JP2004160816A - 描画装置における機能液滴の吐出確認装置および描画装置、並びに電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】描画作業休止時に液滴吐出ヘッドのメンテナンス作業を行うようにした描画装置において、メンテナンス作業後に液滴が正常に吐出されているか否かの判別を能率良く行い得られるようにし、且つ、装置が大型化しないようにすることを課題とする。
【解決手段】発光素子201と受光素子202とを有する光学式の液滴検出手段6L,6Rを、テーブル73とメンテナンス手段91との間に配置する。また、両素子201,202をX方向に対向させて、液滴検出手段6L,6RのY方向寸法を小さくする。
【選択図】 図4
【解決手段】発光素子201と受光素子202とを有する光学式の液滴検出手段6L,6Rを、テーブル73とメンテナンス手段91との間に配置する。また、両素子201,202をX方向に対向させて、液滴検出手段6L,6RのY方向寸法を小さくする。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドに代表される液滴吐出ヘッドを用いた描画装置における機能液滴の吐出確認装置および描画装置、並びに電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタのインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)は、微小なインク滴(液滴)をドット状に精度良く吐出することができることから、例えば吐出液に特殊なインクや感光性の樹脂等の機能液を用いることにより、各種製品の製造分野への応用が期待されている。
【0003】
例えば、複数の液滴吐出ヘッドを搭載して成るヘッドユニットを用い、カラーフィルタの基板といったワークに対しヘッドユニットを直交する2つの走査方向に相対移動させつつ、各液滴吐出ヘッドの各吐出ノズルからワークに向けて液滴を吐出する描画作業を行うことにより、液晶表示装置や有機EL表示装置等のカラーフィルタを製造することが考えられている。
【0004】
ここで、描画作業をワークの出し入れ等で或る程度の時間休止すると、液滴吐出ヘッドの機能液滴の粘度増加で吐出ノズルの目詰まりを生ずる可能性がある。そのため、描画装置に、ワークの配置場所から前記両走査方向の一方の走査方向に離れた場所に位置させて、液滴吐出ヘッド用のメンテナンス手段を配置し、休止期間にはヘッドユニットをメンテナンス手段の配置場所に移動して、吐出ノズルから機能液滴を吐出する予備吐出や、吐出ノズルから機能液を吸引して除去する等のメンテナンス作業を行うことが望まれている。
また、製品不良を防止するには、メンテナンス作業後に、各吐出ノズルから機能液滴が正常に吐出されているか否かの確認を行うことも望まれる。
【0005】
ところで、メンテナンス手段を具備しない通常のインクジェットプリンタに関するものであるが、従来、発光素子と受光素子とを備え、これら両素子間の光路を機能液滴が横切ったときの受光量の変化に基づいて機能液滴の吐出を検出する液滴検出手段が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−190469号公報(第4〜5頁、図3〜4)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
描画装置において、上記従来例の技術を利用し、メンテナンス手段の配置場所の外方に発光素子と受光素子とから成る液滴検出手段を配置して、メンテナンス作業後に液滴検出手段を用いて液滴吐出ヘッドの各吐出ノズルから機能液滴が正常に吐出されているか否かを確認することが考えられる。
然し、このものでは、メンテナンス手段の配置場所の外方に液滴検出手段の配置スペースを確保しなければならず、装置が大型化する不具合がある。
【0008】
本発明は、以上の点に鑑み、装置を大型化せずにメンテナンス作業後の機能液滴の吐出確認を行い得られるようにした描画装置における機能液滴の吐出確認装置および描画装置、並びに電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器を提供することをその課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、機能液滴を吐出する複数の吐出ノズルを有する液滴吐出ヘッドを搭載したヘッドユニットを備え、ワークに対しこのヘッドユニットを直交する2つの走査方向に相対移動させつつ、液滴吐出ヘッドの各吐出ノズルからワークに向けて機能液滴を吐出すると共に、ワークの配置場所から両走査方向の一方の走査方向に離間した場所に液滴吐出ヘッド用のメンテナンス手段を配置し、ヘッドユニットをメンテナンス手段の配置場所に移動して、液滴吐出ヘッドのメンテナンス作業を行うようにした描画装置における機能液滴の吐出確認装置において、発光素子と受光素子とを備え、これら両素子間の光路を機能液滴が横切ったときの受光量の変化に基づいて機能液滴の吐出を検出する液滴検出手段を、ワークの配置場所と前記メンテナンス手段の配置場所との間に配置し、液滴吐出ヘッドの各吐出ノズルが光路に直交する線上に順に位置するようにヘッドユニットを移動させつつ、前記線上に位置する各吐出ノズルから機能液滴を吐出させて、各吐出ノズルから機能液滴が正常に吐出されているか否かを判別することを特徴とする。
【0010】
上記の構成によれば、メンテナンス手段の近傍に液滴検出手段が配置されるため、メンテナンス作業後に能率良く液滴の吐出確認作業を行うことができる。更に、元来デッドスペースとなっていたワークの配置場所とメンテナンス手段の配置場所との間のスペースが液滴検出手段の配置スペースとして有効利用されることになり、描画装置を大型化せずに済む。特に、液滴検出手段の発光素子と受光素子とを、前記一方の走査方向に直交する他方の走査方向に対向するように配置しておけば、一方の走査方向における液滴検出手段の寸法が小さくなり、ワークの配置場所とメンテナンス手段の配置場所との間の限られたスペースに液滴検出手段を無理なく配置でき、有利である。
【0011】
ところで、ヘッドユニットに複数の液滴吐出ヘッドを前記他方の走査方向に離間する複数列に分けて搭載することがあり、この場合、液滴検出手段を複数列の液滴吐出ヘッドに対応させて複数用意し、複数列の液滴吐出ヘッドの吐出ノズルからの機能液滴の吐出確認作業を同時に能率良く行い得られるようにすることが望まれる。ここで、複数の液滴検出手段を前記他方の走査方向に沿う同一の線上に横並びで配置すると、隣接する一方の液滴検出手段の発光素子または受光素子と他方の液滴検出手段の受光素子または発光素子との干渉を避ける上で、隣接する一方の液滴検出手段の検出有効領域(発光素子と受光素子との間の光路が存在する領域)と他方の液滴検出手段の検出有効領域と間の検出不能領域の前記他方の走査方向における幅が広くなり、そのため、液滴吐出ヘッドの各列間の前記他方の走査方向における間隔も広く取らざるを得なくなり、ヘッドユニットが大型化してしまう。
【0012】
これに対し、複数の液滴検出手段を、対応する液滴吐出ヘッドの列に合わせた前記他方の走査方向の位置に、互いに前記一方の走査方向に位置をずらして配置すれば、隣接する一方の液滴検出手段の発光素子または受光素子と他方の液滴検出手段の受光素子または発光素子とを前記一方の走査方向にオーバーラップさせて、隣接する液滴検出手段間の検出不能領域の前記他方の走査方向における幅を狭めることができ、上記の不具合は生じない。
【0013】
尚、機能液滴の吐出確認作業は繰り返し行われるため、作業中に消費される機能液体の総量はかなりの量になり、ランニングコストの増加要因になる。この場合、液滴検出手段に、発光素子と受光素子との間の光路の下方に位置させて吸収材を配置し、この吸収材を介して液体を吸引回収する回収手段を設けておけば、機能液滴の吐出確認作業中に消費された液体を再利用することが可能になり、コスト削減を図る上で有利である。
【0014】
本発明の描画装置は、上記した描画装置における機能液滴の吐出確認装置を、備えたことを特徴とする。
【0015】
上記の構成によれば、装置の大型化を抑制することができると共に、メンテナンス作業後の機能液滴の吐出確認を行うことができる。
【0016】
本発明の電気光学装置は、上記した描画装置を用い、液滴吐出ヘッドからワーク上に機能液滴を吐出して成膜部を形成したことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の電気光学装置の製造方法は、上記した描画装置を用い、液滴吐出ヘッドからワーク上に機能液滴を吐出して成膜部を形成することを特徴とする。
【0018】
上記の構成によれば、機能液滴の吐出不良のない信頼性ある描画装置を用いて製造されるため、電気光学装置自体を効率よく製造することが可能となる。なお、電気光学装置としては、液晶表示装置、有機EL(Electro−Luminescence)装置、電子放出装置、PDP(Plasma Display Panel)装置および電気泳動表示装置等が考えられる。なお、電子放出装置は、いわゆるFED(Field Emission Display)装置を含む概念である。さらに、電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等の装置が考えられる。
【0019】
本発明の電子機器は、上記した電気光学装置または電気光学装置の製造方法により製造した電気光学装置を、搭載したことを特徴とする。
【0020】
この場合、電子機器としては、いわゆるフラットパネルディスプレイを搭載した携帯電話、パーソナルコンピュータの他、各種の電気製品がこれに該当する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明を適用した描画装置の外観斜視図、図2は、本発明を適用した描画装置の正面図、図3は、本発明を適用した描画装置の右側面図、図4は、本発明を適用した描画装置の一部を省略した平面図である。詳細は後述するが、この描画装置1は、特殊なインクや発光性の樹脂液等の機能液を液滴吐出ヘッド31に導入して、基板等のワークWに液滴による成膜部を形成するものである。
【0022】
図1ないし図4に示すように、描画装置1は、液滴吐出ヘッド31をワークWに対し相対移動させつつ機能液を吐出するための描画手段2と、液滴吐出ヘッド31のメンテナンスを行うメンテナンス手段3と、液滴吐出ヘッド31に機能液を供給すると共に不要となった機能液を回収する機能液供給回収手段4と、各手段を駆動・制御するための圧縮エアーを供給するエアー供給手段5と、液滴吐出ヘッド31からの液滴の吐出を検出する液滴検出手段6L,6Rと、を備えている。そして、これらの各手段は、制御手段7により、相互に関連付けられて制御されている。図示は省略したが、この他にも、ワークWの位置を認識するワーク認識カメラや、描画手段2のヘッドユニット21(後述する)の位置確認を行うヘッド認識カメラ、各種インジケータ等の付帯装置が設けられており、これらも制御手段7によりコントロールされている。
【0023】
図1ないし図4に示すように、描画手段2は、アングル材を方形に組んで構成した架台11の上部に固定した石定盤12の上に配設されており、機能液供給回収手段4およびエアー供給手段5の大部分は、架台11に添設された機台13に組み込まれている。機台13には、大小2つの収容室14、15が形成されており、大きいほうの収容室14には機能液供給回収手段4のタンク類が収容され、小さいほうの収容室15にはエアー供給手段5の主要部が収容されている。また、機台13上には、後述する機能液供給回収手段4の給液タンク241を載置するタンクベース17および機台13の長手方向(すなわちX軸方向)にスライド自在に支持された移動テーブル18が設けられており、移動テーブル18上にはメンテナンス手段3の吸引ユニット91(後述する)およびワイピングユニット92(後述する)を載置する共通ベース16が固定されている。
【0024】
この描画装置1は、描画手段2の液滴吐出ヘッド31をメンテナンス手段3で保守させながら、機能液供給回収手段4の給液タンク241から液滴吐出ヘッド31に機能液を供給すると共に、液滴吐出ヘッド31からワークWに機能液を吐出させるものである。以下、各手段について説明する。
【0025】
描画手段2は、機能液を吐出する液滴吐出ヘッド31を複数有するヘッドユニット21と、ヘッドユニット21を支持するメインキャリッジ22と、ヘッドユニット21をワークWに対し主走査方向(X軸方向)とこれに直交する副走査方向(Y軸方向)との2つの走査方向に相対移動させるX・Y移動機構23と、を有している。
【0026】
図5および図6に示すように、ヘッドユニット21は、複数(12個)の液滴吐出ヘッド31と、複数の液滴吐出ヘッド31を搭載するサブキャリッジ51と、各液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44(ノズル面)を下面に突出させてサブキャリッジ51に取り付けるためのヘッド保持部材52と、から構成されている。12個の液滴吐出ヘッド31は、サブキャリッジ51に、6個ずつ2列に分けて主走査方向(X軸方向)に離間配置されている。また、各液滴吐出ヘッド31は、ワークWに対して機能液の十分な塗布密度を確保するために所定角度傾けて配設されている。更に、一方の列と他方の列の各液滴吐出ヘッド31は、副走査方向(Y軸方向)に対して相互に位置ずれして配設され、副走査方向において各液滴吐出ヘッド31の吐出ノズル42が連続(一部重複)するようになっている。なお、液滴吐出ヘッド31を専用部品で構成するなどして、ワークWに対して機能液の十分な塗布密度を確保できる場合は、液滴吐出ヘッド31をあえて傾けてセットする必要はない。
【0027】
