JP2004121824A - 医療用容器 - Google Patents
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Abstract
該樹脂組成物層(A)の少なくとも片面に接合した被覆層(B)と
を少なくとも有し、JIS K6781記載の引っ張り切断試験法により測定した、少なくとも一方向の切断伸びが、300%以上である積層体から形成されてなることを特徴としている。
【効果】本発明の医療用容器は、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーに特定のポリエチレンをブレンドした樹脂組成物層(A)と被覆層(B)とを有する積層体から形成されることにより、容器の防湿性、酸素バリアー性、衝撃強度および耐ピンホール性に優れる。
【選択図】 なし
Description
【発明の技術分野】
本発明は、医療分野において薬液等を収容する医療用容器に関し、詳しくは、日本薬局方に記載のプラスチック容器試験法に適合し、強度、防湿性及び酸素バリアー性に優れた医療用容器に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
従来輸液バッグ、薬剤容器等の医療用可プラスチック容器には透明性、柔軟性、耐衝撃性、安全性等が優れるポリエチレンが広く用いられている。
【0003】
また近年、ポリエチレン性プラスチック容器の透明性、耐熱性向上を目的として、多種のポリエチレンの積層フィルムが使用されており、たとえば、特開昭62−64363号公報、特開平3−277366号公報、特開平4−266759号公報等に開示されている。これらの公報に開示された多層フィルムは、ポリマーの形状及び組成の異なるポリエチレン系樹脂または共重合体を積層したものである。
【0004】
しかしながら、ポリエチレン系樹脂は酸素及び窒素等のガス透過性が高く、輸液等が密封された容器を長期間保存すると容器内に空気が侵入して膨れ上がり、見栄えが悪くなるだけでなく、内溶液の劣化、保存スペースの増加による取扱い性の低下といった問題を招いていた。
【0005】
また、ポリエチレン積層フィルムは輸液等の液体封入し長期間保管すると、内部の水分が揮発し内容物の濃度変化が発生し、使用期間が短くなるといった問題点を抱えていた。
【0006】
そこで、容器の防湿性を向上するため、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーとポリエチレンの多層フィルムを使用する提案がなされているが(特開平4−276253号公報、特開平7−266517号公報)、多層フィルムの伸びが低く、液体を封入した際ピンホールの発生、容器の割れが発生し使用困難であった。
【0007】
本発明は輸液等が密封された容器を長期間保存後に容器の膨れ防止、内溶液濃度変化防止、衛生性、衝撃強度、透明性及び耐熱性に優れた医療用容器に関するものである。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、輸液等が密封された容器を長期間保存した場合にも、容器の膨れや内溶液濃度変化が防止されるとともに、衛生性、衝撃強度、透明性及び耐熱性に優れた医療用容器を提供することを目的としている。
【0009】
【発明の概要】
本発明の医療用容器は、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマー85〜40重量%と、密度900〜970kg/m3のポリエチレン15〜60重量%とからなる樹脂組成物層(A)と、
該樹脂組成物層(A)の少なくとも片面に接合した被覆層(B)と
を少なくとも有し、JIS K6781記載の引っ張り切断試験法により測定した、少なくとも一方向の切断伸びが、300%以上である積層体から形成されてなることを特徴としている。
【0010】
このような本発明の医療用容器では、前記被覆層(B)が、密度が880〜930kg/m3であり、かつ、重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が、1.5〜4.0のエチレン・α−オレフィン共重合体を含有する組成物から形成されていることが好ましい。
【0011】
また、前記樹脂組成物層(A)の厚さが5〜50μmであって、
前記積層体が、JIS K7126記載の気体透過度試験方法による20℃における酸素透過度が800cm3/m2・24h・atm以下であって、かつ、日本薬局方・一般試験法・プラスチック製医薬品容器試験法の透明性試験に準拠して測定した450nmにおける透過率が70%以上であることも好ましい。
【0012】
さらに、前記積層体の厚さが100〜500μmであることも好ましい。
【0013】
また、本発明の医療用容器は、前記積層体が、
前記樹脂組成物層(A)と、
被覆層(B)と、
密度が920〜950kg/m3であり、かつ、被覆層(B)の樹脂よりも高密度のポリエチレンからなるポリエチレン層(C)とからなり、
被覆層(B)が樹脂組成物層(A)の両面に接合し、ポリエチレン層(C)が被覆層(B)に接合していることも好ましい。
このような本発明の医療用容器では、被覆層(B)の厚さが、それぞれ、積層体の厚さの30〜45%の範囲にあることが好ましく、また、ポリエチレン層(C)の厚さが、それぞれ、積層体の厚さの3〜15%の範囲にあることも好ましい。
【0014】
【発明の具体的説明】
以下、本発明について具体的に説明する。
【0015】
本発明の医療用容器は、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーとポリエチレンとからなる樹脂組成物層(A)と、その少なくとも片面に接合した被覆層(B)とを有する2層以上、好ましくは3層以上の積層体から形成されてなる。
【0016】
樹脂組成物層(A)
樹脂組成物層(A)は、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーとポリエチレンとからなる。
【0017】
熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマー
