JP2004112643A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】早い仕上がりが期待できる画像形成手段(プロッタ)を選択して印刷を行わせることができるようにする。
【解決手段】複写機のCPU201が、自機のスキャナ50等により入力される画像データのページ数を含む印刷(画像形成)に関する印刷情報、自機と他の複写機の各プロッタ80の性能情報,状態情報を取得し、その印刷情報と各性能情報に基づいて各プロッタ80による通常時の印刷所要時間を算出し、取得した各状態情報に基づいて各プロッタ80による印刷の途中でその印刷を中断する動作が行われるかどうかを予測し、算出した各印刷所要時間と各予測結果に基づいて各プロッタ80による印刷開始から終了までの仕上がり予想時間を算出し、その各仕上がり予想時間を比較し、その予想時間が短い方のプロッタ80を選択し、そのプロッタ80によって印刷が行われるように転送制御を選択する。
【選択図】 図1
【解決手段】複写機のCPU201が、自機のスキャナ50等により入力される画像データのページ数を含む印刷(画像形成)に関する印刷情報、自機と他の複写機の各プロッタ80の性能情報,状態情報を取得し、その印刷情報と各性能情報に基づいて各プロッタ80による通常時の印刷所要時間を算出し、取得した各状態情報に基づいて各プロッタ80による印刷の途中でその印刷を中断する動作が行われるかどうかを予測し、算出した各印刷所要時間と各予測結果に基づいて各プロッタ80による印刷開始から終了までの仕上がり予想時間を算出し、その各仕上がり予想時間を比較し、その予想時間が短い方のプロッタ80を選択し、そのプロッタ80によって印刷が行われるように転送制御を選択する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタル複写機,デジタル複合機,ファクシミリ装置等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような画像形成装置として、画像データを入力する画像入力手段(例えばスキャナ等の画像読取手段)と、それによって入力された画像データを記憶する画像記憶手段(画像メモリ)と、画像入力手段によって入力された画像データあるいは画像記憶手段に記憶された画像データに基づいて用紙上に印刷(画像形成)を行う画像形成手段(プロッタ)と、外部と通信回線を介して通信する通信手段とを有し、上記通信回線を介して複数台接続可能な画像形成装置がある。
例えば、上記手段(機能)を有するデジタル複写機では、操作部上のキー操作によって印刷(画像形成)モードを設定し、操作部上のスタートキーの押下によってコピー要求を受けると、コピー動作を開始し、スキャナによって原稿画像の読み取り動作を行ってその画像データを画像メモリに記憶し、その画像メモリに記憶した画像データを通信回線を介して接続された他の画像形成装置のプリンタに転送して印刷を行わせることができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このような画像形成装置を複数台接続したシステムの最大の特長は、画像データを複数の画像形成装置に振り分けることで印刷時間を短縮したり、ある画像形成装置(機械)で紙詰まりをはじめとする障害が起きたり、用紙の補給状態になったりして画像形成装置が稼動状態になくても、システム上の他の画像形成装置へ画像データを転送し直して印刷を肩代わりさせることで、システム全体としてのダウンタイムを低減したりすることが可能な点である。
このような従来のシステムでは、紙詰まりや用紙補給など、画像形成装置の印刷動作が完全に停止してしまうような障害しか考慮されておらず、カラー画像形成が可能な画像形成装置においてしばしば行われるような、印刷動作を中断(禁止)して実行されるような画質維持制御動作(作像プロセス条件の調整)のように(その後印刷動作の自動的な再開/復旧が補償されはするものの)生産性を著しく阻害するような画像形成装置(例えば、特許文献2参照。)の「中断動作」まで対象としたものは見当たらない。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−27876号公報
【特許文献2】
特開平9−314903号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
画質を重視した画像形成装置、とくにカラー画像形成装置などにおいては、プロッタ(プリンタ)の作像に関係する部材の経年変化や、作像する際の周囲環境(温湿度など)により、作像条件を補正するための画質維持制御動作が行われる。この画質維持制御動作は、ふつう印刷枚数カウンタや作像回数カウンタなどを常に参照して、それが予め決められたある一定値を越えた場合に、印刷動作を途中で中断して行われるのが一般的である。
上記の通り、画質維持制御動作は進行中の印刷ジョブ(印刷動作)を一旦中断して行われるが、印刷動作の中断と画質維持制御動作の実行はあくまで機械内部のカウンタ値を基準に行われるため、ユーザにその状況が伝わることがなく、その予測をすることも事実上不可能になっている。
【0006】
例えば、複数台のデジタル複写機を連結(接続)して連結コピー又はプリント(印刷)を行えるようにしたシステムでは、任意の1台がマスタ機(親機)となり、このマスタ機に連結されている他の画像形成装置がスレーブ機(子機)となり、マスタ機が、コピー要求又はプリント要求を受けたとき、自機およびスレーブ機のプリンタの内部状態を調べ(チェックし)、障害状態(用紙補給待ち状態や紙詰まり状態、あるいはトナー切れ状態)になっているデジタル複写機のプリンタには印刷を行わせない。例えば、自機のプリンタが障害状態であれば、スレーブ機のプロッタへ画像データを転送し直して印刷を肩代わりさせることで、システム全体としてのダウンタイムを短縮するのが一般的な考え方である。
【0007】
しかし、この負荷分散はあくまで用紙補給待ち状態や紙詰まり状態、トナー切れ状態といった画像形成装置のプリンタが動作できない障害を対象としたものであり、前述の画質維持制御動作のようなユーザが予測できないような中断動作に対しては、何ら解決手段を提示していなかった。
このため、従来のシステムでは、早めの仕上がりが期待できるより高速の画像形成装置でコピー(またはプリント)をした場合でも、そのときのカウンタ値によって途中でたまたま意図しなかった動作(中断+画質維持制御動作)が入ってしまい、その結果、むしろはじめから低速の画像形成装置でコピー(またはプリント)したほうがずっと早い仕上がりが期待できた、というケースも頻繁に起こり得た。
【0008】
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、上記のような画像形成装置において、早い仕上がりが期待できるプロッタを選択して印刷を行わせることができるようにすることにより、その画像形成装置を含むシステムの稼動効率を大幅に向上させることができるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、画像データを入力する画像入力手段と、該手段によって入力された画像データを記憶する画像記憶手段と、上記画像入力手段によって入力された画像データあるいは上記画像記憶手段に記憶された画像データに基づいて用紙上に画像形成を行う画像形成手段と、外部と通信回線を介して通信する通信手段とを有し、上記通信回線を介して複数台接続可能な画像形成装置であって、上記の目的を達成するため、次のようにしたことを特徴とする。
【0010】
請求項1の発明による画像形成装置は、自機の画像入力手段によって入力された画像データあるいは自機の画像記憶手段に記憶された画像データを自機の画像形成手段に転送する第1の転送制御手段と、自機の画像入力手段によって入力された画像データあるいは自機の画像記憶手段に記憶された画像データを自機の通信手段により通信回線を介して接続された他の画像形成手段に転送する第2の転送制御手段と、自機の画像入力手段によって入力される画像データのページ数を含む画像形成に関する画像形成情報を取得する画像形成情報取得手段と、自機の画像形成手段および上記他の画像形成装置の画像形成手段の性能を示す性能情報をそれぞれ取得する性能情報取得手段と、自機の画像形成手段および上記他の画像形成装置の画像形成手段の内部状態を示す状態情報をそれぞれ取得する状態情報取得手段と、上記画像形成情報取得手段によって取得された画像形成情報および上記性能情報取得手段によって取得された各性能情報に基づいて自機の画像形成手段および上記他の画像形成装置の画像形成手段による通常時の画像形成に要する時間をそれぞれ算出する画像形成所要時間算出手段と、上記状態情報取得手段によって取得された各状態情報に基づいて自機の画像形成手段および上記他の画像形成装置の画像形成手段による画像形成の途中で該画像形成を中断する動作が行われるかどうかをそれぞれ予測する中断予測手段と、上記画像形成所要時間算出手段による各算出結果および上記中断予測手段による各予測結果に基づいて自機の画像形成手段および上記他の画像形成装置の画像形成手段による画像形成開始から終了までの仕上がり予想時間をそれぞれ算出する仕上がり予想時間算出手段と、該手段によって算出された各仕上がり予想時間を比較し、該予想時間が短い方の画像形成手段を選択する画像形成手段選択手段と、該手段によって選択された画像形成手段によって画像形成が行われるように、上記第1又は第2の転送制御手段を選択する転送制御手段選択手段とを設けたものである。
【0011】
請求項2の発明による画像形成装置は、請求項1の画像形成装置において、上記画像形成手段による画像形成枚数をカウントするカウント手段と、該手段のカウント値が所定値に達したとき、該カウント値をリセットすると共に、上記画像形成手段によって形成される画像の品質を維持するための画質維持制御を実行する画質維持制御手段とを設け、自機の性能情報取得手段を、自機の画像形成手段および上記他の画像形成装置の画像形成手段の画像形成速度を示す情報をそれぞれ取得する手段とし、自機の状態情報取得手段を、自機の画像形成手段および上記他の画像形成装置の画像形成手段の上記カウント手段のカウント値を示す情報をそれぞれ取得する手段としたものである。
【0012】
請求項3の発明による画像形成装置は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記転送制御選択手段による選択動作の要否を選択する選択動作選択手段を設けたものである。
請求項4の発明による画像形成装置は、請求項1又は2の画像形成装置において、自機の画像形成手段あるいは上記他の画像形成装置の画像形成手段で障害が発生したとき、該障害を検知する障害検知手段と、該手段によって障害が検知された画像形成手段を上記画像形成手段選択手段による選択対象から外す手段とを設けたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いてこの発明の実施の形態の説明を行なう。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図2は、この発明による画像形成装置の一実施形態であるMFP(Multi Function Printer)のようなデジタル複写機の機構部の一例を示す概略構成図である。
このデジタル複写機は、複写機本体の上部に自動原稿給送手段であるADF(自動原稿給送装置)1を搭載し、側部に後処理装置であるフィニシャ100を接続している。複写機本体の手前側上面には、図3に示す操作部30を備えている。
【0014】
まず、このデジタル複写機によるコピー動作(複写動作)について説明する。このデジタル複写機において、ADF1の原稿台2に画像面を上にしてセット(載置)された原稿束は、コピーモード時に操作部30上のプリントキー(スタートキー)34が押下されると、一番下の原稿から1枚ずつ順次給送ローラ3および給送ベルト4によってコンタクトガラス6上に給送され、所定の位置にセットされる。そのセットされた原稿は、画像入力手段(画像読取手段)であるスキャナ(読み取りユニット)50によって画像が読み取られ、その読み取りが終了した後、給送ベルト4および排送ローラ5によって排出される。
【0015】
ここで、1枚の原稿の画像読み取りが終了する毎に、原稿セット検知センサ7にて原稿台2上に次の原稿があるかないかを検知し、あればその原稿を前の原稿と同様にコンタクトガラス6上に給送し、以後上述と同様の動作を行う。
なお、給送ローラ3,給送ベルト4,排送ローラ5は図示しない共通のモータによって駆動される。
第1給紙トレイ8,第2給紙トレイ9,第3給紙トレイ10に積載された転写紙(用紙)は、それぞれ第1給紙装置11,第2給紙装置12,第3給紙装置13によって給紙され、縦搬送ユニット14によって感光体ドラム15に当接する位置まで搬送される。実際には、各給紙トレイ8〜10のうちのいずれか1つが選択され、そこから転写紙が給紙される。
【0016】
