JP2004119598A - 多層基板の実装構造、その多層基板の実装構造を用いたクロック変換器およびそのクロック変換器を備えた電子機器 - Google Patents

多層基板の実装構造、その多層基板の実装構造を用いたクロック変換器およびそのクロック変換器を備えた電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】多層基板構造を工夫して各機能グループのグランドの電位を安定化させ、かつ、ノイズを生じさせないようにして、ジッタの少ないクロック変換器を実現する。
【解決手段】各機能グループとして分離されたAグループ1、Bグループ2、Cグループ3、Dグループ4中の回路部品は、それぞれ対応して設けられている第1層のグランドパターンに接続され、かつスルーホールを通して第3層の電源層に接続されている。各グランド層は共通化または分離される。各機能グループの第1層のグランドパターンは他の機能グループのグランドパターンから共通化または分離されているので、その電位は常に安定している。また、各機能グループ中の部品は第2層の第1グランド層、第4層の第2グランド層から離れているのでノイズの影響を受けない。
【選択図】    図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノイズマージンの高い実装構造を有する多層基板、ノイズマージンの高い実装構造を有する多層基板を備えたクロック変換器およびそのクロック変換器を備えた電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、固定電話機、携帯電話機、FAX、およびパソコンなどの通信機器では、通信データの送受信にクロック変換器が用いられている。近年、通信ネットワークのブロードバンド化が進み、市場の要求が400MHzを超えた高周波帯域におけるデータの送受信が行われるようになってきている。このような通信速度の高速化に対応するためのクロック変換器は、高周波帯域において周波数安定度が高いこと、通信機器の使用温度範囲において発振周波数が温度補償されていること、発振回路から出力されるクロック信号のジッタが少ないこと、などが要求されている。
【0003】
さらに、近年は通信機器やそのシステムの小型化も要請され、それらに使用される部品に対しても超小型化の要請が強まってきている。たとえば、クロック変換器に搭載される基板の大きさは、従来、20mm×30mm程度であったものが、今日では15mm×15mmとほぼ半減する程度まで小型化されてきている。このような超小型化に伴ってノイズマージン対策も重要な課題となってきている。しかし、一般的には、基板の小型化によるパターン配線の狭小化とノイズマージンとはトレイドオフの関係にあるので、基板の小型化と高いノイズマージンの確保を両立させることがさらに重要な課題となっている。
【0004】
図9は、実装を考慮した従来のクロック変換器の回路図である。従来のクロック変換器において、入力端子T1,T2から、たとえば155.52MHzの外部クロック信号CK+,CK−が入力されると、出力端子T3,T4から、たとえば、622.08MHzの高周波に変換されたクロック信号OUT+,OUT−が出力される。また、VCXO(Voltage Controlled X’tal Oscillator:電圧制御型水晶発振器)33からの出力信号は、外部へクロック信号OUT+,OUT−を出力する経路と、位相比較部31へPLL(Phase Locked Loop)信号LP+,LP−を帰還するPLL帰還ループの経路とが兼用されている。このため、出力バッファ34を付加して、出力端子T3,T4に接続される負荷回路とPLL帰還ループとの相互の影響を防止している。
【0005】
また、位相比較部31とVCXO33に供給される電源電圧Vccは、別々の入力端子Vcc1,Vcc2を通じて供給される。図9において、グランド系に関しては図に太線で表わし、基板表面に形成されたグランドパターンまたは基板裏面の全面に形成されたベタパターンが共通に使用され、グランド端子T6に接続して接地(G)されている。なお、図9に示すクロック変換器は周知の技術であるので、その動作についての説明は省略する。
【0006】
本願発明に関連する先行技術文献としては、特許文献1、2が挙げられる。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−152240号公報
【特許文献2】
特開平7−307666号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図9に示すような従来のクロック変換器においては、VCXO33からの出力は、差動変換回路を介して、外部へクロック信号OUT+,OUT−を出力する経路と、PLL帰還ループ用出力信号LP+,LP−を帰還するPLL帰還ループの経路とを兼用させている。したがって、相互の影響を緩和させるために出力バッファ34を付加し、外部へクロック信号OUT+,OUT−を出力する経路とPLL帰還ループの経路とを分岐しなければならない。このように、出力バッファ34を付加することによってクロック変換器が大きくなり、電子機器の小型化やそれに使用される部品の小型化という要請にこたえられない。
【0009】
また、基板面積が小スペースであるため、出力バッファ34が付加されることにより益々部品間のアイソレーションがとれなくなり、基板内の各配線パターンを伝送する信号同士が電磁誘導結合してノイズとなり、外部へ送出されるクロック信号OUT+,OUT−のジッタを増大させることもある。
【0010】
