JP2004111060A - 燃料電池システム - Google Patents

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東 秀剛
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Abstract

【課題】運転停止時に燃料電池内部に残留する水を好適に排出する。
【解決手段】燃料電池本体1の運転停止時に、冷却水が循環している冷却通路4への冷却水の供給を遮断弁10により遮断することで冷却通路4を負圧にし、冷却通路4に残留する冷却水を排出する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電中に生じる熱を除去する冷却水系の冷却水の一部を多孔質体の加湿水透過板および多孔質体の燃料極集電板を介して高分子電解質膜に供給する燃料電池システムに関し、特に、運転停止時に燃料電池内部に残留する冷却水の排出に好適な燃料電池システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から燃料電池において、発電中に生じる熱を除去する冷却水系の冷却水の一部を多孔質体の加湿水透過板および多孔質体の燃料極集電板を介して高分子電解質膜に供給する直接水供給加湿法は知られている(特許文献1および特許文献2参照)。
【0003】
これは、燃料極と酸化剤極とで高分子電解質膜を挾持した単位セルを各単位セル毎に冷却板を挿入して複数個積層して燃料電池スタックを構成し、冷却板に供給した冷却水の一部を多孔質体の加湿水透過板および多孔質体の燃料極集電板を介して高分子電解質膜に供給するものであり、冷却水の圧力を流量とは独立に制御する圧力調整手段を冷却水系に備えている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−68884号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平9−92310号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、運転停止時に燃料電池内に残留する冷却水を積極的に排出する手段を備えていないため、冬季や寒冷地において、冷却通路および多孔質体の加湿水透過板や多孔質体の燃料極集電板から流出した冷却水が流路内で凍ることがあり、再起動時に凍結部分で流路抵抗を生じて不必要な圧力損失を発生させる虞があった。
【0007】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、運転停止時に燃料電池内部に残留する水の排出に好適な燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、冷却通路に供給された冷却水の一部を高分子電解質膜に供給して高分子電解質膜を加湿する燃料電池本体の冷却通路にポンプにより冷却水を循環させて発電中に生じる熱を除去する燃料電池システムにおいて、前記燃料電池本体の冷却通路の上流側に、燃料電池の運転停止時に閉弁する遮断弁を配置することを特徴とする。
【0009】
【発明の効果】
したがって、本発明では、燃料電池の運転停止時に、冷却水が循環している冷却通路への冷却水の供給を遮断弁により遮断することで冷却通路を負圧にし、残留する冷却水を排出することができ、残留する冷却水の凍結等による始動時の不必要な圧力損失を生じない。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の燃料電池システムを各実施形態に基づいて説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の燃料電池システムの一例を示す概略構成図であり、燃料ガス、酸化剤ガス、および、冷却水が供給される燃料電池本体1と、燃料電池本体1に供給する冷却水を制御する冷却水系統2とから構成している。
【0012】
前記燃料電池本体1は、燃料極1Aと酸化剤極1Bとの間に高分子電解質膜1Cを挾持して単セルCを構成し、燃料極1Aの外側に冷却板3を層着したものを1ユニットとして複数積層することにより構成している。冷却板3は、冷却通路4を備える構成体4Aと燃料極1Aの外面側に配置される多孔質体の加湿水透過板5とにより構成している。冷却通路4の構成体4Aの背面には、酸化剤極1Bを接して隣の単セルCを積層する。
【0013】
燃料極1Aには、燃料源の燃料を燃料処理装置で改質するか、若しくは、燃料貯蔵部よりの水素に富んだ燃料ガスを供給し、酸化剤極1Bには、酸化剤ガス供給系から酸化剤ガスを供給する。
【0014】
冷却板3には、冷却水系統2から冷却水を供給し、冷却水の一部は、燃料極1Aに供給されて高分子電解質膜1Cを加湿するとともに、燃料ガスおよび酸化剤ガス中に蒸発して蒸発潜熱により電池反応熱の一部を取り除く。残りの冷却水は、顕熱により残りの電池反応熱を取り除き、冷却水系統2に排出される。
