JP2004119392A - 蛍光ランプおよび照明器具 - Google Patents

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Kiyoshi Otani
大谷 清
Kiyoshi Nishimura
西村 潔
Miho Watanabe
渡邊 美保
Yusuke Shibahara
柴原 雄右
Takashi Yorifuji
依藤 孝
Ichiro Yamada
山田 市朗
Naoyuki Toda
戸田 尚之
Hajime Ono
大野 肇
Kazuo Egawa
江川 一夫
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Abstract

【課題】小形かつ高効率で点灯可能な蛍光ランプおよびこの蛍光ランプを用いた
照明器具を提供する。
【解決手段】蛍光ランプ1は、管内径12〜20mmの複数の直管部2bが屈曲部2cを介して同一平面状に連接され、中心を囲む1本の放電路が形成されるように電極5,5が封装された一対の両端部2d,2dを近接させて形成されており、屈曲部2cの管内径が直管部2bの管内径の1.2倍以上であり、内面に蛍光体層4が形成され、水銀を含む放電媒体が封入されたバルブ2と;このバルブ2の両端部2d,2dに設けられた口金6と;を具備しており、屈曲部2cの横断面の最大外径をa、このaに直交する方向の径をb、直管部の外径をdとしたときに、d≦a≦2d、0.8d≦b≦1.2dの両式を満足させるように構成され、点灯時に少なくとも1つの屈曲部2cに最冷部が形成される。屈曲部2cに最冷部が形成されるので、電極5,5からバルブ端部2d,2dまでの距離を必要以上に長くして放電路長を短くすることなく最冷部を確保でき、ランプ効率を一層向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

 本発明は、蛍光ランプおよびこの蛍光ランプを用いた照明器具に関する。
 一般照明用蛍光ランプとして直管形、環形または片口金形の蛍光ランプが知られており、特に、近年の省エネルギー、省資源の要求に基づき、高周波点灯専用の細径環形蛍光ランプが開発され、商品化されている。この細径環形蛍光ランプ(以下従来技術1という)は、商品上「FHC」という形名で識別されている。この細径環形蛍光ランプは、従来の環形蛍光ランプと環外径がほぼ同サイズでありながら管外径が細く、かつ同等以上の効率または明るさを確保することが可能であるので、省エネルギー、省資源のニーズを満足することができ、特に住居空間における視環境を快適にすることが可能である(例えば、特許文献1参照)。
 ところで、上記従来技術1の細径環形蛍光ランプは、管外径が15〜18mmと細く、ランプ電流密度が高いので、点灯中のバルブ温度が高くなりやすい。バルブの温度が高くなりすぎると、バルブ内の水銀蒸気圧が最適値を超えてしまうため、ランプ効率が低下することがあった。
 そこで、他の細径環形蛍光ランプ(以下第2従来技術という)は、点灯中にバルブ内に確実に最冷部温度を確保するために、バルブ端部からの電極高さを30〜50mmとしてバルブ端部近傍に最冷部を形成する構成を採用しており、ランプ効率を向上させている(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−320526号公報(明細書段落番号[0061]〜[0063]、図1〜図3) 特開2001−345065号公報(明細書段落番号[0056]〜[0058]、図1〜図4)
 しかしながら、従来技術2の細径環形蛍光ランプは、電極高さを大きくした分、放電路長が短くなるので、電極高さを大きくしない場合と比較してランプ効率が低下するという問題がある。
 また、従来技術2の細径環形蛍光ランプは、電極からバルブ端部までの領域が非発光部となって暗部が形成されてしまうという欠点を有していた。
 本発明は、このような点に鑑みなされたもので、小形かつ高効率で点灯可能な蛍光ランプおよびこの蛍光ランプを用いた照明器具を提供することを目的とする。
 請求項1の蛍光ランプは、管内径12〜20mmの複数の直管部が屈曲部を介して同一平面状に連接され、中心を囲む1本の放電路が形成されるように電極が封装された一対の両端部を近接させて形成されており、屈曲部の管内径が直管部の管内径の1.2倍以上であり、内面に蛍光体層が形成され、水銀を含む放電媒体が封入されたバルブと;このバルブの両端部に設けられた口金と;を具備しており、前記バルブの屈曲部は、その横断面の最大外径をa、このaに直交する方向の径をb、直管部の外径をdとしたときに、d≦a≦2d、0.8d≦b≦1.2dの両式を満足させるように構成され、点灯時に少なくとも1つの屈曲部に最冷部が形成されることを特徴とする。
 本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
 ガラスバルブは、複数の直管部と、この直管部同士をつないでいる屈曲部とから形成されている。屈曲部は、1本の直管状バルブを局部的に折り曲げることで形成されたものの他、複数の直管状バルブの先端同士をつなぎ合わせたときにモールド成形によって形成されたものや、直管状バルブとは別の屈曲形状のバルブを接続して形成されたもののいずれであってもよい。
 直管部の管外径は、12〜20mmの範囲内であり、ランプ効率などのランプ特性や製造条件を考慮した管外径の最適範囲は14〜18mmである。なお、屈曲部近傍の直管部は屈曲部の形成加工において若干管外径が変化して部分的に上記範囲から外れることが考えられるが、本発明の場合、直管部の大部分が上記範囲内であればよい。なお、直管部の肉厚は約0.8〜1.2mm程度とするのがよい。
 蛍光ランプは一般的にその管径を小さくすればランプ効率が向上することが知られており、本発明では、直管部の管外径を20mm以下としている。直管部の管外径が20mm以下であれば、従来技術の細径環形蛍光ランプと同等のランプ効率を達成することが可能となる。
 一方、直管部の管外径を12mm未満とすると、屈曲部を有するガラスバルブとしての機械的強度を確保するのが困難となるので不可であり、また同サイズの従来の環形蛍光ランプと同等の光出力が得られないので実用的ではない。
 管外径が29mmである従来の環形蛍光ランプ(形名「FCL」)のランプ効率を10%以上向上させるためには、管外径を65%以下に小さくする必要がある。すなわち、直管部の管外径は18mm以下であればよい。この管外径であれば、蛍光ランプとしての薄形化も十分満足できる。また、光出力やランプ効率などの特性面を考慮すると、直管部の管外径は14mm以上とするのが好ましい。
 バルブは、直管部を少なくとも3本以上有している。また、直管部の内部同士をつなぐ屈曲部は、直管部よりも1個少なくなるように形成されている。屈曲部は、直管部が略同一平面状に位置するように複数の直管部を連接している。そして、バルブは、両側に位置する直管部の屈曲部がつながっていない端部に電極が封装され、この両端部が近接するように形成されている。
 バルブは、複数の直管部の配置関係の略中心を囲む1本の放電路を形成する。すなわち、バルブは、屈曲部によって直管部の管内部が連結され、両端部に封装された一対の電極によって1本の放電路が形成される。なお、直管部は、全てが同一の長さである必要はなく、1本のみが長さが異なっていてもよい。管長が略同じの4本の直管部を3個の屈曲部でつないだ場合には、バルブは、直管部によって略四角形状を形成する。
