JP2004122947A - 車両用サンバイザ - Google Patents
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Abstract
【課題】外装表皮のシワや弛みを十分に防止することができる車両用サンバイザを提供する。
【解決手段】第一構成体2と第二構成体3とを厚み方向に重ねることで構成されるバイザ本体10と、そのバイザ本体10を覆う外装表皮11とを有する車両用サンバイザ1であって、第一構成体2と第二構成体3との間には、厚み方向に弾性圧縮された弾性復元体20が設けられている。また第一構成体2と第二構成体3との間には、バイザ本体10の外周縁の一部または全部に沿って弾性復元体20を有さず、第一構成体2と第二構成体3のそれぞれの外周縁2a,3aの弾性変形を許容する空隙部4が設けられている。
【選択図】 図3
【解決手段】第一構成体2と第二構成体3とを厚み方向に重ねることで構成されるバイザ本体10と、そのバイザ本体10を覆う外装表皮11とを有する車両用サンバイザ1であって、第一構成体2と第二構成体3との間には、厚み方向に弾性圧縮された弾性復元体20が設けられている。また第一構成体2と第二構成体3との間には、バイザ本体10の外周縁の一部または全部に沿って弾性復元体20を有さず、第一構成体2と第二構成体3のそれぞれの外周縁2a,3aの弾性変形を許容する空隙部4が設けられている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両に取り付けられて車室内への光の侵入を防止する車両用サンバイザに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用サンバイザは、従来種々のタイプのものが知られており、例えば下記の特許文献1の車両用サンバイザが知られていた。
特許文献1にかかる車両用サンバイザは、発泡成形体からなるバイザ本体と、そのバイザ本体を覆う外装表皮とを有していた。そしてバイザ本体の周縁部には、周縁部に沿って肉抜きされた溝部が形成されていた。
したがってバイザ本体の周縁部は、溝部によって弾性変形が許容され、その弾性変形の復元力によって外装表皮のシワや弛みを防止していた。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−6661号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしバイザ本体は、溝部によるバイザ本体の弾性変形の復元力だけでは十分に外装表皮のシワや弛みを防止することができない場合もあった。
そこで本発明は、外装表皮のシワや弛みを十分に防止することができる車両用サンバイザを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明は、上記各請求項に記載のとおりの構成を備える車両用サンバイザであることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第一構成体と第二構成体との間には、厚み方向に弾性圧縮された弾性復元体が設けられている。また第一構成体と第二構成体との間には、バイザ本体の外周縁の一部または全部に沿って弾性復元体を有さず、第一構成体と第二構成体のそれぞれの外周縁の弾性変形を許容する空隙部が設けられている。
【0006】
すなわち第一構成体と第二構成体との間に弾性復元体を有し、弾性復元体は、厚み方向に弾性圧縮されている。そのため第一構成体と第二構成体は、弾性復元体の復元力によって外装表皮側に押され、外装表皮に張力を与える。また第一構成体と第二構成体との間には、その外周縁に沿って形成された空隙部を有する。したがって第一構成体と第二構成体のそれぞれの外周縁は、空隙部によって弾性変形が許容される。そして弾性変形された外周縁が、その復元力によって外装表皮を押し、外装表皮に張力を与える。
したがって外装表皮は、二つの弾性変形の復元力によって張力が付与される。そのため外装表皮には、大きな張力が付与されやすく、その張力によって外装表皮のシワや弛みが防止される。
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、弾性復元体は、第一構成体または第二構成体の少なくとも一方の部材に一体に突設されている。
すなわち弾性復元体は、第一構成体から第二構成体に向けて突出している。あるいは第二構成体から第一構成体に向けて突出している。したがって弾性復元体は、二つの構成体間を小さな面積により支持する。そして二つの構成体が外装表皮によって覆われ、その外装表皮によって近接方向に押されることで、弾性復元体には、面積当たりに大きな圧縮力が加わる。したがって弾性復元体は、弾性変形しやすい構造になっている。