さらに、位相比較部(位相比較手段)31、ループフィルタ32、VCXO33、および出力バッファ34などの各機能グループにおける電源ライン及びグランドラインはそれぞれ共通で使用され、かつ、これらのラインは低いインピーダンスを有する。このため、電流駆動の大きい機能グループで電流の変動が生じた場合は、電源ラインやグランドラインの電位が変動したりノイズが重畳されたりするため、外部へ送出されるクロック信号OUT+,OUT−のジッタが増大するという不具合もある。たとえば、位相比較部31の動作時に発生するスイッチングノイズが電源ラインやグランドラインを介してVCXO33や出力バッファ34などの機能グループへ伝播することもある。また、電源ラインやグランドラインの電位の変動により、出力バッファ34の差動増幅器の出力端に付加された抵抗R1,R2の電流(つまり、出力バッファ34の最終段トランジスタのエミッタ電流)の変動が大きくなり、クロック信号の振幅が変動することもある。
【0011】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、多層基板の実装構造を工夫することにより、各機能グループの電位を安定化させると共にノイズの相互干渉を生じさせない多層基板の実装構造を提供すると共に、そのような多層基板の実装構造を用いたジッタの少ないクロック変換器を実現することにある。
さらに、本発明は、自己に起因するジッタが非常に少ない、小型化、低コスト化が図られたクロック変換器を備えた電子機器、たとえば、光ネットワーク用通信機器を得ることも目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本第1の発明は、回路部品が複数の機能グループに分割されて実装されている多層基板の実装構造であって、前記多層基板は、前記複数の機能グループに対応して前記多層基板の表面層(第1層)に形成されているグランドパターンと、前記グランドパターンが形成された表面層とは異なる1以上のグランド層とを有しており、前記グランドパターンは前記グランド層の少なくとも1つに接続されることを特徴とする。
【0013】
上述の本第1の発明の多層基板の実装構造によれば、回路部品を複数の機能グループに分割して各機能グループに対応させて多層基板の表面層にグランドパターンを設けている。さらに、各機能グループのグランドパターンは、そのグランドパターンを設けている表面層とは異なるグランド層に接続される。これにより、各機能グループ中の部品が同時に動作した場合でも、各機能グループのグランド電流が他の機能グループのグランドパターンに流れることはなくなる。したがって、各機能グループのグランド電位が他の機能グループの動作電流によって変動することはなくなる。また、各機能グループのグランド電流が流れるグランド層と各機能グループ中の回路部品とは物理的に充分な距離が確保されているので、回路部品の動作がグランド層に流れる電流によって干渉されることもなくなる。よって、このような効果が相乗してジッタの少ない安定した回路部品を設ける多層基板の実装構造を提供することができる。
【0014】
また、本第2の発明の多層基板の実装構造は、さらに、複数の機能グループ中の回路部品に電源電圧を供給する1以上の電源層を有し、前記電源層は前記グランド層間に設けられることを特徴とする。
上述の第2の発明における多層基板の実装構造によれば、1以上の電源層を有し、前記電源層は前記グランド層間に設けられるので、電源に含まれるノイズの影響が前記多層基板の表面に実装された回路部品に影響を及ぼさないようにすることができる。
【0015】
また、本第3の発明の多層基板の実装構造における前記多層基板は、第2n(n=1,2,3…)層が前記グランド層として形成され、少なくとも1つのグランド層はスルーホールを通して他のグランド層のいずれかに接続されると共に、第2n+1(n=1,2,3…)層が前記電源層として形成され、スルーホールを通して前記複数の機能グループ中の回路部品のいずれかに接続されることを特徴とする。
【0016】
上述の本第3の発明の多層基板の実装構造によれば、各機能グループに対応するグランド層を異ならせることができるので、他の機能グループのグランド電流によって各機能グループに対応するグランド電位が不安定になることはなくなる。また、ある機能グループのグランド電流が流れるグランド層と他の機能グループ中の回路部品とは物理的に充分な距離が確保されているので、回路部品の動作がグランド層に流れる電流による干渉もなくなる。
【0017】
また、本第4の発明の多層基板の実装構造は、前記グランド層が、ベタパターンとして形成されることを特徴とする。
上述の本第4の多層基板の実装構造によれば、グランド層の面積を広くとることによりグランド電位を安定化させることができると共に、グランド層に挟まれた電源層をより効果的にシールドすることができる。これによって、グランド層の電位が安定するので、グランド層の電位の変化による各機能グループ中の部品に影響を与えない多層基板の実装構造を提供することができる。
【0018】
また、本第5の発明のクロック変換器は、少なくとも、圧電振動子と、前記圧電振動子の出力を増幅する第1の差動増幅器と、前記第1の差動増幅器からの信号を増幅し、複数の出力端子を備え、第1の出力端子から前記圧電振動子に正帰還ループ信号を供給すると共に、第2の出力端子より位相比較手段に供給するPLL帰還信号を出力する第2の差動増幅器と、前記PLL帰還信号に基づいて前記位相比較手段で生成された制御電圧に基づいて前記圧電振動子に供給する信号の位相をシフトする電圧制御移相回路とを有する電圧制御発振手段を備え、
前記電圧制御発振手段は、前記クロック変換器中で第1の機能グループを構成し、この第1の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層は他の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層と共通に接続されることを特徴とする。
【0019】
