JP2004112146A - ファクシミリ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】転送設定されていない送信元の受信文書であっても、その内容に基づく特定条件に合致した場合、設定の宛先に自動的に転送を行う。
【解決手段】ファクシミリ手順に従って接続(S1)IDの交換、記憶等を行った後(S2)、画情報を受信して通信が終了(S3)。この後、転送設定,転送対象IDを比較し転送条件と照合(S4)。転送しないとき(S4のNo)、受信文書を印刷開始、また転送するとき(S4のYes)、他機への転送処理を行って(S5)、終了後に印刷出力の設定を確認(S6)、設定のとき(S6のYes)印刷を開始(S7)。この転送処理の実施を通知するために、転送文書の1ページのみを印刷してもよい。処理S4のNoのIDによる転送条件に該当しない場合、予め設定された任意の条件を満足するか確認(S10)、満足するとき(S10のYes)処理S5に移り他機への転送処理を行い、任意の条件に該当する障害を回避する。
【選択図】 図3
【解決手段】ファクシミリ手順に従って接続(S1)IDの交換、記憶等を行った後(S2)、画情報を受信して通信が終了(S3)。この後、転送設定,転送対象IDを比較し転送条件と照合(S4)。転送しないとき(S4のNo)、受信文書を印刷開始、また転送するとき(S4のYes)、他機への転送処理を行って(S5)、終了後に印刷出力の設定を確認(S6)、設定のとき(S6のYes)印刷を開始(S7)。この転送処理の実施を通知するために、転送文書の1ページのみを印刷してもよい。処理S4のNoのIDによる転送条件に該当しない場合、予め設定された任意の条件を満足するか確認(S10)、満足するとき(S10のYes)処理S5に移り他機への転送処理を行い、任意の条件に該当する障害を回避する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信文書をメモリに一時蓄積し、予め設定された指定先に転送する手段を有するファクシミリ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のファクシミリ装置に有するメモリ転送手段は、一般に送信元から画情報に先立って送られてくる機器情報(例えば、図6に示すファクシミリ通信のG3プロトコルにおけるTSI(送信端末識別信号)等)に付加された送信元IDを利用して、転送を行うか否かを判断する。またファクシミリ装置には複数の送信元IDを登録しておき、転送を行うべき送信元IDとして活用する場合もあれば、転送を行わない送信元IDとして活用する場合もある。
【0003】
さらに、特許文献1に記載されるような、トナー残量が所定量以下になると受信文書を同一機器内に有する別のメモリに一時的に転送保存しておくメモリ受信機能付きファクシミリ装置がある。
【0004】
【特許文献1】
特許第3052788号公報 (段落番号0006)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成のファクシミリ装置は、転送の対象とならない送信元からの文書を受信した場合には、通常自機により印刷して処理を終了する。しかしながら、受信文書の内容によってはその後の通信や機器の状態に影響を及ぼすような状態となることが考えられる。例えば、過大なデータ量を受信し印刷出力することによって、他の送信や受信の処理を待たせたり、さらに受信した過大なページ数を印刷出力することによって、用紙切れ等の印刷処理に係る障害が発生するという問題があった。
【0006】
本発明は、前記従来技術の問題を解決することに指向するものであり、転送対象として設定されていない送信元からの受信であっても、受信文書の内容に基づき特定条件に合致した場合に、設定の宛先へ自動的に転送を行って、その後の装置状態に影響を及ぼす障害を回避するファクシミリ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明に係るファクシミリ装置は、送信元からの受信文書をメモリに蓄積する手段と、メモリへ蓄積後に指定の宛先へ転送する手段とを備えたファクシミリ装置において、受信文書を転送する送信元を設定する手段と、転送先の設定されていない受信文書の内容を判定する手段とを備え、受信文書の内容に基づき予め設定されていない送信元からの受信文書を自動的に転送することを特徴とする。