【0008】
また弾性復元体は、第一構成体または第二構成体と一体に形成されている。したがって部品点数を増やすことなく弾性復元体が形成されている。また弾性復元体は、前述したように構造的に弾性変形しやすい構成になっている。したがって弾性復元体は、第一構成体または第二構成体に対して一体に形成しやすい構成になっている。
【0009】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態を図1〜3にしたがって説明する。
車両用サンバイザ1は、図1に示すように板状のバイザ本体10と、そのバイザ本体10を覆う外装表皮11とを有する。また車両用サンバイザ1は、バイザ本体10に回動可能に取り付けられる支軸12と、その支軸12に回動可能に取付けられるブラケット13を有する。
またバイザ本体10の内部には、支軸12を回動可動に支持する軸受部14と、バイザ本体10の外周縁に沿って形成されたワイヤーフレーム15が設けられている。そしてワイヤーフレーム15は、その両端部が軸受部14に固定されている。
【0010】
支軸12は、図1に示すように縦軸12aと横軸12bを有して略L字状に形成されている。そして横軸12bがバイザ本体10に差し込まれ、バイザ本体10は、横軸12bに対して軸周り方向に回動可能に支持される。また縦軸12aは、ブラケット13を介して車室天井面に軸周りに回動可能に取り付けられる。したがってバイザ本体10は、横軸12bの軸周りに回動されることで車室天井面に沿った収納位置と、フロントガラスに沿ったフロント位置との間で回動する。またバイザ本体10は、支軸12が縦軸12a周りに回動されることでフロント位置とサイドガラスに沿ったサイド位置との間で回動する。
【0011】
バイザ本体10は、図2に示すように略板状に形成された第一構成体2と第二構成体3とを厚み方向に重ねることで形成されている。
これら第一構成体2と第二構成体3は、樹脂材から形成されており、例えばポリプロピレン樹脂のビーズを低発泡させることで形成されている。そして第一構成体2と第二構成体3は、それぞれバイザ本体10の片側面を構成している。そして図1に示すように第一構成体2にワイヤーフレーム15が内設されている。
また第一構成体2は、第二構成体3へ向けて突設された複数の弾性復元体20を一体に有する。複数の弾性復元体20は、図1に示すようにバイザ本体10の所望位置に形成されており、例えば、バイザ本体10の外周端から所定位置だけ内側の位置、あるいはワイヤーフレーム15に沿った位置と、ワイヤーフレーム15よりも中心寄り位置に複数形成されている。
【0012】
外装表皮11は、ポリ塩化ビニル(PVC)、オレフィン樹脂(TPO)などの熱可塑性樹脂のシート材を図3に示すように袋状に加工することで形成されている。
すなわち図2に示すように第一構成体2の表側を覆う表皮材11aと、第二構成体3の表側を覆う表皮材11bを準備する。そして表皮材11a,11b間にバイザ本体10を設置する。そして表皮材11aと表皮材11bを一対のウェルド型Wで挟み、ウェルド型Wによって表皮材11a,11bを高周波溶着する。これによって外装表皮11が袋状に形成され、外装表皮11がバイザ本体10を被覆する。
【0013】
また外装表皮11は、第一構成体2と第二構成体3を近接方向に圧縮しながら袋状に形成されている。したがって第一構成体2と第二構成体3の間に設けられた弾性復元体20は、外装表皮11によって押されて厚み方向に弾性圧縮された状態で外装表皮11に被覆される。そして弾性復元体20は、その弾性変形の復元力によって第一構成体2と第二構成体3を外装表皮11側へ押す。したがって外装表皮11は、弾性復元体20の復元力によって張力が付与される。
【0014】
また第一構成体2と第二構成体3の間には、図3に示すようにバイザ本体10の外周縁の一部または全部に沿って弾性復元体20を有さない空隙部4が形成されている。したがって第一構成体2の外周縁2aは、外装表皮11によって押されて空隙部4側へ弾性変形する。また第二構成体3の外周縁3aも外装表皮11によって押されて空隙部4側へ弾性変形する。すなわち空隙部4は、外周縁2a,3aの弾性変形を許容している。
そして外周縁2a,3aは、その弾性変形の復元力によって外装表皮11を押し、外装表皮11に張力を付与する。
【0015】
以上のようにして車両用サンバイザ1が形成される。
すなわち第一構成体2と第二構成体3との間に弾性復元体20を有し、弾性復元体20は、厚み方向に弾性圧縮されている。そのため第一構成体2と第二構成体3は、弾性復元体20の復元力Qによって外装表皮11に張力を与える。
また第一構成体2と第二構成体3との間には、その外周縁に沿って形成された空隙部4を有する。したがって第一構成体2と第二構成体3のそれぞれの外周縁2a,3aは、空隙部4によって弾性変形が許容される。そして弾性変形された外周縁2a,3aが、その復元力Pによって外装表皮11に張力を与える。
