JP2004118050A - 感光性樹脂組成物およびそれを用いた無機造形物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【効果】本発明によれば、特定のアルカリ可溶性樹脂と、特定の光硬化剤を用いた感光性樹脂組成物により、所望の微細な形状の無機造形物を好適に形成することができる。また、得られた無機造形物は、積層、転写が容易であり、電子部品の高密度実装に用いられる微細な回路パターンを有する回路基板、特に多層回路基板の製造、微細な受動部品および受動部品内蔵基板の製造、プラズマディスプレイの各種部材(電極、蛍光体、誘電体など)の製造用途に好適に用いることができる。
【選択図】 なし
Description
【発明の技術分野】
本発明は、微細な無機造形物を製造する際に用いる感光性樹脂組成物に関する。本発明の感光性樹脂組成物は、電子部品の高密度実装に用いられる微細な回路パターンを有する回路基板、特に多層回路基板の製造、微細な受動部品及び受動部品内蔵基板の製造、プラズマディスプレイの各種部材(電極、蛍光体、誘電体など)の製造用途に、基材に直接塗布して使用でき、また、ドライフィルム化して使用することができる。
【0002】
【発明の技術的背景】
近年、電子部品の高集積化が進むにつれて、それらを実装するための基板に受動部品を内蔵する試みや、セラミックス部品であるコンデンサー、フェライト部品であるインダクターの小型化が急速に進み、無機物の微細な加工が必要となってきている。
【0003】
従来の無機造形物は、有機バインダー樹脂、セラミックス粉末、フェライト粉末、ガラス粉末、可塑剤および溶剤などを適宜配合し、混合してスラリーとした後、得られたスラリーをシートに成形したグリーンシートを用いて製造される。その際、導電体ペーストを埋め込むビアホールの形成には、超硬の打ち抜き金型を用いたパンチングが行われている。このパンチングによる加工は、超硬の強度の点から100μm以下の微細なビアホールを形成することが難しく、また、微細なビアホールを形成する場合、打ち抜きかすが残り、仕上がりの歩留まり低下の原因となっている。
【0004】
そこで、微細なビアホールを形成する方法として、フォトリソグラフィー法が新しい技術として提案されている。特許文献1には、セラミックス粉末と紫外線硬化型感光性組成物からなる感光性のセラミックス・グリーンシートが提案されている。特許文献2には、セラミックス粉末と側鎖にエチレン性不飽和基を有するアクリル系共重合体からなる感光性樹脂を含有するグリーンシートが提案されている。
【0005】
また、基材上に回路パターンを形成する方法として、金属粉末、例えば銅粉と有機バインダーからなる導電ペーストによるスクリーン印刷が用いられているが、この方法で精度の高いパターンを形成することは困難である。そこで特許文献3では、感光性導電ペーストを用いたフォトリソグラフィー法による導電回路形成方法が提案されている。このように、セラミックス粉末や導電体粉末等の無機粉末を含有した感光性樹脂組成物については既にいくつか報告されている。
【0006】
しかしながら、無機粉体(金属粉体を含む)を含有した感光性樹脂組成物を用いフォトリソグラフィー法によりパターンを形成する場合、露光時に無機粉体による光散乱等の影響でフォトマスクで遮光した部分まで一部感光される。また、膜厚が厚い場合、微細なパターンでは底部まで現像液が十分に到達しない。そのため、アスペクト比が1以上の微細なパターンを解像することが困難であった。また、従来用いられてきた感光性樹脂では粘着性、可撓性が十分ではなく形成した微細パターンの積層が困難であった。
【0007】
【特許文献1】
特開平2−204356号公報
【特許文献2】
特開平10−279363号公報
【特許文献3】
特開平5−204151号公報
【0008】
【発明の目的】
本発明は、解像性に優れ、微細な無機造形物パターンを形成でき、更にはパターンを積層させることが可能な感光性樹脂組成物を提供することを目的としている。
【0009】
【発明の概要】
本発明の第1の感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂、光硬化剤、光重合開始剤および希釈溶媒を含有する感光性樹脂組成物であって、この感光性樹脂組成物は、さらに無機粉末を添加して基材上に塗布し、露光・現像してパターン化し、焼成して無機造形物を形成するために使用され、上記アルカリ可溶性樹脂が、下記条件(1)〜(4)を満たし、かつ、光硬化剤が分子内にウレタン結合を有する化合物を含むことを特徴としている;
(1)アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量が、10,000〜100,000であること、
(2)アルカリ可溶性樹脂のガラス転移温度が−30℃〜30℃であること、
(3)TGAを用いて測定されたアルカリ可溶性樹脂の10%重量減少温度が100℃以上であり、かつ、400℃で90%以上重量減少すること、
(4)アルカリ可溶性樹脂が、分子鎖中にカルボキシル基以外の反応性官能基を1〜10モル%含有していること。
【0010】
このような本発明の第1の感光性樹脂組成物では、アルカリ可溶性樹脂と、光硬化剤と、光重合開始剤との合計を100重量%としたとき、
アルカリ可溶性樹脂を40〜90重量%、
光硬化剤を5〜30重量%、
光重合開始剤を1〜30重量%
の量で含有していることが好ましい。
【0011】
また、本発明の第2の感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂、光硬化剤、光重合開始剤、無機粉末および希釈溶媒を含有する感光性樹脂組成物であって、上記アルカリ可溶性樹脂が、下記条件(1)〜(4)を満たし、かつ、光硬化剤が分子内にウレタン結合を有する化合物を含むことを特徴としている;
(1)アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量が、10,000〜100,000であること、
