JP2004124018A - 高減衰積層体用ゴム組成物および該組成物を用いた高減衰積層体 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な耐セット性、破断特性を有しかつ優れた減衰性を併せ持つ高減衰積層体用ゴム組成物および該組成物をゴム層として用いた高減衰積層体の提供。
【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対し、三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカ5〜40質量部と石油樹脂15〜60質量部とを含有する高減衰積層体用ゴム組成物。
【選択図】図1
【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対し、三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカ5〜40質量部と石油樹脂15〜60質量部とを含有する高減衰積層体用ゴム組成物。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高減衰積層体用ゴム組成物、および該ゴム組成物をゴム層に用いた高減衰積層体に関する。詳しくは、耐セット性、破断特性を向上させながらも良好な減衰性を示し、各種の振動エネルギー吸収装置、特に橋脚の支承部分やビル等の建築物の基礎構造に使用される免震装置のゴム層として好適な高減衰積層体用ゴム組成物および該ゴム組成物をゴム層に用いた高減衰積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
地球上の特異的な地理的条件から、日本は太古の昔から地震の多発地帯の一つに位置してきた。文明および産業の発展に伴い住宅、道路および交通機関等の都市基盤が整備され、それらに利用される建築材料も地震などの巨大な振動エネルギーを発生する現象や建築物自身の荷重等に十分対応できるように鋭意改良されてきた。また、日本特有の地形的条件により、人口の急速な増大に伴い都市は過密化し、そこに必要とされる建造物は次第に巨大なものへと変化していった。これにより、建造物をあらゆる振動から守るために、振動エネルギーをより効率良く吸収除去する高性能な免震装置が求められてきた。このような歴史的背景から、振動エネルギー吸収装置、特に免震装置が急速に発達し、その一つとして複数のゴム層と硬質板を交互に積層した積層体が開発された。この積層体はゴム層と硬質板を有するが、ゴム層を形成するゴム組成物には、長時間圧縮された後でも速やかに弾性を回復する良好な耐セット性、剪断方向に対する剪断力に対して示す優れた破断特性、そして振動を効率良く吸収するための高減衰性が要求される。耐セット性、破断特性および減衰性の中でも免震装置に使用される高減衰積層体には、特に高減衰性が要求される。
【0003】
従来、高減衰積層体に用いられてきた高減衰ゴム組成物には、減衰性を上げるためにゴム組成物に石油樹脂、ワックス類、アスファルト類または/およびタール類を配合したり、カーボンブラックなどの補強性のフィラーを混合する方法が採られてきた(例えば、特許文献1〜3参照)。しかし、石油樹脂を配合した場合、少量配合だと減衰性、破断伸びが低く、多量配合だと破断強度が低くなり、耐セット性も悪化してしまう欠点があった。また、ワックス類を配合した場合には、耐セット性、減衰性は向上するものの破断特性は低下し、アスファルト類、タール類を配合した場合には耐セット性は向上するが、減衰性は向上しないという問題点があった。これとは別に、破断特性を上げるためにはゴム組成物に配合される加硫剤の割合を下げたり、オイルを配合する等の方法があるが、いずれの方法でも破断特性は向上しても、弾性率が低下し耐セット性が悪化してしまうという欠点があった。そこで、この耐セット性、破断特性および減衰性の三要素を同時に向上できる高減衰ゴム組成物が求められてきた。
【0004】
【特許文献1】
特許第2762407号公報
【特許文献2】
特開2000−38476号公報(第4頁、表1)
【特許文献3】
特開2000−130505号公報(第5頁、表1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、耐セット性、破断特性が向上しかつ優れた減衰性を併せ持つ高減衰積層体用ゴム組成物、および該ゴム組成物をゴム層として用いた高減衰積層体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
ジエン系ゴム100質量部に対し、三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカ5〜40質量部と石油樹脂15〜60質量部とを含有する高減衰積層体用ゴム組成物を提供する。
【0007】
また、上部取付板と下部取付板との間に、2層以上のゴム層と1層以上の硬質板とを交互に含む積層体において、該ゴム層の少なくとも一つが請求項1に記載の高減衰積層体用ゴム組成物を含有する高減衰積層体を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について詳細に説明する。本発明の高減衰積層体用ゴム組成物(以下、本発明の組成物と記す) のゴム成分としてはジエン系ゴムを用いる。具体的には、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、1、2−ポリブタジエンゴム(1、2−BR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR、NIR、NBIR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等が例示される。これらのジエン系ゴムは1種単独でも2種以上を併用してもよい。前記のジエン系ゴムの中でも、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴムを用いるのが好ましい。
【0009】
本発明の組成物に配合されている三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカは、中心核からウィスカが三次元に成長した形態のものである。一般に使用されている球状、粒状である酸化亜鉛は三次元の異方性を持たない。このときの酸化亜鉛ウィスカとしては特に制限はなく、好ましくは針状単位繊維長1〜500μm、平均繊維径0.05〜4μmのものである。そのような性状を持つ三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカの具体例としては、テトラポット形状を持ち針状単位繊維長2〜50μm、平均繊維径0.2〜3.0μm、密度5.78g/cm3 、加圧下での融点は2000℃、昇華点1720℃等の特徴を有するものが挙げられる。この特有の形状からこの酸化亜鉛ウィスカは、テトラポット状酸化亜鉛ウィスカと呼ばれる。テトラポット状酸化亜鉛ウィスカとしては、市販品を利用することができ、例えば松下アムテック社製、パナテトラ等が挙げられる。本明細書の中では、三次元の異方性を持つ酸化亜鉛を特殊酸化亜鉛と呼ぶことがある。