図6に示すように、液滴吐出ヘッド31は、いわゆる2連のものであり、2連の接続針33を有する機能液導入部32と、機能液導入部32に連なる2連のヘッド基板34と、機能液導入部32の下方に連なり、内部に機能液で満たされるヘッド内流路が形成されたヘッド本体35と、を備えている。各接続針33は、配管アダプタ36を介して機能液供給回収手段4の給液タンク241に接続されており、機能液導入部32は、各接続針33から機能液の供給を受けるようになっている。ヘッド本体35は、2連のポンプ部41と、多数の吐出ノズル42を形成したノズル形成面44を有するノズル形成プレート43と、を有しており、液滴吐出ヘッド31では、ポンプ部41の作用により吐出ノズル42から液滴を吐出するようになっている。なお、ノズル形成面44には、多数の吐出ノズル42から成る2列の吐出ノズル42列が形成されている。
【0028】
図5に示すように、サブキャリッジ51は、一部が切り欠かれた本体プレート53と、本体プレート53の長辺方向の中間位置に設けた左右一対の基準ピン54と、本体プレート53の両長辺部分に取り付けた左右一対の支持部材55と、を備えている。一対の基準ピン54は、画像認識を前提として、サブキャリッジ51(ヘッドユニット21)をX軸、Y軸、およびθ軸方向に位置決め(位置認識)するための基準となるものである。支持部材55は、ヘッドユニット21をメインキャリッジ22に固定する際の固定部位となる。また、サブキャリッジ51には、各液滴吐出ヘッド31と給液タンク241を配管接続するための配管ジョイント56が設けられている。配管ジョイント56は、一端に各液滴吐出ヘッド31(の接続針33)と接続した配管アダプタ36からのヘッド側配管部材を接続し、もう一端には給液タンク241からの装置側配管部材を接続するための12個のソケット57を有している。
【0029】
図3に示すように、メインキャリッジ22は、後述するブリッジプレート82に下側から固定される外観「I」形の吊設部材61と、吊設部材61の下面に取り付けたθテーブル62と、θテーブル62の下方に吊設するよう取り付けたキャリッジ本体63と、で構成されている。キャリッジ本体63には、ヘッドユニット21を遊嵌するための方形の開口を有しており、ヘッドユニット21を位置決め固定するようになっている。
【0030】
X・Y移動機構23は、図1ないし図3に示すように、上記した石定盤12に固定され、ワークWを主走査(X軸方向)させると共にメインキャリッジ22を介してヘッドユニット21を副走査(Y軸方向)させるものである。X・Y移動機構23は、石定盤12の長辺に沿う中心線に軸線を合致させて固定されたX軸テーブル71と、X軸テーブル71を跨いで、石定盤12の短辺に沿う中心線に軸線を合致させたY軸テーブル81と、を有している。
【0031】
X軸テーブル71は、ワークWをエアー吸引により吸着セットする吸着テーブル72と、吸着テーブル72を支持するθテーブル73と、θテーブル73をX軸方向にスライド自在に支持するX軸エアースライダ74と、θテーブル73を介して吸着テーブル72上のワークWをX軸方向に移動させるX軸リニアモータ(図示省略)と、X軸エアースライダ74に併設したX軸リニアスケール75とで構成されている。液滴吐出ヘッド31の主走査は、X軸リニアモータの駆動により、ワークWを吸着した吸着テーブル72およびθテーブル73が、X軸エアースライダ74を案内にしてX軸方向に往復移動することにより行われる。
【0032】
Y軸テーブル81は、メインキャリッジ22を吊設するブリッジプレート82と、ブリッジプレート82を両持ちで且つY軸方向にスライド自在に支持する一対のY軸スライダ83と、Y軸スライダ83に併設したY軸リニアスケール84と、一対のY軸スライダ83を案内にしてブリッジプレート82をY軸方向に移動させるY軸ボールねじ85と、Y軸ボールねじ85を正逆回転させるY軸モータ(図示省略)とを備えている。Y軸モータはサーボモータで構成されており、Y軸モータが正逆回転すると、Y軸ボールねじ85を介してこれに螺合しているブリッジプレート82が一対のY軸スライダ83を案内にしてY軸方向に移動する。すなわち、ブリッジプレート82の移動に伴い、メインキャリッジ22(ヘッドユニット21)がY軸方向の往復移動を行い、液滴吐出ヘッド31の副走査が行われる。なお、図4では、Y軸テーブル81とθテーブル73とを省略している。
【0033】
ここで、描画手段2の一連の動作を簡単に説明する。まず、ワークWに向けて機能液を吐出する描画作業前の準備として、ヘッド認識カメラによるヘッドユニット21の位置補正が行われた後、ワーク認識カメラによって、吸着テーブル72にセットされたワークWの位置補正がなされる。次に、ワークWをX軸テーブル71により主走査(X軸)方向に往復動させると共に、複数の液滴吐出ヘッド31を駆動させてワークWに対する液滴の選択的な吐出動作が行われる。そして、ワークWを復動させた後、ヘッドユニット21をY軸テーブル81により副走査(Y軸)方向に移動させ、再度ワークWの主走査方向への往復移動と液滴吐出ヘッド31の駆動が行われる。なお、本実施形態では、ヘッドユニット21に対して、ワークWを主走査方向に移動させるようにしているが、ヘッドユニット21を主走査方向に移動させる構成であってもよい。また、ワークWを固定とし、ヘッドユニット21を主走査方向および副走査方向に移動させる構成であってもよい。
【0034】
次に、メンテナンス手段3について説明する。メンテナンス手段3は、液滴吐出ヘッド31を保守して、液滴吐出ヘッド31が適切に機能液を吐出できるようにするもので、吸引ユニット91、ワイピングユニット92を備えている。
【0035】
図1および図4に示すように、吸引ユニット91は、ワークWの配置場所、即ち、X軸テーブル81の配置場所から副走査方向(Y軸方向)に離間配置される上記した機台13の共通ベース16に載置されており、移動テーブル18を介して、機台13の長手方向たる主走査方向(X軸方向)にスライド自在に構成されている。吸引ユニット91は、液滴吐出ヘッド31を吸引することにより、液滴吐出ヘッド31を保守するためのもので、ヘッドユニット21(の液滴吐出ヘッド31)に機能液の充填を行う場合や、液滴吐出ヘッド31内で増粘した機能液を除去するための吸引(クリーニング)を行う場合に用いられる。図7および図14を参照して説明すると、吸引ユニット91は、12個のキャップ102を有するキャップユニット101と、キャップ102を介して機能液の吸引を行う機能液吸引ポンプ141と、各キャップ102と機能液吸引ポンプ141を接続する吸引用チューブユニット151と、キャップユニット101を支持する支持部材171と、支持部材171を介してキャップユニット101を昇降させる昇降機構181(キャッピング手段)とを有している。
【0036】
キャップユニット101は、図7に示すように、ヘッドユニット21に搭載された12個の液滴吐出ヘッド31の配置に対応させて、12個のキャップ102をキャップベース103に配設したものであり、対応する各液滴吐出ヘッド31に各キャップ102を密着可能に構成されている。
【0037】
図9に示すように、キャップ102は、キャップ本体111と、キャップホルダ112と、で構成されている。キャップ本体111は、2つのばね113で上方に付勢され、かつわずかに上下動可能な状態でキャップホルダ112に保持されている。キャップ本体111の上面には、液滴吐出ヘッド31の2列の吐出ノズル42列を包含する凹部121が形成され、凹部121の周縁部にはシールパッキン122が取り付けられている。そして、凹部121の底部には、吸収材123が押え枠124によって押し付けられた状態で敷設されている。液滴吐出ヘッド31を吸引する際には、液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44にシールパッキン122を押し付けて密着させ、2列の吐出ノズル42列を包含するようにノズル形成面44を封止する。また、凹部121の底部には小孔125が形成されており、この小孔125が、後述する各吸引分岐チューブ153に接続するL字継手に連通している。
【0038】
また、各キャップ102には、大気開放弁131が設けられており、凹部121の底面側で大気開放できるようになっている(図9参照)。大気開放弁131は、ばね132で上方の閉じ側に付勢されており、大気開放弁131が後述する操作プレート176を介して開閉される。そして、機能液の吸引動作の最終段階で、大気開放弁131の操作部133を、操作プレート176を介して引き下げ、開弁することにより、吸収材123に含浸されている機能液も吸引できるようになっている。
【0039】
機能液吸引ポンプ141は、各キャップ102を介して液滴吐出ヘッド31に吸引力を作用させるもので、メンテナンス性を考慮してピストンポンプで構成されている。
【0040】
図14に示すように、吸引用チューブユニット151は、機能液吸引ポンプ141に接続される機能液吸引チューブ152と、各キャップ102に接続される複数(12本)の吸引分岐チューブ153と、機能液吸引チューブ152と吸引分岐チューブ153とを接続するためのヘッダパイプ154、とで構成されている。すなわち、機能液吸引チューブ152および吸引分岐チューブ153により、キャップ102と機能液吸引ポンプ141とを接続する機能液流路が形成されている。そして、同図に示すように、各吸引分岐チューブ153には、キャップ102側から順に、液体センサ161、キャップ側圧力センサ162、および吸引用開閉バルブ163が設けられている。液体センサ161は、機能液の有無を検出するものであり、キャップ側圧力センサ162は、吸引分岐チューブ153内の圧力を検出するものである。また、吸引用開閉バルブ163は、吸引分岐チューブ153を閉塞させるものである。
【0041】
図8に示すように、支持部材171は、上端にキャップユニット101を支持する支持プレート173を有する支持部材本体172と、支持部材本体172を上下方向にスライド自在に支持するスタンド174とを備えている。支持プレート173の長手方向の両側下面には、一対のエアーシリンダ175が固定されており、この一対のエアーシリンダ175により操作プレート176が昇降する。そして、操作プレート176上には、各キャップ102の大気開放弁131の操作部133に係合するフック177が取り付けられており、操作プレート176の昇降に伴って、フック177が操作部133を上下させることにより、上記した大気開放弁131は開閉される。
【0042】
図8に示すように、昇降機構181は、エアーシリンダからなる2つの昇降シリンダ、すなわちスタンド174のベース部に立設した下段の昇降シリンダ182と、下段の昇降シリンダ182により昇降する昇降プレート184上に立設した上段の昇降シリンダ183と、を備えており、支持プレート173上には、上段の昇降シリンダ183のピストンロッドが連結されている。両昇降シリンダ182、183のストロークは互いに異なっており、両昇降シリンダ182、183の選択作動でキャップユニット101の上昇位置を比較的高い第1位置と比較的低い第2位置とに切換え自在としている。キャップユニット101が第1位置にあるときは、各液滴吐出ヘッド31に各キャップ102が密着し、キャップユニット101が第2位置にあるときは、各機能液吐出ヘッド31と各キャップ102との間に僅かな間隙が生じるようになっている。
【0043】
なお、詳細は後述するが、キャップユニット101の各キャップ102は、機能液非吐出時における液滴吐出ヘッド31のフラッシング(予備吐出)により吐出された機能液を受ける液滴受けを兼ねている。昇降機構181は、機能液を液滴吐出ヘッド31のヘッド内流路に充填するときや、液滴吐出ヘッド31のクリーニングを行うときのように、各キャップ102を介して液滴吐出ヘッド31を吸引する場合には、第1位置にキャップユニット101を移動させて、各キャップ102を各液滴吐出ヘッド31に密着させ、液滴吐出ヘッド31がフラッシングを行う場合には、第2位置にキャップユニット101を移動させる。
【0044】
ワイピングユニット92は、液滴吐出ヘッド31の吸引(クリーニング)等により、機能液が付着して汚れた各液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44を拭き取るものであり、共通ベース16上に突き合わせた状態で配設された巻き取りユニット191と拭き取りユニット192とから構成されている(図1、図3および図4参照)。例えば、液滴吐出ヘッド31のクリーニングが完了すると、ワイピングユニット92は、上記した移動テーブル18により液滴吐出ヘッド31に臨む位置まで移動させられる。そして、ワイピングユニット92は、液滴吐出ヘッド31に十分近接した状態で、巻き取りユニット191からワイピングシート(図示省略)を繰り出し、拭き取りユニット192の拭き取りローラを用いて、繰り出したワイピングシートで液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44を拭き取っていく。なお、繰り出されたワイピングシートには、後述する洗浄液供給系223から洗浄液が供給されており、液滴吐出ヘッド31に付着した機能液を効率よくふき取れるようになっている。
【0045】
液滴吐出ヘッド31のフラッシング動作(予備吐出)は、描画作業中にも行われる。そのために、X軸テーブル71のθテーブル73に、吸着テーブル71を挟むようにして固定した1対のフラッシングボックス93aを有するフラッシングユニット93を設けている(図4参照)。フラッシングボックス93aは、θテーブル73と共に主走査時に移動するので、ヘッドユニット21等をフラッシング動作のために移動させることがない。すなわち、フラッシングボックス93aはワークWと共にヘッドユニット21へ向かって移動していくので、フラッシングボックス93aに臨んだ機能液吐出ヘッド31の吐出ノズル42から順次フラッシング動作を行うことができる。なお、フラッシングボックス93aで受けた機能液は、後述する廃液タンク282に貯留される。また、石定盤12の機台13とは反対側の側部には、ヘッドユニット21の2列の液滴吐出ヘッド31に対応する一対のフラッシングボックス94aを有する予備のフラッシングユニット94が配置されている。
【0046】
