JP2004111587A - フレキシブルプリント配線板の製造装置及び製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】イオンビームを利用して基板との密着強度に優れた金属又は合金薄膜の成膜を可能とするフレキシブルプリント配線板の製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】円筒型で側面に基板を載置できるようになってあって、円筒内部に冷却水を流し込むことができるようになってある回転式サンプルホルダーを利用することにより、樹脂基板と金属又は合金間の密着強度に悪影響を及ぼす表面処理過程及び蒸着過程における基板温度の制御を可能にした。またスリット状のイオン照射口を有するイオン源を用いることで大面積への非常に均一なイオン照射を可能にした。このことにより非常に均一な特性を有する大面積の基板との密着強度の高い金属薄膜の成膜を可能にした。また本発明による図2に示したような小規模な装置を用いることで、フレキシブルプリント配線板の製造が可能になった
【選択図】図2
【解決手段】円筒型で側面に基板を載置できるようになってあって、円筒内部に冷却水を流し込むことができるようになってある回転式サンプルホルダーを利用することにより、樹脂基板と金属又は合金間の密着強度に悪影響を及ぼす表面処理過程及び蒸着過程における基板温度の制御を可能にした。またスリット状のイオン照射口を有するイオン源を用いることで大面積への非常に均一なイオン照射を可能にした。このことにより非常に均一な特性を有する大面積の基板との密着強度の高い金属薄膜の成膜を可能にした。また本発明による図2に示したような小規模な装置を用いることで、フレキシブルプリント配線板の製造が可能になった
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はイオンビーム照射を伴う大面積フレキシブルプリント配線板製造装置及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フレキシブルプリント基板は、ポリエステル、ポリイミドなどの高分子フィルムをベースにしてその表面に導体パターンを形成したもので、可撓性に富み、軽量、安価であることから、電気・電子機器、電子部品等の接続に広く用いられている。このようなフレキシブルプリント基板の製造方法としては、高分子フィルム上に金属薄膜を蒸着した後、それを適当な大きさに切断し、レジストを塗布し、パターニングを施したマスクを用いて露光した後、電解液の中に浸して化学的なエッチングによりレジストパターンを除去することにより製造されている。(例えば、特開平6−21620号公報を参照されたい。)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、パソコン、PCカード等に搭載するマルチチップモジュール、携帯電話等の移動体通信機器用の電子部品等に対して、小型化、軽量化や、高密度化、高精細化、高信頼性等の要求が高まってきている。これに伴い、フレキシブルプリント基板における回路の微細化、高密度化さらにコストダウンがこれまで以上に求められてきている。
【0004】
従来の技術では、金属薄膜形成後のエッチングの際に、電解液などの影響により金属薄膜と高分子フィルムとの界面が浸食され、フレキシブルプリント基板に欠くことの出来ない性能の一つであるそれらの密着性が低下し、上記の微細化、高密度化に対応できないと指摘される。また従来の方法では、工程が数多く、今後大幅なコストダウンは難しい。ガラスや樹脂で構成される肉厚の基板の回路製造方法として、基板の表面に直接回路パターンを形成する方法も既に知られているが、高分子フィルムのような薄膜に直接回路パターンを形成することは、これまでなされてこなかった。その理由は、高分子フィルムに対する高密度の配線パターン形成の際に、パターンの微細化によりパターンと高分子フィルム間の密着強度を維持することができず、高精度の回路形成は困難と考えられていたためである。
【0005】
上記の問題点に関しては、成膜前の基板に対してイオン照射を行うことまた、蒸着と同時に回路を作りこむことによって樹脂基板と金属又は合金間の密着強度が劇的に向上することは以前報告した通りである。(特願2001−255669)該出願特許における方法、装置により密着性に優れたフレキシブルプリント配線板の大量生産が可能となった。
【0006】
これに対し今日フレキシブルプリント配線板製造装置は、急激に変化するニーズに対応するために、大量生産性と同時に少量多品種のフレキシブルプリント配線板の製造を要求されてきている。従来の装置は大量生産を念頭に置いており、装置は大規模であり多大な導入費用を要した。
また配線パターンの更なる微細化に対応するために、樹脂基板と金属又は合金間のより高い密着強度が望まれている。
【0007】
また円形のイオン照射口を有するイオン源を用いた場合、長幅の樹脂基板に均一なイオン照射を行うためには磁場等によるイオンビームの走査を行わなければならない。このことは装置の高コスト化、複雑化につながる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、斯かる従来の問題点に鑑みてなされたもので、イオンビームを利用して基板との密着強度に優れた金属又は合金薄膜の成膜を可能とするフレキシブルプリント配線板の製造装置及び製造方法を提供しようとするものである。