したがって外装表皮11は、二つの弾性変形の復元力P,Qによって張力が付与される。そのため外装表皮11には、大きな張力が付与されやすく、その張力によって外装表皮11のシワや弛みが防止される。
【0016】
また弾性復元体20は、第一構成体2から第二構成体3に向けて突出している。したがって弾性復元体20は、二つの構成体2,3間を小さな面積により支持する。そして二つの構成体2,3が外装表皮11によって覆われ、その外装表皮11によって近接方向に押されることで、弾性復元体20には、面積当たりに大きな圧縮力が加わる。したがって弾性復元体20は、弾性変形しやすい構造になっている。
また弾性復元体20は、第一構成体2と一体に形成されている。したがって部品点数を増やすことなく弾性復元体20が形成されている。また弾性復元体20は、前述したように構造的に弾性変形しやすい構造になっている。したがって弾性復元体20は、第一構成体2に対して一体に形成しやすい構成になっている。
【0017】
(実施の形態2)
実施の形態2を図4,5にしたがって説明する。
実施の形態2は、実施の形態1と同様に形成される形態であるが、第二構成体3が弾性復元体30を有する点が異なる。
弾性復元体30は、図4に示すように第二構成体3に一体に突設されており、第二構成体3から第一構成体2へ向けて突出している。すなわち第一構成体2と第二構成体3の間には、第一構成体2に形成された弾性復元体20と第二構成体3に形成された弾性復元体30とが設けられている。
【0018】
また第二構成体3には、複数の弾性復元体30が設けられ、各弾性復元体30は、第一構成体2の各弾性復元体20に当接する。
したがって実施の形態1と同様にバイザ本体10を厚み方向に圧縮しながら外装表皮11をバイザ本体10に被覆することで、弾性復元体20,30がバイザ本体10の厚み方向に弾性圧縮される。
【0019】
また第一構成体2と第二構成体3の間には、バイザ本体10の外周の一部または全部に沿って空隙部4を有する。そして第一構成体2と第二構成体3の外周縁2a,3aは、空隙部4によって弾性変形が許容されて、空隙部4側へ弾性変形している。
したがって外装表皮11は、弾性復元体20,30の復元力Qと、外周縁2a,3aの復元力Pによって張力が付与される。そしてその張力によって外装表皮11のシワや弛みが防止されている。
【0020】
(実施の形態3)
実施の形態3を図6,7にしたがって説明する。
実施の形態3は、実施の形態1とほぼ同様に形成されている。しかし第一構成体2が弾性復元体20を有さず(図2参照)、バイザ本体10が図6に示すように弾性復元体5を有する点が実施の形態1と異なる。
弾性復元体5は、第一構成体2および第二構成体3とは別体に略板状に形成されている。そして弾性復元体5は、第一構成体2および第二構成体3よりも弾性変形に富む材料、例えば多泡性のウレタンホームを素材として形成されている。したがって実施の形態1と同様にバイザ本体10を厚み方向に圧縮しながら外装表皮11でバイザ本体10を被覆することで、弾性復元体5がバイザ本体10の厚み方向に弾性圧縮される。
【0021】
また弾性復元体5は、図7に示すように第一構成体2および第二構成体3よりも一回り小さな形状を有する。そのためバイザ本体10には、外周縁の一部または全部に沿って弾性復元体5を有さない空隙部4が形成されている。そして第一構成体2と第二構成体3の外周縁2a,3aは、その空隙部4によって弾性変形が許容されて、空隙部4側へ弾性変形している。
したがって外装表皮11は、弾性復元体5の復元力Qと、外周縁2a,3aの復元力Pによって張力が付与される。そしてその張力によって外装表皮11のシワや弛みが防止されている。
【0022】
また本発明は、実施の形態1〜3に限らず以下の形態であってもよい。
(1)すなわち実施の形態1では、弾性復元体が第一構成体に一体に形成されていた。また実施の形態2では、第一構成体と第二構成体の両部材に弾性復元体が一体に形成されていた。しかし弾性復元体が第二構成体のみに一体に形成される形態であってもよい。
(2)また実施の形態2では、第一構成体の弾性復元体と第二構成体の弾性復元体が重なるように当接する形態であった。しかしこれらが重なるように当接せずに、交互に配列されるように配設される形態であってもよい。
(3)また上記の実施の形態では、二枚の表皮材を溶着させることで外装表皮が袋状に形成されていた。しかし次のように外装表皮が形成される形態であってもよい。すなわち織布または不織布などの布材を開口部を備える袋状に形成する。そしてその開口部からバイザ本体を袋内に差込む。そして開口部を縫製などによって袋とじすることで外装表皮を形成する形態であってもよい。