スキャナ50によって読み取られた(入力された)画像データ(画像情報)は、画像記憶手段である図1のMEM−C(スキャナ用メモリ)205又はHDD(ハードディスク装置)207に一旦記憶させた後、あるいはそのまま、画像形成手段であるプロッタ80内の書き込みユニット57に転送され、その書き込みユニット57によりレーザビームとして感光体ドラム15の予め帯電された面(図示しない帯電器によって帯電される)上に書き込まれ、その部分が現像ユニット27を通過することにより、そこにトナー画像が形成される。
あるいは、スキャナ50によって読み取った原稿の画像データは、MEM−C205又はHDD207に記憶させ、全ての原稿の画像読み取りが終了した時点で、プロッタ80内の書き込みユニット57に順次転送され、その書き込みユニット57によりレーザビームとして感光体ドラム15の予め帯電された面上に書き込まれ、その部分が現像ユニット27を通過することにより、そこにトナー画像が形成される。
【0017】
そして、選択された給紙トレイから給紙された転写紙は感光体ドラム15の回転と等速で搬送ベルト(転写ベルト)16によって搬送されながら、一方の面に感光体ドラム15上のトナー画像が転写され、そのトナー画像が定着ユニット17によって熱定着される。
その後、その転写紙は片面コピーモード時には排紙ユニット18によって後処理装置であるフィニシャ100に搬送される。
このとき、例えばフェースダウン(転写紙をページ順に揃えるため画像面を下向きにする)排紙のために、一方の面にトナー画像が形成された転写紙を反転したい場合、その転写紙は排紙ユニット18により両面入紙搬送路113に搬送され、反転ユニット112でスイッチバック反転された後、反転排紙搬送路114を通ってフィニシャ100に搬送される。
【0018】
フィニシャ100では、複写機本体から送られてくる一方の面にトナー画像が形成された転写紙、つまり片面コピー済みの転写紙は、分岐偏向板101によりスタッカ搬送ローラ(通常排紙ローラ)102側又はステープラ搬送ローラ105側へ選択的に導かれる。
すなわち、分岐偏向板101が上向きに切り替えられている場合には、複写機本体からの転写紙をスタッカ搬送ローラ102およびスタッカ排紙ローラ103を経由してスタッカトレイ(通常排紙トレイ)104に排出することができる。スタッカトレイ104は前後方向に移動可能な排紙トレイであり、原稿毎あるいはMEM−C205又はHDD207を用いてソーティングされたコピー部毎に前後に移動し、排出される転写紙(コピー紙)を簡易的に仕分けするものである。
【0019】
分岐偏向板101が下向きに切り替えられている場合には、複写機本体から送られてくる片面コピー済みの転写紙をステープラ搬送ローラ105およびステープラ排紙ローラ107を経由してステープルトレイ108に排出することができる。
ステープルトレイ108上では、転写紙が1枚排出される毎に、その端部揃え用のジョガー(落下ストッパ)109によって揃えられ、1部のコピー完了によりステープラ106によって綴じられる。ステープラ106で綴じられた転写紙群は、自重によってステープル完了排紙トレイ(落下トレイ)110に落下して、そこに収納される。
【0020】
一方、両面コピーモード時には、一方の面にトナー画像が形成された転写紙(片面コピー済みの転写紙)は排紙ユニット18により両面入紙搬送路113に搬送され、反転ユニット112でスイッチバック反転された後、両面搬送ユニット111に送られる。
両面搬送ユニット111に送られた転写紙は、再び感光体ドラム15に作像されたトナー画像を転写するために、両面搬送ユニット111から再給紙され、再度縦搬送ユニット14によって感光体ドラム15に当接する位置まで搬送されて、他方の面にトナー画像が転写された後、定着ユニット17によってトナー画像が定着され、排紙ユニット18によってフィニシャ100に搬送され、以後上述と同様の動作が行われる。
【0021】
なお、感光体ドラム15,搬送ベルト16,定着ユニット17,排紙ユニット18,現像ユニット27は図示しないメインモータによって駆動され、各給紙装置11〜13はメインモータの駆動が各々給紙クラッチにより伝達されて駆動される。縦搬送ユニット14は、メインモータの駆動が中間クラッチによって伝達されて駆動される。また、上述した書き込みユニット57を含む画像形成処理用の各部が図1のプロッタ80を構成している。
【0022】
図3は、このデジタル複写機の複写機本体に設けられた操作部30の構成例を示すレイアウト図である。
この操作部30は、液晶タッチパネル31,テンキー32,クリア/ストップキー33,プリントキー34,モードクリアキー35,および初期設定キー36を備えている。
液晶タッチパネル31は、液晶ディスプレイの表面にタッチパネルを備えており、各種機能キーや部数、機械の状態を示すメッセージなどを表示することができる。
【0023】
テンキー32は、印刷部数(コピー枚数)や倍率等の数値を入力するためのキーである。
クリア/ストップキー33は、置数(コピー部数)をクリアしたり、実行中の動作(読み取り動作又は印刷動作)をストップさせたりするためのキーである。
プリントキー34は、コピー動作の開始を指示するためのキーである。
モードクリアキー35は、設定した全てのモードの内容を取り消すためのキーである。
初期設定キー36は、機械の初期状態を任意にカスタマイズする際に使用するキーであり、この実施形態ではそのキーの押下によって液晶タッチパネル31に初期設定メニュー画面を表示することができる。
【0024】
図4は、液晶タッチパネル31に電源投入時に表示される操作画面の一例を示す図である。
オペレータ(ユーザ)が、液晶タッチパネル31に表示されている操作画面中のいずれかの機能キーにタッチすることにより、その機能キーの枠内に表示されている機能(モード)が選択され、その白黒表示が反転する(図4では斜線を施して示す)。
また、機能の詳細を指定しなければならない場合(例えば変倍であれば変倍値等)は、その機能キーにタッチすることにより、詳細な機能の設定用操作画面が表示される。
液晶タッチパネル31は、ドット表示器を使用しているため、その時の最適な表示をグラフィカルに行うことが可能である。
【0025】
図4に示す操作画面において、左上側には「コピーできます」「お待ちください」等のメッセージを表示するためのメッセージエリアが設けられており、その右側に、セットされたコピー枚数(印刷部数)を表示するためのコピー枚数表示部が、メッセージエリアの下側に、画像濃度の自動調整を指定(設定)するための自動濃度キー[自動濃度]、転写紙の自動選択を指定するための自動用紙選択キー[自動用紙選択]、コピー倍率として等倍を指定するための等倍キー[等倍]が並んで表示されている。
さらに、下から2段目に右側から、コピー(コピー済み転写紙)を一部ずつページ順にそろえる処理を指定するためのソートキー[ソート]、コピーをページ毎に仕分けする処理を指定するためのスタックキー[スタック]、ソート処理されたものを一部ずつ綴じる処理を指定するためのステープルキー[ステープル]が並んで表示されている。
【0026】
そして、1番下に右側から、コピー倍率として拡大/縮小倍率を指定するための変倍キー[変倍]、両面モード又は分割モードを設定するための両面/分割キー[両面/分割]、集約コピーモードを設定するための集約キー[集約]、通信回線を介して連結(接続)された複数台のデジタル複写機(画像形成装置)を同時に起動させて後述する連結動作(任意の1台のデジタル複写機のスキャナ50によって読み取った画像データを他のデジタル複写機のプロッタ80に転送してて印刷を行わせたり、その画像データを複数台のデジタル複写機のプロッタ80に並行して転送して印刷を行わせる動作)を行わせるための連結モードを設定する連結モードキー[連結]が表示されている。
なお、選択されているモードはキーが網掛け表示(斜線を施して示す)されている。また、連結モードキー[連結]によって連結モードが設定(選択)されていない時は、単独動作(デジタル複写機のスキャナ50によって読み取った画像データをそのプロッタ80に転送して印刷を行わせる動作)を行わせるための単独モードが設定されている。連結モードが設定されたときの処理については、追って詳細に説明する。
【0027】
次に、図2を用い、スキャナ50によって原稿の画像を読み取り、その画像データに対応する静電潜像を感光体ドラム15の表面に形成するまでの動作を説明する。なお、静電潜像とは感光体ドラム15の表面(帯電器によって帯電された面)に画像データをレーザビームによって書き込むことにより生じる電位分布のことである。
【0028】
スキャナ50は、原稿を載置するコンタクトガラス6と光学走査系とによって構成されており、光学走査系は露光ランプ51,第1ミラー52,レンズ53,CCDイメージセンサ54等で構成されている。
露光ランプ51および第1ミラー52は図示しない第1キャリッジ上に固定され、第2ミラー55および第3ミラー56は図示しない第2キャリッジ上に固定されている。
原稿の画像を読み取るときには、光路長が変わらないように、第1キャリッジと第2キャリッジとが2対1の相対速度で機械的に走査される。
光学走査系は、図示しないスキャナ駆動モータを含む駆動部によって駆動される。
【0029】
スキャナ50は、原稿の画像を光学的に読み取って電気信号に変換する(原稿の画像データを読み取る)。すなわち、光学走査系の露光ランプ51によって原稿の画像面を照明し、その画像面からの反射光像を第1ミラー52,第2ミラー55,第3ミラー56,レンズ53を介してCCDイメージセンサ54の受光面に結像させ、そのCCDイメージセンサ54によって電気信号に変換する。
このとき、レンズ53およびCCDイメージセンサ54を図2の左右方向に移動させることにより、原稿の給送方向の画像読み取り倍率が変わる。つまり、予め指定(設定)されたコピー倍率に対応してレンズ53およびCCDイメージセンサ54の左右方向の位置が設定される。
【0030】
プロッタ80の書き込みユニット57は、レーザ出力ユニット58,結像レンズ59,ミラー60等で構成され、レーザ出力ユニット58の内部にはレーザ光源であるレーザダイオードおよびモータによって高速で定速回転するポリゴンミラー(回転多面鏡)を備えている。
レーザ出力ユニット58より照射されるレーザビームは、定速回転するポリゴンミラーで偏向され、結像レンズ59を通り、ミラー60で折り返され、感光体ドラム15の帯電面に集光されて結像される。
【0031】
すなわち、ポリゴンミラーで偏向されたレーザビームは感光体ドラム15が回転する方向と直交する方向(主走査方向)に露光走査され、図1のエンジン用ASIC301内の図示しない画像処理部より出力される画像データ(画像信号)のライン単位の書き込みを行う。感光体ドラム15の回転速度と走査密度(記録密度)に対応する所定の周期で主走査を繰り返すことにより、感光体ドラム15の帯電面に静電潜像(静電画像)が形成される。
なお、感光体ドラム15上を走査する直前のレーザビームは図示しない同期検知センサによって検知される。そして、プロッタ80内の図示しないレーザ書込制御部が同期検知センサから出力される主走査同期信号を用い、1走査毎にレーザダイオードの点灯開始タイミングおよび画像データの入出力を行うための制御信号の生成を行う。
【0032】
図1は、このデジタル複写機の制御系の構成例を示すブロック図である。
このデジタル複写機は、コントローラ200とエンジン部300とIEEE1394インタフェース(以下「インタフェース」を「I/F」という)400とをPCIバス500を介して接続した構成となっている。
コントローラ200は、描画,通信,操作部30からの入力の制御を含むデジタル複写機全体の制御を行うものであり、CPU201,ノースブリッジ(以下「NB」と略称する)202,MEM−P203,サウスブリッジ(以下「SB」と略称する)204,MEM−C205,コントローラ用ASIC206,ハードディスク装置(以下「HDD」と略称する)207とを備え、NB202とコントローラ用ASIC206とをAGPバス208を介して接続している。また、NB202とSB204とをPCIバス209を介して接続している。そのPCIバス209には、ネットワークI/F600が接続されている。
【0033】
CPU201は、コントローラ200全体を統括的に制御するマイクロコンピュータであり、中央処理装置,プログラムROM,RAM,不揮発性メモリ等からなる。
NB202は、CPU201とMEM−P203,SB204、AGPバス208とを接続するためのブリッジである。
MEM−P203は、プリント動作時にプロッタ80に転送すべき画像データを展開するために使用するプロッタ用メモリ(描画用メモリ)である。
SB204は、NB202と図示しないPCIデバイス,周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。
MEM−C205は、スキャン動作(読み取り動作)時又はコピー動作(複写動作)にスキャナ50によって読み取った画像データを一旦格納(記憶)しておくためのスキャナ用メモリである。
【0034】
コントローラ用ASIC206は、編集器および圧縮伸長器を含む画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(集積回路)であり、AGPバス208,PCIバス500,HDD207,およびMEM−C205をそれぞれ接続するブリッジの役割も有する。