【0008】
さらに、受信文書の内容を判定する手段が、自動的に転送を行う条件として受信文書のページ数により判定すること、または受信文書のデータ量により判定することを特徴とする。
【0009】
前記構成によれば、転送処理を設定していない送信元からの受信についても、任意に設定される条件下で自動的に転送を行うので、この条件に関わる障害を回避して、転送先で判断することができ、また、ページ数が多い場合の自機印刷を行わないことで、記録紙切れ,記録紙ジャム,トナー切れ等の印刷出力に関わる障害を極力回避し、さらに、ページ数は少なくてもデータ量の大きい場合の自機印刷を行わないことで、ファクシミリ装置の印刷中に発生する受信や送信操作等の通信処理の待ち状態となることを回避して、機器を有効利用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明における実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
図1は本発明の実施の形態におけるファクシミリ装置の概略構成を示すブロック図である。図1において、制御部1は、装置の各部を制御するCPU1a、処理プログラムを格納するROM1b、処理に用いられる各種情報を一時格納するRAM1c、データ変換等の各処理に用いられる符号・復号化部1d、時計回路部1eからなる。データを外部装置との間で送受信する通信処理部2は、電話回線との接続を制御する網制御部2a,モデム2bからなり、さらに、画像データ格納する記憶部となる画像メモリ3、ユーザから装置の操作指示、また装置の状態表示を行う操作・表示部4を有している。
【0012】
また、留守番機能部5は、留守番動作に必要な音声合成部5a,音声録音部5b,音声メモリ5cからなる。記録紙に印刷出力する画像形成部6は、プロッタ6a,記録紙センサ6bからなり、さらに、画像読取部7では、原稿から画像データを光学的に読み取るスキャナ7aと、このスキャナ7aに載置された原稿を検出する原稿センサ7bからなる。また、各部間を接続して情報の授受を行うために用いる内部バス8から構成される。
【0013】
以上のように構成されるファクシミリ装置の動作について、音声合成部5a,音声録音部5b,音声メモリ5cは、受信モードの切換や留守番電話機能を実現するために必要となるが、本発明には直接の関連はないため説明は省略する。
【0014】
制御部1のRAM1cには、メモリ転送機能のために操作・表示部4から入力された送信元IDが複数個記憶されている。記憶された内容は、ワイルドカードとして使用されるのが一般的であり、例えば、5文字の文字列を登録したときは、相手から送られてくるID(通常は20文字)の中の一部にその5文字が含まれていれば、条件に該当したとみなされる。
【0015】
また、ROM1bには処理プログラムが格納されているが、前述のID検索において該当しなくても受信文書を転送する条件を予め定めておき、記述しておくこともできる。その条件を可変にしたければ、RAM1bまたは図示していなが不揮発性メモリを利用してもよい。
【0016】
また、図2は登録されているIDに合致した場合に転送処理を行う制御のフローチャートを示しているが、逆に合致した場合に転送処理しない制御をすることも可能である。図6に示すような通常のファクシミリ装置の交信手順は、フェーズA(発呼)、フェーズB(前手順)、フェーズC(画送信)、フェーズD(後手順)、フェーズ(回線切断)の5つのフェーズに大きく分けられる。
【0017】
ここで、ファクシミリ装置のプロトコル手順について図6を参照しながら簡単に説明する。まず、フェーズAとして、端末の発呼側から着呼側に1100Hzの呼出信号CNGを送信、着呼側はCNGを受信すると発呼側に2100Hzの被呼端末識別信号CEDを送信する。
【0018】
フェーズBとして、着呼側からCEDに続いて被呼端末識別信号CSI、デジタル識別信号DISを送信、これに対し発呼側ではDISを受信後に、送信端末識別信号TSIを送信、次いでデジタル命令信号DCSを送信する。さらに通信速度を決定するため、発呼側から着呼側にトレーニング信号TCFを送信、このTCFにおいて最初は発呼側と着呼側の持つ最高速度で送信する。この信号に対し着呼側で正常に受信できたら発呼側に受信準備確認信号CFRを送信、もし受信できなかったらトレーニング失敗信号FTTを送信して、発呼側ではFTTを受け取ったら速度を落として再びTCFを送信する。
