JP2004115366A - 臭素化廃物流に含まれる有機物および窒素化物の含有量を低下させる方法 - Google Patents

臭素化廃物流に含まれる有機物および窒素化物の含有量を低下させる方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液体〜固体の臭素含有廃液中に含まれる有機物および窒素生成物の含有量を低下させる方法。
【解決手段】下記(a)〜(d)の中から選択される一つまたは複数の物理化学的処理を行う:(a)臭素化水溶液を酸性にした後に、軽質有機化合物を蒸気に随伴させる、(b)(a)で得られた溶液を塩基性にした後に、軽質有機化合物および/またはNH3を蒸気に随伴させる、(c)(a)で得られた水溶液、(b)で得られた溶液または臭素化廃液が固体の場合にはそれを溶解して得られた最初の臭素化水溶液から軽質有機化合物をpHを変えずに蒸気に随伴させる、(d)処理すべき固体臭素化物または(a)〜(c)の一つまたは複数の処理によって得られた臭素化水溶液を蒸発させて得られる固体を有機溶媒で洗浄し、得られた懸濁液を濾過し、得られたケークを洗浄、乾燥する。
【選択図】なし

Description

 本発明は、臭素化廃物流(effluents)に含まれる有機物および窒素化物の含有量を低下させて臭素元素の価値を高める(valorization)方法に関するものである。
 一般に、有機臭素化合物は他の有機分子の製造中間体として用いられている。例えば、医薬産業では多くの有機臭素化合物(臭化アルキル、ブロモ酸およびブロモエステル)が合成中間体、特に有機臭素化合物の有機部分を他の分子にグラフトする時の合成中間体として用いられている。すなわち、有機臭素化合物RBrを下記反応方法に従って求核剤Nuと反応させて臭素を求核剤Nuで置換し、求核剤で置換された有機化合物と副生成物としての臭素Br-とを生じさせることができる:
  RBr + M+ Nu- → Rnu + M+ Br-
〔ここで、Nu-は求核性アニオンであり、M+はアルカリ金属(Li、NaまたはK)またはNH4 +または水素イオンである〕
 臭素は移動剤の役目しかせず、一般に工場廃液中ではアルカリ性臭化物の形をしている。従って、有機臭素化合物を使用したユーザは廃液の廃棄が問題になり、実際には廃液が一般にアルカリ性臭化物、臭化アンモニウムまたはHBrを含む臭素水溶液であるという廃液の種類の問題と、有機化合物中に汚染物が含まれるという問題の両方がある。
 臭素化廃液中の有機化合物の含有量は全有機炭素すなわちTOCで表される。この有機化合物は酸、アミン、アルコール、溶媒またはアンモニウム塩等である。廃液中に含まれた臭化物を下記文献に記載のK.Kubierschkyが開発した「蒸煮(steaming-up)」として知られるプロセスに従った塩素酸化法のような一般的な方法で元素臭素の形で回収する場合には、臭素化廃液中の有機物含有量が過度を高くしてはならない。
「臭素とその化合物」Z.Z.Jolles編、Ernest Benn Limited、20〜24頁、ロンドン1966年
 この方法では臭素化水溶液を塩素ガスと接触させる。この反応は一般に充填塔(臭素塔)中で臭素化水溶液を塩素および水蒸気に接触させて行う。すなわち、下記の反応に従って塩素が臭素イオンBr-と反応し元素臭素Br2と塩素イオンが生じる:
  2Br-+Cl2→ Br2+2Cl-
 充填塔の頂部から出た臭素と塩素と水蒸気の混合物を冷却して臭素を凝縮させる。しかし、用いた臭素化水溶液が有機物を含んでいる場合には得られた臭素がこの有機物で汚染される。さらに、酸化される有機物および/または窒素化物は爆発を伴う危険がある(特に、爆発性NBr3の生成)。また、臭素化廃液中の有機物含有量が過度に高いと、固体生成物が生じて設備内に閉塞が起こる危険がある。
 従って、臭素元素として回収する臭素化廃液中の有機物および窒素化物の含有量は最少限度にする必要がある。
 有機物を含む臭素化水溶液から元素臭素を再生させる方法は他にも提案されている。下記文献には有機物を含む酸性臭素化水溶液(TOCが3,650ppmに達する場合もある)を電気分解する方法が提案されている。