編集器は、スキャナ50によって読み取った画像データ又はプロッタ80へ転送すべき画像データに対して変倍等の編集処理を施す機能を有する。
圧縮伸長器は、通常の画像データを圧縮(符号化)する圧縮手段および圧縮された画像データを伸長(復号化)する伸長手段としての機能を有する。
HDD207は、多量の画像データやジョブ履歴データ、この発明に係わるプログラムを含む各種プログラムなど、各種のデータを蓄積(記憶)するための記憶装置(ストレージ)である。なお、HDD207,MEM−P203,MEM−C205がいずれも画像記憶手段に相当する。また、HDD207の代わりに、光ディスク等の他の大容量記憶装置を使用することもできる。
【0035】
AGPバス208は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM−P203に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にするものである。
このAGPバス208は、本来は3D(三次元)画像をスムーズにディスプレイに表示する際に用いられるものであるが、このデジタル複写機では、このAGPバス208を介してNB202とコントローラ用ASIC206とを接続している。つまり、NB202とコントローラ用ASIC206とをPCIバスを介して接続したのではパフォーマンスが低下するため、ここではAGPバス208を拡張利用している。
エンジン部300は、前述したスキャナ50およびプロッタ80などのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理を行う画像処理部およびPCI部を含むエンジン用ASIC301を備えている。
【0036】
IEEE1394I/F400は、他のデジタル複写機が汎用通信回線であるIEEE1394規格の通信回線(以下単に「通信回線」ともいう)を介して接続(連結)されている状態で、連結モードが設定された場合に、該他のデジタル複写機と通信回線を介して通信する(データのやりとりを行う)通信手段である。なお、IEEE1394I/F400以外のI/Fを使用することも可能である。その場合、そのI/F用の通信回線を介して他のデジタル複写機を接続する必要がある。
ネットワークI/F600は、図示しないLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)上のパーソナルコンピュータ等のホスト(外部装置)と通信する通信手段であり、そのホストからの画像データ(画像データを生成するための文字コードや制御コードでもよい)を入力する画像入力手段としての機能も果たす。
【0037】
ここで、CPU201が、HDD207(記録媒体)に記憶(記録)されているこの発明に係わるプログラムに従って動作することにより、この発明による機能、つまり第1の転送制御手段,第2の転送制御手段,画像形成情報取得手段,性能情報取得手段,状態情報取得手段,画像形成所要時間算出手段,中断予測手段,予想時間算出手段,画像形成手段選択手段,転送制御手段選択手段,カウント手段,画質維持制御手段,選択動作選択手段,障害検知手段等としての機能を実現することができる。
【0038】
図5は、上述したデジタル複写機を複数台接続した画像形成システム(画像形成装置連結システム)の一例を示す図である。
それら4台のデジタル複写機601〜604は、画像データの高速転送を可能にするIEEE1394規格の通信回線607によって接続される。その通信回線607は、ケーブルの長さに限界があるので、各デジタル複写機601〜604間の距離が空いている場合に、それらの間にリピータ610を挿入して延長することにより接続を行う。
4台のデジタル複写機601〜604のうち、任意の1台のデジタル複写機の操作部30上のキー操作によって連結モードの設定が指示されると、該デジタル複写機のCPU201が、連結モードを設定すると共に、自機をマスタ機(親機)として、他のデジタル複写機をスレーブ機(子機)としてそれぞれ設定する。図5は、デジタル複写機601のCPU201が、自機の操作部30上のキー操作によって連結モードを設定すると共に、自機をマスタ機として、他のデジタル複写機602〜604をスレーブ機としてそれぞれ設定した例を示している。
【0039】
マスタ機は、図2に示したADF1を備えているため、それを利用する場合には、原稿束をマスタ機のADF1の原稿台2に載置(セット)することにより、自機のADF1に原稿台2上の各原稿を1枚ずつ自動給送させて、自機のスキャナ50にその各原稿の画像を順次読み取らせ、その各画像データをエンジン用ASIC301,PCIバス500,およびコントローラ用ASIC206を介して自機のMEM−C205又はHDD207に記憶させた後、その各原稿の画像データを設定部数分だけ繰り返し読み出し、自機のコントローラ用ASIC206,PCIバス500,およびエンジン用ASIC301を介して自機のプロッタ80に順次転送して印刷(プリントアウト)を行わせることができる。
あるいは、自機のMEM−C205又はHDD207に各原稿の画像データを記憶した後、その各原稿の画像データを設定部数分だけ繰り返し読み出し、自機のIEEE1394I/F400により順次スレーブ機のプロッタ80に転送して印刷を行わせることもできる。
【0040】
あるいはまた、自機のMEM−C205又はHDD207に各原稿の画像データを記憶した後、各デジタル複写機(マシン)への処理枚数(設定部数)を均等に振り分け、スレーブ機に振り分け枚数を指示し、続いて自機のMEM−C205又はHDD207に記憶した各原稿の画像データを順次振り分け枚数分だけ繰り返し読み出し、自機のコントローラ用ASIC206,PCIバス500,およびエンジン用ASIC301を介して自機のプロッタ80に順次転送して印刷を行わせる制御と、その読み出した原稿の画像データを自機のIEEE1394I/F400により順次スレーブ機のプロッタ80にも転送して印刷を行わせる制御とを並行して行う。
ここで、多量の原稿画像は、たいがい電子ソートモード等を使ってコピーすることが多い。電子ソートモードとは、複数枚の原稿の画像を順次読み取って画像メモリに蓄積し、その全原稿の画像データをページ順に一部ずつ複数部プリントアウト(用紙上に画像形成)することにより、複数部のコピー結果(画像形成用紙)をそれぞれページ順に揃えるモードのことである。
【0041】
以下、画像形成システムを構成するデジタル複写機601〜604におけるこの発明による処理について、図6以降の各図面も参照して具体的に説明する。
なお、説明の都合上、少なくともデジタル複写機601,602がカラー複写機であるものとし、そのうちのデジタル複写機601をマスタ機、デジタル複写機602をスレーブ機としてそれぞれ設定し、その2台のデジタル複写機を接続(タンデム連結)して印刷を行わせるケースを例にとって説明する。
また、マスタ機をA、スレーブ機をBとし、マスタ機Aは10枚/分、スレーブ機Bは8枚/分の性能(印刷速度)を持っているものと仮定する。
さらに、プロッタ80に対する画質維持制御については、仮に300枚(所定枚数)の印刷毎に1回行われるものする。このとき、画質維持制御監視用カウンタのカウント値は、マスタ機Aでは「260」、スレーブ機Bでは「50」であったとする。画質維持制御監視用カウンタは、印刷枚数(画像形成枚数)をカウントするカウント手段である。
【0042】
図6は、2台のデジタル複写機で印刷を行う場合の印刷所要時間について説明するための図である。
図7は、マスタ機のコントローラ200のCPU201による連結動作(連結プリント)時の処理動作の一例を示すフローチャートである。
ここで、20枚の原稿画像を片面モードで4部コピーするケースを考える。説明を簡単にするため、プロッタ80の性能として単純に印刷速度(この例では20枚×4部=80枚のコピーをするものとする)のみに着目することにすると、マスタ機Aでは10枚/分の性能を持っているから、この印刷ジョブを8分で終えることができる。それに対して、スレーブ機Bは、8枚/分の性能しかでないので、印刷ジョブに10分を要する。
【0043】
すなわち、マスタ機Aは、単独でコピーを行った場合、スレーブ機Bよりも2分も早くコピーが仕上がる(印刷が完了する)ことになるわけである。しかし実際には、40枚印刷を行ったところで画質維持制御監視用カウンタのカウント値が「300」に達するため、ここで約3分を要するカラー複写機固有の中断状態となり、プロッタ80によって印刷される画像の品質を維持するための画質維持制御を実行する。また、画質維持制御監視用カウンタのカウント値が「300」に達したとき、そのカウント値を「0」にリセットする。それによって、画質維持制御監視用カウンタは、再びカウント値が「300」に達するまで印刷枚数をカウントできる。
【0044】
一方、スレーブ機Bは80枚すべてを印刷し終わっても画質維持制御監視用カウンタのカウント値はまだ「130」で「300」に達してはいないから、印刷ジョブの途中でその中断が発生して画質維持制御が働くことはない。
すなわち、このケースでは、マスタ機Aでは途中で3分間の画質維持制御を行った結果、結局コピーの仕上がりまでに8分+3分=11分を要することになり、同じ印刷ジョブを実行した場合でも、画質維持制御動作が行われなかった場合のスレーブ機B(10分)に仕上がり時間で1分も劣るケースがありえるのである(図6参照)。
【0045】
ユーザの立場からすれば、マスタ機Aでコピーすれば2分早く仕上がることを期待しているのに、たまたま中断+画質維持制御が行われたために、スレーブ機Bでコピーしていればより早く仕上がったかもしれない、という事態に直面したら、「たまたま画質維持制御が行われた=運が悪かった」では済まされない。
しかし、機械をコントロールする立場から見れば、画質維持制御監視カウンタのカウント値をつねに取得して参照しているので、その機械で「近々」画質維持制御が動作する予定か否かをジョブ開始前でも明確に認識できる。
したがって、これを利用すれば、画質維持制御が行われそうな機械で印刷することを避け、より早い仕上がりが期待できる機械で印刷することが可能であり、そうなれば画像形成システム(画像形成装置連結システム)の運用効率は飛躍的に向上する。
【0046】
この実施形態では、まずその機能を実現するため、マスタ機Aが、自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80の性能(この例では印刷速度)をそれぞれ取得すると共に、自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80の内部状態(この例では画質維持制御監視カウンタのカウント値)を示す状態情報をそれぞれ取得する仕組みが必要となる。そして、これを利用して、マスタ機AのCPU201は、図7に示すような処理を行う。
(1)自機のADF1に原稿台2上の各原稿を1枚ずつ自動給送させて、自機のスキャナ50にその各原稿の画像を順次読み取らせる。つまり、その各原稿を順次スキャンして画像を読み取り、画像データに変換する。そして、その読み取った(変換した)画像データを順次エンジン用ASIC301,PCIバス500,およびコントローラ用ASIC206を介して自機のMEM−C205又はHDD207に記憶(蓄積)させる(ステップS1)。このとき、その画像データをコントローラ用ASIC206内の編集器によって編集したり、圧縮伸長器によって圧縮(符号化)することもできる。
【0047】
(2)自機のADF1の原稿台2に載置された原稿の枚数(スキャナ50によって入力される画像データのページ数),種別,作像モード,印刷枚数(部数)を含む印刷に関する印刷情報(画像形成情報)が操作部30上のキー操作によって入力されているため、それらの情報を取得する。また、不揮発性メモリに予め記憶されている情報、つまり自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80の性能(印刷速度)を示す性能情報や、自機のプロッタ80およびスレーブ機Bの内部状態(画質維持制御監視カウンタのカウント値)を示す状態情報をそれぞれ取得する(ステップS2)。
【0048】
(3)(2)で取得した印刷に関する印刷情報および自機のプロッタ80の性能を示す性能情報に基づいてそのプロッタ80による通常時の印刷に要する時間(印刷所要時間)を算出する(ステップS3)。
(4)(2)で取得した自機のプロッタ80の内部状態に基づいてそのプロッタ80による印刷の途中でその印刷を中断する動作(この例では印刷を中断して画質維持制御)が行われるかどうかを予測する(ステップS4)。
(5)(4)の予測結果によって印刷を中断する動作が行われると認識した場合には、不揮発性メモリに予め記憶されている自機のプロッタ80の中断時間(印刷が中断してから画質維持制御が完了するのまでの時間)を取得し、(3)で算出した自機のプロッタ80による印刷所要時間にその取得した中断時間を加え、そのプロッタ80による印刷開始から終了までの仕上がり予想時間を算出する(ステップS5)。
【0049】