本発明の樹脂組成物層(A)を構成する熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーとしては、その具体例として、下記一般式(i)および/または下記一般式(ii)で表わされる構造単位を有する重合体を挙げることができる。
【0018】
【化1】
【0019】
(但し、式(i)中R1及びR2は水素または炭素数1〜10の炭化水素残基で、それぞれ同一または異なっていてもよく、また、R1およびR2は互いに環を形成していてもよい。nは正の整数である。)
【0020】
【化2】
【0021】
(但し、式(ii)中、R3およびR4は水素または炭素数1〜5の炭化水素残基で、それぞれ同一または異なっていてもよく、またR3およびR4は互いに環を形成していても良い。l、mおよびpは0または正の整数である。)
上記一般式(i)で表わされる構造単位を有する構造体は、単量体として、例えばノルボルネン及びそのアルキル及び/またはアルキリデン置換体、例えば、5−メチル−2−ノルボルネン、5,6−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン等、シクロペンタジエン、2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン、及びこれらのメチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキル置換体、ジメタノオクタヒドロナフタレン、及びそのアルキル及び/またはアルキリデン置換体、例えば6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチリデン−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン等、シクロペンタジエンの3〜4量体、例えば、4,9:5,8−ジメタノ−3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾインデン、5,8−メタノ−3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾインデン、5,8−メタノ−1,4,4a,4b,5,8,8a,9b−オクタヒドロ−1H−フルオレン、4,11:5,10:6,9−トリメタノ−3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,10a,11,11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペンタアントラセン等を使用し、公知の開環重合法により重合して得られる開環重合体を通常の水素添加方法によって水素添加して製造される飽和重合体である。
【0022】
また上記一般式(ii)で表わされる構造単位を有する重合体は、単量体として、前記ノルボルネン系モノマーとエチレンを公知の方法により共重合して得られる重合体及び/またはその水素添加物であって、いずれも飽和重合体である。
【0023】
これらのノルボルネン系ポリマーは、耐熱性、柔軟性、強度の関係から、ガラス転移温度が60℃〜140℃、好ましくは70℃〜130℃であるのが望ましい。ガラス転移温度が60℃以下の場合は、蒸気滅菌時に溶融または軟化して、容器の外観が悪くなることがあり、また、ガラス転移温度が140℃以上の場合は、柔軟性が乏しく容器の衝撃強度が大きく低下することがある。
【0024】
このようなノルボルネン系ポリマーの分子量は、トルエンを溶媒としてGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)分析により測定した分子量が、1〜10万、好ましくは1〜8万の範囲であるのが望ましい。分子量が10万以上の場合は加工性が悪くなることがあり、1万未満の場合は強度が大きく低下することがある。また、ノルボルネン系ポリマーの分子鎖中に残留する炭素−炭素の不飽和結合を、水素添加で飽和させる場合は、水素添加率が90%以上、好ましくは95%以上、特に好ましくは99%以上であるのが望ましい。ノルボルネン系ポリマーが飽和重合体であることにより、耐熱劣化性、耐光劣化性などが改良される。
【0025】
ポリエチレン
本発明の樹脂組成物層(A)を構成するポリエチレンは、密度が900〜970kg/m3、好ましくは905〜970kg/m3であるのが望ましい。密度が900kg/m3未満のポリエチレンを用いた場合には、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーとの相溶性が低下し、フィルムの伸びが大きく低下する場合がある。
【0026】
本発明で用いるポリエチレンは、メルトフローレート(MFR)が通常0.01〜100g/10分、好ましくは0.2〜50g/10分、更に好ましくは0.5〜30g/10分の範囲であるのが望ましい。
【0027】
上記のような特性を有するポリエチレンは、エチレンの単独重合体、またはエチレンとα−オレフィンとの共重合によって調製される。ポリエチレンがエチレンとα−オレフィンとの共重合によって調製される場合、好ましいα−オレフィンとしてはブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテン、オクテン−1などが挙げられる。本発明で用いるポリエチレンは、エチレン含量が70〜100mol%、好ましくは80〜98mol%であるのが望ましい。
【0028】
樹脂組成物層(A)は、上記熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマー85〜40重量%、好ましくは75〜55重量%と、上記ポリエチレン15〜60重量%、好ましくは25〜45重量%とからなる樹脂組成物から形成される。該樹脂組成物は、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーとポリエチレンとを、所定量で常法により混合して調製することができ、たとえば、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーとポリエチレンとの所定量を、ペレットで混合し、押出機などで混練することにより調製することができる。
【0029】
樹脂組成物層(A)の厚さは、医療用容器の形状、用途などに応じるものであって、特に限定されるものではないが、通常5〜50μm、好ましくは10〜40μm程度であるのが望ましい。
