干渉させて干渉縞を取得する干渉縞取得手段と、
この干渉縞のパワースペクトルがピークとなる波数の符号を検出する符号検出手段と、を有することを特徴とする形状測定装置。 - 上記符号検出手段は、上記被測定物に光を照射する符号検出用光源と、該被測定物からの反射光の位置を検出する位置検出手段を有することを特徴とする請求項9に記載の形状測定装置。
- 上記符号検出手段は、上記物体光と参照光を結像させる結像手段と、該結像手段により結像された該物体光による物体光像と該参照光による参照光像の位置を検出する位置検出手段を有することを特徴とする請求項9に記載の形状測定装置。
- 上記物体光像の形状と上記参照光像の形状が異なる光学系を有することを特徴とする請求項11に記載の形状測定装置。
- 上記物体光像の形状と上記参照光像の形状を識別する像識別手段を有することを特徴とする請求項12に記載の形状測定装置。
- 上記光源は可干渉距離の短い光源であり、上記干渉縞の振幅スペクトルから上記被測定物の略照射光光軸方向における位置を検出するための位置検出手段を有することを特徴とする請求項9〜請求項13のいずれかに記載の形状測定装置。
- 光源から発光される可干渉距離の短い光を分割し、この分割された一方の光を可動被測定物に照射してその反射光を物体光とし、他方の光を参照光として、この物体光と参照光とを干渉させて干渉縞を取得し、この干渉縞のパワースペクトルがピークとなる波数の符号を検出し、該干渉縞の振幅スペクトルから上記可動被測定物の略照射光光軸方向における位置を検出する動的形状測定方法であって、上記取得した干渉縞の画像において複数の領域に分割し、分割した各領域ごとに求めた干渉縞のピーク波数を用いて上記可動被測定物の形状又は位置を測定することを特徴とする動的形状測定方法。
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