【0019】
次に、フェーズCとして、フェーズBでTCFによって決定した速度により、発呼側から着呼側にスキャンした画像を送信する。この1ページの画像送信が完了するとフェーズDに移る。
【0020】
フェーズDとして、次ページがない場合は発呼側から着呼側に手順終了信号EOPを送信、また、同じ送信モードで次のページのメッセージ(画像)を送信する場合はマルチページ信号MPSを送信、異なる送信モードで次のページのメッセージ(画像)を送信する場合はメッセージ終了信号EOMを送信し、着呼側ではEOP,MPS,EOMのいずれかを受け取ると発呼側にメッセージ確認信号MCFを送信して、発呼側でMCFを受け取るとフェーズDは終了する。
【0021】
また、フェーズDの終了後、どのフェーズに進むかは、フェーズDでEOP,MPS,EOMのどれを送信したかによって決定され、EOPを送信した場合、すなわち次ページがない場合はフェーズEに進む。フェーズEでは発呼側から着呼側に切断命令信号DCNを送信し、回線を切断して交信が終了する。
【0022】
なお、MPSを送信した場合、すなわち次ページを同じ送信モードで送信する場合はフェーズCに戻り、次ページのメッセージ(画像)の送信に移る。また、EOMを送信した場合、すなわち次ページを異なる送信モードで送信する場合、DCSで一旦決定した送信条件を決め直す必要があるため、フェーズBに戻る。
【0023】
以上に説明したようなファクシミリ手順に従って接続後(S1)IDの交換、記憶等を行った後(S2)、画情報を受信して通信が終了する(S3)。この後、転送機能が設定,転送対象IDの比較等の転送条件との照合を行う(S4)。転送しないとき(S4のNo)、受信文書は即座に印刷出力を開始し、また転送するとき(S4のYes)、受信文書は他機への転送処理を行って(S5)、この処理が終了してから印刷出力の設定を確認して(S6)、設定されていれば(S6のYes)印刷を開始する(S7)。なお、転送した受信文書は自機では印刷出力しないような設定にすることも可能であり、転送処理を実施したことを通知するために、転送した受信文書の1ページのみ、または一部分を印刷出力するようにしてもよい。
【0024】
以下、本実施の形態における各実施例では、送信元IDが登録内容に一致した場合に転送し、その受信文書は自機では印刷しない設定として説明している。
【0025】
図3は本実施の形態の実施例1におけるファクシミリ装置の転送処理を行う制御のフローチャートである。前述の図2示すフローチャートとほぼ同様であり、処理S1〜処理S3により受信文書を画像メモリに蓄積する。その後、処理S4のNoのとき、つまりIDによる転送条件に該当しない場合でも、任意の条件を設定しておき、この条件を満足するか確認して(S10)、この条件を満足するとき(S10のYes)自機出力しないで処理S5に移り他機への転送処理を行う。また、以降の処理についても図2のフローチャートの処理S6,S7と同様である。
【0026】
ここで、転送先として、例えば、ファクシミリ装置に備えた記憶手段に十分な空き容量があれば同一ファクシミリ装置の画像メモリとしてもよいが、特別に他のファクシミリ装置を転送先として割り当ててもよく、または、ハードディスク等の大容量の記憶手段を有するファクシミリ通信手段を備えた装置であってもよい。また、任意の転送条件としては、1日の通信回数がある回数以上になった相手先に対して実施するなどが考えられる。
【0027】
図4は本実施の形態の実施例2におけるファクシミリ装置の転送処理を行う制御のフローチャートである。本実施例2は前述した図3に示す実施例1のフローチャートにおける処理S10の転送条件として、受信文書が予め規定のページ数であるか否かを確認する(S11)ようにしたものである。また同様に、図5は本実施の形態の実施例3におけるファクシミリ装置の転送処理を行う制御のフローチャートであり、実施例1の処理S10における転送条件として、受信文書が規定のファイルサイズであるか否かを確認する(S12)ようにしたものである。
【0028】
