JP4630013B2 - タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関し、とくには耐摩耗性を低下させることなく、氷上性能を向上させたタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関する。
車の氷雪路面走行のため、スパイクタイヤの使用やタイヤへのチェーンの装着がなされてきたが、粉塵問題などの環境問題が発生するという問題があった。そのため、氷雪路面走行用タイヤとしてスタッドレスタイヤが開発された。スタッドレスタイヤは、一般路面に比べ、氷雪路面では著しく摩擦係数が低下して滑りやすくなるので、材料面および設計面での工夫がなされている。
例えば、氷雪路面におけるタイヤの性能を向上させるために低温特性に優れたジエン系ゴムを配合する方法、あるいは氷雪路面における氷への引っ掻き効果を出すために、タイヤ表面の凹凸を変えることで表面エッジ成分を増す方法または引っ掻き効果のある無機フィラーを配合する方法などが提案されてきたが、依然、スパイクタイヤに比べてスタッドレスタイヤの氷雪路面における摩擦性能は充分ではなかった。
特許文献1には、短繊維とモース硬度の大きい粒子を配合し、氷雪路面におけるタイヤの引っ掻き効果を向上させたゴム組成物が報告されている。しかし、氷上性能が充分とはいえず、氷雪路面タイヤにはさらなる改善が求められている。
特開2003−105131号公報
本発明は、耐摩耗性を低下させることなく、氷上性能を向上させたタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、(a)ジエン系ゴム100重量部に対して、(b)遷移金属酸化物にIA族、IVA族、VA族、IIIB族、IVB族、VB族およびVIB族元素から選ばれる1種以上のイオンをドーピングした化合物0.5〜150重量部、ならびに(c)多孔質天然ガラス、非金属繊維、および2個以上の突起を有するフィラーからなる群から選ばれる1種以上の無機フィラーを含有するタイヤ用ゴム組成物に関する。
前記非金属繊維の平均繊維径は1〜100μm、および平均繊維長は0.1〜5mmであることが好ましく、前記非金属繊維の含有量は0.5〜20重量部であることが好ましい。
2個以上の突起を有するフィラーの含有量は0.5〜30重量部であることが好ましい。
2個以上の突起を有するフィラーは酸化亜鉛ウィスカであることが好ましい。
前記多孔質天然ガラスの平均粒子径は1〜200μmであることが好ましく、前記多孔質天然ガラスの含有量は0.5〜20重量部であることが好ましい。
また、本発明は前記タイヤ用ゴム組成物を用いた空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、遷移金属酸化物にIA族、IVA族、VA族、IIIB族、IVB族、VB族およびVIB族元素から選ばれる1種以上のイオンをドーピングした化合物を特定量、ならびに多孔質天然ガラス、非金属繊維、および酸化亜鉛ウィスカからなる群から選ばれる1種以上の無機フィラーをジエン系ゴムに配合することで、耐摩耗性を低下させることなく、氷上性能を向上させたタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、(a)ジエン系ゴム、(b)遷移金属酸化物にIA族、IVA族、VA族、IIIB族、IVB族、VB族およびVIB族元素から選ばれる1種以上のイオンをドーピングした化合物、ならびに(c)無機フィラーからなる。
ジエン系ゴム(a)としては任意のジエン系ゴムが用いられ、たとえば、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、各種ポリブタジエンゴム、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ポリクロロプレンゴムなどのジエン系ゴムを単独で、あるいは任意の割合でブレンドして使用することができるが、天然ゴムとブタジエンゴムとを組み合わせて用いることが好ましい。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、(b)遷移金属酸化物にIA族、IVA族、VA族、IIIB族、IVB族、VB族およびVIB族元素から選ばれる1種以上のイオンをドーピングした化合物(以下、化合物(b))を含有する。化合物(b)をタイヤ用ゴム組成物中に含有することにより、得られたタイヤの摩擦力が向上する。
前記遷移金属酸化物としては、ZnO、V23、TiO、TiO2、Fe23、NiOなどが用いられる。なかでも、化合物(b)における遷移金属酸化物として、ZnOを用いることがとくに好ましい。