【0030】
本発明の医療用容器は、このような樹脂組成物層(A)を有する積層体からなることにより、容器の防湿性、酸素バリアー性、耐衝撃性および耐ピンホール性に優れる。
【0031】
被覆層(B)
被覆層(B)は、上述の樹脂組成物層(A)の少なくとも片面に接合する層であり、医療用容器の耐熱性、耐衝撃性、柔軟性あるいは機械的強度を向上させるという目的の一つ以上を達成する層であるのが望ましい。被覆層(B)は、1層ないし複数層設けることができる。
【0032】
このような被覆層(B)は、オレフィン重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン・ビニルエステル共重合体、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル等の合成樹脂から形成することができる。また、この被覆層(B)は、前記した2種以上の樹脂を混合して形成してもよく、2種以上の樹脂を積層して形成してもよく、混合物を層形成に用いてもよい。
【0033】
被覆層(B)を形成する樹脂としては、上述した合成樹脂のうち、エチレン系重合体やプロピレン系重合体などのオレフィン系重合体が好ましく、中でもエチレン・α−オレフィン共重合体が特に好ましい。
【0034】
次に、被覆層(B)を形成する樹脂として好ましく用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体についてさらに詳しく説明する。
【0035】
エチレン・α−オレフィン共重合体
エチレン・α−オレフィン共重合体は、被覆層(B)を形成する樹脂として利用できるばかりでなく、接着性樹脂層の希釈ないし混合用樹脂としても好適に利用することができる。いずれの場合においても、エチレン・α−オレフィン共重合体はそれ単独で用いてもよいし、それと他のエチレン系重合体、例えば高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンと混合して用いることもできる。
【0036】
このようなエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンとα−オレフィンとのランダム共重合体であって、α−オレフィンとしては、炭素原子数3〜12、好ましくは3〜10のα−オレフィンが望ましい。その例として、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンを挙げることができる。共重合体としては、具体的にエチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体を例示することができる。
【0037】
エチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、被覆層(B)の一成分として利用する時には、好ましくは880〜950kg/m3、より好ましくは900〜950kg/m3の範囲であるが望ましい。また、エチレン・α−オレフィン共重合体を接着性樹脂層の一成分として利用する時には、好ましくは880〜930kg/m3、より好ましくは885〜925kg/m3の範囲であるのが望ましい。密度が前記の範囲にあると、容器に柔軟性、透明性、あるいは高い機械的強度を付与することができる。
【0038】
またこのエチレン・α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR)は、ASTM D−1238に準拠し、190℃、2.16kg荷重下で測定した値が、好ましくは0.1〜100g/10分、より好ましくは0.2〜50g/10分であるのが望ましい。このようなMFR値を有するエチレン・α−オレフィン共重合体を合成樹脂層として使用すると、フィルムの成形性が良好であるとともに、柔軟性、衝撃強度、耐ピンホール性および機械的強度に優れた積層体および医療用容器が得られる。
【0039】
さらにこのエチレン・α−オレフィン共重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定した重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が、好ましくは1.5〜4.0、より好ましくは2.0〜3.5であるのが望ましい。Mw/Mnの値が前記の範囲内にあると、共重合体の分子量分布が比較的に狭いことを示しており、この共重合体を被覆層(B)の一成分としてあるいは接着性樹脂層の一成分として利用して容器を成形すると、強度および透明性が向上した医療用容器が得られる。
【0040】
ここでゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)の測定法の一例を説明する。Waters社製の150C型機を用い、ポリマーラボラトリーズ社製のカラムPlmixedBを取り付ける。測定温度を135℃とし、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを使用し、ポリマー濃度0.15重量%のサンプルを400μl供給する条件下で行う。この際、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線を使用することによって、MwおよびMnの値を求めることができる。
【0041】
エチレン・α−オレフィン共重合体は、チグラー・ナッタ型重合触媒やメタロセン型重合触媒等のオレフィン立体規則性重合触媒を用い、エチレンとα−オレフィンとを共重合することによって製造することができるが、使用する重合触媒の種類や重合条件等によって、製造された共重合体の物性が変化するので、用途および目的とする性状に応じて重合方法を選択して調製する。
【0042】
被覆層(B)を形成する、好ましいエチレン・α−オレフィン共重合体は、たとえば、メタロセン系重合触媒の存在下でエチレンとα−オレフィンとを共重合する方法によって得ることができる。この方法によって製造し、かつ前記の物性範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体は、分子量分布および組成分布が一般に狭い重合体となる。従って、その共重合体中に形成される結晶は、小さく均一となり、この共重合体を用いた各層に透明性と耐衝撃性とを付与することができる。このため、このようにして得られたエチレン・α−オレフィン共重合体を被覆層(B)として用いると、高い衝撃強度や引裂き強度等の機械的強度物性を保持した積層体および医療用容器が得られる。