(2)アルカリ可溶性樹脂のガラス転移温度が−30℃〜30℃であること、
(3)TGAを用いて測定されたアルカリ可溶性樹脂の10%重量減少温度が100℃以上であり、かつ、400℃で90%以上重量減少すること、
(4)アルカリ可溶性樹脂が、分子鎖中にカルボキシル基以外の反応性官能基を1〜10モル%含有していること。
【0012】
このような本発明の第2の感光性樹脂組成物では、
アルカリ可溶性樹脂と、光硬化剤と、光重合開始剤との合計を100重量%としたとき、
アルカリ可溶性樹脂を40〜90重量%、
光硬化剤を5〜30重量%、
光重合開始剤を1〜30重量%、
の量で含有しており、かつ、
アルカリ可溶性樹脂と、光硬化剤と、光重合開始剤との合計を100としたときに、無機粉末を、容量比で50〜900の割合で含有することが好ましい。
【0013】
本発明の無機造形物の製造方法は、上記本発明の第2の感光性樹脂組成物を、基材上に塗布し、露光・現像してパターン化し、次いで焼成して無機造形物を製造することを特徴としている。
【0014】
【発明の具体的説明】
以下、本発明について具体的に説明する。
感光性樹脂組成物
本発明の感光性樹脂組成物は、特定の物性を有するアルカリ可溶性樹脂組成物と、光硬化剤と、光重合開始剤と、希釈溶媒とを含有しており、使用する際には無機粉末(金属粉末を含む)をさらに含有するペースト状の組成物とし、基板上に塗布して塗膜を形成し、露光および現像を行い、さらに焼成することにより、無機粉末を主成分とする微細な造形物を製造するものである。
<アルカリ可溶性樹脂>
本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂は、下記条件(1)〜(4)を満たす樹脂である。
(1)アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量が、10,000〜100,000であること、
(2)アルカリ可溶性樹脂のガラス転移温度が−30℃〜30℃であること、
(3)TGAを用いて測定されたアルカリ可溶性樹脂の10%重量減少温度が100℃以上であり、かつ、400℃で90%以上重量減少すること、
(4)アルカリ可溶性樹脂が、分子鎖中にカルボキシル基以外の反応性官能基を1〜10モル%含有していること。
【0015】
このような本発明で用いられるアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ可溶性モノマー類から選ばれる少なくとも1種のモノマーを必須成分として、重合あるいは共重合し、さらに必要に応じてカルボキシル基以外の反応性官能基を導入することにより得ることができる。
アルカリ可溶性モノマーとしては、たとえば以下のものが挙げられる;
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、ヘキサヒドロフタル酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル、コハク酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル等のカルボキシル基含有モノマー類;
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル等の水酸基含有モノマー類;
o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン等のフェノール性水酸基含有モノマー類等。
【0016】
また、本発明で用いるアルカリ可溶性樹脂は、樹脂のアルカリ可溶性を妨げず、上記条件(1)〜(4)を満たす範囲で、必須モノマーであるアルカリ可溶性モノマー類と併用して、アルカリ可溶性モノマー類以外のモノマーを共重合成分としてもよい。
アルカリ可溶性モノマー類と併用して共重合することのできる、アルカリ可溶性モノマー類以外のモノマーとしては、たとえば以下のものが挙げられる:
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;
スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系モノマー類;
ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類等;
(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリブチレングリコール、(メタ)アクリル酸プロピレングリコールポリブチレングリコール、(メタ)アクリル酸エチレングリコールポリプロピレングリコールなど側鎖にプロピレングリコール鎖、ブチレングリコール鎖、エチレングリコール鎖を含む(メタ)アクリル酸エステル等;
メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)など。
【0017】
本発明で用いるアルカリ可溶性樹脂は、必須モノマーである上記アルカリ可溶性モノマーの少なくとも1種と、必要に応じて併用されるそれ以外のモノマーとをラジカル(共)重合することによって得ることができ、たとえば、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法などによって製造される。
これらの製造方法の中でも溶液重合法が好ましく、その際に用いられる溶媒としては、モノマーと反応しないもので、生成するアルカリ可溶性樹脂が溶解する溶媒であれば特に制限されないが、たとえば、メタノール、エタノール、n−ヘキサン、トルエン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
【0018】
本発明で用いるアルカリ可溶性樹脂の分子量は、上記モノマーの共重合割合、組成、並びに連鎖移動剤、重合温度などにより制御することができ、これらの条件を適宜選択して、ポリスチレン換算重量平均分子量(以下単に「Mw」ともいう。)で10,000〜100,000、好ましくは20,000〜50,000程度になるように調整される。Mwが10,000未満であると、現像後の膜荒れが発生しやすくなり、また、Mwが100,000を越えると、未露光部の現像液に対する溶解性が低下し、解像度が低下する場合がある。