遷移金属酸化物にドーピングするIA族元素のイオンとしては、Li+、Na+、K+、Rb+、Cs+、IVA族元素のイオンとしては、Ti4+、Zr4+、VA族元素のイオンとしては、Ta5+、V5+、Nb5+、IIIB族元素のイオンとしては、Al3+、B3+、Ga3+、In3+、Tl3+、IVB族元素のイオンとしては、C4+、Si4+、Ge4+、Sn4+、Pb4+、VB族元素のイオンとしては、N3-、P3+、As3+、Sb3+、Bi3+、VIB族元素のイオンとしては、O2-、S2-、Se2-、Te2-があげられる。遷移金属酸化物にIA族、IVA族、VA族、IIIB族、IVB族、VB族、VIB族元素からなる群から選ばれる1種以上のイオンをドーピングすることで、ドナーあるいはアクセプターとして働き、半導体の性質(n型、p型)という効果が得られる。ドーピングされるイオンとしては、IIIB族元素のイオンを用いることが好ましく、Al3+を用いることがとくに好ましい。
化合物(b)としては、前記遷移金属酸化物に対して前記イオンをドーピングすることにより得られる化合物を用いるが、なかでもZnOにAl3+イオンをドーピングした導電性酸化亜鉛を用いることがとくに好ましい。導電性酸化亜鉛としては、ハクスイテック(株)製の導電性酸化亜鉛23−K、パゼットCK、パゼットGKや堺化学工業(株)製の導電性超微粒子酸化亜鉛があげられる。
化合物(b)の含有量は、ジエン系ゴム(a)100重量部に対して0.5重量部以上、好ましくは5重量部以上である。含有量が0.5重量部未満では、氷雪路面における充分な摩擦力が得られない傾向がある。また、化合物(b)の含有量は150重量部以下、好ましくは100重量部以下である。含有量が150重量部をこえると、耐摩耗性が悪化する傾向がある。
本発明に用いられる無機フィラー(c)は、多孔質天然ガラス、非金属繊維および2個以上の突起を有するフィラーからなる群から1種以上選択される。
多孔質天然ガラス(酸化珪素)としては、シラス、およびシラスを原料としたシラスバルーンや人工培土などがあげられる。なかでも、氷への引っかき効果および抜けた後にタイヤにミクロな凹凸を与える硬さや粒子径を有し、さらにゴムへの練りこみにおいてその形状が維持されるという点でシラスを用いることが好ましい。多孔質天然ガラスがゴム表面に存在するときは氷雪路面における氷への引っかき効果により、また、多孔質天然ガラスが抜けた後はゴム表面に生じるミクロな凹凸によるタイヤと氷雪路面の排水効果により氷雪路面での摩擦力を向上させることができる。
多孔質天然ガラスの平均粒子径は1μm以上であることが好ましく、50μm以上であることがより好ましい。平均粒子径が1μm未満では、引っ掻き効果が不充分であり、ガラスが抜けたあとの凹凸が小さすぎるため、排水効果が不充分となる傾向がある。また、多孔質天然ガラスの平均粒子径は200μm以下であることが好ましい。平均粒子径が200μmをこえると、ゴム組成物の強度が低下し、耐摩耗性が悪化する傾向がある。
多孔質天然ガラスの平均孔径は50μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。平均孔径が50μmをこえると、ゴムへの混練り時に粒子が破壊される傾向があるため、引っ掻き効果、および凹凸による排水効果が充分に得られない傾向がある。
多孔質天然ガラスの含有量は、ジエン系ゴム(a)100重量部に対して0.5重量部以上であることが好ましく、1重量部以上であることがより好ましい。多孔質天然ガラスの含有量が0.5重量部未満では、引っ掻き効果、および多孔質天然ガラスが抜け落ちたあとの凹凸による排水効果が充分に得られない傾向がある。また、多孔質天然ガラスの含有量は20重量部以下であることが好ましく、10重量部以下であることがより好ましい。多孔質天然ガラスの含有量が20重量部をこえると、ゴムの強度が低下し、耐摩耗性が悪化するため好ましくない。
非金属繊維は、路面を傷つける恐れがなく、ゴムと摩耗速度の差が小さく、トレッドと氷雪路面との接地を確保するのに適している。非金属繊維としては非金属無機繊維を用いることが好ましく、なかでもゴムを混練りする過程で適度な長さに折れて短くなり、分散および配向させやすく、複素弾性率の比が適度なゴムが得られやすいのでグラスファイバーまたはカーボンファイバーを用いることが好ましい。