 バルブは、ソーダライムガラスや鉛ガラスなどの軟質ガラスで形成されるが、ほうケイ酸ガラスや石英ガラスなどの硬質ガラス製であってもよい。バルブの肉厚は0.8〜1.2mm程度が望ましいがこれに限定されない。
 一対の電極は、フィラメントにエミッタ物質が塗布された熱陰極形の電極が適用可能であるが、他の電極であってもよい。なお、ランプを高出力点灯させる必要がある場合には、熱陰極形の電極にトリプルコイルを用いることが好ましい。電極は、リードワイヤによって支持され、このワイヤはフレアステム、ボタンステム、ビードステム、ピンチシール部などによって封装支持される。このステムなどには排気用または水銀合金収納用の細管が取付けられていてもよい。
 バルブ内に封入される希ガスには、アルゴン、ネオンまたはクリプトンなどが含まれる。バルブ内面に塗布される蛍光体層は、屈曲部形成前に少なくとも直管部に形成しておくのが好ましいが、これに限らず、屈曲部形成後に蛍光体層を形成してもよい。
 蛍光体層を構成する蛍光体は、三波長発光形蛍光体、ハロ燐酸塩蛍光体など周知の蛍光体で構成可能であるが、発光効率の観点から三波長発光形蛍光体の使用が好ましい。
 三波長発光形の蛍光体としては、450nm付近に発光ピーク波長を有する青系蛍光体としてBaMgAl1627:Eu2+、540nm付近に発光ピーク波長を有する緑系蛍光体として(La,Ce,Tb)PO、610nm付近に発光ピーク波長を有する赤系蛍光体としてY:Eu3+などが適用可能であるが、これらに限定されない。
 なお、バルブ内面と蛍光体層との間に保護膜を介在させてもよい。保護膜としては金属酸化物微粒子から構成したものが好適であり、金属酸化物微粒子には、アルミナ(Al)やシリカ(SiO)など周知のものを用いることが可能である。
 バルブ内にはアマルガムが封入されていてもよい。アマルガムは、ガラスバルブの端部に封着されたステムに配設された細管内などに収容される。アマルガムは溶融、機械的保持などの手段によってこれらいずれかの位置に固定または収納される。また、アマルガムはバルブ内を移動可能に収容されていてもよい。ガラスバルブ内にアマルガムを配設すると、周囲温度が比較的高くなっても最適な状態で環形蛍光ランプが点灯される。
 アマルガムは、水銀と合金を作る物質と水銀との合金である。例えば、水銀の定量封入のために亜鉛−水銀などのアマルガムを封入してもよい。アマルガムはペレット状、柱状、板状などどのような形状であってもよい。
 電極が封装されたバルブの両端部には、口金が設けられている。口金はソケットなどの給電手段と接続する電気接続手段を有しているが、この電気接続手段は、バルブの両端部から離れた位置に設けられていてもよい。また、口金は、給電手段との機械的接続によって保持手段としての機能を発揮するような構成であってもよい。
 バルブは、蛍光ランプの点灯時に最冷部が少なくとも1つの屈曲部に形成されるように構成されている。最冷部は、蛍光ランプの点灯時にバルブの最も温度の低い部位に形成されるため、屈曲部は点灯時に温度上昇しにくい構造を有している。例えば、放電路から離れた空間を形成する構造や、表面積が他の部位よりも大きく放熱効果に優れた構造などである。屈曲部は、バルブ全体に占める表面積比が直管部よりも小さいため発光量が少なく、形状も任意に加工しやすいため、温度上昇しにくい構造を取り入れやすい。したがって、屈曲部に形成される最冷部の温度は、所望の温度に制御しやすいので、周囲温度が高くても最適な水銀蒸気圧を確保することが可能となり、ランプ効率を一層向上させることが可能となる。
 ここでいう屈曲部の管内径とは、放電路の軸中心に直交する方向の内径を意味し、この方向の屈曲部断面形状が真円形でない場合には、断面内側の最大幅寸法を意味する。
 最冷部を形成するためには、放電が形成されないいわゆる非放電領域をより大きくする必要があるが、直管部の管外径が12〜20mmのバルブの場合には、入力電力の大きさにもよるが、屈曲部の管内径が直管部の管内径の1.2倍以上あれば概ね所望の最冷部温度が確保できることが実験により確認された。なお、より確実に最冷部を確保するためには、屈曲部の管内径を直管部の管内径の1.5倍以上とするのが好ましい。また、屈曲部の機械的強度を考慮すると、屈曲部の管内径を直管部の管内径の2.5倍以下とするのが好ましく、より好ましくは1.8倍以下とするのがよい。また、屈曲部は上記両式を満足させる形状に形成するのが好ましい。
 請求項1の蛍光ランプによれば、管外径が12〜20mmの直管部を有するバルブの屈曲部に最冷部が形成されるので、電極からバルブ端部までの距離を必要以上に長くして放電路長を短くすることなく最冷部を確保でき、ランプ効率を一層向上させることができる。また、バルブの屈曲部に最冷部が形成されるので、放電路長を短くすることなく所望の最冷部を確保でき、ランプ効率を一層向上させることができる。また、屈曲部が上記両式を満足させる断面形状および大きさであるので、この屈曲部内における非放電領域を直管部よりも増大させることができ、この屈曲部に概ね所望温度の最冷部を確保することができる。
 請求項2は、請求項1記載の蛍光ランプにおいて、管壁負荷が0.05W/cm以上で点灯することを特徴とする。
 管壁負荷とは、バルブの内表面積あたりのランプ入力電力を意味し、この管壁負荷の値が大きいほど発熱量が多く、バルブ温度が高くなる傾向にある。なお、ここでいう「バルブの内表面積」とは、バルブ全内表面積ではなく、放電路が形成される領域におけるバルブの内表面積をいう。
 バルブ温度が高くなるとバルブ内の水銀蒸気圧が高くなって最適値を超えるため、バルブに最冷部を形成する必要がある。特に、管壁負荷が0.05W/cm以上の場合に、本発明の最冷部をバルブに形成すると、水銀蒸気圧が適正化してランプ効率が一層向上することが判明した。この効果は、管壁負荷が0.1W/cm以上の場合にさらに顕著に現れる。
 請求項2の蛍光ランプによれば、0.05W/cm以上の管壁負荷で点灯するので、水銀蒸気圧が適正化してランプ効率が一層向上する。
 請求項3は、請求項1または2記載の蛍光ランプにおいて、1本の直管状バルブの屈曲部形成予定部を加熱して曲げ加工により屈曲部を形成していることを特徴とする。
 屈曲部は、曲げ加工により形成されるので、バルブの形成が容易となる。なお、1本の直管状バルブの屈曲部形成予定部以外は過度に加熱する必要がないので、蛍光体層を屈曲部形成前に塗布しても蛍光体が熱的に劣化しにくく、光出力の低下が抑制されるという利点も備えている。また、屈曲部は直管状バルブを単純に曲げ加工しただけのものの他、最冷部が形成されやすく、機械的強度が保てるような形状とするため、モールド成形により形成してもよい。
 請求項3の蛍光ランプによれば、屈曲部が1本の直管状バルブの曲げ加工により形成されているので、バルブの形成が容易となる。
 請求項4は、屈曲部は、その屈曲外側の最冷点と、この最冷点と径方向で対向する屈曲内側の中心点との間隔をc、この屈曲部内側の幅寸法をW、直管部の外径をdとしたときに、d<c、0.5<W<3dの両式を満足させるように構成されていることを特徴とする請求項3記載の蛍光ランプである。
 一般に、1本の直管状バルブをに屈曲形成する場合、その屈曲予定部を加熱軟化させるが、最冷点を得るために屈曲部の外側から中心点方向の幅を直管部の外径dよりも大きくする必要がある。この場合には、その直管状バルブの管軸方向の加熱幅、すなわち、焼き幅も広くなる。