(6)(4)の予測結果によって印刷を中断する動作が行われないと認識した場合には、(3)で算出した自機のプロッタ80による印刷所要時間をそのプロッタ80による仕上がり予想時間とする(ステップS11)。
(7)(2)で取得した印刷に関する印刷情報およびスレーブ機Bのプロッタ80の性能を示す性能情報に基づいてそのプロッタ80による通常時の印刷に要する時間(印刷所要時間)を算出する(ステップS6)。
(8)(2)で取得したスレーブ機Bのプロッタ80の内部状態に基づいてそのプロッタ80による印刷の途中でその印刷を中断する動作(この例では印刷を中断して画質維持制御)が行われるかどうかを予測する(ステップS7)。
(9)(8)の予測結果によって印刷を中断する動作が行われると認識した場合には、不揮発性メモリに予め記憶されているスレーブ機Bのプロッタ80の中断時間(印刷が中断してから画質維持制御が完了するのまでの時間)を取得し、(7)で算出したスレーブ機Bのプロッタ80による印刷所要時間にその取得した中断時間を加え、そのプロッタ80による印刷開始から終了までの仕上がり予想時間を算出する(ステップS8)。
【0050】
(10)(8)の予測結果によって印刷を中断する動作が行われないと認識した場合には、(7)で算出したスレーブ機Bのプロッタ80による印刷所要時間をそのプロッタ80による仕上がり予想時間とする(ステップS12)。
(11)自機のプロッタ80による仕上がり予想時間とスレーブ機Bのプロッタ80による仕上がり予想時間とを比較し、その予想時間が短い方のプロッタ80を選択する(ステップS9)。
(12)(11)で選択されたプロッタ80によって印刷が行われるように、以下の(a)又は(b)に示す転送制御を選択する。
(13)図7のフローチャートには図示を省略したが、(12)で選択した転送制御を実行する。
【0051】
(a)スキャナ50によって読み取られ(入力され)、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを設定部数分だけ繰り返し読み出し、自機のコントローラ用ASIC206,PCIバス500,およびエンジン用ASIC301を介して自機のプロッタ80に順次転送して印刷を行わせる。但し、設定部数が「1」の場合は、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを1回だけ読み出すか、スキャナ50によって読み取られた画像データをそのまま自機のコントローラ用ASIC206,PCIバス500,およびエンジン用ASIC301を介して自機のプロッタ80に転送して印刷を行わせる。また、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを読み出すとき、その画像データが圧縮(符号化)されていれば、それを圧縮伸長器によって伸長(復号化)する。
【0052】
(b)スキャナ50によって読み取られ、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを設定部数分だけ繰り返し読み出し、自機のIEEE1394I/F400により順次スレーブ機Bのプロッタ80に転送して印刷を行わせる。但し、設定部数が「1」の場合は、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを1回だけ読み出すか、スキャナ50によって読み取られた画像データをそのまま自機のIEEE1394I/F400により順次スレーブ機Bのプロッタ80に転送して印刷を行わせる。また、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを読み出すとき、その画像データが圧縮されていれば、それを圧縮伸長器によって伸長する。
【0053】
なお、上述の処理動作の例は、自機(マスタ機A)でコピーを行う場合に対応するものであるが、自機でホストから受信した画像データ(画像データを生成するための文字コードや制御コードでもよい)に基づいて印刷を行う場合にも対応できる。その場合、マスタ機AのCPU201が上記の(12)で以下の(a′)又は(b′)に示す転送制御を選択する。
【0054】
(a′)ネットワークI/F600によって入力され、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データ(ホストから受信したデータ)を設定部数分だけ繰り返し読み出し、自機のコントローラ用ASIC206,PCIバス500,およびエンジン用ASIC301を介して自機のプロッタ80に順次転送して印刷を行わせる。但し、設定部数が「1」の場合は、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを1回だけ読み出すか、ネットワークI/F600によって入力された画像データをそのまま自機のコントローラ用ASIC206,PCIバス500,およびエンジン用ASIC301を介して自機のプロッタ80に転送して印刷を行わせる。また、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを読み出すとき、その画像データが圧縮(符号化)されていれば、それを圧縮伸長器によって伸長する。
【0055】
(b′)ネットワークI/F600によって入力され、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを設定部数分だけ繰り返し読み出し、自機のIEEE1394I/F400により順次スレーブ機Bのプロッタ80に転送して印刷を行わせる。但し、設定部数が「1」の場合は、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを1回だけ読み出すか、ネットワークI/F600によって入力された画像データをそのまま自機のIEEE1394I/F400により順次スレーブ機Bのプロッタ80に転送して印刷を行わせる。また、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを読み出すとき、その画像データが圧縮(符号化)されていれば、それを圧縮伸長器によって伸長する。
【0056】
このように、この実施形態によれば、マスタ機A(デジタル複写機)のCPU201が、自機のスキャナ50又はネットワークI/F600によって入力される画像データのページ数を含む印刷(画像形成)に関する印刷情報、自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80の性能を示す性能情報、自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80の内部状態を示す状態情報をそれぞれ取得し、その取得した印刷情報および各性能情報に基づいて自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80による通常時の印刷に要する時間(印刷所要時間)をそれぞれ算出し、取得した各状態情報に基づいて自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80による印刷の途中でその印刷を中断する動作が行われるかどうかをそれぞれ予測し、算出した各印刷所要時間および各予測結果に基づいて自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80による印刷開始から終了までの仕上がり予想時間をそれぞれ算出し、その算出した各仕上がり予想時間を比較し、その予想時間が短い方のプロッタ80を選択し、その選択したプロッタ80によって印刷が行われるように転送制御を選択することにより、早い仕上がりが期待できるプロッタ80を選択して印刷を行わせることができるため、自機およびスレーブ機Bからなる画像形成システムの稼動効率を大幅に向上させることができる。
【0057】
なお、マスタ機AのCPU201は、操作部30上のキー操作によって入力された操作信号あるいはホスト上のキー操作によってそのホストから送られてきた操作コマンドにより、上述した転送制御を選択する動作の要否を選択することもできる。つまり、その動作をサービスマン(サービス技術者)あるいは顧客の判断によって有効とするか無効とするかを選択することもできる。よって、システムの稼動効率よりも、印刷結果を1台の機械から一度に入手したいようなケースに対応することができる。
【0058】
また、自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80で障害(紙ジャム,紙なし状態,トナーエンド状態等のダウン状態)が発生したとき、その障害をセンサ等によって検知し、その障害が検知されたプロッタ80を上記(11)の処理による選択対象から外すこともできる。そのようにすれば、例えばスレーブ機Bのプロッタ80による仕上がり予想時間の方が早いと分かっても、そのスレーブ機Bのプロッタ80で上記のような障害が発生したとき(但し自機のプロッタ80で障害か発生していない)、仕上がり予想時間に関係なく、自機で印刷することができる。したがって、負荷分散の効率を上げ、よりユーザの所望の印刷結果を得ることが可能になるため、システムの稼動効率を一層向上させることができる。
【0059】
以上、この発明をデジタル複写機およびそれを通信回線を介して複数台接続(連結)してなる画像形成システムに適用した実施形態について説明したが、この発明はこれに限らず、コピー機能を有するデジタル複合機,ファクシミリ装置等の他の画像形成装置およびそれを通信回線を介して複数台接続してなる画像形成システムにも適用可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の画像形成装置によれば、早い仕上がりが期待できる画像形成手段を選択して印刷を行わせることができるため、その画像形成装置を含むシステムの稼動効率を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2に示したデジタル複写機の制御系の構成例を示すブロック図である。
【図2】この発明による画像形成装置の一実施形態であるデジタル複写機の機構部の一例を示す概略構成図である。
【図3】図2に示したデジタル複写機の複写機本体に設けられる操作部のレイアウトを示す平面図である。
【図4】図3の液晶タッチパネル31に電源投入時に表示される操作画面の一例を示す図である。
【図5】図2に示したデジタル複写機を複数台接続した画像形成システムの一例を示す図である。
【図6】2台のデジタル複写機で印刷を行う場合の印刷所要時間について説明するための図である。
【図7】図1のCPU201による連結動作時の処理動作の一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
1:自動原稿給送装置(ADF) 2:原稿台
30:操作部 31:液晶タッチパネル
50:スキャナ 80:プロッタ
200:コントローラ 201:CPU
202:ノースブリッジ(NB)
203:プロッタ用メモリ(MEM−P)
204:サウスブリッジ(SB)
205:スキャナ用メモリ(MEM−C)
206:コントローラ用ASIC
207:ハードディスク装置(HDD)
208:AGPバス 209:PCIバス
300:エンジン部 400:IEEE1394I/F
500:PCIバス 600:ネットワークI/F
601〜604:デジタル複写機
607:IEEE1394規格の通信回線
610:リピータ
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタル複写機,デジタル複合機,ファクシミリ装置等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような画像形成装置として、画像データを入力する画像入力手段(例えばスキャナ等の画像読取手段)と、それによって入力された画像データを記憶する画像記憶手段(画像メモリ)と、画像入力手段によって入力された画像データあるいは画像記憶手段に記憶された画像データに基づいて用紙上に印刷(画像形成)を行う画像形成手段(プロッタ)と、外部と通信回線を介して通信する通信手段とを有し、上記通信回線を介して複数台接続可能な画像形成装置がある。
例えば、上記手段(機能)を有するデジタル複写機では、操作部上のキー操作によって印刷(画像形成)モードを設定し、操作部上のスタートキーの押下によってコピー要求を受けると、コピー動作を開始し、スキャナによって原稿画像の読み取り動作を行ってその画像データを画像メモリに記憶し、その画像メモリに記憶した画像データを通信回線を介して接続された他の画像形成装置のプリンタに転送して印刷を行わせることができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このような画像形成装置を複数台接続したシステムの最大の特長は、画像データを複数の画像形成装置に振り分けることで印刷時間を短縮したり、ある画像形成装置(機械)で紙詰まりをはじめとする障害が起きたり、用紙の補給状態になったりして画像形成装置が稼動状態になくても、システム上の他の画像形成装置へ画像データを転送し直して印刷を肩代わりさせることで、システム全体としてのダウンタイムを低減したりすることが可能な点である。
