JP2004112199A - 自動車用ガラスアンテナ - Google Patents

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JP2004112199A
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vertical
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automobile
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Jun Imanaka
今中 潤
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

【課題】FM放送帯における垂直偏波の感度を向上させる自動車用ガラスアンテナを提供する。
【解決手段】鉛直部1aの最上部と鉛直部1aの最下部との間には、鉛直部1aから右方に伸長されている第2のエレメント2が接続され、鉛直部1aの最下部には、鉛直部1aから右方に伸長されている第3のエレメント3が接続され、鉛直部1aの最下部近傍には、鉛直部1aから左方に伸長された第4のエレメント4が接続される。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、日本のラジオFM放送帯(76〜90MHz)、米国のラジオFM放送帯(88〜108MHz)及びAM放送帯(530〜1605kHz)の受信に適する自動車用ガラスアンテナに関する。以下、日本のラジオFM放送帯及び米国のラジオFM放送帯を単にFM放送帯という。
【0002】
【従来の技術】
従来、図2に示す自動車用ガラスアンテナが特許文献1により報告されている。この従来例では、給電点5に略下方に伸長されている第1のアンテナ線条21が接続されており、第1のアンテナ線条21には、水平方向に伸長されている第2のアンテナ線条22が接続されている。
【0003】
この従来例では、FM放送帯の受信の際、垂直偏波の感度が悪い問題があった。さらに、AM放送帯の受信の際、AM放送帯の感度も悪い問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−163726号公報(請求項1、2又は3、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術の有する前述の欠点を解消する自動車用ガラスアンテナの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アンテナ導体及びアンテナ導体の給電点が自動車の窓ガラス板に設けられている自動車用ガラスアンテナにおいて、
車内側又は車外側から見て、
アンテナ導体は、第1のエレメント、第2のエレメント、第3のエレメント及び第4のエレメントを備え、
第1のエレメントは給電点から伸長されており、かつ、第1のエレメントは略垂直方向に伸長される鉛直部を備え、
該鉛直部の最上部と該鉛直部の最下部との間には、該鉛直部から右方に伸長されている第2のエレメントが接続されており、
該鉛直部の最下部又は該鉛直部の最下部近傍には、該鉛直部から右方に伸長されている第3のエレメントが接続されており、
さらに、該鉛直部の最下部又は該鉛直部の最下部近傍には、該鉛直部から左方に伸長された第4のエレメントが接続されていることを特徴とする自動車用ガラスアンテナを提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に従って詳細に説明する。図1は本発明の自動車用ガラスアンテナ装置の一実施例の構成図である。以下の説明において、特記しない場合には、方向は図面上での方向をいうものとする。また、FM放送帯の受信を前提に説明する。
【0008】
本発明の自動車用窓ガラスアンテナが設けられる窓ガラス板は、前部窓ガラス板、前部窓ガラス板、ルーフ窓ガラス板等どのようなものであってもよいが、図1では窓ガラス板として後部サイド窓ガラス板を用いることとする。
【0009】
図1において、1は第1のエレメント、1aは第1のエレメント1の鉛直部、1bはアンテナ導体の接続部、2は第2のエレメント、3は第3のエレメント、4は第4のエレメント、5は給電点、6は車体開口縁、7は自動車の後部サイド窓ガラス板である。
【0010】
本発明において、車体開口縁6とは窓ガラス板がはめ込まれる車体の開口部の周縁であって車体アースとなるべきものをいい、例えば、金属等の導電性材料で構成されている。
【0011】
