JP2004124641A - トンネル坑門用外型枠とこれを用いたトンネル坑門の施工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トンネル坑門3の外周面に沿う湾曲形状に形成された外側堰板5と、この外側堰板5の外周面に枠組みされた外側フレーム6とを備えているトンネル坑門用外型枠において、外側堰板5におけるトンネル坑門3のほぼクラウン部に対応する部分に、周方向位置が異なる多数の開閉自在なコンクリートの打設窓19を設ける。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル坑門を建造するために用いる外型枠と、これを用いたトンネル坑門の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、トンネルの出口側においては、図14に示すように、地山3Bから突出しかつ出口側端面3Aがほぼ垂直となっている坑門3(以下、突出型坑門という。)が採用されることが多い。かかる突出型坑門3を建造するには、まず、当該坑門3の内周面に沿う湾曲形状に形成された内側堰板と、この内側堰板の内周面に枠組みされた内側フレームとを備えた内型枠を、トンネルの坑口に設置し、その周りに鉄筋を組み立てる。
【0003】
続いて、その鉄筋の周囲を覆うように外型枠を組み立て、内型枠と外型枠のトンネル出口側開放部分を妻型枠で閉塞することによって型枠工事が完了する。その後、内型枠と外型枠の間の内空部に生コンを打設して所定期間だけ養生したあと、上記妻型枠、外型枠及び内型枠をすべて脱型することにより、コンクリート構造物としての突出型坑門3の施工が完了する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、トンネルの外部に露出したコンクリート構造物である坑門3の場合は、トンネルの内部に打設される覆工コンクリートとは異なり、生コンの流し込み作業を内型枠の内周側からではなく、外型枠の外周側から行うのが通常であるため、従来の外型枠は、坑門のクラウン部(トンネルの上下中心線から周方向で左右に45度ずつずれた範囲の部分)に対応する部分は上方に大きく開放されたままになっている。
従って、従来の外型枠を用いた坑門3の施工方法では、内型枠と外型枠の間の内空部に生コンを流し込むだけでは坑門3のクラウン部の外周形状が定まらず、外型枠の開放部分に打設された生コンを左官職人がコテで慎重に湾曲状に均すことによって坑門のクラウン部の外周形状を成形する必要があり、この点で坑門工事の施工手間が多くなっていた。
【0005】
また、従来の外型枠のように、坑門のクラウン部に対応する部分が上方に大きく開放されている場合、その開放部分に打設された生コンにバイブレータをかけすぎると当該生コンが流動し易くなり、上記のコテ均しに非常に時間がかかるようになるため、外型枠の開放部分に打設された生コンに対しては余りバイブレータで振動を加えないようにすることが多い。このため、クラウン部が大きく開放された従来の外型枠を用いた坑門工事では、施工後の坑門のクラウン部に空隙が生じ、強度が低下する恐れがあるという欠点もある。
【0006】
本発明は、こうような実情に鑑み、バイブレータで振動を加えてもコテ均しを行わずに坑門のクラウン部の外周形状を成形できるようにして、高強度の坑門をより簡便な施工で得ることができるトンネル坑門用外型枠とこれを用いたトンネル坑門の施工方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明は次の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明に係るトンネル坑門用外型枠は、トンネル坑門の外周面に沿う湾曲形状に形成された外側堰板と、この外側堰板の外周面に枠組みされた外側フレームとを備えているトンネル坑門用外型枠において、前記外側堰板における前記トンネル坑門のほぼクラウン部に対応する部分に、周方向位置が異なる多数の開閉自在なコンクリートの打設窓が設けられていることを特徴とする。
【0008】
かかる外型枠を用いて坑門を施工するには、まず、トンネル坑門の内周面に沿う湾曲形状に形成された内側堰板と、この内側堰板の内周面に枠組みされた内側フレームとを備えた内型枠を、トンネルの坑口に設置し、その後、その内型枠の外周側を本発明に係る外型枠で覆うようにして当該外型枠を前記トンネルの坑口に設置し、前記内型枠と外型枠のトンネル出口側開放部分を妻型枠で閉塞する。そして、コンクリートの打設レベルがある特定の打設窓に到達したときにその打設窓を閉鎖してより上方の打設窓からコンクリートを流し込むようして、前記内型枠と外型枠の間の内空部にコンクリートを打設して行けばよい。