このような従来のシステムでは、紙詰まりや用紙補給など、画像形成装置の印刷動作が完全に停止してしまうような障害しか考慮されておらず、カラー画像形成が可能な画像形成装置においてしばしば行われるような、印刷動作を中断(禁止)して実行されるような画質維持制御動作(作像プロセス条件の調整)のように(その後印刷動作の自動的な再開/復旧が補償されはするものの)生産性を著しく阻害するような画像形成装置(例えば、特許文献2参照。)の「中断動作」まで対象としたものは見当たらない。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−27876号公報
【特許文献2】
特開平9−314903号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
画質を重視した画像形成装置、とくにカラー画像形成装置などにおいては、プロッタ(プリンタ)の作像に関係する部材の経年変化や、作像する際の周囲環境(温湿度など)により、作像条件を補正するための画質維持制御動作が行われる。この画質維持制御動作は、ふつう印刷枚数カウンタや作像回数カウンタなどを常に参照して、それが予め決められたある一定値を越えた場合に、印刷動作を途中で中断して行われるのが一般的である。
上記の通り、画質維持制御動作は進行中の印刷ジョブ(印刷動作)を一旦中断して行われるが、印刷動作の中断と画質維持制御動作の実行はあくまで機械内部のカウンタ値を基準に行われるため、ユーザにその状況が伝わることがなく、その予測をすることも事実上不可能になっている。
【0006】
例えば、複数台のデジタル複写機を連結(接続)して連結コピー又はプリント(印刷)を行えるようにしたシステムでは、任意の1台がマスタ機(親機)となり、このマスタ機に連結されている他の画像形成装置がスレーブ機(子機)となり、マスタ機が、コピー要求又はプリント要求を受けたとき、自機およびスレーブ機のプリンタの内部状態を調べ(チェックし)、障害状態(用紙補給待ち状態や紙詰まり状態、あるいはトナー切れ状態)になっているデジタル複写機のプリンタには印刷を行わせない。例えば、自機のプリンタが障害状態であれば、スレーブ機のプロッタへ画像データを転送し直して印刷を肩代わりさせることで、システム全体としてのダウンタイムを短縮するのが一般的な考え方である。
【0007】
しかし、この負荷分散はあくまで用紙補給待ち状態や紙詰まり状態、トナー切れ状態といった画像形成装置のプリンタが動作できない障害を対象としたものであり、前述の画質維持制御動作のようなユーザが予測できないような中断動作に対しては、何ら解決手段を提示していなかった。
このため、従来のシステムでは、早めの仕上がりが期待できるより高速の画像形成装置でコピー(またはプリント)をした場合でも、そのときのカウンタ値によって途中でたまたま意図しなかった動作(中断+画質維持制御動作)が入ってしまい、その結果、むしろはじめから低速の画像形成装置でコピー(またはプリント)したほうがずっと早い仕上がりが期待できた、というケースも頻繁に起こり得た。
【0008】
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、上記のような画像形成装置において、早い仕上がりが期待できるプロッタを選択して印刷を行わせることができるようにすることにより、その画像形成装置を含むシステムの稼動効率を大幅に向上させることができるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、画像データを入力する画像入力手段と、該手段によって入力された画像データを記憶する画像記憶手段と、上記画像入力手段によって入力された画像データあるいは上記画像記憶手段に記憶された画像データに基づいて用紙上に画像形成を行う画像形成手段と、外部と通信回線を介して通信する通信手段とを有し、上記通信回線を介して複数台接続可能な画像形成装置であって、上記の目的を達成するため、次のようにしたことを特徴とする。
【0010】
請求項1の発明による画像形成装置は、自機の画像入力手段によって入力された画像データあるいは自機の画像記憶手段に記憶された画像データを自機の画像形成手段に転送する第1の転送制御手段と、自機の画像入力手段によって入力された画像データあるいは自機の画像記憶手段に記憶された画像データを自機の通信手段により通信回線を介して接続された他の画像形成手段に転送する第2の転送制御手段と、自機の画像入力手段によって入力される画像データのページ数を含む画像形成に関する画像形成情報を取得する画像形成情報取得手段と、自機の画像形成手段および上記他の画像形成装置の画像形成手段の性能を示す性能情報をそれぞれ取得する性能情報取得手段と、自機の画像形成手段および上記他の画像形成装置の画像形成手段の内部状態を示す状態情報をそれぞれ取得する状態情報取得手段と、上記画像形成情報取得手段によって取得された画像形成情報および上記性能情報取得手段によって取得された各性能情報に基づいて自機の画像形成手段および上記他の画像形成装置の画像形成手段による通常時の画像形成に要する時間をそれぞれ算出する画像形成所要時間算出手段と、上記状態情報取得手段によって取得された各状態情報に基づいて自機の画像形成手段および上記他の画像形成装置の画像形成手段による画像形成の途中で該画像形成を中断する動作が行われるかどうかをそれぞれ予測する中断予測手段と、上記画像形成所要時間算出手段による各算出結果および上記中断予測手段による各予測結果に基づいて自機の画像形成手段および上記他の画像形成装置の画像形成手段による画像形成開始から終了までの仕上がり予想時間をそれぞれ算出する仕上がり予想時間算出手段と、該手段によって算出された各仕上がり予想時間を比較し、該予想時間が短い方の画像形成手段を選択する画像形成手段選択手段と、該手段によって選択された画像形成手段によって画像形成が行われるように、上記第1又は第2の転送制御手段を選択する転送制御手段選択手段とを設けたものである。
【0011】
請求項2の発明による画像形成装置は、請求項1の画像形成装置において、上記画像形成手段による画像形成枚数をカウントするカウント手段と、該手段のカウント値が所定値に達したとき、該カウント値をリセットすると共に、上記画像形成手段によって形成される画像の品質を維持するための画質維持制御を実行する画質維持制御手段とを設け、自機の性能情報取得手段を、自機の画像形成手段および上記他の画像形成装置の画像形成手段の画像形成速度を示す情報をそれぞれ取得する手段とし、自機の状態情報取得手段を、自機の画像形成手段および上記他の画像形成装置の画像形成手段の上記カウント手段のカウント値を示す情報をそれぞれ取得する手段としたものである。
【0012】
請求項3の発明による画像形成装置は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記転送制御選択手段による選択動作の要否を選択する選択動作選択手段を設けたものである。
請求項4の発明による画像形成装置は、請求項1又は2の画像形成装置において、自機の画像形成手段あるいは上記他の画像形成装置の画像形成手段で障害が発生したとき、該障害を検知する障害検知手段と、該手段によって障害が検知された画像形成手段を上記画像形成手段選択手段による選択対象から外す手段とを設けたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いてこの発明の実施の形態の説明を行なう。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図2は、この発明による画像形成装置の一実施形態であるMFP(Multi Function Printer)のようなデジタル複写機の機構部の一例を示す概略構成図である。
このデジタル複写機は、複写機本体の上部に自動原稿給送手段であるADF(自動原稿給送装置)1を搭載し、側部に後処理装置であるフィニシャ100を接続している。複写機本体の手前側上面には、図3に示す操作部30を備えている。
【0014】
まず、このデジタル複写機によるコピー動作(複写動作)について説明する。このデジタル複写機において、ADF1の原稿台2に画像面を上にしてセット(載置)された原稿束は、コピーモード時に操作部30上のプリントキー(スタートキー)34が押下されると、一番下の原稿から1枚ずつ順次給送ローラ3および給送ベルト4によってコンタクトガラス6上に給送され、所定の位置にセットされる。そのセットされた原稿は、画像入力手段(画像読取手段)であるスキャナ(読み取りユニット)50によって画像が読み取られ、その読み取りが終了した後、給送ベルト4および排送ローラ5によって排出される。
【0015】
ここで、1枚の原稿の画像読み取りが終了する毎に、原稿セット検知センサ7にて原稿台2上に次の原稿があるかないかを検知し、あればその原稿を前の原稿と同様にコンタクトガラス6上に給送し、以後上述と同様の動作を行う。
なお、給送ローラ3,給送ベルト4,排送ローラ5は図示しない共通のモータによって駆動される。
第1給紙トレイ8,第2給紙トレイ9,第3給紙トレイ10に積載された転写紙(用紙)は、それぞれ第1給紙装置11,第2給紙装置12,第3給紙装置13によって給紙され、縦搬送ユニット14によって感光体ドラム15に当接する位置まで搬送される。実際には、各給紙トレイ8〜10のうちのいずれか1つが選択され、そこから転写紙が給紙される。
【0016】
スキャナ50によって読み取られた(入力された)画像データ(画像情報)は、画像記憶手段である図1のMEM−C(スキャナ用メモリ)205又はHDD(ハードディスク装置)207に一旦記憶させた後、あるいはそのまま、画像形成手段であるプロッタ80内の書き込みユニット57に転送され、その書き込みユニット57によりレーザビームとして感光体ドラム15の予め帯電された面(図示しない帯電器によって帯電される)上に書き込まれ、その部分が現像ユニット27を通過することにより、そこにトナー画像が形成される。
あるいは、スキャナ50によって読み取った原稿の画像データは、MEM−C205又はHDD207に記憶させ、全ての原稿の画像読み取りが終了した時点で、プロッタ80内の書き込みユニット57に順次転送され、その書き込みユニット57によりレーザビームとして感光体ドラム15の予め帯電された面上に書き込まれ、その部分が現像ユニット27を通過することにより、そこにトナー画像が形成される。
【0017】
そして、選択された給紙トレイから給紙された転写紙は感光体ドラム15の回転と等速で搬送ベルト(転写ベルト)16によって搬送されながら、一方の面に感光体ドラム15上のトナー画像が転写され、そのトナー画像が定着ユニット17によって熱定着される。
その後、その転写紙は片面コピーモード時には排紙ユニット18によって後処理装置であるフィニシャ100に搬送される。
このとき、例えばフェースダウン(転写紙をページ順に揃えるため画像面を下向きにする)排紙のために、一方の面にトナー画像が形成された転写紙を反転したい場合、その転写紙は排紙ユニット18により両面入紙搬送路113に搬送され、反転ユニット112でスイッチバック反転された後、反転排紙搬送路114を通ってフィニシャ100に搬送される。
【0018】
フィニシャ100では、複写機本体から送られてくる一方の面にトナー画像が形成された転写紙、つまり片面コピー済みの転写紙は、分岐偏向板101によりスタッカ搬送ローラ(通常排紙ローラ)102側又はステープラ搬送ローラ105側へ選択的に導かれる。
すなわち、分岐偏向板101が上向きに切り替えられている場合には、複写機本体からの転写紙をスタッカ搬送ローラ102およびスタッカ排紙ローラ103を経由してスタッカトレイ(通常排紙トレイ)104に排出することができる。スタッカトレイ104は前後方向に移動可能な排紙トレイであり、原稿毎あるいはMEM−C205又はHDD207を用いてソーティングされたコピー部毎に前後に移動し、排出される転写紙(コピー紙)を簡易的に仕分けするものである。
【0019】
分岐偏向板101が下向きに切り替えられている場合には、複写機本体から送られてくる片面コピー済みの転写紙をステープラ搬送ローラ105およびステープラ排紙ローラ107を経由してステープルトレイ108に排出することができる。
ステープルトレイ108上では、転写紙が1枚排出される毎に、その端部揃え用のジョガー(落下ストッパ)109によって揃えられ、1部のコピー完了によりステープラ106によって綴じられる。ステープラ106で綴じられた転写紙群は、自重によってステープル完了排紙トレイ(落下トレイ)110に落下して、そこに収納される。
【0020】
一方、両面コピーモード時には、一方の面にトナー画像が形成された転写紙(片面コピー済みの転写紙)は排紙ユニット18により両面入紙搬送路113に搬送され、反転ユニット112でスイッチバック反転された後、両面搬送ユニット111に送られる。