米国特許第5,385,650号明細書
 この方法では2つの隔室からなる電解槽に酸性の臭素化水溶液を供給し、電解槽を95℃以下の温度で1〜4kAm-2の電流密度で運転する。陽極で放出される臭素を蒸気の形で減圧下に回収する。しかし、この運転には多くの問題点がある。
 すなわち、臭素化水溶液中への臭素の溶解度が高いため、生成した臭素を全て回収するのが難しい。さらに、陽極での有機物の酸化に多量の電流が消費される。例えば、上記米国特許第5,385,650号の実施例1では、処理すべき臭素化水溶液の中に有機物が存在する(TOC=2,250ppm)と、TOCの低下23%に対して臭素生成のための電流効率は9%に落ちる。
 さらに、臭素と反応可能な酸化可能すなわちエネルギーを消費する揮発性有機物が存在するので、この有機物を陽極隔室から除去する必要がある。
 電気分解によって有機物から臭化物を分離するさらに別の方法もあるが、有機化合物の存在下ではメンブレンの耐久性に制限があり、閉塞および/または目詰まりが生じる危険が大きい。
 有機不純物をH2O2で酸化してCO2とH2Oにすることもできる。しかし、その収率は低く、しかも過酸化水素は臭素の存在下で下記反応に従って分解する:
  Br2+H2O2→O2+2Br-+2H+-
 この問題点を回避するために、下記文献では生成と同時に放出された臭素を分離する装置を用いることが提案されている。
フランス国特許第2,283,089号
 この方法は酸化収率を低下させる有機化合物を全く含まないか、ほとんど含まない「ブロモスルホン酸」臭化水素溶液の処理に適用される、
 本出願人は、臭素化廃液(固体の場合は水に溶解することができる)中に含まれる臭化物を元素臭素にして価値を上げる際に臭素化廃液中の有機物の含有量を低下させる(さらには除去する)方法を見出した。
 本発明の対象は、臭素化水溶液または臭化物固体の形態をした臭素化廃液中に含まれる有機物および窒素化物の含有量を低下させる方法において、下記の(a)〜(d)の中から選択される一つまたは複数の物理化学的処理を行うことを特徴とする方法ある:
(a) 臭素化水溶液(臭素化廃物が固体の場合は溶解して得られた溶液)を酸性化し、その後に軽質有機化合物を蒸気に随伴(entrainement a la vapeur)させる、
(b) (a)で得られた溶液(臭素化廃物が固体の場合には溶解して得られた初期の臭素化水溶液)を塩基性化し、その後に軽質有機化合物および/またはNH3を蒸気に随伴させる、
(c) (a)で得られた水溶液、(b)で得られた溶液または臭素化廃物が固体の場合は溶解して得られた初期の臭素化水溶液から軽質有機化合物をpHを変えずに蒸気に随伴させる、
(d) 処理すべき固体臭素化廃物または(a)〜(c)の一つまたは複数の処理によって得られる臭素化水溶液を蒸発させて得られる固体をアルカリ性臭化物は最少限度に溶解し且つ有機化合物はを最大限度に溶解する有機溶媒を用いて洗浄し、得られた懸濁液を濾過し、得られたケークを洗浄、乾燥し、水に再溶解する。
 本発明で使用可能な有機溶媒としてはアセトニトリル、sec-ブタノール、イソプロパノールおよびアセトン等が挙げられる。イソプロパノールを用いるのが好ましい。
 本発明で得られた臭素化水溶液は事実上全ての有機物が除去されており、好ましくはTOCは2,000mg/l以下で、窒素含有量は50mg/l以下である。この臭素化水溶液に対して臭化物を元素臭素に価値を高めるための周知方法を実施することができる。上記の塩素酸化法を用いるのが好ましい。
 写真、エッチング、石版印刷および治療の分野でも本発明に従って処理して臭化物溶液の価値を上げることができる。
 本発明では、第1段階で高級化すべき臭素化廃液のTOCおよび全窒素含有量が決定する。TOCはサンプルを燃焼し、得られたCO2を赤外線分析(NDIR、非分散形赤外線ガス分析計)して求める。結果は300g/lの臭化物を含む水溶液に対するTOC(mg/l)で表す。
 全窒素は臭素化廃液のサンプルを鉱化(mineralization)し、形成したNH3をケルダール法として知られる一般的な方法で逆滴定して求める。結果は300g/lの臭化物を含む水溶液に対する窒素(mg/l)で表す。