上述の本第5の発明のクロック変換器によれば、電圧制御発振手段に含まれる帰還ループ用差動増幅器の2つの出力信号のうち、一方をPLL帰還ループ用の出力信号として供給し、他方を正帰還ループ用の出力信号として供給する。前記電圧制御発振手段は、クロック変換器中で第1の機能グループを構成し、この第1の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層は他の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層と共通に接続される。したがって、クロック変換器の出力側の負荷回路からPLL帰還ループをとる必要がなくなるので、PLL帰還ループの信号が負荷によって変動することはなくなる。さらに、従来のクロック変換器のような出力バッファが不要になるので基板を小型化することができる。また、前記電圧制御発振手段が、他の機能グループに接続されるグランドパターンからの影響を受けることが少なくなるので、結果的に、ジッタの少ないクロック信号を出力することができるクロック変換器を提供することができる。
【0020】
また、本第6の発明のクロック変換器は、前記第2の差動増幅器からの前記PLL帰還信号と入力クロック信号との位相比較を行い、その位相比較結果によって、前記電圧制御発振手段中の電圧制御移相回路に供給される信号の位相を制御する制御信号を出力する位相比較手段を備え、
前記位相比較手段は、前記クロック変換器中で第2の機能グループを構成し、この第2の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層は前記第1の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層と共通に接続されることを特徴とする。
【0021】
上述の本第6の発明のクロック変換器によれば、位相比較手段に対応するグランドパターンが接続されるグランド層が、他のグループに対応するグランドパターンが接続されるグランド層と共通に接続される。このため、前記位相比較手段中の回路部品は、他の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層からの影響を受けることが少なくなり、ジッタの少ないクロック信号を出力することができる。
【0022】
また、本第7の発明のクロック変換器は、少なくとも、圧電振動子と、前記圧電振動子の出力を増幅する第1の差動増幅器と、前記第1の差動増幅器からの信号を増幅し、複数の出力端子を備え、第1の出力端子から前記圧電振動子に正帰還ループ信号を供給すると共に、第2の出力端子より位相比較手段に供給するPLL帰還信号を出力する第2の差動増幅器と、前記PLL帰還信号に基づいて前記位相比較手段で生成された制御電圧に基づいて前記圧電振動子に供給する信号の位相をシフトする電圧制御移相回路とを有する電圧制御発振手段を備え、
前記電圧制御発振手段は、前記クロック変換器中で第1の機能グループを構成し、この第1の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層は他の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層から分離されることを特徴とする。
【0023】
上述の本第7の発明のクロック変換器によれば、電圧制御発振手段に含まれる帰還ループ用差動増幅器の2つの出力信号のうち、一方をPLL帰還ループ用の出力信号として供給し、他方を正帰還ループ用の出力信号として供給する。前記電圧制御発振手段は、クロック変換器中で第1の機能グループを構成し、この第1の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層は他の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層から分離される。したがって、クロック変換器の出力側の負荷回路からPLL帰還ループをとる必要がなくなるので、PLL帰還ループの信号が負荷によって変動することはなくなる。さらに、従来のクロック変換器のような出力バッファが不要になるので基板を小型化することができる。また、前記電圧制御発振手段が、他の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層からの影響を受けなくなり、ジッタの少ないクロック信号を出力することができ、かつ小型化されたクロック変換器を提供することができる。
【0024】
また、本第8の発明のクロック変換器は、前記第2の差動増幅器からの前記PLL帰還信号と入力クロック信号との位相比較を行い、その位相比較結果によって、前記電圧制御発振手段中の電圧制御移相回路に供給する制御電圧を出力する前記位相比較手段を備え、
前記位相比較手段は、前記クロック変換器中で第2の機能グループを構成し、この第2の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層は他の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層から分離されることを特徴とする。
【0025】
上述の本第8の発明のクロック変換器によれば、位相比較手段のグランドパターンが接続されるグランド層が、他のグループのグランドパターンが接続されるグランド層から分離されるので、前記位相比較手段中の回路部品は、他の機能グループに接続されるグランドパターンからの影響が少なくなり、ジッタの少ないクロック信号を出力することができる。
【0026】
また、本第9の発明のクロック変換器は、前記圧電振動子がSAW共振子であることを特徴とする。
上述の本第9の発明のクロック変換器構成によれば、圧電振動子として、SAW共振子を使用すれば、このSAW共振子は所定の周波数以外に共振点が存在しないので、SAW共振子自身からは不要な雑音が発生せず、これに起因するジッタを発生することがないという効果が得られる。
【0027】
また、本第10の発明の電子機器は、上記のクロック変換器を備えたことを特徴とする。