これにより、ファクシミリ装置において、給紙トレイにセットできる記録紙数が少ない機器や、セット可能枚数は多くても現にセットされている記録紙が少なくなった機器などにおいて、記録紙に関するトラブルを軽減することができ、また、ファイルサイズの大きな受信文書においては、印刷可能な記録紙は十分あるが、特に機器の能力が低い場合に、画像メモリの蓄積データの復号等の処理に時間を必要として、その間においては、受信,送信の操作を受け付けることができない場合があることから、このような受信データの復号化処理に関わる障害を軽減するために画像メモリに蓄積後の受信文書のページ数,データ量から判断を行って、前述の障害を回避するようにしたものである。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、転送処理を設定していない送信元からの受信についても、任意に設定される条件下で自動的に転送を行うことから、この条件に関わる障害を回避して転送先において判断でき、また、ページ数が多い場合の自機印刷を行わないようにして、記録紙切れ,記録紙ジャム,トナー切れ等の印刷出力に関わる障害を極力回避して、さらに、ページ数は少なくてもデータ量の大きい場合の自機印刷を行わないようにすることで、データ量の大きな印刷処理によって生じる送受信処理等の通信処理が印刷処理終了待ちとなることを回避することができ、機器を有効利用することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるファクシミリ装置の概略構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態における登録IDに合致した場合に転送処理を行う制御のフローチャート
【図3】本実施の形態の実施例1におけるファクシミリ装置の転送処理を行う制御のフローチャート
【図4】本実施の形態の実施例2におけるファクシミリ装置の転送処理を行う制御のフローチャート
【図5】本実施の形態の実施例3におけるファクシミリ装置の転送処理を行う制御のフローチャート
【図6】標準的なG3プロトコルの交信例を示す図
【符号の説明】
1 制御部1
1a CPU
1b ROM
1c RAM
1d 符号・復号化部
1e 時計回路部
2 通信処理部
2a 網制御部
2b モデム
3 画像メモリ
4 操作・表示部
5 留守番機能部
5a 音声合成部
5b 音声録音部
5c 音声メモリ
6 画像形成部
6a プロッタ
6b 記録紙センサ
7 画像読取部
7a スキャナ
7b 原稿センサ
8 内部バス
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信文書をメモリに一時蓄積し、予め設定された指定先に転送する手段を有するファクシミリ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のファクシミリ装置に有するメモリ転送手段は、一般に送信元から画情報に先立って送られてくる機器情報(例えば、図6に示すファクシミリ通信のG3プロトコルにおけるTSI(送信端末識別信号)等)に付加された送信元IDを利用して、転送を行うか否かを判断する。またファクシミリ装置には複数の送信元IDを登録しておき、転送を行うべき送信元IDとして活用する場合もあれば、転送を行わない送信元IDとして活用する場合もある。
【0003】
さらに、特許文献1に記載されるような、トナー残量が所定量以下になると受信文書を同一機器内に有する別のメモリに一時的に転送保存しておくメモリ受信機能付きファクシミリ装置がある。
【0004】
【特許文献1】
特許第3052788号公報 (段落番号0006)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成のファクシミリ装置は、転送の対象とならない送信元からの文書を受信した場合には、通常自機により印刷して処理を終了する。しかしながら、受信文書の内容によってはその後の通信や機器の状態に影響を及ぼすような状態となることが考えられる。例えば、過大なデータ量を受信し印刷出力することによって、他の送信や受信の処理を待たせたり、さらに受信した過大なページ数を印刷出力することによって、用紙切れ等の印刷処理に係る障害が発生するという問題があった。
【0006】
