JP2004115852A - スパッタリング成膜方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、成膜途上で成膜基板への成膜を一度或いは復数ともに停止させることなく生産性を落とさずに連続成膜の内に正確に膜厚を管理して、目標とする膜厚に実成膜加工を施すスパッタリング成膜装置を提供することにある。
【解決手段】本発明は、基板上に原料粒子を飛翔させて膜を製造する、スパッタリング法などによる膜の製造方法に関し、特に、成膜中の膜厚を制御・管理する手段と、その制御された堆積膜を所定の目標膜厚で正確に加工終了させるように停止させる手段に関する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に原料粒子を飛翔させて膜を製造する、スパッタリング法などによる膜の製造方法に関し、特に、成膜中の膜厚を制御・管理する手段と、その制御された堆積膜を所定の目標膜厚で正確に加工終了させるように停止させる手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
レンズやプリズムなどの光学部品を組み合わせた光学ユニットは、様々な分野の製品に組み込まれている。そしてその汎用範囲はますます広がっており、しかも高精度化、高精密化への需要の高まりも増している。その高精度、高精密な光学部品を製作するためには、もちろん高精度な硝子加工技術も必要ではあるが、より重要な性能を左右するものとして高精度な薄膜技術が欠かせなくなってきている。今や薄膜加工は設計段階で高い性能を要求される為、実際に許される加工膜厚バラツキの許容量もより厳しいものとなっている。具体的にはオングストロームオーダーでの制御が要求されるレベルとなっている。
【0003】
その為のスパッタリング装置に於ける成膜時の膜厚制御の手段としては、一般的に、事前の成膜条件毎の成膜レートを調査し、その値から換算した時間により決定し、その時間を持って制御する手段、また、被成膜基板と同位置あるいはある一定の割合、距離を持って配置された水晶振動子等のセンサー上に膜を積層させることにより、その積層に伴って重量が増すことにより発振される周波数が変化する性質を利用して積層膜厚に換算することにより制御する手段等のセンサー(水晶振動子等)による膜厚制御法や、積層される成膜物質の屈折率nと実際に積層される物理的膜厚dを掛け合わせた光学的膜厚ndは、ハロゲンランプ等の光源から発せられた光を膜面に透過(反射)させ、その光量を波長毎に分割して分光光量を把握する分光光度計を用いてその光量変動の波形から換算できるが、その成膜されつつある基板を直接、リアルタイムで上記分光光度計を用いて測定することにより積層膜厚を換算し制御する手段等がある。が、これらの手段にはそれぞれにおいて欠点があり、例えば時間による制御の場合、成膜中の実成膜レートが放電電圧や電流値の不慮の変動が起こった場合などの変化への対応ができずバラツキが多くなる。また水晶振動子等のセンサー制御の場合、個々のセンサーの劣化による感度バラツキから起こる実成膜バラツキの可能性がある。また分光光度計による制御の場合、特に成膜レートを早くした場合、測定→膜厚換算→膜厚制御へのフィードバックの動作にタイムラグが発生し、そのタイムラグが膜厚制御の遅れを生じ、また、その遅れを無くそうと、測定時間を減らせば、逆に測定器の測定精度が落ち膜厚制御の信頼性が減少するといったことが起こり、それがバラツキとなって現れる。
【0004】
それらの故に膜厚を制御する精度に正確さが欠けるといった問題点を抱えている。
【0005】
また、上記膜厚管理・制御手段を用いて、あらかじめ目標としていた膜厚に到達した時点でスパッタリング装置に於ける成膜を終了、停止させる為の手段としては、次のようなものが考えられる。
【0006】