【0019】
また、アルカリ可溶性樹脂のガラス転移温度は、−30℃〜30℃、好ましくは0〜30℃程度である。アルカリ可溶性樹脂のガラス転移温度は、共重合するモノマーの種類、構成比によって制御が可能で、各モノマー単独重合体のガラス転移温度と構成比からの算術平均である程度予想することが可能である。ガラス転移温度が−30℃より低いと無機造形物の強度が不足し、30℃より高いと無機造形物を積層した場合にパターンに割れが生じやすくなる。
【0020】
本発明で用いるアルカリ可溶性樹脂は、TGAを用いて測定されたアルカリ可溶性樹脂の10%重量減少温度が100℃以上、好ましくは100〜200℃、より好ましくは110〜150℃程度であり、かつ、400℃で90%以上、好ましくは95〜100%重量減少することが望ましい。アルカリ可溶性樹脂がこのような特性を有すると、本発明の感光性樹脂組成物を基材上に塗布して製膜した際に樹脂の分解を生じることがなく、また、焼成した際に樹脂分が良好に焼失するため好ましい。
【0021】
本発明で用いるアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ可溶性樹脂を製造するためのモノマー全量を100モル%としたときに、分子鎖中にカルボキシル基以外の反応性官能基を1〜10モル%、好ましくは5〜10モル%含有する。カルボキシル基以外の反応性官能基としては、グリシジル基、ビニル基、アクリル基、メタクリル基などが挙げられる。これらの反応性官能基は、このような官能基を有する(メタ)アクリル酸エステルを共重合する方法や、このような官能基を有するエポキシ基もしくはアミノ基含有化合物を樹脂側鎖のカルボキシル基に付加させる方法で導入することができる。
【0022】
また、イソシアネート基を有するモノマーを共重合して得られたアルカリ可溶性樹脂の側鎖のイソシアネート基に、このような官能基を有する水酸基もしくはアミノ基含有化合物とを反応させて導入することもでき、水酸基もしくはアミノ基を有するモノマーを共重合して得られたアルカリ可溶性樹脂の側鎖の水酸基もしくはアミノ基と、係る官能基を有するイソシアネート基含有化合物を反応させて導入することができる。
【0023】
本発明で用いるアルカリ可溶性樹脂は、分子鎖中に、カルボキシル基以外の反応性官能基を含有することにより、露光による光硬化の際に、光硬化剤の一部と反応し、得られる膜の強度をさらに向上させることができる。
本発明では、アルカリ可溶性樹脂の使用量は、アルカリ可溶性樹脂と、光硬化剤と、光重合開始剤との合計を100重量部としたときに、好ましくは40〜90重量%、より好ましくは50〜80重量%程度であるのが望ましい。
<光硬化剤>
本発明で用いる光硬化剤は、分子内にウレタン結合を有する化合物を含有する。本発明で光硬化剤として用いることのできる、分子内にウレタン結合を有する化合物としては、分子内にウレタン結合を有するアルカリ不溶性の多官能化合物が挙げられる。
【0024】
このような化合物の具体例としては、フェニルグリシジルエーテルアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー(たとえば、AH−600(共栄社製)など)、グリセリンジメタクリレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー(たとえば、UA−101I(共栄社製)など)、フェニルグリシジルエーテルアクリレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、フェニルグリシジルエーテルアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー、グリセリンジメタクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマーなどのウレタンアクリレート化合物を挙げることができ、これらのウレタンアクリレート化合物が有効であって好ましく用いられる。
【0025】
本発明で用いる光硬化剤は、このような分子内にウレタン結合を有する化合物を含有することにより、得られる無機造形物に、架橋性と可撓性の性質を付与することができる。
このようなウレタン結合を有する化合物の添加量は、感光性樹脂組成物中5〜30重量%、好ましくは10〜25%であるのが望ましい。5%未満では、架橋性と可撓性の効果が得られにくく、30%を越えると、可塑性が高くなりすぎる場合がある。
【0026】
本発明で用いる光硬化剤は、上記ウレタン結合を有する化合物とともに、それ以外の多官能化合物を併用して含有してもよいが、光硬化剤全量中におけるウレタン結合を有する化合物の割合が、10重量%以上、好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上であるのが望ましい。
本発明で用いる光硬化剤として、ウレタン結合を有する化合物と併用して含有することのできる、それ以外の多官能化合物としては、たとえば、
エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;
トリシクロデカンジイルジメチレンジアクリレート、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;
両末端ヒドロキシポリブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトン等の両末端ヒドロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレート類;
グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールアルカン、テトラメチロールアルカン、ジペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類;