つまり、本第10の発明の電子機器によれば、電源層やグランド層が相互干渉しないように形成された多層基板を搭載したクロック変換器を用いている。これにより、多重化部において送信データとクロック信号との間におけるタイミングマージンが確保されるので、光トランシーバ用モジュールなどの電子機器を安定して動作させることができる。さらに、クロック変換器に搭載される多層基板上の部品間の距離を低減することができるので、クロック変換器を小型化することができ、小型化された光トランシーバ用モジュールなどの電子機器を提供することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明におけるクロック変換器の実施の形態を詳細に説明する。先ず、本発明におけるクロック変換器の概要について述べる。本発明におけるクロック変換器においては、圧電振動子として、弾性表面波を利用したSAW(Surface Acoustic Wave)共振子を搭載したVCSO(Voltage Controlled SAW Oscillator:電圧制御型SAW発振器:電圧制御発振手段)を一実施例として説明する。このVCSOを構成する正帰還ループ用差動増幅器(第2の差動増幅器)の2つの出力端子のうち、一方の出力端子(第1の出力端子)が正帰還ループ用の出力信号を出力する端子として使用され、他方の出力端子(第2の出力端子)がPLL帰還ループ用の出力信号を出力する端子として使用される。
【0029】
ここで、電圧制御型SAW発振器(VCSO)で使用されるSAW共振子について、説明する。
SAW共振子は、圧電基板上にすだれ状の励振電極と梯子状の反射器を配置し、励振電極で励振された表面波を反射器で反射させることで定在波を発生させ、共振子として機能するものである。そして、SAW共振子は、振動エネルギーがSAW共振子表面に局在し主振動以外の副振動と結合しにくいため、ATカット型水晶振動子と比較すると、所定の周波数以外には共振点は存在しないという大きな利点を有する。従って、所定の周波数以外に共振点が存在しないので、SAW共振子からは不要な雑音が発生せず、これに起因するジッタを発生することがないという効果がある。SAW共振子の共振周波数は数100MHz〜数GHzであり、高周波発振回路に用いられる。
【0030】
本発明におけるクロック変換器の第1の特徴は、クロック変換器を構成する各機能グループを、たとえば、4つのグループに分けて基板に実装し、基板の第1層(表面層)目でグランドパターンを各機能グループに対応して分離独立させ、これらの各グランドパターン間で各機能グループの電流が相互に流れないようにしていることである。
さらに、第2の特徴は、基板を多層基板構成にして、たとえば、第2層と第4層(または第2層と第4層と第6層)を各機能グループ共通の電位レベルとなる共通グランド層とし、各機能グループの電流が相互に流れる共通グランド層と各機能グループ中の回路部品との距離を充分に確保すると共に、共通グランド層の面積を広く確保していることである。
また、第3の特徴は、多層基板の、たとえば、第2層と第4層で挟まれた第3層(または、第2層と第4層で挟まれた第3層および第4層と第6層で挟まれた第5層)を電源層とし、これらの電源層を第2層と第4層の共通グランド層(または、第2層と第4層と第6層の共通グランド層)によってシールドしていることである。
【0031】
図1は、実装を考慮した本発明におけるクロック変換器の回路図である。このクロック変換器においては、各機能ブロックは、たとえば、Aグループ1、Bグループ2、Cグループ3、およびDグループ4の4つの機能グループに分けられ、各機能グループ中の部品は部品実装面に実装される。そして、図1の太線で示すように、機能グループごとにグランドパターンがそれぞれ分離独立している。
【0032】
Aグループ1は、VCSO6内における差動バッファ7の出力バッファ用として使用される差動増幅器22の出力端トランジスタ(図示せず)のエミッタに接続される抵抗R3,R4の部品グループである。Aグループ1のパターンは、外部に接続される負荷回路を駆動する役割を担うため、比較的大きな電流が流れる。たとえば、抵抗R3,R4がそれぞれ200Ωのとき、出力電流は約10mA流れる。
【0033】
Bグループ2は、差動バッファ7の正帰還ループとPLL帰還ループのバッファ用に使用される差動増幅器(第2の差動増幅器)23の出力端トランジスタ(図示せず)の各エミッタに接続される抵抗R1,R2の部品グループである。Bグループ2の抵抗R1,R2は、差動増幅器23から、SAW共振子12を経由して電圧制御移相回路13へ正帰還ループの発振信号を帰還させる部分、または位相比較部(位相比較手段)5へPLL帰還ループの発振信号を帰還させる部分に接続される比較的大きな電流が流れる部品である。
【0034】
図2は、図1の差動バッファ7における差動増幅器(第1の差動増幅器)21、差動増幅器22および差動増幅器23の具体的な回路の一例を示す図である。つまり、差動増幅器22,23は何れも同じエミッタ開放型の差動増幅回路によって構成されているので、出力段における各トランジスタTr3、Tr4のエミッタに抵抗R1,R2(または、R3,R4)が外付けされている。
【0035】
図2に示す差動増幅回路は、一般的な回路であるので詳細な動作説明は省略するが、180°位相の異なる入力信号(IN+、IN−)によってトランジスタTr1、Tr2が差動反転動作を繰り返し、トランジスタTr3のOUT−およびTr4のOUT+より増幅並びに波形整形された差動信号を取り出すことができる。なお、トランジスタTr5は発振信号のバイアスレベルを可変設定するためのトランジスタである。このような差動増幅器23によって、たとえば、抵抗R1,R2がそれぞれ600Ωのとき、Bグループ2の出力電流は約5mA流れる。
【0036】