【0009】
本発明は、円筒型で側面に基板を載置できるようになってあって、円筒内部に冷却水を流し込むことができるようになってある回転式サンプルホルダーを利用することにより、樹脂基板と金属又は合金間の密着強度に悪影響を及ぼす表面処理過程及び蒸着過程における基板温度の制御を可能にした。またサンプルホルダーを回転させることで長幅の高分子基板に連続的に金属回路を作りこむことを可能にした。またスリット状のイオン照射口を有するイオン源を用いることで第1図に示したように大面積への非常に均一なイオン照射を可能にした。このことにより非常に均一な特性を有する大面積の金属薄膜の成膜を可能にした。さらに本発明の装置ではサンプルホルダー上の高分子基板は回転を繰り返すことにより、酸素、窒素、アルゴン及びその他のイオンビームを高分子フィルム表面に照射する過程と、回路パターンを成形したマスクまたはそれに類似する方法で高分子フィルムの表面を覆い、そのマスクされた高分子フィルムの表面に蒸着を施す過程を含み、それらを複数回交互に繰り返すことで膜形成と同時に密着性の良い回路を作り込むことを可能にした。また本発明による図2に示したような小規模な装置を用いることで、フレキシブルプリント配線板の製造が可能になった。
【作用】
本発明では、イオンが高分子表面に衝突することにより、高分子表面に吸着した不純物をはじき飛ばしてクリーニングすると同時に、スパッタリングにより,表面の粗度あげることができる。また、これとあわせて、高分子を構成する分子の再構成やイオンの高分子内への取り込みなどによる新たな化学種を形成することができるため、大幅に密着性を高めることができ、回路の微細化に対応したフレキシブルプリント基板を作成することが可能となる。また金属原子の蒸着中、又は金属原子の蒸着後に前記イオンビームを照射することで、金属薄膜と高分子基板の界面においてミキシングを引き起こし、大幅に密着性を高めることができる。
【0010】
【実施例】第2図は本発明の一実施例である。22は真空チャンバであり、排気装置31によって真空排気が行われる。図中には上下にそれぞれ一つの排気装置が備え付けられているが、この限りではない。真空容器22は遮蔽板23によりイオン照射室41と蒸着室42に分離される。この遮蔽板23は蒸着室42の真空度をイオン照射室41の真空度より高真空に維持しようとする意図で設置されているが、本発明の装置にとって遮蔽板23は必要不可欠なものではない。21は高分子基板43を載置する円筒型のサンプルホルダーである。円筒の直径は300mmで円筒側面の幅は400mmであるが、真空容器の大きさに応じてサイズを変更しても構わない。本実施例においてはサンプルホルダー21は鉄製であり、高分子基板43が磁石により固定できるようになっているが、サンプルホルダー21の材質、サンプルの固定方法はこの限りではない。イオン照射装置11は本実施例においてはイオン照射室41のサンプルホルダー21の右方に設置した。イオン照射装置の設置位置はこの限りではない。イオン照射装置を真空蒸着装置01の付近に設置することで、従来のイオンビームアシスト蒸着法を行うことも可能である。またイオン照射装置の個数もこの限りではなく、複数用いることも可能である。イオン照射装置11のイオン照射口はスリット形状をしており長さ350mmで幅5mmである。イオン照射装置11は高分子基板43に対して第1図になるように設置してある。サンプルホルダー21の下方で蒸着室42の内部には真空蒸着装置01が設置されている。真空蒸着装置の設置位置及び設置個数はこの限りではない。真空蒸着装置01とサンプルホルダー21の間には、スリット02及び回路パターンが印刷されたマスク05が設置されている。このスリット02によりサンプルホルダー21に達する蒸着原子は均一になっている。このスリットは本発明に必要不可欠なものではない。
【0011】
幅300mm、長さ500mm、厚さ50μmの高分子基板43をサンプルホルダー21の上方に設置した後、排気装置31により真空排気を行う。イオン照射室室41及び蒸着室42の真空度は1E−05Paから1E−03Pa程度まで減圧される。減圧後イオン照射室41にはボンベ13から酸素が供給され、真空度は1E−02Pa程度になる。この酸素の供給量は照射したいイオンビームの電流量に応じて変化する。イオン照射装置11内で酸素はプラズマ化し、数十eVから数千eV程度に加速される。また下室42内では蒸着材料のベイキングが行われ、その後、所望の成膜速度での蒸着を開始する。イオン照射装置11及び蒸着装置01において安定的な動作が達成された後、サンプルホルダー21は回転を開始する。回転を継続しながらサンプルホルダー21上の高分子基板43上では所望の膜厚に達するまでイオン照射と蒸着を交互に繰り返される。上記のイオン照射、蒸着過程の途中で蒸着材料を変更し、複数層のフレキシブルプリント配線板の作製を行うことも可能である。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は大面積基板上での薄膜形成時に、回転式サンプルホルダーを用いること、またレーストラック形状、スリット形状又はそれに類する形状のイオン照射口を有したイオン源を用いてイオン照射を行うこと、また交互にイオン照射及び蒸着を繰り返すことで大面積の密着強度に優れたフレキシブルプリント配線板を作製することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るスリット形状イオン照射口を有するイオン源を用いたときの大面積イオン照射を示す模式図である。