本発明において、図1に示すとおり、アンテナ導体及びアンテナ導体の給電点5が後部サイド窓ガラス板7に設けられている。アンテナ導体は、第1のエレメント1、第2のエレメント2、第3のエレメント3及び第4のエレメント4を備えている。
【0012】
第1のエレメント1は給電点5から伸長されており、かつ、第1のエレメント1は略垂直方向に伸長される鉛直部1aを備える。図1に示す例では、鉛直部1aは接続部1bにより給電点5に接続されている。すなわち、第1のエレメント1は鉛直部1a及び接続部1bを備えている。しかし、これに限定されず、第1のエレメント1が接続部1bを備えてなくともよく、鉛直部1aが給電点5に直接接続されていてもよい。
【0013】
鉛直部1aと左側の車体開口縁6との間隔は、50〜200mmが好ましい。この範囲内である場合には、この範囲外と比較してFM放送帯の全域の垂直偏波の感度が向上する。鉛直部1aと左側の車体開口縁6との間隔は、100〜150mmがより好ましい。
【0014】
鉛直部1aの導体長(接続部1bが設けられている場合には、鉛直部1aの導体長と接続部1bの導体長の和の導体長:給電点5を含まず)は、FM放送帯の中心周波数の波長をλとするとき、(λ/8)×K〜(λ/4)×Kとすることが好ましい。この範囲内である場合にはこの範囲外である場合と比較してFM放送帯の感度が向上する。なお、Kはガラス短縮率であり、通常0.64である。
【0015】
鉛直部1aの最上部と鉛直部1aの最下部との間には、鉛直部1aから右方に伸長されている第2のエレメント2が接続されている。第2のエレメント2は、車体開口縁6に囲まれた後部サイド窓ガラス板7の領域の中心より上方100mmまでの領域に配設されることが好ましい。この範囲内である場合にはこの範囲外である場合と比較してFM放送帯の全域の水平偏波の感度が通常向上する。第2のエレメント2は、車体開口縁6に囲まれた後部サイド窓ガラス板7の領域の中心より上方20〜70mmの領域に配設されることがより好ましい。
【0016】
第2のエレメント2の導体長は、(λ/8)×K〜(λ/4)×Kとすることが好ましい。この範囲内である場合にはこの範囲外である場合と比較してFM放送帯の感度が向上する。
【0017】
鉛直部1aの最下部又は鉛直部1aの最下部近傍には、鉛直部1aから右方に伸長されている第3のエレメント3が接続されている。
【0018】
第3のエレメント3と下側の車体開口縁6との間隔は、10〜60mmが好ましい。この範囲内である場合には、この範囲外と比較してFM放送帯の全域の水平偏波の感度が向上する。
【0019】
鉛直部1aの最下部又は鉛直部1aの最下部近傍には、鉛直部1aから左方に伸長された第4のエレメント4が接続されている。第4のエレメント4と下側の車体開口縁6との間隔は、10〜60mmが好ましい。この範囲内である場合には、この範囲外と比較してFM放送帯の全域の垂直偏波の感度が向上する。
【0020】
第3のエレメント3の導体長と第4のエレメント4の導体長の和は、0.8・(λ/4)×K〜2.0・(λ/4)×Kとすることが好ましい。この範囲内である場合にはこの範囲外である場合と比較してFM放送帯の全域の垂直偏波の感度が向上する。
【0021】
本発明において、給電点5から第3のエレメント3の開放端までの導体長(給電点5を含まず)及び給電点5から第4のエレメント4の開放端までの導体長(給電点5を含まず)は、ともに、(λ/4)×K〜(λ/2)×Kが好ましい。第3のエレメント3の導体長がこの範囲内である場合にはこの範囲外である場合と比較してFM放送帯の全域の水平偏波の感度が向上する。第4のエレメント4の導体長がこの範囲内である場合にはこの範囲外である場合と比較してFM放送帯の全域の垂直偏波の感度が向上する。
【0022】
第4のエレメント4の導体長が充分でない場合には、図1に示す例のように、第4のエレメントは鉛直部1aから一旦左方に伸長された後、方向を変えて上方へ伸長されていてもよい。第4のエレメント4の上方へ伸長されている部分と左側の車体開口縁6との間隔は、10〜60mmが好ましい。この範囲内である場合には、この範囲外と比較してFM放送帯の全域の垂直偏波の感度が向上する。
【0023】
給電点5は後部サイド窓ガラス板7の上側の車体開口縁6近傍又は左上側の車体開口縁7近傍に配設される。給電点5に接続される同軸ケーブル(不図示)の実装の便宜のためである。
【0024】
図1に示す例では、給電点5は後部サイド窓ガラス板7の左上側の車体開口縁7近傍に設けられている。このように配するのは、受信機が通常自動車のフロントパネル付近に設けられているため、給電点5が後部サイド窓ガラス板7の自動車の右上側の車体開口縁7(後方側の車体開口縁7)近傍に設けられる場合と比較して、同軸ケーブルが短くなり、感度が向上するからである。しかし、図1に限定されず、給電点5が上側の車体開口縁6近傍に設けられればどの箇所であっても、使用できる。
