JP2004122480A - 機能液滴吐出ヘッドの保守方法および保守装置、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置、電子機器 - Google Patents

機能液滴吐出ヘッドの保守方法および保守装置、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】機能液滴吐出ヘッドからの予備吐出で生じた霧状の機能液が浮遊・飛散して装置内部に付着することを防止可能な機能液滴吐出ヘッドの保守方法および保守装置、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置、電子機器を提供することを課題とする。
【解決手段】機能液を導入した機能液滴吐出ヘッド31のノズル面44に形成されたノズル42から予備吐出させることで、機能液滴吐出ヘッド31を保守する機能液滴吐出ヘッド31の保守方法において、ノズル面44に面する機能液滴吐出空間のエアーを吸引しながら、予備吐出を行わせることを特徴とする。また、機能液滴吐出空間は、予備吐出された機能液を受ける機能液受け部材202(102)とノズル面44との間に構成され、機能液受け部材202(102)を介して、機能液滴吐出空間のエアーを吸引することを特徴とする。
【選択図】 図11

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機能液滴を吐出する機能液滴吐出ヘッドの保守方法および保守装置、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置、電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタのインクジェットヘッド(機能液滴吐出ヘッド)は、微小なインク滴をドット状に精度良く吐出できることから、各種製品の製造分野への応用が期待されている。そして、インクジェットヘッドを応用した一例として、機能液滴吐出ヘッドに特殊なインクや感光性の樹脂液等の機能液を導入し、基板等のワークに対して機能液滴を精度良く吐出させる液滴吐出装置が考えられている。
【0003】
ところで、インクジェットでは、印刷待機状態において、インクジェットヘッドのインクノズルの目詰まりを防止するため、インク液滴の無駄打ち(予備吐出)が行われる。この時、インクジェットヘッドにはヘッドキャップが被せられ、フラッシング動作で吐出されたインク液滴をヘッドキャップのインク吸収体に吸収されるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−70960号公報(第7頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
液滴吐出装置において、予備吐出は、本吐出の合間およびワークの交換時等における一時的な吐出停止時に行われるが、キャップを被せて予備吐出を行うと、予備吐出した機能液により機能液滴吐出ヘッドのノズル面が汚れてしまうという問題が生じる。また、機能液滴吐出ヘッドにキャップを被せずに、予備吐出専用に設けた液滴受けに向けて予備吐出を行うことも考えられるが、かかる場合、予備吐出された機能液の一部は、霧状のサテライトとなって浮遊・飛散するため、装置内部に機能液が付着し、これにより装置内部が損傷する虞が生じる。また、予備吐出専用の液滴受けを別途設けた場合には、装置が大型化するという問題も生じる。
【0006】
そこで本発明は、機能液滴吐出ヘッドからの予備吐出で生じた霧状の機能液が浮遊・飛散して、装置内部に付着することを防止可能な機能液滴吐出ヘッドの保守方法および保守装置、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置、電子機器を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、機能液を導入した機能液滴吐出ヘッドのノズル面に形成されたノズルから予備吐出させることで、機能液滴吐出ヘッドを保守する機能液滴吐出ヘッドの保守方法において、ノズル面に面する機能液滴吐出空間のエアーを吸引しながら、予備吐出を行わせることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、ノズル面が面する、すなわち機能液が吐出される、機能液滴吐出空間のエアーを吸引しながら予備吐出が行われる。したがって、予備吐出で生じた霧状の機能液はエアーと共に吸引されるので、霧状の機能液が装置内部を飛散することがない。
【0009】
この場合、機能液滴吐出空間は、予備吐出された機能液を受ける機能液受け部材とノズル面との間に構成され、機能液受け部材を介して、機能液滴吐出空間のエアーを吸引することが好ましい。
【0010】
また、本発明は、機能液を導入した機能液滴吐出ヘッドのノズル面に形成されたノズルから予備吐出させることで、機能液滴吐出ヘッドを保守する機能液滴吐出ヘッドの保守装置において、機能液滴吐出ヘッドから予備吐出された機能液を受ける機能液受け部材と、機能液受け部材を介して、機能液滴吐出ヘッドおよび機能受け部材間の機能液吐出空間のエアーを吸引するエアー吸引手段と、機能液滴吐出ヘッドおよびエアー吸引手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、機能液受け部材を介して、機能液受け部材とノズル面との間に構成された機能液滴吐出空間のエアーを吸引するので、予備吐出で生じた霧状の機能液を機能液受け部材に受けることができる。
【0012】
これらの場合、エアーの吸引は、機能液滴吐出ヘッドの予備吐出に同期して行われることが好ましい。
【0013】
また、制御手段は、エアー吸引手段によるエアー吸引と、機能液滴吐出ヘッドの予備吐出と、を同期させることが好ましい。
【0014】
この構成によれば、機能液吐出空間のエアー吸引を機能液滴吐出ヘッドの予備吐出と同期して行われるので、予備吐出によって生じる霧状の機能液をエアーと共に確実に吸引することができる。
【0015】
これらの場合、エアーの吸引は、機能液を回収する回収トラップを介して行われることが好ましい。
【0016】
また、機能受け部材とエアー吸引手段とを連通するエアー流路と、エアー流路に介設され、ノズルから予備吐出された機能液を回収する回収トラップを介設することが好ましい。
【0017】
この構成によれば、(回収トラップはエアー流路に介設されており、)回収トラップを介して機能液吐出空間のエアー吸引を行っているので、エアーと共に吸引された霧状の機能液を回収トラップに回収することができる。
【0018】
本発明は、導入した機能液を機能液滴吐出ヘッドのノズル面に形成されたノズルから吸引する機能液吸引動作と、導入した機能液を機能液滴吐出ヘッドのノズル面に形成されたノズルから予備吐出させる機能液吐出動作と、を個別に行うことにより機能液滴吐出ヘッドを保守する機能液滴吐出ヘッドの保守装置において、機能液滴吐出ヘッドのノズル面に密着させるキャップと、キャップを機能液滴吐出ヘッドに離接させるキャッピング手段と、ノズル面に密着させたキャップを介して、ノズル面に形成されたノズルから機能液を吸引する機能液吸引手段と、キャップおよび機能液吸引手段を連通する機能液流路と、機能液流路から分岐したエアー流路と、エアー流路の下流端に連通し、ノズル面とキャップとの間の機能液吐出空間のエアーを吸引するエアー吸引手段と、機能液滴吐出ヘッド、キャッピング手段、機能液吸引手段、およびエアー吸引手段を制御する制御手段と、を備え、制御手段は、機能液吸引動作時には、キャップを機能液滴吐出ヘッドに密着させて機能液吸引手段を駆動し、機能液吐出動作時には、キャップを機能液滴吐出ヘッドから離間させて、機能液滴吐出ヘッドおよびエアー吸引手段を駆動させることを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、機能液吸引動作時にはキャップを機能液滴吐出ヘッドに密着させて機能液吸引手段を駆動し、機能液吐出動作時にはキャップを機能液滴吐出ヘッドと離間させて、機能液滴吐出装置を駆動している。すなわち、機能液吸引動作に用いるキャップが、機能液吐出動作の予備吐出で吐出された機能液を受ける機能液受け部材を兼ねており、別途、機能液受け部材を設ける必要がないので、装置の省スペース化を図ることができる。また、機能液吐出動作時には、機能液滴吐出ヘッドおよびエアー吸引手段を駆動させており、キャップを介して機能液吐出動作で生じた霧状の機能液を吸引可能となっており、霧状の機能液が飛散して装置内部を汚すことがない。