その第一として、所定の膜厚に到達した時点で被成膜基板とターゲットを相対的に遠ざけ(回転させ)る手段。また被成膜基板とターゲットは固定状態としたままで放電出力をオフさせる手段や、被成膜基板とターゲットの間に放電を完全に遮断させる能力を持ったシャッターを設け、そのシャッターを開閉させることによって制御する手段等がある。しかし、それらはスパッタ成膜方法に於けるハイレート化、高精度化、歩留まり生産性の向上といった、今後、より強くなるであろうこれら要求に照らし合わせて考えた場合、厳密に見て行くと、直前までハイレートで成膜し続けられてきた被成膜基板の膜の積層を上記手段で突如遮断し、停止させる動作の短時間の間に、残留的に成膜されてしまう若干の膜がその成膜レート、手段によりまちまちな膜厚のバラツキが存在すると考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明が解決しようとする課題としては、上記従来技術に於ける膜厚制御手段と制御した膜厚で成膜を停止させる手段において、徐々に高まるスパッタ成膜技術に於けるハイレート化、高精度化、歩留まり生産性の向上といったニーズに応えられる、それら手段を提供することであり、具体的には、前記従来技術に於ける膜厚制御方法と成膜停止手段との組み合わせの最適化とその手段に工夫を加えることによって、その目的である膜厚の実成膜加工精度をより高めた高膜厚制御成膜装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明による成膜方法は、圧力を管理されたチャンバー内に、活性化或いは非活性化ガスを導入された真空状態下、金属或いはセラミック材質のターゲットにDC或いはRF出力を引火する事により成膜面に向って放出粒子を放出させ、該放出粒子を含む成膜粒子を堆積させて膜を形成するスパッタリング等の成膜方法にあって、生産性に大きく影響する成膜速度を落とすことなく、その目標とする膜厚加工精度を高めるために、各成膜層毎の成膜途中の任意の時点で、膜厚測定のために成膜を一旦停止させることなく、堆積速度(成膜レート)を任意の傾斜、速度で遅くすることによって、成膜膜厚精度を向上させる働きをもたせ最終的に正確な膜厚制御を可能にし、ベストなタイミングで成膜を停止させることが出来ることを特徴とする。
【0009】
この特徴を生かすために、成膜スタートから任意のタイミングまでの膜厚管理・制御手段としては、時間制御でも水晶等の膜厚制御センサーにても、分光光度計によるものでも、その他のいずれの正確性に欠ける管理手段であっても構わない。また、成膜終了近くの任意のタイミング以降における、この特徴を生かせる膜厚制御手段としては、成膜中のinSituによる分光光度計での膜厚管理及び制御法が最も適している。それは成膜途中の任意の時点での堆積膜厚をある程度正確に把握できる膜厚制御手段だからである。また、さらなる理由は分光光度計の場合は、その測定値の絶対的精度が測定時間の長さによる部分が多く、最終的に成膜粒子の堆積速度を落とす際に、その測定時間を長く取れることが可能となり分光測定精度、すなわち膜厚測定精度が上げられ、正確な膜厚がリアルに把握できるようになり最終的に高精度な膜厚制御が容易に行えることになる。
【0010】
また、本発明を生かす具体的な成膜手段としては、量産向けスパッタリング成膜装置の代表である、カルーセルタイプのスパッタリング装置が挙げられる。
【0011】
この成膜手段と分光光度計を膜厚制御とした組み合わせの発明としては、特願平2000−184609号公報があるが、この発明は高速で回転する多角形のカルーセルタイプの成膜基板ホルダー上の任意の平板モニター基板の位置と分光器の測定タイミングを同期させて、その瞬間の透過率あるいは反射率を測定し、その測定データより成膜されている膜厚を瞬時に換算しながら成膜して行くというものであるが、その発明では成膜中のカルーセルユニットの回転スピードと実際の成膜レートは成膜開始から終了まで全て同スピード同レートであるために分光測定する瞬間の測定時間が短すぎて、その測定精度が悪くなると共に、成膜レートが早いままであるため、その測定から膜厚へ換算し、成膜を停止するか続けるかの判断時間までのフィードバック時間の間に新たに多くの膜が積層されてしまい、その分の膜厚が制御不能の膜厚誤差範囲となってしまう。
【0012】
よって、本発明の課題を解決するための手段としては、ハイレート成膜時の膜厚バラツキを考慮しつつ最終膜厚に到達しない最も厚い任意の膜厚まで成膜したところで、成膜基板のセッティングされたホルダーと成膜粒子を飛び出させるターゲットカソードとの間に設けてあって、元来、全開か全閉といった使い方しかされなかったシャッター板を開と閉の間の任意の位置まで移動、停止させる手段を持つことにより、成膜を停止させることなく成膜レートを任意の速度まで落とすことが可能となり、分光測定から膜厚への換算、成膜を停止するか続けるかの判断時間までのフィードバック時間の間に成膜される誤差となる膜厚が減少できる。また、成膜レートを落とせることにより、同一バッチで成膜されている全ての成膜基板の膜厚バラツキが無いように、高速で回転しているカルーセル等の成膜ホルダーの回転スピードを同様の理由から減速させることが出来、その事によって、成膜中の成膜基板上の分光測定に要する測定時間が長く取れることになり、結果、測定データの絶対値精度が向上する効果が期待でき、膜厚をより精度良く加工することが可能となる。また、その際の成膜速度を落とす別の手段としては、シャッター板は全開のままで、ターゲットカソードに掛けるDC及びRF電源の出力をダウンさせる手段を用いても同じこと効果が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第一の実施の形態)