【0015】
前記冷却水系統2は、燃料電池本体1に冷却水タンク6の冷却水を供給する供給管路7と燃料電池本体1から冷却水タンク6に冷却水を戻す戻り管路8を備える。供給管路7には、冷却水タンク6の冷却水を燃料電池本体1に供給するポンプ9と、運転停止時に供給管路7を遮断しポンプ9より供給される冷却水を冷却水タンク6に還流させる遮断弁10を配置して備える。遮断弁10は、図示例では、供給管路7に配置した弁10Aと供給管路7から分岐して冷却水タンク6に戻る管路7Aに配置した弁10Bとで構成されている。戻り管路8には、前記遮断弁10の開放時には燃料電池本体1の冷却通路4の圧力を設定した圧力となるよう調圧作動し、前記遮断弁10の遮断作動時には設定した開放状態となる背圧制御弁11と、通過する冷却水を冷却する熱交換器12とを配置して備える。前記背圧制御弁11の調圧圧力および設定した開放状態は、外部から設定し且つ変更できる。
【0016】
以上の構成になる燃料電池システムの作動について説明する。
【0017】
燃料電池本体1の運転時には、ポンプ9により冷却水タンク6の冷却水が遮断弁10を通過して燃料電池本体1に供給され、背圧制御弁11により燃料電池本体1内の冷却通路4の圧力が一定に調圧される。背圧制御弁11から流出した冷却水は熱交換器12により冷却された後に冷却水タンク6に戻される。
【0018】
燃料電池本体1の冷却板3の冷却流路4に供給され冷却水は、背圧制御弁11により調圧された圧力に応じて、その一部が多孔質体の加湿水透過板5を透過して燃料極1Aに供給されて高分子電解質膜1Cを加湿し、次いで、燃料ガスおよび酸化剤ガス中に蒸発して蒸発潜熱により電池反応熱の一部を取り除く。多孔質体の加湿水透過板5を透過しなかった残りの冷却水は、顕熱により残りの電池反応熱を取り除き、冷却水系統2の戻り管路8に排出される。
【0019】
この運転状態において、燃料電池本体1が運転停止状態に切換えられると、先ず、遮断弁10が閉じられ、連動して背圧制御弁11が設定した開放状態となる。遮断弁10の遮断によりポンプ9から吐出された冷却水は弁10Bを介して冷却水タンク6に戻され、次いで、ポンプ9が停止される。
【0020】
遮断弁10下流の冷却水は、燃料電池本体1から背圧制御弁11、熱交換器12を経由して冷却水タンク6に戻る作動を継続し、背圧制御弁11が開放状態となっているため、この作動はより促進される。このため、燃料電池本体1の冷却板3の冷却流路4は負圧状態に維持され、冷却水の排出が完了した後にも、多孔質体の加湿水透過板5内に保持されている冷却水やその先の燃料極1A側に存在する冷却水も透過させて冷却通路4を経由して排出させる。
【0021】
前記背圧制御弁11の開放開度は、予め設定した負圧を生じさせる開度とし、この開度は燃料電池本体1の運転状態に応じて図示しないコントローラに予め記憶させ、また、制御表に設定することが望ましい。
【0022】
本実施形態においては、下記に記載した効果を奏することができる。
【0023】
(ア)燃料電池本体1の運転停止時に、冷却水が循環している冷却通路4への冷却水の供給を遮断弁10により遮断することで冷却通路4を負圧にし、残留する冷却水を排出することができ、残留する冷却水の凍結等による始動時の不必要な圧力損失を生じない。
【0024】
(イ)冷却通路4の下流側に配置された背圧制御手段としての背圧制御弁11は、燃料電池本体1の運転停止時に開放されるため、冷却通路4から冷却水タンク6へ排出される冷却水の流れに抵抗がなく、効果的に冷却通路4の残留冷却水を排出することができる。
【0025】
(第2実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態の燃料電池システムの一例を示す概略構成図であり、冷却水系統2の供給管路7に配置したポンプ9に代えて戻り管路8にポンプ14を配置したものである。
【0026】
図2において、冷却水系統2の戻り管路8に配置したポンプ14は、燃料電池本体1の冷却通路4からの冷却水を昇圧し、熱交換器12を経由して冷却水タンク6に戻す。冷却水タンク6の冷却水は、供給管路7の遮断弁10および燃料電池本体1の冷却通路4への供給圧力を制御する圧力制御弁15を経由して前記冷却通路4へ冷却水を供給する。圧力制御弁15は冷却通路4への冷却水の圧力を制御するものであるが、燃料電池本体1の運転停止時に閉じるよう構成する場合には、遮断弁機能を備えた圧力制御弁とでき、遮断弁10を省略することができる。
【0027】
上記構成において、燃料電池本体1の通常運転時には、遮断弁10が開放し、圧力制御弁15は供給圧力を制御し、ポンプ14は作動している。従って、冷却水タンク6の冷却水が遮断弁10、圧力制御弁15を経由して燃料電池本体1の冷却通路4に供給し、冷却通路4の冷却水はポンプ14により排出され、熱交換器12を介して冷却水タンク6に戻される。