【0020】
この場合、エアー流路には、開閉弁が設けられ、制御手段は、エアー吸引手段を駆動するときに開閉弁を開放することが好ましい。
【0021】
この構成によれば、制御手段で開閉弁を操作することにより、機能液流路とエアー流路を適切に切替えることができる。
【0022】
これらの場合、エアー吸引手段は、ブロアで構成されていることが好ましい。
【0023】
この構成によれば、ブロアを駆動することにより、エアー流路およびキャップを介してエアー吸引を行うことができる。
【0024】
本発明の液滴吐出装置は、上記した機能液滴吐出ヘッドの保守装置と、ワークに機能液を吐出する機能液滴吐出ヘッドと、を備えたことを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、エアー吸引により、予備吐出で生じた霧状の機能液をエアーと共に吸引することができるので、霧状の機能液が装置内部を飛散して付着することがない。したがって、機能液が装置内部に付着することにより、装置が損傷することがない。
【0026】
本発明の電気光学装置の製造方法は、上記した液滴吐出装置を用い、ワーク上に機能液滴による成膜部を形成することを特徴とする。
【0027】
また、本発明の電気光学装置は、上記した液滴吐出装置を用い、ワーク上に機能液滴による成膜部を形成したことを特徴とする。
【0028】
この構成によれば、ワークに対し機能液の多彩な吐出を可能とする液滴吐出装置を用いて製造されるため、電気光学装置自体を効率よく製造することが可能となる。なお、電気光学装置(デバイス)としては、液晶表示装置、有機EL(Electro−Luminescence)装置、電子放出装置、PDP(Plasma Display Panel)装置および電気泳動表示装置等が考えられる。なお、電子放出装置は、いわゆるFED(Field Emission Display)装置を含む概念である。さらに、電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等を包含する装置が考えられる。
【0029】
本発明の電子機器は、上記した電気光学装置を搭載したことを特徴とする。
【0030】
この場合、電子機器としては、いわゆるフラットパネルディスプレイを搭載した携帯電話、パーソナルコンピュータの他、各種の電気製品がこれに該当する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明を適用した液滴吐出装置の外観斜視図、図2は、本発明を適用した液滴吐出装置の正面図、図3は、本発明を適用した液滴吐出装置の右側面図である。詳細は後述するが、この液滴吐出装置1は、特殊なインクや発光性の樹脂液等の機能液を機能液滴吐出ヘッド31に導入して、基板等のワークWに機能液滴による成膜部を形成するものである。
【0032】
図1ないし図3に示すように、液滴吐出装置1は、機能液を吐出するための吐出手段2と、吐出手段2のメンテナンスを行うメンテナンス手段3と、吐出手段2に機能液を供給すると共に不要となった機能液を回収する機能液供給回収手段4と、各手段を駆動・制御するための圧縮エアーを供給するエアー供給手段5(加圧手段)と、を備えている。そして、これらの各手段は、制御手段6により、相互に関連付けられて制御されている。図示は省略したが、この他にも、ワークWの位置を認識するワーク認識カメラや、吐出手段2のヘッドユニット21(後述する)の位置確認を行うヘッド認識カメラ、各種インジケータ等の付帯装置が設けられており、これらも制御手段6によりコントロールされている。
【0033】
図1ないし3に示すように、吐出手段2およびメンテナンス手段3のフラッシングユニット93(後述する)は、アングル材を方形に組んで構成した架台11の上部に固定した石定盤12の上に配設されており、機能液供給回収手段4およびエアー供給手段5の大部分は、架台11に添設された機台13に組み込まれている。機台13には、大小2つの収容室14、15が形成されており、大きいほうの収容室14には機能液供給回収手段4のタンク類が収容され、小さいほうの収容室15にはエアー供給手段5の主要部が収容されている。また、機台13上には、後述する機能液供給回収手段4の給液タンク241(機能液タンク)を載置するタンクベース17および機台13の長手方向(すなわちX軸方向)にスライド自在に支持された移動テーブル18が設けられており、移動テーブル18上にはメンテナンス手段3の吸引ユニット91(後述する)およびワイピングユニット92(後述する)を載置する共通ベース16が固定されている。
【0034】
この液滴吐出装置1は、吐出手段2の機能液滴吐出ヘッド31をメンテナンス手段3に保守させながら、機能液供給回収手段4の給液タンク241から機能液滴吐出ヘッド31に機能液を供給すると共に、機能液滴吐出ヘッド31からワークWに機能液を吐出させるものである。以下、各手段について説明する。
【0035】
吐出手段2は、機能液を吐出する機能液滴吐出ヘッド31を複数有するヘッドユニット21と、ヘッドユニット21を支持するメインキャリッジ22と、ワークWを載置し、ワークWを機能液滴吐出ヘッド31に対して走査させるX・Y移動機構23と、を有している。
【0036】
図4および図5に示すように、ヘッドユニット21は、複数(12個)の機能液滴吐出ヘッド31と、複数の機能液滴吐出ヘッド31を搭載するサブキャリッジ51と、各機能液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44(ノズル面)を下面に突出させてサブキャリッジ51に取り付けるためのヘッド保持部材52と、から構成されている。12個の機能液滴吐出ヘッド31は、6個ずつに二分され、ワークWに対して機能液の十分な塗布密度を確保するために所定角度傾けてサブキャリッジ51に配設されている。二分された6個の各機能液滴吐出ヘッド31は、副走査方向(Y軸方向)に対して相互に位置ずれして配設され、副走査方向において各機能液滴吐出ヘッド31の吐出ノズル42が連続(一部重複)するようになっている。なお、機能液滴吐出ヘッド31を専用部品で構成するなどして、ワークWに対して機能液の十分な塗布密度を確保できる場合は、機能液滴吐出ヘッド31をあえて傾けてセットする必要はない。
【0037】
図5に示すように、機能液滴吐出ヘッド31は、いわゆる2連のものであり、2連の接続針33を有する機能液導入部32と、機能液導入部32に連なる2連のヘッド基板34と、機能液導入部32の下方に連なり、内部に機能液で満たされるヘッド内流路が形成されたヘッド本体35と、を備えている。各接続針33は、配管アダプタ36を介して機能液供給回収手段4の給液タンク241に接続されており、機能液導入部32は、各接続針33から機能液の供給を受けるようになっている。ヘッド本体35は、2連のポンプ部41と、多数の吐出ノズル42を形成したノズル形成面44を有するノズル形成プレート43と、を有しており、機能液滴吐出ヘッド31では、ポンプ部41の作用により吐出ノズル42から機能液滴を吐出するようになっている。なお、ノズル形成面44には、多数の吐出ノズル42から成る2列の吐出ノズル42列が形成されている。
【0038】