・メタロセン系重合触媒
エチレン・α−オレフィン共重合体の製造に好ましく用いることのできるメタロセン系重合触媒とは、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも1個有する周期律表第IV族の遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物等とを組み合わせて含有するオレフィンの立体規則性重合触媒である。具体的には、次に記す触媒成分(a)〜(d)から構成されている。
(a)シクロぺンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物
(b)有機アルミニウムオキシ化合物
(c)担体
(d)必要に応じて、有機アルミニウム化合物
次に、これらの各触媒成分および重合方法について説明する。
(a)遷移金属化合物
触媒系の中心となるこの化合物は、シクロぺンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物であって、次の一般式で表される。
【0043】
ML1 x ・・・・・・・(I)
式(I)中、Mは周期律表第IV族から選ばれる遷移金属原子を示し、具体的には、ジルコニウム、チタンまたはハフニウムであり、L1は遷移金属原子に配位する配位子を示し、これらのうち少なくとも2個の配位子L1は、シクロペンタジエニル基、あるいは炭素数2〜10の炭化水素基から選ばれる置換基を一種以上有する置換シクロペンタジエニル基であり、それ以外の配位子L1は、炭素数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基、アルキルスルホン酸基または水素原子であって、各配位子および各置換基は同一であっても異なっていてもよく、xは遷移金属原子Mの原子価を示す。
【0044】
このような一般式で表わされる遷移金属化合物としては、たとえば、次の化合物を挙げることができる。
ビス(n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド
ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド
ビス(1−メチル−3−n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド
ビス(1−メチル−3−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド
ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド
ビス(1,3−ジエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド
ビス(1−メチル−3−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド
遷移金属化合物(a)は、前記一般式で表される1種の遷移金属化合物であってもよく、2種類以上の混合物であってもよい。
【0045】
遷移金属化合物(a)が2種類以上の混合物の場合、具体的には、たとえば、ビス(1,3−n−ブチルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドとビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドとの組み合わせ、ビス(1,3−n−プロピルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドとビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドとの組み合わせ、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドとビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドとの組み合わせが挙げられる。
【0046】
また遷移金属化合物(a)は、前記一般式(I)で表される遷移金属化合物と、次の一般式(II)で表される遷移金属化合物との混合物であってもよい。
【0047】
MKL2 (x−2) ・・・・・(II)
式(II)中、Mは前述したと同じ周期律表第IV族から選ばれる遷移金属原子で、KおよびL2は遷移金属原子に配位する配位子を示し、配位子Kは同一または異なったインデニル基、置換インデニル基またはその部分水添加物が低級アルキレン基を介して結合した2座配位子であって、配位子L2は、炭素数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基または水素原子であり、xは遷移金属原子Mの原子価を示す。
【0048】
このような一般式(II)で表される遷移金属化合物としては、具体的には次の化合物を例示することができる。
【0049】
エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド
エチレンビス(4−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド
エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド
メタロセン系重合触媒を構成する遷移金属化合物(a)としては、一般式(I)で表される遷移金属化合物から選ばれる少なくとも1種と、一般式(II)で表される遷移金属化合物から選ばれる少なくとも1種とを組み合わせて用いるのがより好ましい。組み合わせて用いる場合には、そのモル比(I)/(II)が、99/1〜50/50、好ましくは97/3〜70/30、より好ましくは95/5〜75/25の範囲になるような量割合で用いられることが望ましい。
(b)有機アルミニウムオキシ化合物