非金属繊維の平均繊維径は1μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましい。平均繊維径が1μmより小さい場合、繊維断面積が小さいため、トレッド厚さ方向に配向した繊維がトレッド表面に作り出す接地圧の高い部分を充分に作り出すことができない傾向がある。また、平均繊維径は100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、40μm以下であることがさらに好ましい。平均繊維径が100μmをこえると、氷雪路面とタイヤとのあいだにできた水膜を押しのける働きが劣るため、粘着・凝着摩擦が充分に働かない傾向がある。
非金属繊維の平均繊維長は0.1mm以上であることが好ましい。平均繊維長が0.1mmより短い場合、走行により繊維がトレッド面から脱落しやすくなり、水膜を押しのける効果が低下する傾向がある。また、平均繊維長は5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることがより好ましく、2mm以下であることがさらに好ましい。5mmより長い場合、繊維を分散させ配向させにくくなり、ゴムの加工性が低下する傾向がある。
非金属繊維の含有量は、ジエン系ゴム(a)100重量部に対して0.5重量部以上であることが好ましく、2重量部以上であることがより好ましい。含有量が0.5重量部未満では、氷へのミクロな引っ掻き効果を充分に発現させることができない傾向がある。また、非金属繊維の含有量は20重量部以下であることが好ましい。含有量が20重量部をこえると、ゴムの加工性や耐摩耗性が悪化する傾向がある。
2個以上の突起を有するフィラーとしては、酸化亜鉛ウィスカ(たとえば、松下アムテック(株)製のパナテトラ(テトラポット形状酸化亜鉛))や沖縄県産の星の砂などがあげられる。なかでも、氷よりも硬くアスファルトより柔らかい材料であるという理由から、酸化亜鉛ウィスカを用いることが好ましい。2個以上の突起を有するフィラーを配合することにより、その2個以上の突起がアンカー効果を示し、走行時の刺激や摩耗による脱落を防ぎ、かつ、ゴム表面からミクロ突起を出現させ、氷雪路面とタイヤの間に発生する水膜を排除する効果およびミクロな引っ掻き効果を発現させることができる。
ここで、突起数が2個以上であるとは、図1に示すような突起の先端とそのフィラーの中心(変曲点)を結ぶ直線の角度Xが180度未満であることと定義する。突起数が1個のフィラーは、角度Xが180度であり、ファイバーなどの線状のフィラーがこれに該当する。
前記フィラーの突起数は2個以上、好ましくは3個以上である。突起がない、あるいは突起を1個のみ有するフィラーでは、フィラーがアンカー効果を示すことができず、タイヤ走行などによる刺激や摩耗によってフィラーが脱落する。
2個以上の突起を有するフィラーの含有量は、ジエン系ゴム(a)100重量部に対して0.5重量部以上であることが好ましく、1重量部以上であることがより好ましく、5重量部以上であることがさらに好ましい。前記フィラーの含有量が0.5重量部未満では、氷雪路面での氷上摩擦性能の向上がみられない。また、前記フィラーの含有量は、30重量部以下であることが好ましく、25重量部以下であることがより好ましく、10重量部以下であることがより好ましい。前記フィラーの含有量が30重量部をこえると、耐摩耗性が低下する傾向がある。
また、2個以上の突起を有するフィラーとジエン系ゴムとの接着力を向上させるために、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリビニルアルコール(PVA)およびシランカップリング剤やシリル化剤などでフィラーを表面処理してもよい。
2個以上の突起を有するフィラーを用いる場合、前記非金属繊維と組み合わせて用いることがとくに好ましい。それらを組み合わせて用いることで、耐摩耗性を低減させることなく、氷上性能をより充分に向上させることができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物には、ジエン系ゴム(a)、化合物(b)、無機フィラー(c)のほかにも、その他の補強剤(充填剤)、加硫剤(架橋剤)、加硫促進剤、各種オイル、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、カップリング剤などのタイヤ用または一般のゴム組成物用に配合される各種配合剤および添加剤を配合することができる。また、これらの配合剤、添加剤の含有量も一般的な量とすることができる。
前記補強剤としては、シリカおよび/または一般式(1)で表わされる無機充填剤が用いることができる。
mM・xSiOy・zH2O (1)
(Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウムおよびジルコニウムからなる群から選ばれる金属、該金属の酸化物および水酸化物、および、それらの水和物、ならびに、該金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも1種であり、m、x、yおよびzは定数である。)