図4に示すように、サブキャリッジ51は、一部が切り欠かれた本体プレート53と、本体プレート53の長辺方向の中間位置に設けた左右一対の基準ピン54と、本体プレート53の両長辺部分に取り付けた左右一対の支持部材55と、を備えている。一対の基準ピン54は、画像認識を前提として、サブキャリッジ51(ヘッドユニット21)をX軸、Y軸、およびθ軸方向に位置決め(位置認識)するための基準となるものである。支持部材55は、ヘッドユニット21をメインキャリッジ22に固定する際の固定部位となる。また、サブキャリッジ51には、各機能液滴吐出ヘッド31と給液タンク241を配管接続するための配管ジョイント56が設けられている。配管ジョイント56は、一端に各機能液滴吐出ヘッド31(の接続針33)と接続した配管アダプタ36からのヘッド側配管部材を接続し、もう一端には給液タンク241からの装置側配管部材を接続するための12個のソケット57を有している。
【0039】
図3に示すように、メインキャリッジ22は、後述するブリッジプレート82に下側から固定される外観「I」形の吊設部材61と、吊設部材61の下面に取り付けたθテーブル62と、θテーブル62の下方に吊設するよう取り付けたキャリッジ本体63と、で構成されている。キャリッジ本体63には、ヘッドユニット21を遊嵌するための方形の開口を有しており、ヘッドユニット21を位置決め固定するようになっている。なお、キャリッジ本体63には、ワークWを認識するためのワーク認識カメラが配設されている。
【0040】
X・Y移動機構23は、図1ないし3に示すように、上記した石定盤12に固定され、ワークWを主走査(X軸方向)させると共にメインキャリッジ22を介してヘッドユニット21を副走査(Y軸方向)させるものである。X・Y移動機構23は、石定盤12の長辺に沿う中心線に軸線を合致させて固定されたX軸テーブル71と、X軸テーブル71を跨いで、石定盤12の短辺に沿う中心線に軸線を合致させたY軸テーブル81と、を有している。
【0041】
X軸テーブル71は、ワークWをエアー吸引により吸着セットする吸着テーブル72と、吸着テーブル72を支持するθテーブル73と、θテーブル73をX軸方向にスライド自在に支持するX軸エアースライダ74と、θテーブル73を介して吸着テーブル72上のワークWをX軸方向に移動させるX軸リニアモータ(図示省略)と、X軸エアースライダ74に併設したX軸リニアスケール75とで構成されている。機能液滴吐出ヘッド31の主走査は、X軸リニアモータの駆動により、基板Wを吸着した吸着テーブル72およびθテーブル73が、X軸エアースライダ74を案内にしてX軸方向に往復移動することにより行われる。
【0042】
Y軸テーブル81は、メインキャリッジ22を吊設するブリッジプレート82と、ブリッジプレート82を両持ちで且つY軸方向にスライド自在に支持する一対のY軸スライダ83と、Y軸スライダ83に併設したY軸リニアスケール84と、一対のY軸スライダ83を案内してブリッジプレート82をY軸方向に移動させるY軸ボールねじ85と、Y軸ボールねじ85を正逆回転させるY軸モータ(図示省略)とを備えている。Y軸モータはサーボモータで構成されており、Y軸モータが正逆回転すると、Y軸ボールねじ85を介してこれに螺合しているブリッジプレート82が一対のY軸スライダ83を案内にしてY軸方向に移動する。すなわち、ブリッジプレート82の移動に伴い、メインキャリッジ22(ヘッドユニット21)がY軸方向の往復移動を行い、機能液滴吐出ヘッド31の副走査が行われる。
【0043】
ここで、吐出手段2の一連の動作を簡単に説明する。まず、機能液を吐出する前の準備として、ヘッド認識カメラによるヘッドユニット21の位置補正が行われた後、ワーク認識カメラによって、吸着テーブル72にセットされたワークWの位置補正がなされる。次に、ワークWをX・Y移動機構23(X軸テーブル71)により主走査(X軸)方向に往復動させると共に、複数の機能液滴吐出ヘッド31を駆動させてワークWに対する機能液滴の選択的な吐出動作が行われる。そして、ワークWを復動させた後、ヘッドユニット21をX・Y移動機構23(Y軸テーブル81)により副走査(Y軸)方向に移動させ、再度ワークWの主走査方向への往復移動と機能液滴吐出ヘッド31の駆動が行われる。なお、本実施形態では、ヘッドユニット21に対して、ワークWを主走査方向に移動させるようにしているが、ヘッドユニット21を主走査方向に移動させる構成であってもよい。また、ヘッドユニット21を固定とし、ワークWを主走査方向および副走査方向に移動させる構成であってもよい。
【0044】
次に、メンテナンス手段3について説明する。メンテナンス手段3は、機能液滴吐出ヘッド31を保守して、機能液滴吐出ヘッド31が適切に機能液を吐出できるようにするもので、吸引ユニット91、ワイピングユニット92、フラッシングユニット93を備えている。
【0045】
図1に示すように、吸引ユニット91は、上記した機台13の共通ベース16に載置されており、移動テーブル18を介して、機台13の長手方向、すなわちX軸方向、にスライド自在に構成されている。吸引ユニット91は、機能液滴吐出ヘッド31を吸引することにより、機能液滴吐出ヘッド31を保守するためのもので、ヘッドユニット21(の機能液滴吐出ヘッド31)に機能液の充填を行う場合や、機能液滴吐出ヘッド31内で増粘した機能液を除去するための吸引(クリーニング)を行う場合に用いられる。図6および図10を参照して説明すると、吸引ユニット91は、12個のキャップ102を有するキャップユニット101と、キャップ102を介して機能液の吸引を行う機能液吸引ポンプ141と、各キャップ102と機能液吸引ポンプ141を接続する吸引用チューブユニット151と、キャップユニット101を支持する支持部材171と、支持部材171を介してキャップユニット101を昇降させる昇降機構181(キャッピング手段)とを有している。
【0046】
キャップユニット101は、図6に示すように、ヘッドユニット21に搭載された12個の機能液滴吐出ヘッド31の配置に対応させて、12個のキャップ102をキャップベース103に配設したものであり、対応する各機能液滴吐出ヘッド31に各キャップ102を密着可能に構成されている。
【0047】
図8に示すように、キャップ102は、キャップ本体111と、キャップホルダ112と、で構成されている。キャップ本体111は、2つのばね113で上方に付勢され、かつわずかに上下動可能な状態でキャップホルダ112に保持されている。キャップ本体111の上面には、機能液滴吐出ヘッド31の2列の吐出ノズル42列を包含する凹部121が形成され、凹部121の周縁部にはシールパッキン122が取り付けられている。そして、凹部121の底部には、吸収材123が押え枠124によって押し付けられた状態で敷設されている。機能液滴吐出ヘッド31を吸引する際には、機能液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44にシールパッキン122を押し付けて密着させ、2列の吐出ノズル42列を包含するようにノズル形成面44を封止する。また、凹部121の底部には小孔125が形成されており、この小孔125が、後述する各吸引分岐チューブ153に接続するL字継手に連通している。
【0048】
また、各キャップ102には、大気開放弁131が設けられており、凹部121の底面側で大気開放できるようになっている(図8参照)。大気開放弁131は、ばね132で上方の閉じ側に付勢されており、大気開放弁131が後述する操作プレート176を介して開閉される。そして、機能液の吸引動作の最終段階で、大気開放弁131の操作部133を、操作プレート176を介して引き下げ、開弁することにより、吸収材123に含浸されている機能液も吸引できるようになっている。
【0049】
機能液吸引ポンプ141は、各キャップ102を介して機能液滴吐出ヘッド31に吸引力を作用させるもので、メンテナンス性を考慮してピストンポンプで構成されている。