3価以上の多価アルコールのポリアルキレングリコール付加物のポリ(メタ)アクリレート類;
1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジオール類等の環式ポリオールのポリ(メタ)アクリレート類;
ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン樹脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)アクリレート等のオリゴ(メタ)アクリレート類等を挙げることができる。これらは単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0027】
本発明では、光硬化剤の使用量は、アルカリ可溶性樹脂と、光硬化剤と、光重合開始剤との合計を100重量部としたときに、好ましくは5〜30重量%、より好ましくは10〜25重量%程度であるのが望ましい。
<光重合開始剤>
本発明で用いられる光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤もしくは、両者の併用系を挙げることができる。
【0028】
光ラジカル重合開始剤としては、たとえば、
ベンジル、ジアセチル等のα−ジケトン類、ベンゾイン等のアシロイン類;
ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のアシロインエーテル類;
チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、チオキサントン−4−スルホン酸、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;
アセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α’−ジメトキシアセトキシベンゾフェノン、2,2’−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、p−メトキシアセトフェノン、2−メチル[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン類;
アントラキノン、1,4−ナフトキノン等のキノン類;
フェナシルクロライド、トリブロモメチルフェニルスルホン、トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロゲン化合物、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の過酸化物;
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドなどのアシルホスフィンオキサイド類等が挙げられる。
【0029】
また、市販品としては、たとえば、イルガキュア184、651,500,907、CG1369、CG24−61、ダロキュア1116,1173(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、ルシリンLR8728,TPO(BASF社製)、ユベクリルP36(UCB社製)等を挙げることができる。
また、光カチオン重合開始剤としては、たとえば、市販品として、ジアゾニウム塩であるアデカウルトラセットPP−33(旭電化工業(株)製)、スルホニウム塩であるオプトマーSP−150,170(旭電化工業(株)製)、メタロセン化合物であるイルガキュア261(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)等を挙げることができる。
【0030】
本発明では、光重合開始剤の使用量は、アルカリ可溶性樹脂と、光硬化剤と、光重合開始剤との合計を100重量部としたときに、好ましくは0.1〜50%、より好ましくは1〜30重量%程度であるのが望ましい。
<希釈溶媒>
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる希釈溶媒としては、無機粉末との親和性、ならびにアルカリ可溶性樹脂、光硬化剤、光重合開始剤およびその他必要に応じて含有される後述の各種添加剤との溶解性が良好で、組成物に適度な粘性を付与することができ、乾燥させることによって容易に蒸発除去できるものであることが好ましい。
【0031】
希釈溶媒の具体例としては、
ジエチルケトン、メチルブチルケトン、ジプロピルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;
n−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系アルコール類;
酢酸−n−ブチル、酢酸アミルなどの飽和脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル類;
乳酸エチル、乳酸−n−ブチルなどの乳酸エステル類;
メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネートなどのエーテル系エステル類などを挙げることができ、これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0032】
また、アルカリ可溶性樹脂の合成に用いることができた重合溶媒も希釈溶媒として併用して用いることができる。
感光性樹脂組成物における希釈溶媒の含有割合としては、所望の流動性が得られる範囲内において適宜選択することができるが、通常、固形分100重量部に対して、1〜10,000重量部であり、好ましくは10〜1,000重量部であることが望ましい。
<その他添加剤>