 しかも、この直管状バルブの内面には、既に保護膜や蛍光体が塗布されているので、このバルブを焼き屈曲させると、ガラスの伸縮により塗布された保護膜や蛍光体にひび割れが生じ、その部分が光束劣化の原因を引き起こす。このため、焼き幅は小さい方がよい。しかし、屈曲部内側の幅寸法Wが管外径dの0.5倍以下となると、屈曲部外側のガラス肉厚が薄くなり、屈曲部形成が困難となり好ましくない。また、屈曲部内側の幅寸法Wが管外径dの3倍以上になると、直管状バルブの屈曲形成予定部の焼き幅xが大きくなり、光出力改善の効果が低下してしまう。
 そこで、請求項4の蛍光ランプによれば、屈曲部は、上記両数式を満足させるように構成されているので、1本の直管状バルブの屈曲部形成予定部の長さ、すなわち加熱(焼き)幅を短くすることができる。これにより、屈曲部で最冷部を確保し、最適な水銀蒸気圧で光束ピークを得ることが可能であり、しかも、屈曲部の光束劣化を最小限に抑制することができる。
 請求項5は、請求項1または2記載の蛍光ランプにおいて、複数本の直管状バルブの端部同士をつないで屈曲部を形成していることを特徴とする。
 屈曲部は、複数本の直管状バルブ同士のつなぎ加工により形成されるので、つなぎ加工時に任意の屈曲部の形状とすることが容易になり、屈曲部形状の設計の自由度が増す。なお、複数本の直管状バルブのつなぎ予定部以外は過度に加熱する必要がないので、蛍光体層をつなぎ加工前に塗布しても蛍光体が熱的に劣化しにくく、光出力の低下が抑制されるという利点も備えている。
 請求項5の蛍光ランプによれば、屈曲部が複数本の直管状バルブ同士のつなぎ加工により形成されるので、屈曲部の形状を設計しやすい。
 請求項6は、請求項5記載の蛍光ランプにおいて、屈曲部は、隣接する直管部の一方の先端がつなぎ部よりも直管部の軸線方向に延在して突出していることを特徴とする。
 直管状バルブの先端が隣接する直管状バルブのつなぎ位置よりも突出するように屈曲部を形成することで、この突出領域が非放電領域となって最冷部が形成される。したがって、屈曲部を特別な形状に加工することなく、直管状バルブの先端を突出させるだけで所望の最冷部が形成可能となる。
 請求項6の蛍光ランプによれば、直管状バルブの先端を突出させるだけで屈曲部に最冷部を形成させることが可能となるので、屈曲部の形成が容易となる。
 請求項7は、請求項1または2記載の蛍光ランプにおいて、バルブは、1本の直管状バルブの屈曲部形成予定部を加熱して曲げ加工により屈曲部を形成した複数の屈曲バルブの先端同士をつないで形成されていることを特徴とする。
 請求項8は、請求項1または2記載の蛍光ランプにおいて、バルブは、1本の直管状バルブの屈曲部形成予定部を加熱して曲げ加工により屈曲部を形成した屈曲バルブと1本または複数本の直管状バルブとをつないで形成されていることを特徴とする。
 請求項7または8の蛍光ランプによれば、曲げ加工により屈曲部を形成した屈曲バルブにつなぎ加工によって他の屈曲部を形成するので、屈曲部の位置および形状を製造条件、機械的強度またはランプ特性などに応じて設計することが可能である。
 請求項9は、請求項1ないし8いずれか一記載の蛍光ランプにおいて、バルブは、4本の直管部により略四角形状に形成されており、この略四角形状の対角線位置に屈曲部が3箇所形成され、残りの1箇所に口金が設けられていることを特徴とする。
 請求項9の蛍光ランプによれば、発光部が略四角形状の各辺を形成する光源を提供するとともに、口金が略四角形状の対角線上に位置するので発光部の長さをできるだけ大きくすることが可能であり、屈曲部を3個とすることによりバルブの形成が容易になる。
 請求項10は、請求項1ないし8いずれか一記載の蛍光ランプにおいて、バルブは、5本の直管部により略四角形状に形成されており、この略四角形状の対角線位置それぞれに屈曲部が形成されており、この略四角形状の一辺の略中央に口金が設けられていることを特徴とする。
 請求項10の蛍光ランプによれば、発光部が略四角形状の各辺を形成する光源を提供するとともに、口金が略四角形状の一辺の略中央に位置するので、バルブ両端部が同一線上に配置されるため、口金の取付け構造を簡単にすることができる。
 請求項11は、請求項1ないし10いずれか一記載の蛍光ランプにおいて、蛍光体層を構成する蛍光体微粒子の塗布量が6.0〜7.5mg/cmであることを特徴とする。
 環形蛍光ランプは、直管状バルブに蛍光体層を形成した後、バルブ全体を加熱軟化させて円環状ドラムに曲き付けることで円環状に曲成して形成されているので、この曲成時にバルブ全体が若干引き伸ばされ、あらかじめ形成されていた蛍光体層がひび割れや引き剥がれが生じるおそれがあった。このため、環形蛍光ランプは、蛍光体層の膜厚を所定値以上に大きくすることが困難である。このことが環形蛍光ランプの光出力を向上させることを困難にしている要因の一つであった。
 これに対し、本発明の蛍光ランプは、直管部が実質的に引き伸ばされることがないので、直管状バルブに形成された蛍光体層の膜厚を大きくしても屈曲部形成工程によって蛍光体層にひび割れや引き剥がれが生じるおそれがない。
 本発明の蛍光ランプは、直管部の管外径が12〜20mmであり、管内面に照射される紫外線量が多くなる傾向があるので、蛍光体微粒子の塗布量を6.0mg以上としている。塗布量が6.0mg未満であると、光出力を向上させる効果が少なく、紫外線の透過量が多くなる可能性があるためである。光出力向上の効果は、蛍光体微粒子の塗布量を6.0〜7.0mg/cmとすると著しい効果が得られる。蛍光体微粒子の塗布量が7.5mg/cmを超えると蛍光体層の膜厚を大きくしたことによる光出力向上の効果は顕著に現れない。
 請求項11の蛍光ランプによれば、蛍光体層を構成する蛍光体微粒子の塗布量が6.0〜7.5mg/cmであるので、直管部の蛍光体層にひび割れや引き剥がれを生させることなく、光出力を向上させることができる。
 請求項12は、請求項1ないし11いずれか一記載の蛍光ランプにおいて、蛍光体層はバルブ内面に被着された保護膜を介して形成されており、保護膜の膜厚が0.5μm以上であることを特徴とする。
 本発明の蛍光ランプは、直管部が実質的に引き伸ばされることがないので、直管状バルブに形成された保護膜の膜厚を大きくしても屈曲部形成工程によって保護膜にひび割れなどが生じるおそれがない。
 保護膜は、蛍光体層の蛍光体微粒子とガラスバルブ中のアルカリ成分との反応や、ガラスバルブ内へ水銀が打ち込まれる現象を防止する機能を有するため、所定の膜厚以上で形成する必要がある。しかし、環形蛍光ランプは、ガラスバルブ全体が引き伸ばされるので、保護膜の膜厚が所定値を超えるとひび割れなどが発生して、保護膜本来の機能を発揮できなくなる。このため、環形蛍光ランプの保護膜の膜厚は、製造上影響がない上限以内に抑えられていた。
 本発明の蛍光ランプは、直管部が実質的に引き伸ばされることがないので、直管状バルブに形成された保護膜の膜厚を大きくしても屈曲部形成工程によって保護膜にひび割れなどが生じるおそれがない。
 請求項12の蛍光ランプによれば、保護膜の膜厚が0.5μm以上であるので、保護膜にひび割れやなどの不具合が生じにくくなり、保護膜の機能を十分発揮させることができる。
 請求項13の照明器具は、器具本体と;器具本体に配設された請求項1ないし12いずれか一記載の蛍光ランプと;蛍光ランプへ10kHz以上の高周波でランプ電力を供給する高周波点灯回路と;を具備していることを特徴とする。