フラッシング動作は、全ての液滴吐出ヘッド31の全吐出ノズル42から機能液を吐出するもので、時間の経過に伴い、液滴吐出ヘッド31に導入した機能液が乾燥により増粘して、液滴吐出ヘッド31の吐出ノズル42に目詰りを生じさせることを防止するために定期的に行われる。フラッシング動作は、描画作業時だけではなく、ワークWの入れ替え時等、描画作業が一時的に休止される時(待機中)にも行う必要がある。かかる場合、ヘッドユニット21は、クリーニング位置、すなわち吸引ユニット91のキャップユニット101の直上部、まで移動した後、各液滴吐出ヘッド31は、対応する各キャップ102に向けてフラッシングを行う。
【0047】
キャップ102に対してフラッシングを行う場合、キャップユニット101は、液滴吐出ヘッド31とキャップ102との間に僅かな間隙(液滴吐出空間)が生じる第2位置まで昇降機構181によって上昇させられており、フラッシングで吐出された機能液の大部分を各キャップ102で受けられるようになっている。
【0048】
次に、機能液供給回収手段4について説明する。液体供給回収手段4は、ヘッドユニット21の各液滴吐出ヘッド31に機能液を供給する機能液供給系221と、メンテナンス手段3の吸引ユニット91で吸引した機能液を回収する機能液回収系222と、ワイピングユニット92に機能材料の溶剤を洗浄用として供給する洗浄液供給系223と、フラッシングユニット93や予備のフラッシングユニット94で受けた機能液を回収する廃液回収系224とで構成されている。そして、図3に示すように、機台13の大きいほうの収容室14には、図示右側から順に機能液供給系221の加圧タンク231、機能液回収系222の再利用タンク261、洗浄液供給系223の洗浄液タンク271が横並びに配設されている。そして、再利用タンク261および洗浄液タンク271の近傍には、小型に形成した廃液回収系224の廃液タンク282および機能液回収系222の回収トラップ263が設けられている。
【0049】
図14に示すように、機能液供給系221は、大量(3L)の機能液を貯留する加圧タンク231と、加圧タンク231から送液された機能液を貯留すると共に、各液滴吐出ヘッド31に機能液を供給する給液タンク241と、給液管路を形成してこれらを配管接続する給液チューブ251と、で成り立っている。加圧タンク231は、エアー供給手段5から導入される圧縮気体(不活性ガス)により、給液チューブ251を介して貯留する機能液を給液タンク241に圧送している。
【0050】
給液タンク241は、図10に示すように上記した機台13のタンクベース17上に固定されており、両側に液位窓244を有すると共に、加圧タンク231からの機能液を貯留するタンク本体243と、両液位窓244に臨んで機能液の液位(水位)を検出する液位検出器245と、タンク本体243が載置されるパン246と、パン246を介してタンク本体243を支持するタンクスタンド242と、を備えている。
【0051】
図10に示すように、タンク本体243(の蓋体)の上面には、加圧タンク231に連なる給液チューブ251が繋ぎこまれており、またヘッドユニット21側に延びる給液チューブ251用の6つの給液用コネクタ247と、エアー供給手段5と接続するエアー供給チューブ292(後述する)用の加圧用コネクタ248が1つ設けられている。液位検出器245は、機能液のオーバーフローを検出するオーバーフロー検出器249および機能液の液位を検出する液位レベル検出器250から成り立っている。そして、加圧タンク231に接続された給液チューブ251には、液位調節バルブ253が介設されており、液位調節バルブ253を開閉制御することにより、タンク本体243に貯留する機能液の液位が、液位レベル検出器250の検出範囲内にあるように調整されている(実際には、液位検出後、数秒間給液する制御となる)。
【0052】
なお、詳細は後述するが、加圧用コネクタ248に接続されるエアー供給チューブ292には、大気開放ポートを有する三方弁254(管路開閉手段)が介設されており、加圧タンク231からの圧力は、大気開放によって縁切りされる。これにより、ヘッドユニット21側に延びる給液チューブ251の水頭圧を、上述した液位の調節により僅かにマイナス水頭(例えば25mm±0.5mm)に保って、液滴吐出ヘッド31の吐出ノズル42からの液垂れを防止すると共に、液滴吐出ヘッド31のポンピング動作、すなわちポンプ部41内の圧電素子のポンプ駆動で精度良く液滴が吐出されるようにしている。
【0053】
図14に示すように、液滴吐出ヘッド31に延びる6本の各給液チューブ251には、後述する圧力コントローラ294に接続されたヘッド側圧力センサ255(圧力検出手段)が液滴吐出ヘッド31近傍に介設されている。また、これらの給液チューブ251は、それぞれT字継手257を介して2本に分岐され、計12本の給液分岐チューブ252(分岐供給管路)が形成されている(同図参照)。12本の給液分岐チューブ252は、装置側配管部材としてヘッドユニット21に設けた配管ジョイント56の12個のソケット57に接続している。各給液分岐チューブ252には、分岐給液通路を閉塞するための供給用バルブ256が介設されており、制御手段7により開閉制御されている。
【0054】
機能液回収系222は、吸引ユニット91で吸引した機能液を貯留するためのもので、吸引した機能液を貯留する再利用タンク261と、機能液吸引ポンプ141に接続され、吸引した機能液を再利用タンク261へ導く回収用チューブ262と、を有している。
【0055】
洗浄液供給系223は、ワイピングユニット92のワイピングシートに洗浄液を供給するためのもので、洗浄液を貯留する洗浄液タンク271と、洗浄液タンク271の洗浄液を供給するための洗浄液供給チューブ(図示せず)とを有している。なお、洗浄液の供給は、洗浄液タンク271にエアー供給手段5から圧縮エアーを導入することにより為される。また、洗浄液には機能液の溶剤が用いられる。
【0056】
廃液回収系224は、フラッシングユニット93や予備のフラッシングユニット94に吐出した機能液を回収するためのもので、回収した機能液を貯留する廃液タンク282と、フラッシングユニット93、94に接続され、廃液タンク281にフラッシングユニット93へ吐出された機能液を導く廃液用チューブ(図示せず)と、を有している。
【0057】
次に、エアー供給手段5について説明する。図14に示すように、エアー供給手段5は、例えば加圧タンク231や給液タンク241等の各部に不活性ガス(N2)を圧縮した圧縮エアーを等に供給するもので、不活性ガスを圧縮するエアーポンプ291と、エアーポンプ291によって圧縮された圧縮エアーを各部に供給するためのエアー供給チューブ292(加圧用管路)と、を備えている。そして、エアー供給チューブ292には、圧縮エアーの供給先に応じて圧力を所定の一定圧力に保つためのレギュレータ293が設けられている。
【0058】
詳細は後述するが、本実施形態の描画装置1は、上記したヘッド側圧力センサ255に基づいて給液タンク241を加圧する構成となっており、給液タンク241に接続されるエアー供給チューブ292には、ヘッド側圧力センサ255と接続する圧力コントローラ294と大気開放ポートを有する三方弁254が介設されている。圧力コントローラ294は、レギュレータ293から送られた圧縮エアーを適宜減圧して給液タンク241に送ると共に、三方弁254を開閉制御することにより、給液タンク241への加圧力を調節可能となっている。
【0059】
また、本実施形態は、加圧タンク231および給液タンク241に圧縮エアーが直接導入される構成であるが、加圧タンク231および給液タンク241をアルミニウム等で構成した加圧ボックス(図示省略)に個別に収容し、加圧ボックスを介して加圧タンク231および給液タンク241を個別に加圧する構成としても良い。具体的には、加圧タンク231および給液タンク241に通気孔等を設けて、これらを加圧ボックスの内部と連通させ、加圧ボックスの内部と加圧タンク231および給液タンク241内部の圧力を同圧に保つようにする。そして、エアーポンプ291からの圧縮エアーを加圧ボックスに供給することで、加圧タンク231および給液タンク241内部を加圧する。
【0060】
次に制御手段7について説明する。制御手段7は、各手段の動作を制御するための制御部を備えており、制御部は、制御プログラムや制御データを記憶していると共に、各種制御処理を行うための作業領域を有している。そして、制御手段7は、上記した各手段と接続され、装置全体を制御している。
【0061】
ここで、制御手段7による制御の一例として、図14を参照しながら、給液タンク241から液滴吐出ヘッド31に機能液を供給する場合について説明する。上述したように、本実施形態の描画装置1は、液滴吐出ヘッド31のポンプ作用によって給液タンク241から機能液を液滴吐出ヘッド31に供給しており、給液タンク241から液滴吐出ヘッド31に至る管摩擦抵抗等の影響を受けている。したがって、液滴吐出ヘッド31に導入する機能液の種類によっては、液滴吐出ヘッド31内の機能液供給圧力が変化することに加え、液滴吐出ヘッド31のポンプ作用による供給が間に合わなくなるために、途中で機能液が適切に吐出できなくなるという問題が生じうる。そこで、機能液の吐出時に、上記したヘッド側圧力センサ255に基づいて給液タンク241内を加圧することで、機能液の供給圧力を一定にし、液滴吐出ヘッド31からの機能液の吐出を安定させる共に、液滴吐出ヘッド31への機能液の供給が滞らないようにしている。
【0062】
次に、液滴検出手段6L,6Rについて説明する。各液滴検出手段6L,6Rは、図11ないし図13に示されているように、レーザーダイオード等から成る発光素子201と受光素子202とを備え、受光素子202の受光信号を制御手段7に入力し、発光素子201と受光素子202との間の光路203を機能液滴が横切ったときの受光素子202の受光量の変化に基づいて機能液滴を検出するように構成されている。
【0063】
ここで、一方の液滴検出手段6Lは、ヘッドユニット21に2列に分けて搭載した一方の液滴吐出ヘッド31列に対応し、他方の液滴検出手段6Rは、ヘッドユニット21の他方の液滴吐出ヘッド31列に対応する。そして、描画作業休止時に行うフラッシング等のメンテナンス作業終了後、次の描画作業開始前に、各列の液滴吐出ヘッド31の吐出ノズル42から正常に機能液滴が吐出されているか否かを液滴検出手段6L,6Rを用いて確認する。
【0064】
なお、後記する液晶表示装置や有機EL装置の製造に際しては、吐出ノズル42から機能液滴が多少斜めに吐出されても製品不良は生じず、そのため、発光素子201から発光されるビーム径を機能液滴の径(例えば27μm)より大きな値(例えば90μm)に設定すると共に、吐出ノズル42と光路203との間の距離を1mm程度に設定し、吐出ノズル42から機能液滴が多少斜めに吐出されても液滴を検出できるようにしている。
【0065】
図4に示されているように、液滴検出手段6L,6Rは、X軸テーブル81の配置場所とメンテナンス手段3たる吸引ユニット91の配置場所との間に位置させて、共通ベース16上に配置されている。これを詳述するに、図11ないし図13に示す如く、共通ベース16に固定されるスタンド204を設けて、スタンド204の上板204aに液滴検出手段6L,6Rを配置している。上板204aは、これに垂設した一対のスライダ204bを介してスタンド204の一対の支柱204cに上下動自在に支持されており、スライダ204bに取り付けた当駒204dに上下から当接する調整ねじ204eを支柱204cに設けて、上板204a、即ち、液滴検出手段6L,6Rの上下方向の位置調整と水平調整とを行い得られるようにしている。
【0066】
X軸テーブル81の配置場所と吸引ユニット91の配置場所との間のスペースは、元来デッドスペースになっていた部分であって、Y軸方向に比較的幅狭であり、このスペースに液滴検出手段6L,6Rを無理なく配置できるよう、各液滴検出手段6L,6Rの発光素子201と受光素子202とをX軸方向に対向させて、各液滴検出手段6L,6RのY軸方向寸法を短縮している。
【0067】
また、両液滴検出手段6L,6RをX軸方向に沿う同一線上に横並びで配置すると、両液滴検出手段6L,6RのX軸方向内方に位置する素子同士の干渉を避ける上で、一方の液滴検出手段6Lの検出有効領域(発光素子201と受光素子202との間の光路203が存在する領域)と他方の液滴検出手段6Rの検出有効領域と間の検出不能領域のX軸方向幅が広くなり、そのため、2つの液滴吐出ヘッド31列間のX軸方向間隔も広く取らざるを得なくなり、ヘッドユニット21が大型化してしまう。
【0068】
そこで、本実施形態では、両液滴検出手段6L,6Rを、対応する液滴吐出ヘッド31の列に合わせたX軸方向の位置に、互いにY軸方向に位置をずらして配置している。これによれば、一方の液滴検出手段6LのX軸方向内方に位置する素子(受光素子202)と他方の液滴検出手段6RのX軸方向内方に位置する素子(受光素子202)とをX軸方向にオーバーラップさせて、両液滴検出手段6L,6R間の検出不能領域のX軸方向幅を狭めることができる。そのため、2つの液滴吐出ヘッド31列間のX軸方向間隔を広く取る必要が無く、ヘッドユニット21を大型化せずに済む。
【0069】
なお、液滴検出手段を単一にし、移動テーブル18による共通ベース16の動きで液滴検出手段をX軸方向にシフトして、2つの液滴吐出ヘッド31列に対する液滴の吐出確認作業を行うことも可能であるが、本実施形態のように2つの液滴吐出ヘッド31列に対応する2つの液滴検出手段6L,6Rを設けておけば、2つの液滴吐出ヘッド31列に対する液滴の吐出確認作業を同時に行うことができ、作業能率を向上する上で有利である。
【0070】
また、各液滴検出手段6L,6Rには、発光素子201と受光素子202との間の光路203の下方に位置させて液滴受け205が設けられ、この液滴受け205に吸収材206を配置して、吐出ノズル42から吐出された機能液滴を吸収できるようにしている。更に、液滴受け205の底部に連通する配管ジョイント208を設け、この配管ジョイント208に上記した再利用タンク261に連なる吸引ポンプ209を接続し、吐出ノズル42から吐出された機能液滴を、吸収材206を介して吸引回収する液滴検出手段用の機能液回収手段207を構成している。これにより、機能液滴の吐出確認作業で吐出される機能液を再利用できるようになり、ランニングコストの削減を図れる。