【0009】
このように、本発明によれば、外側堰板における坑門のクラウン部に対応する部分に多数の開閉自在なコンクリートの打設窓が設けられているので、上記のように、コンクリートが溢れ出そうな打設窓を順次閉鎖しながら、より上方の打設窓にコンクリートの流し込み箇所を切り換えて行くことにより、コテ均しを行わなくても坑門のクラウン部の外周形状を成形することができる。
また、本発明では、各打設窓は最終的にはすべて閉鎖されるので、打設されたコンクリートの流動性が高くても外部に漏れ出すことがない。このため、型枠内のコンクリートに対してバイブレータで十分に振動を加えても、坑門のクラウン部の外周形状を成形することができる。
【0010】
本発明の外型枠において、外側堰板又は打設窓の蓋部材若しくはこれらの双方に多数の透水孔を形成しておけば、打設後のフレッシュコンクリートからブリージング水を適度に放出することができ、施工後の坑門の表面強度及び表面性状を向上させることができる。
また、本発明の外型枠において、打設窓の縁部を補強フレームで補強するようにすれば、コンクリートを流し込むための生コンホースやバイブレータが打設窓の縁部に当たっても外側堰板が変形するのが防止され、この点で当該外型枠の耐久性を向上させることができる。
【0011】
一方、本発明の外型枠において、妻型枠の外面を押圧する複数の押さえ部材が外側フレームの妻側縁に周方向に間隔をおいて配置されている場合には、この各押さえ部材をトンネル進行方向に位置調整自在となるように前記外側フレームの妻側縁に取り付けることができる支持部材を設けることが好ましい。
この場合、各押さえ部材が支持部材によってトンネル進行方向に位置調整自在となるように外側フレームの妻側縁に取り付けられているので、道路の縦断勾配の変化に伴って外側フレームを垂直に設置できなくなっても、各押さえ部材の外側フレームに対する出入りを調整することで妻型枠を垂直にセットすることができる。このため、一種類の外型枠で縦断勾配の異なる種々の現場に対応できるようになり、当該外型枠の汎用性が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係るトンネル坑門用外型枠1とその内部に設置された内型枠2を、トンネルの正面側から見た図である。但し、図1においては、外型枠1のみが実線で描かれ、内型枠(セントルともいう。)2とトンネル坑門3については二点鎖線で、インバート4については破線で示してある。
図1に示すように、本実施形態の外型枠1は、トンネル坑門3の外周面に沿う湾曲形状に形成された鋼板製の外側堰板5と、この外側堰板5の外周面に枠組みされた鉄骨製の外側フレーム6とを備えている。
【0013】
また、内型枠2は、トンネル坑門3の内周面に沿う湾曲形状に形成された鋼板製の内側堰板7と、この内側堰板7の内周面に枠組みされた鉄骨製の内側フレーム8とを備えている。コンクリート構造物である坑門3の側壁部分の下端縁は、路面9の下部に埋設されるコンクリート製の前記インバート4と接合され、これによって馬蹄形のコンクリート構造体が形成されている。
図2及び図3は、それぞれ、上記外型枠1の側面図及び平面図である。これらの図に示すように、本実施形態の外型枠1は、トンネル進行方向(図2及び図3の左右方向)に分割構成された複数(図2及び図3では3つ、図8及び図9では4つの場合を例示してある。)の型枠ユニット10A〜10Dを当該進行方向に連結することによって構成されている。
【0014】
上記型枠ユニット10A〜10Dの各々は、更に、妻側端面がほぼ垂直となっているコンクリート構造物よりなる突出型坑門3(図14参照)の側壁部分に対応する左右一対の側部ピース11(図4参照)と、同坑門3のクラウン部に対応するアーチ状の頂部ピース12(図5参照)とから分割構成され、左右の側部ピース11の上端同士を頂部ピース12で互いに連結することによって型枠ユニット10A〜10Dが構成される。
また、図4及び図5に示すように、かかる型枠ユニット10A〜10Dの構成部材である側部ピース11と頂部ピース12は、坑門3の外周面に沿う湾曲形状に形成された矩形の堰板ピース13と、この堰板ピース13の外周面に枠組みされたフレームピース14とから構成されている。
【0015】