【0010】
本発明の組成物において、三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカは、後に述べる石油樹脂と同時にゴム組成物に配合されると、従来、高減衰積層体用ゴム組成物に配合されたワックス類やアスファルト類、タール類と同様に耐セット性を向上させるが、ワックス類やアスファルト類、タール類とは違い破断特性も向上させ、さらに良好な減衰性を示す。つまり、本発明の組成物は、三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカおよび石油樹脂を配合することにより耐セット性、破断特性が向上し、減衰性が良好な高減衰積層体用ゴム組成物を提供できる。これらの効果は、三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカを多量、例えばジエン系ゴム100質量部に対し20質量部以上含有することによりさらに向上する。本発明の組成物に配合する三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカの含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対し5〜40質量部である。この範囲であれば、得られる本発明の組成物は、耐セット性、破断特性が向上し減衰性が良好である。好ましくは、10〜40質量部である。この範囲であれば、耐セット性、破断特性が向上し減衰性も良好で、その上300%モジュラスが向上している。さらに好ましくは、20〜40質量部である。この範囲であれば、耐セット性、破断特性および減衰性がさらに向上し、破断強度も良好で一般物性のいずれもが優れている。
【0011】
三次元の異方性を持たない酸化亜鉛も存在し、密度5.67g/cm3 、加圧下での融点は1980℃、無色白色の六方晶系結晶を示す。また、この酸化亜鉛はウルツ鉱構造を持つ。
三次元の異方性を持たない酸化亜鉛は、ゴム組成物において主に加硫剤、加硫促進剤の一つとして、一般にジエン系ゴム100質量部に対し10質量部以下配合されてきたことは公知である。ゴム組成物に三次元の異方性を持たない酸化亜鉛が配合されることにより、ゴム組成物を生成する過程において鎖状ゴム分子間に架橋が形成され、可塑性体ゴムが弾性体ゴムに変化する。しかし、本発明者の実験においては、調製されたゴム組成物は三次元の異方性を持たない酸化亜鉛を多量に配合するに従い、耐セット性、減衰性が低化する傾向にあった。後に説明する比較例3は、ジエン系ゴム100質量部に対し石油樹脂と共に三次元の異方性を持たない酸化亜鉛を15質量部配合した場合であるが、破断特性は向上しているもののゴム組成物の減衰性が悪化している。このように、三次元の異方性を持たない酸化亜鉛を多量、ジエン系ゴム100質量部に対し10質量部を超えて配合したゴム組成物は、高減衰積層体用ゴム組成物としては好適ではないと考えられている。また、酸化亜鉛はカーボンブラックやクレー等と比較して価格が高く、カーボンブラック等の充填剤のようにゴム組成物の中に多量に配合することがコスト的に困難なため、充填剤として工業的用途に利用できるとは考えられてこなかった。ところが、本発明の組成物においては、石油樹脂と同時に三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカを新たに配合することにより、従来のゴム組成物にはない特性を獲得している。すなわち、本発明の組成物は、耐セット性、減衰性が向上した上、引張応力(M300 )が上昇しつつ良好な破断特性を示す。本発明の組成物については、石油樹脂と三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカを含有すればよく、酸化亜鉛については三次元の異方性を持つ酸化亜鉛単独でも、また三次元の異方性を持たない酸化亜鉛を併用して配合してもこれらの特性は失われない。
【0012】
クレーのような非補強性フィラーを添加して、破断特性と減衰性を向上させる試みが、後に説明する比較例2でなされている。前記の通り、三次元の異方性を持たない酸化亜鉛の配合量の増量では、破断特性は向上しても減衰性が悪化してしまうという問題点があった。その一方で、ジエン系ゴム100質量部に対しクレーを10質量部含有するゴム組成物については、後に説明する比較例1と比較して破断特性に顕著な変化はないが、減衰性が向上している。しかし、この場合は耐セット性が悪化してしまい、高減衰積層体用ゴム組成物で要求される耐セット性、破断特性および減衰性の3要素を同時に向上させる、という理想的条件を満たしていない。これらの点からも、石油樹脂と三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカを配合した本発明の組成物は、耐セット性、破断特性および減衰性の3条件が同時に向上し、それらのいずれもが優れているので高減衰積層体用ゴム組成物として好適である。
【0013】
本発明の組成物に用いられる石油樹脂とは、石油化学工業や石油精製工業の製造プロセスから得られる特定留分(オレフィン、ジオレフィン、ケトン、アルコール等の重合性化合物を含むもの)を単離精製することなく、重合またはその他の方法で樹脂化したものである。具体的には、C5 〜C11の芳香族系不飽和炭化水素、脂肪族系不飽和炭化水素の重合体である。一般的に石油樹脂は、溶剤に対する溶解性や他の樹脂との相溶性が良く、耐薬品性、耐水性、電気的特性、耐候性に優れた特性をもつ。
【0014】
本発明の組成物は、ジエン系ゴムに対し、三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカと石油樹脂とを含有することにより、耐セット性、破断特性が向上しかつ優れた減衰性を持つ。本発明の組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、石油樹脂を15〜60質量部含有する。石油樹脂が15質量部未満だと、破断強度は良好だが減衰性が低下してしまい、60質量部を超えると減衰性は良好だが破断強度が急激に悪化してしまう欠点があるからである。好ましくは、30〜50質量部である。この範囲であれば、本発明の組成物は、耐セット性、破断特性および減衰性が優れていることに加え、実用上十分なJIS硬度が得られ、高減衰積層体用ゴム組成物として好適となるからである。
【0015】