【図2】本願第2発明に係る薄膜製造方法が適用された薄膜製造装置の概略を示す図である。
【符号の説明】
01 蒸着源
02 スリット
03 マスク搬送装置
04 蒸着原子
05 マスク
11 イオン照射装置
12 イオンビーム
13 ボンベ
14 ストップバルブ
21 サンプルホルダー
22 真空容器
23 遮蔽版
31 排気装置
41 上室
42 下室
43 高分子基板
【発明の属する技術分野】本発明はイオンビーム照射を伴う大面積フレキシブルプリント配線板製造装置及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フレキシブルプリント基板は、ポリエステル、ポリイミドなどの高分子フィルムをベースにしてその表面に導体パターンを形成したもので、可撓性に富み、軽量、安価であることから、電気・電子機器、電子部品等の接続に広く用いられている。このようなフレキシブルプリント基板の製造方法としては、高分子フィルム上に金属薄膜を蒸着した後、それを適当な大きさに切断し、レジストを塗布し、パターニングを施したマスクを用いて露光した後、電解液の中に浸して化学的なエッチングによりレジストパターンを除去することにより製造されている。(例えば、特開平6−21620号公報を参照されたい。)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、パソコン、PCカード等に搭載するマルチチップモジュール、携帯電話等の移動体通信機器用の電子部品等に対して、小型化、軽量化や、高密度化、高精細化、高信頼性等の要求が高まってきている。これに伴い、フレキシブルプリント基板における回路の微細化、高密度化さらにコストダウンがこれまで以上に求められてきている。
【0004】
従来の技術では、金属薄膜形成後のエッチングの際に、電解液などの影響により金属薄膜と高分子フィルムとの界面が浸食され、フレキシブルプリント基板に欠くことの出来ない性能の一つであるそれらの密着性が低下し、上記の微細化、高密度化に対応できないと指摘される。また従来の方法では、工程が数多く、今後大幅なコストダウンは難しい。ガラスや樹脂で構成される肉厚の基板の回路製造方法として、基板の表面に直接回路パターンを形成する方法も既に知られているが、高分子フィルムのような薄膜に直接回路パターンを形成することは、これまでなされてこなかった。その理由は、高分子フィルムに対する高密度の配線パターン形成の際に、パターンの微細化によりパターンと高分子フィルム間の密着強度を維持することができず、高精度の回路形成は困難と考えられていたためである。
【0005】
上記の問題点に関しては、成膜前の基板に対してイオン照射を行うことまた、蒸着と同時に回路を作りこむことによって樹脂基板と金属又は合金間の密着強度が劇的に向上することは以前報告した通りである。(特願2001−255669)該出願特許における方法、装置により密着性に優れたフレキシブルプリント配線板の大量生産が可能となった。
【0006】
これに対し今日フレキシブルプリント配線板製造装置は、急激に変化するニーズに対応するために、大量生産性と同時に少量多品種のフレキシブルプリント配線板の製造を要求されてきている。従来の装置は大量生産を念頭に置いており、装置は大規模であり多大な導入費用を要した。
また配線パターンの更なる微細化に対応するために、樹脂基板と金属又は合金間のより高い密着強度が望まれている。
【0007】
また円形のイオン照射口を有するイオン源を用いた場合、長幅の樹脂基板に均一なイオン照射を行うためには磁場等によるイオンビームの走査を行わなければならない。このことは装置の高コスト化、複雑化につながる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、斯かる従来の問題点に鑑みてなされたもので、イオンビームを利用して基板との密着強度に優れた金属又は合金薄膜の成膜を可能とするフレキシブルプリント配線板の製造装置及び製造方法を提供しようとするものである。
【0009】
本発明は、円筒型で側面に基板を載置できるようになってあって、円筒内部に冷却水を流し込むことができるようになってある回転式サンプルホルダーを利用することにより、樹脂基板と金属又は合金間の密着強度に悪影響を及ぼす表面処理過程及び蒸着過程における基板温度の制御を可能にした。またサンプルホルダーを回転させることで長幅の高分子基板に連続的に金属回路を作りこむことを可能にした。またスリット状のイオン照射口を有するイオン源を用いることで第1図に示したように大面積への非常に均一なイオン照射を可能にした。このことにより非常に均一な特性を有する大面積の金属薄膜の成膜を可能にした。さらに本発明の装置ではサンプルホルダー上の高分子基板は回転を繰り返すことにより、酸素、窒素、アルゴン及びその他のイオンビームを高分子フィルム表面に照射する過程と、回路パターンを成形したマスクまたはそれに類似する方法で高分子フィルムの表面を覆い、そのマスクされた高分子フィルムの表面に蒸着を施す過程を含み、それらを複数回交互に繰り返すことで膜形成と同時に密着性の良い回路を作り込むことを可能にした。また本発明による図2に示したような小規模な装置を用いることで、フレキシブルプリント配線板の製造が可能になった。