【0071】
機能液滴の吐出確認作業に際しては、制御手段7により、各列の液滴吐出ヘッド31の各吐出ノズル42が各液滴検出手段6L,6Rの発光素子201と受光素子202との間の光路203の直上部に順に位置するようにヘッドユニット21をY軸方向に連続的に移動させ、Y軸方向のリニアスケール(Y軸リニアスケール84)からの信号により検出のタイミングを取ると同時に光路203の直上部に位置する吐出ノズル42から機能液滴を吐出させる。そして、液滴検出手段6L,6Rで機能液滴が検出されたか否かで、該当する吐出ノズル42から機能液滴が正常に吐出されているか否かを判別する。なお、発光素子201は、吐出ノズル42からの機能液滴の吐出に同期させて発光させても良く、また、確認作業中、継続して発光させても良い。
【0072】
そして、図15に示されているように、全吐出ノズル42に対する機能液滴の吐出確認を行い(S1)、全吐出ノズル42から正常に機能液滴が吐出されていたときは(S2)、描画作業に移行する(S3)。機能液滴の吐出が不正常と判別された吐出ノズル42が有ったときは、再度全吐出ノズル42に対する機能液滴の吐出確認を行い、同一の吐出ノズル42からの機能液滴の吐出が2回連続して不正常と判別されたとき(S4)、この吐出ノズル42が異常であると判定し(S5)、2回目の吐出確認作業で前回と異なる吐出ノズル42からの機能液滴の吐出が不正常であると判別されたときは、再度全吐出ノズル42に対する機能液滴の吐出確認を行う。
【0073】
ここで、本実施形態のような発光素子201と受光素子202とを有する光学式の液滴検出手段6L,Rを用いて機能液滴の吐出確認作業を行うと、サテライト(吐出された液体に起因して霧状に浮遊する微粒子)や電気ノイズ等の影響により、吐出ノズル42から正常に機能液滴が吐出されていても、不正常な吐出であると判別されることがある。そこで、本実施形態では、上記の如く、同一の吐出ノズル42からの機能液滴の吐出が2回連続して不正常と判別されたときに、この吐出ノズル42が異常であると判定し、誤判定を可及的に防止できるようにしている。
【0074】
吐出ノズル42が異常であると判定されたときは、少なくとも異常と判定された吐出ノズル42からキャップユニット101に向けて機能液滴を吐出するフラッシング(予備吐出)を行い(S6)、フラッシング後に再度全吐出ノズル42に対する機能液滴の吐出確認を行う。そして、その後も上記と同様の判別処理で吐出ノズル42が異常であると判定されたときは、先にフラッシングが行われているため(S7)、今度は少なくとも異常と判定された吐出ノズル42を有する液滴吐出ヘッド31の吸引ユニット91による吸引とワイピングユニット92によるワイピングとが行われる(S8)。そして、再度全吐出ノズル42に対する機能液滴の吐出確認を行う。
【0075】
ここで、機能液滴の吐出が不正常になるのは、吐出ノズル42の近傍での軽微な目詰まりに起因することが多く、吐出ノズル42のフラッシングを行うと、機能液滴が正常に吐出される状態に回復する可能性が高い。そのため、一旦吐出ノズル42が異常と判定されても、フラッシングによる吐出ノズル42の回復で、全吐出ノズル42を使用した能率的な描画作業を行うことができ、生産性の向上を図る上で有利である。
【0076】
また、予備吐出では回復しない重度の目詰まりを生じても、吐出ノズル42の吸引で機能液滴が正常に吐出される状態に回復することがあるが、吸引によっても回復せず、再び吐出ノズル42が異常であると判定されたときは、先に吸引が行われているため(S9)、今度は使用不能であるとしてヘッドユニット21の交換指令を出す(S10)。そして、この交換指令により適宜報知器等を作動させ、ヘッドユニット21を新たなものに交換する。なお、本実施形態では、キャップユニット101の構造上、吐出ノズル42毎の個別の吸引は不可能であるが、これが可能であれば、異常と判定された吐出ノズル42のみの吸引を行うようにしても良い。
【0077】
また、液滴検出手段6L,6Rでは、機能液滴の吐出は検出できても、吐出量の過不足は直接検出できない。そこで、本実施形態では、図4に示す如く、共通ベース16に、吸引ユニット91に隣接させて、吐出量の検査手段8を配置している。この検査手段8は、ヘッドユニット21の複数の液滴吐出ヘッド31に対応する複数の液滴受け8aを備えており、各液滴吐出ヘッド31から各液滴受け8aに向けて液滴を複数回吐出させ、その時の重量変化から吐出量を検出するように構成されている。吐出量の検査は、或る程度の時間間隔で定期的に実行する。
【0078】
次に、上記の描画装置1を液晶表示装置の製造に適用した場合について、説明する。図16は、液晶表示装置301の断面構造を表している。同図に示すように、液晶表示装置301は、ガラス基板321を主体として対向面に透明導電膜(ITO膜)322および配向膜323を形成した上基板311および下基板312と、この上下両基板311,312間に介設した多数のスペーサ331と、上下両基板311,312間を封止するシール材332と、上下両基板311,312間に充填した液晶333とで構成されると共に、上基板311の背面に位相基板341および偏光板342aを積層し、且つ下基板312の背面に偏光板342bおよびバックライト343を積層して、構成されている。
【0079】
通常の製造工程では、それぞれ透明導電膜322のパターニングおよび配向膜323の塗布を行って上基板311および下基板312を別々に作製した後、下基板312にスペーサ331およびシール材332を作り込み、この状態で上基板311を貼り合わせる。次いで、シール材332の注入口から液晶333を注入し、注入口を閉止する。その後、位相基板341、両偏光板342a,342bおよびバックライト343を積層する。
【0080】
実施形態の描画装置1は、例えば、スペーサ331の形成や、液晶333の注入に利用することができる。具体的には、機能液としてセルギャップを構成するスペーサ材料(例えば、紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂)や液晶を導入し、これらを所定の位置に均一に吐出(塗布)させていく。先ずシール材332を環状に印刷した下基板312を吸着テーブルにセットし、この下基板312上にスペーサ材料を粗い間隔で吐出し、紫外線照射してスペーサ材料を凝固させる。次に、下基板312のシール材332の内側に、液晶333を所定量だけ均一に吐出して注入する。その後、別途準備した上基板311と、液晶を所定量塗布した下基板312を真空中に導入して貼り合わせる。
【0081】
このように、上基板311と下基板312とを貼り合わせる前に、液晶333をセルの中に均一に塗布(充填)するようにしているため、液晶333がセルの隅など細部に行き渡らない等の不具合を解消することができる。
【0082】
なお、機能液(シール材用材料)として紫外線硬化樹脂或いは熱硬化樹脂を用いることで、上記のシール材332の印刷をこの描画装置1で行うことも可能である。同様に、機能液(配向膜材料)としてポリイミド樹脂を導入することで、配向膜323を描画装置1で作成することも可能である。
【0083】
このように、液晶表示装置301の製造においては多種の機能液を導入することが想定されるが、上記した描画装置1では、機能液供給圧力を検出して供給タンク241を加圧制御するので、機能液の粘性が異なっていても機能液供給圧力を一定に保つことができ、適切に液滴吐出ヘッド31に機能液を供給することができると共に、液滴吐出ヘッド31に安定して機能液を吐出させることができる。更に、描画作業開始前に、全ての吐出ノズル42について異常の有無を正確に判別し、全吐出ノズル42が正常であるときにのみ描画作業を実行するため、製品不良の発生を未然に防止できる。
【0084】
ところで、上記した描画装置1は、携帯電話やパーソナルコンピュータ等の電子機器に搭載される上記の液晶表示装置301の他、各種の電気光学装置(デバイス)の製造に用いることが可能である。すなわち、有機EL装置、FED装置、PDP装置および電気泳動表示装置等の製造に適用することができる。
【0085】
有機EL装置の製造に、上記した描画装置1を応用した例を簡単に説明する。図17に示すように、有機EL装置401は、基板421、回路素子部422、画素電極423、バンク部424、発光素子425、陰極426(対向電極)、および封止用基板427から構成された有機EL素子411に、フレキシブル基板(図示省略)の配線および駆動IC(図示省略)を接続したものである。回路素子部422は基板421上に形成され、複数の画素電極423が回路素子部422上に整列している。そして、各画素電極423間にはバンク部424が格子状に形成されており、バンク部424により生じた凹部開口431に、発光素子425が形成されている。陰極426は、バンク部424および発光素子425の上部全面に形成され、陰極426の上には、封止用基板427が積層されている。
【0086】
有機EL装置401の製造工程では、予め回路素子部422上および画素電極423が形成されている基板421(ワークW)上の所定の位置にバンク部424が形成された後、発光素子425を適切に形成するためのプラズマ処理が行われ、その後に発光素子425および陰極426(対向電極)を形成される。そして、封止用基板427を陰極426上に積層して封止して、有機EL素子411を得た後、この有機EL素子411の陰極426をフレキシブル基板の配線に接続すると共に、駆動ICに回路素子部422の配線を接続することにより、有機EL装置401が製造される。
【0087】
描画装置1は、発光素子425の形成に用いられる。具体的には、液滴吐出ヘッド31に発光素子材料(機能液)を導入し、バンク部424が形成された基板421の画素電極423の位置に対応して、発光素子材料を吐出させ、これを乾燥させることで発光素子425を形成する。なお、上記した画素電極423や陰極426の形成等においても、それぞれに対応する液体材料を用いることで、描画装置1を利用して作成することも可能である。
【0088】
また、他の電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等の他、上記したプレパラート形成を包含する装置が考えられる。このように、描画装置1には、多種の機能液が導入される可能性があるが、上記した描画装置1を各種の電気光学装置(デバイス)の製造に用いることにより、液滴吐出ヘッド内の機能液供給圧力を一定に保つことができると共に、機能液を確実に液滴吐出ヘッドに供給することができ、且つ、全吐出ノズルが正常であることを事前に確認できるため、製品不良を生ずることなく効率よく各種製造を行うことができる。
【0089】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の吐出確認装置によれば、メンテナンス作業後にメンテナンス手段の配置場所の近傍で機能液滴の吐出確認作業を行うことができて、作業能率が向上すると共に、液滴検出手段を配置することによる描画装置の大型化も防止できる。
【0090】
本発明の描画装置、電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器によれば、装置の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の描画装置の外観斜視図である。
【図2】実施形態の描画装置の正面図である。
【図3】実施形態の描画装置の右側面図である。
【図4】実施形態の描画装置の一部を省略した平面図である。
【図5】実施形態のヘッドユニットの平面図である。
【図6】(a)実施形態の液滴吐出ヘッドの斜視図、(b)液滴吐出ヘッドの要部の断面図である。
【図7】実施形態の吸引ユニットの斜視図である。
【図8】実施形態の吸引ユニットの正面図である。
【図9】実施形態の吸引ユニットに設けられたキャップの断面図である。
【図10】実施形態の給液タンクの斜視図である。
【図11】実施形態の液滴検出手段の平面図である。
【図12】実施形態の液滴検出手段の正面図である。
【図13】実施形態の液滴検出手段の右側面図である。
【図14】実施形態の描画装置の配管系統図である。
【図15】実施形態における吐出ノズルの異常判別の処理手順を示すフロー図である。
【図16】実施形態の描画装置で製造する液晶表示装置の断面図である。
【図17】実施形態の描画装置で製造する有機EL装置の断面図である。
【符号の説明】
1…描画装置 3…メンテナンス手段 6L,6R…液滴検出手段 7…制御手段 21…ヘッドユニット 31…液滴吐出ヘッド 42…吐出ノズル 91…吸引ユニット 201…発光素子 202…受光素子 203…光路 206…吸収材 207…液滴検出手段用の機能液回収手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドに代表される液滴吐出ヘッドを用いた描画装置における機能液滴の吐出確認装置および描画装置、並びに電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタのインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)は、微小なインク滴(液滴)をドット状に精度良く吐出することができることから、例えば吐出液に特殊なインクや感光性の樹脂等の機能液を用いることにより、各種製品の製造分野への応用が期待されている。
【0003】
例えば、複数の液滴吐出ヘッドを搭載して成るヘッドユニットを用い、カラーフィルタの基板といったワークに対しヘッドユニットを直交する2つの走査方向に相対移動させつつ、各液滴吐出ヘッドの各吐出ノズルからワークに向けて液滴を吐出する描画作業を行うことにより、液晶表示装置や有機EL表示装置等のカラーフィルタを製造することが考えられている。
【0004】