【0050】
図10に示すように、吸引用チューブユニット151は、機能液吸引ポンプ141に接続される機能液吸引チューブ152と、各キャップ102に接続される複数(12本)の吸引分岐チューブ153と、機能液吸引チューブ152と吸引分岐チューブ153とを接続するためのヘッダパイプ154、とで構成されている。すなわち、機能液吸引チューブ152および吸引分岐チューブ153により、キャップ102と機能液吸引ポンプ141とを接続する機能液流路が形成されている。そして、同図に示すように、各吸引分岐チューブ153には、キャップ102側から順に、液体センサ161、キャップ側圧力センサ162、および吸引用開閉バルブ163が設けられている。液体センサ161は、機能液の有無を検出するものであり、キャップ側圧力センサ162は、吸引分岐チューブ153内の圧力を検出するものである。また、吸引用開閉バルブ163は、吸引分岐チューブ153を閉塞させるものである。
【0051】
図7に示すように、支持部材171は、上端にキャップユニット101を支持する支持プレート173を有する支持部材本体172と、支持部材本体172を上下方向にスライド自在に支持するスタンド174とを備えている。支持プレート173の長手方向の両側下面には、一対のエアーシリンダ175が固定されており、この一対のエアーシリンダ175により操作プレート176が昇降する。そして、操作プレート176上には、各キャップ102の大気開放弁131の操作部133に係合するフック177が取り付けられており、操作プレート176の昇降に伴って、フック177が操作部133を上下させることにより、上記した大気開放弁131は開閉される。
【0052】
図7に示すように、昇降機構181は、エアーシリンダからなる2つの昇降シリンダ、すなわちスタンド174のベース部に立設した下段の昇降シリンダ182と、下段の昇降シリンダ182により昇降する昇降プレート184上に立設した上段の昇降シリンダ183と、を備えており、支持プレート173上には、上段の昇降シリンダ183のピストンロッドが連結されている。両昇降シリンダ182、183のストロークは互いに異なっており、両昇降シリンダ182、183の選択作動でキャップユニット101の上昇位置を比較的高い第1位置と比較的低い第2位置とに切換え自在としている。キャップユニット101が第1位置にあるときは、各機能液滴吐出ヘッド31に各キャップ102が密着し、キャップユニット101が第2位置にあるときは、各機能液吐出ヘッド31と各キャップ102との間に僅かな間隙が生じるようになっている。
【0053】
なお、詳細は後述するが、キャップユニット101の各キャップ102は、機能液非吐出時における機能液滴吐出ヘッド31のフラッシング(予備吐出)により吐出された機能液を受ける液滴受けを兼ねている。昇降機構181は、機能液を機能液滴吐出ヘッド31のヘッド内流路に充填するときや、機能液滴吐出ヘッド31のクリーニングを行うときのように、各キャップ102を介して機能液滴吐出ヘッド31を吸引する場合には、第1位置にキャップユニット101を移動させて、各キャップ102を各機能液滴吐出ヘッド31に密着させ、機能液滴吐出ヘッド31がフラッシングを行う場合には、第2位置にキャップユニット101を移動させる。
【0054】
ワイピングユニット92は、機能液滴吐出ヘッド31の吸引(クリーニング)等により、機能液が付着して汚れた各機能液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44を拭き取るものであり、共通ベース16上に突き合わせた状態で配設された巻き取りユニット191と拭き取りユニット192とから構成されている(図1および図3参照)。例えば、機能液滴吐出ヘッド31のクリーニングが完了すると、ワイピングユニット92は、上記した移動テーブル18により機能液滴吐出ヘッド31に臨む位置まで移動させられる。そして、ワイピングユニット92は、機能液滴吐出ヘッド31に十分近接した状態で、巻き取りユニット191からワイピングシート(図示省略)を繰り出し、拭き取りユニット192の拭き取りローラ(図示省略)を用いて、繰り出したワイピングシートで機能液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44を拭き取っていく。なお、繰り出されたワイピングシートには、後述する洗浄液供給系223から洗浄液が供給されており、機能液滴吐出ヘッド31に付着した機能液を効率よくふき取れるようになっている。
【0055】
フラッシングユニット93は、(ワークWに対する)液滴吐出時に、複数(12個)の機能液滴吐出ヘッド31のフラッシング動作(予備吐出)により順に吐出される機能液を受けるためのものである。フラッシングユニット93は、X軸テーブル71の吸着テーブル71を挟んで、θテーブル73に固定された1対のフラッシングボックス201(片側のみ図示)を備えている(図1参照)。フラッシングボックス201は、θテーブル73と共に主走査時に移動するので、ヘッドユニット21等をフラッシング動作のために移動させることがない。すなわち、フラッシングボックス201はワークWと共にヘッドユニット21へ向かって移動していくので、フラッシングボックス201に臨んだ機能液吐出ヘッド31の吐出ノズル42から順次フラッシング動作を行うことができる。なお、フラッシングボックス201で受けた機能液は、後述する廃液タンク281に貯留される。
【0056】
フラッシング動作は、全ての機能液滴吐出ヘッド31の吐出ノズル42から機能液を吐出する(無駄打ちする)もので、時間の経過に伴い、機能液滴吐出ヘッド31に導入した機能液が乾燥により増粘して、機能液滴吐出ヘッド31の吐出ノズル42に目詰りを生じさせることを防止するために定期的に行われる。なお、詳細は後述するが、本実施形態のフラッシング動作では、全ての機能液滴吐出ヘッド31の全吐出ノズル42から機能液を吐出させているが、一部の吐出ノズル42から機能液を吐出させるようにしても良い。例えば、機能液滴吐出ヘッド31の一部の吐出ノズル42を使用する場合、フラッシング時には使用する吐出ノズル42だけに機能液を吐出させる構成としても良い。この構成によれば、使用する吐出ノズル42だけをフラッシングさせることにより、全吐出ノズル42から機能液を吐出させる構成に比して、フラッシング動作で消費する機能液量を削減することができる。
【0057】
フラッシング動作は、機能液の吐出時だけではなく、ワークWの入れ替え時等、機能液の吐出が一時的に休止される機能液非吐出時(待機中)にも行う必要がある。係る場合、ヘッドユニット21は、クリーニング位置、すなわち吸引ユニット91のキャップユニット101の直上部、まで移動した後、各機能液滴吐出ヘッド31は、対応する各キャップ102に向けてフラッシングを行う。
【0058】
キャップ102に対してフラッシングを行う場合、キャップユニット101は、機能液滴吐出ヘッド31とキャップ102との間に僅かな間隙(機能液滴吐出空間)が生じる第2位置まで昇降機構181によって上昇させられており、フラッシングで吐出された機能液の大部分を各キャップ102で受けられるようになっている。しかしながら、吐出された機能液の一部は、霧状の微粒子、すなわちサテライト、となって浮遊・飛散するため、機能液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44や装置内部を汚してしまう。そこで、本実施形態の液滴吐出装置1では、キャップ102に向けてフラッシングを行う際に、各キャップ102を介して機能液滴吐出空間のエアーを吸引することで、サテライトを各キャップ102に受け、機能液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44や装置内部がサテライトで汚れることを防止している。なお、サテライトの発生を防止するために各機能液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44にキャップ102を密着させた状態でフラッシングを行うことも考えられるが、係る場合、機能液を受けたキャップ102によりノズル形成面44が汚れてワイピングが必要となるため、実用的ではない。