 器具本体は天井直付形、天井吊下形または壁面取付形であって、グローブ、セード、反射笠などが取付けられるものであってもよく、蛍光ランプが露出するもの、導光板を備えたものであってもよい。
 また、高周波点灯回路には、切換手段が設けられていてもよい。切換手段は、蛍光ランプを高効率点灯させるモードと、高出力点灯させるモードとに分かれていてもよく、これらモード間を連続的に変化させるものであってもよい。点灯回路の切換手段を切換えることによって、蛍光ランプの点灯が調整される。例えば、切換手段が高効率点灯させるモードと、高出力点灯させるモードとに分けられている場合には、これらモードを使用条件に合わせることにより、適宜選択して蛍光ランプを使用することができる。
 蛍光ランプは、照明器具本体の形状または照明器具の光学特性に合わせて取付けられ、同一形状または異なる形状の複数の蛍光ランプを組み合わせて同一平面状またはバルブ同士の配設高さを変えて器具本体に装着される。
 請求項13によれば、請求項1ないし12の蛍光ランプを備えた照明器具を提供することができる。
 請求項1の蛍光ランプによれば、管外径が12〜20mmの直管部を有するバルブの屈曲部に最冷部が形成されるので、電極からバルブ端部までの距離を必要以上に長くして放電路長を短くすることなく最冷部を確保でき、ランプ効率を一層向上させることができる。また、バルブの屈曲部に最冷部が形成されるので、放電路長を短くすることなく所望の最冷部を確保でき、ランプ効率を一層向上させることができる。また、屈曲部が上記両式を満足させる断面形状および大きさであるので、この屈曲部内における非放電領域を直管部よりも増大させることができ、この屈曲部に概ね所望温度の最冷部を確保することができる。
 請求項2の蛍光ランプによれば、0.05W/cm以上の管壁負荷で点灯するので、水銀蒸気圧が適正化してランプ効率が一層向上する。
 請求項3の蛍光ランプによれば、屈曲部が1本の直管状バルブの曲げ加工により形成されているので、バルブの形成が容易となる。
 請求項4の蛍光ランプによれば、屈曲部は、上記両数式を満足させるように構成されているので、1本の直管状バルブの屈曲部形成予定部の長さ、すなわち加熱(焼き)幅を短くすることができる。これにより、屈曲部で最冷部を確保し、最適な水銀蒸気圧で光束ピークを得ることが可能であり、しかも、屈曲部の光束劣化を最小限に抑制することができる。
 請求項5の蛍光ランプによれば、屈曲部が複数本の直管状バルブ同士のつなぎ加工により形成されるので、屈曲部の形状を設計しやすい。
 請求項6の蛍光ランプによれば、直管状バルブの先端を突出させるだけで屈曲部に最冷部を形成させることが可能となるので、屈曲部の形成が容易となる。
 請求項7または8の蛍光ランプによれば、曲げ加工により屈曲部を形成した屈曲バルブにつなぎ加工によって他の屈曲部を形成するので、屈曲部の位置および形状を製造条件、機械的強度またはランプ特性などに応じて設計することが可能である。
 請求項9の蛍光ランプによれば、発光部が略四角形状の各辺を形成する光源を提供するとともに、口金が略四角形状の対角線上に位置するので発光部の長さをできるだけ大きくすることが可能であり、屈曲部を3個とすることによりバルブの形成が容易になる。
 請求項10の蛍光ランプによれば、発光部が略四角形状の各辺を形成する光源を提供するとともに、口金が略四角形状の一辺の略中央に位置するので、バルブ両端部が同一線上に配置されるため、口金の取付け構造を簡単にすることができる。
 請求項11の蛍光ランプによれば、蛍光体層を構成する蛍光体微粒子の塗布量が6.0〜7.5mg/cmであるので、直管部の蛍光体層にひび割れや引き剥がれを生させることなく、光出力を向上させることができる。
 請求項12の蛍光ランプによれば、保護膜の膜厚が0.5μm以上であるので、保護膜にひび割れやなどの不具合が生じにくくなり、保護膜の機能を十分発揮させることができる。
 請求項13によれば、請求項1ないし12の蛍光ランプを備えた照明器具を提供することができる。
 以下、本発明の環形蛍光ランプおよび照明器具の一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。なお、複数の図面中、同一または相当部分には同一符号を付し、特に説明が必要な場合を除き、その重複した詳細な説明は省略する。
 図1ないし図3は本発明の第1の実施の形態を示し、図1は蛍光ランプの正面図、図2は図1のC−C線に沿った要部拡大断面図、図3は図1の蛍光ランプの製造工程を説明する概略図である。
 図において、1は蛍光ランプで、直線部が略正方形を形成する矩形状のガラスバルブ2を有している。このガラスバルブ2内には希ガスおよび水銀からなる放電媒体が封入される。希ガスはアルゴン(Ar)ガスであり、封入圧力は約320Paである。
 ガラスバルブ2の内面には金属酸化物微粒子としてのアルミナ(Al)微粒子からなる膜厚約1.0μmの保護膜3が形成されており、この保護膜3の内面に三波長発光形の蛍光体微粒子からなる蛍光体層4が形成されている。蛍光体層4は、三波長発光形で相関色温度5000Kとなる蛍光体微粒子を塗布量が6.0〜7.5mg/cmの範囲内で塗布し、乾燥・焼成工程を経て約20μmの膜厚で形成されている。
 ガラスバルブ2は、横断面形状が円形の4本の直管部2bおよび3箇所の屈曲部2cを有しており、4本の直管部2bが略正方形の各辺を形成するように同一平面状に連接配置されている。このときのガラスバルブ2の1辺の長さlは200mm以上とするのが好ましく、本実施形態の場合、lは約300mmである。ガラスバルブ2の両端部2dは互いに近接配置されており、この両端部2dにはエミッタ物質が塗布されたトリプルコイルからなるフィラメント電極5,5がそれぞれ封装されている。
 直管部2bの管内径は12〜20mm、肉厚は0.8〜1.5mmであり、本実施形態の場合は管内径が約16mm、肉厚が約1.2mmである。直管部2bは、屈曲部2cを介して内部が連通されており、一対の電極5,5間に直管部2bが形成する略正方形の中心を囲むように1本の放電路が形成される。
 ガラスバルブ2の両端部2d,2dには口金6が両端部2d,2dを跨ぐように被着されている。口金6は、一対の電極5,5と電気的に接続された4本のピンからなる給電部6aを備えている。蛍光ランプ1は、ガラスバルブ2の直管部2bがなす略正方形状の対角線位置に屈曲部2cが3箇所形成され、残りの1箇所に口金6が設けられるように構成されている。
 図2は、屈曲部2cの断面形状を示しており、図2(a)の場合にはその断面形状は頂部2c1が4本の直管部2bがなす平面の外側方向に突出する略二等辺三角形状をなしており、図2(b)の場合には底辺2c1’が外側方向に突出する略二等辺三角形状をなしている。
 屈曲部2cの管内径(最大径)aは、屈曲部2cの断面形状である頂部2c1を頂点とする略二等辺三角形の高さを示している。管内径D1は直管部2bの管内径の1.2〜2.0倍以上となるように形成されている。本実施形態の場合は、直管部2bの管内径が約13.6mmであり、屈曲部2cの管内径D1が約27.2mmであって直管部2bの管内径の約2倍である。なお、管内径の最小幅bは、屈曲部2cの断面形状である略二等辺三角形の底辺方向の長さとほぼ同じであって、直管部2bの管内径と同じ約13.6mmである。