本発明の感光性樹脂組成物に配合可能なその他の成分としては、紫外線吸収剤、増感剤、粘度調整剤、分散剤、可塑剤、消泡剤、接着助剤、ハレーション防止剤、保存安定性を高めるための熱重合禁止剤、酸化防止剤などが挙げられ、これらを必要に応じて添加できる。これらの添加剤は、焼成後は系中に存在しなくなるものが好ましいが、焼成後も残るものの場合は、無機造形物の使用目的に応じて悪影響しないものを選択して使用する。
【0033】
特に、本発明の感光性樹脂組成物を用いて得られる無機造形物に、高アスペクト比、高精細、高解像度が要求される場合には、紫外線吸光剤を添加することが有効である。紫外線吸光剤としては有機系染料からなるもの、中でも400〜500nmの波長範囲で高UV吸収係数を有する有機系染料が好ましく用いられる。
【0034】
染料としては、具体例には、アゾ化合物、トリアジン化合物、アミノケトン化合物、キサンテン化合物、キノリン化合物、キノン化合物、ベンゾフェノン化合物、安息香酸化合物、シアノアクリレート化合物、スピロ化合物、フルオレノン化合物、フルギド化合物、イミダゾール化合物、ペリレン化合物、フェナジン化合物、フェノチアジン化合物、ポリエン化合物、ジフェニルメタン化合物、トリフェニルメタン化合物、ポリメチン化合物、アクリジン化合物、アクリジンノン化合物、カルボオスチリル化合物、クマリン化合物、ジフェニルアミン化合物、キナクリドン化合物、キノフタロン化合物、フェノキサジン化合物、フタロペリノン化合物、フタロシアニン化合物などを使用できる。
【0035】
有機系染料は、吸光剤として添加した場合にも、焼成後の絶縁膜などの無機造形物中に残存しないため、絶縁膜を製造する場合には、吸光剤による絶縁膜特性の低下を少なくできるので好ましい。このような有機系染料としては、1−フェニルアゾ−2−ナフトールに代表されるアゾ化合物、1,4−ジアミルアミノアントラキノンに代表されるキノン化合物、クルクミンに代表されるフェノール化合物が特に好ましい。有機系染料を使用する場合、その添加量は、アルカリ可溶性樹脂と、光硬化剤と、光重合開始剤との合計を100重量%としたときに、好ましくは0.05〜10重量%、より好ましくは、0.5〜5重量%程度であるのが望ましい。0.05%未満では、紫外線吸収剤の添加効果があまりなく、10%を越えると、焼成後の絶縁膜特性が低下するなど、得られる無機造形物の特性を低下させる場合がある。
<無機粉末>
本発明で用いられる無機粉末としては、セラミックス粉末、ガラス粉末または導電体粉末、フェライト粉末などが好ましい。
【0036】
セラミックス粉末としては、セラミックス粉末単独、ガラス−セラミックス複合系、結晶化ガラスなどが挙げられる。ここで用いられるセラミックス粉末の具体例としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化珪素、ムライト、コーディライト、窒化アルミ、酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化亜鉛、酸化バリウム、酸化アルミニウム−酸化珪素、チタン系金属酸化物が挙げられる。
【0037】
ここで、「チタン系金属酸化物」とは、チタン元素と酸素元素とを必須元素として含む化合物をいう。このようなチタン系金属酸化物としては、結晶構造を構成する金属元素としてチタンを単一で含むチタン系単一金属酸化物(たとえば、アナターゼ構造またはルチル構造の二酸化チタン系金属酸化物)と、金属元素としてチタンおよび他の金属元素を含むチタン系複酸化物(たとえば、チタン酸バリウム系、チタン酸鉛系、チタン酸ストロンチウム系、チタン酸ビスマス系、チタン酸マグネシウム系、チタン酸ネオジウム系、チタン酸カルシウム系等の金属酸化物)が挙げられる。
【0038】
フェライト粉末としては、酸化鉄、Mn−Zn系、Ni−Zn−Cu系、Mg−Zn−Cu系、Mn−Mg−Zn−Cu系、Mg−Zn系等のフェライトが挙げられ、透磁率が高い、損失係数が小さい、温度係数が小さい、飽和磁束密度が高いなどの特性に優れるNi−Zn−Cu系、Mg−Zn−Cu系、Mn−Mg−Zn−Cu系フェライトが好ましい。
【0039】
これらの無機粉末の水性媒体への分散性を向上させるため、前記無機粉末の表面をシリカ、アルミナ等で変性した粒子も好適に用いることができる。
また、本発明に用いる無機粉末としては、前記無機粉末の表面に、導電性物質が付着した物のように、粒子単位で2種以上の無機化合物が複合化されたものであってもよい。また、本発明で用いる無機粉末は、導電性物質のみであってもよい。
このような導電性物質としては、導電性の金属もしくはそれらの化合物、または導電性の有機化合物もしくは導電性の無機物で、前記無機粉末の表面の一部に、1種単独でまたは複数種を併用して付着されていてもよい。前記導電性の金属としては、たとえば、金、銀、銅、錫、白金、パラジウム、ルテニウム、鉄、ニッケル、コバルト、ゲルマニウム、珪素、亜鉛、チタン、マグネシウム、アルミニウムなどから選ばれる少なくとも1種の金属を用いることができる。前記導電性の金属の化合物としては、前記導電性の金属の窒化物を用いることができる。
【0040】
このような無機粉末の平均粒子径は、好ましくは0.01〜10.0μm、さらに好ましくは0.01〜6.0μm、より好ましくは0.01〜2.0μm、特に好ましくは0.02〜1.0μmであることが望ましい。平均粒子径が10μmを超えると、膜厚を薄くした場合に塗膜の組成が不均一になりやすくなることがある。平均粒子径が0.01μmより小さいと粉末同士の凝集力が強くなり粗大粒子が発生してしまうことがある。
【0041】
本発明で用いられる無機粉末の形状は、特に制限されるものではないが、球状、粒状、板状、麟片状、ウィスカー状、棒状、フィラメント状などの形状が挙げられる。これらの形状のうち、球状、粒状、片状、鱗片状であることが好ましい。
これらの形状の無機粉末は、一種単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0042】
本発明の感光性樹脂組成物では、アルカリ可溶性樹脂と、光硬化剤と、光重合開始剤との合計を100としたときに、無機粉末を、容量比で20以上、好ましくは50〜900、より好ましくは100〜400の割合で含有することが望ましい。