 臭素化水溶液の価値を上げる知識と存在する有機化合物の定性分析の知識を有する当業者は、TOCおよび全窒素含有量が最小になるように本発明方法の各種処理を論理的順序かつできるだけ経済的に実施することができる。
 大抵の場合、本発明では臭素化廃液を上記(a)(b)(c)(d)の一つまたは複数の処理を(a)(b)(c)(d)の順序で処理するか、存在する除去すべき有機物および窒素化物の種類と処理すべき臭素化廃液の形態に応じた任意の順序で処理する。
 例えば、臭素化廃液が軽質有機酸化合物のみを含む場合には処理(a)のみを実施し、臭素化廃液が軽質有機酸化合物および/またはアンモニア水を含む場合には(a)で得られた溶液に処理(b)を施す。
 本発明方法は臭素化水溶液と臭化物固体の両方に適用される。廃物が固体の形態の場合には、処理(d)(溶媒による洗浄)を直接実施するか、水に溶解した後に本発明の方法の(a)、(b)および/または(c)に従って処理することができる。
 すなわち、臭素化廃液が固体の場合には、本発明では室温で水を加えて溶解し、100〜500g/l、好ましくは約300g/lの臭化物を含む水溶液を得ることができる。
 本発明では、臭化物溶液の酸性化〔処理(a)〕をpHを3以下にするのに十分な量の鉱酸、例えばH2SO4、HCl、H3PO4またはHBr等を用いて実施することができる。いわゆる残留HBr(例えばブロモ誘導体合成で副生成物として得られる)を用いるのが有利である。
 臭化物溶液の塩基性化〔処理(a)〕はpHを少なくとも10にするのに十分な量のアルカリ化剤、例えばNaOHまたはKOHを用いて実施することができる。
 本発明の蒸気随伴(entrainement a la vapeur)は大気圧で少なくとも100℃の温度に維持された酸性、塩基性または中性の臭化物溶液に水または水蒸気を噴射して行う。
 固体を得るための臭化物溶液の蒸発〔処理(d)による処理〕は20〜100℃の温度で減圧蒸留で行うことができる。濃縮物の濾過は蒸発処理中に適切な濾過装置を用いて連続的に行うことができる。
 固体の臭化物ケークの有機溶媒による洗浄は濾過装置で直接行うか、粉砕したケークを溶媒中に攪拌しながら懸濁して行うことができる。ケークの乾燥は少なくとも30℃に加熱された空気、その他の気体を通して行うことができる。固体臭化物を洗浄した溶媒は蒸留、その他の任意の適切な方法で精製した後に再循環させることができる。
 本発明方法は有機物質および/または窒素化物の含有量が高い任意の固体または液体の臭素化廃液(廃棄物)を処理して、アルカリ性臭化物濃度が100〜500g/l、好ましくは約300g/lで、TOCが2,000mg/l以下で、全窒素が50mg/l以下である臭素化水溶液にすることができるという利点を有する。この溶液は既存の塩素酸化設備(臭素塔)を用いて直接元素臭素にして価値を上げることができる。
 以下、本発明の実施例を説明する。
 TOCおよび全窒素は上記の方法で測定した。TOCは「島津TOC計」機(製品番号5050-A)で測定した。
実施例1
アンモニア水を含む塩基性臭素化水溶液の処理
 医薬中間体の製造で得られた下記の平均組成を有するNaBr溶液を処理した:
 臭化物含有量:約300g/l
 pH=13
 NH3:15〜16g/l
 全窒素:12〜13 g/l
 TOC:17〜18 g/l(溶液中に存在する主としてエタノール:〜0.1%、エトキシエタノール:2〜3%、バレリン酸:0.3〜0.4%、バレロニトリルおよびトルエンからなる)
 この塩基性臭素化水溶液100kgを水蒸気に直接随伴させる。50〜60kgのアンモニアガス(NH3)を凝縮器の頂部で回収し、H2SO4溶液で中和する。得られた濃縮物はTOCが22g/lで、主としてエトキシエタノール、バレロニトリルおよびトルエンからなる水溶液である。
 処理済みの溶液を収容した反応器内の残留物はTOCが1.85g/lで、窒素化物の含有量が6mg/lである。従って、この溶液は酸化を行ってもNBr3等の爆薬を形成する危険無しに臭素元素にすることができる。