 屈曲部2cの肉厚は、屈曲部2cの機械的強度を保つため、直管部2bの肉厚と同等か、それ以上とすることが望ましい。特に図2(a)の場合における頂部2c1の肉厚は、屈曲部2cの断面形状が略二等辺三角形状となるため薄くなりやすいため、直管部2bの肉厚の0.8〜1.2倍とするのが好ましい。
 図2(b)のように、底辺2c1’が外側方向に突出する屈曲部2cは、放電路が内側に形成されるため非放電領域を大きくすることができるため、冷却効果が高く、最適な最冷部を得ることが容易となる。
 次に、本実施形態の蛍光ランプ1に使用されるガラスバルブ2の製造方法について説明する。まず、保護膜3および蛍光体層4があらかじめ形成された1本の直管状バルブ2aを用意し、両端部2d,2dに排気管2fを備え、一対のリード線を導入するフレアステム(図示しない)を介して電極5,5をバルブ2a内に装着する。
 図3(a)に示すように、第1の屈曲部形成予定部2esをガスバーナーBの火炎を吹き当てて加熱軟化させ、図3(b)に示すように直管部2b同士のなす角度が約90°となるように曲げ加工を行った後、モールド成形などにより所定の形状に第1の屈曲部2csを形成する。その後、第1の屈曲部2csの隣の第2の屈曲部形成予定部2etをガスバーナーBの火炎で加熱軟化、曲げ加工およびモールド成形を行い、図3(c)に示すように第2の屈曲部2ctを形成する。最後に第2の屈曲部2ctの隣の屈曲部形成予定部2euをガスバーナーBの火炎で加熱軟化、曲げ加工およびモールド成形を行い、図3(d)に示すように第3の屈曲部2cuを形成し、排気管2fから排気を行い、水銀を封入してガラスバルブ2が完成する。
 このように各屈曲部2cは、曲げ加工により形成されるが、直管状バルブ2aの屈曲部形成予定部2es〜2eu以外は過度に加熱する必要がないので、蛍光体層4を屈曲部2cの形成前に塗布しても蛍光体が熱的に劣化しにくく、光束維持率が大きく改善されるという利点を有している。この効果は、直管状バルブ2aの全長に対する屈曲部形成予定部2eの全長さが50%以下、好ましくは30%以下、最適には20%以下としたときに特に顕著に現れる。
 次に、本実施形態の作用について説明する。蛍光ランプ1は、口金6から高周波電力が入力され、バルブ2内の低圧水銀蒸気放電により点灯する。蛍光ランプ1は、ランプ入力電力が20W以上、ランプ電流は200mA以上、管壁負荷が0.05W/cm以上、ランプ効率が50lm/W以上となるように点灯される。また、直管部2bの断面積あたりのランプ電流であるランプ電流密度は、75mA/cm以上である。本実施形態の場合には、ランプ入力電力は50W、ランプ電流は380mA、ランプ効率は90lm/Wである。
 蛍光ランプ1の点灯時には、少なくとも1つの屈曲部2cに最冷部が形成される。本実施形態の場合、周囲温度25℃でガラスバルブ2が露出した状態で点灯したときの直管部2bの外表面温度は約80℃であるのに対し、屈曲部2cの頂部2c1の温度は50℃であり、この頂部2c1に最冷部が形成されることが確認された。最冷部としては、頂部2c1の外表面温度が約40〜65℃の範囲であればよく、最冷部がこの温度範囲内であれば、蛍光ランプ1を最適な水銀蒸気圧となるので高いランプ効率で点灯することが可能となる。
 なお、本実施形態の場合には、ガラスバルブ2が1本の直管状バルブ2aを局部的に曲成することで形成したが、ガラスバルブ2は複数本の直管状バルブの端部同士をつないで屈曲部を形成しても構わない。例えば、複数の直管状バルブの端部を局部的に加熱溶融させ、吹き破りによって連結部を形成し、この連結部同士をつなぐとともに、モールド成形によって所望の形状の屈曲部2cを形成することも可能である。
 ところで、ガラスバルブ2は、実質的に鉛成分を含まず、酸化ナトリウムの含有量が1.0質量%以下であり、軟化温度が720℃以下のものを使用することができる。ここで、「鉛成分を実質的に含まない」とは、不純物程度であれば含まれていてもよいことを意味し、好ましくは0.1質量%以下をいう。最も好ましいのは、全く鉛成分を含有していないガラスであることはいうまでもない。酸化ナトリウムの含有量が0.1質量%以下とは、酸化ナトリウムがガラスに含有されていない場合も含まれるものとする。また、酸化ナトリウムの含有量が0.1質量%以下と規定したのは、前記数値を上回るとガラスバルブ2の内面に析出するナトリウム成分によって蛍光ランプ1の光出力に影響するからである。実質的に鉛を含まない組成で、酸化ナトリウムの含有量が1.0質量%以下とし、軟化温度が720℃以下のガラスとしては、KOおよびLiOの含有量とCaO、MgO、BaOおよびSrOの含有量とを調整して得ることができる。ここで、軟化温度とは、ガラスの粘度η=107.65dPa・sとなる温度である。
 ガラスバルブ2に酸化ナトリウムが0.1質量%を超えると点灯中にアルカリ成分としてナトリウムがガラスバルブ2内面に多く析出する。このナトリウムがガラスバルブ2の内面に析出すると、ナトリウムとガラスバルブ2内に封入された水銀蒸気とが反応して、ガラスバルブ2が着色して可視光透過率を低下したり、ナトリウムが蛍光体層4の蛍光体物質と反応して蛍光体物質が劣化し、可視光の出力が低下するという問題を引き起こす。特に、従来のソーダライムガラスは、酸化ナトリウムが15〜17質量%含有しているため、可視光の出力が低下が著しい。
 そこで、酸化ナトリウムの含有率が0.1質量%以下で軟化温度が720℃以下、例えば692℃のガラスからなる直管状バルブ2aに蛍光体の塗布し、その後に屈曲部を形成すると、バルブ内面に析出するナトリウムが極めて少なくなり、ナトリウムの反応による可視光出力の低下が抑制される。また、軟化温度が720℃以下であるので、屈曲部形成時の加熱温度が低く抑えられ、周辺の蛍光体の熱劣化が少なくなり、光出力が向上する。
 本実施形態のガラスバルブの組成は以下のとおりであり、軟化温度は692℃である。
 SiO:65.0質量%、Al:4.0質量%、NaO:0.05質量%、KO:11.0質量%、Li:2.8質量%、CaO:2.0質量%、MgO:1.4質量%、SrO:5.0質量%、BaO:8.5質量%、SO:0.15質量%、B:0質量%、Sb:0質量%、Fe:0.03質量%、その他:0.17質量%
 図4(a),(b),(c)は上記図1,図2で示す屈曲部2cの第1,第2,第3変形例の各横断面図である。これら第1〜第3変形例は図2(a),(b)で示すC−C線切断部の横断面形状であるほぼ二等辺三角形を、長方形、楕円形、台形にそれぞれ置換した点に特徴があり、これ以外は上記第1実施形態と同様の構成である。
 すなわち、図4(a)に示すように第1変形例は図1で示す屈曲部2cのC−C線切断部の横断面形状をモールド成形等により横長の長方形2caに形成し、さらに、この横長長方形2caの最大外径である長方形外面の長辺の長さをb、この長辺に直交する方向の長さである短辺の長さをa、直管部の外径をxとしたときに、次の(1)、(2)の両数式を満足させるようにこの横長長方形2caを形成している。
 d≦a≦2d ・・・(1)
 0.8d≦b≦1.2d ・・・(2)
 そして、この長方形屈曲部2caの内面には、図2(a),(b)で示す屈曲部2cと同様に保護膜3と蛍光体膜4をこの順に順次形成している。