メタロセン系重合触媒を構成する有機アルミニウムオキシ化合物(b)は、従来公知のベンゼン可溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよいし、また特開平2−276807号公報に開示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。有機アルミニウムオキシ化合物は、単独であるいは2種以上を組合せて用いることもできる。
【0050】
このような有機アルミニウムオキシ化合物(b)は、例えば次に記す方法によって調製することができる。
【0051】
(1)吸着水を含有する化合物あるいは結晶水を含有する塩類、例えば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物を添加して反応させ、炭化水素溶液として得る方法。
【0052】
(2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの媒体中で、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に直接水、氷、あるいは水蒸気を作用させて溶液として得る方法。
【0053】
この反応に用いる有機アルミニウム化合物としては、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、ジアルキルアルミニウムアルコキシド等を挙げることができる。これらの内でも、トリアルキルアルミニウムの使用が好ましく、具体的には次の化合物を例示することができ、それらは単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる;
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリn−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec−ブチルアルミニウム、トリtert− ブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウム。
【0054】
また、この有機アルミニウム化合物として、一般式
(i−C4H9)xAly(C5H10)z
(x、y、zは正の数であり、z≧2xである)
で表わされるイソプレニルアルミニウムを用いることもできる。
(c)担体
メタロセン系重合触媒を構成する担体(c)としては、無機あるいは有機の化合物であって、粒径が10〜300μm、好ましくは20〜200μmの顆粒状ないしは微粒子状の固体が好ましく使用される。このうち無機担体としては多孔質酸化物が好ましく、具体的にはSiO2、Al2O3、MgO、ZrO2、TiO2、Sb2O3、CaO、ZnO、BaO、ThO2等またはこれらの混合物、例えばSiO2−MgO、SiO2−Al2O3、SiO2−TiO2、SiO2−V2O5、SiO2−Cr2O3、SiO2−TiO2−MgOを例示することができる。これらの中でSiO2またはAl2O3を主成分とするものが好ましい。
【0055】
このような担体は、その種類および製法によって性状が異なるが、好ましく用いられる担体は、比表面積が50〜1000m2/g、好ましくは100〜700m2/gであり、細孔容積が0.3〜2.5cm3/gであることが望ましい。
(d)有機アルミニウム化合物
メタロセン系重合触媒には、必要に応じて有機アルミニウム化合物(d)が加えられる。有機アルミニウム化合物(d)としては、次の一般式(III)で表される化合物を例示することができる。
【0056】
R5 nAlX(3−n) ・・・・(III)
式(III)中、R5は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、
Xはハロゲン原子または水素原子を示し、
nは1〜3である。
【0057】
このような有機アルミニウム化合物(d)の具体例として、次の化合物を挙げることができる。
(1)トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ2−エチルヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム。
(2)ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライド。
【0058】
また有機アルミニウム化合物(d)として、次の一般式(IV)で表される化合物を用いることもできる。
【0059】
R5 nAlY(3−n) ・・・・・(IV)
式(IV)中、R5は前記一般式(III)中のR5と同様の炭化水素基を示し、
Yは−OR6基、−OSi(R7)3基、−OAl(R8)2基、−N(R9)2基、−Si(R10)3基または−N(R11)Al(R12)2基を示し、
nは1〜2であり、
R6、R7、R8およびR12はメチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基などであり、
R9は水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェニル基、トリメチルシリル基などであり、
R10およびR11はメチル基、エチル基などである。
【0060】
このような有機アルミニウム化合物のうち、一般式
R5 nAl(OR6)(3−n)
で表される化合物としては、たとえば、ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムメトキシドなどが挙げられる。
【0061】
また、一般式
R5 nAl(OSiR7 3)(3−n)
で表される化合物としては、たとえば、Et2Al(OSi Me3)、(iso−Bu)2Al(OSiMe3)、(iso−Bu)2Al(OSiEt3)などが挙げられる。
【0062】
さらに、一般式
R5 nAl(OAlR8 2)(3−n)
で表される化合物としては、たとえば、Et2AlOAlEt2 、(iso−Bu)2AlOAl(iso−Bu)2などが挙げられる。
【0063】