(4)また上記の実施の形態にかかる第一構成体と第二構成体は、発泡材から形成されていた。しかし第一構成体と第二構成体が樹脂材の射出成形によって成形される形態であってもよい。あるいは樹脂材をブロー成形することで中空板状に形成される形態であってもよい。なおこれらの形態の場合は、発泡材から形成される形態に比べて第一構成体と第二構成体が剛性に富むため、ワイヤーフレーム(15)を必要としない。
【0023】
【発明の効果】
したがって本発明によると、弾性圧縮された弾性復元体の復元力と、空隙部によって弾性変形された第一構成体と第二構成体のそれぞれの外周縁の復元力によって外装表皮に張力が付与される。したがってその張力によって外装表皮のシワや弛みが防止されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用サンバイザの斜視図である。
【図2】図1のA−A線方向における車両用サンバイザの組立て工程図である。
【図3】図1のA−A線断面矢視図である。
【図4】実施の形態2にかかる車両用サンバイザの組立て工程図である。
【図5】実施の形態2にかかる車両用サンバイザの断面図であって、図3に相当する断面図である。
【図6】実施の形態3にかかる車両用サンバイザの組立て工程図である。
【図7】実施の形態3にかかる車両用サンバイザの断面図であって、図3に相当する断面図である。
【符号の説明】
1…車両用サンバイザ
2…第一構成体
2a,3a…外周縁
3…第二構成体
4…空隙部
10…バイザ本体
11…外装表皮
20,30,5…弾性復元体
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両に取り付けられて車室内への光の侵入を防止する車両用サンバイザに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用サンバイザは、従来種々のタイプのものが知られており、例えば下記の特許文献1の車両用サンバイザが知られていた。
特許文献1にかかる車両用サンバイザは、発泡成形体からなるバイザ本体と、そのバイザ本体を覆う外装表皮とを有していた。そしてバイザ本体の周縁部には、周縁部に沿って肉抜きされた溝部が形成されていた。
したがってバイザ本体の周縁部は、溝部によって弾性変形が許容され、その弾性変形の復元力によって外装表皮のシワや弛みを防止していた。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−6661号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしバイザ本体は、溝部によるバイザ本体の弾性変形の復元力だけでは十分に外装表皮のシワや弛みを防止することができない場合もあった。
そこで本発明は、外装表皮のシワや弛みを十分に防止することができる車両用サンバイザを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明は、上記各請求項に記載のとおりの構成を備える車両用サンバイザであることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第一構成体と第二構成体との間には、厚み方向に弾性圧縮された弾性復元体が設けられている。また第一構成体と第二構成体との間には、バイザ本体の外周縁の一部または全部に沿って弾性復元体を有さず、第一構成体と第二構成体のそれぞれの外周縁の弾性変形を許容する空隙部が設けられている。
【0006】
すなわち第一構成体と第二構成体との間に弾性復元体を有し、弾性復元体は、厚み方向に弾性圧縮されている。そのため第一構成体と第二構成体は、弾性復元体の復元力によって外装表皮側に押され、外装表皮に張力を与える。また第一構成体と第二構成体との間には、その外周縁に沿って形成された空隙部を有する。したがって第一構成体と第二構成体のそれぞれの外周縁は、空隙部によって弾性変形が許容される。そして弾性変形された外周縁が、その復元力によって外装表皮を押し、外装表皮に張力を与える。
したがって外装表皮は、二つの弾性変形の復元力によって張力が付与される。そのため外装表皮には、大きな張力が付与されやすく、その張力によって外装表皮のシワや弛みが防止される。
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、弾性復元体は、第一構成体または第二構成体の少なくとも一方の部材に一体に突設されている。
すなわち弾性復元体は、第一構成体から第二構成体に向けて突出している。あるいは第二構成体から第一構成体に向けて突出している。したがって弾性復元体は、二つの構成体間を小さな面積により支持する。そして二つの構成体が外装表皮によって覆われ、その外装表皮によって近接方向に押されることで、弾性復元体には、面積当たりに大きな圧縮力が加わる。したがって弾性復元体は、弾性変形しやすい構造になっている。