 また、この長方形屈曲部2caは、その長辺bが屈曲平面とほぼ平行をなすように図4(a)中横方向に長い横長長方形に形成され、短辺aの一方ai(図4(a)では右辺)が屈曲内側に位置する屈曲内側管壁に形成され、短辺aの他方ao(図4(b)では左辺)が屈曲外側に位置する屈曲外側管壁に形成されている。
 このために、ガラスバルブ2内の最短経路を通る放電路は、直管部2bが位置する屈曲内側管壁ai側に形成されるので、屈曲外側管壁ao側には、放電路から離れた非放電領域を大きくとることができる。また、屈曲外側管壁aoは、角形ガラスバルブ2の外側に向いているので、放熱効果が大きいために、所望温度の最冷部を得ることができる。
 図4(b)に示すように屈曲部2cの第2変形例は、この屈曲部2cの横断面形状をモールド成形等により横長楕円形2bcに形成し、この横長楕円形を、その長径bと短径aが上記(1)、(2)の両数式を満足させるように形成している。
 この横長楕円形断面の屈曲部2cbによれば、図4(a)で示す横長長方形断面の屈曲部2caと同様に、直管部2b側であって、屈曲内側にある屈曲内側管壁bi側に放電路が形成されるので、その長径b方向反対側であって、屈曲外側にある屈曲外側管壁bo側に大きな非放電領域を得ることができるうえに、この屈曲外側管壁boから外気へ放出される放熱量が大きいので、この屈曲外側管壁bo側に最適な最冷部を形成することができる。
 図4(c)に示すように屈曲部2cの第3変形例は、この屈曲部2cの横断面形状をモールド成形等により横向きの台形2ccに形成し、屈曲外側に位置する屈曲外側管壁coの図中高さ方向の長さLoを、屈曲内側に位置する屈曲内側管壁ciの図中高さ方向の長さLiよりも長くなる(Lo>Li)ように形成している点に特徴があり、屈曲外側管壁coの高さ方向長さLoは直管部2bの外径xと同じ、または以上でも以下でもよい。
 この台形断面の屈曲部2ccによれば、図4(a)で示す横長長方形断面の屈曲部2caと同様に、直管部2b側であって屈曲内側にある屈曲内側管壁ci側に放電路が形成されるので、その反対側であって、屈曲外側にある屈曲外側管壁co側に大きな非放電領域を得ることができるうえに、この屈曲外側管壁coから外気への放熱量が大きいので、この屈曲外側管壁co側に最適温度の最冷部を形成することができる。
 図5は図3で示すように1本の長い直管状バルブ2aを局所的に加熱軟化させて複数の屈曲部2cを形成して四角形にする場合において、この直管状バルブ2aの加熱幅、すなわちdとしての焼き幅xと、屈曲部2cの屈曲幅cと、の寸法上の相対関係を示している。
 図5(a)に示すように、屈曲幅cは屈曲部2cの屈曲外側管壁2c0に最冷部を形成するために必要な長さであり、この屈曲外側管壁2c0に形成される最冷点c0から、その径方向反対側の屈曲内側管壁2ciの外面中心までの長さを示し、この屈曲幅cの長さにより直管状バルブ2aの焼き幅xの長さが左右され、屈曲部内側の幅寸法W(屈曲幅cの長さ方向に直交し、かつ直感部の長手方向に平行な方向の長さ)は焼き幅xに比例して小さくなる。
 すなわち、予め内面に保護膜3や蛍光体膜4を形成した1本の長い直管状バルブ2aを局所的に加熱軟化させて所要角で屈曲させて四角形に形成する場合、その屈曲部2cにはガラスバルブ2aの伸縮が発生し、この伸縮により保護膜3や蛍光体膜4に剥離や亀裂(クラック)が生じ、その部分が光束劣化の原因を引き起こすので、幅寸法Wおよび焼き幅xの長さは小さい方が好ましい。
 また、屈曲部2cの最冷点c0の温度はランプ電流が等しい場合、屈曲幅cに依存する。そこで、この最冷点c0において最適の最冷点温度を得るために、屈曲幅wcを直管状バルブ2aの管外径dよりも長く設定すると共に、屈曲内側管壁2ciを、屈曲内側両端同士を最短距離でほぼ直線状に結ぶほぼ直状(平面)壁2cisに形成することにより、焼き幅xを最小焼き幅xaに形成することができる。なお、直状壁2ciは直線状の平面であるのが好ましいが、これに限らず、多少湾曲面になっていても構わない。また、幅寸法Wは直管部2bから連続的に変形された平面2ciの幅寸法と定義できる。
 したがって、この屈曲幅cと屈曲部内側の幅寸法Wは次の(3)、(4)の両数式により求めることができる。
 d<c ・・・(3)
 0.5<W<3d ・・・(4)
 これに対し、屈曲内側管壁2ciを、外方に突の円弧壁2ciaに形成する場合には、その焼き幅wは上記最小焼き幅wminよりも長い焼き幅wa(wmin<wa)になってしまう。
 次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
 図6は、本発明の第2の実施形態である蛍光ランプを示す正面図である。この実施形態の屈曲部2cは、隣接する直管部2bの一方の先端2eがつなぎ部よりも直管部2bの軸線方向に延在して突出して形成されている。この先端2eの突出長daは、5.0〜20mmの範囲であって、好ましくは直管部の管外径の0.2〜1.2倍の長さである。本実施形態の場合には、突出長daは約10mmとなっている。
 また、屈曲部2cは、5本の直管状バルブ2bをつなぎ合わせて4箇所形成されるものである。すなわち、略正方形状の1辺が他の1辺の1/2の長さの直管部2b’,2b’によって形成されており、この直管部2b’,2b’の端部2dに電極(図示しない)がそれぞれ封装されている。口金6は、直管部2b’,2b’の端部2dを跨ぐように設けられている。
 本実施形態の場合、屈曲部2cを先端2eとして形成できるので、つなぎ加工後のモールド成形などの特別な加工が不要であるので、複数の直管部2bをつないでバルブ2を形成する場合であっても、バルブ2を容易に形成することができる。
 また、本実施形態の口金6は、略四角形状の一辺の略中央に位置するので、バルブ両端部2dが同一線上に配置されるため、口金6の取付け構造が簡単になる。
 図7は図6で示す第2の実施形態の第1の変形例に係る蛍光ランプ1Aの正面図である。この蛍光ランプ1Aはその突出端部2e1に特徴がある。
 すなわち、蛍光ランプ1Aは予めL字状の2本のガラスバルブ2L,2Lの内面に例えば保護膜3と蛍光体膜4とを形成し、これらガラスバルブ2L,2Lの各一端部内に一対の電極5,5をそれぞれ封装しておく。
 次に、一方のL字状ガラスバルブ2Lの電極封止端部とは反対側の先端部側面に、その閉塞先端から突出端部2e1の突出長dbに相当する長さに相当する分だけ内側の部位にて、バーナBの火炎を当て加熱軟化させ、さらに、このガラスバルブ2L内に不活性ガスを抽入して内圧を高め、管壁を吹き破って(バーナ吹破り)小孔を穿設し、この小孔の外周縁部に、他のL字状ガラスバルブ2Lの電極封止端部の反対側の開口先端を同心状、かつ直角に押し当てて溶着させ、これら両L字状ガラスバルブ2L同士を接続することにより四角形に形成している。これにより接合部2h1、屈曲部2cおよび突出端部2e1を共に形成することができる。この突出端部2e1の突出長dbは例えば5mm〜10mmであり、この突出端部2e1に最冷部を形成することができる。
 また、この第1変形例によれば、2本のL字状ガラスバルブ2L,2Lを互いに接合するので、接合部2hは1箇所でよい。このために、蛍光ランプ1Aを角形に形成する加工が容易であるうえに、蛍光ランプ1Aの気密性を高めることができ、またガラスバルブ2Lの接合部2hの加熱による保護膜3と蛍光体膜4へのダメージを低減することができる。
 図8は上記第2の実施形態の第2の変形例に係る蛍光ランプ1Bの正面図である。この蛍光ランプ1Bも、その屈曲部2cに突設した突出端部2e2に特徴がある。