石油樹脂としては、飽和または不飽和芳香族系炭化水素樹脂ならびに飽和または不飽和脂肪族系炭化水素樹脂であり、例えば、C5 系石油樹脂(脂肪族系石油樹脂)、C9 系石油樹脂(芳香族系石油樹脂)、C5 − C9 共重合石油樹脂が挙げられる。本発明の組成物に配合される石油樹脂としては、減衰性と剛性の温度依存性とのバランスが良好となる点でC5 − C9 共重合石油樹脂が好ましい。なお、これらの石油樹脂は1種単独でも2種以上を併用して使用しても良い。該石油樹脂は、広く公知のものを使用することができる。また、市販品を用いる場合には、例えば、クイントン1325(ジシクロペンタジエン−シクロペンタジエン共重合物、日本ゼオン社製)、ハイレジンRS−9(C9 系芳香族不飽和炭化水素の重合物、東邦化学工業社製), ハイレジン# 90、ハイレジン# 120(C5 系脂肪族不飽和炭化水素とC9 系芳香族不飽和炭化水素の共重合体、東邦化学工業社製)等が挙げられる。
【0016】
本発明の組成物には、ジエン系ゴム、三次元の異方性を有する酸化亜鉛ウィスカおよび石油樹脂の他に、本発明の目的を損なわない範囲でゴムに配合される公知の添加剤、例えばカーボンブラック、クレー、炭酸カルシウム、タルク、ホワイトカーボン等の充填剤;ステアリン酸等の有機系活性剤、老化防止剤、ワックス等の滑剤、パラフィン系オイル等(プロセスオイル等)の軟化剤、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤、可塑剤、加工助剤、顔料、染料、粘着付与剤、架橋剤、架橋促進剤、加硫助剤、酸化防止剤、光沢剤、難燃剤、発泡剤、発泡助剤、オゾン劣化防止剤、ブロッキング防止剤、耐候剤、耐熱剤、分散剤、相溶化剤、界面活性剤、帯電防止剤等を配合することができる。
【0017】
本発明の組成物に配合されるカーボンブラックとは、カーボンを主成分とし酸素、水素、硫黄および灰分等を副成分として含む微粒子で、ゴム組成物に加硫性、補強性等の特質を与える。樹脂では着色が敬遠されるので通常は使用されない。カーボンブラックは、製法により性質が大きく異なり、チャネルブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラックに分類され、引張応力、ストラクチャーなどの特性によりさらに細分類される。カーボンブラックの具体例としては、SAF、ISAF、HAF、XcF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等が挙げられ、これらは1種単独でも2種以上を併用して使用してもよい。本発明の組成物については、前記カーボンブラックの中でも、SAF、ISAF、HAFを用いるのが好ましい。
【0018】
本発明の組成物に配合されるカーボンブラックは、ジエン系ゴムに対し、30〜100質量部とする。好ましくは、40〜100質量部、より好ましくは50〜90質量部である。この範囲であると、カーボンブラックが三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカおよび石油樹脂と共に本発明の組成物に配合された時に、架橋後の本発明の組成物は、耐セット性、破断特性および減衰性等の物理特性が良好で、高減衰積層体用ゴム組成物として好適となるからである。
【0019】
クレーとしては、ろう石クレー、カオリン質クレー(カオリナイト、ハロイサイト)、パイロフィライト質クレー、セリサイト質クレー、焼成クレーが挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を併用して使用してもよく、また好ましくはカオリン質クレー、焼成クレーである。
【0020】
有機系活性剤としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。このような有機系活性剤の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、0.5〜3質量部が好ましい。上述の添加剤は、1種単独または2種以上の混合物として用いることもできる。これらの有機系活性剤の中でも、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸が好ましい。
【0021】
軟化剤としては、パインタール、リノール酸、オレイン酸、アビエチン酸、菜種油、綿実油、落下生油、ひまし油、パーム油等の植物油系、エキステンダー、プロセス油、パラフィン系油、ナフテン系油、芳香族系油等の鉱物油系、モノエステル系、エポキシ系、塩素化パラフィン系、エーテル系、チオエーテル系、ポリエステル系、ポリエーテル系等の合成可塑剤系等が挙げられる。これらの軟化剤は、用途に応じて1種単独でも2種以上を併用して使用してもよい。また、これらの軟化剤の中でも、パラフィン系油、ナフテン系油、芳香族系油が好ましい。
【0022】
加硫剤としては、硫黄、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィドなどの非元素イオウ加硫剤、ビスモルホリンジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、有機過酸化物、キノンジオキシム、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ニトロソ化合物とジイソシアナート混合物、酸化マグネシウム、過酸化亜鉛、トリエチレンテトラミン、メチレンジアニリン、ジフェニルグアニジン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、エチレンジアミンカルバメート、ビス−p−アミノシクロヘキシルメタンカルバメート等を使用することができる。これらの加硫剤の中でも、硫黄が好ましい。
【0023】
加硫促進剤としては、ステアリン酸、ラウリル酸等の脂肪酸、これらの脂肪酸の亜鉛塩等の金属塩、酸化マグネシウム等の金属酸化物、テトラメチルチウラムモノサルファイド(TMTM)、テトラメチルチウラムジサルファイド(TMTD)、ジペンタメチレンチウラムテトラサルファイド(DPTS)、ジペンタメチレンチウラムヘキササルファイド(DPTHS)等のチウラム系促進剤、ジベンゾジチアジルジサルファイド(DM)等のチアゾール系促進剤、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾイルスルフェンアミド(CBS)等のスルフェンアミド系促進剤、ジンクジメチルジチオカーバメイト(ZnMDC)等のジチオカルバミン酸塩系促進剤が例示される。これらの加硫促進剤の中でも、CBSが好ましい。
【0024】
