JP2004121080A - 玄米入りパン - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、玄米の粒状を残した状態で、摂食時に違和感のない玄米入りパン及びその製法を提供することである。
【解決手段】炊飯玄米を澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素で処理し、得られた玄米をパン原料に配合して、公知の製パン方法に従って作られる玄米入りパン。
【選択図】 なし
【解決手段】炊飯玄米を澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素で処理し、得られた玄米をパン原料に配合して、公知の製パン方法に従って作られる玄米入りパン。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、玄米の形状を保持した玄米を含むパンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の玄米入りパンは、玄米を粉砕した玄米粉を用いて作られる(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
玄米の形状を保ったままパンに混合する手段の1つとして、炊飯した玄米をパン原料に添加する方法が考えられる。しかし、玄米は外皮が硬く、通常の炊飯では柔らかくならない。従って、パン生地中に加えた炊飯玄米は、出来上がったパン中では硬い粒状物として存在し、摂食時に違和感を与える。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−045130号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、玄米の粒状を残した状態で、摂食時に違和感のない玄米入りパン及びその製法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、玄米を炊飯し、澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素で処理した後、パン原料に配合する場合には、玄米の外観を損うことなく、かつ摂食時に違和感を与えない玄米入りパンが得られることを見出した。
【0007】
即ち、本発明は、以下の玄米を含むパン及びその製法に関する。
項1. 澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素を用いて処理された炊飯玄米を含むパン。
項2. 澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素で炊飯玄米を処理し、得られた玄米をパン原料に配合することを特徴とする、玄米を含むパンの製造方法。
項3. 澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素を50ppm〜1500ppmの濃度で含む水溶液を用いて、炊飯玄米を酵素処理する項2の方法。
項4. 炊飯玄米100重量部に対し、酵素水溶液を50〜150重量部加えることを特徴とする、項3の方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素を用いて処理された炊飯玄米を含むパン、並びに、炊飯玄米を澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素で処理し、得られた玄米をパン原料に配合する、玄米入りパンの製造方法に関する。
【0009】
本発明において、あらゆる種類の米の玄米が用いられる。例えば、もち玄米、うるち玄米、古代米などが挙げられる。
【0010】
本発明において、玄米は、通常通り炊飯される。
【0011】
炊飯玄米を処理するために用いる澱粉分解酵素としては、公知の澱粉分解酵素を使用すればよく、例えば、α−アミラーゼ製剤(例えば、「AS−10」Grunau社などの市販品がある)、アミラーゼ製剤(例えば、「ユニアーゼL」ヤクルト薬品工業などの市販品がある)、澱粉分解酵素製剤(例えば、「コクラーゼ」三共株式会社などの市販品がある)などが挙げられる。
【0012】
炊飯玄米を処理するために用いる繊維質分解酵素としては、公知の繊維質分解酵素を使用すればよく、例えば、「ペクチナーゼ」ナガセケムテック株式会社などの市販品が挙げられる。
【0013】
炊飯玄米を処理するために用いる蛋白分解酵素としては、公知の蛋白分解酵素を使用すればよく、例えば、「コクラーゼP」三共株式会社、「XP−415」ナガセケムテック株式会社などの市販品が挙げられる。
【0014】
本発明における「酵素処理」とは、必要に応じて、澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素を用いて、炊飯玄米を処理することを意味する。
【0015】
澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素の三種混合酵素の例として、「T−50」ナガセケムテック株式会社などの市販品が挙げられる。
【0016】
炊飯玄米の酵素処理は、次の工程を含む:
(1)50ppm〜1500ppm程度、好ましくは800ppm〜1200ppm程度の濃度になるように、澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素の群から選ばれる少なくとも1つの酵素の水溶液を作る;
(2)炊飯玄米100重量部に、工程(1)で得られた酵素水溶液50〜150重量部程度、好ましくは90〜110重量部程度を加える;
(3)得られた混合物を約30〜60℃で、約30分〜2時間保持して、澱粉分解処理を行う;及び
(4)所定条件下での酵素処理を終了した時点で、該混合物の温度を90〜100℃程度まで上げることにより酵素を失活させた後、直ちに常温に戻す。
【0017】
上記工程(1)において、複数の種類の酵素を用いる場合は、用いる酵素の合計の濃度が上記濃度範囲になる。