両面搬送ユニット111に送られた転写紙は、再び感光体ドラム15に作像されたトナー画像を転写するために、両面搬送ユニット111から再給紙され、再度縦搬送ユニット14によって感光体ドラム15に当接する位置まで搬送されて、他方の面にトナー画像が転写された後、定着ユニット17によってトナー画像が定着され、排紙ユニット18によってフィニシャ100に搬送され、以後上述と同様の動作が行われる。
【0021】
なお、感光体ドラム15,搬送ベルト16,定着ユニット17,排紙ユニット18,現像ユニット27は図示しないメインモータによって駆動され、各給紙装置11〜13はメインモータの駆動が各々給紙クラッチにより伝達されて駆動される。縦搬送ユニット14は、メインモータの駆動が中間クラッチによって伝達されて駆動される。また、上述した書き込みユニット57を含む画像形成処理用の各部が図1のプロッタ80を構成している。
【0022】
図3は、このデジタル複写機の複写機本体に設けられた操作部30の構成例を示すレイアウト図である。
この操作部30は、液晶タッチパネル31,テンキー32,クリア/ストップキー33,プリントキー34,モードクリアキー35,および初期設定キー36を備えている。
液晶タッチパネル31は、液晶ディスプレイの表面にタッチパネルを備えており、各種機能キーや部数、機械の状態を示すメッセージなどを表示することができる。
【0023】
テンキー32は、印刷部数(コピー枚数)や倍率等の数値を入力するためのキーである。
クリア/ストップキー33は、置数(コピー部数)をクリアしたり、実行中の動作(読み取り動作又は印刷動作)をストップさせたりするためのキーである。
プリントキー34は、コピー動作の開始を指示するためのキーである。
モードクリアキー35は、設定した全てのモードの内容を取り消すためのキーである。
初期設定キー36は、機械の初期状態を任意にカスタマイズする際に使用するキーであり、この実施形態ではそのキーの押下によって液晶タッチパネル31に初期設定メニュー画面を表示することができる。
【0024】
図4は、液晶タッチパネル31に電源投入時に表示される操作画面の一例を示す図である。
オペレータ(ユーザ)が、液晶タッチパネル31に表示されている操作画面中のいずれかの機能キーにタッチすることにより、その機能キーの枠内に表示されている機能(モード)が選択され、その白黒表示が反転する(図4では斜線を施して示す)。
また、機能の詳細を指定しなければならない場合(例えば変倍であれば変倍値等)は、その機能キーにタッチすることにより、詳細な機能の設定用操作画面が表示される。
液晶タッチパネル31は、ドット表示器を使用しているため、その時の最適な表示をグラフィカルに行うことが可能である。
【0025】
図4に示す操作画面において、左上側には「コピーできます」「お待ちください」等のメッセージを表示するためのメッセージエリアが設けられており、その右側に、セットされたコピー枚数(印刷部数)を表示するためのコピー枚数表示部が、メッセージエリアの下側に、画像濃度の自動調整を指定(設定)するための自動濃度キー[自動濃度]、転写紙の自動選択を指定するための自動用紙選択キー[自動用紙選択]、コピー倍率として等倍を指定するための等倍キー[等倍]が並んで表示されている。
さらに、下から2段目に右側から、コピー(コピー済み転写紙)を一部ずつページ順にそろえる処理を指定するためのソートキー[ソート]、コピーをページ毎に仕分けする処理を指定するためのスタックキー[スタック]、ソート処理されたものを一部ずつ綴じる処理を指定するためのステープルキー[ステープル]が並んで表示されている。
【0026】
そして、1番下に右側から、コピー倍率として拡大/縮小倍率を指定するための変倍キー[変倍]、両面モード又は分割モードを設定するための両面/分割キー[両面/分割]、集約コピーモードを設定するための集約キー[集約]、通信回線を介して連結(接続)された複数台のデジタル複写機(画像形成装置)を同時に起動させて後述する連結動作(任意の1台のデジタル複写機のスキャナ50によって読み取った画像データを他のデジタル複写機のプロッタ80に転送してて印刷を行わせたり、その画像データを複数台のデジタル複写機のプロッタ80に並行して転送して印刷を行わせる動作)を行わせるための連結モードを設定する連結モードキー[連結]が表示されている。
なお、選択されているモードはキーが網掛け表示(斜線を施して示す)されている。また、連結モードキー[連結]によって連結モードが設定(選択)されていない時は、単独動作(デジタル複写機のスキャナ50によって読み取った画像データをそのプロッタ80に転送して印刷を行わせる動作)を行わせるための単独モードが設定されている。連結モードが設定されたときの処理については、追って詳細に説明する。
【0027】
次に、図2を用い、スキャナ50によって原稿の画像を読み取り、その画像データに対応する静電潜像を感光体ドラム15の表面に形成するまでの動作を説明する。なお、静電潜像とは感光体ドラム15の表面(帯電器によって帯電された面)に画像データをレーザビームによって書き込むことにより生じる電位分布のことである。
【0028】
スキャナ50は、原稿を載置するコンタクトガラス6と光学走査系とによって構成されており、光学走査系は露光ランプ51,第1ミラー52,レンズ53,CCDイメージセンサ54等で構成されている。
露光ランプ51および第1ミラー52は図示しない第1キャリッジ上に固定され、第2ミラー55および第3ミラー56は図示しない第2キャリッジ上に固定されている。
原稿の画像を読み取るときには、光路長が変わらないように、第1キャリッジと第2キャリッジとが2対1の相対速度で機械的に走査される。
光学走査系は、図示しないスキャナ駆動モータを含む駆動部によって駆動される。
【0029】
スキャナ50は、原稿の画像を光学的に読み取って電気信号に変換する(原稿の画像データを読み取る)。すなわち、光学走査系の露光ランプ51によって原稿の画像面を照明し、その画像面からの反射光像を第1ミラー52,第2ミラー55,第3ミラー56,レンズ53を介してCCDイメージセンサ54の受光面に結像させ、そのCCDイメージセンサ54によって電気信号に変換する。
このとき、レンズ53およびCCDイメージセンサ54を図2の左右方向に移動させることにより、原稿の給送方向の画像読み取り倍率が変わる。つまり、予め指定(設定)されたコピー倍率に対応してレンズ53およびCCDイメージセンサ54の左右方向の位置が設定される。
【0030】
プロッタ80の書き込みユニット57は、レーザ出力ユニット58,結像レンズ59,ミラー60等で構成され、レーザ出力ユニット58の内部にはレーザ光源であるレーザダイオードおよびモータによって高速で定速回転するポリゴンミラー(回転多面鏡)を備えている。
レーザ出力ユニット58より照射されるレーザビームは、定速回転するポリゴンミラーで偏向され、結像レンズ59を通り、ミラー60で折り返され、感光体ドラム15の帯電面に集光されて結像される。
【0031】
すなわち、ポリゴンミラーで偏向されたレーザビームは感光体ドラム15が回転する方向と直交する方向(主走査方向)に露光走査され、図1のエンジン用ASIC301内の図示しない画像処理部より出力される画像データ(画像信号)のライン単位の書き込みを行う。感光体ドラム15の回転速度と走査密度(記録密度)に対応する所定の周期で主走査を繰り返すことにより、感光体ドラム15の帯電面に静電潜像(静電画像)が形成される。
なお、感光体ドラム15上を走査する直前のレーザビームは図示しない同期検知センサによって検知される。そして、プロッタ80内の図示しないレーザ書込制御部が同期検知センサから出力される主走査同期信号を用い、1走査毎にレーザダイオードの点灯開始タイミングおよび画像データの入出力を行うための制御信号の生成を行う。
【0032】
図1は、このデジタル複写機の制御系の構成例を示すブロック図である。
このデジタル複写機は、コントローラ200とエンジン部300とIEEE1394インタフェース(以下「インタフェース」を「I/F」という)400とをPCIバス500を介して接続した構成となっている。
コントローラ200は、描画,通信,操作部30からの入力の制御を含むデジタル複写機全体の制御を行うものであり、CPU201,ノースブリッジ(以下「NB」と略称する)202,MEM−P203,サウスブリッジ(以下「SB」と略称する)204,MEM−C205,コントローラ用ASIC206,ハードディスク装置(以下「HDD」と略称する)207とを備え、NB202とコントローラ用ASIC206とをAGPバス208を介して接続している。また、NB202とSB204とをPCIバス209を介して接続している。そのPCIバス209には、ネットワークI/F600が接続されている。
【0033】
CPU201は、コントローラ200全体を統括的に制御するマイクロコンピュータであり、中央処理装置,プログラムROM,RAM,不揮発性メモリ等からなる。
NB202は、CPU201とMEM−P203,SB204、AGPバス208とを接続するためのブリッジである。
MEM−P203は、プリント動作時にプロッタ80に転送すべき画像データを展開するために使用するプロッタ用メモリ(描画用メモリ)である。
SB204は、NB202と図示しないPCIデバイス,周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。
MEM−C205は、スキャン動作(読み取り動作)時又はコピー動作(複写動作)にスキャナ50によって読み取った画像データを一旦格納(記憶)しておくためのスキャナ用メモリである。
【0034】
コントローラ用ASIC206は、編集器および圧縮伸長器を含む画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(集積回路)であり、AGPバス208,PCIバス500,HDD207,およびMEM−C205をそれぞれ接続するブリッジの役割も有する。
編集器は、スキャナ50によって読み取った画像データ又はプロッタ80へ転送すべき画像データに対して変倍等の編集処理を施す機能を有する。
圧縮伸長器は、通常の画像データを圧縮(符号化)する圧縮手段および圧縮された画像データを伸長(復号化)する伸長手段としての機能を有する。
HDD207は、多量の画像データやジョブ履歴データ、この発明に係わるプログラムを含む各種プログラムなど、各種のデータを蓄積(記憶)するための記憶装置(ストレージ)である。なお、HDD207,MEM−P203,MEM−C205がいずれも画像記憶手段に相当する。また、HDD207の代わりに、光ディスク等の他の大容量記憶装置を使用することもできる。
【0035】
AGPバス208は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM−P203に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にするものである。
このAGPバス208は、本来は3D(三次元)画像をスムーズにディスプレイに表示する際に用いられるものであるが、このデジタル複写機では、このAGPバス208を介してNB202とコントローラ用ASIC206とを接続している。つまり、NB202とコントローラ用ASIC206とをPCIバスを介して接続したのではパフォーマンスが低下するため、ここではAGPバス208を拡張利用している。
エンジン部300は、前述したスキャナ50およびプロッタ80などのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理を行う画像処理部およびPCI部を含むエンジン用ASIC301を備えている。
【0036】
IEEE1394I/F400は、他のデジタル複写機が汎用通信回線であるIEEE1394規格の通信回線(以下単に「通信回線」ともいう)を介して接続(連結)されている状態で、連結モードが設定された場合に、該他のデジタル複写機と通信回線を介して通信する(データのやりとりを行う)通信手段である。なお、IEEE1394I/F400以外のI/Fを使用することも可能である。その場合、そのI/F用の通信回線を介して他のデジタル複写機を接続する必要がある。
ネットワークI/F600は、図示しないLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)上のパーソナルコンピュータ等のホスト(外部装置)と通信する通信手段であり、そのホストからの画像データ(画像データを生成するための文字コードや制御コードでもよい)を入力する画像入力手段としての機能も果たす。
【0037】
ここで、CPU201が、HDD207(記録媒体)に記憶(記録)されているこの発明に係わるプログラムに従って動作することにより、この発明による機能、つまり第1の転送制御手段,第2の転送制御手段,画像形成情報取得手段,性能情報取得手段,状態情報取得手段,画像形成所要時間算出手段,中断予測手段,予想時間算出手段,画像形成手段選択手段,転送制御手段選択手段,カウント手段,画質維持制御手段,選択動作選択手段,障害検知手段等としての機能を実現することができる。
【0038】
図5は、上述したデジタル複写機を複数台接続した画像形成システム(画像形成装置連結システム)の一例を示す図である。