可塑剤としては、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP);アジピン酸ジオクチル(DOA)、コハク酸イソデシル;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル;アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル、ステアリン酸が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの可塑剤の中でも、DOP、DBP、DOAが好ましい。
【0025】
老化防止剤としては、一般に用いられている酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等が適宜用いられる。例えば、ヒンダードアミン系、アミン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、シアノアクリレート系、アクリレート系、ヒンダードフェノール系、リン系、硫黄系の各化合物が挙げられる。このような老化防止剤の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、0.5〜3質量部が好ましい。ただし、本発明の組成物が免震等の振動エネルギーの吸収装置等に用いられる際、該組成物が外面に露出しない場合は老化防止剤を配合しなくてもよい。使用する場合、ヒンダードアミン系、アミン系が好ましい。
【0026】
本発明の組成物を用いる高減衰積層体とは、複数のゴム層と硬質板とを交互に積層した積層体であって、橋梁の支承構造物やビル等の建造物の基礎免震等に用いられる構造体である。ゴム層には高い減衰性をもつゴム組成物が用いられ、硬質板には鉄板、鋼板等が好適に用いられる。本発明の組成物は、耐セット性、破断特性を向上させつつ高い減衰性を有するので、前記の高減衰積層体のゴム層に用いられる高減衰ゴム組成物として好適である。また、図1に示すように高減衰積層体1は、上部取付板5と下部取付板6の間に2層以上のゴム層2、3と1層以上の硬質板4とが交互に積層している。その中で、前記構造物や建造物に近い側にあたる上部取付板側のゴム層2の1層以上または全層を、本発明の高減衰ゴム組成物を用いたゴム層2とすることが好ましい。また、ゴム層3は本発明の組成物を含め、高減衰積層体に使用できる公知のいかなるゴム組成物を用いてもよい。これにより、より効率的に振動エネルギーを吸収する高減衰積層体が提供される。
【0027】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。
(実施例1〜2、比較例1〜3)下記表1に示す成分を記載された質量部用いてゴム組成物を調製し、150℃で30分間プレス加硫を行いゴム組成物を得た。得られたゴム組成物について下記の方法で、100%、300%モジュラス(M100、M300) 、破断強度(TB ) 、破断伸び(EB ) 、JIS硬度(Hs ) および圧縮永久歪み率を測定した。また、引張試験を行いモジュラス(弾性率) および減衰性を以下の方法で測定した。
【0028】
(1) 一般物性
JIS K 6251に記載の方法に準拠して100%、300%モジュラス、破断強度および破断伸びを測定した。
(i)100%および300%モジュラス(M100、M300)
引張応力とは、100%以上の伸びを与えた時の応力で、100%および300%の伸びを与えた時の値をそれぞれ100%モジュラス、300%モジュラスと呼ぶ。JIS K 6251に記載の試験装置で測定したときの特定の伸び時におけるn%モジュラス(Mn 、MPa )は、荷重をFn (N)、試験片の断面積をA(mm2 )とすると、Mn =Fn / Aと表される。
(ii)破断強度(TB )
JIS K 6251に記載の試験装置によって、試験片が切断に至るまでの最大荷重をFB (N)とすると、破断強度はTB =FB / Aと表される。
(iii)破断伸び(EB )
JIS K 6251に記載の試験装置によって試験片に荷重を加えていき、切断時の試験片の伸びを試験片の元の長さで除して100を掛けた値が破断伸びである。
(iv)JIS硬度(Hs )
JIS K 6253のスプリング式硬さ試験(A型)に準拠して行った。
(2) 耐セット性
JIS K 6262に記載の方法に準じて測定した。圧縮試験時の熱処理温度70℃、圧縮時間22時間の条件で、熱処理終了後30分間放冷し試験片の厚さを測定する。そして、試験片の縮んだ厚さを100%として、放冷30分間の間に試験片がどれだけ元の厚さに戻ったかをパーセンテージで表す。圧縮されたまま全く元の厚さに戻らないときは100%、完全に元の厚さに戻ったときは0%と評価する。これをJIS ハンドブックでは圧縮永久歪み率と呼ぶが、本明細書では耐セット性として評価した。
(3) 引張試験による特性値
幅10mm、厚さ2mmのゴム組成物の短冊状サンプルを、オートグラフ引張り試験装置を用いて、クロスヘッドスピード500mm/minの条件下で5回150%伸張させたときの5回目の特性値を評価した。
(i) モジュラス(弾性率)
(1)−(i)と同様に、試験片の伸張を繰り返し5回行い、5回目に行ったときの150%伸張時の応力(MPa) を測定した。(モジュラス@150%)
(ii) 減衰性(ヒステリシスロス、Hloss)
ゴム組成物にかける引張応力の増加時と減少時での試験片の伸張の経過を荷重−伸び曲線としてプロットする。そのとき、同一の荷重に対し引張応力減少時には増加時よりも試験片の伸びが大きくなり、荷重がゼロになっても伸びはゼロにならない。このとき荷重‐伸び曲線で囲まれる部分をヒステリシスロスと呼び、この面積が大きいほどヒステリシスロスが大きい、つまり減衰性が良好であると評価する。ヒステリシスロスは、ゴムの内部に熱として蓄積された仕事量に対応し、ゴムの発熱、永久歪み、疲労の原因となる。
【0029】
【表1】
【0030】
〈表中の各成分〉
天然ゴム(NR) :パンジャスリア社製、SIR20
ブタジエンゴム(BR):日本ゼオン社製、NIPOL1220
カーボンブラック :昭和キャボット社製、ISAFショウブラックN220
石油樹脂 :東邦化学工業社製、ハイレジン#120
クレー :武田薬品工業社製、シルカライト
ZnO :三井金属鉱業社製、亜鉛華3号
特殊ZnO :松下アムテック社製、パナテトラ
ステアリン酸 :花王社製、LUNAC YA
老化防止剤 :フレキシス社製、SANTOFLEX6PPD
ワックス :大内新興社製、パラフィンワックス
オイル :出光興産社製、ダイアナプロセスAH−20
硫黄 :軽井沢精錬所製、粉末硫黄
加硫促進剤 :大内新興社製、ノクセラーCZ
【0031】
【発明の効果】
本発明の高減衰積層体用ゴム組成物は、耐セット性、破断特性が向上した上に良好な減衰性を持ち、防振装置や免震装置等の振動エネルギーの吸収を目的とする高減衰積層体に好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の組成物である高減衰積層体用ゴム組成物が、好適に適用される高減衰積層体の一例を示す。一部を切り欠いて示した説明図である。