【0008】
また弾性復元体は、第一構成体または第二構成体と一体に形成されている。したがって部品点数を増やすことなく弾性復元体が形成されている。また弾性復元体は、前述したように構造的に弾性変形しやすい構成になっている。したがって弾性復元体は、第一構成体または第二構成体に対して一体に形成しやすい構成になっている。
【0009】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態を図1〜3にしたがって説明する。
車両用サンバイザ1は、図1に示すように板状のバイザ本体10と、そのバイザ本体10を覆う外装表皮11とを有する。また車両用サンバイザ1は、バイザ本体10に回動可能に取り付けられる支軸12と、その支軸12に回動可能に取付けられるブラケット13を有する。
またバイザ本体10の内部には、支軸12を回動可動に支持する軸受部14と、バイザ本体10の外周縁に沿って形成されたワイヤーフレーム15が設けられている。そしてワイヤーフレーム15は、その両端部が軸受部14に固定されている。
【0010】
支軸12は、図1に示すように縦軸12aと横軸12bを有して略L字状に形成されている。そして横軸12bがバイザ本体10に差し込まれ、バイザ本体10は、横軸12bに対して軸周り方向に回動可能に支持される。また縦軸12aは、ブラケット13を介して車室天井面に軸周りに回動可能に取り付けられる。したがってバイザ本体10は、横軸12bの軸周りに回動されることで車室天井面に沿った収納位置と、フロントガラスに沿ったフロント位置との間で回動する。またバイザ本体10は、支軸12が縦軸12a周りに回動されることでフロント位置とサイドガラスに沿ったサイド位置との間で回動する。
【0011】
バイザ本体10は、図2に示すように略板状に形成された第一構成体2と第二構成体3とを厚み方向に重ねることで形成されている。
これら第一構成体2と第二構成体3は、樹脂材から形成されており、例えばポリプロピレン樹脂のビーズを低発泡させることで形成されている。そして第一構成体2と第二構成体3は、それぞれバイザ本体10の片側面を構成している。そして図1に示すように第一構成体2にワイヤーフレーム15が内設されている。
また第一構成体2は、第二構成体3へ向けて突設された複数の弾性復元体20を一体に有する。複数の弾性復元体20は、図1に示すようにバイザ本体10の所望位置に形成されており、例えば、バイザ本体10の外周端から所定位置だけ内側の位置、あるいはワイヤーフレーム15に沿った位置と、ワイヤーフレーム15よりも中心寄り位置に複数形成されている。
【0012】
外装表皮11は、ポリ塩化ビニル(PVC)、オレフィン樹脂(TPO)などの熱可塑性樹脂のシート材を図3に示すように袋状に加工することで形成されている。
すなわち図2に示すように第一構成体2の表側を覆う表皮材11aと、第二構成体3の表側を覆う表皮材11bを準備する。そして表皮材11a,11b間にバイザ本体10を設置する。そして表皮材11aと表皮材11bを一対のウェルド型Wで挟み、ウェルド型Wによって表皮材11a,11bを高周波溶着する。これによって外装表皮11が袋状に形成され、外装表皮11がバイザ本体10を被覆する。
【0013】
また外装表皮11は、第一構成体2と第二構成体3を近接方向に圧縮しながら袋状に形成されている。したがって第一構成体2と第二構成体3の間に設けられた弾性復元体20は、外装表皮11によって押されて厚み方向に弾性圧縮された状態で外装表皮11に被覆される。そして弾性復元体20は、その弾性変形の復元力によって第一構成体2と第二構成体3を外装表皮11側へ押す。したがって外装表皮11は、弾性復元体20の復元力によって張力が付与される。
【0014】
また第一構成体2と第二構成体3の間には、図3に示すようにバイザ本体10の外周縁の一部または全部に沿って弾性復元体20を有さない空隙部4が形成されている。したがって第一構成体2の外周縁2aは、外装表皮11によって押されて空隙部4側へ弾性変形する。また第二構成体3の外周縁3aも外装表皮11によって押されて空隙部4側へ弾性変形する。すなわち空隙部4は、外周縁2a,3aの弾性変形を許容している。
そして外周縁2a,3aは、その弾性変形の復元力によって外装表皮11を押し、外装表皮11に張力を付与する。
【0015】
以上のようにして車両用サンバイザ1が形成される。
すなわち第一構成体2と第二構成体3との間に弾性復元体20を有し、弾性復元体20は、厚み方向に弾性圧縮されている。そのため第一構成体2と第二構成体3は、弾性復元体20の復元力Qによって外装表皮11に張力を与える。
