JP5119495B2 - 自動車用ガラスアンテナ - Google Patents
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Description
所望の第1の放送周波数帯と該第1の放送周波数帯より帯域が高い所望の第2の放送周波数帯とがあり、前記第2の放送周波数帯の中心周波数における空気中の波長をλ 02 といい、ガラス波長短縮率をk(ただしk=0.64)といい、λ g2 =λ 02 ・kとするとき、
前記アンテナ導体の全長が、0.2・λ g2 以上、0.34・λ g2 以下であることを特徴とする。
本実施の形態における窓ガラス1は、自動車用のフロントガラスであり、車体の前部の窓枠に固定される。図1は車内側から見た図で、左側のみを図示しており、窓ガラス1は、台形を有している。本実施の形態ではフロントガラスの例を示しているが、本発明においては、フロントガラスに限定されず、サイドガラス、リアガラス、その他車体に固定される窓であればよい。
給電部5の形状は、取り付けられるAVケーブルの先端形状又はコネクタ等の接続部材の形状(例えば、コネクタの実装面や接触端子の形状)に応じて定められる。例えば、正方形又は長方形等の方形状や多角形状の導電性を有するパターンにより形成されている。なお、円、楕円等の円状でもよい。
本実施の形態における自動車用ガラスアンテナにおいては、アンテナ導体4の全長(a+b)が、0.2・λg2以上、0.34・λg2以下であることが、FM放送帯のアンテナ利得を向上させる点から好ましく、さらに好ましくは、0.25・λg2以上、0.29・λg2以下である。
このとき、アンテナ導体4の全長(a+b)が、480mm以上、780mm以下であることが、FM放送帯のアンテナ利得を向上させる点から好ましく、さらに好ましくは、580mm以上、680mm以下である。
また、垂直エレメント6の長さaが、0.013・λg2以上、0.25・λg2以下であるであることが、FM放送帯のアンテナ利得を向上させる点から好ましく、さらに好ましくは、0.12・λg2以上、0.25・λg2以下である。
また、フランジ端部8と垂直エレメント6との平均距離cは、2mm以上8mm以下であることが、AM放送帯及びFM放送帯のアンテナ利得を向上させる点から好ましく、さらに好ましくは、6mm以上8mm以下である。
また、アンテナ導体4の導体幅は、アンテナとしての機能を有する範囲内において形成されていればよく、本実施の形態では、0.2mm以上、8mm以下で形成されている。
本実施の形態における車両用ガラスアンテナを形成された窓ガラスは、自動車等の車体に設けられた窓枠フランジに接着剤等で固定される。フランジは金属材料により形成されており、車両に対する窓ガラスの取り付け角度は、水平方向に対し、15〜90°、更には、30〜90°であることが好ましい。
自動車に取り付けられたフロントガラスを用い、図1を車内側から見たものとして自動車用ガラスアンテナを製作し、アンテナ利得の測定を行った。図1において、aは、垂直エレメント6の長さであり、bは、水平エレメント7の長さである。cは、フランジ端部8と垂直エレメント6との距離を示している。例1のガラスアンテナの具体的な構成としては、垂直エレメント6の長さa=420mmとして、垂直エレメント6の上方の端部に25mm×10mmの長方形状を有した給電部5を設け、フランジ端部8と垂直エレメント6との距離c=2mmとして固定して、水平エレメント7の長さcを変化させることで、アンテナ導体4の全長(a+b)を変化させてアンテナ利得を測定した。アンテナ導体の全長(a+b)は380〜780mmまで、100mm毎に変化させた。アンテナ導体の導体幅は3mmとした。
また、FM放送帯の中心周波数を83MHzとしたときの波長で換算した場合、ガラス波長短縮率kを考慮すると、上記のアンテナ導体の全長は、好ましくは、0.2・λ〜0.34・λであり、より好ましくは、0.25・λ〜0.29・λとなる。