本発明は、前記従来技術の問題を解決することに指向するものであり、転送対象として設定されていない送信元からの受信であっても、受信文書の内容に基づき特定条件に合致した場合に、設定の宛先へ自動的に転送を行って、その後の装置状態に影響を及ぼす障害を回避するファクシミリ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明に係るファクシミリ装置は、送信元からの受信文書をメモリに蓄積する手段と、メモリへ蓄積後に指定の宛先へ転送する手段とを備えたファクシミリ装置において、受信文書を転送する送信元を設定する手段と、転送先の設定されていない受信文書の内容を判定する手段とを備え、受信文書の内容に基づき予め設定されていない送信元からの受信文書を自動的に転送することを特徴とする。
【0008】
さらに、受信文書の内容を判定する手段が、自動的に転送を行う条件として受信文書のページ数により判定すること、または受信文書のデータ量により判定することを特徴とする。
【0009】
前記構成によれば、転送処理を設定していない送信元からの受信についても、任意に設定される条件下で自動的に転送を行うので、この条件に関わる障害を回避して、転送先で判断することができ、また、ページ数が多い場合の自機印刷を行わないことで、記録紙切れ,記録紙ジャム,トナー切れ等の印刷出力に関わる障害を極力回避し、さらに、ページ数は少なくてもデータ量の大きい場合の自機印刷を行わないことで、ファクシミリ装置の印刷中に発生する受信や送信操作等の通信処理の待ち状態となることを回避して、機器を有効利用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明における実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
図1は本発明の実施の形態におけるファクシミリ装置の概略構成を示すブロック図である。図1において、制御部1は、装置の各部を制御するCPU1a、処理プログラムを格納するROM1b、処理に用いられる各種情報を一時格納するRAM1c、データ変換等の各処理に用いられる符号・復号化部1d、時計回路部1eからなる。データを外部装置との間で送受信する通信処理部2は、電話回線との接続を制御する網制御部2a,モデム2bからなり、さらに、画像データ格納する記憶部となる画像メモリ3、ユーザから装置の操作指示、また装置の状態表示を行う操作・表示部4を有している。
【0012】
また、留守番機能部5は、留守番動作に必要な音声合成部5a,音声録音部5b,音声メモリ5cからなる。記録紙に印刷出力する画像形成部6は、プロッタ6a,記録紙センサ6bからなり、さらに、画像読取部7では、原稿から画像データを光学的に読み取るスキャナ7aと、このスキャナ7aに載置された原稿を検出する原稿センサ7bからなる。また、各部間を接続して情報の授受を行うために用いる内部バス8から構成される。
【0013】
以上のように構成されるファクシミリ装置の動作について、音声合成部5a,音声録音部5b,音声メモリ5cは、受信モードの切換や留守番電話機能を実現するために必要となるが、本発明には直接の関連はないため説明は省略する。
【0014】
制御部1のRAM1cには、メモリ転送機能のために操作・表示部4から入力された送信元IDが複数個記憶されている。記憶された内容は、ワイルドカードとして使用されるのが一般的であり、例えば、5文字の文字列を登録したときは、相手から送られてくるID(通常は20文字)の中の一部にその5文字が含まれていれば、条件に該当したとみなされる。
【0015】
また、ROM1bには処理プログラムが格納されているが、前述のID検索において該当しなくても受信文書を転送する条件を予め定めておき、記述しておくこともできる。その条件を可変にしたければ、RAM1bまたは図示していなが不揮発性メモリを利用してもよい。
【0016】
また、図2は登録されているIDに合致した場合に転送処理を行う制御のフローチャートを示しているが、逆に合致した場合に転送処理しない制御をすることも可能である。図6に示すような通常のファクシミリ装置の交信手順は、フェーズA(発呼)、フェーズB(前手順)、フェーズC(画送信)、フェーズD(後手順)、フェーズ(回線切断)の5つのフェーズに大きく分けられる。
【0017】