このため、側部ピース11及び頂部ピース12同士をトンネル周方向で互いに連結して各型枠ユニッ10A〜10Dを構成するとともに、この各型枠ユニット10A〜10Dをトンネル進行方向に並べて連結することにより、複数の堰板ピース13とフレームピース14が坑門3の外周形状に沿って並びかつ所望長さで縦断方向に直線状に並ぶことになり、このように並んだ複数の堰板ピース13の集合体によって、坑門3の外周面を成形するための面一な型枠面である前記外側堰板5が構成されることになる。
【0016】
前記フレームピース14は、トンネル周方向に沿った湾曲した支保工15と、トンネル進行方向に沿った配置される直線状の通しビーム16とを縦横に組み立てたものであり、これらはいずれもH形鋼からなる。支保工15の内周面には前記堰板ピース13が貼り付けられている。外型枠1の最下部に位置する支保工15の下端部は、図示しないアンカーボルトでインバート4(図1参照)に固定できるようになっている。
また、外型枠1の最下段の通しビーム16には、止め金具17(図2参照)が取り付けられ、これとインバート4とを図示しないセパレータを介して相互に固定できるようになっている。なお、図2及び図3に示すように、外型枠1のトンネル側妻部には、トンネル進行方向の出具合を調整する調整型枠18が連結されている。
【0017】
図4に示すように、側部ピース11を構成する堰板ピース13の上部には開閉自在なコンクリートの打設窓19が形成されている。また、図5に示すように、頂部ピース12を構成する堰板ピース13には多数の開閉自在なコンクリートの打設窓19が設けられており、これらの多数の打設窓19は千鳥状に配列されている。なお、これらの打設窓19のうち、頂部ピース12の中央部に配置される打設窓19はトンネル幅方向に長い長方形状に形成され、その他の打設窓19はほぼ正方形状に形成されている。
従って、かかる側部ピース11と頂部ピース12をトンネル周方向に連結してなる型枠ユニット10A〜10Dをトンネル進行方向に所定のスパン数で連結して外型枠1を組み立てると、図2及び図3に示すように、外側堰板5におけるトンネル坑門3のほぼクラウン部に対応する部分に、周方向位置が異なる多数の開閉自在なコンクリートの打設窓19が配列されることになる。
【0018】
図6に示すように、上記打設窓19は、外側堰板5を構成する堰板ピース13を矩形状にくり抜くことによって形成されている。この堰板ピース13をくり抜いた後の各四辺の切断縁(当該打設窓19の縁部)には、断面L形のアングル材よりなる補強フレーム20が溶接によって固定されている。また、互いに対面する両補強フレーム20の長手方向中途部には、ボルト挿通孔21が形成されている。
他方、図7に示すように、前記打設窓19を着脱自在に閉鎖する蓋部材22は、打設窓19のくりぬき部分に対応する矩形板状に形成された鋼板製の蓋本体23と、この蓋本体23の四辺に沿って固定された断面L形のアングル材よりなる嵌合フレーム24と、中央部に架設された鉄筋製の手持ち部25とからなる。
【0019】
また、互いに対面する両嵌合フレーム24の長手方向中途部には、ボルト挿通孔26が形成されている。このため、補強フレーム20の枠内側に嵌合フレーム24を嵌め込むようにして両者のボルト挿通孔21,26にボルトを挿通して締め付けることにより、打設窓19に嵌め込まれた蓋部材22を当該打設窓19に固定できるようになっている。
なお、本実施形態では、前記外側堰板5又は蓋部材22の蓋本体23若しくはこれらの双方に直径数ミリ程度の多数の透水孔(図示せず)が所定間隔おきに形成され、かかる透水孔を通じて打設後のフレッシュコンクリートからブリージング水を適度に放出することにより、施工後の坑門3の表面強度及び表面性状を向上させるようにしている。
【0020】
図10は、内型枠2と外型枠1のトンネル出口側開放部分を閉塞する妻型枠28と、この外面を押圧する押さえ部材29をトンネル正面側から見た図である。本実施形態の妻型枠28は、木製の堰板30の背面を桟木31で補強することによって構成され(図12参照)、前記外側フレーム6の妻側縁に位置する支保工15に周方向に間隔をおいて取り付けられた、多数の押さえ部材29によって押さえられている。なお、図10において図示を省略した左半分にも、右半分と左右対称に配置された押さえ部材29が配置される。
【0021】
図11及び図12に示すように、本実施形態の押さえ部材29は、コの字状に枠組みされた取付部32と、この取付部32の一端から突出するアーム部33とからなり、この取付部32は支保工15に溶接された支持部材34に取り付けられている。図13に示すように、この支持部材34は、取付部32を内部に挿通できる角パイプ部35と、この各パイプ部35の壁面を貫通して螺合された2本の締め付けボルト36とからなる。押さえ部材29の取付部32は角パイプ部35の内部をトンネル進行方向に移動可能であり、任意の調整位置で締め付けボルト36によって固定できるようになっている。