【作用】
本発明では、イオンが高分子表面に衝突することにより、高分子表面に吸着した不純物をはじき飛ばしてクリーニングすると同時に、スパッタリングにより,表面の粗度あげることができる。また、これとあわせて、高分子を構成する分子の再構成やイオンの高分子内への取り込みなどによる新たな化学種を形成することができるため、大幅に密着性を高めることができ、回路の微細化に対応したフレキシブルプリント基板を作成することが可能となる。また金属原子の蒸着中、又は金属原子の蒸着後に前記イオンビームを照射することで、金属薄膜と高分子基板の界面においてミキシングを引き起こし、大幅に密着性を高めることができる。
【0010】
【実施例】第2図は本発明の一実施例である。22は真空チャンバであり、排気装置31によって真空排気が行われる。図中には上下にそれぞれ一つの排気装置が備え付けられているが、この限りではない。真空容器22は遮蔽板23によりイオン照射室41と蒸着室42に分離される。この遮蔽板23は蒸着室42の真空度をイオン照射室41の真空度より高真空に維持しようとする意図で設置されているが、本発明の装置にとって遮蔽板23は必要不可欠なものではない。21は高分子基板43を載置する円筒型のサンプルホルダーである。円筒の直径は300mmで円筒側面の幅は400mmであるが、真空容器の大きさに応じてサイズを変更しても構わない。本実施例においてはサンプルホルダー21は鉄製であり、高分子基板43が磁石により固定できるようになっているが、サンプルホルダー21の材質、サンプルの固定方法はこの限りではない。イオン照射装置11は本実施例においてはイオン照射室41のサンプルホルダー21の右方に設置した。イオン照射装置の設置位置はこの限りではない。イオン照射装置を真空蒸着装置01の付近に設置することで、従来のイオンビームアシスト蒸着法を行うことも可能である。またイオン照射装置の個数もこの限りではなく、複数用いることも可能である。イオン照射装置11のイオン照射口はスリット形状をしており長さ350mmで幅5mmである。イオン照射装置11は高分子基板43に対して第1図になるように設置してある。サンプルホルダー21の下方で蒸着室42の内部には真空蒸着装置01が設置されている。真空蒸着装置の設置位置及び設置個数はこの限りではない。真空蒸着装置01とサンプルホルダー21の間には、スリット02及び回路パターンが印刷されたマスク05が設置されている。このスリット02によりサンプルホルダー21に達する蒸着原子は均一になっている。このスリットは本発明に必要不可欠なものではない。
【0011】
幅300mm、長さ500mm、厚さ50μmの高分子基板43をサンプルホルダー21の上方に設置した後、排気装置31により真空排気を行う。イオン照射室室41及び蒸着室42の真空度は1E−05Paから1E−03Pa程度まで減圧される。減圧後イオン照射室41にはボンベ13から酸素が供給され、真空度は1E−02Pa程度になる。この酸素の供給量は照射したいイオンビームの電流量に応じて変化する。イオン照射装置11内で酸素はプラズマ化し、数十eVから数千eV程度に加速される。また下室42内では蒸着材料のベイキングが行われ、その後、所望の成膜速度での蒸着を開始する。イオン照射装置11及び蒸着装置01において安定的な動作が達成された後、サンプルホルダー21は回転を開始する。回転を継続しながらサンプルホルダー21上の高分子基板43上では所望の膜厚に達するまでイオン照射と蒸着を交互に繰り返される。上記のイオン照射、蒸着過程の途中で蒸着材料を変更し、複数層のフレキシブルプリント配線板の作製を行うことも可能である。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は大面積基板上での薄膜形成時に、回転式サンプルホルダーを用いること、またレーストラック形状、スリット形状又はそれに類する形状のイオン照射口を有したイオン源を用いてイオン照射を行うこと、また交互にイオン照射及び蒸着を繰り返すことで大面積の密着強度に優れたフレキシブルプリント配線板を作製することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るスリット形状イオン照射口を有するイオン源を用いたときの大面積イオン照射を示す模式図である。
【図2】本願第2発明に係る薄膜製造方法が適用された薄膜製造装置の概略を示す図である。
【符号の説明】
01 蒸着源
02 スリット
03 マスク搬送装置
04 蒸着原子
05 マスク
11 イオン照射装置
12 イオンビーム
13 ボンベ
14 ストップバルブ
21 サンプルホルダー
22 真空容器
23 遮蔽版
31 排気装置
41 上室
42 下室
43 高分子基板
Claims (4)
- 酸素、窒素、アルゴン及びその他のイオンビームを高分子フィルム表面に照射する工程と、回路パターンを成形したマスクまたはそれに類似する方法で高分子フィルムの表面を覆う工程と、そのマスクされた高分子フィルムの表面に蒸着を施すことにより膜形成と同時に回路を作り込む工程とを含むことを特徴とするフレキシブルプリント基板の製造装置であって、高分子フィルム載置用サンプルホルダーと、マスク装置と、イオンビーム照射装置と、蒸着装置を含むフレキシブルプリント基板製造装置において、円筒型で側面に基板を載置できるようになってあって、円筒内部に冷却水を流し込むことができるようになってある回転式サンプルホルダーとともに、前記サンプルホルダーの周囲に一ヶ所以上の真空蒸着のための蒸着装置と、一ヶ所以上のイオン照射装置とを併設してあって、前記サンプルホルダーと前記蒸着装置の間に回路パターンを成形したマスクと、前記マスクの搬送装置を設置してあることを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造装置。