エチレン・α−オレフィン共重合体の製造に好ましく用いることのできるメタロセン系重合触媒は、上述した(a)遷移金属化合物、(b)有機アルミニウムオキシ化合物、(c)担体および必要に応じて(d)有機アルミニウム化合物の各触媒成分を、接触させることによって調製できる。この時の各成分の接触順序は、任意に選ばれるが、好ましくは、担体(c)と成分(b)とを混合接触させ、次いで成分(a)を混合接触させ、さらに必要に応じて成分(d)を混合接触させるのが望ましい。
【0064】
各成分の接触は、不活性炭化水素溶媒中で行うことが好ましく、触媒の調製に用いられる不活性炭化水素溶媒としては、具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素あるいはこれらの混合物などを挙げることができる。
【0065】
このようにして得られたオレフィン重合触媒は、担体(c)1g当り成分(a)に由来する遷移金属原子が5×10−6〜5×10−4グラム原子、好ましくは10−5〜2×10−4グラム原子の量で担持され、また担体(c)1g当り成分(b)および成分(d)に由来するアルミニウム原子が10−3〜5×10−2グラム原子、好ましくは2×10−3〜2×10−2グラム原子の量で担持されていることが望ましい。
・重合方法
エチレンとα−オレフィンとの共重合は、気相あるいはスラリー状の液相で行われる。スラリー重合においては、不活性な炭化水素化合物を溶媒として使用してもよいし、オレフィン自体を溶媒とすることもできる。重合触媒は、重合反応系内の遷移金属原子の濃度として、通常10−8〜10−3(グラム原子/リットル)、好ましくは10−7〜10−4(グラム原子/リットル)の量で用いられることが望ましい。
【0066】
スラリー重合法を実施する際には、重合温度は、通常−50〜100℃、好ましくは0〜90℃の範囲にあり、気相重合法を実施する際には、重合温度は、通常0〜120℃、好ましくは20〜100℃の範囲である。重合圧力は、通常常圧ないし100kg/cm2、好ましくは2〜50kg/cm2の加圧条件下で行われる。重合は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方式においても行うことが可能であり、さらに2段重合等の多段で重合を行うこともできる。さらに重合反応は、1個または複数の重合器を用いて共重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
【0067】
積層体
本発明の医療用容器を構成する積層体は、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマー及びポリエチレンからなる樹脂組成物層(A)の片面または両面に被覆層(B)を接合した2層体ないし3層体を基本構成とし、その外側に別の被覆層を設ける等、種々の層構成へと変更してもよい。各層を構成する使用可能な樹脂の種類については、前記した通りである。被覆層(B)の各層は、2層以上の層をラミネートしたものであってもよい。
【0068】
次に、具体的な層構成を例示する。ここでは、被覆層(B)として、好ましい実施態様であるオレフィン重合体樹脂層を代表例として記した。熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーおよびポリエチレンからなる樹脂組成物層(A)はCOC−PEと略す。
(1)オレフィン系重合体樹脂層/COC−PE/オレフィン系重合体樹脂層
(2)COC−PE/オレフィン系重合体樹脂層/オレフィン系重合体樹脂層
(3)オレフィン系重合体樹脂層/オレフィン系重合体樹脂層/COC−PE/オレフィン系重合体樹脂層/オレフィン系重合体樹脂層
(4)オレフィン系重合体樹脂層/合成樹脂層/合成樹脂層/合成樹脂層/COC−PE/オレフィン系重合体樹脂層/オレフィン系重合体樹脂層
前記した層構成例(3)及び(4)では、オレフィン重合体樹脂層を2層連続して設ける例を記載した。そのような場合、最外層または最内層に配置される樹脂層を構成する樹脂は、比較的に高い密度、例えば密度が920〜950kg/m3、その内側に来る樹脂層を構成する樹脂は、比較的に低い密度、例えば密度が900〜920kg/m3となるように、密度の異なる樹脂層を組み合わせることが望ましい。それによって、高密度の樹脂層からは積層体に耐熱性が付与され、低密度の樹脂層からは透明性や柔軟性が付与されてくる。
【0069】
一方、オレフィン重合体樹脂層を容器の内層となるように構成した積層体では、そのオレフィン重合体樹脂層はヒートシール層として利用することができる。したがって、シール強度を高めかつ低温シール性を付与するために、内層を構成するオレフィン重合体樹脂が比較的に低密度品であるか、あるいは低密度品を含むブレンド体であることが望ましい。例えば、密度が905〜920kg/m3の樹脂を10〜100重量%、好ましくは15〜55重量%、密度が920〜950kg/m3の樹脂を0〜90重量%、好ましくは45〜85重量%の割合でブレンドされた組成物からなる被覆層は、ヒートシール性を有する内層として適している。
【0070】
特に、輸液バックなどの袋状の医療用容器を製造する場合には、被包装物である内容物への溶出成分量、ヒートシール性、柔軟性、および耐衝撃性等の機械的強度等を総合的に考慮すると、前記の層構成の中でも、(3)の層構成が望ましい。
【0071】
より具体的には、前記積層体が、
前記樹脂組成物層(A)と、
被覆層(B)と、
密度が920〜950kg/m3であり、かつ、被覆層(B)の樹脂よりも高密度のポリエチレンからなるポリエチレン層(C)とからなり、
被覆層(B)が樹脂組成物層(A)の両面に接合し、ポリエチレン層(C)が被覆層(B)に接合している態様、すなわち、
(C)/(B)/(A)/(B)/(C)
の構成で積層されていることも好ましい。このような構成の積層体では、被覆層(B)の厚さが、それぞれ、積層体の厚さの30〜45%の範囲にあることが好ましく、また、ポリエチレン層(C)の厚さが、それぞれ、積層体の厚さの3〜15%の範囲にあることも好ましい。このような構成の積層体からなる医療用容器は、耐熱性、耐ピンホール性、柔軟性、ガスバリア性などに特に優れる。
【0072】
ポリエチレン層(C)を構成する樹脂である高密度のポリエチレンは、エチレンの単独重合体またはエチレンとα−オレフィンとの共重合体であって、密度が920〜950kg/m3であり、かつ、被覆層(B)の樹脂よりも高密度である。
【0073】