【0018】
上記工程(3)の温度及び時間は、限定的なものではなく、使用する酵素により若干異なることがある。
【0019】
上記のように澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素で処理をした玄米を、以下、酵素処理玄米と呼ぶ。
【0020】
酵素処理玄米をパン原料に加え、従来の方法と同様にしてパンを製造することができる。
【0021】
酵素を2種類以上、より好ましくは3種類併用すると、一種の酵素を用いた場合よりも軟らかい酵素処理玄米が得られる。
【0022】
【実施例】
実施例1
うるち玄米100重量部に対し水140重量部の割合で混合したものを、鍋で20分間、弱火で炊いた後、10分間蒸らした。
【0023】
炊飯した玄米と同じ重量の水に、1000ppmの濃度になるようにα−アミラーゼ製剤(AS−10、Grunau社)を加えた。該混合液を上記鍋に加え、50℃で1時間保持した。
【0024】
次いで、該混合物の温度を100℃まで上げ、酵素を失活させた後、直ちに常温に戻した。
【0025】
このように得られた酵素処理玄米を、表1に示す割合でパン原料に配合し、公知の製パン方法に従って、玄米入りパンを製造した。
【0026】
【表1】
【0027】
次いで、得られた玄米入りパンについて食感官能検査を行なった。官能検査者数は20人で、評価は、1(悪い)、2(やや悪い)、3(普通)、4(やや良い)、5(良い)の5段階法で行なった(以下実施例及び比較例においても同じ人たちが評価を行なった)。
【0028】
その結果を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】
得られた玄米入りパンは、内相、食味において、「普通」以上と評価された。
【0031】
実施例2
うるち玄米の代わりにもち玄米を用いる以外は実施例1と同様に行った。
【0032】
得られた玄米入りパンの食感官能検査の結果を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】
得られた玄米入りパンは、内相において、「普通」以上と評価された。食味においては、全ての官能検査者が「やや良い」と評価した。
【0035】
実施例3
α−アミラーゼ製剤(AS−10、Grunau社)の代わりに、澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素の三種混合酵素T−50(ナガセケムテック株式会社)を用いる以外は、実施例1と同様に行った。
【0036】
得られた玄米入りパンは、実施例1および2で得られた玄米入りパンと同様の内相を有し、実施例1および2で得られた玄米入りパンより優れた物性と食味、即ちより違和感のない、より自然な軟らかさを有していた。また、酵素反応によって、下記比較例1で得られた玄米入りパンに比べて、より甘味を伴ったうまみを呈していた。
【0037】
比較例1
うるち玄米100重量部に対し水140重量部の割合で混合したものを、鍋で20分間、弱火で炊いた。火を消した後、10分間蒸らした。
【0038】
得られた炊飯した玄米を、表4に示す割合でパン原料に配合し、実施例1と同様に玄米入りパンを製造した。
【0039】
【表4】
【0040】
次いで、その玄米入りパンについて、実施例1と同様に食感官能検査を行なった。その結果を表5に示す。
【0041】
【表5】
【0042】
得られた玄米入りパンは、実施例1に比べ、内相、食味の両方において、より低く評価された。
【0043】
比較例2
うるち玄米の代わりにもち玄米を用いる以外は比較例1と同様に行った。
【0044】
得られた玄米入りパンの食感官能検査の結果を表6に示す。
【0045】
【表6】
【0046】
得られた玄米入りパンは、実施例2に比べ、内相、食味の両方において、より低く評価された。
【0047】
【発明の効果】
本発明の玄米入りパンにより、小麦粉には含まれない必須アミノ酸、更に繊維質やミネラルを含む優れた食品を提供することができる。
【0048】
澱粉分解酵素を用いた場合は、澱粉の加水分解の結果、オリゴ糖、麦芽糖などの糖類が増加するので、パンの甘味が増す。また、澱粉の加水分解により、パンのべたつきに関わる物性が改善され、パンの老化も遅くなる。
【0049】
年々、米の消費が低迷している現状で、本発明による栄養豊富な美味なパンは、米の消費を増加させる恰好の手段である。
【0050】
本発明により、従来の玄米粉を用いた玄米入りパンに比べると、炊飯した玄米の乾燥や粉砕の工程を省略できるので、より短時間で、より簡単に玄米入りパンを製造することが可能である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、玄米の形状を保持した玄米を含むパンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の玄米入りパンは、玄米を粉砕した玄米粉を用いて作られる(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
玄米の形状を保ったままパンに混合する手段の1つとして、炊飯した玄米をパン原料に添加する方法が考えられる。しかし、玄米は外皮が硬く、通常の炊飯では柔らかくならない。従って、パン生地中に加えた炊飯玄米は、出来上がったパン中では硬い粒状物として存在し、摂食時に違和感を与える。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−045130号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、玄米の粒状を残した状態で、摂食時に違和感のない玄米入りパン及びその製法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、玄米を炊飯し、澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素で処理した後、パン原料に配合する場合には、玄米の外観を損うことなく、かつ摂食時に違和感を与えない玄米入りパンが得られることを見出した。