 すなわち、この蛍光ランプ1Bは、コ字状ガラスバルブ2iに直管状ガラスバルブ2jを接合することにより角形に形成されている。すなわち、コ字状ガラスバルブ2iは予めコ字状に形成され、その内面に保護膜3と蛍光体膜4とを形成し、一端部に電極5を封装し、他端部を気密に閉じる閉塞端部に形成している。
 一方、直管状ガラスバルブ2jは、コ字状ガラスバルブ2iの1辺の約半分の長さを有する直管状ガラスバルブ2jの内面に、予め保護膜3と蛍光体膜4とを形成し、一端部に電極5を封着し、他端を開口させている。
 そこで、このコ字状ガラスバルブ2iの閉塞端部の側面に、この突出端2e2の突出長dcに相当する分だけ内側にて上記バーナ吹破りにより小孔を穿設し、この小孔外周縁部に、直管状ガラスバルブ2jの開口先端を同心円状かつ直角に押し当てて溶着させ、これらを接合する。これにより、接合部2h2、屈曲部2cおよび突出端部2e2を共に形成することができる。この突出端部2e2の突出長dcは例えば5mm〜10mmであり、この長さで最適の最冷部温度の最冷部を突出端部2e2に形成することができる。
 また、この蛍光ランプ1Bによれば、コ字状ガラスバルブ2iと直管状ガラスバルブ2jとの接合部が1箇所であるので、その接合加工が容易であるうえに、蛍光ランプ1Bの気密性を高めることができ、さらに、接合部2hの加熱による保護膜3と蛍光体膜4へのダメージを低減することができる。
 図9(a)は上記第2の実施形態の第3の変形例に係る蛍光ランプ1cの正面図、図9(b)は同(a)の側面図である。この蛍光ランプ1Cも、その突出端部2e3に特徴がある。
 すなわち、この蛍光ランプ1Cはほぼ正方形のガラスバルブ2の4箇所の各屈曲部2cの一面上に、円筒状の突出端部2e3をガラスバルブ2の軸直角方向にそれぞれ一体に所要長突出させた点に特徴がある。
 これら突出端部2e3の突出長ddは例えば10mm以上になると、この突出端部2e3に形成される最冷部の温度が殆ど変化しなくなるので、10mmよりも短い(10mm>dd)長さに形成される。
 すなわち、突出端部2e3の突出長ddが10mmよりも短いときに、最冷温度が最適の最冷部を突出端部2e3に形成することができる。
 また、この蛍光ランプ1Cはその正面形状がほぼ正方形であるので、この正方形中心Oから1辺の外面までの距離rと同径の従来の円環形蛍光ランプと比較すると、その放電路長を円環形蛍光ランプよりも長くとることができるので、その分、蛍光効率を向上させることができる。
 次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
 図10は、本発明の第3の実施形態である蛍光ランプ1Dを示す正面図である。本実施形態は、排気管2fが屈曲部2cに形成されている点および口金6が略四角形状のガラスバルブ2の一辺(図10では下辺)の略中央に位置している点を除いて、第1の実施形態と同一である。
 排気管2fは、屈曲部2cをモールド成形する際に、溶着などで取付けることができる。このように、排気管2fを屈曲部2cに設けることで、排気効率が向上し、水(HO)や炭酸ガス(CO)などの不純ガスの残留濃度を抑制し、ランプ特性を向上させることができる。
 図11は、本発明の第4の実施形態である蛍光ランプ1Eを示す正面図である。本実施形態は、直管状バルブ2aを曲成して形成した屈曲部2c2と他の直管状バルブ2aとのつなぎ加工によって形成された2個の屈曲部2c3とを有している点を除いて、第1の実施形態と同一である。
 図12は図11で示す第4実施形態の第1の変形例にかかる蛍光ランプ1Fの正面図である。この蛍光ランプ1Fは、その角形のガラスバルブ2の一方の電極5を封装した1辺(図12では右側辺)の電極端部の外端面を、他方の電極5を封装した他辺(図12では下辺)の電極端部の外側面(下面)の図中水平方向延長線まで延伸Laさせた点に特徴があり、この点以外は第4の実施形態と同一である。
 したがって、この蛍光ランプ1Fによれば、そのガラスバルブ2の一端部を延伸Laさせた分だけ、放電路長を長くすることができるので、電極封止端部間の暗部を解消ないし縮小することができる。このために、蛍光ランプ1Fの美観と全光束を向上させることができる。
 図13(a)は本発明の第5の実施形態である蛍光ランプ1Gを示す正面図である。本実施形態はほぼ口の字状に形成されたシームレスの角形ガラスバルブ12を備えている。このガラスバルブ12はその内面に保護膜と蛍光体膜をそれぞれ形成し、希ガスと水銀とを封入し、軸方向両端部内にて一対の電極15,15をラインシールやピンチシールによりそれぞれ封止して一対の電極封止端部15a,15aを形成し、この電極封止端部15a,15aを図13(b)に示すようにその根元部からガラスバルブ12の屈曲一平面に対してほぼ平行または垂直方向、かつ角形ガラスバルブ12の内側へ屈曲させて図13中左右方向に並設し、これら一対の電極封止端部15a,15a以外の部分でほぼ閉じた口の字状に屈曲している。これら一対の電極封止端部15a,15aの外面には、これら電極封止端部15a,15a同士を跨ぐように角筒状の口金16が被着されている。口金16は一対の電極15,15と電気的に接続された、例えば4本のピン16aを有する給電部16bを備えている。
 この蛍光ランプ1Gによれば、ガラスバルブ12が、暗部となる一対の電極封止端部15a,15a以外の発光部分で口の字状にほぼ閉じた環形を形成しているので、暗部を殆ど見せずにほぼ閉じた口の字状または環形の発光を得ることができ、その美観を向上させることができる。
 また、口金16が角形ガラスバルブ12の角形内方へ突出し、角形外方には突出していないので、この蛍光ランプ1Gの梱包時やその輸送時等での電極封止端部15a,15aの破損を防止ないし低減できるうえに、ガラスバルブ12の外側のスペースを有効に活用することができる。
 さらに、図13(b)に示すように、蛍光ランプ1Gでは各電極15をフレアステム15bによりマウントしているが、このフレアステム15bをボタンステムに置換してもよい。これによれば、ボタンステムはフレアステムよりも高さが低いので、その分、電極封止端部15aの長さlbを低くして暗部を縮小することができる。
 図14(a)〜(e)はこの第5の実施形態の第1〜第5変形例に係る蛍光ランプ1H,1I,1J,1K,1Lの正面図である。図14(a)で示す第1変形例に係る蛍光ランプHは、その各屈曲部12c1を、図13(a)で示す蛍光ランプ1Gの屈曲部12cの曲率半径よりも大きい円弧により形成した点に特徴があり、これ以外は第5実施形態の蛍光ランプ1Gと同様の構成である。以下、第2〜第5変形例においても、特に言及せずに説明を省略した部分は第5実施形態と同様の構成である。
 図14(b)で示す第2変形例に係る蛍光ランプ1Iは、その各屈曲部12c2を、図13(a)で示す蛍光ランプ1Gの屈曲部12cの屈曲幅wcよりも大きい幅により形成した点に特徴がある。これによれば、上述したように屈曲部12c2の屈曲幅wcが大きいので、屈曲部12c2に最冷部を形成させることができる。
 図14(c)で示す第3変形例に係る蛍光ランプ1Jは一対の電極封止端部15a,15aを角形ガラスバルブ12の角形の外方へ突出するように屈曲平面にほぼ平行に屈曲した点に特徴がある。これによれば、一対の電極封止端部15a,15aが角形のガラスバルブ12の角形内側に突出しないので、その角形内側スペースを有効に使用することができる。