高密度のポリエチレンが、エチレンとα−オレフィンとの共重合体である場合、α−オレフィンとしては、炭素原子数3〜12、好ましくは3〜10のα−オレフィンが望ましい。その例として、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンを挙げることができる。共重合体としては、具体的にエチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体を例示することができる。
【0074】
積層体の全体の厚さは、製造する医薬品容器の形状や用途により所望の厚さとすることができ、特に限定されるものではないが、通常100〜500μm、好ましくは150〜400μm程度であるのが望ましい。
【0075】
医療用容器
本発明に係る医療用容器は、前記の積層体を容器形状に加工したものであって、具体的には瓶や袋等の形状をとることができる。このような容器は、積層体フィルムを重ね合わせてから周囲をヒートシールして袋状にしたり、多層ブロー成形によって一挙に瓶状に成形する等の加工方法によって製造することができる。
【0076】
このような医療用容器としては、具体的には、たとえば、図1に例示ような形状の医療用バッグ、薬瓶、ケース、アンプルなどが挙げられる。
【0077】
本発明の医療用容器を積層体フィルムから製造する場合には、射出成形等で予め作製された口部材を後から融着して取り付けることもできる。容器壁の厚さは、好ましくは100〜400μm、より好ましくは150〜300μmである。
【0078】
積層体フィルムは、一般に空冷インフレーション成形、水冷インフレーション成形、Tダイ成形、押出ラミネート、ドライラミネート等の成形方法によって、あるいは2種類以上の成形方法を組み合わせて製造することができる。好ましい容器の製造方法は、透明性が良好で異物混入懸念の小さい水冷インフレーション成形法による積層体フィルムを使用する方法か、または直接ブロー成形法によって行う方法である。
【0079】
なお、積層体または容器の製造に際して、その原料樹脂には、日本薬局方に規定されているプラスチック製医薬品容器試験法に合格する範囲で、酸化防止剤、耐熱安定剤、塩酸吸収剤、アンチブロッキング剤等の安定剤ないし添加剤を加えてもよい。
【0080】
このような本発明の医療用容器は、JIS K6781記載の引張切断試験法により測定した、少なくとも一方向の切断伸びが、300%以上、好ましくは500%以上である積層体から形成される。たとえば、各層を共押出ししたインフレーション成形で得た積層体フィルムなど、流れ方向を有する積層体から形成された医療用容器では、MD(流れ方向)またはTD(直角方向)の少なくとも一方が、300%以上の切断伸びを有する。
【0081】
【発明の効果】
本発明の医療用容器は、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーに特定のポリエチレンをブレンドした樹脂組成物層(A)と被覆層(B)とを有する積層体から形成されることにより、容器の防湿性、酸素バリアー性、衝撃強度及び耐ピンホール性に優れる。また、被覆層(B)に特定の密度および分子量分布を有するエチレン−α−オレフィン共重合体を使用することにより、衝撃強度及び耐ピンホール性にさらに優れた医療用容器を提供することができる。
【0082】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
測定方法
実施例および比較例において、各性状は以下の方法により測定した。
(1)切断伸び:JIS K6781に準拠して測定した。
(2)衝撃強度:フィルムを縦200mm、横120mm切断し、2枚のフィルムの3方を140℃の温度でヒートシールして性状評価用の医療用バッグとし、500mlの蒸留水を入れ、容器中のヘッドスペースが50ccになるように調整して1方を密封する。その容器を0℃で24時間放置後、容器に重さ6kgの錘を落とし破袋する時の高さを測定した。
(3)容器の膨れ:フィルムを縦200mm、横120mm切断し、2枚のフィルムの3方を140℃の温度でヒートシールして性状評価用の医療用バッグとし、500mlの蒸留水を入れ、容器中のヘッドスペースが50ccになるように調整して1方を密封する。その容器を60℃で10日間放置後のヘッドスペース増加量を測定した。
(4)透湿度:JIS Z0208に準拠して測定した。
(5)耐ピンホール性:テスター産業製のゲルボフレックステスターを使用してフィルムを下記条件で屈曲させ、その後DENSOK製ピンホールテスターで印可電圧=8kVでピンホールの数を測定した。
(屈曲条件)
ストローク=150mm
試験速度=42回/min
ねじれ角度=440°
往復回数=1000回
(6)酸素透過度:JIS K7126に準拠して測定した。
(7)透過率:日本薬局方・一般試験法・プラスチック製医薬品容器試験法の透明性試験に準拠して測定した(測定波長450nm)。
樹脂
実施例および比較例において、使用した樹脂は以下のとおりである。
【0083】
熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマー1(COC1):日本ゼオン(株)製:商品名「ゼオノア1020R」
熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマー2(COC2):三井化学(株)製:商品名「アペル 6509」
ポリエチレン▲1▼(PE1):高密度ポリエチレン、密度=965kg/m3、MFR(190℃)=15g/10min
ポリエチレン▲2▼(PE2):エチレン−1−ブテン共重合体、密度=940kg/m3、MFR(190℃)=2g/10min
ポリエチレン▲3▼(PE3):エチレン−1−ブテン共重合体、密度=885kg/m3、MFR(190℃)=4g/10min
合成樹脂▲1▼:エチレン−1−ヘキセン共重合体、密度=905kg/m3、MFR(190℃)=1.0g/10min、Mw/Mn=2.3
合成樹脂▲2▼:エチレン−1−ブテン共重合体、密度=916kg/m3、MFR(190℃)=2.0g/10min、Mw/Mn=4.3
樹脂組成物