【0028】
燃料電池本体1が運転状態から停止作動されると、遮断弁10が閉弁するが、ポンプ14の作動は継続される。遮断弁10の下流の冷却水はポンプ14により吸引され、昇圧されて熱交換器12を介して冷却水タンク6に戻される。ポンプ14の作動により燃料電池本体1の冷却通路4内の圧力が低下してゆき(負圧が増加し)、第1実施形態と同様に燃料電池本体1内の冷却水を排出する。負圧が所定値まで達するとき、ポンプ14を停止させる。
【0029】
この停止タイミング、即ち、遮断弁10が作動した時からポンプ14を停止する時間までの時間は、目的の値の負圧が生ずる時間により設定すればよい。逆に得られる負圧は、遮断弁10が作動した時からポンプ14を停止する時間を制御することで調整可能である。なお、停止時間の目標値も運転状態からあらかじめ目標値を表として設定することができる。
【0030】
本実施形態においては、第1実施形態における効果(ア)に加えて、下記に記載した効果を奏することができる。
【0031】
(ウ)冷却水系統2は、燃料電池本体1の運転停止時に、冷却通路4の冷却水を下流に流し続けるポンプ14を備えているため、冷却通路4に発生する負圧をポンプ14の作動時間に応じて増減させることができ、効果的に冷却通路4より残留冷却水を排出することができる。
【0032】
(第3実施形態)
図3〜6は、本発明の第3の実施形態の燃料電池システムを示し、運転停止時に燃料電池本体全体の冷却通路から冷却水を排水するのでなく、燃料電池本体内の凍結し易いセルの冷却通路の冷却水を排出しようとする燃料電池システムである。図3は燃料電池本体1の積層されたセルを含む断面図、図4は図3の作動時の状態を示す断面図、図5は別の燃料電池本体1の積層されたセルを含む断面図、図6は図5の作動時の状態を示す断面図である。
【0033】
図3に示す燃料電池本体1においては、冷却水の入口マニホールド20および出口マニホールド21は積層されたセルの外側に配置している。入口マニホールド20の略中央部には冷却水の入口22(冷却水集合入口)を設け、出口マニホールド21の略中央部には冷却水の出口23(冷却水集合出口)を設ける。入口マニホールド20の冷却水は各セルの冷却通路4を経て出口マニホールド21に流れる。入口マニホールド20の入口22から遠い両端には、端部から所定数のセルへの冷却通路4の入口を閉鎖可能に遮断弁24を配置する。遮断弁24は、燃料電池本体1の運転時には、冷却水の該当するセルへの流入を邪魔しない部分に位置し、燃料電池本体1の運転停止時に入口マニホールド20に突出して前記セルの冷却水入口を閉じ、該当するセルの冷却通路4への冷却水の流れを遮断するよう作動する。
【0034】
このようにして構成して遮断弁24を含む燃料電池本体1は、第1実施形態における遮断弁10を取去った冷却水系統2に接続して作動可能となる。
【0035】
即ち、燃料電池本体1の運転時においては、入口マニホールド20の両端に配置した遮断弁24は開放し、ポンプ9からの冷却水は、背圧制御弁11の制御圧力下において、全てのセルの冷却通路4を通過してセルの冷却作動を行い、背圧制御弁11、熱交換器12を経由して冷却水タンク6に戻される。
【0036】
燃料電池本体1の運転停止時においては、図4に示すように、燃料電池本体1の端部の複数のセルの入口が遮断弁24により閉じられ、背圧制御弁11は開放される。但し、ポンプ9は、この場合においては、作動を継続される。即ち、ポンプ9からの冷却水は燃料電池本体1の入口マニホールド20から遮断弁24が配置されていないセルの冷却通路4のみに流入し、出口マニホールド21から背圧制御弁11、熱交換器12を経由して冷却水タンク6に戻される。遮断弁24が配置された両端における複数セルの冷却通路4は、遮断弁24により阻止されて冷却水が流入しない。しかしながら、両端における複数セルの冷却通路4は出口マニホールド21には連通しており、遮断弁24が作動しても入口22から出口23への冷却水の流動は慣性により継続されているため、冷却水はこの冷却通路4から排出される。遮断弁24が作動してからのポンプ9の停止タイミングは、該当するセルの冷却通路4から冷却水が抜出る時間を目安に設定すればよい。
【0037】
図5に示す燃料電池本体1においては、冷却水の入口マニホールド25および出口マニホールド26は積層されたセルを貫通するように配置している。入口マニホールド25および出口マニホールド26の一端は冷却水の入口27および出口28に形成され、入口マニホールド25の冷却水が各セルの冷却通路4を経て出口マニホールド26に流れる。遮断弁29は冷却水の入口27および出口28より遠い奥側の複数のセルの冷却通路4の入口を遮断するよう配置する。遮断弁29は燃料電池本体1の運転時には、入口マニホールド25の延長上に位置し、燃料電池本体1の運転停止時に作動して入口マニホールド25に進入し、奥側の複数のセルの冷却通路4の入口を遮断する(図6参照)よう作動する。