ここで、ファクシミリ装置のプロトコル手順について図6を参照しながら簡単に説明する。まず、フェーズAとして、端末の発呼側から着呼側に1100Hzの呼出信号CNGを送信、着呼側はCNGを受信すると発呼側に2100Hzの被呼端末識別信号CEDを送信する。
【0018】
フェーズBとして、着呼側からCEDに続いて被呼端末識別信号CSI、デジタル識別信号DISを送信、これに対し発呼側ではDISを受信後に、送信端末識別信号TSIを送信、次いでデジタル命令信号DCSを送信する。さらに通信速度を決定するため、発呼側から着呼側にトレーニング信号TCFを送信、このTCFにおいて最初は発呼側と着呼側の持つ最高速度で送信する。この信号に対し着呼側で正常に受信できたら発呼側に受信準備確認信号CFRを送信、もし受信できなかったらトレーニング失敗信号FTTを送信して、発呼側ではFTTを受け取ったら速度を落として再びTCFを送信する。
【0019】
次に、フェーズCとして、フェーズBでTCFによって決定した速度により、発呼側から着呼側にスキャンした画像を送信する。この1ページの画像送信が完了するとフェーズDに移る。
【0020】
フェーズDとして、次ページがない場合は発呼側から着呼側に手順終了信号EOPを送信、また、同じ送信モードで次のページのメッセージ(画像)を送信する場合はマルチページ信号MPSを送信、異なる送信モードで次のページのメッセージ(画像)を送信する場合はメッセージ終了信号EOMを送信し、着呼側ではEOP,MPS,EOMのいずれかを受け取ると発呼側にメッセージ確認信号MCFを送信して、発呼側でMCFを受け取るとフェーズDは終了する。
【0021】
また、フェーズDの終了後、どのフェーズに進むかは、フェーズDでEOP,MPS,EOMのどれを送信したかによって決定され、EOPを送信した場合、すなわち次ページがない場合はフェーズEに進む。フェーズEでは発呼側から着呼側に切断命令信号DCNを送信し、回線を切断して交信が終了する。
【0022】
なお、MPSを送信した場合、すなわち次ページを同じ送信モードで送信する場合はフェーズCに戻り、次ページのメッセージ(画像)の送信に移る。また、EOMを送信した場合、すなわち次ページを異なる送信モードで送信する場合、DCSで一旦決定した送信条件を決め直す必要があるため、フェーズBに戻る。
【0023】
以上に説明したようなファクシミリ手順に従って接続後(S1)IDの交換、記憶等を行った後(S2)、画情報を受信して通信が終了する(S3)。この後、転送機能が設定,転送対象IDの比較等の転送条件との照合を行う(S4)。転送しないとき(S4のNo)、受信文書は即座に印刷出力を開始し、また転送するとき(S4のYes)、受信文書は他機への転送処理を行って(S5)、この処理が終了してから印刷出力の設定を確認して(S6)、設定されていれば(S6のYes)印刷を開始する(S7)。なお、転送した受信文書は自機では印刷出力しないような設定にすることも可能であり、転送処理を実施したことを通知するために、転送した受信文書の1ページのみ、または一部分を印刷出力するようにしてもよい。
【0024】
以下、本実施の形態における各実施例では、送信元IDが登録内容に一致した場合に転送し、その受信文書は自機では印刷しない設定として説明している。
【0025】
図3は本実施の形態の実施例1におけるファクシミリ装置の転送処理を行う制御のフローチャートである。前述の図2示すフローチャートとほぼ同様であり、処理S1〜処理S3により受信文書を画像メモリに蓄積する。その後、処理S4のNoのとき、つまりIDによる転送条件に該当しない場合でも、任意の条件を設定しておき、この条件を満足するか確認して(S10)、この条件を満足するとき(S10のYes)自機出力しないで処理S5に移り他機への転送処理を行う。また、以降の処理についても図2のフローチャートの処理S6,S7と同様である。
【0026】
ここで、転送先として、例えば、ファクシミリ装置に備えた記憶手段に十分な空き容量があれば同一ファクシミリ装置の画像メモリとしてもよいが、特別に他のファクシミリ装置を転送先として割り当ててもよく、または、ハードディスク等の大容量の記憶手段を有するファクシミリ通信手段を備えた装置であってもよい。また、任意の転送条件としては、1日の通信回数がある回数以上になった相手先に対して実施するなどが考えられる。
【0027】