【0007】
即ち、本発明は、以下の玄米を含むパン及びその製法に関する。
項1. 澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素を用いて処理された炊飯玄米を含むパン。
項2. 澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素で炊飯玄米を処理し、得られた玄米をパン原料に配合することを特徴とする、玄米を含むパンの製造方法。
項3. 澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素を50ppm〜1500ppmの濃度で含む水溶液を用いて、炊飯玄米を酵素処理する項2の方法。
項4. 炊飯玄米100重量部に対し、酵素水溶液を50〜150重量部加えることを特徴とする、項3の方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素を用いて処理された炊飯玄米を含むパン、並びに、炊飯玄米を澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素で処理し、得られた玄米をパン原料に配合する、玄米入りパンの製造方法に関する。
【0009】
本発明において、あらゆる種類の米の玄米が用いられる。例えば、もち玄米、うるち玄米、古代米などが挙げられる。
【0010】
本発明において、玄米は、通常通り炊飯される。
【0011】
炊飯玄米を処理するために用いる澱粉分解酵素としては、公知の澱粉分解酵素を使用すればよく、例えば、α−アミラーゼ製剤(例えば、「AS−10」Grunau社などの市販品がある)、アミラーゼ製剤(例えば、「ユニアーゼL」ヤクルト薬品工業などの市販品がある)、澱粉分解酵素製剤(例えば、「コクラーゼ」三共株式会社などの市販品がある)などが挙げられる。
【0012】
炊飯玄米を処理するために用いる繊維質分解酵素としては、公知の繊維質分解酵素を使用すればよく、例えば、「ペクチナーゼ」ナガセケムテック株式会社などの市販品が挙げられる。
【0013】
炊飯玄米を処理するために用いる蛋白分解酵素としては、公知の蛋白分解酵素を使用すればよく、例えば、「コクラーゼP」三共株式会社、「XP−415」ナガセケムテック株式会社などの市販品が挙げられる。
【0014】
本発明における「酵素処理」とは、必要に応じて、澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素を用いて、炊飯玄米を処理することを意味する。
【0015】
澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素の三種混合酵素の例として、「T−50」ナガセケムテック株式会社などの市販品が挙げられる。
【0016】
炊飯玄米の酵素処理は、次の工程を含む:
(1)50ppm〜1500ppm程度、好ましくは800ppm〜1200ppm程度の濃度になるように、澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素の群から選ばれる少なくとも1つの酵素の水溶液を作る;
(2)炊飯玄米100重量部に、工程(1)で得られた酵素水溶液50〜150重量部程度、好ましくは90〜110重量部程度を加える;
(3)得られた混合物を約30〜60℃で、約30分〜2時間保持して、澱粉分解処理を行う;及び
(4)所定条件下での酵素処理を終了した時点で、該混合物の温度を90〜100℃程度まで上げることにより酵素を失活させた後、直ちに常温に戻す。
【0017】
上記工程(1)において、複数の種類の酵素を用いる場合は、用いる酵素の合計の濃度が上記濃度範囲になる。
【0018】
上記工程(3)の温度及び時間は、限定的なものではなく、使用する酵素により若干異なることがある。
【0019】
上記のように澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素で処理をした玄米を、以下、酵素処理玄米と呼ぶ。
【0020】
酵素処理玄米をパン原料に加え、従来の方法と同様にしてパンを製造することができる。
【0021】
酵素を2種類以上、より好ましくは3種類併用すると、一種の酵素を用いた場合よりも軟らかい酵素処理玄米が得られる。
【0022】
【実施例】
実施例1
うるち玄米100重量部に対し水140重量部の割合で混合したものを、鍋で20分間、弱火で炊いた後、10分間蒸らした。
【0023】
炊飯した玄米と同じ重量の水に、1000ppmの濃度になるようにα−アミラーゼ製剤(AS−10、Grunau社)を加えた。該混合液を上記鍋に加え、50℃で1時間保持した。
【0024】
次いで、該混合物の温度を100℃まで上げ、酵素を失活させた後、直ちに常温に戻した。
【0025】
このように得られた酵素処理玄米を、表1に示す割合でパン原料に配合し、公知の製パン方法に従って、玄米入りパンを製造した。
【0026】
【表1】
【0027】
次いで、得られた玄米入りパンについて食感官能検査を行なった。官能検査者数は20人で、評価は、1(悪い)、2(やや悪い)、3(普通)、4(やや良い)、5(良い)の5段階法で行なった(以下実施例及び比較例においても同じ人たちが評価を行なった)。
【0028】
その結果を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】
得られた玄米入りパンは、内相、食味において、「普通」以上と評価された。
【0031】
実施例2
うるち玄米の代わりにもち玄米を用いる以外は実施例1と同様に行った。
【0032】
得られた玄米入りパンの食感官能検査の結果を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】
得られた玄米入りパンは、内相において、「普通」以上と評価された。食味においては、全ての官能検査者が「やや良い」と評価した。