 この実施例は本発明で元素臭素にして価値を上げるために、臭素化水溶液に処理(c)を施す場合を説明したものである。本発明に従って処理されたこの臭素化水溶液は上記の塩素を用いた酸化を行って元素臭素にして価値を上げることできる。しかし、TOCをさらに低下させるために上記で処理された溶液にさらに別の処理を施す。上記の処理をした溶液はTOCがまだ1.85g/lである。これは実質的にバレリン酸のナトリウム塩に相当する。
 pH 13のこの溶液をH2SO4で酸性化し、pH 3の溶液を得る。酸性化した溶液を水蒸気に随伴させ、酸性化で遊離したバレリン酸を留出物中に回収する。このようにして処理された臭化物(NaBr)水溶液はTOC が0.5g/lであり、塩素酸化法で直接に元素臭素にして価値を上げることが完全に可能である。
 この実施例は塩基性臭素化水溶液を元素臭素に高級化するために本発明の(c)と(a)の2つの処理を施した場合である。
 また、処理すべき初期の溶液が塩基性であるため、最初に段階(c)を行い、次に段階(a)を実施するのが論理上正しいということは当業者には理解できよう。すなわち、臭素化水溶液の起源とその組成を知っている当業者であればTOCを最大限度に低下でき、窒素化学種を事実上全て除去でき、経済的に実施できる順序で本発明方法の各種の処理を実施することができる。
実施例2
医薬中間体合成で得られた下記特性を有する臭素化水溶液の処理
 pH=6.3
 臭化物: 504g/l
 全窒素≦30mg/l
 TOC=11.4g/l
 上記溶液のサンプルに本発明方法ではない処理すなわちCH2Cl2による液/液抽出処理を施す。抽出後の溶媒のガスクロマトグラフィー分析から存在する有機化合物がほとんど除去されなかったことがわかる。
本発明の処理(a)を施す
 粗(初期)臭素化水溶液のサンプルをH2SO4で酸性化してpHが3にする。この酸性化した溶液を水蒸気に随伴させる。この処理をした溶液を臭化物濃度が300g/lになるように希釈したものは下記特性を有する:
 pH=3
 TOC=6g/l  注:Br-=300 g/l。
 この実施例では、酸性媒体による処理(a)だけでは有機化合物の除去が十分ではなく、TOCを2g/l以下にすることはできない。従って、処理(a)の後に処理(d)を実施する。
 上記の酸性溶液のサンプルを蒸発させて乾燥して固体残留物(黄色)を得る。この固体残留物(以下、CRUDE SOLIDという)はTOCが6g/lで、300g/lの臭化物を含む溶液になる。
 上記の得られたCRUDE SOLIDをアセトンで洗浄する。すなわち、30.2gのCRUDE SOLIDを40mlのアセトン中で攪拌しながら30分間懸濁した後、アセトン懸濁液を濾過する。濾過液を廃棄し、ケークに対して40mlのアセトンを用いて上記条件下で第2の洗浄を実施する。
 濾過後、得られたケークを40℃で温風乾燥すると、最後に28.3gの乾燥NaBrが得られるが、TOCはまだ2.1g/lである(Br-が300g/lの水溶液になる)。
 アセトン洗浄操作によってTOCが塩素法による酸化がかろうじて可能な数値の臭素化水溶液が得られる。
 上記操作と同じ条件下でCRUDE SOLIDEをイソプロパノールを用いて処理すると、300g/lの臭化物でTOCが1.6g/lの臭素化水溶液が得ることができる。
 こうして得られた生成物に塩素酸化法を実施することによって元素臭素が回収できる。
実施例3
医薬中間体の合成で得られる下記特性を有するKBr水溶液の処理
 pH=6.9
 TOC:21.5g/l
 全窒素:3.3g/l。
 液/液抽出処理(実施例2と同じ)または本発明の蒸気随伴処理ではこの溶液中に存在する有機物を除去できなかった。
 この溶液を蒸発させて乾燥して粗固体を生成する。この粗固体は下記特性を有する(TOCを求めるために溶解して300g/lにした後):
 TOC=2.1 g/l
 全窒素: 3.5g/l(主として第4級アンモニウム塩からくる)
 蒸発乾燥で得られる留出物のTOCは1.3g/lで、全窒素含有量は43.3mg/lである。
(d)の処理:粗固体の洗浄