また第一構成体2と第二構成体3との間には、その外周縁に沿って形成された空隙部4を有する。したがって第一構成体2と第二構成体3のそれぞれの外周縁2a,3aは、空隙部4によって弾性変形が許容される。そして弾性変形された外周縁2a,3aが、その復元力Pによって外装表皮11に張力を与える。
したがって外装表皮11は、二つの弾性変形の復元力P,Qによって張力が付与される。そのため外装表皮11には、大きな張力が付与されやすく、その張力によって外装表皮11のシワや弛みが防止される。
【0016】
また弾性復元体20は、第一構成体2から第二構成体3に向けて突出している。したがって弾性復元体20は、二つの構成体2,3間を小さな面積により支持する。そして二つの構成体2,3が外装表皮11によって覆われ、その外装表皮11によって近接方向に押されることで、弾性復元体20には、面積当たりに大きな圧縮力が加わる。したがって弾性復元体20は、弾性変形しやすい構造になっている。
また弾性復元体20は、第一構成体2と一体に形成されている。したがって部品点数を増やすことなく弾性復元体20が形成されている。また弾性復元体20は、前述したように構造的に弾性変形しやすい構造になっている。したがって弾性復元体20は、第一構成体2に対して一体に形成しやすい構成になっている。
【0017】
(実施の形態2)
実施の形態2を図4,5にしたがって説明する。
実施の形態2は、実施の形態1と同様に形成される形態であるが、第二構成体3が弾性復元体30を有する点が異なる。
弾性復元体30は、図4に示すように第二構成体3に一体に突設されており、第二構成体3から第一構成体2へ向けて突出している。すなわち第一構成体2と第二構成体3の間には、第一構成体2に形成された弾性復元体20と第二構成体3に形成された弾性復元体30とが設けられている。
【0018】
また第二構成体3には、複数の弾性復元体30が設けられ、各弾性復元体30は、第一構成体2の各弾性復元体20に当接する。
したがって実施の形態1と同様にバイザ本体10を厚み方向に圧縮しながら外装表皮11をバイザ本体10に被覆することで、弾性復元体20,30がバイザ本体10の厚み方向に弾性圧縮される。
【0019】
また第一構成体2と第二構成体3の間には、バイザ本体10の外周の一部または全部に沿って空隙部4を有する。そして第一構成体2と第二構成体3の外周縁2a,3aは、空隙部4によって弾性変形が許容されて、空隙部4側へ弾性変形している。
したがって外装表皮11は、弾性復元体20,30の復元力Qと、外周縁2a,3aの復元力Pによって張力が付与される。そしてその張力によって外装表皮11のシワや弛みが防止されている。
【0020】
(実施の形態3)
実施の形態3を図6,7にしたがって説明する。
実施の形態3は、実施の形態1とほぼ同様に形成されている。しかし第一構成体2が弾性復元体20を有さず(図2参照)、バイザ本体10が図6に示すように弾性復元体5を有する点が実施の形態1と異なる。
弾性復元体5は、第一構成体2および第二構成体3とは別体に略板状に形成されている。そして弾性復元体5は、第一構成体2および第二構成体3よりも弾性変形に富む材料、例えば多泡性のウレタンホームを素材として形成されている。したがって実施の形態1と同様にバイザ本体10を厚み方向に圧縮しながら外装表皮11でバイザ本体10を被覆することで、弾性復元体5がバイザ本体10の厚み方向に弾性圧縮される。
【0021】
また弾性復元体5は、図7に示すように第一構成体2および第二構成体3よりも一回り小さな形状を有する。そのためバイザ本体10には、外周縁の一部または全部に沿って弾性復元体5を有さない空隙部4が形成されている。そして第一構成体2と第二構成体3の外周縁2a,3aは、その空隙部4によって弾性変形が許容されて、空隙部4側へ弾性変形している。
したがって外装表皮11は、弾性復元体5の復元力Qと、外周縁2a,3aの復元力Pによって張力が付与される。そしてその張力によって外装表皮11のシワや弛みが防止されている。
【0022】
また本発明は、実施の形態1〜3に限らず以下の形態であってもよい。
(1)すなわち実施の形態1では、弾性復元体が第一構成体に一体に形成されていた。また実施の形態2では、第一構成体と第二構成体の両部材に弾性復元体が一体に形成されていた。しかし弾性復元体が第二構成体のみに一体に形成される形態であってもよい。
(2)また実施の形態2では、第一構成体の弾性復元体と第二構成体の弾性復元体が重なるように当接する形態であった。しかしこれらが重なるように当接せずに、交互に配列されるように配設される形態であってもよい。