図1に本発明の実施の形態を最も良く表したものを示す。
【0014】
図の101は本発明のスパッタ成膜装置のチャンバーであり、102は同チャンバーに導入される高周波を発生するRF電源であり、103は同マッチングボックス、104は同じくパルス発生DC電源であり、105はローパスフィルターである。また106はチャンバー内でプラズマを発生させる際に必要な活性化或いは反応性ガスの導入口であり、107は成膜中の膜厚及び成膜レートを管理或いは制御するための水晶振動子を使ったセンサーであり、108は成膜中の基板の膜厚を測定するためにその光量変化をとらえて分光反射率を算出する分光光度計であり、109はその測定用の光源の発光とその反射光を受光する受光部であり、110はそれらを分光光度計と結び光量のやり取りを行う石英ファイバーである。また、チャンバー内の111はスパッタされるターゲットを備えたカソードであり、112は成膜基板とカソード間にあるシャッターユニットであり、113は成膜基板を同心円状に配することが出来るようになっている成膜基板ホルダーである。
【0015】
ターゲットカソード同様円盤状のホルダー上に同心円状にセットされた成膜基板はそのホルダーが図のように回転することにより、ターゲットカソードでスパッタされイオン化され活性化された粒子が均一に成膜されるような機構となっている。
【0016】
今、この図1の機構でRF或いはDC電源より電力がターゲットカソードに供給され、106を通じて101チャンバー内に導入された活性ガスがそのパワーを受けてイオン化され、カソードと成膜基板間で高密度なプラズマ状態を作る。そのプラズマ状態の中から高エネルギー状態の粒子が111のターゲット面をスパッタし、叩き出されたターゲット粒子が他の粒子やイオンと激しく衝突しながら成膜基板へ堆積しつつ同様に106を通じて101チャンバー内に導入された酸素ガスと反応し、酸化化合物へと成長していっている状態において、成膜スタート後、それらスパッタ膜は高速なレートで基板上に成膜されるが、その際に積層される膜厚の管理、制御の方法として、あらかじめ把握してあった成膜レートから逆算した時間によって制御する方法や、あるいは107の水晶振動子を用いたセンサーの値によって換算する方法や、108の分光光度計により分光反射率(或いは透過率)を求めそこから膜厚や成膜レートを換算する手段等が一般的に用いられている。
【0017】
しかし、これらの手段にはそれぞれにおいて欠点があり、例えば時間による制御の場合、成膜中の実成膜レートが放電電圧や電流値の不慮の変動が起こった場合などの変化への対応が利かずバラツキが多くなる可能性がある。また水晶振動子等のセンサー制御の場合、センサーの寿命による劣化が感度バラツキを起こし、それが実成膜値管理の不安定要因になってしまう可能性がある。また分光光度計による制御の場合、この手段は刻々の膜厚を換算するプロセスが、分光特性測定→膜厚への換算→膜厚制御へのフィードバックと長いため、特に成膜レートが早い場合、動作のタイムラグが発生する為、対策として最も時間の掛かる分光特性の測定時間を短くせざるを得ないのであるが、この測定時間を短くすることは得られる分光特性の精度が悪くなってしまうことになり、結果として膜厚の精度が悪くなってしまう。
【0018】
だからといって、それらの欠点をカバーするような手段を施していった場合、例えば成膜時間が長時間に及び生産性が悪くなってしまったり、装置が非常に高コストな物になってしまったり、頻繁にメンテナンスをしなくてはいけなくなったり、と、現実的でないといった問題がある。
【0019】
そこで本発明の実施の形態の特徴は、上記の精度の悪い膜厚制御手段でも、その生産性、コスト、メンテナンス性の面から見た場合有効な手段である為、出来得るだけ使用し、ただし、最終的に膜厚を制御する部分に於いては、膜厚を精度良く制御できるような手段を用いて、しかもその制御手段の転換時に成膜を一時停止することなく極力生産性等を落とさずに高精度な膜厚制御性を達成してやろうというものである。