それら4台のデジタル複写機601〜604は、画像データの高速転送を可能にするIEEE1394規格の通信回線607によって接続される。その通信回線607は、ケーブルの長さに限界があるので、各デジタル複写機601〜604間の距離が空いている場合に、それらの間にリピータ610を挿入して延長することにより接続を行う。
4台のデジタル複写機601〜604のうち、任意の1台のデジタル複写機の操作部30上のキー操作によって連結モードの設定が指示されると、該デジタル複写機のCPU201が、連結モードを設定すると共に、自機をマスタ機(親機)として、他のデジタル複写機をスレーブ機(子機)としてそれぞれ設定する。図5は、デジタル複写機601のCPU201が、自機の操作部30上のキー操作によって連結モードを設定すると共に、自機をマスタ機として、他のデジタル複写機602〜604をスレーブ機としてそれぞれ設定した例を示している。
【0039】
マスタ機は、図2に示したADF1を備えているため、それを利用する場合には、原稿束をマスタ機のADF1の原稿台2に載置(セット)することにより、自機のADF1に原稿台2上の各原稿を1枚ずつ自動給送させて、自機のスキャナ50にその各原稿の画像を順次読み取らせ、その各画像データをエンジン用ASIC301,PCIバス500,およびコントローラ用ASIC206を介して自機のMEM−C205又はHDD207に記憶させた後、その各原稿の画像データを設定部数分だけ繰り返し読み出し、自機のコントローラ用ASIC206,PCIバス500,およびエンジン用ASIC301を介して自機のプロッタ80に順次転送して印刷(プリントアウト)を行わせることができる。
あるいは、自機のMEM−C205又はHDD207に各原稿の画像データを記憶した後、その各原稿の画像データを設定部数分だけ繰り返し読み出し、自機のIEEE1394I/F400により順次スレーブ機のプロッタ80に転送して印刷を行わせることもできる。
【0040】
あるいはまた、自機のMEM−C205又はHDD207に各原稿の画像データを記憶した後、各デジタル複写機(マシン)への処理枚数(設定部数)を均等に振り分け、スレーブ機に振り分け枚数を指示し、続いて自機のMEM−C205又はHDD207に記憶した各原稿の画像データを順次振り分け枚数分だけ繰り返し読み出し、自機のコントローラ用ASIC206,PCIバス500,およびエンジン用ASIC301を介して自機のプロッタ80に順次転送して印刷を行わせる制御と、その読み出した原稿の画像データを自機のIEEE1394I/F400により順次スレーブ機のプロッタ80にも転送して印刷を行わせる制御とを並行して行う。
ここで、多量の原稿画像は、たいがい電子ソートモード等を使ってコピーすることが多い。電子ソートモードとは、複数枚の原稿の画像を順次読み取って画像メモリに蓄積し、その全原稿の画像データをページ順に一部ずつ複数部プリントアウト(用紙上に画像形成)することにより、複数部のコピー結果(画像形成用紙)をそれぞれページ順に揃えるモードのことである。
【0041】
以下、画像形成システムを構成するデジタル複写機601〜604におけるこの発明による処理について、図6以降の各図面も参照して具体的に説明する。
なお、説明の都合上、少なくともデジタル複写機601,602がカラー複写機であるものとし、そのうちのデジタル複写機601をマスタ機、デジタル複写機602をスレーブ機としてそれぞれ設定し、その2台のデジタル複写機を接続(タンデム連結)して印刷を行わせるケースを例にとって説明する。
また、マスタ機をA、スレーブ機をBとし、マスタ機Aは10枚/分、スレーブ機Bは8枚/分の性能(印刷速度)を持っているものと仮定する。
さらに、プロッタ80に対する画質維持制御については、仮に300枚(所定枚数)の印刷毎に1回行われるものする。このとき、画質維持制御監視用カウンタのカウント値は、マスタ機Aでは「260」、スレーブ機Bでは「50」であったとする。画質維持制御監視用カウンタは、印刷枚数(画像形成枚数)をカウントするカウント手段である。
【0042】
図6は、2台のデジタル複写機で印刷を行う場合の印刷所要時間について説明するための図である。
図7は、マスタ機のコントローラ200のCPU201による連結動作(連結プリント)時の処理動作の一例を示すフローチャートである。
ここで、20枚の原稿画像を片面モードで4部コピーするケースを考える。説明を簡単にするため、プロッタ80の性能として単純に印刷速度(この例では20枚×4部=80枚のコピーをするものとする)のみに着目することにすると、マスタ機Aでは10枚/分の性能を持っているから、この印刷ジョブを8分で終えることができる。それに対して、スレーブ機Bは、8枚/分の性能しかでないので、印刷ジョブに10分を要する。
【0043】
すなわち、マスタ機Aは、単独でコピーを行った場合、スレーブ機Bよりも2分も早くコピーが仕上がる(印刷が完了する)ことになるわけである。しかし実際には、40枚印刷を行ったところで画質維持制御監視用カウンタのカウント値が「300」に達するため、ここで約3分を要するカラー複写機固有の中断状態となり、プロッタ80によって印刷される画像の品質を維持するための画質維持制御を実行する。また、画質維持制御監視用カウンタのカウント値が「300」に達したとき、そのカウント値を「0」にリセットする。それによって、画質維持制御監視用カウンタは、再びカウント値が「300」に達するまで印刷枚数をカウントできる。
【0044】
一方、スレーブ機Bは80枚すべてを印刷し終わっても画質維持制御監視用カウンタのカウント値はまだ「130」で「300」に達してはいないから、印刷ジョブの途中でその中断が発生して画質維持制御が働くことはない。
すなわち、このケースでは、マスタ機Aでは途中で3分間の画質維持制御を行った結果、結局コピーの仕上がりまでに8分+3分=11分を要することになり、同じ印刷ジョブを実行した場合でも、画質維持制御動作が行われなかった場合のスレーブ機B(10分)に仕上がり時間で1分も劣るケースがありえるのである(図6参照)。
【0045】
ユーザの立場からすれば、マスタ機Aでコピーすれば2分早く仕上がることを期待しているのに、たまたま中断+画質維持制御が行われたために、スレーブ機Bでコピーしていればより早く仕上がったかもしれない、という事態に直面したら、「たまたま画質維持制御が行われた=運が悪かった」では済まされない。
しかし、機械をコントロールする立場から見れば、画質維持制御監視カウンタのカウント値をつねに取得して参照しているので、その機械で「近々」画質維持制御が動作する予定か否かをジョブ開始前でも明確に認識できる。
したがって、これを利用すれば、画質維持制御が行われそうな機械で印刷することを避け、より早い仕上がりが期待できる機械で印刷することが可能であり、そうなれば画像形成システム(画像形成装置連結システム)の運用効率は飛躍的に向上する。
【0046】
この実施形態では、まずその機能を実現するため、マスタ機Aが、自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80の性能(この例では印刷速度)をそれぞれ取得すると共に、自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80の内部状態(この例では画質維持制御監視カウンタのカウント値)を示す状態情報をそれぞれ取得する仕組みが必要となる。そして、これを利用して、マスタ機AのCPU201は、図7に示すような処理を行う。
(1)自機のADF1に原稿台2上の各原稿を1枚ずつ自動給送させて、自機のスキャナ50にその各原稿の画像を順次読み取らせる。つまり、その各原稿を順次スキャンして画像を読み取り、画像データに変換する。そして、その読み取った(変換した)画像データを順次エンジン用ASIC301,PCIバス500,およびコントローラ用ASIC206を介して自機のMEM−C205又はHDD207に記憶(蓄積)させる(ステップS1)。このとき、その画像データをコントローラ用ASIC206内の編集器によって編集したり、圧縮伸長器によって圧縮(符号化)することもできる。
【0047】
(2)自機のADF1の原稿台2に載置された原稿の枚数(スキャナ50によって入力される画像データのページ数),種別,作像モード,印刷枚数(部数)を含む印刷に関する印刷情報(画像形成情報)が操作部30上のキー操作によって入力されているため、それらの情報を取得する。また、不揮発性メモリに予め記憶されている情報、つまり自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80の性能(印刷速度)を示す性能情報や、自機のプロッタ80およびスレーブ機Bの内部状態(画質維持制御監視カウンタのカウント値)を示す状態情報をそれぞれ取得する(ステップS2)。
【0048】
(3)(2)で取得した印刷に関する印刷情報および自機のプロッタ80の性能を示す性能情報に基づいてそのプロッタ80による通常時の印刷に要する時間(印刷所要時間)を算出する(ステップS3)。
(4)(2)で取得した自機のプロッタ80の内部状態に基づいてそのプロッタ80による印刷の途中でその印刷を中断する動作(この例では印刷を中断して画質維持制御)が行われるかどうかを予測する(ステップS4)。
(5)(4)の予測結果によって印刷を中断する動作が行われると認識した場合には、不揮発性メモリに予め記憶されている自機のプロッタ80の中断時間(印刷が中断してから画質維持制御が完了するのまでの時間)を取得し、(3)で算出した自機のプロッタ80による印刷所要時間にその取得した中断時間を加え、そのプロッタ80による印刷開始から終了までの仕上がり予想時間を算出する(ステップS5)。
【0049】
(6)(4)の予測結果によって印刷を中断する動作が行われないと認識した場合には、(3)で算出した自機のプロッタ80による印刷所要時間をそのプロッタ80による仕上がり予想時間とする(ステップS11)。
(7)(2)で取得した印刷に関する印刷情報およびスレーブ機Bのプロッタ80の性能を示す性能情報に基づいてそのプロッタ80による通常時の印刷に要する時間(印刷所要時間)を算出する(ステップS6)。
(8)(2)で取得したスレーブ機Bのプロッタ80の内部状態に基づいてそのプロッタ80による印刷の途中でその印刷を中断する動作(この例では印刷を中断して画質維持制御)が行われるかどうかを予測する(ステップS7)。
(9)(8)の予測結果によって印刷を中断する動作が行われると認識した場合には、不揮発性メモリに予め記憶されているスレーブ機Bのプロッタ80の中断時間(印刷が中断してから画質維持制御が完了するのまでの時間)を取得し、(7)で算出したスレーブ機Bのプロッタ80による印刷所要時間にその取得した中断時間を加え、そのプロッタ80による印刷開始から終了までの仕上がり予想時間を算出する(ステップS8)。
【0050】
(10)(8)の予測結果によって印刷を中断する動作が行われないと認識した場合には、(7)で算出したスレーブ機Bのプロッタ80による印刷所要時間をそのプロッタ80による仕上がり予想時間とする(ステップS12)。
(11)自機のプロッタ80による仕上がり予想時間とスレーブ機Bのプロッタ80による仕上がり予想時間とを比較し、その予想時間が短い方のプロッタ80を選択する(ステップS9)。
(12)(11)で選択されたプロッタ80によって印刷が行われるように、以下の(a)又は(b)に示す転送制御を選択する。
(13)図7のフローチャートには図示を省略したが、(12)で選択した転送制御を実行する。
【0051】
(a)スキャナ50によって読み取られ(入力され)、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを設定部数分だけ繰り返し読み出し、自機のコントローラ用ASIC206,PCIバス500,およびエンジン用ASIC301を介して自機のプロッタ80に順次転送して印刷を行わせる。但し、設定部数が「1」の場合は、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを1回だけ読み出すか、スキャナ50によって読み取られた画像データをそのまま自機のコントローラ用ASIC206,PCIバス500,およびエンジン用ASIC301を介して自機のプロッタ80に転送して印刷を行わせる。また、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを読み出すとき、その画像データが圧縮(符号化)されていれば、それを圧縮伸長器によって伸長(復号化)する。
【0052】
(b)スキャナ50によって読み取られ、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを設定部数分だけ繰り返し読み出し、自機のIEEE1394I/F400により順次スレーブ機Bのプロッタ80に転送して印刷を行わせる。但し、設定部数が「1」の場合は、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを1回だけ読み出すか、スキャナ50によって読み取られた画像データをそのまま自機のIEEE1394I/F400により順次スレーブ機Bのプロッタ80に転送して印刷を行わせる。また、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを読み出すとき、その画像データが圧縮されていれば、それを圧縮伸長器によって伸長する。