ここで、描画作業をワークの出し入れ等で或る程度の時間休止すると、液滴吐出ヘッドの機能液滴の粘度増加で吐出ノズルの目詰まりを生ずる可能性がある。そのため、描画装置に、ワークの配置場所から前記両走査方向の一方の走査方向に離れた場所に位置させて、液滴吐出ヘッド用のメンテナンス手段を配置し、休止期間にはヘッドユニットをメンテナンス手段の配置場所に移動して、吐出ノズルから機能液滴を吐出する予備吐出や、吐出ノズルから機能液を吸引して除去する等のメンテナンス作業を行うことが望まれている。
また、製品不良を防止するには、メンテナンス作業後に、各吐出ノズルから機能液滴が正常に吐出されているか否かの確認を行うことも望まれる。
【0005】
ところで、メンテナンス手段を具備しない通常のインクジェットプリンタに関するものであるが、従来、発光素子と受光素子とを備え、これら両素子間の光路を機能液滴が横切ったときの受光量の変化に基づいて機能液滴の吐出を検出する液滴検出手段が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−190469号公報(第4〜5頁、図3〜4)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
描画装置において、上記従来例の技術を利用し、メンテナンス手段の配置場所の外方に発光素子と受光素子とから成る液滴検出手段を配置して、メンテナンス作業後に液滴検出手段を用いて液滴吐出ヘッドの各吐出ノズルから機能液滴が正常に吐出されているか否かを確認することが考えられる。
然し、このものでは、メンテナンス手段の配置場所の外方に液滴検出手段の配置スペースを確保しなければならず、装置が大型化する不具合がある。
【0008】
本発明は、以上の点に鑑み、装置を大型化せずにメンテナンス作業後の機能液滴の吐出確認を行い得られるようにした描画装置における機能液滴の吐出確認装置および描画装置、並びに電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器を提供することをその課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、機能液滴を吐出する複数の吐出ノズルを有する液滴吐出ヘッドを搭載したヘッドユニットを備え、ワークに対しこのヘッドユニットを直交する2つの走査方向に相対移動させつつ、液滴吐出ヘッドの各吐出ノズルからワークに向けて機能液滴を吐出すると共に、ワークの配置場所から両走査方向の一方の走査方向に離間した場所に液滴吐出ヘッド用のメンテナンス手段を配置し、ヘッドユニットをメンテナンス手段の配置場所に移動して、液滴吐出ヘッドのメンテナンス作業を行うようにした描画装置における機能液滴の吐出確認装置において、発光素子と受光素子とを備え、これら両素子間の光路を機能液滴が横切ったときの受光量の変化に基づいて機能液滴の吐出を検出する液滴検出手段を、ワークの配置場所と前記メンテナンス手段の配置場所との間に配置し、液滴吐出ヘッドの各吐出ノズルが光路に直交する線上に順に位置するようにヘッドユニットを移動させつつ、前記線上に位置する各吐出ノズルから機能液滴を吐出させて、各吐出ノズルから機能液滴が正常に吐出されているか否かを判別することを特徴とする。
【0010】
上記の構成によれば、メンテナンス手段の近傍に液滴検出手段が配置されるため、メンテナンス作業後に能率良く液滴の吐出確認作業を行うことができる。更に、元来デッドスペースとなっていたワークの配置場所とメンテナンス手段の配置場所との間のスペースが液滴検出手段の配置スペースとして有効利用されることになり、描画装置を大型化せずに済む。特に、液滴検出手段の発光素子と受光素子とを、前記一方の走査方向に直交する他方の走査方向に対向するように配置しておけば、一方の走査方向における液滴検出手段の寸法が小さくなり、ワークの配置場所とメンテナンス手段の配置場所との間の限られたスペースに液滴検出手段を無理なく配置でき、有利である。
【0011】
ところで、ヘッドユニットに複数の液滴吐出ヘッドを前記他方の走査方向に離間する複数列に分けて搭載することがあり、この場合、液滴検出手段を複数列の液滴吐出ヘッドに対応させて複数用意し、複数列の液滴吐出ヘッドの吐出ノズルからの機能液滴の吐出確認作業を同時に能率良く行い得られるようにすることが望まれる。ここで、複数の液滴検出手段を前記他方の走査方向に沿う同一の線上に横並びで配置すると、隣接する一方の液滴検出手段の発光素子または受光素子と他方の液滴検出手段の受光素子または発光素子との干渉を避ける上で、隣接する一方の液滴検出手段の検出有効領域(発光素子と受光素子との間の光路が存在する領域)と他方の液滴検出手段の検出有効領域と間の検出不能領域の前記他方の走査方向における幅が広くなり、そのため、液滴吐出ヘッドの各列間の前記他方の走査方向における間隔も広く取らざるを得なくなり、ヘッドユニットが大型化してしまう。
【0012】
これに対し、複数の液滴検出手段を、対応する液滴吐出ヘッドの列に合わせた前記他方の走査方向の位置に、互いに前記一方の走査方向に位置をずらして配置すれば、隣接する一方の液滴検出手段の発光素子または受光素子と他方の液滴検出手段の受光素子または発光素子とを前記一方の走査方向にオーバーラップさせて、隣接する液滴検出手段間の検出不能領域の前記他方の走査方向における幅を狭めることができ、上記の不具合は生じない。
【0013】
尚、機能液滴の吐出確認作業は繰り返し行われるため、作業中に消費される機能液体の総量はかなりの量になり、ランニングコストの増加要因になる。この場合、液滴検出手段に、発光素子と受光素子との間の光路の下方に位置させて吸収材を配置し、この吸収材を介して液体を吸引回収する回収手段を設けておけば、機能液滴の吐出確認作業中に消費された液体を再利用することが可能になり、コスト削減を図る上で有利である。
【0014】
本発明の描画装置は、上記した描画装置における機能液滴の吐出確認装置を、備えたことを特徴とする。
【0015】
上記の構成によれば、装置の大型化を抑制することができると共に、メンテナンス作業後の機能液滴の吐出確認を行うことができる。
【0016】
本発明の電気光学装置は、上記した描画装置を用い、液滴吐出ヘッドからワーク上に機能液滴を吐出して成膜部を形成したことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の電気光学装置の製造方法は、上記した描画装置を用い、液滴吐出ヘッドからワーク上に機能液滴を吐出して成膜部を形成することを特徴とする。
【0018】
上記の構成によれば、機能液滴の吐出不良のない信頼性ある描画装置を用いて製造されるため、電気光学装置自体を効率よく製造することが可能となる。なお、電気光学装置としては、液晶表示装置、有機EL(Electro−Luminescence)装置、電子放出装置、PDP(Plasma Display Panel)装置および電気泳動表示装置等が考えられる。なお、電子放出装置は、いわゆるFED(Field Emission Display)装置を含む概念である。さらに、電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等の装置が考えられる。
【0019】
本発明の電子機器は、上記した電気光学装置または電気光学装置の製造方法により製造した電気光学装置を、搭載したことを特徴とする。
【0020】
この場合、電子機器としては、いわゆるフラットパネルディスプレイを搭載した携帯電話、パーソナルコンピュータの他、各種の電気製品がこれに該当する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明を適用した描画装置の外観斜視図、図2は、本発明を適用した描画装置の正面図、図3は、本発明を適用した描画装置の右側面図、図4は、本発明を適用した描画装置の一部を省略した平面図である。詳細は後述するが、この描画装置1は、特殊なインクや発光性の樹脂液等の機能液を液滴吐出ヘッド31に導入して、基板等のワークWに液滴による成膜部を形成するものである。
【0022】
図1ないし図4に示すように、描画装置1は、液滴吐出ヘッド31をワークWに対し相対移動させつつ機能液を吐出するための描画手段2と、液滴吐出ヘッド31のメンテナンスを行うメンテナンス手段3と、液滴吐出ヘッド31に機能液を供給すると共に不要となった機能液を回収する機能液供給回収手段4と、各手段を駆動・制御するための圧縮エアーを供給するエアー供給手段5と、液滴吐出ヘッド31からの液滴の吐出を検出する液滴検出手段6L,6Rと、を備えている。そして、これらの各手段は、制御手段7により、相互に関連付けられて制御されている。図示は省略したが、この他にも、ワークWの位置を認識するワーク認識カメラや、描画手段2のヘッドユニット21(後述する)の位置確認を行うヘッド認識カメラ、各種インジケータ等の付帯装置が設けられており、これらも制御手段7によりコントロールされている。
【0023】
図1ないし図4に示すように、描画手段2は、アングル材を方形に組んで構成した架台11の上部に固定した石定盤12の上に配設されており、機能液供給回収手段4およびエアー供給手段5の大部分は、架台11に添設された機台13に組み込まれている。機台13には、大小2つの収容室14、15が形成されており、大きいほうの収容室14には機能液供給回収手段4のタンク類が収容され、小さいほうの収容室15にはエアー供給手段5の主要部が収容されている。また、機台13上には、後述する機能液供給回収手段4の給液タンク241を載置するタンクベース17および機台13の長手方向(すなわちX軸方向)にスライド自在に支持された移動テーブル18が設けられており、移動テーブル18上にはメンテナンス手段3の吸引ユニット91(後述する)およびワイピングユニット92(後述する)を載置する共通ベース16が固定されている。
【0024】
この描画装置1は、描画手段2の液滴吐出ヘッド31をメンテナンス手段3で保守させながら、機能液供給回収手段4の給液タンク241から液滴吐出ヘッド31に機能液を供給すると共に、液滴吐出ヘッド31からワークWに機能液を吐出させるものである。以下、各手段について説明する。
【0025】
描画手段2は、機能液を吐出する液滴吐出ヘッド31を複数有するヘッドユニット21と、ヘッドユニット21を支持するメインキャリッジ22と、ヘッドユニット21をワークWに対し主走査方向(X軸方向)とこれに直交する副走査方向(Y軸方向)との2つの走査方向に相対移動させるX・Y移動機構23と、を有している。
【0026】
図5および図6に示すように、ヘッドユニット21は、複数(12個)の液滴吐出ヘッド31と、複数の液滴吐出ヘッド31を搭載するサブキャリッジ51と、各液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44(ノズル面)を下面に突出させてサブキャリッジ51に取り付けるためのヘッド保持部材52と、から構成されている。12個の液滴吐出ヘッド31は、サブキャリッジ51に、6個ずつ2列に分けて主走査方向(X軸方向)に離間配置されている。また、各液滴吐出ヘッド31は、ワークWに対して機能液の十分な塗布密度を確保するために所定角度傾けて配設されている。更に、一方の列と他方の列の各液滴吐出ヘッド31は、副走査方向(Y軸方向)に対して相互に位置ずれして配設され、副走査方向において各液滴吐出ヘッド31の吐出ノズル42が連続(一部重複)するようになっている。なお、液滴吐出ヘッド31を専用部品で構成するなどして、ワークWに対して機能液の十分な塗布密度を確保できる場合は、液滴吐出ヘッド31をあえて傾けてセットする必要はない。
【0027】
図6に示すように、液滴吐出ヘッド31は、いわゆる2連のものであり、2連の接続針33を有する機能液導入部32と、機能液導入部32に連なる2連のヘッド基板34と、機能液導入部32の下方に連なり、内部に機能液で満たされるヘッド内流路が形成されたヘッド本体35と、を備えている。各接続針33は、配管アダプタ36を介して機能液供給回収手段4の給液タンク241に接続されており、機能液導入部32は、各接続針33から機能液の供給を受けるようになっている。ヘッド本体35は、2連のポンプ部41と、多数の吐出ノズル42を形成したノズル形成面44を有するノズル形成プレート43と、を有しており、液滴吐出ヘッド31では、ポンプ部41の作用により吐出ノズル42から液滴を吐出するようになっている。なお、ノズル形成面44には、多数の吐出ノズル42から成る2列の吐出ノズル42列が形成されている。
【0028】
図5に示すように、サブキャリッジ51は、一部が切り欠かれた本体プレート53と、本体プレート53の長辺方向の中間位置に設けた左右一対の基準ピン54と、本体プレート53の両長辺部分に取り付けた左右一対の支持部材55と、を備えている。一対の基準ピン54は、画像認識を前提として、サブキャリッジ51(ヘッドユニット21)をX軸、Y軸、およびθ軸方向に位置決め(位置認識)するための基準となるものである。支持部材55は、ヘッドユニット21をメインキャリッジ22に固定する際の固定部位となる。また、サブキャリッジ51には、各液滴吐出ヘッド31と給液タンク241を配管接続するための配管ジョイント56が設けられている。配管ジョイント56は、一端に各液滴吐出ヘッド31(の接続針33)と接続した配管アダプタ36からのヘッド側配管部材を接続し、もう一端には給液タンク241からの装置側配管部材を接続するための12個のソケット57を有している。
【0029】
図3に示すように、メインキャリッジ22は、後述するブリッジプレート82に下側から固定される外観「I」形の吊設部材61と、吊設部材61の下面に取り付けたθテーブル62と、θテーブル62の下方に吊設するよう取り付けたキャリッジ本体63と、で構成されている。キャリッジ本体63には、ヘッドユニット21を遊嵌するための方形の開口を有しており、ヘッドユニット21を位置決め固定するようになっている。
【0030】
X・Y移動機構23は、図1ないし図3に示すように、上記した石定盤12に固定され、ワークWを主走査(X軸方向)させると共にメインキャリッジ22を介してヘッドユニット21を副走査(Y軸方向)させるものである。X・Y移動機構23は、石定盤12の長辺に沿う中心線に軸線を合致させて固定されたX軸テーブル71と、X軸テーブル71を跨いで、石定盤12の短辺に沿う中心線に軸線を合致させたY軸テーブル81と、を有している。