【0059】
具体的には、エアー吸引の吸引源としてブロア211を用い、各キャップ102に吸引力を作用させ、各キャップ102から機能液滴吐出空間のエアーを吸引する構成となっている。図10を参照して説明すると、上記した吸引用チューブユニット151の機能液吸引チューブ152に継手(図示省略)を介設されており、ブロア211に接続したエアー吸引チューブ212(エアー流路)がこの継手に接続されている。すなわち、ブロア211を駆動すると、エアー吸引チューブ212および吸引分岐チューブ153を介して、各キャップ102からエアー吸引がなされるようになっている。エアー吸引チューブ212には、回収トラップ263が介設されており、キャップ102で受けた機能液およびエアーと共に吸引されたサテライトを回収して再利用可能であると共に、サテライトがブロア211に達することを防止している。そして、エアー吸引チューブ212の継手と回収トラップ263との間には、機能液流路とエアー流路とを切替えるエアー吸引用開閉弁213(開閉弁)が設けられている。
【0060】
キャップ102に対してフラッシングを行う際の一連の動作について説明すると、まず、機能液滴吐出ヘッド31(ヘッドユニット21)が吸引ユニット91の直上部に移動する。すると、昇降機構181によりキャップユニット101が第2位置まで移動して、機能液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44とキャップ102との間(機能液吐出空間)に僅かな間隙を有する状態にする。そして、エアー吸引用開閉弁213を開弁させ、機能液滴吐出ヘッド31を駆動してフラッシングを行う共に、ブロア211を駆動する。なお、サテライトの飛散防止を目的としているため、各キャップ102からのエアー吸引量に多少のばらつきが生じても問題ないが、各キャップ102からの吸引により、1m/秒以上の風速が確保されることが好ましい。
【0061】
フラッシング動作が終了(または停止)すると、エアー吸引用開閉弁213を閉弁させると共にブロア211の駆動を停止させる。機能液滴吐出ヘッド31、エアー吸引用開閉弁213およびブロア211は、制御手段6に制御されており、機能液滴吐出ヘッド31のフラッシング動作と同期してエアー吸引用開閉弁213が開閉されると共に、ブロア211が駆動されるようになっている。
【0062】
このように、本実施形態の液滴吐出装置1では、機能液非吐出時に行うフラッシングを吸引ユニット91のキャップ102を利用して行っているので、フラッシングされた機能液を受ける機能液受け部材を設ける必要がなく、装置の省スペース化を図ることができる。また、フラッシング動作と同期してブロア211を駆動することで、フラッシング動作を行った時に生じるサテライトを吸引するので、サテライトが浮遊・飛散して付着することにより装置内部を汚すことがない。
【0063】
次に、機能液供給回収手段4について説明する。液体供給回収手段4は、ヘッドユニット21の各機能液滴吐出ヘッド31に機能液を供給する機能液供給系221(機能液供給装置)と、メンテナンス手段3の吸引ユニット91で吸引した機能液を回収する機能液回収系222と、ワイピングユニット92に機能材料の溶剤を洗浄用として供給する洗浄液供給系223と、フラッシングユニット93で受けた機能液を回収する廃液回収系224とで構成されている。そして、図3に示すように、機台13の大きいほうの収容室14には、図示右側から順に機能液供給系221の加圧タンク231、機能液回収系222の再利用タンク261、洗浄液供給系223の洗浄液タンク271が横並びに配設されている。そして、再利用タンク261および洗浄液タンク271の近傍には、小型に形成した廃液回収系224の廃液タンク281および機能液回収系222の回収トラップ263が設けられている。
【0064】
図10に示すように、機能液供給系221は、大量(3L)の機能液を貯留する加圧タンク231と、加圧タンク231から送液された機能液を貯留すると共に、各機能液滴吐出ヘッド31に機能液を供給する給液タンク241と、給液管路を形成してこれらを配管接続する給液チューブ251と、で成り立っている。加圧タンク231は、エアー供給手段5から導入される圧縮気体(不活性ガス)により、給液チューブ251を介して貯留する機能液を給液タンク241に圧送している。
【0065】
給液タンク241は、図9に示すように上記した機台13のタンクベース17上に固定されており、両側に液位窓244を有すると共に、加圧タンク231からの機能液を貯留するタンク本体243と、両液位窓244に臨んで機能液の液位(水位)を検出する液位検出器245と、タンク本体243が載置されるパン246と、パン246を介してタンク本体243を支持するタンクスタンド242と、を備えている。
【0066】
図9に示すように、タンク本体243(の蓋体)の上面には、加圧タンク231に連なる給液チューブ251が繋ぎこまれており、またヘッドユニット21側に延びる給液チューブ251用の6つの給液用コネクタ247と、エアー供給手段5と接続するエアー供給チューブ292(後述する)用の加圧用コネクタ248が1つ設けられている。液位検出器245は、機能液の上限、すなわちオーバーフロー、を検出する上限レベル検出器249、および適切な水頭圧を維持するために機能液の管理液位を検出する管理液位レベル検出器250から成り立っている。そして、加圧タンク231に接続された給液チューブ251には、液位調節バルブ253が介設されており、液位調節バルブ253を開閉制御することにより、タンク本体243に貯留する機能液の液位が、常に管理液位検出器の検出範囲内にあるように調整されている。
【0067】
なお、詳細は後述するが、加圧用コネクタ248に接続されるエアー供給チューブ292には、大気開放ポートを有する三方弁254(管路開閉手段)が介設されており、加圧タンク231からの圧力は、大気開放によって縁切りされる。これにより、ヘッドユニット21側に延びる給液チューブ251の水頭圧を、上述した液位の調節により僅かにマイナス水頭(例えば25mm±0.5mm)に保って、機能液滴吐出ヘッド31の吐出ノズル42からの液垂れが防止すると共に、機能液滴吐出ヘッド31のポンピング動作、すなわちポンプ部41内の圧電素子のポンプ駆動で精度良く液滴が吐出されるようにしている。
【0068】
図10に示すように、機能液滴吐出ヘッド31に延びる6本の各給液チューブ251には、後述する圧力コントローラ294に接続されたヘッド側圧力センサ255(圧力検出手段)が機能液滴吐出ヘッド31近傍に介設されている。また、これらの給液チューブ251は、それぞれT字継手257を介して2本に分岐され、計12本の給液分岐チューブ252(分岐供給管路)が形成されている(同図参照)。12本の給液分岐チューブ252は、装置側配管部材としてヘッドユニット21に設けた配管ジョイント56の12個のソケット57に接続している。各給液分岐チューブ252には、分岐給液通路を閉塞するための供給用バルブ256が介設されており、制御手段6により開閉制御されている。
【0069】
機能液回収系222は、吸引ユニット91で吸引した機能液を貯留するためのもので、吸引した機能液を貯留する再利用タンク261と、機能液吸引ポンプ141に接続され、吸引した機能液を再利用タンク261へ導く回収用チューブ262と、を有している。また、機能液非吐出時にフラッシングされた機能液を回収するための回収トラップ263を有している。
【0070】