実施例および比較例において、熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーと、ポリエチレンとからなる樹脂組成物層は、所定量をペレットで混合し、加工機の押出し記で混練することで調製した樹脂組成物をフィルム状に加工して得る。この樹脂組成物の処方は表1の通りである。
【0084】
【表1】
【0085】
【実施例1】
<フィルムの作成>
3種3層水冷インフレ成形機で、以下の層構成のフィルムを、以下の条件により作成した。
【0086】
合成樹脂▲1▼/COC−PE▲2▼/合成樹脂▲1▼=100/20/100(μm)
(押出機)
1層 50mmΦ1軸押出機 温度条件:180℃
2層 40mmΦ1軸押出機 温度条件:250℃
3層 50mmΦ1軸押出機 温度条件:180℃
(ダイ) : 3種3層サーキューラーダイ 設定温度 240℃
(成形スピード): 10m/min
得られたフィルムについて、TD方向(直角方向)の切断伸び、透湿度および耐ピンホール性を測定した。評価結果を表3に示す。
【0087】
次いで、得られたフィルムを、縦200mm、横120mmに切断し、2枚のフィルムの3方を140℃の温度でヒートシールして性状評価用の医療用バッグを作成し、上述の測定方法により衝撃強度および容器の膨れを測定した。評価結果を表3にあわせて示す。
【0088】
【実施例2〜5】
実施例1と同様の方法で、表2の層構成でフィルムを作成し、該フィルムにより性状評価用の医療用バッグを作成した。この評価結果を表3に示す。
【0089】
【表2】
【0090】
【表3】
【0091】
【比較例1〜6】
実施例1と同様の方法で、表4の層構成でフィルムを作成し、該フィルムにより性状評価用の医療用バッグを作成した。この評価結果を表5に示す。
【0092】
【表4】
【0093】
【表5】
【0094】
表3の評価結果から明らかなように、実施例1〜5の容器は容器強度、バッグの膨れ、水蒸気バリアー性が高く問題点が充分に解決されていることがわかる。
【0095】
一方、比較例1、2、4および5は容器強度が不足しており、比較例3および6は容器の膨れ、水蒸気バリアー性が不足していることがわかる。
【0096】
【実施例6】
5種5層水冷インフレ成形機で、以下の層構成のフィルムを、以下の条件により作成した。
PE2/合成樹脂▲1▼/COC−PE▲2▼/合成樹脂▲1▼/PE2=15/95/20/95/15(μm)
(押出機)
1層 40mmΦ1軸押出機 温度条件:160℃
2層 50mmΦ1軸押出機 温度条件:180℃
3層 40mmΦ1軸押出機 温度条件:250℃
4層 50mmΦ1軸押出機 温度条件:180℃
5層 40mmΦ1軸押出機 温度条件:160℃
(ダイ) 5種5層サーキューラーダイ 設定温度 240℃
(成形スピード) 10m/min
得られたフィルムについて、TD方向の切断伸び、酸素透過度および透過率を測定した。評価結果を表7に示す。
【0097】
次いで、得られたフィルムを、縦200mm、横120mm切断し、2枚のフィルムの3方を140℃の温度でヒートシールして性状評価用の医療用バッグを作成し、上述の測定方法により容器の膨れを測定した。評価結果を表7にあわせて示す。
【0098】
【実施例7〜9】
実施例6と同様の方法で、表6の層構成でフィルムを作成し、該フィルムにより性状評価用の医療用バッグを作成した。この評価結果を表7に示す。
【0099】
【表6】
【0100】
【表7】
【0101】
表7に示すように、COC−PE層の厚み20〜40μmでは、PEのブレンド比率が25〜55%の範囲(実施例6〜9)で、透過率71〜84%と透明性も良好であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の医療用容器の一例である医療用バッグの形状例である。
Claims (7)
- 熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマー85〜40重量%と、密度900〜970kg/m3のポリエチレン15〜60重量%とからなる樹脂組成物層(A)と、
該樹脂組成物層(A)の少なくとも片面に接合した被覆層(B)と
を少なくとも有し、JIS K6781記載の引っ張り切断試験法により測定した、少なくとも一方向の切断伸びが、300%以上である積層体から形成されてなることを特徴とする医療用容器。 - 前記被覆層(B)が、密度が880〜930kg/m3であり、かつ、重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が、1.5〜4.0のエチレン・α−オレフィン共重合体を含有する組成物から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の医療用容器。
- 前記樹脂組成物層(A)の厚さが5〜50μmであって、
前記積層体が、JIS K7126記載の気体透過度試験方法による20℃における酸素透過度が800cm3/m2・24h・atm以下であって、かつ、日本薬局方・一般試験法・プラスチック製医薬品容器試験法の透明性試験に準拠して測定した450nmにおける透過率が70%以上である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の医療用容器。 - 前記積層体の厚さが100〜500μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の医療用容器。
- 前記積層体が、
前記樹脂組成物層(A)と、
被覆層(B)と、
密度が920〜950kg/m3であり、かつ、被覆層(B)の樹脂よりも高密度のポリエチレンからなるポリエチレン層(C)とからなり、
被覆層(B)が樹脂組成物層(A)の両面に接合し、ポリエチレン層(C)が被覆層(B)に接合していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の医療用容器。 - 被覆層(B)の厚さが、それぞれ、積層体の厚さの30〜45%の範囲にあることを特徴とする請求項5に記載の医療用容器。
- ポリエチレン層(C)の厚さが、それぞれ、積層体の厚さの3〜15%の範囲にあることを特徴とする請求項5または6に記載の医療用容器。
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