【0031】
X軸テーブル71は、ワークWをエアー吸引により吸着セットする吸着テーブル72と、吸着テーブル72を支持するθテーブル73と、θテーブル73をX軸方向にスライド自在に支持するX軸エアースライダ74と、θテーブル73を介して吸着テーブル72上のワークWをX軸方向に移動させるX軸リニアモータ(図示省略)と、X軸エアースライダ74に併設したX軸リニアスケール75とで構成されている。液滴吐出ヘッド31の主走査は、X軸リニアモータの駆動により、ワークWを吸着した吸着テーブル72およびθテーブル73が、X軸エアースライダ74を案内にしてX軸方向に往復移動することにより行われる。
【0032】
Y軸テーブル81は、メインキャリッジ22を吊設するブリッジプレート82と、ブリッジプレート82を両持ちで且つY軸方向にスライド自在に支持する一対のY軸スライダ83と、Y軸スライダ83に併設したY軸リニアスケール84と、一対のY軸スライダ83を案内にしてブリッジプレート82をY軸方向に移動させるY軸ボールねじ85と、Y軸ボールねじ85を正逆回転させるY軸モータ(図示省略)とを備えている。Y軸モータはサーボモータで構成されており、Y軸モータが正逆回転すると、Y軸ボールねじ85を介してこれに螺合しているブリッジプレート82が一対のY軸スライダ83を案内にしてY軸方向に移動する。すなわち、ブリッジプレート82の移動に伴い、メインキャリッジ22(ヘッドユニット21)がY軸方向の往復移動を行い、液滴吐出ヘッド31の副走査が行われる。なお、図4では、Y軸テーブル81とθテーブル73とを省略している。
【0033】
ここで、描画手段2の一連の動作を簡単に説明する。まず、ワークWに向けて機能液を吐出する描画作業前の準備として、ヘッド認識カメラによるヘッドユニット21の位置補正が行われた後、ワーク認識カメラによって、吸着テーブル72にセットされたワークWの位置補正がなされる。次に、ワークWをX軸テーブル71により主走査(X軸)方向に往復動させると共に、複数の液滴吐出ヘッド31を駆動させてワークWに対する液滴の選択的な吐出動作が行われる。そして、ワークWを復動させた後、ヘッドユニット21をY軸テーブル81により副走査(Y軸)方向に移動させ、再度ワークWの主走査方向への往復移動と液滴吐出ヘッド31の駆動が行われる。なお、本実施形態では、ヘッドユニット21に対して、ワークWを主走査方向に移動させるようにしているが、ヘッドユニット21を主走査方向に移動させる構成であってもよい。また、ワークWを固定とし、ヘッドユニット21を主走査方向および副走査方向に移動させる構成であってもよい。
【0034】
次に、メンテナンス手段3について説明する。メンテナンス手段3は、液滴吐出ヘッド31を保守して、液滴吐出ヘッド31が適切に機能液を吐出できるようにするもので、吸引ユニット91、ワイピングユニット92を備えている。
【0035】
図1および図4に示すように、吸引ユニット91は、ワークWの配置場所、即ち、X軸テーブル81の配置場所から副走査方向(Y軸方向)に離間配置される上記した機台13の共通ベース16に載置されており、移動テーブル18を介して、機台13の長手方向たる主走査方向(X軸方向)にスライド自在に構成されている。吸引ユニット91は、液滴吐出ヘッド31を吸引することにより、液滴吐出ヘッド31を保守するためのもので、ヘッドユニット21(の液滴吐出ヘッド31)に機能液の充填を行う場合や、液滴吐出ヘッド31内で増粘した機能液を除去するための吸引(クリーニング)を行う場合に用いられる。図7および図14を参照して説明すると、吸引ユニット91は、12個のキャップ102を有するキャップユニット101と、キャップ102を介して機能液の吸引を行う機能液吸引ポンプ141と、各キャップ102と機能液吸引ポンプ141を接続する吸引用チューブユニット151と、キャップユニット101を支持する支持部材171と、支持部材171を介してキャップユニット101を昇降させる昇降機構181(キャッピング手段)とを有している。
【0036】
キャップユニット101は、図7に示すように、ヘッドユニット21に搭載された12個の液滴吐出ヘッド31の配置に対応させて、12個のキャップ102をキャップベース103に配設したものであり、対応する各液滴吐出ヘッド31に各キャップ102を密着可能に構成されている。
【0037】
図9に示すように、キャップ102は、キャップ本体111と、キャップホルダ112と、で構成されている。キャップ本体111は、2つのばね113で上方に付勢され、かつわずかに上下動可能な状態でキャップホルダ112に保持されている。キャップ本体111の上面には、液滴吐出ヘッド31の2列の吐出ノズル42列を包含する凹部121が形成され、凹部121の周縁部にはシールパッキン122が取り付けられている。そして、凹部121の底部には、吸収材123が押え枠124によって押し付けられた状態で敷設されている。液滴吐出ヘッド31を吸引する際には、液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44にシールパッキン122を押し付けて密着させ、2列の吐出ノズル42列を包含するようにノズル形成面44を封止する。また、凹部121の底部には小孔125が形成されており、この小孔125が、後述する各吸引分岐チューブ153に接続するL字継手に連通している。
【0038】
また、各キャップ102には、大気開放弁131が設けられており、凹部121の底面側で大気開放できるようになっている(図9参照)。大気開放弁131は、ばね132で上方の閉じ側に付勢されており、大気開放弁131が後述する操作プレート176を介して開閉される。そして、機能液の吸引動作の最終段階で、大気開放弁131の操作部133を、操作プレート176を介して引き下げ、開弁することにより、吸収材123に含浸されている機能液も吸引できるようになっている。
【0039】
機能液吸引ポンプ141は、各キャップ102を介して液滴吐出ヘッド31に吸引力を作用させるもので、メンテナンス性を考慮してピストンポンプで構成されている。
【0040】
図14に示すように、吸引用チューブユニット151は、機能液吸引ポンプ141に接続される機能液吸引チューブ152と、各キャップ102に接続される複数(12本)の吸引分岐チューブ153と、機能液吸引チューブ152と吸引分岐チューブ153とを接続するためのヘッダパイプ154、とで構成されている。すなわち、機能液吸引チューブ152および吸引分岐チューブ153により、キャップ102と機能液吸引ポンプ141とを接続する機能液流路が形成されている。そして、同図に示すように、各吸引分岐チューブ153には、キャップ102側から順に、液体センサ161、キャップ側圧力センサ162、および吸引用開閉バルブ163が設けられている。液体センサ161は、機能液の有無を検出するものであり、キャップ側圧力センサ162は、吸引分岐チューブ153内の圧力を検出するものである。また、吸引用開閉バルブ163は、吸引分岐チューブ153を閉塞させるものである。
【0041】
図8に示すように、支持部材171は、上端にキャップユニット101を支持する支持プレート173を有する支持部材本体172と、支持部材本体172を上下方向にスライド自在に支持するスタンド174とを備えている。支持プレート173の長手方向の両側下面には、一対のエアーシリンダ175が固定されており、この一対のエアーシリンダ175により操作プレート176が昇降する。そして、操作プレート176上には、各キャップ102の大気開放弁131の操作部133に係合するフック177が取り付けられており、操作プレート176の昇降に伴って、フック177が操作部133を上下させることにより、上記した大気開放弁131は開閉される。
【0042】
図8に示すように、昇降機構181は、エアーシリンダからなる2つの昇降シリンダ、すなわちスタンド174のベース部に立設した下段の昇降シリンダ182と、下段の昇降シリンダ182により昇降する昇降プレート184上に立設した上段の昇降シリンダ183と、を備えており、支持プレート173上には、上段の昇降シリンダ183のピストンロッドが連結されている。両昇降シリンダ182、183のストロークは互いに異なっており、両昇降シリンダ182、183の選択作動でキャップユニット101の上昇位置を比較的高い第1位置と比較的低い第2位置とに切換え自在としている。キャップユニット101が第1位置にあるときは、各液滴吐出ヘッド31に各キャップ102が密着し、キャップユニット101が第2位置にあるときは、各機能液吐出ヘッド31と各キャップ102との間に僅かな間隙が生じるようになっている。
【0043】
なお、詳細は後述するが、キャップユニット101の各キャップ102は、機能液非吐出時における液滴吐出ヘッド31のフラッシング(予備吐出)により吐出された機能液を受ける液滴受けを兼ねている。昇降機構181は、機能液を液滴吐出ヘッド31のヘッド内流路に充填するときや、液滴吐出ヘッド31のクリーニングを行うときのように、各キャップ102を介して液滴吐出ヘッド31を吸引する場合には、第1位置にキャップユニット101を移動させて、各キャップ102を各液滴吐出ヘッド31に密着させ、液滴吐出ヘッド31がフラッシングを行う場合には、第2位置にキャップユニット101を移動させる。
【0044】
ワイピングユニット92は、液滴吐出ヘッド31の吸引(クリーニング)等により、機能液が付着して汚れた各液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44を拭き取るものであり、共通ベース16上に突き合わせた状態で配設された巻き取りユニット191と拭き取りユニット192とから構成されている(図1、図3および図4参照)。例えば、液滴吐出ヘッド31のクリーニングが完了すると、ワイピングユニット92は、上記した移動テーブル18により液滴吐出ヘッド31に臨む位置まで移動させられる。そして、ワイピングユニット92は、液滴吐出ヘッド31に十分近接した状態で、巻き取りユニット191からワイピングシート(図示省略)を繰り出し、拭き取りユニット192の拭き取りローラを用いて、繰り出したワイピングシートで液滴吐出ヘッド31のノズル形成面44を拭き取っていく。なお、繰り出されたワイピングシートには、後述する洗浄液供給系223から洗浄液が供給されており、液滴吐出ヘッド31に付着した機能液を効率よくふき取れるようになっている。
【0045】
液滴吐出ヘッド31のフラッシング動作(予備吐出)は、描画作業中にも行われる。そのために、X軸テーブル71のθテーブル73に、吸着テーブル71を挟むようにして固定した1対のフラッシングボックス93aを有するフラッシングユニット93を設けている(図4参照)。フラッシングボックス93aは、θテーブル73と共に主走査時に移動するので、ヘッドユニット21等をフラッシング動作のために移動させることがない。すなわち、フラッシングボックス93aはワークWと共にヘッドユニット21へ向かって移動していくので、フラッシングボックス93aに臨んだ機能液吐出ヘッド31の吐出ノズル42から順次フラッシング動作を行うことができる。なお、フラッシングボックス93aで受けた機能液は、後述する廃液タンク282に貯留される。また、石定盤12の機台13とは反対側の側部には、ヘッドユニット21の2列の液滴吐出ヘッド31に対応する一対のフラッシングボックス94aを有する予備のフラッシングユニット94が配置されている。
【0046】
フラッシング動作は、全ての液滴吐出ヘッド31の全吐出ノズル42から機能液を吐出するもので、時間の経過に伴い、液滴吐出ヘッド31に導入した機能液が乾燥により増粘して、液滴吐出ヘッド31の吐出ノズル42に目詰りを生じさせることを防止するために定期的に行われる。フラッシング動作は、描画作業時だけではなく、ワークWの入れ替え時等、描画作業が一時的に休止される時(待機中)にも行う必要がある。かかる場合、ヘッドユニット21は、クリーニング位置、すなわち吸引ユニット91のキャップユニット101の直上部、まで移動した後、各液滴吐出ヘッド31は、対応する各キャップ102に向けてフラッシングを行う。
【0047】
キャップ102に対してフラッシングを行う場合、キャップユニット101は、液滴吐出ヘッド31とキャップ102との間に僅かな間隙(液滴吐出空間)が生じる第2位置まで昇降機構181によって上昇させられており、フラッシングで吐出された機能液の大部分を各キャップ102で受けられるようになっている。
【0048】
次に、機能液供給回収手段4について説明する。液体供給回収手段4は、ヘッドユニット21の各液滴吐出ヘッド31に機能液を供給する機能液供給系221と、メンテナンス手段3の吸引ユニット91で吸引した機能液を回収する機能液回収系222と、ワイピングユニット92に機能材料の溶剤を洗浄用として供給する洗浄液供給系223と、フラッシングユニット93や予備のフラッシングユニット94で受けた機能液を回収する廃液回収系224とで構成されている。そして、図3に示すように、機台13の大きいほうの収容室14には、図示右側から順に機能液供給系221の加圧タンク231、機能液回収系222の再利用タンク261、洗浄液供給系223の洗浄液タンク271が横並びに配設されている。そして、再利用タンク261および洗浄液タンク271の近傍には、小型に形成した廃液回収系224の廃液タンク282および機能液回収系222の回収トラップ263が設けられている。
【0049】
図14に示すように、機能液供給系221は、大量(3L)の機能液を貯留する加圧タンク231と、加圧タンク231から送液された機能液を貯留すると共に、各液滴吐出ヘッド31に機能液を供給する給液タンク241と、給液管路を形成してこれらを配管接続する給液チューブ251と、で成り立っている。加圧タンク231は、エアー供給手段5から導入される圧縮気体(不活性ガス)により、給液チューブ251を介して貯留する機能液を給液タンク241に圧送している。