【符号の説明】
1 高減衰積層体
2 本発明の高減衰ゴム組成物を用いたゴム層
3 ゴム層
4 硬質板
5 上部取付板
6 下部取付板
【発明の属する技術分野】
本発明は、高減衰積層体用ゴム組成物、および該ゴム組成物をゴム層に用いた高減衰積層体に関する。詳しくは、耐セット性、破断特性を向上させながらも良好な減衰性を示し、各種の振動エネルギー吸収装置、特に橋脚の支承部分やビル等の建築物の基礎構造に使用される免震装置のゴム層として好適な高減衰積層体用ゴム組成物および該ゴム組成物をゴム層に用いた高減衰積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
地球上の特異的な地理的条件から、日本は太古の昔から地震の多発地帯の一つに位置してきた。文明および産業の発展に伴い住宅、道路および交通機関等の都市基盤が整備され、それらに利用される建築材料も地震などの巨大な振動エネルギーを発生する現象や建築物自身の荷重等に十分対応できるように鋭意改良されてきた。また、日本特有の地形的条件により、人口の急速な増大に伴い都市は過密化し、そこに必要とされる建造物は次第に巨大なものへと変化していった。これにより、建造物をあらゆる振動から守るために、振動エネルギーをより効率良く吸収除去する高性能な免震装置が求められてきた。このような歴史的背景から、振動エネルギー吸収装置、特に免震装置が急速に発達し、その一つとして複数のゴム層と硬質板を交互に積層した積層体が開発された。この積層体はゴム層と硬質板を有するが、ゴム層を形成するゴム組成物には、長時間圧縮された後でも速やかに弾性を回復する良好な耐セット性、剪断方向に対する剪断力に対して示す優れた破断特性、そして振動を効率良く吸収するための高減衰性が要求される。耐セット性、破断特性および減衰性の中でも免震装置に使用される高減衰積層体には、特に高減衰性が要求される。
【0003】
従来、高減衰積層体に用いられてきた高減衰ゴム組成物には、減衰性を上げるためにゴム組成物に石油樹脂、ワックス類、アスファルト類または/およびタール類を配合したり、カーボンブラックなどの補強性のフィラーを混合する方法が採られてきた(例えば、特許文献1〜3参照)。しかし、石油樹脂を配合した場合、少量配合だと減衰性、破断伸びが低く、多量配合だと破断強度が低くなり、耐セット性も悪化してしまう欠点があった。また、ワックス類を配合した場合には、耐セット性、減衰性は向上するものの破断特性は低下し、アスファルト類、タール類を配合した場合には耐セット性は向上するが、減衰性は向上しないという問題点があった。これとは別に、破断特性を上げるためにはゴム組成物に配合される加硫剤の割合を下げたり、オイルを配合する等の方法があるが、いずれの方法でも破断特性は向上しても、弾性率が低下し耐セット性が悪化してしまうという欠点があった。そこで、この耐セット性、破断特性および減衰性の三要素を同時に向上できる高減衰ゴム組成物が求められてきた。
【0004】
【特許文献1】
特許第2762407号公報
【特許文献2】
特開2000−38476号公報(第4頁、表1)
【特許文献3】
特開2000−130505号公報(第5頁、表1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、耐セット性、破断特性が向上しかつ優れた減衰性を併せ持つ高減衰積層体用ゴム組成物、および該ゴム組成物をゴム層として用いた高減衰積層体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
ジエン系ゴム100質量部に対し、三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカ5〜40質量部と石油樹脂15〜60質量部とを含有する高減衰積層体用ゴム組成物を提供する。
【0007】
また、上部取付板と下部取付板との間に、2層以上のゴム層と1層以上の硬質板とを交互に含む積層体において、該ゴム層の少なくとも一つが請求項1に記載の高減衰積層体用ゴム組成物を含有する高減衰積層体を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について詳細に説明する。本発明の高減衰積層体用ゴム組成物(以下、本発明の組成物と記す) のゴム成分としてはジエン系ゴムを用いる。具体的には、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、1、2−ポリブタジエンゴム(1、2−BR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR、NIR、NBIR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等が例示される。これらのジエン系ゴムは1種単独でも2種以上を併用してもよい。前記のジエン系ゴムの中でも、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴムを用いるのが好ましい。
【0009】
本発明の組成物に配合されている三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカは、中心核からウィスカが三次元に成長した形態のものである。一般に使用されている球状、粒状である酸化亜鉛は三次元の異方性を持たない。このときの酸化亜鉛ウィスカとしては特に制限はなく、好ましくは針状単位繊維長1〜500μm、平均繊維径0.05〜4μmのものである。そのような性状を持つ三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカの具体例としては、テトラポット形状を持ち針状単位繊維長2〜50μm、平均繊維径0.2〜3.0μm、密度5.78g/cm3 、加圧下での融点は2000℃、昇華点1720℃等の特徴を有するものが挙げられる。この特有の形状からこの酸化亜鉛ウィスカは、テトラポット状酸化亜鉛ウィスカと呼ばれる。テトラポット状酸化亜鉛ウィスカとしては、市販品を利用することができ、例えば松下アムテック社製、パナテトラ等が挙げられる。本明細書の中では、三次元の異方性を持つ酸化亜鉛を特殊酸化亜鉛と呼ぶことがある。
【0010】