図1に戻って、Cグループ(第2の機能グループ)3は、位相比較器8、入力分周回路9、および帰還分周回路10からなる位相比較部5とループフィルタ11とによって構成されている機能グループである。なお、図3(a)はループフィルタとその入出力回路のブロック図を示し、(b)はループフィルタの周波数伝達特性図を示す。図1のCグループ3または図3(a)に示すような回路構成において、位相比較器8は、入力分周回路9からの入力クロック信号CK+,CK−と帰還分周回路10からのPLL帰還信号との位相差に応じた制御電圧Vcを生成する。そして、ループフィルタ11によって高周波ノイズの除去された制御電圧VcがVCSO6中の電圧制御移相回路13へ印加される。つまり、ループフィルタ11は、図3(b)に示すような周波数伝達特性を有しているので、所定のカットオフ周波数fc以上の高周波雑音を除去し、低周波信号のみをVCSO6へ伝達する。
【0037】
Dグループ(第1の機能グループ)4は、伸長コイルLv、SAW共振子12、電圧制御移相回路13、インピーダンス回路14、コンデンサC1、および差動バッファ7からなるVCSO6の正帰還ループ系によって構成されている。なお、差動バッファ7は3個の差動増幅器21、22,23によって構成されており、差動増幅器21,22,23はそれぞれ、図2に示すような回路構成になっている。
【0038】
図4は電圧制御移相回路の具体的な回路図である。この電圧制御移相回路13は可変容量ダイオード(バリキャップ)で構成されており、図1に示す位相比較器8から入力された制御電圧Vcによって可変容量ダイオードCvのキャパシタンスを可変させ、伸長コイルLv、可変容量ダイオードCv、差動増幅器21,23およびSAW共振子12からなる電圧制御SAW発振器の発振周波数を変化させている。このようにして生成された発振信号は、図1の差動バッファ7の差動増幅器21,22を介して出力端子T3,T4より出力クロック信号OUT+,OUT−として送出される。また、差動バッファ7の差動増幅器23の一方の出力端子から端子Q1を通して位相比較部5へPLL帰還信号が送出され、差動増幅器23の他方の出力端子から端子Q2を通してSAW共振子12へ正帰還ループ信号が送出される。
【0039】
図1に示すようなA,B,C,Dグループからなるクロック発振器は、入力端子T1,T2から、たとえば155.52MHzの外部クロック信号CK+,CK−を入力すると、出力端子T3,T4から、たとえば、622.08MHzの高周波に変換されたクロック信号OUT+,OUT−が出力される。次に、本発明の特徴である、図1のA,B,C,Dグループを多層基板に実装する場合の実施の形態の幾つかを以下に説明する。
【0040】
第1の実施の形態
図5は、図1に示すクロック変換器を4層基板に実装した第1の実施の形態の基板の断面図である。また、図6は、図5に示す4層基板の外観斜視図である。
【0041】
図5において、多層基板の実装表面には、Aグループ1、Bグループ2、Cグループ3、およびDグループ4に含まれる各部品が分離されて配置され、それぞれの部品は図示しない所定の回路パターンにより配線されている。また、多層基板の実装表面に設けられたA,B,C,Dグループの回路パターンに対応してそれぞれグランドパターンが第1層に設けられている。つまり、図6に示すように、実装表面に設けられたAグループ1、Bグループ2、Cグループ3、およびDグループ4に含まれる各部品の周囲を取り巻くように、各グランドパターンが第1層にそれぞれ分離独立して形成され、各部品はそれぞれ対応するグランドパターンに接地されている。
【0042】
さらに、第2層と第4層には、ベタパターンのように広い面積を有する第1グランド層と第2グランド層が共通層として形成され、かつ、第3層には電源層が形成されている。各機能グループの部品は、スルーホールを通して第1層、第2層、第3層、および第4層の所定の層と相互に接続されている。さらに、各グランド層も、スルーホールを通して相互に他のグランド層と接続されている。
【0043】
具体的に説明すると、図5に示すように、Aグループ1、Bグループ2、Cグループ3、およびDグループ4の各機能グループの該当部品の接地部分それぞれが対応する第1層のグランドパターンに接続され、かつ各機能グループの部品の電源部分がスルーホールを通して第3層の電源層に接続されている。
【0044】
また、Aグループ1、Bグループ2、Cグループ3、およびDグループ4に対応するそれぞれのグランドパターンは、第2層に形成されたベタパターンである第1グランド層に接続され、さらに、第1グランド層からスルーホールを通して第4層に形成されたベタパターンである第2グランド層に共通に接続されている。このようにして、各グループA,B,C,Dで分離独立されているグランドパターン、第2層の第1グランド層および第4層の第2グランド層に共通接続され、最終的に第1グランド層または第2グランド層においてグランド端子(G)を介して外部と接地される。
【0045】
このように、第1層において、機能グループごとにグランドパターンを分離独立させることにより、相互の機能グループ間でグランドパターンを介して電流が流れることがなくなり、相互の機能グループ間のグランド電流は第2層または第4層のグランド層を介して流れる。このため、そのグランド電流によって各機能グループのグランドレベルが変動することが少なくなる。すなわち、たとえば、クロック信号の発生源であるCグループ3やDグループ4それぞれのグランドパターンが、Aグループ1やBグループ2のような比較的大きい動作電流によって影響を受けることが少なくなる。この結果、Cグループ3やDグループ4それぞれのグランドパターンのグランド電位を安定化させることができるので、クロック信号のジッタを低減させることができる。
【0046】
また、多層基板の表面に実装されたA,B,C,Dグループの各部品は、第2層の第1グランド層や第4層の第2グランド層から充分にアイソレーションが確保されている。したがって、第2層の第1グランド層や第4層の第2グランド層を通して流れる各機能グループの電流が実装表面に形成された部品に影響を及ぼすことがなくなる。つまり、第1グランド層や第2グランド層に流れる電流が各機能グループの部品中を伝送する信号との間で電磁結合することがなくなるので、クロック信号のジッタを少なくすることができる。