- 前記イオン照射装置がスリット状またはそれに類する形状のイオン照射口を有しており大面積のイオン照射が可能であることを特徴とする特許請求の範囲第一項に記載のフレキシブルプリント配線板の製造装置。
- 蒸着工程とイオン照射による表面処理工程を交互に複数回繰り返すことにより、高分子と金属又は合金との間の密着強度を改善することを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。
- 蒸着工程とイオン照射による表面処理工程を交互に複数回繰り返すことにより、高分子と金属又は合金との間の密着強度を改善することを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、上記の蒸着工程とイオン照射による表面処理工程を交互に繰り返す過程で、蒸着材料を複数回変えることを特徴とする多層フレキシブルプリント配線板の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002270966A JP3443420B1 (ja) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | フレキシブルプリント配線板の製造装置及び製造方法 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3443420B1 JP3443420B1 (ja) | 2003-09-02 |
JP2004111587A true JP2004111587A (ja) | 2004-04-08 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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---|---|
JP (1) | JP3443420B1 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1513382A3 (en) * | 2003-09-08 | 2007-05-23 | FCM Co., Ltd. | Conductive sheet having conductive layer with improved adhesion and product including the same |
WO2010073518A1 (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-01 | Kusano Eiji | スパッタリング装置 |
WO2010073517A1 (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-01 | Kusano Eiji | スパッタリング装置 |
JP2013540197A (ja) * | 2010-09-30 | 2013-10-31 | 珠海市創元電子有限公司 | フレキシブル銅張積層板の連続生産方法 |
-
2002
- 2002-09-18 JP JP2002270966A patent/JP3443420B1/ja not_active Expired - Fee Related
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EP1513382A3 (en) * | 2003-09-08 | 2007-05-23 | FCM Co., Ltd. | Conductive sheet having conductive layer with improved adhesion and product including the same |
WO2010073518A1 (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-01 | Kusano Eiji | スパッタリング装置 |
WO2010073517A1 (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-01 | Kusano Eiji | スパッタリング装置 |
JP2013540197A (ja) * | 2010-09-30 | 2013-10-31 | 珠海市創元電子有限公司 | フレキシブル銅張積層板の連続生産方法 |
KR101465674B1 (ko) | 2010-09-30 | 2014-11-27 | 주하이 리치뷰 일렉트로닉스 컴퍼니 리미티드 | 연성 동박 적층판의 연속 생산 방법 |
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JP3443420B1 (ja) | 2003-09-02 |
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