【0025】
また、パターンとして見る場合には、図1における自動車用ガラスアンテナは、車外側から見ている。しかし、これに限定されず、図1における自動車用ガラスアンテナのパターン又は上述した自動車用ガラスアンテナのパターンが車内側から見るものであってもよい。
【0026】
また、アンテナ導体及び給電点5は、通常、銀ペースト等の、導電性金属を含有するペーストを窓ガラス板の車内側表面にプリントし、焼付けて形成される。しかし、この形成方法に限定されず、銅等の導電性物質からなる、線状体又は箔状体を、窓ガラス板の車内側表面又は車外側表面に形成してもよく、窓ガラス板自身の内部に設けてもよい。
【0027】
【実施例】
以下、図面にしたがって、実施例を詳細に説明する。
【0028】
「例1」
自動車の後部サイド窓ガラス板7を使用し、図1に示すような自動車用ガラスアンテナを製作した。各部の寸法は以下のとおりである。FM放送帯における垂直偏波の周波数−感度特性を図3に実線で示す。
後部サイド窓ガラス板7の縦の最大の長さ           503mm、
後部サイド窓ガラス板7の横の最大の長さ           895mm、
車体開口縁6の縦の最大の長さ                435mm、
車体開口縁6の横の最大の長さ                760mm、
鉛直部1aの導体長                     436mm、
接続部1bの導体長                      60mm、
第2のエレメント2の導体長                 360mm、
第3のエレメント3の導体長                 364mm、
第4のエレメント4の導体長                 420mm。
鉛直部1aと左側の車体開口縁6との間隔           150mm、
第2のエレメント2の位置
車体開口縁6に囲まれた後部サイド窓ガラス板7の領域の中心より上方50mm、
第3のエレメント3と下側の車体開口縁6との間隔        30mm、
第4のエレメント4と下側の車体開口縁6との間隔        30mm、
第4のエレメント4の上方へ伸長されている部分と左側の車体開口縁6との間隔30mm。
【0029】
「例2」
図2に示す自動車用ガラスアンテナを製作した。各部の寸法は以下のとおりである。FM放送帯における垂直偏波の周波数−感度特性を図3に破線で示す。
【0030】
第1のエレメント21の導体長               520mm、
第2のエレメント22の導体長               500mm。
【0031】
【発明の効果】
本発明では、FM放送帯における垂直偏波の感度に優れており、さらに、AM放送帯におけるAM放送帯の感度にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用ガラスアンテナの一実施例の構成図。
【図2】従来例の構成図。
【図3】例1及び例2のFM放送帯の垂直偏波の周波数−感度特性図。
【符号の説明】
1:第1のエレメント
1a:第1のエレメント1の鉛直部
1b:アンテナ導体の接続部
2:第2のエレメント
3:第3のエレメント
4:第4のエレメント
5:給電点
6:車体開口縁

Claims (3)

  1. アンテナ導体及びアンテナ導体の給電点が自動車の窓ガラス板に設けられている自動車用ガラスアンテナにおいて、
    車内側又は車外側から見て、
    アンテナ導体は、第1のエレメント、第2のエレメント、第3のエレメント及び第4のエレメントを備え、
    第1のエレメントは給電点から伸長されており、かつ、第1のエレメントは略垂直方向に伸長される鉛直部を備え、
    該鉛直部の最上部と該鉛直部の最下部との間には、該鉛直部から右方に伸長されている第2のエレメントが接続されており、
    該鉛直部の最下部又は該鉛直部の最下部近傍には、該鉛直部から右方に伸長されている第3のエレメントが接続されており、
    さらに、該鉛直部の最下部又は該鉛直部の最下部近傍には、該鉛直部から左方に伸長された第4のエレメントが接続されていることを特徴とする自動車用ガラスアンテナ。
  2. 第4のエレメントは該鉛直部から一旦左方に伸長された後、方向を変えて上方へ伸長されている請求項1に記載の自動車用ガラスアンテナ。
  3. 給電点は窓ガラス板の上側の車体開口縁近傍又は左上側の車体開口縁近傍に配設されている請求項1又は2に記載の自動車用ガラスアンテナ。
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