(3)また上記の実施の形態では、二枚の表皮材を溶着させることで外装表皮が袋状に形成されていた。しかし次のように外装表皮が形成される形態であってもよい。すなわち織布または不織布などの布材を開口部を備える袋状に形成する。そしてその開口部からバイザ本体を袋内に差込む。そして開口部を縫製などによって袋とじすることで外装表皮を形成する形態であってもよい。
(4)また上記の実施の形態にかかる第一構成体と第二構成体は、発泡材から形成されていた。しかし第一構成体と第二構成体が樹脂材の射出成形によって成形される形態であってもよい。あるいは樹脂材をブロー成形することで中空板状に形成される形態であってもよい。なおこれらの形態の場合は、発泡材から形成される形態に比べて第一構成体と第二構成体が剛性に富むため、ワイヤーフレーム(15)を必要としない。
【0023】
【発明の効果】
したがって本発明によると、弾性圧縮された弾性復元体の復元力と、空隙部によって弾性変形された第一構成体と第二構成体のそれぞれの外周縁の復元力によって外装表皮に張力が付与される。したがってその張力によって外装表皮のシワや弛みが防止されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用サンバイザの斜視図である。
【図2】図1のA−A線方向における車両用サンバイザの組立て工程図である。
【図3】図1のA−A線断面矢視図である。
【図4】実施の形態2にかかる車両用サンバイザの組立て工程図である。
【図5】実施の形態2にかかる車両用サンバイザの断面図であって、図3に相当する断面図である。
【図6】実施の形態3にかかる車両用サンバイザの組立て工程図である。
【図7】実施の形態3にかかる車両用サンバイザの断面図であって、図3に相当する断面図である。
【符号の説明】
1…車両用サンバイザ
2…第一構成体
2a,3a…外周縁
3…第二構成体
4…空隙部
10…バイザ本体
11…外装表皮
20,30,5…弾性復元体
Claims (2)
- 第一構成体と第二構成体とを厚み方向に重ねることで構成されるバイザ本体と、そのバイザ本体を覆う外装表皮とを有する車両用サンバイザであって、
前記第一構成体と前記第二構成体との間には、厚み方向に弾性圧縮された弾性復元体が設けられているとともに、前記バイザ本体の外周縁の一部または全部に沿って前記弾性復元体を有さず、前記第一構成体と前記第二構成体のそれぞれの外周縁の弾性変形を許容する空隙部が設けられていることを特徴とする車両用サンバイザ。 - 請求項1に記載の車両用サンバイザであって、
弾性復元体は、第一構成体または第二構成体の少なくとも一方の部材に一体に突設されていることを特徴とする車両用サンバイザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002290165A JP2004122947A (ja) | 2002-10-02 | 2002-10-02 | 車両用サンバイザ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002290165A JP2004122947A (ja) | 2002-10-02 | 2002-10-02 | 車両用サンバイザ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004122947A true JP2004122947A (ja) | 2004-04-22 |
Family
ID=32282135
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002290165A Pending JP2004122947A (ja) | 2002-10-02 | 2002-10-02 | 車両用サンバイザ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004122947A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010241177A (ja) * | 2009-04-01 | 2010-10-28 | Kasai Kogyo Co Ltd | 車両用サンバイザ及び車両用サンバイザを構成するサンバイザ表皮のウエルダ溶着加工方法 |
-
2002
- 2002-10-02 JP JP2002290165A patent/JP2004122947A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010241177A (ja) * | 2009-04-01 | 2010-10-28 | Kasai Kogyo Co Ltd | 車両用サンバイザ及び車両用サンバイザを構成するサンバイザ表皮のウエルダ溶着加工方法 |
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