無機粉末の割合が多すぎると、露光した光の散乱や透過性の問題が生じ所望のパターニングができないばかりか、パターンの粘着性が低下し、積層させることが困難となる場合がある。
【0043】
本発明の感光性樹脂組成物は、上述した各成分を任意の順序で混合することにより調製することができる。本発明の感光性樹脂組成物は、無機粉末を含有しない場合には、通常レジストとして用いる樹脂組成物よりも高い流動性を有し、無機粉末を含有する場合に塗膜形成に好適な流動性を有する。本発明の感光性樹脂組成物が無機粉末を含有する場合、その調製は、無機粉末を含む各成分を混合することにより行ってもよく、無機粉末を含有しない本発明の感光性樹脂組成物を調製した後、無機粉末を混合することにより行ってもよい。
【0044】
無機造形物の製造方法
本発明の無機造形物の製造方法では、無機粉末を含む本発明の感光性樹脂組成物を、基材上に塗布し、所望により乾燥し、露光・現像してパターン化し、次いで焼成して無機造形物を製造する。このような無機造形物の製造方法では、微細なパターン形状の無機造形物を得ることができる。
【0045】
無機粉末を含む感光性樹脂組成物は、たとえば、上述のアルカリ可溶性樹脂、光硬化剤、希釈溶媒、無機粉末などの薬剤をロール混練機、ミキサー、ホモミキサー、ボールミル、ビーズミルなどの混練機を用いて混練することによりペースト状に調製することができる。
感光性樹脂組成物の基材への塗布は、通常の塗膜形成方法を使用することができ、具体的には、例えばスクリーン印刷法、ロール塗布法、回転塗布法、流延塗布法等を挙げることができる。
【0046】
塗布する基材は、感光性樹脂組成物を塗布し、塗膜を形成することが可能であれば特に制限されない。基材としては、たとえば、ポリエステル、ポリカーボネート、芳香族アミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ガラス、シリコンなどのフィルム又は基材が挙げられる。これらのうち、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、シリコン基材が好ましい。また、基材には、現像後のパターン造形物の転写積層が可能となるように、離型剤塗布のように表面処理を施してもよい。
【0047】
塗布により得られた塗膜には、通常乾燥処理を施す。塗膜の乾燥温度は、後の各工程に影響がない程度に前記膜中の溶媒を除去できる限り、適宜選定できるが、具体的には、例えば60〜130℃程度である。塗膜の厚さは、通常1〜50μmである。
次に、得られた塗膜に、所望の形状(パターン)に放射線を照射して露光し、露光部分を架橋させて不溶化した後、現像液を使用して未露光部分を溶解、除去して造形(パターン化)する。
【0048】
露光に用いられる放射線としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、g線、i線ステッパー等の紫外線または電子線、レーザー光線等である。放射線の照射は、放射線が紫外線の場合は、通常マスクパターンを介して照射するが、電子線あるいはレーザー光線等の場合は、マスクを介せずに直接所望の形状に照射するのが好ましい。このような露光により、塗膜中の光硬化剤が硬化するとともに、光硬化剤のうち分子内にウレタン結合を有する化合物は、アルカリ可溶性樹脂の架橋剤としても作用し、露光部分が微細な形状まで正確に硬化される。
【0049】
次いで、露光後の塗膜に対して現像処理を行う。現像液としては、アルカリ現像液、有機溶剤現像液または水性現像液が用いられる。現像液による現像処理後には、水洗を施すことが好ましい。
このようにして得られたパターン化物は、そのまま造形物として使用することもできるが、所望により、他のパターンとの積層、あるいは、他の基材への転写に供するができる。本発明により得られたパターン化物と、他のパターンとの積層は、基材上に形成されたパターン化物と他のパターンとを接着して基材と分離するか、基材と分離したパターン化物を他のパターンと接着するかにより行うことができ、積層部品の前駆体を作ることができる。
【0050】
また、本発明により得られた無機造形物の、他の基材への転写は、基材上に形成されたパターン化物と他の基材とを接着して元の基材と分離するか、元の基材と分離したパターン化物を他の基材と接着するかにより行うことができる。本発明により得られたパターン化物は、耐屈曲性(可撓性)および接着性が高いため、このような積層あるいは転写を容易に行うことができる。これは、本発明により得られたパターン化物中に存在する、ウレタン結合を有する化合物により架橋されたアルカリ可溶性樹脂による効果と考えられる。
【0051】
このようにして基材上に形成されたパターン化物、部品の前駆体は、焼成することにより無機造形物を製造することができる。焼成は、大気中などの酸素存在下で、通常300〜1500℃、好ましくは500〜1000℃程度に加熱することにより行われる。焼成時間は、造形物の厚さ、焼成温度などの条件にもよるが、通常0.5〜6時間、好ましくは1〜3時間程度であるのが望ましい。この焼成により、樹脂成分をはじめとする無機粉末以外の成分の全量あるいは大半が、焼失あるいは揮発し、無機粉末を主成分とした無機造形物パターン、部品を製造することができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、特定のアルカリ可溶性樹脂と、特定の光硬化剤を用いた感光性樹脂組成物により、所望の微細な形状の無機造形物を好適に形成することができる。また、得られた無機造形物は、積層、転写が容易であり、電子部品の高密度実装に用いられる微細な回路パターンを有する回路基板、特に多層回路基板の製造、インダクターやコンデンサーなどの微細な受動部品および受動部品内蔵基板の製造、プラズマディスプレイの各種部材(電極、蛍光体、誘電体など)の製造用途に好適に用いることができる。