【0047】
さらに、第3層の電源層が、第2層の第1グランド層と第4層の第2グランド層とによって挟まれてシールドされているので、電源層(つまり電源ライン)に外来ノイズが侵入したり、電源層(電源ライン)から外部へノイズを放射することもなくなる。これによって、電源ラインに含まれるノイズによって各機能グループが直接的な影響を受けることはなくなるので、クロック信号のジッタを低減させることができる。
【0048】
また、図5のパターン構成で示すように、クロック信号の位相比較を行う機能を有するCグループ3と、クロック信号を生成する機能を有するDグループ4とを、大きく分離して実装することにより、クロック信号を扱う相互の機能グループの影響を低減させることができる。特に、Cグループ3とDグループ4を大きく分離することにより、Cグループ3の位相比較部5内の位相比較器8のスイッチングノイズが、Dグループ4の差動バッファ7の基準電圧VBBに影響を与えないようにすることができる。すなわち、差動バッファ7の基準電圧VBBがノイズによってレベル変動し差動増幅器21にジッタが発生するのを防止することができる。なお、外来ノイズなどによって差動バッファ7の基準電圧VBBが影響されないようにするために、基準電圧VBBの端子にはさらに高周波ノイズ除去用のコンデンサC1が接続されている。
【0049】
第2の実施の形態
図7は、図1に示すクロック変換器を6層基板に実装した第2の実施の形態の多層基板の断面図である。第2の実施の形態では、6層基板によってグランド層と電源層が6層に構成されている。つまり、図7に示す第2の実施の形態における第1層から第4層までの構成は、図5に示す第1の実施の形態の構成と全く同じである。第2の実施の形態では、第1の実施の形態の多層基板に対して、第1電源層である第3層と、第2電源層である第5層と第3グランド層である第6層とを追加した構成となっている。
【0050】
図7に示す第2の実施の形態の6層パターンにおける、Aグループ1、Bグループ2、およびCグループ3の第1層から第4層までのパターン構成は第1の実施の形態の構成と全く同じである。第2の実施の形態である6層パターンの特徴は、Dグループ4の電源ラインがスルーホールを通して第5層の第2電源層に接続され、第1層で分離独立されたDグループのグランドパターンはスルーホールを通して第6層の第3グランド層に接続されていることである。
【0051】
このようにして、最も重要なクロック信号の発振源であるVCSO6を備えるDグループ4の第5層の電源層(第2電源層)および第6層の第3グランド層を、他の機能グループ(A,B,Cグループ)の電源層および共通グランド層から分離独立させることにより、Dグループ4の第5層の第2電源層および第6層の第3グランド層の電位レベルが、A,B,Cグループからの影響を全く受けないようにすることができる。さらに、Dグループ4の第2電源層は、第2グランド層と第3グランド層とに挟まれてシールドされているので、他の機能グループの電源電圧の変動によるノイズ干渉を受けることはなくなる。
【0052】
第3の実施の形態
次に、上記の第1および第2の実施の形態によって実現された多層基板の実装構造を用いたクロック変換器の電子機器への応用例について説明する。図8は、本発明のクロック変換器を用いた10ギガビットの光インタフェースにおける光トランシーバ用モジュールの概略構成図である。光ネットワーク向けの光トランシーバ用モジュール100は、たとえば、サーバ用コンピュータと光ネットワークとの間で、光/電気変換及び電気/光変換と多重化及び分離化のためのインタフェース機能を実現するモジュールである。この光トランシーバ用モジュール100は、クロック変換器103で生成された高周波のクロック信号が多重化部(MUX)101の基準クロック信号として用いられている。
【0053】
各ブロックはそれぞれ次のような機能を備えている。多重化部(MUX)101は、下位のシステムから受信した複数の送信低速データ(TxDATA×N)を多重化する。ここで、Nは整数であって、たとえばN=16である。電気/光変換部(TxE−O)102は電気信号を光信号(OPOUT)に変換して光伝送路に送出し、光/電気変換部(RxO−E)105は光伝送路から受信した光信号(OPIN)を電気信号に変換する。分離化部(DeMUX/CDR)104は、光/電気変換部(RxO−E)105によって電気信号に変換された受信データを複数の受信低速データ(RxDATA×N)に分離する。クロック変換器103は低周波のクロック信号を逓倍し、高周波数の基準クロック信号を多重化部(MUX)101へ供給する。選択部106は、低周波数の外部クロック信号(TxREF)または分離化部(DeMUX/CDR)104からのクロック信号RxCLKのいずれかのクロック信号を選択してクロック変換器103へ供給する。
【0054】
次に、光トランシーバ用モジュール100の動作について説明する。クロック変換器103は、選択部106によって選択された低周波数の外部クロック信号(TxREF)を高周波数のクロック信号に変換する。たとえば、選択部106が64KHz〜155.52MHzの低周波数の外部クロック信号(TxREF)を選択してクロック変換器103へ供給すると、クロック変換器103は、600MHz帯の622.08MHzの高周波数のクロック信号に変換して多重化部(MUX)101へ供給する。これによって、電気/光変換部(TxE−O)102において622.08MHzの電気信号が光信号(OPOUT)に変換されて光伝送路へ送出される。
【0055】
また、分離化部(DeMUX/CDR)104は、CDR(Clock and Data Recovery)機能により、光/電気変換部(RxO−E)105から受信した光信号(OPIN)のデータから高周波数のクロック信号を抽出する。選択部106が、クロック信号(RCLK)を選択した場合は、ジッタが多く含まれたクロック信号(RCLK)のジッタがクロック変換器103で低減され、ジッタの少ない高周波数のクロック信号として多重化部(MUX)101へ供給される。