本発明の組成物において、三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカは、後に述べる石油樹脂と同時にゴム組成物に配合されると、従来、高減衰積層体用ゴム組成物に配合されたワックス類やアスファルト類、タール類と同様に耐セット性を向上させるが、ワックス類やアスファルト類、タール類とは違い破断特性も向上させ、さらに良好な減衰性を示す。つまり、本発明の組成物は、三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカおよび石油樹脂を配合することにより耐セット性、破断特性が向上し、減衰性が良好な高減衰積層体用ゴム組成物を提供できる。これらの効果は、三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカを多量、例えばジエン系ゴム100質量部に対し20質量部以上含有することによりさらに向上する。本発明の組成物に配合する三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカの含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対し5〜40質量部である。この範囲であれば、得られる本発明の組成物は、耐セット性、破断特性が向上し減衰性が良好である。好ましくは、10〜40質量部である。この範囲であれば、耐セット性、破断特性が向上し減衰性も良好で、その上300%モジュラスが向上している。さらに好ましくは、20〜40質量部である。この範囲であれば、耐セット性、破断特性および減衰性がさらに向上し、破断強度も良好で一般物性のいずれもが優れている。
【0011】
三次元の異方性を持たない酸化亜鉛も存在し、密度5.67g/cm3 、加圧下での融点は1980℃、無色白色の六方晶系結晶を示す。また、この酸化亜鉛はウルツ鉱構造を持つ。
三次元の異方性を持たない酸化亜鉛は、ゴム組成物において主に加硫剤、加硫促進剤の一つとして、一般にジエン系ゴム100質量部に対し10質量部以下配合されてきたことは公知である。ゴム組成物に三次元の異方性を持たない酸化亜鉛が配合されることにより、ゴム組成物を生成する過程において鎖状ゴム分子間に架橋が形成され、可塑性体ゴムが弾性体ゴムに変化する。しかし、本発明者の実験においては、調製されたゴム組成物は三次元の異方性を持たない酸化亜鉛を多量に配合するに従い、耐セット性、減衰性が低化する傾向にあった。後に説明する比較例3は、ジエン系ゴム100質量部に対し石油樹脂と共に三次元の異方性を持たない酸化亜鉛を15質量部配合した場合であるが、破断特性は向上しているもののゴム組成物の減衰性が悪化している。このように、三次元の異方性を持たない酸化亜鉛を多量、ジエン系ゴム100質量部に対し10質量部を超えて配合したゴム組成物は、高減衰積層体用ゴム組成物としては好適ではないと考えられている。また、酸化亜鉛はカーボンブラックやクレー等と比較して価格が高く、カーボンブラック等の充填剤のようにゴム組成物の中に多量に配合することがコスト的に困難なため、充填剤として工業的用途に利用できるとは考えられてこなかった。ところが、本発明の組成物においては、石油樹脂と同時に三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカを新たに配合することにより、従来のゴム組成物にはない特性を獲得している。すなわち、本発明の組成物は、耐セット性、減衰性が向上した上、引張応力(M300 )が上昇しつつ良好な破断特性を示す。本発明の組成物については、石油樹脂と三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカを含有すればよく、酸化亜鉛については三次元の異方性を持つ酸化亜鉛単独でも、また三次元の異方性を持たない酸化亜鉛を併用して配合してもこれらの特性は失われない。
【0012】
クレーのような非補強性フィラーを添加して、破断特性と減衰性を向上させる試みが、後に説明する比較例2でなされている。前記の通り、三次元の異方性を持たない酸化亜鉛の配合量の増量では、破断特性は向上しても減衰性が悪化してしまうという問題点があった。その一方で、ジエン系ゴム100質量部に対しクレーを10質量部含有するゴム組成物については、後に説明する比較例1と比較して破断特性に顕著な変化はないが、減衰性が向上している。しかし、この場合は耐セット性が悪化してしまい、高減衰積層体用ゴム組成物で要求される耐セット性、破断特性および減衰性の3要素を同時に向上させる、という理想的条件を満たしていない。これらの点からも、石油樹脂と三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカを配合した本発明の組成物は、耐セット性、破断特性および減衰性の3条件が同時に向上し、それらのいずれもが優れているので高減衰積層体用ゴム組成物として好適である。
【0013】
本発明の組成物に用いられる石油樹脂とは、石油化学工業や石油精製工業の製造プロセスから得られる特定留分(オレフィン、ジオレフィン、ケトン、アルコール等の重合性化合物を含むもの)を単離精製することなく、重合またはその他の方法で樹脂化したものである。具体的には、C5 〜C11の芳香族系不飽和炭化水素、脂肪族系不飽和炭化水素の重合体である。一般的に石油樹脂は、溶剤に対する溶解性や他の樹脂との相溶性が良く、耐薬品性、耐水性、電気的特性、耐候性に優れた特性をもつ。
【0014】
本発明の組成物は、ジエン系ゴムに対し、三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカと石油樹脂とを含有することにより、耐セット性、破断特性が向上しかつ優れた減衰性を持つ。本発明の組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、石油樹脂を15〜60質量部含有する。石油樹脂が15質量部未満だと、破断強度は良好だが減衰性が低下してしまい、60質量部を超えると減衰性は良好だが破断強度が急激に悪化してしまう欠点があるからである。好ましくは、30〜50質量部である。この範囲であれば、本発明の組成物は、耐セット性、破断特性および減衰性が優れていることに加え、実用上十分なJIS硬度が得られ、高減衰積層体用ゴム組成物として好適となるからである。
【0015】
石油樹脂としては、飽和または不飽和芳香族系炭化水素樹脂ならびに飽和または不飽和脂肪族系炭化水素樹脂であり、例えば、C5 系石油樹脂(脂肪族系石油樹脂)、C9 系石油樹脂(芳香族系石油樹脂)、C5 − C9 共重合石油樹脂が挙げられる。本発明の組成物に配合される石油樹脂としては、減衰性と剛性の温度依存性とのバランスが良好となる点でC5 − C9 共重合石油樹脂が好ましい。なお、これらの石油樹脂は1種単独でも2種以上を併用して使用しても良い。該石油樹脂は、広く公知のものを使用することができる。また、市販品を用いる場合には、例えば、クイントン1325(ジシクロペンタジエン−シクロペンタジエン共重合物、日本ゼオン社製)、ハイレジンRS−9(C9 系芳香族不飽和炭化水素の重合物、東邦化学工業社製), ハイレジン# 90、ハイレジン# 120(C5 系脂肪族不飽和炭化水素とC9 系芳香族不飽和炭化水素の共重合体、東邦化学工業社製)等が挙げられる。