【0020】
具体的には、例えば積層したい膜厚を100とした時に、あらかじめ、その90に当たる膜厚をインプットないしは自動的に換算し装置の制御機能が把握できるようにしておき、実成膜時には、その膜厚の90になるまで上記のバラツキは含でいるが生産性等は優れた特徴を持った膜厚制御手段で管理しておき、そして、そのバラツキが±5%以内であるのであれば、90を目標として管理していれば、85〜95%までの範囲の膜厚をまずは成膜出来ることになる。
【0021】
つづいて、残りの5〜15%の部分については、その時点で成膜を停止させることなく、1枚ないしは2枚構成の112シャッターユニットの開口部を任意の位置まで閉じる手段、ないしは111ターゲットカソードに掛ける104DC或いは102RF電源の出力をダウンさせる手段を用いて、実質的に成膜レートを減少させる。そして、その成膜レートを落とした状態で、実成膜されている成膜基板を直接、絶対値測定をしながら、その分光特性からその都度の膜厚に換算して制御する分光測定法による手段を用いて、精度良く測定し正確な膜厚を判断できる成膜レートに上記手段を用いてコントロールしつつ、最終的に膜厚を決定し成膜を終了させる。このような手段が本発明の実施の形態である。つまり、本発明の最も大きな特徴は、高速レートで成膜した直後、その成膜を一旦停止させることなく、任意の膜厚に到達した時点で、上記手段で、分光光度計で絶対膜厚を正確に測定できるスピードまで成膜レートを落とし、正確に膜厚をコントロールしつつ、所定の膜厚にて成膜を終了させることにある。
【0022】
(第二の実施の形態)
図2に本発明の実施の形態を最も良く表したものを示す。
【0023】
図の201は本発明のスパッタ成膜装置のチャンバーであり、202は同チャンバーに導入される高周波を発生するRF電源であり、203は同マッチングボックス、204は同じくパルス発生DC電源であり、205はローパスフィルターである。また206はチャンバー内でプラズマを発生させる際に必要な活性化或いは反応性ガスの導入口であり、207は成膜中の膜厚及び成膜レートを管理或いは制御するための水晶振動子を使ったセンサーであり、208は成膜中の基板の膜厚を測定するためにその光量変化をとらえて分光反射率を算出する分光光度計であり、209はその測定用の光源の発光とその反射光を受光する受光部であり、210はそれらを分光光度計と結び光量のやり取りを行う石英ファイバーである。また、チャンバー内の211はスパッタされるターゲットを備えたカソードであり、212は成膜基板とカソード間にあるシャッターユニットであり、213は各面に成膜基板をセッティングでき、多角形構造となっているカルーセル型成膜基板ホルダーである。このカルーセル型基板ホルダーは、多角形型の柱状構造をしており、その各編の部分に成膜基板を多数個セッティングでき、図のように回転させることにより、多数個の基板上に成膜される膜が均一の特性を得られる構造となっている。
【0024】
また212シャッターユニットは、1個ないし複数個で構成され、図のようにカルーセルユニットと同心円状をターゲットと成膜基板を遮断する位置に、円弧を描くように開閉される構造となっている。また、特に本発明ではこのシャッターユニットは、その回転方向の任意の位置に停止させる機能を具備し、すなわち、ターゲットと成膜基板間の開閉面積を自由に可変出来る機能を持っていることになる。
【0025】
以下、成膜開始から成膜終了までの膜厚管理、制御プロセスは、上記、第一の実施の形態と同様であるため、説明を省く。
【0026】
【発明の効果】
上記の発明や実施の形態の際の具体的な効果について、一例を基に説明する。その説明には前記第二の実施の形態の場合を用いて説明する。
【0027】
例えば、211ターゲットよりスパッタされて成膜基板に積層される薄膜の成膜レートが通常の、シャッターを全開にした状態の場合4Å/sのレートで成膜されると仮定し、リアルタイムの膜厚を換算するための分光光度計による成膜基板上の分光特性を測定する時間が最低でも100msec必要だとした場合、203成膜基板の寸法を角50mmとしたとき、カルーセルユニットの回転数は2.5sec/回以下で回らなければならないことになる。この場合、レートから換算して、カルーセル全面での基板の膜厚バラツキが10Å以上出来てしまうことになる。また、測定時間も短いため、分光光度計の精度にもよるが、膜厚測定精度も必ずしも良いとは言えない条件となる。