【0050】
給液タンク241は、図10に示すように上記した機台13のタンクベース17上に固定されており、両側に液位窓244を有すると共に、加圧タンク231からの機能液を貯留するタンク本体243と、両液位窓244に臨んで機能液の液位(水位)を検出する液位検出器245と、タンク本体243が載置されるパン246と、パン246を介してタンク本体243を支持するタンクスタンド242と、を備えている。
【0051】
図10に示すように、タンク本体243(の蓋体)の上面には、加圧タンク231に連なる給液チューブ251が繋ぎこまれており、またヘッドユニット21側に延びる給液チューブ251用の6つの給液用コネクタ247と、エアー供給手段5と接続するエアー供給チューブ292(後述する)用の加圧用コネクタ248が1つ設けられている。液位検出器245は、機能液のオーバーフローを検出するオーバーフロー検出器249および機能液の液位を検出する液位レベル検出器250から成り立っている。そして、加圧タンク231に接続された給液チューブ251には、液位調節バルブ253が介設されており、液位調節バルブ253を開閉制御することにより、タンク本体243に貯留する機能液の液位が、液位レベル検出器250の検出範囲内にあるように調整されている(実際には、液位検出後、数秒間給液する制御となる)。
【0052】
なお、詳細は後述するが、加圧用コネクタ248に接続されるエアー供給チューブ292には、大気開放ポートを有する三方弁254(管路開閉手段)が介設されており、加圧タンク231からの圧力は、大気開放によって縁切りされる。これにより、ヘッドユニット21側に延びる給液チューブ251の水頭圧を、上述した液位の調節により僅かにマイナス水頭(例えば25mm±0.5mm)に保って、液滴吐出ヘッド31の吐出ノズル42からの液垂れを防止すると共に、液滴吐出ヘッド31のポンピング動作、すなわちポンプ部41内の圧電素子のポンプ駆動で精度良く液滴が吐出されるようにしている。
【0053】
図14に示すように、液滴吐出ヘッド31に延びる6本の各給液チューブ251には、後述する圧力コントローラ294に接続されたヘッド側圧力センサ255(圧力検出手段)が液滴吐出ヘッド31近傍に介設されている。また、これらの給液チューブ251は、それぞれT字継手257を介して2本に分岐され、計12本の給液分岐チューブ252(分岐供給管路)が形成されている(同図参照)。12本の給液分岐チューブ252は、装置側配管部材としてヘッドユニット21に設けた配管ジョイント56の12個のソケット57に接続している。各給液分岐チューブ252には、分岐給液通路を閉塞するための供給用バルブ256が介設されており、制御手段7により開閉制御されている。
【0054】
機能液回収系222は、吸引ユニット91で吸引した機能液を貯留するためのもので、吸引した機能液を貯留する再利用タンク261と、機能液吸引ポンプ141に接続され、吸引した機能液を再利用タンク261へ導く回収用チューブ262と、を有している。
【0055】
洗浄液供給系223は、ワイピングユニット92のワイピングシートに洗浄液を供給するためのもので、洗浄液を貯留する洗浄液タンク271と、洗浄液タンク271の洗浄液を供給するための洗浄液供給チューブ(図示せず)とを有している。なお、洗浄液の供給は、洗浄液タンク271にエアー供給手段5から圧縮エアーを導入することにより為される。また、洗浄液には機能液の溶剤が用いられる。
【0056】
廃液回収系224は、フラッシングユニット93や予備のフラッシングユニット94に吐出した機能液を回収するためのもので、回収した機能液を貯留する廃液タンク282と、フラッシングユニット93、94に接続され、廃液タンク281にフラッシングユニット93へ吐出された機能液を導く廃液用チューブ(図示せず)と、を有している。
【0057】
次に、エアー供給手段5について説明する。図14に示すように、エアー供給手段5は、例えば加圧タンク231や給液タンク241等の各部に不活性ガス(N2)を圧縮した圧縮エアーを等に供給するもので、不活性ガスを圧縮するエアーポンプ291と、エアーポンプ291によって圧縮された圧縮エアーを各部に供給するためのエアー供給チューブ292(加圧用管路)と、を備えている。そして、エアー供給チューブ292には、圧縮エアーの供給先に応じて圧力を所定の一定圧力に保つためのレギュレータ293が設けられている。
【0058】
詳細は後述するが、本実施形態の描画装置1は、上記したヘッド側圧力センサ255に基づいて給液タンク241を加圧する構成となっており、給液タンク241に接続されるエアー供給チューブ292には、ヘッド側圧力センサ255と接続する圧力コントローラ294と大気開放ポートを有する三方弁254が介設されている。圧力コントローラ294は、レギュレータ293から送られた圧縮エアーを適宜減圧して給液タンク241に送ると共に、三方弁254を開閉制御することにより、給液タンク241への加圧力を調節可能となっている。
【0059】
また、本実施形態は、加圧タンク231および給液タンク241に圧縮エアーが直接導入される構成であるが、加圧タンク231および給液タンク241をアルミニウム等で構成した加圧ボックス(図示省略)に個別に収容し、加圧ボックスを介して加圧タンク231および給液タンク241を個別に加圧する構成としても良い。具体的には、加圧タンク231および給液タンク241に通気孔等を設けて、これらを加圧ボックスの内部と連通させ、加圧ボックスの内部と加圧タンク231および給液タンク241内部の圧力を同圧に保つようにする。そして、エアーポンプ291からの圧縮エアーを加圧ボックスに供給することで、加圧タンク231および給液タンク241内部を加圧する。
【0060】
次に制御手段7について説明する。制御手段7は、各手段の動作を制御するための制御部を備えており、制御部は、制御プログラムや制御データを記憶していると共に、各種制御処理を行うための作業領域を有している。そして、制御手段7は、上記した各手段と接続され、装置全体を制御している。
【0061】
ここで、制御手段7による制御の一例として、図14を参照しながら、給液タンク241から液滴吐出ヘッド31に機能液を供給する場合について説明する。上述したように、本実施形態の描画装置1は、液滴吐出ヘッド31のポンプ作用によって給液タンク241から機能液を液滴吐出ヘッド31に供給しており、給液タンク241から液滴吐出ヘッド31に至る管摩擦抵抗等の影響を受けている。したがって、液滴吐出ヘッド31に導入する機能液の種類によっては、液滴吐出ヘッド31内の機能液供給圧力が変化することに加え、液滴吐出ヘッド31のポンプ作用による供給が間に合わなくなるために、途中で機能液が適切に吐出できなくなるという問題が生じうる。そこで、機能液の吐出時に、上記したヘッド側圧力センサ255に基づいて給液タンク241内を加圧することで、機能液の供給圧力を一定にし、液滴吐出ヘッド31からの機能液の吐出を安定させる共に、液滴吐出ヘッド31への機能液の供給が滞らないようにしている。
【0062】
次に、液滴検出手段6L,6Rについて説明する。各液滴検出手段6L,6Rは、図11ないし図13に示されているように、レーザーダイオード等から成る発光素子201と受光素子202とを備え、受光素子202の受光信号を制御手段7に入力し、発光素子201と受光素子202との間の光路203を機能液滴が横切ったときの受光素子202の受光量の変化に基づいて機能液滴を検出するように構成されている。
【0063】
ここで、一方の液滴検出手段6Lは、ヘッドユニット21に2列に分けて搭載した一方の液滴吐出ヘッド31列に対応し、他方の液滴検出手段6Rは、ヘッドユニット21の他方の液滴吐出ヘッド31列に対応する。そして、描画作業休止時に行うフラッシング等のメンテナンス作業終了後、次の描画作業開始前に、各列の液滴吐出ヘッド31の吐出ノズル42から正常に機能液滴が吐出されているか否かを液滴検出手段6L,6Rを用いて確認する。
【0064】
なお、後記する液晶表示装置や有機EL装置の製造に際しては、吐出ノズル42から機能液滴が多少斜めに吐出されても製品不良は生じず、そのため、発光素子201から発光されるビーム径を機能液滴の径(例えば27μm)より大きな値(例えば90μm)に設定すると共に、吐出ノズル42と光路203との間の距離を1mm程度に設定し、吐出ノズル42から機能液滴が多少斜めに吐出されても液滴を検出できるようにしている。
【0065】
図4に示されているように、液滴検出手段6L,6Rは、X軸テーブル81の配置場所とメンテナンス手段3たる吸引ユニット91の配置場所との間に位置させて、共通ベース16上に配置されている。これを詳述するに、図11ないし図13に示す如く、共通ベース16に固定されるスタンド204を設けて、スタンド204の上板204aに液滴検出手段6L,6Rを配置している。上板204aは、これに垂設した一対のスライダ204bを介してスタンド204の一対の支柱204cに上下動自在に支持されており、スライダ204bに取り付けた当駒204dに上下から当接する調整ねじ204eを支柱204cに設けて、上板204a、即ち、液滴検出手段6L,6Rの上下方向の位置調整と水平調整とを行い得られるようにしている。
【0066】
X軸テーブル81の配置場所と吸引ユニット91の配置場所との間のスペースは、元来デッドスペースになっていた部分であって、Y軸方向に比較的幅狭であり、このスペースに液滴検出手段6L,6Rを無理なく配置できるよう、各液滴検出手段6L,6Rの発光素子201と受光素子202とをX軸方向に対向させて、各液滴検出手段6L,6RのY軸方向寸法を短縮している。
【0067】
また、両液滴検出手段6L,6RをX軸方向に沿う同一線上に横並びで配置すると、両液滴検出手段6L,6RのX軸方向内方に位置する素子同士の干渉を避ける上で、一方の液滴検出手段6Lの検出有効領域(発光素子201と受光素子202との間の光路203が存在する領域)と他方の液滴検出手段6Rの検出有効領域と間の検出不能領域のX軸方向幅が広くなり、そのため、2つの液滴吐出ヘッド31列間のX軸方向間隔も広く取らざるを得なくなり、ヘッドユニット21が大型化してしまう。
【0068】
そこで、本実施形態では、両液滴検出手段6L,6Rを、対応する液滴吐出ヘッド31の列に合わせたX軸方向の位置に、互いにY軸方向に位置をずらして配置している。これによれば、一方の液滴検出手段6LのX軸方向内方に位置する素子(受光素子202)と他方の液滴検出手段6RのX軸方向内方に位置する素子(受光素子202)とをX軸方向にオーバーラップさせて、両液滴検出手段6L,6R間の検出不能領域のX軸方向幅を狭めることができる。そのため、2つの液滴吐出ヘッド31列間のX軸方向間隔を広く取る必要が無く、ヘッドユニット21を大型化せずに済む。
【0069】
なお、液滴検出手段を単一にし、移動テーブル18による共通ベース16の動きで液滴検出手段をX軸方向にシフトして、2つの液滴吐出ヘッド31列に対する液滴の吐出確認作業を行うことも可能であるが、本実施形態のように2つの液滴吐出ヘッド31列に対応する2つの液滴検出手段6L,6Rを設けておけば、2つの液滴吐出ヘッド31列に対する液滴の吐出確認作業を同時に行うことができ、作業能率を向上する上で有利である。
【0070】
また、各液滴検出手段6L,6Rには、発光素子201と受光素子202との間の光路203の下方に位置させて液滴受け205が設けられ、この液滴受け205に吸収材206を配置して、吐出ノズル42から吐出された機能液滴を吸収できるようにしている。更に、液滴受け205の底部に連通する配管ジョイント208を設け、この配管ジョイント208に上記した再利用タンク261に連なる吸引ポンプ209を接続し、吐出ノズル42から吐出された機能液滴を、吸収材206を介して吸引回収する液滴検出手段用の機能液回収手段207を構成している。これにより、機能液滴の吐出確認作業で吐出される機能液を再利用できるようになり、ランニングコストの削減を図れる。
【0071】
機能液滴の吐出確認作業に際しては、制御手段7により、各列の液滴吐出ヘッド31の各吐出ノズル42が各液滴検出手段6L,6Rの発光素子201と受光素子202との間の光路203の直上部に順に位置するようにヘッドユニット21をY軸方向に連続的に移動させ、Y軸方向のリニアスケール(Y軸リニアスケール84)からの信号により検出のタイミングを取ると同時に光路203の直上部に位置する吐出ノズル42から機能液滴を吐出させる。そして、液滴検出手段6L,6Rで機能液滴が検出されたか否かで、該当する吐出ノズル42から機能液滴が正常に吐出されているか否かを判別する。なお、発光素子201は、吐出ノズル42からの機能液滴の吐出に同期させて発光させても良く、また、確認作業中、継続して発光させても良い。
【0072】
そして、図15に示されているように、全吐出ノズル42に対する機能液滴の吐出確認を行い(S1)、全吐出ノズル42から正常に機能液滴が吐出されていたときは(S2)、描画作業に移行する(S3)。機能液滴の吐出が不正常と判別された吐出ノズル42が有ったときは、再度全吐出ノズル42に対する機能液滴の吐出確認を行い、同一の吐出ノズル42からの機能液滴の吐出が2回連続して不正常と判別されたとき(S4)、この吐出ノズル42が異常であると判定し(S5)、2回目の吐出確認作業で前回と異なる吐出ノズル42からの機能液滴の吐出が不正常であると判別されたときは、再度全吐出ノズル42に対する機能液滴の吐出確認を行う。
【0073】
ここで、本実施形態のような発光素子201と受光素子202とを有する光学式の液滴検出手段6L,Rを用いて機能液滴の吐出確認作業を行うと、サテライト(吐出された液体に起因して霧状に浮遊する微粒子)や電気ノイズ等の影響により、吐出ノズル42から正常に機能液滴が吐出されていても、不正常な吐出であると判別されることがある。そこで、本実施形態では、上記の如く、同一の吐出ノズル42からの機能液滴の吐出が2回連続して不正常と判別されたときに、この吐出ノズル42が異常であると判定し、誤判定を可及的に防止できるようにしている。
【0074】