【0056】
つまり、本発明のクロック変換器103を光トランシーバ用モジュール100に適用することによって、外部から供給されたクロック信号を使用する場合、クロック変換器103に接続された周辺の回路からの影響を受けることなく、クロック変換器103はジッタの少ない高周波数のクロック信号を生成して多重化部(MUX)101へ供給することができる。これによって、多重化部(MUX)101において多重化する送信データ(TxDATA×N)とクロック信号との間におけるタイミングマージンが確保されるので、多重化部MUX101の送信データの誤動作を防止することができる。
【0057】
また、クロック変換器103は、前述のように、基板上において配線パターンの微細化や部品の削減が図られて小スペ−ス化されている。したがって、このようなクロック変換器103を用いることによって、光トランシーバ用モジュール100の小型化、低コスト化を実現することができる。また、本発明のクロック変換器103を用いることにより、動画像のような大量のデータが伝送できる10ギガビットイーサネット(登録商標)に代表されるような高速なネットワークシステムにおいても、安定した動作を容易に確保することができる。
【0058】
また、本発明のクロック変換器103に使用される基板は、電源ラインやグランドラインが相互干渉しないような多層構造になっているので、クロック変換器103に接続された周辺回路からの影響を受けることなく、ジッタの少ない高周波クロック信号を生成することができる。これによって、多重化部(MUX)101において送信データとクロック信号との間におけるタイミングマージンが確保されるので、光トランシーバ用モジュール100を安定して動作させることができる。さらに、本発明におけるクロック変換器103の基板においては、各ブロック間の物理的な距離を低減することができるので、クロック変換器103を小型化することができ、結果的に、小型化された光トランシーバ用モジュール100を提供することができる。
【0059】
以上述べた実施の形態は本発明を説明するための一例であり、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲で種々の変形が可能である。
(第1変形例)
以上述べた実施の形態では、4層基板および6層基板について述べたがこれに限るものではない。たとえば、電源ラインのノイズ対策が充分に行われれば、電源層をグランド層によって挟んでシールドする構成にしなくてもよい。さらに、上記の実施の形態では6層基板までについて述べたが、さらに多層の基板を構成しても上記の実施の形態と同様な効果が得られることはいうまでもない。
(第2変形例)
又、基準クロック源として、SAW共振子、いわゆる弾性表面波素子を用いて、クロック変換器を説明したが、それに代えてATカット型水晶振動子を用いた構成としてもよい。
(第3変形例)
水晶振動子、セラミック振動子やSAW共振子等の圧電振動子を構成する圧電材料について、水晶の他、他の圧電材料としてランガサイトや四ほう酸リチウムを用いた構成としてもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のクロック変換器によれば、クロック変換器を幾つかの機能グループに分け、各機能グループ中の部品を多層基板の実装表面に実装し、さらに、それぞれの機能グループごとにグランドパターンを設けている。また、機能グループごとのグランドパターンは、たとえば、第2層や第4層に形成されたグランド層にスルーホールなどによって共通に接続され、またはそれぞれの機能グループのグランドパターンに対応して接続されたグランド層は互いに分離される。これによって、各グランド層が共通に接続された場合には、各グランド層の電位は安定し、各グランド層が他の機能グループ中の部品に影響を与えることが少なくなり、また各グランド層が互いに分離された場合には、各グランド層が他の機能グループ中の部品に影響を与えることがなくなる。
【0061】
また、各機能グループ中の部品は、第2層や第4層の共通グランド層からは物理的な距離が充分に確保されているので、それらの部品が共通グランド層を流れる電流によって干渉されることもなくなる。さらに、第2層や第4層は広いグランド面を形成しているのでグランド電位が不安定になることもなくなる。このような効果が相乗してジッタの少ない安定したクロック信号を出力することのできるクロック変換器およびこれを用いた電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実装を考慮した本発明におけるクロック変換器の回路図である。
【図2】図1の差動バッファ7における差動増幅器21、差動増幅器22および差動増幅器23の具体的な回路図である。
【図3】(a)はループフィルタとその入出力回路のブロック図、(b)はループフィルタの周波数伝達特性図である。
【図4】電圧制御移相回路の具体的な回路図である。
【図5】図1に示すクロック変換器を4層基板に実装した第1の実施の形態の基板の断面図である。
【図6】図5に示す4層基板の外観斜視図である。
【図7】図1に示すクロック変換器を6層基板に実装した第2の実施の形態の基板の断面図である。
【図8】本発明のクロック変換器を用いた10ギガビットの光インタフェースにおける光トランシーバ用モジュールの概略構成図である。
【図9】実装を考慮した従来のクロック変換器の回路図である。
【符号の説明】
1…Aグループ 2…Bグループ 3…Cグループ 4…Dグループ
5,31…位相比較部 6…VCSO 7…差動バッファ
8…位相比較器 9…入力分周回路 10…帰還分周回路
11,32…ループフィルタ 12…SAW共振子 13…電圧制御移相回路