【0028】
そこで、本発明の場合、任意の膜厚まで達したところで、212シャッターユニットを稼働させターゲットと成膜基板間の開口部を狭くしたり、また、開口部はそのままでプラズマ放電用出力を下げることによって、成膜レートを落とす動作を行う。そのことにより、例えば、カルーセルの回転数はそのままであれば、カルーセル全面の成膜基板の膜厚バラツキを小さくできるし、また、レートを下げることに合わせて、カルーセルの回転数を下げれば、分光光度計による測定時間とその測定結果から換算される推定成膜膜厚をフィードバックする時間に余裕が生まれ、膜厚精度の高い成膜が可能となる。上記例で述べると、成膜レートを1/10の0.4Å/sにまで下げると、分光光度計による測定と換算時間が1.0secまで取れることになり、通常の分光光度計から考えて、充分精度良く測定できる時間と言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を表すスパッタリング成膜装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態を表すスパッタリング成膜装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
101 チャンバー
102 RF電源
103 マッチングボックス
104 DC電源
105 ローパスフィルタ
106 ガス導入管
107 水晶センサ
108 分光光度計
109 発光部、受光部
110 石英ファイバー
111 ターゲットカソード
112 シャッター
113 成膜基板ホルダー
201 チャンバー
202 RF電源
203 マッチングボックス
204 DC電源
205 ローパスフィルタ
206 ガス導入管
207 水晶センサ
208 分光光度計
209 発光部、受光部
210 石英ファイバー
211 ターゲットカソード
212 シャッター
213 カルーセルタイプの成膜基板ホルダー

Claims (6)

  1. 成膜基板の成膜面に向ってターゲットカソードより放出粒子を放出させ、該放出粒子を含む成膜粒子を堆積させて膜を形成するスパッタリング等の成膜方法であって、その成膜制御方法あるいは成膜膜厚管理方法、あるいはその両方の方法を併用させることによって、成膜途上で成膜基板への成膜を一度或いは復数ともに停止させることなく連続成膜の内に正確に膜厚を管理して、目標とする膜厚に実成膜加工を施すことを特徴とする成膜方法。
  2. 前記成膜方法であって、成膜途中の任意のタイミングで何らかの手段を用いて成膜レート(速度)を減速させる手段を複数回用い、その求める膜厚の精度や成膜される膜種によって、その減速させるタイミングや回数やレートをコントロールさせることを特徴とする、請求項1に記載の成膜方法。
  3. 請求項2で述べた任意のタイミングで成膜レートを減速させる手段として、成膜される基板とターゲットカソードの間にあって、開けた際には成膜開始とし、閉じた際には成膜終了を決定させる役割を持った一枚ないしは二枚のシャッター板を、全開と全閉の間の任意の位置に移動させ開放面積を減少(変化)させることにより実質的に成膜レートを減少(変化)させる手段を持った請求項1に記載の成膜方法。
  4. 請求項2で述べた任意のタイミングで成膜レートを減速(変化)させる手段として、ターゲットカソードに掛けるDC或いはRF電源の出力をダウン(変化)させる手段を用いて、実質的に成膜レートを減少(変化)させることを特徴とする請求項1に記載の成膜方法。
  5. 前記成膜方法であって、成膜開始後ハイレートな成膜を行っている際の膜厚制御・管理手段と、請求項2で述べた任意のタイミングで成膜レートを減速(変化)させた後の成膜管理手段とを同じ手段、或いは別の手段を用いることを特徴とする請求項1に記載の成膜方法。
  6. 請求項5に記載の手段において、成膜開始後のハイレートな成膜時の膜厚制御・管理手段は、その管理精度が劣る手段を含めた、複数の手段を用いることが可能であるが、その成膜レートを減速(変化)させた後の、最終的な成膜終了時点までの成膜管理、膜厚制御手段としては、実成膜中の成膜基板の分光特性を直接測定し、その分光特性値から膜厚を換算して、リアルタイムに正確な膜厚制御を行う分光光度計を用いた分光測定法による手段を用いることを特徴とした請求項1に記載の成膜方法。
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