1. アセトン洗浄
 上記で得られた粗固体100gを50mlのアセトンで2回洗浄し、次いで温風乾燥する。回収したアセトン濾過液は約0.46重量%の臭化物を含み、乾燥させたケークは溶解して300g/lの臭化物にすると、下記特性を有するKBr水溶液が得られる:
 TOC=0.68g/l
 全窒素=0.96g/l
 このKBr水溶液は全窒素含有量が50mg/l以上(爆発性NBr3が生成する危険がある)のため塩素酸化は行うことができない。
2. イソプロパノール洗浄
 100gの粗固体を50mlのイソプロパノールで2回洗浄した後、温風乾燥する。回収したイソプロパノール濾過液は約1.6重量%の臭化物を含む。
 乾燥させたケークを溶解して300g/lの臭化物にすると下記特性を有するKBr水溶液が得られる:
 TOC=142mg/l
 全窒素=20mg/l
 従って、この溶液は元素臭素を得るために塩素酸化することができる。

Claims (11)

  1.  臭素化水溶液または臭素化固体の形をした臭素化廃液に含まれる有機物および窒素化物の含有量を低下させる方法において、
     上記臭素化廃液に下記の(a)〜(d)の中から選択される一つまたは複数の物理化学的処理を行うことを特徴とする方法:
    (a) 臭素化水溶液(臭素化廃液が固体の場合にはそれを溶解して得られた溶液)を酸性にした後に、軽質有機化合物を蒸気に随伴させる、
    (b) (a)で得られた溶液(臭素化廃液が固体の場合にはそれ溶解して得られた最初の臭素化水溶液)を塩基性にした後に、軽質有機化合物および/またはNH3を蒸気に随伴させる、
    (c) (a)で得られた水溶液、(b)で得られた溶液または臭素化廃液が固体の場合にはそれを溶解して得られた最初の臭素化水溶液から軽質有機化合物をpHを変えずに蒸気に随伴させる、
    (d) 処理すべき固体臭素化物または(a)〜(c)の一つまたは複数の処理によって得られた臭素化水溶液を蒸発させて得られる固体を有機溶媒で洗浄し、得られた懸濁液を濾過し、得られたケークを洗浄、乾燥する。
  2.  臭素化物に対して(a)(b)(c)および(d)の一つまたは複数の処理を(a)(b)(c)および(d)の順序で行うか、存在する除去すべき有機物質および窒素化物の種類と処理すべき臭素化物の形態に応じた任意の順序で行う請求項1に記載の方法。
  3.  (d)の処理で用いる有機溶媒を、臭化物は最少限度で溶解しかつ有機物および窒素化物は最大限度で溶解する溶媒の中から選択する請求項1または2に記載の方法。
  4.  (d)の処理で用いる有機溶媒をアセトニトリル、sec-ブタノール、イソプロパノールおよびアセトンの中から選択する請求項3に記載の方法。
  5.  有機溶媒がイソプロパノールである請求項4に記載の方法。
  6.  臭素化溶液の酸性化〔処理(a)〕をpHを3以下にするのに十分な量の無機酸を用いて行う請求項1または2に記載の方法。
  7.  臭素化溶液の塩基性化(処理(b))を、pHを少なくとも10にするのに十分な量のアルカリ化剤を用いて行う請求項1または2に記載の方法。
  8.  酸性、塩基性または中性での臭素化溶液の蒸気随伴を、大気圧で少なくとも100℃の温度に維持された水または水蒸気を臭素化溶液に噴射することによって行う請求項1または2に記載の方法。
  9.  有機物質および/または窒素化物の含有量が高い固体または液体の臭素化廃物の処理での請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法の使用。
  10.  請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法で得られるアルカリ性臭化物の濃度が100〜500g/l、好ましくは約300g/lで、TOCが2,000mg/l以下で、全窒素含有量が50mg/l以下である臭素化水溶液。
  11.  アルカリ性臭化物の臭素元素への変換での請求項10に記載の臭素化水溶液の使用。
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