【0053】
なお、上述の処理動作の例は、自機(マスタ機A)でコピーを行う場合に対応するものであるが、自機でホストから受信した画像データ(画像データを生成するための文字コードや制御コードでもよい)に基づいて印刷を行う場合にも対応できる。その場合、マスタ機AのCPU201が上記の(12)で以下の(a′)又は(b′)に示す転送制御を選択する。
【0054】
(a′)ネットワークI/F600によって入力され、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データ(ホストから受信したデータ)を設定部数分だけ繰り返し読み出し、自機のコントローラ用ASIC206,PCIバス500,およびエンジン用ASIC301を介して自機のプロッタ80に順次転送して印刷を行わせる。但し、設定部数が「1」の場合は、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを1回だけ読み出すか、ネットワークI/F600によって入力された画像データをそのまま自機のコントローラ用ASIC206,PCIバス500,およびエンジン用ASIC301を介して自機のプロッタ80に転送して印刷を行わせる。また、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを読み出すとき、その画像データが圧縮(符号化)されていれば、それを圧縮伸長器によって伸長する。
【0055】
(b′)ネットワークI/F600によって入力され、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを設定部数分だけ繰り返し読み出し、自機のIEEE1394I/F400により順次スレーブ機Bのプロッタ80に転送して印刷を行わせる。但し、設定部数が「1」の場合は、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを1回だけ読み出すか、ネットワークI/F600によって入力された画像データをそのまま自機のIEEE1394I/F400により順次スレーブ機Bのプロッタ80に転送して印刷を行わせる。また、自機のMEM−C205又はHDD207に記憶された画像データを読み出すとき、その画像データが圧縮(符号化)されていれば、それを圧縮伸長器によって伸長する。
【0056】
このように、この実施形態によれば、マスタ機A(デジタル複写機)のCPU201が、自機のスキャナ50又はネットワークI/F600によって入力される画像データのページ数を含む印刷(画像形成)に関する印刷情報、自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80の性能を示す性能情報、自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80の内部状態を示す状態情報をそれぞれ取得し、その取得した印刷情報および各性能情報に基づいて自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80による通常時の印刷に要する時間(印刷所要時間)をそれぞれ算出し、取得した各状態情報に基づいて自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80による印刷の途中でその印刷を中断する動作が行われるかどうかをそれぞれ予測し、算出した各印刷所要時間および各予測結果に基づいて自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80による印刷開始から終了までの仕上がり予想時間をそれぞれ算出し、その算出した各仕上がり予想時間を比較し、その予想時間が短い方のプロッタ80を選択し、その選択したプロッタ80によって印刷が行われるように転送制御を選択することにより、早い仕上がりが期待できるプロッタ80を選択して印刷を行わせることができるため、自機およびスレーブ機Bからなる画像形成システムの稼動効率を大幅に向上させることができる。
【0057】
なお、マスタ機AのCPU201は、操作部30上のキー操作によって入力された操作信号あるいはホスト上のキー操作によってそのホストから送られてきた操作コマンドにより、上述した転送制御を選択する動作の要否を選択することもできる。つまり、その動作をサービスマン(サービス技術者)あるいは顧客の判断によって有効とするか無効とするかを選択することもできる。よって、システムの稼動効率よりも、印刷結果を1台の機械から一度に入手したいようなケースに対応することができる。
【0058】
また、自機のプロッタ80およびスレーブ機Bのプロッタ80で障害(紙ジャム,紙なし状態,トナーエンド状態等のダウン状態)が発生したとき、その障害をセンサ等によって検知し、その障害が検知されたプロッタ80を上記(11)の処理による選択対象から外すこともできる。そのようにすれば、例えばスレーブ機Bのプロッタ80による仕上がり予想時間の方が早いと分かっても、そのスレーブ機Bのプロッタ80で上記のような障害が発生したとき(但し自機のプロッタ80で障害か発生していない)、仕上がり予想時間に関係なく、自機で印刷することができる。したがって、負荷分散の効率を上げ、よりユーザの所望の印刷結果を得ることが可能になるため、システムの稼動効率を一層向上させることができる。
【0059】
以上、この発明をデジタル複写機およびそれを通信回線を介して複数台接続(連結)してなる画像形成システムに適用した実施形態について説明したが、この発明はこれに限らず、コピー機能を有するデジタル複合機,ファクシミリ装置等の他の画像形成装置およびそれを通信回線を介して複数台接続してなる画像形成システムにも適用可能である。
【0060】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の画像形成装置によれば、早い仕上がりが期待できる画像形成手段を選択して印刷を行わせることができるため、その画像形成装置を含むシステムの稼動効率を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2に示したデジタル複写機の制御系の構成例を示すブロック図である。
【図2】この発明による画像形成装置の一実施形態であるデジタル複写機の機構部の一例を示す概略構成図である。
【図3】図2に示したデジタル複写機の複写機本体に設けられる操作部のレイアウトを示す平面図である。
【図4】図3の液晶タッチパネル31に電源投入時に表示される操作画面の一例を示す図である。
【図5】図2に示したデジタル複写機を複数台接続した画像形成システムの一例を示す図である。
【図6】2台のデジタル複写機で印刷を行う場合の印刷所要時間について説明するための図である。
【図7】図1のCPU201による連結動作時の処理動作の一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
1:自動原稿給送装置(ADF) 2:原稿台
30:操作部 31:液晶タッチパネル
50:スキャナ 80:プロッタ
200:コントローラ 201:CPU
202:ノースブリッジ(NB)
203:プロッタ用メモリ(MEM−P)
204:サウスブリッジ(SB)
205:スキャナ用メモリ(MEM−C)
206:コントローラ用ASIC
207:ハードディスク装置(HDD)
208:AGPバス 209:PCIバス
300:エンジン部 400:IEEE1394I/F
500:PCIバス 600:ネットワークI/F
601〜604:デジタル複写機
607:IEEE1394規格の通信回線
610:リピータ
Claims (4)
- 画像データを入力する画像入力手段と、該手段によって入力された画像データを記憶する画像記憶手段と、前記画像入力手段によって入力された画像データあるいは前記画像記憶手段に記憶された画像データに基づいて用紙上に画像形成を行う画像形成手段と、外部と通信回線を介して通信する通信手段とを有し、前記通信回線を介して複数台接続可能な画像形成装置であって、
自機の画像入力手段によって入力された画像データあるいは自機の画像記憶手段に記憶された画像データを自機の画像形成手段に転送する第1の転送制御手段と、
自機の画像入力手段によって入力された画像データあるいは自機の画像記憶手段に記憶された画像データを自機の通信手段により通信回線を介して接続された他の画像形成手段に転送する第2の転送制御手段と、
自機の画像入力手段によって入力される画像データのページ数を含む画像形成に関する画像形成情報を取得する画像形成情報取得手段と、
自機の画像形成手段および前記他の画像形成装置の画像形成手段の性能を示す性能情報をそれぞれ取得する性能情報取得手段と、
自機の画像形成手段および前記他の画像形成装置の画像形成手段の内部状態を示す状態情報をそれぞれ取得する状態情報取得手段と、
前記画像形成情報取得手段によって取得された画像形成情報および前記性能情報取得手段によって取得された各性能情報に基づいて自機の画像形成手段および前記他の画像形成装置の画像形成手段による通常時の画像形成に要する時間をそれぞれ算出する画像形成所要時間算出手段と、
前記状態情報取得手段によって取得された各状態情報に基づいて自機の画像形成手段および前記他の画像形成装置の画像形成手段による画像形成の途中で該画像形成を中断する動作が行われるかどうかをそれぞれ予測する中断予測手段と、
前記画像形成所要時間算出手段による各算出結果および前記中断予測手段による各予測結果に基づいて自機の画像形成手段および前記他の画像形成装置の画像形成手段による画像形成開始から終了までの仕上がり予想時間をそれぞれ算出する仕上がり予想時間算出手段と、
該手段によって算出された各仕上がり予想時間を比較し、該予想時間が短い方の画像形成手段を選択する画像形成手段選択手段と、
該手段によって選択された画像形成手段によって画像形成が行われるように、前記第1又は第2の転送制御手段を選択する転送制御手段選択手段と
を設けたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
前記画像形成手段による画像形成枚数をカウントするカウント手段と、該手段のカウント値が所定値に達したとき、該カウント値をリセットすると共に、前記画像形成手段によって形成される画像の品質を維持するための画質維持制御を実行する画質維持制御手段とを設け、
自機の性能情報取得手段が、自機の画像形成手段および前記他の画像形成装置の画像形成手段の画像形成速度を示す情報をそれぞれ取得する手段であり、
自機の状態情報取得手段が、自機の画像形成手段および前記他の画像形成装置の画像形成手段の前記カウント手段のカウント値を示す情報をそれぞれ取得する手段であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2記載の画像形成装置において、
前記転送制御選択手段による選択動作の要否を選択する選択動作選択手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2記載の画像形成装置において、
自機の画像形成手段あるいは前記他の画像形成装置の画像形成手段で障害が発生したとき、該障害を検知する障害検知手段と、
該手段によって障害が検知された画像形成手段を前記画像形成手段選択手段による選択対象から外す手段と
を設けたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002275317A JP2004112643A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | 画像形成装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006062195A (ja) * | 2004-08-26 | 2006-03-09 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置、画像形成システム、画像形成方法および画像形成プログラム |
JP2007098885A (ja) * | 2005-10-07 | 2007-04-19 | Noritsu Koki Co Ltd | プリント処理システム |
-
2002
- 2002-09-20 JP JP2002275317A patent/JP2004112643A/ja active Pending
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JP2007098885A (ja) * | 2005-10-07 | 2007-04-19 | Noritsu Koki Co Ltd | プリント処理システム |
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