前記無機充填剤の配合量は、ジエン系ゴム(a)100重量部に対して150重量部以下であることが好ましく、100重量部以下であることがより好ましい。無機充填剤の配合量が150重量部をこえると、加工性が悪化する傾向がある。また、無機充填剤の配合量は5重量部以上であることが好ましい。
シリカを配合する場合、シランカップリング剤を併用することが好ましい。シランカップリング剤の配合量は、前記シリカ100重量部に対して1重量部以上であることが好ましく、2重量部以上であることがより好ましい。シランカップリング剤の配合量が1重量部未満では、未加硫ゴム組成物の粘度が高い傾向がある。また、シランカップリング剤の配合量は、前記シリカ100重量部に対して20重量部以下である好ましく、15重量部以下であることがより好ましい。シランカップリング剤の配合量が20重量部をこえると、その配合量ほどのシランカップリング剤配合効果が得られず、コストがかかる傾向がある。
前記補強剤としてはカーボンブラックを用いることができる。カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム(a)100重量部に対して5重量部以上であることが好ましく、10重量部以上であることがより好ましい。カーボンブラックの配合量が5重量部未満では、充分な補強性が得られず、耐摩耗性が劣る傾向がある。また、カーボンブラックの配合量は150重量部以下であることが好ましく、100重量部以下であることがより好ましい。カーボンブラックの配合量が150重量部をこえると、加工性が悪化し、硬度が高くなることから氷上摩擦性能が低下する傾向がある。
オイルとしては、プロセスオイルなどの一般的なものが用いられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
オイルの配合量は、ジエン系ゴム(a)100重量部に対して5重量部以上であることが好ましく、10重量部以上であることがより好ましい。オイルの配合量が5重量部未満では、硬度が低くならず、氷上摩擦性能が低下する傾向がある。また、オイルの配合量は150重量部以下であることが好ましく、100重量部以下であることがより好ましい。オイルの配合量が150重量部をこえると、耐摩耗性が低下する傾向がある。
加硫剤としては、硫黄などの一般的なものが用いられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
加硫剤の配合量は、ジエン系ゴム(a)100重量部に対して0.2重量部以上であることが好ましく、0.5重量部以上であることがより好ましい。加硫剤の配合量が0.2重量部未満では、架橋密度が低く、強度が得られない傾向がある。また、加硫剤の配合量は10重量部以下であることが好ましく、4重量部以下であることがより好ましい。加硫剤の配合量が10重量部をこえると、架橋密度の上昇にともない硬度が高くなることで、氷上摩擦性能が低下する傾向がある。
加硫促進剤としては、とくに限定はないが、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、ジベンゾチアゾリルジスルファイドなどがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
加硫促進剤の配合量は、ジエン系ゴム(a)100重量部に対して0.1重量部以上であることが好ましく、1重量部以上であることがより好ましい。加硫促進剤の配合量が0.1重量部未満では、加硫速度が遅く生産性が低下する傾向がある。また、加硫促進剤の配合量は、10重量部以下であることが好ましく、5重量部以下であることがより好ましい。加硫促進剤の配合量が10重量部をこえると、ゴム焼けが生じ、物性が低下する傾向がある。
本発明の空気入りタイヤは、本発明のゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。すなわち、必要に応じて前記添加剤を配合した本発明のゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤの各部材の形状にあわせて押出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより空気入りタイヤを得る。空気入りタイヤとしては、氷雪路面における性能を特に発揮することができることからスタッドレスタイヤとすることが好ましい。
以下に本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例において用いた各種薬品を以下に示す。