【0022】
押さえ部材29のアーム部33には一対の補助金具37が取り付けられ、その各々に、ねじ棒38が取り付けられている。ねじ棒38は、押さえ板39を介して2列配置された型枠パイプ40を押圧している。これにより、2列2組のパイプ40が妻型枠28の背面側を押さえ込むようになっている。なお、図12(b)に示すように、押さえ部材29と対応していない位置においても、短いねじ棒41を介して型枠パイプ40と妻型枠28とが互いに密着するように連結されている。
【0023】
このように、本実施形態では、ねじ棒38や補助金具37等を介して妻型枠28の背面側に連結された各押さえ部材29が、支持部材34によってトンネル進行方向に位置調整自在となるように支保工15に取り付けられている。このため、道路の縦断勾配の変化に伴って型枠ユニット10A〜10Dを垂直に設置できないような場合でも、各押さえ部材29の支保工15に対する出入りを調整することで妻型枠28を垂直にセットすることができ、縦断勾配の異なる種々の現場に対応することができる。
【0024】
次に、図1〜図3、図8及び図9を参照しつつ、上記のように構成された外型枠1を用いたトンネル坑門3の施工方法について説明する。なお、以下の施工方法において、側部ピース11と頂部ピース12は予め工場で製造されたものである。また、インバート4やベースコンクリートは既に現場で出来上がっているものとする。
まず、外型枠1の施工に先立ち、図1に示す内型枠2をトンネルの坑口に設置し、その周りに鉄筋を組み立てる。なお、この内型枠2は、トンネル内部の覆工コンクリート42を成形するためのスライドセントルで代用することもできる。
【0025】
その後、図8に示すように、トンネルの覆工コンクリート42の端部に、調整型枠18を介して型枠ユニット10Aの側部ピース11をクレーン車43を用いて設置し、その型枠ユニット10Aをアンカーボルトやセパレータでインバート4(図1参照)に固定する。
これに続いて、同様に、別の型枠ユニット10B〜10Dの側部ピース11を順次並設してインバート4に固定し、これらのユニット10B〜10Dを相互に連結する。
【0026】
その後、図9に示すように、型枠ユニット10A〜10Dの頂部ピース12をクレーン車43で順に設置し、その頂部ピース12をそれぞれ側部ピース11の上端に連結するとともに、トンネル進行方向に隣接する頂部ピース12同士を相互に連結する。
このようにして図1〜図3に示す外型枠1が構成され、トンネル坑門3の外周形状を形作る外側堰板5が構成される。
【0027】
上記した外型枠1の組立方法によれば、型枠ユニット10A〜10Dの構成要素として予め工場等で製造された側部ピース11と頂部ピース12とを施工現場で組み立てるだけ外側堰板5を構成でき、外型枠1を迅速に組み立てることができる。具体的には、支保工15を構成部材として現場で一から組み立てる従来の組立方法に比べて約1/3の工期で外型枠1を組み上げることができる。また、側部ピース11と頂部ピース12とを構成単位としたユニット構成であるため、設置後の傾き調整等も比較的簡単である。
【0028】
その後、内型枠2と外型枠1のトンネル出口側開放部分を前記妻型枠28で閉塞して型枠工事を完了させたあと、内型枠2と外型枠1の間の内空部にコンクリートを打設する。
このさい、本実施形態の外型枠1によれば、外側堰板5における坑門3のクラウン部に対応する部分に、周方向位置が異なる多数の開閉自在なコンクリートの打設窓19が設けられているので、コンクリートの打設レベルがある特定の打設窓19に到達したときにその打設窓19を閉鎖してより上方の打設窓19からコンクリートを流し込むようして、内型枠2と外型枠1の間の内空部にコンクリートを打設して行くことができる。
【0029】
このため、コンクリートが溢れ出そうな打設窓19を順次閉鎖しながら、より上方の打設窓19にコンクリートの流し込み箇所を切り換えて行くことにより、コテ均しを行わなくても坑門3のクラウン部の外周形状を成形することができる。また、各打設窓19は最終的にはすべて閉鎖されることから、打設されたコンクリートの流動性が高くても外部に漏れ出すことがないため、型枠内のコンクリートに対してバイブレータで十分に振動を加えても、坑門3のクラウン部の外周形状を成形することができる。
また、本実施形態の外型枠1では、打設窓19の縁部が補強フレーム20で補強されているため、コンクリートを流し込むための生コンホースやバイブレータが当該打設窓19の縁部に当たっても外側堰板5が変形するのが防止できるという利点もある。