【0016】
本発明の組成物には、ジエン系ゴム、三次元の異方性を有する酸化亜鉛ウィスカおよび石油樹脂の他に、本発明の目的を損なわない範囲でゴムに配合される公知の添加剤、例えばカーボンブラック、クレー、炭酸カルシウム、タルク、ホワイトカーボン等の充填剤;ステアリン酸等の有機系活性剤、老化防止剤、ワックス等の滑剤、パラフィン系オイル等(プロセスオイル等)の軟化剤、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤、可塑剤、加工助剤、顔料、染料、粘着付与剤、架橋剤、架橋促進剤、加硫助剤、酸化防止剤、光沢剤、難燃剤、発泡剤、発泡助剤、オゾン劣化防止剤、ブロッキング防止剤、耐候剤、耐熱剤、分散剤、相溶化剤、界面活性剤、帯電防止剤等を配合することができる。
【0017】
本発明の組成物に配合されるカーボンブラックとは、カーボンを主成分とし酸素、水素、硫黄および灰分等を副成分として含む微粒子で、ゴム組成物に加硫性、補強性等の特質を与える。樹脂では着色が敬遠されるので通常は使用されない。カーボンブラックは、製法により性質が大きく異なり、チャネルブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラックに分類され、引張応力、ストラクチャーなどの特性によりさらに細分類される。カーボンブラックの具体例としては、SAF、ISAF、HAF、XcF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等が挙げられ、これらは1種単独でも2種以上を併用して使用してもよい。本発明の組成物については、前記カーボンブラックの中でも、SAF、ISAF、HAFを用いるのが好ましい。
【0018】
本発明の組成物に配合されるカーボンブラックは、ジエン系ゴムに対し、30〜100質量部とする。好ましくは、40〜100質量部、より好ましくは50〜90質量部である。この範囲であると、カーボンブラックが三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカおよび石油樹脂と共に本発明の組成物に配合された時に、架橋後の本発明の組成物は、耐セット性、破断特性および減衰性等の物理特性が良好で、高減衰積層体用ゴム組成物として好適となるからである。
【0019】
クレーとしては、ろう石クレー、カオリン質クレー(カオリナイト、ハロイサイト)、パイロフィライト質クレー、セリサイト質クレー、焼成クレーが挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を併用して使用してもよく、また好ましくはカオリン質クレー、焼成クレーである。
【0020】
有機系活性剤としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。このような有機系活性剤の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、0.5〜3質量部が好ましい。上述の添加剤は、1種単独または2種以上の混合物として用いることもできる。これらの有機系活性剤の中でも、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸が好ましい。
【0021】
軟化剤としては、パインタール、リノール酸、オレイン酸、アビエチン酸、菜種油、綿実油、落下生油、ひまし油、パーム油等の植物油系、エキステンダー、プロセス油、パラフィン系油、ナフテン系油、芳香族系油等の鉱物油系、モノエステル系、エポキシ系、塩素化パラフィン系、エーテル系、チオエーテル系、ポリエステル系、ポリエーテル系等の合成可塑剤系等が挙げられる。これらの軟化剤は、用途に応じて1種単独でも2種以上を併用して使用してもよい。また、これらの軟化剤の中でも、パラフィン系油、ナフテン系油、芳香族系油が好ましい。
【0022】
加硫剤としては、硫黄、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィドなどの非元素イオウ加硫剤、ビスモルホリンジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、有機過酸化物、キノンジオキシム、フェノールホルムアルデヒド樹脂、ニトロソ化合物とジイソシアナート混合物、酸化マグネシウム、過酸化亜鉛、トリエチレンテトラミン、メチレンジアニリン、ジフェニルグアニジン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、エチレンジアミンカルバメート、ビス−p−アミノシクロヘキシルメタンカルバメート等を使用することができる。これらの加硫剤の中でも、硫黄が好ましい。
【0023】
加硫促進剤としては、ステアリン酸、ラウリル酸等の脂肪酸、これらの脂肪酸の亜鉛塩等の金属塩、酸化マグネシウム等の金属酸化物、テトラメチルチウラムモノサルファイド(TMTM)、テトラメチルチウラムジサルファイド(TMTD)、ジペンタメチレンチウラムテトラサルファイド(DPTS)、ジペンタメチレンチウラムヘキササルファイド(DPTHS)等のチウラム系促進剤、ジベンゾジチアジルジサルファイド(DM)等のチアゾール系促進剤、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾイルスルフェンアミド(CBS)等のスルフェンアミド系促進剤、ジンクジメチルジチオカーバメイト(ZnMDC)等のジチオカルバミン酸塩系促進剤が例示される。これらの加硫促進剤の中でも、CBSが好ましい。
【0024】
可塑剤としては、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP);アジピン酸ジオクチル(DOA)、コハク酸イソデシル;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル;アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル、ステアリン酸が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの可塑剤の中でも、DOP、DBP、DOAが好ましい。
【0025】