天然ゴム:RSS#3
ブタジエンゴム:宇部興産(株)製のUBEPOL−BR150B
カーボンブラック:昭和キャボット(株)製のショウワブラックN220
シリカ:テグッサ社製のウルトラシルVN3
シランカップリング剤:テグッサ社製のSi69
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックワックス
オイル:出光興産(株)製のダイナプロセスオイル
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
亜鉛華:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
グラスファイバー:NSG VETROTEX社製のマイクロチョップドストランド(平均繊維径11μm カット長さ(平均繊維長)3mm)
酸化亜鉛ウィスカ:松下産業情報機器(株)製のパナテトラWZ−0501(突起の数:4個)
シラス:ヘス社製のパーミスLHM−90(シラス、平均粒子径:100μm)
導電性酸化亜鉛:ハクスイテック(株)製の導電性酸化亜鉛23−K
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N-cyclohexyl-2-benzothiazyl-sulfenamide)
実施例1〜7および比較例1〜10
表1および表2に示す硫黄、加硫促進剤を除く配合成分を、1.7リットルの密閉型バンバリーミキサーを用いて3〜5分間混練りし、温度が150℃以上に達した時点で配合ゴムを排出し、ベース練りゴムとした。ベース練りゴムと硫黄および加硫促進剤をオープンロールで混練りし、加硫することによってゴム組成物を得た。
得られたゴム組成物を、通常用いられる方法でカレンダーロールによってトレッド形状に押し出しすることにより、トレッドを形成し、195/65R15サイズのタイヤを作成した。得られたタイヤについて、以下の試験を実施した。結果を表1および2に示す。
(氷上摩擦性能)
タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、時速30km/時間からの氷盤上での制動停止距離を求めた。比較例1の制動停止距離の値を100として指数で示した。指数が大きいほど氷上摩擦性能に優れている。
(耐摩耗性)
タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、30000km走行したのちの摩耗量を測定した。比較例1の摩耗量の値を100として指数で示した。指数が大きいほど耐摩耗性に優れている。
得られた結果を表1および2に示す。
Figure 0004630013
Figure 0004630013
本発明に用いられる2個以上の突起を有するフィラーにおける、該突起の先端とそのフィラーの中心(変曲点)を結ぶ直線の角度Xの説明図である。 本発明に用いられる2個以上の突起を有するフィラーにおける、該突起の長さLの説明図である。
符号の説明
1 2個以上の突起を有するフィラー
X フィラーの突起の先端とそのフィラーの中心(変曲点)を結ぶ直線の角度
L 突起の長さ

Claims (5)

  1. (a)ジエン系ゴム100重量部に対して、
    (b)遷移金属酸化物にIA族、IVA族、VA族、IIIB族、IVB族、VB族およびVIB族元素から選ばれる1種以上のイオンをドーピングした化合物0.5〜150重量部、ならびに
    (c)多孔質天然ガラス0.5〜20重量部、非金属繊維0.5〜20重量部および2個以上の突起を有するフィラー0.5〜30重量部からなる群から選ばれる1種以上の無機フィラー
    を含有するタイヤ用ゴム組成物であり、
    2個以上の突起を有するフィラーが酸化亜鉛ウィスカおよび/または星の砂であるタイヤ用ゴム組成物
  2. 非金属繊維の平均繊維径が1〜100μm、および平均繊維長が0.1〜5mmである請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 2個以上の突起を有するフィラーが酸化亜鉛ウィスカである請求項1または2記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 多孔質天然ガラスの平均粒子径が1〜200μmである請求項1、2または3記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 請求項1、2、3または4記載のタイヤ用ゴム組成物を用いた空気入りタイヤ。
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