【0053】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下において「部」は「重量部」を示す。
また、重量平均分子量(Mw)は、東ソー株式会社製ゲルパーミィエーションクロマトグラフィー(GPC)(商品名HLC−802A)により測定したポリスチレン換算の平均分子量である。
【0054】
【合成例1】
メタクリル酸メチル(MMA)、メタクリル酸ブチル(BMA)、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール(PEMA)、メタクリル酸プロピレングリコールポリブチレングリコール(PBMA)、コハク酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル(CME)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を、表1に示す重量割合で計量および混合した溶液を、80℃に加温したプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート120gの中に2時間かけて滴下し、さらに80℃で3時間重合反応を継続した。
【0055】
次いで、p−メトキシフェノールを0.03g、テトラn−ブチルアンモニウムブロマイド0.56g、 グリシジルメタクリレート(GMA)6.17gを加えて80℃にて16時間反応させることにより、側鎖カルボキシル基へのGMAの付加反応を行った。
反応液をメタノールにあけて再沈殿した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに再溶解する作業を繰り返し、精製を行いポリマー(A)を得た。
【0056】
樹脂の収量、10%重量減少温度、400℃における重量減少、ガラス転移温度、分子量および、1H−NMRから求めたメタクリル基の導入率(反応性官能基導入率)は、表2に示すとおりであった。
【0057】
【合成例2】
アクリルモノマーの比率を、表1に示すように変更したことの他は、合成例1と同様に反応を行い、ポリマー(B)を得た。得られた樹脂の収量、10%重量減少温度、400℃における重量減少、ガラス転移温度、分子量および、1H−NMRから求めたメタクリル基の導入率(反応性官能基導入率)を、表2に示す。
【0058】
【合成例3】
アルカリ可溶性樹脂に導入する反応性官能基をエポキシ基にするため、GMAを表1に示す比率で導入した。
合成は合成例1と同じようにモノマーを連続的に溶剤中に滴下する方法で重合して行った。側鎖であるカルボキシル基へのGMAの付加反応は行わず、得られたポリマーをメタノールで再沈殿して精製した後に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに再溶解したポリマー(C)を得た。得られた樹脂の収量、10%重量減少温度、400℃における重量減少、ガラス転移温度、分子量および、1H−NMRから求めたメタクリル基の導入率(反応性官能基導入率)を、表2に示す。
【0059】
【合成例4】
アルカリ可溶性樹脂に導入する反応性官能基をイソシアネート基にするため、MOIを表1に示す比率で導入したこと以外は、合成例3と同様にして合成を行い、ポリマー(D)を得た。イソシアネート基の導入率(反応性官能基導入率)は、元素分析より算出した。得られた樹脂の収量、10%重量減少温度、400℃における重量減少、ガラス転移温度、分子量および、1H−NMRから求めたメタクリル基の導入率(反応性官能基導入率)を、表2に示す。
【0060】
【合成例5】
アクリルモノマーの比率を表1に示すように変更したこと以外は、合成例1と同様に反応を行い、ポリマー(E)を得た。得られた樹脂の収量、10%重量減少温度、400℃における重量減少、ガラス転移温度、分子量および、1H−NMRから求めたメタクリル基の導入率(反応性官能基導入率)を、表2に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【実施例1】
(1)レジスト組成物の調製;
無機粉末として平均粒径1.0μmのSiO2−Al2O3267部、アルカリ可溶性樹脂としてポリマー(A)を64部、光硬化剤(架橋剤)としてAH−600(共栄社製)を13部、および、トリシクロデカンジイルジメチレンジアクリレート(アクリレート系光硬化剤A)を3部、光重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルジフェニルホスフィンオキサイド6部、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン3部、染料として1−フェニル−3−メチル−4−(4−メチルフェニルアゾ)−5−オキシピラゾール1部、希釈溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート42部を、3本ロールにて混練りすることにより、ペースト状の感光性樹脂組成物を調製した。
【0064】
なお、無機粉末の混合重量部は、アルキメデス法によって求められた無機粉末を形成する化合物の比重とアルカリ可溶性樹脂、光硬化剤および光重合開始剤の合計容量を100としたときの無機粉末の混合容量比より下記式にしたがって求めた。
W1=d1×V1×W2/100
W1:無機粉末の混合重量部
d1:無機化合物の比重
V1:無機粉末の混合容量比
W2:アルカリ可溶性樹脂、光硬化剤および光重合開始剤の合計重量部
ここで、アルカリ可溶性樹脂、光硬化剤および光重合開始剤の比重は1とする。
【0065】
実施例1を例に取ると、以下のようにして求めた。
3(比重)×100(容量比)×(64+13+3+6+3)/100=267
(2) 塗膜の調製および可撓性評価;
PETフィルム(幅100mm、長さ140mm、厚さ38μm)上にブレード式自動塗工装置を用いて上記感光性樹脂組成物を流延塗布して、塗膜を90℃で10分間乾燥して溶媒を完全に除去し、厚さ25μmの塗膜に形成した(以下、「転写フィルム(1)」という。)。形成された塗膜は、折り曲げてもひび割れが発生することはなく可撓性評価結果は「良好」であった。