【0030】
そして、上記のようにして打設されたコンクリートを養生して硬化した後は、前記妻型枠28、外型枠1及び内型枠2をすべて脱型することにより、コンクリート構造物としての突出型坑門3の施工が完了する。
なお、外型枠1の脱型作業は、組立時とは逆の順番で、各頂部ピース12を取り外した後で、側部ピース11を取り外すようにして行われる。このさい、従来のように支保工15単位の細かい構成要素での解体作業を行う必要がないので、型枠の脱型作業についても従来より迅速に行える。
【0031】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、本発明の外型枠1は、突出型坑門3だけでなく、出口側端面が傾斜している竹割型坑門の施工にも使用することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、バイブレータで振動を加えてもコテ均しを行わずに坑門のクラウン部の外周形状を成形できるので、高強度の坑門をより簡便な施工で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトンネル坑門用外型枠の設置状態をトンネルの正面側から見た図である。
【図2】同外型枠の側面図である。
【図3】同外型枠の平面図である。
【図4】(a)は側部ピースの側面図であり、(b)はその正面図である。
【図5】(a)は頂部ピースの正面図であり、(b)はその平面図である。
【図6】(a)は打設窓の平面図であり、(b)はそのA−A線断面図である。
【図7】(a)は蓋部材の平面図であり、(b)はそのB−B線断面図である。
【図8】同外型枠の組立手順を示すための、トンネルの坑口近傍の側面図である。
【図9】同外型枠の組立手順を示すための、トンネルの坑口近傍の側面図である。
【図10】妻型枠と押さえ部材の正面図である。
【図11】妻型枠を押さえる構造を模式的に示す図である。
【図12】(a)は図11のC−C線断面図であり、(b)は図11のD−D線断面図である。
【図13】(a)は妻型枠の押さえ部材を支持する支持部材の正面図であり、(b)はその側面図である。
【図14】トンネルの突出型坑門を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 外型枠
2 内型枠
3 トンネル坑門(突出型)
5 外側堰板
6 外側フレーム
7 内側堰板
8 内側フレーム
19 打設窓
20 補強フレーム
28 妻型枠
29 押さえ部材
34 支持部材
Claims (5)
- トンネル坑門(3)の外周面に沿う湾曲形状に形成された外側堰板(5)と、この外側堰板(5)の外周面に枠組みされた外側フレーム(6)とを備えているトンネル坑門用外型枠において、
前記外側堰板(5)における前記トンネル坑門(3)のほぼクラウン部に対応する部分に、周方向位置が異なる多数の開閉自在なコンクリートの打設窓(19)が設けられていることを特徴とするトンネル坑門用外型枠。 - 外側堰板(5)又は打設窓(19)の蓋部材(22)若しくはこれらの双方に多数の透水孔が形成されている請求項1に記載のトンネル坑門用外型枠。
- 打設窓(19)の縁部が補強フレーム(20)で補強されている請求項1又は2に記載のトンネル坑門用外型枠。
- 妻型枠(28)の外面を押圧する複数の押さえ部材(29)が外側フレーム(6)の妻側縁に周方向に間隔をおいて配置され、この各押さえ部材(29)をトンネル進行方向に位置調整自在となるように前記外側フレーム(6)の妻側縁に取り付けることができる支持部材(34)が設けられている請求項1〜3のいずれかに記載のトンネル坑門用外型枠。
- 次の各工程(a)〜(c)を含むトンネル坑門の施工方法。
(a) トンネル坑門(3)の内周面に沿う湾曲形状に形成された内側堰板(7)と、この内側堰板(7)の内周面に枠組みされた内側フレーム(8)とを備えた内型枠(2)を、トンネルの坑口に設置する第一工程
(b) 前記内型枠(2)の外周側を請求項1〜4のいずれかに記載の外型枠(1)で覆うようにして当該外型枠(1)を前記トンネルの坑口に設置し、前記内型枠(2)と外型枠(1)のトンネル出口側開放部分を妻型枠(28)で閉塞する第二工程
(c) コンクリートの打設レベルがある特定の打設窓(19)に到達したときにその打設窓(19)を閉鎖してより上方の打設窓(19)からコンクリートを流し込むようして、前記内型枠(2)と外型枠(1)の間の内空部にコンクリートを打設する第三工程
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