【0038】
この燃料電池本体1も図3と同様に冷却水系統2に配置して作動可能となる。なお、具体的な作動は、図3と同様であり、燃料電池本体1の運転停止時に遮断弁29を作動させて入口マニホールド25および出口マニホールド26の奥側に位置する複数のセルの冷却通路4から冷却水を排出させる。
【0039】
これら図3および図5の遮断弁24,29を備えた燃料電池本体1を図2に示す実施形態の冷却水系統2に適用する場合には、図2に配置されている遮断弁10を取去ることで適用することができる。ポンプ14の作動による負圧により燃料電池本体1内の各セルの冷却通路4から冷却水を排出させるよう作用するが、遮断弁24、29が配置されていないセルの冷却通路4の冷却水による緩衝により、ポンプ14にキャビテーションが生ずることを緩和し、耐久性が悪化するのを防ぐことができる。
【0040】
本実施形態においては、第1実施形態における効果(ア)、(イ)および第2実施形態における効果(ウ)に加えて、下記に記載した効果を奏することができる。
【0041】
(エ)遮断弁9,14を、冷却水を各冷却通路4に配分する入口マニホールド21、25に配置するため、遮断弁9,14で遮断される冷却通路4から冷却水タンク6までの戻り管路8の上流に位置する凍結しやすい冷却通路4の残留冷却水の排出が効果的に行える。
【0042】
(オ)遮断弁9,14は、また、入口マニホールド20,25への入口から遠いセルへの入口マニホールド20,25からの冷却水の流入を遮断可能に配置するため、燃料電池本体1中の冷却水が抜けにくいセルだけに選択的に負圧を加えて、凍結の不具合が生じる可能性のあるセルを無くすることができる。
【0043】
(第4実施形態)
図7,8は、本発明の第4の実施形態の燃料電池システムを示し、運転停止時に燃料電池本体1の冷却通路4に生ずる負圧を調整するようにした燃料電池システムである。
【0044】
図7は、燃料電池本体1の単一セルの冷却通路4を示し、入口マニホールド20と出口マニホールド21に連通させて冷却通路4が配置されている。冷却通路4の出口マニホールド21への接続口には、オリフィス30が配置され、冷却通路4の冷却水圧力と出口マニホールド21の冷却水圧力とを相違させるようにしている。このオリフィス30は、燃料電池本体1の他のセルの冷却通路4にも配置される。冷却通路4の入口は、マニホールド20から遮断弁10を経由して冷却水タンク6に接続され、冷却通路4の出口は、マニホールド21からポンプ14、熱交換器12を経由して冷却水タンク6に接続される。
【0045】
この構成の燃料電池システムにおいては、燃料電池本体1の運転時には、冷却水タンク6からの冷却水が入口マニホールド20に供給され、各セルの冷却通路4を通過し、オリフィス30を経由して出口マニホールド21に至り、ポンプ14により昇圧されて熱交換器12を経由して冷却水タンク6に戻される。その際、冷却通路4の圧力は、オリフィス30の開口面積で設定した圧力に設定される。オリフィス30は冷却通路4を通過する冷却水の流量に応じて出口マニホールド21の冷却水圧力(ポンプ吸い込み側の圧力)よりも高くなる。なお、冷却通路4中においても冷却水は通路抵抗を受けて圧力降下される。
【0046】
燃料電池本体1の運転停止時には、遮断弁10が閉じ、ポンプ14は作動を継続する。ポンプ14の作動により、各セルの冷却通路4の冷却水はオリフィス30を経由してポンプ14で吸出されて熱交換器12を経由して冷却水タンク6に戻される。ポンプ14の作動で燃料電池本体1内の圧力が負圧に低下し、各セルの冷却通路4に残存する冷却水がポンプ14により吸出されてゆく。この作動において、冷却通路の負圧は時間の経過に連れて高まるものであるが、オリフィス30が出口マニホールド21との間に配置しているため、出口マニホールド21の負圧値に比較して負圧値が小さくされる。このため、冷却通路4が目的とする負圧値に到達する時間を長くすることができ、運転停止時の制御性が良くなる。
【0047】
図8は、上記オリフィス30を感温変形収縮部材32からなる感温弁31により構成した変形例である。感温弁31は、低温時は、図8(B)に示すように、感温変形収縮部材32が収縮することによりオリフィス径が大きくなり、高温時は、図8(A)に示すように、膨張することにより小さくなる。
【0048】
一般的に燃料電池本体1の運転停止時に、燃料電池本体1が高温であると、冷却通路4の冷却水の流動性が高く、速やかに出口マニホールド21に流出してしまい、また、低温であると同じく冷却水の流動性が低く、出口マニホールド21に流出してしまう時間が長くなる。
【0049】