洗浄液供給系223は、ワイピングユニット92のワイピングシートに洗浄液を供給するためのもので、洗浄液を貯留する洗浄液タンク271と、洗浄液タンク271の洗浄液を供給するための洗浄液供給チューブ(図示省略)とを有している。なお、洗浄液の供給は、洗浄液タンク271にエアー供給手段5から圧縮エアーを導入することにより為される。また、洗浄液には比較的揮発性の高い溶剤が用いられる。
【0071】
廃液回収系224は、フラッシングユニット93に吐出した機能液を回収するためのもので、回収した機能液を貯留する廃液タンク281と、フラッシングユニット93に接続され、廃液タンク281にフラッシングユニット93へ吐出された機能液を導く廃液用チューブ(図示省略)とを有している。
【0072】
次に、エアー供給手段5について説明する。図10に示すように、エアー供給手段5は、例えば加圧タンク231や給液タンク241等の各部に不活性ガス(N)を圧縮した圧縮エアーを等に供給するもので、不活性ガスを圧縮するエアーポンプ291と、エアーポンプ291によって圧縮された圧縮エアーを各部に供給するためのエアー供給チューブ292(加圧用管路)と、を備えている。そして、エアー供給チューブ292には、圧縮エアーの供給先に応じて圧力を所定の一定圧力に保つためのレギュレータ293が設けられている。
【0073】
詳細は後述するが、本実施形態の液滴吐出装置1は、上記したヘッド側圧力センサ255に基づいて給液タンク241を加圧する構成となっており、給液タンク241に接続されるエアー供給チューブ292には、ヘッド側圧力センサ255と接続する圧力コントローラ294と大気開放ポートを有する三方弁254が介設されている。圧力コントローラ294は、レギュレータ293から送られた圧縮エアーを適宜減圧して給液タンク241に送ると共に、三方弁254を開閉制御することにより、給液タンク241への加圧力を調節可能となっている。
【0074】
また、本実施形態は、加圧タンク231および給液タンク241に圧縮エアーが直接導入される構成であるが、加圧タンク231および給液タンク241をアルミニウム等で構成した加圧ボックス(図示省略)に個別に収容し、加圧ボックスを介して加圧タンク231および給液タンク241を個別に加圧する構成としても良い。具体的には、加圧タンク231および給液タンク241に通気孔等を設けて、これらを加圧ボックスの内部と連通させ、加圧ボックスの内部と加圧タンク231および給液タンク241内部の圧力を同圧に保つようにする。そして、エアーポンプ291からの圧縮エアーを加圧ボックスに供給することで、加圧タンク231および給液タンク241内部を加圧する。この構成によれば、加圧ボックスを介して、加圧タンク231および給液タンク241が加圧されているので、直接加圧タンク231および給液タンク241に圧縮エアーを供給する構成に比べてこれらを均一に加圧することができ、加圧タンク231および給液タンク241内部の圧力コントロールを適切に行うことができる。
【0075】
次に制御手段6について説明する。制御手段6は、各手段の動作を制御するための制御部を備えており、制御部は、制御プログラムや制御データを記憶していると共に、各種制御処理を行うための作業領域を有している。そして、制御手段6は、上記した各手段と接続され、装置全体を制御している。
【0076】
ここで、制御手段6による制御の一例として、図10を参照しながら、給液タンク241から機能液滴吐出ヘッド31に機能液を供給する場合について説明する。上述したように、本実施形態の液滴吐出装置1は、機能液滴吐出ヘッド31のポンプ作用によって給液タンク241から機能液を機能液滴吐出ヘッド31に供給しており、給液タンク241から機能液滴吐出ヘッド31に至る管摩擦抵抗等の影響を受けている。したがって、機能液滴吐出ヘッド31に導入する機能液の種類によっては、機能液敵吐出ヘッド31内の機能液供給圧力が変化することに加え、機能液滴吐出ヘッド31のポンプ作用による供給が間に合わなくなるために、途中で機能液が適切に吐出できなくなるという問題が生じうる。そこで、機能液を吐出時に、上記したヘッド側圧力センサ255に基づいて給液タンク241内を加圧することで、機能液の供給圧力を一定にし、機能液滴吐出ヘッド31からの機能液の吐出を安定させる共に、機能液滴吐出ヘッド31への機能液の供給が滞らないようにしている。
【0077】
まず、機能液の供給時、すなわち機能液吐出時、には、機能液滴吐出ヘッド31に延びる6本の給液チューブ251内の圧力、すなわち機能液供給圧力、を各供給チューブ251に介設したヘッド側圧力センサ255で検出し(圧力検出工程)、検出信号を制御手段6および圧力コントローラ294に送信する。そして、検出信号に基づいて制御手段6および圧力コントローラ294がエアー供給チューブ292に介設された三方弁254の開閉制御を行い、機能液の供給圧力を一定に保っている(調節工程)。
【0078】
具体的には、機能液供給圧力が機能液の供給に適する所定圧力に保たれている場合は、三方弁254の大気開放ポートを開弁して給液タンク241内の圧力を大気圧とし、適切な機能液供給圧力を保つようにする。また、機能液供給圧力が所定圧力に満たない場合は、制御手段6が、三方弁254の大気開放ポートを閉弁させると共に、エアー供給チューブ292の閉塞を解き、給液タンク241に圧縮エアーを供給して、機能液の供給圧力を所定圧力まで高める。なお、本実施形態では、6本のエアー供給チューブ292に6個のヘッド側圧力センサ255を有しているので、機能液の供給圧力が所定圧力に保持されているか否かの判断は、全エアー供給チューブ292内の平均機能液供給圧力に基づいて判断される。圧力コントローラ294は、平均機能液供給圧力を算出すると共に、この平均機能液供給圧力に基づいてレギュレータ293から送られてきた圧縮エアーの圧力を適宜減圧する。そして、圧力コントローラ294は、所定圧力と平均機能液供給圧力との差を勘案した圧力の圧縮エアーを給液タンク241に供給し、給液タンク241に対する加圧力を調節している。
【0079】
各ヘッド側圧力センサ255の検出信号により、平均機能液供給圧力が所定圧力に達したことと判断されると、制御手段6による命令に先立ち、圧力コントローラ294は、三方弁254を制御してエアー供給チューブ292を閉塞すると共に、大気開放ポートを開弁して給液タンク241内の圧力を大気圧に開放する。この後、制御手段6も三方弁254の大気開放ポートを開弁すると共にエアー供給チューブ292を閉塞するよう命令を出し、機能液供給圧力が所定圧力に達したら確実に大気開放を行って、所定の供給圧力を保てるようになっている。
【0080】
なお、上記のように制御手段6と圧力コントローラ294の2段階で三方弁254の制御を行うことにより、給液タンク241内の圧力を適切に調節可能であると共に、圧縮エアーの供給過多による機能液滴吐出ヘッド31からの液垂れを防止可能となっている。
【0081】
次に、本発明の第2実施形態の液滴吐出装置1について説明する。この液滴吐出装置1の基本構成は、上述した第1実施形態と略同様であるが、第1実施形態では、機能液の吐出が一時的に休止されるときに行われるフラッシング動作を吸引ユニット91のキャップ102に向けて行うのに対し、第2実施形態では、別途専用の第2フラッシングボックス202(機能液受け部材)を設けている点で異なっている。そこで、図11を参照して、第1実施形態と異なっているフラッシングユニット93を中心に説明する。
【0082】
本実施形態のフラッシングユニット93は、第1実施形態と同様にスライダ(図示省略)およびフラッシングボックス201を備えている他、機能液非吐出時に行われるフラッシングの機能液を受ける第2フラッシングボックス202と、第2フラッシングボックス202を介してエアー吸引を行うブロア211と、第2フラッシングボックス202とブロア211とを接続するエアー吸引チューブ212と、を備えている。そして、エアー供給チューブ212には、第1実施形態と同様に、機能液を回収するための回収トラップ263が設けられており、回収トラップ263と第2フラッシングボックス202との間には開閉弁213が設けられている。