次に、図1に示す構成の自動車用ガラスアンテナにおいて、垂直エレメント6の長さaを変化させて、アンテナ利得を測定した。具体的な自動車用ガラスアンテナの構成としては、アンテナ導体の全長を680mmに固定して給電部5の位置を上下に移動させて垂直エレメント6の長さaを変化させた。垂直エレメント6の長さaは30、280、430、580及び660mmに変化させて測定した。その他の構成及び測定方法は例1と同じである。
また、FM放送帯の中心周波数を83MHzとしたときの波長で換算した場合、ガラス波長短縮率kを考慮すると、上記の垂直エレメントの長さは、好ましくは、0.013・λ〜0.25・λであり、より好ましくは、0.12・λ〜0.25・λとなる。
次に、図1に示す構成の自動車用ガラスアンテナにおいて、フランジ端部8と垂直エレメント6との平均距離cを変化させて、アンテナ利得を測定した。具体的な自動車用ガラスアンテナの構成としては、アンテナ導体4の全長を680mm、垂直エレメント6の長さaを420mmに固定して、アンテナ導体4と給電部5を、垂直エレメント6がフランジ端部8から近づく、または離れる方向に移動させてフランジ端部と垂直エレメントとの距離cを変化させた。フランジ端部と垂直エレメントとの距離cは0〜8mmまで、2mm毎に変化させて測定した。なお、距離cが0mmとは、フランジ端部8と垂直エレメント6とは接触しておらず、平面視で重なった状態である。その他の構成及び測定方法は例1と同じである。
また、上記の測定方法において、周波数を500〜1700kHzの範囲(日米のAM放送帯)で200kHz毎に周波数を変化させ、自動車用ガラスアンテナの誘起電圧とダイポールアンテナの誘起電圧を測定し、その差分をアンテナ利得とした場合の測定結果を図5に示す。この図より、フランジ端部と垂直エレメントとの距離cが、2〜8mmにおいて、良好なアンテナ利得が得られている。つまり、AM放送帯、FM放送帯の両方のアンテナ利得を向上させる点で、フランジ端部と垂直エレメントとの距離cを2〜8mmとすることが好ましいことがわかる。さらに、6〜8mmがよい結果となっている。
以上、本発明の実施に係る形態について説明したが、上記内容は、発明の内容を限定するものではない。
4:アンテナ導体
5:給電部
6:垂直エレメント
7:水平エレメント
8:フランジの端部
Claims (5)
- 窓ガラスに設けられた給電部と、該給電部から延伸したアンテナ導体とを備えた自動車用ガラスアンテナにおいて、
前記給電部は、前記窓ガラスの側方の周縁部に設けられ、
前記アンテナ導体は、前記給電部から前記窓ガラスの側方の周縁部に沿って下方に延伸する垂直エレメントと、前記垂直エレメントから前記窓ガラスの下方の周縁部に沿って水平方向に延伸する水平エレメントとを有し、かつ前記窓ガラスを車両に固定するためのフランジに沿って形成され、
所望の第1の放送周波数帯と該第1の放送周波数帯より帯域が高い所望の第2の放送周波数帯とがあり、前記第2の放送周波数帯の中心周波数における空気中の波長をλ 02 といい、ガラス波長短縮率をk(ただしk=0.64)といい、λ g2 =λ 02 ・kとするとき、
前記アンテナ導体の全長が、0.2・λ g2 以上、0.34・λ g2 以下であることを特徴とする自動車用ガラスアンテナ。 - 前記アンテナ導体の全長が、480mm以上780mm以下である、請求項1に記載の自動車用ガラスアンテナ。
- 前記垂直エレメントの長さが、0.013・λg2以上、0.25・λg2以下である、請求項1又は2に記載の自動車用ガラスアンテナ。
- 前記垂直エレメントの長さが、30mm以上580mm以下である、請求項1又は2に記載の自動車用ガラスアンテナ。
- 前記フランジの端部と前記垂直エレメントとの平均距離は、2mm以上8mm以下である請求項1から4のいずれか一項に記載の自動車用ガラスアンテナ。
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