しかしながら、この構成では、オリフィス30を温度によって開口径が縮小する感温弁31で構成しているため、冷却水温が高温である場合には流出を制限する割合を増加し、低温である場合には流出を制限する割合を減じて、一定の時間経過のもとに冷却水を流出させることができる。従って、温度の高低に左右されることなく遮断弁10の閉弁後の所定時間にポンプ14を停止させることができる。
【0050】
以上の例では、冷却通路4の出口のオリフィス30,31は、全てのセルに設ける場合について説明したが、図示しないが、燃料電池本体1内の冷却水が残留しやすいセルの冷却通路4出口には、オリフィス30や感温弁31を配置しないようにするか、他より開口面積の大きいオリフィス30や感温弁31を配置するよう構成することもできる。このようにすると、冷却水が残留しやすいセルの冷却水が先ず抜け、次いで、他の冷却水が残留し難いセルの冷却水が抜けるように作動する。
【0051】
本実施形態においては、第1実施形態における効果(ア)および第2の実施形態における効果(ウ)に加えて、下記に記載した効果を奏することができる。
【0052】
(カ)冷却通路4の背圧を、セルの冷却通路4出口に配置したオリフィス30により制御するよう構成したため、圧力制御弁を必要とせず、より構成を簡単化することができる。
【0053】
(キ)オリフィス30を、冷却通路の冷却水の温度が上昇するに連れて開口面積が減少する感温弁31で構成したため、冷却水の温度に左右されずにポンプ14の作動時間を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す燃料電池システムの概略構成図。
【図2】本発明の第2実施形態を示す燃料電池システムの概略構成図。
【図3】本発明の第3実施形態を示す燃料電池システムの概略構成図。
【図4】図3の作動状態を示す概略構成図。
【図5】第3実施形態の燃料電池システムの変形例の概略構成図。
【図6】図5の作動状態を示す概略構成図。
【図7】本発明の第4実施形態を示す燃料電池システムの概略構成図。
【図8】第4実施形態の燃料電池システムの変形例における高温時の作動状態図(A)、および、低温時の作動状態図(B)。
【符号の説明】
1 燃料電池本体
2 冷却水系統
3 冷却板
4 冷却通路
5 多孔質体の加湿水透過板
6 冷却水タンク
7 供給管路
8 戻り管路
9、14 ポンプ
10、24、29 遮断弁
11 背圧制御弁
15 圧力制御弁
20、25 入口マニホールド
21、26 出口マニホールド
30 オリフィス
31 感温弁

Claims (7)

  1. 燃料極と酸化剤極とで高分子電解質膜を挾持した単位セルを複数個積層するとともに、各単位セル毎に多孔質体の加湿水透過板および冷却通路を備えた冷却板を挿入し、加湿水透過板および多孔質体の燃料極、酸化剤極集電板を介して冷却通路に供給された冷却水の一部を高分子電解質膜に供給して高分子電解質膜を加湿するようにした燃料電池本体と、前記燃料電池本体の冷却通路にポンプにより冷却水を循環させて発電中に生じる熱を除去する冷却水系統と、を具備する燃料電池システムにおいて、
    燃料電池本体の冷却通路の上流側に、燃料電池の運転停止時に閉弁する遮断弁を配置したことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記冷却通路の下流側には、冷却通路に背圧を付与する背圧制御手段を配置して備え、
    前記背圧制御手段は燃料電池の運転停止時には開放されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記冷却水系統のポンプは、冷却通路の下流側に配置され、冷却通路の冷却水を昇圧して冷却水タンクに戻し、冷却水タンクから遮断弁を介して冷却通路に還流させることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  4. 前記遮断弁は、冷却水を冷却通路に配分する入口マニホールドに配置したことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
  5. 前記遮断弁は、入口マニホールドへの入口から遠いセルへの入口マニホールドからの冷却水の流入を遮断可能に配置することを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記冷却通路は、出口に配置したオリフィスにより背圧が制御されることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
  7. 前記オリフィスは、冷却通路の冷却水の温度が上昇するに連れて開口面積が減少する感温弁であることを特徴とする請求項7に記載の燃料電池システム。
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