【0083】
第2フラッシングボックス202は、Y軸上に位置するよう石定盤12上に設けられ、Y軸テーブル81によって移動するヘッドユニット21が直上部に臨むよう構成されている。そして、ワークWの交換時等のように、機能液非吐出時にフラッシングを行う場合には、ヘッドユニット21(機能液滴吐出ヘッド31)を第2フラッシングボックス202の直上部に移動させた後、フラッシングを行う。本実施形態においても第1実施形態の場合と同様に、機能液滴吐出ヘッド31のフラッシング動作に同期させてブロア211を駆動し、第2フラッシングボックス202を介してエアー吸引を行う。そして、フラッシングで生じた機能液のサテライトをエアーと共に吸引して、サテライトが装置内部に付着することを防止している。なお、吸引された機能液は、回収トラップ263に回収され、再利用可能となっている。なお、本実施形態では、第1実施形態と異なり、吸引ユニット91(のキャップ102)にブロア211は接続されていない。
【0084】
このように、第1実施形態および第2実施形態の液滴吐出装置は、機能液非吐出時におけるフラッシング動作で生じた霧状の機能液(サテライト)をエアーと共に吸引することにより、装置内部に飛散したサテライトが付着することを防止することができる。
【0085】
ここで、上記の液滴吐出装置1を液晶表示装置の製造に適用した場合について、説明する。図12は、液晶表示装置301の断面構造を表している。同図に示すように、液晶表示装置301は、ガラス基板321を主体として対向面に透明導電膜(ITO膜)322および配向膜323を形成した上基板311および下基板312と、この上下両基板311,312間に介設した多数のスペーサ331と、上下両基板311,312間を封止するシール材332と、上下両基板311,312間に充填した液晶333とで構成されると共に、上基板311の背面に位相基板341および偏光板342aを積層し、且つ下基板312の背面に偏光板342bおよびバックライト343を積層して、構成されている。
【0086】
通常の製造工程では、それぞれ透明導電膜322のパターニングおよび配向膜323の塗布を行って上基板311および下基板312を別々に作製した後、下基板312にスペーサ331およびシール材332を作り込み、この状態で上基板311を貼り合わせる。次いで、シール材332の注入口から液晶333を注入し、注入口を閉止する。その後、位相基板341、両偏光板342a,342bおよびバックライト343を積層する。
【0087】
実施形態の液滴吐出装置1は、例えば、スペーサ331の形成や、液晶333の注入に利用することができる。具体的には、機能液としてセルギャップを構成するスペーサ材料(例えば、紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂)や液晶を導入し、これらを所定の位置に均一に吐出(塗布)させていく。先ずシール材332を環状に印刷した下基板312を吸着テーブルにセットし、この下基板312上にスペーサ材料を粗い間隔で吐出し、紫外線照射してスペーサ材料を凝固させる。次に、下基板312のシール材332の内側に、液晶333を所定量だけ均一に吐出して注入する。その後、別途準備した上基板311と、液晶を所定量塗布した下基板312を真空中に導入して貼り合わせる。
【0088】
このように、上基板311と下基板312とを貼り合わせる前に、液晶333をセルの中に均一に塗布(充填)するようにしているため、液晶333がセルの隅など細部に行き渡らない等の不具合を解消することができる。
【0089】
なお、機能液(シール材用材料)として紫外線硬化樹脂或いは熱硬化樹脂を用いることで、上記のシール材332の印刷をこの液滴吐出装置1で行うことも可能である。同様に、機能液(配向膜材料)としてポリイミド樹脂を導入することで、配向膜323を液滴吐出装置1で作成することも可能である。
【0090】
ところで、上記した液滴吐出装置1は、携帯電話やパーソナルコンピュータ等の電子機器に搭載される上記の液晶表示装置301の他、各種の電気光学装置(デバイス)の製造に用いることが可能である。すなわち、有機EL装置、FED装置、PDP装置および電気泳動表示装置等の製造に適用することができる。
【0091】
有機EL装置の製造に、上記した液滴吐出装置1を応用した例を簡単に説明する。有機EL装置は、図13に示すように、有機EL装置401は、基板421、回路素子部422、画素電極423、バンク部424、発光素子425、陰極426(対向電極)、および封止用基板427から構成された有機EL素子411に、フレキシブル基板(図示省略)の配線および駆動IC(図示省略)を接続したものである。回路素子部422は基板421上に形成され、複数の画素電極423が回路素子部422上に整列している。そして、各画素電極423間にはバンク部424が格子状に形成されており、バンク部424により生じた凹部開口431に、発光素子425が形成されている。陰極426は、バンク部424および発光素子425の上部全面に形成され、陰極426の上には、封止用基板427が積層されている。
【0092】
有機EL装置401の製造工程では、予め回路素子部422上および画素電極423が形成されている基板421(ワークW)上の所定の位置にバンク部424が形成された後、発光素子425を適切に形成するためのプラズマ処理が行われ、その後に発光素子425および陰極426(対向電極)を形成される。そして、封止用基板427を陰極426上に積層して封止して、有機EL素子411を得た後、この有機EL素子411の陰極426をフレキシブル基板の配線に接続すると共に、駆動ICに回路素子部422の配線を接続することにより、有機EL装置401が製造される。
【0093】
液滴吐出装置1は、発光素子425の形成に用いられる。具体的には、機能液滴吐出ヘッド31に発光素子材料(機能液)を導入し、バンク部424が形成された基板421の画素電極423の位置に対応して、発光素子材料を吐出させ、これを乾燥させることで発光素子425を形成する。なお、上記した画素電極423や陰極426の形成等においても、それぞれに対応する液体材料を用いることで、液滴吐出装置1を利用して作成することも可能である。
【0094】
また、他の電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等の他、上記したプレパラート形成を包含する装置が考えられ、これらの製造にも上記した液滴吐出装置1を利用することが可能である。
【0095】
上述したように、電気光学装置の製造方法、並びに電気光学装置および電子機器の製造においては多種の機能液を導入することが想定され、導入する機能液によっては装置内部に付着すると装置に損傷を与える虞がある。しかし、上記した液滴吐出装置1では、機能液非吐出時のフラッシング動作で生じた霧状の機能液が装置内部に付着することを防止することができるため、係る危険性を低減させることができ、装置のメンテナンス性を向上させることができる。
【0096】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明の機能液滴吐出ヘッドの保守方法および機能液滴吐出ヘッドの保守装置によれば、エアー吸引を行いながら、機能液非吐出時におけるフラッシング動作をおこなっているため、フラッシング動作で生じる霧状の機能液をエアーと共に吸引することができる。したがって、霧状の機能液が飛散して装置内部に付着することがなく、機能液の付着が原因となる装置内部の損層を防止することができる。また、エアーと共に吸引された機能液は、回収トラップで回収され、再利用可能な構成となっており、機能液を有効に利用することができる。
【0097】