図4は本実施の形態の実施例2におけるファクシミリ装置の転送処理を行う制御のフローチャートである。本実施例2は前述した図3に示す実施例1のフローチャートにおける処理S10の転送条件として、受信文書が予め規定のページ数であるか否かを確認する(S11)ようにしたものである。また同様に、図5は本実施の形態の実施例3におけるファクシミリ装置の転送処理を行う制御のフローチャートであり、実施例1の処理S10における転送条件として、受信文書が規定のファイルサイズであるか否かを確認する(S12)ようにしたものである。
【0028】
これにより、ファクシミリ装置において、給紙トレイにセットできる記録紙数が少ない機器や、セット可能枚数は多くても現にセットされている記録紙が少なくなった機器などにおいて、記録紙に関するトラブルを軽減することができ、また、ファイルサイズの大きな受信文書においては、印刷可能な記録紙は十分あるが、特に機器の能力が低い場合に、画像メモリの蓄積データの復号等の処理に時間を必要として、その間においては、受信,送信の操作を受け付けることができない場合があることから、このような受信データの復号化処理に関わる障害を軽減するために画像メモリに蓄積後の受信文書のページ数,データ量から判断を行って、前述の障害を回避するようにしたものである。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、転送処理を設定していない送信元からの受信についても、任意に設定される条件下で自動的に転送を行うことから、この条件に関わる障害を回避して転送先において判断でき、また、ページ数が多い場合の自機印刷を行わないようにして、記録紙切れ,記録紙ジャム,トナー切れ等の印刷出力に関わる障害を極力回避して、さらに、ページ数は少なくてもデータ量の大きい場合の自機印刷を行わないようにすることで、データ量の大きな印刷処理によって生じる送受信処理等の通信処理が印刷処理終了待ちとなることを回避することができ、機器を有効利用することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるファクシミリ装置の概略構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態における登録IDに合致した場合に転送処理を行う制御のフローチャート
【図3】本実施の形態の実施例1におけるファクシミリ装置の転送処理を行う制御のフローチャート
【図4】本実施の形態の実施例2におけるファクシミリ装置の転送処理を行う制御のフローチャート
【図5】本実施の形態の実施例3におけるファクシミリ装置の転送処理を行う制御のフローチャート
【図6】標準的なG3プロトコルの交信例を示す図
【符号の説明】
1 制御部1
1a CPU
1b ROM
1c RAM
1d 符号・復号化部
1e 時計回路部
2 通信処理部
2a 網制御部
2b モデム
3 画像メモリ
4 操作・表示部
5 留守番機能部
5a 音声合成部
5b 音声録音部
5c 音声メモリ
6 画像形成部
6a プロッタ
6b 記録紙センサ
7 画像読取部
7a スキャナ
7b 原稿センサ
8 内部バス
Claims (3)
- 送信元からの受信文書をメモリに蓄積する手段と、前記メモリへ蓄積後に指定の宛先へ転送する手段とを備えたファクシミリ装置において、
受信文書を転送する前記送信元を設定する手段と、前記転送先の設定されていない受信文書の内容を判定する手段とを備え、前記受信文書の内容に基づき予め設定されていない送信元からの受信文書を自動的に転送することを特徴とするファクシミリ装置。 - 前記受信文書の内容を判定する手段が、自動的に転送を行う条件として受信文書のページ数により判定することを特徴とする請求項1記載のファクシミリ装置。
- 前記受信文書の内容を判定する手段が、自動的に転送を行う条件として受信文書のデータ量により判定することを特徴とする請求項1記載のファクシミリ装置。
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2002
- 2002-09-17 JP JP2002269671A patent/JP2004112146A/ja active Pending
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