 図14(d)で示す第4変形例に係る蛍光ランプ1Kは一対の電極封止端部15a,15aを図14の紙面裏面側へ突出するように屈曲した点に特徴がある。この蛍光ランプ1Lによっても、角形ガラスバルブ12の角形内側と外側とに電極封止端部が突出しないので、このガラスバルブ12の角形内側と外側のスペースを有効に利用することができる。
 図14(e)で示す第5変形例に係る蛍光ランプ1Lは一対の電極封止端部15a,15aを図14の紙面表面側へ突出するように屈曲した点に特徴がある。この蛍光ランプ1Lによっても、角形ガラスバルブ12の角形内側と外側とに電極封止端部が突出しないので、このガラスバルブ12の角形内側と外側のスペースを有効に利用することができる。
 図15は、第6の本実施形態である照明器具を示す上面外略図である。照明器具は、平板状の器具本体10を有しており、この器具本体10に蛍光ランプ1x,1yおよび1zが同心円状に組合わされるように配置されている。これら各蛍光ランプ1xか〜1zは上記本発明の第1〜第5実施形態に係る蛍光ランプ1〜1Lのいずれか、またはこれら蛍光ランプ1の組合せよりなる。
 器具本体10には、図示しない点灯装置としてのインバータ装置が配設されており、蛍光ランプ1x、1yおよび1zはこの点灯装置によって10kHz以上の高周波でランプ電力を供給され、高周波点灯する。
 蛍光ランプ1xは、従来の30W形の環形蛍光ランプに相当するものであり、ガラスバルブ2の全長lが225mm、内側最大幅が192mm、管外径が16mm、ガラスバルブ2の肉厚が1.0mmに形成されている。この蛍光ランプ1xの定格ランプ電力は20W、高出力特性のランプ電力27Wで点灯される。
 蛍光ランプ1yは、従来の32W形の環形蛍光ランプに相当するものであり、ガラスバルブ2の全長lが299mm、内側最大幅が267mm、管外径が16mm、ガラスバルブ2の肉厚が1.0mmに形成されている。この蛍光ランプ1bの定格ランプ電力は27W、高出力特性のランプ電力38Wで点灯される。
 蛍光ランプ1zは、従来の40W形の環形蛍光ランプに相当するものであり、ガラスバルブ2の全長lが373mm、内側最大幅が341mm、管外径が16mm、ガラスバルブ2の肉厚が1.0mmに形成されている。この蛍光ランプ1cの定格ランプ電力は34W、高出力特性のランプ電力48Wで点灯される。
本発明の第1の実施形態の蛍光ランプの正面図。 (a),(b)は図1のC−C線に沿った切断部の各要部拡大断面図。 (a)〜(d)は図1の蛍光ランプの製造工程を説明する各概略図。 (a)は図2で示す屈曲部の第1変形例の要部拡大横断面図、(b)は同第2変形例の横断面図、(c)は同第3変形例の横断面図。 図3で示す直管状ガラスバルブの屈曲部形成予定部の焼き幅と屈曲幅との相対関係を示す要部拡大図。 本発明の第2の実施形態である蛍光ランプを示す正面図。 図6で示す第2の実施形態の第1変形例に係る蛍光ランプの正面図。 図6で示す第2の実施形態の第2変形例に係る蛍光ランプの正面図。 (a)は図6で示す第2の実施形態の第3変形例に係る蛍光ランプの正面図、(b)は同図(a)の側面図。 本発明の第3の実施形態である蛍光ランプを示す正面図。 本発明の第4の実施形態である蛍光ランプを示す正面図。 図11で示す第4の実施形態の第1変形例に係る蛍光ランプの正面図。 (a)は本発明の第5の実施形態である蛍光ランプを示す正面図、(b)は同図(a)の電極封止端部の部分拡大図。 (a)〜(e)は本発明の第5の実施形態の第1〜第5変形例に係る各蛍光ランプの正面図。 本発明の第6の本実施形態である照明器具を示す上面外略図。
符号の説明
 1…蛍光ランプ、2…ガラスバルブ、2a…直管状バルブ、2b…直管部、2c…屈曲部、2d…端部、2e…先端、3…保護膜、4…蛍光体層、5…電極、6…口金、10…照明器具本体。

Claims (13)

  1. 管内径12〜20mmの複数の直管部が屈曲部を介して同一平面状に連接され、中心を囲む1本の放電路が形成されるように電極が封装された一対の両端部を近接させて形成されており、屈曲部の管内径が直管部の管内径の1.2倍以上であり、内面に蛍光体層が形成され、水銀を含む放電媒体が封入されたバルブと;
     このバルブの両端部に設けられた口金と;
    を具備しており、
     前記バルブの屈曲部は、その横断面の最大外径をa、このaに直交する方向の径をb、直管部の外径をdとしたときに、
    d≦a≦2d
    0.8d≦b≦1.2d
    の両式を満足させるように構成され、点灯時に少なくとも1つの屈曲部に最冷部が形成されることを特徴とする蛍光ランプ。
  2. 管壁負荷が0.05W/cm以上で点灯することを特徴とする請求項1記載の蛍光ランプ。
  3. 1本の直管状バルブの屈曲部形成予定部を加熱して曲げ加工により屈曲部を形成していることを特徴とする請求項1または2記載の蛍光ランプ。
  4. 屈曲部は、その屈曲外側の最冷点と、この最冷点と径方向で対向する屈曲内側の中心点との間隔をc、この屈曲部内側の幅寸法をW、直管部の外径をdとしたときに、
    d<c
    0.5<W<3d
    の両式を満足させるように構成されていることを特徴とする請求項3記載の蛍光ランプ。
  5. 複数本の直管状バルブの端部同士をつないで屈曲部を形成していることを特徴とする請求項1または2記載の蛍光ランプ。
  6. 屈曲部は、隣接する直管部の一方の先端がつなぎ部よりも直管部の軸線方向に延在して突出していることを特徴とする請求項5記載の蛍光ランプ。
  7. バルブは、1本の直管状バルブの屈曲部形成予定部を加熱して曲げ加工により屈曲部を形成した複数の屈曲バルブの先端同士をつないで形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の蛍光ランプ。
  8. バルブは、1本の直管状バルブの屈曲部形成予定部を加熱して曲げ加工により屈曲部を形成した屈曲バルブと1本または複数本の直管状バルブとをつないで形成されていることを特徴とする請求項1または2いずれか一記載の蛍光ランプ。
  9. バルブは、4本の直管部により略四角形状に形成されており、この略四角形状の対角線位置に屈曲部が3箇所形成され、残りの1箇所に口金が設けられていることを特徴とする請求項1ないし8いずれか一記載の蛍光ランプ。
  10. バルブは、5本の直管部により略四角形状に形成されており、この略四角形状の対角線位置それぞれに屈曲部が形成されており、この略四角形状の一辺の略中央に口金が設けられていることを特徴とする請求項1ないし8いずれか一記載の蛍光ランプ。
  11. 蛍光体層を構成する蛍光体微粒子の塗布量が6.0〜7.5mg/cmであることを特徴とする請求項1ないし10いずれか一記載の蛍光ランプ。
  12. 蛍光体層はバルブ内面に被着された保護膜を介して形成されており、保護膜の膜厚が0.5μm以上であることを特徴とする請求項1ないし11いずれか一記載の蛍光ランプ。
  13. 器具本体と;
     器具本体に配設された請求項1ないし12いずれか一記載の蛍光ランプと;
     蛍光ランプへ10kHz以上の高周波でランプ電力を供給する高周波点灯回路と;
    を具備していることを特徴とする照明器具。
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