また、本発明の液滴吐出装置では、上記した機能液滴吐出ヘッドの保守装置を備えているため、フラッシング動作で生じた霧状の機能液により装置内部が汚れることがなく、また付着した機能液により装置内部が損傷されることがないので、メンテナンス性を向上させることができる。
【0098】
そして、本発明の電気光学装置の製造方法、電気光学装置、電子機器では、フラッシングされた機能液を有効に利用できると共にメンテナンス性の良い、上記の液滴吐出装置を用いて製造されているため、効率的にこれらの製造を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における機能液滴吐出装置の外観斜視図である。
【図2】本実施形態における機能液滴吐出装置の正面図である。
【図3】本実施形態における機能液滴吐出装置の右側面図である。
【図4】ヘッドユニットの平面図である。
【図5】(a)は機能液滴吐出ヘッドの外観斜視図、(b)は機能液滴吐出ヘッドを配管アダプタに装着したときの断面図である。
【図6】吸引ユニットの外観斜視図である。
【図7】吸引ユニットの正面図である。
【図8】キャップ廻りの断面図である。
【図9】給液タンク廻りの外観斜視図である。
【図10】本発明の第1実施形態における機能液滴吐出ヘッド、これに接続される機能液供給系、エアー供給手段、および吸引ユニットの模式図である。
【図11】本発明の第2実施形態に備えられた第2フラッシングボックス廻りの模式図である。
【図12】本発明の製造方法を用いて製造した液晶表示装置の断面図である。
【図13】本発明の製造方法を用いて製造した有機EL装置の断面図である。
【符号の説明】
1 液滴吐出装置           2 吐出手段
3 メンテナンス手段         4 機能液供給回収手段
5 エアー供給手段          6 制御手段
31 機能液滴吐出ヘッド       42 吐出ノズル
44 ノズル形成面(ノズル面)    91 吸引ユニット
93 フラッシングユニット     101 キャップユニット
102 キャップ           141 機能液吸引ポンプ
152 機能液吸引チューブ      153 吸引分岐チューブ
162 キャップ側圧力センサ     181 昇降機構
201 フラッシングボックス     202 第2フラッシングボックス
211 ブロア            212 エアー吸引チューブ
213 エアー吸引用開閉弁      221 機能液供給系
222 機能液回収系         231 加圧タンク
241 給液タンク          251 給液チューブ
254 三方弁            255 ヘッド側圧力センサ
252 給液分岐チューブ       291 エアーポンプ
292 エアー供給チューブ      294 圧力コントローラ
301 液晶表示装置         401 有機EL装置
W ワーク

Claims (14)

  1. 機能液を導入した機能液滴吐出ヘッドのノズル面に形成されたノズルから予備吐出させることで、前記機能液滴吐出ヘッドを保守する機能液滴吐出ヘッドの保守方法において、
    前記ノズル面に面する機能液滴吐出空間のエアーを吸引しながら、前記予備吐出を行わせることを特徴とする機能液滴吐出ヘッドの保守方法。
  2. 前記機能液滴吐出空間は、前記予備吐出された機能液を受ける機能液受け部材と前記ノズル面との間に構成され、
    前記機能液受け部材を介して、前記機能液滴吐出空間のエアーを吸引することを特徴とする請求項1に記載の機能液滴吐出ヘッドの保守方法。
  3. 前記エアーの吸引は、前記機能液滴吐出ヘッドの予備吐出に同期して行われることを特徴とする請求項1または2に記載の機能液滴吐出ヘッドの保守方法。
  4. 前記エアーの吸引は、前記機能液を回収する回収トラップを介して行われることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の機能液滴吐出ヘッドの保守方法。
  5. 機能液を導入した機能液滴吐出ヘッドのノズル面に形成されたノズルから予備吐出させることで、前記機能液滴吐出ヘッドを保守する機能液滴吐出ヘッドの保守装置において、
    前記機能液滴吐出ヘッドから予備吐出された機能液を受ける機能液受け部材と、
    前記機能液受け部材を介して、前記機能液滴吐出ヘッドおよび前記機能受け部材間の機能液吐出空間のエアーを吸引するエアー吸引手段と、
    前記機能液滴吐出ヘッドおよび前記エアー吸引手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする機能液滴吐出ヘッドの保守装置。
  6. 前記制御手段は、前記エアー吸引手段によるエアー吸引と、前記機能液滴吐出ヘッドの予備吐出と、を同期させることを特徴とする請求項5に記載の機能液滴吐出ヘッドの保守装置。
  7. 前記機能受け部材とエアー吸引手段とを連通するエアー流路と、
    前記エアー流路に介設され、前記ノズルから予備吐出された機能液を回収する回収トラップを介設したことを特徴とする請求項5または6に記載の機能液滴吐出ヘッドの保守装置。
  8. 導入した機能液を機能液滴吐出ヘッドのノズル面に形成されたノズルから吸引する機能液吸引動作と、導入した機能液を前記機能液滴吐出ヘッドの前記ノズル面に形成された前記ノズルから予備吐出させる機能液吐出動作と、を個別に行うことにより前記機能液滴吐出ヘッドを保守する機能液滴吐出ヘッドの保守装置において、
    前記機能液滴吐出ヘッドの前記ノズル面に密着させるキャップと、
    前記キャップを前記機能液滴吐出ヘッドに離接させるキャッピング手段と、
    前記ノズル面に密着させた前記キャップを介して、前記ノズル面に形成された前記ノズルから機能液を吸引する機能液吸引手段と、
    前記キャップおよび前記機能液吸引手段を連通する機能液流路と、
    前記機能液流路から分岐したエアー流路と、
    前記エアー流路の下流端に連通し、前記ノズル面と前記キャップとの間の機能液吐出空間のエアーを吸引するエアー吸引手段と、
    前記機能液滴吐出ヘッド、前記キャッピング手段、前記機能液吸引手段、および前記エアー吸引手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記機能液吸引動作時には、前記キャップを前記機能液滴吐出ヘッドに密着させて前記機能液吸引手段を駆動し、前記機能液吐出動作時には、前記キャップを前記機能液滴吐出ヘッドから離間させて、前記機能液滴吐出ヘッドおよび前記エアー吸引手段を駆動させることを特徴とする機能液滴吐出ヘッドの保守装置。
  9. 前記エアー流路には、開閉弁が設けられ、
    前記制御手段は、前記エアー吸引手段を駆動するときに前記開閉弁を開放することを特徴とする請求項8に記載の機能液滴吐出ヘッドの保守装置。
  10. 前記エアー吸引手段は、ブロアで構成されていることを特徴とする請求項5ないし9のいずれかに記載の機能液滴吐出ヘッドの保守装置。
  11. 請求項5ないし10のいずれかに記載の機能液滴吐出ヘッドの保守装置と、
    ワークに機能液を吐出する機能液滴吐出ヘッドと、を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
  12. 請求項11に記載の液滴吐出装置を用い、前記ワーク上に機能液滴による成膜部を形成することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  13. 請求項11に記載の液滴吐出装置を用い、前記ワーク上に機能液滴による成膜部を形成したことを特徴とする電気光学装置。
  14. 請求項13に記載の電気光学装置を搭載したことを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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