14…インピーダンス回路 21,22,23…差動増幅器
33…VCXO 34…出力バッファ 100…光トランシーバ用モジュール
101…多重化部(MUX) 102…電気/光変換部(TxE−O)
103…クロック変換器 104…分離化部(DeMUX/CDR)
105…光/電気変換部(RxO−E) 106…選択部

Claims (10)

  1. 回路部品が複数の機能グループに分割されて実装される多層基板の実装構造であって、
    前記多層基板は、
    前記複数の機能グループに対応して前記多層基板の表面層(第1層)に分離し形成されているグランドパターンと、
    前記グランドパターンが形成された前記表面層とは異なる1以上のグランド層とを有し、
    前記グランドパターンは前記グランド層の少なくとも1つと接続される
    ことを特徴とする多層基板の実装構造。
  2. 前記多層基板は、さらに
    前記複数の機能グループ中の回路部品に電源電圧を供給する1以上の電源層を有し、前記電源層は前記グランド層間に設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の多層基板の実装構造。
  3. 前記多層基板において、
    第2n(n=1,2,3…)層は前記グランド層として形成され、少なくとも1つのグランド層はスルーホールを通して他のグランド層のいずれかに接続されると共に、
    第2n+1(n=1,2,3…)層は前記電源層として形成され、スルーホールを通して前記複数の機能グループ中の回路部品のいずれかに接続される
    ことを特徴とする請求項2に記載の多層基板の実装構造。
  4. 前記グランド層は、ベタパターンとして形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の多層基板の実装構造。
  5. 少なくとも、圧電振動子と、前記圧電振動子の出力を増幅する第1の差動増幅器と、前記第1の差動増幅器からの信号を増幅し、複数の出力端子を備え、第1の出力端子から前記圧電振動子に正帰還ループ信号を供給すると共に、第2の出力端子より位相比較手段に供給するPLL帰還信号を出力する第2の差動増幅器と、前記PLL帰還信号に基づいて前記位相比較手段で生成された制御電圧に基づいて前記圧電振動子に供給する信号の位相をシフトする電圧制御移相回路とを有する電圧制御発振手段を備えたクロック変換器であって、
    前記電圧制御発振手段は、前記クロック変換器中で第1の機能グループを構成し、この第1の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層は他の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層と共通に接続される
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の多層基板の実装構造を用いたクロック変換器。
  6. 前記位相比較手段は、前記第2の差動増幅器からの前記PLL帰還信号と入力クロック信号との位相比較を行い、その位相比較結果によって、前記電圧制御発振手段中の電圧制御移相回路に供給される信号の位相を制御する制御電圧を出力し、
    前記位相比較手段は、前記クロック変換器中で第2の機能グループを構成し、この第2の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層は他の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層と共通に接続される
    ことを特徴とする請求項5に記載のクロック変換器。
  7. 少なくとも、圧電振動子と、前記圧電振動子の出力を増幅する第1の差動増幅器と、前記第1の差動増幅器からの信号を増幅し、複数の出力端子を備え、第1の出力端子から前記圧電振動子に正帰還ループ信号を供給すると共に、第2の出力端子より位相比較手段に供給するPLL帰還信号を出力する第2の差動増幅器と、前記PLL帰還信号に基づいて前記位相比較手段で生成された制御電圧に基づいて前記圧電振動子に供給する信号の位相をシフトする電圧制御移相回路とを有する電圧制御発振手段を備えたクロック変換器であって、
    前記電圧制御発振手段は、前記クロック変換器中で第1の機能グループを構成し、この第1の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層は他の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層から分離される
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の多層基板の実装構造を用いたクロック変換器。
  8. 前記位相比較手段は、前記第2の差動増幅器からの前記PLL帰還信号と入力クロック信号との位相比較を行い、その位相比較結果によって、前記電圧制御発振手段中の電圧制御移相回路に供給する制御電圧を出力し、
    前記位相比較手段は、前記クロック変換器中で第2の機能グループを構成し、この第2の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層は他の機能グループのグランドパターンが接続されるグランド層から分離される
    ことを特徴とする請求項7に記載のクロック変換器。
  9. 前記圧電振動子はSAW共振子である
    ことを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれかに記載のクロック変換器。
  10. 請求項5乃至9に記載のクロック変換器を備えた電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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