(3)塗膜の積層および積層性評価;
6インチのガラスウエハの表面に、塗膜面の表面が当接されるよう転写フィルムを重ね合わせ、このフィルムを加熱ローラに熱圧着した。ここで、圧着条件としては、加熱ローラの表面温度を120℃、ロール圧を4kg/cm2 、加熱ローラの移動速度を0.5m/分とした。熱圧着処理の終了後、転写フィルム(1)は容易に剥離でき、ガラスと塗膜界面での剥がれは生じず、積層に耐える十分な粘着性を有しており、積層性評価結果は「良好」であった。
(4)塗膜の露光・現像、パターニングおよびその評価;
転写フィルム(1)に対して、露光用マスク(口径50μmのパターン)を介して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を照射した。照射量は100mJ/cm2とした。次いで、露光処理されたレジスト膜に対して、1%の炭酸水素ナトリウム水溶液(30℃)を現像液とするシャワー法による現像処理を50秒間行った。次いで超純水による水洗処理を行い、これにより、紫外線が照射されていない未硬化のレジストを除去した。走査型電子顕微鏡により観察し、当該断面形状の底面の幅および高さを測定したところ、底面の幅が50μm±3μm、高さが25μm±1μmと、寸法精度がきわめて高いレジストパターンが得られ、露光・現像の評価は「良好」であった。
【0066】
次いで、得られたパターンを900℃で120分焼成すると、樹脂成分は焼失し、等間隔に微細にパターン化されたSiO2−Al2O3層が得られた。パターニングの評価結果は良好であった。
これらの評価結果を表3にまとめて示す。なお、表3における評価結果の記載では、良好を「○」、不良を「×」とする。
【0067】
【実施例2〜13、比較例1〜7】
実施例1において、アルカリ可溶性樹脂、光硬化剤、無機粉末の種類および量を、表3または表4のように変更した以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表3または表4にそれぞれ示す。
【0068】
【実施例14】
実施例1において、光重合開始剤量を2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルジフェニルホスフィンオキサイド12部、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン6部、染料が0部、アルカリ可溶性樹脂、光硬化剤、無機粉末の種類および量を、表4のようにし、照射量を500mJ/cm2に変更したこと以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表3に示す。
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
Claims (5)
- アルカリ可溶性樹脂、光硬化剤、光重合開始剤および希釈溶媒を含有する感光性樹脂組成物であって、この感光性樹脂組成物は、さらに無機粉末を添加して基材上に塗布し、露光・現像してパターン化し、焼成して無機造形物を形成するために使用され、上記アルカリ可溶性樹脂が、下記条件(1)〜(4)を満たし、かつ、光硬化剤が分子内にウレタン結合を有する化合物を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物;
(1)アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量が、10,000〜100,000であること、
(2)アルカリ可溶性樹脂のガラス転移温度が−30℃〜30℃であること、
(3)TGAを用いて測定されたアルカリ可溶性樹脂の10%重量減少温度が100℃以上であり、かつ、400℃で90%以上重量減少すること、
(4)アルカリ可溶性樹脂が、分子鎖中にカルボキシル基以外の反応性官能基を1〜10モル%含有していること。 - アルカリ可溶性樹脂、光硬化剤、光重合開始剤、無機粉末および希釈溶媒を含有する感光性樹脂組成物であって、上記アルカリ可溶性樹脂が、下記条件(1)〜(4)を満たし、かつ、光硬化剤が分子内にウレタン結合を有する化合物を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物;
(1)アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量が、10,000〜100,000であること、
(2)アルカリ可溶性樹脂のガラス転移温度が−30℃〜30℃であること、
(3)TGAを用いて測定されたアルカリ可溶性樹脂の10%重量減少温度が100℃以上であり、かつ、400℃で90%以上重量減少すること、
(4)アルカリ可溶性樹脂が、分子鎖中にカルボキシル基以外の反応性官能基を1〜10モル%含有していること。 - アルカリ可溶性樹脂と、光硬化剤と、光重合開始剤との合計を100重量%としたとき、
アルカリ可溶性樹脂を40〜90重量%、
光硬化剤を5〜30重量%、
光重合開始剤を1〜30重量%
の量で含有していることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。 - アルカリ可溶性樹脂と、光硬化剤と、光重合開始剤との合計を100重量%としたとき、
アルカリ可溶性樹脂を40〜90重量%、
光硬化剤を5〜30重量%、
光重合開始剤を1〜30重量%、
の量で含有しており、かつ、
アルカリ可溶性樹脂と、光硬化剤と、光重合開始剤との合計を100としたときに、無機粉末を、容量比で50〜900の割合で含有することを特徴とする請求項2に記載の感光性樹脂組成物。 - 請求項2または4に記載の感光性樹脂組成物を、基材上に塗布し、露光・現像してパターン化し、次いで焼成して無機造形物を製造することを特徴とする無機造形物の製造方法。
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