【0035】
実施例3
α−アミラーゼ製剤(AS−10、Grunau社)の代わりに、澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素の三種混合酵素T−50(ナガセケムテック株式会社)を用いる以外は、実施例1と同様に行った。
【0036】
得られた玄米入りパンは、実施例1および2で得られた玄米入りパンと同様の内相を有し、実施例1および2で得られた玄米入りパンより優れた物性と食味、即ちより違和感のない、より自然な軟らかさを有していた。また、酵素反応によって、下記比較例1で得られた玄米入りパンに比べて、より甘味を伴ったうまみを呈していた。
【0037】
比較例1
うるち玄米100重量部に対し水140重量部の割合で混合したものを、鍋で20分間、弱火で炊いた。火を消した後、10分間蒸らした。
【0038】
得られた炊飯した玄米を、表4に示す割合でパン原料に配合し、実施例1と同様に玄米入りパンを製造した。
【0039】
【表4】
【0040】
次いで、その玄米入りパンについて、実施例1と同様に食感官能検査を行なった。その結果を表5に示す。
【0041】
【表5】
【0042】
得られた玄米入りパンは、実施例1に比べ、内相、食味の両方において、より低く評価された。
【0043】
比較例2
うるち玄米の代わりにもち玄米を用いる以外は比較例1と同様に行った。
【0044】
得られた玄米入りパンの食感官能検査の結果を表6に示す。
【0045】
【表6】
【0046】
得られた玄米入りパンは、実施例2に比べ、内相、食味の両方において、より低く評価された。
【0047】
【発明の効果】
本発明の玄米入りパンにより、小麦粉には含まれない必須アミノ酸、更に繊維質やミネラルを含む優れた食品を提供することができる。
【0048】
澱粉分解酵素を用いた場合は、澱粉の加水分解の結果、オリゴ糖、麦芽糖などの糖類が増加するので、パンの甘味が増す。また、澱粉の加水分解により、パンのべたつきに関わる物性が改善され、パンの老化も遅くなる。
【0049】
年々、米の消費が低迷している現状で、本発明による栄養豊富な美味なパンは、米の消費を増加させる恰好の手段である。
【0050】
本発明により、従来の玄米粉を用いた玄米入りパンに比べると、炊飯した玄米の乾燥や粉砕の工程を省略できるので、より短時間で、より簡単に玄米入りパンを製造することが可能である。
Claims (4)
- 澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素を用いて処理された炊飯玄米を含むパン。
- 澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素で炊飯玄米を処理し、得られた玄米をパン原料に配合することを特徴とする、玄米を含むパンの製造方法。
- 澱粉分解酵素、繊維質分解酵素及び蛋白分解酵素からなる群から選ばれる少なくとも1つの酵素を50ppm〜1500ppmの濃度で含む水溶液を用いて、炊飯玄米を酵素処理する請求項2の方法。
- 炊飯玄米100重量部に対し、酵素水溶液を50〜150重量部加えることを特徴とする、請求項3の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002289385A JP2004121080A (ja) | 2002-10-02 | 2002-10-02 | 玄米入りパン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002289385A JP2004121080A (ja) | 2002-10-02 | 2002-10-02 | 玄米入りパン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004121080A true JP2004121080A (ja) | 2004-04-22 |
Family
ID=32281566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002289385A Pending JP2004121080A (ja) | 2002-10-02 | 2002-10-02 | 玄米入りパン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004121080A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010187559A (ja) * | 2009-02-16 | 2010-09-02 | Oriental Yeast Co Ltd | 製パン用米フィリング |
JP2011250706A (ja) * | 2010-05-31 | 2011-12-15 | Sekishin Sangyo:Kk | 玄米粒入りパンの製造方法 |
-
2002
- 2002-10-02 JP JP2002289385A patent/JP2004121080A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010187559A (ja) * | 2009-02-16 | 2010-09-02 | Oriental Yeast Co Ltd | 製パン用米フィリング |
JP2011250706A (ja) * | 2010-05-31 | 2011-12-15 | Sekishin Sangyo:Kk | 玄米粒入りパンの製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A521 | Written amendment |
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|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050525 |