吐出ノズル42が異常であると判定されたときは、少なくとも異常と判定された吐出ノズル42からキャップユニット101に向けて機能液滴を吐出するフラッシング(予備吐出)を行い(S6)、フラッシング後に再度全吐出ノズル42に対する機能液滴の吐出確認を行う。そして、その後も上記と同様の判別処理で吐出ノズル42が異常であると判定されたときは、先にフラッシングが行われているため(S7)、今度は少なくとも異常と判定された吐出ノズル42を有する液滴吐出ヘッド31の吸引ユニット91による吸引とワイピングユニット92によるワイピングとが行われる(S8)。そして、再度全吐出ノズル42に対する機能液滴の吐出確認を行う。
【0075】
ここで、機能液滴の吐出が不正常になるのは、吐出ノズル42の近傍での軽微な目詰まりに起因することが多く、吐出ノズル42のフラッシングを行うと、機能液滴が正常に吐出される状態に回復する可能性が高い。そのため、一旦吐出ノズル42が異常と判定されても、フラッシングによる吐出ノズル42の回復で、全吐出ノズル42を使用した能率的な描画作業を行うことができ、生産性の向上を図る上で有利である。
【0076】
また、予備吐出では回復しない重度の目詰まりを生じても、吐出ノズル42の吸引で機能液滴が正常に吐出される状態に回復することがあるが、吸引によっても回復せず、再び吐出ノズル42が異常であると判定されたときは、先に吸引が行われているため(S9)、今度は使用不能であるとしてヘッドユニット21の交換指令を出す(S10)。そして、この交換指令により適宜報知器等を作動させ、ヘッドユニット21を新たなものに交換する。なお、本実施形態では、キャップユニット101の構造上、吐出ノズル42毎の個別の吸引は不可能であるが、これが可能であれば、異常と判定された吐出ノズル42のみの吸引を行うようにしても良い。
【0077】
また、液滴検出手段6L,6Rでは、機能液滴の吐出は検出できても、吐出量の過不足は直接検出できない。そこで、本実施形態では、図4に示す如く、共通ベース16に、吸引ユニット91に隣接させて、吐出量の検査手段8を配置している。この検査手段8は、ヘッドユニット21の複数の液滴吐出ヘッド31に対応する複数の液滴受け8aを備えており、各液滴吐出ヘッド31から各液滴受け8aに向けて液滴を複数回吐出させ、その時の重量変化から吐出量を検出するように構成されている。吐出量の検査は、或る程度の時間間隔で定期的に実行する。
【0078】
次に、上記の描画装置1を液晶表示装置の製造に適用した場合について、説明する。図16は、液晶表示装置301の断面構造を表している。同図に示すように、液晶表示装置301は、ガラス基板321を主体として対向面に透明導電膜(ITO膜)322および配向膜323を形成した上基板311および下基板312と、この上下両基板311,312間に介設した多数のスペーサ331と、上下両基板311,312間を封止するシール材332と、上下両基板311,312間に充填した液晶333とで構成されると共に、上基板311の背面に位相基板341および偏光板342aを積層し、且つ下基板312の背面に偏光板342bおよびバックライト343を積層して、構成されている。
【0079】
通常の製造工程では、それぞれ透明導電膜322のパターニングおよび配向膜323の塗布を行って上基板311および下基板312を別々に作製した後、下基板312にスペーサ331およびシール材332を作り込み、この状態で上基板311を貼り合わせる。次いで、シール材332の注入口から液晶333を注入し、注入口を閉止する。その後、位相基板341、両偏光板342a,342bおよびバックライト343を積層する。
【0080】
実施形態の描画装置1は、例えば、スペーサ331の形成や、液晶333の注入に利用することができる。具体的には、機能液としてセルギャップを構成するスペーサ材料(例えば、紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂)や液晶を導入し、これらを所定の位置に均一に吐出(塗布)させていく。先ずシール材332を環状に印刷した下基板312を吸着テーブルにセットし、この下基板312上にスペーサ材料を粗い間隔で吐出し、紫外線照射してスペーサ材料を凝固させる。次に、下基板312のシール材332の内側に、液晶333を所定量だけ均一に吐出して注入する。その後、別途準備した上基板311と、液晶を所定量塗布した下基板312を真空中に導入して貼り合わせる。
【0081】
このように、上基板311と下基板312とを貼り合わせる前に、液晶333をセルの中に均一に塗布(充填)するようにしているため、液晶333がセルの隅など細部に行き渡らない等の不具合を解消することができる。
【0082】
なお、機能液(シール材用材料)として紫外線硬化樹脂或いは熱硬化樹脂を用いることで、上記のシール材332の印刷をこの描画装置1で行うことも可能である。同様に、機能液(配向膜材料)としてポリイミド樹脂を導入することで、配向膜323を描画装置1で作成することも可能である。
【0083】
このように、液晶表示装置301の製造においては多種の機能液を導入することが想定されるが、上記した描画装置1では、機能液供給圧力を検出して供給タンク241を加圧制御するので、機能液の粘性が異なっていても機能液供給圧力を一定に保つことができ、適切に液滴吐出ヘッド31に機能液を供給することができると共に、液滴吐出ヘッド31に安定して機能液を吐出させることができる。更に、描画作業開始前に、全ての吐出ノズル42について異常の有無を正確に判別し、全吐出ノズル42が正常であるときにのみ描画作業を実行するため、製品不良の発生を未然に防止できる。
【0084】
ところで、上記した描画装置1は、携帯電話やパーソナルコンピュータ等の電子機器に搭載される上記の液晶表示装置301の他、各種の電気光学装置(デバイス)の製造に用いることが可能である。すなわち、有機EL装置、FED装置、PDP装置および電気泳動表示装置等の製造に適用することができる。
【0085】
有機EL装置の製造に、上記した描画装置1を応用した例を簡単に説明する。図17に示すように、有機EL装置401は、基板421、回路素子部422、画素電極423、バンク部424、発光素子425、陰極426(対向電極)、および封止用基板427から構成された有機EL素子411に、フレキシブル基板(図示省略)の配線および駆動IC(図示省略)を接続したものである。回路素子部422は基板421上に形成され、複数の画素電極423が回路素子部422上に整列している。そして、各画素電極423間にはバンク部424が格子状に形成されており、バンク部424により生じた凹部開口431に、発光素子425が形成されている。陰極426は、バンク部424および発光素子425の上部全面に形成され、陰極426の上には、封止用基板427が積層されている。
【0086】
有機EL装置401の製造工程では、予め回路素子部422上および画素電極423が形成されている基板421(ワークW)上の所定の位置にバンク部424が形成された後、発光素子425を適切に形成するためのプラズマ処理が行われ、その後に発光素子425および陰極426(対向電極)を形成される。そして、封止用基板427を陰極426上に積層して封止して、有機EL素子411を得た後、この有機EL素子411の陰極426をフレキシブル基板の配線に接続すると共に、駆動ICに回路素子部422の配線を接続することにより、有機EL装置401が製造される。
【0087】
描画装置1は、発光素子425の形成に用いられる。具体的には、液滴吐出ヘッド31に発光素子材料(機能液)を導入し、バンク部424が形成された基板421の画素電極423の位置に対応して、発光素子材料を吐出させ、これを乾燥させることで発光素子425を形成する。なお、上記した画素電極423や陰極426の形成等においても、それぞれに対応する液体材料を用いることで、描画装置1を利用して作成することも可能である。
【0088】
また、他の電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等の他、上記したプレパラート形成を包含する装置が考えられる。このように、描画装置1には、多種の機能液が導入される可能性があるが、上記した描画装置1を各種の電気光学装置(デバイス)の製造に用いることにより、液滴吐出ヘッド内の機能液供給圧力を一定に保つことができると共に、機能液を確実に液滴吐出ヘッドに供給することができ、且つ、全吐出ノズルが正常であることを事前に確認できるため、製品不良を生ずることなく効率よく各種製造を行うことができる。
【0089】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の吐出確認装置によれば、メンテナンス作業後にメンテナンス手段の配置場所の近傍で機能液滴の吐出確認作業を行うことができて、作業能率が向上すると共に、液滴検出手段を配置することによる描画装置の大型化も防止できる。
【0090】
本発明の描画装置、電気光学装置、電気光学装置の製造方法および電子機器によれば、装置の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の描画装置の外観斜視図である。
【図2】実施形態の描画装置の正面図である。
【図3】実施形態の描画装置の右側面図である。
【図4】実施形態の描画装置の一部を省略した平面図である。
【図5】実施形態のヘッドユニットの平面図である。
【図6】(a)実施形態の液滴吐出ヘッドの斜視図、(b)液滴吐出ヘッドの要部の断面図である。
【図7】実施形態の吸引ユニットの斜視図である。
【図8】実施形態の吸引ユニットの正面図である。
【図9】実施形態の吸引ユニットに設けられたキャップの断面図である。
【図10】実施形態の給液タンクの斜視図である。
【図11】実施形態の液滴検出手段の平面図である。
【図12】実施形態の液滴検出手段の正面図である。
【図13】実施形態の液滴検出手段の右側面図である。
【図14】実施形態の描画装置の配管系統図である。
【図15】実施形態における吐出ノズルの異常判別の処理手順を示すフロー図である。
【図16】実施形態の描画装置で製造する液晶表示装置の断面図である。
【図17】実施形態の描画装置で製造する有機EL装置の断面図である。
【符号の説明】
1…描画装置 3…メンテナンス手段 6L,6R…液滴検出手段 7…制御手段 21…ヘッドユニット 31…液滴吐出ヘッド 42…吐出ノズル 91…吸引ユニット 201…発光素子 202…受光素子 203…光路 206…吸収材 207…液滴検出手段用の機能液回収手段
Claims (8)
- 機能液滴を吐出する複数の吐出ノズルを有する液滴吐出ヘッドを搭載したヘッドユニットを備え、ワークに対しこのヘッドユニットを直交する2つの走査方向に相対移動させつつ、前記液滴吐出ヘッドの前記各吐出ノズルからワークに向けて機能液滴を吐出すると共に、ワークの配置場所から前記両走査方向の一方の走査方向に離間した場所に液滴吐出ヘッド用のメンテナンス手段を配置し、前記ヘッドユニットを前記メンテナンス手段の配置場所に移動して、前記液滴吐出ヘッドのメンテナンス作業を行うようにした描画装置における機能液滴の吐出確認装置において、
発光素子と受光素子とを備え、これら両素子間の光路を機能液滴が横切ったときの受光量の変化に基づいて機能液滴の吐出を検出する液滴検出手段を、ワークの配置場所と前記メンテナンス手段の配置場所との間に配置し、
前記液滴吐出ヘッドの前記各吐出ノズルが前記光路の直上部に順に位置するように前記ヘッドユニットを移動させつつ、前記直上部に位置する前記各吐出ノズルから機能液滴を吐出させて、前記各吐出ノズルから機能液滴が正常に吐出されているか否かを判別することを特徴とする描画装置における機能液滴の吐出確認装置。 - 前記発光素子と前記受光素子とは、前記一方の走査方向に直交する他方の走査方向に対向するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の描画装置における機能液滴の吐出確認装置。
- 請求項2に記載の描画装置における機能液滴の吐出確認装置であって、前記液滴吐出ヘッドの複数個を前記一方の走査方向に離間する複数列に分けて前記ヘッドユニットに搭載するものにおいて、
前記液滴検出手段を前記複数列の液滴吐出ヘッドに対応させて複数用意し、これら複数の液滴検出手段を、対応する液滴吐出ヘッドの列に合わせた前記他方の走査方向の位置に、互いに前記一方の走査方向に位置をずらして配置することを特徴とする描画装置における機能液滴の吐出確認装置。 - 前記液滴検出手段に、前記光路の下方に位置させて吸収材を配置し、この吸収材を介して液体を吸引回収する回収手段を設けることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の描画装置における機能液滴の吐出確認装置。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の描画装置における機能液滴の吐出確認装置を、備えたことを特徴とする描画装置。
- 請求項5に記載の描画装置を用い、前記液滴吐出ヘッドからワーク上に機能液滴を吐出して成膜部を形成したことを特徴とする電気光学装置。
- 請求項5に記載の描画装置を用い、前記液滴吐出ヘッドからワーク上に機能液滴を吐出して成膜部を形成することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
- 請求項6に記載の電気光学装置または請求項7に記載の電気光学装置の製造方法により製造した電気光学装置を、搭載したことを特徴とする電子機器。
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JP2007101758A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Sharp Corp | 表示素子部品修正装置および表示素子部品修正方法 |
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2002
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