老化防止剤としては、一般に用いられている酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等が適宜用いられる。例えば、ヒンダードアミン系、アミン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、シアノアクリレート系、アクリレート系、ヒンダードフェノール系、リン系、硫黄系の各化合物が挙げられる。このような老化防止剤の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、0.5〜3質量部が好ましい。ただし、本発明の組成物が免震等の振動エネルギーの吸収装置等に用いられる際、該組成物が外面に露出しない場合は老化防止剤を配合しなくてもよい。使用する場合、ヒンダードアミン系、アミン系が好ましい。
【0026】
本発明の組成物を用いる高減衰積層体とは、複数のゴム層と硬質板とを交互に積層した積層体であって、橋梁の支承構造物やビル等の建造物の基礎免震等に用いられる構造体である。ゴム層には高い減衰性をもつゴム組成物が用いられ、硬質板には鉄板、鋼板等が好適に用いられる。本発明の組成物は、耐セット性、破断特性を向上させつつ高い減衰性を有するので、前記の高減衰積層体のゴム層に用いられる高減衰ゴム組成物として好適である。また、図1に示すように高減衰積層体1は、上部取付板5と下部取付板6の間に2層以上のゴム層2、3と1層以上の硬質板4とが交互に積層している。その中で、前記構造物や建造物に近い側にあたる上部取付板側のゴム層2の1層以上または全層を、本発明の高減衰ゴム組成物を用いたゴム層2とすることが好ましい。また、ゴム層3は本発明の組成物を含め、高減衰積層体に使用できる公知のいかなるゴム組成物を用いてもよい。これにより、より効率的に振動エネルギーを吸収する高減衰積層体が提供される。
【0027】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。
(実施例1〜2、比較例1〜3)下記表1に示す成分を記載された質量部用いてゴム組成物を調製し、150℃で30分間プレス加硫を行いゴム組成物を得た。得られたゴム組成物について下記の方法で、100%、300%モジュラス(M100、M300) 、破断強度(TB ) 、破断伸び(EB ) 、JIS硬度(Hs ) および圧縮永久歪み率を測定した。また、引張試験を行いモジュラス(弾性率) および減衰性を以下の方法で測定した。
【0028】
(1) 一般物性
JIS K 6251に記載の方法に準拠して100%、300%モジュラス、破断強度および破断伸びを測定した。
(i)100%および300%モジュラス(M100、M300)
引張応力とは、100%以上の伸びを与えた時の応力で、100%および300%の伸びを与えた時の値をそれぞれ100%モジュラス、300%モジュラスと呼ぶ。JIS K 6251に記載の試験装置で測定したときの特定の伸び時におけるn%モジュラス(Mn 、MPa )は、荷重をFn (N)、試験片の断面積をA(mm2 )とすると、Mn =Fn / Aと表される。
(ii)破断強度(TB )
JIS K 6251に記載の試験装置によって、試験片が切断に至るまでの最大荷重をFB (N)とすると、破断強度はTB =FB / Aと表される。
(iii)破断伸び(EB )
JIS K 6251に記載の試験装置によって試験片に荷重を加えていき、切断時の試験片の伸びを試験片の元の長さで除して100を掛けた値が破断伸びである。
(iv)JIS硬度(Hs )
JIS K 6253のスプリング式硬さ試験(A型)に準拠して行った。
(2) 耐セット性
JIS K 6262に記載の方法に準じて測定した。圧縮試験時の熱処理温度70℃、圧縮時間22時間の条件で、熱処理終了後30分間放冷し試験片の厚さを測定する。そして、試験片の縮んだ厚さを100%として、放冷30分間の間に試験片がどれだけ元の厚さに戻ったかをパーセンテージで表す。圧縮されたまま全く元の厚さに戻らないときは100%、完全に元の厚さに戻ったときは0%と評価する。これをJIS ハンドブックでは圧縮永久歪み率と呼ぶが、本明細書では耐セット性として評価した。
(3) 引張試験による特性値
幅10mm、厚さ2mmのゴム組成物の短冊状サンプルを、オートグラフ引張り試験装置を用いて、クロスヘッドスピード500mm/minの条件下で5回150%伸張させたときの5回目の特性値を評価した。
(i) モジュラス(弾性率)
(1)−(i)と同様に、試験片の伸張を繰り返し5回行い、5回目に行ったときの150%伸張時の応力(MPa) を測定した。(モジュラス@150%)
(ii) 減衰性(ヒステリシスロス、Hloss)
ゴム組成物にかける引張応力の増加時と減少時での試験片の伸張の経過を荷重−伸び曲線としてプロットする。そのとき、同一の荷重に対し引張応力減少時には増加時よりも試験片の伸びが大きくなり、荷重がゼロになっても伸びはゼロにならない。このとき荷重‐伸び曲線で囲まれる部分をヒステリシスロスと呼び、この面積が大きいほどヒステリシスロスが大きい、つまり減衰性が良好であると評価する。ヒステリシスロスは、ゴムの内部に熱として蓄積された仕事量に対応し、ゴムの発熱、永久歪み、疲労の原因となる。
【0029】
【表1】
【0030】
〈表中の各成分〉
天然ゴム(NR) :パンジャスリア社製、SIR20
ブタジエンゴム(BR):日本ゼオン社製、NIPOL1220
カーボンブラック :昭和キャボット社製、ISAFショウブラックN220
石油樹脂 :東邦化学工業社製、ハイレジン#120
クレー :武田薬品工業社製、シルカライト
ZnO :三井金属鉱業社製、亜鉛華3号
特殊ZnO :松下アムテック社製、パナテトラ
ステアリン酸 :花王社製、LUNAC YA
老化防止剤 :フレキシス社製、SANTOFLEX6PPD
ワックス :大内新興社製、パラフィンワックス
オイル :出光興産社製、ダイアナプロセスAH−20
硫黄 :軽井沢精錬所製、粉末硫黄
加硫促進剤 :大内新興社製、ノクセラーCZ
【0031】
【発明の効果】
本発明の高減衰積層体用ゴム組成物は、耐セット性、破断特性が向上した上に良好な減衰性を持ち、防振装置や免震装置等の振動エネルギーの吸収を目的とする高減衰積層体に好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の組成物である高減衰積層体用ゴム組成物が、好適に適用される高減衰積層体の一例を示す。一部を切り欠いて示した説明図である。
【符号の説明】
1 高減衰積層体
2 本発明の高減衰ゴム組成物を用いたゴム層
3 ゴム層
4 硬質板
5 上部取付板
6 下部取付板
Claims (2)
- ジエン系ゴム100質量部に対し、三次元の異方性を持つ酸化亜鉛ウィスカ5〜40質量部と石油樹脂15〜60質量部とを含有する高減衰積層体用ゴム組成物。
- 上部取付板と下部取付板との間に、2層以上のゴム層と1層以上の硬質板とを交互に含む積層体において、該ゴム層の少なくとも一つが請求項1に記載の高減衰積層体用ゴム組成物を含有する高減衰積層体。
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